JP2000097966A - 加速度センサ及び加速度センサ装置 - Google Patents

加速度センサ及び加速度センサ装置

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JP2000097966A
JP2000097966A JP26975498A JP26975498A JP2000097966A JP 2000097966 A JP2000097966 A JP 2000097966A JP 26975498 A JP26975498 A JP 26975498A JP 26975498 A JP26975498 A JP 26975498A JP 2000097966 A JP2000097966 A JP 2000097966A
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opening
axis
acceleration
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acceleration sensor
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JP26975498A
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Inventor
Yutaka Yoshida
豊 吉田
Koichi Itoigawa
貢一 糸魚川
Makoto Murate
真 村手
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Tokai Rika Co Ltd
Original Assignee
Tokai Rika Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】1つの加速度センサで2 軸方向の加速度を検出
できる、両軸を含む平面において働く角加速度を検出す
ることができる加速度センサを提供する。 【構成】 加速度センサ1はシリコン基板2からなる基
部3が形成され、基部とマス部5とは、互いに直交する
一対のX,Y軸を含む平面に沿うように、かつ両軸に対
して45度をなす一対の傾斜軸L1,L2に沿ってそれ
ぞれ一対の梁部4にて連結されている。マス部5と基部
3間の間隙6内において、マス部5がX軸及びY軸を含
む平面内で移動自在に配置されている。マス部5には複
数の開口区画部7が突設され、互いに隣接する梁部4の
間に形成した被検出開口8を区画する。各被検出開口8
に対応して、LEDを配置するとともに、LEDの発光
した光量を被検出開口8を介してフォトトランジスタに
て検出するようにして、被検出開口8の開口面積の変化
を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シリコンマイクロマシ
ニング技術を用いて製造される、加速度センサ及び加速
度センサ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車におけるABS(アンチロ
ックブレーキシステム)、エアバッグシステム、サスペ
ンションコントロールシステム等に利用される加速度セ
ンサとして、例えば図8及び図9に示されるバルク型の
歪みゲージ式加速度センサ40が知られている。
【0003】このタイプの加速度センサ40は、直方体
状をした面方位(100)のシリコン単結晶基板41の
バルクを、その表面及び裏面の双方から選択的にエッチ
ング(結晶異方性エッチング)することによって製造さ
れる。エッチングによって形成されたカンチレバー構造
部42は、片持ち梁43とマス部44とによって構成さ
れている。マス部44は、おもりの役割を果たすもので
あり、前記片持ち梁43の先端に配置されている。片持
ち梁43の上面には、複数の歪みゲージ45が形成され
ている。従って、この加速度センサ40に加速度が印加
すると、マス部44が所定の方向に変位し、片持ち梁4
3に湾曲が生じる。このとき、片持ち梁43の上面に形
成された歪みゲージ45に歪みが生じる結果、いわゆる
シリコンのピエゾ抵抗効果によって、歪みゲージ45の
抵抗値が増加または減少する。そして、この抵抗値の変
化を検出することによって、加速度が検知される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の加速
度センサ40の場合、上記マス部44が図中左右方向で
ある1 軸方向の加速度しか検出することができない。
【0005】例えば、上記エアバッグシステムに採用さ
れる加速度センサは車両の前後方向と、横方向との2 軸
方向を検出する必要がある。そのため、上記加速度セン
サ40は少なくとも2 組用意する必要がある。このた
め、コスト高となる問題があった。
【0006】本発明は上記の課題を解消するためになさ
れたものであり、その第1の目的は、1つの加速度セン
サで2 軸方向の加速度を検出できる加速度センサ及び加
速度センサ装置を提供することにある。又、第2の目的
は、1つの加速度センサで2軸方向の加速度を検出でき
るとともに、さらに、両軸を含む平面において働く角加
速度をも検出することができる加速度センサ及び加速度
センサ装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、シリコン基板からなる
基部と、前記基部に対して一端が一体に連結され、互い
に直交するX,Y軸を含む平面に沿うように、かつ前記
両軸に対して所定角度をなす一対の傾斜軸に沿ってそれ
ぞれ一対配置された梁部と、前記各傾斜軸上に配置され
た梁部の他端に対して一体に連結され、基部との間に形
成された間隙内を、X軸方向、及びY軸方向に移動自在
に配置されたマス部と、前記マス部から突設され、互い
に隣接する梁部の間に形成される被検出開口を区画する
複数の開口区画部と、前記開口区画部にて区画された各
被検出開口に対応して配置され、その開口面積の変化を
検出する開口面積変化検出手段とを備えた加速度センサ
を要旨としている。 請求項2の発明は、請求項1にお
いて、前記マス部は、さらに、X軸及びY軸を含む平面
内において回転自在に配置された加速度センサを要旨と
している。
【0008】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
において、前記開口面積変化検出手段は、基部の表裏面
にそれぞれ配置された発光素子と、同発光素子が発光し
た光を前記被検出開口を介して受光する受光素子とを含
む加速度センサを要旨としている。
【0009】請求項4の発明は、前記請求項1乃至請求
項3の加速度センサを備え、前記開口面積変化検出手段
からの検出信号に基づいてその変化量を検知し、X,Y
軸方向の加速度又は同軸を含む平面の回転方向における
角加速度を算出する算出手段を備えた加速度センサ装置
を要旨としている。
【0010】(作用)請求項1に記載の発明によると、
例えば加速度センサにX軸方向に加速度が加わると、反
X軸方向に沿って相対的にマス部が移動するとともに、
開口区画部も同方向に移動する。開口区画部の移動によ
り、開口区画部にて区画されている被検出開口におい
て、反X軸方向側の被検出開口は狭まり、X軸方向の被
検出開口は拡がる。開口面積変化検出手段はその開口面
積の変化を検出する。
【0011】又、Y軸方向に加速度が加わると、反Y軸
方向に沿ってマス部が移動するとともに、開口区画部も
同方向に移動する。開口区画部の移動により、開口区画
部にて区画されている被検出開口において、反Y軸方向
側の被検出開口は狭まり、Y軸方向の被検出開口は拡が
る。開口面積変化検出手段はその開口面積の変化を検出
する。
【0012】請求項2の発明によれば、加速度センサに
X軸及びY軸を含む平面内において角加速度が加わる
と、マス部は角加速度が作用する反対方向に相対回転す
る。すると、開口区画部もマス部の回転に伴って同方向
に回転移動する。開口区画部の移動により、開口区画部
にて区画されている被検出開口において、角加速度が作
用する回転方向とは反対側の被検出開口は狭まり、角加
速度が作用する回転方向の被検出開口は拡がる。開口面
積変化検出手段はその開口面積の変化を検出する。
【0013】請求項3の発明によれば、発光素子が発光
した光は、被検出開口を介して受光素子が受光する。こ
のとき、被検出開口の開口面積が狭まれば、受光素子が
受光する光量が減少し、被検出開口の開口面積が拡がれ
ば、受光素子が受光する光量が増加する。受光素子は受
光した光量に応じた信号を出力する。
【0014】請求項4の発明によれば、算出手段は開口
面積変化検出手段からの検出信号に基づいてその開口面
積の変化量を検知し、X,Y軸方向の加速度又は同軸を
含む平面の回転方向における角加速度を算出する。
【0015】
【実施の形態】以下、本発明を具体化した加速度センサ
及び加速度センサ装置20を具体化した一実施例を図1
〜図7を参照して詳細に説明する。
【0016】図1乃至図3には、本実施形態の加速度セ
ンサ1の構成が概略的に示されている。面方位(11
0)のp型シリコン単結晶基板(以下、単にシリコン基
板と呼ぶ。)2の表面側中央部には、所定のマスクパタ
ーンを使用して梁部4、マス部5、開口区画部7とがそ
の表面及び裏面の双方から選択的にエッチング(結晶異
方性エッチング)することによって形成されている。す
なわち、この加速度センサ1の上記各部はマイクロマシ
ニング技術によって形成されている。そして、梁部4、
マス部5、開口区画部7を包囲するように基部3が形成
されている。
【0017】一対の梁部4はX軸に対して時計回り方向
に45゜をなす傾斜軸L1に沿って配置され、一端が基
部3に対して一体に連結されるとともに、基部3及びマ
ス部5よりも薄肉状に形成されている。又、一対の梁部
4はY軸に対して時計回り方向に45゜をなす傾斜軸L
2に沿って配置され、一端が基部3に対して一体に連結
されている。
【0018】前記各梁部4の他端はマス部5に対して一
体に連結されている。マス部5の周囲には、X軸及びY
軸方向に向かって同一形状をなす4個の開口区画部7が
それぞれ突設されている。開口区画部7は互いに隣接す
る梁部4間に配置されている。隣接する梁部4と、開口
区画部7と基部3とにて囲まれる空間にて4個の間隙6
が形成され、同間隙6において基部4側の区画面は1/
4半円弧状に湾曲形成されている。そして、前記各間隙
6は開口区画部7により、半分割されて一対の被検出開
口8が形成されている。以下、図1に示すように各被検
出開口8を区別するためにX軸側からA乃至Hの符号を
付し、被検出開口8をこの符号を付して説明することが
ある。
【0019】前記被検出開口A乃至Hは、それぞれマス
部5及び開口区画部7が非作動時に、それぞれ同一開口
面積を有するように設けられている。なお、図1に示す
ように、開口区画部7の先端と基部3の内周面とは所定
のクリアランスが形成されており、同クリアランスにお
いて、互いに隣接する被検出開口AとB、CとD、Eと
F、GとHは開口区画部7の中心軸線(開口区画部7の
非作動時においては、すなわちX軸及びY軸に一致す
る)にて区分される。
【0020】前記マス部5は間隙6及び梁部4が許容す
る範囲において、X軸方向、反X軸方向、Y軸方向、反
Y軸方向に移動自在、及びX軸、Y軸を含む平面に沿っ
て時計回り方向及び反時計回り方向に回転自在とされて
いる。又、梁部4は、前記マス部5が上記のように移動
可能に、又、加速度又は角加速度の印加が解除された際
には、その剛性により、元の直線状に復帰できるように
その厚み、幅が設定されている。
【0021】そして、マス部5の移動にともなう開口区
画部7により、前記被検出開口A乃至Hは、その開口面
積が減少あるいは、増加する。前記被検出開口A乃至H
の上方には発光素子としてのLED10がそれぞれ図示
しない支持部材を介して支持されている。なお、図3に
おいて、上方とは、基部3の表側を指す。又、被検出開
口A乃至Hの下方には受光素子としてのフォトトランジ
スタ11が図示しない支持部材を介して配置され、LE
D10と対向している。そして、互いに対応して配置さ
れたLED10とフォトトランジスタ11とにより、開
口面積変化検出手段が構成されている。 各LED10
が発光した光は、各被検出開口A乃至Hを介してフォト
トランジスタ11にて受光される。前記マス部5及び開
口区画部7が非作動時においては、互いに同一開口面積
とされているため、各フォトトランジスタ11の受光光
量は同じとされ、その受光光量に基づいてフォトトラン
ジスタ11が出力する電流は同一レベルの電流が出力さ
れる。
【0022】上記のように構成された加速度センサ1は
図4に示す加速度センサ装置20に応用される。図4に
示すように加速度センサ1の各LED10は駆動回路1
2に接続されている。算出手段としての中央演算処理装
置(CPU)15は前記駆動回路12にドライブ信号
(駆動信号)を出力する。すなわち、CPU15は、マ
ス部5が作動していない図1の状態で、駆動回路12に
より、各LED10を、フォトトランジスタ11の配置
した位置において互いに同一の照度となるように発光駆
動する。
【0023】又、各フォトトランジスタ11は、CPU
15に接続されている。そして、対向するLED10が
発光した光を受光し、そのときの受光光量に比例した電
流をCPU15に出力する。CPU15は図示しない電
流電圧変換回路を備え、フォトトランジスタ11から入
力した電流信号を電圧信号に変換した上で、図示しない
演算部に入力する。なお、CPU15は、前記図示しな
い演算部以外に、作業用メモリ(RAM)、及び加速度
及び角加速度を算出する演算プログラム及び後記するマ
ップを格納しているROMを備えている。
【0024】演算部では、各LED10からの入力信号
を元にした電圧信号の変化を算出し、その変化量に基づ
いて加速度及び角加速度を演算する。さて、上記のよう
に構成された加速度センサ1及び加速度センサ装置20
の作用を説明する。
【0025】CPU15は、マス部5が作動していない
図1の状態で、駆動回路12により、各LED10を、
フォトトランジスタ11の配置した位置において互いに
同一の照度となるように発光駆動しているものとする。
加速度センサ1に加速度及び角加速度が加わっていない
状態では、マス部5及び開口区画部7は移動(変位)し
ていないため、被検出開口A乃至Hの開口面積互いに同
面積であり、そのため、受光素子である各フォトトラン
ジスタ11には、互いに同じ光量を受光する。その結
果、フォトトランジスタ11から出力される電流は互い
に同レベルの電流値となり、CPU15は、図示しない
電流電圧変換回路にて変換された電圧信号のレベルを基
準値として、前記RAMに記憶する。
【0026】次に、例えば図5(a)に示すように、加
速度センサ1にX軸−方向の加速度が加わると、マス部
5が相対的にX軸+方向に移動する。その移動量(変位
量)は加わった加速度に比例する。このとき、図5
(a)に示すように、被検出開口A,B,C,Hはその
開口面積が減少し、一方、被検出開口D,E,F,Gは
開口面積が増大する。このとき、開口面積の増減があっ
た各被検出開口に対応した各フォトトランジスタ11
は、その開口面積の増減に応じた電流信号を出力し、C
PU15では、入力した電流信号を電流電圧変換回路に
て変換した後の電圧信号(電圧値)と、基準値とを比較
して加速度が加わった方向(加速方向)及び加速度を算
出する。
【0027】図7は、CPU15の演算部が加速度セン
サ1に対して加速度の加わった方向(加速方向)を判定
するためのマップである。なお、同図の受光素子欄のA
乃至Hは、被検出開口A乃至Hに対応して配置されたフ
ォトトランジスタ11を意味している。同マップにおい
て、「+」は電圧値が基準値よりも大のとき、「−」は
電圧値が基準値よりも小のときを表している。
【0028】CPU15は、被検出開口A,B,C,H
に対応したフォトトランジスタ11の出力(電流値)を
元に変換された電圧値の増減を前記RAMに記憶した基
準値と比較して判定する。
【0029】そして、例えばX軸−方向に加速度が加わ
った場合、被検出開口A,B,C,Hはその開口面積が
減少し、被検出開口D,E,F,Gは開口面積が増大す
ることから、図7に示すように被検出開口A,B,C,
Hに対応したフォトトランジスタ11は基準値よりも
「−」となり、被検出開口D,E,F,Gに対応したフ
ォトトランジスタ11は基準値よりも「+」となる。こ
のことから、CPU15はマップに基づいて加速度がX
軸−方向に加わったことを判定する。
【0030】又、CPU15は、そのときの各フォトト
ランジスタ11に対応した電圧値と基準値との差を絶対
値でそれぞれ演算し、そのうちの最も大きい値を加速度
として算出する。
【0031】又、例えば図5(b)に示すように、加速
度センサ1にX軸+方向の加速度が加わると、マス部5
が相対的にX軸−方向に移動する。その移動量(変位
量)は加わった加速度に比例する。このとき、図5
(b)に示すように、被検出開口D,E,F,Gはその
開口面積が減少し、一方、被検出開口A,B,C,Hは
開口面積が増大する。このとき、開口面積の増減があっ
た各被検出開口に対応した各フォトトランジスタ11
は、その開口面積の増減に応じた電流信号を出力し、C
PU15では、入力した電流信号を電流電圧変換回路に
て変換した後の電圧信号(電圧値)と、基準値とを比較
する。そして、加速度がX軸−方向に加わった場合と同
様にCPU15は、図7に示すマップを参照して、加速
度が加わった方向(加速方向)を算出するとともに、加
速度を算出する。
【0032】又、Y軸+方向、Y軸−方向、右斜め+方
向(図5(a)において、X軸+方向とY軸+方向との
中間である45度の方向)、左斜め+方向(図5(a)
において、X軸+方向とY軸−方向との中間である45
度の方向)、右斜め−方向(図5(a)において、X軸
−方向とY軸+方向との中間である45度の方向)、左
斜め−方向(図5(a)において、X軸−方向とY軸−
方向との中間である45度の方向)に加速度が加わった
場合においても、同様にマップを参照して加速方向を判
定し、かつ、加速度を算出する。
【0033】又、加速度センサ1に対して図6(a)に
示すように、X,Y軸を含む平面内において、左回転の
角加速度が加わったとき、基準値と開口区画部7を挟ん
で互いに隣接する被検出開口A乃至Hのうち、加速方向
側の開口面積が大となり、加速方向とは反対方向側の開
口面積は減少する。例えば、被検出開口A,Bでは、被
検出開口Aの開口面積が、角加速度が加わっていないと
きよりも大となり、被検出開口Bの開口面積が、角加速
度が加わっていないときよりも小となる。
【0034】この結果、被検出開口A,C,E,Gに対
応したフォトトランジスタ11からの入力値に基づく電
圧値は基準値よりも「+」となり、被検出開口B,D,
F,Hに対応したフォトトランジスタ11からの入力値
に基づく電圧値は基準値よりも「−」となる。このこと
から、CPU15は図7に示すマップに基づいて角加速
度が左回転方向に加わったことを判定する。
【0035】又、CPU15は、そのときの各フォトト
ランジスタ11に対応した電圧値と基準値との差を絶対
値でそれぞれ演算し、そのうちの最も大きい値をその時
の角加速度として算出する。
【0036】反対に、加速度センサ1に対して図6
(b)に示すようにX,Y軸を含む平面内において、右
回転の角加速度が加わったとき、基準値と開口区画部7
を挟んで互いに隣接する被検出開口A乃至Hのうち、加
速方向側の開口面積が大となり、加速方向とは反対方向
側の開口面積は減少する。例えば、被検出開口A,Bで
は、被検出開口Aの開口面積が、角加速度が加わってい
ないときよりも小となり、被検出開口Bの開口面積が、
角加速度が加わっていないときよりも大となる。
【0037】この結果、被検出開口A,C,E,Gに対
応したフォトトランジスタ11からの入力値に基づく電
圧値は基準値よりも「−」となり、被検出開口B,D,
F,Hに対応したフォトトランジスタ11からの入力値
に基づく電圧値は基準値よりも「+」となる。このこと
から、CPU15は図7に示すマップに基づいて角加速
度が右回転方向に加わったことを判定する。
【0038】又、CPU15は、そのときの各フォトト
ランジスタ11に対応した電圧値と基準値との差を絶対
値でそれぞれ演算し、そのうちの最も大きい値をその時
の角加速度として算出する。
【0039】この実施形態によれば、以下に示す効果を
奏する。 (1) 本実施形態では、シリコン基板2からなる基部
3を形成し、基部3に対して一端を一体に連結し、互い
に直交する一対のX,Y軸を含む平面に沿うように、か
つ前記両軸に対して45度をなす一対の傾斜軸L1,L
2に沿ってそれぞれ一対梁部4を配置した。そして、各
傾斜軸L1,L2上に配置した梁部4の他端に対して一
体にマス部5を連結し、マス部5と基部3との間の間隙
6内において、マス部5をX軸方向、及びY軸方向に移
動自在に配置した。
【0040】さらに、マス部5から複数の開口区画部7
を突設して、互いに隣接する梁部4の間に形成した被検
出開口8を区画し、開口区画部7により区画した各被検
出開口8に対応して、LED10を配置するとともに、
LED10の発光した光量を被検出開口8を介してフォ
トトランジスタ11にて検出するようにして、被検出開
口8の開口面積の変化を検出するようにした。
【0041】この結果、加速度センサ1にX軸方向又は
Y軸方向に加速度が加わると、その加速度が加わった方
向とは反対の方向に沿ってマス部が移動するとともに、
開口区画部も同方向に移動する。開口区画部の移動によ
り、開口区画部にて区画されている被検出開口におい
て、そのマス部5が相対移動した側の被検出開口は狭ま
り、反対側(加速度が加わった方向側)の被検出開口は
拡がって、開口面積の変化を光量の変化として検出する
ことができる。
【0042】(2) 本実施形態では、マス部5は、X
軸及びY軸を含む平面内において回転自在に配置した。
この結果、加速度センサ1にX軸及びY軸を含む平面内
において角加速度が加わると、マス部5が角加速度が作
用する反対方向に相対回転し、開口区画部7もマス部5
の回転に伴って同方向に回転移動する。開口区画部7の
移動により、開口区画部7にて区画されている被検出開
口8において、角加速度が作用する回転方向とは反対側
の被検出開口は狭まり、角加速度が作用する回転方向の
被検出開口は拡がるため、フォトトランジスタ11はそ
の開口面積の変化を検出することができる。
【0043】(3) 本実施形態では、基部3の表裏面
にそれぞれ配置したLED(発光素子)10と、LED
10が発光した光を被検出開口8を介して受光するフォ
トトランジスタ11(受光素子)とにて開口面積変化検
出手段を構成した。
【0044】この結果、LED10が発光した光は、被
検出開口8を介してフォトトランジスタ11が受光し、
被検出開口8の開口面積が狭まれば、フォトトランジス
タ11が受光する光量が減少し、被検出開口8の開口面
積が拡がれば、フォトトランジスタ11が受光する光量
が増加する。このため、フォトトランジスタ11は受光
した光量に応じた信号(電流)を出力することができ
る。
【0045】(4) 本実施形態では、各開口区画部7
を同一形状に形成し、開口区画部7にて区間した各被検
出開口8を、マス部5が非移動時(非作動時)には、互
いに同一開口面積を有するように形成した。
【0046】この結果、開口区画部7にて区画された各
被検出開口A乃至Hは、マス部5が非移動時には、互い
に同一開口面積を有するように形成したため、各フォト
トランジスタ11が検出する信号のレベルを同一レベル
とすることができる。
【0047】そして、マス部5の作動時においては、各
フォトトランジスタ11は、互いに同一レベルの信号を
基準として増減した信号を出力する。この結果、基準レ
ベルである検知作動前の検出信号と、マス部5が移動し
た後の検出信号のレベル差に基づいて加速度又は角加速
度の算出を容易に行うことができる。
【0048】(5) 本実施形態では、フォトトランジ
スタ11からの検出信号(電流値)に基づいてその変化
量を検知し、X,Y軸方向の加速度又は同軸を含む平面
の回転方向における角加速度を算出するCPU15(算
出手段)を設けた。
【0049】この結果、CPU15にてフォトトランジ
スタ11からの検出信号に基づいて開口面積の変化量を
検知し、X,Y軸方向の加速度又は同軸を含む平面の回
転方向における角加速度を算出することができる。
【0050】なお、この発明の実施形態は、前記実施形
態に限定されるものではなく、下記のように実現しても
よい。 (1) 前記実施形態では、間隙6において基部4側の
区画面は1/4半円弧状に湾曲形成したが、この形状に
限定されるものではなく、間隙6において基部4側の区
画面を平面に形成してもよい。
【0051】(2) 前記実施形態では、梁部4はX
軸、Y軸に対して45゜をなす傾斜角L1,L2に沿っ
て配置した。すなわち、等方に配置したが、検出精度は
落ちるが、傾斜軸L1,L2に厳密に沿う必要はなく、
多少はずれていてもよい。
【0052】(3) マス部5から突設した開口区画部
7は、図2及び図3に示すように、マス部5と同じ厚み
としたが、開口区画部7の厚みは、マス部5よりも薄く
してもよい。
【0053】(4) 梁部4の本数、形状、レイアウト
は実施例と異なるものでも構わない。即ち、梁部4の本
数は3本以下や5本以上でもよい。 (5) 加速度センサ1に使用するシリコン基板は、n
型単結晶シリコン、p型単結晶シリコン、多結晶シリコ
ン等にて形成してもよい。
【0054】(6) 前記実施形態では、開口面積変化
検出手段の一部をフォトトランジスタ11にて構成した
が、フォトトランジスタに変えてフォトダイオードに変
更してもよい。又、LED10に変えて、例えば、EL
(エレクトロルミネッセンス),電球等の他の発光手段
に代えてもよい。
【0055】(7) 前記実施形態では、開口面積変化
検出手段として、LED10、フォトトランジスタ11
からなる光センサ型のものを採用したが、開口面積変化
検出手段としては、他に、開口区画部7の側面と基部3
の内周面にそれぞれ電極を配置し、開口区画部7の移動
によって電極間の静電容量の変化を検出するタイプのも
のに実現するようにしてもよい。
【0056】ここで、特許請求の範囲に記載された技術
的思想のほかに、前述した実施形態及び別例によって把
握される技術的思想をその効果とともに挙げる。 (1) 請求項1乃至請求項4のいずれかにおいて、梁
部はそれぞれ等方に配置したことを特徴とする加速度セ
ンサ。この様に構成することにより、梁部がと等方軸上
に沿って配置されるため、加速度センサ加速度、或いは
角加速度が作用したときに、相対移動するマス部及び開
口区画部のがX、Y軸を含む平面内においてどの方向に
移動しても、その移動は均質的な移動となり、検出精度
を高めることができる。
【0057】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1に記載の
発明によれば、1つの加速度センサで2 軸方向の加速度
を検出できる。
【0058】請求項2に記載の発明によれば、1つの加
速度センサで2 軸方向の加速度を検出できるとともに、
さらに、両軸を含む平面において働く角加速度をも検出
することができる。
【0059】請求項3の発明によれば、加速度又は角加
速度が働いたとき、開口区画部の移動による被検出開口
の開口面積の増減は受光素子が受光する受光量の増減に
て検出でき、この受光量に基づいて加速度、又は角加速
度が検出できる。
【0060】請求項4の発明によれば、算出手段によ
り、マス部の移動により開口面積の変化量を検知し、
X,Y軸方向の加速度又は同軸を含む平面の回転方向に
おける角加速度を算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態の加速度センサを示す平面図。
【図2】図1の − 線断面図。
【図3】図1の − 線断面図。
【図4】同加速度センサを使用した加速度センサ装置の
電気ブロック図。
【図5】(a)は同加速度センサの作用を示し、X軸方
向に作動したときの状態を示す説明図、(b)は反X軸
方向に作動したときの状態を示す説明図。
【図6】(a)は同加速度センサの作用を示し、X軸,
及びY軸方向を含む平面内でマス部が時計回りに回転し
たときの状態を示す説明図、(b)は反時計回りに回動
したときの状態を示す説明図。
【図7】加速度が作用する方向と、各受光素子の出力と
の関係を表す出力状態図。
【図8】従来の加速度センサの平面図。
【図9】同じく断面図。
【符号の説明】
1…加速度センサ、2…シリコン基板、3…基部、4…
梁部、6…間隙、7…開口区画部、8…被検出開口(A
乃至H)、9…開口面積変化検出手段、10…LED
(発光素子を構成する。)、11…フォトトランジスタ
(受光素子を構成する。)、15…CPU(算出手段を
構成する。)、20…加速度センサ装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村手 真 愛知県丹羽郡大口町豊田三丁目260番地 株式会社東海理化電機製作所内 Fターム(参考) 5F089 AA05 BA05 CA20

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン基板(2)からなる基部(3)
    と、 前記基部(3)に対して一端が一体に連結され、互いに
    直交するX,Y軸を含む平面に沿うように、かつ前記両
    軸に対して所定角度をなす一対の傾斜軸(L1,L2)
    に沿ってそれぞれ一対配置された梁部(4)と、 前記各傾斜軸上に配置された梁部(4)の他端に対して
    一体に連結され、基部(3)との間に形成された間隙
    (6)内を、X軸方向、及びY軸方向に移動自在に配置
    されたマス部(5)と、 前記マス部(5)から突設され、互いに隣接する梁部
    (4)の間に形成される被検出開口(8)を区画する複
    数の開口区画部(7)と、 前記開口区画部(7)にて区画された各被検出開口
    (8)に対応して配置され、その開口面積の変化を検出
    する開口面積変化検出手段(9)とを備えた加速度セン
    サ。
  2. 【請求項2】 前記マス部(5)は、さらに、X軸及び
    Y軸を含む平面内において回転自在に配置されたもので
    ある請求項1に記載の加速度センサ。
  3. 【請求項3】 前記開口面積変化検出手段(9)は、基
    部(3)の表裏面にそれぞれ配置された発光素子(1
    0)と、同発光素子(10)が発光した光を前記被検出
    開口(8)を介して受光する受光素子(11)とを含む
    請求項1又は請求項2に記載の加速度センサ。
  4. 【請求項4】 前記請求項1乃至請求項3の加速度セン
    サを備え、 前記開口面積変化検出手段(9)からの検出信号に基づ
    いてその変化量を検知し、X,Y軸方向の加速度又は同
    軸を含む平面の回転方向における角加速度を算出する算
    出手段(15)を備えた加速度センサ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US20160152202A1 (en) * 2014-12-01 2016-06-02 Murata Manufacturing Co., Ltd. Mems sensor and a semiconductor package

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20160152202A1 (en) * 2014-12-01 2016-06-02 Murata Manufacturing Co., Ltd. Mems sensor and a semiconductor package
US10137851B2 (en) * 2014-12-01 2018-11-27 Murata Manufacturing Co., Ltd. MEMS sensor and a semiconductor package

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