JP2000100382A - 蛍光ランプおよびそれを用いた光源装置 - Google Patents
蛍光ランプおよびそれを用いた光源装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】光束劣化防止効果及び消費水銀量の低減効果を
最大限に引き出すことのできる蛍光ランプおよびそれを
用いた光源装置を提供する。 【解決手段】この蛍光ランプは、透光性気密容器1の内
面に形成された蛍光体被膜3中に蛍光体粒子7以外の金
属酸化物を介在させて、この金属酸化物を蛍光体被膜3
の保護材8とし、且つ、蛍光体被膜3の気密空間2側の
表面に蛍光体粒子7以外の金属酸化物で形成される表面
保護層9を設けて成る。保護材8および表面保護層9は
互いに出発材料が同じで、且つ、最終的な化学組成が互
いに異なる金属酸化物から形成されるので、金属酸化物
が水銀の吸着あるいは光束劣化の原因となる種々のダメ
ージを最小限に抑えるバリア機能を発揮し、全体として
点灯時間経過に伴う透光性気密容器1内での水銀消費や
光束劣化が抑制される消費水銀量の低減効果並びに光束
劣化防止効果を最大限に引き出すことが可能となる。
最大限に引き出すことのできる蛍光ランプおよびそれを
用いた光源装置を提供する。 【解決手段】この蛍光ランプは、透光性気密容器1の内
面に形成された蛍光体被膜3中に蛍光体粒子7以外の金
属酸化物を介在させて、この金属酸化物を蛍光体被膜3
の保護材8とし、且つ、蛍光体被膜3の気密空間2側の
表面に蛍光体粒子7以外の金属酸化物で形成される表面
保護層9を設けて成る。保護材8および表面保護層9は
互いに出発材料が同じで、且つ、最終的な化学組成が互
いに異なる金属酸化物から形成されるので、金属酸化物
が水銀の吸着あるいは光束劣化の原因となる種々のダメ
ージを最小限に抑えるバリア機能を発揮し、全体として
点灯時間経過に伴う透光性気密容器1内での水銀消費や
光束劣化が抑制される消費水銀量の低減効果並びに光束
劣化防止効果を最大限に引き出すことが可能となる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放電媒体が封入さ
れた透光性気密容器内に蛍光体被膜が形成され、放電媒
体の放電により発せられる紫外線を、蛍光体被膜によっ
て可視光に変換する蛍光ランプおよびそれを用いた光源
装置に関するものである。
れた透光性気密容器内に蛍光体被膜が形成され、放電媒
体の放電により発せられる紫外線を、蛍光体被膜によっ
て可視光に変換する蛍光ランプおよびそれを用いた光源
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】蛍光ランプは、今日広く普及している重
要な光源のひとつである。蛍光ランプは、一般に、透光
性気密容器内に封入された水銀を放電により励起させて
発生させた紫外線を、透光性気密容器の内面に塗布した
蛍光体によって可視光に変換して放射するものである。
要な光源のひとつである。蛍光ランプは、一般に、透光
性気密容器内に封入された水銀を放電により励起させて
発生させた紫外線を、透光性気密容器の内面に塗布した
蛍光体によって可視光に変換して放射するものである。
【0003】ところで、近年、地球環境問題に対する意
識がこれまで以上に高揚してきており、蛍光ランプに使
用されている水銀廃棄物も環境汚染源の一つとして一層
強く認識されつつある。このような状況下で蛍光ランプ
における様々な取り組みが活発化してきており、例え
ば、蛍光ランプの使用水銀量の低減化、水銀の不使用化
への多くの検討がなされている。
識がこれまで以上に高揚してきており、蛍光ランプに使
用されている水銀廃棄物も環境汚染源の一つとして一層
強く認識されつつある。このような状況下で蛍光ランプ
における様々な取り組みが活発化してきており、例え
ば、蛍光ランプの使用水銀量の低減化、水銀の不使用化
への多くの検討がなされている。
【0004】まず水銀の不使用化を目指した蛍光ランプ
には、水銀に代わる無害な紫外線放射源として、例えば
キセノン放電からの紫外線(主波長147nm)を利用
した希ガス蛍光ランプがある。この希ガス蛍光ランプ
は、水銀を利用した従来の蛍光ランプに比べて、周囲温
度の変化による光束変動がないこと、あるいは始動後の
光束立ち上がり特性が良いなどの優れた特長を有し、既
にOA機器用などの一部用途で実用化されているもの
の、効率的には水銀を使用した蛍光ランプに比べて遙か
に劣り、一般照明などの分野での代替化は困難なのが現
状である。
には、水銀に代わる無害な紫外線放射源として、例えば
キセノン放電からの紫外線(主波長147nm)を利用
した希ガス蛍光ランプがある。この希ガス蛍光ランプ
は、水銀を利用した従来の蛍光ランプに比べて、周囲温
度の変化による光束変動がないこと、あるいは始動後の
光束立ち上がり特性が良いなどの優れた特長を有し、既
にOA機器用などの一部用途で実用化されているもの
の、効率的には水銀を使用した蛍光ランプに比べて遙か
に劣り、一般照明などの分野での代替化は困難なのが現
状である。
【0005】このため、現状では、使用水銀量の低減化
が現実的な対応策となっている。その具体策としては、
ランプ1本当たりの封入水銀量の低減化(封入水銀量
を必要最低限の封入量に適正化する)、ランプ寿命の
改善に伴うランプの廃棄頻度減少による長期的視野での
水銀使用量の低減化などがあげられる。
が現実的な対応策となっている。その具体策としては、
ランプ1本当たりの封入水銀量の低減化(封入水銀量
を必要最低限の封入量に適正化する)、ランプ寿命の
改善に伴うランプの廃棄頻度減少による長期的視野での
水銀使用量の低減化などがあげられる。
【0006】まず、について説明する。透光性気密容
器内に封入された水銀は、点灯時間の経過に伴い、透光
性気密容器を構成するガラスバルブの内面や蛍光体によ
って徐々に消費される。すなわち、水銀はこれらの部位
に吸着された後、ガラスや蛍光体中の成分や、透光性気
密容器内の残留不純ガスなどとの反応により、種々の化
合物として堆積し、放電には寄与できなくなり無効化し
ていく。このため、ランプ寿命(定格寿命)以前に水銀
が枯渇するのを回避するために、過剰の水銀が封入され
ている。したがって、封入水銀量を減らすためには、透
光性気密容器内での消費水銀量の低減、すなわち、無効
水銀の生成を低減させる必要がある。
器内に封入された水銀は、点灯時間の経過に伴い、透光
性気密容器を構成するガラスバルブの内面や蛍光体によ
って徐々に消費される。すなわち、水銀はこれらの部位
に吸着された後、ガラスや蛍光体中の成分や、透光性気
密容器内の残留不純ガスなどとの反応により、種々の化
合物として堆積し、放電には寄与できなくなり無効化し
ていく。このため、ランプ寿命(定格寿命)以前に水銀
が枯渇するのを回避するために、過剰の水銀が封入され
ている。したがって、封入水銀量を減らすためには、透
光性気密容器内での消費水銀量の低減、すなわち、無効
水銀の生成を低減させる必要がある。
【0007】次に上述のについて説明する。蛍光ラン
プの寿命決定因子は一般に、1)電極基材の断線あるい
は電極基材に塗布された熱電子放射物質(エミッタ)の
消耗などに起因するいわゆる不点寿命、および、2)ガ
ラスバルブや蛍光体表面の変色や黒化、あるいは蛍光体
そのものの経時劣化による発光効率の低下などに起因す
るいわゆる光束寿命の2つに大別される。すなわち、蛍
光ランプの寿命は一般に、電極切れによる不点寿命と光
束劣化による光束寿命とのいずれか短い方で規定されて
いる。
プの寿命決定因子は一般に、1)電極基材の断線あるい
は電極基材に塗布された熱電子放射物質(エミッタ)の
消耗などに起因するいわゆる不点寿命、および、2)ガ
ラスバルブや蛍光体表面の変色や黒化、あるいは蛍光体
そのものの経時劣化による発光効率の低下などに起因す
るいわゆる光束寿命の2つに大別される。すなわち、蛍
光ランプの寿命は一般に、電極切れによる不点寿命と光
束劣化による光束寿命とのいずれか短い方で規定されて
いる。
【0008】これらのうち、2)に関しては、水銀と蛍
光体成分やガラス中のアルカリ成分あるいは透光性気密
容器内の残留不純物との反応による化合物の生成・堆
積、また水銀や希ガスなどのイオンボンバードによる蛍
光体の劣化、さらには紫外線による蛍光体の劣化などが
考えられている。これらの対策として、蛍光体の改善や
ガラス内面に設ける透明保護膜の開発などが行われてい
る。しかしながら、電極(フィラメント)を透光性気密
容器内に有する一般の蛍光ランプでは、本質的に上記
1)の改善には限界があり、寿命改善上の足枷となって
いる。
光体成分やガラス中のアルカリ成分あるいは透光性気密
容器内の残留不純物との反応による化合物の生成・堆
積、また水銀や希ガスなどのイオンボンバードによる蛍
光体の劣化、さらには紫外線による蛍光体の劣化などが
考えられている。これらの対策として、蛍光体の改善や
ガラス内面に設ける透明保護膜の開発などが行われてい
る。しかしながら、電極(フィラメント)を透光性気密
容器内に有する一般の蛍光ランプでは、本質的に上記
1)の改善には限界があり、寿命改善上の足枷となって
いる。
【0009】このような観点から、近年では透光性気密
容器内に電極を有さない無電極蛍光ランプが特に脚光を
浴び、既に一部で実用化されている。この種の無電極蛍
光ランプは、上述の透光性気密容器内に電極を有した蛍
光ランプ(無電極蛍光ランプと区別するために、以下で
は有電極蛍光ランプと称す)と同様に透光性気密容器内
に水銀および希ガスが封入されているが、透光性気密容
器内には電極を有さず、透光性気密容器の外部に配設さ
れたエネルギ供給手段によって封入ガスを励起させるこ
とにより、気密空間内で放電を生起し、これにより放射
される紫外線で透光性気密容器の内面に形成された蛍光
膜を励起することによって可視光を得るものである。こ
の種の無電極蛍光ランプは透光性気密容器内に電極を有
さないことにより、上述の不点寿命は存在せず、実質
上、光束寿命によって寿命が決定されるので、原理的に
有電極蛍光ランプよりも長寿命が期待できる。したがっ
て、この種の無電極蛍光ランプでは、有電極蛍光ランプ
よりも光束維持率の改善が重要となる。
容器内に電極を有さない無電極蛍光ランプが特に脚光を
浴び、既に一部で実用化されている。この種の無電極蛍
光ランプは、上述の透光性気密容器内に電極を有した蛍
光ランプ(無電極蛍光ランプと区別するために、以下で
は有電極蛍光ランプと称す)と同様に透光性気密容器内
に水銀および希ガスが封入されているが、透光性気密容
器内には電極を有さず、透光性気密容器の外部に配設さ
れたエネルギ供給手段によって封入ガスを励起させるこ
とにより、気密空間内で放電を生起し、これにより放射
される紫外線で透光性気密容器の内面に形成された蛍光
膜を励起することによって可視光を得るものである。こ
の種の無電極蛍光ランプは透光性気密容器内に電極を有
さないことにより、上述の不点寿命は存在せず、実質
上、光束寿命によって寿命が決定されるので、原理的に
有電極蛍光ランプよりも長寿命が期待できる。したがっ
て、この種の無電極蛍光ランプでは、有電極蛍光ランプ
よりも光束維持率の改善が重要となる。
【0010】以上述べたように、蛍光ランプ(有電極蛍
光ランプおよび無電極蛍光ランプの両方を含む)や蛍光
ランプを用いた光源装置などの分野における今後の重要
課題としては、透光性気密容器内での消費水銀量の低減
化、光束維持率の改善の2つが挙げられるが、上述の説
明でも察せられるように、これら2つの課題は互いに極
めて密接な関係にあるものと考えられる。
光ランプおよび無電極蛍光ランプの両方を含む)や蛍光
ランプを用いた光源装置などの分野における今後の重要
課題としては、透光性気密容器内での消費水銀量の低減
化、光束維持率の改善の2つが挙げられるが、上述の説
明でも察せられるように、これら2つの課題は互いに極
めて密接な関係にあるものと考えられる。
【0011】このような課題に対する解決策としては種
々のものが提案されているが、その一つとして、蛍光体
被膜の気密空間側の面(以下、この面を蛍光体被膜の上
面とする。)に金属酸化物からなる保護層を設けて、蛍
光ランプの光束劣化特性を改善するものがあった(特開
平7−230788号公報参照)。
々のものが提案されているが、その一つとして、蛍光体
被膜の気密空間側の面(以下、この面を蛍光体被膜の上
面とする。)に金属酸化物からなる保護層を設けて、蛍
光ランプの光束劣化特性を改善するものがあった(特開
平7−230788号公報参照)。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に記載されている従来の蛍光ランプでは、蛍光体被膜
上面に金属酸化物の保護層を設けており、保護層を形成
する金属酸化物の一部が蛍光体被膜中に侵入するが、蛍
光体被膜上面と蛍光体被膜中に形成された金属酸化物の
化学組成や性状が同じであるので、放電プラズマの生起
する気密空間内で励起された水銀やアルゴンのイオンに
よるスパッタを抑制する効果が小さく、光束劣化の防止
効果や消費水銀量の低減効果が最大限に引き出せないと
いう問題があった。
報に記載されている従来の蛍光ランプでは、蛍光体被膜
上面に金属酸化物の保護層を設けており、保護層を形成
する金属酸化物の一部が蛍光体被膜中に侵入するが、蛍
光体被膜上面と蛍光体被膜中に形成された金属酸化物の
化学組成や性状が同じであるので、放電プラズマの生起
する気密空間内で励起された水銀やアルゴンのイオンに
よるスパッタを抑制する効果が小さく、光束劣化の防止
効果や消費水銀量の低減効果が最大限に引き出せないと
いう問題があった。
【0013】本発明は上記問題点に鑑みて為されたもの
であり、その目的とするところは、光束劣化の防止効果
や消費水銀量の低減効果を最大限に引き出すことのでき
る蛍光ランプ及びそれを用いた光源装置を提供すること
にある。
であり、その目的とするところは、光束劣化の防止効果
や消費水銀量の低減効果を最大限に引き出すことのでき
る蛍光ランプ及びそれを用いた光源装置を提供すること
にある。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、上
記目的を達成するために、少なくとも水銀を含む放電媒
体を内部に封入した透光性気密容器を備え、前記透光性
気密容器の内面に蛍光体被膜を形成し、前記蛍光体被膜
中に蛍光体粒子以外の金属酸化物を介在させるととも
に、前記蛍光体被膜の気密空間側の表面に蛍光体粒子以
外の金属酸化物で形成される保護層を設けて成り、前記
2つの部位に形成された金属酸化物は、互いに出発材料
が同じであり、且つ、最終生成物の化学組成が互いに異
なる金属酸化物であることを特徴とし、蛍光体被膜中お
よび蛍光体被膜の気密空間側の表面に形成された金属酸
化物が、水銀の吸着あるいは光束劣化の原因となる種々
のダメージを最小限に抑えるバリア機能を発揮し、全体
として、点灯時間経過に伴う透光性気密容器内での水銀
消費や光束劣化が抑制される消費水銀量の低減効果並び
に光束劣化防止効果を最大限に引き出すことが可能とな
る。
記目的を達成するために、少なくとも水銀を含む放電媒
体を内部に封入した透光性気密容器を備え、前記透光性
気密容器の内面に蛍光体被膜を形成し、前記蛍光体被膜
中に蛍光体粒子以外の金属酸化物を介在させるととも
に、前記蛍光体被膜の気密空間側の表面に蛍光体粒子以
外の金属酸化物で形成される保護層を設けて成り、前記
2つの部位に形成された金属酸化物は、互いに出発材料
が同じであり、且つ、最終生成物の化学組成が互いに異
なる金属酸化物であることを特徴とし、蛍光体被膜中お
よび蛍光体被膜の気密空間側の表面に形成された金属酸
化物が、水銀の吸着あるいは光束劣化の原因となる種々
のダメージを最小限に抑えるバリア機能を発揮し、全体
として、点灯時間経過に伴う透光性気密容器内での水銀
消費や光束劣化が抑制される消費水銀量の低減効果並び
に光束劣化防止効果を最大限に引き出すことが可能とな
る。
【0015】請求項2の発明では、請求項1の発明にお
いて、前記2つの部位に形成された金属酸化物の出発材
料は金属酸化物の微粒子又は金属化合物のゾルの何れか
であることを特徴とし、請求項1の発明と同様の作用を
奏する。
いて、前記2つの部位に形成された金属酸化物の出発材
料は金属酸化物の微粒子又は金属化合物のゾルの何れか
であることを特徴とし、請求項1の発明と同様の作用を
奏する。
【0016】請求項3の発明では、上記目的を達成する
ために、少なくとも水銀を含む放電媒体を内部に封入し
た透光性気密容器を備え、前記透光性気密容器の内面に
蛍光体被膜を形成し、前記蛍光体被膜中に蛍光体粒子以
外の金属酸化物を介在させるとともに、前記蛍光体被膜
の気密空間側の表面に蛍光体粒子以外の金属酸化物で形
成される保護層を設けて成り、前記2つの部位に形成さ
れた金属酸化物は、互いに出発材料および最終生成物の
化学組成が異なる金属酸化物であることを特徴とし、蛍
光体被膜中および蛍光体被膜の気密空間側の表面に形成
された金属酸化物が、水銀の吸着あるいは光束劣化の原
因となる種々のダメージを最小限に抑えるバリア機能を
発揮し、全体として、点灯時間経過に伴う透光性気密容
器内での水銀消費や光束劣化が抑制される消費水銀量の
低減効果並びに光束劣化防止効果を最大限に引き出すこ
とが可能となる。
ために、少なくとも水銀を含む放電媒体を内部に封入し
た透光性気密容器を備え、前記透光性気密容器の内面に
蛍光体被膜を形成し、前記蛍光体被膜中に蛍光体粒子以
外の金属酸化物を介在させるとともに、前記蛍光体被膜
の気密空間側の表面に蛍光体粒子以外の金属酸化物で形
成される保護層を設けて成り、前記2つの部位に形成さ
れた金属酸化物は、互いに出発材料および最終生成物の
化学組成が異なる金属酸化物であることを特徴とし、蛍
光体被膜中および蛍光体被膜の気密空間側の表面に形成
された金属酸化物が、水銀の吸着あるいは光束劣化の原
因となる種々のダメージを最小限に抑えるバリア機能を
発揮し、全体として、点灯時間経過に伴う透光性気密容
器内での水銀消費や光束劣化が抑制される消費水銀量の
低減効果並びに光束劣化防止効果を最大限に引き出すこ
とが可能となる。
【0017】請求項4の発明では、請求項3の発明にお
いて、前記2つの部位に形成された金属酸化物の出発材
料は、一方が金属酸化物の微粒子であり、他方が金属化
合物のゾルであることを特徴とし、請求項3の発明と同
様の作用を奏する。
いて、前記2つの部位に形成された金属酸化物の出発材
料は、一方が金属酸化物の微粒子であり、他方が金属化
合物のゾルであることを特徴とし、請求項3の発明と同
様の作用を奏する。
【0018】請求項5の発明では、請求項1〜4の何れ
かの発明において、前記透光性気密容器内面と前記蛍光
体被膜の間に蛍光体粒子以外の金属酸化物で形成される
管壁保護層を設けて成ることを特徴とし、上記2つの部
位に形成された金属酸化物と共に、透光性気密容器内面
と蛍光体被膜との間に設けた金属酸化物で形成される管
壁保護層がバリア機能を発揮し、消費水銀量の低減効果
並びに光束劣化防止効果をさらに向上させることが可能
となる。
かの発明において、前記透光性気密容器内面と前記蛍光
体被膜の間に蛍光体粒子以外の金属酸化物で形成される
管壁保護層を設けて成ることを特徴とし、上記2つの部
位に形成された金属酸化物と共に、透光性気密容器内面
と蛍光体被膜との間に設けた金属酸化物で形成される管
壁保護層がバリア機能を発揮し、消費水銀量の低減効果
並びに光束劣化防止効果をさらに向上させることが可能
となる。
【0019】請求項5の発明において、請求項6の発明
では、管壁保護層を形成する金属酸化物の出発材料は、
金属酸化物の微粒子又は金属化合物のゾルの何れかであ
ることを特徴とし、請求項7の発明では、管壁保護層を
形成する金属酸化物は、他の2つの部位にそれぞれ形成
された金属酸化物と最終生成物の化学組成が互いに異な
ることを特徴とし、請求項8の発明では、管壁保護層を
形成する金属酸化物は、他の2つの部位にそれぞれ形成
された金属酸化物の何れかと最終生成物の化学組成が同
じであることを特徴とし、請求項5の発明と同様の作用
を奏する。
では、管壁保護層を形成する金属酸化物の出発材料は、
金属酸化物の微粒子又は金属化合物のゾルの何れかであ
ることを特徴とし、請求項7の発明では、管壁保護層を
形成する金属酸化物は、他の2つの部位にそれぞれ形成
された金属酸化物と最終生成物の化学組成が互いに異な
ることを特徴とし、請求項8の発明では、管壁保護層を
形成する金属酸化物は、他の2つの部位にそれぞれ形成
された金属酸化物の何れかと最終生成物の化学組成が同
じであることを特徴とし、請求項5の発明と同様の作用
を奏する。
【0020】請求項9の発明では、請求項1〜8の何れ
かに記載の蛍光ランプと、前記透光性気密容器の内部あ
るいは外部の何れか一方に配設されて前記放電媒体にエ
ネルギを供給するエネルギ供給手段と、該エネルギ供給
手段を介して前記蛍光ランプを点灯させる点灯装置とを
備えることを特徴とし、消費水銀量の低減効果並びに光
束劣化防止効果を最大限に引き出すことが可能な光源装
置を実現することができる。
かに記載の蛍光ランプと、前記透光性気密容器の内部あ
るいは外部の何れか一方に配設されて前記放電媒体にエ
ネルギを供給するエネルギ供給手段と、該エネルギ供給
手段を介して前記蛍光ランプを点灯させる点灯装置とを
備えることを特徴とし、消費水銀量の低減効果並びに光
束劣化防止効果を最大限に引き出すことが可能な光源装
置を実現することができる。
【0021】ところで、本発明者らは、上記課題の解決
策を抽出するにあたって、透光性気密容器内での水銀消
費は蛍光体被膜中のすべての領域で均一に起こるもので
はないこと、また光束劣化には多くの要因があり蛍光体
被膜中のすべての領域で均一に起こるものではないこ
と、との仮説に基づく種々の実験検討を行った。より具
体的に説明すると、蛍光体被膜は通常は数十μmの膜厚
を有するので、その膜厚方向での各部位に着目し、水銀
の付着や水銀・希ガスなどのイオンによる蛍光体に対す
るイオンボンバード、あるいは紫外線による蛍光体の劣
化などはそれらの供給源である放電プラズマ側(すなわ
ち、蛍光体被膜表面)で最も起こりやすく、逆にガラス
バルブに含まれるアルカリ成分と水銀との反応は蛍光体
被膜とガラスバルブ内面との境界付近で最も起こりやす
いと考えた。この仮説に立てば、保護層に適用する金属
酸化物としては、蛍光体被膜中の膜厚方向の部位によっ
て異なる効果を示すと予想されるから、これを検証する
ため、各種金属酸化物の蛍光体被膜中の適用部位毎の比
較を行った。その結果、各種金属酸化物の適用部位毎で
の明らかな効果差が見い出された。そこで、本発明者ら
は、この結果に基づき、種々の金属酸化物が適用部位の
違いによって同様の効果を有さない点に着目して本発明
を行った。
策を抽出するにあたって、透光性気密容器内での水銀消
費は蛍光体被膜中のすべての領域で均一に起こるもので
はないこと、また光束劣化には多くの要因があり蛍光体
被膜中のすべての領域で均一に起こるものではないこ
と、との仮説に基づく種々の実験検討を行った。より具
体的に説明すると、蛍光体被膜は通常は数十μmの膜厚
を有するので、その膜厚方向での各部位に着目し、水銀
の付着や水銀・希ガスなどのイオンによる蛍光体に対す
るイオンボンバード、あるいは紫外線による蛍光体の劣
化などはそれらの供給源である放電プラズマ側(すなわ
ち、蛍光体被膜表面)で最も起こりやすく、逆にガラス
バルブに含まれるアルカリ成分と水銀との反応は蛍光体
被膜とガラスバルブ内面との境界付近で最も起こりやす
いと考えた。この仮説に立てば、保護層に適用する金属
酸化物としては、蛍光体被膜中の膜厚方向の部位によっ
て異なる効果を示すと予想されるから、これを検証する
ため、各種金属酸化物の蛍光体被膜中の適用部位毎の比
較を行った。その結果、各種金属酸化物の適用部位毎で
の明らかな効果差が見い出された。そこで、本発明者ら
は、この結果に基づき、種々の金属酸化物が適用部位の
違いによって同様の効果を有さない点に着目して本発明
を行った。
【0022】
【発明の実施の形態】(実施形態1)本実施形態では、
蛍光ランプLaは、図2に示すような無電極蛍光ランプ
であって、ガラスからなる球状の透光性気密容器1内部
の気密空間2には、水銀蒸気および希ガスからなる放電
媒体が封入されている。透光性気密容器1の内面には蛍
光体被膜3が形成されている。透光性気密容器1の外部
には透光性気密容器1に近接して誘導コイル5が巻回さ
れている。ここに、誘導コイル5が放電媒体にエネルギ
を供給するエネルギ供給手段を構成している。この蛍光
ランプLaは、誘導コイル5が蛍光ランプLaを点灯さ
せる点灯装置20を介して電源6に接続されている。こ
こに、蛍光ランプLa、誘導コイル5並びに点灯装置2
0で光源装置を構成している。
蛍光ランプLaは、図2に示すような無電極蛍光ランプ
であって、ガラスからなる球状の透光性気密容器1内部
の気密空間2には、水銀蒸気および希ガスからなる放電
媒体が封入されている。透光性気密容器1の内面には蛍
光体被膜3が形成されている。透光性気密容器1の外部
には透光性気密容器1に近接して誘導コイル5が巻回さ
れている。ここに、誘導コイル5が放電媒体にエネルギ
を供給するエネルギ供給手段を構成している。この蛍光
ランプLaは、誘導コイル5が蛍光ランプLaを点灯さ
せる点灯装置20を介して電源6に接続されている。こ
こに、蛍光ランプLa、誘導コイル5並びに点灯装置2
0で光源装置を構成している。
【0023】この光源装置では、点灯装置20によって
誘導コイル5に高周波電流を流すことにより、誘導コイ
ル5の周囲に高周波電磁界を発生させ、透光性気密容器
1内の放電媒体が励起されて、発光するようになってい
る。なお、本実施形態では、エネルギ供給手段として誘
導コイル5を用いているが、誘導コイル5の代わりに導
電体箔を近接させたのものであってもよい。
誘導コイル5に高周波電流を流すことにより、誘導コイ
ル5の周囲に高周波電磁界を発生させ、透光性気密容器
1内の放電媒体が励起されて、発光するようになってい
る。なお、本実施形態では、エネルギ供給手段として誘
導コイル5を用いているが、誘導コイル5の代わりに導
電体箔を近接させたのものであってもよい。
【0024】ところで本実施形態は、図1に示すよう
に、蛍光体被膜3中に蛍光体粒子7以外の金属酸化物を
介在させて、この金属酸化物を蛍光体被膜3の保護材8
とし、且つ、蛍光体被膜3の気密空間2側の表面に蛍光
体粒子7以外の金属酸化物で形成される保護層9を設け
て成り、これら2つの部位にそれぞれ形成された保護材
8および保護層9を形成する金属酸化物が、互いに出発
材料が同じであり、且つ、最終生成物の化学組成が異な
る金属酸化物であることを特徴とするものである。な
お、蛍光体被膜3中に蛍光体粒子7以外の金属酸化物か
ら構成される保護材8を設ける(介在させる)態様とし
ては、当該金属酸化物が蛍光体粒子7の表面に直接被覆
された状態で存在する場合、あるいは蛍光体粒子7間の
空隙に存在する場合の少なくとも何れかの態様を含んで
いる。
に、蛍光体被膜3中に蛍光体粒子7以外の金属酸化物を
介在させて、この金属酸化物を蛍光体被膜3の保護材8
とし、且つ、蛍光体被膜3の気密空間2側の表面に蛍光
体粒子7以外の金属酸化物で形成される保護層9を設け
て成り、これら2つの部位にそれぞれ形成された保護材
8および保護層9を形成する金属酸化物が、互いに出発
材料が同じであり、且つ、最終生成物の化学組成が異な
る金属酸化物であることを特徴とするものである。な
お、蛍光体被膜3中に蛍光体粒子7以外の金属酸化物か
ら構成される保護材8を設ける(介在させる)態様とし
ては、当該金属酸化物が蛍光体粒子7の表面に直接被覆
された状態で存在する場合、あるいは蛍光体粒子7間の
空隙に存在する場合の少なくとも何れかの態様を含んで
いる。
【0025】而して、蛍光体被膜3は、図1に示すよう
に蛍光体粒子7から構成されており、上述のように蛍光
体被膜3中に蛍光体粒子7以外の金属酸化物を介在させ
て保護材8が形成されるとともに、蛍光体被膜3の気密
空間2側の表面にも保護層(以下、「表面保護層」と呼
ぶ。)9が形成されている。これらの保護材8並びに表
面保護層9は、互いに出発材料が同じであり、且つ、最
終生成物の化学組成が異なる金属酸化物から構成されて
いる。
に蛍光体粒子7から構成されており、上述のように蛍光
体被膜3中に蛍光体粒子7以外の金属酸化物を介在させ
て保護材8が形成されるとともに、蛍光体被膜3の気密
空間2側の表面にも保護層(以下、「表面保護層」と呼
ぶ。)9が形成されている。これらの保護材8並びに表
面保護層9は、互いに出発材料が同じであり、且つ、最
終生成物の化学組成が異なる金属酸化物から構成されて
いる。
【0026】ここで、蛍光ランプの製造工程において、
蛍光体被膜3を形成するプロセスについて説明すると、
通常は、製品としての蛍光体粉末を、水あるいは有機溶
剤に適当なバインダなどの添加物とともに懸濁させ、こ
れを塗布液(蛍光体スラリー)として透光性気密容器1
を構成するガラスバルブの内面へ流入または噴霧した
後、乾燥、焼成工程を経て形成する。したがって、最終
的なランプ完成品での蛍光体被膜3中に、蛍光体粒子7
以外の金属酸化物を導入する手段(導入プロセス)とし
ては、以下のイ),ロ)の2つの方法がある。
蛍光体被膜3を形成するプロセスについて説明すると、
通常は、製品としての蛍光体粉末を、水あるいは有機溶
剤に適当なバインダなどの添加物とともに懸濁させ、こ
れを塗布液(蛍光体スラリー)として透光性気密容器1
を構成するガラスバルブの内面へ流入または噴霧した
後、乾燥、焼成工程を経て形成する。したがって、最終
的なランプ完成品での蛍光体被膜3中に、蛍光体粒子7
以外の金属酸化物を導入する手段(導入プロセス)とし
ては、以下のイ),ロ)の2つの方法がある。
【0027】イ)既存の金属酸化物微粒子を用いる方法 この場合、蛍光体粉末の粒子表面にあらかじめ金属酸化
物微粒子を被着処理した後、これを水や有機溶剤中に懸
濁させた蛍光体スラリー(塗布液)として塗布する方
法、あるいは蛍光体スラリー作製時に、蛍光体粉末と金
属酸化物微粒子とを同時に分散、懸濁させる方法の2通
りがある。
物微粒子を被着処理した後、これを水や有機溶剤中に懸
濁させた蛍光体スラリー(塗布液)として塗布する方
法、あるいは蛍光体スラリー作製時に、蛍光体粉末と金
属酸化物微粒子とを同時に分散、懸濁させる方法の2通
りがある。
【0028】ロ)ゾルゲル法を利用する方法 最終的に形成したい金属酸化物を構成する金属元素の無
機塩の溶液、あるいは最終的に形成したい金属酸化物の
金属元素の有機化合物(金属アルコキシド)などの溶液
(ゾル)を用い、あらかじめこのゾル中に蛍光体粒子を
分散させた後、乾燥・焼成工程での加水分解反応によっ
て、蛍光体粒子表面に所望の金属酸化物被膜を形成し、
この蛍光体を蛍光体スラリーにしたり、通常の方法によ
って透光性気密容器1を構成するガラスバルブの内面上
に蛍光体被膜を形成し、その蛍光体被膜の上から上記ゾ
ルを浸透させた後、同様の加熱処理による加水分解反応
によって、蛍光体被膜中に所望の金属酸化物を形成した
りする方法がある。
機塩の溶液、あるいは最終的に形成したい金属酸化物の
金属元素の有機化合物(金属アルコキシド)などの溶液
(ゾル)を用い、あらかじめこのゾル中に蛍光体粒子を
分散させた後、乾燥・焼成工程での加水分解反応によっ
て、蛍光体粒子表面に所望の金属酸化物被膜を形成し、
この蛍光体を蛍光体スラリーにしたり、通常の方法によ
って透光性気密容器1を構成するガラスバルブの内面上
に蛍光体被膜を形成し、その蛍光体被膜の上から上記ゾ
ルを浸透させた後、同様の加熱処理による加水分解反応
によって、蛍光体被膜中に所望の金属酸化物を形成した
りする方法がある。
【0029】したがって、上記保護材8と表面保護層9
を構成する(蛍光体粒子7以外の)金属酸化物の出発材
料とは、上記イ)及びロ)で説明したような既に金属酸
化物としての組成を有する微粒子材料、あるいは元々が
酸化物ではない金属化合物のゾルの何れかを意味する。
を構成する(蛍光体粒子7以外の)金属酸化物の出発材
料とは、上記イ)及びロ)で説明したような既に金属酸
化物としての組成を有する微粒子材料、あるいは元々が
酸化物ではない金属化合物のゾルの何れかを意味する。
【0030】而して、本実施形態では、保護材8並びに
表面保護層9を、互いに出発材料が同じであり、且つ、
最終生成物の化学組成が異なる金属酸化物から構成した
ことにより、保護材8および保護層9を形成する金属酸
化物が、水銀の吸着あるいは光束劣化の原因となる種々
のダメージを最小限に抑えるバリア機能を発揮し、全体
として、点灯時間経過に伴う透光性気密容器1内での水
銀消費や光束劣化が抑制される消費水銀量の低減効果並
びに光束劣化防止効果を最大限に引き出すことが可能と
なる。
表面保護層9を、互いに出発材料が同じであり、且つ、
最終生成物の化学組成が異なる金属酸化物から構成した
ことにより、保護材8および保護層9を形成する金属酸
化物が、水銀の吸着あるいは光束劣化の原因となる種々
のダメージを最小限に抑えるバリア機能を発揮し、全体
として、点灯時間経過に伴う透光性気密容器1内での水
銀消費や光束劣化が抑制される消費水銀量の低減効果並
びに光束劣化防止効果を最大限に引き出すことが可能と
なる。
【0031】(実施形態2)本実施形態の基本構成は実
施形態1とほぼ同じであって、保護材8及び表面保護層
9を形成する金属酸化物を、互いに出発材料及び最終生
成物の化学組成が異なる金属酸化物から構成し、具体的
には、保護材8を構成する金属酸化物を、金属元素を含
有したゾルゲル法を用いて最終的に当該金属酸化物の連
続体とするとともに、表面保護層9を構成する金属酸化
物として1次粒子径が1μm以下の金属酸化物微粒子を
そのまま用いている点に特徴がある。ここに、「連続
体」とは、あくまでも微粒子系の出発材料を用いた場合
の集合体や被覆層のように微粒子間に空隙を有するもの
に比べて、ゾルゲル系出発材料によって形成された比較
的緻密な集合体や被覆層を意味する。
施形態1とほぼ同じであって、保護材8及び表面保護層
9を形成する金属酸化物を、互いに出発材料及び最終生
成物の化学組成が異なる金属酸化物から構成し、具体的
には、保護材8を構成する金属酸化物を、金属元素を含
有したゾルゲル法を用いて最終的に当該金属酸化物の連
続体とするとともに、表面保護層9を構成する金属酸化
物として1次粒子径が1μm以下の金属酸化物微粒子を
そのまま用いている点に特徴がある。ここに、「連続
体」とは、あくまでも微粒子系の出発材料を用いた場合
の集合体や被覆層のように微粒子間に空隙を有するもの
に比べて、ゾルゲル系出発材料によって形成された比較
的緻密な集合体や被覆層を意味する。
【0032】而して本実施形態においても実施形態1と
同様に、保護材8および保護層9を形成する金属酸化物
が、水銀の吸着あるいは光束劣化の原因となる種々のダ
メージを最小限に抑えるバリア機能を発揮し、全体とし
て、点灯時間経過に伴う透光性気密容器1内での水銀消
費や光束劣化が抑制される消費水銀量の低減効果並びに
光束劣化防止効果を最大限に引き出すことが可能とな
る。
同様に、保護材8および保護層9を形成する金属酸化物
が、水銀の吸着あるいは光束劣化の原因となる種々のダ
メージを最小限に抑えるバリア機能を発揮し、全体とし
て、点灯時間経過に伴う透光性気密容器1内での水銀消
費や光束劣化が抑制される消費水銀量の低減効果並びに
光束劣化防止効果を最大限に引き出すことが可能とな
る。
【0033】なお、本実施形態では保護材8を金属酸化
物連続体で形成するとともに、表面保護層9を金属酸化
物微粒子で形成するようにしているが、これとは逆に保
護材8を金属酸化物微粒子で形成するとともに、表面保
護層9を金属酸化物連続体で形成するようにしても良
く、この場合にも同様の効果を奏することが可能であ
る。
物連続体で形成するとともに、表面保護層9を金属酸化
物微粒子で形成するようにしているが、これとは逆に保
護材8を金属酸化物微粒子で形成するとともに、表面保
護層9を金属酸化物連続体で形成するようにしても良
く、この場合にも同様の効果を奏することが可能であ
る。
【0034】(実施形態3)本実施形態は、従来技術で
既に述べたような蛍光体粒子7に対する水銀の吸着や種
々のダメージをより一層確実に防御する観点から、図3
に示すように実施形態1の構成に加えて透光性気密容器
1と蛍光体被膜3との間に蛍光体粒子7以外の金属酸化
物で形成される管壁保護層(以下、「ガラス保護層」と
呼ぶ。)10を形成している点に特徴がある。このガラ
ス保護層10を形成する金属酸化物は、出発材料が金属
酸化物の微粒子又は金属化合物のゾルの何れかである。
また、ガラス保護層10を形成する金属酸化物は、他の
2つの部位に形成された保護材8および表面保護層9を
形成する金属酸化物と最終生成物の化学組成が互いに異
なる金属酸化物を適用しても良いし、保護材8および表
面保護層9を形成する金属酸化物の何れかと最終生成物
の化学組成が同じ金属酸化物を適用しても良い。
既に述べたような蛍光体粒子7に対する水銀の吸着や種
々のダメージをより一層確実に防御する観点から、図3
に示すように実施形態1の構成に加えて透光性気密容器
1と蛍光体被膜3との間に蛍光体粒子7以外の金属酸化
物で形成される管壁保護層(以下、「ガラス保護層」と
呼ぶ。)10を形成している点に特徴がある。このガラ
ス保護層10を形成する金属酸化物は、出発材料が金属
酸化物の微粒子又は金属化合物のゾルの何れかである。
また、ガラス保護層10を形成する金属酸化物は、他の
2つの部位に形成された保護材8および表面保護層9を
形成する金属酸化物と最終生成物の化学組成が互いに異
なる金属酸化物を適用しても良いし、保護材8および表
面保護層9を形成する金属酸化物の何れかと最終生成物
の化学組成が同じ金属酸化物を適用しても良い。
【0035】而して本実施形態においても実施形態1と
同様に、保護材8および保護層9,10を構成する金属
酸化物が、水銀の吸着あるいは光束劣化の原因となる種
々のダメージを最小限に抑えるバリア機能を発揮し、全
体として、点灯時間経過に伴う透光性気密容器1内での
水銀消費や光束劣化が抑制される消費水銀量の低減効果
並びに光束劣化防止効果を最大限に引き出すことが可能
となる。
同様に、保護材8および保護層9,10を構成する金属
酸化物が、水銀の吸着あるいは光束劣化の原因となる種
々のダメージを最小限に抑えるバリア機能を発揮し、全
体として、点灯時間経過に伴う透光性気密容器1内での
水銀消費や光束劣化が抑制される消費水銀量の低減効果
並びに光束劣化防止効果を最大限に引き出すことが可能
となる。
【0036】(実施形態4)本実施形態は、実施形態2
の構成に加えて透光性気密容器1と蛍光体被膜3との間
に蛍光体粒子7以外の金属酸化物で形成されるガラス保
護層10を形成している点に特徴がある。このガラス保
護層10を構成する金属酸化物の出発材料は、他の2つ
の部位に形成された保護材8及び表面保護層9を形成す
る金属酸化物の何れかと同じである。また、ガラス保護
層10を形成する金属酸化物は、保護材8および表面保
護層9を形成する金属酸化物と最終生成物の化学組成が
互いに異なる金属酸化物を適用しても良いし、保護材8
および表面保護層9を形成する金属酸化物の何れかと最
終生成物の化学組成が同じ金属酸化物を適用しても良
い。
の構成に加えて透光性気密容器1と蛍光体被膜3との間
に蛍光体粒子7以外の金属酸化物で形成されるガラス保
護層10を形成している点に特徴がある。このガラス保
護層10を構成する金属酸化物の出発材料は、他の2つ
の部位に形成された保護材8及び表面保護層9を形成す
る金属酸化物の何れかと同じである。また、ガラス保護
層10を形成する金属酸化物は、保護材8および表面保
護層9を形成する金属酸化物と最終生成物の化学組成が
互いに異なる金属酸化物を適用しても良いし、保護材8
および表面保護層9を形成する金属酸化物の何れかと最
終生成物の化学組成が同じ金属酸化物を適用しても良
い。
【0037】而して本実施形態においても、保護材8お
よび保護層9,10を構成する金属酸化物が、水銀の吸
着あるいは光束劣化の原因となる種々のダメージを最小
限に抑えるバリア機能を発揮し、全体として、点灯時間
経過に伴う透光性気密容器1内での水銀消費や光束劣化
が抑制される消費水銀量の低減効果並びに光束劣化防止
効果を最大限に引き出すことが可能となる。
よび保護層9,10を構成する金属酸化物が、水銀の吸
着あるいは光束劣化の原因となる種々のダメージを最小
限に抑えるバリア機能を発揮し、全体として、点灯時間
経過に伴う透光性気密容器1内での水銀消費や光束劣化
が抑制される消費水銀量の低減効果並びに光束劣化防止
効果を最大限に引き出すことが可能となる。
【0038】ところで、上記各実施形態では、蛍光ラン
プLaとして無電極蛍光ランプについて説明したが、蛍
光ランプLaは図4に示すような直管形の有電極蛍光ラ
ンプであってもよい。この蛍光ランプLaもガラスから
なる透光性気密容器1内部の気密空間2には、水銀蒸気
および希ガスからなる放電媒体が封入されている。ま
た、透光性気密容器1の両端部の内部にはそれぞれエネ
ルギ供給手段たる電極4(熱陰極型、冷陰極型のどちら
でもよい)が配設されており、各電極4が点灯装置21
を介して電源6に接続される。この場合にも、蛍光ラン
プLaと電極4並びに点灯装置21で光源装置を構成し
ている。また、図4に示す有電極蛍光ランプLaの透光
性気密容器1の形状は直管形となっているが、透光性気
密容器1は直管形に限定されるものではなく、例えば環
形あるいは屈曲形であってもよいことは勿論である。
プLaとして無電極蛍光ランプについて説明したが、蛍
光ランプLaは図4に示すような直管形の有電極蛍光ラ
ンプであってもよい。この蛍光ランプLaもガラスから
なる透光性気密容器1内部の気密空間2には、水銀蒸気
および希ガスからなる放電媒体が封入されている。ま
た、透光性気密容器1の両端部の内部にはそれぞれエネ
ルギ供給手段たる電極4(熱陰極型、冷陰極型のどちら
でもよい)が配設されており、各電極4が点灯装置21
を介して電源6に接続される。この場合にも、蛍光ラン
プLaと電極4並びに点灯装置21で光源装置を構成し
ている。また、図4に示す有電極蛍光ランプLaの透光
性気密容器1の形状は直管形となっているが、透光性気
密容器1は直管形に限定されるものではなく、例えば環
形あるいは屈曲形であってもよいことは勿論である。
【0039】
【実施例】(実施例1〜6)まず、実施形態1,2に関
する実施例について説明する。
する実施例について説明する。
【0040】実施形態1,2で説明した蛍光ランプLa
において保護材8及び表面保護層9を形成する蛍光体粒
子7以外の金属酸化物を下記表1及び表2に示すように
種々変化させて作成し点灯実験を行った結果、保護材8
及び表面保護層9の出発材料を共に金属酸化物の微粒子
とし且つ最終生成物の化学組成を同じにした従来例1,
2に比べて消費水銀量が低減されるとともに、光束維持
率が改善された。ここに、表1及び表2に示す実施例1
〜6と従来例1,2とは全て無電極蛍光ランプであっ
て、蛍光体粒子7としては、蛍光体として代表的な希土
類蛍光体であるY 2O3:Eu(3価ユーロピウム付活酸
化イットリウム)を用いている。また、点灯実験は、点
灯時の管壁負荷(ランプ入力を、発光面積すなわち蛍光
体被膜3の塗布面積で除した値)を約150mW/cm
2に設定して行った。
において保護材8及び表面保護層9を形成する蛍光体粒
子7以外の金属酸化物を下記表1及び表2に示すように
種々変化させて作成し点灯実験を行った結果、保護材8
及び表面保護層9の出発材料を共に金属酸化物の微粒子
とし且つ最終生成物の化学組成を同じにした従来例1,
2に比べて消費水銀量が低減されるとともに、光束維持
率が改善された。ここに、表1及び表2に示す実施例1
〜6と従来例1,2とは全て無電極蛍光ランプであっ
て、蛍光体粒子7としては、蛍光体として代表的な希土
類蛍光体であるY 2O3:Eu(3価ユーロピウム付活酸
化イットリウム)を用いている。また、点灯実験は、点
灯時の管壁負荷(ランプ入力を、発光面積すなわち蛍光
体被膜3の塗布面積で除した値)を約150mW/cm
2に設定して行った。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】 また、表1及び表2には、保護材8を形成する金属酸化
物の種類を表1,表2の中段の上部に記載し、表面保護
層9を形成する金属酸化物の種類を表1,表2の下段の
上部に記載してある。なお、表1は、点灯時間の経過に
伴う光束維持率改善の観点からの好ましい実施例1〜3
を従来例1と比較して示してあり、表2は、消費水銀量
の観点から好ましい実施例4〜6を従来例2と比較して
示してある。
物の種類を表1,表2の中段の上部に記載し、表面保護
層9を形成する金属酸化物の種類を表1,表2の下段の
上部に記載してある。なお、表1は、点灯時間の経過に
伴う光束維持率改善の観点からの好ましい実施例1〜3
を従来例1と比較して示してあり、表2は、消費水銀量
の観点から好ましい実施例4〜6を従来例2と比較して
示してある。
【0043】さらに、表1について説明すると、表1の
中段の下部には、同じ枠内に記載されている金属酸化物
で保護材8を構成したサンプルの光束寿命の、従来例1
の中段の金属酸化物で保護材8を構成したサンプルの光
束寿命に対する相対値(%)を記載してある。また、表
1の下段の中部には、同じ枠内に記載されている金属酸
化物で表面保護層9を構成したサンプルの光束寿命の、
従来例1の下段の金属酸化物で表面保護層9を構成した
サンプルの光束寿命に対する相対値(%)を記載してあ
る。ここに、光束寿命とは、光束維持率の尺度となるも
のであって、点灯時間を100時間としたときの光束値
を100%とした場合に、光束値が70%に低下するま
での時間をその光束寿命として測定している。而して、
表1の数値(%)は、その数値が大きいほど光束寿命が
長く有利であることを意味する。
中段の下部には、同じ枠内に記載されている金属酸化物
で保護材8を構成したサンプルの光束寿命の、従来例1
の中段の金属酸化物で保護材8を構成したサンプルの光
束寿命に対する相対値(%)を記載してある。また、表
1の下段の中部には、同じ枠内に記載されている金属酸
化物で表面保護層9を構成したサンプルの光束寿命の、
従来例1の下段の金属酸化物で表面保護層9を構成した
サンプルの光束寿命に対する相対値(%)を記載してあ
る。ここに、光束寿命とは、光束維持率の尺度となるも
のであって、点灯時間を100時間としたときの光束値
を100%とした場合に、光束値が70%に低下するま
での時間をその光束寿命として測定している。而して、
表1の数値(%)は、その数値が大きいほど光束寿命が
長く有利であることを意味する。
【0044】従来例1,2は保護材8及び表面保護層9
を構成する金属酸化物として共にY 2O3(酸化イットリ
ウム)の微粒子を適用している。
を構成する金属酸化物として共にY 2O3(酸化イットリ
ウム)の微粒子を適用している。
【0045】これに対して実施例1及び実施例2は、保
護材8及び表面保護層9を形成する金属酸化物を、出発
材料が同じ(両方とも金属酸化物の微粒子、あるいは両
方とも金属化合物のゾル)で最終的な化学組成が互いに
異なる金属酸化物を組み合わせて用いたものである。而
して、実施例1,2では保護材8と表面保護層9とで最
終生成物の化学組成を異ならせることにより、表1に示
すように全体として光束寿命の改善が期待できる。
護材8及び表面保護層9を形成する金属酸化物を、出発
材料が同じ(両方とも金属酸化物の微粒子、あるいは両
方とも金属化合物のゾル)で最終的な化学組成が互いに
異なる金属酸化物を組み合わせて用いたものである。而
して、実施例1,2では保護材8と表面保護層9とで最
終生成物の化学組成を異ならせることにより、表1に示
すように全体として光束寿命の改善が期待できる。
【0046】さらに実施例3は、保護材8に金属酸化物
の連続体を用い、表面保護層9に金属酸化物の微粒子を
用いる組み合わせのものであり、且つ、保護材8および
表面保護層9を形成する金属酸化物の最終的な化学組成
を異ならせたものである。すなわち、実施例3では保護
材8にY2O3の連続体を用い、表面保護層9にAl2O3
の微粒子を用いることにより、表1に示すように全体と
して光束寿命の改善が期待できる。
の連続体を用い、表面保護層9に金属酸化物の微粒子を
用いる組み合わせのものであり、且つ、保護材8および
表面保護層9を形成する金属酸化物の最終的な化学組成
を異ならせたものである。すなわち、実施例3では保護
材8にY2O3の連続体を用い、表面保護層9にAl2O3
の微粒子を用いることにより、表1に示すように全体と
して光束寿命の改善が期待できる。
【0047】次に表2について説明する。表2の中段の
下部には、同じ枠内に記載されている金属酸化物で保護
材8を構成したサンプルの消費水銀量の、従来例2の中
段の金属酸化物で保護材8を構成したサンプルの消費水
銀量に対する相対値(%)を記載してある。また、表2
の下段の中部には、同じ枠内に記載されている金属酸化
物で表面保護層9を構成したサンプルの消費水銀量の、
従来例2の下段の金属酸化物で表面保護層9を構成した
サンプルの消費水銀量に対する相対値(%)を記載して
ある。なお、消費水銀量は、点灯試験後の蛍光ランプに
おける蛍光体被膜3中に含まれる水銀量を化学分析にて
測定したデータに基づいて求めている。而して、表2中
の数値(%)は、その数値が小さいほど消費水銀量が少
なく有利であることを意味する。
下部には、同じ枠内に記載されている金属酸化物で保護
材8を構成したサンプルの消費水銀量の、従来例2の中
段の金属酸化物で保護材8を構成したサンプルの消費水
銀量に対する相対値(%)を記載してある。また、表2
の下段の中部には、同じ枠内に記載されている金属酸化
物で表面保護層9を構成したサンプルの消費水銀量の、
従来例2の下段の金属酸化物で表面保護層9を構成した
サンプルの消費水銀量に対する相対値(%)を記載して
ある。なお、消費水銀量は、点灯試験後の蛍光ランプに
おける蛍光体被膜3中に含まれる水銀量を化学分析にて
測定したデータに基づいて求めている。而して、表2中
の数値(%)は、その数値が小さいほど消費水銀量が少
なく有利であることを意味する。
【0048】表2に示すように実施例4及び実施例5で
は、保護材8および表面保護層9を形成する金属酸化物
として出発材料が同じ(両方とも金属酸化物微粒子、あ
るいは両方とも金属酸化物連続体)で最終的な化学組成
が互いに異なる金属酸化物を組み合わせて用い、また実
施例6では出発材料も異なり(保護材8が金属酸化物連
続体で、表面保護層9が金属酸化物微粒子)且つ最終的
な化学組成も異なる金属酸化物を組み合わせて用いてお
り、何れの実施例4〜6においても、従来例2に比べて
消費水銀量の改善効果が期待できる。
は、保護材8および表面保護層9を形成する金属酸化物
として出発材料が同じ(両方とも金属酸化物微粒子、あ
るいは両方とも金属酸化物連続体)で最終的な化学組成
が互いに異なる金属酸化物を組み合わせて用い、また実
施例6では出発材料も異なり(保護材8が金属酸化物連
続体で、表面保護層9が金属酸化物微粒子)且つ最終的
な化学組成も異なる金属酸化物を組み合わせて用いてお
り、何れの実施例4〜6においても、従来例2に比べて
消費水銀量の改善効果が期待できる。
【0049】これらの結果から、保護材8及び表面保護
層9を形成する金属酸化物に、互いに出発材料および最
終生成物の化学組成が同じ金属酸化物を適用した従来例
1,2に比較して、本実施例1,2,4,5のように、
保護材8および表面保護層9を形成する金属酸化物に互
いに出発材料が同じで(両方とも金属酸化物微粒子、あ
るいは両方とも金属酸化物連続体)、且つ、最終生成物
の化学組成が互いに異なる金属酸化物を用いたり、本実
施例3,6のように、保護材8および表面保護層9を形
成する金属酸化物に、互いに出発材料および最終生成物
の化学組成が異なる金属酸化物を用いるというように、
適所に適材を使用することで、光束劣化防止効果及び消
費水銀量の低減効果を最大限に引き出すことができた。
層9を形成する金属酸化物に、互いに出発材料および最
終生成物の化学組成が同じ金属酸化物を適用した従来例
1,2に比較して、本実施例1,2,4,5のように、
保護材8および表面保護層9を形成する金属酸化物に互
いに出発材料が同じで(両方とも金属酸化物微粒子、あ
るいは両方とも金属酸化物連続体)、且つ、最終生成物
の化学組成が互いに異なる金属酸化物を用いたり、本実
施例3,6のように、保護材8および表面保護層9を形
成する金属酸化物に、互いに出発材料および最終生成物
の化学組成が異なる金属酸化物を用いるというように、
適所に適材を使用することで、光束劣化防止効果及び消
費水銀量の低減効果を最大限に引き出すことができた。
【0050】(実施例7〜12)次に、実施形態3,4
に関する実施例について説明する。
に関する実施例について説明する。
【0051】実施形態3,4で説明した蛍光ランプLa
において、保護材8および各保護層9,10を形成する
蛍光体粒子7以外の金属酸化物を下記表3及び表4に示
すように種々変化させて作成し点灯実験を行った結果、
保護材8および各保護層9,10を何れも同一の金属酸
化物微粒子にて構成した従来例3,4に比べて消費水銀
量が低減されるとともに光束維持率が改善された。ここ
に、表3及び表4に示す実施例7〜12と従来例3,4
とは全て無電極蛍光ランプであって、蛍光体粒子7とし
ては、蛍光体として代表的な希土類蛍光体であるY
2O3:Eu(3価ユーロピウム付活酸化イットリウム)
を用いている。また、点灯実験は、点灯時の管壁負荷
(ランプ入力を、発光面積すなわち蛍光体被膜3の塗布
面積で除した値)を約150mW/cm2に設定して行
った。
において、保護材8および各保護層9,10を形成する
蛍光体粒子7以外の金属酸化物を下記表3及び表4に示
すように種々変化させて作成し点灯実験を行った結果、
保護材8および各保護層9,10を何れも同一の金属酸
化物微粒子にて構成した従来例3,4に比べて消費水銀
量が低減されるとともに光束維持率が改善された。ここ
に、表3及び表4に示す実施例7〜12と従来例3,4
とは全て無電極蛍光ランプであって、蛍光体粒子7とし
ては、蛍光体として代表的な希土類蛍光体であるY
2O3:Eu(3価ユーロピウム付活酸化イットリウム)
を用いている。また、点灯実験は、点灯時の管壁負荷
(ランプ入力を、発光面積すなわち蛍光体被膜3の塗布
面積で除した値)を約150mW/cm2に設定して行
った。
【0052】
【表3】
【0053】
【表4】 なお、表3及び表4の見方は表1及び表2と共通であっ
て、各欄の上部に材料となる金属酸化物の種類を記載す
るとともに、各欄の下部には表3では光束維持率、表4
で消費水銀量のそれぞれ相対値(%)を記載してある。
なお、表3は、点灯時間の経過に伴う光束維持率改善の
観点からの好ましい実施例7〜9を従来例3と比較して
示してあり、表4は、消費水銀量の観点から好ましい実
施例10〜12を従来例4と比較して示してある。
て、各欄の上部に材料となる金属酸化物の種類を記載す
るとともに、各欄の下部には表3では光束維持率、表4
で消費水銀量のそれぞれ相対値(%)を記載してある。
なお、表3は、点灯時間の経過に伴う光束維持率改善の
観点からの好ましい実施例7〜9を従来例3と比較して
示してあり、表4は、消費水銀量の観点から好ましい実
施例10〜12を従来例4と比較して示してある。
【0054】従来例3は保護材8および各保護層9,1
0を構成する金属酸化物として、何れもY2O3(酸化イ
ットリウム)の微粒子を適用したものであり、従来例4
は保護材8および各保護層9,10を構成する金属酸化
物として、何れもSiO2(二酸化ケイ素)の微粒子を
適用したものである。
0を構成する金属酸化物として、何れもY2O3(酸化イ
ットリウム)の微粒子を適用したものであり、従来例4
は保護材8および各保護層9,10を構成する金属酸化
物として、何れもSiO2(二酸化ケイ素)の微粒子を
適用したものである。
【0055】これに対して実施例7は、保護材8および
保護層9,10を形成する金属酸化物を、出発材料が全
て同じで(何れも金属酸化物微粒子)、且つ、最終的な
化学組成が互いに異なる金属酸化物を組み合わせて用い
たものである。また、実施例8は、保護材8を形成する
金属酸化物の出発材料が金属化合物のゾル、2つの保護
層9,10を形成する金属酸化物の出発材料が金属酸化
物の微粒子であり、且つ、最終的な化学組成が保護材8
および保護層9,10で互いに全て異なる金属酸化物を
組み合わせて用いたものである。さらに、実施例9は、
保護材8および保護層10を形成する金属酸化物の出発
材料が金属化合物のゾル、保護層9を形成する金属酸化
物の出発材料が金属酸化物の微粒子であり、且つ、最終
的な化学組成が保護材8(Y2O3)と2つの保護層9,
10(Al2O3)とで異なる金属酸化物を組み合わせて
用いたものである。何れの場合にも従来例3に比較し
て、表3に示すように全体として光束寿命の改善が期待
できる。
保護層9,10を形成する金属酸化物を、出発材料が全
て同じで(何れも金属酸化物微粒子)、且つ、最終的な
化学組成が互いに異なる金属酸化物を組み合わせて用い
たものである。また、実施例8は、保護材8を形成する
金属酸化物の出発材料が金属化合物のゾル、2つの保護
層9,10を形成する金属酸化物の出発材料が金属酸化
物の微粒子であり、且つ、最終的な化学組成が保護材8
および保護層9,10で互いに全て異なる金属酸化物を
組み合わせて用いたものである。さらに、実施例9は、
保護材8および保護層10を形成する金属酸化物の出発
材料が金属化合物のゾル、保護層9を形成する金属酸化
物の出発材料が金属酸化物の微粒子であり、且つ、最終
的な化学組成が保護材8(Y2O3)と2つの保護層9,
10(Al2O3)とで異なる金属酸化物を組み合わせて
用いたものである。何れの場合にも従来例3に比較し
て、表3に示すように全体として光束寿命の改善が期待
できる。
【0056】一方、表4に示すように実施例10〜12
の保護材8および保護層9,10を形成する金属酸化物
は、それぞれ、実施例7〜9の保護材8および保護層
9,10を形成する金属酸化物の組み合わせと同じであ
り、何れの場合にも従来例4に比較して、表4に示すよ
うに消費水銀量の改善効果が期待できる。
の保護材8および保護層9,10を形成する金属酸化物
は、それぞれ、実施例7〜9の保護材8および保護層
9,10を形成する金属酸化物の組み合わせと同じであ
り、何れの場合にも従来例4に比較して、表4に示すよ
うに消費水銀量の改善効果が期待できる。
【0057】これらの結果から、保護材8および保護層
9,10を出発材料が同じで、且つ、最終的な化学組成
が同じ金属酸化物から形成する従来例3,4に比較し
て、本実施例7,10のように保護材8および表面保護
層9,10に、出発材料が共に金属酸化物の微粒子で、
且つ、最終的な化学組成が互いに異なる金属材料を用い
たり、実施例8,9,11,12のように保護材8およ
び表面保護層9に、保護材8を形成する金属酸化物の出
発材料が金属化合物のゾル、表面保護層9を形成する金
属酸化物の出発材料が金属酸化物の微粒子であり、且
つ、保護材8および表面保護層9を形成する金属酸化物
の最終的な化学組成が異なる金属酸化物を用いるととも
に、ガラス保護層10に出発材料が金属酸化物の微粒子
又は金属化合物のゲルの何れかであり、且つ、最終的な
化学組成が保護材8および表面保護層9と互いに異なる
か、又は、何れかと同じ金属材料を用いるというよう
に、適所に適材を使用することで、光束劣化防止効果及
び消費水銀量の低減効果を最大限に引き出すことができ
た。
9,10を出発材料が同じで、且つ、最終的な化学組成
が同じ金属酸化物から形成する従来例3,4に比較し
て、本実施例7,10のように保護材8および表面保護
層9,10に、出発材料が共に金属酸化物の微粒子で、
且つ、最終的な化学組成が互いに異なる金属材料を用い
たり、実施例8,9,11,12のように保護材8およ
び表面保護層9に、保護材8を形成する金属酸化物の出
発材料が金属化合物のゾル、表面保護層9を形成する金
属酸化物の出発材料が金属酸化物の微粒子であり、且
つ、保護材8および表面保護層9を形成する金属酸化物
の最終的な化学組成が異なる金属酸化物を用いるととも
に、ガラス保護層10に出発材料が金属酸化物の微粒子
又は金属化合物のゲルの何れかであり、且つ、最終的な
化学組成が保護材8および表面保護層9と互いに異なる
か、又は、何れかと同じ金属材料を用いるというよう
に、適所に適材を使用することで、光束劣化防止効果及
び消費水銀量の低減効果を最大限に引き出すことができ
た。
【0058】上述の実施例1〜12では無電極蛍光ラン
プに適用した場合を例示したが、有電極蛍光ランプ(熱
陰極型、冷陰極型を問わない)に対して適用しても良い
のは言うまでもない。
プに適用した場合を例示したが、有電極蛍光ランプ(熱
陰極型、冷陰極型を問わない)に対して適用しても良い
のは言うまでもない。
【0059】
【発明の効果】上述のように、請求項1の発明は、少な
くとも水銀を含む放電媒体を内部に封入した透光性気密
容器を備え、前記透光性気密容器の内面に蛍光体被膜を
形成し、前記蛍光体被膜中に蛍光体粒子以外の金属酸化
物を介在させるとともに、前記蛍光体被膜の気密空間側
の表面に蛍光体粒子以外の金属酸化物で形成される保護
層を設けて成り、前記2つの部位に形成された金属酸化
物は、互いに出発材料が同じであり、且つ、最終生成物
の化学組成が互いに異なる金属酸化物であることを特徴
とし、蛍光体被膜中および蛍光体被膜の気密空間側の表
面に形成された金属酸化物が、水銀の吸着あるいは光束
劣化の原因となる種々のダメージを最小限に抑えるバリ
ア機能を発揮し、全体として、点灯時間経過に伴う透光
性気密容器内での水銀消費や光束劣化が抑制される消費
水銀量の低減効果並びに光束劣化防止効果を最大限に引
き出すことが可能となるという効果がある。
くとも水銀を含む放電媒体を内部に封入した透光性気密
容器を備え、前記透光性気密容器の内面に蛍光体被膜を
形成し、前記蛍光体被膜中に蛍光体粒子以外の金属酸化
物を介在させるとともに、前記蛍光体被膜の気密空間側
の表面に蛍光体粒子以外の金属酸化物で形成される保護
層を設けて成り、前記2つの部位に形成された金属酸化
物は、互いに出発材料が同じであり、且つ、最終生成物
の化学組成が互いに異なる金属酸化物であることを特徴
とし、蛍光体被膜中および蛍光体被膜の気密空間側の表
面に形成された金属酸化物が、水銀の吸着あるいは光束
劣化の原因となる種々のダメージを最小限に抑えるバリ
ア機能を発揮し、全体として、点灯時間経過に伴う透光
性気密容器内での水銀消費や光束劣化が抑制される消費
水銀量の低減効果並びに光束劣化防止効果を最大限に引
き出すことが可能となるという効果がある。
【0060】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記2つの部位に形成された金属酸化物の出発材料
は金属酸化物の微粒子又は金属化合物のゾルの何れかで
あることを特徴とし、請求項1の発明と同様の効果を奏
する。
て、前記2つの部位に形成された金属酸化物の出発材料
は金属酸化物の微粒子又は金属化合物のゾルの何れかで
あることを特徴とし、請求項1の発明と同様の効果を奏
する。
【0061】請求項3の発明は、少なくとも水銀を含む
放電媒体を内部に封入した透光性気密容器を備え、前記
透光性気密容器の内面に蛍光体被膜を形成し、前記蛍光
体被膜中に蛍光体粒子以外の金属酸化物を介在させると
ともに、前記蛍光体被膜の気密空間側の表面に蛍光体粒
子以外の金属酸化物で形成される保護層を設けて成り、
前記2つの部位に形成された金属酸化物は、互いに出発
材料および最終生成物の化学組成が異なる金属酸化物で
あることを特徴とし、蛍光体被膜中および蛍光体被膜の
気密空間側の表面に形成された金属酸化物が、水銀の吸
着あるいは光束劣化の原因となる種々のダメージを最小
限に抑えるバリア機能を発揮し、全体として、点灯時間
経過に伴う透光性気密容器内での水銀消費や光束劣化が
抑制される消費水銀量の低減効果並びに光束劣化防止効
果を最大限に引き出すことが可能となるという効果があ
る。
放電媒体を内部に封入した透光性気密容器を備え、前記
透光性気密容器の内面に蛍光体被膜を形成し、前記蛍光
体被膜中に蛍光体粒子以外の金属酸化物を介在させると
ともに、前記蛍光体被膜の気密空間側の表面に蛍光体粒
子以外の金属酸化物で形成される保護層を設けて成り、
前記2つの部位に形成された金属酸化物は、互いに出発
材料および最終生成物の化学組成が異なる金属酸化物で
あることを特徴とし、蛍光体被膜中および蛍光体被膜の
気密空間側の表面に形成された金属酸化物が、水銀の吸
着あるいは光束劣化の原因となる種々のダメージを最小
限に抑えるバリア機能を発揮し、全体として、点灯時間
経過に伴う透光性気密容器内での水銀消費や光束劣化が
抑制される消費水銀量の低減効果並びに光束劣化防止効
果を最大限に引き出すことが可能となるという効果があ
る。
【0062】請求項4の発明は、請求項3の発明におい
て、前記2つの部位に形成された金属酸化物の出発材料
は、一方が金属酸化物の微粒子であり、他方が金属化合
物のゾルであることを特徴とし、請求項3の発明と同様
の効果を奏する。
て、前記2つの部位に形成された金属酸化物の出発材料
は、一方が金属酸化物の微粒子であり、他方が金属化合
物のゾルであることを特徴とし、請求項3の発明と同様
の効果を奏する。
【0063】請求項5の発明は、請求項1〜4の何れか
の発明において、前記透光性気密容器内面と前記蛍光体
被膜の間に蛍光体粒子以外の金属酸化物で形成される管
壁保護層を設けて成ることを特徴とし、上記2つの部位
に形成された金属酸化物と共に、透光性気密容器内面と
蛍光体被膜との間に設けた金属酸化物で形成される管壁
保護層がバリア機能を発揮し、消費水銀量の低減効果並
びに光束劣化防止効果をさらに向上させることが可能と
なるという効果がある。
の発明において、前記透光性気密容器内面と前記蛍光体
被膜の間に蛍光体粒子以外の金属酸化物で形成される管
壁保護層を設けて成ることを特徴とし、上記2つの部位
に形成された金属酸化物と共に、透光性気密容器内面と
蛍光体被膜との間に設けた金属酸化物で形成される管壁
保護層がバリア機能を発揮し、消費水銀量の低減効果並
びに光束劣化防止効果をさらに向上させることが可能と
なるという効果がある。
【0064】請求項5の発明において、請求項6の発明
は、管壁保護層を形成する金属酸化物の出発材料は、金
属酸化物の微粒子又は金属化合物のゾルの何れかである
ことを特徴とし、請求項7の発明は、管壁保護層を形成
する金属酸化物は、他の2つの部位にそれぞれ形成され
た金属酸化物と最終生成物の化学組成が互いに異なるこ
とを特徴とし、請求項8の発明は、管壁保護層を形成す
る金属酸化物は、他の2つの部位にそれぞれ形成された
金属酸化物の何れかと最終生成物の化学組成が同じであ
ることを特徴とし、請求項5の発明と同様の効果を奏す
る。
は、管壁保護層を形成する金属酸化物の出発材料は、金
属酸化物の微粒子又は金属化合物のゾルの何れかである
ことを特徴とし、請求項7の発明は、管壁保護層を形成
する金属酸化物は、他の2つの部位にそれぞれ形成され
た金属酸化物と最終生成物の化学組成が互いに異なるこ
とを特徴とし、請求項8の発明は、管壁保護層を形成す
る金属酸化物は、他の2つの部位にそれぞれ形成された
金属酸化物の何れかと最終生成物の化学組成が同じであ
ることを特徴とし、請求項5の発明と同様の効果を奏す
る。
【0065】請求項9の発明は、請求項1〜8の何れか
に記載の蛍光ランプと、前記透光性気密容器の内部ある
いは外部の何れか一方に配設されて前記放電媒体にエネ
ルギを供給するエネルギ供給手段と、該エネルギ供給手
段を介して前記蛍光ランプを点灯させる点灯装置とを備
えることを特徴とし、消費水銀量の低減効果並びに光束
劣化防止効果を最大限に引き出すことが可能な光源装置
を実現することができるという効果がある。
に記載の蛍光ランプと、前記透光性気密容器の内部ある
いは外部の何れか一方に配設されて前記放電媒体にエネ
ルギを供給するエネルギ供給手段と、該エネルギ供給手
段を介して前記蛍光ランプを点灯させる点灯装置とを備
えることを特徴とし、消費水銀量の低減効果並びに光束
劣化防止効果を最大限に引き出すことが可能な光源装置
を実現することができるという効果がある。
【図1】本発明の実施形態1の要部説明図である。
【図2】同上を用いた光源装置の概略構成図である。
【図3】本発明の実施形態3の要部説明図である。
【図4】本発明の他の光源装置の概略構成図である。
1 透光性気密容器 2 気密空間 3 蛍光体被膜 7 蛍光体粒子 8 保護材 9 表面保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 東川 雅弘 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 5C039 NN04 5C043 AA03 AA20 CC09 CD01 CD19 DD28 DD36 EA16 EB11
Claims (9)
- 【請求項1】少なくとも水銀を含む放電媒体を内部に封
入した透光性気密容器を備え、前記透光性気密容器の内
面に蛍光体被膜を形成し、前記蛍光体被膜中に蛍光体粒
子以外の金属酸化物を介在させるとともに、前記蛍光体
被膜の気密空間側の表面に蛍光体粒子以外の金属酸化物
で形成される保護層を設けて成り、前記2つの部位に形
成された金属酸化物は、互いに出発材料が同じであり、
且つ、最終生成物の化学組成が互いに異なる金属酸化物
であることを特徴とする蛍光ランプ。 - 【請求項2】前記2つの部位に形成された金属酸化物の
出発材料は、金属酸化物の微粒子又は金属化合物のゾル
の何れかであることを特徴とする請求項1記載の蛍光ラ
ンプ。 - 【請求項3】少なくとも水銀を含む放電媒体を内部に封
入した透光性気密容器を備え、前記透光性気密容器の内
面に蛍光体被膜を形成し、前記蛍光体被膜中に蛍光体粒
子以外の金属酸化物を介在させるとともに、前記蛍光体
被膜の気密空間側の表面に蛍光体粒子以外の金属酸化物
で形成される保護層を設けて成り、前記2つの部位に形
成された金属酸化物は、互いに出発材料および最終生成
物の化学組成が異なる金属酸化物であることを特徴とす
る蛍光ランプ。 - 【請求項4】前記2つの部位に形成された金属酸化物の
出発材料は、一方が金属酸化物の微粒子であり、他方が
金属化合物のゾルであることを特徴とする請求項3記載
の蛍光ランプ。 - 【請求項5】前記透光性気密容器内面と前記蛍光体被膜
の間に蛍光体粒子以外の金属酸化物で形成される管壁保
護層を設けて成ることを特徴とする請求項1〜4の何れ
かに記載の蛍光ランプ。 - 【請求項6】管壁保護層を形成する金属酸化物の出発材
料は、金属酸化物の微粒子又は金属化合物のゾルの何れ
かであることを特徴とする請求項5記載の蛍光ランプ。 - 【請求項7】管壁保護層を形成する金属酸化物は、他の
2つの部位にそれぞれ形成された金属酸化物と最終生成
物の化学組成が互いに異なることを特徴とする請求項5
記載の蛍光ランプ。 - 【請求項8】管壁保護層を形成する金属酸化物は、他の
2つの部位にそれぞれ形成された金属酸化物の何れかと
最終生成物の化学組成が同じであることを特徴とする請
求項5記載の蛍光ランプ。 - 【請求項9】請求項1〜8の何れかに記載の蛍光ランプ
と、前記透光性気密容器の内部あるいは外部の何れか一
方に配設されて前記放電媒体にエネルギを供給するエネ
ルギ供給手段と、該エネルギ供給手段を介して前記蛍光
ランプを点灯させる点灯装置とを備えることを特徴とす
る光源装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27232398A JP2000100382A (ja) | 1998-09-25 | 1998-09-25 | 蛍光ランプおよびそれを用いた光源装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27232398A JP2000100382A (ja) | 1998-09-25 | 1998-09-25 | 蛍光ランプおよびそれを用いた光源装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000100382A true JP2000100382A (ja) | 2000-04-07 |
Family
ID=17512293
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27232398A Withdrawn JP2000100382A (ja) | 1998-09-25 | 1998-09-25 | 蛍光ランプおよびそれを用いた光源装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000100382A (ja) |
-
1998
- 1998-09-25 JP JP27232398A patent/JP2000100382A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060110 |