JP2000104975A - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機

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JP2000104975A
JP2000104975A JP10276063A JP27606398A JP2000104975A JP 2000104975 A JP2000104975 A JP 2000104975A JP 10276063 A JP10276063 A JP 10276063A JP 27606398 A JP27606398 A JP 27606398A JP 2000104975 A JP2000104975 A JP 2000104975A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】吐出温度センサの有無に拘らず、圧縮機のケー
スサーモ異常と、室外熱交換器の着霜過剰による暖房能
力の低下を防止する。 【解決手段】室内制御部に、室外熱交温度、室外熱交温
度の最低値、または外気温のいずれかが予め定めたD,
Eゾーン内に到達したときに、除霜運転を、暖房起動時
もしくは除霜復帰時から所定時間経過毎に開始させる除
霜運転制御手段を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は暖房運転中に除霜運
転を行なう制御手段を具備したヒートポンプ型空気調和
機に係り、特に、暖房運転中に、所定時間経過毎に除霜
運転を開始させる除霜運転制御手段を設けた空気調和機
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種のヒートポンプ型空気調
和機では、暖房運転中に、四方弁の切換操作により、冷
凍サイクルの冷媒の循環方向を逆転させることにより、
室外熱交換器を凝縮器として作用させる除霜運転を行な
って、この室外熱交換器の着霜を除霜することができ
る。しかし、低外気温度の暖房運転時には、室外熱交換
器の着霜過剰による暖房能力低下と、この暖房能力低下
を補償するために上昇される圧縮機の運転周波数(単位
時間当りの回転数)の上昇に伴う吐出温度の上昇による
圧縮機のケースサーモ異常と、を生ずる場合がある。
【0003】これらの課題に対し、従来の空気調和機は
次のように対応している。
【0004】(1)室外熱交換器の着霜過剰に対して
は、図8で示す、いわゆる低下量検出方式により設定さ
れた除霜運転開始条件が充足されたときに、暖房運転中
に除霜運転を開始させる制御手段を設けている。
【0005】この低下量検出方式は、暖房起動時、ある
いは除霜運転から暖房運転へ復帰時(図8では0時間)
から所定時間(例えば10分)経過してサイクル温度が
安定した後、所定時間(例えば5分間)の室外熱交温度
最低値TE0検出時間において、室外熱交換器の温度
(以下、室外熱交温度TEという)が最も低下したとき
の最低値TE0を検出し、この最低値TE0に対する室
外熱交温度TEとその低下量(TE0−TE)に応じ
て、除霜運転をそれぞれ開始させる領域を、図9にも示
すように例えば3つA,B,Cのゾーンにそれぞれ設定
している。そして、室外熱交温度TEまたはこれと熱交
温度最低値TE0との差がA,B,Cゾーンのいずれか
の領域にそれぞれ到達し、その到達が所定時間(例えば
3分間)継続したときに、除霜運転が開始される。
【0006】(2)一方、吐出温度上昇に対しては、圧
縮機の吐出温度を検出する吐出温度センサを設け、この
吐出温度センサにより所定の吐出温度上昇を検出したと
きに、圧縮機の運転周波数を低下させて圧縮機のケース
サーモ異常を防止するように構成している。
【0007】これに対し、吐出温度センサを設けない吐
出温度推定方式もある。この方式は、吐出温度を、室内
熱交温度センサと室外熱交温度センサとによる両検出温
度と、圧縮機の運転周波数の関数とにより推定し、吐出
温度上昇に対応するものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように吐出温度センサを設ける従来例では、その分コス
トがアップするという課題がある。
【0009】また、上記のように吐出温度センサを設け
ない吐出温度推定方式では、冷媒が循環する冷媒配管が
短かい短配管接続の場合に室内熱交温度センサによる検
出温度が低くなり過ぎてしまう場合がある。
【0010】すなわち、図10に示すように、室外熱交
換器の着霜量が増えると、室外熱交換器での冷媒蒸発量
が減少するので、その分、圧縮機への冷媒の液バック量
が増加する。これを防止するために、電子膨張弁が絞ら
れ、室内熱交換器への冷媒ホールド量が増加して行くの
で、室内熱交温度センサの位置で過冷却状態になる。こ
のために、吐出温度を低目に推定してしまうので、コン
プレッサのケースサーモによる異常停止に至ってしまう
という課題がある。
【0011】さらに、長配管接続や冷媒量不足による室
外熱交温度TEの最低値TE0の低下、その最低値TE
0の検出後の外気条件の変化等の場合には、これらTE
やこれとTE0との差が除霜開始領域A,B,C内に入
りにくくなって除霜運転が開始し難くなり、着霜過剰に
よる暖房能力低下を招くという課題がある。
【0012】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たもので、その目的は、吐出温度センサの有無に拘ら
ず、圧縮機のケースサーモによる異常停止と、室外熱交
換器の着霜過剰による暖房能力の低下を防止することが
できる空気調和機を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1ないし3の発明
は、暖房運転時の室外熱交換器の温度である室外熱交温
度が予め定めた第1の除霜領域に到達し、暖房起動もし
くは除霜復帰後所定時間における室外熱交温度の最低値
と上記室外熱交温度との差である低下値が、所定値以上
になったときに、除霜運転を開始させる制御手段を有す
る空気調和機において、上記制御手段に、上記室外熱交
温度、上記室外熱交温度の最低値、または外気温度のい
ずれかが予め定めた第2の除霜領域内にそれぞれ到達し
たときに、除霜運転を、上記暖房起動時もしくは除霜復
帰時から所定時間経過毎に開始させる除霜運転制御手段
を設けたことを特徴とする空気調和機である。
【0014】この発明によれば、暖房運転中、室外熱交
温度が第1の除霜領域内に到達したとき、あるいはこの
室外熱交換温度とその所定時間内の最低値との差である
低下値が所定値以上のときには、除霜運転がそれぞれ開
始される。
【0015】一方、外気温度、室外熱交温度およびその
最低値のいずれかが第2の除霜領域に到達したときに
は、暖房起動時あるいは除霜運転復帰時(以下暖房起動
時等という)から所定時間経過毎に、除霜運転が開始さ
れる。すなわち、従来の低下量検出方式と並行して所定
時間経過毎に除霜運転を行なう除霜開始条件を設定して
いる。
【0016】したがって、室外熱交温度、その最低値、
外気温度のいずれかがそれぞれの第2の所定領域に到達
したときには、除霜運転が開始される。しかも、その後
は、仮に長配管接続や冷媒量不足の暖房起動時に室外熱
交換温度の最低値が低下し、さらに、この室外熱交温度
最低値検出後に外気温度が上昇して室外熱交温度も高く
なったときには、これら両温度差(TE0−TE)が縮
小して低下値が所定値以下になり易くなるが、一旦、第
2の除霜領域に到達すると、以後、暖房起動時等から所
定時間経過毎に除霜運転を毎回開始するので、室外熱交
換器の着霜過剰を未然に防止することができる。このた
めに、着霜過剰による圧縮機の運転周波数の上昇を抑制
できる。
【0017】したがって、一旦、第2の除霜領域内にお
いて除霜運転を開始させると、以後は、所定時間経過毎
に除霜運転を開始させるので、吐出温度センサがなくて
もコンプレッサのケースサーモ異常に至らず暖房運転を
継続することができる。すなわち、吐出温度センサを省
略できるので、その分、コストを低減させることができ
る。
【0018】請求項4の発明は、除霜運転制御手段は、
外気温度に応じて、除霜運転を所定時間経過毎に開始さ
せる当該所定時間を制御する機能を有することを特徴と
する請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の空気調
和機であり、請求項5の発明は、外気温度が低くなるに
従って上記所定時間を長くするものである。
【0019】これらの発明によれば、外気温度に応じ
て、除霜運転を所定時間経過毎に開始させる当該所定時
間を制御するので、吐出温度センサがなくてもコンプレ
ッサのケースサーモ異常に至らず暖房運転を継続するこ
とができる。
【0020】請求項6の発明は、除霜運転制御手段は、
室外熱交温度に応じて、除霜運転を所定時間経過毎に開
始させる当該所定時間を制御する機能を有することを特
徴とする請求項1記載の空気調和機であり、請求項7の
発明は、室外熱交温度が低くなるに従い、上記所定時間
を長くするものである。
【0021】これらの発明によれば、室外熱交温度に応
じて、除霜運転を所定時間経過毎に開始させる当該所定
時間を制御するので、吐出温度センサがなくてもコンプ
レッサのケースサーモ異常に至らず暖房運転を継続する
ことができる。
【0022】請求項8の発明は、除霜運転制御手段は、
室外熱交温度の最低値が低くなるに従い、除霜運転を所
定時間経過毎に開始させる当該所定時間を長くするよう
制御する機能を有することを特徴とする請求項1ないし
請求項3のいずれかに記載の空気調和機である。
【0023】この発明によれば、室外熱交温度の最低値
に応じて、除霜運転を所定時間経過毎に開始させる当該
所定時間を制御するので、吐出温度センサがなくてもコ
ンプレッサのケースサーモ異常に至らず暖房運転を継続
することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図1〜
図7に基づいて説明する。
【0025】図2は本発明の一実施形態に係る空気調和
機1の冷凍サイクル図である。この空気調和機1は、コ
ンプレッサ2、冷媒流路切り換え機能を有する四方弁
3、室内ファン4aを有する室内熱交換器4、膨張弁と
しての電子制御弁(PMV)5、および室外ファン6a
を有する室外熱交換器6を、冷媒配管7を介して順次か
つ環状に連通させて冷媒を可逆的に循環させる冷凍サイ
クルを構成している。
【0026】冷媒としては、R22よりも同一温度で飽
和圧力が高い、例えば50℃における飽和圧力が250
0kPa以上の代替冷媒を用いている。なお、このよう
な代替冷媒として特にオゾン層を破壊しないものとして
は、R32(CH2 2 )とR125(CHF2
3 )との合成組成が80%以上の冷媒、R143a
(CH3 CF3 )との合成組成が80%以上の冷媒、お
よびR32(CH2 2 )の組成が45%以上の冷媒等
がある。
【0027】そして、空気調和機1は、室内ファン4a
および室外ファン6aの運転時における四方弁3の切換
制御により、冷媒を、図中実線矢印に示すように、コン
プレッサ2→四方弁3→室外熱交換器(凝縮作用)6→
膨張弁(PMV)5→室内熱交換器(蒸発作用)4→四
方弁3→コンプレッサ2に循環させることにより冷房運
転する一方、冷媒を図中破線矢印に示すように、コンプ
レッサ2→四方弁3→室内熱交換器(凝縮作用)4→膨
張弁5→室外熱交換器(蒸発作用)6→四方弁3→コン
プレッサ2に循環させることにより暖房運転するように
構成されている。
【0028】さらに、暖房運転時において室内ファン4
aおよび室外ファン6aを停止させるとともに四方弁3
を切り換え制御して、冷媒を暖房時における循環方向と
は逆方向(図中実線矢印方向)に循環させることによ
り、室外熱交換器に凝縮作用をさせて除霜運転を行なう
ようになっている。
【0029】そして、コンプレッサ2、四方弁3、PM
V5、室外熱交換器6、および室外ファン6aは、室外
に設置される室外ユニット内に設けられる。また、室外
ユニットには、室外熱交換器6に設置されて、その室外
熱交換器6の温度を検出する室外熱交温度センサ9と、
室外熱交換器6自体に、あるいはその室外熱交換器6近
傍に設けられて、外気温度を検出する外気温センサ10
とを備えている。
【0030】また、室内熱交換器4と室内ファン4aと
は室内に設置される室内ユニット13に設けられる。室
内ユニット13には、室内の温度を検出する室温センサ
11と、室内熱交換器4に設置されて、その室内熱交換
器4の冷媒凝縮温度を検出する室内熱交温度センサ12
とを備えている。
【0031】図3は上記室内ユニット13および室外ユ
ニット14を具備した空気調和機1全体の制御系を示
す。室外ユニット14は、例えばマイクロコンピュータ
を搭載した室外制御部15を有する。この室外制御部1
5は、その制御に必要な情報データ等を記憶するメモリ
としてEEPROM15aを備えており、この室外制御
部15には交流電源供給ラインLaと通信線Lbとを介
して室内制御部16を電源供給と双方向通信可能に接続
している。
【0032】また、室外制御部15には、室外熱交温度
センサ9、外気温センサ10、室外ファン6aのファン
モータ6bを駆動制御するファン駆動回路17、例えば
電磁弁等よりなる四方弁(4V)3、電子膨張弁(PM
V)5、コンプレッサ2のモータ2に印加する印加電圧
とその運転周波数を制御することにより、このモータ2
aの単位時間当りの回転数を制御するインバータ回路1
8をそれぞれ電気的に接続している。
【0033】一方、室内ユニット13は、例えばマイク
ロコンピュータを搭載した室内制御部16を備えてい
る。この室内制御部16には、電源供給用の交流電源1
9および遠隔操作制御用のリモコン20がそれぞれ接続
されている。
【0034】また、室内制御部18には、前述した室温
センサ11、室内熱交温度センサ12、室内ファン4a
を回転させるファンモータ(FM)21の回転速度を制
御する速度制御回路22、上下風向調節ルーバの揺動軸
を中心に回転させて揺動させるルーバモータ(RM)2
3の回転角度を制御しながら駆動させるルーバ駆動回路
24をそれぞれ電気的に接続している。
【0035】そして、室内制御部16には、暖房運転中
に、所定の除霜運転開始条件が充足されたときに、除霜
運転を開始させる除霜運転制御手段16aを設けてい
る。
【0036】図1はこの除霜運転制御手段16aにより
設定された除霜運転開始条件を示す模式図であり、暖房
運転中に、除霜運転を開始させる条件として、例えば5
つの除霜運転開始ゾーン(除霜領域)A,B,C,D,
Eを設けている。
【0037】これら除霜運転開始ゾーンA〜Eは、図
8,図9で示す従来の、いわゆる低下量検出方式に基づ
いて設定された第1の除霜領域である2領域の除霜運転
開始ゾーンC,Aと室外熱交温度が−20℃以下のよう
な極低温時に低下量に関係なく除霜運転を強制実行させ
る除霜運転開始ゾーンに、本発明の一実施形態として今
回新たに設定された第2の除霜領域である例えば2つの
除霜領域の除霜運転開始ゾーンD,Eを併行条件として
追加することにより構成されている。
【0038】すなわち、図8,図9でも示すように除霜
運転開始ゾーンAは、暖房起動時、あるいは除霜運転か
ら暖房運転に復帰後から所定時間、例えば10〜15分
間のTE0検出時間において、室外熱交温度センサ9に
より検出された室外熱交換器6の温度(以下室外熱交温
度TEという)の最低値TR0と、このTE0検出時間
後の室外熱交温度TEとの差(TE0−TE)、つまり
低下量が所定値、例えば2.5℃以上(TE0−TE≧
2.5℃)に到達し、その状態が3分間継続したとき
に、除霜運転を開始させる領域である。
【0039】また、除霜運転開始ゾーンBは、室外熱交
温度TEが所定値、例えば−20℃以下(TE≦−20
℃)に3分間継続して到達したときに、除霜運転が開始
され、除霜運転開始ゾーンCは、室外熱交温度TEとそ
の最低値TE0の差が所定値、3.0℃以上(TE0−
TE≧3.0℃)に3分間継続して到達したときに除霜
運転が開始されるようになっている。
【0040】したがって、例えば外気温度T0が0℃で
暖房起動し、起動後10〜15分間での室外熱交温度最
低値TE0が−3℃、かつ起動から37分経過後(34
+3分)に室外熱交温度TEが−6℃以下になった時点
でCゾーンで除霜運転が開始される。さらに、外気温度
が比較的に低い−5℃で暖房起動した場合、室外熱交温
度最低値TE0が−8℃で、起動から31分(28+3
分)経過後に室外熱交温度TEが−10.5℃以下にな
った時点でAゾーンで除霜運転が開始される。
【0041】一方、図4〜図6に示すように、本実施形
態に係る除霜運転開始ゾーンDは、外気温度T0が例え
ば−10≦T0<−5℃を充足したとき、または室外熱
交温度TEが−16≦TE<−11℃を充足したとき、
あるいは室外熱交温度最低値TE0が−13≦TE0<
−8℃を充足したときに、除霜運転を開始させる領域で
ある。そして、Dゾーンに到達すると、除霜運転制御手
段16aにより、暖房起動時、あるいは除霜運転から暖
房運転への復帰時から所定の除霜間隔時間T1(例えば
80分)経過毎に除霜運転が開始され、所定ないし所要
時間除霜運転が実行される。
【0042】さらに、図4〜図6に示すように、外気温
度T0が、T0<−10℃を充足したとき、または室外
熱交温度TEが、TE<−16℃を充足したとき、ある
いは室外熱交温度最低値TE0が、TE0<−13℃を
充足したときには、Eゾーンに入り、除霜間隔時間T1
は例えば80分から150分に延長され、暖房起動時等
から150分経過毎に除霜運転が開始される。
【0043】そして、除霜運転制御手段16aは、コン
プレッサ2の吐出温度の推定を、室内熱交温度センサ1
2により検出された検出値、室外熱交温度センサ9によ
り検出された検出値、コンプレッサ2の運転周波数(H
z)の関数により算出する機能を有する。したがって、
コンプレッサ2の吐出温度を検出する温度センサを省略
することができる。
【0044】なお、コンプレッサ2の吐出温度Tdにつ
いては以下の通り推定することができる。
【0045】まず、コンプレッサ2の吐出温度Tdはコ
ンプレッサ2の圧縮行程を理想気体のポリトロープ変化
と考えると、次の(1)式の状態式で算出することがで
きる。
【0046】
【数1】
【0047】上記(1)式の吐出温度Tdを得るために
は、コンプレッサ2の吐出圧力Pd、コンプレッサの吸
込圧力Psおよびコンプレッサの吸込温度Tsが必要で
ある。しかし、圧力センサは高価で、かつ、大形である
ため実際的ではない。そこで、大雑把ではあるが、コン
プレッサ2の吐出圧力を凝縮温度Tcからの圧力変換+
圧損分ΔPdと見做し、また、コンプレッサ2の吸込圧
力を蒸発温度Teからの圧力変換+圧損分ΔPdと見做
すことにより、コンプレッサ2の吐出圧力Pdを凝縮器
の温度Tcの関数として次の(2)式で演算する。
【0048】
【数2】
【0049】コンプレッサ2の吸込圧力Psを蒸発器の
温度Teの関数として次の(3)式で演算する。
【0050】
【数3】
【0051】コンプレッサ2の吸込温度Tsを蒸発器の
温度Teの関数として次の(4)式で演算することがで
きる。
【0052】
【数4】
【0053】したがって、これらの演算結果に基づい
て、コンプレッサ2の吐出温度Tdを次の(5)式によ
って推定することができるる。
【0054】
【数5】
【0055】上記(2)〜(4)式中の係数または定数
a〜eは実験的に近似値を決定することが可能である。
また、ポリトロープ指数nおよび固定値αも実験的に決
めることができる。なお、コンプレッサ2の吐出側の圧
力Pdと凝縮器の温度Tcとはほぼ比例関係にあるた
め、係数aは正の値をとる。
【0056】また、インバータ回路18によってコンプ
レッサ2の回転速度を制御するものにおいても同様に
(5)式によりコンプレッサ2の吐出温度Tdを推定す
ることが可能であるが、コンプレッサ2の回転速度の変
化によって冷媒流量が変化し、Pd=W(Tc)と、P
s=K(Te)に影響を及ぼすため、さらに、インバー
タ回路18の出力周波数HzをPd,Psの演算要素と
して加えることにより、吐出温度Tdをより正確に推定
することが可能となる。
【0057】この場合、吐出圧Pdを次の(6)式で演
算し、
【数6】
【0058】吸込圧力Psを次の(7)式で演算するこ
とができる。
【0059】
【数7】
【0060】したがって、これらの演算結果に基づい
て、コンプレッサ2の吐出温度Tdを次の(8)式によ
って推定することができる。
【0061】
【数8】
【0062】なお、上記(6),(7)式中の係数また
は定数a1 ,b1 ,z,c1 ,d1,xは実験的に求め
ることができる。
【0063】また、冷媒流量はコンプレッサ2の吸込圧
力Psへの影響が少ないため、コンプレッサ2の吐出圧
力Pdについてのみインバータ回路18の出力周波数H
zを加味してコンプレッサ2の吐出温度Tdを次の
(9)式によって推定することもできる。
【0064】
【数9】
【0065】以上、(5),(8),(9)式のいずれ
かの関係式を用いてコンプレッサ2の吐出温度の推定を
行なうことができるものであり、制御部のマイクロコン
ピュータによって逐次演算すればよい。
【0066】図7はこの除霜運転制御手段16aにより
空気調和機1を除霜運転する場合の作用を示すグラフで
あり、外気温度T0が−8℃で暖房起動あるいは除霜復
帰(以下単に暖房起動等という)したときの短配管時の
暖房起動から除霜運転開始周辺までのコンプレッサ2の
吐出温度とその推定値の変動を、図10で示す従来例と
時間軸(横軸)を一致させて対応して示している。
【0067】すなわち、図7と図10とに示すように、
本実施形態と従来例と共に、室外熱交換器6の着霜が増
えるに従って、この室外熱交換器6の熱交換機能が低下
し、蒸発量が減少するので、コンプレッサ2への冷媒の
液バック量が増加する。
【0068】これを防止するために、電子膨張弁5の開
度が徐々に絞られ、室内熱交換器4への冷媒ホールド量
が増加していく。従来の低下量検出方式に基づくA,
B,Cゾーンでは、これらのゾーンにそれぞれ入る前
に、室内熱交温度センサ12の位置が過冷却状態にな
り、吐出温度を低目に推定してしまうので、コンプレッ
サ2の運転周波数が順次上昇させられてケースサーモ動
作による異常停止に至ってしまう。
【0069】しかし、本実施形態では、室外熱交温度最
低値TE0と室外熱交温度TEとの差(TE0−TE)
の如何に拘らず、除霜間隔時間T1の例えば80分(ま
たは150分)経過時毎に除霜運転に入るので、室内熱
交温度センサ12の位置が過冷却状態に至る前に、除霜
運転に入ることができる。このために、コンプレッサ2
のケースサーモによる異常停止を未然に防止することが
でき、暖房運転を継続することができるので、暖房効率
の向上を図ることができる。しかも、吐出温度センサを
省略することができるので、コスト低減を図ることがで
きる。
【0070】そして、図8で示す従来方式では、例えば
外気温度が−5℃で暖房起動したときには、室外熱交温
度最低値TE0が−8℃で、室外熱交温度TEが−1
0.5℃に到達し、その状態が3分間継続したときに、
Aゾーンに入って、除霜運転が開始される。
【0071】しかし、長配管接続や冷媒量不足の暖房起
動時には、室外熱交温度最低値TE0が低下し、さら
に、この最低値TE0が低下し、さらに、この最低値T
E0検出後に外気温度T0が上昇した場合には、室外熱
交温度TEも高くなるので、これら両者の低下量(TE
0−TE)が小さくなり、従来の低下量方式に基づく
A,B,Cゾーンに入りにくくなり、除霜運転が開始さ
れにくくなる。
【0072】このために、A〜Cゾーンしかない従来例
では室外熱交換器6の着霜過剰による暖房能力低下をき
たすが、本実施形態ではかかる低下量(TE0−TE)
の如何に拘らず、除霜間隔時間T1経過毎に除霜運転を
実行することができるので、室外熱交換器6の着霜過剰
を有効に防止することができる。その結果、室外熱交換
器の着霜過剰に起因する圧縮機のケースサーモによる異
常停止を防止ないし低減することができる。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、低
外気温の暖房運転時に所定時間経過毎に除霜運転を行な
うので、吐出温度センサがなくてもコンプレッサのケー
スサーモによる異常停止に至らず運転を継続できると共
に、除霜運転開始の遅れに伴う着霜過剰による暖房能力
低下を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る除霜運転開始ゾーン
(領域)をそれぞれ示す図。
【図2】本発明の一実施形態に係る空気調和機の冷凍サ
イクル図。
【図3】図1,図2で示す実施形態の制御系の全体構成
を示すブロック図。
【図4】図1,図2で示す実施形態の外気温度により
D,Eゾーンを充足させるための条件を示す図。
【図5】図1,図2で示す実施形態の室外熱交温度によ
りD,Eゾーンを充足させるための条件を示す図。
【図6】図1,図2で示す実施形態の室外熱交温度最低
値によりD,Eゾーンを充足させるための条件を示す
図。
【図7】図1,図2で示す実施形態の作用を示すグラ
フ。
【図8】従来の除霜運転開始ゾーン(領域)をそれぞれ
示す図。
【図9】従来の各除霜運転開始ゾーン(領域)に入るた
めの条件を示す図。
【図10】図8,図9で示す従来例の暖房運転時の作用
を示すグラフ。
【符号の説明】
1 空気調和機 2 コンプレッサ 3 四方弁 4 室内熱交換器 6 室外熱交換器 9 室外熱交温度センサ 10 外気温センサ 11 室温センサ 12 室内熱交温度センサ 15 室外制御部 16 室内制御部 16a 除霜運転制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 芳浩 静岡県富士市蓼原336番地 株式会社東芝 富士工場内 (72)発明者 本郷 一郎 静岡県富士市蓼原336番地 株式会社東芝 富士工場内 Fターム(参考) 3L060 AA08 CC03 CC04 CC08 EE01 EE04 EE05 EE06 EE10

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 暖房運転時の室外熱交換器の温度である
    室外熱交温度が予め定めた第1の除霜領域に到達し、暖
    房起動もしくは除霜復帰後所定時間における室外熱交温
    度の最低値と上記室外熱交温度との差である低下値が所
    定値以上になったときに、除霜運転を開始させる制御手
    段を有する空気調和機において、上記制御手段に、上記
    室外熱交温度が予め定めた第2の除霜領域内に到達した
    ときに、除霜運転を、上記暖房起動時もしくは除霜復帰
    時から所定時間経過毎に開始させる除霜運転制御手段を
    設けたことを特徴とする空気調和機。
  2. 【請求項2】 暖房運転時の室外熱交換器の温度である
    室外熱交温度が予め定めた第1の除霜領域に到達し、暖
    房起動もしくは除霜復帰後所定時間における室外熱交温
    度の最低値と上記室外熱交温度との差である低下値が所
    定値以上になったときに、除霜運転を開始させる制御手
    段を有する空気調和機において、上記制御手段に、上記
    室外熱交換器の最低値が予め定めた第2の除霜領域内に
    到達したときに、除霜運転を、上記暖房起動時もしくは
    除霜復帰時から所定時間経過毎に開始させる除霜運転制
    御手段を設けたことを特徴とする空気調和機。
  3. 【請求項3】 暖房運転時の室外熱交換器の温度である
    室外熱交温度が予め定めた第1の除霜領域に到達し、暖
    房起動もしくは除霜復帰後所定時間における室外熱交温
    度の最低値と上記室外熱交温度との差である低下値が所
    定値以上になったときに、除霜運転を開始させる制御手
    段を有する空気調和機において、上記制御手段に、外気
    温度が予め定めた第2の除霜領域内に到達したときに、
    除霜運転を、上記暖房起動時もしくは除霜復帰時から所
    定時間経過毎に開始させる除霜運転制御手段を設けたこ
    とを特徴とする空気調和機。
  4. 【請求項4】 除霜運転制御手段は、外気温度に応じ
    て、除霜運転を所定時間経過毎に開始させる当該所定時
    間を制御する機能を有することを特徴とする請求項1な
    いし請求項3のいずれかに記載の空気調和機。
  5. 【請求項5】 外気温度が低くなるに従って前記所定時
    間を長くすることを特徴とする請求項4記載の空気調和
    機。
  6. 【請求項6】 除霜運転制御手段は、室外熱交温度に応
    じて、除霜運転を所定時間経過毎に開始させる当該所定
    時間を制御する機能を有することを特徴とする請求項1
    記載の空気調和機。
  7. 【請求項7】 室外熱交温度が低くなるに従って前記所
    定時間を長くすることを特徴とする請求項6記載の空気
    調和機。
  8. 【請求項8】 除霜運転制御手段は、室外熱交温度の最
    低値が低くなるに従って、除霜運転を所定時間経過毎に
    開始させる当該所定時間を長くなるよう制御する機能を
    有することを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
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