JP2000096339A - サ―モトロピック液晶ポリマ―及びその組成物の高デニ―ルフィラメントの製造法 - Google Patents

サ―モトロピック液晶ポリマ―及びその組成物の高デニ―ルフィラメントの製造法

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JP2000096339A JP11257714A JP25771499A JP2000096339A JP 2000096339 A JP2000096339 A JP 2000096339A JP 11257714 A JP11257714 A JP 11257714A JP 25771499 A JP25771499 A JP 25771499A JP 2000096339 A JP2000096339 A JP 2000096339A
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iii
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John A Flint
ジョン・エイ・フリント
Michael J Jaffe
マイケル・ジェイ・ジャフェ
Ishaq M Haider
エム・イシャク・ハイダー
Joseph J Dibiase
ジョセフ・ジェイ・ディビアス
John E Cornetta
ジョン・イー・コーネッタ
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Celanese Acetate LLC
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 サーモトロピック液晶ポリマーの高デニール
の紡糸したままのフィラメント及び熱処理フィラメント
の形成方法。 【解決手段】 (a)ポリマーの溶融転移温度以上にサー
モトロピック液晶ポリマー(数種類の全芳香族ポリエス
テル類及びポリエステルアミド類)を加熱し;(b)フィ
ラメントを形成するために約1を超え約15未満のアスペ
クト比を有する押出キャピラリーを備えた押出チャンバ
内に、前記溶融ポリマーを通し;次いで(c)少なくとも
約4の引落率でフィラメントを巻き取ることを含む。形
成したフィラメントは、少なくとも約50デニール/フィ
ラメント(dpf)であり、横断面にわたって本質的に均一
な分子配向を有する。最終の任意段階では、該フィラメ
ントを熱処理して、優れた引張特性を示すフィラメント
を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サーモトロピック
液晶ポリマーのフィラメント形成法に関する。特に、本
発明は、種々のサーモトロピック液晶全芳香族ポリエス
テル類及びポリエステルアミド類の紡糸したままの高デ
ニールフィラメント及び、熱処理した高デニールフィラ
メントの形成法を提供する。本発明は、サーモトロピッ
ク液晶ポリエステル類及びポリエステルアミド類の紡糸
したままの高デニールフィラメント及び、熱処理した高
デニールフィラメントにも関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】サーモトロピック液晶
ポリマー(LCP)は、エステル及び/またはエステルアミ
ド結合を含む種々のヘテロ原子結合を含有する一般的に
全芳香族分子の、重要なポリマーの種類である。十分に
高い温度に加熱すると、LCPは溶融して等方性の溶融物
よりも、液晶性溶融相(liquid crystalline melt ph
ase)(しばしば、「異方性相」と称される)を形成する。
一般的に、LCPは、一列に並んで所望の液晶オーダーを
作り出すことができる線状(剛直棒状:rigid rod)分子
からなる。その結果、LCPは、低い溶融粘度、そして高
い性能及び加工性という特徴を有する。
【0003】LCPは配向して「剛直棒状」線状分子を形
成するため、非常に高い機械的特性を示す。従って、LC
Pを、成形品(例えば、フィルム、ロッド、パイプ、繊
維)及び種々の他の成型品に成形し得ることは、公知で
ある。さらに、当業界では、特に繊維形のLCPは、熱処
理工程後に極めて高い機械的特性を示すことも公知であ
る。しかしながら、当業界で知られる全ての方法では、
紡糸したまま並びに熱処理形で高い機械的特性を示す、
約10デニール/フィラメント(dpf)などの低いデニール繊
維しか形成できないと記載している。
【0004】かくして、本発明の目的は、均一配向した
高デニールLCPフィラメントの形成法を提供することで
ある。高デニールフィラメントとは、50dpfより大きい
フィラメントを意味する。
【0005】また、本発明の目的は、紡糸したまま並び
に熱処理形で優れた機械的特性、熱的特性及び耐薬品性
を示す、50dpfを超える高デニールLCPフィラメントを形
成する方法を提供することである。
【0006】さらに、本発明の目的は、紡糸したまま並
びに熱処理状態で、低デニールLCPフィラメント(即ち、
10dpf未満のフィラメント)と匹敵し得る特性を示す、高
デニールLCPフィラメントの形成法を提供することであ
る。
【0007】本発明の目的は、10dpf未満の低デニールL
CPフィラメントと匹敵し得る特性を有する50dpfを超え
る高デニールLCPフィラメントを提供することである。
最後に、本発明の目的は、優れた機械的及び物理的特性
の高デニールフィラメントを製造するために、本発明の
高デニールフィラメントをボビン上で直接、熱処理する
ための、原価効率的で工業的に実用的な方法を提供する
ことである。
【0008】紡糸したまま並びに熱処理形で、優れた機
械的特性、熱的特性及び耐薬品性を示す、均一配向した
高デニールLCPフィラメントを形成することが非常に望
ましい。例えば、高デニールLCPフィラメントは、スチ
ールベルトタイヤのスチールワイヤと置き換えることが
できる。さらに、LCPフィラメントは、スチールワイヤ
と比べて実質的に密度が低いので、LCPフィラメント
は、スチールワイヤにより示されるよりもずっと優れた
特性を示すものと予測される。さらに優れた機械的特
性、熱的特性、及び耐薬品性を示す高デニールLCPフィ
ラメントの現実的な需要が存在することは、以下の従来
技術より明らかである。
【0009】
【従来の技術】以下の文献を、従来の技術として開示す
る。米国特許第4,183,895号は、ポリマー製品を製造す
る異方性溶融物の処理方法について記載する。熱処理方
法により優れた機械的特性を有する繊維(fiber)が得ら
れ、繊維のテナシティ(tenacity)は、少なくとも50%及
び少なくとも10グラム/デニールまで増加した。
【0010】米国特許第4,468,364号は、サーモトロピ
ック液晶ポリマー(LCP)を押し出す方法について示唆す
る。2未満(好ましくは、0)のL/D比を有するダイオリフ
ィスを通して、4未満(好ましくは、1)の引落率でLCPを
押し出すと、高い機械的特性を有するフィラメントを得
ることができると請求している。
【0011】米国特許第4,910,057号は、光ファイバー
ケーブル中の優れた剛性化支持体(stiffening suppor
t)として作用し得る、実質的に均一な横断面コンフィギ
ュレーションの非常に細長い部材について記載する。
【0012】米国特許第5,246,776号は、アラミドモノ
フィラメント及びその製造法について示唆する。米国特
許第5,427,165号は、単数または複数の液晶有機ポリマ
ーの連続モノフィラメントの、少なくとも一部に形成し
た補強組立品(assemblage)について記載する。該特許中
で使用するポリマーは、主としてアラミド類である。
【0013】日本特許公開平4-第333616号は、溶融液晶
ポリマー類から50〜2000dpfのフィラメントを製造する
方法を示唆する。これらのフィラメントの熱処理後の機
械的特性は、5〜10dpfの対応する低デニールフィラメン
トについて報告されている特性よりもかなり悪かった。
【0014】J. Rheology 1992, Vol. 36(1057〜10
78頁)では、種々のアスペクト比のキャピラリーダイを
使用する、サーモトロピック液晶ポリエステルのレオロ
ジー及び配向挙動の研究について報告している。
【0015】J. Appl. Polym. Sci. 1995, Vol.55
(1489-1493頁)では、サーモトロピック液晶ポリエステ
ルの押出ロッドにおける配向分布(orientation distri
bution)について報告している。見掛剪断速度が166〜27
0/秒に増加するに連れて配向機能(orientaion functio
n)も増加するが、566〜780/秒の見掛剪断速度に増加す
るにつれて減少する。
【0016】本明細書中に記載する全ての文献は、その
全体を参照として含むものとする。
【0017】
【課題を解決するための手段】意外にも、横断面にわた
って本質的に均一な分子配向を有する、少なくとも50デ
ニール/フィラメントの紡糸したまま及び、熱処理した
高デニールフィラメントを製造し得ることを知見した。
【0018】さらに、これらの高デニールフィラメント
は、これまで上記概説した従来公知の文献のいずれによ
っても達成され得なかった、慣用の低デニール−5〜10d
pf−フィラメントについて予想された特性の少なくとも
80〜90パーセントを保持する、非常に優れた引張特性を
有する。
【0019】従って、本発明により、以下の特性: (i)少なくとも約50デニール/フィラメントのデニール; (ii)少なくとも約8グラム/デニールのテナシティ; (iii)少なくとも約450グラム/デニールのモジュラス(mo
dulus);及び (iv)少なくとも約2パーセントの伸び を有するサーモトロピック液晶ポリマーの紡糸したまま
のフィラメントの成形法を提供する。
【0020】本発明の方法は、以下の (a)その溶融転移よりも少なくとも15℃高い温度にサー
モトロピック液晶ポリマーを加熱して、前記サーモトロ
ピックポリマーの流体流を形成し; (b)加熱押出チャンバ内に前記流れを通し、前記チャン
バには前記ポリマーのフィラメントを形成するのに好適
な筒状オリフィスを配置し、前記筒状オリフィスは約1
を超え約15未満の長さ対直径(L/D)のアスペクト比を有
し;次いで (c)少なくとも約200メートル/分の引取速度及び少なく
とも約4の引落率(DD)で前記フィラメントを巻き取り、
但し、L/Dが0〜2の時は、少なくとも約50デニール/フィ
ラメントを有し、その横断面にわたって本質的に均一な
分子配向を形成するように、DDは少なくとも4である、
各段階から構成される。
【0021】本発明の別の態様では、以下の特性: (i)少なくとも約50デニール/フィラメントのデニール; (ii)少なくとも約20グラム/デニールのテナシティ; (iii)少なくとも約600グラム/デニールのモジュラス;
及び (iv)少なくとも約3パーセントの伸び を有するサーモトロピック液晶ポリマーの熱処理フィラ
メントの成形法も提供する。
【0022】従って、本発明のこの態様により、本方法
は、以下の (a)その溶融転移よりも少なくとも15℃〜約50℃高い温
度にサーモトロピック液晶ポリマーを加熱して、前記ポ
リマーの流体流を形成し; (b)少なくとも1つの押出キャピラリーを有する加熱し
た筒状紡糸口金内に前記流れを押出してフィラメントを
形成させ、前記キャピラリーは約1〜約10の範囲の長さ
対直径(L/D)のアスペクト比を有し; (c)少なくとも約200メートル/分の引取速度及び約5〜約
40の引落率(DD)で前記フィラメントを巻き取り、その横
断面にわたって本質的に均一な分子配向で、約50〜約10
00デニール/フィラメントの範囲のデニールを有するフ
ィラメントを形成し、次いで; (d)好適な温度及び圧力条件で充分な時間、場合により
不活性雰囲気の存在下で、前記フィラメントを加熱-処
理して熱-処理フィラメントを形成する、各段階から構
成される。
【0023】本発明のさらに別の態様では、サーモトロ
ピック液晶ポリマーの紡糸したままのフィラメントも提
供する。本発明の別の態様では、サーモトロピック液晶
ポリマーの熱処理フィラメントも提供する。
【0024】本発明の別の態様では、紡糸しながら巻き
取るボビンの上で、本発明の高デニールフィラメントを
直接、熱処理する方法も提供する。本発明の他の態様及
び好都合な点は、以下の本発明の好ましい態様の詳細な
説明に記載する。
【0025】本発明を実施するのに使用し得る芳香族-
脂肪族ポリエステル類及びポリエステルアミド類の例と
しては、以下の構造[但し、Iは、
【0026】
【化81】
【0027】であり、IIは、
【0028】
【化82】
【0029】であり、IIIは、
【0030】
【化83】
【0031】であり、IVは、
【0032】
【化84】
【0033】であり、Vは、
【0034】
【化85】
【0035】であり、VIは、
【0036】
【化86】
【0037】であり、及びVIIは、
【0038】
【化87】
【0039】である]を有するものが挙げられる。
【0040】
【発明の実施の形態】本発明により、以下の特性: (i)少なくとも約50デニール/フィラメントのデニール; (ii)少なくとも約8グラム/デニールのテナシティ; (iii)少なくとも約450グラム/デニールのモジュラス;
及び (iv)少なくとも約2パーセントの伸び を有するサーモトロピック液晶ポリマーのフィラメント
の成形法を提供する。
【0041】本発明の方法は、以下の (a)その溶融転移よりも少なくとも15℃高い温度にサー
モトロピック液晶ポリマーを加熱して、前記サーモトロ
ピックポリマーの流体流を形成し; (b)加熱押出チャンバ内に前記流れを通し、前記チャン
バには前記ポリマーのフィラメントを形成するのに好適
な筒状オリフィスを配置し、前記筒状オリフィスは約1
を超え約15未満の長さ対直径(L/D)のアスペクト比を有
し;次いで (c)少なくとも約200メートル/分の引取速度及び少なく
とも約4の引落率(DD)で前記フィラメントを巻き取り、
但し、L/Dが0〜2の時は、少なくとも約50デニール/フィ
ラメントのデニールを有し、その横断面にわたって本質
的に均一な分子配向を形成するように、DDは少なくとも
4である、各段階から構成される。
【0042】上記の如く、従来の文献は、高デニールフ
ィラメントを含む、サーモトロピックポリマー類のフィ
ラメントの種々の製造法を開示している。高デニールフ
ィラメントを製造する方法の特定の実施例が、本明細書
中、その全体が参照として含まれる、米国特許第4,468,
364号に開示されている。この研究では、自動的により
太いフィラメントを与える低い引落率で、より大きな直
径のノズル(jet)からサーモトロピックポリマー類を押
し出していた。ポリマー溶融物を、少ない押出量(即
ち、ノズル中のポリマー速度)で押出し、低速でフィラ
メントを引き取っている。このことは、フィラメントの
配向の殆どがノズル自体の収束流に由来していることを
意味し、このことにより、何故キャピラリー長さを長く
すると、配向(即ち、配向またはフィラメントモジュラ
ス)が減少するかということが説明できる。ポリマーが
キャピラリー内を通過してからノズルから出ると、キャ
ピラリーより上のノズルの収束化部分によって誘導され
ていた流れが配向できなくなってしまうためである。
【0043】上述の従来技術の加工条件とは異なり、本
発明の方法はより高い引落率で操作できるので、フィラ
メントは伸長を受けて、ノズルオリフィスから一度出る
とフィラメント直径が減少する。この伸長流によってフ
ィラメントを殆ど配向させるため、本質的に均一な横断
面配向(cross-sectional orientation)を有するフィラ
メントを得ることができる。
【0044】さらに、本発明は、ポリマー押出量を増加
させ得る、工業的に実用的な方法も提供する。ノズル圧
力は押出量に対し一次的に増加するため、小さなノズル
の場合には、その圧力は実施不可能なレベルになってし
まうからである。
【0045】本発明の方法では、好ましいポリマー類
は、サーモトロピック液晶ポリマー類である。サーモト
ロピック液晶ポリマー類とは、溶融相で液晶性(即ち、
異方性)であるポリマー類である。サーモトロピック液
晶ポリマー類としては、全芳香族ポリエステル類、芳香
族-脂肪族ポリエステル類、芳香族ポリアゾメチン類、
芳香族ポリエステルアミド類、芳香族ポリアミド類、及
び芳香族ポリエステル-カーボネート類が挙げられる。
芳香族ポリエステル類は、ポリエステル中に存在する各
成分がポリマー主鎖に少なくとも1個の芳香族環を与え
るという点で、「全」芳香族であるとみなされる。
【0046】好適な芳香族-脂肪族ポリエステル類の特
定例としては、Polyester X7G-A Self Reinforced
Thermoplastic, W.J.Jackson,Jr., H.F.Kuhfuss及び
T.F.Gray,Jr., 30th Anniversary Technical Confe
rence, 1975 Reinforced Plastics/Composites Ins
titute, The Society of the Plastics Industr
y,Inc., Section 17-D, 1-4頁に開示されているよう
に、ポリエチレンテレフタレートとヒドロキシ安息香酸
とのコポリマー類がある。かかるポリマーの詳細な開示
は、W.J.Jackson,Jr.及びH.F.Kuhfussによる"Liquid C
rystal Polymers:I. Preparation and Properties
of p-Hydroxybenzoic Acid Copolymers", Journa
l of Polymer Science, Polymer Chemistry Edit
ion, 14巻, 2043-58頁(1976)に知見することができ
る。上記文献は、本明細書中、その全体が参照として含
まれる。
【0047】芳香族ポリアゾメチン類及びその製造法
は、米国特許第3,493,522号;同第3,493,524号;同第3,
503,739号;同第3,516,970号;同第3,516,971号;同第
3,526,611号;同第4,048,148号;及び同第4,122,070号
に開示されている。これらのそれぞれの特許は、本明細
書中、その全体が参照として含まれる。かかるポリマー
の特定例としては、ポリ(ニトリロ-2-メチル-1,4-フェ
ニレンニトリロエチリジン-1,4-フェニレンエチリジ
ン);ポリ(ニトリロ-2-メチル-1,4-フェニレン-ニトリ
ロメチリジン-1,4-フェニレンメチリジン);及びポリ
(ニトリロ-2-クロロ-1,4-フェニレンニトリロメチリジ
ン-1,4-フェニレン-メチリジン)が挙げられる。
【0048】芳香族ポリエステルアミド類は、米国特許
第5,204,443号、同第4,330,457号、同第4,966,956号、
同第4,355,132号、同第4,339,375号、同第4,351,917号
及び同第4,351,918号に開示されている。これらのそれ
ぞれの特許は、本明細書中、その全体が参照として含ま
れる。かかるポリマーの特定例としては、4-ヒドロキシ
安息香酸、2,6-ヒドロキシナフトエ酸、テレフタル酸、
4,4'-ビフェノール、及び4-アミノフェノールを含むモ
ノマー類から形成したポリマー類;4-ヒドロキシ安息香
酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、テレフタル酸、イソ
フタル酸、ヒドロキノン、及び4-アミノフェノールを含
むモノマー類から形成したポリマーが挙げられる。
【0049】好ましい芳香族ポリアミド類は、上記の如
く溶融加工可能で、サーモトロピック溶融相を形成する
ようなものである。かかるポリマーの特定例としては、
テレフタル酸、イソフタル酸、及び2,2'-ビス(4-アミノ
フェニル)プロパンを含むモノマー類から形成したポリ
マーが挙げられる。
【0050】芳香族ポリエステル-カーボネート類は、
本明細書中、その全体が参照として含まれる、米国特許
第4,107,143号に開示されている。かかるポリマーの例
としては、ヒドロキシ安息香酸単位、ヒドロキノン単
位、カーボネート単位、及び芳香族カルボン酸単位から
本質的になるものが挙げられる。
【0051】本発明の方法で使用するのが好ましい液晶
ポリマー類は、サーモトロピック全芳香族ポリエステル
類である。かかるポリマーの特定例としては、米国特許
第3,991,013号;同第3,991,014号;同第4,057,597号;
同第4,066,620号;同第4,075,262号;同第4,118,372
号;同第4,146,702号;同第4,153,779号;同第4,146,07
0号;同第4,159,365号;同第4,169,933号;同第4,181,7
92号;及び同第4,188,476号、並びに英国特許出願第2,0
02,404号に知見することができる。これらのそれぞれの
特許は、本明細書中、その全体が参照として含まれる。
【0052】本発明で使用するのが好ましい全芳香族ポ
リエステル類は、共に譲渡された米国特許第4,067,852
号;同第4,083,829号;同第4,130,545号;同第4,161,47
0号;同第4,184,996号;同第4,238,599号;同第4,238,5
98号;同第4,230,817号;同第4,224,433号;同第4,219,
461号及び同第4,256,624号に開示されている。上記の共
に譲渡された米国特許及び出願の全ての開示は、本明細
書中、その全体が参照として含まれる。該特許などに開
示された全芳香族ポリエステル類は、約350℃未満の温
度で異方性溶融相から成形することができる。
【0053】本発明の方法で使用するのに好適な全芳香
族ポリエステル類は、種々のエステル-形成法により形
成することができ、この方法によって、縮合時に官能基
を有する有機モノマー化合物が反応して必須繰り返し単
位を形成する。例えば、有機モノマー化合物の官能基と
しては、カルボン酸基、ヒドロキシル基、エステル基、
アシルオキシ基、酸ハライド基などがあり得る。有機モ
ノマー化合物は、溶融アシドリシス方法により、熱交換
流体の非存在下で反応させることができる。従って、こ
れらを最初に加熱して、反応体の溶融溶液を形成し、固
体ポリマー粒子がその中に懸濁するように反応を継続す
る。真空を適用して、縮合の最終段階で形成した揮発成
分(例えば、酢酸または水)を除去し易くすることができ
る。
【0054】共に譲渡された"Melt Processable Ther
motropic Wholly Aromatic Polyester"なる表題の米
国特許第4,083,829号では、本発明で使用するのが好ま
しい、全芳香族ポリエステル類を形成するために使用し
得るスラリー重合法について記載している。該方法で
は、固体生成物を熱交換媒体中に懸濁させている。この
特許の開示は、本明細書中、その全体が参照として含ま
れる。
【0055】米国特許第4,083,829号の溶融アシドリシ
ス方法またはスラリー方法のいずれかを使用すると、全
芳香族ポリエステル類が誘導される有機モノマー反応体
を、最初は変形体で提供し、そして、かかるモノマー類
の通常のヒドロキシ基をエステル化する(即ち、より低
級アシルエステルとして提供する)。低級アシル基は、
好ましくは約2〜約4個の炭素原子を含む。有機モノマー
反応体のアセテートエステルを提供するのが好ましい。
【0056】米国特許第4,083,829号の溶融アシドリシ
ス法またはスラリー法のいずれかで場合により使用し得
る代表的な触媒としては、ジアルキル酸化錫(例えば、
ジブチル酸化錫)、ジアリール酸化錫、二酸化チタン、
三酸化アンチモン、アルコキシ珪酸チタン、チタンアル
コキシド、カルボン酸のアルカリ及びアルカリ土類金属
塩(例えば、酢酸亜鉛)、気体性酸触媒、例えば、ルイス
酸(例えば、BF3)、ハロゲン化水素(例えば、HCl)、及び
当業者に公知の同様の触媒が挙げられる。典型的な触媒
の使用量は、全モノマー重量をベースとして約0.001〜
約1重量%であり、より一般的には約0.01〜約0.2重量%で
ある。
【0057】本発明で使用するのが好ましい全芳香族ポ
リエステル類は、一般的に、約10,000〜約200,000、好
ましくは約20,000〜約50,000(例えば、約30,000〜約40,
000)の重量平均分子量を示す。かかる分子量は、一般的
に使用される方法、例えば、ゲル浸透クロマトグラフィ
ーまたは溶液粘度測定法により測定することができる。
他の方法としては、圧縮成型フィルムの赤外分光法、ま
たはポリマー溶液の核磁気共鳴スペクトル(NMR)測定若
しくはポリマー粉末若しくはフィルムの固相NMRによる
末端基測定が挙げられる。或いは、ペンタフルオロフェ
ノール溶液中の光散乱法を使用して、分子量を測定する
ことができる。
【0058】また、全芳香族ポリエステル類またはポリ
エステルアミド類は、25℃で、ヘキサフルオロイソプロ
パノール(HFIP)/ペンタフルオロフェノール(PFP)の1:1
(v/v)混合溶媒中、0.1重量%濃度で溶解させた際に、少
なくとも約2.0dL/g、例えば、約2.0〜約10.0dL/gの内部
粘度(対数粘度数、即ち、I.V.)を示す。
【0059】本発明の方法に特に好適なポリマー類は、
全芳香族ポリエステル類及びポリエステルアミド類であ
る。本発明の好ましい態様では、特に、好ましいポリエ
ステル類を以下に列記する。
【0060】a)繰り返しのI部分及びII部分[但し、I
は、
【0061】
【化88】
【0062】であり、及びIIは、
【0063】
【化89】
【0064】である]から本質的になる約350℃未満の温
度で異方性溶融相を形成し得る全芳香族ポリエステル。
上記の全芳香族ポリエステルは、米国特許第4,161,470
号に開示されている。このポリエステルは、約10〜約90
モル%のI部分と、約10〜約90モル%のII部分とを含む。
一態様においては、II部分は、約65〜約85モル%の濃度
で存在し、好ましくは約70〜80モル%の濃度、例えば、
約75モル%の濃度で存在する。別の態様では、II部分
は、約15〜35モル%のより少ない割合、好ましくは、約2
0〜約30モル%の濃度で存在する。
【0065】b)繰り返しのI、II、III及びVII部分[但
し、Iは、
【0066】
【化90】
【0067】であり、IIは、
【0068】
【化91】
【0069】であり、IIIは、
【0070】
【化92】
【0071】であり、及びVIIは、
【0072】
【化93】
【0073】である]から本質的になる約400℃未満の温
度で異方性溶融相を形成し得る全芳香族ポリエステル。
このポリエステルは、約40〜約70モル%のI部分、約1〜
約30、好ましくは約1〜約20又は約2〜約30モル%のII部
分及び、それぞれ約12.5〜約30、好ましくは約14.5〜約
30モル%のIII及びVII部分を含む。好ましい一態様で
は、このポリエステルは、約60〜70モル%のI部分、約3
〜約5モル%のII部分及び、それぞれ約12.5〜約18.5、好
ましくは約14.5〜約18.5モル%のIII及びVII部分を含
む。
【0074】本発明の好ましいポリエステルアミド類
を、以下にまとめる。 a)繰り返しのII、III部分及びVI部分[但し、IIは、
【0075】
【化94】
【0076】であり、IIIは、
【0077】
【化95】
【0078】であり、及びVIは、
【0079】
【化96】
【0080】である]から本質的になる約360℃未満の温
度で異方性溶融相を形成し得る全芳香族ポリエステルア
ミド。上記全芳香族ポリエステルアミドは、本明細書
中、その全体が参照として含まれる、米国特許第4,330,
457号に開示されている。このポリエステルアミドは、
約25〜約75モル%のII部分と、それぞれ約37.5〜約12.5
モル%のIII及びVI部分とを含む。このポリエステルアミ
ドは、好ましくは約40〜約70モル%のII部分と、それぞ
れ約15〜約30モル%のIII及びVI部分とを含む。本発明の
好ましい一態様では、ポリエステルアミドは、約60〜約
65モル%のII部分と、それぞれ約17.5〜約20モル%のIII
及びVI部分とを含む。
【0081】b)繰り返しのI、II、III、VII及びVI部分
[但し、Iは、
【0082】
【化97】
【0083】であり、IIは、
【0084】
【化98】
【0085】であり、IIIは、
【0086】
【化99】
【0087】であり、VIIは、
【0088】
【化100】
【0089】であり、及びVIは、
【0090】
【化101】
【0091】である]から本質的になる約380℃未満の温
度で異方性溶融相を形成し得る全芳香族ポリエステルア
ミド。上記全芳香族ポリエステルアミドは、本明細書
中、その全体が参照として含まれる、米国特許第5,204,
443号に開示されている。このポリエステルアミドは、
約40〜約70モル%のI部分、約1〜約20モル%のII部分、約
14.5〜約30モル%のIII部分、約7〜約27.5モル%のVII部
分及び、約2.5〜約7.5モル%のVI部分を含む。
【0092】c)繰り返しのI、II、III、IV、V及びVI部
分[但し、Iは、
【0093】
【化102】
【0094】であり、IIは、
【0095】
【化103】
【0096】であり、IIIは、
【0097】
【化104】
【0098】であり、IVは、
【0099】
【化105】
【0100】であり、Vは、
【0101】
【化106】
【0102】であり、及びVIは、
【0103】
【化107】
【0104】である]から本質的になる約350℃未満の温
度で異方性溶融相を形成し得る全芳香族ポリエステルア
ミド。上記ポリエステルアミドは、約40〜約70モル%のI
部分、約10〜約20モル%のII部分、約2.5〜約20モル%のI
II部分、約0〜約3モル%のIV部分、約12.5〜約27.5モル%
のV部分及び、約2.5〜約7.5モル%のVI部分を含む。
【0105】本発明の方法により、任意の慣用の押出装
置に液晶ポリマーの流体流を提供することができる。こ
れにより、本発明のサーモトロピック液晶ポリマーを加
熱して溶融物を形成することができる。溶融物を形成す
るためにポリマーを加熱する任意の公知の方法を本発明
で使用することができる。使用する特定の装置は、本発
明の方法の操作に重要ではなく、任意の好適な装置を本
明細書中で使用することができる。サーモトロピック液
晶ポリマーで使用するのが好適であると知見されたかか
る装置の一つでは、溶融物の滞留時間を短く且つ一定に
保持することができるように、接触溶融法(contact me
lting method)を使用する。該装置は、液晶ポリマーの
成型ロッドをプレスする加熱表面を包含する。次いで、
その内部にフィルターパック及び筒状オリフィスが配置
されている押出チャンバに、溶融ポリマーの流体流を誘
導する。フィルターパック内を通過した後、ポリマー溶
融物は筒状オリフィスを通して押し出される。
【0106】好ましい態様では、押出チャンバは、ポリ
マーの溶融転移よりも約20℃〜約50℃高い温度にポリマ
ーを加熱する、一つのオリフィス筒状チャンバから構成
されている。この好ましい態様では、約1〜約10のアス
ペクト比(L/D)を有する筒状オリフィスを使用する。本
明細書中で使用するように、アスペクト比とは、筒状オ
リフィスの長さ(L)と直径(D)との割合を定義するものと
する。本発明のより好ましい態様では、筒状オリフィス
のアスペクト比は、約1〜約3の範囲である。
【0107】液晶ポリマーの流体流をオリフィスを通し
て押し出した後、ポリマーは、実質的に流動方向と平行
に配向したポリマー分子を有する細長い成型品となる。
ポリマー分子の配向は、X-線分析で配向角度を測定する
ことにより確認することができる。フィラメントの形状
の押出成型品を次いで引き落とし、フィラメントスプー
ルに引き取る。本発明の方法において、本発明の実施に
より最大の利益を活用するために好適な引落率を使用す
ることは重要である。かくして、好ましい態様では、約
4〜約20の範囲の引落率を使用する。より好ましい態様
では、約4〜約15の範囲の引落率を使用する。本明細書
中で使用する引落率(DD)とは、オリフィスの横断面積(A
1)対フィラメントの横断面積(A2)の比として定義する。
この割合は、フィラメントの引取速度(V2)対フィラメン
トの押出速度(V1)の比としても表されることがある。従
って、引落率、DDは、以下の等式: DD=A1/A2=V2/V1 として表すことができる。
【0108】従って、本発明の方法では、非常に優れた
機械的特性を有する、本質的に均一な分子配向を有する
サーモトロピック液晶ポリマーフィラメントを製造する
ことができる。例えば、本発明の方法を正しく実施する
ことにより、従来法では得ることのできなかった優れた
特性を有する高デニールフィラメントを得ることも可能
である。特に、約100〜約1000デニール/フィラメント(d
pf)の範囲のデニールを有するフィラメントを、本発明
の方法を実施することにより迅速に製造し得ることが知
見された。好ましい態様では、約150〜約500dpfの範囲
のデニールを有するフィラメントを迅速に製造すること
ができる。より好ましい態様では、約180〜約300dpfの
範囲のデニールを有するフィラメントを迅速に製造する
ことができる。本明細書で使用するデニールとは、フィ
ラメント9,000メートルの重量をグラムで表したものと
して定義する。本明細書中で使用するdpfは、単一の連
続フィラメントのデニールである。
【0109】液晶ポリマーを押し出すことができる温度
及び圧力条件は、本発明の方法にとって重要ではなく、
当業者により容易に決定することができる。典型的に、
サーモトロピックポリマーは、温度約280℃〜約400℃、
圧力約100p.s.i.〜約5,000p.s.i.で押し出す。
【0110】上述の如く、液晶ポリマーは、非常に剛直
の棒状分子を有する。静止状態では、ポリマー分子は局
所領域に整列し、規則正しい列またはドメインを形成す
る。液晶ポリマーのミクロ構造中のドメインテキスチャ
ーの存在は、直交偏光子を使用する偏光顕微鏡により慣
用の偏光法で確認することができる。
【0111】本発明の方法により製造したフィラメント
の機械的特性は、押出後、物品を熱処理にかけることに
よって、さらに改良することができる。不活性雰囲気下
(例えば、窒素、アルゴン、ヘリウム)で、物品を熱処理
することができる。例えば、物品を液晶ポリマーの溶融
温度よりも約10℃〜約30℃低い温度にすると、その温度
では、フィラメントは固体のままである。熱処理時間
は、通常、数分〜数日、例えば、約0.5〜200時間または
それ以上を変動する。好ましくは、約1〜約48時間(例え
ば、約24〜約30時間)、熱処理を実施する。熱処理によ
って、液晶ポリマーの分子量が増加し、結晶化度が増加
することによって、物品の特性が改善される。
【0112】従って、本発明の好ましい一態様では、以
下の特性: (i)少なくとも約50デニール/フィラメントのデニール; (ii)少なくとも約20グラム/デニールのテナシティ; (iii)少なくとも約600グラム/デニールのモジュラス;
及び (iv)少なくとも約3パーセントの伸び を有するサーモトロピック液晶ポリマーの熱処理フィラ
メントの成形法も提供する。
【0113】かかるフィラメントの成形法は、以下の (a)その溶融転移よりも少なくとも15℃〜約50℃高い温
度にサーモトロピック液晶ポリマーを加熱して、前記ポ
リマーの流体流を形成し; (b)少なくとも1つの押出キャピラリーを有する加熱し
た筒状紡糸口金内に前記流れを押出し、前記キャピラリ
ーは約1〜約10の範囲の長さ対直径(L/D)のアスペクト比
を有し; (c)少なくとも約200メートル/分の引取速度及び約5〜約
40の引落率(DD)で前記フィラメントを巻き取り、その横
断面にわたって本質的に均一な分子配向で、約50〜約10
00デニール/フィラメントの範囲のデニールを有するフ
ィラメントを形成し、次いで; (d)好適な温度及び圧力条件で充分な時間、場合により
不活性雰囲気の存在下で、前記フィラメントを加熱-処
理して熱-処理フィラメントを形成する、各段階から構
成される。
【0114】上記の好ましいサーモトロピックポリエス
テル類及びポリエステルアミド類のいずれをもこの好ま
しい態様で使用することができる。さらに、本明細書中
で記載したように、熱処理は、サーモトロピックポリマ
ーの溶融転移よりも約15℃低い最終温度の段階で実施す
ることができる。
【0115】本発明の他の好ましい態様では、以下の特
性: (i)少なくとも約50デニール/フィラメントのデニール; (ii)少なくとも約8グラム/デニールのテナシティ; (iii)少なくとも約450グラム/デニールのモジュラス;
及び (iv)少なくとも約2パーセントの伸び を有するサーモトロピック液晶ポリマーの紡糸したまま
のフィラメントの成形法も提供する。
【0116】本発明の特に好ましい態様では、紡糸した
ままのフィラメントのデニールは、約100〜約1000dpfの
範囲である。本発明のさらに好ましい態様では、紡糸し
たままのフィラメントのデニールは、約150〜約500dpf
の範囲である。本発明の特に最も好ましい態様では、紡
糸したままのフィラメントのデニールは、約180〜約300
dpfの範囲である。
【0117】本発明の別の好ましい態様では、以下の特
性: (a)少なくとも約50デニール/フィラメントのデニール; (b)少なくとも約20グラム/デニールのテナシティ; (c)少なくとも約600グラム/デニールのモジュラス;及
び (d)少なくとも約3パーセントの伸び を有するサーモトロピック液晶ポリマーの熱処理フィラ
メントも提供する。
【0118】本発明の別の態様では、上記の本発明の方
法により製造した高デニールフィラメントの熱処理方法
も提供する。本発明のこの態様では、ボビン上に巻き取
ったフィラメントを直接熱処理にかけて熱処理フィラメ
ントを得るため、経費を非常に節約することができる。
【0119】従って、本発明のこの態様により、本方法
は、以下の (a)その溶融転移よりも少なくとも15℃高い温度にサー
モトロピック液晶ポリマーを加熱して、前記サーモトロ
ピックポリマーの流体流を形成し; (b)加熱押出チャンバ内に前記流れを通し、前記チャン
バには、前記ポリマーのフィラメントを形成するのに好
適な筒状オリフィスが配置されており、前記筒状オリフ
ィスは、約1を超え約15未満の範囲の長さ対直径(L/D)の
アスペクト比を有し; (c)少なくとも約5グラムの低い張力及び少なくとも約20
0メートル/分の引取速度及び少なくとも約4の引落率(D
D)で前記フィラメントをボビンに巻き取り、その横断面
にわたって本質的に均一な分子配向で、少なくとも約50
デニール/フィラメントの範囲のデニールを有するフィ
ラメントを形成し、次いで; (d)好適な温度及び圧力条件で充分な時間、場合により
不活性雰囲気の存在下で、前記ボビン上の前記フィラメ
ントを直接、加熱-処理して熱-処理フィラメントを形成
する、各段階から構成される。
【0120】従って、本発明のこの態様を実施すること
により、以下の特性: (i)少なくとも約50デニール/フィラメントのデニール; (ii)少なくとも約20グラム/デニールのテナシティ; (iii)少なくとも約600グラム/デニールのモジュラス;
及び (iv)少なくとも約3パーセントの伸び を有する熱処理フィラメントを得ることが可能である。
【0121】上記のサーモトロピックポリマーのいずれ
をも本発明のこの態様で使用することができる。好まし
いサーモトロピックポリマーは上記のポリエステル類及
びポリエステルアミド類である。
【0122】意外にも、フィラメントをボビンに巻き取
りつつ低い張力を適用すると、熱処理後のフィラメント
の引張特性を非常に改良できることが知見された。例え
ば、約5グラム〜30グラムの張力が必須のようである。
本発明の実施によって最大の利益を得るためには、約10
グラムの張力を適用するのが好ましい。
【0123】本発明を以下の実施例によって詳細に説明
する。しかし、以下の実施例は、本発明を詳細に説明す
るためのものであり、本発明の範囲を限定するものでは
ない。
【0124】
【実施例】実施例(一般例) 以下の実施例において、以下の略語を使用する。 HBA=4-ヒドロキシ安息香酸 HNA=2,6-ヒドロキシナフトエ酸 TA=テレフタル酸 IA=イソフタル酸 NDA=2,6-ナフタレンジカルボン酸 BP=4,4'-ビフェノール HQ=ヒドロキノン AA=1-アセトキシ-4-アセトアミドベンゼン IV=内部粘度 dL/g=デシリットル/グラム;IVの測定単位 wt.%=重量パーセント;IVを測定するための溶液濃度を
表すために一般的に使用されるもので、溶媒混合物100m
L中のポリマーのグラムを意味する MV=溶融粘度 DSC=示差操作熱量計 T=テナシティ M=モジュラス E=伸び gpd=グラム/デニール。 ポリマーのキャラクタリゼーションに使用する一般的な
分析法 以下のものを含む種々の分析法を使用して、本発明で使
用したポリマー及び形成したフィラメントを特徴付けし
た。IV :ポリマーサンプルの溶液粘度、IVは、それぞれ等容
量のペンタフルオロフェノールとヘキサフルオロイソプ
ロパノール中、0.1重量%の濃度で、25℃で測定した。MV :ポリマーサンプルのMVは、ハステロイバレル及びプ
ランジャーチップを備えたKayeness Melt Pheometer
Model 2052を使用して測定した。ダイオリフィスの半
径は0.015インチであり、長さは、1インチであった。溶
融粘度を測定するため、56、166、944、2388及び8333/
秒の剪断速度での粘度を測定することにより粘度対剪断
速度のプロットを得、次いで100〜1000/秒での粘度を内
挿した。DSC :Perkin Elmer 7700 Thermal Analysis System
で、ポリマーサンプルのDSCを実施した。全ての実験に
おいて、窒素雰囲気下、20℃/分の速度で、アルミニウ
ムパン内にシールしたサンプルを加熱または冷却した。
2回目の加熱実験で得られたDSC曲線を分析用に使用し
た。光学顕微鏡 :ガラスナイフミクロトームを使用して薄形
材を切り出して、光学顕微鏡用のサンプルを製造した。
周囲温度でのモルフォロジー挙動を観察するために、偏
光顕微鏡により横断面を観察した。
【0125】
【実施例1】この実施例1は、本発明に従って製造した
液晶性全芳香族ポリエステルの紡糸したままの高デニー
ルフィラメント、即ち、2を超えるアスペクト比(L/D)を
有するダイから4以上の引落率(DD)で形成したフィラメ
ントの機械的特性が一般的に増加したことを示す。
【0126】フィラメントは、"VECTRA(商標)A"(Ticona
LLC, Summit, NJ)の商品名のもとに市販されている
サーモトロピック液晶性全芳香族HBA/HNAポリエステル
から製造した。このポリマーの溶融温度は280℃であ
り、25℃で、それぞれ等容量のペンタフルオロフェノー
ルとヘキサフルオロイソプロパノール中、0.1重量%濃度
で測定した際に、6.30dL/gの内部粘度を有する。
【0127】真空下、130℃で、ポリマーサンプルを一
晩乾燥させた。1インチ径の押出機内でポリマーを溶融
させ、慣用のポリマー計量ポンプを使用して、50/80破
砕金属(shattered metal)を通して濾過した紡糸パック
(spinning pack)に押出物を計量した。次いで、表1に
列記した種々のアスペクト比(L/D)の単一孔紡糸口金を
通して、溶融物を押し出した。出てきたフィラメントに
クロスフロークエンチを適用して、冷却及び安定な紡糸
口金環境とした。クエンチは、紡糸口金面より4cm下に
配置し、長さ120cmで幅15cmであった。上部のクエンチ
フロー速度は、30mpm(0.5m/秒)であった。水または紡糸
口金仕上げ(spinning finish)のいずれかでモノフィラ
メントを整えてから、引取速度を制御したゴデット系の
周りを通過させた。最終的に、フィラメントをSahmスプ
ールワインダーに引き取った。
【0128】実施例1に従って製造したモノフィラメン
トの機械的特性をASTM D3822で測定し、その結果を表
1に列記した。比較のために、DD率を4未満に維持した
以外には、モノフィラメントを上記の通りに押し出し
た。これらの幾つかの比較実験では、表1に列記の如
く、低いアスペクト比(2未満のL/D)の紡糸口金も使用し
た。これらのモノフィラメントの機械的特性を、上記の
ものと同一方法を使用して測定し、結果を表1に列記し
た。
【0129】表1に示したデータは、2未満のアスペク
ト比(L/D)を有する紡糸口金で、4未満のDD率で押出した
モノフィラメントの特性と比較すると、1を超えるアス
ペクト比(L/D)を有する紡糸口金で4を超えるDD率で押出
したモノフィラメントの特性が著しく改善したことを示
している。従って、この実施例は、本発明の方法に従い
2を超えるL/Dを有する紡糸口金で4を超える引落率で液
晶ポリマーを押し出すことによって、有利な結果が得ら
れたことを示す。
【0130】注:本明細書中、全ての表において、全て
のサンプルは、10インチゲージ長さ、20%歪速度、10本
のフィラメント破断(10 filament break)で測定し
た。
【0131】
【表1】
【0132】
【実施例2】実施例1に従って製造したモノフィラメン
トを以下の段階の熱処理にかけた。プログラム化温度プ
ロフィールを使用して、乾燥窒素流中、0張力下、架台
上で、短いモノフィラメントの熱処理を実施した。モノ
フィラメントのそれぞれの熱処理のプログラム化温度プ
ロフィールを表2に列記する。10インチゲージ長さ、20
%歪速度及び10本のフィラメント破断で、熱処理したモ
ノフィラメントを試験した。熱処理後、モノフィラメン
トの機械的特性を測定し、表2に列記した。
【0133】実施例1と同様の試験を使用して測定を実
施した。このデータから、モノフィラメントを段階的熱
処理条件にかけることによって、得られた特性が増加し
たことが解る。
【0134】
【表2】
【0135】
【実施例3】Vectra Aポリマーの高デニールフィラメ
ントを形成した以外には、この実施例3では、実施例1
及び2を繰り返した。表3は、フィラメントの紡糸した
ままと熱処理後の特性をまとめたものである。
【0136】
【表3】
【0137】
【実施例4】サーモトロピックポリエステルアミドを使
用した以外には、実施例4では、実施例1及び2を繰り
返した。実施例4で使用したHNA/AA/TAポリエステルア
ミドは、"VECTRA(商標)B"(Ticona LLC, Sumiit, NJ)
の商品名で市販されている。表4Aは、このポリマーか
ら形成した高デニールの単一フィラメントの紡糸したま
ま及び熱処理後の特性をまとめたものである。
【0138】
【表4】
【0139】最適温度及び時間条件下で、VECTRA(商標)
Bの幾つかの押出フィラメントサンプルを熱処理した。
その結果を、表4Bに示す。
【0140】
【表5】
【0141】
【実施例5】サーモトロピックポリエステルアミドを実
施例5で使用した以外には、実施例1及び2を繰り返し
た。この実施例で使用したポリエステルアミドは、HB
A、HNA、TA、BP及びAA単位を含み、"VECTRA(商標)Ei"(T
icona LLC, Sumiit, NJ)の商品名で市販されてい
る。表5は、このポリマーから製造した高デニール単一
フィラメントの紡糸したまま及び熱処理後の特性をまと
めたものである。
【0142】
【表6】
【0143】
【実施例6】実施例6ではサーモトロピックポリエステ
ルアミドを使用した以外には、実施例1及び2を繰り返
した。この実施例で使用したポリエステルアミドは、HB
A、HNA、TA、BP及びAA単位を含み、"VECTRA(商標)L"(Ti
cona LLC, Summit, NJ)の商品名で市販されているも
のである。表6は、このポリマーから製造した高デニー
ル単一フィラメントの紡糸したまま及び熱処理後の特性
をまとめたものである。
【0144】
【表7】
【0145】
【実施例7】実施例7では、高デニールであった以外に
は、実施例6のようにVECTRA(商標)Lフィラメントを製
造した。引落率は同様であった。表7は、このポリマー
から製造したフィラメントの紡糸したまま及び熱処理後
の特性をまとめたものである。
【0146】
【表8】
【0147】
【実施例8】実施例8は、本発明の好ましい態様の一つ
に従ってボビン上に直接巻き取ったフィラメントの熱処
理について示す。
【0148】ボビン上での熱処理の可能性を開発するた
めに、ラバーガスケットを備えたキャニスターを使用し
て熱処理設備を組み立てた。ボビンをキャニスター内に
設置し、シールした後、内壁に沿って走っている銅製チ
ューブのついた、プログラム可能な強制空気Precision
オーブンを使用して、ボビンを加熱した。窒素ガスが確
実に熱処理パッケージ内を浸透するように、窒素ガスを
60〜100SCFHで銅製チューブに導入した。オーブンチュ
ーブに通す際に、パージガスを加熱した。加熱した窒素
をキャニスター内に通し、ボビン中心外部から流した。
次いで、窒素ガスをキャニスター外及びオーブン外に排
気し、好適に設置できなくしてしまう反応生成物を確実
に除去した。
【0149】直径6インチ、幅約13インチの熱処理ボビ
ンを、穿孔アルミニウムシリンダーから製造した。シリ
ンダー外部をファイバーフラックス(fiberfrax)、多孔
質セラミックマットで覆い、熱処理時のモノフィラメン
トの収縮に適応させた。安全のために(ガラス粒子の汚
染)、ファイバーフラックスをポリベンズイミダゾール
(PBI)ソックス内に封入した。経験的に、PBIエンクロー
ジャの上部に巻き取ったVectran(商標)ヤーンの不変層
(permanent layer)は、よい熱処理特性を与えた。モノ
フィラメント加工用のパッケージ形成(殻:slough)を改
善するために、ボビンの各端部にもアルミニウムフラン
ジを加えた。ボビン調製用に、50m/分でLeesona巻き取
り機を使用して、低張力で熱処理ボビン上に紡糸したま
まのモノフィラメントを巻き取った。熱処理後、ファイ
バーを最終製品スプール上にまき直した。
【0150】ボビン上の熱処理に関し、低張力でファイ
バーを巻き取ることは、高引張特性を得るには重要であ
ることが知見された。低い再巻き取り張力、低速及びフ
ァイバー潤滑剤(仕上げまたは水)を使用することによ
り、際だった機械的特性を備えたモノフィラメントが得
られた。本発明の方法により製造したモノフィラメント
用の標準的な熱処理方法を、以下に示す。230℃で当初
の保圧(initial dwell)を与え、軟化点を上昇させ、フ
ァイバーのタッピネス(tapiness)を除去した。
【0151】熱処理サイクル: (1)230℃へ迅速な移行(ramp) (2)230℃で2時間の保圧 (3)270℃まで15℃/時間の移行 (4)270℃で8時間の保圧 (5)100℃に冷却し、オーブンを開ける。
【0152】220デニールとなるように300m/分及び好適
な引落率で、VECTRA Aのモノフィラメントを紡糸し
た。物理的特性を高めるために、フィラメントをボビン
上で熱処理し、連続熱処理モノフィラメントを製造し
た。巻き取り及び再巻き取り時に張力が低いことは、最
終特性を決定するのに非常に重要である。この実験に関
し、熱処理することができ且つ難なく巻き戻すことがで
きる適切なボビンを製造しながら最適特性を達成するた
めには、熱処理ボビン上に巻き取る際に、約10グラムの
張力であるのが重要であると考えられる。10グラム未満
の張力では、ファイバーがボビンから落ちてしまって巻
き戻すのが困難なボビンとなった。50m/mで10グラムの
張力で巻き戻したサンプルの機械的特性は、以下のよう
であった。 テナシティ=25.89g/d;伸び=3.28%及びモジュラス=6
60.1g/d。
【0153】
【実施例9】20グラムの高い巻き戻し張力を使用した以
外には、実施例9では実施例8を繰り返した。熱処理モ
ノフィラメントの物理的特性は、以下のようであった。 テナシティ=18.03g/d;伸び=2.50%及びモジュラス=6
50.8g/d。
【0154】
【実施例10】2つの紡糸したままのモノフィラメント
サンプルを、熱処理ボビンに直接巻き取った(300m/分で
紡糸時)以外には、実施例10では、実施例8を繰り返
した。スピンライン(spinline)張力は10及び20グラムで
あり、物理的特性を以下に示す。 サンプルNo.1:300m/m及び10グラムの張力におけるLees
onaへの紡糸したままのサンプル: テナシティ=20.3g/d;伸び=2.9%及びモジュラス=663
g/d。 サンプルNo.2:300m/m及び20グラムの張力におけるLees
onaへの紡糸したままのサンプル: テナシティ=15.6g/d;伸び=2.2%及びモジュラス=652
g/d。
【0155】
【実施例11】慣用法との比較 クエンチ系として水浴を使用して、高デニールVECTRA
(商標)Aポリマーモノフィラメントを押出した以外に
は、実施例11では、実施例1及び2を繰り返した。押
し出したモノフィラメントは約200デニールであり、実
施例2に記載のものと同一系及び条件を使用して熱処理
した。以下の表8にまとめたフィラメントの紡糸したま
ま及び熱処理特性の結果から、水でクエンチしたモノフ
ィラメントは、表2に示された結果よりも特性が劣るこ
とをはっきりと示している。
【0156】
【表9】
【0157】本発明を上記特定の実施例によって説明し
てきたが、本発明はこれによって限定されるものではな
い。むしろ、本発明は、上記に開示された一般的な範囲
を包含するものである。本発明の趣旨及び範囲を逸脱せ
ずに種々の変更及び態様が考えられ得るだろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D02J 13/00 D02J 13/00 A (71)出願人 598087380 2300 Archdale Drive,C harlotte,North Caro lina 28210−4500,United States of America (72)発明者 ジョン・エイ・フリント アメリカ合衆国ニュージャージー州07922, バークリー・ハイツ,レナピ・レイン 150 (72)発明者 マイケル・ジェイ・ジャフェ アメリカ合衆国ニュージャージー州07040, メイプルウッド,ワイオミング・アベニュ ー 251 (72)発明者 エム・イシャク・ハイダー アメリカ合衆国ニュージャージー州07924, バーナーズヴィル,メイプル・ヴィレッ ジ・コート 44 (72)発明者 ジョセフ・ジェイ・ディビアス アメリカ合衆国ペンシルバニア州18064, ナザレス,レキシントン・ロード 688 (72)発明者 ジョン・イー・コーネッタ アメリカ合衆国ニュージャージー州チェス ター,トゥイン・ブルックス・トレイル 25

Claims (47)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の特性: (i)少なくとも約50デニール/フィラメントのデニール; (ii)少なくとも約8グラム/デニールのテナシティ; (iii)少なくとも約450グラム/デニールのモジュラス;
    及び (iv)少なくとも約2パーセントの伸び を有するサーモトロピック液晶ポリマーの紡糸したまま
    のフィラメントの成形法であって、 (a)その溶融転移よりも少なくとも15℃高い温度にサー
    モトロピック液晶ポリマーを加熱して、前記サーモトロ
    ピックポリマーの流体流を形成し; (b)加熱押出チャンバ内に前記流れを通し、前記チャン
    バには前記ポリマーのフィラメントを形成するのに好適
    な筒状オリフィスを配置し、前記筒状オリフィスは約1
    を超え約15未満の長さ対直径(L/D)のアスペクト比を有
    し;次いで (c)少なくとも約200メートル/分の引取速度及び少なく
    とも約4の引落率(DD)で前記フィラメントを巻き取り、
    但し、L/Dが0〜2の時は、少なくとも約50デニール/フィ
    ラメントのデニールを有し、その横断面にわたって本質
    的に均一な分子配向を形成するように、DDは少なくとも
    4である、各段階を含む該方法。
  2. 【請求項2】 前記サーモトロピック液晶ポリマーが、
    全芳香族ポリエステル類、芳香族-脂肪族ポリエステル
    類、芳香族ポリアゾメチン類、芳香族ポリエステルアミ
    ド類、芳香族ポリアミド類、及び芳香族ポリエステル-
    カーボネート類からなる群から選択される、請求項1に
    記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記サーモトロピック液晶ポリマーが、
    全芳香族ポリエステルである、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記ポリエステルが、繰り返しのI部分
    及びII部分[但し、Iは、 【化1】 であり、及びIIは、 【化2】 である]から本質的になる約350℃未満の温度で異方性溶
    融相を形成し得る溶融加工可能な全芳香族ポリエステル
    を含み、前記ポリエステルは、約10〜約90モル%のI部分
    と、約10〜約90モル%のII部分とを含む、請求項3に記
    載の方法。
  5. 【請求項5】 前記ポリエステルが、繰り返しのI、I
    I、III及びVII部分[但し、Iは、 【化3】 であり、IIは、 【化4】 であり、IIIは、 【化5】 であり、及びVIIは、 【化6】 である]から本質的になる約400℃未満の温度で異方性溶
    融相を形成し得る溶融加工可能な全芳香族ポリエステル
    を含み、前記ポリエステルは、約40〜約70モル%のI部
    分、約1〜約30モル%のII部分、それぞれ約12.5〜約30モ
    ル%のIII及びVII部分を含む、請求項3に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記サーモトロピック液晶ポリマーが、
    全芳香族ポリエステルアミドである、請求項1に記載の
    方法。
  7. 【請求項7】 前記ポリエステルアミドが、繰り返しの
    II、III部分及びVI部分[但し、IIは、 【化7】 であり、IIIは、 【化8】 であり、及びVIは、 【化9】 である]から本質的になる約360℃未満の温度で異方性溶
    融相を形成し得る溶融加工可能な全芳香族ポリエステル
    アミドを含み、前記ポリエステルアミドは、約25〜約75
    モル%のII部分と、それぞれ約12.5〜約37.5モル%のIII
    及びVI部分とを含む、請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記ポリエステルアミドが、繰り返しの
    I、II、III、VII及びVI部分[但し、Iは、 【化10】 であり、IIは、 【化11】 であり、IIIは、 【化12】 であり、VIIは、 【化13】 であり、及びVIは、 【化14】 である]から本質的になる約380℃未満の温度で異方性溶
    融相を形成し得る溶融加工可能な全芳香族ポリエステル
    アミドを含み、前記ポリエステルアミドは、約40〜約70
    モル%のI部分、約1〜約20モル%のII部分、約14.5〜約30
    モル%のIII部分、約7〜約27.5モル%のVII部分と、約2.5
    〜約7.5モル%のVI部分を含む、請求項6に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記ポリエステルアミドが、繰り返しの
    I、II、III、IV、V及びVI部分[但し、Iは、 【化15】 であり、IIは、 【化16】 であり、IIIは、 【化17】 であり、IVは、 【化18】 であり、Vは、 【化19】 であり、及びVIは、 【化20】 である]から本質的になる約350℃未満の温度で異方性溶
    融相を形成し得る溶融加工可能な全芳香族ポリエステル
    アミドを含み、前記ポリエステルアミドは、約40〜約70
    モル%のI部分、約10〜約20モル%のII部分、約2.5〜約20
    モル%のIII部分、約0〜約3モル%のIV部分、約12.5〜約2
    7.5モル%のV部分と、約2.5〜約7.5モル%のVI部分を含
    む、請求項6に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記サーモトロピック液晶ポリマー
    を、その溶融転移より約20〜約50℃高い温度に加熱す
    る、請求項1に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記アスペクト比(L/D)が約1〜約10で
    ある、請求項1に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記アスペクト比(L/D)が約1〜約3で
    ある、請求項1に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記引落率が約4〜約20である、請求
    項1に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記引落率が約4〜約15である、請求
    項1に記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記フィラメントがモノフィラメント
    である、請求項1に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記フィラメントのデニールが、約10
    0〜約1000デニール/フィラメントである、請求項15に
    記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記フィラメントのデニールが、約15
    0〜約500デニール/フィラメントである、請求項15に
    記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記フィラメントのデニールが、約18
    0〜約300デニール/フィラメントである、請求項15に
    記載の方法。
  19. 【請求項19】 請求項1に記載の方法により製造した
    製品。
  20. 【請求項20】 請求項4に記載の方法により製造した
    製品。
  21. 【請求項21】 請求項5に記載の方法により製造した
    製品。
  22. 【請求項22】 請求項7に記載の方法により製造した
    製品。
  23. 【請求項23】 請求項8に記載の方法により製造した
    製品。
  24. 【請求項24】 請求項9に記載の方法により製造した
    製品。
  25. 【請求項25】 請求項17に記載の方法により製造し
    た製品。
  26. 【請求項26】 請求項18に記載の方法により製造し
    た製品。
  27. 【請求項27】 以下の特性: (i)少なくとも約50デニール/フィラメントのデニール; (ii)少なくとも約20グラム/デニールのテナシティ; (iii)少なくとも約600グラム/デニールのモジュラス;
    及び (iv)少なくとも約3パーセントの伸び を有するサーモトロピック液晶ポリマーの熱処理フィラ
    メントの成形法であって、 (a)その溶融転移よりも少なくとも15℃〜約50℃高い温
    度にサーモトロピック液晶ポリマーを加熱して、前記ポ
    リマーの流体流を形成し; (b)少なくとも1つの押出キャピラリーを有する加熱し
    た筒状紡糸口金内に前記流れを押出し、前記キャピラリ
    ーは約1〜約10の範囲の長さ対直径(L/D)のアスペクト比
    を有し; (c)少なくとも約200メートル/分の引取速度及び約5〜約
    40の引落率(DD)で前記フィラメントを巻き取り、その横
    断面にわたって本質的に均一な分子配向で、約50〜約10
    00デニール/フィラメントの範囲のデニールを有するフ
    ィラメントを形成し、次いで; (d)好適な温度及び圧力条件で充分な時間、場合により
    不活性雰囲気の存在下で、前記フィラメントを加熱-処
    理して熱-処理フィラメントを形成する、各段階を含む
    該方法。
  28. 【請求項28】 前記サーモトロピック液晶ポリマー
    が、 (i)繰り返しのI部分及びII部分[但し、Iは、 【化21】 であり、及びIIは、 【化22】 である]から本質的になる約350℃未満の温度で異方性溶
    融相を形成し得る溶融加工可能な全芳香族ポリエステル
    であって、前記ポリエステルは、約10〜約90モル%のI部
    分と、約10〜約90モル%のII部分を含む該ポリエステ
    ル; (ii)繰り返しのI、II、III及びVII部分[但し、Iは、 【化23】 であり、IIは、 【化24】 であり、IIIは、 【化25】 であり、及びVIIは、 【化26】 である]から本質的になる約400℃未満の温度で異方性溶
    融相を形成し得る溶融加工可能な全芳香族ポリエステル
    であって、前記ポリエステルは、約40〜約70モル%のI部
    分、約1〜約30モル%のII部分、それぞれ約12.5〜約30モ
    ル%のIII及びVII部分を含む該ポリエステル; (iii)繰り返しのII、III部分及びVI部分[但し、IIは、 【化27】 であり、IIIは、 【化28】 であり、及びVIは、 【化29】 である]から本質的になる約360℃未満の温度で異方性溶
    融相を形成し得る溶融加工可能な全芳香族ポリエステル
    アミドであって、前記ポリエステルアミドは、約25〜約
    75モル%のII部分と、それぞれ約12.5〜約37.5モル%のII
    I及びVI部分とを含む該ポリエステルアミド; (iv)繰り返しのI、II、III、VII及びVI部分[但し、I
    は、 【化30】 であり、IIは、 【化31】 であり、IIIは、 【化32】 であり、VIIは、 【化33】 であり、及びVIは、 【化34】 である]から本質的になる約380℃未満の温度で異方性溶
    融相を形成し得る溶融加工可能な全芳香族ポリエステル
    アミドであって、前記ポリエステルアミドは、約40〜約
    70モル%のI部分、約1〜約20モル%のII部分、約14.5〜約
    30モル%のIII部分、約7〜約27.5モル%のVII部分と、約
    2.5〜約7.5モル%のVI部分を含む該ポリエステルアミ
    ド;及び (v)繰り返しのI、II、III、IV、V及びVI部分[但し、I
    は、 【化35】 であり、IIは、 【化36】 であり、IIIは、 【化37】 であり、IVは、 【化38】 であり、Vは、 【化39】 であり、及びVIは、 【化40】 である]から本質的になる約350℃未満の温度で異方性溶
    融相を形成し得る溶融加工可能な全芳香族ポリエステル
    アミドであって、前記ポリエステルアミドは、約40〜約
    70モル%のI部分、約10〜約20モル%のII部分、約2.5〜約
    20モル%のIII部分、約0〜約3モル%のIV部分、約12.5〜
    約27.5モル%のV部分と、約2.5〜約7.5モル%のVI部分を
    含む該ポリエステルアミドからなる群から選択される、
    請求項27に記載の方法。
  29. 【請求項29】 前記アスペクト比(L/D)が約1〜約3で
    ある、請求項27に記載の方法。
  30. 【請求項30】 前記サーモトロピック液晶ポリマーの
    溶融転移よりも約10〜約15℃低い最終温度での段階で、
    段階(d)の前記熱処理を実施する、請求項27に記載の
    方法。
  31. 【請求項31】 前記フィラメントのデニールが、約15
    0〜約500デニール/フィラメントである、請求項27に
    記載の方法。
  32. 【請求項32】 前記フィラメントのデニールが、約18
    0〜約300デニール/フィラメントである、請求項27に
    記載の方法。
  33. 【請求項33】 請求項27に記載の方法により製造し
    た製品。
  34. 【請求項34】 請求項28に記載の方法により製造し
    た製品。
  35. 【請求項35】 請求項29に記載の方法により製造し
    た製品。
  36. 【請求項36】 請求項30に記載の方法により製造し
    た製品。
  37. 【請求項37】 請求項31に記載の方法により製造し
    た製品。
  38. 【請求項38】 以下の特性: (i)少なくとも約50デニール/フィラメントのデニール; (ii)少なくとも約8グラム/デニールのテナシティ; (iii)少なくとも約450グラム/デニールのモジュラス;
    及び (iv)少なくとも約2パーセントの伸び を有するサーモトロピック液晶ポリマーの紡糸したまま
    のフィラメント。
  39. 【請求項39】 前記サーモトロピック液晶ポリマー
    が、 (i)繰り返しのI部分及びII部分[但し、Iは、 【化41】 であり、及びIIは、 【化42】 である]から本質的になる約350℃未満の温度で異方性溶
    融相を形成し得る溶融加工可能な全芳香族ポリエステル
    であって、前記ポリエステルは、約10〜約90モル%のI部
    分と、約10〜約90モル%のII部分を含む該ポリエステ
    ル; (ii)繰り返しのI、II、III及びVII部分[但し、Iは、 【化43】 であり、IIは、 【化44】 であり、IIIは、 【化45】 であり、及びVIIは、 【化46】 である]から本質的になる約400℃未満の温度で異方性溶
    融相を形成し得る溶融加工可能な全芳香族ポリエステル
    であって、前記ポリエステルは、約40〜約70モル%のI部
    分、約1〜約30モル%のII部分、それぞれ約12.5〜約30モ
    ル%のIII及びVII部分を含む該ポリエステル; (iii)繰り返しのII、III部分及びVI部分[但し、IIは、 【化47】 であり、IIIは、 【化48】 であり、及びVIは、 【化49】 である]から本質的になる約360℃未満の温度で異方性溶
    融相を形成し得る溶融加工可能な全芳香族ポリエステル
    アミドであって、前記ポリエステルアミドは、約25〜約
    75モル%のII部分と、それぞれ約12.5〜約37.5モル%のII
    I及びVI部分とを含む該ポリエステルアミド; (iv)繰り返しのI、II、III、VII及びVI部分[但し、I
    は、 【化50】 であり、IIは、 【化51】 であり、IIIは、 【化52】 であり、VIIは、 【化53】 であり、及びVIは、 【化54】 である]から本質的になる約380℃未満の温度で異方性溶
    融相を形成し得る溶融加工可能な全芳香族ポリエステル
    アミドであって、前記ポリエステルアミドは、約40〜約
    70モル%のI部分、約1〜約20モル%のII部分、約14.5〜約
    30モル%のIII部分、約7〜約27.5モル%のVII部分と、約
    2.5〜約7.5モル%のVI部分を含む該ポリエステルアミ
    ド;及び (v)繰り返しのI、II、III、IV、V及びVI部分[但し、I
    は、 【化55】 であり、IIは、 【化56】 であり、IIIは、 【化57】 であり、IVは、 【化58】 であり、Vは、 【化59】 であり、及びVIは、 【化60】 である]から本質的になる約350℃未満の温度で異方性溶
    融相を形成し得る溶融加工可能な全芳香族ポリエステル
    アミドであって、前記ポリエステルアミドは、約40〜約
    70モル%のI部分、約10〜約20モル%のII部分、約2.5〜約
    20モル%のIII部分、約0〜約3モル%のIV部分、約12.5〜
    約27.5モル%のV部分と、約2.5〜約7.5モル%のVI部分を
    含む該ポリエステルアミドからなる群から選択される、
    請求項38に記載のフィラメント。
  40. 【請求項40】 前記フィラメントのデニールが、約10
    0〜約1000デニール/フィラメントである、請求項38に
    記載のフィラメント。
  41. 【請求項41】 前記フィラメントのデニールが、約15
    0〜約500デニール/フィラメントである、請求項38に
    記載のフィラメント。
  42. 【請求項42】 前記フィラメントのデニールが、約18
    0〜約300デニール/フィラメントである、請求項38に
    記載のフィラメント。
  43. 【請求項43】 以下の特性: (i)少なくとも約50デニール/フィラメントのデニール; (ii)少なくとも約20グラム/デニールのテナシティ; (iii)少なくとも約600グラム/デニールのモジュラス;
    及び (iv)少なくとも約3パーセントの伸び を有するサーモトロピック液晶ポリマーの熱処理フィラ
    メント。
  44. 【請求項44】 前記サーモトロピック液晶ポリマー
    が、 (i)繰り返しのI部分及びII部分[但し、Iは、 【化61】 であり、及びIIは、 【化62】 である]から本質的になる約350℃未満の温度で異方性溶
    融相を形成し得る溶融加工可能な全芳香族ポリエステル
    であって、前記ポリエステルは、約10〜約90モル%のI部
    分と、約10〜約90モル%のII部分を含む該ポリエステ
    ル; (ii)繰り返しのI、II、III及びVII部分[但し、Iは、 【化63】 であり、IIは、 【化64】 であり、IIIは、 【化65】 であり、及びVIIは、 【化66】 である]から本質的になる約400℃未満の温度で異方性溶
    融相を形成し得る溶融加工可能な全芳香族ポリエステル
    であって、前記ポリエステルは、約40〜約70モル%のI部
    分、約1〜約30モル%のII部分、それぞれ約12.5〜約30モ
    ル%のIII及びVII部分を含む該ポリエステル; (iii)繰り返しのII、III部分及びVI部分[但し、IIは、 【化67】 であり、IIIは、 【化68】 であり、及びVIは、 【化69】 である]から本質的になる約360℃未満の温度で異方性溶
    融相を形成し得る溶融加工可能な全芳香族ポリエステル
    アミドであって、前記ポリエステルアミドは、約25〜約
    75モル%のII部分と、それぞれ約12.5〜約37.5モル%のII
    I及びVI部分とを含む該ポリエステルアミド; (iv)繰り返しのI、II、III、VII及びVI部分[但し、I
    は、 【化70】 であり、IIは、 【化71】 であり、IIIは、 【化72】 であり、VIIは、 【化73】 であり、及びVIは、 【化74】 である]から本質的になる約380℃未満の温度で異方性溶
    融相を形成し得る溶融加工可能な全芳香族ポリエステル
    アミドであって、前記ポリエステルアミドは、約40〜約
    70モル%のI部分、約1〜約20モル%のII部分、約14.5〜約
    30モル%のIII部分、約7〜約27.5モル%のVII部分と、約
    2.5〜約7.5モル%のVI部分を含む該ポリエステルアミ
    ド;及び (v)繰り返しのI、II、III、IV、V及びVI部分[但し、I
    は、 【化75】 であり、IIは、 【化76】 であり、IIIは、 【化77】 であり、IVは、 【化78】 であり、Vは、 【化79】 であり、及びVIは、 【化80】 である]から本質的になる約350℃未満の温度で異方性溶
    融相を形成し得る溶融加工可能な全芳香族ポリエステル
    アミドであって、前記ポリエステルアミドは、約40〜約
    70モル%のI部分、約10〜約20モル%のII部分、約2.5〜約
    20モル%のIII部分、約0〜約3モル%のIV部分、約12.5〜
    約27.5モル%のV部分と、約2.5〜約7.5モル%のVI部分を
    含む該ポリエステルアミドからなる群から選択される、
    請求項43に記載のフィラメント。
  45. 【請求項45】 前記フィラメントのデニールが、約10
    0〜約1000デニール/フィラメントである、請求項43に
    記載のフィラメント。
  46. 【請求項46】 前記フィラメントのデニールが、約15
    0〜約500デニール/フィラメントである、請求項43に
    記載のフィラメント。
  47. 【請求項47】 前記フィラメントのデニールが、約18
    0〜約300デニール/フィラメントである、請求項43に
    記載のフィラメント。
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