JP2000097435A - ガスタービン燃焼器 - Google Patents

ガスタービン燃焼器

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JP2000097435A
JP2000097435A JP10270912A JP27091298A JP2000097435A JP 2000097435 A JP2000097435 A JP 2000097435A JP 10270912 A JP10270912 A JP 10270912A JP 27091298 A JP27091298 A JP 27091298A JP 2000097435 A JP2000097435 A JP 2000097435A
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diffusion
pipe
combustion
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JP10270912A
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English (en)
Inventor
Shohei Yoshida
正平 吉田
Yoshitaka Hirata
義隆 平田
Masaya Otsuka
雅哉 大塚
Tomoya Murota
知也 室田
Tomoki Koganezawa
知己 小金沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】全予混合燃焼運転時に、拡散燃料配管内の燃料
が、燃焼用空気や燃焼ガスと置換し、負荷遮断運転時に
各燃焼器の拡散バーナの着火遅れを防止する。 【解決手段】各燃焼器の予混合燃料配管22と拡散燃料
配管を連通管23によって連通し、この連通管に流量調
節機構16,20および逆止弁25を設ける。全予混合
燃焼運転時に予混合燃料配管から拡散燃料配管に拡散燃
料ノズル12が着火しない程度の燃料を供給する。 【効果】全予混合燃焼運転において、各燃焼器の予混合
燃料配管から拡散燃料配管へ供給する燃料流量を拡散燃
料ノズルが着火しないように制御することが可能なた
め、全予混合燃焼運転時に、拡散燃料供給系19が燃焼
空気などで置換されるのを防止でき、負荷遮断運転時の
拡散燃料ノズルの着火遅れを防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガスタービン燃焼器
に係わり、特に高負荷運転時に全予混合燃焼運転を行う
ガスタービン燃焼器の燃料系統に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、発電用ガスタービン燃焼器の多
くは、燃焼安定性に優れた拡散燃焼方式と、低NOx化
が図れる予混合燃焼方式の混焼方式で構成され、高負荷
運転時には予混合燃焼割合を多くして低NOx化を図っ
ている。
【0003】一方、ガスタービンは電力需要の関係か
ら、発電プラントの健全性を保持しながら様々な運転制
御を満足しなければならない。その運転方法の一つに、
高負荷運転状態から瞬時に発電機を切り離し、無負荷運
転状態に切り替える負荷遮断運転がある。従来技術の拡
散,予混合混焼運転方式では、負荷遮断時に予混合燃料
を瞬時に遮断するとともに、拡散燃料を無負荷運転流量
に制御し拡散単独運転を行うことで対応している。
【0004】負荷遮断時は燃焼状態に影響を及ぼす空気
流量や燃料流量が急激に変化するため、拡散燃焼に比べ
燃焼安定性に欠ける予混合燃焼では、火炎喪失する恐れ
があり、拡散燃焼での運転が必要不可欠である。
【0005】また最近では、拡散,予混合混焼運転方式
の燃焼器において、部分負荷運転時は拡散,予混合混焼
運転方式で、定格運転時は低NOx化のため拡散燃料を
遮断し、全予混合燃焼を行う運転方法が実施されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように構成されて
いるガスタービン燃焼器において、高負荷運転時に、全
予混合燃焼運転を行うと低NOx化を図ることが可能で
あるが、負荷遮断運転時に次のような課題があった。
【0007】すなわち、従来技術の燃焼器において全予
混合燃焼運転を行う場合、各燃焼器の拡散燃料配管や拡
散燃料マニホールド内部の燃料は、燃焼空気や燃焼ガス
によって置換されることがある。この状態で負荷遮断指
令が発せられた時、拡散燃料の流量制御弁が開いてから
拡散燃料マニホールドや各燃焼器の拡散燃料配管に拡散
燃料が充満し、拡散燃焼ノズルから燃料が噴出するのに
時間がかかるため、拡散燃焼が着火する前に予混合火炎
が消炎したり、無負荷運転状態になるまでに時間を要
し、ガスタービンの健全性を損ねることが考えられる。
【0008】これを防止するため、拡散燃料母管の流量
制御弁の上流側と下流側を連絡するバイパス配管を設
け、このバイパス配管に流量を制御するオリフィスを設
置し、常に微少の燃料を拡散ノズルに供給し、拡散燃料
配管の燃焼空気などによる置換を防止する方法が考えら
れる。例えば近似する構成としては特開平5−149149 号
公報等に記載されている。
【0009】しかし、このような技術では燃料流量調節
弁の上流側の燃料配管母管位置で、配管体積に対し少量
の燃料を供給するため、拡散燃料マニホールド下流の拡
散燃料配管および拡散燃料ノズルに均一に燃料を供給す
るのが困難となる。このため、拡散燃料マニホールドや
拡散燃料配管の一部が燃焼空気などによって置換された
り、また、一部の燃焼器に拡散燃料流量が偏り、拡散燃
料ノズルに着火しNOxが増加するなどの課題が考えられ
た。
【0010】また、通常発電用ガスタービン燃焼器は、
ガスタービンの回転軸を中心に、その周上に複数台配置
され、各燃焼器の拡散燃料配管は拡散燃料マニホールド
を介して連通している。ガスタービンの運転時、各燃焼
器に供給される空気流量の偏差などにより、隣接する燃
焼器間に差圧が発生する場合がある。燃焼器間の差圧が
大きくなると圧力の低い燃焼器の拡散燃料配管に拡散燃
料が集中して流れるため、圧力の低い燃焼器の拡散燃焼
ノズルが着火し、NOxが増加することや、拡散燃料マ
ニホールドや他の燃焼器の拡散燃料配管が空気で置換さ
れる部分が多くなるなどの課題があった。
【0011】本発明はこれに鑑みなされたもので、その
目的とするところは、高負荷領域で全予混合燃焼を行っ
ても拡散燃料供給系が燃焼空気や燃焼ガスなどによって
置換されることがなく、負荷遮断運転にも瞬時に対応で
きるとともに、NOxの排出量を抑制することができる
ガスタービン燃焼器を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、拡散バーナ
と、前記拡散バーナへ燃料を供給する経路に設置され、
燃料流量を制御する拡散燃料流量調整機構と、拡散燃料
流量調整機構の下流に位置し、複数の拡散バーナに燃料
を分岐する拡散燃料マニホールドと、予混合バーナと、
前記予混合バーナへ燃料を供給する経路に設置され、前
記予混合バーナへ供給する燃料を制御する予混合燃料流
量調整機構と、予混合燃料流量調整機構の下流に位置
し、複数の拡散バーナに燃料を分岐する予混合燃料マニ
ホールドと、を有するガスタービン燃焼器において、前
記予混合燃料マニホールドより下流側の経路と前記拡散
燃料マニホールドより下流側の経路とを連絡し、前記予
混合バーナに供給する燃料の一部を前記拡散バーナへ導
く連絡経路と、を有することを特徴とする。
【0013】または、前記のガスタービン燃焼器におい
て、前記連絡経路は、前記拡散バーナへ燃料を供給する
経路を流れる燃料が前記連絡経路を経て前記予混合バー
ナへ燃料を供給する経路へ流入することを抑制する抑制
手段を有する、ことを特徴とする。たとえば、逆止弁等
を設置することができる。
【0014】または、前記のガスタービン燃焼器におい
て、前記拡散バーナへ燃料を供給する経路は、前記連絡
経路との連結部より上流側に燃料の逆流を抑制する逆流
抑制手段を設ける、ことを特徴とする。
【0015】または、前記のガスタービン燃焼器におい
て、前記予混合バーナは複数の予混合バーナを備え、前
記各々の予混合バーナへ燃料を供給する経路に、前記予
混合バーナへ供給する燃料を制御する予混合燃料流量調
整機構を有し、前記連絡経路は最も負荷が高くなった時
に燃料供給を行う予混合バーナへ燃料を供給する経路
と、前記拡散バーナへ燃料を供給する経路とを連絡す
る、ことを特徴とする。
【0016】さらに、具体的には、例えば、燃焼室の軸
中心部に配置され、燃料を噴出して拡散燃焼を行う拡散
バーナと、該拡散バーナに供給する燃料流量を調節する
拡散燃料流量調整機構と、拡散燃料流量調整機構の下流
側に位置し、複数の燃焼器の拡散バーナに燃料を分岐す
る拡散燃料マニホールドと、拡散燃料マニホールドと該
拡散バーナを連絡する拡散燃料配管からなる拡散燃料供
給系と、該拡散バーナの周方向に位置し、空気と燃料の
混合気を噴出して予混合燃焼を行う予混合バーナと、該
予混合バーナに燃料を供給する予混合燃料流量調整機構
と、予混合燃料流量調整機構の下流側に位置し、複数の
予混合バーナに燃料を分岐する予混合燃料マニホールド
と、予混合燃料マニホールドと該予混合バーナを連絡す
る予混合燃料配管からなる予混合燃料供給系とを備えた
ガスタービン燃焼器において、該拡散燃料配管と該予混
合燃料配管を連通する連通管を設け、該連通管に逆止弁
を設けたことを特徴とする。また、拡散燃料配管と予混
合燃料配管を連通する連通管に流量調整機構を設けるこ
とが好ましい。
【0017】このように構成されたガスタービン燃焼器
であると、高負荷運転時に全予混合燃焼運転を行った場
合、各燃焼器の予混合燃料配管から拡散燃料配管に連通
管を介して燃料が供給されるため、各燃焼器の拡散燃料
配管および拡散燃料マニホールド内部が燃焼空気や、燃
焼ガスによって置換されることがない。
【0018】また、予混合燃料配管と拡散燃料配管を連
絡する連通管に流量調節機構を設け拡散ノズルが着火し
ないように流量を制御するためNOxの増加を抑制する
ことができる。
【0019】さらに、拡散燃料配管に逆止弁を設置する
ことにより、予混合燃料配管からの燃料が拡散燃料マニ
ホールドに逆流することがなく安定した運転ができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面を用
いて説明する。図1は本発明の燃焼器を備えたガスター
ビンプラントの要部が示されている。このガスタービン
プラントは、主としてガスタービン1と、ガスタービン
1に連結され、燃焼用の圧縮空気を得る圧縮機2と、燃
焼器3などにより構成されいる。圧縮機2より吐出され
た圧縮空気は燃焼器3に導かれ燃焼器内筒4の内部に形
成されている燃焼室5で燃料とともに燃焼する。燃焼に
よって生成された燃焼ガスは、トランジションピース6
を経てガスタービン1に噴射されガスタービン1を駆動
し、ガスタービンに連結されている発電機7によって発
電するように構成されている。
【0021】燃焼器3の主な構成は、燃焼ガスを生成す
る内筒4と、燃料供給系および空気供給系よりなり、こ
れらが外筒8およびエンドカバー9で密閉された圧力容
器10に装着されている。燃焼器内筒4の上流位置には
内筒4より径の小さな副室11が設けられ、副室11の
上流位置には、拡散燃料ノズル12が設置されている。
副室11の外周位置には予混合器13が設置されてお
り、予混合器13の上流位置には、予混合燃料ノズル1
4が設置されている。
【0022】拡散燃料供給系15は、燃料流量調節機構
(制御弁)16,各燃焼器に拡散燃料を分岐する拡散燃
料マニホールド17、および拡散燃料ノズル12に燃料
を供給する拡散燃料配管18で構成され、予混合燃料供
給系19は、燃料流量調節機構(制御弁)20,予混合
燃料マニホールド21,予混合燃料配管22で構成され
ている。
【0023】本発明による第一の実施例では、ガスター
ビンの回転軸を中心に、その周上に配置された複数の燃
焼器全ての拡散燃料配管18と予混合燃料配管22を連
通する連通管23を設置するとともに、連通管23に連
通管23を流れる燃料流量を制御するオリフィス24を
設置し、さらに連通管23に逆止弁25を設置したもの
である。尚、本実施例において、連通管23は両燃料配
管の流量調整弁の下流側を連絡している。
【0024】次に、本発明を適用するガスタービン燃焼
器の運転方法と本発明による第一の実施例の各部の動作
について説明する。
【0025】本発明を適用するガスタービン燃焼器で
は、ガスタービンの起動から低負荷領域は、燃焼安定性
に優れた拡散燃焼方式単独で運転される。燃料は燃料流
量調節機構(制御弁)16,拡散燃料マニホールド1
7,拡散燃料配管18を経て拡散燃料ノズル12に供給
され副室11および内筒4で空気と混合し拡散燃焼を行
う。この時、拡散燃料配管18と予混合燃料配管22を
連通する連通管23には、逆止弁25が設置されている
ため、拡散配管の燃料が予混合燃料配管22に流入する
ことはなく所定の拡散燃焼性能を確保することが可能で
ある。
【0026】負荷の上昇に伴い予混合燃料供給系19に
よって予混合燃料ノズル14に燃料を供給し、拡散燃焼
と予混合燃焼の混焼を開始する。この時、拡散燃料配管
18と予混合燃料配管22の圧力差は各配管を流れる燃
料流量などによって決まり、予混合燃焼割合が多くなる
と予混合燃料配管22の圧力が拡散燃料配管18の圧力
より高くなり、その差圧と連通管23に設けたオリフィ
ス24の孔径に応じた流量が拡散燃料配管18へ流れる
ことになる。予混合燃料配管の燃料が拡散燃料配管に流
れ込むと、設定した予混合燃料比率(予混合燃料/全燃
料)が異なり燃焼性能が変化することが考えられるが、
燃料流量調節機構(制御弁)16,20によって予混合
燃焼比率を変化させることで、所定の燃焼性能を実現す
ることが可能である。
【0027】さらに、負荷を上昇させ高負荷運転条件
で、拡散燃料を遮断し全予混合燃焼運転を開始する。拡
散燃料の遮断により各燃焼器の拡散燃料配管18の圧力
は低下し、予混合燃料配管22との差圧が大きくなり予
混合燃料配管22の燃料が、拡散燃料配管18に流れ込
み拡散燃料ノズル12から燃料が流出することになる。
この時、連通管23に設けたオリフィス24の孔径は、
拡散燃料ノズル12が着火しない程度に燃料が流れるよ
うに形成する。これにより、予混合燃料配管22から拡
散燃料配管18に拡散燃料ノズル12が着火しない程度
の燃料が流れ込み、拡散燃料ノズル12から流出するた
め、拡散燃料配管18が燃焼空気などによって置換され
ることがない。
【0028】このため、全予混合燃焼運転時にガスター
ビンの負荷遮断運転指令が発せられて場合、拡散燃料供
給系15は予混合燃料配管22から供給された燃料で満
たされているため、燃料流量調節機構(制御弁)16を
制御することにより、瞬時に拡散燃料ノズル12から燃
料が噴出し、拡散燃料ノズル12に着火し、無負荷運転
状態にすることが可能となり、発電プラントの健全性を
損なうことがない。
【0029】本実施例では各燃焼器の予混合燃料配管2
2から拡散燃料配管18に燃料を供給するが、予混合燃
料マニホールド21は圧力が高いため、各燃焼器の予混
合燃料配管22の圧力もほぼ一定となるため各燃焼器の
拡散燃料配管18に供給される燃料流量は均一となり、
一部の燃焼器の拡散燃料配管が部分的に置換されたり、
拡散燃料ノズルが着火することがない。
【0030】さらに、本実施例では拡散燃料ノズル12
から流出した燃料は、拡散燃料ノズル近傍を流れる燃焼
用空気と混合し、希薄な予混合気となり、予混合火炎の
高温部で加熱され燃焼するため、NOxの排出量が増加
することが少なくなる。また、本実施例では予混合燃料
を拡散燃料ノズル12から流出するため全体の燃料流量
に対し予混合の燃料流量を減少することができるため、
予混合燃焼の燃空比(燃料流量/空気流量)が低下し予
混合燃焼から排出されるNOxを減少することが可能と
なる。また、予混合燃焼の燃空比が高くなると燃焼器内
部の圧力が変動する燃焼振動が発生し易くなるが、本実
施例によれば予混合燃焼の燃空比を従来技術より低く設
定することが可能となり燃焼振動の発生を抑制すること
も可能となる。
【0031】また、本実施例では燃料マニホールドと拡
散燃料ノズルおよび予混合燃料ノズルの燃料配管に本発
明を適用したものであり、比較的簡単な構造で効果が期
待できる。しかもこれらの構造を一つのパーツとして構
成することができ、これらの配管は容易に交換すること
ができるため、既設の発電プラントにも容易に適用が可
能である。
【0032】また、本実施例では、予混合燃料配管と拡
散燃料配管を連通する連通管にオリフィスを設置して流
量を制御したが、オリフィスの代わりに手動弁やコント
ロールバルブなどを用いても第一の実施例と同様な効果
を得ることができる。
【0033】次に本発明による第二の実施例を図2を用
いて説明する。第二の実施例では、第一の実施例の拡散
燃料配管18に逆流を抑制する逆止弁26を設けたもの
である。ガスタービン燃焼器では、ガスタービンの運転
状態あるいは特定の燃焼器の火炎喪失によって燃焼器間
に差圧が生じることが考えられる。第一の実施例では、
燃焼器間に差圧が発生した場合、各燃焼器の予混合燃料
配管22から供給された燃料が拡散燃料マニホールドを
介して、圧力の低い燃焼器に逆流することが考えられ、
これを防ぐことが好ましい。圧力の低い燃焼器に燃料が
集中すると、拡散ノズルが着火し、NOxが増加するば
かりか、燃焼器の健全性に対して悪影響を及ぼす場合が
考えられる。第二の実施例では、拡散燃料配管18の連
通管23の上流側に逆止弁26を設けたため、火炎喪失
などによって特定の燃焼器の圧力は低下しても拡散燃料
配管の燃料が逆流することがなくガスタービンの健全性
を損ねることがない。
【0034】次に本発明による第三の実施例を図3を用
いて説明する。拡散,予混合混焼方式の燃焼器におい
て、高負荷領域で予混合燃焼割合を多くするためには、
予混合燃焼器の流路断面積を大きくしなければならず、
このため低負荷領域では予混合燃料流量に対し、予混合
空気流量が多くなりすぎるため、未燃分が発生する場合
がある。このため、予混合器を複数のセクタに分割し、
負荷に応じて各セクタに供給する燃料流量を制御し、各
セクタの局所の燃空比を制御し運転を行うガスタービン
燃焼器がある。本実施例はこのような燃焼器に適用した
例である。
【0035】燃焼器の軸中心部には拡散燃焼を行う拡散
燃焼旋回バーナ27が、その外周位置に複数の予混合旋
回バーナ28,29,30,31が配置されている。拡
散燃焼旋回バーナ27には、燃料流量制御弁32,拡散
燃料マニホールド33,拡散燃料配管34からなる拡散
燃料供給系35が設置されており、各予混合旋回バーナ
にも、同様の予混合燃料供給系36,37,38,39
が設置されている。
【0036】この予混合器分割型燃焼器の運転方法は、
ガスタービンの起動時には、拡散燃焼旋回バーナ27で
運転し、負荷に応じ順次予混合燃焼旋回バーナを運転す
る方式であり、高負荷運転時に拡散燃焼旋回バーナの燃
料を遮断し、複数の予混合旋回バーナ28,29,3
0,31で全予混合燃焼運転を実施する。
【0037】本実施例では拡散燃料配管34と最も高負
荷時において着火する、言い換えれば最後に着火する、
予混合旋回バーナ28の予混合燃料配管40を連通する
連通管41を設置し、その連通管41にオリフィス4
2,逆止弁43を設置し、さらに、拡散燃料配管34に
逆止弁44を設置したものである。連通管41は両燃料
配管の流量調整部の下流側を連絡する。
【0038】これにより、最後に燃焼を開始する予混合
旋回バーナ28の予混合燃料配管40に燃料が供給され
ると、その燃料の一部が拡散燃料配管34に供給される
ため、拡散燃料供給系35が燃焼空気によって置換され
ることがない。
【0039】通常、予混合器を複数のセクタに分割して
運転する場合、高負荷運転時の各セクタの燃焼状態は同
様であることが望ましい。第三の実施例では最後に着火
する予混合旋回バーナ28の予混合燃料配管40と、拡
散燃料配管34を連通し、拡散燃料配管側に燃料を供給
している。このため、他の予混合燃焼旋回バーナに比べ
燃料が少なくなるが、拡散燃料配管に供給する燃料流量
は拡散燃料配管と予混合燃料配管の差圧およびオリフィ
ス42の孔径より求めることが可能なため、予混合燃料
配管40に供給する燃料流量をその分増加させることで
問題はなく第二の実施例と同様の効果が得られる。
【0040】また、本実施例では最後に着火する予混合
燃料燃焼旋回バーナの予混合燃料配管と拡散燃料配管を
接続したが、どの予混合燃料配管と接続しても本実施例
の効果は変わらない。
【0041】次に本発明による第四の実施例を図4を用
いて説明する。第四の実施例は大小二個の拡散燃料ノズ
ルと予混合バーナからなる燃焼器に本発明を適用した例
である。
【0042】燃焼器の軸中心に小さな小拡散燃料ノズル
45が配置され、その外周に大きな大拡散燃料ノズル4
6が、さらにその外周に、予混合バーナ47が配置され
ている。拡散燃料配管48は二重構造になっており、二
重管の中心部配管は小拡散燃料ノズル45に、二重管の
外周配管は大拡散燃料ノズル46に燃料を供給するよう
に構成されている。本実施例では小拡散燃料ノズルに燃
料を供給する燃料配管49と、予混合燃料配管51を連
通する連通管52を設け、この連通管52にオリフィス
53,逆止弁54を設置し、さらに二重管に構成されて
いる部分に、拡散燃料配管50と連通する連通孔55を
設ける。また、大拡散燃料ノズルに燃料を供給する拡散
燃料配管50に逆止弁56を設置したものである。
【0043】大拡散燃料ノズル46は主にガスタービン
起動時や低負荷領域で、拡散燃焼量が多い時に用いら
れ、小拡散燃料ノズル45は主に高負荷領域の予混合燃
焼量が多い時、すなわち拡散燃焼量が少ない領域で用い
られる。このように構成された燃焼器の高負荷運転モー
ドは、小拡散燃料ノズル45,大拡散燃料ノズル46,
予混合バーナ47で運転するモードA,小拡散燃料ノズ
ル45、と予混合バーナ47で運転するモードB,予混
合バーナ47だけで全予混合運転を行うモードCの三つ
が考えられ、この運転モードにおける各部の動作を説明
する。
【0044】モードAの場合、小拡散燃料ノズル45,
大拡散燃料ノズル46,予混合バーナ47に燃料が供給
されているため、各燃料配管49,50,51の差圧に
よって、予混合燃料配管51の燃料が拡散燃料配管50
に流れ、燃料流量バランスが変化するが、燃料流量を制
御することで所定の燃焼性能を実現可能である。
【0045】モードBの場合、小拡散燃料ノズルに供給
された燃料の一部が連通孔55から拡散燃料配管50に
流出するため拡散燃料配管55が燃料空気によって置換
されることはない。また、拡散燃料配管49の連通孔5
5の孔径を大拡散燃料ノズルが着火しない程度の流量が
流れるようにすることで大拡散燃料ノズルの着火に伴う
NOxの増加はない。
【0046】モードCの場合、拡散燃料流量の遮断によ
り拡散燃料配管49,50の圧力は低下し、予混合燃料
配管51との間に差圧が生じ予混合燃料配管51から、
連通管52を介して拡散燃料配管49に燃料が供給され
る。拡散燃料配管49に供給された燃料のうち、一部は
小拡散燃料ノズル45に導かれ小拡散燃料ノズル45か
ら燃焼室に流出し、一部は連通孔55から拡散燃料配管
50に流出し大拡散燃料ノズルから燃焼室に流出する。
これにより拡散燃料配管49,50が全予混合運転時に
燃焼空気などによって置換されることがないため、負荷
遮断運転時に拡散燃焼が瞬時に行える。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、全
予混合燃焼運転において、各燃焼器の予混合燃料配管か
ら拡散燃料配管へ供給する燃料流量を拡散燃料ノズルが
着火しないように制御することが可能なため、全予混合
燃焼運転時に、拡散燃料供給系が燃焼空気などで置換さ
れるのを防止でき、負荷遮断運転時の拡散燃料ノズルの
着火遅れを防止することができる。これにより、全予混
合燃焼運転をガスタービンの健全性を損なうことなく実
施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第一の実施例の説明図。
【図2】本発明による第二の実施例の説明図。
【図3】本発明による第三の実施例の説明図。
【図4】本発明による第四の実施例の説明図。
【符号の説明】
1…ガスタービン、2…圧縮機、3…燃焼器、12…拡
散燃料ノズル、14…予混合燃料ノズル、16,20…
燃料流量調節機構、17…拡散燃料マニホールド、21
…予混合燃料マニホールド、23…連通管、24…オリ
フィス、25…逆止弁。
フロントページの続き (72)発明者 大塚 雅哉 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発本部内 (72)発明者 室田 知也 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発本部内 (72)発明者 小金沢 知己 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発本部内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】拡散バーナと、 前記拡散バーナへ燃料を供給する経路に設置され、燃料
    流量を制御する拡散燃料流量調整機構と、拡散燃料流量
    調整機構の下流に位置し、複数の拡散バーナに燃料を分
    岐する拡散燃料マニホールドと、 予混合バーナと、 前記予混合バーナへ燃料を供給する経路に設置され、前
    記予混合バーナへ供給する燃料を制御する予混合燃料流
    量調整機構と、予混合燃料流量調整機構の下流に位置
    し、複数の予混合バーナに燃料を分岐する予混合燃料マ
    ニホールドと、を有するガスタービン燃焼器において、 前記予混合燃料マニホールドより下流側の経路と前記拡
    散燃料マニホールドより下流側の経路とを連絡し、前記
    予混合バーナに供給する燃料の一部を前記拡散バーナへ
    導く連絡経路と、を有することを特徴とするガスタービ
    ン燃焼器。
  2. 【請求項2】請求項1のガスタービン燃焼器において、 前記連絡経路は、前記拡散バーナへ燃料を供給する経路
    を流れる燃料が前記連絡経路を経て前記予混合バーナへ
    燃料を供給する経路へ流入することを抑制する抑制手段
    を有する、ことを特徴とするガスタービン燃焼器。
  3. 【請求項3】請求項1のガスタービン燃焼器において、 前記拡散バーナへ燃料を供給する経路は、前記連絡経路
    との連結部より上流側に燃料の逆流を抑制する逆流抑制
    手段を設ける、ことを特徴とするガスタービン燃焼器。
  4. 【請求項4】請求項1のガスタービン燃焼器において、 前記予混合バーナは複数の予混合バーナを備え、 前記各々の予混合バーナへ燃料を供給する経路に、前記
    予混合バーナへ供給する燃料を制御する予混合燃料流量
    調整機構を有し、 前記連絡経路は最も負荷が高くなった時に燃料供給を行
    う予混合バーナへ燃料を供給する経路と、前記拡散バー
    ナへ燃料を供給する経路とを連絡する、ことを特徴とす
    るガスタービン燃焼器。
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