JP2000104464A

JP2000104464A - ディスプレイ付き窓装置

Info

Publication number: JP2000104464A
Application number: JP11142948A
Authority: JP
Inventors: Masanobu Kujirada; 雅信鯨田
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1998-07-30
Filing date: 1999-05-24
Publication date: 2000-04-11

Abstract

(57)【要約】【課題】電源供給のための保守管理が従来よりも格段
に容易になる住宅の「可動型」の窓に適用可能なディス
プレイ付き窓装置を提供する。【解決手段】住宅の窓枠に対して移動可能（水平方向
に移動可能な「引き違い戸」タイプや、一端を支点とし
て平面扇状に回動可能な「扉」タイプなど）に取り付け
られた枠体と、前記枠体の中に固定される透明な窓板
と、前記窓板に備えられた薄膜状・シート状又はパネル
状に形成された透明又は半透明の太陽電池と、前記窓板
に備えられ、前記太陽電池からの電力により駆動される
薄型のディスプレイと、を備えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【発明の属する技術分野】本発明は、住宅の「引き違い
戸」又は「開き戸」などのような「可動型・開閉可能
型」のタイプの窓に適用するのに適した、ディスプレイ
（テレビやコンピュータなどのディスプレイ）付きの窓
装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、テレビ付きの窓装置が提案さ
れている。例えば、本出願人が出願した特願平８−２５
３８３４号（引用文献として本明細書に取り込む）など
がある。また、テレビではないが、広告用ディスプレイ
を店舗の入り口ドア等に取り付けたものも、特開平６−
５１７１１号公報や特開平６−４３８２１号公報などで
提案されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記の特願平８−２５
３８３４号の発明は、住宅のリビングルームの引き違い
戸タイプの窓（例えば、マンションのバルコニーに面し
た窓）の窓板に、ディスプレイを備え付けるものであ
る。しかしながら、引き違い戸タイプや開き戸タイプの
ような「可動型の窓」では、窓を開閉するために「窓板
（窓ガラス）及び窓板を固定する枠体（サッシ）」を動
かす度に電源コードもそれにつれて動くことになり、窓
板に取り付けたディスプレイへの電源供給のためのコー
ドが床上に延びたまま放置された状態になり（しかも、
前記枠体を動かす度にコードも動く）、電源コードが床
上に露出されて見栄えが悪くなったり、床上に放置され
た電源コードに足が引っ掛かってしまうなどの不都合
や、電源コードが床上に伸ばされたままでいると電源コ
ードが踏まれるなどして電源コードが切断されやすくな
ってしまう、などの不都合が考えられる。本発明はこの
ような従来技術の課題に着目してなされたもので、電源
供給のための保守管理が従来よりも格段に容易になり装
置の外観も良くなる、住宅の「可動型・開閉可能型の
窓」に適用可能なディスプレイ付き窓装置を提供するこ
とを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明の構成は次のとお
りである。１．住宅の窓枠に対して移動可能（水平方向に移動可能
な「引き違い戸」タイプや、一端の蝶番などを支点とし
て平面扇状に回動可能な「開き戸」タイプなどの「可動
型・開閉可能型の窓」を実現するために）に取り付けら
れた枠体と、前記枠体の中に固定される透明な窓板と、
前記窓板又は枠体に備えられた太陽電池と、前記窓板に
備えられ、前記太陽電池からの電力により駆動される薄
型のディスプレイ（テレビやコンピュータなどのディス
プレイ）と、を備えたことを特徴とするディスプレイ付
き窓装置。前記太陽電池又はディスプレイは、窓板に接
着剤などで直接に取り付けられるか、枠体にネジ止めな
どで固定されることになどの方法により、窓板に備え付
けられる。また、前記太陽電池は、窓板でなく枠体に取
り付けられるものでもよい。２．上記１において、太陽電池は、薄膜状、シート状又
はパネル状に形成されたもので、透明又は半透明のもの
であるのがよい。３．上記１又は２において、前記太陽電池は前記窓板の
外側（戸外の側）に備えられ、前記ディスプレイは前記
窓板の内側（室内側）に備えられていることを特徴とす
るディスプレイ付き窓装置。４．上記１，２又は３において、前記窓板には、前記デ
ィスプレイが映像を出力するとき、前記ディスプレイの
周囲を不透明又は半透明の状態にするための調光板が備
えられている、ことを特徴とするディスプレイ付き窓装
置。この調光板は、窓板に対して接着剤などで直接に張
り付けられるか、又は、枠体にネジ止めされるなどの方
法で固定されることなどの方法により、窓板に備え付け
られる。５．上記１，２，３又は４において、前記調光板は、透
明、半透明、及び不透明の３つの状態のいずれかに、ユ
ーザーがワンタッチの操作で切り換え制御できるように
構成されている。

【０００５】

【発明の実施の形態】図１は、本発明の一実施形態によ
るディスプレイ付き窓装置を示すもので、(ａ）は側面
図、(ｂ）は外側（戸外の側）から見た図、(ｃ）は室内
側から見た図である。図１において、１は住宅に固定さ
れた窓枠（図示せず）に対して水平方向に移動可能な
「引き違い戸」タイプの窓を構成するアルミなどの金属
製の枠体、２はこの枠体１の中に固定される透明ガラス
製の窓板である。

【０００６】また、３はこの窓板２の外側（戸外の側）
の表面に取り付けられた透明又は半透明（シースルーの
タイプ）の太陽電池フィルムである。なお、この図１の
符号３で説明した「透明又は半透明の太陽電池」（シー
スルータイプの太陽電池）は、既に開発されている。例
えば、１９９８年７月6日付け日本経済新聞の「２１世
紀市場創造エネルギー太陽光発電用途広がり普及
へ促進」という記事には、「建築材料としてユニークな
のが窓ガラスそのものがシースルータイプの太陽電池で
ある太陽電池窓なるものである。」という文章が掲載さ
れている。

【０００７】また、４は前記窓板２の室内側の表面に取
り付けられた薄いシート状又は薄いパネル状の調光板で
ある。この調光板４は、例えば液晶が内蔵され、電圧の
印加の有無により調光板４を透明か不透明（又は半透
明）かのいずれかの状態に保持する。この調光板４は、
ユーザーが後述のディスプレイ５を見るとき、ユーザー
がディスプレイ５を見やすいようにするために設置され
るものである（本発明では、この調光板４は必ずしも必
要ではなく省略することが可能である）。すなわち、窓
板２及び太陽電池３は前述のように透明又は半透明であ
るため、ディスプレイ５の周囲がそのまま戸外の景色で
は、ディスプレイ５の中の映像と戸外の景色との区別が
つきにくくなり（ユーザーの視界の中で、ディスプレイ
の画像と戸外の景色が「混合」してしまう）、ディスプ
レイ５の画像が見にくくなる可能性がある。そこで、本
実施形態では、ディスプレイ５を使用するときだけ、前
記調光板４を不透明（又は半透明）にすることにより、
ディスプレイ５の周囲を不透明（又は半透明）の状態に
して、ユーザーがディスプレイ５の画像と戸外の景色と
の区別を容易にしてユーザーがディスプレイ５の画面を
見やすくするようにしている。

【０００８】なお、この調光板４は、ディスプレイ５を
使用していないときでも、ユーザーが透明・半透明・不
透明のいずれかの状態にワンタッチで制御することがで
きるように構成されている。これにより、前記調光板４
は、戸外に居る他人に透明な窓板２を介して室内を覗か
れてプライバシーが侵害されることを防ぐための「カー
テン」の役割をも果たすことができる。つまり、本実施
形態では、前記調光板４を、透明、半透明、不透
明の３段階のいずれかの状態に、ユーザーがワンタッチ
の操作で切り換え制御できるように構成するようにして
いるので、ユーザーは、前記調光板を制御することによ
り、住宅の窓の状態を、カーテンを開放したのと同じ
状態、半透明のレースのカーテンだけを閉めたのと同
じ状態、不透明のカーテンを閉めたのと同じ状態、の
３段階のいずれかの状態に、ワンタッチで切り換えるこ
とができる。よって、ユーザーは、上記ののいず
れかの状態にするために、従来のように「いちいち自分
の手でカーテンの開け閉めをする作業」をしなくて済む
ようになり、大変に便利である。

【０００９】また、５は前記調光板４の上面（室内側の
面）に取り付けられた薄型ディスプレイである。この薄
型ディスプレイ５は、例えば液晶表示装置やＦＥＤ（フ
ィールドエミッションディスプレイ）や有機ＥＬ素子
（エレクトロルミネッセンス）ディスプレイなどで構成
される。このディスプレイ５は、地上波ディスプレイ放
送、衛生デジタルディスプレイ放送、ＣＡＴＶ（有線デ
ィスプレイ）放送などの「放送」を受信して得られる画
像などを表示するものであるが、それだけではなく、デ
ィスプレイ電話用の画像を表示したりインターネットに
よるライブ中継画像を表示したりするなどの「通信」の
ため、ユーザーがコンピュータにより作成する文章・一
覧表・図形・画像などを表示するため、などに使用する
ことができる。

【００１０】前記調光板４及びディスプレイ５への電源
供給は、前記太陽電池３から行われる。図１では図示を
省略しているが、太陽電池３から前記調光板４及びディ
スプレイ５に電力を供給するための配線（電源ライン）
が、例えば枠体１の中などに備えられている。

【００１１】また、本実施形態では、前記太陽電池３
は、窓板２に対して、接着剤などで取り付けるか金具で
枠体１に取り付けることなどの固定手段により、窓板２
に取り付けられる。また、調光板４とディスプレイ５
も、同様に、接着剤などで取り付けるか金具で枠体１に
取り付けることなどの固定手段により、窓板２に取り付
けられる。前記の太陽電池３、調光板４、及びディスプ
レイ５は、窓板２と一緒に工場生産するようにしてもよ
いし、窓板２を取り付けた後にユーザーが後付けするよ
うにしてもよい。

【００１２】なお、本発明においては、前記太陽電池３
は、フィルム（薄膜）状のものに限らず、少し厚いシー
ト状のもの、さらに厚いパネル状のものでもよい。ま
た、本発明では、太陽電池３は、窓板２の室内側（例え
ば図１の窓板２と調光板４との間の位置）に配置するよ
うにしてもよい。また、本実施形態では、前記太陽電池
３は、「フィルム状、シート状、又はパネル状などの形
状で窓板２の全面又は一部の面に平行に備えられるも
の」としているが、本発明ではこれに限られるものでは
なく、窓板２の例えば下方の端部（一方の隅）に備えら
れた「箱状・筒状などの形状のもの」で、この箱状の太
陽電池からディスプレイ５や調光板４に電力を供給する
ようにしてもよい。また、本発明において、太陽電池を
薄膜（フィルム）状又はシート状に形成する場合、この
太陽電池は、窓板２に対して「後付け」する形（接着剤
を使用して窓板に張り付けたり、ネジを使用した枠体１
にネジ止めするなど）で窓板２に備え付けるようにして
もよいし、また、窓板２の上に、直接に、太陽電池を薄
膜形成させる（太陽電池の生産工程で）ようにしてもよ
い。

【００１３】また、本実施形態において、図１の窓板２
には、紫外線遮断用のフィルムを貼付するようにしても
よい。特に、この紫外線遮断用フィルムを、前記窓板２
と調光板との間に介在させるようにすれば、調光板４に
紫外線が降注ぐことを防止してその製品寿命を延ばすこ
とができる（特に、調光板４の内部に液晶を封入すると
きは、液晶は紫外線に弱いので、紫外線防止による製品
寿命延長の効果は大きい）。

【００１４】

【発明の効果】１．本発明では、窓板に取り付けられた
ディスプレイが、同じ窓枠に取り付けられた太陽電池か
らの電力で駆動されるようにしているので、特に窓板が
「可動・開閉可能なタイプ」の場合において、「窓板に
取り付けたディスプレイに住宅の壁に取り付けられた電
源コンセントから電源コードを引っ張る場合は、住宅の
壁から窓板のディスプレイまで床上に電源コードが延ば
され、電源コードが露出したまま床上に這いずり回るこ
とになり、さらに、ユーザーが窓を開閉する度に電源コ
ードもその動きに伴って床上を動くことになり、様々な
不都合が生じてしまい、部屋内の外観（美観）も損なっ
てしまう」ことを、回避できるようになる。２．また、本発明では、太陽電池を、フィルム状・シー
ト状又はパネル状にし、しかも透明又は半透明のものと
している。よって、本発明では、太陽電池を、窓板（窓
ガラスなど）の全面又は相当部分の面に、張り付ける又
は形成することができるので、太陽電池による太陽光発
電を比較的大きな規模で行うことができ（太陽電池が太
陽光を受ける広さ・面積を、比較的大きく採ることがで
き）、太陽電池に、ディスプレイなどを駆動できるだけ
の十分な電力を発電させることが可能になる。３．また、前記太陽電池を前記窓板の外側に備え、前記
ディスプレイを前記窓板の内側に備えることにより、太
陽電池は戸外で効率的に発電でき、ディスプレイと太陽
電池の配置が合理的になる。４．さらに、調光板により、前記ディスプレイが映像を
出力するとき、前記ディスプレイの周囲を不透明又は半
透明の状態にすることにより、「ディスプレイの周囲が
透明であるために、ユーザーにとって、ディスプレイの
画像と透明な窓板から見える戸外画像との区別が付きに
くく（両者がユーザーの視界の中で「混同」されてしま
い）、ディスプレイの画面が見にくくなってしまう」と
いう不都合が、回避されるようになる。５．また、前記調光板を、透明、半透明、不透明
の３段階のいずれかの状態に、ユーザーがワンタッチの
操作で切り換え制御できるように構成するようにすれ
ば、ユーザーは、前記調光板を制御することにより、住
宅の窓の状態を、カーテンを開放したのと同じ状態、
半透明のレースのカーテンだけを閉めたのと同じ状
態、不透明のカーテンを閉めたのと同じ状態、の３段
階のいずれかの状態に、ワンタッチで切り換えることが
できる。よって、ユーザーは、上記ののいずれか
の状態にするために、従来のように「いちいち自分の手
でカーテンの開け閉めをする作業」をしなくて済むよう
になり、大変に便利になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施形態を示す図で、（ａ）は側面
図、(ｂ）は戸外から見た図、（ｃ）は室内側から見た
図である。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】住宅の窓枠に対して移動可能に取り付け
られた枠体と、前記枠体の中に固定される透明な窓板と、前記窓板又は枠体に備えられた太陽電池と、前記窓板に備えられ、前記太陽電池から供給される電力
により駆動される薄型のディスプレイと、を備えたこと
を特徴とするディスプレイ付き窓装置。
【請求項２】請求項１において、前記太陽電池は、前記窓板の平面の一部又は全部に渡っ
て備えられる薄膜状、シート状又はパネル状のものであ
り、透明又は半透明のものである、ことを特徴とするデ
ィスプレイ付き窓装置。
【請求項３】請求項１又は３において、前記太陽電池は前記窓板の戸外に面した側に備えられ、
前記ディスプレイは前記窓板の室内に面した側に備えら
れていることを特徴とするディスプレイ付き窓装置。
【請求項４】請求項１，２又は３において、前記窓板には、前記ディスプレイが映像を出力すると
き、前記ディスプレイの周囲を不透明又は半透明の状態
にするための調光板が備えられている、ことを特徴とす
るディスプレイ付き窓装置。
【請求項５】請求項１，２，３又は４において、前記調光板は、透明、半透明、及び不透明の３つの状態
のいずれかに、ユーザーがワンタッチの操作で切り換え
制御できるように構成されている、ことを特徴とするデ
ィスプレイ付き窓装置。【０００１】