JP2000105190A - 耐ブロッキング性の評価方法 - Google Patents

耐ブロッキング性の評価方法

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JP2000105190A
JP2000105190A JP10288706A JP28870698A JP2000105190A JP 2000105190 A JP2000105190 A JP 2000105190A JP 10288706 A JP10288706 A JP 10288706A JP 28870698 A JP28870698 A JP 28870698A JP 2000105190 A JP2000105190 A JP 2000105190A
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JP
Japan
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pcm
load
hot pressing
blocking phenomenon
kpa
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JP10288706A
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English (en)
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Hiroyasu Furukawa
博康 古川
Hiroshi Kanai
洋 金井
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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  • Investigating Strength Of Materials By Application Of Mechanical Stress (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 プレコート金属板のブロッキング現象をラボ
で簡便に再現、評価する。 【解決手段】 2枚の平坦なプレコート金属板1、2の
塗装面どうしを重ね合わせ、10〜50kPaの荷重、
30〜50℃で5〜30分間ホットプレスした後、室温
にて空冷し、これら2枚のプレコート金属板1、2の粘
着荷重を測定することにより、プレコート金属板の耐ブ
ロッキング性を評価する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家電製品や建材等
に使用されるプレコート金属板の耐ブロッキング性の評
価方法に関する。
【0002】
【従来の技術】建材、家電、雑貨、自動車などの分野に
おいては、金属板を成形加工後に組立・塗装するという
従来のポストコート方式に代わって、あらかじめ塗装さ
れた金属板(プレコート金属板:PCMと略す)を成形
加工し、接合して製品とするプレコート方式が多く採用
されるようになってきた。
【0003】PCMは、切り板状に重ねられて出荷され
ることがある。この場合、ユーザーにてPCM使用時
に、重ねられた切り板を1枚ずつピックアップする際
に、金属板の塗面どうしが粘着してはがれない、いわゆ
るブロッキング現象が発生することがある。この現象
は、気温が高く塗膜が軟化しやすい夏場に発生しやす
い。ブロッキング現象が発生すると、PCMユーザーで
は、PCMを1枚ずつはがす作業を要し、作業効率の低
下とコストアップにつながる。よって、ユーザーに出荷
する前に、そのPCMにブロッキング現象が発生するか
どうか、確認しておく必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしこれまでは、ブ
ロッキング現象を再現できる評価法が無く、耐ブロッキ
ング性を制御する指標に関する知見はあまりなかった。
【0005】本発明は、ブロッキング現象をラボで簡便
に再現できる評価法を確立するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、2枚の平坦な
プレコート金属板の塗装面どうしを重ね合わせ、10〜
50kPaの荷重、30〜50℃で5〜30分間ホット
プレスした後、室温にて空冷し、これら2枚のプレコー
ト金属板の粘着荷重を測定することを特徴とする、プレ
コート金属板の耐ブロッキング性の評価方法である。
【0007】上記の目的を達成するためには、ブロッキ
ング現象が発生する条件を調査し、その発生メカニズム
を推定し、その現象を正しく評価すればよいと考えた。
当初は、コイル状で保管された場合に塗膜にかかるよう
な比較的高い荷重で、高温度、長時間の圧着試験を行っ
てみたが、ユーザーにて全くブロッキング現象の生じな
いいくつかの塗料が悪い結果となり、ユーザーでの実態
と必ずしも一致しなかった。1kPa程度のごく低荷重
しかかからない切り板状でもブロッキング現象は発生す
る事実から、ブロッキング現象に関与しているのは塗膜
のごく表面の物性のみではないかと考え、圧着条件を低
荷重、低温、短時間に変更することにした。ただし、実
際の切り板でかかる程度の荷重では、荷重が低すぎ短時
間では粘着しないため、評価方法とはなり得ない。そこ
で、種々の実験から、短時間でユーザーでのブロッキン
グ現象の実態を再現できるような試験条件を見いだし、
本発明を完成させた。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、PCMが切り板として
重ねられた時に接することになる表側の塗膜と裏側の塗
膜との粘着性を評価する。十分に平坦な金属板に塗装さ
れたPCMを適当な大きさに切断し、十分にバリを落と
した後、対象塗膜どうしを重ね合わせてホットプレスす
る。金属板の大きさは任意でよいが、接触部分が100
mm角以下、30mm角以上であることが望ましい。1
00mm角を越えると、面積が大きすぎて、剥離荷重を
測定する際に金属板が湾曲し、正しい荷重が測定できな
い可能性がある。30mm角を下回ると、剥離荷重のば
らつきが増加する。ホットプレスの条件は、10〜50
kPa、30〜50℃で5〜30分間とする。荷重が1
0kPa未満だとユーザーにてブロッキング現象の発生
する塗膜でも粘着せず、50kPaを越えると塗膜最表
層の物性を正しく評価できず、ユーザーでのブロッキン
グ現象の実態を再現できない。また、温度が30℃未満
だと十分に粘着せず、50℃を越えると塗膜最表層の物
性を正しく評価できず、ユーザーでのブロッキング現象
の実態を再現できない。さらに、時間が5分未満だと十
分に粘着せず、30分を越えるとデータ的には問題ない
が作業効率が低下する。
【0009】粘着荷重の測定方法は、一方の金属板が下
側になるように水平に保持し、もう一方の金属板を水平
のまま上方に引き剥がし、剥がれたときの荷重を測定す
る。下方の金属板の保持方法及び上方の金属板への引っ
張り治具の装着方法は、吸盤による密着、接着剤による
接着等任意であるが、作業の効率性から、簡単に脱着で
きる吸盤法が好ましいといえる。粘着荷重の測定装置は
任意であり、バネばかり、引っ張り試験器等いずれでも
良い。
【0010】測定は、同一サンプルについて3回以上行
い、その最大値を測定値とする。
【0011】この評価方法により粘着荷重が4kPaよ
り高いと、耐ブロッキング性が不良であり、ユーザーに
て実際にブロッキング現象が発生する。
【0012】この評価法は、エポキシ系樹脂、高分子ポ
リエステル樹脂、エポキシ変成ポリエステル樹脂、アク
リル樹脂、ウレタン樹脂など、任意の樹脂系のPCMの
評価に使用できる。
【0013】
【実施例】以下、本発明について、実施例及び比較例に
て説明する。
【0014】評価したPCMはすべて、PCMユーザー
にて使用された実績があり、それらのブロッキング現象
発生の有無を把握できている塗料をラボにて塗装したも
のである。原板として、0.6mm厚の溶融亜鉛めっき
鋼板(YP:19kg/mm2 、TS:34kg/mm
2 、EL:45%)を使用した。前処理としては、塗布
型クロメート処理を施した。塗膜構成は、プライマーと
してポリエステル系の塗料を、乾燥膜厚で5μm、バー
コートにて塗布し焼き付けた後、その上にトップコート
としてポリエステル系の塗料A〜Dの4種類を、乾燥膜
厚で20μm、バーコートにて塗布し、熱風オーブンに
てPMT230℃で焼き付けた。Aはユーザーにて全く
ブロッキング現象が発生したことのない塗料、Bは若干
ブロッキングするが、鋼板の自重で剥がれ、ブロッキン
グ現象が全く問題にならない塗料、Cは気温の高いとき
にブロッキング現象が発生する塗料、Dは気温に関わら
ず頻繁にブロッキング現象の発生する塗料である。A及
びBが合格、C及びDが不合格である。
【0015】このように耐ブロッキング性の異なるPC
Mを、表1に示す実施例及び比較例の諸条件で評価し
た。密着させる表裏面の塗装系は同一のものとした。耐
ブロッキング性の評価は、PCMを50mm*60m
mに切断し、バリをとり、鋼板にそりが無いように矯正
し、評価面どうしを、50mm*50mmがラップす
るように重ね合わせ、荷重が均一にかかるように緩衝材
としてティッシュペーパーで上下からはさみ、所定の荷
重、温度、及び時間でホットプレス(室内温度:40±
5%)し、サンプルを取り出し、室温で1分間放冷し
た後、下方の鋼板の端部を押さえた状態で、図1に示す
ように上方のPCM1に吸盤3を付け、バネばかり4で
上方5に引き剥がし、粘着荷重を測定するという方法で
行った。同一サンプルにつき3回ずつ測定し、その最大
値を採用した。このようにして測定した粘着荷重を表1
に示す。実施例及び比較例の各条件における粘着荷重の
結果と、ユーザーでのブロッキング実績とを見比べ、相
関の有無を判定し、「ユーザー実績との相関性」の項に
示した。また、「作業効率」も併せて示し、ホットプレ
ス時間が30分を越えるものを×とした。
【0016】
【表1】
【0017】実施例1〜8はすべて、粘着荷重がA<B
<C<Dで、かつBとCとの間に十分な差が見られ、ユ
ーザーでのブロッキング現象の実績を再現できていると
いえる。一方、比較例ではユーザーでのブロッキング現
象の実績を再現できていない。比較例1は、ホットプレ
スでの荷重が低いため、C及びDでも粘着が見られな
い。比較例2、3では、ホットプレス時の荷重が高いた
め、荷重を解放したときに塗膜の弾性により粘着が剥が
れ、Cの粘着荷重が異常に低い値となり、実績に即して
いない。比較例4では、さらにホットプレス時の荷重が
高く、塗膜最表層の物性ではなく塗膜のバルクの物性を
評価してしまうため、Bの粘着荷重が異常に高い値とな
り、実績に即していない。比較例5では、ホットプレス
での温度が低いため、C及びDでも粘着荷重が低い。比
較例6、7では、BとCの差が明確でない。ホットプレ
スでの温度が高く樹脂が塑性流動し、塗膜最表層の物性
を評価できないためと考えられる。比較例8では、ホッ
トプレス時間が短いため、Cでも粘着荷重が低い。比較
例9では、ユーザー実績との相関性は良好であるが、ホ
ットプレス時間が長く作業効率が悪い。
【0018】
【発明の効果】本発明により、ブロッキング現象をラボ
にて簡便に再現できる評価法が確立できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】粘着荷重の測定方法を示す図である。
【符号の説明】
1 上方のPCM 2 下方のPCM 3 吸盤 4 バネばかり 5 上方

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚の平坦なプレコート金属板の塗装面
    どうしを重ね合わせ、10〜50kPaの荷重、30〜
    50℃で5〜30分間ホットプレスした後、室温にて空
    冷し、これら2枚のプレコート金属板の粘着荷重を測定
    することを特徴とする、プレコート金属板の耐ブロッキ
    ング性の評価方法。
JP10288706A 1998-09-28 1998-09-28 耐ブロッキング性の評価方法 Withdrawn JP2000105190A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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