JP2000110368A - 梁支持用サポーター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 一人の作業者により片手でサポーターを支持
しながら他方の手で昇降操作部を回転させて伸縮させる
ことのできるサポーターを提供する。 【解決手段】 上部外筒１と下部外筒２を上下に同軸的
に一体連結したギヤボックス３を含み、該ギヤボックス
３はその内部に回転軸方向を横にした原動傘歯車４と、
回転軸方向を縦にして前記原動傘歯車４に噛み合う従動
傘歯車５を備え、該従動傘歯車５は上下に貫通したスク
リュー孔６を有する筒状ボデイ７の外周面に形成され、
前記スクリュー孔６にスクリューボルト８が貫通螺合さ
れており、前記原動傘歯車４の水平な軸４ａがギヤボッ
クス３から外方に露出して回転操作部４ｂを形成してお
り、前記スクリューボルト８の上端にスライド管９が一
体的に連結されてその上部が前記上部外筒２の上端開口
部からスライド自在に突出されている構造。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、鉄筋コンクリート
住宅や軽量鉄骨住宅を構築する際に、上層フロアーの鉄
骨や仮設骨組みの横桟或いはコンクリート型枠の横バタ
材等の梁を仮保持するポール状のサポーターに関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】従来、コンクリート住宅の建築施工にお
いて、上層フロアーの骨組みやコンクリート型枠の横バ
タ材を支持するためのサポーターが既に完成した下層フ
ロアーを足場として組み付けられ、上層フロアーが完成
後にサポーターを取り外す工法が一般的に行われてい
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】この従来のサポーター
は、上端部若しくは上下端部に伸縮可能なスクリュウジ
ャッキを備え、仮設時にこのスクリュージャッキを回転
することにより緊張させている。しかし従来のサポータ
ーは、スクリュージャッキの回転操作部が縦軸の周りで
回転する構造となっており、この回転操作部から放射状
に延びたハンドルを手で掴んでサポーターの軸の周りで
回転させて操作するものであるから、サポーター取付時
にはサポーターを垂直に保持する作業者と、スクリュー
ジャッキを回転させる作業者の二人を必要とし、作業効
率が非常に悪いといった欠点があった。

【０００４】そこで本発明では、一人の作業者により片
手でサポーターを支持しながら他方の手で昇降操作部を
回転させて伸縮させることのできるサポーターを簡単で
且つコンパクトな構造で提供することを主たる目的とす
るものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】該目的を達成するために
本発明では次のような技術的手段を講じた。即ち本発明
に係るサポーターにあっては、上部外筒１と下部外筒２
を上下に同軸的に一体連結したギヤボックス３を含み、
該ギヤボックス３はその内部に回転軸方向を横にした原
動傘歯車４と、回転軸方向を縦にして前記原動傘歯車４
に噛み合う従動傘歯車５を備え、該従動傘歯車５は上下
に貫通したスクリュー孔６を有する筒状ボデイ７の外周
面に形成され、前記スクリュー孔６にスクリューボルト
８が貫通螺合されており、前記原動傘歯車４の水平な軸
４ａがギヤボックス３から外方に露出して回転操作部４
ｂを形成しており、前記スクリューボルト８の上端にス
ライド管９が一体的に連結されてその上部が前記上部外
筒１の上端開口部からスライド自在に突出されている構
造とした。

【０００６】前記スライド管９が上部外筒１に対して相
対的な回動を阻止した状態でスライドのみ許容できるよ
うにするのがよい。そのために、前記上部外筒１をその
内面に上下方向に延びる少なくとも一つの凹溝１ａを形
成するような異形筒体で形成し、この凹溝１ａにスクリ
ューボルト８とスライド管９とを連結する横ピン１０の
露出部１０ａをスライド可能に嵌合して構成した。

【０００７】また、前記上部外筒１の上端に横ピン１０
の露出部１０ａが当接するストッパー１２を設けるのが
好ましい。これによりスライド管９の移動上限を規制す
ると共に上部外筒１から抜脱するのを阻止することがで
きる。

【０００８】前記横ピン１０の露出部１０ａには回転自
在なローラー１０ｂを取り付けるのがよい。これにより
凹溝１ａ内での移動時における抵抗を小さくしてスライ
ド管９のスムーズな摺動を助長することができる。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下本発明の実施例について図面
に基づいて説明する。図中、図１乃至図６は、本発明に
かかるサポーターの実施例を示すものであって、符号３
でギヤボックスを示す。このギヤボックス３の上下に垂
直な上部外筒１と下部外筒２とが同軸的に一体連結され
ている。

【００１０】ギヤボックス３はその内部に回転軸方向を
横にした原動傘歯車４と、回転軸方向を縦にして前記原
動傘歯車４に噛み合う従動傘歯車５を内蔵している。該
従動傘歯車５は上下に貫通したスクリュー孔６を有する
筒状ボデイ７の外周面に形成されており、前記スクリュ
ー孔６に長尺のスクリューボルト８が貫通螺合されてい
る。また、前記原動傘歯車４の水平な軸４ａがギヤボッ
クス３から外方に露出して横軸の周りで回転する回転操
作部４ｂを形成しており、この回転操作部４ｂにハンド
ル１５を着脱自在に取り付けて回転させることにより前
記スクリューボルト８を昇降できる構造となっている。
本実施例では軸４ａに孔４ｃを設けてこれにハンドル１
５を取り付けるようにしたが、軸４ａの外形を４角形等
の異形にしたり、或いは軸４ａの端面にボックス孔を設
けてこれにハンドルを着脱自在に取り付けるようにして
もよい。

【００１１】更に、前記スクリューボルト８の上端にス
ライド管９が一体的に連結されてその上部が前記上部外
筒１の上端開口部からスライド自在に突出されている。
そして前記スライド管９の上端に安定支持のためのトッ
ププレート１３が、下部外筒２の下端にベースプレート
１４が設けられている。

【００１２】また、前記上部外筒１が、その内面に上下
方向に延びる左右対称的な複数の凹溝１ａ…を形成する
ような異形筒体で形成され、この左右の凹溝１ａ，１ａ
に前記スクリューボルト８とスライド管９とを連結する
横ピン１０の左右露出部１０ａ，１０ａがスライド可能
に嵌合されている。これにより前記スライド管９が上部
外筒１に対して相対的な回動を阻止した状態でスライド
のみ許容できるように構成されている。尚、前記横ピン
１０の露出部１０ａ，１０ａには回転自在なローラー１
０ｂ，１０ｂを取り付けるのがよい。これにより凹溝１
ａ内での移動時における抵抗を小さくしてスライド管９
のスムーズな摺動を助長することができる。

【００１３】前記上部外筒１の上端に前記横ピン１０の
露出部１０ａ、即ちローラー１０ｂが当接するストッパ
ー１２が設けられている。これによりスライド管９の移
動上限を規制すると共に上部外筒１から抜脱するのを阻
止することができる。

【００１４】サポーター全体の軽量化のために、前記ギ
ヤボックス３並びにこの内部に組み込まれた傘歯車４，
５や筒状ボデイ７並びにスクリューボルト８等の各部材
はアルミニウム等の軽金属材料で形成するのが好まし
い。この場合、ギヤボックス３から外方に露出した前記
転操作部４の外表面は、補強のために鉄等の硬質金属材
料製のカバー１１で被覆するのがよい。尚、符号１６は
スリーブ、１７はスリップリングである。

【００１５】上記の如く形成されたサポーターは図５に
示すように下層床面Ｂを足場として上層の横梁Ａを支持
するのに使用される。この横梁Ａは、上層フロアーの鉄
骨であったり、或いは仮設骨組みであったり、コンクリ
ート型枠を支持する横バタ材である。使用時に、一人の
作業者により片手でサポーターを立姿に保持しながら他
方の手でハンドル１５を回転してスクリューボルト８を
作動しスライド管９を昇降させることができる。また、
原動傘歯車４と従動傘歯車５の回転によってスクリュー
ボルト８を昇降させるものであるから、軽い回転力で大
きな昇降パワーを発揮できて安定良く且つ容易にサポー
ターをセットすることができる。

【００１６】以上本発明の代表的な実施例について説明
したが、本発明は必ずしも上記の実施例構造のみの特定
されるものでない。例えば、前記スライド管９と上部外
筒１との相対回動を阻止するための凹溝１ａ並びにスラ
イド自在に係合する横ピン１０の露出部１０ａは少なく
とも一カ所あればよい。その他本発明では、その構成要
件を備え、且つ効果を有する範囲内で適宜変更して実施
できることは勿論である。

【００１７】

【発明の効果】本発明のサポーターは上記の如く構成さ
れたものであるから、一人の作業者で容易にサポーター
をセットすることができて施工時における梁の組立や分
解作業の作業能率を著しく高めることができると共に、
原動傘歯車と従動傘歯車の回転によってスクリューボル
トを昇降させるものであるから、軽い回転力で大きな昇
降パワーを発揮できて安定良くサポーターをセットする
ことができる、といった優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るサポーターの実施例を示す要部の
断面図。

【図２】上記サポーターに於けるスライド管の上昇位置
を示す一部断面正面図。

【図３】上記サポーターに於けるギヤボックス部分の断
面図。

【図４】上記サポーターの全体図を示す一部切欠正面図
であってスライド管が下降した状態を示す。

【図５】図４同様の一部切欠正面図で、スライド管が上
昇した使用状態を示す。

【図６】図１に於けるＣ−Ｃ線に沿った断面図。

【符号の説明】

１ 上部外筒 １ａ 凹溝 ２ 下部外筒 ３ ギヤボックス ４ 原動傘歯車 ４ａ 水平な軸 ４ｂ 回転操作部 ５ 従動傘歯車 ６ スクリュー孔 ７ 筒状ボデイ ８ スクリューボルト ９ スライド管 １０ 横ピン １０ａ 横ピンの露出部 １０ｂ ローラー １１ カバー １２ ストッパー １３ トッププレート １４ ベースプレート

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【手続補正書】

【提出日】平成１１年９月２４日（１９９９．９．２
４）

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】特許請求の範囲

【補正方法】変更

【補正内容】

【特許請求の範囲】

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 上部外筒(1)と下部外筒(2)を上下に同軸
   的に一体連結したギヤボックス(3)を含み、該ギヤボッ
   クス(3)はその内部に回転軸方向を横にした原動傘歯車
   (4)と、回転軸方向を縦にして前記原動傘歯車(4)に噛み
   合う従動傘歯車(5)を備え、該従動傘歯車(5)は上下に貫
   通したスクリュー孔(6)を有する筒状ボデイ(7)の外周面
   に形成され、前記スクリュー孔(6)にスクリューボルト
   (8)が貫通螺合されており、前記原動傘歯車(4)の水平な
   軸(4a)がギヤボックス(3)から外方に露出して回転操作
   部(4b)を形成しており、前記スクリューボルト(8)の上
   端にスライド管(9)が一体的に連結されてその上部が前
   記上部外筒(2)の上端開口部からスライド自在に突出さ
   れている梁支持用サポーター。
2. 【請求項２】 前記上部外筒(1)がその内面に上下方向
   に延びる少なくとも一つの凹溝(1a)を形成する異形筒体
   で形成され、この凹溝(1a)にスクリューボルト(8)とス
   ライド管(9)とを連結する横ピン(10)の露出部(10a)がス
   ライド可能に嵌合してスライド管(9)と上部外筒(1)との
   相対的な回転が阻止されている請求項１に記載の梁支持
   用サポーター。
3. 【請求項３】 前記上部外筒(1)の上端に横ピン(10)の
   露出部(10a)が当接してスライド管(9)の抜脱を阻止する
   ストッパー(12)が設けられている請求項２に記載の梁支
   持用サポーター。
4. 【請求項４】 前記横ピン(10)の露出部(10a)にローラ
   ー(10b)が回転自在に取り付けられている請求項２又は
   ３に記載の梁支持用サポーター。
5. 【請求項５】 前記ギヤボックス(3)並びにこの内部に
   組み込まれた各部材が軽金属材料で形成され、ギヤボッ
   クス(3)から外方に露出した前記転操作部(4)の外表面が
   硬質金属材料製のカバー(11)で被覆されている請求項１
   〜３に記載の梁支持用サポーター。
6. 【請求項６】 前記スライド管(9)の上端にトッププレ
   ート(13)が、下部外筒(2)の下端にベースプレート(14)
   が設けられている請求項１〜４に記載の梁支持用サポー
   ター。