JP2000091223A - 露光方法及び露光装置 - Google Patents

露光方法及び露光装置

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JP2000091223A
JP2000091223A JP10276537A JP27653798A JP2000091223A JP 2000091223 A JP2000091223 A JP 2000091223A JP 10276537 A JP10276537 A JP 10276537A JP 27653798 A JP27653798 A JP 27653798A JP 2000091223 A JP2000091223 A JP 2000091223A
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Yumiko Osaki
由美子 大嵜
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 周期パターンの露光と通常パターンの露光の
2重露光によって高解像度のパターンが得られる露光方
法及び露光装置を得ること。 【解決手段】 被露光基板上に通常パターン露光と周期
パターン露光の2重露光を行う露光方法において、周期
パターンを構成するパターンの数は、該通常パターンの
パターン領域外でその片側に相当する領域に1周期以上
設けること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、露光方法及び露光
装置に関し、特に微細な回路パターンで感光基板上を露
光し、例えばIC,LSI等の半導体チップ、液晶パネ
ル等の表示素子、磁気ヘッド等の検出素子、CCD等の
撮像素子といった各種デバイス,マイクロメカニクスで
用いる広域なパターンの製造に用いられる際に好適なも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来より、IC、LSI、液晶パネル等
のデバイスをフォトリソグラフィー技術を用いて製造す
るときには、フォトマスク又はレチクル等(以下、「マ
スク」と記す。)の面上に形成した回路パターンを投影
光学系によってフォトレジスト等が塗布されたシリコン
ウエハ又はガラスプレート等(以下、「ウエハ」と記
す。)の感光基板上に投影し、そこに転写する(露光す
る)投影露光方法及び投影露光装置が使用されている。
【0003】近年、上記デバイスの高集積化に対応し
て、ウエハに転写するパターンの微細化、即ち高解像度
化とウエハにおける1チップの大面積化とが要求されて
いる。従ってウエハに対する微細加工技術の中心を成す
上記投影露光方法及び投影露光装置においても、現在、
0.5/μm以下の寸法(線幅)の像(回路パターン
像)を広範囲に形成するべく、解像度の向上と露光面積
の拡大が計られている。
【0004】従来の投影露光装置の摸式図を図24に示
す。図24中、191は遠紫外線露光用の光源であるエ
キシマーレーザ、192は照明光学系、193は照明光
学系192から照射される照明光、194はマスク、1
95はマスク194から出て光学系(投影光学系)19
6に入射する物体側露光光、196は縮小型の投影光学
系、197は投影光学系196から出て基板198に入
射する像側露光光、198は感光基板であるウエハ、1
99は感光基板を保持する基板ステージを、示す。
【0005】エキシマレーザ191から出射したレーザ
光は、引き回し光学系(190a,190b)によって
照明光学系192に導光され、照明光学系192により
所定の光強度分布、配光分布、開き角(関口数NA)等
を持つ照明光193となるように調整され、マスク19
4を照明する。マスク194にはウエハ198上に形成
する微細パターンを投影光学系196の投影倍率の逆数
倍(例えば2倍や4倍や5倍)した寸法のパターンがク
ロム等によって石英基板上に形成されており、照明光1
93はマスク194の微細パターンによって透過回折さ
れ、物体側露光光195となる。投影光学系196は、
物体側露光光195を、マスク194の微細パターンを
上記投影倍率で且つ充分小さな収差でウエハ198上に
結像する像側露光光197に変換する。像側露光光19
7は図24の下部の拡大図に示されるように、所定の開
口数NA(=Sin(θ))でウエハ198上に収束
し,ウエハ198上に微細パターンの像を結ぶ。基板ス
テージ199は、ウエハ198の互いに異なる複数の領
域(ショット領域:1個又は複数のチップとなる領域)
に順次、微細パターンを形成する場合に、投影光学系の
像平面に沿ってステップ移動することによりウエハ19
8の投影光学系196に対する位置を変えている。
【0006】現在主流となりつつある上記のエキシマレ
ーザを光源とする投影露光装置は高い投影解像力を有し
ているが、例えば0.15μm以下のパターン像を形成
することが技術的に困難である。
【0007】投影光学系196は、露光(に用いる)波
長に起因する光学的な解像度と焦点深度との間のトレー
ドオフによる解像度の限界がある。投影露光装置による
解像パターンの解像度Rと焦点深度DOFは,次の
(1)式と(2)式の如きレーリーの式によって表され
る。
【0008】R=k1 =(λ/NA) ‥‥‥(1) DOF=k2 =(λ/NA2 ) ‥‥‥(2) ここで、λは露光波長、NAは投影光学系196の明る
さを表す像側の開口数、k1 ,k2 はウエハ198の現
像プロセス特性等によって決まる定数であり、通常0.
5〜0.7程度の値である。この(1)式と(2)式か
ら、解像度Rを小さい値とする高解像度化には開口数N
Aを大きくする「高NA化」がある。しかしながら、実
際の露光では投影光学系196の焦点深度DOFをある
程度以上の値にする必要があるため、高NA化をある程
度以上に進めることが難しいこと、この為、高解像度化
には結局、露光波長λを小さくする「短波長化」が必要
となることとが分かる。
【0009】ところが露光波長の短波長化を進めていく
と重大な問題が発生してくる。それは投影光学系196
を構成するレンズの硝材がなくなってしまうことであ
る。殆どの硝材の透過率は遠紫外線領域では0に近く、
特別な製造方法を用いて露光装置用(露光波長約248
nm)に製造された硝材として溶融石英が現存するが、
この溶融石英の透過率も波長193nm以下の露光波長
に対しては急激に低下するし。線幅0.15μm以下の
微細パターンに対応する露光波長150nm以下の領域
では実用的な硝材の開発は非常に困難である。また遠紫
外線領域で使用される硝材は、透過率以外にも、耐久
牲,屈折率均一性,光学的歪み,加工性等の複数条件を
満たす必要があり、この事から、実用的な硝材の存在が
危ぶまれている。
【0010】このように従来の投影露光方法及び投影露
光鼓置では、ウエハ上に線幅0.15μm以下のパター
ンを形成する為には150nm程度以下まで露光波長の
短波長化が必要である。これに対し、現在のところ、こ
の波長領域では実用的な硝材が存在しないので、ウエハ
に線幅0.15μm以下のパターンを形成することがで
きなかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】これに対して本出願人
が、例えば特願平10−137473号、特願平10−
137474号、特願平10−137475号等で提案
している被露光基板(感光基板に対して、周期パターン
露光と通常パターン露光の2重露光を行う露光方法を用
いると、0.15μm以下の部分を備える回路パターン
を作成することが可能である。
【0012】この通常パターンと周期パターンの2重露
光によって所望のパターンを作成する2重露光方法は、
従来より線幅再現性及びデフォーカス特性の双方がとも
に向上する。この2重露光方法における周期パターンで
周期の数を通常パターンと同じにすると、所望のパター
ンより小さいパターンしか得られない場合やデフォーカ
ス特性が悪くなり、微妙なフォーカスのずれで所望のパ
ターンが得られない場合が生じてくる。
【0013】本発明は、通常パターン露光における通常
パターンのパターン形状や最小線幅に対応して周期パタ
ーン露光における周期パターンの周期の数を変化させ、
通常パターン露光と周期パターン露光の2重露光を行う
ことにより、露光装置の限界解像度よりも小さい線幅
0.15μm以下の微細なパターンも、要求通りの形状
を得た上で、デフォーカス特性を向上させて容易に形成
することができる露光方法及び露光装置の提供を目的と
する。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の露光方法は、 (1-1)マスクパターンの像に該マスクパターン像よりも
コントラストが高い周期パターン像を重ねてレジストを
多重露光する露光方法であって、前記周期パターン像
は、前記マスクパターン像の形成領域の片側又は両側に
1周期以上のパターンを有し、前記マスクパターンの線
幅に応じて該片側又は両側に有するパターンの周期の数
を最適化されていることを特徴としている。 (1-2)マスクの互いに線幅が異なる複数のマスクパター
ンの像のそれぞれに該マスクパターン像よりもコントラ
ストが高い周期パターン像を重ねてレジストを多重露光
する露光方法において、前記複数のマスクパターン像と
重ねる前記周期パターン像は、それぞれ対応するマスク
パターン像の形成領域の片側又は両側に1周期以上のパ
ターンを有し、互いに前記片側又は両側に有するパター
ンの周期の数が異なることを特徴としている。 (1-3)像のコントラストが互いに異なる複数のパターン
を有するマスクパターンの像でレジストを露光する露光
方法であって、前記マスクのパターンのうち像のコント
ラストが低いパターンの像の形成位置を該コントラスト
が低いパターンの像よりもコントラストが高い周期パタ
ーン像によって露光することにより、前記コントラスト
が低いパターンに関する露光量分布のコントラストを向
上させるものであって、前記コントラストが低いパター
ンの像形成領域の片側又は両側に1周期以上のパターン
があるように前記周期パターン像を形成することを特徴
としている。 (1-4)ある放射線を用いてマスクのパターンの像でレジ
ストを露光する露光方法であって、前記放射線と波長が
同じ放射線で前記パターンの像よりもコントラストが高
い周期パターン像を形成し、このコントラストが高い周
期パターン像で前記レジストの前記パターンの像の形成
位置を露光することにより、前記レジストの前記パター
ンに関する露光量分布のコントラストを向上させるもの
であって、該マスクのパターンの像形成領域の片側又は
両側に1周期以上のパターンがあるように前記周期パタ
ーン像を形成することを特徴としている。 (1-5)マスクのパターンの像でレジストを露光する露光
方法であって、前記マスクを用いないで前記パターンの
像よりもコントラストが高い周期パターン像を形成し、
このコントラストが高い周期パターン像によって前記レ
ジストの前記パターンの像の形成位置を露光することに
より、前記レジストの前記パターンに関する露光量分布
のコントラストを向上させるものであって、該マスクの
パターンの像形成領域の片側又は両側に1周期以上のパ
ターンがあるように前記周期パターン像を形成したこと
を特徴としている。
【0015】特に構成(1-1)〜(1-5)において、 (1-5-1)前記マスクはその像のコントラストが高いパタ
ーンと低いパターンより成るゲートパターン等の回路パ
ターンを有し、該コントラストは低いパターンの像の形
成位置が前記コントラストが高い像により露光されるこ
と。 (1-5-2)前記マスクのパターン像による露光と前記コン
トラストが高い像による露光波長は同じであること。 (1-5-3)前記マスクパターン像の露光と周期パターンの
露光を同時又は任意の順番で順次露光していること等を
特徴としている。
【0016】本発明の露光装置は、 (2-1)構成(1-1)〜(1-5)のいずれか1つの露光方法を用
いていることを特徴としている。
【0017】本発明のデバイスの製造方法は、 (3-1)構成(1-1)〜(1-5)のいずれか1つの露光方法を用
いていることを特徴としている。
【0018】本発明の露光方法は、 (4-1) 被露光基板上に通常パターン露光と周期パターン
露光の2重露光を行う露光方法において、周期パターン
を構成するパターンの数は、該通常パターンのパターン
領域外でその片側に相当する領域に1周期以上設けるこ
とを特徴としている。
【0019】特に、 (4-1-1) 該周期パターンを構成するパターンは、該通常
パターン領域より、長手方向に3周期以上広げること。 (4-1-2) 前記通常パターンの最小線幅をLとしたとき、
前記周期パターンのパターン幅を2Lとすること。 (4-1-3) 前記通常パターン露光で用いるパターンの最小
線幅Lに応じて、該周期パターン露光で用いる周期パタ
ーンのパターンの数を変化させていること。 (4-1-4) 前記通常パターン露光で用いるパターンの最小
線幅L・照明光学系の開口数をNA・露光波長をλと
し、k1=L・(NA/λ)と定義した場合、周期パタ
ーンを構成するパターンの数に関して、k1<=0.2
9の時は3周期以上、0.29<k1<=0.31の時
は2周期以上、0.31<k1<=0.36の時は1周
期以上、該通常パターンのパターン領域外でその片側に
相とする領域に設けること。 (4-1-5) 周期パターンを構成するパターンを、通常パタ
ーン領域外の両側に相当する領域に同じ周期分増加する
こと。 (4-1-6) 通常パターンを構成するパターンの形状が複数
線を含むパターンの場合は、パターンの形状が孤立線の
場合よりも1周期以上多い周期パターンを用いること等
を特徴としている。
【0020】本発明の1組のマスクは、 (5-1) 構成(4-1) の、露光方法を用いる際に使用する、
周期パターンを配置したマスクと前記通常パターンを配
置したマスクとを有することを特徴としている。
【0021】本発明の露光装置は、 (6-1) 構成(4-1) の、露光方法を用いて感光性の基板に
マスク上のパターンを転写していることを特徴としてい
る。
【0022】本発明のデバイスの製造方法は、 (7-1) 露光方法を用いて感光性の基板にマスク上ののパ
ターンをウエハ面上に露光した後、該ウエハを現像処理
工程を介してデバイスを製造していることを特徴として
いる。 (7-2) 露光装置を用いてマスク面上のパターンをウエハ
面上に露光した後、該ウエハを現像処理工程を介してデ
バイスを製造していることを特徴としている。
【0023】本発明のデバイスは、 (8-1) 構成(7-1) 又は(7-2) の製造方法によって作成さ
れたことを特徴としている。
【0024】
【発明の実施の形態】図1〜図9は本発明の露光方法の
実施形態1の説明図である。図1は本発明の露光方法を
示すフローチャートである。図1には本発明の露光方法
を構成する周期パターン露光ステップ、投影露光ステッ
プ(通常パターン露光ステップ)、現像ステップ,位置
合わせの各ブロックとその流れが示してある。同図にお
いて周期パターン露光ステップと投影露光ステップの順
序は、逆でもいいし、どちらか一方のステップが複数回
の露光段階を含む場合は各ステップを交互に行うことも
可能である。また、各露光ステップ間には.精密な位置
合わせを行なう位置合わせステップ等がある。
【0025】本発明の露光方法及び露光装置は、被露光
基板(感光基板)に対して周期パターン露光と通常の露
光の多重露光(2重露光以上の露光も含む)を行うこと
を特徴としている。そして周期パターン露光を行うとき
は、通常パターン露光で用いるパターンの最小線幅に応
じて、周期パターンの周期を変化させている。
【0026】ここで通常パターン露光とは周期パターン
露光より解像度又はコントラストが低いが任意のパター
ンで露光が行える露光であり、代表的なものとして図1
0に示した投影光学系によってマスクのパターンを投影
する投影露光があげられる。
【0027】又、周期パターン露光とは通常パターン露
光に比べてコントラストの高いパターン像が得られる露
光をいう。
【0028】まず、本発明の露光方法における2重露光
の光学的原理について図2〜図9を用いて説明する。
【0029】通常パターン露光によって露光されるパタ
ーン(通常パターン)は解像度以下の微細なパターンを
含み、周期パターン露光はこの微細なパターンと略同線
幅の周期パターンを形成するようにする。通常パターン
露光の解像度以上の大きなパターンは、周期パターン露
光の線幅に限定されないが整数倍が効果的である。
【0030】通常パターン露光は任意の形状をしている
のでいろいろな方向を向いていてもよい。一般にICパ
ターンでは、方向がある方向とそれに直行する方向の2
方向を向いている場合が多く、最も微細なパターンはあ
る特定の1方向のみに限定される場合が多い。
【0031】二重露光で周期パターン露光をする際、そ
の通常パターンの最も微細なパターンの方向に、周期パ
ターンの方向を合致させることが重要である。
【0032】また、周期パターンのピークの中心は、通
常パターンにおける解像度以下の微細なパターンの中心
に合致するように露光する。
【0033】本発明における二重露光とは周期パターン
露光と通常パターン露光の二重露光という意味であっ
て、周期パターン露光は、通常パターン露光の最も微細
なパターンの方向に平行にして何回繰り返して露光して
も良い。
【0034】本発明の露光方法及び露光装置の周期パタ
ーン露光と通常パターン露光のそれぞれは、1回また
は、複数回の露光段階よりなり、複数回の露光段階を取
る場合は、各露光階ごとに異なる露光量分布を感光基板
に与えている。
【0035】図1のフローに従って露光を行なう場合、
まず周期パターンによりウエハ(感光基板)を図2に示
すような周期パターンで露光する。図2中の数字は露光
量を表しており、図2(A)の斜線部は露光量1(実際
は任意)で白色部は露光量0である。
【0036】このような周期パターンのみを露光後現像
する場合、通常,感光基板のレジストの露光しきい値E
thは図2(B)の下部のグラフに示す通り露光量0と
1の間に設定する。尚、図2(B)の上部は最終的に得
られるリソグラフィーパターン(凹凸パターン)を示し
ている。
【0037】図3に、この場合の感光基板のレジストに
関して、現像後の膜厚の露光量依存性と露光しきい値と
をポジ型レジスト(以下、「ポジ型」と記す。)とネガ
型レジスト(以下、「ネガ型」配す。)の各々について
示す。ポジ型の場合は露光しきい値Eth以上の場合
に、ネガ型の場合は露光しきい値Eth以下の場合に、
現像後の膜厚が0となる。
【0038】図4はこのような露光を行った場合の現像
とエッチングプロセスを経てリソグラフィーパターンが
形成される様子を、ネガ型とポジ型の場合に関して示し
た摸式図である。
【0039】本実施形態においては、この通常の露光感
度設定とは異なり、図5(図2(A)と同じ)及び図6
に示す通り、周期パターン露光での中心露光量を1とし
たとき、露光基板のレジストの露光しきい値Ethを1
よりも大きく設定している。この感光基板は図2に示す
下地パターン露光のみ行った露光パターン(露光量分
布)を現像した場合は露光量が不足するので、多少の膜
厚変動はあるものの現像によって膜厚が0となる部分は
生じず、エッチングによってリソグラフィーパターンは
形成されない。これは即ち周期パターンの消失と見做す
ことができる。(尚、ここではネガ型を用いた場合の例
を用いて本発明の説明を行うが、本発明はポジ型の場合
も実施できる)。
【0040】尚、図6において、上部はリソグラフィー
パターンを示し(何もできない)、下部のグラフは露光
量分布と露光しきい値の関係を示す。尚、下部に記載の
1は周期パターン露光における露光量を、E2 は通常
の投影露光における露光量を表している。
【0041】本実施形態の特徴は、周期パターン露光の
みでは一見消失する高解像度の露光パターンを通常の投
影露光による露光装置の分解能以下の大きさのパターン
を含む任意の形状の露光パターンと融合して所望の領域
のみ選択的にレジストの露光しきい値以上の露光をし、
最終的に所望のリソグラフィーパターンを形成できると
ころにある。
【0042】図7(A)は通常の投影露光(通常パター
ン露光)による露光パターンであり、微細なパターンで
ある為、解像できずに被露光物体上での強度分布はぼけ
て広がっている。本実施形態では通常の投影露光の解像
度の約半分の紙幅の微細パターンとしている。
【0043】図7(A)の露光パターンを作る投影露光
を、図5の周期パターン露光の後に、現像工程なしで、
同一レジストの同一領域に重ねて行ったとすると、この
レジスト面上への合計の露光量分布は図7(B)の下部
のグラフのようになる。尚、ここでは周期パターン露光
の露光量E1 と投影露光の露光量E2 の比が1:1、レ
ジストの露光しきい値Ethが露光量E1 (=1)と露
光量E1 と投影露光の露光量E2 の和(=2)の間に設
定されている為、図7(B)の上部に示したリソグラフ
ィーパターンが形成される。
【0044】その際、通常パターンの中心が周期パター
ンのピークと合致させておく。又、通常パターンの方向
と周期パターンの方向とを合致させている。
【0045】図7(B)の上部に示す孤立線パターン
は、解像度が周期パターン露光のものであり且つ単純な
周期パターンもない。従って通常の投影露光で実現でき
る解像度以上の高解像度のパターンが得られたことにな
る。
【0046】ここで仮に、図8の露光パターンを作る投
影露光(図5の露光パターンの2倍の線幅で露光しきい
値以上(ここではしきい値の2倍の露光量)の投影露
光)を、図5の周期パターン露光の後に、現像工程なし
で、同一レジストの同一領域に重ねる。この際、通常パ
ターンの中心が周期パターン露光のピーク位置と合致さ
せることで重ね合わせたパターンの対称性が良く、良好
なるパターン像が得られる。
【0047】このレジストの合計の露光量分布は図8
(B)のようになり、2光束干渉露光(周期パターン露
光)の露光パターンは消失して最終的に投影露光による
リソグラフィーパターンのみが形成される。
【0048】また、図9に示すように、図5の露光パタ
ーンの3倍の線幅で行う場合も理屈は同様であり、4倍
以上の線幅の露光パターンでは、基本的に2倍の線幅の
露光パターンと3倍の線幅の露光パターンの組み合わせ
から、最終的に得られるリソグラフィーパターンの線幅
は自明でであり、投影露光で実現できるリソグラフィー
パターンは全て、本実施形態でも、形成可能である。
【0049】以上簡潔に説明した周期パターン露光と投
影露光の夫々による露光量分布(絶対値及び分布)と感
光基板のレジストのしきい値の調整を行うことにより、
図6,図7(B),図8(B),及び図9(B)で示し
たような多種のパターンの組み合わせより成り且つ最小
線幅が周期パターン露光の解像度(図7(B)のパター
ンとなる回路パターンを形成することができる。
【0050】以上の露光方法の原理をまとめると、 (ア-1) 投影露光(通常パターン露光)をしないパターン
領域即ちレジストの露光しきい値以下の周期露光パター
ンは現像により消失する。
【0051】(ア-2) レジストの露光しきい値以下の露光
量で行った投影露光のパターン領域に関しては投影露光
と周期パターン露光のパターンの組み合わせにより決ま
る周期パターン露光の解像度を持つ露光パターンが形成
される。
【0052】(ア-3) 露光しきい値以上の露光量で行った
投影露光のパターン領域は投影露光のみでは解像しなか
った微細パターンも同様に(マスクに対応する)形成す
る。ということになる。更に露光方法の利点として、最
も解像力の高い周期パターン露光を2光束干渉露光で行
えば、通常の露光に比してはるかに大きい焦点深度が得
られることが挙げられる。
【0053】以上の説明では周期パターン露光と投影露
光の順番は周期パターン露光を先としたが、この順番に
限定されない。
【0054】図10は本発明の2光束干渉用露光と通常
の投影露光の双方が行える高解像度の露光装置を示す概
略図である。
【0055】図10において、221はKrF又はAr
Fエキシマレーザー、222は照明光学系、223はマ
スク(レチクル)、224はマスクステージ、227は
マスク223の回路パターンをウエハ228上に縮小投
影する投影光学系、225はマスク(レチクル)チェン
ジャであり、ステージ224に、通常のレチクルとレベ
ンソン位相シフトマスク(レチクル)又はエッジシフタ
型のマスク(レチクル)又は位相シフタを有していない
周期パターンマスク(レチクル)の一方を選択的に供給
する為に設けてある。
【0056】また、マスクステージは微細パターンの方
向と周期パターンの方向と平行にする為に、予めマスク
にバーコード等に描かれてある情報をもとにマスクを回
転させる機能を持たせてある。
【0057】図10の229は2光束干渉露光と投影露
光で共用される1つのXYZステージであり、このステ
ージ229は、光学系227の光軸に直交する平面及び
この光軸方向に移動可能で、レーザー干渉計等を用いて
そのXY方向の位置が正確に制御される。
【0058】また、図10の装置は、不図示のレチクル
位置合わせ光学系、ウエハ位置合わせ光学系(オフアク
シス位置合わせ光学系とTTL位置合わせ光学系とTT
R位置合わせ光学系)とを備える。
【0059】図10の露光装置の照明光学系222は部
分的コヒーレント照明とコヒーレント照明とを切換え可
能に構成してあり、コヒーレント照明の場合には、ブロ
ック230内の図示した前述した(1a)又は(1b)
の照明光を、前述したレベンソン型位相シフトレチクル
又はエッジシフタ型レチクル又は位相シフタを有してい
ない周期パターンレチクルの1つに供給し、部分的コヒ
ーレント照明の場合にはブロック230内に図示した
(2a)の照明光を所望のレチクルに供給する。部分的
コヒーレント照明からコヒーレント照明とを切換えは、
通常光学系222のフライアイレンズの直後に置かれる
開口絞りを、この絞りに比して開口径が十分に小さいコ
ヒーレント照明用絞りと交換すればいい。
【0060】本発明の露光方法及び露光装置における2
重露光における前記第1露光と前記第2露光の露光波長
は、第2露光が投影露光の場合、双方とも400nm以
下であり、好ましくは250nm以下である。250n
m以下の露光波長の光を得るにはKJrFエキシマレー
ザ(約248nm)やArFエキシマレーザ(約193
nm)を用いる。
【0061】尚、本発明において「投影露光」というの
は、マスクに形成された任意のパターンからの3個以上
の平行光線束が互いに異なる様々な角度で像面に入射し
て露光が行なわれるものである。
【0062】本発明の露光装置はマスクのパターンをウ
エハに投影する投影光学系と、部分的コヒーレント照明
とコヒーレント照明の双方の照明が可能なマスク照明光
学系とを有し、部分的コヒーレント照明によって通常の
露光を行い、コヒーレント照明によって2光束干渉露光
を行うことにより、周期パターン露光を行うこと特徴と
する。「部分的コヒーレント照明」とはσ=(照明光学
系の開口数/投影光学系の開口数)の値がゼロより大き
く1より小さい照明であり、「コヒーレント照明」と
は、σの値がゼロまたはそれに近い値であり、部分的コ
ヒーレント照明のσに比べて相当小さい値である。
【0063】周期パターン露光でのコヒーレント照明で
はσを0.3以下にする。通常露光を行う際の部分的コ
ヒーレント照明はσを0.6以上にする。σ=0.8が
望ましい。さらに照度分布が外側に比べて内側が低い輪
帯照明にすると、なお効果的である。
【0064】この露光装置の露光波長は、400nm以
下であり、好ましくは250nm以下である。250n
m以下の露光波長の光を得るにはKrFエキシマレーザ
(約248nm)やArFエキシマレーザ(約193n
m)を用いる。
【0065】発明の実施形態においては、マスク照明光
学系として部分的コヒーレント照明とコヒーレント照明
とが切換え可能な光学系を開示している。
【0066】本発明の露光装置は2光束干渉露光装置と
通常(投影)露光装置を両装置で共用される被露光基板
(感光基板)を保持する移動ステージとを有している。
【0067】この露光装置の露光波長も、400nm以
下であり、好ましくは250nm以下である。250n
m以下の露光波長の光を得るにはKrFエキシマレーザ
(約248nm)やArFエキシマレーザ(約193n
m)を用いている。
【0068】尚、周期パターンの像形成をマスクを用い
ずに電子ビーム等によって走査露光して形成しても良
い。
【0069】以上説明した露光方法及び露光装置を用い
てIC,LSI等の半導体チップ、液晶パネル等の表示
素子、磁気ヘッド等の検出素子、CCD等の撮像素子と
いった各種デバイスの製造が可能である。
【0070】本発明は以上説明した実施形態に限定され
るものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲におい
て種々に変更することが可能である。特に2光束干渉露
光及び通常露光の各ステップでの露光回数や露光量の段
数は適宜選択することが可能であり、更に露光の重ね合
わせもずらして行なう等適宜調整することが可能であ
る。
【0071】次に、本発明の露光方法の実施形態1に係
る周期パターン及び通常パターンの具体的な構成につい
て説明する。
【0072】図11は本発明の実施形態1に係るパター
ン及びその合成像の説明図である。
【0073】本実施形態は、露光光として波長248n
mのKrFエキシマレーザーからの光を用い、通常露光
パターンとして1本の線(以下孤立線(孤立パターン)
とする)、周期パターンとしてレベンソン型の位相シフ
トマスクを使用し、その合成像をパターンとして得る場
合を示している。
【0074】図11の最上段はレベンソン型の周期パタ
ーン5周期の露光量分布、中断は通常パターンである孤
立線(パターン)の露光量分布、下段はその合成像を示
している。
【0075】レベンソン型周期パターンは線幅Lに対し
て周期は2Lの周期パターンであり、周期パターンの本
数は周期の数を示している。周期パターンとして用いた
レベンソン型の位相シフトマスクは、位相が0とπと交
互に反転出来ることで高解像度が得られる。その為、通
常パターンである孤立線に対して、1本の線パターン
(周期パターン)では、位相シフト効果が得られない。
そこで、周期パターンの本数を多くすることによって、
良好な合成像を得ることが出来るが、スループットの関
係もある。そこで本発明では、露光パターンや線幅に応
じて最適な本数よりなる周期パターンを用いている。
【0076】通常パターンを照明する照明光学系の開口
数をNA、露光波長をλとする。通常パターンとして線
幅が0.12μmの孤立線を露光する場合には、通常パ
ターンより片側3周期分多い合計7本(7周期)の線幅
0.12μmのレベンソン型の周期パターンを用いてい
る。又、線幅が0.13μmの孤立線の場合は、通常パ
ターンより片側で2周期分多い合計5本(5周期)の線
幅0.13μmの周期パターンを用い、線幅が0.15
μmの孤立線の場合には、通常パターンより片側で1本
(1周期)以上多い合計3本(3周期)の線幅0.15
μmの周期パターンを用いている。
【0077】このようにいずれの線幅においても、上記
に記載した本数以上の周期パターンを用い2重露光を行
うことで、所望の線幅のパターンを良好なる状態で得て
いる。
【0078】上記のような本数の周期パターンを用いる
光学的理由を以下に説明する。
【0079】図12に線幅0.12μmの孤立線露光時
において、レベンソン周期パターンの周期の数を変化さ
せた際のデフォーカス特性・パターン短縮の関係につい
て示した。ここでは、中心のサジタル方向(線幅方向)
の長さが、線幅と同じ0.12μmになるようなスライ
スレベルの場合を比較した。
【0080】周期パターンの長手方向は十分長くとり、
その影響は受けないようにした。
【0081】図12(A)には、マスク上に描かれた所
望のパターンに対して(点線で表示されたパターン)、
露光して得られたパターンのサジタル方向(線幅方向)
の長さの短縮率を示した。又、図12(B)は同じくメ
リディオナル方向(長手方向)に関しての比較である。
【0082】図12(A),(B)から、レベンソン周
期の数を変化させることによりデフォーカス特性が変化
していることが確認できる。3周期分の周期パターンを
用いた時には、±0.05μmデフォーカスした場合に
全く像が得られなかったが、周期の数を多くすることで
デフォーカス特性が向上し、7周期以上ではその特性は
変わらないことも分かる。
【0083】この結果から、線幅0.12μmの孤立線
パターンには、7周期以上のレベンソン周期パターンが
必要であることが分かる。つまり、通常パターンである
孤立線に加え、片側3周期以上、合計7本(7周期)以
上の周期の数を必要としている。
【0084】線幅が0.12μmである場合には上記の
通りであるが、線幅が異なる場合は必要な周期パターン
の本数も変化する。
【0085】上記の図12と同様の比較を線幅0.13
μm・0.15μmの場合について行い、図13・図1
4に示した。この図より、線幅0.12μmの場合と同
様に、レベンソン周期の本数に応じてデフォーカス特性
が変化していることが確認できる。
【0086】この結果から、0.13μmの孤立線パタ
ーンには、片側2周期以上・合計5本(5周期)以上、
0.15μmの孤立線パターンには、片側1周期以上・
合計3本以上(5周期)のレベンソン周期パターンが必
要であることが分かる。
【0087】次に、本発明の実施形態2について説明す
る。
【0088】本実施形態2は、実施形態1と同様のシス
テムにおいて、通常露光パターンとして3本のL/S
(ラインアンドスペース)パターンを用いた場合であ
る。その概略を図15に示した。図11と同様に、最上
段はレベンソン周期パターンを7周期とした場合の露光
量分布、中段は通常パターンである3本のL/Sパター
ンの露光量分布、下段はその合成像を示している。
【0089】実施形態1では、通常パターンが孤立線だ
ったため、通常パターンの周辺部の影響はなかったが、
今回は通常パターンが3本のL/Sパターンと密集して
いることにより、前記より広い周期の数が必要である。
【0090】そこで、通常パターンとして線幅0.12
μmの3本のL/Sパターンを露光する場合には、通常
パターンのパターン領域より片側で4周期多い合計11
本(11周期)のレベンソン周期パターンを用いる。
又、線幅0.13μmの場合は、通常パターンのパター
ン領域より片側で3周期多い合計9本(9周期)の周期
パターンを用い、線幅0.15μmの場合には、通常パ
ターンのパターン領域より片側で2周期以上多い合計7
本(7周期)の周期パターンを用いると良い。
【0091】実施形態1の孤立線の場合と比較すると、
それぞれ片側1周期分多くなっていることが分かる。
【0092】以下に、上記のような本数の周期パターン
を用いる光学的理由を説明する。
【0093】図16に、線幅0.12μmの3本のL/
Sパターンの露光時において、レベンソン周期パターン
の周期の数を変化させた際のデフォーカス特性・線幅差
の関係について示した。ここでは、中心のサジタル方向
(線幅方向)の長さが、線幅と同じ0.12μmになる
ようなスライスレベルの場合を比較した。
【0094】周期パターンの長手方向は十分長くとり、
その影響は受けないようにした。
【0095】図16(A)にはマスク上に描かれた所望
のパターンに対して、露光して得られたパターンの中央
線と端の線の線幅差を示した。又、図16(B)はメリ
ディオナル方向(長手方向)に関しての中央線と端の線
の線幅差を示したものである。
【0096】図16(A),(B)から、レベンソン周
期の数に応じて線幅差が変化していることが確認でき
る。通常露光で3本のL/Sのパターンを露光する場合
において、3周期から7周期分を持つレベンソン周期パ
ターンを用いた時には、±0.05μmデフォーカスす
ると全く像が得られなかったが、周期の数をより多くす
ることで線幅差が減少しており、11周期以上ではその
特性は変わらないことも分かる。
【0097】この結果から、線幅0.12μmの3本の
L/Sパターンには、片側4周期以上、合計11本(1
1周期)以上のレベンソン周期パターンが必要であるこ
とが分かる。
【0098】上記の図16と同様の比較を線幅0.13
μm・0.15μmの場合について行い、図17・図1
8に示した。この図より、線幅0.12μmの場合と同
様に、レベンソン周期の本数に応じて線幅差が変化して
いることが確認できる。
【0099】この結果から、0.13μmの3本のL/
Sパターンには、片側3周期以上・合計9本(9周期)
以上、0.15μmの3本のL/Sには、片側2周期以
上・合計7本(7周期)以上のレベンソン周期パターン
が必要であることが分かる。
【0100】このように実施形態1の孤立線と本実施形
態の3本のL/Sパターンで必要とされる周期パターン
のパターン領域が違うことからも分かるように、通常露
光パターンに応じた周期パターンを選択することによ
り、デフォーカス特性や線幅再現性をより向上させるこ
とが出来る。
【0101】本実施形態1・2ともに、その効果はレジ
ストのネガポジによって変わらない。
【0102】図19は本発明の実施形態3に係る通常パ
ターン露光用のマスクと周期パターン露光用のマスクの
説明図である。
【0103】実施形態3では、図19に示したような、
1つのマスク内に最小線幅が異なるパターンが混在する
場合を対象としている。
【0104】ここでは、線幅0.12μm,0.13μ
m,0.15μmの孤立線のパターンを得たい場合、通
常パターン露光用マスクと周期パターン露光用マスクを
用いた2重露光を行うが、それぞれの最小線幅のパター
ンに応じて、各々最適な周期パターンを用いている。
【0105】周期パターン露光用マスクにおいて、斜線
部で示した部分が通常パターンのパターン領域に相当し
ている。周期パターン露光用マスクは線幅0.12μm
のパターンにおいては、通常露光パターンのパターン領
域より片側3周期多い、合計7本の周期パターンを用い
ており、線幅0.13μmのパターンにおいては、通常
露光パターンのパターン領域より片側2周期多い、合計
5本の周期パターンを用いており、線幅0.15μmの
パターンにおいては、通常露光パターンのパターン領域
より片側1周期多い、合計3本の周期パターンを用いて
いる。
【0106】又、周期パターンの増やす方向は周期方向
であるため、同じ線幅で周期方向の異なる図19の右側
(0.13μmの孤立線)の2つのパターンを比較する
と、周期パターンを増やす方向が異なっている。
【0107】本実施形態では、通常露光パターンとし
て、孤立線の場合について示したが、複数のL/Sパタ
ーンであっても、複雑な形をしたゲートパターン等であ
っても、又、それらの形状が混在している場合でも同様
である。
【0108】図20は本発明の実施形態4に係る通常パ
ターン露光用マスクと周期パターン露光用マスクの説明
図である。
【0109】本実施形態4では、1つのマスクの露光可
能領域に広くパターンがある場合を対象としている。
【0110】このパターンは、IC・LSI等の半導体
チップ、液晶パネル等の表示素子、磁気ヘッド等の検出
素子、CCD等の撮像素子といった各種デバイス、マイ
クロメカニクスで用いる広域なパターン等である。
【0111】このパターンの最小線幅が0.15μmで
ある場合、通常パターンのパターン領域に加え、片側2
周期増やした周期パターンを用いる必要がある。
【0112】この場合、周期露光パターンの長手方向
は、通常パターンのパターン領域より3周期分長い。
【0113】同様に、最小線幅が0.12μmの場合
は、通常パターンのパターン領域に加え、周辺部に片側
3周期分増やした周期パターンを用い、最小線幅が0.
13μmの場合は、通常パターンのパターンに加え、周
辺部に片側2周期増やした周期パターンを用いている。
【0114】図21は本発明の実施形態5に係る通常パ
ターン露光用マスクと周期パターン露光用マスクの説明
図である。
【0115】本実施形態は、様々な形状を持ったパター
ンを対象としている。図21の周期パターン露光用マス
クにおいて、点線で囲まれた部分が通常パターンのパタ
ーン領域である。
【0116】図21(A)は、線幅0.13μmの孤立
線と、線幅0.13μmの3本のL/Sパターンが混在
している場合を示している。ここでは、線幅0.13μ
mの孤立線に対しては通常露光領域に加え、片側2周期
多い周期パターンを用いる。又、線幅0.13μmの3
本のL/Sパターンでは、通常パターンのパターン領域
に加えて、片側3周期多い周期パターンを用いている。
【0117】図21(B)は、線幅0.13μmの孤立
線と、線幅0.13μmのあるゲートパターンが混在し
ている場合を示している。ここでは、線幅0.13μm
の孤立線に対しては通常パターンのパターン領域に加
え、片側2周期多い周期パターンを用いる。又、線幅
0.13μmのゲートパターンでは、通常パターンのパ
ターン領域に加えて、片側3周期多い周期パターンを用
いている。
【0118】このように、最小線幅が同じであっても、
複数線を含むパターンの場合は、孤立線の場合より片側
1本以上多い周期パターンを用いている。
【0119】以下に前記実施形態で述べた、最小線幅と
パターン形状と周期パターンの数について表1にまとめ
た。この周期パターンの数とは、今までの説明同様、通
常パターンのパターン領域よりも多い周期パターンを用
いる際、片側に増やす周期の数を示している。
【0120】
【表1】 次に上記説明した投影露光装置を利用した半導体デバイ
スの製造方法の実施形態を説明する。
【0121】図22は半導体デバイス(ICやLSI等
の半導体チップ、或いは液晶パネルやCCD等)の製造
のフローを示す。
【0122】ステップ1(回路設計)では半導体デバイ
スの回路設計を行なう。ステップ2(マスク製作)では
設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。
【0123】一方、ステップ3(ウエハ製造)ではシリ
コン等の材料を用いてウエハを製造する。ステップ4
(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、前記用意したマ
スクとウエハを用いてリソグラフィ技術によってウエハ
上に実際の回路を形成する。
【0124】次のステップ5(組立)は後工程と呼ば
れ、ステップ4によって作製されたウエハを用いて半導
体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシ
ング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封
入)等の工程を含む。
【0125】ステップ6(検査)ではステップ5で作製
された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト
等の検査を行なう。こうした工程を経て半導体デバイス
が完成し、これが出荷(ステップ7)される。
【0126】図23は上記ウエハプロセスの詳細なフロ
ーを示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸
化させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶
縁膜を形成する。
【0127】ステップ13(電極形成)ではウエハ上に
電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオン打
込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ15
(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ステ
ップ16(露光)では前記説明した露光装置によってマ
スクの回路パターンをウエハに焼付露光する。
【0128】ステップ17(現像)では露光したウエハ
を現像する。ステップ18(エッチング)では現像した
レジスト以外の部分を削り取る。ステップ19(レジス
ト剥離)ではエッチングがすんで不要となったレジスト
を取り除く。これらのステップを繰り返し行なうことに
よってウエハ上に多重に回路パターンが形成される。本
実施形態の製造方法を用いれば、従来は製造が難しかっ
た高集積度の半導体デバイスを容易に製造することがで
きる。
【0129】
【発明の効果】本発明によれば、光束干渉等により形成
した周期パターンで露光を行う周期パターン露光と、使
用する露光装置の分解能以下の線幅パターンを有するマ
スクを用いて通常パターン露光を行う時、通常露光で用
いるパターンの最小線幅や通常露光パターンに応じて、
前記周期パターンの周期の数を変化させることにより、
デフォーカス特性や線幅再現性を向上させることができ
る。
【0130】又、本発明によれば、通常パターン露光に
おける通常パターンのパターン形状や最小線幅に対応し
て周期パターン露光における周期パターンの周期の数を
変化させ、通常パターン露光と周期パターン露光の2重
露光を行うことにより、露光装置の限界解像度よりも小
さい線幅0.15μm以下の微細なパターンも、要求通
りの形状を得た上で、デフォーカス特性を向上させて容
易に形成することができる露光方法及び露光装置を達成
することができる。
【0131】この他、本発明によれば、 (イ-1) 2光束干渉露光に代表される周期パターン露光と
周期パターンを含まない通常パターン露光(通常露光)
の2つの露光方法を用いることにより、複雑な形状の回
路パターンをウエハに形成することが可能な露光方法及
び露光装置。
【0132】(イ-2) 線幅0.15μm以下の部分を備え
る回路パターンを容易に得ることが可能な露光方法及び
露光装置。
【0133】(イ-3) 周期パターン露光と通常露光の2つ
の露光法が実施できる露光装置。を、達成することがで
きる。
【0134】特に、本発明によれば、 (イ-4) 2光束干渉露光と通常の露光を融合して例えば
0.15μm以下の微細な線幅を有するパターンを得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパターン形成方法の要部ブロック図
【図2】2光束干渉露光による露光パターンを示す説明
【図3】レジストの露光感度特性を示す説明図
【図4】現像によるパターン形成を示す説明図
【図5】通常の2光束干渉露光による露光パターンを示
す説明図
【図6】本発明における2光束干渉露光による露光パタ
ーンを示す説明図
【図7】本発明の実施形態1において形成できる露光パ
ターン(リソグラフィーパターン)の一例を示す説明図
【図8】本発明の実施形態1において形成できる露光パ
ターン(リソグラフィーパターン)の他の一例を示す説
明図
【図9】本発明の実施形態1において形成できる露光パ
ターン(リソグラフィーパターン)の他の一例を示す説
明図
【図10】本発明の露光装置の要部概略図
【図11】本発明に係る周期パターンと通常パターン及
び合成パターンの実施形態1の説明図
【図12】0.12μmの孤立線を露光した際のデフォ
ーカス特性
【図13】0.13μmの孤立線を露光した際のデフォ
ーカス特性
【図14】0.15μmの孤立線を露光した際のデフォ
ーカス特性
【図15】本発明に係る周期パターンと通常パターン及
び合成パターンの実施形態2の説明図
【図16】0.12μmの3本L/Sを露光した際の線
幅差
【図17】0.13μmの3本L/Sを露光した際の線
幅差
【図18】0.15μmの3本L/Sを露光した際の線
幅差
【図19】本発明に係る周期パターンと通常パターンの
実施形態3の説明図
【図20】本発明に係る周期パターンと通常パターンの
実施形態4の説明図
【図21】本発明に係る周期パターンと通常パターンの
実施形態5の説明図
【図22】本発明のデバイスの製造方法のフローチャー
【図23】本発明のデバイスの製造方法のフローチャー
【図24】従来の投影露光装置を示す概略図
【符号の説明】
221 エキシマレーザ 222 照明光学系 223 マスク(レチクル) 224 マスク(レチクル)ステージ 225 2光束干渉用マスクと通常投影露光用のマスク 226 マスク(レチクル)チェンジャ 227 投影光学系

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスクパターンの像に該マスクパターン
    像よりもコントラストが高い周期パターン像を重ねてレ
    ジストを多重露光する露光方法であって、前記周期パタ
    ーン像は、前記マスクパターン像の形成領域の片側又は
    両側に1周期以上のパターンを有し、前記マスクパター
    ンの線幅に応じて該片側又は両側に有するパターンの周
    期の数を最適化されていることを特徴とする露光方法。
  2. 【請求項2】 マスクの互いに線幅が異なる複数のマス
    クパターンの像のそれぞれに該マスクパターン像よりも
    コントラストが高い周期パターン像を重ねてレジストを
    多重露光する露光方法において、前記複数のマスクパタ
    ーン像と重ねる前記周期パターン像は、それぞれ対応す
    るマスクパターン像の形成領域の片側又は両側に1周期
    以上のパターンを有し、互いに前記片側又は両側に有す
    るパターンの周期の数が異なることを特徴とする露光方
    法。
  3. 【請求項3】 像のコントラストが互いに異なる複数の
    パターンを有するマスクパターンの像でレジストを露光
    する露光方法であって、前記マスクのパターンのうち像
    のコントラストが低いパターンの像の形成位置を該コン
    トラストが低いパターンの像よりもコントラストが高い
    周期パターン像によって露光することにより、前記コン
    トラストが低いパターンに関する露光量分布のコントラ
    ストを向上させるものであって、前記コントラストが低
    いパターンの像形成領域の片側又は両側に1周期以上の
    パターンがあるように前記周期パターン像を形成するこ
    とを特徴とする露光方法。
  4. 【請求項4】 ある放射線を用いてマスクのパターンの
    像でレジストを露光する露光方法であって、前記放射線
    と波長が同じ放射線で前記パターンの像よりもコントラ
    ストが高い周期パターン像を形成し、このコントラスト
    が高い周期パターン像で前記レジストの前記パターンの
    像の形成位置を露光することにより、前記レジストの前
    記パターンに関する露光量分布のコントラストを向上さ
    せるものであって、該マスクのパターンの像形成領域の
    片側又は両側に1周期以上のパターンがあるように前記
    周期パターン像を形成することを特徴とする露光方法。
  5. 【請求項5】 マスクのパターンの像でレジストを露光
    する露光方法であって、前記マスクを用いないで前記パ
    ターンの像よりもコントラストが高い周期パターン像を
    形成し、このコントラストが高い周期パターン像によっ
    て前記レジストの前記パターンの像の形成位置を露光す
    ることにより、前記レジストの前記パターンに関する露
    光量分布のコントラストを向上させるものであって、該
    マスクのパターンの像形成領域の片側又は両側に1周期
    以上のパターンがあるように前記周期パターン像を形成
    したことを特徴とする露光方法。
  6. 【請求項6】 前記マスクはその像のコントラストが高
    いパターンと低いパターンより成るゲートパターン等の
    回路パターンを有し、該コントラストは低いパターンの
    像の形成位置が前記コントラストが高い像により露光さ
    れることを特徴とする請求項4又は5に記載の露光方
    法。
  7. 【請求項7】 前記マスクのパターン像による露光と前
    記コントラストが高い像による露光波長は同じであるこ
    とを特徴とする請求項3又は5に記載の露光方法。
  8. 【請求項8】 前記マスクパターン像の露光と周期パタ
    ーンの露光を同時又は任意の順番で順次露光しているこ
    とを特徴とする請求項1から7のいずれか1項の露光方
    法。
  9. 【請求項9】 請求項1から8のいずれか1項の露光方
    法を用いていることを特徴とする露光装置。
  10. 【請求項10】 請求項1から8のいずれか1項の露光
    方法を用いてデバイスを製造していることを特徴とする
    デバイスの製造方法。
  11. 【請求項11】 被露光基板上に通常パターン露光と周
    期パターン露光の2重露光を行う露光方法において、周
    期パターンを構成するパターンの数は、該通常パターン
    のパターン領域外でその片側に相当する領域に1周期以
    上設けることを特徴とする露光方法。
  12. 【請求項12】 該周期パターンを構成するパターン
    は、該通常パターン領域より、長手方向に3周期以上広
    げることを特徴とした請求項11記載の露光方法。
  13. 【請求項13】 前記通常パターンの最小線幅をLとし
    たとき、前記周期パターンのパターン幅を2Lとするこ
    とを特徴とした請求項11記載の露光方法。
  14. 【請求項14】 前記通常パターン露光で用いるパター
    ンの最小線幅Lに応じて、該周期パターン露光で用いる
    周期パターンのパターンの数を変化させていることを特
    徴とした請求項11記載の露光方法。
  15. 【請求項15】 前記通常パターン露光で用いるパター
    ンの最小線幅L・照明光学系の開口数をNA・露光波長
    をλとし、k1=L・(NA/λ)と定義した場合、周
    期パターンを構成するパターンの数に関して、k1<=
    0.29の時は3周期以上、0.29<k1<=0.3
    1の時は2周期以上、0.31<k1<=0.36の時
    は1周期以上、該通常パターンのパターン領域外でその
    片側に相とする領域に設けることを特徴とした請求項1
    1記載の露光方法。
  16. 【請求項16】 周期パターンを構成するパターンを、
    通常パターン領域外の両側に相当する領域に同じ周期分
    増加することを特徴とした請求項1から5のいずれか1
    1項記載の露光方法。
  17. 【請求項17】 通常パターンを構成するパターンの形
    状が複数線を含むパターンの場合は、パターンの形状が
    孤立線の場合よりも1周期以上多い周期パターンを用い
    ることを特徴とした請求項11記載の露光方法。
  18. 【請求項18】 請求項11から17のいずれか1項の
    露光方法を用いる際に使用する、周期パターンを配置し
    たマスクと前記通常パターンを配置したマスクとを有す
    ることを特徴とする1組のマスク。
  19. 【請求項19】 請求項11から17のいずれか1項の
    露光方法を用いて感光性の基板にマスク上のパターンを
    転写していることを特徴とする露光装置。
  20. 【請求項20】 請求項11から17のいずれか1項の
    露光方法を用いて感光性の基板にマスク上のパターンを
    ウエハ面上に露光した後、該ウエハを現像処理工程を介
    してデバイスを製造していることを特徴とするデバイス
    の製造方法。
  21. 【請求項21】 請求項19の露光装置を用いてマスク
    面上のパターンをウエハ面上に露光した後、該ウエハを
    現像処理工程を介してデバイスを製造していることを特
    徴とするデバイスの製造方法。
  22. 【請求項22】 請求項20又は21の製造方法によっ
    て作成されたことを特徴とするデバイス。
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