JP2000110513A - 高効率推進システム - Google Patents

高効率推進システム

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JP2000110513A
JP2000110513A JP10316767A JP31676798A JP2000110513A JP 2000110513 A JP2000110513 A JP 2000110513A JP 10316767 A JP10316767 A JP 10316767A JP 31676798 A JP31676798 A JP 31676798A JP 2000110513 A JP2000110513 A JP 2000110513A
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turbine
steam
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Takeshi Hatanaka
武史 畑中
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Abstract

(57)【要約】 【目 的】 次世代動力や超低燃費車に利用可能な高効
率推進システムを提供することを目的とする。 【構 成】 この発明の高効率推進システムにおいて、
低沸点の混合有機溶媒からなる作動流体をクローズドシ
ステム(12)内に封入し、クローズドシステムに蒸発
器(14)、推進装置(60)に連結された高効率蒸気
タービン(50、50’)および冷却手段(68)を配
置し、低温エネルギーで作動流体を高圧蒸気に変換して
蒸気タービンを駆動し、タービン排気を冷却手段により
凝縮液化して蒸発器に圧送してサイクルを繰り返すこと
によりことにより、クリーン燃料の使用を可能として有
害排出物を少なくし、同時に低燃費を実現するようにし
たものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は二輪車、トラック、バ
ス、乗用車、農機、重機、建機、船舶、航空機または宇
宙船等の移動体用の推進システムに関し、とくに、次世
代の推進システムに関する。
【0002】
【従来の技術】米国特許第4,157,011号および
同第4,414,805号にはエンジンの排気熱を有効
利用して熱効率を向上させた車輌用の推進システムが開
示されている。この推進システムにおいて、エンジンで
は燃料が常時消費されるため、燃費が大きく、大量の有
害排気物を排出していた。
【0003】米国特許第5,584,174号にはエン
ジンブレーキの回生エネルギーをフライホイールパワー
タービンに蓄積することにより運転効率を改善した車輌
用推進システムが開示されている。この推進システムに
おいて、エンジンで燃料が連続的に消費されるため、1
リットル当たりの走行距離を改善することができない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の移動体用推進シ
ステムでは燃費が大きく、有害排出物を大量に排出して
いた。とくに、省資源と温暖化対策をめざして米国やヨ
ーロッパにおいて、次世代動力や超低燃費車の開発が国
を挙げて進められているが、従来の推進システムの改善
では、実現が困難であり、新コンセプトの推進システム
が望まれていた。
【0005】本発明は次世代動力や超低燃費車に利用可
能な新コンセプトの高効率推進システムを提供すること
を目的とする。
【0006】
【問題を解決するための手段】本願第1の発明は、低沸
点の混合有機溶媒からなる作動流体を封入したクローズ
ドシステムと、作動流体を加熱して高圧蒸気を発生させ
る蓄熱材および蓄熱材を加熱する加熱手段ならびに蓄熱
材の温度を検出して温度信号を出力する温度センサーを
備えた蒸発器と、高圧蒸気により駆動される蒸気タービ
ンと、蒸気タービンにより駆動される推進装置と、ター
ビン排気を冷却液化して蒸発器に循環させる冷却手段
と、温度信号に応答して加熱手段を間欠運転することに
より蓄熱材を予め定められた温度領域に制御する制御装
置とを備えた高効率推進システムである。
【0007】本願第2の発明は、低沸点作動流体を封入
したクローズドシステムと、作動流体を加熱して高圧蒸
気を発生させる蒸発器と、蒸発器を加熱する加熱手段
と、高圧蒸気により駆動される蒸気タービンと、蒸気タ
ービンにより駆動される推進装置と、タービン排気を凝
縮液化して蒸発器に循環させる冷却手段とを備え、蒸気
タービンが高圧蒸気を速度エネルギーに変換する噴射ノ
ズルと、噴射ノズルに連通していて高速蒸気の旋回流を
発生させる旋回流発生手段を備えたラジアル面を有する
ステータと、旋回流発生手段に対面する複数のタービン
動翼をラジアル面に備えたタービンロータとを備える高
効率推進システムである。
【0008】
【作用】本発明の高効率推進システムにおいて、低沸点
の混合有機溶媒を作動流体としてクローズドシステムに
封入し、クローズドシステムに高効率の蒸気タービン
と、蒸発器および冷却手段とを配置し、蒸発器で作動流
体を高圧蒸気に変換し、高圧蒸気により蒸気タービンを
駆動し、蒸気タービンにより推進装置を駆動し、タービ
ン排気を冷却手段により凝縮液化して蒸発器に循環さ
せ、蒸発器に蓄熱材と加熱手段を設け、加熱手段を制御
装置により間欠運転することにより、移動体で超低燃費
を実現できるようにしたものである。
【0009】
【実施例】以下、本発明について図面を用いて詳細に説
明する。図1は移動体としての車輌1に適用した高効率
推進システム10の系統図を示す。推進システム10は
75〜95重量%のメチルアルコールと5〜25重量%
のアンモニアとの低沸点混合有機溶媒からなる作動流体
を封入したクローズドシステム12を備える。混合有機
溶媒は好ましくは12重量%のアンモニアを混合したメ
チルアルコールが良い。この場合、沸点は約50℃、融
点は−85℃、175℃で40atm、205℃で80
atm、215℃で100atm、260℃で260a
tmの高圧蒸気となるため、寒冷地でも使用可能であ
る。クローズドシステム12には作動流体を加熱して高
圧蒸気を発生する蒸発器14が配置される。図2に示さ
れるように、蒸発器14はハウジング16と、その内側
に収納された断熱材18を備える。断面材18の内側に
は蒸発管20を加熱するための蓄熱材22が配置され
る。蓄熱材22は円筒ケーシング24と、複数の煙管2
6と、円筒ケーシング24と煙管26間のスペースに収
納された蓄熱セラミックボール28と、熱媒30が充填
される。蓄熱セラミックボール28と熱媒30は固体の
マグネシアに液体の硝酸ナトリウムに代えても良い。こ
の場合、蓄熱量は水の60倍となる。蒸発管20はイン
レット20aと、アウトレット20bと、蓄熱材22の
外周に巻回された加熱コイル20cと、センタ加熱コイ
ル20dとを備える。蒸発器14は燃焼室32と、バー
ナー34からなる加熱手段と、ブロワー36およびCN
G、LPG、メタノール、アルコール等の燃料タンク3
8とを備える。燃料の供給は制御弁40により行なわ
れ、燃焼室32には点火プラグ42が配置される。燃焼
室32の燃焼ガスは煙管26を通過しながら蓄熱材22
を加熱し、排気口16aの高温廃熱は再生器44で作動
流体の予熱に利用される。実際の使用において、蒸発器
14は横置きで使用される。
【0010】図1において、蒸発器14で生成された高
圧蒸気はアウトレット20bから調圧弁46を介して蒸
気タービン50に供給され、推進装置60を駆動する。
排気ポート52bのタービン排気は凝縮器64および昇
圧ポンプ66からなる冷却手段68により凝縮液化され
て、再生器44で予熱された後、蒸発器14に圧送され
る。凝縮器64には冷却水64aがラジエータ72で冷
却されてから冷却水ポンプ70によって循環される。ラ
ジエータは冷却ファン74により冷却される。蒸発器1
4には温度センサ84および圧力センサ86が設置さ
れ、それぞれ温度信号および圧力信号を制御装置80に
出力する。制御装置80には入力装置81から設定温
度、設定圧力等に関する入力データがインプットされ
る。制御装置80はこれら信号に応答してブロワー3
6、制御弁40、点火プラグ42および調圧弁46を制
御する。
【0011】図4において、蒸気タービン50は作動流
体の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換する噴射ノ
ズル52a、52a’と排気ポート52bを有するター
ビンハウジング52を備える。タービンハウジング52
は円筒部材52cと、フロントプレート52dおよびフ
レーム52eを備える。円筒部材52cには軸方向に間
隔をおいて配置された固定円板からなるステータ53、
54が固定支持される。円筒部材52cの内側において
ステータ53、54に対向して回転円板からなるタービ
ンロータ55が回転可能に支持される。タービンロータ
55は出力軸56に圧入されたハブ55aと軸流ファン
55bを備える。ハブ55aの両側にはスリーブ57、
58が配置され、スリーブ57はステータ54により固
定支持され、スリーブ58はベアリングサポート59に
より固定支持される。出力軸56はフロントプレート5
2dに支持されたベアリングB1とベアリングサポート
59に支持されたベアリングB2により回転可能に支持
される。ベアリングサポート59はフレーム52eとス
テータ53の間に固定支持され、排気ポート52bに連
通する連通口59a、59bを有する。
【0012】図5において、ステータ53はそのラジア
ル面において外周から中心部へ延びていて軸方向に開口
する第1段および第2段旋回流発生手段53a、53b
および連絡通路53cを備える。第1段および第2段旋
回流発生手段53a、53bは同心的な環状通路からな
り、第1段環状通路53aの入口側は噴射ノズル52a
に連通し、出口側は連絡通路53cを介して第2段環状
通路53bに連通する。ステータ53は中央開口部53
dを備え、第2段環状通路53bは連絡通路53eを介
して中央開口部53dと連通する。第1段および第2段
環状通路53a、53bはそれぞれ旋回流の流れ方向に
等間隔で配列された複数の案内翼53f、53gを備え
る。図4において、案内翼53f、53gの頂部はステ
ータ53のラジアル面から凹んでいるが、ラジアル面と
同一平面に位置するように形成しても良い。ステータ3
の背面にはラジアル通路53hが形成されていて、中央
開口部53dと連通口59a、59bと連通される。
【0013】図4において、ステータ54のラジアル面
はステータ53と同様に同心的に形成された第1段およ
び第2段環状通路54a、54bと、これらの環状通路
54a、54b内にそれぞれ等間隔で配列されて円弧状
作用面を有する複数の案内翼54f、54gを有する。
第1段環状通路54aは第2段環状通路54bと連通
し、第2段環状通路54bはステータ54の中央開口部
54dと連通する。ステータ54の旋回流方向はステー
タ53の旋回流方向と同一となるように第1段および第
2段環状通路54a、54bは形成される。
【0014】図4、図6において、タービンロータ55
の両側のラジアル面は同心的に形成された第1段および
第2段環状案内溝55c、55dを備える。環状案内溝
55c、55dはそれぞれ周方向に等間隔に配列されて
いて円弧状作用面を有する複数のタービン動翼55e、
55fを有する。タービンロータ55の環状案内溝55
c、55dはそれぞれ隣接したステータ53、54の第
1段、第2段の旋回流発生通路と同一径の軌道上に形成
される。動翼55e、55fの頂部は放射方向に配列さ
れており、このため、タービンロータ55への回転エネ
ルギーは周方向に与えられる。
【0015】図4〜図7において、噴射ノズル52aに
流入した作動流体の高速流A1はステータ53の第1段
環状通路53aを旋回流となって流れ、連絡通路53c
を経て第2段環状通路53bで旋回流が生ずる。第2段
環状通路53bの出口側で旋回流は排気となって連絡通
路53e、中央開口部53d、ラジアル通路53hおよ
び連通口59a、59bを経て排気ポート52bから排
出される。上記工程において、図5に示されるように、
高速流A1はステータ53の案内翼53fによって偏向
流A2となってタービン動翼55cに衝突してタービン
ロータ55を矢印B方向に移動させる。タービン動翼5
5cに衝突した旋回流はタービン動翼の曲面壁によって
方向が変えられ、偏向流A3となり、この偏向流A3は
ステータ53の案内翼53fにより再びタービン動翼5
5cの方向に案内される。このように噴射ノズル52a
から第1段環状通路53aおよび第2段環状通路53b
を通過する旋回流は案内翼53f、53gおよびタービ
ン動翼55e、55fで流れ方向が偏向されながらター
ビン動翼55e、55fに直接衝突して回転エネルギー
を与える。図7(a)および図7(b)はステータ53
に対するタービンロータ55のそれぞれ異なる相対位置
関係を示す。図4において、タービンロータ55の両側
のラジアル面の複数のタービン動翼55e、55fには
複数の旋回流が同時に衝突するため、タービンロータ5
5には大きな回転力が与えられる。このとき、タービン
動翼55e、55fに衝突した旋回流は案内溝55c、
55dの壁でかこまれた通路を流れてステータ53の案
内翼55e、55fの方向に偏向されるため、タービン
動翼の側壁からの漏れ蒸気を防ぐことができ、タービン
の流量当たりの出力・効率を飛躍的に向上させることが
できる。しかも、タービンロータ55は低速高トルクで
回転される。
【0016】図8、図9はそれぞれ図5、図6のステー
タおよびタービンロータの変形例を示し、類似部品につ
いては図5、図6の符号にシングルまたはダブルアポス
トロフィが付してある。図8の変形例において、ステー
タ53’の旋回流発生手段は円筒ケーシング52c’の
渦巻形噴射ノズル52a’と中央開口部53d’に連通
する第1、第2スパイラル旋回通路53a’、53a”
からなる。図9の変形例において、タービンロータ5
5’はステータ53’のスパイラル旋回通路53a’、
53a”と同一の軌道上にそれぞれ形成された第1、第
2スパイラル案内溝55c’、55c”とこれらの中に
配置されたタービン動翼55e’、55e”を備える。
スパイラル旋回通路53a’、53a”および第1、第
2スパイラル案内溝55c’、55c”はそれぞれ図4
と同様に半円状断面もしくはU字状断面を有する。ター
ビン動翼55e’、55e”は放射状に形成されたリブ
状の形状を有するが、図7に示されるように、円弧状の
作用面55eに類似した形状を備えても良い。
【0017】図8、図9において、噴射ノズル52a’
の蒸気噴流Dは第1、第2スパイラル旋回通路53
a’、53a”に流入してスパイラル旋回流C1、C2
を発生させる。このとき、スパイラル旋回通路53
a’、53a”の壁面は案内翼として機能し、スパイラ
ル旋回流C1、C2の1部は遠心力によりスパイラル旋
回通路53a’、53a”の壁面により案内されてター
ビンロータ55’のタービン動翼55e’、55e”に
周方向に衝突する。タービン動翼55e’、55e”に
衝突した旋回流は隣接した案内溝55c’、55c”を
経てスパイラル旋回通路53a’、53a”の旋回流と
混合もしくは合流する。このことが繰り返されて複数の
タービン動翼55e’、55e”に同時に旋回流が衝突
するため、タービンロータ55’は大きなトルクで回転
される。なお、タービン動翼55e’、55e”に衝突
するときに旋回流はタービン動翼55e’、55e”に
隣接する案内溝55c’、55c”の側壁により拘束さ
れて、蒸気漏れがないため、速度エネルギーの損失が少
なくなり、タービンの流量当たりの出力・効率が飛躍的
に向上する。
【0018】図10において、制御装置80は入力装置
81に接続された入力インターフェース80aとRAM
80b、CPU80c、ROM80d、出力インターフ
ェース80e、および制御器80fを備える。入力装置
81は温度T1、T2に相当する入力データと、圧力設
定値に相当する入力データを入力インターフェース80
aを通じてRAM80bに入力する。温度センサ84の
温度信号と圧力センサ86の圧力信号は入力インターフ
ェース80aを介してCPU80cに供給される。出力
インターフェース80eにはリレーRLを駆動するため
のトランジスタTRが接続され、リレーRLは制御回路
85の電源83にブロワー36、制御弁40および点火
プラグ42を間欠的に接続する。さらに、出力インター
フェース80eには比例積分形の制御器80fが接続さ
れており、これは調圧弁46を制御する。
【0019】図1、図10、図11において、時間t
において、ドライブ信号D1によりリレーRLがクロー
ズされると、制御回路85によりブロワー36、制御弁
40および点火プラグ42がオンにされ、バーナ34か
らなる加熱手段が蓄熱材22をT0からT2まで加熱す
る。このとき、蒸発器14内の作動流体は50℃以上に
て気化されて高圧蒸気が発生し、この高圧蒸気は調圧弁
46を経てタービン50に供給され、タービン50を駆
動する。液相の作動流体は再生器44で予熱された後、
蒸発器14の蓄熱材22によって高圧蒸気に変換され
る。時間tにおいて、蓄熱材22の温度がT2に達す
ると、RAM80bに入力された設定温度値と温度セン
サ84からの温度信号の偏差値はゼロとなるため、CP
U80cはオフ指令信号を出力し、出力インターフェー
ス80eを介してトランジスタTRをオフにする。この
とき、ブロワー36、制御弁40および点火プラグ42
はオフにされるため、オフ期間中に燃料や電気エネルギ
ーは消費されない。時間tからtの期間中に蒸発器
14は蓄熱材22の蓄熱エネルギーにより作動流体を加
熱蒸発させる。時間tにおいて、蒸発器14の蓄熱材
22の温度がT1に達すると、出力インターフェース8
0eからドライブ信号D2が出力され、蓄熱材22は再
び加熱される。図11において、時間t、tの期間
において、ドライブ信号D3が出力される。このよう
に、蒸発器14の加熱バーナ34は蓄熱材22の温度を
予め定められたT1およびT2の範囲内になるように間
欠運転される。圧力センサ86からの圧力検出値は入力
インターフェース80aを介してCPU80cに供給さ
れ、圧力偏差値がプラスのときは制御器80fを介して
調圧弁46の開度を絞るように制御し、偏差値がマイナ
スのときは調圧弁46の開度を大きくする方向に操作す
る。このように、調圧弁46は温度T1およびT2の期
間内において、蒸気タービン50へ供給される高圧蒸気
の値を常に一定になるように調整する。
【0020】図1において、蒸気タービン50の出力軸
56は推進装置60のゼネレータ/モータ90に接続さ
れる。ゼネレータ/モータ90はパワーコントロール/
インバータ92を介してバッテリ94およびモータ/ゼ
ネレータ96に電気的に接続される。モータ/ゼネレー
タ96はオート・トランスミッション98を介して車輪
100等の推進手段に連結される。起動時にはゼネレー
タ/モータ90はバッテリ94からの電力でモータとし
て機能する。通常運転時にはゼネレータ/モータ90は
発電機として機能し、パワーコントロール/インバータ
92を介してモータ/ゼネレータ96を駆動し、車輪1
00を駆動する。車輌の減速時に車輪100からの回生
ブレーキはモータ/ゼネレータ96を発電機として機能
させ、パワーコントロール/インバータ92を介してバ
ッテリ94を充電する。この時、蒸発器14の加熱手段
34および制御弁40は制御装置80によりオフされて
燃料の消費は停止される。しかしながら、加熱手段がオ
フされた場合でも、蓄熱材22の蓄熱により高圧蒸気は
継続的に生成されるため、蒸気タービン50の運転を継
続してゼネレータ/モータ90を発電させて、パワーコ
ントロール/インバータ92を介してバッテリ94を充
電する。このように、減速時にはゼネレータ/モータ9
0およびモータ/ゼネレータ96の双方からバッテリ9
4に電気が蓄えられる。車輌の最高出力時にはゼネレー
タ/モータ90からの電力とバッテリ94との電力によ
りモータ/ゼネレータ96を駆動する。この結果、蒸気
タービンは超低燃費で安定した回転数で駆動されるた
め、有害排出物も少なくなる。しかも、蓄熱材の加熱に
は圧縮天然ガス、液化天然ガス、あるいはメタノールな
どのクリーン燃料も利用できるため、排出ガスの大幅な
クリーン化が可能となる。なお、蒸気タービンの入口側
と吐出側はクローズドシステムに連結されているためタ
ービン騒音が極めて低い。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の高効率推
進システムでは低沸点混合有機溶媒をクローズドシステ
ムに封入して、クローズドシステムに高効率の蒸気ター
ビン、蒸発器および冷却手段を配置して低温エネルギー
で高圧蒸気を発生させ、これにより蒸気タービンを駆動
することにより、小型軽量、低コスト、低騒音ならびに
低燃費を実現可能とし、実用上の効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による高効率推進システムの系統図であ
る。
【図2】図1の蒸発器の1例を示す断面図である。
【図3】図2のIII−III線の断面図である。
【図4】図1の蒸気タービンの断面図である。
【図5】図4のV−V線の断面図である。
【図6】図4のVI−VI線の断面図である。
【図7】図4のステータとタービンロータとの相対位置
を示す図である。
【図8】図5のステータの変形例を示す平面図である。
【図9】図6のタービンロータの変形例を示す平面図で
ある。
【図10】図1の制御装置の内部構成を示すブロック図
である。
【図11】図1の蒸発器の温度制御範囲とドライブ信号
との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 車輌 24 円筒ケーシ
ング 10 推進システム 26 煙管 12 クローズドシステム 28 蓄熱ボー
ル 14 蒸発器 30 熱媒 16 ハウジング 32 燃焼室 18 断熱材 34 バーナ 20 蒸発管 36 ブロワー 22 蓄熱材 38 燃料タン
ク 40 制御弁 68 冷却手段 42 点火プラグ 70 冷却水ポ
ンプ 44 再生器 72 ラジエー
タ 46 調圧弁 80 制御装置 50 蒸気タービン 81 入力装置 52 タービンハウジング 84 温度セン
サー 52a、52a’ 噴射ノズル 86 圧力セン
サー 53 ステータ 90 ゼネレー
タ/モータ 54 ステータ 92 パワーコ
ントロール 55 タービンロータ 94 バッテリ 56 出力軸 96 モータ/
ゼネレータ 60 推進装置 98 オートマ
チックトランスミッ 64 凝縮器 ション 66 昇圧ポンプ 100 推進手段

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】低沸点の混合有機溶媒からなる作動流体を
    封入したクローズドシステムと、作動流体を加熱して高
    圧蒸気を発生させる蓄熱材および蓄熱材を加熱する加熱
    手段ならびに蓄熱材の温度を検出して温度信号を出力す
    る温度センサーを備えた蒸発器と、高圧蒸気により駆動
    される蒸気タービンと、蒸気タービンにより駆動される
    推進装置と、タービン排気を冷却液化して蒸発器に循環
    させる冷却手段と、温度信号に応答して加熱手段を間欠
    運転することにより蓄熱材を予め定められた温度領域に
    制御する制御装置とを備えた高効率推進システム。
  2. 【請求項2】請求項1において、混合有機溶媒が75〜
    95重量%のメチルアルコールと5〜25重量%のアン
    モニアからなる高効率推進システム。
  3. 【請求項3】請求項1または2において、蒸気タービン
    が蒸発器に連通していて高圧蒸気を速度エネルギーに変
    換するノズル手段と、高速蒸気の旋回流を生じさせる旋
    回流発生手段を備えたラジアル面を有するステータと、
    ステータに対向して配置されたタービンロータとを備
    え、タービンロータのラジアル面が旋回流発生手段に対
    面する案内溝手段と、案内溝手段に配置された複数のタ
    ービン動翼を備える高効率推進システム。
  4. 【請求項4】請求項3において、旋回流発生手段がステ
    ータのラジアル面に形成された環状旋回通路と、環状旋
    回通路内に形成された複数の案内翼とを備える高効率推
    進システム。
  5. 【請求項5】請求項3において、旋回流発生手段がステ
    ータの外周から中心部に延びるようにラジアル面に形成
    されていて案内翼として機能するスパイラル旋回通路を
    備え、タービンロータがスパイラル旋回通路に対面する
    案内溝手段を備え、案内溝手段に複数のタービン動翼が
    形成されている高効率推進システム。
  6. 【請求項6】請求項3において、冷却手段が冷却水によ
    り蒸気タービンの排気を冷却液化する凝縮器と、液相の
    作動流体を蒸発器に圧送する昇圧ポンプと、冷却水を冷
    却するラジエータと、凝縮器とラジエータとの間で冷却
    水を循環する冷却水ポンプを備えた高効率推進システ
    ム。
  7. 【請求項7】請求項1または2において、蒸発器と冷却
    手段との間に配置された再生器を備え、再生器が蒸発器
    の廃熱により液相の作動流体を加熱する高効率推進シス
    テム。
  8. 【請求項8】請求項1または2において、推進装置が蒸
    気タービンにより駆動されるゼネレータ/モータと、ゼ
    ネレータ/モータにより駆動されるモータ/ゼネレータ
    と、モータ/ゼネレータに連結された推進手段と、ゼネ
    レータ/モータおよびモータ/ゼネレータに接続された
    パワーコントロール手段と、パワーコントロール手段に
    接続されたバッテリとを備え、推進装置の減速時に同時
    にゼネレータ/モータおよびモータ/ゼネレータにより
    バッテリを充電する高効率推進システム。
  9. 【請求項9】低沸点作動流体を封入したクローズドシス
    テムと、作動流体を加熱して高圧蒸気を発生させる蒸発
    器と、蒸発器を加熱する加熱手段と、高圧蒸気により駆
    動される蒸気タービンと、蒸気タービンにより駆動され
    る推進装置と、タービン排気を凝縮液化して蒸発器に循
    環させる冷却手段とを備え、蒸気タービンが高圧蒸気を
    速度エネルギーに変換する噴射ノズルと、噴射ノズルに
    連通していて高速蒸気の旋回流を発生させる旋回流発生
    手段を備えたラジアル面を有するステータと、旋回流発
    生手段に対面する複数のタービン動翼をラジアル面に備
    えたタービンロータとを備える高効率推進システム。
  10. 【請求項10】請求項9において、蒸発器が加熱手段に
    より加熱される蓄熱材と、クローズドシステムに連通し
    ていて蓄熱材に接触している蒸発管と、蓄熱材を予め定
    められた温度領域になるよう加熱手段を間欠運転する制
    御装置を備える高効率推進システム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011085107A (ja) * 2009-10-19 2011-04-28 Isuzu Motors Ltd 車両用蒸気エンジン
JP2011089452A (ja) * 2009-10-21 2011-05-06 Isuzu Motors Ltd 車両用蒸気エンジン

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JP2011085107A (ja) * 2009-10-19 2011-04-28 Isuzu Motors Ltd 車両用蒸気エンジン
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