JP2000089138A - 光変調素子とそのパッケージとその制御方法と光量圧縮装置と撮像装置 - Google Patents

光変調素子とそのパッケージとその制御方法と光量圧縮装置と撮像装置

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JP2000089138A
JP2000089138A JP10268978A JP26897898A JP2000089138A JP 2000089138 A JP2000089138 A JP 2000089138A JP 10268978 A JP10268978 A JP 10268978A JP 26897898 A JP26897898 A JP 26897898A JP 2000089138 A JP2000089138 A JP 2000089138A
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shutter
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Kazuaki Aoto
和明 青砥
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光量損失が少なく、透過光に波長特性の変
化、ひずみおよび収差を生じさせることのない光変調素
子およびその応用装置を提供する。 【解決手段】 基板42にマトリクス状に複数の貫通孔
32を設ける。それぞれの貫通孔32に遮光部材として
のシャッタセル30を配置する。シャッタセル30は各
貫通孔に入射する光を透過させる第1の位置と、透過さ
せる光の量が第1の位置と異なる第2の位置との間で移
動可能とされる。第1の位置および第2の位置は対応す
る貫通孔の入射光を透過させる位置と遮断する位置とす
ることもできる。シャッタセル30は例えば駆動電極4
1との間に異なる電圧を印加して静電気的に駆動するこ
とができる。シャッタセル30が第1の位置と第2の位
置にある時間の比率を変えることにより各貫通孔に入射
する光の透過率を制御することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光変調素子とその
制御方法とその応用装置とそのパッケージに関し、特に
個別に開閉可能な微小遮光部材を格子状に配置して過光
量を制御する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、画像光の変調を行なうことができ
る素子としては、液晶素子が知られている。
【0003】図26および図27は、液晶素子の構造を
示す。図26は液晶素子を上から見た図であり、図27
は図26のA−A線に沿った断面図である。このような
液晶素子は、四角形の液晶セル3を格子状に配置して構
成される。各液晶セル3ごとに駆動用のトランジスタ2
が設けられている。
【0004】液晶セル3は、図27に詳細に示されるよ
うに、ガラス基板18,17の間に保護膜16、透明電
極14、偏光膜13、スペーサ11及び液晶10、偏光
膜12、透明電極1及び保護膜15を挟んだ積層構造と
なっている。液晶セル3以外の部分にあたる照明光は全
て遮光されるよう構成されている。
【0005】このような液晶素子は照明光19を透過す
るか遮光するかの変調を行なう。透明電極1と透明電極
14との間に電圧が印加されていない場合は、液晶セル
3は照明光19を透過するように制御される。すなわ
ち、この場合は、図60において矢印で示される照明光
19は、ガラス基板18、保護膜16、透明電極14、
偏光膜13、液晶10、偏光膜12、透明電極1、保護
膜15、及びガラス基板17を透過し、したがって液晶
セル3を透過することになる。
【0006】これに対し、透明電極1と透明電極14と
の間に所定の電圧が印加された場合には、液晶セル3は
光を遮光するように制御される。すなわち、この場合は
前記照明光19はガラス基板18、保護膜16、透明電
極14、偏光膜13、及び液晶10を透過した後、偏光
方向の相違により偏光膜12で遮光され、したがって液
晶セル3を透過しない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上に述
べた従来の液晶素子では、照明光は、極めて多数の層ま
たは膜、すなわちガラス基板と保護膜と透明電極と偏光
膜と液晶と別の偏光膜と透明電極と保護膜とガラス基板
とを透過するため、透過光量が大幅に低下するという不
都合があった。さらに、このような液晶素子を透過する
時に照明光の波長特性が変化してしまうという不都合も
あった。
【0008】本発明の目的は、このような従来の技術に
おける問題点に鑑み、光量の低下を少なくして照明光の
透過光量を画素ごとに制御することができ、かつ透過光
に波長特性の変化および歪みや収差を生じさせることの
ない光変調素子及びその応用装置などを提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の発明では、貫通孔
を有し、電気回路を形成可能な半導体基板と、前記貫通
孔に設けられ、前記貫通孔に入射する光を透過する第1
の位置と、透過する光の光量が前記第1の位置にある場
合と異なる第2の位置との間で移動可能な遮光部材と、
前記第1の位置と前記第2の位置との間で、前記遮光部
材を移動する移動手段とを備えることを特徴とする光変
調素子が提供される。このような第1の発明によれば、
それぞれの貫通孔に配置された遮光部材を第1の位置と
該第1の位置と異なる第2の位置との間で移動させるこ
とにより、各貫通孔における入射光の透過量を調整する
ことができる。この透過量の調整は遮光部材の位置に応
じて貫通孔の大きさを空間的に調整するか、あるいは遮
光部材が第1の位置にある時間と第2の位置にある時間
との比率を調整することにより光の透過率を時間的に調
整することで可能になり、光の透過率は各貫通孔毎に独
立に調整できる。また、従来の液晶素子のように入射光
が透過する場合の透過光量の減衰がほとんどなく、透過
光の波長特性が変化することもなくなる。
【0010】第2の発明では、第1の発明において、前
記貫通孔は、複数であって、配列を形成することを特徴
とする。第2の発明において、前記配列は、たとえば行
及び列に沿う格子状である。このような第2の発明によ
れば、被写体の光学像などに対応する画像光を画面内の
各位置で変調することができ、所定の画面領域にわたり
光変調を行なうことができるようになる。また、前記配
列がたとえば格子状であれば被写体の光学像などに対応
する画像光を画面内の各位置で均等に変調することがで
きる。
【0011】第3の発明では、第1の発明において、前
記貫通孔は、前記基板の厚さ方向と略平行な内壁を有す
る略直方体であることを特徴とする。このような第3の
発明では、前記半導体基板に貫通孔を規則的に高い密度
で配置することが可能になり、前記半導体基板に入射す
る光の透過率を極めて大きくすることができ、入射光の
損失を少なくすることができる。
【0012】第4の発明では、第3の発明において、前
記貫通孔は、1辺の長さが前記半導体基板の厚さより短
い、前記半導体基板の厚さ方向と垂直な方向の断面を有
することを特徴とする。このような第4の発明では、前
記遮光部材の1辺の長さを前記貫通孔の前記1辺の長さ
よりやや長くしておくことにより、遮光部材を前記貫通
孔の内壁に当接させて遮光部材の停止位置を規制でき
る。したがって、遮光部材の停止位置を安定させ貫通孔
の光透過状態または遮光状態を安定して設定できる。
【0013】第5の発明では、第1の発明において、前
記遮光部材は、前記第1の位置と前記第2の位置との間
で回転移動する回転軸を有し、この回転軸は前記貫通孔
の内壁の近傍に設けられたことを特徴とする。このよう
な第5の発明では、前記遮光部材が前記貫通孔の内側領
域において透過光を遮ることが少なくなり、前記貫通孔
の光の透過率を低下させることがなくなる。
【0014】第6の発明では、第5の発明において、前
記遮光部材は、光を遮光する遮光面を有し、前記第1の
位置は、前記遮光面が前記半導体基板の厚さ方向に略平
行になる通過位置であることを特徴とする。このような
第6の発明では、前記遮光部材の大きさを必要最小限に
押さえつつ、前記貫通孔を通る光を的確に遮光しかつ透
過させることが可能になる。
【0015】第7の発明では、第6の発明において、前
記遮光部材は、前記半導体基板の厚さ方向と垂直な方向
における前記貫通孔の断面の広さより狭い遮光面を有
し、前記第2の位置は、前記遮光面が前記半導体基板の
厚さ方向と略垂直になる遮光位置であることを特徴とす
る。このような第7の発明では、前記遮光部材が第2の
位置にある場合にも、前記貫通孔を通る光が完全には遮
光されず一部が透過する。したがって、入射光を完全に
遮光することなく所望の透過率の範囲で変調することが
可能になる。
【0016】第8の発明では、第7の発明において、前
記遮光位置の近傍の前記半導体基板に設けられ、前記遮
光部材が前記第1の位置から遠ざかる方向に移動すると
きに、前記遮光部材に当接する停止部材を更に有するこ
とを特徴とする。このような第8の発明では、遮光部材
が前記第1の位置から遠ざかり前記第2の位置に移動す
る時に、前記遮光部材が前記停止部材に当接して停止す
る。したがって、遮光部材の停止位置を規制でき遮光部
材を安定して位置決めできる。また、駆動機構によって
遮光部材を第2の位置へと駆動する場合に、駆動機構は
遮光部材の停止位置を考慮することなく大きい駆動力を
加えることができ、したがって駆動制御が簡単になると
共に遮光部材を高速度で駆動することができる。
【0017】第9の発明では、第8の発明において、前
記停止部材は、前記遮光部材が当接する位置に、前記遮
光部材と電気的に接続される着地電極を有することを特
徴とする。このような第9の発明では、遮光部材が例え
ば前記第1の位置または前記第2の位置において前記開
口部の内壁などと当接する位置に着地電極が設けられ、
この着地電極は遮光部材と同じ電位に保たれている。し
たがって、遮光部材と開口部内壁などとが当接した時両
者の間で火花放電を発生することもなく、かつ遮光部材
に印加されている電圧が開口部の内壁などに漏れること
もなくなり、遮光部材の動作を安定して行なうことが可
能になる。
【0018】第10の発明では、第5の発明において、
前記遮光部材は、前記半導体基板の厚さ方向と垂直な方
向における前記貫通孔の断面の広さより広い遮光面を有
し、前記第2の位置は、前記遮光部材が前記第1の位置
から遠ざかる方向に移動するときに、前記遮光部材が前
記内壁と当接する遮光位置であることを特徴とする。こ
のような第10の発明では、前記遮光部材が停止する位
置を規制できるから、遮光部材を第2の位置などに安定
して位置決めすることができる。また、駆動機構によっ
て遮光部材を停止位置まで駆動する場合に駆動機構は遮
光部材の停止位置を考慮することなく大きい駆動力を加
えることができ、したがって遮光部材を高速度で駆動す
ることができる。
【0019】第11の発明では、第5の発明において、
前記遮光部材は、導電性を有し、前記移動手段は、前記
貫通孔の内壁に設けられる駆動電極と、前記貫通孔の内
壁の前記第1の位置の近傍に設けられる第1の着地電極
と、電圧発生回路とを有し、前記第1の着地電極は、前
記遮光部材に接続し、前記電圧発生回路は、前記駆動電
極と前記遮光部材との間に駆動電圧を印加することを特
徴とする。このような第11の発明では、前記電圧発生
回路によって前記駆動電極と前記遮光部材との間に駆動
電圧を印加することにより前記遮光部材を静電気力で駆
動することができる。したがって、簡単な構成で駆動を
行うことができる。また、駆動機構の構成が簡単なため
光変調素子の画素の集積度が高められる。また、貫通孔
の内壁に駆動電極を設けても開口部内の光透過を妨げる
ことがほとんどなく、開口部を通る光の透過率を低下さ
せることがなくなる。さらに、前記第1の着地電極は遮
光部材と同じ電位に保たれ、遮光部材と第1の着地電極
とが当接した時両者の間で火花放電を発生することもな
く、遮光部材に印加されている電圧が貫通孔の内壁など
に漏れることもなくなる。
【0020】第12の発明では、第11の発明におい
て、前記移動手段は、前記貫通孔の内壁の前記第2の位
置の近傍に設けられる第2の着地電極を有し、前記第2
の着地電極は、前記遮光部材に接続することを特徴とす
る。このような第12の発明では、前記遮光部材が前記
第2の位置で前記貫通孔の内壁に当接した時にも、遮光
部材と貫通孔内壁との間で火花放電を生じることもな
く、かつ遮光部材に印加されている電圧が貫通孔の内壁
に漏れることもなくなり、遮光部材の動作を安定して行
うことが可能になる。
【0021】第13の発明では、第1の発明において、
略螺旋形状部を有する弾性部材を更に有し、前記弾性部
材は、前記略螺旋形状部の一端が前記貫通孔の内壁の近
傍に接合し、前記略螺旋形状部の他端が前記遮光部材に
接合することを特徴とする。このような第13の発明で
は、遮光部材を弾性的に前記貫通孔の内壁の近傍に取り
付けることにより、遮光部材を安定して位置決めでき
る。したがって、前記遮光部材の位置を所定の位置に安
定させることができる。また、弾性部材として螺旋形状
のものを使用することにより、微小な弾性力を安定して
与えることができる。
【0022】第14の発明では、第13の発明におい
て、前記遮光部材は、前記弾性部材に支持されて、前記
略螺旋形状部の螺旋の中心軸の近傍を中心に、前記第1
の位置と前記第2の位置との間で、回転移動することを
特徴とする。このような第14の発明では、前記遮光部
材の回転移動が所定の中心軸のまわりに安定して行われ
る。
【0023】第15の発明では、第13の発明におい
て、前記弾性部材は、導電性を有し、前記遮光部材は、
導電性を有し、前記移動手段は、前記半導体基板に設け
られる駆動電極と、電圧発生回路とを有し、前記電圧発
生回路は、前記駆動電極と前記弾性部材との間に駆動電
圧を印加することを特徴とする。このような第15の発
明では、前記弾性部材を介して駆動電圧を印加すること
ができ、駆動電圧印加のために特別の配線などを必要と
せず、装置構成が簡略化される。
【0024】第16の発明では、第1の発明において、
2つの状態を記憶する記憶手段を更に有し、前記移動手
段は、前記記憶手段の記憶する2つの状態に基づいて、
前記遮光部材を前記第1の位置と前記第2の位置との間
で、移動することを特徴とする。このような第16の発
明では、前記記憶手段に記憶された状態と前記遮光部材
の位置とを対応させることができる。したがって、前記
記憶手段に所定の状態を示す情報を記憶させることによ
り、前記遮光部材を所定の位置に安定して保持すること
が可能になる。また、前記移動手段は前記遮光部材など
に常に駆動電圧を印加する必要がなくなり、駆動処理の
効率が向上すると共に消費電力も低減できる。
【0025】第17の発明では、第1〜第16の発明に
係わる光変調素子の制御方法において、前記遮光部材が
前記第1の位置にある透過時間と、前記遮光部材が前記
第2の位置にある遮光時間との比率を、制御することを
特徴とする。このような第17の発明では、各貫通孔を
通る光の透過光量を遮光部材の透過状態と遮光状態との
時間比率を制御するのみで制御することが可能になる。
したがって、透過光量の制御のための構成が簡単になる
と共に確実かつ信頼性の高い制御が行なわれる。
【0026】第18の発明では、第17の発明におい
て、前記比率を、前記貫通孔に入射する光の光量に基づ
いて、制御することを特徴とする。このような第18の
発明では、入射光量に応じて各貫通孔における透過時間
と遮光時間との比率を変えることにより、簡単な制御方
法により出射光のコントラストを任意に変化させること
が可能になる。また、前記光量に対して、前記比率を一
定にしてもよい。このような場合、簡単な制御方法で出
射光量を変えることができる。さらに、前記光量の範囲
に対して、前記比率を一定にしてもよい。このような場
合、入射光と出射光との間に比例関係を保ったまま、出
射光量を変えることができる。さらに、前記光量に対し
て複数の前記範囲を設定し、前記複数の範囲のそれぞれ
に、前記比率を設定してもよい。このような場合、前記
複数のそれぞれの範囲において所望の出射光量を設定で
き、画面内の入射光量の状態に応じて最適の出射光量を
得ることが可能になる。一方で、前記比率は、前記貫通
孔のそれぞれに、設定することもできる。このような場
合、前記貫通孔毎に所望の出射光量を設定することがで
き、よりきめ細かい光量調節が行われる。
【0027】第19の発明では、第17の発明におい
て、複数回繰り返され、前記透過時間或いは前記遮光時
間を有する変調期間において、前記比率を制御すること
を特徴とする。このような第19の発明では、時間的に
前記比率を調節し、入射光の状況に応じて最適の出射光
量を得ることが可能になる。
【0028】第20の発明では、光量圧縮装置におい
て、(a)貫通孔を有し、電気回路を形成可能な半導体
基板と、前記貫通孔に設けられ、前記貫通孔に入射する
光を透過する第1の位置と、透過する光の光量が前記第
1の位置にある場合と異なる第2の位置との間で移動可
能な遮光部材と、前記第1の位置と前記第2の位置との
間で、前記遮光部材を移動する移動手段とを備える光変
調素子と、(b)1つ以上の前記貫通孔を含む領域を、
指定する領域指定手段と、(c)前記領域指定手段が指
定する前記領域における、前記遮光部材が前記第1の位
置にある透過時間と前記遮光部材が前記第2の位置にあ
る遮光時間との比率である透過時間率を、指定する比率
指定手段と、(d)前記領域指定手段が指定する前記領
域と、前記比率指定手段が指定する前記透過時間率とに
基づいて、前記光変調素子を制御する制御手段とを具備
することを特徴とする。このような第20の発明では、
前記光変調素子の入射領域の内の前記領域指定手段で指
定された範囲の開口部において、前記遮光部材がそれぞ
れの貫通孔に入射する光の透過時間率を貫通孔ごとに独
立に制御することができる。したがって、光量圧縮装置
に入射する光の入射領域の内の所望の部分において前記
透過時間率を制御することにより所望の光透過特性を実
現することができる。この場合、従来の液晶素子のよう
に透過光量が不必要に減衰することもなく、かつ透過光
の波長特性が変化することもない。したがって、入射光
の所望の入射領域の光透過特性を所望の態様で忠実に調
整することが可能になる。なお、前記領域指定手段は、
複数の前記領域を指定してもよい。このような場合、前
記複数の領域で透過時間率を設定することができ、入射
光の画面内の複数の領域でより適切な光量圧縮を行うこ
とが可能になる。また、前記比率指定手段は、前記領域
指定手段が指定する前記領域に、複数の前記透過時間率
を指定してもよい。このような場合、前記領域に複数の
透過時間率を指定することが可能になり、入射光の条件
の変化に応じて適切な光量圧縮を行うことが可能にな
る。
【0029】第21の発明では、第20の発明におい
て、前記制御手段は、前記領域指定手段が指定する前記
領域と、前記比率指定手段が指定する前記透過時間率と
に基づいて、前記領域指定手段が指定する前記領域に含
まれる、それぞれの前記貫通孔の位置における前記透過
時間率を演算し、前記それぞれの透過時間率に基づい
て、前記光変調素子を制御することを特徴とする。この
ような第21の発明では、指定された前記領域における
前記貫通孔毎に透過時間率を適切に制御することが可能
になり、さらにきめ細かな光量圧縮が可能になる。
【0030】第22の発明では、第20の発明におい
て、前記制御手段は、前記透過時間或いは前記遮光時間
を含み、繰り返される変調期間において、それぞれの前
記変調期間毎に、前記領域指定手段が指定する前記領域
と、前記比率指定手段が指定する前記透過時間率とに基
づいて、前記光変調素子を制御することを特徴とする。
このような第22の発明では、指定された領域において
各時間における入射光の状態に応じてそれぞれ最適の透
過時間率を設定することができる。
【0031】第23の発明では、撮像装置において、
(a)貫通孔を有し、電気回路を形成可能な半導体基板
と、前記貫通孔に設けられ、前記貫通孔に入射する光を
透過する第1の位置と、透過する光の光量が前記第1の
位置にある場合と異なる第2の位置との間で移動可能な
遮光部材と、前記第1の位置と前記第2の位置との間
で、前記遮光部材を移動する移動手段とを備える光変調
素子と、(b)前記貫通孔の前記遮光部材が、前記第1
の位置にある通過時間と前記第2の位置にある遮光時間
との通過時間比率を、前記貫通孔ごとに指定する指定手
段と、(c)前記光変調素子からの光を、画像信号に光
電変換する撮像手段と、(d)前記指定手段が指定する
前記貫通孔ごとの前記透過時間率と、前記撮像手段が光
電変換する前記画像信号とに基づいて、前記光変調素子
を制御する制御手段とを具備することを特徴とする。こ
のような第23の発明では、被写体の画像光を前記光変
調素子の前記貫通孔を介して撮像手段の受光面上に結像
させる。そして、前記指定手段によって前記光変調素子
の画素の透過時間率を前記貫通孔ごとに制御する。これ
によって、所望の領域が所望の態様で光変調された画像
を撮像することが可能になる。この場合の光変調は前記
光変調素子における各貫通孔の入射光の透過時間率を制
御することによって簡単な構成で的確に行なうことがで
きる。また、このような装置に使用される光変調素子
は、従来の液晶素子のように入射光を不必要に減衰させ
ることがなく、透過光の波長特性を変化させることもな
い。したがって、所望の領域を所望の態様で的確にかつ
高い忠実度で変調した画像光を撮像することができる。
【0032】第24の発明では、第23の発明におい
て、前記撮像手段は、複数の感光部を有し、前記複数の
感光部のそれぞれが、前記貫通孔からの光を1対1に受
光する位置に、設けられることを特徴とする。このよう
な第24の発明では、それぞれの前記貫通孔からの光に
基づき画像信号を得ることができ、撮像のための露光条
件をきめ細かく設定してより高品質の撮像を行うことが
可能になる。また、前記光変調素子からの光を、前記複
数の感光部の近傍に結像する結像手段を更に有すること
が好ましい。このような場合、光変調素子からの光を前
記複数の感光部の近傍に的確に結像することができ、光
変調素子の制御の信頼性を高めることができる。
【0033】第25の発明では、第23の発明におい
て、前記指定手段は、1つ以上の前記貫通孔が含まれる
領域を指定する領域指定手段と、前記領域指定手段が指
定する前記領域の前記透過時間率を指定する比率指定手
段とを備えることを特徴とする。このような第25の発
明では、第23の発明において、領域指定手段により指
定された領域における各貫通孔の通過時間比率を適切に
設定することができ、光変調素子の制御を指定された領
域できめ細かく的確に行なうことが可能になる。
【0034】第26の発明では、半導体基板を収容する
空間が設けられ、前記空間に面する第1の領域を有する
第1の保持部材と、前記空間を挟んで前記第1の領域と
対向する位置に第2の領域を有する、第2の保持部材
と、を有するパッケージであって、前記第1の領域に
は、光を透過する第1の透過部材が設けられ、前記第2
の領域には、前記光を透過する第2の透過部材が設けら
れることを特徴とする。第26の発明では、前記パッケ
ージの半導体基板の例えば上部および下部のそれぞれ少
なくとも一部が透明部材で構成されているから、透過光
に対して光変調を行なうような光変調素子を収容するの
に好適な構成が得られる。前記半導体基板の上部および
下部のそれぞれの全部を透明部材としてもよいが、少な
くとも一部の画像光を入射させかつ出射させる部分のみ
を透明部材で構成することができ、この場合は前記基板
の必要以外の部分に光が当たり誤動作を生じるような不
都合がなくなる。なお、前記光の光路は、前記第1の透
過部材と前記第2の透過部材とを通り抜け、前記半導体
基板は、前記光を変調する変調領域を有し、シリコン
(Si)を主成分とすることが好ましい。この場合、前
記半導体基板をシリコンを主成分とするものとすること
により、既存の半導体製造技術を活用して光変調素子な
どを容易に製造することが可能になる。さらに、前記半
導体基板は、貫通孔を有し、前記貫通孔に設けられ、前
記貫通孔に入射する光を透過する第1の位置と、透過す
る光の光量が前記第1の位置にある場合と異なる第2の
位置との間で移動可能な遮光部材と、前記第1の位置と
前記第2の位置との間で、前記遮光部材を移動する移動
手段とを備え、前記変調領域は、前記貫通孔を含む領域
であることが好ましい。この場合、前記半導体基板に複
数の貫通孔を設け、それぞれの貫通孔に遮光部材を配置
することにより、前述のような種々の利点を有する光変
調素子などを容易に製造することが可能になる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施形態に係わる光変調素子、そのパッケージ、その制
御方法、光量圧縮装置、および撮像装置につき、順次説
明する。
【0036】<第1の実施形態に係わる光変調素子>図
1〜図10は、本発明の第1の実施形態に係わる光変調
素子の構成を示す。図1(a)は、本光変調素子の外観
を表わす図である。図1(b)は、図1(a)のA−A
線に沿った、本光変調素子の断面図である。図1(c)
は、図1(a)と反対方向から見た本光変調素子の外観
を表わす図である。本光変調素子の内部には、空間が設
けられている。この空間には、半導体基板40が設けら
れている。図2(a)は、半導体基板40を上から見た
図である。図2(b)は、図2(a)の拡大図である。
図3は、図2(b)の拡大図で、半導体基板40を斜め
上から見た図である。図4は図2(b)のA−A線に沿
った断面図、図5は図2(b)のB−B線に沿った断面
図である。半導体基板40には、複数のシャッタセル3
0が、設けられている。図6は、シャッタセル30を斜
め上から見た拡大斜視図である。シャッタセル30に
は、シャッタ31が設けられている。図7はシャッタ3
1を斜め上から見た拡大斜視図である。シャッタセル3
0とシャッタ31との間には、ヒンジ60が設けられ
る。図8はヒンジ60の拡大図で、図9はシャッタ31
がシャッタセル30に設けられる様子を示す断面図であ
る。図10はシャッタセル30の電気的回路構成を示す
ブロック図である。また、図11および図12は、本光
変調素子の動作を説明するための断面図である。
【0037】まず、図1〜図10を参照して本発明の第
1の実施形態に係わる光変調素子の構成を説明する。本
光変調素子は、光が本変調素子を通過する素子である。
本光変調素子は、通過する光の一部又は全部を遮光す
る。本光変調素子は、通過する光を遮光する時間を制御
することによって、通過する光の光量を変調する。
【0038】図1の光変調素子は、パッケージ20と透
明支持部材23と半導体基板40を備えている。パッケ
ージ20はデュアル・インライン(Dual In−l
ine Package:DIP)型である。パッケー
ジ20は、カバー部材20aとベース部材20bとを基
本として、構成されている。カバー部材20aは、半導
体基板40を格納するための空間が設けられている部材
である。ベース部材20bは、透明支持部材23と半導
体基板40とを保持する部材である。ベース部材20b
には、ピン24が取り付けられている。カバー部材20
aとベース部材20bとは、前記空間を挟むように、接
合されている。カバー部材20aには、可視光を透過す
るガラス部材がはめ込まれた上窓21が、設けられてい
る。上窓21の形状は、1辺の長さが約1cmの正方形
である。尚、上窓21の形状は、正方形に限らず、長方
形や円形であっても構わない。半導体基板40から上窓
21に向かい、半導体基板40と垂直な方向を上方向と
称し、その反対方向を下方向と称す。上窓21の直下に
は透明支持部材23上に固定された半導体基板40が配
置されている。透明支持部材23は、ベース部材20b
に支持されている。図1(b)(c)に示すように、透
明支持部材23が支持されるベース部材20bの領域に
は下窓22が設けられ、この下窓22にも可視光を透過
するガラス部材がはめ込まれている。したがって、半導
体基板40に最も接近するカバー部材20aの領域に
は、上窓21が設けられている。半導体基板40に最も
接近するベース部材20bの領域には、下窓22が設け
られている。
【0039】なお、カバー部材20aは上窓21を設け
たものに限らず、また、ベース部材20bは下窓22を
設けたものに限らず、カバー部材20aとベース部材2
0bとは、それぞれ、可視光を透過する一枚の透明部材
で構成しても良い。この場合は、カバー部材20aには
上窓21を、及びベース部材20bには下窓22を設け
る必要はないので、パッケージ20を低価格で形成でき
る利点がある。なお、上窓21及び下窓22にはめ込ま
れる部材の材質は、ガラスに限らず、可視光を透過する
材質なら何でもよく、例えば、プラスチックであっても
よい。なお、ピン24と半導体基板40との間は、図示
しないボンディングワイヤおよびリードフレームなどに
よって、パッケージ20内でお互いに配線されている。
【0040】なお、図1では、デュアル・インライン
(DIP)型のパッケージ20を示したが、パッケージ
20はこの型に限らず、カバー部材20aに対応する部
材に上窓21を設けられ、かつベース部材20bに対応
する部材に下窓22を、それぞれ設けられる形式のもの
であれば、どのようなものでも使用できる。例えば、ボ
ールグリッドアレイ(Ball Grid Arra
y)型、ピングリッドアレイ(Pin Grid Ar
ray)型、クワドフラットパッケージ(QuadFl
at Package)型、セラミックリーデッドチッ
プキャリア(Ceramic Leaded Chip
Carrier)型、プラスチックリーデッドチップ
キャリア(Plastic Leaded Chip
Carrier)型、ランドグリップアレイ(Land
Grid Array)型、ピギーバック(Pigg
y Back)型などを使用することができる。また、
パッケージ20を形成する材料も、セラミック、プラス
チック、その他とすることができる。また、ピンの配列
ピッチも1.778ミリメートル、0.889ミリメー
トル等任意の値とすることができる。さらに、パッケー
ジ20は、デュアル・インラインパッケージ型のような
横型の他に、ジグザグイン−ラインパッケージ(Zig
zag In−line Package)型、サーフ
ェースバーティカルパッケージ(Surface Ve
rtical Package)型などの縦型とするこ
ともできる。
【0041】次に、半導体基板40の構成を、図2〜図
10を使用して、さらに詳細に説明する。半導体基板4
0は、シリコンを半導体製造プロセスによって加工した
シリコン基板である。半導体基板40の形状は、1辺の
長さが数mmの略長方形である。図2(a)に示すよう
に、半導体基板40には、変調領域40aが設けられて
いる。変調領域40aは、本光変調素子に入射する光
を、変調する領域である。半導体基板40は、変調領域
40aの設けられる面が、上下方向に対して垂直になる
位置に、設けられる。変調領域40aには、複数のシャ
ッタセル30が設けられている。図2(b)に示すよう
に、複数のシャッタセル30は格子状に、すなわち行お
よび列に沿ってマトリクス状に、縦に480個、横に6
40個、並んでいる構成とされる。尚、シャッタセル3
0は、縦に480個、横に640個に限らず、例えば、
縦に1000個、横に2000個など、任意の数だけ設
けることができる。本光変調素子は、変調領域40aに
入射する光のうち、シャッタセル30に入射する光を変
調する。
【0042】後述のように、各シャッタセル30には、
記憶回路45と駆動回路48と駆動電極41と着地電極
42とシャッタ31とヒンジ60とが、それぞれ設けら
れている。記憶回路45と駆動回路48と駆動電極41
と着地電極42とシャッタ31とヒンジ60とは、各シ
ャッタセル30毎に独立して、動作する。各シャッタセ
ル30は半導体基板40を半導体製造プロセスによっ
て、くりぬいて構成された略直方体の孔を備えている。
各シャッタセル30に入射する光は、孔内の空間を通過
して、各シャッタセル30から出射する。本光変調素子
には、各シャッタセル30に入射する光が孔内の空間を
通過する(即ち、孔内には、各シャッタセル30に入射
する光が透過する部材がない)ので、各シャッタセル3
0に入射する光の波長特性と、各シャッタセル30から
出射する光の波長特性とが、同じであるという利点があ
る。図2(b)及び図3に示すように、隣り合う孔と孔
の間、即ち、隣り合うシャッタセル30の間には、隔壁
が形成されている。各シャッタセル30の並ぶ行方向と
平行で、この孔に面する面を有する隔壁を記憶壁33と
称する。各シャッタセル30の並ぶ行方向と垂直で、こ
の孔に面する面を有する隔壁を駆動壁34と称する。
【0043】図4に示すように、この孔の下側の位置に
は、貫通孔であるホール32が設けられている。ホール
32によって、各シャッタセル30は、半導体基板40
を貫通している。図4では、明瞭化のため記憶壁33の
図示は省略している。図2(b)及び図3に戻って、駆
動壁34に関連する説明を続ける。孔の上側の開口部の
1辺の長さは、15ミクロンである。尚、前記1辺の長
さは15ミクロンに限らず、半導体基板40の上下方向
の厚さより短く、半導体製造プロセスによって形成可能
な長さならば、どのような長さであってもよい。例え
ば、前記1辺の長さは、10ミクロン或いは20ミクロ
ンであってもよい。
【0044】各シャッタセル30の駆動壁34の孔に面
する側面34aには、ヒンジ60a、60bが設けられ
ている。ヒンジ60a、60bの一方の端は、駆動壁3
4に固定されている。他方の端は、シャッタ31に固定
されている。ヒンジ60a、60bは、シャッタ31を
回転可能に保持する。ヒンジ60a、60bの詳細な説
明は、後述する。以降、ヒンジ60a、60bを称し
て、ヒンジ60と称す。図2及び図3において、ヒンジ
60は図面の簡略化のため省略されている。図4には、
シャッタ31が矢印A1の方向と矢印A2の方向とに回
転できるように取り付けられている様子が、示されてい
る。矢印A1は、2つのヒンジ60を結ぶ線の付近を中
心とする円周方向で、シャッタ31が側面34aに近づ
く方向である。矢印A2は、矢印A1と反対方向であ
る。
【0045】次に、図4を参照して、シャッタ31の回
転動作の概略を、説明する。回転動作の詳細は、後述す
る。シャッタ31は、シャッタ31と側面34aとがほ
ぼ平行になる通過位置Poと、シャッタ31と側面34
aとがほぼ垂直になる遮光位置Pcとの間で、矢印A1
と矢印A2の方向に沿って回転可能である。シャッタ3
1が通過位置Poにあるとき、シャッタ31は、シャッ
タセル30に入射する光を、遮らない。即ち、シャッタ
31が通過位置Poにあるとき、シャッタセル30に入
射する光は、シャッタセル30を通過する。シャッタ3
1が遮光位置Pcにあるとき、シャッタセル30に入射
する光は、シャッタ31に遮光され、シャッタセル30
を通過しない。シャッタ31が通過位置Poから遮光位
置Pcまで回転するのに要する回転時間は、約10μ秒
である。また、シャッタ31が遮光位置Pcから通過位
置Poまで回転するのに要する回転時間も、約10μ秒
である。
【0046】図4及び図10を参照して、駆動壁34の
構造を説明する。図4に示すように、側面34aには、
駆動電極41と着地電極42とが設けられている。図1
0に示すように、着地電極42は、駆動回路48の一方
の出力端子とヒンジ60の一方の端に接続している。ヒ
ンジ60の他方の端は、シャッタ31に接続している。
ヒンジ60は、着地電極42とシャッタ31とを、同電
位に保っている。図4に戻って説明を続ける。着地電極
42は、シャッタ31の先端が側面34aに当接する位
置に、設けられている。着地電極42は、シャッタ31
の先端が側面34aに当接する領域を含む略長方形の面
を有する、板状の電極である。着地電極42はシャッタ
31が通過位置Poにあるときに、シャッタ31と駆動
壁34とを短絡させない役目を果たしている。
【0047】駆動電極41は、駆動回路48の他の出力
端子に接続している。駆動電極41は、側面34aに沿
って広がる広い面を有する板状の電極である。駆動電極
41の設けられる位置は、着地電極42の位置とヒンジ
60a及びヒンジ60bを結ぶ空間の位置との間であ
る。駆動電極41は、シャッタ31と当接しない。駆動
回路48は、シャッタ31と駆動電極41との間に、シ
ャッタ31を通過位置Poに回転するための電圧Vo
と、シャッタ31を遮光位置Pcに回転するための電圧
Vcとを印加する回路である。電圧Voは、駆動電極4
1の電位の極性とシャッタ31の電位の極性を反対極性
にする電圧である。電圧Vcは、駆動電極41の電位の
極性とシャッタ31の電位の極性を同極性にする電圧で
ある。駆動回路48が駆動電極41とシャッタ31との
間に電圧Voを印加すると、シャッタ31と駆動電極4
1との間には、静電引力が発生する。シャッタ31は、
静電引力によって駆動電極41に引き付けられるよう
に、矢印A1の方向に沿って回転する。また駆動回路4
8が、駆動電極41とシャッタ31との間に電圧Vcを
印加すると、シャッタ31と駆動電極41との間には、
静電反発力が発生する。シャッタ31は、静電反発力に
よって駆動電極41から遠ざかるように、矢印A2の方
向に沿って回転する。
【0048】次に、記憶壁33の構造を説明する。図5
に示すように、上窓21に面する記憶壁33の面には、
駆動回路48および記憶回路45が設けられている。た
だし、図5には駆動回路48は表れていない。駆動回路
48および記憶回路45は、各シャッタセル30に一つ
ずつ設けられる。記憶回路45は、駆動回路48がシャ
ッタ31を通過位置Poまたは遮光位置Pcのいずれに
駆動しているかを記憶する回路である。駆動回路45
は、任意の記憶回路、例えばフリップフロップ、フロー
ティングゲートFETを使用したメモリ、静電容量を使
用したメモリ、その他で実現できる。
【0049】次に、図6〜図11を参照してシャッタ3
1および該シャッタ31の駆動壁34への取り付け方法
などにつき更に詳細に説明する。
【0050】図6は、シャッタ31とヒンジ60とを取
り除いて、シャッタセル30を斜め上から見た様子を示
す。図6に示すように、駆動壁34の上端部には、溝4
6が設けられている。溝46の両端には凹部47がそれ
ぞれ設けられている。図示しないが、各凹部47にはヒ
ンジ60と駆動回路48と着地電極42とを接続する配
線の一端が設けられている。
【0051】図7は、シャッタ31を示す図である。シ
ャッタ31は、図7に示すように、長方形の板状のブレ
ード51とロッド50とから構成されている。溝46
は、ロッド50を格納する。凹部47は、ロッド50の
両端をそれぞれ格納する。ロッド50は、ブレード51
を支持する略円柱状の部材である。ロッド50の円周面
には、ブレード50が取り付けられている。ロッド50
の一方の端は、ヒンジ60aの一方の端に接合してい
る。ヒンジ60aの他の端は、前記配線の一端と接合し
ている。同様に、ロッド50の他方の端は、ヒンジ60
bの一方の端に接合している。ヒンジ60bの他の端
は、前記配線の一端と接合している。ブレード51は、
前記長方形の1辺がロッド50の中心軸と平行になるよ
うに、ロッド50の円周面に、取り付けられている。ブ
レード51の広さは、ホール32の開口部よりやや広
く、孔の開口部よりやや狭い。ロッド50とブレード5
1とは、一体に形成されている。ロッド50とブレード
51とは、アルミ製である。尚、ロッド50の材質は、
半導体製造プロセスによって形成可能で、導電性のある
剛体ならば、何でもよい。ブレード51の材質は、半導
体製造プロセスによって形成可能で、導電性と遮光性の
ある剛体ならば、何でもよい。
【0052】通過位置Poは、ブレード51が側面34
aとほぼ平行になる位置である。遮光位置Pcは、ブレ
ード51が側面34aとほぼ垂直になる位置である。
【0053】次に、シャッタ31の回転動作の詳細を説
明する。駆動回路48が、シャッタ31と駆動電極41
との間に電圧Voを印加すると、ブレード51と駆動電
極41との間に働く静電引力により、シャッタ31がヒ
ンジ60を矢印A1の方向にねじりながら、ロッド50
の近傍を中心に矢印A1の方向に回転する。ヒンジ60
は、矢印A1の方向にねじられると、矢印A2の方向に
反発する応力を発生する。矢印A2の方向に反発する応
力に逆らいながら、更にシャッタ31が矢印A1の方向
に回転すると、ブレード51の先端が着地電極42に突
き当たって、シャッタ31は停止する。ブレード51の
先端が着地電極42に突き当たるシャッタ31の位置
が、通過位置Poである。
【0054】これに対し、シャッタ31と駆動電極41
との間に電圧Vcが印加されると、ブレード51と駆動
電極41との間に働く静電反発力によりシャッタ31が
ヒンジ60を矢印A2の方向にねじりながら、ロッド5
0の近傍を中心に矢印A2の方向に回転する。ヒンジ6
0は、矢印A2の方向にねじられると、矢印A1の方向
に反発する応力を発生する。矢印A1の方向に反発する
応力に逆らいながら、更にシャッタ31が矢印A2の方
向に回転すると、シャッタ31は矢印A1の方向に反発
する応力と前記静電反発力とが釣り合う位置で停止す
る。矢印A1の方向に反発する応力と前記静電反発力と
が釣り合うシャッタ31の位置が、遮光位置Pcであ
る。
【0055】ヒンジ60a、60bを、図8、図9及び
図10を参照して、説明する。ヒンジ60aの構造は、
ヒンジ60bの構造と同じなので、ヒンジ60bの説明
は、省略する。図8の(a)および(b)はそれぞれ、
ヒンジ60aの正面図および側面図を示している。ヒン
ジ60aは、シャッタ31を矢印A1及び矢印A2(図
4)の方向に、回転可能に支持する部材である。図8に
示すように、ヒンジ60aは、リング62の両端にフッ
ク61が一体に設けられている構造を有する。リング6
2はシャッタ31の回転をねじれによって吸収して応力
を発生する部材である。リング62は、矢印A100の
方向に捻じられることが可能な螺旋形状を有する。矢印
A100は、矢印A1と同じ方向である。一方のフック
61は、シャッタ31のロッド50と接合されている。
他方のフック61は、記憶壁33に設けられている前記
配線の一端と接合されている。ヒンジ60aは、導電性
材料で構成される。尚、ヒンジ60aの材質は、半導体
製造プロセスによって形成可能で、応力の発生可能な剛
体で、導電性があれば、何でもよい。図9は、一方の凹
部47近傍の断面図である。ヒンジ60aは、図9に示
されるように、凹部47内に設けられる。ヒンジ60a
は、シャッタ31が駆動壁34と或いは記憶壁33と当
接しない位置に、シャッタ31を支持する。ヒンジ60
aは、矢印A101の方向とその反対方向とに、ロッド
50を回転可能に支持する。矢印A101は、矢印A1
と同じ方向である。
【0056】駆動回路48から出力される電圧Vo、V
cは、図9に示されるように、ヒンジ60の一方のフッ
ク61からリング62を通り、他方のフック61を通
り、ロッド50を通ってブレード51に供給される。以
上のように、各シャッタセル30には、記憶回路45と
駆動回路48と駆動電極41と着地電極42とシャッタ
31とヒンジ60とが、それぞれ設けられているので、
各シャッタセル30の動作は、各シャッタセル30毎に
独立して、動作する。
【0057】次に、図11および図12を用いて、以上
の構成を有する光変調素子の動作を説明する。図11
は、光変調素子の断面図である。図12は、シャッタセ
ル30の断面図である。光変調素子の動作には、通過動
作と遮光動作とがある。図11に示されるように、照明
光70がパッケージ20の外部から、下窓22と上窓2
1とを通る上方向に照射される。尚、照明光70が照射
される方向は、パッケージ20の外部から、上窓21と
下窓22とを通る下方向でもよい。照明光70は、下窓
22と透明支持部材23とを透過して、半導体基板40
に到達する。半導体基板40に到達する照明光70の一
部は、各シャッタセル30のホール32に入射する。
【0058】この状態で、各シャッタセル30に照明光
70を通過させる通過信号、または各シャッタセル30
に照明光70を遮光させる遮光信号がピン24に入力さ
れる。通過信号は、いずれのシャッタセル30に照明光
70を通過させるかを表わす通過情報を、含んでいる。
遮光信号は、いずれのシャッタセル30に照明光70を
遮光させるかを表わす遮光情報を、含んでいる。通過信
号または遮光信号は、パッケージ20内の図示しない配
線を通じて半導体基板40に到達する。半導体基板40
においては、通過信号は、通過情報に対応するシャッタ
セル30の記憶回路45に、記憶される。通過信号は、
新たに通過信号が記憶回路45に記憶されるまで、記憶
回路45に記憶される。遮光信号は、遮光情報に対応す
るシャッタセル30の記憶回路45に、記憶される。遮
光信号は、新たに遮光信号が記憶回路45に記憶される
まで、記憶回路45に記憶される。
【0059】記憶回路45に通過信号が記憶されると、
シャッタセル30は通過動作を開始する。シャッタセル
30が通過動作を開始すると、駆動回路48は、記憶回
路45に記憶される内容に応じて、駆動電極41とシャ
ッタ31及び着地電極42との間に電圧Voを印加す
る。シャッタ31と駆動電極41との間に電圧Voが印
加されると、図12(a)に示すように、シャッタ31
は矢印A1の方向に通過位置Poまで回転する。シャッ
タ31が通過位置Poまで回転すると、ホール32に入
射した照明光70はホール32を通り、シャッタセル3
0を通過する。シャッタセル30を通過した照明光70
は、上窓21を透過して光変調素子の上方に出る。この
ように通過動作が行われると、シャッタ31に入射する
照明光70は、本光変調素子を通過する。
【0060】これに対し、記憶回路45に遮光信号が記
憶されると、シャッタセル30は遮光動作を開始する。
シャッタセル30が遮光動作を開始すると、駆動回路4
8は、記憶回路45に記憶される内容に応じて、駆動電
極41とシャッタ31及び着地電極42との間に、電圧
Vcを印加する。電圧Vcがシャッタ31と駆動電極4
1との間に印加されると、シャッタ31は図12(b)
に示されるように、矢印A2の方向に遮光位置Pcまで
回転する。シャッタ31が遮光位置Pcまで回転する
と、ホール32に入射した照明光70は、遮光位置Pc
にあるシャッタ31のブレード51に当たって遮光され
る。このように遮光動作が行われると、本光変調素子に
照射された照明光70は、光変調素子で遮光される。
【0061】通過動作は、通過信号が記憶回路45に記
憶される毎に、行われる。遮光動作は、遮光信号が記憶
回路45に記憶される毎に、行われる。なお、電圧Vo
の大きさを調整することにより、シャッタセル30の遮
光率を調整することができる。遮光率とは、シャッタセ
ル30に入射する光の光量に対する、シャッタセル30
で遮光される光の光量の比率である。すなわち、電圧V
oの大きさを小さくすると、駆動電極41とブレード5
1との間に働く静電反発力が小さくなる。静電反発力が
小さくなると、静電反発力と、ヒンジ60に発生する矢
印A1の方向にねじれようとする応力とが釣り合うシャ
ッタ31の停止位置が、遮光位置Pcより通過位置Po
に近づく。シャッタ31の停止位置が通過位置Poに近
づくに従って、シャッタ31と隣のシャッタセル30の
駆動壁34との間に、隙間ができるようになる。この隙
間から、ホール32を通過する照明光70がシャッタセ
ル30を通過して、シャッタセル30は照明光70を遮
光できなくなる。即ち、遮光率が低下する。この隙間の
広さは、電圧Voの大きさが小さくなるに従って、大き
くなる。従って、遮光率は、電圧Voの大きさが小さく
なるに従って、低下する。尚、ブレード51が可視光以
外の波長を有する光を遮光する材質で形成されれば、本
光変調素子は、可視光以外の波長を有する光の光量も遮
光できる。例えば、ブレード51が紫外光や赤外光を遮
光する材質で形成されれば、本光変調素子は、紫外光や
赤外光を遮光できる。
【0062】<第2の実施形態に係わる光変調素子>次
に、本発明の第2の実施形態に係わる光変調素子を、図
13及び14を参照して、説明する。第2実施形態の要
素のうち、第1実施形態と同機能の要素には、同符号を
付して、説明を省略する。第2実施形態の構成は、駆動
壁34の上端部に、停止端80と停止電極81とが設け
られている点が、第1実施形態と主に異なる。図13
は、第2の実施形態の構成を示す断面図である。図13
では、記憶壁33の図示を省略している。シャッタセル
30aは、駆動壁34に対してシャッタセル30と反対
側にあって、シャッタセル30と隣接するシャッタセル
である。シャッタ31aは、シャッタセル30aにシャ
ッタ31と同様な構造で設けられるシャッタである。シ
ャッタ31aは、シャッタ31と同じ機能を有する。
【0063】背面34cは、シャッタセル30aの孔に
面する駆動壁34の面である。停止端80は、シャッタ
31aの遮光位置Pcの近傍で、駆動壁34の上方に設
けられる突出部である。停止端80は、シャッタ31a
が矢印A2の方向に回転するとき、遮光位置Pcにおい
て、シャッタ31aのブレード51の先端に当接する。
停止端80は、遮光位置Pcから更に矢印A2の方向に
シャッタ31aが回転する動作を、規制する。停止端8
0の形状は、ヒンジ60aとヒンジ60bとを結ぶ方向
に沿って延びる、板状である。背面34cから停止端8
0が突出する長さは、背面34cからホール内壁82ま
での長さより、短い。従って、照明光70がシャッタセ
ル30aを通過するときは、停止端80は、照明光70
を遮らない。
【0064】ホール内壁82は、ホール32aの内側の
面で、背面34cと略平行な面である。ブレード51が
付勢される停止端80の領域には、着地電極42と配線
されて着地電極42と導電位に保たれる停止電極81が
設けられている。停止電極81は、シャッタ31aが遮
光位置Pcにあるときに、シャッタ31aと駆動壁34
とを短絡しない役目を果たしている。駆動壁34bの上
部には、停止端80と同機能・同形状の停止端80bが
設けられている。停止端80bには、停止電極81と同
機能・同形状の停止電極81bが設けられている。停止
端80bは、シャッタ31が矢印A2の方向に回転する
とき、遮光位置Pcにおいて、シャッタ31のブレード
51の先端に当接する。停止端80bは、遮光位置Pc
から更に矢印A2の方向にシャッタ31が回転する動作
を、規制する。
【0065】図14は、シャッタセル30の電気的構成
を示す。図14の構成では、停止電極81bが駆動回路
48bの一方の出力端に接続されている。したがって、
シャッタ31、着地電極42および停止電極81は同電
位に保たれる。駆動回路48bの他方の出力端子は、駆
動電極41に接続している。駆動回路48bは、電圧V
c2及び電圧Voを、停止電極81、着地電極42及び
シャッタ31と駆動電極41との間に、印加する回路で
ある。電圧Vc2は、シャッタ31にはヒンジ60を経
由して、印加される。電圧Vc2は、シャッタ31を通
過位置Poから遮光位置Pcまで回転させる電圧であ
る。電圧Vc2は、電圧Vcより高い電圧である。停止
電極81b及び駆動回路48b以外の回路構成は、第1
の実施形態に関して示す図10の構成と同じなので、そ
の詳細な説明は省略する。
【0066】このような第2の実施形態に係わる光変調
素子の動作は、遮光動作が第1の実施形態と異なる点以
外は、第1の実施形態と同じである。すなわち、シャッ
タ31は、通過位置Poから遮光位置Pcまで回転する
と、遮光位置Pcにおいて、停止電極81bを付勢しな
がら停止する。シャッタ31が遮光位置Pcにあると
き、停止電極81はシャッタ31と同電位に保たれてい
るので、シャッタ31と駆動壁34bとは、短絡しな
い。
【0067】以下に、第2実施形態の遮光動作の詳細を
説明する。記憶回路45が、シャッタセル30に照明光
70を遮光させる制御を行なうための制御信号を記憶す
ると、シャッタセル30は遮光動作を開始する。遮光動
作が開始されると、駆動回路48bは停止電極81b、
着地電極42及びシャッタ31と駆動電極41との間に
電圧Vc2を印加する。電圧Vc2がシャッタ31と駆
動電極41との間に印加されると、シャッタ31と駆動
電極41との間に働く静電気反発力により、シャッタ3
1は遮光位置Pcまで、ヒンジ60を矢印A2の方向に
ねじりながら、回転する。電圧Vc2は電圧Vcより高
電圧なので、第2実施形態における静電気反発力は第1
実施形態における静電気反発力より大きい。
【0068】第2実施形態における静電気反発力は大き
いので、シャッタ31が遮光位置Pcに向かって回転す
る速度は、第1実施形態におけるシャッタ31が遮光位
置Pcに向かって回転する速度より、高速である。ヒン
ジ60は、矢印A2の方向にねじられると、シャッタ3
1を矢印A1の方向に回転しようとする応力を、発生す
る。シャッタ31は、遮光位置Pcまで回転すると、ブ
レード51の先端部が、停止電極81bに当接する。シ
ャッタ31が遮光位置Pcに停止しているとき、ヒンジ
60による応力よりも、静電反発力の方が大きいので、
シャッタ31は停止電極81bを、矢印A2の方向に付
勢する。
【0069】以上のように、停止端80bが、遮光位置
Pcから更に矢印A2の方向にシャッタ31が回転する
動作を、規制するので、第2の実施形態では、電圧Vc
2の大きさの変動によって、シャッタ31の遮光位置P
cが変動することがない。従って、電圧Vc2の大きさ
を精密に制御する必要がないので、駆動回路48bが安
価にできる。また遮光位置Pcの位置は、停止端80の
位置によって規制されるので、シャッタ31を遮光位置
Pcにて的確に停止させることが可能である。また、シ
ャッタ31は通過位置Poから遮光位置Pcまで高速で
回転するので、短時間で照明光70を遮光できる。尚、
電圧Vo2の大きさを制御することによって、シャッタ
セル30の遮光率を制御できることは、第1実施形態と
同様である。
【0070】<第3の実施形態に係わる光変調素子>次
に、第3実施形態に係わる光変調素子を、図15及び図
16を参照して、説明する。第3実施形態においては、
第1実施形態と同機能の要素には、第1実施形態と同符
号を付し、詳細な説明を省略する。図15は、本発明の
第3の実施形態に係わる光変調素子のシャッタセル11
0付近の構成を示す断面図である。図15では、記憶壁
33の図示は、省略している。図16は、シャッタセル
110の回路ブロック図である。
【0071】第3の実施形態の構成は、(1)シャッタ
111の縦横比と、(2)シャッタセル110の上下方
向の長さに対する、シャッタセル110の上下方向に垂
直な方向の長さの比と、(3)駆動壁100に停止電極
101が設けられている点との3点が、第1実施形態と
主に異なる。第3実施形態のシャッタセル110の上下
方向の長さに対する、シャッタセル110の上下方向に
垂直な方向の長さの比は、第1実施形態のシャッタセル
30の上下方向の長さに対する、シャッタセル30の上
下方向に垂直な方向の長さの比より、小さい。シャッタ
111は、ロッド50とブレード51bとからなる遮光
部材である。第3実施形態のロッド50から先端部まで
のブレード51bの長さに対する、ロッド50の伸びる
方向と平行な方向のブレード51bの長さの比は、第1
実施形態のロッド50から先端部までのブレード51の
長さに対する、ロッド50の延びる方向と平行な方向の
ブレード51の長さの比より、小さい。シャッタ111
は、第1実施形態においてシャッタ31が駆動壁34に
取り付けられる構成と同じ構成で、駆動壁100に取り
付けられている。シャッタ111は、通過位置Po3と
遮光位置Pc3との間で、ヒンジ60aとヒンジ60b
とを結ぶ線の近傍を中心に回転する。
【0072】通過位置Po3は、ブレード51bの先端
部が着地電極42に当接するときの、シャッタ111の
位置である。シャッタ111が通過位置Po3にあると
き、ホール32に入射する照明光70は、シャッタ11
1に遮られずにシャッタセル111を通過する。ロッド
50からブレード51bの先端部までの長さ(以降、こ
の長さをブレード51bの長さと称す)は、シャッタセ
ル110の孔の上下方向の長さよりも、長くなってい
る。駆動壁100の背面102には、シャッタセル11
0aに設けられるシャッタ111aの先端部が当接する
停止電極101が、設けられている。シャッタセル11
0aは、駆動壁100に対してシャッタセル110と反
対側にあって、シャッタセル110と隣接するシャッタ
セルである。シャッタ111aは、シャッタセル110
aにシャッタ111と同様な構造で設けられる遮光部材
である。シャッタ111aは、シャッタ111と同じ機
能を有する。背面102は、シャッタセル110aの孔
に面する駆動壁100の面である。
【0073】停止電極101の形状は、ヒンジ60aと
ヒンジ60bを結ぶ方向に沿って延びる、板状である。
シャッタセル110の孔に対して駆動壁100と対向す
る駆動壁100bには、駆動壁100と同様に、停止電
極101bが設けられている。停止電極101bは、背
面102bに設けられている。背面102bは、シャッ
タセル110の孔に面する駆動壁100bの面である。
シャッタ111は、通過位置Po3から矢印A4の方向
に、遮光位置Pc3まで回転する。矢印A4の方向は、
ヒンジ60aとヒンジ60bとを結ぶ線を中心とする円
周方向で、ブレード51bが駆動壁100から遠ざかる
方向である。矢印A3の方向は、矢印A4と反対の方向
である。遮光位置Pc3において、シャッタ111は、
ブレード51bの先端部が停止電極101bを付勢しな
がら、停止する。シャッタ111が遮光位置Pc3にあ
るとき、ブレード51bの先端は、ホール32を越え
て、背面102bの近傍にあるので、ホール32に入射
する照明光70は、ブレード51bに遮光され、シャッ
タセル110を通過できない。
【0074】次に、図16を参照して、第3実施形態の
電気的な構成を説明する。第3実施形態の電気的構成
は、第1実施形態の電気的構成と比較して、停止電極1
01bと駆動回路48cとが、異なる。図16に示すよ
うに、駆動回路48cの一方の出力端は、ヒンジ60の
一方の端と着地電極42と停止電極101bとに接続さ
れている。ヒンジ60の他方の端は、シャッタ111に
接続されている。従って、シャッタ111と着地電極4
2と停止電極101bとは、同電位に保たれる。駆動回
路48cの他の出力端は第1実施形態と同様に、駆動電
極41に接続されている。また、駆動回路48cの入力
端子は、記憶回路45の出力端子に接続されている。
【0075】駆動回路48cは、記憶回路45に記憶さ
れる内容に応じて、停止電極101b、着地電極42及
びシャッタ111と、駆動電極41との間に、電圧Vo
3及び電圧Vc3を印加する回路である。電圧Vo3
は、シャッタ111を通過位置Po3まで回転させるた
めの電圧である。電圧Vo3は、電圧Voより高い電圧
である。電圧Vo3は、停止電極101bの電位、着地
電極42の電位及びシャッタ111の電位と駆動電極4
1の電位とが、互いに反対極性になる電圧である。駆動
回路48cが電圧Vo3を停止電極101b、着地電極
42及びシャッタ111と、駆動電極41との間に印加
すると、シャッタ111と駆動電極41との間には、静
電引力が発生する。シャッタ111は、静電引力によっ
て、矢印A3の方向に沿って、回転する。電圧Vc3
は、シャッタ111を遮光位置Pc3まで回転させるた
めの電圧である。電圧Vc3は、電圧Vcより高い電圧
である。電圧Vc3は、停止電極101bの電位、着地
電極42の電位及びシャッタ111の電位と駆動電極4
1の電位とが、互いに同極性になる電圧である。駆動回
路48cが電圧Vc3を停止電極101b、着地電極4
2及びシャッタ111と、駆動電極41との間に印加す
ると、シャッタ111と駆動電極41との間には、静電
反発力が発生する。シャッタ111は、静電反発力によ
って、矢印A4の方向に沿って、回転する。
【0076】次に、図15を参照して、第3の実施形態
に係わる光変調素子の動作を説明する。第3実施形態の
動作は、シャッタ111が通過位置Po3から遮光位置
Pc3まで回転する遮光動作が第1の実施形態と異なる
点以外は、第1の実施形態と同じであるので、遮光動作
以外の説明を省略する。
【0077】遮光信号がピン24に入力されると、遮光
信号は、パッケージ20内の配線を通じて半導体基板4
0に到達する。そして、遮光信号は、対応するシャッタ
セル111の記憶回路45に記憶される。記憶回路45
は、次に新たに遮光信号又は通過信号が入力されるま
で、遮光信号を一時記憶する。遮光信号が記憶回路45
に記憶されると、シャッタセル111は遮光動作を開始
する。
【0078】遮光動作が開始されると、記憶回路45に
記憶される内容に応じて、駆動回路48cは停止電極1
01b、着地電極42及びシャッタ111と駆動電極4
1との間に、電圧Vc3を印加する。電圧Vc3がシャ
ッタ111と駆動電極41との間に印加されると、シャ
ッタ111と駆動電極41との間に静電反発力が働く。
この静電反発力により、シャッタ111は遮光位置Pc
3に向かって矢印A4の方向に、回転し始める。シャッ
タ111が矢印A4の方向に回転すると、ヒンジ60は
矢印A4の方向に、ねじられる。ヒンジ60が矢印A4
の方向にねじられると、ヒンジ60にはシャッタ111
を矢印A3の方向に回転させる応力が、発生する。静電
反発力の大きさは、この応力の大きさより、大きい。従
って、シャッタ111は、この応力に逆らいながら、静
電反発力により遮光位置Pc3まで回転する。
【0079】ブレード51bの長さが、シャッタセル1
10の孔の上下方向と垂直な方向の長さよりも、長いの
で、通過位置Po3から遮光位置Pc3までのシャッタ
111の回転角度は、第1実施形態の通過位置Poから
遮光位置Pcまでのシャッタ31の回転角度より、小さ
い。シャッタ111の回転角度が小さいので、シャッタ
111は、通過位置Po3から遮光位置Pc3まで10
μ秒より短い時間で回転する。シャッタ111が遮光位
置Pc3まで回転すると、シャッタ111は遮光位置P
c3に停止する。シャッタ111が遮光位置Pc3にあ
るとき、シャッタ111と停止電極101とは同電位に
保たれているので、シャッタ111と駆動壁100と
は、短絡しない。シャッタ111が遮光位置Pc3にあ
るとき、前記応力の大きさより前記静電反発力の大きさ
の方が大きいので、シャッタ111は停止電極101に
向かって付勢される。
【0080】なお、第1実施形態、第2実施形態及び第
3実施形態の光変調素子において、図17に示すよう
に、孔を貫通孔とせず、孔の底部にCCD感光セル17
2を設けてもよい。図17には、底部に、CCD感光セ
ル172を設けている例を、示している。CCD感光セ
ル172は、CCD感光セル172に入射する光を、画
像信号に光電変換する。この場合は、本光変調素子は撮
像素子として機能する。この撮像素子には、CCD感光
セル172に入射する光の波長特性を変えることなく、
CCD感光セル172に入射する光の光量を低減して、
CCD感光セル172に入射する光を撮像できる利点が
ある。
【0081】また、第1実施形態、第2実施形態及び第
3実施形態の光変調素子において、図18に示すよう
に、孔の開口部の近傍に、カラーフィルタ200を設け
てもよい。図18には、第1実施形態の光変調素子の孔
の開口部の近傍に、カラーフィルタ200を設けている
例を、示している。カラーフィルタ200には、赤色に
対応する波長の光を透過する赤色フィルタ201と、青
色に対応する波長の光を透過する青色フィルタ202
と、緑色に対応する波長の光を透過する緑色フィルタ2
03とが、設けられている。この場合、本光変調素子に
は、照明光70を、赤色に対応する波長の光と青色に対
応する波長の光と緑色に対応する波長の光とに分解し、
分解されたそれぞれの波長の光の光量を、分解されたそ
れぞれの波長の光ごとに、低減できる利点がある。
【0082】<光変調素子の制御方法>次に、図21か
ら図23を参照して、前記各実施形態に係わる光変調素
子において、シャッタセル30,30a,110,11
0aを通過する光量を制御する本発明に特有の制御方法
について説明する。以降、シャッタセル30,30a,
110,110aをシャッタセルCEと称し、シャッタ
31,31a,111,111aをシャッタSHと称
し、通過位置Po,Po3を通過位置OPと称し、遮光
位置Pc,Pc3を遮光位置CLと称す。また、以降、
特に明記しない限り、フレーム周期33.3ミリ秒の標
準的なビデオ信号に基づいて、各シャッタセルCEを透
過する光の光量の制御方法を、説明する。尚、本制御方
法は、フレーム周期33.3ミリ秒の標準的なビデオ信
号に限らず、明るさを表わす情報を含む信号であれば、
どのような信号に対しても、適用可能である。
【0083】上記各実施形態に係わる光変調素子におい
て、各シャッタセルCEを通過する光の光量(以降、こ
の光量を出射光量CRoと称す)は、それぞれのシャッ
タSHが通過位置OPにある時間と遮光位置CLにある
時間との時間比率(以降、この時間比率を透過時間率と
称す)を制御することによって、制御することができ
る。シャッタセルCEに入射する光は、透過時間率0%
でシャッタSHにほぼ遮光される。シャッタセルCEに
入射する光は、透過時間率100%でシャッタSHに殆
ど遮光されない。透過時間率は、各シャッタセルCE毎
に、或いはビデオ信号の各フレーム毎に、設定する。透
過時間率は、0%から100%の間を256段階に分け
て、設定する。尚、透過時間率は、256段階に限ら
ず、1段階から、設定できる。シャッタSHが通過位置
OPから遮光位置CLに移動する約10μ秒と、遮光位
置CLから通過位置OPに戻る約10マイクロ秒との和
である約20μ秒で、フレーム周期33.3ミリ秒を除
算した商の値である約1660段階まで、透過時間率の
段階を設定できる。
【0084】本制御方法は、各シャッタセルCEに入射
する光の光量(以降、この光量を入射光量CRiと称
す)に基づいて、各シャッタセルCE毎に透過時間率を
設定する方法である。例えば、図21(a)に示すよう
に、各シャッタセルCEの入射光量CRiに対して、各
シャッタセルCEの透過時間率を常に100%に設定す
る場合には、図21(b)に示すように、各シャッタセ
ルCEの入射光量CRiと出射光量CRoとは、ほぼ等
しくなる。従って、出射光のコントラストは、入射光の
コントラストとほぼ同じである。また、出射光の明るさ
は、入射光の明るさとほぼ同じである。ここで、コント
ラストは、光量の比に対応する値である。即ち、入射光
のコントラストは、所定の領域にある各シャッタセルC
Eに入射する光のうち、最も光量の多い入射光量CRi
と最も光量の少ない入射光量CRiとの、光量の比に対
応する。同様に、出射光のコントラストは、所定の領域
にある各シャッタセルCEから出射する光のうち、最も
光量の多い出射光量CRoと最も光量の少ない出射光量
CRoとの、光量の比に対応する。また、ここで、明る
さは、光量に対応する値である。即ち、入射光量CRi
の少ない入射光は暗く、入射光量CRiの多い入射光は
明るい。同様に、出射光量CRoの少ない出射光は暗
く、出射光量の多い出射光は明るい。
【0085】これに対し、図22(a)に示すように、
各シャッタセルCEの入射光量CRiに対して、各シャ
ッタセルCEの透過時間率を常に50%に設定する場合
には、図22(b)に示すように、各シャッタセルCE
に関して、入射光量CRiに対する出射光量CRoの割
合が約50%になる。従って、出射光のコントラスト
は、入射光のコントラストとほぼ同じである。また、出
射光の明るさは、入射光の明るさの約50%である。図
22(b)において、点線は、透過時間率100%の場
合の出射光量CRoを示している。このように本制御方
法では、各シャッタセルCEの入射光量CRiに対し
て、各シャッタセルCEの透過時間率を一定の値に設定
すると、各シャッタセルCE毎に入射光を、コントラス
トが入射光のコントラストとほぼ同じで、明るさが透過
時間率に対応する一定の割合で低減されている出射光
に、変調できる。
【0086】また、図23(a)に示すように、0から
Ithまでの入射光量に対して、各シャッタセルCEの
透過時間率を100%に設定し、Ithより多い入射光
量に対して、各シャッタセルCEの透過時間率を50%
にする場合は、図23(b)に示すように、各シャッタ
セルCEに関して、0からIthまでの入射光量CRi
1に対する出射光量CRo1は、入射光量CRi1とほ
ぼ同じである。即ち、入射光量CRiが0からIthの
範囲では、出射光のコントラストは、入射光のコントラ
ストとほぼ同じで、また、出射光の明るさは、入射光の
明るさとほぼ同じである。各シャッタセルCEに関し
て、Ithより大きい入射光量CRi2に対する出射光
量CRo2は、入射光量CRi2のほぼ50%になる。
即ち、入射光量CRiがIthより大きい範囲では、出
射光のコントラストは、入射光のコントラストとほぼ同
じで、また、出射光の明るさは、入射光の明るさのほぼ
50%である。尚、図23(b)において、破線は、入
射光量CRi=出射光量CRoとなるグラフの一部を表
わしている。このように、本制御方法では、各シャッタ
セルCE毎に入射光量CRiに応じて複数の透過時間率
を設定すると、各シャッタセルCE毎に入射光を、コン
トラストが入射光のコントラストとほぼ同じで、明るさ
が透過時間率に対応する割合で低減されている出射光
に、変調できる。
【0087】本制御方法では、透過時間率をフレーム毎
に設定するので、各シャッタセルCEの入射光量CRi
が時間と共に変化する場合も、出射光量CRoをフレー
ム毎に制御できる。また、本制御方法では、透過時間率
をシャッタセルCE毎に設定するので、1つのフレーム
期間において、入射光量CRiがシャッタセルCE毎に
異なる場合も、出射光量CRoをシャッタセルCE毎に
制御できる。
【0088】<第4の実施形態に係わる光量圧縮装置及
び撮像装置>次に、本発明の第4の実施形態である撮像
装置260を、図19〜図25を参照して、説明する。
図19は、撮像装置260のブロック図である。図20
〜図23は、撮像装置260の動作を説明する説明図で
ある。図24は、撮像装置260の動作を説明するフロ
ーチャートである。図25は、撮像装置260の動作の
一部を詳細に説明するフローチャートである。尚、第1
実施形態、第2実施形態及び第3実施形態と同機能の要
素には、第1実施形態、第2実施形態及び第3実施形態
と同符号を付し、その説明を省略する。撮像装置260
は、第1実施形態、第2実施形態及び第3実施形態に示
す光変調素子(以降、これらの光変調素子を微小シャッ
タ素子262と称す)を用いて、被写体からの光(以
降、被写体からの光を被写体光と称す)の光量を変調
し、光量の変調された被写体光を撮像する装置である。
尚、図19において、被写体の図示は、省略している。
以降、シャッタセル30,30a,110,110aを
シャッタセルCEと称し、シャッタ31,31a,11
1,111aをシャッタSHと称し、通過位置Po,P
o3を通過位置OPと称し、遮光位置Pc,Pc3を遮
光位置CLと称す。
【0089】先ず、撮像装置260の構成要素を説明す
る。図19に示すように、撮像装置260は、結像レン
ズ261と再結像レンズ263とCCD264とCCD
駆動回路265と光量圧縮装置290とを有する。微小
シャッタ素子262は、光量圧縮装置290に設けられ
る。結像レンズ261は、微小シャッタ素子262の半
導体基板40の近傍に、被写体の光学像を結像するレン
ズである。再結像レンズ263は、半導体基板40の近
傍の光学像を、CCD264の感光部の近傍に結像する
レンズである。尚、結像レンズ261と再結像レンズ2
63とは、それぞれ1つのレンズであっても、複数のレ
ンズを組み合わせた光学系であってもよい。CCD26
4は、画素に分割された感光部を有する2次元光電変換
素子である。CCD264は、各感光部に入射する光
を、画素毎の画像信号に光電変換する。再結像レンズ2
63は、微小シャッタ素子262の各シャッタセルCE
の位置と、CCD264の各感光部の位置とが、1対1
に対応するように、半導体基板40の近傍の光学像を、
感光部の近傍に結像する。
【0090】画像信号は、それぞれのシャッタセルCE
に対応する画素毎に、それぞれの感光部に入射する光の
光量に比例する値を有する信号である。それぞれの感光
部に入射する光の光量は、対応するシャッタセルCEか
ら出射する光の光量と、ほぼ同じである。従って、画像
信号の各画素の値は、対応するシャッタセルCEから出
射する光の光量を表わす。CCD264は、画像信号を
CCD駆動回路265に出力する。
【0091】CCD駆動回路265は、CCD264が
光を光電変換するのに必要なCCD駆動信号を、CCD
264に供給する回路である。CCD駆動回路265
は、光量圧縮装置290が入力可能な画像データに、画
像信号をA/D変換する。CCD駆動回路265は、フ
レーム周期33.3ミリ秒の標準的なビデオ信号のタイ
ミングに基づいて、画像データを中央制御回路266に
出力する。
【0092】光量圧縮装置290は、微小シャッタ素子
262の各シャッタセルCEに入射する光の光量を、各
シャッタセルCE毎に減少させ、光量の減少した光を各
シャッタセルCEから出射する装置である。光量圧縮装
置290は、光変調素子262と範囲指定装置267と
透過時間率指定装置268と中央制御回路266とディ
スプレイ271と変調素子駆動回路269とを有する。
【0093】範囲指定装置267は、図20に示すよう
に、半導体基板40の変調領域40aの矩形領域231
と楕円領域232と間隙領域233とを指定する装置で
ある。矩形領域231は、変調領域40aにおける矩形
領域である。楕円領域232は、変調領域40aにおけ
る楕円形領域である。間隙領域233は、矩形領域23
1と楕円領域232とを除いた変調領域40aの領域で
ある。尚、範囲指定装置267は、矩形や楕円形に限ら
ず、任意の形状の図形に囲まれる、変調領域40aの領
域であってもよい。範囲指定装置267は、シャッタセ
ルCEの複数の領域を指定できる。範囲指定装置267
は、矩形領域231を表わす信号SIG1と、楕円領域
232を表わす信号SIG2と、間隙領域233を表わ
す信号SIG3とを、出力する。範囲指定装置267
は、マウス及びキーボードと、マウス及びキーボードか
らの情報をシャッタセルCEの領域の情報に変換するソ
フトウェアとが含まれる。
【0094】透過時間率指定装置268は、範囲指定装
置267が指定する領域に対して、シャッタセルCE毎
に透過時間率を指定する装置である。透過時間率は、各
シャッタセルCEのシャッタSHが通過位置OPにある
時間と遮光位置CLにある時間との、時間比率である。
透過時間率0%で、シャッタセルCEに入射する殆どの
光は、シャッタSHに遮光される。透過時間率100%
で、シャッタセルCEに入射する殆どの光は、シャッタ
セルCEを通過する。透過時間率指定装置268は、透
過時間率を0%から100%の間を256段階に分け
て、指定する。尚、透過時間率指定装置268は、透過
時間率を256段階に限らず、任意の段階に分けて、指
定してもよい。透過時間率指定装置268は、図21
(a)に示すような、入射光量CRiに対して100%
で一定な透過時間率を、指定する。透過時間率指定装置
268は、図22(a)に示すような、入射光量CRi
に対して50%で一定な透過時間率を、指定する。透過
時間率指定装置268は、図23(a)に示すような、
0〜Ithまでの入射光量CRiに対して100%の透
過時間率を、またIth以上の入射光量CRiに対して
50%の透過時間率を指定する。
【0095】尚、透過時間率指定装置268は、0〜I
thまでの入射光量CRiとIth以上の入射光量CR
iとに限らず、入射光量CRiの複数の範囲に対して、
それぞれ透過時間率を指定できる。透過時間率指定装置
268は、100%の透過時間率を表わす信号SIG4
と、50%の透過時間率を表わす信号SIG5とを出力
する。透過時間率指定装置268は、0〜Ithまでの
入射光量CRiに対して100%の透過時間率を、また
Ith以上の入射光量CRiに対して50%の透過時間
率を表わす信号SIG6を出力する。透過時間率指定装
置268は、マウス及びキーボードと、マウス及びキー
ボードからの情報を透過時間率に変換するソフトウェア
とが含まれる。
【0096】中央制御回路266は、ソフトウェアを格
納するメモリと、ソフトウェアを実行するCPUとを有
する制御回路である。中央制御回路266は、CCD駆
動回路265から画像データを入力する。中央制御回路
266は、画像データをディスプレイ271に出力す
る。中央制御回路266は、信号SIG1と信号SIG
2と信号SIG3とを入力する。中央制御回路266
は、信号SIG1に基づいて、矩形領域231の輪郭の
位置を表わす信号SIG101を発生する。中央制御回
路266は、信号SIG2に基づいて、楕円領域232
の輪郭の位置を表わす信号SIG102を発生する。中
央制御回路266は、信号SIG101と信号SIG1
02をディスプレイ271に出力する。
【0097】中央制御回路266は、信号SIG4と信
号SIG5と信号SIG6とを入力する。中央制御回路
266は、画像データと信号SIG1と信号SIG4と
に基づいて、矩形領域231に含まれるシャッタセルC
Eのそれぞれの透過時間率(100%)を、演算する。
中央制御回路266は、信号SIG2と信号SIG5と
に基づいて、楕円領域232に含まれるシャッタセルC
Eのそれぞれの透過時間率(50%)を、演算する。中
央制御回路266は、信号SIG3と信号SIG6とに
基づいて、間隙領域233に含まれるシャッタセルCE
のそれぞれの透過時間率(0〜Ithまでの入射光量に
対して100%、Ith以上の入射光量に対して50
%)を、演算する。中央制御回路266は、算出した上
記各透過時間率を、透過時間率信号に変換する。透過時
間率信号は、各シャッタセルCE毎の透過時間率を表わ
す信号である。中央制御回路266は、透過時間率信号
を変調素子駆動回路269に出力する。
【0098】ディスプレイ271は、画像データを入力
して、画像データを表示する装置である。ディスプレイ
271は、例えば、液晶表示装置、CRTディスプレイ
等、任意のもので構成できる。ディスプレイ271は、
信号SIG101を入力して、画像データの表示に重畳
して、矩形領域231の輪郭の位置を表示する。ディス
プレイ271は、信号SIG102を入力して、画像デ
ータの表示に重畳して、楕円領域232の輪郭の位置を
表示する。
【0099】変調素子駆動回路269は、微小シャッタ
素子262の遮光動作と通過動作とを、各シャッタセル
CE毎に制御する、回路である。変調素子駆動回路26
9の出力端子は、微小シャッタ素子262のピン24に
接続している。変調素子駆動回路269は、透過時間率
信号を入力する。変調素子駆動回路269は、フレーム
周期33.3ミリ秒の標準的なビデオ信号のタイミング
に基づいて、各フレーム毎に繰り返し、透過時間率信号
が表わす各シャッタセルCE毎の透過時間率に応じて、
各シャッタセルCE毎に遮光動作と通過動作とを制御す
る。
【0100】透過時間率が100%に指定されているシ
ャッタセルCEに対して、変調素子駆動回路269は、
33.3ミリ秒の間、透過動作を行なわせる。このと
き、透過時間はほぼ33.3ミリ秒で、遮光時間はほぼ
0ミリ秒である。
【0101】透過時間率が50%に指定されているシャ
ッタセルCEに対して、変調素子駆動回路269は、1
6.6ミリ秒の間、通過動作を行なわせ、続いて16.
6ミリ秒の間、遮光動作を行なわせる。このとき、透過
時間はほぼ16.6ミリ秒で、遮光時間はほぼ16.6
ミリ秒である。
【0102】尚、通過動作は、1フレームの間に連続し
て行なわなくとも、1フレームの間に、透過時間率に対
応する時間だけ、行われればよい。例えば、1フレーム
の間に断続的に通過動作と遮光動作とを交互に複数回繰
り返してもよい。
【0103】次に、図24に示すフローチャートに従っ
て、撮像装置260の動作を説明する。撮像開始操作が
されると、中央制御回路266は、図24に示すフロー
チャートの実行を開始する。図24に示すフローチャー
トには、出射光量CRoを圧縮していない(即ち、全シ
ャッタセルCEの透過時間率を100%にした)画像デ
ータを得るステップ1〜ステップ3と、透過時間率と前
記各領域とを指定するステップ4〜ステップ6と、各シ
ャッタセルCE毎に透過時間率を演算して、演算した透
過時間率に基づいて、出射光量CRoを圧縮するステッ
プ7〜ステップ8と、出射光量CRoの圧縮された光学
像を表示するステップ9〜ステップ11とが、ある。
【0104】ステップ1において、中央制御回路266
は、全シャッタセルCEの透過時間率が100%である
透過時間率信号を、変調素子駆動回路269に出力す
る。変調素子駆動回路269は、透過時間率信号に基づ
いて、全シャッタセルCEに対して、各フレーム毎に繰
り返し、33.3ミリ秒の間、通過動作を行なわせる。
結像レンズ261によって微小シャッタ素子262の半
導体基板40の近傍に結像される光の一部は、各フレー
ム毎にほぼ33.3ミリ秒の間、全シャッタセルCEを
通過する。全シャッタセルCEが各フレーム毎にほぼ3
3.3ミリ秒の間、通過動作を行なうので、全シャッタ
セルCEの出射光量CRoは、全シャッタセルCEの入
射光量CRiに比べて、ほとんど圧縮されていない。再
結像レンズ263は、全シャッタセルCEを透過する光
を、CCD264の感光部の近傍に結像する。CCD2
64は、各感光部に入射する光を、画素毎の画像信号に
光電変換する。CCD264は、画像信号をCCD駆動
回路265に出力する。CCD駆動回路265は、画像
信号を画像データにA/D変換する。CCD駆動回路2
65は、フレーム周期33.3ミリ秒の標準的なビデオ
信号のタイミングに基づいて、画像データを中央制御回
路266に出力する。
【0105】中央制御回路266は、ステップ1に続い
て、ステップ2を実行する。ステップ2において、中央
制御回路266は、1フレーム分の画像データを入力す
る。中央制御回路266は、ステップ2に続いて、ステ
ップ3を実行する。ステップ3において、中央制御回路
266は、画像データをディスプレイ271に出力す
る。ディスプレイ271は、画像データを表示する。デ
ィスプレイ271が、画像データを表示すると、矩形領
域231(図20)を指定する操作と、矩形領域231
の100%の透過時間率(図21(a))を指定する操
作とがされる。矩形領域231を指定する操作がされる
と、範囲指定装置267は矩形領域231を表わす信号
SIG1を、出力する。中央制御回路266は、ステッ
プ3に続いて、ステップ4を実行する。ステップ4にお
いて、中央制御回路266は、矩形領域231を表わす
信号SIG1を、入力する。矩形領域231の透過時間
率を指定する操作がされると、透過時間率指定装置26
8は、100%の透過時間率を表わす信号SIG4を、
出力する。
【0106】中央制御回路266は、ステップ4に続い
て、ステップ5を実行する。ステップ5において、中央
制御回路266は、100%の透過時間率を表わす信号
SIG4を、入力する。中央制御回路266は、ステッ
プ5に続いて、ステップ6を実行する。ステップ6にお
いて、中央制御回路266は、領域を指定する操作と透
過時間率を指定する操作とを終了する設定終了操作が、
行なわれるかどうかを、判断する。中央制御回路266
は、設定終了操作が行なわれると判断するまで、ステッ
プ4とステップ5とを繰り返し実行する。繰り返し実行
するステップ4において、楕円領域232(図20)を
指定する操作と間隙領域233(図20)を指定する操
作とが、行われる。範囲指定装置267は、楕円領域2
32を表わす信号SIG2と、間隙領域233を表わす
信号SIG3とを、出力する。繰り返し実行するステッ
プ5において、楕円領域232の50%の透過時間率
(図22(a))を指定する操作と、間隙領域233の
0〜Ithまでの入射光量に対して100%の透過時間
率を、及びIth以上の入射光量に対して50%の透過
時間率(図23(a))を指定する操作とが、行われ
る。
【0107】中央制御回路266は、設定終了操作が行
なわれると、ステップ7を実行する。ステップ7におい
て、中央制御回路266は、各シャッタセルCEの透過
時間率を、演算する。ステップ7の動作を、図25を参
照して、詳述する。
【0108】ステップ71において、中央制御回路26
6は、各シャッタセルCE毎に、変調領域40aにおけ
るシャッタセルCEの位置が、矩形領域231に相当す
るか、楕円領域232に相当するか、間隙領域233に
相当するかを判断する。シャッタセルCEの位置が矩形
領域231に相当する場合には、中央制御回路266
は、ステップ72を実行する。シャッタセルCEの位置
が楕円領域232に相当する場合には、中央制御回路2
66は、ステップ73を実行する。シャッタセルCEの
位置が間隙領域233に相当する場合には、中央制御回
路266は、ステップ74を実行する。ステップ72に
おいて、中央制御回路266は、そのシャッタセルCE
の透過時間率を100%に設定する。中央制御回路26
6は、ステップ72に続いて、ステップ77を実行す
る。ステップ73において、中央制御回路266は、そ
のシャッタセルCEの透過時間率を50%に設定する。
中央制御回路266は、ステップ73に続いて、ステッ
プ77を実行する。
【0109】ステップ74において、中央制御回路26
6は、そのシャッタセルCEの位置に相当する画像デー
タの値が、入射光量Ithに相当する値より、小さいか
どうかを判断する。画像データの値が、入射光量Ith
に相当する値より小さい場合には、中央制御回路266
は、ステップ75を実行する。画像データの値が、入射
光量Ithに相当する値以上場合には、中央制御回路2
66は、ステップ76を実行する。ステップ75におい
て、中央制御回路266は、そのシャッタセルCEの透
過時間率を100%に設定する。中央制御回路266
は、ステップ75に続いて、ステップ77を実行する。
ステップ76において、中央制御回路266は、そのシ
ャッタセルCEの透過時間率を50%に設定する。中央
制御回路266は、ステップ76に続いて、ステップ7
7を実行する。ステップ77において、中央制御回路2
66は、全てのシャッタセルCEについて、透過時間率
を設定し終わったかどうかを判断する。設定し終わって
いないと判断する場合には、中央制御回路266は、ス
テップ71を再び実行する。設定し終わっていると判断
する場合には、中央制御回路266は、ステップ7の実
行を終了する。
【0110】中央制御回路266は、ステップ7に続い
て、ステップ8を実行する。ステップ8において、中央
制御回路266は、透過時間率信号を変調素子駆動回路
269に出力する。変調素子駆動回路269は、フレー
ム周期33.3ミリ秒の標準的なビデオ信号のタイミン
グに基づいて、各フレーム毎に繰り返し、透過時間率信
号に応じて、各シャッタセルCE毎に遮光動作と通過動
作とを制御する。
【0111】矩形領域231に対応する透過時間率信号
は、100%の透過時間率を表わすので、変調素子駆動
回路269は、矩形領域231の各シャッタセルCEに
対して、各フレーム毎に33.3ミリ秒の間、通過動作
を行なわせる。矩形領域231の各シャッタセルCE
は、各フレーム毎に33.3ミリ秒の間、通過動作をす
るので、図21(b)に示すように、矩形領域231の
各シャッタセルCEの出射光量CRoは、矩形領域23
1の各シャッタセルCEの入射光量CRiと、ほぼ等し
い。
【0112】楕円領域232に対応する透過時間率信号
は、50%の透過時間率を表わすので、変調素子駆動回
路269は、楕円領域232の各シャッタセルCEに対
して、各フレーム毎に16.6ミリ秒の間、通過動作を
行なわせる。また、変調素子駆動回路269は、楕円領
域232の各シャッタセルCEに対して、各フレーム毎
に16.6ミリ秒の間、遮光動作を行なわせる。楕円領
域232の各シャッタセルCEは、各フレーム毎に1
6.6ミリ秒の間、通過動作をし、各フレーム毎に1
6.6ミリ秒の間、遮光動作をするので、図22(b)
に示すように、楕円領域232の各シャッタセルCEの
出射光量CRoは、楕円領域232の各シャッタセルC
Eの入射光量CRiの、ほぼ半分である。
【0113】間隙領域233に対応する透過時間率信号
は、0〜Ithまでの入射光量CRiに対して100%
の透過時間率を表わし、また、Ith以上の入射光量C
Riに対しては、50%の透過時間率を表わす。入射光
量CRiが0〜Ithの場合は、変調素子駆動回路26
9は、間隙領域233の各シャッタセルCEに対して、
各フレーム毎に33.3ミリ秒の間、通過動作を行なわ
せる。入射光量CRiがIth以上の場合は、変調素子
駆動回路269は、間隙領域233の各シャッタセルC
Eに対して、各フレーム毎に16.6ミリ秒の間、通過
動作を行なわせる。更に、入射光量CRiがIth以上
の場合は、変調素子駆動回路269は、間隙領域233
の各シャッタセルCEに対して、各フレーム毎に16.
6ミリ秒の間、遮光動作を行なわせる。間隙領域233
の各シャッタセルCEは、各フレーム毎に入射光量CR
iに応じて、通過動作と遮光動作とをするので、図23
(b)に示すように、間隙領域233の各シャッタセル
CEの出射光量CRoは、間隙領域233の各シャッタ
セルCEの入射光量CRiが0〜Ithの場合は、入射
光量CRiとほぼ同じである。間隙領域233の各シャ
ッタセルCEの入射光量CRiがIth以上の場合は、
間隙領域233の各シャッタセルCEの出射光量CRo
は、入射光量CRiのほぼ半分である。
【0114】再結像レンズ263は、ステップ8におけ
る通過動作と遮光動作とによって、矩形領域231と楕
円領域232と間隙領域233毎に光量が変調された光
を、CCD264の感光部の近傍に結像する。CCD2
64は、各感光部に入射する光を、画素毎の画像信号に
光電変換する。CCD264の感光部の近傍に結像する
光の光量が、矩形領域231と楕円領域232と間隙領
域233毎に変調されているので、画像信号は、矩形領
域231と楕円領域232と間隙領域233とに対応し
て、変調されている。CCD264は、画像信号をCC
D駆動回路265に出力する。CCD駆動回路265
は、画像信号を画像データにA/D変換する。画像信号
が矩形領域231と楕円領域232と間隙領域233と
に対応して変調されているので、画像データは、矩形領
域231と楕円領域232と間隙領域233とに対応し
て変調されている。CCD駆動回路265は、フレーム
周期33.3ミリ秒の標準的なビデオ信号のタイミング
に基づいて、画像データを中央制御回路266に出力す
る。中央制御回路266は、ステップ8に続いて、ステ
ップ9を実行する。ステップ9において、中央制御回路
266は、1フレーム分の画像データを入力する。
【0115】中央制御回路266は、ステップ9に続い
て、ステップ10を実行する。ステップ10において、
中央制御回路266は、画像データをディスプレイ27
1に出力する。ディスプレイ271は、画像データを表
示する。画像データは、矩形領域231と楕円領域23
2と間隙領域233とに対応して変調されているので、
ディスプレイ271には、矩形領域231と楕円領域2
32と間隙領域233とに対応して明るさの変調されて
いる画像が、表示される。
【0116】中央制御回路266は、ステップ10に続
いて、ステップ11を実行する。ステップ11におい
て、中央制御回路266は、撮影終了の操作がされるま
で、ステップ9及びステップ10を繰り返し実行する。
尚、ステップ11において、中央制御回路266は、撮
影終了の操作がされるまで、ステップ7及びステップ1
0を繰り返し実行してもよい。この場合は、1フレーム
毎に透過時間率が設定されるので、各シャッタセルCE
の入射光量CRiが、時間とともに変化しても、入射光
量CRiに応じて、各シャッタセルCEの出射光量CR
oを、圧縮できる利点がある。
【0117】微小シャッタ素子262は、各シャッタセ
ルCEに入射する光の波長特性を変更することなく、各
シャッタセルCEに入射する光の光量を変調できるの
で、撮像装置260では、被写体光の波長特性を損なう
ことなく、光量の変調された被写体光を、撮像できる利
点がある。微小シャッタ素子262は、各シャッタセル
CEに入射する光の光量の大小に対する、各シャッタセ
ルCEから出射する光の光量の直線性を、変更すること
なく、各シャッタセルCEに入射する光の光量を変調で
きるので、撮像装置260では、被写体光の光量の直線
性を、変更することなく、光量の変調された被写体光
を、撮像できる利点がある。微小シャッタ素子262
は、各シャッタセルCE毎に、被写体光の光量を変調で
きるので、撮像装置260では、領域毎に光量が変調さ
れた被写体光を、撮像できる利点がある。したがって、
例えば夕日を背景とする人物のように、逆光で被写体を
撮像する場合、人物の影の部分の光量と波長特性とを変
えずに、背景の夕日の部分の光量を、夕日の部分の波長
特性を変えずに、圧縮して撮像できる。
【0118】なお、第1、第2及び第3の実施形態にお
いては、シャッタSHは駆動壁34に沿って配置された
ロッド50の近傍を中心に回転する光変調素子を説明し
ている。しかしながら、ヒンジ60a、60bを孔の開
口部の対角線の両端の位置に設け、シャッタSHを、こ
の位置に設けるヒンジ60a、60bに接合することも
できる。更に、このような位置に設けるヒンジ60a、
60bに、平板状の形状のブレードとこのブレードの対
角線の位置に設けたロッドを有するシャッタを、接合す
ることもできる。このような構成によれば、シャッタの
回転時のシャッタの重心の移動が少なくなるので、シャ
ッタを短時間で回転できる。
【0119】
【発明の効果】第1〜第2の発明によれば、それぞれ遮
光部材を備えた貫通孔を複数個備えた光変調素子におい
て、遮光部材による光の透過時間率を各開口ごとに独立
に調整できる。光の透過時間率は、遮光部材が第1の位
置と第2の位置とにある時間の比率を調整することによ
り調整できる。このような構成により、簡単な装置構成
および制御により、光量の変調を的確に行なうことが可
能になる。この場合、従来の液晶素子のように光量が不
必要に減衰することもなく、光の波長特性が変化するこ
ともない。
【0120】第2〜第16の発明によれば、前記第1〜
第2の発明が有する利点の他に、遮光部材を静電引力及
び静電反発力で移動するから、簡単な駆動機構で高速度
の駆動を安定して行なうことが可能になる。また、駆動
機構が各貫通孔における開口率を低下させることもほと
んどなく、通過光量の損失が極めて少ない光変調素子が
実現できる。
【0121】第17〜19の発明によれば、前記第1〜
16の発明において、各貫通孔を通る光の通過光量を、
遮光部材が光を遮光している時間と遮光していない時間
との比率を制御するのみで、制御することが可能にな
る。したがって、透過光量の制御のための構成が簡単に
なると共に、確実かつ信頼性の高い制御が行なわれる。
【0122】第20〜22の発明によれば、光量圧縮装
置の変調領域の内の任意の領域を範囲指定機構で指定
し、この指定された領域の透過時間率を制御することが
できる。これにより、例えば画面内の所望の領域の光量
を補正あるいは変更することが可能になる。
【0123】第23〜25の発明によれば、撮像装置に
おいて、範囲指定機構で指定された変調領域の時間透過
率を制御して撮像を行なうことができる。このため、撮
像装置に入射する光の光量を適切に補正しまたは変更し
てより的確な撮像を行なうことが可能になる。
【0124】第26の発明によれば、透過型の光変調素
子を収容するのに適したパッケージを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる光変調素子を収容するパッケー
ジの構成を示す頭部面図(a)、A−A線に沿った断面
図(b)、および底部面図(c)である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係わる光変調素子が
形成された半導体基板を上から見た状態を示す上面図
(a)および部分的拡大図である。
【図3】図2の半導体基板を斜め上から見た部分的拡大
斜視図である。
【図4】図2の半導体基板をA−A線に沿って見た部分
的断面図である。
【図5】図2の半導体基板をB−B線に沿って見た部分
的断面図である。
【図6】図2の半導体基板に形成されたシャッタセルの
構成を示す拡大斜視図である。
【図7】図6のシャッタセルに用いられるシャッタの構
成を示す拡大斜視図である。
【図8】図7のシャッタを取り付けるためのヒンジの構
造を示す拡大図であり、(a)は正面図、(b)は側面
図である。
【図9】図8のヒンジによってシャッタと記憶壁とを結
合した様子を示す部分的拡大断面図である。
【図10】図6〜図9に示されるシャッタセルの電気的
回路構成を示すブロック図である。
【図11】図2の半導体基板を収容した光変調素子に照
明光が入射される状態を示す説明的断面図である。
【図12】本発明の第1の実施形態に係わる光変調素子
の動作を説明するための部分的断面図であり、(a)は
シャッタセルが光透過状態にある様子を示し、(b)は
シャッタセルが遮光状態にある状態を示している。
【図13】本発明の第2の実施形態に係わる光変調素子
のシャッタセル付近の構成を示す部分的断面図である。
【図14】図13に示される光変調素子の電気的構成を
示すブロック図である。
【図15】本発明の第3の実施形態に係わる光変調素子
のシャッタセル付近の構成を示す部分的断面図である。
【図16】図15に示される光変調素子の電気的構成を
示すブロック図である。
【図17】本発明に係わる撮像素子のシャッタセル付近
の構成を示す部分的拡大断面図である。
【図18】本発明に係わるカラー光変調素子のシャッタ
セル付近の構成を示す部分的拡大断面図である。
【図19】本発明の第4の実施形態としての撮像装置の
構成を示す説明的ブロック図である。
【図20】図19の撮像装置における光量特性の指定例
を示す説明図である。
【図21】図19に示される撮像装置において指定され
る光量特性の一例を示すグラフである。
【図22】図19の撮像装置において指定される光量特
性の他の例を示すグラフである。
【図23】図19の撮像装置において画面内の各範囲で
指定される光量特性の例を示す説明図である。
【図24】図19の撮像装置の動作を説明するためのフ
ローチャートである。
【図25】図24とともに図19の撮像装置の動作を説
明するためのフローチャートである。
【図26】従来の光変調素子の例としての液晶素子の構
造を示す上面図である。
【図27】図26の液晶素子のA−A線に沿った断面図
である。
【符号の説明】
20 パッケージ 20a カバー部材 20b ベース部材 21 上窓 22 下窓 23 透明支持部材 24 ピン 40 半導体基板 30 シャッタセル 31 シャッタ 32 ホール 33 記憶壁 34 駆動壁 41 駆動電極 42 着地電極 45 記憶回路 46 溝 47 凹部 48 駆動回路 50 ロッド 51 ブレード 60 ヒンジ 61 フック 62 リング 70 照明光 80 停止端 81 停止電極 82 ホール内壁

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貫通孔を有し、電気回路を形成可能な半
    導体基板と、前記貫通孔に設けられ、前記貫通孔に入射
    する光を透過する第1の位置と、透過する光の光量が前
    記第1の位置にある場合と異なる第2の位置との間で移
    動可能な遮光部材と、前記第1の位置と前記第2の位置
    との間で、前記遮光部材を移動する移動手段とを備える
    ことを特徴とする光変調素子。
  2. 【請求項2】 前記貫通孔は、複数であって、配列を形
    成することを特徴とする請求項1に記載の光変調素子。
  3. 【請求項3】 前記貫通孔は、前記基板の厚さ方向と略
    平行な内壁を有する略直方体であることを特徴とする請
    求項1に記載の光変調素子。
  4. 【請求項4】 前記貫通孔は、1辺の長さが前記半導体
    基板の厚さより短い、前記半導体基板の厚さ方向と垂直
    な方向の断面を有することを特徴とする請求項3に記載
    の光変調素子。
  5. 【請求項5】 前記遮光部材は、前記第1の位置と前記
    第2の位置との間で回転移動する回転軸を有し、この回
    転軸は前記貫通孔の内壁の近傍に設けられたことを特徴
    とする請求項1に記載の光変調素子。
  6. 【請求項6】 前記遮光部材は、光を遮光する遮光面を
    有し、前記第1の位置は、前記遮光面が前記半導体基板
    の厚さ方向に略平行になる通過位置であることを特徴と
    する請求項5に記載の光変調素子。
  7. 【請求項7】 前記遮光部材は、前記半導体基板の厚さ
    方向と垂直な方向における前記貫通孔の断面の広さより
    狭い遮光面を有し、前記第2の位置は、前記遮光面が前
    記半導体基板の厚さ方向と略垂直になる遮光位置である
    ことを特徴とする請求項5に記載の光変調素子。
  8. 【請求項8】 前記遮光位置の近傍の前記半導体基板に
    設けられ、前記遮光部材が前記第1の位置から遠ざかる
    方向に移動するときに、前記遮光部材に当接する停止部
    材を更に有することを特徴とする請求項7に記載の光変
    調素子。
  9. 【請求項9】 前記停止部材は、前記遮光部材が当接す
    る位置に、前記遮光部材と電気的に接続される着地電極
    を有することを特徴とする請求項8に記載の光変調素
    子。
  10. 【請求項10】 前記遮光部材は、前記半導体基板の厚
    さ方向と垂直な方向における前記貫通孔の断面の広さよ
    り広い遮光面を有し、前記第2の位置は、前記遮光部材
    が前記第1の位置から遠ざかる方向に移動するときに、
    前記遮光部材が前記内壁と当接する遮光位置であること
    を特徴とする請求項5に記載の光変調素子。
  11. 【請求項11】 前記遮光部材は、導電性を有し、前記
    移動手段は、前記貫通孔の内壁に設けられる駆動電極
    と、前記貫通孔の内壁の前記第1の位置の近傍に設けら
    れる第1の着地電極と、電圧発生回路とを有し、前記第
    1の着地電極は、前記遮光部材に接続し、前記電圧発生
    回路は、前記駆動電極と前記遮光部材との間に駆動電圧
    を印加することを特徴とする請求項5に記載の光変調素
    子。
  12. 【請求項12】 前記移動手段は、前記貫通孔の内壁の
    前記第2の位置の近傍に設けられる第2の着地電極を有
    し、前記第2の着地電極は、前記遮光部材に接続するこ
    とを特徴とする請求項11に記載の光変調素子。
  13. 【請求項13】 略螺旋形状部を有する弾性部材を更に
    有し、前記弾性部材は、前記略螺旋形状部の一端が前記
    貫通孔の内壁の近傍に接合し、前記略螺旋形状部の他端
    が前記遮光部材に接合することを特徴とする請求項1に
    記載の光変調素子。
  14. 【請求項14】 前記遮光部材は、前記弾性部材に支持
    されて、前記略螺旋形状部の螺旋の中心軸の近傍を中心
    に、前記第1の位置と前記第2の位置との間で、回転移
    動することを特徴とする請求項13に記載の光変調素
    子。
  15. 【請求項15】 前記弾性部材は、導電性を有し、前記
    遮光部材は、導電性を有し、前記移動手段は、前記半導
    体基板に設けられる駆動電極と、電圧発生回路とを有
    し、前記電圧発生回路は、前記駆動電極と前記弾性部材
    との間に駆動電圧を印加することを特徴とする請求項1
    3に記載の光変調素子。
  16. 【請求項16】 2つの状態を記憶する記憶手段を更に
    有し、前記移動手段は、前記記憶手段の記憶する2つの
    状態に基づいて、前記遮光部材を前記第1の位置と前記
    第2の位置との間で、移動することを特徴とする請求項
    1に記載の光変調素子。
  17. 【請求項17】 請求項1〜請求項16に記載の光変調
    素子の制御方法であって、前記遮光部材が前記第1の位
    置にある透過時間と、前記遮光部材が前記第2の位置に
    ある遮光時間との比率を、制御することを特徴とする制
    御方法。
  18. 【請求項18】 前記比率を、前記貫通孔に入射する光
    の光量に基づいて、制御することを特徴とする請求項1
    7の制御方法。
  19. 【請求項19】 複数回繰り返され、前記透過時間或い
    は前記遮光時間を有する変調期間において、前記比率を
    制御することを特徴とする請求項17の制御方法。
  20. 【請求項20】 (a)貫通孔を有し、電気回路を形成
    可能な半導体基板と、前記貫通孔に設けられ、前記貫通
    孔に入射する光を透過する第1の位置と、透過する光の
    光量が前記第1の位置にある場合と異なる第2の位置と
    の間で移動可能な遮光部材と、前記第1の位置と前記第
    2の位置との間で、前記遮光部材を移動する移動手段と
    を備える光変調素子と、(b)1つ以上の前記貫通孔を
    含む領域を、指定する領域指定手段と、(c)前記領域
    指定手段が指定する前記領域における、前記遮光部材が
    前記第1の位置にある透過時間と前記遮光部材が前記第
    2の位置にある遮光時間との比率である透過時間率を、
    指定する比率指定手段と、(d)前記領域指定手段が指
    定する前記領域と、前記比率指定手段が指定する前記透
    過時間率とに基づいて、前記光変調素子を制御する制御
    手段とを具備することを特徴とする光量圧縮装置。
  21. 【請求項21】 前記制御手段は、前記領域指定手段が
    指定する前記領域と、前記比率指定手段が指定する前記
    透過時間率とに基づいて、前記領域指定手段が指定する
    前記領域に含まれる、それぞれの前記貫通孔の位置にお
    ける前記透過時間率を演算し、前記それぞれの透過時間
    率に基づいて、前記光変調素子を制御することを特徴と
    する請求項20の光量圧縮装置。
  22. 【請求項22】 前記制御手段は、前記透過時間或いは
    前記遮光時間を含み、繰り返される変調期間において、
    それぞれの前記変調期間毎に、前記領域指定手段が指定
    する前記領域と、前記比率指定手段が指定する前記透過
    時間率とに基づいて、前記光変調素子を制御することを
    特徴とする請求項20の光量圧縮装置。
  23. 【請求項23】 (a)貫通孔を有し、電気回路を形成
    可能な半導体基板と、前記貫通孔に設けられ、前記貫通
    孔に入射する光を透過する第1の位置と、透過する光の
    光量が前記第1の位置にある場合と異なる第2の位置と
    の間で移動可能な遮光部材と、前記第1の位置と前記第
    2の位置との間で、前記遮光部材を移動する移動手段と
    を備える光変調素子と、(b)前記貫通孔の前記遮光部
    材が、前記第1の位置にある通過時間と前記第2の位置
    にある遮光時間との通過時間比率を、前記貫通孔ごとに
    指定する指定手段と、(c)前記光変調素子からの光
    を、画像信号に光電変換する撮像手段と、(d)前記指
    定手段が指定する前記貫通孔ごとの前記透過時間率と、
    前記撮像手段が光電変換する前記画像信号とに基づい
    て、前記光変調素子を制御する制御手段とを具備するこ
    とを特徴とする撮像装置。
  24. 【請求項24】 前記撮像手段は、複数の感光部を有
    し、前記複数の感光部のそれぞれが、前記貫通孔からの
    光を1対1に受光する位置に、設けられることを特徴と
    する請求項23の撮像装置。
  25. 【請求項25】 前記指定手段は、1つ以上の前記貫通
    孔が含まれる領域を指定する領域指定手段と、前記領域
    指定手段が指定する前記領域の前記透過時間率を指定す
    る比率指定手段とを備えることを特徴とする請求項23
    の撮像装置。
  26. 【請求項26】 半導体基板を収容する空間が設けら
    れ、前記空間に面する第1の領域を有する第1の保持部
    材と、前記空間を挟んで前記第1の領域と対向する位置
    に第2の領域を有する、第2の保持部材と、を有するパ
    ッケージであって、前記第1の領域には、光を透過する
    第1の透過部材が設けられ、前記第2の領域には、前記
    光を透過する第2の透過部材が設けられることを特徴と
    するパッケージ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006333439A (ja) * 2005-04-26 2006-12-07 Konica Minolta Holdings Inc 撮像素子、撮像ユニットおよび撮像装置
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WO2024009340A1 (ja) * 2022-07-04 2024-01-11 株式会社日立ハイテク 光フィルタリングデバイス、memsシャッタ

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