JP2000093403A - 磁気共鳴信号抑制方法および装置並びに磁気共鳴撮像方法および装置 - Google Patents

磁気共鳴信号抑制方法および装置並びに磁気共鳴撮像方法および装置

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JP2000093403A
JP2000093403A JP10269757A JP26975798A JP2000093403A JP 2000093403 A JP2000093403 A JP 2000093403A JP 10269757 A JP10269757 A JP 10269757A JP 26975798 A JP26975798 A JP 26975798A JP 2000093403 A JP2000093403 A JP 2000093403A
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magnetic resonance
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frequency
excitation
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Takeshi Matsuda
豪 松田
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GE Yokogawa Medical System Ltd
Yokogawa Medical Systems Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所要時間が短い磁気共鳴信号抑制方法および
装置、並びに、そのような磁気共鳴信号抑制を伴う撮像
を行う磁気共鳴撮像方法および装置を実現する。 【解決手段】 ケミカルシフトサプレッション(CHE
SS)法により、例えば脂肪信号ftを抑制するに当た
り、脂肪信号を励起するのに帯域の広いRFパルスを用
いる。これにより、励起信号の継続時間を短くして所要
時間を短縮する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気共鳴信号抑制
方法および装置並びに磁気共鳴撮像方法および装置に関
し、特に、2つの磁気共鳴信号のうちの一方を抑制する
磁気共鳴信号抑制方法および装置、並びに、そのような
磁気共鳴信号抑制を伴う撮像を行う磁気共鳴撮像方法お
よび装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気共鳴を利用した撮像すなわちMRI
(magnetic resonance imagi
ng)の1つの形態として、MRIアンギオグラフィ
(angiography)がある。これは、例えば頭
部等の血管を画像化するもので、血液と周囲組織の間に
磁気共鳴信号の強度差を生じさせる手法で被検体内の3
次元領域を撮像した画像から、信号強度の相違を利用し
て血管像を描出するものである。血管像を描出するのに
3次元画像データ(data)の最大値投影(MIP:
maximum intensity project
ion)が用いられる。
【0003】3次元画像データのMIPにより血管像を
描出する場合、通常の撮像では脂肪と血液との信号強度
が近似していることにより脂肪像も一緒に描出されるの
で、予め脂肪の磁気共鳴信号(脂肪信号)を抑制する処
置を施してから撮像を行うようにしている。
【0004】脂肪信号の抑制には、ケミカルシフト(c
hemical shift)により脂肪信号の周波数
が血液等の信号の周波数と異なることを利用し、予め脂
肪信号の周波数に一致する周波数を持つ高周波(RF:
radio frequency)磁場で脂肪のスピン
(spin)を励起し、次いで勾配磁場でスピンの位相
を分散させて新たなRF励起に不感に(スポイル:sp
oil)する、いわゆるCHESS(chemical
shift suppression)法が用いられ
る。CHESSでスポイルを行う場合、血液等のスピン
までスポイルすることがないように、脂肪信号の周波数
帯域に正確に一致したRF励起信号が用いられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなスポイル
用のRF励起信号は周波数帯域を狭くしなければならな
いが、周波数帯域と励起信号の継続時間の関係は、フー
リエ(Fourier)空間における周波数軸と実空間
における時間軸との関係に基づき、一方を小さくすると
他方が大きくなる反比例の関係にあるので、スポイル用
のRF励起信号は継続時間が長くなり、スポイルをも含
めたRF励起の繰り返し時間(TR:repetiti
on time)が長くなるという問題があった。
【0006】このため、撮影時間が長くなるか、もしく
は、撮影時間を抑えれば撮影可能な画像の枚数が減少す
るという問題があった。本発明は上記の問題点を解決す
るためになされたもので、その目的は、所要時間が短い
磁気共鳴信号抑制方法および装置、並びに、そのような
磁気共鳴信号抑制を伴う撮像を行う磁気共鳴撮像方法お
よび装置を実現することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】(1)上記の課題を解決
する第1の発明は、2つの磁気共鳴信号のうちの一方の
信号の周波数帯域を含み他方の信号の周波数帯域を含ま
ない周波数帯域を持つ励起信号によってスピンを励起す
るとともに前記励起したスピンの位相を分散させること
により、前記2つの磁気共鳴信号のうちの一方を抑制す
る磁気共鳴信号抑制方法であって、前記スピンの励起
は、前記一方の信号の周波数帯域側から前記他方の信号
の周波数帯域側に向かう方向とは反対方向に前記一方の
信号の周波数帯域の中心周波数から離れた中心周波数を
持つ励起信号により行う、ことを特徴とする磁気共鳴信
号抑制方法である。
【0008】(2)上記の課題を解決する第2の発明
は、2つの磁気共鳴信号のうちの一方の信号の周波数帯
域を含み他方の信号の周波数帯域を含まない周波数帯域
を持つ励起信号によってスピンを励起するスピン励起手
段と、前記励起したスピンの位相を分散させる位相分散
手段と、を有する磁気共鳴信号抑制装置であって、前記
スピン励起手段は、前記一方の信号の周波数帯域側から
前記他方の信号の周波数帯域側に向かう方向とは反対方
向に前記一方の信号の周波数帯域の中心周波数から離れ
た中心周波数を持つ励起信号を生じるものである、こと
を特徴とする磁気共鳴信号抑制装置である。
【0009】(3)上記の課題を解決する第3の発明
は、被検体を収容した空間に静磁場を形成し、2つの磁
気共鳴信号のうちの一方の信号の周波数帯域を含み他方
の信号の周波数帯域を含まない周波数帯域を持つ励起信
号によって前記被検体のスピンを励起するとともに前記
励起したスピンの位相を分散させることにより前記2つ
の磁気共鳴信号のうちの一方を抑制し、前記空間に勾配
磁場を形成し、前記空間に高周波磁場を形成し、前記空
間から磁気共鳴信号を測定し、前記測定した磁気共鳴信
号に基づいて画像を生成する磁気共鳴撮像方法であっ
て、前記スピンの励起は、前記一方の信号の周波数帯域
側から前記他方の信号の周波数帯域側に向かう方向とは
反対方向に前記一方の信号の周波数帯域の中心周波数か
ら離れた中心周波数を持つ励起信号により行う、ことを
特徴とする磁気共鳴撮像方法である。
【0010】(4)上記の課題を解決する第4の発明
は、被検体を収容した空間に静磁場を形成する静磁場形
成手段と、前記空間に勾配磁場を形成する勾配磁場形成
手段と、前記空間に高周波磁場を形成する高周波磁場形
成手段と、2つの磁気共鳴信号のうちの一方の信号の周
波数帯域を含み他方の信号の周波数帯域を含まない周波
数帯域を持つ励起信号によって前記被検体のスピンを励
起するスピン励起手段と、前記励起したスピンの位相を
分散させる位相分散手段と、前記空間から磁気共鳴信号
を測定する測定手段と、前記測定した磁気共鳴信号に基
づいて画像を生成する画像生成手段と、を有する磁気共
鳴撮像装置であって、前記スピン励起手段は、前記一方
の信号の周波数帯域側から前記他方の信号の周波数帯域
側に向かう方向とは反対方向に前記一方の信号の周波数
帯域の中心周波数から離れた中心周波数を持つ励起信号
を生じるものである、ことを特徴とする磁気共鳴撮像装
置である。
【0011】第1の発明乃至第4の発明のうちのいずれ
か1つにおいて、前記一方の信号は脂肪の水素原子の磁
気共鳴信号であることが、脂肪に基づく阻害要因を除去
する点で好ましい。
【0012】(作用)本発明では、抑制すべき周波数帯
域のスピンを励起する信号の周波数帯域を広げたことに
より励起信号の継続時間が短くなり、撮像時間が短くな
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は実施の形態
に限定されるものではない。図1に磁気共鳴撮像装置の
ブロック(block)図を示す。本装置は本発明の実
施の形態の一例である。本装置の構成によって、本発明
の装置に関する実施の形態の一例が示される。本装置の
動作によって、本発明の方法に関する実施の形態の一例
が示される。
【0014】本装置の構成を説明する。図1に示すよう
に、本装置においては、概ね円筒形を成す静磁場発生部
2がその内部空間に均一な静磁場(主磁場)を形成する
ようになっている。静磁場発生部2は、本発明における
静磁場形成手段の実施の形態の一例である。静磁場発生
部2の内部には、概ね円筒形を成す勾配コイル(coi
l)部4とヘッドコイル(head coil)部6が
中心軸を共有して配置されている。ヘッドコイル部6の
内部に形成される概ね円柱状の空間に、被検体8の頭部
が挿入されている。被検体8は、図示しない移送手段に
よって磁場空間に搬入および搬出される。
【0015】勾配コイル部4には勾配駆動部10が接続
されている。勾配コイル部4および勾配駆動部10から
なる部分は、本発明における勾配磁場形成手段の実施の
形態の一例である。また、本発明における位相分散手段
の実施の形態の一例である。勾配駆動部10は勾配コイ
ル部4に駆動信号を与えて勾配磁場を発生させるように
なっている。発生する勾配磁場は、スライス(slic
e)勾配磁場、読み出し(リードアウト:read o
ut)勾配磁場および位相エンコード(フェーズエンコ
ード:phase encode)勾配磁場の3種であ
る。これら3種の勾配磁場は、静磁場空間における互い
に垂直な3方向x,y,zにおいて、それぞれ磁場に勾
配を付与するものである。なお、静磁場の方向をz方向
とする。
【0016】ヘッドコイル部6には送信部12が接続さ
れている。ヘッドコイル部6および送信部12からなる
部分は、本発明における高周波磁場形成手段の実施の形
態の一例である。また、本発明におけるスピン励起手段
の実施の形態の一例である。送信部12はヘッドコイル
部6に駆動信号(RF信号)を与えてRF磁場を発生さ
せ、それによって、被検体8の体内のスピンを励起する
ようになっている。
【0017】励起されたスピンが発生する磁気共鳴信号
がヘッドコイル部6によって検出されるようになってい
る。ヘッドコイル部6には受信部14が接続されてい
る。受信部14はヘッドコイル部6が検出した信号を受
信するようになっている。
【0018】受信部14にはアナログ・ディジタル(a
nalog−to−digital)変換部16が接続
されている。アナログ・ディジタル変換部16は、受信
部14の出力信号をディジタル信号に変換するようにな
っている。
【0019】コンピュータ(computer)18は
アナログ・ディジタル変換部16からディジタル信号を
入力し、図示しないメモリ(memory)に記憶する
ようになっている。ヘッドコイル部6、アナログ・ディ
ジタル変換部16およびコンピュータ18からなる部分
は、本発明における測定手段の実施の形態の一例であ
る。
【0020】メモリ内にはデータ空間が形成される。こ
のデータ空間はフーリエ空間を構成する。コンピュータ
18は、このフーリエ空間のデータを逆フーリエ変換し
て被検体8の画像を再構成する。コンピュータ18は、
本発明における画像生成手段の実施の形態の一例であ
る。
【0021】コンピュータ18は制御部20に接続され
ている。制御部20は勾配駆動部10、送信部12、受
信部14およびアナログ・ディジタル変換部16に接続
されている。制御部20は、コンピュータ18から与え
られる指令に基づいて勾配駆動部10、送信部12、受
信部14およびアナログ・ディジタル変換部16をそれ
ぞれ制御するようになっている。ヘッドコイル6、送信
部12、コンピュータ18および制御部20は、本発明
の磁気共鳴信号抑制装置の実施の形態の一例である。
【0022】コンピュータ18には表示部22と操作部
24が接続されている。表示部22はコンピュータ18
から出力される再構成画像を含む各種の情報を表示する
ようになっている。操作部24は操作者によって操作さ
れ、各種の指令や情報等をコンピュータ18に入力する
ようになっている。
【0023】本装置の動作を説明する。本装置の動作は
制御部20による制御の下で進行する。磁気共鳴撮像の
具体例の1つとして、MRIアンギオグラフィについて
説明する。この撮像には、例えば図2に示すようなパル
スシーケンス(pulsesequence)が用いら
れる。
【0024】図2は、脂肪の水素原子が発生する磁気共
鳴信号を抑制しつつ、水の水素原子が発生する磁気共鳴
信号を収集するパルスシーケンスの模式図である。この
パルスシーケンスは、スポイルドGRASS(spoi
led gradientrecalled echo
acquisition with steady
state)と呼ばれるものである。パルスシーケンス
は、時間軸tに沿って左から右に進行する。パルスシー
ケンスの実行は制御部20によって制御される。
【0025】先ず、図2の(1)に示すように、RFパ
ルスによりRF励起が行われる。RF励起には、例えば
図3の(a)に示すような周波数帯域を有するRF信号
が用いられる。同図に示すように、例えば1.5Tの静
磁場強度の下で、水の水素原子のスピンの周波数wt
と、脂肪の水素原子のスピンの周波数ftの差が220
Hzある場合、RF励起は、中心周波数が水の周波数w
tから脂肪側に625Hzずれた、周波数帯域が100
0HzのRF信号により行われる。
【0026】ちなみに、従来は、図3の(b)に示すよ
うに、中心周波数が脂肪の水素原子のスピンの周波数f
tと一致する、周波数帯域が200HzのRF信号で励
起を行っていた。
【0027】以下、水の水素原子のスピンを水のスピン
といい、その周波数を水の周波数という。同じく、脂肪
の水素原子のスピンを脂肪のスピンといい、その周波数
を脂肪の周波数という。
【0028】図3の(a)に示したRF励起の周波数帯
域には、脂肪の周波数(帯域)が含まれるが、水の周波
数(帯域)は含まれないため、RFパルスにより脂肪だ
けが励起される。なお、脂肪および水の周波数は、静磁
場均一度の不完全性によって分散し、それぞれ帯域を持
つ。
【0029】周波数帯域が1000HzのRFパルス
は、時間軸上では、例えば図4の(a)に示すような、
継続時間が3.2msのエンベロープ(envelop
e)を有するRFパルスとなる。これは、周波数帯域が
200Hzの従来のRFパルスが、同図の(b)に示す
ように、継続時間が16.0msのエンベロープを有す
る信号となるのに比較して大幅な時間短縮になる。な
お、周波数帯域幅と信号継続時間の間には反比例の関係
がある。
【0030】このようなRF励起に続いて、図2の
(3)に示すように、例えばx方向の勾配磁場Gxを印
加し、励起された脂肪のスピンの位相を分散させる。こ
のようなスピンの位相を分散もしくはかき乱す勾配磁場
は、クラッシャ(crusher)とも呼ばれる。クラ
ッシャの印加時間は、例えば2ms程度とされる。これ
によって、脂肪のスピンがスポイルされ、新たなRF励
起に不感になる。
【0031】次に、同図の(1)に示すように、α゜パ
ルスによるRF励起が行われる。このとき、(2)に示
すようにz方向にスライス勾配磁場Gzが印加される。
これによって、被検体8の頭部の所定の部位のスピンを
反転(選択的反転)させる。スピンの選択的反転は、z
方向に例えば数十mm程度の厚みを持つスラブ(sla
b)について行うように、スライス勾配磁場Gzが予め
設定される。
【0032】選択励起に続いて勾配磁場Gzによりスピ
ンをリフェーズ(rephase)し、次に同じく勾配
磁場Gzによりz方向の位相エンコードを行う。このと
き、(4)に示すように位相エンコード勾配磁場Gyに
よりy方向の位相エンコードも行う。
【0033】次に、読み出し勾配磁場Gxによりスピン
のディフェーズ(dephase)を行い、次いで勾配
磁場の極性を反転して磁気共鳴信号(グラディエントエ
コー:gradient echo)の読み出しを行
う。
【0034】その後、x方向およびy方向にそれぞれそ
れ勾配磁場Gzおよび勾配磁場Gyを印加して、グラデ
ィエントエコーの読み出し前に行ったz方向およびy方
向の位相エンコードを元に戻す。
【0035】このようなパルスシーケンスを例えば数十
ms程度の比較的短いTRで繰り返すことにより、ステ
ディステート(steady state)でのグラデ
ィエントエコーを収集する。TRごとに位相エンコード
勾配の大きさが変更され、複数のビュー磁気共鳴信号が
逐次に収集される。脂肪信号をスポイルするためのRF
励起およびクラッシャの印加時間が短いので、TRを大
幅に短縮することができ、それによって、全体の撮像時
間を大幅に短縮することができる。あるいは、全体の撮
像時間を従来程度としたときは、撮像のビュー数ないし
枚数を大幅に増やすことができる。
【0036】静磁場強度が例えば0.5〜0.2T程度
の中低磁場になると、ケミカルシフトの性質上、水の周
波数wtと脂肪の周波数ftとの差が小さくなるので、
(b)に示したような従来の手法では、それに対応して
RF励起の周波数帯域を狭める必要がある。そのために
は、RF信号の印加時間を長くしなければならず、撮像
時間がさらに長くなる。
【0037】これに対して、本発明の手法では、RF信
号の周波数帯域は例えば1000Hzのままで変える必
要がないので、RF励起信号の印加時間はそのままで良
い。したがって、中低磁場においても撮像時間が延びる
ということはない。
【0038】なお、静磁場強度に合わせて周波数帯域の
中心周波数を調節することはいうまでもない。そのよう
な周波数は、撮像用のα°パルスと同様の周波数であ
り、問題なく発生することができる。
【0039】位相エンコードをz方向およびy方向にそ
れぞれ行い、かつ、x方向に周波数エンコードを行って
いるので、3次元領域についてのデータ収集が行われ
る。これによって、コンピュータ18のメモリには3次
元フーリエ空間が形成される。
【0040】コンピュータ18はメモリに収集したデー
タにつき3次元逆フーリエ変換を行って、撮像部位の3
次元像を生成し、次いで、3次元像についてMIPを行
う。ステディステートで得られる磁気共鳴信号では、撮
像対象部位に絶えず流入する血液からのものの方が、位
置が不動の周囲組織からのものよりも信号強度が大きく
なるので、MIPにより脳内血管の投影像が形成され
る。このとき、脂肪からの信号は前述のようなスポイル
により効果的に抑制されているので、血管像の形成を阻
害することはない。
【0041】以上、スポイルドGRASSのパスルシー
ケンスによるアンギオグラフィの例で説明したが、前述
した脂肪信号抑制法は、例えば、スピンエコー(spi
necho)法等、他の各種の手法による断層像の撮像
もしくはスペクトログラフィ(spectrograp
hy)にも適用することができ、その場合でも同様な効
果を得ることができる。また、脂肪信号ではなく水信号
を抑制し、脂肪部分のみを画像化する目的に利用しても
良い。
【0042】すなわち、一般的に、周波数を異にする2
つの磁気共鳴信号の一方を抑制し、他方のみによる画像
を生成する目的に広く利用することができ、そのような
撮像において撮像時間の短縮ないし撮像枚数の増大を実
現することができる。
【0043】以上は、水平磁場を利用する磁気共鳴撮像
装置の例であるが、磁気共鳴撮像装置は、静磁場の方向
が被検体の体軸に垂直な、いわゆる垂直磁場を利用する
磁気共鳴撮像装置であっても良いのはいうまでもない。
【0044】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、所要時間が短い磁気共鳴信号抑制方法および装
置、並びに、そのような磁気共鳴信号抑制を伴う撮像を
行う磁気共鳴撮像方法および装置を実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例の装置のブロック図
である。
【図2】本発明の実施の形態の一例の装置が撮像で使用
するパルスシーケンスの一例の模式図である。
【図3】本発明の実施の形態の一例の装置によるRFパ
ルスの周波数帯域を従来例との対比によって示す模式図
である。
【図4】本発明の実施の形態の一例の装置によるRFパ
ルスの継続時間を従来例との対比によって示す模式図で
ある。
【符号の説明】
2 静磁場発生部 4 勾配コイル部 6 ヘッドコイル部 8 被検体 10 勾配駆動部 12 送信部 14 受信部 16 アナログ・ディジタル変換部 18 コンピュータ 20 制御部 22 表示部 24 操作部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つの磁気共鳴信号のうちの一方の信号
    の周波数帯域を含み他方の信号の周波数帯域を含まない
    周波数帯域を持つ励起信号によってスピンを励起すると
    ともに前記励起したスピンの位相を分散させることによ
    り、前記2つの磁気共鳴信号のうちの一方を抑制する磁
    気共鳴信号抑制方法であって、 前記スピンの励起は、前記一方の信号の周波数帯域側か
    ら前記他方の信号の周波数帯域側に向かう方向とは反対
    方向に前記一方の信号の周波数帯域の中心周波数から離
    れた中心周波数を持つ励起信号により行う、ことを特徴
    とする磁気共鳴信号抑制方法。
  2. 【請求項2】 2つの磁気共鳴信号のうちの一方の信号
    の周波数帯域を含み他方の信号の周波数帯域を含まない
    周波数帯域を持つ励起信号によってスピンを励起するス
    ピン励起手段と、 前記励起したスピンの位相を分散させる位相分散手段
    と、を有する磁気共鳴信号抑制装置であって、 前記スピン励起手段は、前記一方の信号の周波数帯域側
    から前記他方の信号の周波数帯域側に向かう方向とは反
    対方向に前記一方の信号の周波数帯域の中心周波数から
    離れた中心周波数を持つ励起信号を生じるものである、
    ことを特徴とする磁気共鳴信号抑制装置。
  3. 【請求項3】 被検体を収容した空間に静磁場を形成
    し、2つの磁気共鳴信号のうちの一方の信号の周波数帯
    域を含み他方の信号の周波数帯域を含まない周波数帯域
    を持つ励起信号によって前記被検体のスピンを励起する
    とともに前記励起したスピンの位相を分散させることに
    より前記2つの磁気共鳴信号のうちの一方を抑制し、前
    記空間に勾配磁場を形成し、前記空間に高周波磁場を形
    成し、前記空間から磁気共鳴信号を測定し、前記測定し
    た磁気共鳴信号に基づいて画像を生成する磁気共鳴撮像
    方法であって、 前記スピンの励起は、前記一方の信号の周波数帯域側か
    ら前記他方の信号の周波数帯域側に向かう方向とは反対
    方向に前記一方の信号の周波数帯域の中心周波数から離
    れた中心周波数を持つ励起信号により行う、ことを特徴
    とする磁気共鳴撮像方法。
  4. 【請求項4】 被検体を収容した空間に静磁場を形成す
    る静磁場形成手段と、 前記空間に勾配磁場を形成する勾配磁場形成手段と、 前記空間に高周波磁場を形成する高周波磁場形成手段
    と、 2つの磁気共鳴信号のうちの一方の信号の周波数帯域を
    含み他方の信号の周波数帯域を含まない周波数帯域を持
    つ励起信号によって前記被検体のスピンを励起するスピ
    ン励起手段と、 前記励起したスピンの位相を分散させる位相分散手段
    と、 前記空間から磁気共鳴信号を測定する測定手段と、 前記測定した磁気共鳴信号に基づいて画像を生成する画
    像生成手段と、を有する磁気共鳴撮像装置であって、 前記スピン励起手段は、前記一方の信号の周波数帯域側
    から前記他方の信号の周波数帯域側に向かう方向とは反
    対方向に前記一方の信号の周波数帯域の中心周波数から
    離れた中心周波数を持つ励起信号を生じるものである、
    ことを特徴とする磁気共鳴撮像装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010136786A (ja) * 2008-12-10 2010-06-24 Hitachi Medical Corp 磁気共鳴イメージング装置
KR101625715B1 (ko) 2012-09-14 2016-05-30 지멘스 악티엔게젤샤프트 자기 공명 시스템을 제어하는 방법 및 제어 장치

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