JP2000107221A - 成形体の製造装置 - Google Patents

成形体の製造装置

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JP2000107221A JP10285201A JP28520198A JP2000107221A JP 2000107221 A JP2000107221 A JP 2000107221A JP 10285201 A JP10285201 A JP 10285201A JP 28520198 A JP28520198 A JP 28520198A JP 2000107221 A JP2000107221 A JP 2000107221A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 飛散された繊維や粉粒体を集積して、成形体
を連続的且つ効率的に製造することのできる成形体の製
造装置を提供する。 【解決手段】 外周面に複数の集積用凹部11を有する
回転ドラム1と、該回転ドラム1の外周面に原料2を飛
散させて供給する原料供給手段3とを備え、供給された
上記原料2を上記回転ドラム1の各集積用凹部内11に
吸引して堆積させ、該原料2の堆積物4を該各集積用凹
部11から離型させることにより成形体5を連続的に製
造する成形体の製造装置であって、上記各集積用凹部1
の底面11aを上下に変位させる底面昇降機構6を具備
してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成形体の製造装置
に関し、詳しくは、飛散させた繊維や粉粒体を集積して
成形体を連続的且つ効率的に製造することのできる成形
体の製造装置及び製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】吸収性の繊維製品を連続的に製造する装
置として、特公平6−142号公報には、外周面に複数
の集積用凹部を有する回転ドラムと、該回転ドラムの外
周面に原料繊維を飛散させて供給する原料供給手段と、
該回転ドラムに同期して回転し、その外周面に凸部を有
する小ドラムとを備えた繊維製品の製造装置が開示され
ており、この装置によれば、各集積用凹部内に堆積した
原料繊維は、上記小ドラムの凸部に押圧されて賦形さ
れ、繊維製品として、圧縮空気及び吸引により該集積用
凹部内からコンベア上に離型排出され、次工程に搬送さ
れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
製造装置においては、各集積用凹部内の底面は固定され
ており、パルプ坪量の異なる吸収体を製造することは困
難である。また、回転ドラムの回転と小ドラムの回転と
の同期にずれが生じるおそれがあり、製造される繊維製
品に形態上の欠陥が生じたり、装置が故障する等の問題
があり、装置の保守等の負担が大きい。また、各集積用
凹部内に山盛り状態に堆積した原料繊維の過剰部分を除
去する手段、原料繊維を残さずに排出する手段、該手段
によってもなお残留する繊維を集積用凹部内から除去す
る清掃手段の全てが必要であり、そのため、装置の構成
が複雑となっており、繊維製品の効率的な製造の観点か
ら改善の余地が大きかった。
【0004】従って、本発明の目的は、飛散させた繊維
や粉粒体を集積して、成形体を連続的且つ効率的に製造
することのできる成形体の製造装置及び製造方法、特に
紙おむつや生理用ナプキン等の衛生品の吸収体の製造に
適した製造装置及び製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、外周面に複数
の集積用凹部を有する回転ドラムと、該回転ドラムの外
周面に原料を飛散させて供給する原料供給手段とを備
え、供給された上記原料を上記回転ドラムの各集積用凹
部内に吸引して堆積させ、該原料の堆積物を該各集積用
凹部から離型させることにより成形体を連続的に製造す
る成形体の製造装置であって、上記各集積用凹部の底面
を上下に変位させる底面昇降機構を具備してなる成形体
の製造装置を提供することにより、上記目的を達成した
ものである。また、本発明は、請求項1〜4の何れかに
記載の成形体の製造装置を用いた成形体の製造方法を提
供することにより、上記目的を達成したものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の成形体の製造装置
及び製造方法それぞれの好ましい一実施形態について図
面を参照して説明する。
【0007】本実施形態の成形体の製造装置は、外周面
に複数の集積用凹部11を有する回転ドラム1と、該回
転ドラム1の外周面に原料2を飛散させて供給する原料
供給手段3とを備え、供給された上記原料2を上記回転
ドラム1の各集積用凹部内11に吸引して堆積させ、該
原料2の堆積物4を該各集積用凹部11から離型させる
ことにより成形体5を連続的に製造する成形体の製造装
置であって、上記各集積用凹部1の底面11aを上下に
変位させる底面昇降機構6を具備してなる。
【0008】本実施形態の成形体の製造装置は、紙おむ
つや生理用ナプキン等の衛生品の吸収体を製造する装置
であり、原料供給手段3は、吸収体を製造するための繊
維状パルプを原料2として回転ドラム1の外周面に供給
するように構成されている。具体的には、原料供給手段
3は、原料パルプ20を、ニップロール31により解繊
シリンダー32に送り込み、解繊シリンダー32により
粉砕した繊維状パルプ2を、導入管33から導入される
圧縮空気により原料供給管34内に飛散させて供給す
る。
【0009】回転ドラム1は、外周面に平面視して略矩
形状の複数の集積用凹部11を所定の間隔に複数有する
有底円筒状のドラムであり、その軸芯線を回転軸として
図1中矢印方向に回転するようになっている。回転ドラ
ム1の開放部は、回転しない円形状の固定壁12(図2
参照)により実質的に気密に閉鎖されている。尚、固定
壁12には、集塵ファンに接続された排気管(図示せ
ず)が接続されており、該排気管からの排気により回転
ドラム1内が負圧に維持されるようになっている。
【0010】回転ドラム1の周囲には、回転ドラム1の
回転方向に沿って順に、原料2の供給口34a、圧縮補
助壁7、搬送手段8、及び清掃手段9が配置されてお
り、回転ドラム1の外周面に設けられた各集積用凹部1
1は、回転ドラム1の回転に伴い、原料の供給口34a
が配置された原料供給エリアA、圧縮補助壁7が配置さ
れた圧縮エリアB、搬送手段8が配置された排出エリア
C、及び清掃手段9が配置された清掃エリアDを、この
順に順次通過するようになされている。
【0011】原料の供給口34aは、上記原料供給管3
4の先端開口部であり、回転ドラム1の外周面に上方か
ら原料2を供給するように回転ドラム1の上半分を覆う
ように設けられている。上記圧縮補助壁7は、回転ドラ
ム1の外周面に沿うように湾曲した縦長の圧縮面を有
し、該圧縮補助壁7は、集積用凹部11の上昇する各底
面11aと該圧縮面との間に原料の堆積物を挟持して該
堆積物を圧縮可能なように、該回転ドラム1の外周面に
対向させて配設されている。上記搬送手段8は、吸引手
段81を備えたバキュームコンベアであり、回転ドラム
1の下方に位置する搬送面に、各集積用凹部11から離
型された成形体5を連続的に受け取って次工程に連続的
に搬送し得るように構成されている。上記清掃手段9
は、周面に多数のブラシが植設された円筒状の清掃ロー
ル91を主体として構成されており、該ブラシの先端が
回転ドラム1の外周面に接触し、回転ドラム1の外周面
に付着する原料2の残留物を除去するようになってい
る。尚、清掃ロール91は、図示しない駆動手段により
回転ドラム1と同一方向に回転する。
【0012】本実施形態の成形体の製造装置は、上記各
集積用凹部11の底面を上下に変位させる底面昇降機構
を具備している。底面昇降機構6は、回転ドラム1の回
転に連動させて各底面11aを昇降させる機構であり、
図2に示されるように、回転ドラム1に固定され、各底
面11aを上下動可能に支持する支持機構61と、各底
面11aに、回転ドラム1の回転に連動する昇降運動を
与える運動付与機構62とからなる。
【0013】支持機構61は、各集積用凹部11毎に一
つづつ設けられており、それぞれ各集積用凹部11の各
底面11aを裏側から支持する支持板部63a及び該支
持板部63aの裏面に直角に結合された軸部63bから
なる支持部材63と、回転ドラム1に固定され、環状に
形成された先端部において支持部材63を上下動可能に
支持する支持部64とからなる。
【0014】運動付与機構62は、固定壁12の内面に
固定され所定形状のカム溝65を有する環状のカム板6
6と、該カム溝65の形状を各底面11aに伝達し該カ
ム溝65の形状に則した動きを各底面11aに与える伝
達部材67とからなる。カム板66は、図3に示される
ように、各底面11aを規則的に昇降させるための情報
を、カム溝65の形状、より具体的にはカム板66の中
心点Pからカム溝65の各位置までの距離Lの変化とし
て記録保持させたものである。カム板66は、固定壁1
2の内面に、その中心点Pが回転ドラム1の回転軸上に
位置するように固定されている。カム溝65は、カム板
66の上半分が原料供給エリアA、下半分は、右から順
に圧縮エリアB、排出エリアC及び清掃エリアDにおけ
る各底面11aの昇降運動を規定している。伝達部材6
7は、図2に示されるように、カム溝65内に挿入され
る一端部67aと上記支持部材63の軸部63に連結さ
れる他端部67bとを有しており、該一端部67aは、
回転ドラム1の回転に連動してカム溝65内を一方向に
移動し、これにより上記距離Lの変化に連動する昇降運
動を各支持部材63を介して各底面11aに与える。そ
して、各集積用凹部11の各底面11aは、カム溝65
の形状に従って昇降し、上記距離Lの増大時には上昇
し、距離Lの減少時には下降する。
【0015】尚、本実施形態の製造装置では、排出エリ
アCにおいては、各底面11aが回転ドラム1の表面と
同じ高さ位置にまで上昇し、清掃エリアDにおいては、
このように回転ドラム1の表面まで上昇した各底面11
aに対して清掃手段9による清掃が行われる。
【0016】各集積用凹部11それぞれは、底面昇降機
構6により昇降運動する可動式の底面11aと、該底面
11aを囲む内周面11bとを有してなり、該底面11
a及び該内周面11bの双方に、該集積用凹部11内と
上記回転ドラム1内とを連通する孔、即ち集積用凹部1
1内に原料2を吸引して堆積させる多数の孔が形成され
ている。底面11a及び内周面11bのそれぞれは、多
数の孔を有する網状体により形成されており、該内周面
11bの裏面側には該内周面11bからの効率的な吸引
を可能とする隙間13が形成されている。また、上記の
支持板部63aにも、多数の孔が形成されている。
【0017】次に、本実施形態の成形体の製造装置を用
いた成形体の製造方法、即ち本発明の成形体の製造方法
の一実施形態について説明する。本実施形態の成形体の
製造方法においては、上記回転ドラム1を一方向に回転
させ、所定の位置から該回転ドラム1の外周面に上記原
料供給手段3により原料2を飛散させて供給し、供給さ
れた該原料2を、上記底面昇降機構6により上記底面1
1aを下降させた状態において上記各集積用凹部11内
に吸引して堆積させ、該各集積用凹部11内に堆積した
該原料2の堆積物4を、該各集積用凹部11の底面11
aを上記底面昇降機構6により上昇させて順次離型させ
る。
【0018】以下、本実施形態の成形体の製造方法につ
いて詳細に説明する。先ず、回転ドラム1を一定速度で
回転させ、同時に上記の集塵ファンを作動させ、回転ド
ラム1内を負圧にすると共に原料供給管34の内部に空
気流を生じさせる。そして、原料供給手段3に原料パル
プ等20を供給し、粉砕により生じる繊維状パルプを原
料2として原料供給管34内に生じる空気流にのせて、
上記供給口34aから該回転ドラム1の外周面上に供給
する。
【0019】この状態において、各集積用凹部11の各
底面11aは、上記底面昇降機構6により、回転ドラム
1の回転に伴って規則的に昇降を繰り返している。即
ち、図1に示す原料供給エリアAにおいては、底面昇降
機構6により各集積用凹部11の各底面11aは最下位
置〔図2(a)参照〕にまで下降される。そして、この
ように下降させた状態にある集積用凹部11内に、供給
された繊維状パルプ2が吸引されて堆積する。各集積用
凹部11が圧縮エリアBに移行する際には、各集積用凹
部11内に満杯の繊維状パルプ2が堆積している。各集
積用凹部11が圧縮エリアBに移行した後、各集積用凹
部11の底面11aは最下位置と最上位置との間の中間
位置にまで上昇する。この底面1aの上昇に伴って、集
積用凹部11内の繊維状パルプ2の堆積物4が該底面1
1aと圧縮補助壁7の圧縮面との間に挟持されて圧縮さ
れる。
【0020】集積用凹部11が排出エリアCに移行する
と、各集積用凹部11の底面11aは回転ドラム1の表
面と同じ高さ位置(最上位置,図2(b)参照〕にまで
上昇する。そして、各集積用凹部11内の圧縮された堆
積物4がバキュームコンベア8へ吸引されて離型され、
各成形体5が図1に示すように連続的に次工程に搬送さ
れる。尚、次工程における処理や加工は特に制限され
ず、従来の吸収体製造装置等における各種の処理や加工
が挙げられる。
【0021】本製造方法においては、各集積用凹部11
が清掃エリアDに移行しても該集積用凹部11の各底面
11aは、回転ドラム1の表面まで上昇した状態を維持
する。そして、その状態において、各底面11aに対し
て清掃手段9による清掃が行われる。具体的には、清掃
ロール91が、底面11aに残留する繊維状パルプ2を
掻き取り、掻き取った残留物が返戻管92を介して原料
供給手段に戻されるようにしてある。尚、図1中の93
は、圧搾空気の噴射部であり、残留物の除去をより確実
とするものである。
【0022】集積用凹部11の各底面11aは、清掃エ
リアDから原料供給エリアAに移行する際に再び最下位
置に戻り、そして、集積用凹部11内に繊維状パルプ2
が再び堆積する。このようにして、本実施形態の成形体
の製造装置及び製造方法によれば、原料の各集積用凹部
11内への集積と、上記圧縮エリアにおける圧縮とによ
り原料に一定の形状を与えた成形体を、連続的且つ効率
的に製造することができる。
【0023】また、原料2の堆積物を圧縮補助壁7との
間で挟持圧縮するようにしてあるので、形態安定性に優
れた、高坪量の吸収体を連続的且つ効率的に製造するこ
とができる。また、排出エリアCにおいて、各集積用凹
部11の各底面11aを回転ドラム1の表面と同じ高さ
位置にまで上昇させて離型させる構成としてあるため、
各集積用凹部11内の堆積物がスムーズに搬送手段8に
受け渡され、次の堆積への悪影響や原料の無駄等を生じ
ない。
【0024】また、清掃エリアDにおいては、各底面1
1aが回転ドラム1の表面まで上昇した状態において清
掃が行われるため、各集積用凹部11内の清掃が効果的
に行われ、次の堆積に悪影響を及ぼすことが防止され
る。
【0025】また、本実施形態の成形体の製造装置にお
いては、カム板66を交換するだけで、各底面11aの
昇降のパターンを適宜に変更することができるので、坪
量の異なる吸収体を容易に同じ装置で製造することがで
きる。同様に圧縮エリアBにおける圧縮の程度を所望に
より適宜に変更することができる。
【0026】更に、底面11a及び内周面11bの双方
に、該集積用凹部11内と回転ドラム1内とを連通する
多数の孔が形成されているため、集積用凹部11内の原
料2の堆積物にむらを生じず、好ましい特性を備えた成
形体の製造が可能である。
【0027】以上、本発明の成形体の製造装置及び製造
方法の好ましい実施形態について説明したが、本発明
は、これらの実施形態により何等制限されるものではな
く、各部の構成等は、適宜変更が可能である。例えば、
本発明に係る成形体の製造装置は、図4に示すように、
上記原料供給エリアAと同様の原料供給エリアを複数有
し、各集積用凹部11の底面11aが各原料供給エリア
A毎に段階的に下降するようになされていても良い。
【0028】図4の製造装置は、上記の原料供給手段3
と同様の構成を有し、それぞれ異なる種類の原料を飛散
させて供給する一対の原料供給手段3A,3Bを備えて
いる。それらの供給口34A,34Bは、回転ドラム1
の上部を半分づつ覆うように、回転ドラム1の回転方向
にこの順に配置されている。本製造装置における各集積
用凹部11は、回転ドラム1の回転に伴い、供給口34
aが配置された第1の原料供給エリアA1、及び供給口
34bが配置された第2の原料供給エリアA2を順に通
過するようになっており、底面昇降機構6により、該各
集積用凹部11の底面11aが、第1の原料供給エリア
A1においては上記の最下位置と最上位置との中間位置
に位置され、第2の原料供給エリアA2においては最下
位置〔図2(a) 参照〕に位置されるようになっている。
尚、圧縮エリアBにおいては再び最下位置と最上位置と
の中間位置に戻され、堆積物の圧縮が行われる。
【0029】本製造装置及び本製造装置を用いた成形体
の製造方法によれば、上記実施形態の成形体の製造装置
及び製造方法と同様の作用効果が奏される。また、各集
積用凹部11の底面11aが、各原料供給エリア毎に段
階的に下降するようにしてあるため、それぞれ複数種類
の原料からなり各層が整然と積層された成形体を連続的
且つ効率的に製造することができる。
【0030】本発明の成形体の製造装置及び製造方法
は、特に生理用ナプキンや使い捨ておむつ等の衛生品に
使用される吸収体の製造に適するが、本発明における成
形体は、吸収体の他、繊維状、粒状、粉状物の成形体で
あっても良い。また、吸収体を製造する場合の原料とし
ては、繊維状パルプ等、衛生品用の吸収体を製造するた
めに通常使用される各種の原料を用いることができる。
また、本発明の成形体の製造装置における集積用凹部1
1の形状は、成形体の形状等に応じた形状とすれば良
く、第1及び第2実施形態におけるような平面視して角
を丸くした矩形状の他、矩形状、円形、楕円形、略T字
形形状等であっても良い。
【0031】また、搬送手段8は、各集積用凹部11か
ら順次離型される成形体5を連続的に受け取ることがで
きれば良く、例えば吸引ドラムロール等であっても良
い。また、清掃手段9は、清掃ロール91のように回転
ドラム1の外周面に接触して残留物を掻き取るものの
他、回転ドラム1の外周面に圧搾空気を吹き付けて残留
物を除去するもの等であっても良い。また、原料供給エ
リア3を、3以上有するものであっても良い。また、原
料供給手段は、回転ドラムの外周面に繊維状物や粉粒体
等の原料を飛散させて供給し得る限り、従来の同種装置
における各種の構成のものを用いることができる。ま
た、各エリアにおける底面11aの位置は、製造すべき
成形体の種類や特性等に応じて適宜に決定することがで
きる。また、底面昇降機構6は、サーボモータ装置のよ
うにカム板66を具備しないものであっても良い。
【0032】また、圧縮補助壁7は、堆積物に所定の凹
部又は凸部を形成するための凸部又は凹部を、その圧縮
面に有するものであっても良い。例えば、圧縮面の長手
方向に沿う中央部に、回転ドラム1の周方向に沿うよう
に縦長の溝部を形成し、該溝部により成形体の中央部に
凸部が形成されるようにしても良い。また、かかる凸部
又は凹部の有無を問わず、圧縮補助壁7を加熱可能な構
成として、圧縮により付与した形状が熱固定されるよう
にしても良い。尚、その場合には、原料中に熱可塑性繊
維等の熱可塑性原料を配合しておくことが好ましい。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、飛散させた繊維や粉粒
体を集積して成形体を連続的且つ効率的に製造すること
のできる成形体の製造装置及び成形体の製造方法を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る成形体の製造装置の概略
を示す模式図である。
【図2】図2は、図1の製造装置における回転ドラムの
断面を示す図で、図2(a)は集積用凹部の底部が最下
位置まで下降した状態を示す図、図2(b)は集積用凹
部の底部が回転ドラムの表面位置(最上位置)まで上昇
した状態を示す図である。
【図3】図3は、図1の製造装置における底面昇降機構
の一部を構成するカム板を示す正面図である。
【図4】図4は、本発明の他の成形体の製造装置の概略
を示す模式図である。
【符号の説明】
1 回転ドラム 11 集積用凹部 11a 底面 11b 内周面 12 固定壁 2 原料(繊維状パルプ) 3 原料供給手段 34a 原料の供給口 4 堆積物 5 成形体(吸収体) 6 底面昇降手段 61 支持機構 62 運動付与機構 7 圧縮補助壁 8 搬送手段(バキュームコンベア) 81 吸引手段 9 清掃手段 91 清掃ロール

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周面に複数の集積用凹部を有する回転
    ドラムと、該回転ドラムの外周面に原料を飛散させて供
    給する原料供給手段とを備え、供給された上記原料を上
    記回転ドラムの各集積用凹部内に吸引して堆積させ、該
    原料の堆積物を該各集積用凹部から離型させることによ
    り成形体を連続的に製造する成形体の製造装置であっ
    て、 上記各集積用凹部の底面を上下に変位させる底面昇降機
    構を具備してなる成形体の製造装置。
  2. 【請求項2】 上記各集積用凹部が、上記回転ドラムの
    回転に伴い、上記原料の供給口が配置された原料供給エ
    リア、圧縮補助壁が配置された圧縮エリア、及び搬送手
    段が配置された排出エリアを、この順に順次通過するよ
    うになしてあり、 上記底面昇降機構は、上記各集積用凹部の底面を、上記
    原料供給エリアにおいては上記原料が堆積し得るように
    下降させ、上記圧縮エリアにおいては該原料の堆積物が
    該圧縮補助壁との間で圧縮されるように上昇させ、該排
    出エリアにおいては該原料の堆積物が離型し上記搬送手
    段に受け渡されるように更に上昇させるようになされて
    いる請求項1に記載の成形体の製造装置。
  3. 【請求項3】 上記排出エリアの後工程であって、該排
    出エリアと上記原料供給エリアとの間に、清掃手段が配
    置された清掃エリアを有しており、該清掃エリアにおい
    ては、上記底面昇降機構により上記各集積用凹部の底面
    が上記回転ドラムの表面と同じ高さに位置され、その位
    置において該底面が清掃されるようになされている請求
    項2に記載の成形体の製造装置。
  4. 【請求項4】 上記各集積用凹部は、上記底面と該底面
    を囲む内周面とを有してなり、該底面及び該内周面の双
    方に、該集積用凹部内と上記回転ドラム内とを連通する
    孔が形成されている請求項1〜3の何れかに記載の成形
    体の製造装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れかに記載の成形体の
    製造装置を用いた成形体の製造方法。
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