JP2000108246A - 熱処理を施しても耐衝撃性の高いクラッド材及びその加工部材 - Google Patents
熱処理を施しても耐衝撃性の高いクラッド材及びその加工部材Info
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- JP2000108246A JP2000108246A JP10288022A JP28802298A JP2000108246A JP 2000108246 A JP2000108246 A JP 2000108246A JP 10288022 A JP10288022 A JP 10288022A JP 28802298 A JP28802298 A JP 28802298A JP 2000108246 A JP2000108246 A JP 2000108246A
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- heat treatment
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、焼入れ、焼戻しの熱処理を行って
も一定の硬度、強度を持つ耐衝撃性の高いクラッド材及
びその加工部材を提供すること。 【解決手段】 焼入れ、焼戻しの熱処理を行い、高硬度
を付与して使用する合金と非調質鋼とをクラッド化した
ことを特徴とする熱処理を施しても耐衝撃性の高いクラ
ッド材及びその加工部材。
も一定の硬度、強度を持つ耐衝撃性の高いクラッド材及
びその加工部材を提供すること。 【解決手段】 焼入れ、焼戻しの熱処理を行い、高硬度
を付与して使用する合金と非調質鋼とをクラッド化した
ことを特徴とする熱処理を施しても耐衝撃性の高いクラ
ッド材及びその加工部材。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、焼入れ、焼戻しの
熱処理を行っても一定の硬度、強度を持つクラッド材及
び押出機のスクリュー、スクリューエレマント、ディス
ク、バレル、または射出成形機のシリンダー、スクリュ
ー等に用いる耐衝撃性の高い加工部材に関するものであ
る。
熱処理を行っても一定の硬度、強度を持つクラッド材及
び押出機のスクリュー、スクリューエレマント、ディス
ク、バレル、または射出成形機のシリンダー、スクリュ
ー等に用いる耐衝撃性の高い加工部材に関するものであ
る。
【０００２】
【従来の技術】従来、押出機のスクリュー、ニーディン
グディスク、バレル、または射出成形機のシリンダー、
スクリュー等の耐摩耗用部材は、焼入れ、焼戻しを施
し、高硬度を得ることのできる合金工具鋼、溶製ハイス
鋼、粉末ハイス鋼や溶製ハイス鋼と合金工具鋼とのクラ
ッド材、または粉末ハイス鋼と合金工具鋼とのクラッド
材等が一般に使用されている。
グディスク、バレル、または射出成形機のシリンダー、
スクリュー等の耐摩耗用部材は、焼入れ、焼戻しを施
し、高硬度を得ることのできる合金工具鋼、溶製ハイス
鋼、粉末ハイス鋼や溶製ハイス鋼と合金工具鋼とのクラ
ッド材、または粉末ハイス鋼と合金工具鋼とのクラッド
材等が一般に使用されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】一般に、この種の合金
を材料とする部材は、耐摩耗性が必要であるとともに、
耐衝撃性も必要となってくる。特に押出機のスクリュー
では、外周側は耐摩耗性が必要で、内周側は、回転トル
クに耐え得るだけの耐衝撃性が必要である。合金工具
鋼、溶製ハイス鋼と合金工具鋼とのクラッド材、粉末ハ
イス鋼と合金工具鋼とのクラッド材等では、耐摩耗性の
ための熱処理を行えば耐衝撃性が低下し、また、耐衝撃
性を向上させるための熱処理を行えば使用に耐え得る十
分な硬度を得ることが出来ないという問題がある。
を材料とする部材は、耐摩耗性が必要であるとともに、
耐衝撃性も必要となってくる。特に押出機のスクリュー
では、外周側は耐摩耗性が必要で、内周側は、回転トル
クに耐え得るだけの耐衝撃性が必要である。合金工具
鋼、溶製ハイス鋼と合金工具鋼とのクラッド材、粉末ハ
イス鋼と合金工具鋼とのクラッド材等では、耐摩耗性の
ための熱処理を行えば耐衝撃性が低下し、また、耐衝撃
性を向上させるための熱処理を行えば使用に耐え得る十
分な硬度を得ることが出来ないという問題がある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述したよう
な問題を解消するものであって、使用に耐え得るだけの
耐摩耗性を有する硬度を確保するような焼入れ、焼戻し
熱処理を行った場合、耐摩耗性に必要な部位は所定の硬
度を得ることができ、耐衝撃性の必要な部位は、熱処理
を受けても硬度がＨＲＣ３５前後で、シャルピー値５０
〜６０Ｊ／ｃｍ 2 となるように、合金工具鋼、溶製ハイ
ス鋼、粉末ハイス鋼等の熱処理を施して硬度を得ること
のできる合金と、熱処理を施しても硬度、耐衝撃性の変
化しない非調質鋼とをクラッド化した部材を使用するこ
とにより解決するものである。
な問題を解消するものであって、使用に耐え得るだけの
耐摩耗性を有する硬度を確保するような焼入れ、焼戻し
熱処理を行った場合、耐摩耗性に必要な部位は所定の硬
度を得ることができ、耐衝撃性の必要な部位は、熱処理
を受けても硬度がＨＲＣ３５前後で、シャルピー値５０
〜６０Ｊ／ｃｍ 2 となるように、合金工具鋼、溶製ハイ
ス鋼、粉末ハイス鋼等の熱処理を施して硬度を得ること
のできる合金と、熱処理を施しても硬度、耐衝撃性の変
化しない非調質鋼とをクラッド化した部材を使用するこ
とにより解決するものである。
【０００５】その発明の要旨とするところは、 （１）焼入れ、焼戻しの熱処理を行い、高硬度を付与し
て使用する合金と非調質鋼とをクラッド化したことを特
徴とする熱処理を施しても耐衝撃性の高いクラッド材。 （２）前記（１）に記載の耐衝撃性の高いクラッド材を
熱処理してなる加工部材にある。
て使用する合金と非調質鋼とをクラッド化したことを特
徴とする熱処理を施しても耐衝撃性の高いクラッド材。 （２）前記（１）に記載の耐衝撃性の高いクラッド材を
熱処理してなる加工部材にある。
【０００６】以下、本発明について詳細に説明する。本
来、非調質鋼とは、熱処理を施さずして、熱処理を施し
たと同等の硬度、強度を呈する合金鋼である。本発明で
は、その非調質鋼の特性を逆に利用し、熱処理を施して
も硬度、強度が変化しない非調質鋼を焼入れ、焼戻しの
熱処理を行い、硬度を付与して使用する合金とをクラッ
ド化することにより解決したものである。クラッド化す
る方法としては、粉末をＣＩＰにより熱間圧縮した後熱
間押出法を用いる方法や粉末をＣＩＰ法にて熱間圧縮を
行う方法、または肉盛法や溶射法等のいずれかの方法で
も良い。また、クラッド化の組合せは、合金工具鋼、溶
製ハイス鋼、粉末ハイス鋼および非調質鋼のいずれも溶
製材、粉末材のいずれも用いても良い。また、溶製材を
用いるかは、クラッド化する時の製造方法により任意に
選択するのが望ましい。
来、非調質鋼とは、熱処理を施さずして、熱処理を施し
たと同等の硬度、強度を呈する合金鋼である。本発明で
は、その非調質鋼の特性を逆に利用し、熱処理を施して
も硬度、強度が変化しない非調質鋼を焼入れ、焼戻しの
熱処理を行い、硬度を付与して使用する合金とをクラッ
ド化することにより解決したものである。クラッド化す
る方法としては、粉末をＣＩＰにより熱間圧縮した後熱
間押出法を用いる方法や粉末をＣＩＰ法にて熱間圧縮を
行う方法、または肉盛法や溶射法等のいずれかの方法で
も良い。また、クラッド化の組合せは、合金工具鋼、溶
製ハイス鋼、粉末ハイス鋼および非調質鋼のいずれも溶
製材、粉末材のいずれも用いても良い。また、溶製材を
用いるかは、クラッド化する時の製造方法により任意に
選択するのが望ましい。
【０００７】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に従っ
て詳細に説明する。図１は、本発明に係る押出機用ニー
ディングディスクを示す図である。図１に示すように、
粉末ハイス部分１と非調質鋼部分２とをクラッド化した
部材より粗加工した後熱処理し、引続き研磨処理を施し
た押出機用ニーディングディスクである。この粉末ハイ
ス部分１、非調質鋼部分２とも粉末材よりなるビレット
を１１８０℃の熱間押出法で製造したチューブより加工
したものである。また、図２は、溶製ハイス部分３と非
調質鋼部分４とをクラッド化した部材より粗加工した後
熱処理し、引続き研磨処理を施した射出成形機用シリン
ダーである。本実施例では溶製ハイス部分３は溶製材を
用い、非調質鋼部分４は粉末材よりなるＨＩＰビレット
を１１６０℃でＨＩＰ処理し製造したチューブより加工
したものである。
て詳細に説明する。図１は、本発明に係る押出機用ニー
ディングディスクを示す図である。図１に示すように、
粉末ハイス部分１と非調質鋼部分２とをクラッド化した
部材より粗加工した後熱処理し、引続き研磨処理を施し
た押出機用ニーディングディスクである。この粉末ハイ
ス部分１、非調質鋼部分２とも粉末材よりなるビレット
を１１８０℃の熱間押出法で製造したチューブより加工
したものである。また、図２は、溶製ハイス部分３と非
調質鋼部分４とをクラッド化した部材より粗加工した後
熱処理し、引続き研磨処理を施した射出成形機用シリン
ダーである。本実施例では溶製ハイス部分３は溶製材を
用い、非調質鋼部分４は粉末材よりなるＨＩＰビレット
を１１６０℃でＨＩＰ処理し製造したチューブより加工
したものである。
【０００８】
【実施例】表１に、本発明の実施例を示す。Ｎｏ１〜６
は本実施例であり、粉末ハイス鋼および合金工具鋼と各
種の非調質鋼とをクラッド化し、粉末ハイス、合金工具
鋼にあっては熱処理を施した例である。粉末ハイス部お
よび合金工具鋼部は所定の硬度、衝撃値を有している
が、非調質鋼部は、硬度３５前後であり、しかも衝撃値
は５０〜６０Ｊ／ｃｍ2 と高い。これに対して、比較例
であるＮｏ７〜９は、粉末ハイスと合金工具鋼とをクラ
ッド化した例であり、粉末ハイス部は所定の硬度、衝撃
値を有しているが、合金工具鋼部は、硬度が高く衝撃値
が低いため、使用には耐え得ない。
は本実施例であり、粉末ハイス鋼および合金工具鋼と各
種の非調質鋼とをクラッド化し、粉末ハイス、合金工具
鋼にあっては熱処理を施した例である。粉末ハイス部お
よび合金工具鋼部は所定の硬度、衝撃値を有している
が、非調質鋼部は、硬度３５前後であり、しかも衝撃値
は５０〜６０Ｊ／ｃｍ2 と高い。これに対して、比較例
であるＮｏ７〜９は、粉末ハイスと合金工具鋼とをクラ
ッド化した例であり、粉末ハイス部は所定の硬度、衝撃
値を有しているが、合金工具鋼部は、硬度が高く衝撃値
が低いため、使用には耐え得ない。
【０００９】
【表１】
【００１０】
【発明の効果】以上述べたように、本発明は焼入れ、焼
戻しの熱処理を行い、硬度を付与して使用する合金と非
調質鋼とをクラッド化した部材であり、特に耐摩耗性、
耐衝撃性を兼ね備えた材料であり、その工業的価値は極
めて大ききものである。
戻しの熱処理を行い、硬度を付与して使用する合金と非
調質鋼とをクラッド化した部材であり、特に耐摩耗性、
耐衝撃性を兼ね備えた材料であり、その工業的価値は極
めて大ききものである。
【図１】本発明に係る押出機用ニーディングディスクを
示す図である。
示す図である。
【図２】本発明に係る溶製ハイス部分と非調質鋼部分と
をクラッド射出成形機用シリンダーを示す図である。
をクラッド射出成形機用シリンダーを示す図である。
１ 粉末ハイス部分 ２、４ 非調質鋼部分 ３ 溶製ハイス部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 辻井 信博 兵庫県姫路市飾磨区中島字一文字3007番地 山陽特殊製鋼株式会社内 (72)発明者 横井 大円 兵庫県姫路市飾磨区中島字一文字3007番地 山陽特殊製鋼株式会社内 (72)発明者 宮本 昌樹 兵庫県姫路市飾磨区中島字一文字3007番地 山陽特殊製鋼株式会社内 Ｆターム(参考） 4E067 AA02 AA22 AB02 DD01 EA08 EB11 4K042 AA26 BA01 BA03 DA01 DA02
Claims (2)
- 【請求項１】 焼入れ、焼戻しの熱処理を行い、高硬度
を付与して使用する合金と非調質鋼とをクラッド化した
ことを特徴とする熱処理を施しても耐衝撃性の高いクラ
ッド材。 - 【請求項２】 請求項１に記載の耐衝撃性の高いクラッ
ド材を熱処理してなる加工部材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10288022A JP2000108246A (ja) | 1998-10-09 | 1998-10-09 | 熱処理を施しても耐衝撃性の高いクラッド材及びその加工部材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10288022A JP2000108246A (ja) | 1998-10-09 | 1998-10-09 | 熱処理を施しても耐衝撃性の高いクラッド材及びその加工部材 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000108246A true JP2000108246A (ja) | 2000-04-18 |
Family
ID=17724809
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10288022A Pending JP2000108246A (ja) | 1998-10-09 | 1998-10-09 | 熱処理を施しても耐衝撃性の高いクラッド材及びその加工部材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000108246A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2019203148A (ja) * | 2018-05-21 | 2019-11-28 | 国立大学法人東北大学 | 非調質鋼部材及びその製造方法 |
| DE112021004291T5 (de) | 2020-08-14 | 2023-07-20 | Asahi Kasei Kabushiki Kaisha | Verkleidung und deren herstellungsverfahren |
-
1998
- 1998-10-09 JP JP10288022A patent/JP2000108246A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2019203148A (ja) * | 2018-05-21 | 2019-11-28 | 国立大学法人東北大学 | 非調質鋼部材及びその製造方法 |
| JP7032234B2 (ja) | 2018-05-21 | 2022-03-08 | 国立大学法人東北大学 | 非調質鋼部材及びその製造方法 |
| DE112021004291T5 (de) | 2020-08-14 | 2023-07-20 | Asahi Kasei Kabushiki Kaisha | Verkleidung und deren herstellungsverfahren |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040226 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040309 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040817 |