JP2000094280A - ガラスの加工方法 - Google Patents

ガラスの加工方法

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JP2000094280A
JP2000094280A JP10268330A JP26833098A JP2000094280A JP 2000094280 A JP2000094280 A JP 2000094280A JP 10268330 A JP10268330 A JP 10268330A JP 26833098 A JP26833098 A JP 26833098A JP 2000094280 A JP2000094280 A JP 2000094280A
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Hiroshi Yashiki
博 屋鋪
Hiroaki Tanaka
弘明 田中
Shinya Ichikawa
真也 市川
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C19/00Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by mechanical means

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Grinding Of Cylindrical And Plane Surfaces (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、ガラス板のポリッシング加工におい
て、特に極めて高い仕上げ面粗さでの鏡面仕上げを効率
よく施すための加工方法の提供を目的とする。 【構成】複数個のペレット状砥石を貼付けた回転可能な
上下両定盤の間に、把持板で把持したガラス板を挾持し
圧接しながら、前記上下両定盤および把持板の少なくと
も一つを回転させ、加工面に酸化セリウム微粒子を含む
水系スラリーを供給しつつ加工を行なうことを特徴とす
るガラス板の加工方法を提供する。前述のペレット状砥
石は砥粒番手1000番より細かいダイヤモンド微粉を
砥粒としたダイヤモンド砥石である。また、前記酸化セ
リウム水系スラリーには水溶性の有機物を0.3〜25
重量%含むことが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、ガラスの表面のポ
リッシング加工を行なうにおいて、特に極めて高い仕上
げ面粗さでの鏡面仕上げを効率よく施すための加工方法
に係わるものである。更に詳しくは、磁気ディスク基板
として用いられる円形環状のガラス基板のポリッシング
加工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ガラス材料は、建材、容器、装飾
品、光学用レンズ等に使用される用途以外に、磁気ディ
スク基板、フォトマスク、液晶ガラス等電子部品関連の
新用途への展開が著しく、特に磁気ディスク基板用の磁
気ディスク基板の場合は、極端に高精密な仕上げ面粗さ
が要求されると同時に生産性の向上も要求されている。
【0003】従来、ガラス基板等のガラス材料で、極め
て高い平面度や平行度が特に要求される板状の材料の面
を鏡面に仕上るためのポリッシング加工は、予めラッピ
ング加工(砂かけ加工)等で形状精度を出し、ある程度
の面粗さを得たものを、ポリッシング用の研磨布、所謂
ポリッシングパッドや酸化セリウムを含有したポリウレ
タンパッド、所謂セリウムパッドを貼付した回転可能な
定盤を上下に配し、その間に被加工体を挾持して、研磨
剤を含有した加工液を定量的に供給しつつ被加工体を押
圧し、定盤及び被加工体を回転させ、その作用で面粗さ
の向上を行なうという方法で行なわれている。
【0004】ガラスポリッシング用研磨剤としては、従
来より酸化セリウム(CeO2)の砥粒微粒子が選択的
に使用されている。その粒子サイズについては、目的に
応じて一定の粒子径を中心に正規分布するように分級さ
れたものを用いるのが通常であるが、ガラスのポリッシ
ングにおいて使用される酸化セリウムの平均粒子径はサ
ブミクロンのサイズから高々20ミクロン程度のもので
ある。これを数%ないし数十%の濃度でスラリー状に分
散した水系の分散液に必要に応じて分散剤等の添加剤を
加えたものが加工液として使用されている。含有する砥
粒微粒子は表示される粒子径を中心としてほぼ正規分布
しているものであり、酸化セリウム砥粒の場合は二次凝
集したものも含有されていてもよい。また、酸化セリウ
ム砥粒の場合出発原料となる鉱石が、セリウム以外の稀
土類屬元素を多く含むため、純度は比較的低く一般的に
はCeO2含有量が45%以上のものを酸化セリウム砥
粒と称して用いている。
【0005】一方、ガラス材料の前工程における加工手
段としてダイヤモンド砥石による研削加工方法が従来よ
り幅広く使用されている。ダイヤモンド微粒子はガラス
に対する加工力が強く、砥石表面に固定された無数の砥
粒微粒子の先端がガラスの表面を引掻き作用を進めて行
くので、寸法や形状を整える研削加工には好適である
が、固定砥粒特有の方向性のある条痕が残り、また特有
のマイクロクラックも入るので最終仕上げ用としては適
していない。また、面粗さも超精密な鏡面のレベルまで
には向上することはできない。
【0006】ダイヤモンド砥石により、板状のガラスの
研削加工を行なうにはカップ型の砥石を用いて枚葉式で
仕上げて行く方法もあるが、小口径のディスク状のガラ
ス基板を効率よく加工するには、砥石の形状をペレット
状のものとして、これを両面加工機の上下定盤上に接着
配列して砥石加工面を形成し、その間に複数枚のガラス
基板を挾持して押圧回転しつつ同時加工を行なう方法が
一般的に採用されている(例えば、特公平6−2279
0号公報、特開平6−55459号公報)。
【0007】一方、ガラス材料のポリッシング加工は、
被加工体よりも硬度が高い砥粒、例えばダイヤモンド固
定砥粒の引掻き作用や、ラッピング加工における遊離砥
粒の微小破砕作用による一般的な機械的加工とは異な
り、ガラスを構成する材質と介在する水との水和反応
と、更にそれと酸化セリウムとの化学反応を利用し、そ
れに機械的除去作用とを加えた所謂メカノケミカル作用
によってポリッシングが進むものである。すなわち、酸
化セリウム砥粒微粒子が被加工体であるガラスの表面に
接触した時の塑性変形に伴う歪エネルギーと摩擦熱によ
り、ガラスの表面が化学的に活性化された状態になり溶
去が促進され、それが砥粒微粒子の機械的作用にて除去
されるのであって、ガラスよりも硬度の低い酸化セリウ
ムを砥粒として用いることによりダメージの少ない、面
粗さに優れた鏡面仕上げの超精密加工が可能となるので
ある。すなわち、この効果はダイヤモンド砥粒やその他
のガラスよりも硬度の高い砥粒の機械的作用による加工
においては見られないものであって、酸化セリウムによ
るガラスポリッシング加工の大きな特徴である。
【0008】しかしながら、前述のガラス等を構成する
材質と水との間の反応は極めて微弱かつ緩慢なものであ
って、従ってそのポリッシング加工速度(除去速度)も
通常の条件においては1〜1.2μm/minと極めて
遅いものであり、その効率の低さがガラス等のポリッシ
ング加工の問題点として従来より指摘されている。この
加工速度を上げる手段としては、加工圧や回転数を上げ
る方法が考えられるが、単純にこれらの条件を上げるこ
とは、加工後のガラスの平面度の悪化をまねくとともに
外周端部のロールオフ(面ダレ)が大きくなり製品とな
らない。よって、平面度を許容範囲内において加工速度
を選定すると前述の通り遅いものとなってしまう。ま
た、この作用は加工液をアルカリ性にすることによって
も多少促進することはできるがそれほど顕著なものでは
ない。通常、これらの加工効率の向上は、粒子径の大き
い砥粒微粒子を用いることで対応しているが、酸化セリ
ウムによるガラス等の加工の場合、上述のような機構で
加工が進むため、この方法は加工効率の向上には寄与せ
ず、むしろスクラッチや潜傷等の好ましからざる現象の
発生につながり、期待する効果を得ることはできない。
【0009】上述した通り、一般的なガラスディスク基
板の加工の工程は前工程であるラッピング工程と、後工
程であるポリッシング工程とから構成されており、それ
ぞれの工程には更に2ないし3工程が含まれている。こ
の全工程で0.4ないし0.5mm程度の厚みを除去し
た上で、5〜10Å程度の面粗さ(Ra)を最終的に得
ることが必要である。ここにおいて前工程であるラッピ
ング工程では、炭化珪素、アルミナ、エメリー等の砥粒
を大量に使用しかつ長時間を要し、作業環境の面からも
作業効率の面からも強く改善が求められている。また、
後工程であるポリッシング工程においても酸化セリウム
砥粒を大量に消費し、同様の改善が求められている。
【0010】現在の工程の持つ上述の問題点の解決を目
標として、ダイヤモンド微細砥粒を固定した砥石を使用
して、前工程から最終仕上げ工程までを効率的に行なう
方法も検討されているが、ダイヤモンド固定砥粒による
マイクロクラックが避けられず、また得られる仕上げ面
粗さ(Ra)も100Å程度が限界であり、目標とする
5〜10Åを達成することは出来ない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、ガラス
の従来の加工方法における上述の問題点に鑑み、鋭意研
究を行なった結果、微細ダイヤモンド砥粒微粉を使用し
たペレット状ダイヤモンド砥石と、遊離状態の酸化セリ
ウム砥粒を併用することで好ましい結果が得られること
を見出し本発明になる方法を完成させたものであり、そ
の目的となす所は、ガラス加工において、特に極めて高
い仕上げ面粗さでの鏡面仕上げを効率よく施すための方
法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述の目的は、複数個の
ペレット状砥石を貼付けた回転可能な上下両定盤の間
に、把持板で把持したガラス板を挾持し圧接しながら、
前記上下両定盤および把持板の少なくとも一つを回転さ
せ、加工面に酸化セリウム微粒子を含む水系スラリーを
供給しつつ加工を行なうことを特徴とするガラス板の加
工方法にて達成される。ペレット状の砥石が、JISR
6001に定める研磨材の粒度の規定において1000
番よりも細かいダイヤモンド微粉を砥粒としたダイヤモ
ンド砥石であれば好適である。また、水系スラリー中の
好ましい酸化セリウム微粒子の濃度は2〜30重量%で
あり、更にその平均粒径は前記ペレット状砥石を構成す
る砥粒の平均粒径よりも細かいものであることが好まし
い。更にまた、酸化セリウム微粒子を含む水系スラリー
が水溶性有機物を0.3〜25重量%を含むものであれ
ば更に好適である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明において使用する加工機
は、上下両面に回転可能な定盤を有し、被加工体を把持
する把持板と、その把持板に遊星運動を与える装置を有
する所謂両面加工機と称するものであり、把持板に把持
された板状のガラスを前記両定盤で挾持し圧接しなが
ら、前記両定盤および把持板の少なくとも一つを回転
し、加工を行なうものである。本発明方法ににおいては
この上下両定盤のいずれにもペレット状の小型の砥石を
多数配列して、その砥石の頂部で実質加工作用面を形成
するものである。図1に本発明において使用する両面加
工機の要部断面説明図を示す。被加工体である板状のガ
ラス5は把持板3に把持された状態で、上定盤1および
下定盤2の上に配置されたペレット状砥石4に押圧され
る。水系スラリーは上部定盤に設けられた供給孔6より
供給される。本発明においては加工の対象物は板状のガ
ラスであるが、その中でも特に磁気ディスク用ガラス基
板の加工を主たる目的としている。ここでいう磁気ディ
スク用ガラス基板とは、ソーダライムガラス(通称青
板)、アルミシリケート系アモルファスガラス(通称白
板)あるいは結晶化ガラスを原材料とした中央に円形孔
を有する薄板状円形環状のガラス板を指す。
【0014】本発明に用いるペレット状砥石とは例えば
円形、楕円形、菱形、矩形等の断面形状を有する小型の
柱状のものであり、これが定盤面に接着固定されてい
る。定盤状の配列形状については特に限定を受けるもの
ではないが、加工にあたって被加工体に対する接触のヌ
ケや斑がないように配列されるものであり、またこの砥
石の加工作用面の占める総面積が、上下各定盤の有効作
用面積の30〜70%の範囲にあることが好ましく、こ
れ以下であると加工のヌケや斑の発生が起こりやすく、
またこれ以上密な配列は幾何学的にも困難である。ペレ
ット状の砥石の形状についても特に限定を受けるもので
はないが、扱い易さや貼り付け加工の容易さから見て直
径7ないし20mmの円柱状の形状とすることが特に好
ましい。
【0015】また、本発明に用いるペレット状砥石を構
成する砥粒としては、被加工体であるガラスよりも硬度
が高いもの、具体的にはダイヤモンド、窒化硼素、酸化
アルミニウム、炭化珪素、エメリー等が使用できるが、
抜群の加工力、あるいは加工の持続性といった観点か
ら、ダイヤモンドの微粒子を用いるの特に好適である。
さらに、ガラスに対する効率的な研削力と、得られる面
粗さを考慮してダイヤモンド微粒子のサイズはJISR
6001に定める研磨材の粒度の規定において1000
番よりも細かいものを用いることが好ましい。例えば、
ガラスの材質がソーダライムガラス(通称青板)の場合
であれば3000番程度の高番手が使用できるが、硬度
の高い結晶化ガラス等の場合は1000番〜1500番
程度のものを使用した方がより優れた結果が期待でき
る。さらに、この砥粒を固定する結合材としても、金
属、樹脂、セラミックス等様々なものを挙げることがで
きる。
【0016】本発明に用いる研磨用組成物に含まれる酸
化セリウム微粒子はモナザイト、バストネサイト等の鉱
石から採取されるもので、CeO2純分が原料鉱石とほ
ぼ同等の50%程度のもの、および精製して90%以上
としたものがあるが、本発明においてはいずれのタイプ
も使用することができる。この酸化セリウム微粒子を水
に分散したスラリー状の液を加工液として使用するが、
その濃度は3ないし30重量%、好ましくは10〜20
重量%の範囲におくことが好ましい。これ以下である
と、後に述べる効果を期待することが出来なくなる。ま
た、この液は循環使用されるため、ガラスの加工屑が徐
々に蓄積され、もとの濃度が30%を越える程であると
液の粘度の上昇が顕著となり、作業に支障を来すように
なる。
【0017】本発明方法の肝要は、ガラス被加工体、就
中、磁気ディスク用ガラス基板の加工において、上述
の、特にダイヤモンド微粒子を砥粒としたペレット状砥
石を配した定盤による研削加工と、酸化セリウムスラリ
ーによるメカノケミカル加工とを併用して行なうことに
あるのであって、この併用により極めて優れた面粗さと
平面度が得られ、かつ5μm/min以上という高加工
レートが達成できることをその最大の特徴とする。しか
して、このような優れた効果が得られる技術的理由は以
下の如く考えられる。即ち、前述の通り、ガラスと水と
の水和反応と、酸化セリウム微粒子がガラス表面に接触
した時の塑性変形に伴なう歪エネルギーと、摩擦による
熱とにより、ガラスの表面が化学的に活性化された異質
の層が形成される。その層が砥石に固定されたダイヤモ
ンド砥粒の引掻き作用により強制的に除去されて行き、
加工が進行する。この層の除去作用は、従来の酸化セリ
ウムのみによる場合は、遊離状態の酸化セリウム砥粒の
転動作用のみにより進むのであるから、比較的緩慢であ
りその速度も遅い。しかしながら、本発明方法の場合は
その層を研削性に優れたダイヤモンド砥粒で強制的に除
去するのであるから、その速度は増進される。しかも、
ダイヤモンド砥粒とガラスの間には、前記活性化層と酸
化セリウム砥粒が介在し、緩衝材的な作用をするのであ
るから、ダイヤモンド砥粒単独で行なうようなスクラッ
チや潜傷を残すことなく、酸化セリウム砥粒単独で行な
ったと同等の極めて良好な仕上げ面を得ることができる
のである。このような作用を確実に行なうためには酸化
セリウム粒子のサイズをペレット状砥石中に固定された
砥粒のサイズとほぼ同等のしくはそれよりも小さくする
ことが有効であり、更に好ましくは1/2以下とするこ
とが求められる。
【0018】また酸化セリウム微粒子を含む水系スラリ
ー中には必要に応じて例えば分散剤、安定剤等の添加剤
を加えることができる。本発明方法においては水溶性有
機物を0.3〜25重量%を含むことが好ましい。水溶
性の有機物はスラリー中の酸化セリウム微粒子の分散
剤、安定剤として作用するだけでなく、加工後の被加工
体表面に残留したスラリーが乾燥して白点状のシミとな
ったり、循環ライン中で凝集固化し配管を詰めたり、異
常凝集塊を形成することを防止することができる。かか
る作用を行なう水溶性有機物としては多価アルコール
類、ポリエーテル類あるいはその誘導体等の化合物、具
体的には例えばグリセリン、グリコールあるいはポリエ
チレンオキサイド等を挙げることができる。
【0019】
【実施例】以下実施例および比較例をもって、本発明方
法を具体的に説明するが、特にこれにより限定を受ける
ものではない。本実施例、比較例において用いられる加
工機はスピードファム社製12B−8型両面機であり、
ダイヤモンドペレット砥石を上記両面加工機の上下定盤
に各々接着配列して用い、通常のポリッシングの場合は
上下定盤に所定のポリッシングパッドを貼付して用い
た。被加工体としては2.5インチサイズのディスク状
円板でガラスディスク基板として用いられる1.1mm
厚みのソーダライムガラス(所謂、青板)製のものを用
いた。また、砥石は所定の番手のダイヤモンド砥粒を固
定化した円柱状のダイヤモンド砥石を使用し、これを上
記両面加工機の上下定盤に各々接着配列したものを用い
た。なお、円柱状砥石のサイズは12mmφ、高さ3m
mで、定盤の有効面積に対する砥石加工作用面の総面積
は60%である。また、ポリッシング工程において使用
したポリッシングパッドは、ポリウレタン発泡体シート
(UP)あるいは酸化セリウム微粒子を内添したポリウ
レタン発泡体シート(CP)であり、必要に応じて適宜
変更して用いた。
【0020】実施例 上述のガラスディスク基板を、上述の両面加工機を用
い、円柱状の1500番のメタルボンドダイヤモンド砥
石を貼付配列したもので粗加工を行なった後、本発明方
法の加工、即ちダイヤモンド砥石と酸化セリウムスラリ
ーを併用する実験を行なった。実験に使用した砥石のダ
イヤモンド砥粒番手は3000番のものであり、平均粒
径が1.5μmの酸化セリウムを15重量%を含みかつ
グリコールを5重量%む水系スラリーを供給しながら加
工を行なった。然る後、仕上げのポリッシング加工を行
なった。結果を表1に示す。
【0021】
【表1】
【0022】第2段階に本発明の方法を入れることで、
工程を3段階に短縮することができ、従来法では合計9
0分かかっていた加工時間が約40分にまで短縮でき
た。また、加工後の被加工体の平面度は3μm以下、ロ
ールオフは0.05μm以下であり白点状のシミもな
く、従来の方法で得られるものと全く変わりなかった。
【0023】比較例1 従来最も一般的に使用されている方法である。同じガラ
ス基板を用いて、炭化珪素400番砥粒による第1段ラ
ッピング、FO1200番砥粒による第2段ラッピング
を行なった後、酸化セリウムスラリーを用いた2段の仕
上げポリッシング加工を行なった。結果を表2に示す。
【0024】
【表2】
【0025】合計の加工時間は90分である。
【0026】比較例2 まず、メタルボンドダイヤモンド砥石による加工を行な
い、次いでレジンボンドダイヤモンド砥石による加工を
行い、その後仕上げポリッシング加工を2段階行なっ
た。ダイヤモンド砥石による加工においては酸化セリウ
ムスラリーの併用は行なっていない。結果を表3に示
す。
【0027】
【表3】
【0028】ダイヤモンド砥石加工で入るマイクロクラ
ックが深く、それを除去するためのポリッシング工程へ
の負荷が高く長時間を擁するので、ダイヤモンド砥石加
工を行なった意味がない。
【0029】表1に示す通り、ダイヤモンド砥石と酸化
セリウムスラリーを併用することで50ÅRa以下(実
際には15ÅRa)の面粗さが得られ、同時に通常のポ
リッシングよりも遥かに高い加工レートを得ることがで
きる。トータルの加工時間は比較例1に示す従来方法の
半分以下になることが判る。また、比較例2にはダイヤ
モンド砥石のみによる加工結果を示すが、この方法では
本発明方法の効果が得られないことは明らかである。
【0030】
【発明の効果】以上の記載内容から明らかな通り、ダイ
ヤモンド砥石と酸化セリウム砥粒スラリーを併用した本
発明になるガラス板の加工方法は、ガラスのポリッシン
グ加工において極めて高い仕上がり面粗さを、平面度を
悪化するといった好ましからざる影響を及ぼすことなく
高加工レートを達成することを可能としたものである。
本発明により、従来ガラスを基材とする電子部品の中で
特に超精密加工を必要とする磁気ディスク基板や水晶発
振子等の生産プロセスにおいて、特に優れた仕上がり面
粗さを、ポリッシング加工工程の効率を悪化することな
く顕著に改善することができた。本発明によりガラス等
の超精密加工のレベルを顕著に向上し、具体的には磁気
ディスク基板分野におけるガラスの使用比率を顕著に向
上することを可能にしたのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】両面ポリッシング加工機の要部断面説明図であ
る。
【符号の説明】
1 上定盤 2 下定盤 3 把持板 4 ペレ
ット状砥石 5 ガラス被加工体 6 スラリー供給孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 市川 真也 神奈川県綾瀬市早川2647 スピードファム 株式会社内 Fターム(参考) 3C043 BB05 CC04 CC07 CC11 CC13 4G059 AA08 AA09 AC03

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数個のペレット状砥石を貼付けた回転可
    能な上下両定盤の間に、把持板で把持したガラス板を挾
    持し圧接しながら、前記上下両定盤および把持板の少な
    くとも一つを回転させ、加工面に酸化セリウム微粒子を
    含む水系スラリーを供給しつつ加工を行なうことを特徴
    とするガラス板の加工方法。
  2. 【請求項2】ペレット状砥石が、ダイヤモンド微粉を砥
    粒としたダイヤモンド砥石であることを特徴とする請求
    項第1項記載のガラス板の加工方法。
  3. 【請求項3】ダイヤモンド微粉が、1000番よりも細
    かい微粒子であることを特徴とする請求項第2項記載の
    ガラス板の加工方法。
  4. 【請求項4】ペレット状砥石の加工作用面の占める総面
    積が、定盤の有効作用面積の30〜70%であることを
    特徴とする請求項第1項〜第3項記載のガラス板の加工
    方法。
  5. 【請求項5】酸化セリウム水系スラリー中の酸化セリウ
    ム微粒子の濃度が2〜30重量%であることを特徴とす
    る請求項第1項〜第4項記載のガラス板の加工方法。
  6. 【請求項6】酸化セリウム微粒子の平均径が、ペレット
    状砥石に含まれる砥粒の平均径と同等あるいはそれより
    も小さいことを特徴とする請求項第1項〜第5項記載の
    ガラス板の加工方法。
  7. 【請求項7】ペレット状砥石の形状が直径7〜20mm
    の範囲の円柱状であることを特徴とする請求項第1項〜
    第6項記載のガラス板の加工方法。
  8. 【請求項8】酸化セリウム微粒子を含む水系スラリーが
    水溶性有機物を0.3〜25重量%を含むものであるこ
    とを特徴とする請求項第1項〜第7項記載のガラス板の
    加工方法。
  9. 【請求項9】水溶性有機物が多価アルコール類、ポリエ
    ーテル類あるいはその誘導体から選ばれた化合物のうち
    少なくとも一つであることを特徴とする請求項第8項記
    載のガラス板の加工方法。
  10. 【請求項10】ガラス板が円形環状の磁気ディスク用ガ
    ラス基板であることを特徴とする請求項第1項〜第9項
    記載のガラス板の加工方法。
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