JP2000109893A - 酸性塗布洗浄剤組成物 - Google Patents

酸性塗布洗浄剤組成物

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JP2000109893A
JP2000109893A JP10284987A JP28498798A JP2000109893A JP 2000109893 A JP2000109893 A JP 2000109893A JP 10284987 A JP10284987 A JP 10284987A JP 28498798 A JP28498798 A JP 28498798A JP 2000109893 A JP2000109893 A JP 2000109893A
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acid
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alkyl
hydroxyalkyl
amine oxide
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Masaru Tamura
勝 田村
Yoshitaka Miyamae
喜隆 宮前
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Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 衣料等の繊維製品の黒ずみ汚れに対して優れ
た洗浄力を有する酸性塗布洗浄剤組成物の提供。 【解決手段】 (a) アミンオキシド及び両性界面活性剤
からなる群から選択される少なくとも1種の界面活性剤 (b) ホウ素化合物 (c) ポリオール化合物及び (d) 水 を含有する酸性塗布洗浄剤組成物であって、該組成物の
pHが6.8 以下であり、かつ該組成物の0.1 重量%水希
釈液のpHが7以上である前記塗布洗浄剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に衣料等の繊維
製品の黒ずみ汚れに対して優れた洗浄力を有する洗浄剤
に関する。
【従来の技術】繊維製品の黒ずみ汚れは通常の洗濯では
落としにくい汚れのひとつである。この黒ずみ汚れの原
因は主に塵埃と見られているが、特にホコリの黒色成分
はカーボンブラックであるとの説が示されている(水島
春男、「表面」、1968年)。このカーボンブラック
は各種の有機物質を不完全燃焼して得られるものであ
り、基本的には炭素からなる物質で、それがコロイド大
のほぼ球状の粒子の形を成しており、さらに粒子集合体
となっているのが普通である。特に今日のように自動車
の排気ガスが多い都市周辺では、こうしたカーボンブラ
ックが繊維の黒ずみ汚れの大きな原因となっているもの
と見られる。このような黒ずみ汚れは、靴下の泥汚れの
ように1回の着用で多量に付着するものではないが、毎
回の着用で徐々に付着して繊維を少しずつ黒ずませてし
まう。そのため、気が付くと新品と比較して黒ずみ汚れ
が目立つようになるが、普通の洗濯ではこの黒ずみを落
とすことは困難である。このような汚れを落とす方法と
しては、洗浄時の機械力を向上させることがあげられる
が、これ以上の機械力の増大は衣類の損傷を招いてしま
う。また汚れも広範囲にわたるため手でもみ洗いしてい
ては負担がかかりすぎるため、あきらめているのが実状
である。したがって、機械力を向上させることなく、効
果的に黒ずみを除去する洗浄剤や洗浄方法が求められて
いるものの、実際に満足するものは未だ見出されていな
い。黒ずみ汚れとは異なるが、無機汚垢の代表である泥
汚れの洗浄方法として、酸性条件下で繊維を処理する方
法も知られている。特開昭60−212496号と特開
昭60−212497号には弱酸性条件下でセルラーゼ
を作用させて洗浄する方法が、また特開平3−2679
7号には弱酸性条件下でホスホン酸化合物を作用させた
のちにアルカリ性洗浄剤で泥汚れを除去する方法が示さ
れている。これらの方法は無機汚垢である泥粒子の除去
には有効であるものの、黒ずみの成分であるカーボンの
汚れに十分な洗浄効果を示すものではない。
【0002】また、アミンオキシドを含有する弱酸性の
洗浄剤も、特開平1−266200号、特開昭64−4
0598号、特開平5−19217号等で示されてい
る。さらに特開昭57−105495号、特開昭57−
105496号、特開昭57−105497号公報に
は、酸性条件下でアミンオキシドやベタインがカチオン
性を呈して柔軟効果を示す特性を利用し、繊維に柔軟性
を付与できる衣料用酸性液体洗浄剤組成物が示されてい
る。しかしながら、これらはいずれも、洗浄剤原液、水
希釈液及び濯ぎ液のいずれも酸性であるため、特に繊維
製品の黒ずみ汚れに対しては十分な洗浄力を示すもので
はない。さらに、特開平6−207196号、特開平7
−126694号、特開平7−34094号、特開平6
−184594号には過酸化水素を含有する液体漂白剤
に、洗浄助剤としてアミンオキシドを配合した実施例も
一例として示されている。このような過酸化水素を含有
する液体漂白剤では、過酸化水素がアルカリ性条件下で
不安定であることから組成物を酸性とし、硬表面の汚れ
を除去する酸性洗浄剤として用いたり、漂白力を発揮さ
せるためにアルカリ含有の衣料用洗剤と混合してから繊
維製品を洗浄、漂白する使用方法が知られている。しか
しながら、紅茶のシミのような食物由来の色素に対して
は漂白剤の酸化作用によってシミ汚れが漂白されるもの
の、黒ずみ汚れではカーボンが主成分であるために、漂
白剤の酸化作用によって漂白または除去することは困難
である。このように、多種多様の洗浄剤や漂白剤が知ら
れているものの、カーボン由来の黒ずみ汚れに対して満
足しうる洗浄効果のある洗浄剤は得られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、衣料等の繊
維製品の黒ずみ汚れに対して優れた洗浄力を有する酸性
塗布洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究を
重ね、酸性条件下においてカチオン性を示すアミンオキ
シド及び/又は両性界面活性剤に、ホウ素化合物及びポ
リオールを併用することにより、粒子汚れ、特にカーボ
ン由来の黒ずみ汚れに対して優れた洗浄効果が得られる
ことを見出し本発明に至った。すなわち本発明は、(a)
アミンオキシド及び/又は両性界面活性剤より選択され
る少なくとも1種の界面活性剤 (b) ホウ素化合物 (c) ポリオール化合物及び (d) 水 を含有する酸性塗布洗浄剤組成物であって、該組成物の
pHが6.8 以下であり、かつ該組成物の0.1 重量%水希
釈液のpHが7以上であることを特徴とする前記塗布洗
浄剤組成物を提供する。
【0004】
【発明の実施の形態】本発明は、アミンオキシド又は両
性界面活性剤の電離状態が、水溶液のpHにより異なる
という性質を利用するものであり、カーボンブラック由
来の黒ずみ汚れを、皮脂汚れや泥汚れに対する洗浄機構
とは全く異なる洗浄機構により、衣料等の繊維製品から
除去するための酸性塗布洗浄剤組成物である。すなわ
ち、本発明に含まれるアミンオキシド又は両性界面活性
剤には、それぞれ、以下の式で示される化学平衡が存在
することを利用したものである。
【0005】
【化1】
【0006】つまり、アミンオキシドは、酸性条件下で
カチオン性を、アルカリ性条件下でノニオン性を示し、
両性界面活性剤は、酸性条件下でカチオン性を、アルカ
リ性条件下でアニオン性を示す。この性質を利用し、酸
性条件下で繊維表面もしくは黒ずみ汚れに対するこれら
の界面活性剤の静電気的親和性を増加させて吸着させ
る。次いで、大量の水で希釈することにより、ホウ素化
合物とポリオールの作用により水性溶液のpHがアルカ
リ性となり、上記化学平衡が左側に傾くことにより、ア
ミンオキシドが非イオン性に、両性界面活性剤がアニオ
ン性に近づくために、黒ずみ汚れに吸着したこれらの界
面活性剤の集合体が繊維表面から脱離しやすくなり、画
期的な洗浄力を示すものと考えられる。したがって、p
H6.8 以下の条件下でこれらの界面活性剤を黒ずみ汚れ
にある程度の時間吸着させたのちに、大量の水で希釈す
ることにより、効果的に黒ずみ汚れを落とすことができ
るのである。本発明の(a) 成分であるアミンオキシド
は、以下の一般式(1) で表されるのが好ましい。
【0007】
【化2】
【0008】式中、R1 は、炭素数6〜20、好ましく
は8〜18、特に好ましくは10〜16の直鎖又は分岐
鎖のアルキル基、アルケニル基又はβ−ヒドロキシアル
キル基、あるいはエステル基、アミド基またはエーテル
基で分断された分断基も含めて炭素数が8〜24、好ま
しくは10〜20、特に好ましくは12〜18のアルキ
ル基もしくはアルケニル基を示す。このうち、直鎖のア
ルキル基が好ましい。R2 は、炭素数6〜20、好まし
くは8〜18、特に好ましくは10〜16の直鎖又は分
岐鎖のアルキル基、アルケニル基又はβ−ヒドロキシア
ルキル基、又はエステル基、アミド基またはエーテル基
で分断された分断基も含めて炭素数が8〜24、好まし
くは10〜20、特に好ましくは12〜18のアルキル
基もしくはアルケニル基或いは炭素数1〜3のアルキル
基もしくはヒドロキシアルキル基を示す。このうち、炭
素数1〜2のアルキル基が好ましい。R3 は、炭素数1
〜3のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基を示
す。このうち、炭素数1〜2のアルキル基が好ましい。
また、本発明の(a) 成分として用いられる両性界面活性
剤は、以下の一般式(2) 又は(3) で表されるのが好まし
い。
【0009】
【化3】
【0010】式中、R4 及びR7 は、炭素数6〜20、
好ましくは8〜18、特に好ましくは10〜16の直鎖
又は分岐鎖のアルキル基もしくはアルケニル基又はβ−
ヒドロキシアルキル基、或いはエステル基、アミド基又
はエーテル基で分断された分断基も含めて炭素数が8〜
24、好ましくは10〜20、特に好ましくは12〜1
8の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を表
す。R5 及びR8 は、炭素数1〜20、好ましくは1〜
10、特に好ましくは1〜3の直鎖又は分岐鎖のアルキ
ル基もしくはβ−ヒドロキシアルキル基を表す。R6
びR9 は、炭素数1〜3のアルキル基又はβ−ヒドロキ
シアルキル基を表す。Xは、水素原子または水酸基を表
す。これらの界面活性剤は、基本的には公知の方法によ
り製造することができる。この他、α−トリメチルアン
モニオ脂肪酸、アルキルアミノプロピオン酸、アルキル
タウリン塩などが挙げられるが、本発明の(a) 成分とし
て特に好ましい界面活性剤はアミンオキシドである。
【0011】これらの界面活性剤は単独で使用しても混
合して使用してもよく、組成物中に合計量として約0.00
1 %以上含有すればよい。このような僅かな配合量で洗
浄効果を発揮するのは、組成物を直接被洗物に作用させ
ることと、アミンオキシド及び両性界面活性剤が酸性条
件下で効率的に黒ずみ汚れに吸着するためである。した
がって配合量としては0.001 〜20重量%、好ましくは0.
01〜10重量%、特に好ましくは0.1 〜4重量%である。
更に、本発明の組成物は、下記の(b) ホウ素化合物及び
(c) ポリオールと上記界面活性剤とを併用することによ
り、希釈前の組成物のpHよりも希釈後の組成物のpH
を高くすることができ、組成物の0.1 重量%水希釈液の
pHが7以上であるpH特性を有することを必須とす
る。 (b)成分 ホウ素化合物としては、ホウ酸、ホウ酸ナトリウム、ホ
ウ酸カリウム、ホウ酸アンモニウム、4ホウ酸ナトリウ
ム、4ホウ酸カリウム、4ホウ酸アンモニウム等の分子
中にホウ素を含有する化合物で、特に4ホウ酸ナトリウ
ムが好適である。ホウ素化合物は、組成中に0.1 〜30重
量%、好ましくは0.5 〜10重量%配合される。
【0012】(c)成分 ポリオール化合物としては、グルコース、マンノース、
ガラクトース、フルクトース、リボース、エリトロー
ス、キシルロース、グルコン酸、ガラクトン酸、マンノ
ン酸、グルクロン酸、マルトース、セロビオース、ラク
トース、スクロース、サッカロース、ソルビトール等の
糖類、及びそれらの誘導体としてアルキルグルコシド等
の糖系の界面活性剤を用いることもできる。また、糖類
以外のポリアルコールの例としては、グリセリン、グリ
セリンモノアルキルエーテル等グリセリン誘導体や、ブ
タンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、
デカンジオール、ウンデカンジオール等のアルキルジオ
ール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ア
ルキレンジオール等のジオール類が挙げられる。ポリオ
ール化合物は、0.1 〜30%、より好ましくは0.5 〜10重
量%配合される。これらの化合物は、単独又は複数の化
合物の混合物として配合しても良い。またホウ素化合物
とポリオールの重量比は1:10〜10:1の範囲で選択で
きるが、好ましくは1:5〜5:1である。
【0013】本発明の洗浄剤組成物のpHは、6.8 以
下、好ましくは2.0 〜6.8 、より好ましくは3.0 〜6.5
、さらに好ましくは4.0 〜6.0 である。すなわち、本
発明は、組成物のpHをこの範囲に調整する量のpH調
整剤を含有する。このようなpH調整剤として、酸性物
質としては、塩酸、硫酸、リン酸のような無機酸;安息
香酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、グリコール酸、β
−オキシ酪酸、タルトロ酸、トリカルバリン酸、マレイ
ン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコ
ン酸、ムコン酸、アコニット酸、ギ酸、酢酸、プロピオ
ン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナンチル酸、カプ
リル酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、
アジピン酸、ピメリン酸、スペリン酸、アゼライン酸、
セバシン酸のような有機酸;1−ヒドロキシエタン−
1,1−ジホスホン酸のようなホスホン酸;エチレンジ
アミン四酢酸のようなアミノカルボン酸;またはこれら
の酸とその水溶性塩との混合物が用いられる。アルカリ
性物質としては、苛性ソーダ、苛性カリ、炭酸ナトリウ
ム、重曹、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン
などのアルカノールアミン、珪酸塩などを用いることが
できる。
【0014】本発明の洗浄剤組成物には、所望に応じ、
洗浄効果を損なわない範囲内で以下のような成分を加え
ることができる:ノニオン界面活性剤、アニオン界面活
性剤、カチオン界面活性剤;金属キレート剤;エタノー
ル、低級アルキルアリールスルホン酸のようなハイドロ
トロープ剤;塩素系洗浄剤と誤って混合した場合にも塩
素ガスの発生が抑えられるような過酸化水素や特開平5
−111546号公報に示されるような公知の塩素ガス
発生抑制剤;プロテアーゼ、リパーゼ、セルラーゼなど
の酵素;及び蛍光増白剤、保存剤、色素、香料、糊剤
等。塩素ガスの発生を抑制するためには、過酸化水素の
含有量は4.5 重量%で十分である。また、組成物のpH
が6以上の場合など、塩素系漂白剤と混合しても塩素ガ
スが発生しない場合は、特に配合する必要はない。アニ
オン界面活性剤については、アミンオキシド及び/又は
両性界面活性剤の総量に対して等量未満の量で添加する
と、洗浄力が向上するので好ましい。一方、ノニオン界
面活性剤は、被洗布への浸透性向上や皮脂汚垢の洗浄力
を向上させる等の目的で共存させることができ、このよ
うなノニオン界面活性剤の具体例として次のものが挙げ
られる:炭素数8〜18の1級または2級アルコールに
エチレンオキサイド(EO)及び/又はプロピレンオキ
サイド(PO)を平均4〜18モル付加したポリオキシ
アルキレンアルキルまたはアルケニルエーテル;平均炭
素数6〜12のアルキル基を有しエチレンオキサイドを
平均4〜20モル付加したポリオキシエチレンアルキル
フェニルエーテル;プロピレンオキサイドとプロピレン
グリコールとの縮合物にエチレンオキサイドを付加した
もの(プルロニック型界面活性剤);プロピレンオキサ
イドとエチレンジアミンとの縮合物にエチレンオキサイ
ドを付加したもの(テトロニック型界面活性剤);炭素
数8〜22の脂肪酸にエチレンオキサイド(EO)及び
/又はプロピレンオキサイド(PO)を平均4〜18モ
ル付加した、ポリオキシアルキレンアルキルまたはアル
ケニル脂肪酸エステルまたはその低級アルコールエーテ
ル;平均炭素数6〜12のアルキル基を有しエチレンオ
キサイドを平均5〜20モル付加したポリオキシエチレ
ンアルキルフェニルエーテル;平均炭素数10〜20の
脂肪酸と蔗糖とのエステル;平均炭素数10〜20の脂
肪酸グリセリンモノエステル;及び炭素数8〜20のア
ルキルポリグルコシド。
【0015】これらのアルキル基またはアルケニル基は
直鎖または分岐鎖の何れであっても良い。またノニオン
界面活性剤がエチレンオキシサイドやプロピレンオキサ
イドを付加させたものは、アルカリ触媒(NaOHな
ど)を用いる常法により合成することもでき、または特
開平1−164437号公報に記載されている方法に従
い、非強塩基性アルコキシル化触媒を用いて狭いアルキ
レンオキサイド付加モル分布をもったアルコールアルコ
キシレートとして合成して得ることができる。本発明に
用いられる好ましいノニオン界面活性剤は、非強塩基性
アルコキシル化触媒などを用いて得られる、狭いエチレ
ンオキサイド付加モル分布をもったアルコールエトキシ
レートである。本発明の洗浄剤組成物の基本的な使用方
法は 被洗物に対して洗浄剤組成物を塗布する第1工程と、 の洗浄剤を希釈する第2工程(具体的には、例えば
被洗物のすすぎを行うことを指す)を必須とする。 における塗布とは、刷毛、ロール等の塗布具を用いて
洗浄剤を塗る場合や、吐出容器に収納して泡状とした
り、霧状として噴霧すること等、原液を直接被洗物に接
触させることを意味する。における希釈は、洗浄剤の
pHがアルカリ性になる濃度に希釈する。通常、塗布し
た洗浄剤量に対して100 〜1000倍量の水を加えれば十分
である。
【0016】本発明における洗浄剤組成物の使用方法
(洗浄方法)の具体例を以下に示す。 1)被洗物の汚れ部分に本発明の洗浄剤を塗布し、そのま
ま所定時間放置したのち、あらかじめ水道水をためた洗
濯機に投入して洗濯を行う。 2)被洗物の汚れ部分に本発明の洗浄剤を塗布したのち、
全自動洗濯機内に投入し、全自動コースをスタートさせ
る。この際、コースをスタートしてから洗濯機中に水道
水が注入され、塗布した洗浄剤が注入水により希釈され
ることによりアルカリ性の洗濯浴となり、この洗濯浴で
洗濯が行われることになる。 3)被洗物の汚れ部分に本発明の洗浄剤を塗布し、あらか
じめ水道水をためた洗濯機内に静かに沈めて所定時間漬
け置き、その後に洗濯を行う。 4)酸性を保つ範囲内で(通常約50倍以下の希釈)洗浄
剤組成物を水で希釈あるいは溶解し、この液を被洗物の
黒ずみ汚れに塗布あるいは浸漬し、そのまま所定時間放
置したのち、あらかじめ水道水をためた洗濯機に投入し
て洗濯を行う。 本発明の使用方法は上記1〜4の具体的方法に限定され
るものではないが、本発明の洗浄剤組成物(あるいは許
容範囲内の希釈、水溶液)を直接汚れに接触させること
が必須である。すなわち、本発明の洗浄剤組成物を予め
多量の水で希釈した場合、ホウ素化合物及びポリオール
の作用により既にアルカリ性になっており、その希釈水
溶液を用いて被洗物を処理しても、期待できる洗浄効果
は得られない。
【発明の効果】本発明によれば、酸性条件下においてカ
チオン性を示すアミンオキシド及び/又は両性界面活性
剤を効果的に用いることにより、衣料等の繊維製品の黒
ずみ汚れに対して優れた洗浄力を示す洗浄剤組成物を得
ることができる。
【0017】
【実施例】(1)黒ずみ汚染布の調製方法 黒ずみ汚染布として、以下の(A)、(B)に示す人工
黒ずみ汚染布(綿)と黒ずみカーテン(ポリエステル)
の2種類を用いた。 (A) 人工黒ずみ汚染布:EMPA社製のEMPA10
1を人工黒ずみ汚染布とした。これはオリーブ油を媒体
としてカーボンを綿布に付着させた人工汚染布である。
これを5cm×5cmに裁断して反射率が15±2%の
範囲のものを汚染布に供した。 (B) 黒ずみカーテン:川崎市内の家庭において約4年
間使用して黒ずんだレースカーテンを用いた。このカー
テンはポリエステル100%表示の平織り白色レースカ
ーテン(幅180cm×高さ190cm)であり、約半年ご
とに市販衣料用洗剤と全自動洗濯機を用いて家庭内で洗
濯を行い、最後の洗濯から約5ヶ月間窓に掛けて経過
し、全体的な黒ずみが観察された。これを5cm×5c
mに裁断し、洗濯時にほつれないように外郭を縫製し、
反射率が42±2%の範囲のものを汚染布に供した。 (2)洗浄剤組成物の調製 表−2〜5に示す実施例および比較例にあるように洗浄
剤組成物を調製した。組成物のpHはH2 SO4 、Na
OH又はモノエタノールアミンにて調製した。 (3)洗濯方法 汚染布に表1、2に示す塗布洗浄剤約1mlを塗布し、3
0分放置した後、1Lの水道水で3分間濯いだ。次に2
槽式洗濯機を用いて1分間脱水し、1Lの水道水で3分
間濯ぎ、もう一度1分間脱水した後、自然乾燥させた。
尚、1回目の濯ぎ時のすすぎ液は塗布洗浄剤組成物の0.
1%希釈液に相当することから、事前に組成物の0.1%
の水希釈液のpHを測定しておき、これを「すすぎ液の
pH」として表1、2に記載した。 (4)評価方法 数−1により洗浄力を求めた。
【数1】 K/S=(1−R÷100)2 ÷(2R÷100) (クベルカ・ムンクの式) ここで、Rはカール・ツワイス社製のELREPHO反
射率計によって測定される反射率(%)である。また、
洗浄力の評価は、供試試験布5枚の平均値で行った。
【0018】
【表1】 表−1(実施例) 実施例 試料 1 2 3 4 5 6 7 (a) 成分 重量% アミンオキシド-1 2 − − − − 4 − アミンオキシド-2 − 3 − − − − 4 アミンオキシド-3 − − 2 − − − − アミンオキシド-4 − − − 5 − − − ベタイン−1 − − − − 3 − − (b) 成分 ホウ酸 − − 4 − − − 2 4ホウ酸ナトリウム 4 7 − 3 3 4 − (c) 成分 グルコース 3 − − − 2 − − ソルビトール − − 6 − 1 − − マンニトール − − − 10 − 3 1 グリセリン − 2 − − − − − その他の成分 ノニオン−1 − 5 − − 4 − − ノニオン−2 − − − 8 − 10 3 香料 0.1 − 0.1 − 0.1 0.1 − pH調製剤 適量 適量 適量 適量 適量 適量 適量 水 残量 残量 残量 残量 残量 残量 残量 pH 5.0 5.0 4.5 5.0 4.5 5.0 6.5 すすぎ液のpH(0.1%希釈液) 9 9 9 9 9 9 9 洗浄力(%) 人工黒ずみ布 58 62 57 63 53 62 56 黒ずみカーテン 40 41 40 41 38 37 40
【0019】
【表2】 表−2(比較例) 比較例 試料No. 1 2 (a)成分 アミンオキシド-2 − 3 アミンオキシド-3 − − (b)成分 ホウ酸 − − 4ホウ酸ナトリウム 3 − (c)成分 グルコース − − ソルビトール − 4 マンニトール − − グリセリン 4 − その他の成分 ノニオン−1 5 − ノニオン−2 − 2 香料 0.1 0.1 pH調製剤 適量 適量 水 残量 残量 pH 4.0 3.0 すすぎ液のpH 9 4 洗浄力(%) 人工黒ずみ布 45 46 黒ずみカーテン 30 31 アミンオキシド−1;ラウリルジメチルアミンオキシド アミンオキシド−2;C12 〜C14 のアルキル基を有するアルキルジメチルアミン オキシド アミンオキシド−3;モノ水添牛脂アルキルジメチルアミンオキシド アミンオキシド−4;ラウリン酸アミドプロピルアミンオキシド ベタイン−1;ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン ノニオン−1;ラウリルアルコールエトキシレート(平均付加モル数9) ノニオン−2;ヤシアルコール(炭素数分布:C10=1.6%、C12=70% 、C14=24%)エ トキシレート(平均付加モル数6)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C11D 3:04 3:20)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a) アミンオキシド及び両性界面活性剤
    からなる群から選択される少なくとも1種の界面活性剤 (b) ホウ素化合物 (c) ポリオール化合物及び (d) 水 を含有する酸性塗布洗浄剤組成物であって、該組成物の
    pHが6.8 以下であり、かつ該組成物の0.1 重量%水希
    釈液のpHが7以上であることを特徴とする前記塗布洗
    浄剤組成物。
JP10284987A 1998-10-07 1998-10-07 酸性塗布洗浄剤組成物 Pending JP2000109893A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007197586A (ja) * 2006-01-27 2007-08-09 Kao Corp 液体洗浄剤組成物
JP2008088352A (ja) * 2006-10-04 2008-04-17 Lion Corp 洗濯用前処理剤組成物、及び当該洗濯用前処理剤組成物を用いた洗濯方法

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