JP2000100925A - パワ―素子の間の絶縁壁 - Google Patents
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Abstract
小さな素子の分離のための絶縁壁を提供する。 【解決手段】 第1の導電型の半導体ウェハの異なるウ
ェルの中に基本素子が形成され、少なくともひとつのウ
ェルの中の基本素子は高い電流密度で動作することがあ
り、前記基本素子を分離する第2の導電型の絶縁壁にお
いて、ウェハ材料の部分で分離される少なくとも2つの
基本絶縁壁を有し、前記部分が基準電位に結合される。
Description
関し、特に、大きな電流のスイッチング及び/又は高い
逆耐電圧を有する素子に関する。
子として用いられている。素子の横方向の絶縁を保証し
降伏電圧を改良するために、素子の周囲にはシリコンウ
ェハの上面から下面までドーパント原子の深い拡散によ
り形成される絶縁壁が構成され、この絶縁壁の中央で切
断されていた。
数個の垂直素子を同じチップに製造することが可能にな
った。本出願人によるEP特許出願EP−A−0721
218にはその種の例が記載されている。この従来技術
では絶縁壁で囲まれたウェルに構成される素子は近傍の
素子から絶縁され相互に干渉しないようになっている。
ルの素子をふくむ構造において、素子を介して高い電流
が流れることを確認した。従って、フランス特許出願9
7/06822(1997年5月28日出願)では、静
的絶縁と動的絶縁を分けて解析し、問題を解決する絶縁
壁の構造を改良した。
れる深い拡散の合流点での中央部でドープレベルが10
16atoms/cm3以上の絶縁壁構造を提供した。
又、絶縁壁の中央部が、深い拡散が形成されるウェハの
厚さの半分より大きな横方向の広がりをもつ構造を提供
した。
して、絶縁壁を形成するときの拡散アニールの時間を増
加させ、更に絶縁壁の厚さを厚くすることにつながる。
場合には、近傍のウェルを絶縁するために、絶縁壁の幅
はウェハの厚さより大きくなければならない。これはシ
リコン表面の上で絶縁壁が大きな割合を占めることを意
味する。
漏洩電流の少ない絶縁壁を提供することを目的とする。
が高い電流に対しても小さな絶縁壁を提供することにあ
る。
の本発明の特徴は、第1の導電型の半導体ウェハの異な
るウェルの中に基本素子が形成され、少なくともひとつ
のウェルの中の基本素子は高い電流密度で動作すること
があり、前記基本素子を相互に分離するための第2の導
電型の絶縁壁において、前記ウェハの材料の部分(6
5)で分離される少なくとも2つの基本絶縁壁(63、
64)がもうけられ、この部分が基準電位に結合される
絶縁壁にある。
下面からドーパントを拡散するための開口の幅がウェハ
の厚さの半分より小である。
のウェルの分離に用いられる。
直トライアックの少なくともひとつをふくむ2つのウェ
ルの分離に用いられる。
体ウェハの裏面に単一のメタライゼーションがもうけら
れる構造体に用いられる。
され、原寸をあらわしていない。当業者は所望の特性に
従って接合の深さと素子の横方向サイズを決定すること
ができる。
サイリスタの例である。この図は単純化され本発明に関
連する部分のみが示される。特に、サイリスタのゲート
構造は図示しない。
し、右側は、P型絶縁壁10により左側から分離された
ウェルに形成される垂直サイリスタTh1に対応する。
この構造はN型基板11の中に形成される。ダイオード
D1は基板の上面のP型領域12と基板の下面の重くド
ープされたN型領域13を有する。サイリスタTh1は
基板の上面のP型領域15と、下面のP型領域16と、
下面の領域16の中に形成されるN型領域17を有す
る。構造の下面はカソードメタライゼーションM11で
被覆される。領域12はアノードメタライゼーションM
12で被覆される。領域15はサイリスタのアノードメ
タライゼーションM13で被覆される。
を防止することである。絶縁壁がないと被覆M13とM
11の間に、領域15、11、13で形成されるPNN
+ダイオードd1が発生する。ダイオードd1はM13
がM11に対し正にバイアスされると導通し、ゲート電
流がないときにサイリスタTh1を導通させる。絶縁壁
10の存在により基板11を介した一方が必然的にオフ
である2つの逆直列接続のダイオードを分離する。
ダイオードD1の電流にかかわらず発生するので、この
絶縁壁は静的効果を有する。
Th2の例である。2つの素子は絶縁壁20で分離され
る。図2は、図1と同様に単純化されサイリスタゲート
は示されない。構造はN型基板21に形成される。ダイ
オードD2は上側にN型領域22を、下側にP型領域2
3を有する。サイリスタTh2は、上側に、P型領域2
5と、N型領域27をふくむP型領域26を有する。横
サイリスタをふくむNウェルの下面は絶縁層28で被覆
される。下面全体はダイオードのアノードメタライゼー
ションM21で被覆される。領域22はダイオードのカ
ソードメタライゼーションM22で被覆される。領域2
5は横サイリスタのアノードメタライゼーションM23
で被覆される。領域27はサイリスタのカソードメタラ
イゼーションで被覆される。
M23とM22の間にPNN+ダイオードd2が発生
し、サイリスタのアノードM23がM22に対し正にバ
イアスされると、領域25と基板21の間の導通によ
り、サイリスタTh2がゲート電流がなくても導通す
る。
を防止するために用いられ、静的効果を有する。
壁30で分離される2つのトライアックを示す。左側の
トライアックは上から下にサイリスタTh3とTh4を
有し、右側のトライアックは上から下にサイリスタTh
5とサイリスタTh6を有する。左側の上面にP型領域
32と33(図示の関係で分離してあるが一体でもよ
い)がもうけられる。領域32にはN型領域34がもう
けられる。下面にはP型領域35がもうけられ、この領
域35の中に、N型領域36が領域33に対向してもう
けられる。図の右側では、領域42から46は領域32
から36に対応する。領域35と45は実際には単一の
P型層である。背面はメタライゼーションM31で被覆
される。サイリスタTh3のカソード領域とサイリスタ
Th4のアノード領域はメタライゼーションM32で被
覆される。サイリスタTh5のカソード領域とサイリス
タTh6のアノード領域はメタライゼーションM42で
被覆される。
の図面のような寄生ダイオードは発生しないが、多数の
寄生トランジスタが発生して、これらがオンになってゲ
ート信号がないときに一方又は他方のトライアックをオ
ンにする。
し静的電圧保護の機能を有する。今まではこの機能で十
分であると考えられていた。
に、通常の動作の間は各端子の全ての電圧配置に対し装
置の動作は満足できるが、一方のトライアックの電流が
所定の閾値を越える減少が時々発生することを見出し
た。同様の問題は図1、図2及び他の回路でも確認され
ている。特に、図1の場合には、ダイオードD1に大電
流が流れると、近傍の構造体に漏洩電流が流れ、この電
流が大きいと、サイリスタTh1がトリガされる。図2
の場合には、ダイオードD2に大電流が流れると、サイ
リスタTh2がトリガされるようになる。図3の場合に
は、サイリスタTh3に大電流が流れると、サイリスタ
Th5がトリガされるようになる。
基板11の上面と下面のマスク51、52からのP型の
ドーピングの注入とアニール又はドーピング注入中のア
ニールにより形成される。両方の場合に、シリコンウェ
ハが200−300μmのオーダの厚さの場合には、長
時間、例えば数百時間のアニールを行って、上面及び下
面からの拡散により拡がるドーパントが合体するように
する。もちろん、表面のドーピングレベルは上下の拡散
が合体する位置、つまり絶縁壁の中央部のドーピングレ
ベルよりはるかに高い。拡散ステップの異状な長時間化
を避けるために、通常、2つの拡散が合体したときに拡
散を中止しており、特にこのステップを長時間化する理
由はなかった。従って、中央部でのドーパントの濃度は
比較的低く例えば1015atoms/cm3程度であ
る。従って、中央部での絶縁壁の幅はマスクの開口の幅
Lにほぼ等しい。さらに、従来の技術では、絶縁壁のサ
イズを出来るだけ小さくすることが望まれ、従って、幅
Lは可能な限り小さく選択されていた。
によると、ウェルの電流密度が所定の閾値を越えると発
生したキャリアにより絶縁壁がオーバフローし、キャリ
アが近傍のウェルに拡散して妨害を発生する。一般に、
ウェルのキャリア密度がウェルの中の素子の導通によっ
て過大となると、キャリアは絶縁壁の薄い少なくドープ
された領域を横切って拡散する。つまり、静的に効率的
な絶縁壁は動的には非効率的でありうる。
解決は、絶縁壁の中央部に十分なドーピングレベルを与
えて、電子が近傍のウェルに拡散することを防止する効
率的なバリアを形成することである。実用的には、中央
部でのドーパントの濃度が1016atoms/cm3
より大きいと、多くの場合問題は解決し、又、絶縁壁の
中央部の幅にも作用する。図5はこの方法による絶縁壁
を示す。この壁は開口55、56からのドープ領域の拡
散により形成され、拡散領域57、58が相互に入り込
み、中央部59でのドーピングレベルが増加する。
し、長時間のアニールを必要とし、拡散壁の幅を増加さ
せなければならない。ウェルの間に高い動的絶縁を必要
とし、ウェルの中に大電流が流れるときは、絶縁壁の幅
は半導体ウェハの厚さの2倍以上が必要となる。
せ、ウェルを横切る電流が大きいときでも絶縁壁の必要
な幅を減少させる。
壁を構成する。
は61、右側は62とする。左右の各部は高電圧又は大
電流パワー素子が形成されるウェルに対応する。本発明
によると、絶縁壁は2つの基本絶縁壁63、64を有
し、これらは半導体基板の一部65で分離される。図6
Aはこれらの基本絶縁壁の形成を示し、図4と同様に、
半導体ウェハの上下面のマスク67、68の開口を介し
て形成される。
上下面で領域65に接するN+型のオーバードープ領域
71、72が形成される。これらの領域は、各々、メタ
ライゼーション73、74と接する。メタライゼーショ
ン73はN+領域71の上と、好ましくは、壁63、6
4の少なくとも一部の上に形成される。メタライゼーシ
ョン74はパワー素子の裏面全体を被覆する。メタライ
ゼーション74は基準電圧例えば接地に接続される。メ
タライゼーション73は壁63、64による結合のた
め、メタライゼーション74の電位にある。
最少の寸法でよい。しかし好ましくはこれらは従来より
深く拡散され、中央部でのドーピングレベルが106a
toms/cm3を越えるようにする。
れと比較するため、所定の大きさの大電流が流れるウェ
ルの近傍のウェルの漏洩電流を測定した。図7で、第1
のウェルの電流Iは横軸に0から−10アンペアで示
す。電流を負で示すのは構造体から流出するからであ
る。近傍のウェルの漏洩電流Ifはたて軸に対数目盛で
示す。
1、52の開口の幅は100μmのオーダであり、壁の
中央部でのドーパントの濃度は5×1014atom/
cm 3である。第1のウェルの電流が1Aを越えると漏
洩電流は0.1Aのオーダに達することがわかる。
22のウェルに対応し、開口55、56の幅は200μ
mのオーダであり、中央部の濃度は1016atoms
/cm3である。第1のウェルの電流が−2Aより大き
いとき、漏洩電流は10−2Aよりはるかに小さい。
縁壁の拡散のための開口の幅は400μmである。この
とき、漏洩電流は10−4Aのオーダの値に減少する。
造に対応し、絶縁壁を形成するためのマスクの開口の幅
は50μmのオーダ、2つの基本絶縁壁の間隔は300
μmのオーダである。このとき、構造体の幅は曲線83
の場合の構造体の幅にほぼ等しい。電流が4Aを越える
とき、漏洩電流は100のオーダで減少することがわか
る。電流がより小さいときは減少率は更に大きく100
0のオーダとなる。
法を減少させる。実際、曲線84と同じ結果を曲線83
の構造で得るためには、後者の構造の幅は非常に大きく
しなければならない。
えばウェル61から来る電子が第1の絶縁壁63を横切
ると、接地接続73、74により中央領域65から除去
されることから得られる。従って、絶縁壁の第2の部分
64を横切る電子はわずかである。
されたウェルの中に形成する素子の性質、及びウェルの
数に関しては実施例に限定されない。
示す。
Claims (5)
- 【請求項1】 第1の導電型の半導体ウェハの異なるウ
ェルの中に基本素子が形成され、少なくともひとつのウ
ェルの中の基本素子は高い電流密度で動作することがあ
り、前記基本素子を相互に分離するための第2の導電型
の絶縁壁において、 前記ウェハの材料の部分(65)で分離される少なくと
も2つの基本絶縁壁(63、64)がもうけられ、この
部分が基準電位に結合されることを特徴とする、パワー
素子の間の絶縁壁。 - 【請求項2】 基板の上面及び下面からドーパントを拡
散するための開口の幅がウェハの厚さの半分より小であ
る請求項1記載のパワー素子の間の絶縁壁。 - 【請求項3】 垂直トライアックをふくむ2つのウェル
を分離する請求項1又は2に記載のパワー素子の間の絶
縁壁。 - 【請求項4】 少なくとも一方のウェルがダイオード、
サイリスタ及び垂直トライアックの少なくともひとつを
ふくむ2つのウェルを分離する請求項1又は2に記載の
パワー素子の間の絶縁壁。 - 【請求項5】 基本素子が垂直型であり、半導体ウェハ
の裏面に単一のメタライゼーションがもうけられる請求
項1−4のひとつに記載のパワー素子の間の絶縁壁。
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