JP2000094459A - ガス絶縁機器用絶縁部材及びその製造方法 - Google Patents

ガス絶縁機器用絶縁部材及びその製造方法

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JP2000094459A
JP2000094459A JP26769098A JP26769098A JP2000094459A JP 2000094459 A JP2000094459 A JP 2000094459A JP 26769098 A JP26769098 A JP 26769098A JP 26769098 A JP26769098 A JP 26769098A JP 2000094459 A JP2000094459 A JP 2000094459A
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gas
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insulating
insulator
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JP26769098A
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English (en)
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Atsushi Nukaga
淳 額賀
Fumimasa Endo
奎将 遠藤
Toshihiro Hirafuki
俊裕 平吹
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Hitachi Cable Ltd
Hitachi Ltd
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Hitachi Cable Ltd
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、十分な絶縁性能をもったガス
絶縁機器用絶縁部材の製造方法を提供することにある 【解決手段】充填材を混入し、表面を絶縁材で被覆した
絶縁物から構成されるガス絶縁機器用絶縁部材におい
て、前記絶縁物の硬化後、表面の脱脂処理の後に加熱乾
燥を施し、さらに表面を絶縁材で被覆する。好適には、
加熱乾燥と同時に真空引きを施す真空加熱乾燥とし、加
熱温度の範囲を50℃から絶縁物のガラス転移温度以下
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、六フッ化硫黄(S
6 )ガス等を封入したガス絶縁開閉装置に絶縁スペー
サや絶縁筒等として用いられるガス絶縁機器用絶縁部材
及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】六フッ化硫黄(SF6 )ガスを主絶縁媒
体とするガス絶縁機器は、絶縁信頼性や装置の小型化の
点で優れているために、発電所や変電所等で広く用いら
れている。また、近年の都市部における電力需要の増大
や、電力の低コスト化の要求から機器の高信頼度化,コ
ンパクト化が強く求められている。
【0003】従来のガス絶縁電気機器は、SF6 ガスと
いう優れた絶縁ガスを用いているため、機器のコンパク
ト化は可能となった。しかし、金属容器内に導電性異物
が存在する場合、その導電性異物が数mm程度と小さいも
のであっても絶縁破壊が起きてしまう恐れがあった。例
えば、金属容器内に導電性異物があった場合、形状等に
よっては導電性異物が電荷を帯び、容器中央にある高圧
導体と金属容器との間を往復運動をしてしまう。この導
電性異物が絶縁部材の沿面に付着した際に、雷インパル
スや開閉サージ等の過電圧がガス絶縁機器にかかると、
絶縁部材の絶縁破壊が引き起こされる可能性が非常に高
くなってしまう。そこで従来は、絶縁部材の沿面絶縁破
壊を防止するために、絶縁部材に傾斜をつけて沿面電界
を緩和したり、ひだを設けて電界の進展を防ぐ等の対策
を採っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、ガス
絶縁機器における地絡事故の主な要因は導電性異物によ
る絶縁部材の沿面絶縁破壊であり、導電性異物の管理は
重要な課題であった。しかし、絶縁機器の製造において
導電性異物の混入を皆無にすることは非常に難しく、機
器設計時に導電性異物を考慮した絶縁設計が必須とな
る。しかし、前述した対策を施した絶縁部材であって
も、水分が存在した場合には、表面抵抗の低下から著し
く絶縁耐力が低下してしまうという問題があった。絶縁
部材表面上の水分のみであれば、ペーパー等で拭き取っ
た後に乾燥させることで対応できるが、絶縁部材制作時
に内部にだきこまれた水分は、絶縁部材完成後の乾燥で
は蒸発しにくいために絶縁耐力が低下したままの状態と
なってしまう。
【0005】本発明の目的は、十分な絶縁性能をもった
ガス絶縁機器用絶縁部材及びその製造方法を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、充填材を混入し、表面を絶縁材で被覆した
絶縁物から構成されるガス絶縁機器用絶縁部材におい
て、型組された金型に前記充填物を混入した絶縁物を注
入し硬化させる工程と、前記硬化した絶縁物からなる注
型品の表面に付着した油脂等を取り除く脱脂処理工程
と、該脱脂処理工程後の注型品の表面に付着する及び、
注型品の表面層に含浸した水分を蒸発させる加熱乾燥工
程より製造されたことを特徴とするものである。
【0007】また、上記目的を達成するために本発明
は、充填材を混入し、表面を絶縁材で被覆した絶縁物か
ら構成されるガス絶縁機器用絶縁部材の製造方法におい
て、型組された金型に前記充填物を混入した絶縁物を注
入し硬化させる工程と、前記硬化した絶縁物からなる注
型品の表面に付着した油脂等を取り除く脱脂処理工程
と、該脱脂処理工程後の注型品の表面に付着する及び、
注型品の表面層に含浸した水分を蒸発させる加熱乾燥工
程からなることを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面を用
いて詳細に説明する。
【0009】図1は、本発明の一実施例である、ガス絶
縁機器用絶縁部材の製造工程のフローチャートを示す。
図1に示すように、ガス絶縁機器用絶縁部材の製造工程
として、S1ではまず金型を脱脂処理した後に型組し、
型組した金型を予熱する。次に、S2として充填材を乾
燥させ水分を蒸発させ、また、これと平行に樹脂を予熱
する。そして、S3で上記の充填材と樹脂、各種添加物
を混合,脱気し、S4で予熱された金型に真空注入させ
る。この際の真空度は0.1〜1.0mmHg程度である。
S5ではこれを温度調整しながら一次硬化,二次硬化さ
せ、S6において金型から離型して後硬化させる。次
に、S7ではこの注型品の表面をアセトン等で脱脂処理
した後、恒湿恒温槽にて加熱乾燥を施して、脱脂処理時
に表面に付着した水分を蒸発させる。この際、水分蒸発
の効果を上げるために槽の内部温度を50℃以上とする
ことが望ましい。ここで、絶縁部材として用いる材料に
よってガラス転移温度は異なるので、槽の内部温度を5
0℃から絶縁部材として用いる材料のガラス転移温度の
範囲となるが、ガラス転移温度が水の沸点(100℃)以
上であれば、水分を蒸発させるには前述した50℃から
水の沸点である100℃の範囲で十分に蒸発させること
ができる。さらに、槽内部を真空排気することで槽内部
の水分濃度を低くでき、注型品から表面からの水分蒸発
が促進される。加熱処理後、徐冷した注型品表面を絶縁
材で被覆処理した後、80℃程度で焼き付けて表面コー
ティングを行う。これにより、絶縁部材内部への水分の
抱き込みがなくなり、かつ被覆処理を施すことで内部へ
の水分浸透が防がれる。
【0010】図2は、本実施例による沿面絶縁破壊電圧
を示した図である。同図に示すように、従来例における
絶縁部材の沿面絶縁破壊電圧が約1.0a.u. であった
のに対し、本実施例による絶縁部材を用いることで、絶
縁破壊電圧を約1.3a.u.と従来より1.3 倍にまで
沿面絶縁破壊電圧を高めることが可能となった。
【0011】図3は、本実施例による沿面絶縁破壊電圧
−放置日数の関係図を示した図である。同図は、本実施
例による絶縁部材を高温多湿条件で長時間放置後、絶縁
部材の沿面絶縁破壊電圧を測定したものである。従来例
では放置日数が3日程度で沿面絶縁破壊電圧が低下し、
さらに放置日数が10日以上の場合では、沿面絶縁破壊
電圧が約0.75a.u. と大幅に低下していた。前述し
たように、本実施例では絶縁部材を被覆処理した後に焼
き付けを行っているので、放置日数が20日間を越えて
も沿面絶縁破壊電圧は約1.2a.u. と、十分に絶縁性
能を維持することが可能となった。
【0012】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、絶
縁部材である注型品の表面に付着する及び、表面層に含
浸した水分を加熱処理により蒸発させているので、絶縁
部材への水分の抱き込みをなくすことができる。さら
に、加熱処理後に被覆処理を施すことで絶縁部材への水
分浸透を防げるため、絶縁部材本来の絶縁性能を長期間
に渡って保持することができ、ガス絶縁開閉機器の信頼
性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である、ガス絶縁機器用絶縁
部材の製造工程のフローチャートを示す。
【図2】本実施例による沿面絶縁破壊電圧を示した図で
ある。
【図3】本実施例による沿面絶縁破壊電圧−放置日数の
関係図を示した図である。
【符号の説明】
S1…第1の製造工程、S2…第2の製造工程、S3…
第3の製造工程、S7…第7の製造工程。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 遠藤 奎将 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発本部内 (72)発明者 平吹 俊裕 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社日高工場内 Fターム(参考) 4F204 AB11 AH33 AM32 EA03 EB01 EE06 EK17 EW06 EW31 5G333 AA11 AB05 BA01 BA04 CA01 CC04 5G365 DA01 DA02 DA09 DE00 DF05 DL00 DP01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】充填材を混入し、表面を絶縁材で被覆した
    絶縁物から構成されるガス絶縁機器用絶縁部材におい
    て、 型組された金型に前記充填物を混入した絶縁物を注入し
    硬化させる工程と、 前記硬化した絶縁物からなる注型品の表面に付着した油
    脂等を取り除く脱脂処 理工程と、該脱脂処理工程後の注型品の表面に付着する
    及び、注型品の表面層に含浸した水分を蒸発させる加熱
    乾燥工程より製造されたことを特徴とするガス絶縁機器
    用絶縁部材。
  2. 【請求項2】充填材を混入し、表面を絶縁材で被覆した
    絶縁物から構成されるガス絶縁機器用絶縁部材におい
    て、 型組された金型に前記充填物を混入した絶縁物を注入し
    硬化させる工程と、 前記硬化した絶縁物からなる注型品の表面に付着した油
    脂等を取り除く脱脂処理工程と、 該脱脂処理工程後の注型品の表面に付着する及び、注型
    品の表面層に含浸した水分を真空状態で蒸発させる真空
    加熱乾燥工程より製造されたことを特徴とするガス絶縁
    機器用絶縁部材。
  3. 【請求項3】充填材を混入し、表面を絶縁材で被覆した
    絶縁物から構成されるガス絶縁機器用絶縁部材におい
    て、 型組された金型に前記充填物を混入した絶縁物を注入し
    硬化させる工程と、 前記硬化した絶縁物からなる注型品の表面に付着した油
    脂等を取り除く脱脂処理工程と、 該脱脂処理工程後の注型品の表面に付着する及び、注型
    品の表面層に含浸した水分を50℃から前記充填材を混
    入した絶縁物のガラス転移温度以下で加熱乾燥する工程
    より製造されたことを特徴とするガス絶縁機器用絶縁部
    材。
  4. 【請求項4】充填材を混入し、表面を絶縁材で被覆した
    絶縁物から構成されるガス絶縁機器用絶縁部材の製造方
    法において、 型組された金型に前記充填物を混入した絶縁物を注入し
    硬化させる工程と、 前記硬化した絶縁物からなる注型品の表面に付着した油
    脂等を取り除く脱脂処理工程と、 該脱脂処理工程後の注型品の表面に付着する及び、注型
    品の表面層に含浸した水分を蒸発させる加熱乾燥工程か
    らなることを特徴とするガス絶縁機器用絶縁部材の製造
    方法。
  5. 【請求項5】充填材を混入し、表面を絶縁材で被覆した
    絶縁物から構成されるガス絶縁機器用絶縁部材の製造方
    法において、 型組された金型に前記充填物を混入した絶縁物を注入し
    硬化させる工程と、 前記硬化した絶縁物からなる注型品の表面に付着した油
    脂等を取り除く脱脂処理工程と、 該脱脂処理工程後の注型品の表面に付着する及び、注型
    品の表面層に含浸した水分を真空状態で蒸発させる真空
    加熱乾燥工程からなることを特徴とするガス絶縁機器用
    絶縁部材の製造方法。
  6. 【請求項6】充填材を混入し、表面を絶縁材で被覆した
    絶縁物から構成されるガス絶縁機器用絶縁部材の製造方
    法において、 型組された金型に前記充填物を混入した絶縁物を注入し
    硬化させる工程と、 前記硬化した絶縁物からなる注型品の表面に付着した油
    脂等を取り除く脱脂処理工程と、 該脱脂処理工程後の注型品の表面に付着する及び、注型
    品の表面層に含浸した水分を50℃から前記充填材を混
    入した絶縁物のガラス転移温度以下で加熱乾燥する工程
    からなることを特徴とするガス絶縁機器用絶縁部材の製
    造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010206969A (ja) * 2009-03-04 2010-09-16 Mitsubishi Electric Corp 絶縁部品およびその製造方法
CN104867635A (zh) * 2015-05-18 2015-08-26 南京电气高压套管有限公司 环氧树脂真空浸渍玻璃纤维空心复合绝缘子的加工方法
CN105070496A (zh) * 2015-07-24 2015-11-18 南京电气高压套管有限公司 玻璃钢变压器大电流套管及其生产方法

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