JP2000104448A - パワーウインドレギュレータ - Google Patents

パワーウインドレギュレータ

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JP2000104448A
JP2000104448A JP10324132A JP32413298A JP2000104448A JP 2000104448 A JP2000104448 A JP 2000104448A JP 10324132 A JP10324132 A JP 10324132A JP 32413298 A JP32413298 A JP 32413298A JP 2000104448 A JP2000104448 A JP 2000104448A
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glass
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 下方視界確保等の要請に応えることができ、
しかも耐久性に優れたパワーウインドレギュレータを得
る。 【解決手段】 パワーウインドレギュレータ12の第1
レギュレータ本体18はドア前端側に配設されており、
キャリアプレート58を昇降させるループ状の第1テー
プ44を備えている。また、ドア後端側に配設された第
2レギュレータ本体20は、キャリアプレート70をプ
ッシュ・プル可能で第1テープ44と連結された第2テ
ープ68を備えている。上記構成により、第1ガイドレ
ール22及び第2ガイドレール60間に大きなスペース
を確保でき、下方視界確保の為の覗き窓を設置すること
ができる。また、ワイヤを複雑に折り返す構成に比し、
耐久性にも優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用サイドドア
内に設けられ、駆動力によってドアガラスを自動的に昇
降させるパワーウインドレギュレータに関する。
【0002】
【従来の技術】車両のサイドドア内に配設されるパワー
ウインドレギュレータ、例えば大型トラックの助手席側
サイドドア内に配設されるパワーウインドレギュレータ
では、乗用車のサイドドア内に配設されるパワーウイン
ドレギュレータとは異なり、以下の点に留意して配設す
る必要がある。
【0003】すなわち、大型トラックの助手席側サイド
ドアはタイヤ接地面から高い位置に存在するため、下方
視界確保の要請から、助手席側サイドドアのドア本体の
中央部下側に比較的大きな覗き窓を設置する必要があ
る。従って、このような大型トラックの助手席側サイド
ドア内に配設されるパワーウインドレギュレータでは、
覗き窓を通した視界を遮らないように各部材のレイアウ
ト等に留意してパワーウインドレギュレータを配設しな
ければならない。
【0004】図24には上記留意点を踏まえた従来のパ
ワーウインドレギュレータ(即ち、所謂ワイヤ方式を採
用し、しかもドア本体の両サイドに配設された二本のレ
ギュレータ本体を単一のモータで駆動させる方式のパワ
ーウインドレギュレータ)が示されており、以下に概説
的に説明する。
【0005】この図に示されるように、パワーウインド
レギュレータ1200は、助手席側のサイドドア120
2のドア本体1204に設定された覗き窓1206を通
した視界を遮らないように、覗き窓1206の両側に一
対の長尺状のガイドレール1208が平行に配設されて
いる。これらのガイドレール1208には、ドアガラス
1210を支持するガラス支持体1212が各々一対の
ローラ1214によって上下動可能に支持されている。
【0006】また、各ガイドレール1208の上端部及
び下端部には、ドア前方側へ延出されたアッパブラケッ
ト1216及びロアブラケット1218がそれぞれ形成
されている。アッパブラケット1216には単一のアッ
パプーリ1220が軸支されており、又ロアブラケット
1218には一対のロア第1プーリ1222及びロア第
2プーリ1224が軸支されている。
【0007】さらに、これらのアッパプーリ1220並
びにロア第1プーリ1222及びロア第2プーリ122
4には、ガラス支持体1212と連結されたワイヤ12
26が巻き掛けられている。このワイヤ1226は、覗
き窓1206の下方側に配設されたモータ1228の駆
動力を受けて移動するようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たパワーウインドレギュレータ1200による場合、助
手席側のサイドドア1202のドア本体1204に設定
された覗き窓1206を通した視界を遮らないようにす
るため、多くのプーリ(アッパプーリ1220、ロア第
1プーリ1222、ロア第2プーリ1224)を使用し
てワイヤ1226を複雑に折り返す構成を採っている。
このため、繰り返し使用することによる疲労がワイヤ1
226に蓄積し、当該ワイヤ1226の耐久性ひいては
パワーウインドレギュレータ1200の耐久性が低下す
る。
【0009】なお、耐久性が良い既存のパワーウインド
レギュレータシステムとして所謂セクタ方式が知られて
いるが、投影面積が非常に大きく、下方視界確保等の要
請に応えることは到底できない。
【0010】本発明は上記事実を考慮し、下方視界確保
等の要請に応えることができ、しかも耐久性に優れたパ
ワーウインドレギュレータを得ることが目的である。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、車両用サイドドア内に設けられ、駆動力によってド
アガラスを自動的に昇降させるパワーウインドレギュレ
ータであって、車両用サイドドア内のドア前端側及びド
ア後端側にドアガラス昇降方向を長手方向として互いに
平行に配置された第1ガイドレール及び第2ガイドレー
ルと、第1ガイドレール及び第2ガイドレールに設けら
れ、ドアガラスを支持する第1ガラス支持体及び第2ガ
ラス支持体と、第1ガイドレール側にループ状に設けら
れ、所定の部位で第1ガラス支持体と連結された第1ガ
ラス支持体昇降手段と、この第1ガラス支持体昇降手段
に駆動力を付与し、当該第1ガラス支持体昇降手段をル
ープ状に移動させる駆動手段と、一端部が第1ガラス支
持体昇降手段又は第1ガラス支持体に連結されると共に
他端部が第2ガラス支持体と連結され、少なくとも第2
ガラス支持体を第2ガイドレールに沿ってドアガラス昇
降方向へ移動させる程度の剛性を備えた可撓性を有する
第2ガラス支持体昇降手段と、を備えていることを特徴
としている。
【0012】上記構成の本発明の作用を、構成上のレイ
アウト並びに作動の観点から、以下に説明する。
【0013】本発明では、車両用サイドドア内のドア前
端側及びドア後端側に、ドアガラスを支持する第1ガラ
ス支持体及び第2ガラス支持体がそれぞれ設けられた第
1ガイドレール及び第2ガイドレールがドアガラス昇降
方向を長手方向として互いに平行に配置されている。従
って、第1ガイドレール及び第2ガイドレール間には、
広いスペースが確保される。また、第1ガイドレール側
には、所定の部位で第1ガラス支持体と連結された第1
ガラス支持体昇降手段がループ状に設けられている。従
って、この第1ガラス支持体昇降手段によって第1ガイ
ドレール及び第2ガイドレール間のスペースが狭められ
ることはない。さらに、第1ガラス支持体昇降手段又は
第1ガラス支持体と第2ガラス支持体とは第2ガラス支
持体昇降手段によって連結されているが、この第2ガラ
ス支持体昇降手段は可撓性を有するため、レイアウト上
の自由度があり、前述したスペースを狭めないように配
置することができる。
【0014】その結果、本発明によれば、例えば、車両
用サイドドアの中央部下側付近に下方視界確保のための
覗き窓(視界確保用補助ガラス)を設置する等の要請に
応えることができる。
【0015】また、本発明では、駆動手段から第1ガラ
ス支持体昇降手段に駆動力が付与されると、第1ガラス
支持体昇降手段がループ状に移動される。例えば、第1
ガラス支持体昇降手段の移動方向が第1ガラス支持体を
上昇させる方向であれば、第1ガラス支持体昇降手段の
移動に伴って第2ガラス支持体昇降手段が第2ガイドレ
ール側の第2ガラス支持体を引き上げて上昇させる。
【0016】逆に、第1ガラス支持体昇降手段の移動方
向が第1ガラス支持体を下降させる方向であれば、第1
ガラス支持体昇降手段の移動に伴って第2ガラス支持体
昇降手段が第2ガイドレール側の第2ガラス支持体を押
し下げて下降させる。なお、第2ガラス支持体昇降手段
は、少なくとも第2ガラス支持体を第2ガイドレールに
沿ってドアガラス昇降方向へ移動させる程度の剛性を備
えているため、第2ガラス支持体を押し下げる際に屈曲
して押し下げることができない等の不具合は生じない。
【0017】このように本発明では、第1ガラス支持体
についてはループ状に移動する第1ガラス支持体昇降手
段によって昇降させ、第2ガラス支持体についてはプッ
シュ・プルタイプの第2ガラス支持体昇降手段によって
昇降させる構成としたので、第1ガラス支持体及び第2
ガラス支持体を昇降させるために、従来のように複雑に
ワイヤを折り返す必要がなくなる。その結果、本発明に
よれば、繰り返し使用しても、第1ガラス支持体昇降手
段及び第2ガラス支持体昇降手段に蓄積される疲労は少
なく、これらの第1ガラス支持体昇降手段及び第2ガラ
ス支持体昇降手段の耐久性、ひいてはパワーウインドレ
ギュレータの耐久性を向上させることができる。
【0018】請求項2記載の本発明に係るパワーウイン
ドレギュレータは、請求項1に記載の発明において、前
記第2ガラス支持体昇降手段は、テープ状又はベルト状
の長尺体である、ことを特徴としている。
【0019】上記構成の本発明によれば、第2ガラス支
持体昇降手段がテープ状又はベルト状の長尺体であるこ
とから、第2ガイドレール側の第2ガラス支持体のプッ
シュ・プルを安定的に行うことができる。
【0020】すなわち、例えば従来のようにワイヤで第
2ガラス支持体のプッシュ・プルを行おうとした場合、
通常ワイヤは縒り線構造になっているため、第2ガラス
支持体を押し下げる際に曲がりやすく、又押圧面積(ワ
イヤの断面積)も小さいことから、第2ガラス支持体を
安定的に押し下げることは困難である。しかし、本発明
のようにテープ状又はベルト状の長尺体を用いれば、第
2ガラス支持体の押圧に寄与する断面積並びに剛性を確
保しやすいため、第2ガイドレール側の第2ガラス支持
体のプッシュ・プルを安定的に行うことができる。
【0021】請求項3記載の本発明に係るパワーウイン
ドレギュレータは、請求項2に記載の発明において、前
記第1ガラス支持体昇降手段は、テープ状又はベルト状
の長尺体を含んで構成されている、ことを特徴としてい
る。
【0022】上記構成の本発明によれば、第2ガラス支
持体昇降手段がテープ状又はベルト状の長尺体であるこ
とに加えて、第1ガラス支持体昇降手段もテープ状又は
ベルト状の長尺体を含んで構成されていることから、両
者を構造的に同質の部材として構成することができる。
このため、第2ガラス支持体昇降手段の一端部を第1ガ
ラス支持体昇降手段又は第1ガラス支持体に連結する際
に連結しやすく、又第1ガラス支持体昇降手段及び第2
ガラス支持体昇降手段の移動時に両者の連結部位に応力
集中が生じにくくなる。
【0023】請求項4記載の本発明に係るパワーウイン
ドレギュレータは、請求項1乃至請求項3のいずれかに
記載の発明において、前記第2ガラス支持体昇降手段
は、その中間部が第1ガイドレール及び第2ガイドレー
ルの上端部間を移動するように配置されている、ことを
特徴としている。
【0024】上記構成の本発明によれば、第2ガラス支
持体昇降手段の中間部が第1ガイドレール及び第2ガイ
ドレールの上端部間を移動するように当該第2ガラス支
持体昇降手段が配置されているため、車両用サイドドア
の下縁側をも含めて車両用サイドドアの中央部をフリー
スペースにすることができる。従って、前述した下方視
界確保のための覗き窓(視界確保用補助ガラス)を設置
する等の要請に対して容易に応えることができる。
【0025】請求項5記載の本発明に係るパワーウイン
ドレギュレータは、請求項1乃至請求項4のいずれかに
記載の発明において、前記第1ガラス支持体昇降手段及
び第2ガラス支持体昇降手段は複数の転動体に巻き掛け
られており、ドアガラス上昇時における当該複数の転動
体の回転方向並びにドアガラス下降時における当該複数
の転動体の回転方向がそれぞれに同一回転方向とされて
いる、ことを特徴としている。
【0026】上記構成の本発明の作用は、以下の通りで
ある。
【0027】いずれかの転動体の回転方向が他の転動体
の回転方向と異なると、特に、第1ガラス支持体昇降手
段、第2ガラス支持体昇降手段としてテープ状又はベル
ト状の長尺体を用いた場合に、長尺体は転動体毎に屈曲
方向が変化し、多くの折り返しを経ることになる。その
結果、当該長尺体に疲労が蓄積されやすくなる。しか
し、本発明のように構成すれば、第1ガラス支持体昇降
手段、第2ガラス支持体昇降手段としてテープ状又はベ
ルト状の長尺体を用いたとしても、疲労の蓄積を抑制す
ることができ、その結果、第1ガラス支持体昇降手段、
第2ガラス支持体昇降手段の耐久性、ひいてはパワーウ
インドレギュレータの耐久性を向上させることができ
る。
【0028】請求項6記載の本発明に係るパワーウイン
ドレギュレータは、請求項5に記載の発明において、前
記第1ガイドレールの上端側に配置された同一の転動体
に、ループ状に移動する第1ガラス支持体昇降手段の上
端側及び第2ガラス支持体昇降手段の中間部が共に巻き
掛けられている、ことを特徴としている。
【0029】上記構成の本発明によれば、第1ガイドレ
ールの上端側に配置された同一の転動体に、ループ状に
移動する第1ガラス支持体昇降手段の上端側及び第2ガ
ラス支持体昇降手段の中間部が共に巻き掛けられている
ため、第1ガラス支持体昇降手段の上端側を巻き掛ける
ための転動体と第2ガラス支持体昇降手段の中間部が巻
き掛けられる転動体を別個独立に設ける場合に比し、部
品点数の削減を図ることができ、構造の簡素化を図るこ
とができる。
【0030】請求項7記載の本発明に係るパワーウイン
ドレギュレータは、請求項5に記載の発明において、前
記第1ガイドレールの上端側に配置された転動体には、
ループ状に移動する第1ガラス支持体昇降手段の上端側
が巻き掛けられており、当該転動体の外側付近に配置さ
れた別の転動体には、直線状に移動する第2ガラス支持
体昇降手段の中間部が巻き掛けられている、ことを特徴
としている。
【0031】上記構成の本発明によれば、第1ガラス支
持体昇降手段の上端側が巻き掛けられる転動体とは別個
独立に配置された転動体に第2ガラス支持体昇降手段の
中間部を巻き掛けることとしたので、部品点数が増加す
るという不利はあるが、第1ガラス支持体昇降手段の上
端側と第2ガラス支持体昇降手段の中間部とが折曲部に
て摺接するのを極力防止することができる。その結果、
第1ガラス支持体昇降手段、第2ガラス支持体昇降手段
の耐久性、ひいてはパワーウインドレギュレータの耐久
性を向上させることができる。
【0032】請求項8記載の本発明は、車両用サイドド
ア内に設けられ、駆動力によってドアガラスを自動的に
昇降させるパワーウインドレギュレータであって、車両
用サイドドア内のドア前端側及びドア後端側にドアガラ
ス昇降方向を長手方向として互いに平行に配置された第
1ガイドレール及び第2ガイドレールと、第1ガイドレ
ール及び第2ガイドレールに設けられ、ドアガラスを支
持する第1ガラス支持体及び第2ガラス支持体と、第1
ガイドレール側にループ状に設けられ、所定の部位で第
1ガラス支持体と連結された第1ガラス支持体昇降手段
と、この第1ガラス支持体昇降手段に駆動力を付与し、
当該第1ガラス支持体昇降手段をループ状に移動させる
駆動手段と、第1ガイドレール及び第2ガイドレール間
にループ状に設けられ、第2ガラス支持体並びに第1ガ
ラス支持体昇降手段又は第1ガラス支持体と連結された
第2ガラス支持体昇降手段と、を備えていることを特徴
としている。
【0033】上記構成の本発明の作用を、構成上のレイ
アウト並びに作動の観点から、以下に説明する。
【0034】本発明では、車両用サイドドア内のドア前
端側及びドア後端側に、ドアガラスを支持する第1ガラ
ス支持体及び第2ガラス支持体がそれぞれ設けられた第
1ガイドレール及び第2ガイドレールがドアガラス昇降
方向を長手方向として互いに平行に配置されている。従
って、第1ガイドレール及び第2ガイドレール間には、
広いスペースが確保される。また、第1ガイドレール側
には、所定の部位で第1ガラス支持体と連結された第1
ガラス支持体昇降手段がループ状に設けられている。従
って、この第1ガラス支持体昇降手段によって第1ガイ
ドレール及び第2ガイドレール間のスペースが狭められ
ることはない。さらに、第2ガラス支持体並びに第1ガ
ラス支持体昇降手段又は第1ガラス支持体と連結された
第2ガラス支持体昇降手段が、第1ガイドレール及び第
2ガイドレール間にループ状に設けられているため、第
1ガイドレール及び第2ガイドレール間のスペースを狭
めることはない。
【0035】その結果、本発明によれば、例えば、車両
用サイドドアの中央部下側付近に下方視界確保のための
覗き窓(視界確保用補助ガラス)を設置する等の要請に
応えることができる。
【0036】また、本発明では、駆動手段から第1ガラ
ス支持体昇降手段に駆動力が付与されると、第1ガラス
支持体昇降手段がループ状に移動される。この第1ガラ
ス支持体昇降手段又は第1ガラス支持体と第2ガラス支
持体昇降手段とは連結されているため、第1ガラス支持
体昇降手段がループ状に移動すると、第2ガラス支持体
昇降手段も同様にループ状に移動される。これにより、
第1ガラス支持体及び第2ガラス支持体はリンクして昇
降される。
【0037】このように本発明では、第1ガラス支持体
についてはループ状に移動する第1ガラス支持体昇降手
段によって昇降させ、第2ガラス支持体については第1
ガラス支持体昇降手段と共にループ状に移動する第2ガ
ラス支持体昇降手段によって昇降させる構成としたの
で、第1ガラス支持体及び第2ガラス支持体を昇降させ
るために、従来のように複雑にワイヤを折り返す必要が
なくなる。その結果、本発明によれば、繰り返し使用し
ても、第1ガラス支持体昇降手段及び第2ガラス支持体
昇降手段に蓄積される疲労は少なく、これらの第1ガラ
ス支持体昇降手段及び第2ガラス支持体昇降手段の耐久
性、ひいてはパワーウインドレギュレータの耐久性を向
上させることができる。
【0038】請求項9記載の本発明に係るパワーウイン
ドレギュレータは、請求項8に記載の発明において、前
記第2ガラス支持体昇降手段は、テープ状又はベルト状
の長尺体である、ことを特徴としている。
【0039】上記構成の本発明によれば、第2ガラス支
持体昇降手段がテープ状又はベルト状の長尺体であるこ
とから、第2ガイドレール側の第2ガラス支持体の昇降
動作を安定的に行わせることができる。
【0040】請求項10記載の本発明に係るパワーウイ
ンドレギュレータは、請求項9に記載の発明において、
前記第1ガラス支持体昇降手段は、テープ状又はベルト
状の長尺体を含んで構成されている、ことを特徴として
いる。
【0041】上記構成の本発明によれば、第2ガラス支
持体昇降手段がテープ状又はベルト状の長尺体であるこ
とに加えて、第1ガラス支持体昇降手段もテープ状又は
ベルト状の長尺体を含んで構成されていることから、両
者を構造的に同質の部材として構成することができる。
このため、第2ガラス支持体昇降手段を第1ガラス支持
体昇降手段又は第1ガラス支持体に連結する際に連結し
やすく、又第1ガラス支持体昇降手段及び第2ガラス支
持体昇降手段の移動時に両者の連結部位に応力集中が生
じにくくなる。
【0042】請求項11記載の本発明に係るパワーウイ
ンドレギュレータは、請求項8乃至請求項10のいずれ
かに記載の発明において、前記第2ガラス支持体昇降手
段は、第1ガイドレール及び第2ガイドレールの上端部
間及び下端部間を移動するように配置されている、こと
を特徴としている。
【0043】上記構成の本発明によれば、第2ガラス支
持体昇降手段が第1ガイドレール及び第2ガイドレール
の上端部間及び下端部間を移動するように配置されてい
るため、車両用サイドドアの中央部をフリースペースに
することができる。従って、前述した下方視界確保のた
めの覗き窓(視界確保用補助ガラス)を設置する等の要
請に対して容易に応えることができる。
【0044】請求項12記載の本発明に係るパワーウイ
ンドレギュレータは、請求項8乃至請求項11のいずれ
かに記載の発明において、前記第1ガラス支持体昇降手
段及び第2ガラス支持体昇降手段は複数の転動体に巻き
掛けられており、ドアガラス上昇時における当該複数の
転動体の回転方向並びにドアガラス下降時における当該
複数の転動体の回転方向がそれぞれに同一回転方向とさ
れている、ことを特徴としている。
【0045】上記構成の本発明の作用は、以下の通りで
ある。
【0046】いずれかの転動体の回転方向が他の転動体
の回転方向と異なると、特に、第1ガラス支持体昇降手
段、第2ガラス支持体昇降手段としてテープ状又はベル
ト状の長尺体を用いた場合に、長尺体は転動体毎に屈曲
方向が変化し、多くの折り返しを経ることになる。その
結果、当該長尺体に疲労が蓄積されやすくなる。しか
し、本発明のように構成すれば、第1ガラス支持体昇降
手段、第2ガラス支持体昇降手段としてテープ状又はベ
ルト状の長尺体を用いたとしても、疲労の蓄積を抑制す
ることができ、その結果、第1ガラス支持体昇降手段、
第2ガラス支持体昇降手段の耐久性、ひいてはパワーウ
インドレギュレータの耐久性を向上させることができ
る。
【0047】請求項13記載の本発明に係るパワーウイ
ンドレギュレータは、請求項12に記載の発明におい
て、前記第1ガイドレールの上端側に配置された同一の
上側転動体及び前記第1ガイドレールの下端側に配置さ
れた同一の下側転動体に、ループ状に移動する第1ガラ
ス支持体昇降手段及び第2ガラス支持体昇降手段が共に
巻き掛けられている、ことを特徴としている。
【0048】上記構成の本発明によれば、第1ガイドレ
ールの上端側に配置された同一の上側転動体及び第1ガ
イドレールの下端側に配置された同一の下側転動体に、
ループ状に移動する第1ガラス支持体昇降手段及び第2
ガラス支持体昇降手段が共に巻き掛けられているため、
第1ガラス支持体昇降手段巻掛用の上側転動体及び下側
転動体と第2ガラス支持体昇降手段巻掛用の上側転動体
及び下側転動体とを別個独立にそれぞれ設ける場合に比
し、部品点数の削減を図ることができ、構造の簡素化を
図ることができる。
【0049】請求項14記載の本発明に係るパワーウイ
ンドレギュレータは、請求項12に記載の発明におい
て、前記第1ガイドレールの上端側に配置された転動体
には、ループ状に移動する第1ガラス支持体昇降手段の
上端側が巻き掛けられており、当該転動体の外側付近に
配置された別の転動体には、ループ状に移動する第2ガ
ラス支持体昇降手段の上端側が巻き掛けられている、こ
とを特徴としている。
【0050】上記構成の本発明によれば、第1ガラス支
持体昇降手段の上端側が巻き掛けられる転動体とは別個
独立に配置された転動体に第2ガラス支持体昇降手段の
上端側を巻き掛けることとしたので、部品点数が増加す
るという不利はあるが、第1ガラス支持体昇降手段の上
端側と第2ガラス支持体昇降手段の上端側とが折曲部に
て摺接するのを極力防止することができる。その結果、
第1ガラス支持体昇降手段、第2ガラス支持体昇降手段
の耐久性、ひいてはパワーウインドレギュレータの耐久
性を向上させることができる。
【0051】請求項15記載の本発明に係るパワーウイ
ンドレギュレータは、請求項1乃至請求項14のいずれ
かに記載の発明において、前記第1ガラス支持体昇降手
段の一方の端末部は前記第1ガラス支持体に固定されて
いると共に、当該第1ガラス支持体昇降手段の他方の端
末部側には当該第1ガラス支持体昇降手段の伸びを吸収
する伸び吸収手段が設けられており、さらに、当該伸び
吸収手段は当該一方の端末部に対してドア前後方向へオ
フセットして配置されている、ことを特徴としている。
【0052】上記構成の本発明によれば、環境温度の変
化や長期間の使用等によりループ状に移動する第1ガラ
ス支持体昇降手段に伸びが生じた場合には、第1ガラス
支持体昇降手段の他方の端末部側に設けられた伸び吸収
手段によって当該伸びが吸収される。このため、第1ガ
ラス支持体昇降手段に弛みが生じるのを防止することが
できる。
【0053】さらに、本発明では、第1ガラス支持体昇
降手段の他方の端末部側に設けられた当該伸び吸収手段
を、第1ガラス支持体昇降手段の一方の端末部に対して
ドア前後方向へオフセットして配置したので、第1ガラ
ス支持体昇降手段の伸び量が大きい場合にも当該伸びを
確実に吸収することができる。つまり、第1ガラス支持
体昇降手段の一方の端末部と他方の端末部とをドア上下
方向に対向して配置させ、当該一方の端末部と他方の端
末部とを伸び吸収手段を介して連結することも可能であ
るが、この場合には双方の端末部間の距離が極めて短く
なるため、吸収し得る伸び量も小さくなる。しかし、本
発明のように伸び吸収手段を一方の端末部に対してドア
前後方向へオフセットして配置すれば、吸収し得る伸び
量も大きくなる。その結果、本発明によれば、第1ガラ
ス支持体昇降手段に弛みが生じるのを確実に防止するこ
とができ、ひいてはパワーウインドレギュレータの適切
な作動を確保することができる。
【0054】請求項16記載の本発明に係るパワーウイ
ンドレギュレータは、請求項15に記載の発明におい
て、前記伸び吸収手段は、前記第1ガラス支持体昇降手
段の他方の端末部が固定され、前記第1ガラス支持体内
でスライド可能に配置されたスライダと、このスライダ
を当該第1ガラス支持体昇降手段の伸び方向へ付勢する
付勢手段と、この付勢手段の付勢力を調節する調節手段
と、を含んで構成されている、ことを特徴としている。
【0055】上記構成の本発明によれば、第1ガラス支
持体昇降手段に伸びが生じた場合には、第1ガラス支持
体昇降手段の一方の端末部側が固定端となることから、
他方の端末部側で当該伸びを吸収することになる。具体
的には、第1ガラス支持体昇降手段に伸びが生じると、
付勢手段の付勢力によってスライダが第1ガラス支持体
内において伸び方向へスライドされる。このスライダに
は第1ガラス支持体昇降手段の他方の端末部が固定され
ているため、スライダが第1ガラス支持体昇降手段の伸
び方向へスライドすることにより、第1ガラス支持体昇
降手段が引っ張られる。これにより、第1ガラス支持体
昇降手段の伸びが吸収される。
【0056】ここで、本発明では、スライダを第1ガラ
ス支持体昇降手段の伸び方向へ付勢している付勢手段の
付勢力を調節手段によって調節することができるため、
第1ガラス支持体昇降手段に付与すべき付勢力を最適な
ものとすることができる。
【0057】請求項17記載の本発明に係るパワーウイ
ンドレギュレータは、請求項16に記載の発明におい
て、前記スライダには嵌合溝が設けられており、前記第
1ガラス支持体には当該嵌合溝に嵌合される屈曲部が設
けられている、ことを特徴としている。
【0058】上記構成の本発明によれば、スライダに設
けられた嵌合溝内へ第1ガラス支持体に設けられた屈曲
部が嵌合された状態を維持しながら、スライダがスライ
ドすることになる。従って、屈曲部の屈曲代及び屈曲部
が嵌合される嵌合溝の溝幅を比較的大きく確保すること
ができる。その結果、本発明によれば、第1ガラス支持
体内におけるスライダの移動を安定的に行わせることが
でき、ひいては第1ガラス支持体昇降手段の伸び吸収性
能の信頼性を高めることができる。
【0059】請求項18記載の本発明に係るパワーウイ
ンドレギュレータは、請求項1乃至請求項17のいずれ
かに記載の発明において、前記駆動手段は、第1ガイド
レールの上端側又は下端側に配置されている、ことを特
徴としている。
【0060】上記構成の本発明によれば、駆動手段を第
1ガイドレールの上端側又は下端側に配置することとし
たので、駆動手段を上端側に配置した場合には、当該駆
動手段が被水の影響を受けるのを防止することができる
というメリットがある。
【0061】一方、駆動手段を下端側に配置した場合に
は、タバコ灰受などの他の設置部品や機能部品との干渉
を容易に避けることができる。このため、駆動手段を第
1ガイドレールの下端側に配置する際に当該駆動手段を
どのような向きでも配置することができると共に、他の
設置部品や機能部品についても自由なレイアウトで配置
することができるというメリットがある。
【0062】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図10を用いて、本
発明の実施形態について説明する。
【0063】図4には、大型トラックの助手席側のサイ
ドドア10内に配設されたパワーウインドレギュレータ
12の概略構成が示されている。この図に示されるよう
に、「車両用サイドドア」としての助手席側のサイドド
ア10におけるドア本体14の中央部下側には、下方視
界確保のための覗き窓16(二点鎖線で図示)が設けら
れている。一方、パワーウインドレギュレータ12はこ
の覗き窓16を避けるかたちで配設されており、具体的
にはサイドドア10内のドア前端側に配設された第1レ
ギュレータ本体18と、ドア後端側に配設された第2レ
ギュレータ本体20と、を含んで構成されている。
【0064】図1にはパワーウインドレギュレータ12
の全体構成が示されており、又図2及び図3には第1レ
ギュレータ本体18及び第2レギュレータ本体20の側
面構成がそれぞれ示されており、更に図4及び図5には
第1レギュレータ本体18の要部拡大正面図がそれぞれ
示されている。以下、これらの図を適宜参照しつつ、第
1レギュレータ本体18及び第2レギュレータ本体20
の構成について説明していく。
【0065】特には、図1及び図2に示されるように、
第1レギュレータ本体18は、ドアガラス昇降方向を長
手方向として配置された第1ガイドレール22を備えて
いる。第1ガイドレール22の断面形状は、開放側の両
端部が互い接近する方向へそれぞれ所定長さ屈曲された
チャンネル形状とされている(図5及び図6参照)。こ
の第1ガイドレール22は、その上端部に配設されたア
ッパブラケット24、中間部に配設された中間ブラケッ
ト26、及び下端部に配設されたロアブラケット28を
介してドア本体14側に取り付けられている。
【0066】ロアブラケット28には、図示しないパワ
ーウインドレギュレータスイッチを操作することにより
正転及び逆転される「駆動手段」としてのモータ30が
配設されている。モータ30は、ウォーム収容部32内
に収容されて軸線回りに駆動回転するウォームと、ウォ
ームホイール収容部34内に収容されてウォームが回転
することにより減速回転するウォームホイールと、この
ウォームホイールの軸芯部に嵌合されてウォームホイー
ルと同軸的に回転する出力軸36(図2参照)と、を含
んで構成されている。さらに、モータ30の出力軸36
には図示しない動力伝達部材を介して「転動体」として
のスプロケット38が連結されており、出力軸36がそ
の軸線回りに回転すると、スプロケット38も同一方向
へ回転するようになっている。
【0067】図5に示されるように、アッパブラケット
24には、スプロケット38と上下に対向する位置に
「転動体」としてのアッパプーリ40が軸線回りに回転
自在に取り付けられている。さらに、アッパブラケット
24には、アッパプーリ40と隣接する位置に後述する
第2テープ68の移動方向を規制するガイド部材42が
取り付けられている。アッパプーリ40にはテープ巻掛
部が結果的に同心円状に二重に設けられており、内側の
テープ巻掛部40A(なお、当該内側のテープ巻掛部4
0Aはアッパプーリ40の軸芯部に本来的に形成されて
いるテープ巻掛部である)とスプロケット38とに所定
の剛性を備えかつ可撓性を有する長尺体である第1テー
プ44がループ状に巻き掛けられている。なお、第1テ
ープ44には所定の間隔で矩形状等の多数の開口(図示
省略)が形成されており、これらの開口の一部がスプロ
ケット38の歯に係合されることでスプロケット38の
回転力が第1テープ44に伝達されるようになってい
る。
【0068】補足すると、図6に示されるように、第1
テープ44はそれ単体で閉ループを構成するのではな
く、上下一対のアッパスライダ46及びロアスライダ4
8並びに両者を連結して第1テープ44の伸びを吸収す
る役目を果たすテンション機構50を介すことで全体と
して閉ループを構成している。
【0069】すなわち、第1ガイドレール22にはアッ
パスライダ46及びロアスライダ48が上下に離間して
摺動可能に配置されており、アッパスライダ46の図上
において右側面に形成された複数の突起52に第1テー
プ44の一方の端末部44Aが嵌合係止されている。ま
た、ロアスライダ48の図上において右側面に形成され
た複数の突起54には、第1テープ44の他方の端末部
44Bが嵌合係止されている。さらに、アッパスライダ
46及びロアスライダ48は、両者を互いに接近する方
向へ引張付勢するテンション機構50によって相互に連
結されている。これにより、第1テープ44は、所定の
テンションが付与された状態で第1ガイドレール22の
長手方向に沿って細長いループ状に構成されている。
【0070】また、上述したアッパスライダ46にはド
アガラス56の前端下縁側を支持する「第1ガラス支持
体」としてのキャリアプレート58が固定されており、
アッパスライダ46と一体に第1ガイドレール22に沿
って昇降するようになっている。
【0071】なお、上記構成において、第1テープ4
4、アッパスライダ46、ロアスライダ48、及びテン
ション機構50が、本発明における「第1ガラス支持体
昇降手段」に相当する。
【0072】一方、図1及び図3に示されるように、第
2レギュレータ本体20は、ドアガラス昇降方向を長手
方向としかつ第1ガイドレール22に対して平行に配置
された第2ガイドレール60を備えている。第2レギュ
レータ本体20の上端部及び下端部には所定形状のアッ
パブラケット62及びロアブラケット64がそれぞれ配
設されており、これらのアッパブラケット62及びロア
ブラケット64を介してドア本体14側に取り付けられ
ている。なお、第2ガイドレール60の断面形状も、開
放側の両端部が互い接近する方向へそれぞれ所定長さ屈
曲されたチャンネル形状とされている。
【0073】また、アッパブラケット62にはテープ巻
掛部が一重構造である「転動体」としてのアッパプーリ
66が軸線回りに回転自在に取り付けられており、更に
アッパプーリ66に隣接する位置には後述する第2テー
プ68の移動方向を規制するガイド部材67が取り付け
られている。また、第2ガイドレール60の長手方向中
間部には、ドアガラス56の後端下縁側を支持する「第
2ガラス支持体」としてのキャリアプレート70が昇降
可能に支持されている。
【0074】上述した第1レギュレータ本体18のアッ
パプーリ40の外側のテープ巻掛部40B(なお、当該
外側のテープ巻掛部40Bはアッパプーリ40の軸芯部
に本来的に形成されている内側のテープ巻掛部40Aに
第1テープ44が巻き掛けられた結果として形成される
テープ巻掛部であり、第1テープ44の外周面である)
及び第2レギュレータ本体20のアッパプーリ66に
は、所定の剛性を備えかつ可撓性を有する長尺体である
「第2ガラス支持体昇降手段」としての第2テープ68
が巻き掛けられている。なお、ここでいう所定の剛性と
は、キャリアプレート70をプッシュ・プル方式で昇降
させるのに必要な剛性を意味する。
【0075】より具体的に説明すると、図1に示される
ように、第2テープ68の一端部68Aは、第1レギュ
レータ本体18のループ状の第1テープ44の前端側ラ
インの所定部位にクリップ72によって固定されてい
る。また、第2テープ68の中間部68Bは、第1レギ
ュレータ本体18側のアッパプーリ40の外側のテープ
巻掛部40Bに巻き掛けられた後に第2レギュレータ本
体20側へ引き出されている。さらに、第2テープ68
の中間部68Bは一対のガイド部材42、67を通され
ることで第1ガイドレール22及び第2ガイドレール6
0の上端部間を略水平に配置された後、第2レギュレー
タ本体20側のアッパプーリ66に巻き掛けられて垂下
されている。また、第2テープ68の他端部68Cは、
第2レギュレータ本体20側のキャリアプレート70の
側部に係止されている。これにより、第2テープ68
は、全体としては下方が開放された略コ字形に配置され
ている。
【0076】次に、本実施形態の作用並びに効果を説明
する。
【0077】本実施形態の構成上のレイアウトに基づく
作用並びに効果は以下の通りである。
【0078】本実施形態に係るパワーウインドレギュレ
ータ12では、大型トラックの助手席側のサイドドア1
0内のドア前端側に第1ガイドレール22及びこの第1
ガイドレール22に沿って細長いループ状に構成された
第1テープ44を含む第1レギュレータ本体18を配設
すると共に、ドア後端側に第1ガイドレール22に対し
て平行に配置された第2ガイドレール60を含む第2レ
ギュレータ本体20を配設し、更に第1テープ44の前
端側ラインと第2レギュレータ本体20側に配置された
キャリアプレート70とを第2テープ68で略コ字形に
連結したので、第1ガイドレール22及び第2ガイドレ
ール60間に広い空間を確保することができる。
【0079】その結果、本実施形態によれば、助手席側
のサイドドア10の中央部下側付近に下方視界確保のた
めの覗き窓16(視界確保用補助ガラス)を設置する等
の要請に応えることができる。
【0080】本実施形態に係るパワーウインドレギュレ
ータ12の作動に基づく作用並びに効果は以下の通りで
ある。
【0081】ドアガラス56を上昇させるべく、図示し
ないパワーウインドレギュレータスイッチが操作される
と、モータ30が正転駆動される。モータ30が正転駆
動されると、ウォーム、ウォームホイール、及び出力軸
36等を介してスプロケット38が図1において反時計
方向へ回転し、第1テープ44を矢印A方向へ移動させ
る。なお、このとき、アッパプーリ40もスプロケット
38と同様に反時計方向へ回転する。第1テープ44が
矢印A方向へ移動すると、第1テープ44の後端側ライ
ンに連結されたキャリアプレート58が上昇すると共
に、第1テープ44の前端側ラインに連結された第2テ
ープ68の一端部68Aがドア下方側へ引き込まれる。
このため、第2テープ68は図1において矢印B方向へ
移動し、当該第2テープ68によってキャリアプレート
70が第2ガイドレール60に沿って上昇(プル)され
る。その結果、ドアガラス56が一対のキャリアプレー
ト58、70に支持されながら、上昇していく。
【0082】逆に、ドアガラス56を下降させるべく、
図示しないパワーウインドレギュレータスイッチが操作
されると、モータ30が逆転駆動される。モータ30が
逆転駆動されると、スプロケット38が図1において時
計方向へ回転し、第1テープ44を矢印A方向と反対方
向へ移動させる。第1テープ44が矢印A方向と反対方
向へ移動すると、キャリアプレート58が下降すると共
に、第2テープ68の一端部68Aはドア上方側へ引き
上げられる。このため、第2テープ68は図1において
矢印B方向と反対方向へ移動し、当該第2テープ68に
よってキャリアプレート70が第2ガイドレール60に
沿って下降(プッシュ)される。その結果、ドアガラス
56が一対のキャリアプレート58、70に支持されな
がら、下降していく。なお、第2テープ68は、キャリ
アプレート70を押し下げるだけの所定の剛性を備えて
いるため、キャリアプレート70を押し下げる際に屈曲
して押し下げることができない等の不具合は生じない。
【0083】このように本実施形態では、第1レギュレ
ータ本体18側のキャリアプレート58についてはルー
プ状に移動する第1テープ44によって昇降させ、第2
レギュレータ本体20側のキャリアプレート70につい
てはプッシュ・プルタイプの第2テープ68によって昇
降させる構成としたので、一対のキャリアプレート5
8、70を昇降させるために従来のように複雑にワイヤ
を折り返す必要がなくなる。その結果、本実施形態によ
れば、繰り返し使用しても、第1テープ44及び第2テ
ープ68に蓄積される疲労は少なく、これらの第1テー
プ44及び第2テープ68の耐久性、ひいてはパワーウ
インドレギュレータ12の耐久性を向上させることがで
きる。
【0084】以上が本実施形態の基本的な作用並びに効
果であるが、本実施形態によれば、更に以下の作用並び
に効果が得られる。
【0085】第1に、本実施形態によれば、所定の剛性
を備えたテープ状の長尺体である第2テープ68を利用
してキャリアプレート70を昇降させる構成としたの
で、キャリアプレート70のプッシュ・プルを安定的に
行うことができる。
【0086】すなわち、例えば従来のようにワイヤでキ
ャリアプレート70のプッシュ・プルを行おうとした場
合、通常ワイヤは縒り線構造になっているため、キャリ
アプレート70を押し下げる際に曲がりやすく、又押圧
面積(ワイヤの断面積)も小さいことから、キャリアプ
レート70を安定的に押し下げることは困難である。し
かし、本実施形態のように所定の剛性を備えたテープ状
の長尺体である第2テープ68を用いれば、キャリアプ
レート70の押圧に寄与する断面積並びに剛性を確保し
やすいため、キャリアプレート70のプッシュ・プルを
安定的に行うことができる。
【0087】第2に、本実施形態によれば、キャリアプ
レート58を昇降させるための構成としても、テープ状
の長尺体であるループ状の第1テープ44を用いている
ので、第1テープ44及び第2テープ68を構造的に同
質の部材として構成することができる。このため、第2
テープ68の一端部68Aを第1テープ44に連結(固
定)する際に単純にクリップ72で連結することができ
ると共に、両者の連結部位に応力集中が生じにくくな
る。
【0088】第3に、本実施形態によれば、第2テープ
68の中間部68Bを第1ガイドレール22及び第2ガ
イドレール60の上端部間を移動するように配置したの
で、サイドドア10のドア本体14の中央部のみなら
ず、下縁側をもフリースペースにすることができる。従
って、前述した下方視界確保のための覗き窓16を設置
する等の要請に対して容易に応えることができる。
【0089】また、第2テープ68の中間部68Bを第
1ガイドレール22及び第2ガイドレール60の上端部
間を移動するように配置することにより、ドアガラス5
6の下降時において第2ガイドレール60側のキャリア
プレート70を押し下げる(プッシュ)際に、ドアガラ
ス56の自重を利用することができる。このため、第2
テープ68に要求される剛性を必要最小限に抑えること
ができる。
【0090】第4に、本実施形態によれば、ドアガラス
56の上昇時には、スプロケット38、第1レギュレー
タ本体18側のアッパプーリ40、及び第2レギュレー
タ本体20側のアッパプーリ66はすべて図1において
反時計方向へ回転し、逆にドアガラス56の下降時に
は、スプロケット38、第1レギュレータ本体18側の
アッパプーリ40、及び第2レギュレータ本体20側の
アッパプーリ66はすべて図1において時計方向へ回転
する。すなわち、ドアガラス56の昇降時におけるスプ
ロケット38及び一対のアッパプーリ40、66の回転
方向はそれぞれに同一回転方向とされているため、いず
れかのプーリ等の転動体の回転方向が他の転動体の回転
方向と異なる構成に比し、第1テープ44及び第2テー
プ68の全長を短くすることができる。従って、コスト
削減を図ることができる。
【0091】また、いずれかの転動体の回転方向が他の
転動体の回転方向と異なると、第1テープ44及び第2
テープ68の屈曲方向が転動体毎に変化し、多くの折り
返しを経ることになるため、疲労が蓄積されやすくなる
が、本実施形態によれば、このような疲労の蓄積を抑制
させることができる。従って、第1テープ44及び第2
テープ68の耐久性、ひいてはパワーウインドレギュレ
ータ12の耐久性を向上させることができる。
【0092】第5に、本実施形態によれば、第1ガイド
レール22の上端側に配置されたアッパプーリ40が本
来的に形成されている内側のテープ巻掛部40A及び結
果として形成される外側のテープ巻掛部40Bを備えた
二重構造とされており、内側のテープ巻掛部40Aには
ループ状に移動する第1テープ44の上端側が巻き掛け
られ、外側のテープ巻掛部40Bには第2テープ68の
中間部68Bが巻き掛けられる構成としたので、第1テ
ープ44の上端側を巻き掛けるためのプーリと第2テー
プ68の中間部が巻き掛けられるプーリを別個独立に設
ける場合に比し、部品点数の削減を図ることができ、構
造の簡素化を図ることができる。
【0093】なお、本実施形態では、前記の如く、第1
テープ44及び第2テープ68をアッパプーリ40に二
重に巻き掛ける構成を採ったが、必ずしもそのように構
成する必要はなく、図7に示されるように、第1テープ
44巻掛用の「転動体」としてのアッパ第1プーリ80
と第2テープ68巻掛用の「転動体」としてのアッパ第
2プーリ82とを別個独立に設ける構成を採っても差し
支えない。
【0094】この場合、第1テープ44及び第2テープ
68をアッパプーリ40に二重に巻き掛ける構成に比べ
て部品点数が増加するという不利はあるが、第1テープ
44の上端側と第2テープ68の中間部68Bとが折曲
部にて相互に摺接するのを極力防止することができると
いう利点がある。その結果、第1テープ44及び第2テ
ープ68の耐久性、ひいてはパワーウインドレギュレー
タ12の耐久性を向上させることができる。
【0095】また、本実施形態では、第2テープ68の
他端部68Bはキャリアプレート70の側面に係合され
るのみの構成を採っているが、以下に説明するように、
第2テープ68の弛み防止手段を第2ガイドレール60
側に付加してもよい。
【0096】具体的に説明すると、図8〜図10に示さ
れるように、この実施形態では、第2ガイドレール90
の一方の側部に、第2テープ68の幅方向の一端部を包
囲するようにコ字形に屈曲された部分を有する第1ガイ
ド部90Aが一体に形成されている。さらに、この第1
ガイド部90Aの長手方向の所定位置には、端部が階段
状に屈曲された複数の第2ガイド部92が所定の間隔で
ネジ94によって固定されている。そして、弛み防止手
段として把握されるこれらの第1ガイド部90Aのコ字
形部分と第2ガイド部92の階段状の端部とによって、
第2テープ68の幅方向の両端部の移動がガイドされ、
これにより第2テープ68の弛みが防止されている。
【0097】次に、図11〜図17を用いて、本発明の
別の実施形態について説明する。なお、前述した図1等
に示される実施形態と同一構成部分については、同一番
号を付してその説明を省略する。
【0098】代表的には図11に示されるように、この
実施形態では、二本のループ状の第1テープ44と第2
テープ100とをクリップ72で結合することにより、
パワーウインドレギュレータ12のシステムを成立させ
た点に特徴がある。
【0099】具体的に説明すると、第1ガイドレール2
2の上端側に配置されたアッパプーリ40と下端側に配
置されたスプロケット38とには、前述した実施形態と
同様構成の第1テープ44がループ状に巻き掛けられて
いる。この第1テープ44には、第1ガイドレール22
側に配置されたキャリアプレート58が結合されてい
る。
【0100】また、第1ガイドレール22の上端側に配
置されたアッパプーリ40及び下端側に配置されたスプ
ロケット38並びに第2ガイドレール60の上端側に配
置されたアッパプーリ66及び下端側に配置されたロア
プーリ102には、予めループ状に形成された「第2ガ
ラス支持体昇降手段」としての第2テープ100が巻き
掛けられている。なお、第2テープ100の左上端側
は、アッパプーリ40に既に巻き掛けられている第1テ
ープ44の外周面に重ねて巻き掛けられている(図13
及び図14参照)。また、第2テープ100の左下端側
は、スプロケット38に既に巻き掛けられている第1テ
ープ44の外周面に重ねて巻き掛けられている(図15
及び図16参照)。
【0101】なお、第2ガイドレール60の下端側に
「転動体」としてのロアプーリ102を配置するべく、
当該下端側に配設されたロアブラケット64は第1ガイ
ドレール22側へ向けて張り出されている。
【0102】上述した第2テープ100は、第2ガイド
レール60側に配置された他方のキャリアプレート70
と結合されていると共に、クリップ72で第1テープ4
4とも結合されている。
【0103】以上説明してきた構成が、この実施形態の
要部である。以下に説明する構成は、前述した図1乃至
図6に示される実施形態においても同様に採用されてい
る構成であるが、詳細を省略したので、ここで補足説明
しておく。
【0104】図16には、パワーウインドレギュレータ
12を駆動させる駆動源となるモータ30の縦断面構造
が拡大して示されている。この図に付された陰影線から
判るように、モータ30の出力軸36は四角柱形状を成
している。出力軸36は、略円板状に形成された動力伝
達部材104の軸芯ボス部104Aに嵌合されている。
さらに、動力伝達部材104の裏面の外周側には円柱状
の小突起106が90度間隔で立設されており、これら
四つの小突起106がスプロケット38に嵌合されてい
る。スプロケット38の軸芯部には円柱状の支軸部11
0が一体に形成されており、当該支軸部110がハウジ
ング112に形成された軸受部114に軸支されてい
る。
【0105】上記構成によっても、前述した図1等に示
される実施形態と同様の作用並びに効果が得られる。
【0106】すなわち、本実施形態の構成上のレイアウ
トに基づく作用並びに効果は以下の通りである。
【0107】本実施形態に係るパワーウインドレギュレ
ータ12では、大型トラックの助手席側のサイドドア1
0内のドア前端側及びドア後端側に第1ガイドレール2
2及び第2ガイドレール60がドアガラス昇降方向を長
手方向として互いに平行に配置されている。従って、第
1ガイドレール22及び第2ガイドレール60間には、
広いスペースが確保される。また、第1ガイドレール2
2側には、一方のキャリアプレート58と連結されこれ
を昇降させる第1テープ44が細長いループ状に設けら
れている。従って、当該第1テープ44によって前記ス
ペースが狭められることはない。さらに、第1ガイドレ
ール22及び第2ガイドレール60間にループ状の第2
テープ100が配索され、当該第2テープ100に他方
のキャリアプレート58が結合されると共に第1テープ
44がクリップ72で結合されているため、当該第2テ
ープ100によって前記スペースが狭められることもな
い。
【0108】その結果、本実施形態によっても、助手席
側のサイドドア10の中央部下側付近に下方視界確保の
ための覗き窓16(視界確保用補助ガラス)を設置する
等の要請に応えることができる。
【0109】本実施形態に係るパワーウインドレギュレ
ータ12の作動に基づく作用並びに効果は以下の通りで
ある。
【0110】ドアガラス56を上昇させるべく、図示し
ないパワーウインドレギュレータスイッチが操作される
と、モータ30が正転駆動される。モータ30が正転駆
動されると、ウォーム、ウォームホイール、出力軸3
6、及び動力伝達部材104等を介してスプロケット3
8が図11において反時計方向へ回転し、第1テープ4
4を矢印A方向へ移動させる。なお、このとき、アッパ
プーリ40もスプロケット38と同様に反時計方向へ回
転する。第1テープ44が矢印A方向へ移動すると、第
1テープ44の後端側ラインに連結されたキャリアプレ
ート58が上昇すると共に、第1テープ44の前端側ラ
インに連結された第2テープ100も矢印B方向へルー
プ状に移動する。このため、第2テープ100と結合さ
れたキャリアプレート70が第2ガイドレール60に沿
って上昇(プル)される。その結果、ドアガラス56が
一対のキャリアプレート58、70に支持されながら、
上昇していく。
【0111】逆に、ドアガラス56を下降させるべく、
図示しないパワーウインドレギュレータスイッチが操作
されると、モータ30が逆転駆動される。モータ30が
逆転駆動されると、スプロケット38が図11において
時計方向へ回転し、第1テープ44を矢印A方向と反対
方向へ移動させる。第1テープ44が矢印A方向と反対
方向へ移動すると、キャリアプレート58が下降すると
共に、第2テープ100も矢印B方向と反対方向へルー
プ状に移動される。このため、第2テープ100によっ
てキャリアプレート70が第2ガイドレール60に沿っ
て下降(プル)される。その結果、ドアガラス56が一
対のキャリアプレート58、70に支持されながら、下
降していく。
【0112】このように本実施形態では、第1レギュレ
ータ本体18側のキャリアプレート58については細長
いループ状に移動する第1テープ44によって昇降させ
ると共に、第2レギュレータ本体20側のキャリアプレ
ート70については幅広いループ状に移動する第2テー
プ100によって昇降させる構成としたので、一対のキ
ャリアプレート58、70を昇降させるために従来のよ
うに複雑にワイヤを折り返す必要がなくなる。その結
果、本実施形態によれば、繰り返し使用しても、第1テ
ープ44及び第2テープ100に蓄積される疲労は少な
く、これらの第1テープ44及び第2テープ100の耐
久性、ひいてはパワーウインドレギュレータ12の耐久
性を向上させることができる。
【0113】さらに、本実施形態によれば、第1ガイド
レール22側のキャリアプレート58を昇降させる第1
テープ44並びに第2ガイドレール60側のキャリアプ
レート70を昇降させる第2テープ100のいずれもル
ープ状に構成したので、キャリアプレート70の上昇動
作及び下降動作がいずれも第2テープ100のプル動作
(引張動作)によって行われる。このため、プッシュ動
作を考慮しなくても済む分、第2テープ100の要求剛
性を緩和することができる。
【0114】以上が本実施形態の基本的な作用並びに効
果であるが、本実施形態によれば、更に以下の作用並び
に効果が得られる。
【0115】第1に、本実施形態によれば、所定の剛性
を備えたテープ状の長尺体である第2テープ100を利
用してキャリアプレート70を昇降させる構成としたの
で、キャリアプレート70の昇降動作を安定的に行うこ
とができる。
【0116】第2に、本実施形態によれば、キャリアプ
レート58を昇降させるための構成としても、テープ状
の長尺体であるループ状の第1テープ44を用いている
ので、第1テープ44及び第2テープ100を構造的に
同質の部材として構成することができる。このため、第
2テープ100を第1テープ44に連結(固定)する際
に単純にクリップ72で連結することができると共に、
両者の連結部位に応力集中が生じにくくなる。
【0117】第3に、本実施形態によれば、第2テープ
100を第1ガイドレール22及び第2ガイドレール6
0の上端部間及び下端部間を移動するように配置したの
で、サイドドア10のドア本体14の中央部をフリース
ペースにすることができる。従って、前述した下方視界
確保のための覗き窓16を設置する等の要請に対して容
易に応えることができる。
【0118】第4に、本実施形態によれば、ドアガラス
56の上昇時には、スプロケット38、第1レギュレー
タ本体18側のアッパプーリ40、及び第2レギュレー
タ本体20側のアッパプーリ66、ロアプーリ102は
すべて図11において反時計方向へ回転し、逆にドアガ
ラス56の下降時には、スプロケット38、第1レギュ
レータ本体18側のアッパプーリ40、及び第2レギュ
レータ本体20側のアッパプーリ66、ロアプーリ10
2はすべて図11において時計方向へ回転する。すなわ
ち、ドアガラス56の昇降時におけるスプロケット38
及び一対のアッパプーリ40、66並びにロアプーリ1
02の回転方向はそれぞれに同一回転方向とされている
ため、いずれかのプーリ等の転動体の回転方向が他の転
動体の回転方向と異なる構成に比し、第1テープ44及
び第2テープ100の全長を短くすることができる。従
って、コスト削減を図ることができる。
【0119】また、いずれかの転動体の回転方向が他の
転動体の回転方向と異なると、第1テープ44及び第2
テープ100の屈曲方向が転動体毎に変化し、多くの折
り返しを経ることになるため、疲労が蓄積されやすくな
るが、本実施形態によれば、このような疲労の蓄積を抑
制させることができる。従って、第1テープ44及び第
2テープ100の耐久性、ひいてはパワーウインドレギ
ュレータ12の耐久性を向上させることができる。
【0120】第5に、本実施形態によれば、第1ガイド
レール22の上端側に配置された「上側転動体」として
のアッパプーリ40及び「下側転動体」としてのスプロ
ケット38に第1テープ44及び第2テープ100の双
方を巻き掛ける構成としたので、第1テープ44の巻掛
用のプーリと第2テープ100の巻掛用のプーリとを別
個独立に設ける場合に比し、部品点数の削減を図ること
ができ、構造の簡素化を図ることができる。
【0121】なお、図11に示される実施形態では、予
めループ状に形成された第2テープ100を用いたが、
これに限らず、図17に示される如く、結果的にループ
状となる第2テープ116を使用してもよい。簡単に説
明すると、この「第2ガラス支持体昇降手段」としての
第2テープ116は、第1テープ44と同様に構成され
ており、双方の端末部116A、116Bを重合させた
上でクリップ72で第1テープ44に留めることによ
り、ループ状に構成されている。
【0122】また、図11に示される実施形態では、前
記の如く、第1テープ44及び第2テープ100をアッ
パプーリ40に二重に巻き掛ける構成を採ったが、必ず
しもそのように構成する必要はなく、第1テープ44巻
掛用のアッパプーリと第2テープ100巻掛用のアッパ
プーリとを別個独立に設ける構成を採っても差し支えな
い。
【0123】この場合、前述した図7に示される実施形
態のところで説明したように、第1テープ44及び第2
テープ100をアッパプーリ40に二重に巻き掛ける構
成に比べて部品点数が増加するという不利はあるが、第
1テープ44の上端側と第2テープ100の上端左側と
が折曲部にて相互に摺接するのを極力防止することがで
きるという利点がある。その結果、第1テープ44及び
第2テープ100の耐久性、ひいてはパワーウインドレ
ギュレータ12の耐久性を向上させることができる。
【0124】次に、図18〜図23を用いて、本発明の
更に別の実施形態について説明する。なお、前述した図
1、図11等に示される実施形態と同一構成部分につい
ては、同一番号を付してその説明を省略する。
【0125】図18に示されるように、この実施形態で
は、第1ガイドレール22側に配設された「第1ガラス
支持体」としてのキャリアプレート150をループ状に
移動する第1テープ44を使って昇降させ、第2ガイド
レール60側に配設された「第2ガラス支持体」として
のキャリアプレート152を直線状に移動するプッシュ
・プルタイプの第2テープ68を使って昇降させる構成
を採用している点で、図1に示される実施形態と共通し
ている。
【0126】この実施形態では、ループ状に移動する第
1テープ44の伸びを吸収する伸び吸収機構(テンショ
ン機構)154の構成に特徴があり、以下に詳述する。
【0127】図19(A)には第1ガイドレール22側
に配設されたキャリアプレート150の正面図が示され
ており、又同図(B)にはキャリアプレート150の側
面図が示されており、更に同図(C)にはキャリアプレ
ート150の裏面図が示されている。さらに、図20に
はキャリアプレート150の横断面図が示されている。
【0128】これらの図に示されるように、キャリアプ
レート150の略中央部には、略矩形状の開口部156
が形成されている。また、キャリアプレート150の裏
面側には、第1ガイドレール22に沿ったキャリアプレ
ート150の昇降動作をガイドするための二種類のガイ
ド158、160がボルト162、164でそれぞれ固
定されている。
【0129】いずれのガイド158、160も樹脂製で
ありかつブロック状に形成されているが、開口部156
の側方に配置されたガイド158の側面には複数の突起
166が形成されている。これらの突起166に第1テ
ープ44の一方の端末部444Aが嵌合(圧入)される
ことにより、当該一方の端末部44Aがガイド158を
介してキャリアプレート150に固定されている。
【0130】さらに、キャリアプレート150の開口部
156内には、「伸び吸収手段」としての伸び吸収機構
154が配設されている。この伸び吸収機構154は、
スライダ168、「付勢手段」としての圧縮コイルスプ
リング170、及び「調節手段」としてのストッパ17
2を主要部として構成されている。
【0131】より具体的に説明すると、スライダ168
はキャリアプレート150の開口部156を貫通するよ
うにして配置されており、上部側を構成する筒状のスプ
リング収容部174と、下部側を構成するブロック状の
テープ取付部176とを備えている。スプリング収容部
174の両側部にはスライド溝178(図20参照)が
それぞれ形成されており、当該スライド溝178にはキ
ャリアプレート150の開口部156の両側部から互い
に接近する方向へ延出された一対のレール部180が嵌
合されている。これにより、スライダ168は、一対の
レール部180に沿って開口部156内をその上下方向
へスライド可能とされている。
【0132】また、スライダ168のテープ取付部17
6の側面には、ガイド158の突起166と対向する形
で複数の突起182が形成されている。この突起182
には第1テープ44の他方の端末部44Bが嵌合(圧
入)されることにより、当該他方の端末部44Bがスラ
イダ168に固定されている。従って、第1テープ44
の一方の端末部44Aと他方の端末部44Bとは互いに
対向した状態(オーバーラップした状態)で配置されて
おり、スライダ168も当該一方の端末部44Aに対し
てドア前後方向へオフセットして配置されている。
【0133】さらに、スライダ168のスプリング収容
部174内には、圧縮コイルスプリング170が収容さ
れている。この圧縮コイルスプリング170の下端部
は、キャリアプレート150における開口部156の下
端部側に形成されたスプリング係止板184に当接係止
されている。また、圧縮コイルスプリング170の上端
部は、スプリング収容部174にネジ186で固定され
たストッパ172に当接係止されている。従って、圧縮
コイルスプリング170は、スライダ168を上方側へ
常時押圧付勢している。
【0134】なお、圧縮コイルスプリング170の付勢
力(即ち、スプリング長)は、ネジ186によるストッ
パ172の締込み位置を調節することにより調節可能と
されている。
【0135】上記構成によれば、環境温度の変化や長期
間の使用等によりループ状に移動する第1テープ44に
伸びが生じることがある。この場合、第1テープ44の
他方の端末部44Bが固定されたスライダ168が圧縮
コイルスプリング170の付勢力によって上方へスライ
ドされる。これにより、第1テープ44に生じた伸びが
吸収され、第1テープ44に弛みが生じるのを防止する
ことができる。
【0136】ここで、本実施形態では、第1テープ44
の伸びを吸収するためのスライダ168を一方の端末部
44Aに対してドア前後方向へオフセットして配置した
ので、スライダ168のスライドストロークを大きく確
保することができる。このため、第1テープ44に生じ
た伸び量が大きい場合にも、スライダ168によって当
該伸びが確実に吸収される。
【0137】つまり、第1テープ44の一方の端末部4
4Aと他方の端末部44Bとをドア上下方向に対向して
配置させ、当該一方の端末部44Aと他方の端末部44
Bとを伸び吸収手段を介して連結することも可能ではあ
る。しかし、この場合には、双方の端末部44A、44
B間の距離が極めて短くなるため、吸収し得る伸び量も
小さくなる。
【0138】これに対し、本実施形態では、スライダ1
68を第1テープ44の一方の端末部44Aに対してド
ア前後方向にオフセットして配置したので、スライダ1
68のスライドストロークを大きく確保することがで
き、よって吸収し得る伸び量も大きくなる。その結果、
本実施形態によれば、第1テープ44に弛みが生じるの
を確実に防止することができ、ひいてはパワーウインド
レギュレータ12の適切な作動を確保することができ
る。
【0139】さらに、本実施形態では、スライダ168
のスプリング収容部174にネジ186で取り付けられ
るストッパ172の位置を調節することにより、スライ
ダ168をテープ伸び方向へ押圧付勢する圧縮コイルス
プリング170の付勢力を調節することができるため、
第1テープ44に付与すべき付勢力の大きさを最適なも
のとすることができる。
【0140】次に、図21及び図22を用いて、上述し
た図18〜図20に示される実施形態の更なる改良例に
ついて説明する。
【0141】これらの図、特には図22に示されるよう
に、この実施形態では、キャリアプレート150におけ
る開口部156の下部両側縁に設定される「屈曲部」と
しての一対のレール部190が切り起こしにより形成さ
れている。従って、切り落としにより形成される前述し
たレール部180とは、この点で相違している。これに
対応して、スライダ168のスプリング収容部174の
両側部には、レール部190が嵌合される「嵌合溝」と
しての一対のスライド溝192が形成されている。従っ
て、この実施形態のスライド溝192の溝幅は、前述し
たスライド溝178の溝幅よりも広くなっている。
【0142】上記構成によれば、第1テープ44に伸び
が生じた場合には、一対のスライド溝192内へ一対の
レール部190が嵌合された状態を維持しながら、スラ
イダ168が圧縮コイルスプリング170の付勢力によ
って上方へスライドすることになる。
【0143】ここで、本実施形態では、一対のレール部
190を切り起こしにより形成すると共に、これに合わ
せて一対のスライド溝192の溝幅も広く設定したの
で、切り落としによる嵌合(差し込み)構造に比べて、
スライダ168のキャリアプレート150への嵌合代を
大きく確保することができる。その結果、本実施形態に
よれば、キャリアプレート150内におけるスライダ1
68の移動を安定的に行わせることができ、ひいては第
1テープ44の伸び吸収性能の信頼性を高めることがで
きる。
【0144】なお、上述した図1、図11、及び図18
に示される実施形態では、覗き窓16を設置する必要が
あるサイドドア10に対して本発明を適用したが、これ
に限らず、他の部品を設置する必要がある車両用サイド
ドアに対して本発明を適用してもよい。
【0145】また、上述した図1、図11、及び図18
に示される実施形態では、キャリアプレート58、70
を昇降させるのにテープ状の長尺体である第1テープ4
4及び第2テープ68、100、116を用いたが、ベ
ルト状の長尺体を用いてもよい。さらに、請求項1記載
の本発明及び請求項8記載の本発明との関係において
は、ループ状に移動する第1テープ44を用いた構成以
外にも、ループ状に移動するワイヤを用いた構成も含ま
れる。さらに、請求項8記載の本発明との関係において
は、ループ状に移動する第2テープ100、116を用
いた構成以外にも、ループ状に移動するワイヤを用いた
構成も含まれる。
【0146】さらに、上述した図1、図11、及び図1
8に示される実施形態では、第2テープ68の一端部6
8A又は第2テープ100、116を第1テープ44の
前端側ラインの所定部位にクリップ72で固定する構成
を採ったが、これに限らず、第1レギュレータ本体18
側のキャリアプレート58の形状を変更する等すれば、
第2テープ68の一端部68A又は第2テープ100、
116を当該キャリヤプレートに固定することも可能で
ある。
【0147】また、上述した図1、図11、及び図18
に示される実施形態では、第1ガイドレール22の下端
側にモータ30及びスプロケット38を配設したが、こ
れに限らず、図23に示されるように、第1ガイドレー
ル22の上端側にモータ30及びスプロケット38を配
設する構成を採ってもよい。なお、この実施形態では、
第1ガイドレール22の下端側に第1テープ44の下端
側を巻き掛けるための半円形状のロアガイド194が配
設しているが、プーリを配設するようにしてもよい。
【0148】上記構成によれば、モータ30及びスプロ
ケット38を第1ガイドレール22の上端側に配置する
こととしたので、モータ30が被水の影響を受けるのを
防止することができるというメリットがある。
【0149】一方、上述した図1、図11、及び図18
に示される実施形態のように第1ガイドレール22の下
端側にモータ30及びスプロケット38に配置した場合
には、タバコ灰受などの他の設置部品や機能部品との干
渉を容易に避けることができる。このため、モータ30
を第1ガイドレール22の下端側に配置する際に当該モ
ータ30をどのような向きでも配置することができると
共に、他の設置部品や機能部品についても自由なレイア
ウトで配置することができるというメリットがある。
【0150】また、このようにモータ30及びスプロケ
ット38を第1ガイドレール22の上端側又は下端側に
配置すると、第1テープ44(図11の実施形態の場合
には第1テープ44及び第2テープ100、又図17の
実施形態の場合には第1テープ44及び第2テープ11
6)とスプロケット38との係合範囲が増えるため、駆
動力の伝達の確実性を担保することができるという効果
も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係るパワーウインドレギュレータ
の全体構成を示す正面図である。
【図2】図1に示されるパワーウインドレギュレータの
第1レギュレータ本体を同図の矢印2方向から見て示す
側面図である。
【図3】図1に示されるパワーウインドレギュレータの
第2レギュレータ本体を同図の矢印3方向から見て示す
側面図である。
【図4】本実施形態に係る覗き窓の存在を考慮したパワ
ーウインドレギュレータを備えた大型トラックの助手席
側のサイドドアを示す概略正面図である。
【図5】図1に示される第1レギュレータ本体のアッパ
プーリ付近の構成を中心に示す同図の5線矢視部の拡大
正面図である。
【図6】図1に示される第1レギュレータ本体のキャリ
アプレート付近の構成を中心に示す同図の6線矢視部の
拡大正面図である。
【図7】第1レギュレータ本体側のアッパプーリを別個
独立に設けた実施形態を示す図1に対応する正面図であ
る。
【図8】第2テープの弛み防止手段を付加した実施形態
を示す要部拡大正面図である。
【図9】図8に示される弛み防止手段を側方から見た状
態を示す側面図である。
【図10】図8に示される弛み防止手段の横断面構造を
底面側から見て示す断面図である。
【図11】別の実施形態に係るパワーウインドレギュレ
ータの全体構成を示す正面図である。
【図12】図11に示される実施形態に係る覗き窓の存
在を考慮したパワーウインドレギュレータを備えた大型
トラックの助手席側のサイドドアを示す概略正面図であ
る。
【図13】図11に示される第1レギュレータ本体のア
ッパプーリ付近の構成を中心に示す同図の13線矢視部
の拡大正面図である。
【図14】アッパプーリに第1テープ及び第2テープが
巻き掛けられた状態を示す図13の14−14線に沿う
縦断面図である。
【図15】図11に示される第1レギュレータ本体のス
プロケット付近の構成を中心に示す同図の15線矢視部
の拡大正面図である。
【図16】スプロケットに第1テープ及び第2テープが
巻き掛けられた状態を示す図15の16−16線に沿う
縦断面図である。
【図17】第2テープの別の実施形態を示す図6に対応
する拡大正面図である。
【図18】更に別の実施形態に係るパワーウインドレギ
ュレータの全体構成を示す正面図である。
【図19】(A)は伸び吸収機構が配設されたキャリア
プレート(図18の19線矢視部)の拡大正面図、
(B)はその拡大側面図、(C)はその拡大裏面図であ
る。
【図20】図19に示される伸び吸収機構の横断面図
(図19(A)の20−20線に沿う断面図)である。
【図21】キャリアプレートへのスライダの嵌合構造を
改良した実施形態を示す図19(A)に対応する拡大正
面図である。
【図22】図21の22−22線に沿う図20に対応す
る横断面図である。
【図23】モータ及びスプロケットを第1ガイドレール
の上端側に配置した実施形態を示す図18に対応するパ
ワーウインドレギュレータの全体構成を示す正面図であ
る。
【図24】従来例に係る覗き窓の存在を考慮したパワー
ウインドレギュレータを備えた大型トラックの助手席側
のサイドドアを示す概略正面図である。
【符号の説明】 10 サイドドア(車両用サイドドア) 12 パワーウインドレギュレータ 22 第1ガイドレール 30 モータ(駆動手段) 38 スプロケット(転動体) 40 アッパプーリ(転動体) 44 第1テープ(第1ガラス支持体昇降手段) 44A 一方の端末部 44B 他方の端末部 46 アッパスライダ(第1ガラス支持体昇降手段) 48 ロアスライダ(第1ガラス支持体昇降手段) 50 テンション機構(第1ガラス支持体昇降手段) 56 ドアガラス 58 キャリアプレート(第1ガラス支持体) 60 第2ガイドレール 66 アッパプーリ(転動体) 68 第2テープ(第2ガラス支持体昇降手段) 68A 一端部 68B 中間部 68C 他端部 70 キャリアプレート(第2ガラス支持体) 80 アッパ第1プーリ(転動体) 82 アッパ第2プーリ(転動体) 90 第2ガイドレール 100 第2テープ(第2ガラス支持体昇降手段) 102 ロアプーリ(転動体) 116 第2テープ(第2ガラス支持体昇降手段) 150 キャリアプレート(第1ガラス支持体) 152 キャリアプレート(第2ガラス支持体) 154 伸び吸収機構(伸び吸収手段) 168 スライダ 170 圧縮コイルスプリング(付勢手段) 172 ストッパ(調節手段) 190 レール部(屈曲部) 192 スライド溝(嵌合溝)

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両用サイドドア内に設けられ、駆動力
    によってドアガラスを自動的に昇降させるパワーウイン
    ドレギュレータであって、 車両用サイドドア内のドア前端側及びドア後端側にドア
    ガラス昇降方向を長手方向として互いに平行に配置され
    た第1ガイドレール及び第2ガイドレールと、 第1ガイドレール及び第2ガイドレールに設けられ、ド
    アガラスを支持する第1ガラス支持体及び第2ガラス支
    持体と、 第1ガイドレール側にループ状に設けられ、所定の部位
    で第1ガラス支持体と連結された第1ガラス支持体昇降
    手段と、 この第1ガラス支持体昇降手段に駆動力を付与し、当該
    第1ガラス支持体昇降手段をループ状に移動させる駆動
    手段と、 一端部が第1ガラス支持体昇降手段又は第1ガラス支持
    体に連結されると共に他端部が第2ガラス支持体と連結
    され、少なくとも第2ガラス支持体を第2ガイドレール
    に沿ってドアガラス昇降方向へ移動させる程度の剛性を
    備えた可撓性を有する第2ガラス支持体昇降手段と、 を備えていることを特徴とするパワーウインドレギュレ
    ータ。
  2. 【請求項2】 前記第2ガラス支持体昇降手段は、テー
    プ状又はベルト状の長尺体である、 ことを特徴とする請求項1に記載のパワーウインドレギ
    ュレータ。
  3. 【請求項3】 前記第1ガラス支持体昇降手段は、テー
    プ状又はベルト状の長尺体を含んで構成されている、 ことを特徴とする請求項2に記載のパワーウインドレギ
    ュレータ。
  4. 【請求項4】 前記第2ガラス支持体昇降手段は、その
    中間部が第1ガイドレール及び第2ガイドレールの上端
    部間を移動するように配置されている、 ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記
    載のパワーウインドレギュレータ。
  5. 【請求項5】 前記第1ガラス支持体昇降手段及び第2
    ガラス支持体昇降手段は複数の転動体に巻き掛けられて
    おり、 ドアガラス上昇時における当該複数の転動体の回転方向
    並びにドアガラス下降時における当該複数の転動体の回
    転方向がそれぞれに同一回転方向とされている、 ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記
    載のパワーウインドレギュレータ。
  6. 【請求項6】 前記第1ガイドレールの上端側に配置さ
    れた同一の転動体に、ループ状に移動する第1ガラス支
    持体昇降手段の上端側及び第2ガラス支持体昇降手段の
    中間部が共に巻き掛けられている、 ことを特徴とする請求項5に記載のパワーウインドレギ
    ュレータ。
  7. 【請求項7】 前記第1ガイドレールの上端側に配置さ
    れた転動体には、ループ状に移動する第1ガラス支持体
    昇降手段の上端側が巻き掛けられており、 当該転動体の外側付近に配置された別の転動体には、直
    線状に移動する第2ガラス支持体昇降手段の中間部が巻
    き掛けられている、 ことを特徴とする請求項5に記載のパワーウインドレギ
    ュレータ。
  8. 【請求項8】 車両用サイドドア内に設けられ、駆動力
    によってドアガラスを自動的に昇降させるパワーウイン
    ドレギュレータであって、 車両用サイドドア内のドア前端側及びドア後端側にドア
    ガラス昇降方向を長手方向として互いに平行に配置され
    た第1ガイドレール及び第2ガイドレールと、 第1ガイドレール及び第2ガイドレールに設けられ、ド
    アガラスを支持する第1ガラス支持体及び第2ガラス支
    持体と、 第1ガイドレール側にループ状に設けられ、所定の部位
    で第1ガラス支持体と連結された第1ガラス支持体昇降
    手段と、 この第1ガラス支持体昇降手段に駆動力を付与し、当該
    第1ガラス支持体昇降手段をループ状に移動させる駆動
    手段と、 第1ガイドレール及び第2ガイドレール間にループ状に
    設けられ、第2ガラス支持体並びに第1ガラス支持体昇
    降手段又は第1ガラス支持体と連結された第2ガラス支
    持体昇降手段と、 を備えていることを特徴とするパワーウインドレギュレ
    ータ。
  9. 【請求項9】 前記第2ガラス支持体昇降手段は、テー
    プ状又はベルト状の長尺体である、 ことを特徴とする請求項8に記載のパワーウインドレギ
    ュレータ。
  10. 【請求項10】 前記第1ガラス支持体昇降手段は、テ
    ープ状又はベルト状の長尺体を含んで構成されている、 ことを特徴とする請求項9に記載のパワーウインドレギ
    ュレータ。
  11. 【請求項11】 前記第2ガラス支持体昇降手段は、第
    1ガイドレール及び第2ガイドレールの上端部間及び下
    端部間を移動するように配置されている、 ことを特徴とする請求項8乃至請求項10のいずれかに
    記載のパワーウインドレギュレータ。
  12. 【請求項12】 前記第1ガラス支持体昇降手段及び第
    2ガラス支持体昇降手段は複数の転動体に巻き掛けられ
    ており、 ドアガラス上昇時における当該複数の転動体の回転方向
    並びにドアガラス下降時における当該複数の転動体の回
    転方向がそれぞれに同一回転方向とされている、 ことを特徴とする請求項8乃至請求項11のいずれかに
    記載のパワーウインドレギュレータ。
  13. 【請求項13】 前記第1ガイドレールの上端側に配置
    された同一の上側転動体及び前記第1ガイドレールの下
    端側に配置された同一の下側転動体に、ループ状に移動
    する第1ガラス支持体昇降手段及び第2ガラス支持体昇
    降手段が共に巻き掛けられている、 ことを特徴とする請求項12に記載のパワーウインドレ
    ギュレータ。
  14. 【請求項14】 前記第1ガイドレールの上端側に配置
    された転動体には、ループ状に移動する第1ガラス支持
    体昇降手段の上端側が巻き掛けられており、 当該転動体の外側付近に配置された別の転動体には、ル
    ープ状に移動する第2ガラス支持体昇降手段の上端側が
    巻き掛けられている、 ことを特徴とする請求項12に記載のパワーウインドレ
    ギュレータ。
  15. 【請求項15】 前記第1ガラス支持体昇降手段の一方
    の端末部は前記第1ガラス支持体に固定されていると共
    に、 当該第1ガラス支持体昇降手段の他方の端末部側には当
    該第1ガラス支持体昇降手段の伸びを吸収する伸び吸収
    手段が設けられており、 さらに、当該伸び吸収手段は当該一方の端末部に対して
    ドア前後方向へオフセットして配置されている、 ことを特徴とする請求項1乃至請求項14のいずれかに
    記載のパワーウインドレギュレータ。
  16. 【請求項16】 前記伸び吸収手段は、 前記第1ガラス支持体昇降手段の他方の端末部が固定さ
    れ、前記第1ガラス支持体内でスライド可能に配置され
    たスライダと、 このスライダを当該第1ガラス支持体昇降手段の伸び方
    向へ付勢する付勢手段と、 この付勢手段の付勢力を調節する調節手段と、 を含んで構成されている、 ことを特徴とする請求項15に記載のパワーウインドレ
    ギュレータ。
  17. 【請求項17】 前記スライダには嵌合溝が設けられて
    おり、前記第1ガラス支持体には当該嵌合溝に嵌合され
    る屈曲部が設けられている、 ことを特徴とする請求項16に記載のパワーウインドレ
    ギュレータ。
  18. 【請求項18】 前記駆動手段は、第1ガイドレールの
    上端側又は下端側に配置されている、 ことを特徴とする請求項1乃至請求項17のいずれかに
    記載のパワーウインドレギュレータ。
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