JP2000108382A - 記録装置 - Google Patents

記録装置

Info

Publication number
JP2000108382A
JP2000108382A JP28014498A JP28014498A JP2000108382A JP 2000108382 A JP2000108382 A JP 2000108382A JP 28014498 A JP28014498 A JP 28014498A JP 28014498 A JP28014498 A JP 28014498A JP 2000108382 A JP2000108382 A JP 2000108382A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
absorber
suction
recording
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP28014498A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiko Umezawa
雅彦 梅澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP28014498A priority Critical patent/JP2000108382A/ja
Publication of JP2000108382A publication Critical patent/JP2000108382A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェット記録ヘッドから吸引排出され
たインクを蓄積する吸引する吸収体の状態を正確に把握
することで、その吸収体の的確なタイミングでの交換や
その吸収体サイズの小型化に貢献できる記録装置を提供
することである。 【解決手段】 インクジェット記録ヘッド内のインクを
吸引ポンプ16によって吸引排出し、その吸引排出され
たインクをチューブ12を介して高分子吸収体13に吸
収させる吸引排出動作時に、高分子吸収体13のインク
吸収状態をフォトセンサ14を用いて光学的に検知し、
高分子吸収体13が飽和しているかどうかを判別する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は記録装置に関し、特
に、インクジェット記録方式に従って記録を行う記録ヘ
ッドを用いた記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のインクジェット記録装置では、記
録ヘッドから一定時間以上インク吐出を行わないと、そ
の記録ヘッド内のインクから揮発成分が蒸発してしまい
そのインクの粘度が増加し、そのインクが記録ヘッドの
ノズル内で固着してしまうことがある。このような固着
があると、その後に記録動作が発生して記録ヘッドから
インクを吐出しようとしても、吐出不良が発生すること
がある。
【0003】そのため、インク吐出がなされた後一定時
間以上経過してから記録を行う際には、吸引ポンプなど
の吸引手段を用いて記録ヘッド内のインクを吸引して強
制的に記録ヘッドの外に排出し、その記録ヘッド内には
新たなインクを充填する必要が有る。
【0004】さて、その吸引手段によって記録ヘッドか
ら吸引排出されたインクは、不要インクとして高分子吸
収体に蓄えられるとともに、吸引動作回数を装置で記憶
しておくために吸引動作が発生する度毎に、記録装置の
制御基板上に設けられたNVRAMにその吸引回数(A
SUC)を累積していく。具体的には、NVRAMに記
憶されている吸引回数(ASUC)の値が“+1”され
るのである。
【0005】このようにしてNVRAMに保持されてい
る吸引回数(ASUC)の値が高分子吸収体がインクを
吸収できる許容量回数(N)になった時点で、制御基板
に設けられたCPUは高分子吸収体が飽和状態であると
判断していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
例では、例えば、吸引動作中、或は、吸引動作の直後に
発生するNVRAMへのデータ書き込み中に、ユーザが
誤って或は意図的に装置への電源供給を切断したり、ま
た、停電などによって電源供給が停止した場合には、N
VRAMへの書き込みが完了せず、その書込みデータが
失われてしまう恐れがある。従って、NVRAMが保持
している情報が正確に高分子吸収体の状態を反映してい
ないことになるという問題が発生する。
【0007】また、NVRAM素子自体の故障又は制御
基板上の他の部品の故障が発生した場合には、サービス
マンによってその制御基板の交換が行われることがあ
る。こうした場合には、NVRAMに記憶されていた吸
引回数(ASUC)の値は初期化されてしまうので、そ
の時点で高分子吸収体に蓄積され得るインク量或は吸引
動作可能回数が不明になってしまい、高分子吸収体が吸
収容量一杯になったことを的確に検知することが困難と
なってしまうという問題がある。
【0008】もし、記録装置を動作中に高分子吸収体が
飽和し、これ以上に吸引動作を続けるとインクがその高
分子吸収体からあふれてしまうことになる。こうした事
態は発生するとあふれたインクによって記録装置が故障
したり、記録媒体や記録された記録媒体がそのインクに
よって汚れてしまうという恐れもある。
【0009】従って、こうしたことが発生しないよう
に、また、NVRAMの情報が失われてしまうといった
可能性も考慮して、従来の高分子吸収体は十分なマージ
ンをもった大きさで製造され、記録装置に組み込まれて
いた。しかしながら、十分なマージンをもつことは高分
子吸収体のサイズが大きくなることを意味し、このこと
は記録装置の小型化を阻害する要因となっていた。
【0010】本発明は上記従来例に鑑みてなされたもの
で、インクジェット記録方法に従ってインクを吐出して
記録を行う記録ヘッドから吸引排出されたインクを蓄積
する吸引する吸収体の状態を正確に把握することで、的
確なタイミングでその吸収体の交換を行うことができた
り、また、その吸収体をサイズを小さくすることに貢献
できる記録装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の記録装置は、以下のような構成からなる。
【0012】即ち、インクジェット記録ヘッドを用いて
記録を行う記録装置であって、前記インクジェット記録
ヘッド内のインクを吸引排出する吸引手段と、前記吸引
手段によって吸引排出されたインクを吸収する吸収体
と、前記吸収体のインク吸収状態を光学的に検知する検
知手段と、前記吸引手段による吸引排出動作時に前記検
知手段を動作させ、前記吸収体が飽和しているかどうか
を判別する判別手段とを有することを特徴とする記録装
置を備える。
【0013】さらに、前記判別手段による判別結果に従
って、その吸収体が飽和していることを装置利用者に通
知する、例えば、その吸収体が飽和していることを示す
メッセージを表示するLCDとその吸収体が飽和してい
ることを示すLEDとを含む通知手段を備えることが望
ましい。
【0014】なお、前記吸収体は高分子吸収体であるこ
とが望ましく、その場合には、前記吸引手段は、インク
ジェット記録ヘッドのインク吐出面に密着してインクを
吸引するインク吸引口と、そのインクを吸引するための
吸引力を発生する吸引ポンプと、その吸引力によってイ
ンク吸引口から吸引されたインクを高分子吸収体の一端
まで導くチューブとを備えることが望ましい。
【0015】一方、前記検知手段は、その高分子吸収体
にチューブが導かれている端部とは反対側の端部に対し
て光を照射する発光素子と、その発光素子によって照射
され高分子吸収体によって反射された光を受光する受光
素子とを備え、前記判別手段では、その受光素子からの
出力に基づいて、高分子吸収体が飽和しているかどうか
を判別すると良い。
【0016】また、高分子吸収体は、チューブが導かれ
ている端部からインクが浸透し、前記吸引手段による吸
引動作の累積回数の増加に従って、インクの浸透部分が
チューブが導かれている端部から発光手段によって光が
照射される端部に広がっていく。
【0017】さらにまた、インクジェット記録ヘッド
は、熱エネルギーを利用してインクを吐出するために、
インクに与える熱エネルギーを発生するための電気熱変
換体を備えていることが望ましい。
【0018】以上の構成により本発明は、インクジェッ
ト記録ヘッド内のインクを吸引排出し、その吸引排出さ
れたインクを吸収体に吸収させる吸引排出動作時に、そ
の吸収体のインク吸収状態を光学的に検知し、その吸収
体が飽和しているかどうかを判別するよう動作する。
【0019】
【発明の実施の形態】以下添付図面を参照して本発明の
好適な実施形態について詳細に説明する。
【0020】図1は本発明の代表的な実施形態であるイ
ンクジェット方式に従って記録を行なう記録ヘッドを備
えたプリンタ装置の構成を示す外観斜視図である。
【0021】図1において、1は記録用紙(或は、プラ
スチックシートなどの記録媒体)、2〜3は記録用紙1
の記録領域の上下に配置され矢印Aの方向に記録用紙1
を搬送する搬送ローラ、4は搬送ローラ2〜3を駆動す
るシート送りモータ、5は搬送ローラ2と3との間に位
置し搬送ローラ2〜3の回転軸に平行に設けられたガイ
ドシャフト、6はガイドシャフト5に沿って往復移動
(矢印B)するキャリッジ、7はキャリッジを移動させ
るキャリッジモータ、8はキャリッジモータ7の駆動力
をキャリッジ6に伝達するベルトである。
【0022】さて、キャリッジ6には、インクジェット
方式に従ってインク液滴を吐出して記録を行なう記録ヘ
ッド9A〜9D(これら記録ヘッド9A〜9Dの構造は
図5に示した構造が共通に採用されているので、以下、
これら4つの記録ヘッドを総称して言及するときには、
記録ヘッド9とする)が搭載されている。また、10は
プラテンである。
【0023】記録ヘッド9はカラー画像記録用であり、
キャリッジ6の移動方向に配置され、それぞれ、シアン
(C)、マゼンタ(M)、イエロ(Y)、ブラック(B
k)の各色のインクに対応させて設けた4個の記録ヘッ
ド(Kヘッド)9A、記録ヘッド(Cヘッド)9B、記
録ヘッド(Mヘッド)9C、記録ヘッド(Yヘッド)9
Dからなっている。記録ヘッド9A〜9D各々の前面、
即ち、記録用紙1の記録面と所定間隔(例えば0.8m
m)を於て対抗する面には複数(例えば、48個、64
個または128個)のインク吐出口をキャリッジ6の走
査方向と交差させる方向に縦一列に配置している。そし
て、記録ヘッド9A〜9Dのロジック回路は同じ構成を
もっている。
【0024】また、このプリンタ装置の外装ケース(不
図示)に取付けられる操作パネル64には、オンライン
/オフライン切換えキー60A、ラインフィードキー6
0B、記録モード切り替えキー60C、リセットキー6
0D等のキー設定部の他、アラームランプ61Aや電源
ランプ61Bの警告ランプなどのLEDランプや各種メ
ッセージを表示するLCD65が設けられている。
【0025】なお、92A、92B、92C、92Dは
記録用紙1に所望の画像を記録するために、記録ヘッド
9A〜9Dに対応して4色(ブラック(Bk)、シアン
(C)、マゼンタ(M)、イエロ(Y))のインクを貯
溜するインクタンクである。
【0026】以下に詳述するが、プリンタ装置のCPU
やこれに併設されたROM、RAM等を含む制御部は、
CRTディスプレイ103を備えたホストコンピュータ
(以下、ホストという)100から指令信号やデータ信
号(記録情報)を受信し、これに基づいて、各種モータ
等の駆動するとともに、記録ヘッド9A〜9Dに含まれ
る電気熱変換体(ヒータ)に駆動電源(ヒート電源)を
印加し通電する。
【0027】また、図1に示した記録ヘッド9が位置す
る近傍に記録ヘッド9のインク吐出ノズルからインクを
吸引するための吸引ポンプ(不図示)が備えられてお
り、吸引動作を行うときには、記録ヘッド9のインク吐
出面にインク吸引口11は密着し、その吸引ポンプの吸
引力によってインクが吸引排出される。その排出された
インクはビニルチューブ12を通って高分子吸収体13
に吸収される。さらに、高分子吸収体13の近傍には高
分子吸収体13のインク吸収状態を検知する反射型フォ
トセンサ14が設けられている。
【0028】図2は、インク吸引排出機構の詳細な構成
を示す図である。
【0029】図2から分かるように、吸引動作の実行時
には、インク吸引口11は記録ヘッド9A、9B、9
C、9Dのインク吐出面に順に密着し、そのインク吐出
ノズル内のインクを吸引ポンプ16によって吸引し、ビ
ニルチューブ12を通ってそのインクは高分子吸収体1
3に吸収される。ビニルチューブ12の末端は図2に示
されているように、高分子吸収体の一端(図2のA)に
接続されている。このようにしてインクは高分子吸収体
13に端部Aから浸透していく。
【0030】この実施形態における高分子吸収体13は
インクを吸収していない状態では白色をしており、イン
クが吸収されるとその吸収部15の色がインクの色に従
って変化していく。この吸引動作によって、シアン、マ
ゼンタ、イエロ、ブラックインクが排出されるので、こ
れらのインクが混合した高分子吸収体13の吸収部15
は徐々に黒い色に変化していく。
【0031】従って、吸引動作の回数が多くなっていく
と、インク吸収量が多くなるので、吸収部15は高分子
吸収体13の端部Aから端部Bの方向に徐々に広がって
いく。
【0032】さて、反射型フォトセンサ14は赤外光を
発光するLEDなどの発光素子とフォトトランジスタな
どの受光素子から構成されており、後述するCPUから
の指示に従って、その発光素子からは赤外光を高分子吸
収体13に照射し、受光素子でその反射光を受光する。
その受光素子は受光強度に従った電気信号を出力する。
【0033】図3は、図1に示すプリンタ装置の制御回
路の概略構成を示すブロック図である。
【0034】マイクロプロセッサ形態のCPU21は、
インタフェース22を介してホスト100に接続されて
おり、制御プログラムを格納したROM24や更新可能
な制御プログラムや処理プログラムや各種定数データな
どを格納したNVRAMの代表的な素子であるEEPR
OM23、及び、ホスト100からインタフェース22
を介して受信した指令信号(コマンド)や記録情報信号
を格納するRAM25にアクセスし、これらのメモリに
格納された情報に基づいて記録動作を制御する。
【0035】ここで、上記の処理プログラムが実行する
処理にはフォトセンサ14から入力した信号に従って高
分子吸収体13の状態を解析する処理などが含まれてい
る。
【0036】さらに、CPU21は、出力ポート26及
びキャリッジモータ制御回路42を介してキャリッジモ
ータ7を動作させることによりキャリッジ6を移動させ
たり、出力ポート26及びシート送りモータ制御回路4
4を介してシート送りモータ4を動作させることにより
搬送ローラ2〜3などの搬送機構を動作させる。さら
に、CPU21は、RAM25に格納されている記録情
報に基づきヘッド駆動回路29を介して記録ヘッド9A
〜9Dを駆動することにより、記録用紙1上に所望の画
像を記録することができる。
【0037】また、電源回路28からは、CPU21を
動作させるためのロジック駆動電圧Vcc(例えば5
V)、各種モータ駆動電圧Vm(例えば30V)、記録
ヘッド9を駆動させるためのヒート電圧Vh(例えば2
5V)、及び、記録ヘッド9保護用バックアップ電圧V
DDH等が出力される。そして、ヒート電圧Vhは記録
ヘッド9に、バックアップ電圧VDDHは、記録ヘッド
制御回路29および記録ヘッド9にそれぞれ印加され
る。
【0038】さらに、操作キー60A〜60Dから入力
される指示は入力ポート32を介してCPU21に伝え
られ、CPU21からの命令が出力ポート36を介して
LED発光制御回路62に伝えられるとLED61A、
61Bが点灯したり、表示制御回路66に伝えられると
LCD65にメッセージが表示される。
【0039】なお、図3において、17は反射型フォト
センサ14にCPU21からの種々の指令を伝える出力
ポート、18は反射型フォトセンサ14からの出力を入
力してCPU21に伝える入力ポート、70は上述した
種々の構成要素を互いに接続するCPUバス、81は記
録ヘッド9からのアナログ出力をA/D変換するA/D
変換器である。CPUバス70は、データアクセスのた
めのアドレスの授受に用いられるアドレスバスと、その
データ転送に用いられるデータバスとを含んでいる。
【0040】ここで、上述した受信バッファや記録バッ
ファはRAM25に設けられ、 CPU21はRAM2
5に設けられた受信バッファ、記録バッファ、作業領域
などをアクセスしながら、種々の記録動作に係る処理等
を実行する。
【0041】図4は反射型フォトセンサ14の構成と高
分子吸収体13との位置関係を示す図である。
【0042】CPU21からの指示が出力ポート17を
介してLED19に入力されると、LED19は高分子
吸収体13の端部(図2におけるB)に赤外光を照射す
る。その赤外光は、高分子吸収体13において反射さ
れ、その反射光をフォトトランジスタ20は受光する。
フォトトランジスタ20ではその受光強度に従って、受
光光を電気信号に変換し、その電気信号を入力ポート1
8を介してCPU21に出力する。
【0043】次に、以上のような構成の記録装置におい
て実行される高分子吸収体の状態を解析する処理につい
て図5に示すフローチャートを参照して説明する。
【0044】まず、ステップS1ではCPU21の指示
により記録ヘッド9を移動させ、吸引動作を開始する。
図2に示されているようにインク吸引口11を記録ヘッ
ド9A、9B、9C、9D順々に密着させて、夫々の記
録ヘッドのインク吐出ノズルからのインクを吸引する。
ステップS2において、このような吸引動作の終了を確
認すると、処理はステップS3に進み、CPU21は出
力ポート17を介して反射型フォトセンサ14を駆動
し、LED19から赤外光を高分子吸収体13に向けて
発光する。
【0045】さて、高分子吸収体13はインクが吸収さ
れていない状態であれば白色であるので、LED19か
ら照射された赤外光は高分子吸収体13において反射さ
れ、その反射光が反射型フォトセンサ14の受光素子に
入射する。
【0046】ステップS4では、受光素子のフォトトラ
ンジスタ20から出力されるCPU21において受信す
る電気信号がロー(L)レベルにあるか或はハイ(H)
レベルにあるかを調べる。図4に示す構成では、フォト
トランジスタ20がONとなると、フォトトランジスタ
のコレクタ端子はGNDと接続されているため、入力ポ
ート18を介してGND(Lレベル)信号がCPU21
に入力される。これに対して、フォトトランジスタ20
がOFFとなると、フォトトランジスタ20のエミッタ
端子は抵抗を介してVCC(+5V)にプルアップされ
ているため、入力ポート18を介してVcc(Hレベ
ル)信号がCPU21に入力される。
【0047】さて、ステップS4において、フォトトラ
ンジスタ20がON(即ち、CPU21への信号はLレ
ベル)であった場合、高分子吸収体13の赤外光が入射
する場所(図2の端部B)は依然として白い状態、即
ち、端部Bまではインクは浸透していない、つまり、高
分子吸収体13の吸収許容量は飽和状態になっていない
と判断し、処理はステップS5に進み、反射型フォトセ
ンサ10をOFFにする。
【0048】これに対して、フォトトランジスタ20が
OFF(即ち、CPU21への信号はHレベル)であっ
た場合、処理はステップS6に進み、高分子吸収体13
の端部Bまでインクは浸透し、その端部の色が黒い色に
変化してLED19からの赤外光は高分子吸収体13に
おいて吸収された状態、つまり、高分子吸収体13の吸
収許容量は飽和状態になったと判断する。その後、処理
はステップS7に進む。
【0049】このような状態は、記録ヘッド9からのイ
ンク吸引動作を繰り返すうちに、高分子吸収体13が吸
収した累積インク量が増加し、高分子吸収体13の端部
Aから浸透し始めて、次第に端部Bまで浸透してくると
発生する。
【0050】ステップS7では、CPU21は出力ポー
ト36を介して、LED61A、61Bを点灯させると
ともに、LCD65に高分子吸収体13が飽和状態であ
ること示すメッセージを表示する。これによって、装置
利用者はサービスマンに連絡して、高分子吸収体13を
新しいものと交換するよう依頼する。
【0051】従って以上説明した実施形態に従えば、吸
引動作のたび毎にリアルタイム的にフォトセンサを用い
てその時点での高分子吸収体の状態を分析するので、過
去における吸引動作の履歴を知らなくとも、正確に吸引
動作の時点時点における高分子吸収体の状態を知ること
ができる。
【0052】これにより、従来例のように過去になされ
た吸引動作回数をNVRAMなどに記憶する必要がなく
なるので、たとえ、装置の動作不良などにより制御基板
が交換されたりしても、また、何らかの理由により電源
供給が切断されても、そのことによって高分子吸収体の
現在の状態を知ることに不都合はない。
【0053】また、タイムリーにサービスマンに連絡し
て高分子吸収体の交換するよう依頼することもできるよ
うになる。
【0054】さらに、記録装置の状態や環境に左右され
ることなく、リアルタイム的に高分子吸収体の現在の状
態を知ることができるので、従来は考慮しなければなら
なかった高分子吸収体のサイズのマージンをより小さく
することも可能になり、これにより高分子吸収体のサイ
ズを小さく、さらにはこれを内蔵する装置のサイズを小
型化することにも貢献できる。
【0055】なお、以上の実施形態において、記録ヘッ
ドから吐出される液滴はインクであるとして説明し、さ
らにインクタンクに収容される液体はインクであるとし
て説明したが、その収容物はインクに限定されるもので
はない。例えば、記録画像の定着性や耐水性を高めた
り、その画像品質を高めたりするために記録媒体に対し
て吐出される処理液のようなものがインクタンクに収容
されていても良い。
【0056】以上の実施形態は、特にインクジェット記
録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用され
るエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例え
ば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギ
ーによりインクの状態変化を生起させる方式を用いるこ
とにより記録の高密度化、高精細化が達成できる。
【0057】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて膜沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この
気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(イン
ク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状をすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(イン
ク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0058】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4313124号明細書に記載されている条件を採用
すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0059】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開
示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第
4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれ
るものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、
共通するスロットを電気熱変換体の吐出部とする構成を
開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59−138461号公報に基づいた構
成としても良い。
【0060】さらに、記録装置が記録できる最大記録媒
体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよう
な複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満た
す構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとして
の構成のいずれでもよい。
【0061】加えて、上記の実施形態で説明した記録ヘ
ッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリ
ッジタイプの記録ヘッドのみならず、装置本体に装着さ
れることで、装置本体との電気的な接続や装置本体から
のインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの
記録ヘッドを用いてもよい。
【0062】また、以上説明した記録装置の構成に、記
録ヘッドに対する回復手段、予備的な手段等を付加する
ことは記録動作を一層安定にできるので好ましいもので
ある。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対して
のキャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは
吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子
あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段などが
ある。また、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを
備えることも安定した記録を行うために有効である。
【0063】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってで
も良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフ
ルカラーの少なくとも1つを備えた装置とすることもで
きる。
【0064】以上説明した実施の形態においては、イン
クが液体であることを前提として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであっても、室温で軟化も
しくは液化するものを用いても良く、あるいはインクジ
ェット方式ではインク自体を30°C以上70°C以下
の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範
囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、
使用記録信号付与時にインクが液状をなすものであれば
よい。
【0065】加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温
をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネル
ギーとして使用せしめることで積極的に防止するため、
またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し
加熱によって液化するインクを用いても良い。いずれに
しても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってイ
ンクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒
体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のよう
な、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質の
インクを使用する場合も本発明は適用可能である。この
ような場合インクは、特開昭54−56847号公報あ
るいは特開昭60−71260号公報に記載されるよう
な、多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物
として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向す
るような形態としてもよい。本発明においては、上述し
た各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰
方式を実行するものである。
【0066】さらに加えて、本発明に係る記録装置の形
態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力
端末として一体または別体に設けられるものの他、リー
ダ等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有
するファクシミリ装置の形態を取るものであっても良
い。
【0067】なお、本発明は、複数の機器(例えばホス
トコンピュータ,インタフェース機器,リーダ,プリン
タなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの
機器からなる装置(例えば、複写機,ファクシミリ装置
など)に適用してもよい。
【0068】また、本発明の目的は、前述した実施形態
の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記
録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そ
のシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPU
やMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを
読出し実行することによっても、達成されることは言う
までもない。
【0069】この場合、記憶媒体から読出されたプログ
ラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現するこ
とになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は
本発明を構成することになる。
【0070】プログラムコードを供給するための記憶媒
体としては、例えば、フロッピディスク,ハードディス
ク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD
−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMな
どを用いることができる。
【0071】また、コンピュータが読出したプログラム
コードを実行することにより、前述した実施形態の機能
が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示
に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレ
ーティングシステム)などが実際の処理の一部または全
部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が
実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0072】さらに、記憶媒体から読出されたプログラ
ムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボード
やコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わる
メモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に
基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わ
るCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、そ
の処理によって前述した実施形態の機能が実現される場
合も含まれることは言うまでもない。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、イ
ンクジェット記録ヘッド内のインクを吸引排出し、その
吸引排出されたインクを吸収体に吸収させる吸引排出動
作時に、その吸収体のインク吸収状態を光学的に検知
し、その吸収体が飽和しているかどうかを判別するの
で、過去の吸引排出動作の情報を用いなくとも、インク
の吸引排出動作の時点時点における吸収体の実際の状態
からその吸収体が飽和しているかどうかを正確に知るこ
とができるという効果がある。
【0074】これにより、過去の吸引排出動作の情報を
格納するための例えばNVRAMなどの記憶手段が不要
になる。従って、NVRAMなどの記憶手段の状態やそ
の素子を実装した制御基板などの状態に係わりなく、吸
収体の許容量が飽和状態であることを的確に検出するこ
とが可能となる。
【0075】加えて、的確なタイミングでその吸収体の
交換を行うことができたり、また、その吸収体のマージ
ンを小さくし、その吸収体のサイズを小型化、さらに
は、その吸収体を内蔵する記録装置のサイズを小型化す
ることに貢献できる
【0076】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表的な実施形態であるインクジェッ
ト方式に従って記録を行なう記録ヘッドを備えたプリン
タ装置の構成を示す外観斜視図である。
【図2】インク吸引排出機構の詳細な構成を示す図であ
る。
【図3】図1に示すプリンタ装置の制御回路の概略構成
を示すブロック図である。
【図4】反射型フォトセンサ14の概略構成を示す図で
ある。
【図5】高分子吸収体の状態解析処理を示すフローチャ
ートである。
【符号の説明】
1 記録媒体 2、3 搬送ローラ 4 シート送りモータ 5 ガイドシャフト 6 キャリッジ 7 キャリッジモータ 8 ベルト 9、9A、9B、9C、9D 記録ヘッド 10 プラテン 11 インク吸引口 12 ビニルチューブ 13 高分子吸収体 14 反射型フォトセンサ 15 吸収部 16 吸引ポンプ 17 出力ポート 18 入力ポート 19 LED 20 フォトトランジスタ 21 CPU 22 インタフェース 23 EEPROM 24 ROM 25 RAM 26、36 出力ポート 28 電源装置 29 記録ヘッド制御回路 42 キャリッジモータ制御回路 44 シート送りモータ回路 61A アラームLED 61B オンライン/オフライン表示用LED 64 操作パネル 65 LCD 70 CPUバス 81 A/D変換器 100 ホストコンピュータ 103 CRTディスプレイ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクジェット記録ヘッドを用いて記録
    を行う記録装置であって、 前記インクジェット記録ヘッド内のインクを吸引排出す
    る吸引手段と、 前記吸引手段によって吸引排出されたインクを吸収する
    吸収体と、 前記吸収体のインク吸収状態を光学的に検知する検知手
    段と、 前記吸引手段による吸引排出動作時に前記検知手段を動
    作させ、前記吸収体が飽和しているかどうかを判別する
    判別手段とを有することを特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 前記判別手段による判別結果に従って、
    前記吸収体が飽和していることを装置利用者に通知する
    通知手段をさらに有することを特徴とする請求項1に記
    載の記録装置。
  3. 【請求項3】 前記通知手段は、 前記吸収体が飽和していることを示すメッセージを表示
    するLCDと、 前記吸収体が飽和していることを示すLEDとを含むこ
    とを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
  4. 【請求項4】 前記吸収体は高分子吸収体であることを
    特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  5. 【請求項5】 前記吸引手段は、 前記インクジェット記録ヘッドのインク吐出面に密着し
    てインクを吸引するインク吸引口と、 前記インクを吸引するための吸引力を発生する吸引ポン
    プと、 前記吸引ポンプの吸引力によって前記インク吸引口から
    吸引されたインクを前記高分子吸収体の一端まで導くチ
    ューブとを含むことを特徴とする請求項4に記載の記録
    装置。
  6. 【請求項6】 前記検知手段は、 前記高分子吸収体の前記チューブが導かれている端部と
    は反対側の端部に対して光を照射する発光素子と、 前記発光素子によって照射され前記高分子吸収体によっ
    て反射された光を受光する受光素子とを有することを特
    徴とする請求項5に記載の記録装置。
  7. 【請求項7】 前記判別手段は、前記受光素子からの出
    力に基づいて、前記高分子吸収体が飽和しているかどう
    かを判別することを特徴とする請求項6に記載の記録装
    置。
  8. 【請求項8】 前記高分子吸収体は、前記チューブが導
    かれている端部からインクが浸透し、前記吸引手段によ
    る吸引動作の累積回数の増加に従って、インクの浸透部
    分が前記チューブが導かれている端部から前記発光手段
    によって光が照射される端部に広がっていくことを特徴
    とする請求項6に記載の記録装置。
  9. 【請求項9】 前記インクジェット記録ヘッドは、熱エ
    ネルギーを利用してインクを吐出するために、インクに
    与える熱エネルギーを発生するための電気熱変換体を備
    えていることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
JP28014498A 1998-10-01 1998-10-01 記録装置 Withdrawn JP2000108382A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28014498A JP2000108382A (ja) 1998-10-01 1998-10-01 記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28014498A JP2000108382A (ja) 1998-10-01 1998-10-01 記録装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000108382A true JP2000108382A (ja) 2000-04-18

Family

ID=17620950

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28014498A Withdrawn JP2000108382A (ja) 1998-10-01 1998-10-01 記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000108382A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2584879B2 (ja) ファクシミリ装置
JP2007015254A (ja) 記録装置およびその方法
JP4845439B2 (ja) インク残量検知システムの異常判定方法及び記録装置
JPH05338199A (ja) インクジェット記録装置
JP2000099214A (ja) 電子機器、プリンタ装置、及び、プリンタ装置の制御方法
JP2000108382A (ja) 記録装置
JP3323762B2 (ja) 記録装置
JP2000190523A (ja) 記録装置及び残量インク検出方法
JP3347711B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2000071470A (ja) インクタンク及びそのインクタンクを用いた記録装置
JP2002127458A (ja) インク吐出有無検出方法及びその記録装置
JP2002127454A (ja) インク残量検知方法及び記録装置
JP3226642B2 (ja) インクジェット記録装置およびインクジェット記録装置における濃度調整方法
JP3466732B2 (ja) インクジェット記録装置
JPH0789157A (ja) 記録装置および該装置を備えた情報処理システム
JP2003127418A (ja) インクジェットプリンタ
JPH06238906A (ja) インクジェット記録装置
JP2004042570A (ja) インクジェット記録装置
JP2001229003A (ja) 電源供給装置
JP3870149B2 (ja) 電子機器、及び電子機器の表示方法
JPH10323997A (ja) インクジェット記録装置およびインク残量検知方法
JPH08340432A (ja) ファクシミリ装置
JP2002347225A (ja) 記録装置及び記録方法
JP2001026116A (ja) 記録装置及び記録方法
JP2002127379A (ja) 記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060110