JP2000088875A - 衝突検知装置 - Google Patents

衝突検知装置

Info

Publication number
JP2000088875A
JP2000088875A JP10283394A JP28339498A JP2000088875A JP 2000088875 A JP2000088875 A JP 2000088875A JP 10283394 A JP10283394 A JP 10283394A JP 28339498 A JP28339498 A JP 28339498A JP 2000088875 A JP2000088875 A JP 2000088875A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
magnetic
collision
eccentric
sensing element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10283394A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Takagi
明 高木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP10283394A priority Critical patent/JP2000088875A/ja
Publication of JP2000088875A publication Critical patent/JP2000088875A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Switches That Are Operated By Magnetic Or Electric Fields (AREA)
  • Switches Operated By Changes In Physical Conditions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】衝突検知装置において、回動角と回動速度を同
時に検出すること。 【解決手段】軸1により重力重心に対して偏心した位置
にて回動可能に軸支されたウェイト2が、一体となって
回動するロータ4に接したバネ3によってb方向に付勢
されている。このウェイト2の慣性モーメントを決定す
る慣性部を磁性体50で構成する。これと相対させてホ
ール素子等磁気感知素子60を固定部に配設する。この
衝突検知装置は、A方向の加速度がバネ3の付勢力を越
えなければウェイト2が回動せず、衝突を検知しない。
A方向の加速度がバネ3の付勢力を越えて、ウェイト2
が回動したとき、磁性体50の回動を磁気検知素子60
が磁場の変化として感知し、出力信号から回動角と回動
速度を同時に検出することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定レベル以上の
加速度の変化を検出することによって、移動体の衝突モ
ードを精度良く検出できるようにした衝突検知装置に関
する。より詳しくは、重力重心に対して偏心した位置に
て回動可能に支持され、受ける加速度によって付勢力に
抗して所定の方向に回動するウェイトにて、加速度をア
ナログ値で検出できる衝突検知装置に関する。本衝突検
知装置は、例えば乗員を保護するためのエアバッグ装置
や、シートベルトプリテンショナの起動タイミングを決
定するための装置などの起動に用いられる。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばエアバッグ装置の起動に用
いられる機械式の衝突検知装置では、特開平8−264
088号公報記載の、重力重心に対して回動中心が偏心
したウェイトを回動可能に軸支し、所定の方向に作用す
る所定レベル以上の加速度によりウェイトを回動させ、
このウェイトと共に回動するカムロータの回動に伴って
接点を閉成させることで、車両の衝突を検知するように
した装置が知られている。この衝突検知装置では、板バ
ネにより衝突時の回動方向と逆方向にウェイトを付勢す
ることで加速度の検出レベルを設定すると共に、衝突時
以外でのウェイトの回動を規制して誤検出を防止してい
る。また、ウェイトの回動経路上にストッパを設け、衝
突検知時にはウェイトをストッパに当接させることでウ
ェイトのそれ以上の回動を規制している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来品
の構造においては、車両の衝突はさまざまな形態で起こ
りうるにもかかわらず、エアバッグの展開を最適なタイ
ミングで行える衝突形態の範囲は限られてしまう。即
ち、従来品は、衝突検知装置の構造自体が、オン信号を
出力する衝突モード及び出力するタイミングを決定して
いたという問題がある。
【0004】図4の(c)に、接点式の衝突検知装置の
ウェイトの回動角の変化と、出力の関係図を示す。従来
の衝突検知装置では、接点が開閉する回動角θx を境に
オフ、オンのみの出力しかできなかったことが上記問題
の原因である。
【0005】上記課題に鑑み、本発明の目的は、ウェイ
トの回動角と回動速度を同時に検出することで、加速度
の検出レベルを維持しつつ、発生した加速度の詳細な情
報を得ることである。また、他の目的は、エアバッグ展
開制御装置が、エアバッグの展開タイミングを制度良く
判断することができるような信号を出力する衝突検知装
置とすることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】衝突検知装置は、重心位
置に対して偏心した位置でウェイトを回動可能に支持
し、所定レベル以上の加速度の作用によってウェイトが
回動し、このウェイトの回動からウェイトの変位に応じ
て変化する電気信号を出力して衝突を検知するという装
置である。本発明は、この衝突検知装置において、回動
するウェイトに磁性体を配設し、固定部分に磁気検知素
子を配設することで、ウェイトの回動角と回動速度を同
時に検出することができるという技術思想である。
【0007】上記の課題を解決するために、請求項1に
記載の手段によれば、重力重心に対して偏心した位置に
て回動可能に支持され、受ける加速度によって付勢力に
抗して所定の方向に回動するウェイトに磁性体を配設
し、固定部分に磁気検知素子を配設することで、ウェイ
トの回動が磁気検知素子からの連続的な電気信号として
出力されるので、ウェイトの回動角と回動速度を同時に
検出することができる。これにより、従来品に比べ情報
量が格段に増える上、衝突検知装置自体はオン信号を出
力する衝突モード及び出力するタイミングを決定しない
ので、衝突検知装置の出力信号から、エアバッグ展開制
御装置が、エアバッグの展開タイミングを精度良く判断
することができる。よって、従来品より、遥かに多様な
衝突形態でエアバッグの展開を最適なタイミングで行え
るようになる。なお、磁気検知素子としては、磁場の連
続的な変化を連続的な検出電圧の変化とする点でホール
素子が好ましい。
【0008】また、請求項2に記載の手段によれば、重
力重心に対して偏心した位置にて回動可能に支持され、
受ける加速度によって付勢力に抗して所定の方向に回動
するウェイトに、回動方向に磁極が交互に並んだ板状の
磁化テープを配設し、固定部分に磁気検知素子を配設す
ることで、ウェイトの回動が磁気検知素子からの振動を
伴った連続的な電気信号として出力される。これによ
り、振動的変化をパルス信号に変換し、パルスを計数す
ることにより、ウェイトの回動角と回動速度を同時に検
出することができる。したがって、衝突検知装置の出力
信号から、エアバッグ展開制御装置が、エアバッグの展
開タイミングを制度良く判断することができる。よっ
て、従来品より、遥かに多様な衝突形態でエアバッグの
展開を最適なタイミングで行えるようになる。また、こ
の場合も磁気検知素子としては、磁場の連続的な変化を
連続的な検出電圧の変化とする点でホール素子が好まし
い。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的な実施例に
基づいて説明する。 《第1実施例》図1は、本発明の具体的な実施例に係わ
る衝突検知装置100の、所定レベル以上の加速度が作
用していない状態であるときの構成を示したものであ
り、図1(a)はその断面図を、図1(b)は磁性体5
0と磁気検知素子60の位置関係をそれぞれ模式的に示
している。一方、所定レベル以上の加速度が作用し、回
動角が最大であるときの状態を図2に示す。図2(a)
はその断面図を、図2(b)は磁性体50と磁気検知素
子60の位置関係をそれぞれ模式的に示している。尚、
本実施例では図1に示されるA方向を衝突検知方向と
し、このときウェイト2が軸(回動軸)1を回動中心と
して図中a方向に回動する構成としている。図1及び図
2で、衝突検知方向にx軸、回動軸方向にy軸、それら
に垂直な方向にz軸をとる(図1及び図2に記載)。z
軸は鉛直上向きである。また、図3は衝突検知装置10
0の組み付けを示した組み立て展開図である。
【0010】衝突検知装置100は、樹脂製のケーシン
グを構成するカバー9、平板状のベース8及びハウジン
グ7を有している。ベース8はハウジング7に、ハウジ
ング7はカバー9にそれぞれ圧入により固定されてお
り、ベース8の下面には接着剤(封止材)81が塗布さ
れている。ハウジング7は、基部72と、向かい合った
一対の柱状部73a、73bとを有し、それら柱状部7
3a、73bの先端部に溝部74a、74bがそれぞれ
形成されている。そして、それら溝部74a、74bに
より軸1の両端が固定されており、その軸1には重量重
心に対して回動中心が偏心したウェイト2が軸1の回り
に回動可能に支持されている。
【0011】ウェイト2は、機械加工により円板形状に
成形され、重量重心が回転中心である慣性部を成す磁性
体50と、樹脂材から成る偏心部22とから構成され、
それらは樹脂インサート成形により機械的に結合してい
る。尚、ウェイト2の偏心マスモーメントを所定の値に
設定するために偏心部22には凹部23が両面に形成さ
れている。
【0012】ウェイト2上にはロータ4がウェイト2と
軸1を共有するように樹脂モールドにより形成されてお
り、これによってロータ4はウェイト2と同期して軸1
の回りに回動される。ベース8にはバネ3が設けられ、
ロータ4に対して加速度の作用によって回動する方向と
は逆方向、すなわちB方向に弾性付勢している。このロ
ータ4に対するバネ3の弾性付勢によってウェイト2が
間接的に弾性付勢され、ハウジング7の内側面71と当
接し、ウェイト2のb方向への回動が規制されている。
これらにより、急ブレーキ時や、凹凸の大きい路面の走
行中などに発生する加速度によってウェイト2及びロー
タ4がa方向に回動することが防止される。ウェイト2
の回動経路上には、ストッパ91がカバー9の内側に圧
入により設けられており、ウェイト2はa方向への回動
時にストッパ91と当接することで所定量以上の回動が
規制される。
【0013】こうして、所定レベル以上の加速度が作用
せず、ウェイトの回動角が最小であるときにN極が鉛直
上向き(z軸の正方向)になるよう、ウェイト2の慣性
部を成す磁性体50を配設する。4つの端子をもったホ
ール素子(磁気感知素子)60を磁性体50から見てB
方向のカバー9の内側に設ける。入力電流はy軸正方
向、出力はz軸方向とし、図1及び図2のように出力端
子の一方をV0 、もう一方をV1 とする。
【0014】次に、衝突検知装置100の作用について
説明する。まず、衝突検知装置100に対してA方向に
所定レベル以上の加速度が作用しない状態下では、図1
に示されるようにバネ3によりロータ4が図中B方向に
弾性付勢されており、ロータ4と一体化されたウェイト
2はb方向に付勢され、ハウジング7の内側面71と当
接している。ウェイト2は、ハウジング7の内側面71
からのa方向への反力と、間接的にb方向に作用するバ
ネ3からの弾性力とによりa、bいずれの方向に対して
も回動が規制されている。よって、所定レベル以上の加
速度がA方向に作用しない場合には、ウェイト2が回動
しないので磁性体50の磁力線は磁気感知素子60をx
軸方向には貫かず、磁気感知素子60の出力電圧(V0
1 間の電位差)は0である。この際、バネ3の弾性力
を調節することにより、車両の走行時の振動や急停車時
などに発生する加速度レベルでは衝突検知装置100が
作動しないようにし、衝突検知装置100の品質を十分
に確保することができる。
【0015】一方、A方向に所定レベル以上の加速度が
作用すると、バネ3により図中B方向に弾性付勢された
力を越えてロータ4がa方向へ回動する。ロータ4の回
動に伴い、ウェイト2の一部である磁性体50の磁力線
の、磁気感知素子60をx軸方向に貫く成分が増加し、
磁気感知素子60の出力電圧(V0 1 間の電位差)が
ウェイト2の回動角と共に大きくなっていく。こうし
て、磁気感知素子60の出力電圧(V0 1 間の電位
差)が、予め設定された電圧を越えた場合、あるいは磁
気感知素子60の出力電圧(V0 1 間の電位差)の又
は/及び電圧変化の割合が予め設定された状態に達した
場合に衝突と判定し、例えばエアバッグ装置を起動させ
るようにする。
【0016】このときの衝突検知装置100の作用につ
いて、ウェイト2の回動角の時間変化と磁気感知素子6
0の検出電圧をもとに、図4を用いて説明する。
【0017】時刻t0 にてウェイト2に対して側面衝突
などによってレベルの大きい加速度がA方向に作用する
する。この時、ウェイト2の重心にモーメントが作用
し、バネ3から付勢される弾性力に抗してウェイト2及
びロータ4が軸1を中心としてa方向に回動しはじめ
る。図4の(a)に回動角の時間変化を示す。ウェイト
2の回動に伴ってその一部である磁性体50が回動し、
この磁性体50の作る磁力線の磁気感知素子60をx軸
方向に貫く成分が増加し、磁気感知素子60の出力電圧
(V0 1 間の電位差)が初期値から増加していく。図
4の(b)に回動角と磁気感知素子60の出力電圧の変
化を示す。
【0018】ウェイト2はa方向に回動を続け、時刻t
1 にてストッパ91と当接し、回動角の最大値θmax
示す。この時、磁性体50の作る磁力線の磁気感知素子
60をx軸方向に貫く成分は最大で、磁気感知素子60
の出力電圧(V0 1 間の電位差)も最大値を示す。ウ
ェイト2は、ストッパ91と当接することで、それ以上
の回動が規制されて跳ね返り、この跳ね返りによる力と
バネ3から付勢される弾性力によりウェイト2はb方向
に回動し、初期位置に戻ろうとする。
【0019】ウェイト2のb方向への回動によりその回
動角が減少するのに伴い、磁性体50の作る磁力線の磁
気感知素子60をx軸方向に貫く成分が減少し、磁気感
知素子60の出力電圧(V0 1 間の電位差)も減少し
ていく。
【0020】時刻t2 にてウェイト2は初期位置に戻
り、ハウジング7の内側面71と当接する。磁性体50
の作る磁力線の磁気感知素子60をx軸方向に貫く成分
は初期状態に戻り、磁気感知素子60の出力電圧(V0
1 間の電位差)も初期値に戻る。
【0021】以上の通り、本実施例では回動角に対応し
た連続的な電気信号が出力できるので、ウェイトの回動
角と回動速度を同時に検出することで、加速度の検出レ
ベルを維持しつつ、発生した加速度の詳細な情報を得る
ことができる。
【0022】《第2実施例》図5は、本発明の具体的な
実施例に係わる衝突検知装置101の、所定レベル以上
の加速度が作用していない状態であるときの構成を示し
たものであり、図5(a)はその断面図を、図5(b)
は磁性体51と磁気検知素子61の位置関係をそれぞれ
模式的に示している。一方、所定レベル以上の加速度が
作用し、回動角が最大であるときの状態を図6に示す。
図6(a)はその断面図を、図6(b)は磁性体51と
磁気検知素子61の位置関係をそれぞれ模式的に示して
いる。図のA方向を衝突検知方向とし、ウェイト2が軸
(回動軸)1を回動中心としてa方向に回動するものと
し、衝突検知方向にx軸、回動軸方向にy軸、それらに
垂直な方向にz軸をとる。また、図7に衝突検知装置1
01の組み立て展開図を示す。
【0023】衝突検知装置101は、互いに圧入により
固定されたカバー9、ベース8及びハウジング7、気密
性を保持する接着剤(封止材)81から構成される。ハ
ウジング7には基部72、柱状部73a、73b、溝部
74a、74bが形成される。この溝部74a、74b
により軸1の両端が固定され、その軸1には重量重心に
対して回動中心が偏心したウェイト2が軸1の回りに回
動可能に支持されている。また、ウェイト2は、強磁性
体でないAl,Cu,Wなどの金属から成る慣性部21
と樹脂材から成る偏心部22が樹脂インサート成形によ
り機械的に結合している。偏心マスモーメントを所定の
値に設定するために、偏心部22には凹部23が両面に
形成されている。こうして慣性部21の円周上には磁極
が交互に並んだ磁化テープ51が装着される。
【0024】ウェイト2上のロータ4がウェイト2と軸
1を共有するように樹脂モールドにより形成され、ロー
タ4はウェイト2と同期して軸1の回りに回動する。一
方、ベース8にはバネ3が設けられ、ロータ4に対して
加速度の作用によって回動する方向とは逆方向、すなわ
ちB方向に弾性付勢している。こうして、ロータ4に対
するバネ3の弾性付勢によってウェイト2が間接的に弾
性付勢され、ハウジング7の内側面71と当接し、ウェ
イト2のb方向への回動が規制されている。ウェイト2
の回動経路上には、ストッパ91がカバー9の内側に圧
入により設けられており、ウェイト2はa方向への回動
時にストッパ91と当接することで所定量以上の回動が
規制される。
【0025】こうして、所定レベル以上の加速度が作用
せず、ウェイトの回動角が最小であるときから回動角が
最大になるときまでの変化に伴い、磁化テープの磁極が
順次相対していくよう、4つの端子をもったホール素子
(磁気感知素子)61を、磁性体51から見てB方向の
カバー9の内側に設ける。入力電流はy軸方向、出力は
z軸方向とし、図5及び図6のように出力端子の一方を
0 、もう一方をV1とする。
【0026】次に、衝突検知装置101の作用について
説明する。図5に示されるように、A方向に所定レベル
以上の加速度が作用しない状態下では、バネ3によりロ
ータ4が図中B方向に弾性付勢されており、ロータ4と
一体化されたウェイト2はb方向に付勢され、ハウジン
グ7の内側面71と当接している。ウェイト2は、ハウ
ジング7の内側面71からのa方向への反力と、間接的
にb方向に作用するバネ3からの弾性力とによりa、b
いずれの方向に対しても回動が規制されている。よって
所定レベル以上の加速度がA方向に作用しない場合に
は、ウェイト2が回動しないので磁性体51の磁気感知
素子61と相対する磁極は同一で、磁気感知素子61の
出力電圧に変化はない。この際、バネ3の弾性力を調節
することにより、衝突検知装置101の品質を十分に確
保することができる。
【0027】一方、A方向に所定レベル以上の加速度が
作用すると、バネ3により図中B方向に弾性付勢された
力を越えてロータ4がa方向へ回動し、それに伴い、ウ
ェイト2に配設された磁性体51の磁気感知素子61と
相対する磁極が順次移り変わっていく。これにあわせ、
磁気感知素子61の出力電圧(V0 1 間の電位差)は
振動的に変化する。ここでその振動的な出力電圧をパル
ス信号に変換し、計数回路にて計数する。図8(a)に
ウェイト2の回動角と磁気感知素子61の出力電圧、図
8の(b)にウェイト2の回動角と変換したパルス信号
の関係を示す。こうして、変換したパルス信号の数が予
め設定された数を上回った場合、あるいは一定数のパル
ス信号が予め設定された時間以下で計測された場合に衝
突を検知し、例えばエアバッグ装置を起動させるように
する。
【0028】本実施例のとおり、加速度の検出レベルを
維持しつつ、ウェイトの回動角と回動速度を同時に検出
することで、加速度の検出レベルを維持しつつ、発生し
た加速度の詳細な情報を得るられる。
【0029】第1実施例では、ウェイト2の慣性部を成
す磁性体50の磁極が磁気感知素子60と相対しない位
置に磁性体50及び磁気感知素子60を配設したが、磁
性体50及び磁気感知素子60の位置及び向きは、磁性
体50の作る磁場の変化が磁気感知素子60の検出電圧
の変化としてウェイト2の回動角が検出される限り任意
に設定してよい。また、第2実施例では、磁極が交互に
並んだ磁化テープ51を慣性部21の円周上に配設し、
ウェイト2の回動と共に磁気感知素子61に磁化テープ
51の磁極が順次相対するよう磁気感知素子61をカバ
ー9に配設したが、磁化テープ51及び磁気感知素子6
1の位置及び向きは、ウェイト2と共に回動する磁化テ
ープ51を、磁気感知素子61が相対する磁極の交互変
化として感知し、検出電圧の振動的変化からウェイト2
の回動角が検出される限り任意に設定してよい。
【0030】ウェイト2については、慣性部21と偏心
部22を違う材質ではなく、ウェイト2全体を金属又は
樹脂で成形してもよい。あるいは、金属として磁性体を
用いることにより、ウェイト2の全体又は一部を磁性体
とし、第1実施例の衝突検知装置100を構成すること
もできる。
【0031】本実施例では磁気感知素子60、61とし
てホール素子を用いたが、磁気抵抗素子、磁気ダイオー
ド、磁気トランジスタ、磁気サイリスなど他の磁気感知
素子を用いてもよい。これらの磁気感知素子も各端子間
の電位を容易に調節できるので、本発明による衝突検知
装置に用いた場合、衝突を検知する加速度変化の設定や
作製後の調整が容易である。
【0032】ウェイト2及びロータ4を軸1の回りに回
動自在に支持しているが、ウェイト2及びロータ4を軸
1に固定し、ハウジング7に軸受を設け、軸1をその軸
受に対して回動可能に軸支する構成としてもよい。ま
た、ウェイト2を板状のバネで弾性付勢する構成とした
が、コイルバネなどでウェイト2を衝突時回動方向と反
対方向に弾性付勢してもよい。
【0033】また、慣性部21あるいは磁性体50と、
偏心部22とを樹脂インサート成形により結合する構成
としたが、かしめや、接着など他の方法で慣性部21あ
るいは磁性体50と偏心部22とを結合させてもよい。
更には、慣性部21あるいは磁性体50と偏心部22と
を非接触でそれぞれ軸1に固定し、軸1をハウジング7
に設けられた軸受に対して回動可能に軸支してもよい。
磁化テープ51の慣性部21への配設手段も特に限定さ
れない。慣性部21の慣性モーメントを任意に設定する
ため、同心円のリング状に複数個に分割し、所望の慣性
モーメントを得るに必要なだけそれらを装着してもよ
い。また、慣性部21の慣性モーメントを小さくしてウ
ェイト2全体の慣性モーメントを小さくすることでレス
ポンスを早くすることもできる。なお、慣性部21を樹
脂材など他の材料で構成してもよく、偏心部22を樹脂
材で構成したが、回動中心に対して重量重心が偏心して
いれば、他の材質でもよい。
【0034】上記に示されるように、本発明によれば、
弾性付勢による回動規制によって加速度の検出レベルを
維持しつつ、ウェイトの回動角と回動速度を同時に検出
することで、加速度の検出レベルを維持しつつ、発生し
た加速度の詳細な情報を得られる。また、これにより、
検知装置の出力からの論理回路も多様に設定することが
できるようになり、衝突を検知する加速度変化の設定や
作製後の調整が容易になる。よって、従来品より、遥か
に多様な衝突形態で、エアバッグの展開を最適なタイミ
ングで行うための衝突検知装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例にかかる衝突検知装置の衝突前の断
面図と、磁性体と磁気検知素子の位置関係図。
【図2】第1実施例にかかる衝突検知装置の衝突後の断
面図と、磁性体と磁気検知素子の位置関係図。
【図3】第1実施例にかかる衝突検知装置の組み立て展
開図。
【図4】(a)は第1実施例にかかる衝突検知装置のウ
ェイト2の回動角の変化図、(b)は第1実施例にかか
る衝突検知装置のウェイト2の回動角と出力電圧の関係
図、(c)は従来の衝突検知装置のウェイト2の回動角
と出力電圧の関係図。
【図5】第2実施例にかかる衝突検知装置の衝突前の断
面図と、磁性体と磁気検知素子の位置関係図。
【図6】第2実施例にかかる衝突検知装置の衝突後の断
面図と、磁性体と磁気検知素子の位置関係図。
【図7】第2実施例にかかる衝突検知装置の組み立て展
開図。
【図8】(a)は第1実施例にかかる衝突検知装置のウ
ェイト2の回動角と磁気感知素子61の出力の関係図、
(b)はウェイト2の回動角と磁気感知素子61の出力
電圧を変換したパルス信号の関係図。
【符号の説明】
100、101 衝突検知装置 1 軸 2 ウェイト 21 慣性部 22 偏心部 23 凹部 3 バネ 4 ロータ 50 磁性体から成る慣性部 51 磁化テープ 60、61 磁気感知素子 7 ハウジング 71 内側面 72 基部 73a、73b 柱状部 74a、74b 溝部 8 ベース 81 接着剤(封止材) 9 カバー 91 ストッパ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重力重心に対して偏心した位置にて回動
    可能に支持され、受ける加速度によって付勢力に抗して
    所定の方向に回動するウェイトにて衝突を検知する衝突
    検知装置であって、前記ウェイトが、重力重心に対して
    回動中心が偏心し前記ウェイトの偏心マスモーメントを
    決定する偏心部と、前記偏心部と共に回動し前記偏心マ
    スモーメントを変化させずに前記ウェイトの回動軸回り
    の慣性モーメントを決定する慣性部とから成る衝突検知
    装置において、 前記ウェイトの少なくとも慣性部を磁性体とし、磁性体
    の磁力を検知する磁気検知素子を有することを特徴とす
    る衝突検知装置。
  2. 【請求項2】 重力重心に対して偏心した位置にて回動
    可能に支持され、受ける加速度によって付勢力に抗して
    所定の方向に回動するウェイトにて衝突を検知する衝突
    検知装置であって、前記ウェイトが、重力重心に対して
    回動中心が偏心し前記ウェイトの偏心マスモーメントを
    決定する偏心部と、前記偏心部と共に回動し前記偏心マ
    スモーメントを変化させずに前記ウェイトの回動軸回り
    の慣性モーメントを決定する慣性部とから成る衝突検知
    装置において、 回動方向に磁極が交互に並んだ磁化テープをウェイトに
    有し、磁化テープの磁力を検知する磁気検知素子を有す
    ることを特徴とする衝突検知装置。
JP10283394A 1998-09-17 1998-09-17 衝突検知装置 Pending JP2000088875A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10283394A JP2000088875A (ja) 1998-09-17 1998-09-17 衝突検知装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10283394A JP2000088875A (ja) 1998-09-17 1998-09-17 衝突検知装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000088875A true JP2000088875A (ja) 2000-03-31

Family

ID=17664959

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10283394A Pending JP2000088875A (ja) 1998-09-17 1998-09-17 衝突検知装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000088875A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100448813B1 (ko) * 2002-06-12 2004-09-16 현대자동차주식회사 에어백의 충돌 및 충돌량 감지센서
KR100456568B1 (ko) * 2002-03-15 2004-11-10 현대자동차주식회사 충돌량 센서와 일체로 된 자동차용 충돌 센서
JP2011196772A (ja) * 2010-03-18 2011-10-06 Takata Corp 車両用側突センサ、車両用側突検出システム、乗員拘束システム
US8292324B2 (en) 2008-09-30 2012-10-23 Takata Corporation Side impact crash detection system

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100456568B1 (ko) * 2002-03-15 2004-11-10 현대자동차주식회사 충돌량 센서와 일체로 된 자동차용 충돌 센서
KR100448813B1 (ko) * 2002-06-12 2004-09-16 현대자동차주식회사 에어백의 충돌 및 충돌량 감지센서
US8292324B2 (en) 2008-09-30 2012-10-23 Takata Corporation Side impact crash detection system
JP2011196772A (ja) * 2010-03-18 2011-10-06 Takata Corp 車両用側突センサ、車両用側突検出システム、乗員拘束システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3995109B2 (ja) 車両ドアエッジの移動感知用のシステム及び方法
JP4204294B2 (ja) 回転角検出装置
JP2007285741A (ja) 回転検出装置
JP2000088875A (ja) 衝突検知装置
JP2001526382A (ja) 回転角度の無接触検出のための測定装置
JP2001194182A (ja) 磁気センサ
US5920046A (en) Inclination detector for vehicle capable of detecting inclination direction
JP3728876B2 (ja) 衝突検知装置及びその設定方法
JP2005098942A (ja) 移動体検出装置
JP3341518B2 (ja) 磁気検出装置
JPH05231812A (ja) 回転角度センサ
JPH095016A (ja) 磁気センサ
JPH09145306A (ja) 回転検出装置
JP2000341926A (ja) モータの回転位置検出装置
KR100384441B1 (ko) 자동차용 가속 및 클러치 페달의 변위 측정 장치
KR100492768B1 (ko) 회전각 검출 장치 및 그 제조 방법
JPH11183513A (ja) 加加速度センサ、角加加速度センサと車両の乗員保護装置
JP2522288Y2 (ja) エアバッグモジュール
JPH11295062A (ja) 傾斜角センサ
JP2003035537A (ja) 傾斜角センサ
JP2003042759A (ja) 傾斜角センサ
JP2766220B2 (ja) インデックス検出機構
JP2001165946A (ja) 回転速度検出装置及びそれに使用する回転軸
JPH1048240A (ja) 衝突検知装置
CA2026919A1 (en) Velocity change sensor with magnetic field concentrator and director

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041028

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070115

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070123

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070321

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070417

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070613

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20070622

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20071207