JP2000106807A - 揺動散水防除機 - Google Patents

揺動散水防除機

Info

Publication number
JP2000106807A
JP2000106807A JP10281506A JP28150698A JP2000106807A JP 2000106807 A JP2000106807 A JP 2000106807A JP 10281506 A JP10281506 A JP 10281506A JP 28150698 A JP28150698 A JP 28150698A JP 2000106807 A JP2000106807 A JP 2000106807A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
sprinkler
case
nozzle
angle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10281506A
Other languages
English (en)
Inventor
Chiaki Kadota
千昭 門田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yanmar Co Ltd
Original Assignee
Yanmar Agricultural Equipment Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yanmar Agricultural Equipment Co Ltd filed Critical Yanmar Agricultural Equipment Co Ltd
Priority to JP10281506A priority Critical patent/JP2000106807A/ja
Publication of JP2000106807A publication Critical patent/JP2000106807A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Catching Or Destruction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の揺動散水防除機においては、揺動ケー
ス上にスプリンクラーを配置し、該揺動ケースを左右に
配設した軸受ケースにより左右方向の軸心を中心に揺動
自在に支持して、揺動ケースに内蔵した水車の回転によ
り、該揺動ケースを揺動させて防除を行なっていたが、
前記スプリンクラーのノズルの吐出角は特定の仰角に固
定されていたため、揺動ケースが揺動により下側の散布
位置に到達した場合には、機体下方近傍の地面に向けて
吐出してしまい、薬液が無駄となるばかりでなく、効率
よく防除ができない、という問題があった。 【解決手段】 スプリンクラーのノズルの上下方向吐出
角を自在に設定可能な構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、果樹園において、
防除や散水を行ったり、ゴルフ場や畑等の圃場で円形或
いは扇形状に水平面方向に散水したり、防除を行うこと
ができる可搬式の揺動散水防除機のスプリンクラー構造
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、果樹園において、防除や散水
を行ったり、ゴルフ場や畑等の圃場で円形或いは扇形状
に水平面方向に散水したり、防除を行える可搬式の揺動
散水防除機は本出願人より提案済である。例えば、特願
平8−155332の如くである。このような揺動散水
防除機においては、揺動ケース上にスプリンクラーを配
置し、該揺動ケースを左右に配設した軸受ケースにより
左右方向の軸心を中心に揺動自在に支持して、揺動ケー
スに内蔵した水車の回転により、該揺動ケースを揺動さ
せて防除を行なっていた。この時、スプリンクラーのノ
ズルから吐出される薬液の散水域は、揺動ケースの前後
往復回動による揺動と、揺動ケース上に設けたスプリン
クラーの水平往復回動が合成された半球状を呈するもの
であり、前後左右及び上方の作物に防除ができるように
していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述のスプリ
ンクラーのノズルの吐出角は特定の仰角に固定されてい
たため、揺動ケースが揺動により下側の散布位置に到達
した場合には、機体下方近傍の地面に向けて吐出してし
まい、薬液が無駄となるばかりでなく、効率よく防除が
できない、という問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上のような
課題を解決するために、次のような手段を用いる。すな
わち、請求項1においては、左右方向の軸心を中心に揺
動ケースを揺動自在に支持し、該揺動ケース上に左右方
向の軸心に対し直角方向に回動軸心を有するスプリンク
ラーを配置し、吐水水流を利用して揺動ケースを揺動さ
せて防除を行なう揺動散水防除機において、前記スプリ
ンクラーのノズルを上下方向に回動可能に構成し、吐出
角を変更可能としたものである。
【0005】請求項2においては、前記スプリンクラー
のノズルの上下方向吐出角を水平乃至略10度の仰角ま
で変更可能に構成としたものである。
【0006】請求項3においては、左右方向の軸心を中
心に揺動ケースを揺動自在に支持し、該揺動ケース上に
左右方向の軸心に対し直角方向に回動軸心を有する吐水
体を配置し、該吐水体の前記回動軸心より偏心して互い
に反対方向に吐水するノズルを配置し、この両ノズルか
らの吐出をいずれか一方から吐水するように切換機構を
設けたものである。請求項4においては、前記吐水体の
ノズルを上下方向に回動可能に構成し、吐出角を変更可
能としたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の一実施例を、添付の図面
を基に説明する。図1は可搬式揺動散水防除機を用いて
防除作業を行っている状態を示す図、図2は可搬式揺動
散水防除機の全体正面図、図3は同じく図2における右
側面図、図4は同じく図2における左側面図、図5は同
じく底面図、図6は軸受ケースを示す斜視図、図7はス
プリンクラケースの凹部を示す正面図、図8は可搬式揺
動散水防除機の正面断面図、図9は切換弁を示す平面
図、図10は同じく平面図、図11は水車ノズルを示す
正面断面図、図12は揺動角度の設定機構を示す側面
図、図13は減速機構を示す正面断面図、図14はリリ
ーフ弁を示す側面図、図15は同じく平面断面図、図1
6は同じく正面断面図、図17は水抜弁を示す正面断面
図、図18はスプリンクラーを示す正面図、図19は同
じく平面図、図20はノズルを示す正面断面図、図21
は別形態のスプリンクラーを示す正面図、図22は同じ
く平面断面図、図23は図8の拡大正面断面図である。
【0008】まず、本発明の防除散水切換え機構を備え
た可搬式揺動散水防除機1は、果樹園等の防除作業や散
水作業に利用できるものであり、図1に示すように、動
力噴霧機2またはポンプ等の給水口と連通したホース3
を薬剤タンク6または川や井戸等に接続して、吐出口と
連通したホース4を分岐管5を介して可搬式揺動散水防
除機1の吸入口に連通している。本発明の可搬式揺動散
水防除機1は、前述したように揺動ケースDの前後方向
の揺動(前後往復回動)と、揺動ケースD上に設けたス
プリンクラー14の水平往復回動によって、薬液または
水を半球状に吐出して、前後左右及び上方の作物に防除
や散水ができるようにしている。なお、薬剤タンク6を
高所に配置することで、動力噴霧機2を用いずに散布す
ることもできる。また、ホース4の代わりに棚の上に配
管したり、地中に配管したりすることもできる。
【0009】本発明に係る可搬式揺動散水防除機1の全
体構成から説明する。図2〜図8に示すように、左右両
側に軸受ケース10L・10Rを配置し、該軸受ケース
10L・10Rはスタンド13によって支持され、該軸
受ケース10L・10Rの間に揺動ケースDが左右方向
の第一の軸心P(図8)を中心に揺動自在に支持されて
いる。スタンド13の左側上部から右水平方向に突出し
た支持ピン13aは前記軸受ケース10Lの左側面に設
けた共通支持穴10dに摺動自在に嵌入し、スタンド1
3の右側のベースより上方に前後平行に嵌合部となる支
持ピン13b・13bを突出し、軸受ケース10Rの下
面には被嵌合部となる防除支持穴55b・55bを設け
て、前記支持ピン13b・13bを嵌入して、軸受ケー
ス10L・10Rを支持している。
【0010】また、揺動ケースD下面には被嵌合部とな
る散水支持穴12f・12fを設けて、前記支持ピン1
3b・13bを防除支持穴55b・55bから差替える
ことにより、第二の軸心Q(図8)を鉛直方向に固定し
て、軸受ケース10Lと揺動ケースDとで可搬式揺動散
水防除機1を支持することもできる。揺動ケースDはス
プリンクラケース11とギヤケース12からなり、前記
軸受ケース10Rは本体55とストレーナケース56か
ら分割可能に構成されている。該軸受ケース10L・1
0R及びスプリンクラケース11とギヤケース12は組
み立てた状態で、円筒状或いは玉子形に構成している。
該軸受ケース10Rの軸心P位置の外側に突出した給水
口56aはプラグなどを接続して連通可能なように構成
されて、前記分岐管5に連通するホースを接続できるよ
うにして、水又は薬液を送れるようにしている。
【0011】図6、図7に示すように、軸受ケース10
Lの右側下部には、切り欠き部10e・10eを左右内
側方向に形成して、果樹園などで草刈りを行なうときな
ど可搬式揺動散水防除機1を使用しない場合に、該切り
欠き部10e・10eを周りの棚や枝に設けたワイヤな
どに引っかけて、係止することができ、作業の邪魔にな
らないようにすることができる。また、スプリンクラケ
ース11の下部には凹部11aを形成して、軸受ケース
10Lの下部に設けた空隙部10fに手の指などを差し
入れ易くして、該空隙部10fを持って容易に持ち運び
ができるよう構成している。そして、スプリンクラケー
ス11の凹部11aの内側面には水抜弁59を設けて、
防除や散水が終了したときに、可搬式揺動散水防除機1
内に残留する薬液や水などを排出できるようにしてい
る。
【0012】図8において、前記揺動ケースD内はギヤ
ケース12内に圧力室Aとギヤ室Bを配置し、スプリン
クラケース11内に送水室Cを配置している。該圧力室
A内に水流管22F・22Rと弁機構を収納し、ギヤ室
B内に減速機構9を収納し、送水室C内に水車23を収
納している。前記スプリンクラケース11上にスプリン
クラー14が配設されており、挿入孔11bに螺嵌され
た該スプリンクラー14の基部パイプ15は、その軸心
(第二の軸心)Qが前記第一の軸心Pに対して直角方向
に配設されており、該スプリンクラー14のノズル16
は第一の軸心Pに対して直角方向の前記第二の軸心Qを
中心に回動可能に配置されている。このようにして、給
水口56aにホースを接続し、給水口56aに送水する
ことによって、その水流を利用して、スプリンクラケー
ス11とギヤケース12を揺動し、スプリンクラー14
も同時に往復回動して、半球状に散布、または、第一の
軸心Pを中心とした揺動を止めて、手動操作で前記支持
ピン13b・13bを防除支持穴55b・55bから抜
いて、散水支持穴12f・12fの位置を支持ピン13
b・13bに合わせるために揺動ケースDに対して軸受
ケース10Lを回し、支持ピン13b・13bを散水支
持穴12f・12fに差替えて第二の軸心Qを鉛直方向
に向け、該第二の軸心Qを中心として水平方向に連続的
に360度回動させて水平面円形状に散水または防除す
るようにしている。
【0013】次に具体的な構成を説明する。前記スタン
ド13は鋳造や樹脂成型などにより形成されている。図
2〜図5に示すように、スタンド13は、略矩形状に形
成した枠状部材であるベース部13cと、該ベース部1
3cの軸受ケース10L側端から上方に立設した支持部
13dと、ベース部13cの軸受ケース10R側端から
上方に立設した支持部13eなどとから構成されてい
る。該支持部13dは側面視略三角形状に形成され、そ
の頂部からは内側方向に支持ピン13aが突出して、軸
受ケース10Lの共通支持穴10dに摺動自在に嵌入し
ている。そして、前記支持部13eの上下方向における
途中部からは、後方に突出して上方に屈曲した支持アー
ム13fが突出して、該支持部13e及び支持アーム1
3fの上端には支持ピン13b・13bが設けられ、軸
受ケース10Rの防除支持穴55b・55bへ嵌入し
て、揺動ケースDが揺動可能に可搬式揺動散水防除機1
を支持している。この支持状態において防除を行なうの
である。
【0014】また、前記ギヤケース12の右側下面に
は、前記支持ピン13b・13bの位置に合わせて前記
第二の軸心Qと平行に散水支持穴12f・12fが設け
られ、前記スタンド13の支持ピン13b・13bを前
記防除支持穴55b・55bから抜脱し、該スタンド1
3を左方向へずらして支持ピン13b・13bを前記散
水支持穴12f・12fへ嵌入すると、前記スプリンク
ラー14が第二の軸心Qが垂直になる位置で固定された
状態となり、可搬式揺動散水防除機1が支持されること
となり、この状態においてはスプリンクラー14を第二
の軸心Qを中心に回動させて散水を行えるのである。
尚、前記ベース部13cの下面からは接地部13g・1
3g・・・を下方に突出させ、可搬式揺動散水防除機1
を設置する際に、該接地部13g・13g・・・を土中
に埋め込んで設置状態を安定させるようにしている。
【0015】前記軸受ケース10Lは図8に示すよう
に、左右方向の軸心(第一の軸心P)位置に貫通孔10
aを開口して、スプリンクラケース11の左側の軸心位
置に側方へ突出した支持軸11aを回転自在に支持し、
ネジ18によって抜け止めしている。軸受ケース10R
は本体55とストレーナケース56とに分割可能に構成
され、ストレーナケース56には軸心位置に貫通孔10
bを開口した供給口56aを設け、本体55のギヤケー
ス12の右側面の軸心位置には連通孔を開口して、パイ
プ状の連結管19を挿入している。そして、本体55と
ストレーナケース56とでストレーナ20を挟持して、
軸受ケース10R内に該ストレーナ20を配設してい
る。
【0016】前記ギヤケース12の左側は開放されて、
その開放部分をギヤケース蓋21によって閉じられ、ギ
ヤケース12の内部には直径方向に仕切り壁12bが設
けられ、該仕切り壁12bによってギヤケース12内を
圧力室Aとギヤ室Bに分割している。そして、スプリン
クラケース11をギヤケース12にネジで固定すること
によってギヤケース蓋21を同時に固定し、スプリンク
ラケース11とギヤケース蓋21によって送水室Cを形
成している。前記圧力室Aはギヤケース12の右側面に
開口した連通孔12cによって前記連結管19と連通さ
れ、該圧力室A内には水流管22F・22Rが第一の軸
心Pと平行に一対配置されている。
【0017】該水流管22F・22Rの左端はギヤケー
ス蓋21に固設して、図9、図10、図11に示すよう
に水流管22F・22Rの左端部には吐出口80Fa・
80Raを有した水車ノズル80F・80Rが設けら
れ、該吐出口80Faは水車23の羽根の一側面に向か
って、吐出口80Raは羽根の他側面に向かって吐出す
るように構成されて、何れか一方より吐出することによ
り水車23を回転できるようにしている。該水流管22
F・22Rの右端には、吸入口22Fb・22Rbが設
けられ、該吸入口22Fb・22Rbの右側には切換弁
24が配置されて、該切換弁24はシーソー状に構成さ
れて前後中央を吸入口22Fb・22Rbの側部でピン
24aにて枢支し、切換弁24を傾倒させて吸入口22
Fb・22Rbの何れか一方を閉じ、他方を開ける構成
としている。
【0018】そして、この切換弁24に対向して(右側
に)、ギヤケース12の右面に弁アーム25を配置し
て、切換弁24を切り換えられるようにしている。即
ち、該弁アーム25は平面視T字状に構成されて、前後
方向の当接部25aの両端部が切換弁24に当接する部
分とし、当接部25aの中央部から後方に突出した当接
部25b先端が後述するカム26への当接部分とし、当
接部25bの基部(当接部25aの前後中央)に枢支ピ
ン25cを設けて、該枢支ピン25cがギヤケース12
の右面に前後方向に揺動自在に支持されている。該支持
孔12dは平面視扇形の孔として当接部25bの揺動を
ガイドしている。また、水流管22Rと切換弁24との
間にはスプリング57を介装して、切換弁24が吸入口
22Fbを閉じているときには、該スプリング57が死
点越えとなって吸入口22Fbを閉じる方向に付勢し、
切換弁24が吸入口22Rbを閉じているときには吸入
口22Rbを閉じる方向に付勢するように構成して、該
切換弁24のチャタリングを防止している。
【0019】次に、水車ノズルの構造について説明する
と、図11、図14に示すように、前記水車ノズル80
F・80Rは、水流管22R・22Fの吸入口22Fb
・22Rbとは反対方向の先端部(左端部)に設けら
れ、水流管22R・22Fから上方へ向けて形成されて
いる。該水車ノズル80F・80Rは上部に吐出口80
Fa・80Raを有して、該吐出口80Fa・80Ra
から水流管22R・22Fを通じて供給される薬液や水
などの吐出液を吐出するのである。水流管22R・22
Fは、水車ノズル80F・80Rの配設位置よりも吸入
口22Fb・22Rbとは反対の方向へ延設して空隙を
形成し、溜まり部(圧力室)22Faとしている。そし
て、吐出口80Fa・80Raから吐出される吐出液
が、水車23の羽根側面23a・23a・・・に対して
略直角に当たるような位置及び角度に該吐出口80Fa
・80Raを配置して、効率よく水車23を回転させて
いる。また、水車23の羽根は、略ギアの歯形状に形成
して羽根高さを小さく構成し、効率よく回転するように
している。
【0020】尚、前記水流管22F・22Rの径方向の
断面積は、後述するスプリンクラー14のノズル16の
径方向の断面積に対して10倍ないし20倍の大きさ、
好ましくは15倍の大きさに形成している。また、前記
吸入口22Fb・22Rbの径方向の断面積は、前記ノ
ズル16の径方向の断面積に対して4倍ないし10倍の
大きさ、好ましくは8倍の大きさに形成し、水車ノズル
80F・80Rの吐出口80Fa・80Raの径方向の
断面積は、前記ノズル16の径方向の断面積に対して3
倍ないし6倍の大きさ、好ましくは4倍の大きさに形成
している。これにより、揺動ケースD内を流れる薬液や
水の圧力損失を減少させることができるので、構造の簡
略化が図れ、コストダウンが可能となっている。
【0021】そして、図12に示すように、軸受ケース
10Rの左側面にはリング状の凹部10cが設けられ、
該凹部10cにカム26・26が設定間隔を開けて固定
されている。この間隔は図4における第一の軸心Pを中
心とした上下方向の揺動角度θ1となっている。よっ
て、このカム26・26の取付位置を同一円周上で変更
するか、或いは、カム26の円周方向の幅を変更するこ
とによって、揺動角度を変更することができる。また、
前記弁アーム25と点対称の位置、即ち180度ズレた
位置に突起を設けてストッパー27とし、該ストッパー
27はギヤケース12の右側面より突設されて、弁アー
ム25により切換弁24を切り換えても反対方向に回転
しなかったり、切換弁24を切り換えることができない
場合等、ストッパー27がカム26に当接して揺動回動
を停止して、弁アーム25等の破損を防止するようにし
ている。
【0022】そして、前記ギヤケース蓋21の軸心部に
軸受28を固定し、該軸受28とギヤケース蓋21に駆
動軸29を回転自在に支持し、該駆動軸29の左端に水
車23を固設し、送水室C内に配置している。駆動軸2
9右側には駆動歯車30を固設し、該駆動歯車30は減
速機構9の左端の減速歯車31と噛合している。該減速
機構9は図8、図13に示すように、ギヤケース蓋21
とギヤケース12の右側面との間に伝動軸33F・33
Rが平行に横架され、該伝動軸33F・33R上に交互
に減速歯車31・31・・・と最終の減速歯車32が遊
嵌されて、ギヤ室B内に収納されている。該減速歯車3
1・32は二連歯車で構成され、前後一方の大径歯車
が、他方の小径歯車に噛合するように配設して、順次減
速を行い減速歯車32に駆動力を伝えるようにしてい
る。
【0023】前記最終の減速歯車32の小径歯車は、図
8、図23に示すように、固設歯車34と噛合してい
る。固設歯車34はリング状に構成されたものであり、
該固設歯車34の図23における右側面には、クラッチ
板85を歯車取付板87を介してネジ92によって固定
している。該クラッチ板85には後述する鋼球88を嵌
合する孔が穿設されている。また、軸受ケース10Rの
軸部を利用して左側面から挿入孔10gが穿設され、該
挿入孔10gに鋼球88と弾性体であるバネ89を挿入
し、この鋼球88とバネ89と前記クラッチ板85によ
って安全クラッチ84を構成している。つまり、軸受ケ
ース10Rの未使用の部分を利用して、空間を有効に利
用しているのである。
【0024】このようにして前記クラッチ板85の右側
面からバネ89の付勢力によって鋼球88をクラッチ板
85の孔に嵌合し、そして、クラッチ板85を止輪86
によって抜け止めし、該クラッチ板85に歯車取付板8
7を介してネジ92によって固定し、固設歯車34を固
定している。よって、ネジ92を外し、止輪86を外す
ことによって、安全クラッチ84を容易に分解すること
ができる。そして、固設歯車34から安全クラッチ84
を介して軸受ケース10Rに動力が伝えられ、過負荷が
かかると、鋼球88が挿入孔10g内に退き、動力の伝
達が絶たれて、歯車の破損を防止することができるので
ある。
【0025】そして、前記固設歯車34の上半分をギア
室Bに露出させている。つまり、ギヤケース12はギヤ
室Bの軸心部の仕切り壁12bの上部に開口部を設け
て、ギヤケース12のギヤ室Bの右側面を、圧力室Aの
右側面よりも右側へ張り出して構成し、固設歯車34の
上半分をギヤ室B内に露出できるように構成している。
【0026】そして、供給口56aに水が送られてくる
と、ストレーナ20によって濾過されて、圧力室A内に
水が入り、切換弁24によって選択された水流管22F
・22Rのいずれか一方に水が入って、その側の吐出口
80Fa(または80Ra)より水が水車23の羽根に
向かって吹き出し、水車23を回転させる。この場合、
水流管22F・22Rへ入ってきた水は、該水流管22
F・22Rから直接水車ノズル80F・80Rへ流れ込
むものと、一旦溜まり部22Faまで達してその後水車
ノズル80F・80Rへ流れ込んでいくものとがあり、
溜まり部22Faが圧力室として作用するので、吐出口
80Fa・80Raから吐出される水は整流されて、無
駄なく水車23の羽根に当てることができ、効率よく水
車を回転させることができる。また、吐出口80Fa・
80Raは、吐出された水が水車23の羽根側面23a
に対して略直角に当たるような位置、及び角度に配設さ
れているので、吐出された水のエネルギーを無駄なく水
車23に伝達することができて、効率よく水車を回転さ
せることができるのである。
【0027】このように水車23は回転させられ、この
回転は駆動軸29より駆動歯車30、減速歯車31へと
伝えて、減速歯車31・31・・・によって減速されて
減速歯車32に伝える。この減速歯車32は固設歯車3
4と噛合しているので、固設歯車34に回動力を伝えよ
うとするが、固設歯車34は、前述のように、軸受ケー
ス10Rに固定されているので、その回動力は、固定側
の軸受ケース10L・10Rに枢支された揺動ケースD
(ギヤケース12とスプリンクラケース11)が第一の
軸心Pを中心に回動するようになる。
【0028】そして、上方向または下方向に回動して、
設定範囲の端部まで回動すると、弁アーム25の当接部
25bがカム26に当接し、当接部25aが回動され
て、切換弁24を回動して、水流管22F(22R)の
空いている吸入口22Fb(22Rb)を閉じて、他方
の吸入口22Rb(22Fb)を開いて、他方の吐出口
80Ra(80Fa)から水を吐出して、水車23の羽
根の反対面に向かって吹き出し、水車23を逆回転させ
る。この逆回転によって揺動ケースDを第一の軸心Pを
中心に逆方向へ回動する。このようにして、設定範囲の
端部で弁を切り換えて回転方向を変更して往復揺動する
ようにしている。
【0029】また、図14、図15、図16に示すよう
に、前記ギヤケース蓋21にはリリーフ弁35が配設さ
れており、該リリーフ弁35はギヤケース蓋21に貫通
孔21aを開口して、該貫通孔21aの送水室C側の周
囲をバルブシートに形成し、弁軸35aを挿入してバネ
35cで付勢して弁体35bをバルブシートに着座させ
て閉じるようにしている。そして、ギヤケース12の側
面より操作軸36を挿入し、該操作軸36先端の圧力室
A内には押圧カム37を固設し、前記弁軸35a先端に
当接可能に配置し、ギヤケース12外側の操作軸36上
にはレバー38を固設し、該レバー38を回動操作する
ことで、押圧カム37が弁軸35aを押す解除位置と、
押圧しない作動位置とを変化させることができるように
している。
【0030】このような構成において、押圧カム37が
弁軸35aから離れた作動位置にあるときは、リリーフ
弁35は圧力室Aを設定圧力に維持して、圧水は吐出口
80Faまたは80Raより吐出させて水車23を回転
して、揺動ケースDを揺動するようにし、かつ、ポンプ
の異常やウォーターハンマー等で設定圧以上の水圧が発
生したときには、その水圧で弁体35bを押し開いて圧
力室Aから送水室Cへ直接流し、圧力がかかって破損し
たりすることを防止している。尚、この状態において送
水を停止すると、揺動ケースDを軸受ケース10Rに対
して回動させるためには、該揺動ケースDに内蔵した減
速機構9により、大きな力が必要となっている。
【0031】そして、揺動を停止して、散水作業を行う
場合には、レバー38を略180度回動して、押圧カム
37を弁軸35aに押し当てた位置に維持して、リリー
フ弁35を強制的に開け、圧力室Aと送水室Cの間の圧
力差をなくして、吐出口80Faまたは80Raより吐
出させなくして水車23が回転しないようにする。
【0032】この散水時にはスプリンクラー14は36
0度回転させるので、垂直以外の傾斜した状態では、下
側の散水位置では地面に向けて吐出してしまい、無駄と
なるので、スプリンクラー14の回転軸心である第二の
軸心Qが略垂直となるようにして、水平面方向に散水で
きるようにする必要がある。しかし、軸受ケース10L
・10Rがスタンド13に支持された防除時の支持状態
において、スプリンクラー14が、第二の軸心Qが垂直
にならない位置で停止した場合に、この位置から第二の
軸心Qが略垂直となる位置まで回動するには前述のよう
に大きな力が必要である。ところが、スタンド13の支
持ピン13b・13bを防除支持穴55b・55bから
抜脱すると、揺動ケースDは軸受ケース10Lの貫通孔
10aによって回転自在に支持されているので、第二の
軸心Qが略垂直となる位置まで、揺動ケースDを力をか
けずに容易に回動することができるのである。
【0033】そこで、スタンド13の支持ピン13b・
13bを前記防除支持穴55b・55bから抜脱して、
軸受ケース10Lに軸支されている揺動ケースDを、該
軸受ケース10Lに対して回動自在の状態にし、スタン
ド13を左方向へずらして、支持ピン13b・13bが
揺動ケースDの散水支持穴12f・12fの位置と合う
ように揺動ケースDを回動し、支持ピン13b・13b
を散水支持穴12f・12fに嵌入するのである。散水
支持穴12f・12fは、スタンド13の支持ピン13
b・13bが嵌入された状態で、スプリンクラー14の
第二の軸心Qが垂直に位置するように設けてあるので、
可搬式揺動散水防除機1は、スプリンクラー14の第二
の軸心Qが垂直に固定された状態でスタンド13により
支持されることとなる。
【0034】以上のように、可搬式揺動散水防除機1を
スタンド13により支持して、防除状態と散水状態とを
切り換えるように構成したので、例えば防除終了時にス
プリンクラー14の第二の軸心Qが垂直に位置していな
くても、力をかけずに、また容易に散水状態へ切換える
ことができ、操作性を大きく向上させることができた。
また、支持ピン13aが共通支持穴10dに嵌入してい
るので、切換え操作中にスタンドが可搬式揺動散水防除
機1から脱落しにくくなっており、作業性を向上してい
る。
【0035】また、スプリンクラケース11上部には、
スプリンクラー14を取り付けるための平面を構成し、
この平面の中央に送水室Cに連通する挿入孔11bを開
口し、該挿入孔11bに基部パイプ15を螺装してい
る。このようにして、スプリンクラー14を出来るだけ
第一の軸心Pに近づけて配置し、上下揺動時のモーメン
トが小さくなるようにしている。
【0036】一方、スプリンクラケース11下部には、
凹部11aを形成して、該凹部11aの右側面に水抜孔
58を開口し、該水抜孔58は水抜弁59により開閉可
能に構成されている。通常の使用状態においては、図1
7に示すように、送水室Cと凹部11aとを連通する水
抜孔58に水抜弁59が開閉自在に嵌入し、該水抜孔5
8の送水室C側の周囲はバルブシートに形成し、該水抜
弁59はスプリング60に付勢されて、弁体59bをバ
ルブシートに着座させて水抜弁59を閉じるようにして
いる。そして、防除や散水などの作業が終了した後に、
前記水抜弁59の弁軸59aを押して水抜孔58を開口
すると、送水室C内に残留していた薬液や水などを、該
水抜孔58から排出することができるのである。これに
より、送水室C内に残留した薬液や水に含まれる不純物
などがヘドロ状に沈殿して、水車23などの駆動部の動
きが阻害されることを防止することができる。
【0037】次に、前記スプリンクラー14の構成を図
18乃至図22により説明する。前記基部パイプ15上
に本体41下部の軸部41aを回転自在に嵌合し、該軸
部41a上にバネ42を介装して、このバネ圧によって
本体41を回転しないように一定圧力で付勢している。
前記本体41の中途部には所定の上下方向吐出角により
側方へ吐出可能なノズル16を配設している。
【0038】また、前記本体41上部に門型の支持部4
1bを設け、該支持部41の中央に第二の軸心Qと一致
する枢支軸41cを設け、該枢支軸41cに反動アーム
43を回動自在に支持し、該反動アーム43はその外周
に外嵌したバネ47によってノズル16側へ回動するよ
うに付勢され、支持部41bで止められている。該反動
アーム43の一端はノズル16の出口まで延設され、吐
水される液体の一部を取り込んで図19の矢印の如く導
くガイド部43aを設け、他端は反対方向の規制体44
まで延設され、重り43bを固定し、その下部に当接部
43cを形成している。
【0039】前記規制体44は本体41側部より突出し
た枢支軸48に枢支され、規制体44の一端(図18紙
面右側)の規制板44aは本体側部に突設した回動規制
ピン50U・50Dの間に挿入し、他端は前記当接部4
3c下方へ延設している。前記枢支軸48上には更にレ
バーアーム49が枢支され、該レバーアーム49の一端
の規制杆49aは前記回動規制ピン50U・50Dの間
に挿入し、レバーアーム49の側部には切換レバー45
が回動可能に取り付けられて下方へ突出され、レバーア
ーム49の他端にはロッド51を枢支し、該ロッド51
の他側を前記規制体44に摺動自在に挿入し、該ロッド
51上の規制体44の間にバネ52を外嵌している。
【0040】そして、前記切換レバー45の第二の軸心
Qを中心とした回動軌跡上の、前記スプリンクラケース
11の平面部上面に回動角を設定する図示せぬカムが配
設されている。このカムは軸心Qを中心とした同一円周
上のスプリンクラケース11上の平面上で、切換レバー
45が当接する位置に固定されており、スプリンクラー
14の回動角度を設定している。このカムには長孔が開
口されてネジによって固定され、長孔の固定位置を変更
することによって回動角を変更できるようにしている。
このカムをスプリンクラケース11側に設けることによ
って、スプリンクラー14の高さを低く抑えて第一の軸
心Pに近づけることができ、スプリンクラー14自体の
自重による慣性モーメントや吐出による反力を低減して
いる。
【0041】このような構成において、切換レバー45
がJ位置(図18)のときは、ノズル16より吐出した
液の一部がガイド部43aに当たり、その水圧によって
反動アーム43はバネ47に抗して矢印M方向(43
a’)へ回動する。この位置ではノズル16からの吐水
によって当たらない位置となるので、バネ47の力によ
って元の位置へ回動して戻し、反動アーム43は支持部
41bに当たりその慣性力によって本体41はN方向へ
回動する。このとき本体41は軸部41aに外嵌したバ
ネ42によってブレーキがかけられて安定して回動させ
ることができる。そして、ガイド部43aが元の位置戻
ったので、再び吐水圧によってM方向へ回動される。こ
の動作が繰り返されて本体41は徐々に右方向に回転さ
れる。
【0042】このように回転されて、切換レバー45が
前記カムに当接して回動されると、レバーアーム49は
回動規制ピン50Uに当接して切換レバー45はK位置
で停止する。このとき、規制杆49bが下方へ回動され
てロッド51が死点越えとなって、バネ52の付勢力に
よって規制体44は上方へ回動され、他端の規制板44
aは下方へ回動されて回動規制ピン50Dに当接して停
止する。このように規制体44が上方へ回動すると、反
動アーム43の当接部43cは規制体44に当接するよ
うになり、吐水によって反動アーム43はM方向へ回動
することができず、そのM方向への回動力は本体41を
M方向へ回動し、スプリンクラー14を逆方向へ回動す
ることができる。そして、切換レバー45がカムに当接
してK位置からJ位置へ回動されると、規制体44は下
方へ下げられて、スプリンクラー14はN方向へ回動す
るようになる。このようにして往復回動が繰り返される
のである。
【0043】そして、切換レバー45をH位置まで回動
すると、切換レバー45はカムに当接できなくなり、反
転することがないために、同一方向にのみ回転する。こ
の状態は散水位置としており、前述したように360度
回転しても地面側に吐水しないように、前記ツマミ38
を回動してリリーフ弁35を開くとともに、スタンド1
3の支持ピン13b・13bを前記防除支持穴55b・
55bから抜脱して、散水支持穴12f・12fに嵌入
し、スプリンクラー14を該スプリンクラー14の回転
軸心である第二の軸心Qが垂直となる状態で散水作業を
行うようにしている。
【0044】ここで、スプリンクラー14のノズル16
について説明する。図20に示すように、前記本体41
の中途部に吐出部41cが設けられ、該吐出部41cに
はノズル16を構成する基部16aの一端が螺挿され、
該基部16aの他端にはキャップ16dが外嵌されてい
る。この基部16aとキャップ16dの間に自在ノズル
16fが介装され、該自在ノズル16fは球状部16g
と管部16iからなり、該管部16iはキャップ16d
中央に設けた孔より突出して一定範囲で角度変更可能と
している。この角度は水平から略10°の範囲である。
前記球状部16gは基部16a先端の球面部16cと前
記キャップ16dとの間に位置して、キャップ16dを
締めつけることによって任意の角度で固定できるように
している。そして、基部16a軸心の吐水路16bと管
部16iとは連通されており、スプリンクラー14内に
流れ込んだ水や薬液は管部16iの先端から吐出される
ようにしている。また、前記半球部16gとキャップ1
6dの間には鋼球16e・16e・・が転動可能に設け
られているため、半球部16gは基部16aとキャップ
16dとの間で自在に摺動することができる。
【0045】このような構成とすることにより、自在ノ
ズル16fを上下に回動させ、上下方向吐出角を所定角
度に設定できるのである。なお、自在ノズル16fから
の吐液は、その一部が前述のように反動アーム43のガ
イド部43aに当たるため、該ガイド部43aの上壁4
3dと下壁43eを上下に斜めに開いた扇形として、吐
液の上下への散水が極力妨害されないようにしており、
上下方向吐出角の設定精度の向上を図っている。
【0046】ただし、この上下方向吐出角は、実際の防
除作業、散水作業を考えると水平乃至略10度の仰角ま
で設定可能とするのが望ましい。水平より下向きでは、
水や薬液が機体下近傍にばかり散布され、また、逆に1
0度の仰角よりも上向きでは、薬液や水が風などで流さ
れ十分な散水や散布の範囲を確保しにくい傾向にあるか
らである。さらに望ましくは、揺動を伴う防除作業にお
いては、上下方向吐出角を水平に設定する。これによ
り、必要な散布範囲を確保しながら、揺動下側位置での
地面への薬液吐出を防止することができる。また、揺動
を伴わずにスプリンクラー14を360度回転させるの
みの散水作業においては、上下方向吐出角は10度の仰
角に設定する。これによって、十分な散水距離を確保す
ることができる。更に、上方へ角度変更することで到達
距離を変更することもできる。
【0047】また、上下方向吐出角を自在に設定可能と
したスプリンクラー14の別形態について、図21、図
22により説明する。スプリンクラーケース11上部に
は吐水体71を取り付けるための挿入孔11bが開口さ
れ、該挿入孔11bには本体64のパイプ状の基部64
aが回動自在に嵌挿され、該基部64aの上下部は上止
体62と下止体63により抜け止めされている。この基
部64a上方で回動軸心から偏心した位置にはノズル収
納部64bが設けられ、該ノズル収納部64b内部には
第一吐水管72と第二吐水管73が配設されている。
【0048】該第一吐水管72と第二吐水管73は隔壁
70を隔てて配置され、第一自在ノズル67と第二自在
ノズル68とそれぞれ連通されて、反対方向に吐水する
ように配置されている。第一吐水管72と第二吐水管7
3の下方は基部64aを介して送水室Cに連通され、該
送水室Cから第一吐水管72と第二吐水管73の間位置
には、送水室Cからの水や薬液の吐水先を第一吐水管7
2または第二吐水管73に切り替えるための切替弁が内
装されている。前記第一吐水管72上部には第一吐水孔
72aが開口され、該第一吐水孔72a手前のノズル収
納部64b側面には長孔64cが開口され、該長孔64
cには第一自在ノズル67が鋼球69・69・・により
上下回動自在に嵌入されている。同様に、前記第二吐水
管73上部にも第二吐水孔73aが開口され、該第二吐
水孔73aの後方のノズル収納部64b側面にも長孔6
4cが開口されており、該長孔64cにも第二自在ノズ
ル68が鋼球69・69・・により上下回動自在に嵌入
され、図示しない固定部材によって、第一自在ノズル6
7と第二自在ノズル68の吐水角度を任意に設定可能と
している。また、ノズル収納部64bの下部からは切換
ピン65を下方に突出させ、該切換ピン65は前記切換
弁に連係され、該切換ピン65がスプリンクラケース1
1上の支持部11cに当接することで切換弁が切り換え
られるようにしている。
【0049】このように構成することにより、送水室C
から吐水管に圧入された液体は、前後の吐水孔のいずれ
か一方から自在ノズルを介して所定の上下方向吐出角を
もって吐出され、その反力によって基部64aを軸心と
して吐水体71が回転するのである。そして、切換ピン
65がスプリンクラケース11上の支持部11cに当接
すると、切換弁が切り換えられて、送水室Cからの液が
第一吐水管72または第二吐水管73へ流れて吐水方向
が変更され、回転方向も変更される。しかも、上下方向
吐出角も変更することができるため、部品点数の減少、
それに伴うコストダウンを図ることができる。
【0050】
【発明の効果】本発明は以上のように構成したので、次
のような効果を奏する。すなわち、請求項1において
は、左右方向の軸心を中心に揺動ケースを揺動自在に支
持し、該揺動ケース上に左右方向の軸心に対し直角方向
に回動軸心を有するスプリンクラーを配置し、吐水水流
を利用して揺動ケースを揺動させて防除を行なう揺動散
水防除機において、前記スプリンクラーのノズルを上下
方向に回動可能に構成し、吐出角を変更可能としたの
で、防除作業や散水作業などの作業内容に応じた適正な
上下方向吐出角に設定することができる。また、上下方
向に吐出角度を変更することによって到達距離も変更す
ることができ、栽培する作物の範囲に合わせて散水する
ことが可能となる。
【0051】請求項2においては、前記スプリンクラー
のノズルの上下方向吐出角を水平乃至略10度の仰角ま
で変更可能に構成としたので、水平の角度とすることに
よって最大の到達距離で防除作業ができ、10度の仰角
とすることによって最大の範囲で散水範囲の拡大を図る
ことができ、地面に吐水することなく、防除作業におけ
る薬液に損失の防止が図れ、また散水作業の効率アップ
を図ることができるのである。
【0052】請求項3においては、左右方向の軸心を中
心に揺動ケースを揺動自在に支持し、該揺動ケース上に
左右方向の軸心に対し直角方向に回動軸心を有する吐水
体を配置し、該吐水体の前記回動軸心より偏心して互い
に反対方向に吐水するノズルを配置し、この両ノズルか
らの吐出をいずれか一方から吐水するように切換機構を
設けたので、簡単な構成でスプリンクラーと同等の作用
を得ることができ、安価に揺動散水防除機が得られる。
【0053】請求項4においては、前記吐水体のノズル
を上下方向に回動可能に構成し、吐出角を変更可能とし
たので、到達距離を変更することができ、栽培する作物
の範囲に合わせて散水することが可能となり、防除作業
や散水作業などの作業内容に応じた適正な上下方向吐出
角に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】可搬式揺動散水防除機を用いて防除作業を行っ
ている状態を示す図である。
【図2】可搬式揺動散水防除機の全体正面図である。
【図3】同じく図2における右側面である。
【図4】同じく図2における左側面図である。
【図5】同じく底面図である。
【図6】軸受ケースを示す斜視図である。
【図7】スプリンクラケースの凹部を示す正面図であ
る。
【図8】可搬式揺動散水防除機の正面断面図である。
【図9】切換弁を示す平面図である。
【図10】同じく平面図である。
【図11】水車ノズルを示す正面断面図である。
【図12】揺動角度の設定機構を示す側面図である。
【図13】減速機構を示す正面断面図である。
【図14】リリーフ弁を示す側面図である。
【図15】同じく平面断面図である。
【図16】同じく正面断面図である。
【図17】水抜弁を示す正面断面図である。
【図18】スプリンクラーを示す正面図である。
【図19】同じく平面図である。
【図20】ノズルを示す正面断面図である。
【図21】別形態のスプリンクラーを示す正面図であ
る。
【図22】同じく平面断面図である。
【図23】図8の拡大正面断面図である。
【符号の説明】
D 揺動ケース 1 可搬式揺動散水防除機 10L・10R 軸受ケース 14 スプリンクラー 16・67・68 ノズル

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右方向の軸心を中心に揺動ケースを揺
    動自在に支持し、該揺動ケース上に左右方向の軸心に対
    し直角方向に回動軸心を有するスプリンクラーを配置
    し、吐水水流を利用して揺動ケースを揺動させて防除を
    行なう揺動散水防除機において、前記スプリンクラーの
    ノズルを上下方向に回動可能に構成し、吐出角を変更可
    能としたことを特徴とする揺動散水防除機。
  2. 【請求項2】 前記スプリンクラーのノズルの上下方向
    吐出角を水平乃至略10度の仰角まで変更可能に構成と
    したことを特徴とする請求項1記載の揺動散水防除機。
  3. 【請求項3】 左右方向の軸心を中心に揺動ケースを揺
    動自在に支持し、該揺動ケース上に左右方向の軸心に対
    し直角方向に回動軸心を有する吐水体を配置し、該吐水
    体の前記回動軸心より偏心して互いに反対方向に吐水す
    るノズルを配置し、この両ノズルからの吐出をいずれか
    一方から吐水するように切換機構を設けたことを特徴と
    する揺動散水防除機。
  4. 【請求項4】 前記吐水体のノズルを上下方向に回動可
    能に構成し、吐出角を変更可能としたことを特徴とする
    請求項3記載の揺動散水防除機。
JP10281506A 1998-10-02 1998-10-02 揺動散水防除機 Pending JP2000106807A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10281506A JP2000106807A (ja) 1998-10-02 1998-10-02 揺動散水防除機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10281506A JP2000106807A (ja) 1998-10-02 1998-10-02 揺動散水防除機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000106807A true JP2000106807A (ja) 2000-04-18

Family

ID=17640143

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10281506A Pending JP2000106807A (ja) 1998-10-02 1998-10-02 揺動散水防除機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000106807A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2509061A (en) * 2012-12-18 2014-06-25 Sawyer H Terrell Pivotable irrigation device
CN108012820A (zh) * 2018-01-16 2018-05-11 陈金辉 一种园林草地固定点浇水装置
CN109548772A (zh) * 2018-11-30 2019-04-02 天津农学院 一种用于草莓栽培的打药装置
KR20200045379A (ko) * 2018-10-22 2020-05-04 김유경 농업용 스프링클러
CN109548772B (zh) * 2018-11-30 2024-05-17 天津农学院 一种用于草莓栽培的打药装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2509061A (en) * 2012-12-18 2014-06-25 Sawyer H Terrell Pivotable irrigation device
CN108012820A (zh) * 2018-01-16 2018-05-11 陈金辉 一种园林草地固定点浇水装置
KR20200045379A (ko) * 2018-10-22 2020-05-04 김유경 농업용 스프링클러
KR102276493B1 (ko) * 2018-10-22 2021-07-12 김유경 농업용 스프링클러
CN109548772A (zh) * 2018-11-30 2019-04-02 天津农学院 一种用于草莓栽培的打药装置
CN109548772B (zh) * 2018-11-30 2024-05-17 天津农学院 一种用于草莓栽培的打药装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2017181308A1 (zh) 喷枪
EP1563910A1 (en) Liquid spraying pistol with variable jet for gardening
US9016597B2 (en) Oscillating sprinkler with toggle valve
JP2000106807A (ja) 揺動散水防除機
JPH10257844A (ja) 揺動散水防除機の水車ノズル構造
KR100718569B1 (ko) 트랙터 부착형 초기 제초제 자동살포기
JP3653339B2 (ja) 揺動散水防除機
JP3649522B2 (ja) 揺動散水防除機
JP3653340B2 (ja) 揺動散水防除機
JP3587645B2 (ja) 揺動散水防除機
CN110959597A (zh) 一种便于喷雾式农药机械设备
US2921474A (en) Sprinklers
JPH11113472A (ja) 揺動散水防除機の揺動駆動機構
JP3653338B2 (ja) 揺動散水防除機
JP4818774B2 (ja) 旋回方式散水銃装置
JP3816165B2 (ja) 撒水車
JPH02284659A (ja) ボール型水用スプリンクラ
JP2002112649A (ja) 揺動散水防除機
JPH10313712A (ja) 防除散水切換え機構
DK162970C (da) Apparat til rensning af overflader
CN212479489U (zh) 一种摆动泵、具有其的自混合发泡装置及洗手机
JPH10388A (ja) 可搬式揺動散水防除機
CN214599827U (zh) 多功能喷头
JP3734409B2 (ja) 散布装置
CN219500269U (zh) 一种水稻种植用农药喷洒机