JP2000108953A - ウイング車の荷箱構造 - Google Patents

ウイング車の荷箱構造

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JP2000108953A
JP2000108953A JP10378011A JP37801198A JP2000108953A JP 2000108953 A JP2000108953 A JP 2000108953A JP 10378011 A JP10378011 A JP 10378011A JP 37801198 A JP37801198 A JP 37801198A JP 2000108953 A JP2000108953 A JP 2000108953A
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Kenji Fukashima
研二 深島
Yoshiaki Suzuki
義昭 鈴木
Yasuyuki Nakadegawa
泰之 仲出川
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Nippon Light Metal Co Ltd
Nippon Fruehauf Co Ltd
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Nippon Light Metal Co Ltd
Nippon Fruehauf Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ウイング車荷箱の前壁及び後壁のフレームをア
ルミ押出型材で組立てることにより、前壁及び後壁の自
重による自励振動を吸収すると共に強度を付与し、かつ
車両の軽量化、クレームの減少、作業効率の向上、車両
の美観等を達成することを目的とする。 【解決手段】前壁及び後壁を構成する左右側柱、上枠、
下枠、中間柱、クロスメンバ等の主要部材にアルミ押出
型材を使用し、各部材間の当接部位、重合部位或いは交
差部位等を連結部材を介してボルト・ナット等で結合し
て組立てたウイング車の荷箱構造

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、貨物自動車の荷箱に断
面L型屋根を上下方向に回動自在に枢着し、側面を開閉
可能にした通称ウイング車の荷箱構造に関し、特に、軽
量なアルミ押出形材を使用した荷箱前壁並びに後壁の構
造に関する。
【0002】
【従来の技術】図1を参照して従来のウイング車の荷箱
構造について概略を説明する。ウイング車の荷箱1は、
図のように、床部4の前端に前壁2と、後端に後壁3と
を立設し、前壁2と後壁3の頂部中央間にセンタービー
ム10を架設して、センタービーム10の左右側端部に
一対の断面形状L型のウイング屋根5を上下方向に回動
自在に枢着すると共に荷台の左右側縁部に煽6を枢着し
て、荷箱1側面の上部と下部を開閉可能に形成したもの
である。
【0003】さらに細部を説明すると、前壁と後壁の頂
部中央部に溶接された基板32(図3)上に、センター
ビームの前後両端が固定され、前記頂部にはそれぞれセ
ンタービームを挟んで対称に設置された一対の油圧シリ
ンダ11が、ロッド先端部をウイング屋根のフレームに
枢着されており、ロッドの伸縮に応じてウイング屋根5
を開閉する。油圧シリンダを駆動するパワーユニットは
図示していないが、床部4下に装着されている。煽6
は、図のように、前壁と後壁間に煽中柱14を挟んで2
基、床部側縁に多数のヒンジ12により支承されてい
る。前壁、中柱及び後壁の各外側面にバネ式ロック装置
17を2基装着している。このうち1基は煽の掛金具1
8に係合して煽を垂直に保持し、他の1基はウイング屋
根の下端部の押板19を押圧しウイング屋根を閉塞した
状態に保持するものである。前壁2(図2参照)は、運
転室の背面に対向するので、内張板16を前壁の骨格
(フレーム)内側に水密に張設する。冷凍或いは冷蔵ウ
イング車の場合は通称エバーハウスと称する冷却装置の
格納室(不図示)を運転室の上方に突設する。後壁3
(図3参照)は、後壁の骨格が荷役用門口40を形成
し、門口の左右側柱21にヒンジ13を介して観音扉3
1を設け、図のようなロッド式ロック装置15を装備す
る。
【0004】ウイング車の荷箱は、上記した基本構造を
有するため、一般の貨物自動車のような六面体のモノコ
ック構造から成る荷箱と比較すると、剛性に乏しく、壁
部が自励振動構造を有しているため、積荷の積載加重や
輸送中に生じる曲げ或いは捻れのモーメントに対して損
傷を受け易く、構造上補強を計ることが必要であった。
とりわけ、荷台の床部4に対し直角をなす前壁及び後壁
の隅部はいずれも強いモーメントを受けるため特に強度
を付与していた。
【0005】このような観点から、次のような構造が採
用されている。図2は床部4前端に組付ける前の前壁
2、図3は床部4後端に組付ける前の後壁の斜視図であ
る。図4は荷箱1の床部4フレームを示す斜視図であ
る。ウイング車の荷箱の組付は、まず、床部4の前端部
に前壁2を組付けてボルト等結合部材により固定し、次
に後端部に後壁3を組付けて同様に固定して凹形の荷台
を形成する。この凹形荷台にそれぞれセンタービーム、
煽、ウイング屋根を順に取付けて箱状荷箱を形成する。
【0006】ここで、従来のウイング車の荷箱構造の特
徴を、図2、図3及び図4に基づいて詳細に説明する。
床部の構造は、図4に示すように、床下に一対の断面コ
字形のサブフレーム41、41を前後方向に平行に対向
させて配置し、このサブフレーム41、41上に直交し
て長さの等しいクロスメンバ43を所定の間隔を開けて
平行に多数本載置し、サブフレームと交差する箇所で両
部材を締結クリップ45を介してボルトナットにより上
下に締結して、井桁状にフレームを形成する。次いで断
面形状コ字型のサイドレール42を井桁状フレームの側
端に配し、コ字型の凹所内にクロスメンバ43の側端部
を挿入して、L型締結クリップ(不図示)を介してボル
ト止めするか或いは直接溶接により固定して、長い床部
フレーム47を形成する。床部フレーム47の上面には
補助床板(不図示)を介在して木製の床材46をリベッ
ト等により列設し床面を形成する。なお、箱状に組み付
けた荷箱1を車両フレーム8(図1)上に架装すると
き、2本の車両フレーム8上面に沿って床部4のサブフ
レーム41を重ね合わせて載置し、サブフレームとメイ
ンレール間をUボルト48或いは対向ボルト49等によ
り緊締する。
【0007】前壁のフレームは、図2に示すように、左
右の側柱21、上枠24及び下枠23のそれぞれの突き
当て箇所を溶接して外殻を形成し、上下枠材23、24
の間に幅方向に間隔を開けて配設した2本の中間柱22
の上端を上枠24の下面に溶接により固定し、下端を下
枠23の切欠き部25に貫通して直交させると共に内方
に傾斜した三角形の補強部26を形成している。図5の
A−A断面に示すように、下枠23の角筒部231を貫
通した補強部26は、下枠の延出部282と隣接するク
ロスメンバの前壁部284とが形成する面一の前面に溶
接されている。さらに、側柱21寄り下枠の下面に補強
部26と同形の補強部材29を同様に溶接接合し、下枠
23の隅部外角を補強する。なお、上枠24と側柱21
の直交する隅部内角も同形の補強部材を溶接して補強す
る。クロスメンバ28は断面コ字形を下方に向け、先端
に折曲部287を有する。クロスメンバ28の上面部2
81の前端は下枠23の折曲部233に沿って溶接接合
されている。
【0008】ここで、側柱の下端部に溶接により固定さ
れた補強ガセット27について説明する。ガセット27
は、図6に示すように、後端が剣状に形成され、上端の
上フランジ271と中央の水平な段部273の外側端間
をリブ272で連設し、段部273内側縁に下フランジ
274を垂設して断面を柄杓状に形成している。ガセッ
トは側柱21下端の外側を一部切り欠いて直交させ、当
接する箇所を溶接により接合している。また、クロスメ
ンバ28の左右側端部は、上面部281がガセットの上
フランジ271上に、また折曲部278が段部273上
に嵌め込まれ重合部位を溶接する。このようにガセット
を施して隅部構造を補強している。中間柱22の補強部
26と補強部材29の後面の対応するクロスメンバ28
の凹所285には、縦梁286を差し渡し溶接によりク
ロスメンバ28を補強する。
【0009】ついで、後壁は、図3に示すように、左右
の側柱31、31、上枠34及び下枠33をそれぞれの
突き当て部位で溶接により接合して方形の門口30を形
成し、左右の側柱31間に観音扉7を開閉自在に設けて
いる。側柱31の下隅部には、前壁のガセット27とほ
ぼ同形状のガセット37を側柱の下端部を一部切欠いて
直交し、当接する箇所を溶接により固定する。下枠33
の後方に近接するクロスメンバ38の形状も前壁の場合
(図5)とほぼ同じ構造を有する。図7は、図3のB−
B断面を示す。図から分かるように、下枠33は、垂直
なリブ331の上端と下端に上フランジ332と下フラ
ンジ333を備え、前方に凹所334を向けている。下
枠33に間隔を開けてクロスメンバの後壁部383との
間に厚い板状の補強ブラケット36を図のように前後方
向に平行に複数差し渡し、溶接により両部材を結合す
る。クロスメンバ38の左右側端部はガセット37の凹
所に挿入されて上面381がセケット37の上フランジ
371の上面に、また折り曲げ部382がブラケットの
段部373に重合し、重合部位を溶接により接合する。
なお、門口30の前、後面にはフランジ35,39が突
設され、これらのフランジが側柱側面に形成する側溝内
には2基のバネ式ロック装置17、20が取り付けられ
る。門口上枠の中央に基板32が固定され、前壁の基板
間にセンタービームを架設する。
【0010】以上説明したように、ウイング車の前壁と
後壁を構成する面体構造としての共通した特徴は、1.
構成部材として鉄材を使用し、材質の強度が荷箱に付与
されている、2.通常、荷箱の床部、屋根部及び煽がア
ルミ押出型材のボルト結合による組立構造であるのに対
し、前壁と後壁は鉄材を使用した溶接により一体に形成
されている。このため溶接作業に手間を要し効率が悪い
上に、製造に溶接の高技能者を必要とすることになる、
3.前壁と後壁が鉄材であるため車両重量が重くなる、
特に、ウイング車は前壁と後壁の自重による自励振動が
大きいのでそれだけ損傷を起こしやすい、4.溶接構造
では溶接個所に亀裂を生じやすく、損傷を受けた際に解
体修理が困難であり、部分的な部材交換ができない、等
の問題があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記したよ
うに、主要部材に鉄材を使用し、溶接により組立てた従
来の前壁と後壁の構造に起因して生じる不都合な問題を
解消することを目的とするものであって、生産効率の向
上を図り、自励振動からの損傷を防止すると共に、車両
重量を軽減して貨物の輸送効率を改善し、さらに、荷箱
の点検・修理作業を容易に行うことのできるウイング車
の荷箱構造を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記課題を達成するた
め、請求項1の発明にあっては、左右側柱、上枠、下
枠、クロスメンバ及び中間柱等の主要部材にアルミ押出
形材を使用して前壁のフレームを構成し、該フレームの
左右側柱の下端部にL型形状の鉄製ガセットを左右対称
にボルト・ナット等で結合すると共に、クロスメンバを
前記ガセット間に差し渡して両部材を連結部材を介して
ボルト・ナット等で結合し、かつ前記クロスメンバの前
端部と前記下枠とをボルト・ナット等で結合して構成し
たウイング車の荷箱構造により解決した。請求項2の発
明にあっては、左右側柱、上枠、下枠及びクロスメンバ
等の主要部材にアルミ押出形材を使用して後壁のフレー
ムを構成し、該フレームの左右側柱の下端部にL型形状
の鉄製ガセットを左右対称にボルト・ナット等で結合す
ると共に、クロスメンバを前記ガスケット間に差し渡し
て両部材をボルトナット等で結合し、かつ前記下枠と前
記クロスメンバの後端部をボルトナットで結合して構成
したことを特徴とするウイング車の荷箱構造とすること
ができる。また、請求項3の発明にあっては、左右側
柱、上枠、下枠及びクロスメンバ等の主要部材にアルミ
押出形材を使用して後壁のフレームを構成し、該フレー
ムの側柱と上枠の直交する上隅部をL字形状のガセット
を使用してボルト・ナット等で結合すると共に、締結ア
ングル等の連結部材を併用してボルト・ナット等で結合
して構成したウイング車の荷箱構造とすることができ
る。
【0013】さらに、請求項4の発明にあっては、左右
側柱、上枠、下枠、中間柱及びクロスメンバ等の主要部
材にアルミ押出形材を使用して前壁のフレームを構成
し、該フレームの中間柱のうち少なくとも2本の中間柱
の下端部は前記下枠を切欠いて貫通させ、該下端部の側
面とサブフレームのリブ面とを面一にして下端面を該サ
ブフレームの上面に突き当てると共に、平坦な交差面に
L字形状のガセットを渡し、両部材をボルト・ナット等
で結合したウイング車の荷箱構造とすることができる。
さらにまた、請求項5の発明にあっては、請求項1及び
請求項4記載の下枠は、角筒部の内側下端から下方に延
出部を設け、該延出部は中央に形成した肉厚基部から水
平に内向フランジを突設してなる二股状の継手部を備
え、隣接するクロスメンバの前端の上角部に沿って該継
手部を密接せしめ、ボルト・ナット等で両部材を結合し
たウイング車の荷箱構造とすることができる。
【0014】
【実施例】以下、図8乃至図12を参照しながら、本発
明の1実施例について説明する。図8は前壁の下隅部の
組立構造を外側から見た図である。図9は図8のA−A
線縦断面を示し、図10は、図8のB−B線横断面を示
す。図10はガセット50の斜視図を示す。図11は、
図8を内側から見た組立図である。ガセット50は鉄材
を使用し、他は全てアルミ押出形材を使用する。アルミ
押出形材を連結するブラケット、アングル、チャネル等
の連結部材には鉄材或いはアルミ材を使用することがで
きる。側柱51は、段部512を設けて中空の幅広部5
14と幅狭部513を備え、前端に外向フランジ511
を有する。ガセット50は上壁部507と嵌合部508
とをL形状に接合してなり、外角縁は一部斜めに切り欠
いている。前フランジ505の下端は斜めに切欠いた前
記外角縁に沿って溶接している。図8に示すように、ガ
セット50は上壁部504を側柱51の下端側面に6ヶ
のボルト・ナットにより固着する。ガセットの嵌合部5
08は、図9の縦断面から分かるように、後端の剣状部
503側からサイドレールの凹所526内に嵌め込ま
れ、段部507はサイドレール52の下フランジ525
上面に、またリブ509はサイドレールのリブ523に
面接する。ガセット50の嵌合部508を2ケのボルト
と9ケのリベットでサイドレール52に結合する。ま
た、クロスメンバ54の左右端部はサイドレールの凹所
526内に挿入し、上フランジ522とクロスメンバ上
面との重合部位を図10に示すように、4ケのリベット
で結合する。
【0015】図12は、図8を内側から見た下隅部の組
立構造を示す。下枠53は、角筒部531と、その内側
下端から下方に延出部533を設け、該延出部は、中間
に形成した肉厚基部534から水平に内向フランジ53
2を突設して、二股状の継手部535を備えている。下
枠53は、図10に示すように左右側端面を側柱51の
幅広部514の内側面に突き当て、両部材をL字形締結
アングル515を介しボルト・ナットにより結合する。
クロスメンバ54は、上面541の両縁に前壁部545
と後壁部542を下方に垂設し、それぞれ下端に折曲部
544を形成するとともに、上面541の前端部に段差
部543を形成する。前記下枠53の内向フランジ53
2をこの段差部543に嵌め合わせて延出部533に設
けた継手部535をクロスメンバ54の前端の上角部に
沿って密着させボルト・ナットで固着する。継手部53
5は前壁の曲げモーメントを受けるが、肉厚基部534
に所用の厚みを付与して継手部に強度を付与する。アル
ミ押出形材は必要に応じて肉厚部を加工することができ
る。上記したようにクロスメンバの両端部は左右のガセ
ット50の凹所内に嵌め込まれた状態で、サイドレール
の凹所526内に挿入され締結アングル等の連結部材を
介してリベット等で固着する。なお、図中、ガセット5
0は、側柱51に6ヶのボルト・ナットで、サイドレー
ル52に11ヶのリベット等で固着されている。
【0016】図13は図10に示す前壁下端中央部分の
A−A線縦断面、図14はガスケット60の斜視図、図
15は梁材61の斜視図、図16は中間柱下端部のA−
A線横断面図、図17は図13を前方から見た組立図で
ある。図13から明なように、クロスメンバ54の凹所
546内に複数の縦梁61を所定の間隔を開けて平行に
差し渡し、締結アングル65を介し前、後壁部545、
542間にボルト・ナットで固着する。クロスメンバ5
4の前上角部は、上記のように下枠53の継手部535
に沿って結合する。クロスメンバ54の後壁部542
は、サブフレームと交差する位置で締結クリップ64を
介してボルトナットによりサブフレームに結合する。こ
の締結クリップは、床部4のサブフレーム41とクロス
メンバ43を締結する締結クリップ45と同じ形状であ
る。中間柱55の下端部は、下枠を切欠いて貫通し、サ
ブフレームの上フランジ413面に当接する。L形状の
ガセット60(図14)は、上壁部604と下壁部60
3から成り、内角端縁に沿って直角に折り曲げられた垂
直フランジ602と水平フランジ601を備えて成り、
直交する中間柱とサブフレームを渡って、図のように、
下壁部603をサブフレーム41(図17)のリブ41
1にボルトナット結合し、上壁部604の後端側半分を
中間柱の側面にボルト・ナット結合する一方、前端側
は、中間柱の前面に一方の端部を固着したL形ブラケッ
ト62の他方の端部にボルトナット結合する(図13、
図17)。中間柱の中空内下端に内部ブラケット63を
挿入してガセット60との結合部位を強化している。こ
のように車両フレーム上にUボルト等で緊締されたサブ
フレームにガセット60を介して直接中間柱を結合した
ので、前壁の前後方向の振動を防止することができる。
【0017】次いで、後壁の組立構造を図18乃至図2
5に基づいて詳細に説明する。図18は荷箱後端の下隅
部を側方から見た組立図、図19はガセット70の斜視
図、図20は図18の側柱71のA−A線横断面図、図
21は図18の嵌合部708のB−B線に沿った矢視断
面を示す。ガセット70は、図19から分かるように、
外向フランジ701、上壁部702,内向フランジ70
3,リブ704,段部705,垂下部706を一体に連
設して成り、外向フランジと段部を接続するリブ704
は内方に凹所707を向けている。ガセットは、図20
から明らかなように、側柱71に対し外向フランジ70
1を側柱の角筒部711の前面にボルトナットにより固
着し、上壁部702を側柱の板状部712にボルト・ナ
ット結合する(図18)と共に、先端の剣状部709か
らサイドレール52の凹所526内に挿入(図18)
し、サイドレールに対し嵌合部708を10ヶのリベッ
トで結合(図18)している。
【0018】図22は、図18の下隅部を内側から見た
組立図、図23は図18の下隅部を後方からみた組立
図、図24は図23のガセット80の斜視図、図25は
図22のA−A線に沿った矢視断面を示す。図22から
明らかなように、下枠72は、突起725を突設した上
面721の前後端縁から前壁部722と後壁部723を
垂設し、後壁部723の下端に折曲部726を備える。
下枠72の左右端部は、後壁部723を締結アングル7
5を介して側柱角筒部711の内側面に固着し、前壁部
722を締結クリップ74の一方の端部で側柱板状部の
内面に固着すると共に他方の端部で隣接するクロスメン
バ73の後壁部733に固着する。
【0019】側柱71の外向フランジ713は、煽6を
垂直に起立した状態で煽の後端部に覆われ、煽側に貼着
されたガスケット(不図示)を押圧して内部を密閉す
る。板状部712にはバネ式ロック装置が2基装着さ
れ、煽とウイング屋根とをそれぞれ閉塞状態にロックす
ることができる。また、この上方には後述する水切片9
4が頂部に亘って別途設けられ、ウイング屋根を閉じた
状態で該屋根側に貼着されたガスケットを押圧して内部
を気密に保持する。
【0020】次いで、後壁上隅部の連結構造を、図26
乃至図31に基づいて詳細に説明する。図26は、上隅
部を後方から図示し、直交する側柱71と上枠90の間
を図28に斜視図を示すL型板状ガセット91を介して
ボルト・ナット結合している。ガセット91は、図27
のように、垂直部914と水平部913からなる板状体
の外角縁に沿って補強フランジ911を立設している。
ガセットは垂直部914を側柱の角筒部711に挿入
し、水平部913を上枠90の中空部(不図示)に挿入
して、それぞれ前記角筒部後壁と前記中空部後壁に対し
ボルト・ナットで結合し両部材を連結している。一方、
側柱71の外向フランジ713の前端面と上枠90の前
端面は、図29に示すように、L型板状ガセット92を
介して連結する。なお、これらガセット91及び92の
連結構造は、図26のA−A線横断面を示す図28に示
されている。
【0021】さらに、上隅部には図28から明らかなよ
うに、直交する側柱71の板状部712と上枠90の底
部901の間を締結ブラケット93を介して連結し両部
材間の結合を強化している。図30から明らかなよう
に、締結ブラケット93は直角に折り曲げた板状取付部
933の中央に逆T字型に補強壁934を立設し、L字
の一方を板状部外面に、他方を上枠内の底部901に、
それぞれボルト・ナットで固着されている。また、図3
1に示すように、所望に応じて上隅部の外角部隅部を締
結アングル95、内角隅部を締結アングル96によりさ
らに強固に結合しすることもできる。なお、図28及び
図30に図示した水切片94、94’は、ウイング屋根
を閉塞した状態で、該屋根側に貼着したガスケット(不
図示)を押圧して、雨水の浸入を防止するものである。
【0022】上記後壁の上隅部の連結構造を前壁の上隅
部の連結構造にいて適用することができることはいうま
でもない。前壁と後壁を問わず、これらを構成する上枠
には多種類の断面形状や寸法のものが使用されているの
で、ここでは前壁の上隅部における実施例を省略する。
【0023】以上詳細に説明したとおり、本発明になる
ウイング車の前壁及び後壁は、基本的な組み組立部材で
ある鉄製の上枠、下枠、左右側柱、最前部或いは最後部
のクロスメンバ等を全て軽量なアルミ押出型材によって
構成しようとするものであり、かつ、これらアルミ押出
形材の当接する部位、重合する部位、突き当て部位、直
交する部位等において、両部材をガセット、ブラケッ
ト、締結クリップ或いは締結アングル等の連結部材を使
用し、ボルト・ナット、リベット等の結合部材により組
立てることを特徴とするものである。本発明の荷箱構造
において、アルミ押出形材の結合部位を一部をボルト結
合に変えて溶接構造、嵌合構造或いは接着構造のいずれ
かを使用するような設計変更或いは一部の鉄製部材をア
ルミ製或いはアルミ製部材を鉄製部材に代えて使用する
ような材質変更は、本発明の範囲内で実施容易な事項で
あるから、これらの変更を本発明の要旨とする範囲から
除外するものではない。例えば、連結部材の材質がアル
ミ材の場合、一端を一方のアルミ押出型材にはあらかじ
めアルミ溶接しておき、他端を他方のアルミ押出形材に
ボルト・ナット等で結合する類は、本発明の要旨に包含
されるものである。
【0024】
【発明の効果】本発明のウイング車の荷箱構造によれ
ば、アルミ押出型材を主要部材として前壁及び後壁を組
み立てる構成としたので、前壁の自重が軽量化すると共
に、ガセット等の連結部材を介してボルト・ナット等で
前記主要部材間を連結したので振動が吸収され、従来の
自励振動による問題を解消することができた。また、車
型の多様化に伴い製品原材料の種類が増加しているが、
アルミ押出形材を使用すると、アルミ部材の肉厚を変え
ることにより、部材の種類を少なくすることができるば
かりでなく、所用の強度を付与することができて、溶接
工法と較べ作業工数が大幅に減少することとなる。さら
に、荷箱構造がボルト・ナット等による組立構造である
ため、あらかじめ塗装等を施してから組立てることがで
きるので腐食対策が容易になる他、解体し易く保守点検
や破損時の修理作業が容易になる。また、溶接部位に生
じやすい亀裂破損を回避できるなど、本発明によって顕
著な効果が豊富に得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ウイング車の荷箱の全体構成を示す斜視図
【図2】 従来のウイング車の荷箱の前壁斜視図
【図3】 従来のウイング車の荷箱の後壁斜視図
【図4】 従来のウイング車の床部フレームの組立構造
を示す斜視図
【図5】 図2のA−A線に沿った縦断面図
【図6】 従来の前壁の下隅部ガセットの斜視図
【図7】 図3のB−B線に沿った縦断面図
【図8】 本発明になる前壁の側方から見た下隅部の組
立構造図
【図9】 図8のA−A線に沿った縦断面図
【図10】図8のB−B線に沿った横断面図
【図11】図8に示す前壁の下隅部ガセットの斜視図
【図12】図8に示す下隅部を内側から見た組立構造図
【図13】前壁中央部分の下隅部の組立構造を示す図1
0(7)A−A線の縦断面図
【図14】図13のガセットの斜視図
【図15】図13の梁材の斜視図
【図16】図13の中間柱内部ブラケットを示すA−A
線の横断面図
【図17】前壁中央部分(図13)を前方から見た組立
構造
【図18】本発明になる後壁の側方から見た下隅部の組
立構造図
【図19】図18に示すガセットの斜視図
【図20】図18のA−A線に沿った側柱横断面図
【図21】図18のB−B線に沿った嵌合部縦断面図
【図22】図18の下隅部を内側から見た組立構造図
【図23】図18の下隅部を後方から見た組立構造図
【図24】図22に示すガセットの斜視図
【図25】図22のA−A線に沿った側柱横断面図
【図26】本発明になる後壁の上隅部を後方から見た組
立構造図
【図27】図26に示すガセットの斜視図
【図28】図26のA−A線に沿った側柱縦断面図
【図29】図26に示す上隅部を前方から見た組立構造
【図30】図28のB−B線に沿った上隅部側柱の縦断
面図
【図31】図28のA−A線に沿った上隅部側柱の縦断
面図
【符号の説明】
1 荷箱 12 ヒンジ 2 前壁 13 ヒンジ 3 後壁 14 中柱 4 床部 15 ロッド式ロ
ック装置 5 ウィング屋根 16 内張板 6 煽 17 バネ式ロッ
ク装置 7 観音扉 18 掛金具 8 車両フレーム 10 センタービーム 19 押板 11 油圧シリンダ 21 側柱 22 中間柱 53 下枠 23 下枠 54 クロスメン
バー 24 上枠 55 中間柱 25 切欠き部 60 ガセット 26 補強部 61 縦梁 27 ガセット 62 L型ブラケ
ット 28 クロスメンバー 63 内部ブラケ
ット 29 補強部材 64 締結クリッ
プ 30 門口 65 締結アング
ル 31 観音扉 70 ガセット 32 基板 71 側柱 33 下枠 72 下枠 34 上枠 73 クロスメン
バー 35 フランジ 74 締結クリッ
プ 36 補強ブラケット 75 締結アング
ル 37 ガセット 80 ガセット 38 クロスメンバ 90 上枠 39 フランジ 91 ガセット 40 荷役用門口 92 ガセット 41 サブフレーム 93 締結ブラケ
ット 42 サイドレール 94 水切片 43 クロスメンバー 45 締結クリップ 95 締結アング
ル 46 床材 96 締結アング
ル 47 床部フレーム 231 角筒部 48 U−ボルト 233 折曲部 50 ガセット 271 上フランジ 51 側柱 271 リブ 52 サイドレール 273 段部 274 下フランジ 514 幅広部 275 角筒部 515 L字形締結
アングル 281 上面 522 上フランジ 282 延出部 523 リブ 283 後壁部 525 凹部 284 前壁部 526 下フランジ 285 凹所 531 角筒部 286 縦梁 532 内向フラン
ジ 287 折曲部 533 延出部 331 リブ 534 肉厚基部 332 上フランジ 535 継手部 333 下フランジ 541 上面 334 凹所 542 後壁部 371 上フランジ 543 段差部 373 段部 544 折曲部 381 上面 545 前壁部 382 折曲部 546 凹部 383 後壁部 601 水平フラン
ジ 411 リブ 602 垂直フラン
ジ 413 上フランジ 603 下壁部 503 剣状部 604 上壁部 504 上壁部 605 当板 505 前フランジ 701 外向フラン
ジ 507 上壁部 702 上壁部 508 嵌合部 703 内向フラン
ジ 509 リブ 704 リブ 511 外向フランジ 705 段部 512 段部 706 垂下部 513 幅狭部 707 708 嵌合部 709 剣状部 711 角筒部 712 板状部 713 外向フランジ 721 上面 722 前壁面 723 後壁面 726 折曲部 733 後壁部 901 底部 911 補強フランジ 913 水平部 914 垂直部 933 板状取付部 934 補給壁
フロントページの続き (72)発明者 仲出川 泰之 東京都品川区東品川二丁目2番20号 日本 軽金属株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右側柱、上枠、下枠、クロスメンバ及
    び中間柱等の主要部材にアルミ押出形材を使用して前壁
    のフレームを構成し、該フレームの左右側柱の下端部に
    L型形状の鉄製ガセットを左右対称にボルト・ナット等
    で結合すると共に、クロスメンバを前記ガセット間に差
    し渡して両部材を連結部材を介してボルト・ナット等で
    結合し、かつ前記クロスメンバの前端部と前記下枠とを
    ボルト・ナット等で結合して構成したことを特徴とする
    ウイング車の荷箱構造。
  2. 【請求項2】 左右側柱、上枠、下枠及びクロスメンバ
    等の主要部材にアルミ押出形材を使用して後壁のフレー
    ムを構成し、該フレームの左右側柱の下端部にL型形状
    の鉄製ガセットを左右対称にボルト・ナット等で結合す
    ると共に、クロスメンバを前記ガスケット間に差し渡し
    て両部材をボルトナット等で結合し、かつ前記下枠と前
    記クロスメンバの後端部をボルトナットで結合して構成
    したことを特徴とするウイング車の荷箱構造。
  3. 【請求項3】 左右側柱、上枠、下枠及びクロスメンバ
    等の主要部材にアルミ押出形材を使用して後壁のフレー
    ムを構成し、該フレームの側柱と上枠の直交する上隅部
    をL字形状のガセットを使用してボルト・ナット等で結
    合すると共に、締結アングル等の連結部材を併用してボ
    ルト・ナット等で結合して構成したことを特徴とするウ
    イング車の荷箱構造。
  4. 【請求項4】左右側柱、上枠、下枠、中間柱及びクロス
    メンバ等の主要部材にアルミ押出形材を使用して前壁の
    フレームを構成し、該フレームの中間柱のうち少なくと
    も2本の中間柱の下端部は前記下枠を切欠いて貫通さ
    せ、該下端部の側面とサブフレームのリブ面とを面一に
    して下端面を該サブフレームの上面に突き当てると共
    に、平坦な交差面にL字形状のガセットを渡し、両部材
    をボルト・ナット等で結合したことを特徴とするウイン
    グ車の荷箱構造。
  5. 【請求項5】請求項1及び請求項4記載の下枠は、角筒
    部の内側下端から下方に延出部を設け、該延出部は中央
    に形成した肉厚基部から水平に内向フランジを突設して
    なる二股状の継手部を備え、隣接するクロスメンバの前
    端の上角部に沿って該継手ぶを密接せしめ、ボルト・ナ
    ット等で両部材を結合したことを特徴とするウイング車
    の荷箱構造。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013086738A (ja) * 2011-10-21 2013-05-13 Nippon Fruehauf Co Ltd トレーラのフロントウォール
WO2014148671A1 (ko) * 2013-03-20 2014-09-25 한국차체 주식회사 자동차 프레임 결합구조
JP2015182758A (ja) * 2014-03-26 2015-10-22 東邦車輛株式会社 ウイングボデーおよび後部門構の製造方法

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