JP2000088497A - 防刃材料 - Google Patents
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Landscapes
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- Nonwoven Fabrics (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐刃性と着用性に優れた防刃材料を提供す
る。 【解決手段】 引張強度が３０ｇ／ｄのポリベンズアゾ
ール繊維を使用した目付が１００〜１０００ｇ／ｍ2 の
布帛を総目付が３０００〜６０００ｇ／ｍ2 となるよう
に複数層積層した防刃材料。
る。 【解決手段】 引張強度が３０ｇ／ｄのポリベンズアゾ
ール繊維を使用した目付が１００〜１０００ｇ／ｍ2 の
布帛を総目付が３０００〜６０００ｇ／ｍ2 となるよう
に複数層積層した防刃材料。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、刃物、アイスピッ
ク等の鋭利な武器から身体を守るために着用する防刃衣
料に使用する防刃材料に関する。
ク等の鋭利な武器から身体を守るために着用する防刃衣
料に使用する防刃材料に関する。
【０００２】
【従来の技術】ナイフやアイスピックなどの刃物から身
体を保護するための防刃材料としては様々な素材、形態
のものが知られている。たとえば古くから金属線からな
る小リングを平面的に繋ぎあわせた鎖帷子と呼ばれるも
のや金網などを応用した防刃材料が知られている。これ
らの防刃材料は刃物の切創に対する防刃性は高いものの
鋭利な先端の突き刺しには対応することができず、また
重量的にも金属を用いることから非常に重いため動きに
くく、さらに静粛性にも劣っており、現代では実用性に
乏しい素材となっている。また、繊維素材に耐突き刺し
性を上げるため前面にジュラルミン、ステンレスなどの
金属板やセラミック板を組み合わせた防刃材料が提案さ
れている。しかし、金属板は比重が大きく必要な防刃性
能を持たせるためにはある程度の厚みが必要であるため
非常に重いものとなり機動性に欠け、型馴染み性もなく
着心地が悪いといった欠点を持つ。また、セラミック板
を付加した場合は金属より比重が小さくため金属板を付
加したものよりは軽くはなっているが常時着用するには
まだ重く、さらに硬いため着用感も劣悪なものでしかな
い。さらにセラミック板が割れたり欠けたり破損しやす
いため取り扱いにも注意が必要である。
体を保護するための防刃材料としては様々な素材、形態
のものが知られている。たとえば古くから金属線からな
る小リングを平面的に繋ぎあわせた鎖帷子と呼ばれるも
のや金網などを応用した防刃材料が知られている。これ
らの防刃材料は刃物の切創に対する防刃性は高いものの
鋭利な先端の突き刺しには対応することができず、また
重量的にも金属を用いることから非常に重いため動きに
くく、さらに静粛性にも劣っており、現代では実用性に
乏しい素材となっている。また、繊維素材に耐突き刺し
性を上げるため前面にジュラルミン、ステンレスなどの
金属板やセラミック板を組み合わせた防刃材料が提案さ
れている。しかし、金属板は比重が大きく必要な防刃性
能を持たせるためにはある程度の厚みが必要であるため
非常に重いものとなり機動性に欠け、型馴染み性もなく
着心地が悪いといった欠点を持つ。また、セラミック板
を付加した場合は金属より比重が小さくため金属板を付
加したものよりは軽くはなっているが常時着用するには
まだ重く、さらに硬いため着用感も劣悪なものでしかな
い。さらにセラミック板が割れたり欠けたり破損しやす
いため取り扱いにも注意が必要である。
【０００３】また、特開昭６２−４１５９７号公報など
では防刃材小片を組合わせた人体防護材などが提案され
ている。この提案では重量の低減が見られるが十分でな
く、小片同志が接触、衝突することにより音が発生する
ことや着心地が硬いといった欠点があり常時着用に必ず
しも満足できるものではない。さらに特開平１０−８３
６３号公報ではアラミド繊維不織布にロジンを含浸させ
た不織布が提案されているが、耐刃性を高めるためには
ロジンの含浸量を増加させなくてはならず、これによっ
て着心地が悪くなり、さらに重量も増加するため目標を
十分達成できているとは言えないものであった。このよ
うに様々な提案がなされているものの、未だ軽量性と着
用性、さらに高防刃性を兼ね備えた防刃材料は得られて
おらず、昨今の治安の悪化から、高性能な防刃材料の要
求が高くなってきている。
では防刃材小片を組合わせた人体防護材などが提案され
ている。この提案では重量の低減が見られるが十分でな
く、小片同志が接触、衝突することにより音が発生する
ことや着心地が硬いといった欠点があり常時着用に必ず
しも満足できるものではない。さらに特開平１０−８３
６３号公報ではアラミド繊維不織布にロジンを含浸させ
た不織布が提案されているが、耐刃性を高めるためには
ロジンの含浸量を増加させなくてはならず、これによっ
て着心地が悪くなり、さらに重量も増加するため目標を
十分達成できているとは言えないものであった。このよ
うに様々な提案がなされているものの、未だ軽量性と着
用性、さらに高防刃性を兼ね備えた防刃材料は得られて
おらず、昨今の治安の悪化から、高性能な防刃材料の要
求が高くなってきている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術を背景になされたもので、その目的は軽量でかつ着用
感が良く、さらに耐刃性能に優れた防刃材料を提供する
ことにある。
術を背景になされたもので、その目的は軽量でかつ着用
感が良く、さらに耐刃性能に優れた防刃材料を提供する
ことにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は少なくとも引張
強度が３０ｇ／ｄ以上のポリベンズアゾール繊維からな
る目付が１００ｇ／ｍ2 乃至１０００ｇ／ｍ2 の布帛を
総目付が３０００ｇ／ｍ2 乃至６０００ｇ／ｍ2 となる
ように複数層積層した高耐刃性と着用性を兼ね備えた防
刃材料を提供しようとするものである。
強度が３０ｇ／ｄ以上のポリベンズアゾール繊維からな
る目付が１００ｇ／ｍ2 乃至１０００ｇ／ｍ2 の布帛を
総目付が３０００ｇ／ｍ2 乃至６０００ｇ／ｍ2 となる
ように複数層積層した高耐刃性と着用性を兼ね備えた防
刃材料を提供しようとするものである。
【０００６】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本発明でいう防刃材料は強度が３０ｇ／ｄ以上のポリベ
ンズアゾール繊維を使用した布帛から構成されることを
特徴としている。本発明のポリベンズアゾールとは、ポ
リベンズアゾールポリマーよりなる繊維をいい、ポリベ
ンズアゾール（ＰＢＺ）とは、ポリベンズオキサゾール
（ＰＢＯ）ホモポリマー、ポリベンズチアゾール（ＰＢ
Ｔ）ホモポリマー及びそれらＰＢＯ、ＰＢＴのランダ
ム、シーケンシャルあるいはブロック共重合ポリマー、
ポリベンズイミダゾール等をいう。ここでポリベンズオ
キサゾール、ポリベンズチアゾール及びそれらのランダ
ム、シーケンシャルあるいはブロック共重合ポリマー
は、例えばＷｏｌｆｅ等の「Ｌｉｑｕｉｄ Ｃｒｙｓｔ
ａｌｌｉｎｅ Ｐｏｌｙｍｅｒ Ｃｏｍｐｏｓｉｔｉｏ
ｎｓ， Ｐｒｏｃｅｓｓ ａｎｄ Ｐｒｏｄｕｃｔｓ」
米国特許第４７０３１０３号（１９８７年１０月２７
日）、「Ｌｉｑｕｉｄ Ｃｒｙｓｔａｌｌｉｎｅ Ｐｏ
ｌｙｍｅｒ Ｃｏｍｐｏｓｉｔｉｏｎｓ，Ｐｒｏｃｅｓ
ｓ ａｎｄ Ｐｒｏｄｕｃｔｓ」米国特許第４５３３６
９２号（１９８５年８月６日）、「Ｌｉｑｕｉｄ Ｃｒ
ｙｓｔａｌｌｉｎｅ Ｐｏｌｙ（２，６−Ｂｅｎｚｏｔ
ｈｉａｚｏｌｅ） Ｃｏｍｐｏｓｉｔｉｏｎｓ， Ｐｒ
ｏｃｅｓｓ ａｎｄ Ｐｒｏｄｕｃｔｓ」米国特許第４
５３３７２４号（１９８５年８月６日）、「Ｌｉｑｕｉ
ｄ Ｃｒｙｓｔａｌｌｉｎｅ Ｐｏｌｙｍｅｒ Ｃｏｍ
ｐｏｓｉｔｉｏｎｓ， Ｐｒｏｃｅｓｓ ａｎｄ Ｐｒ
ｏｄｕｃｔｓ」米国特許第４５３３６９３号（１９８５
年８月６日）、Ｅｖｅｒｓの「Ｔｈｅｒｍｏｏｘｉｄａ
ｔｉｖｅｌｙ Ｓｔａｂｌｅ Ａｒｔｉｃｕｌａｔｅｄ
ｐ−Ｂｅｎｚｏｂｉｓｏｘａｚｏｌｅ ａｎｄ −Ｂ
ｅｎｚｏｂｉｓｔｈｉａｚｏｌｅ Ｐｏｌｙｍｅｒｓ」
米国特許第４５３９５６７号（１９８２年１１月１６
日）、Ｔｓａｉ等の「Ｍｅｔｈｏｄ ｆｏｒ ｍａｋｉ
ｎｇ ＨｅｔｅｒｏｃｙｃｌｉｃＢｌｏｃｋ Ｃｏｐｏ
ｌｙｍｅｒ」米国特許第４５７８４３２号（１９８６年
３月２５日）等に記載されている。ＰＢＺポリマーに含
まれる構造単位としては、好ましくはライオトロピック
液晶ポリマーから選択される。モノマー単位は構造式
（ａ）〜（ｈ）に記載されているモノマー単位からな
り、さらに好ましくは、本質的に構造式（ａ）〜（ｄ）
から選択されたモノマー単位からなる。
本発明でいう防刃材料は強度が３０ｇ／ｄ以上のポリベ
ンズアゾール繊維を使用した布帛から構成されることを
特徴としている。本発明のポリベンズアゾールとは、ポ
リベンズアゾールポリマーよりなる繊維をいい、ポリベ
ンズアゾール（ＰＢＺ）とは、ポリベンズオキサゾール
（ＰＢＯ）ホモポリマー、ポリベンズチアゾール（ＰＢ
Ｔ）ホモポリマー及びそれらＰＢＯ、ＰＢＴのランダ
ム、シーケンシャルあるいはブロック共重合ポリマー、
ポリベンズイミダゾール等をいう。ここでポリベンズオ
キサゾール、ポリベンズチアゾール及びそれらのランダ
ム、シーケンシャルあるいはブロック共重合ポリマー
は、例えばＷｏｌｆｅ等の「Ｌｉｑｕｉｄ Ｃｒｙｓｔ
ａｌｌｉｎｅ Ｐｏｌｙｍｅｒ Ｃｏｍｐｏｓｉｔｉｏ
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ｏｄｕｃｔｓ」米国特許第４５３３６９３号（１９８５
年８月６日）、Ｅｖｅｒｓの「Ｔｈｅｒｍｏｏｘｉｄａ
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日）、Ｔｓａｉ等の「Ｍｅｔｈｏｄ ｆｏｒ ｍａｋｉ
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ｌｙｍｅｒ」米国特許第４５７８４３２号（１９８６年
３月２５日）等に記載されている。ＰＢＺポリマーに含
まれる構造単位としては、好ましくはライオトロピック
液晶ポリマーから選択される。モノマー単位は構造式
（ａ）〜（ｈ）に記載されているモノマー単位からな
り、さらに好ましくは、本質的に構造式（ａ）〜（ｄ）
から選択されたモノマー単位からなる。
【０００７】
【化１】
【０００８】
【化２】
【０００９】ＰＢＺポリマーのドープを形成するための
好適な溶媒としては、クレゾールやそのポリマーを溶解
しうる非酸化性の酸が含まれる。好適な酸溶媒の例とし
ては、ポリリン酸、メタンスルホン酸および高濃度の硫
酸あるいはそれらの混合物が挙げられる。さらに適する
溶媒はポリリン酸及びメタンスルホン酸である。また最
も適する溶媒は、ポリリン酸である。
好適な溶媒としては、クレゾールやそのポリマーを溶解
しうる非酸化性の酸が含まれる。好適な酸溶媒の例とし
ては、ポリリン酸、メタンスルホン酸および高濃度の硫
酸あるいはそれらの混合物が挙げられる。さらに適する
溶媒はポリリン酸及びメタンスルホン酸である。また最
も適する溶媒は、ポリリン酸である。
【００１０】溶媒中のポリマー濃度は好ましくは少なく
とも約７重量％であり、さらに好ましくは少なくとも１
０重量％、最も好ましくは少なくとも１４重量％であ
る。最大濃度は、例えばポリマーの溶解性やドープ粘度
といった実際上の取り扱い性により限定される。それら
の限界要因のために、ポリマー濃度は通常では２０重量
％を越えることはない。
とも約７重量％であり、さらに好ましくは少なくとも１
０重量％、最も好ましくは少なくとも１４重量％であ
る。最大濃度は、例えばポリマーの溶解性やドープ粘度
といった実際上の取り扱い性により限定される。それら
の限界要因のために、ポリマー濃度は通常では２０重量
％を越えることはない。
【００１１】好適なポリマーやコポリマーあるいはドー
プは公知の手法により合成される。例えばＷｏｌｆｅ等
の米国特許第４５３３６９３号（１９８５年８月６
日）、Ｓｙｂｅｒｔ等の米国特許第４７７２６７８号
（１９８８年９月２０日）、Ｈａｒｒｉｓの米国特許第
４８４７３５０号（１９８９年７月１１日）に記載され
る方法で合成される。ＰＢＺポリマーは、Ｇｒｅｇｏｒ
ｙ等の米国特許第５０８９５９１号（１９９２年２月８
日）によると、脱水性の酸溶媒中での比較的高温、高剪
断条件下において高反応速度での高分子量化が可能であ
る。
プは公知の手法により合成される。例えばＷｏｌｆｅ等
の米国特許第４５３３６９３号（１９８５年８月６
日）、Ｓｙｂｅｒｔ等の米国特許第４７７２６７８号
（１９８８年９月２０日）、Ｈａｒｒｉｓの米国特許第
４８４７３５０号（１９８９年７月１１日）に記載され
る方法で合成される。ＰＢＺポリマーは、Ｇｒｅｇｏｒ
ｙ等の米国特許第５０８９５９１号（１９９２年２月８
日）によると、脱水性の酸溶媒中での比較的高温、高剪
断条件下において高反応速度での高分子量化が可能であ
る。
【００１２】このようにして重合されるドープから公知
の手段により高強度・高弾性率のポリベンズアゾール繊
維が製造される。例えば米国特許第５２９４３９０号
（１９９４年５月１５日）などに記載された乾湿式紡糸
方法が好適である。
の手段により高強度・高弾性率のポリベンズアゾール繊
維が製造される。例えば米国特許第５２９４３９０号
（１９９４年５月１５日）などに記載された乾湿式紡糸
方法が好適である。
【００１３】本発明ではこのようにして得られるポリベ
ンズアゾール繊維からなる目付１００ｇ／ｍ2 乃至１０
００ｇ／ｍ2 の布帛を用いることを特徴としている。目
付が１００ｇ／ｍ2 未満の場合は目空きが大きくなりす
ぎるため先端の尖った刃物に対する抵抗が小さくなる欠
点を有し、目付が１０００ｇ／ｍ2 を超す場合は布帛の
剛性が高くなりすぎるため着用感が悪くなるという欠点
を有する。
ンズアゾール繊維からなる目付１００ｇ／ｍ2 乃至１０
００ｇ／ｍ2 の布帛を用いることを特徴としている。目
付が１００ｇ／ｍ2 未満の場合は目空きが大きくなりす
ぎるため先端の尖った刃物に対する抵抗が小さくなる欠
点を有し、目付が１０００ｇ／ｍ2 を超す場合は布帛の
剛性が高くなりすぎるため着用感が悪くなるという欠点
を有する。
【００１４】さらに本発明では前記布帛を総目付が３０
００ｇ／ｍ2 乃至６０００ｇ／ｍ2となるように複数層
積層して防刃材料とする。本発明で用いられる布帛の形
態としては織布、不織布、フェルト等、どのような形態
を単独あるいは組み合わせて使用することができる。
００ｇ／ｍ2 乃至６０００ｇ／ｍ2となるように複数層
積層して防刃材料とする。本発明で用いられる布帛の形
態としては織布、不織布、フェルト等、どのような形態
を単独あるいは組み合わせて使用することができる。
【００１５】本発明で使用するポリベンズアゾール繊維
がポリベンズオキサゾール繊維であると比重が有機繊維
としては比較的大きいことから同じ目付の布帛を形成す
る際にコンパクトな布帛を形成することが可能となるた
め、着心地の良い防刃材料を得ることができる。
がポリベンズオキサゾール繊維であると比重が有機繊維
としては比較的大きいことから同じ目付の布帛を形成す
る際にコンパクトな布帛を形成することが可能となるた
め、着心地の良い防刃材料を得ることができる。
【００１６】本発明で使用する布帛は少なくとも片面に
幾何学模様をなす樹脂層を配置していると耐刃性が高く
なり、したがって優れた防刃材料を形成することが可能
となる。無作為な模様の場合は、多層積層した場合に樹
脂部分が存在しない部分が重なる可能性が高くなり、本
発明で必要とする防刃効果が得られなくなり好ましくな
い。また、コーティングなどのように全体に均一に配置
する場合は樹脂の効果が現れにくいため目的とする防刃
性能を得ることが難しくなるため好ましくない。
幾何学模様をなす樹脂層を配置していると耐刃性が高く
なり、したがって優れた防刃材料を形成することが可能
となる。無作為な模様の場合は、多層積層した場合に樹
脂部分が存在しない部分が重なる可能性が高くなり、本
発明で必要とする防刃効果が得られなくなり好ましくな
い。また、コーティングなどのように全体に均一に配置
する場合は樹脂の効果が現れにくいため目的とする防刃
性能を得ることが難しくなるため好ましくない。
【００１７】したがって本発明では規則正しい幾何学模
様であることが重要である。幾何学模様としては格子模
様のように全てが連結しているもの、あるいは千鳥格子
などのように独立した模様が連続するものなどどの様な
形態のものを使用しても本発明の目的とする防刃性能を
向上させる効果を得ることができる。
様であることが重要である。幾何学模様としては格子模
様のように全てが連結しているもの、あるいは千鳥格子
などのように独立した模様が連続するものなどどの様な
形態のものを使用しても本発明の目的とする防刃性能を
向上させる効果を得ることができる。
【００１８】また、本発明で用いる樹脂の種類は熱硬化
性樹脂、熱可塑性樹脂のいずれの種類でも良いが、より
好ましくはより靱性の高い熱可塑性樹脂を選択するほう
が柔軟性が高くなるため、着心地に優れた防刃材料を得
ることが可能となるため好ましい。
性樹脂、熱可塑性樹脂のいずれの種類でも良いが、より
好ましくはより靱性の高い熱可塑性樹脂を選択するほう
が柔軟性が高くなるため、着心地に優れた防刃材料を得
ることが可能となるため好ましい。
【００１９】さらに、本発明で用いる樹脂に無機粒子が
充填されていると樹脂自体の防刃性が向上するため、優
れた防刃材料を得ることが可能となり本発明の目的に適
している。
充填されていると樹脂自体の防刃性が向上するため、優
れた防刃材料を得ることが可能となり本発明の目的に適
している。
【００２０】さらに本発明では、樹脂が布帛表面の１０
％乃至４０％を占めていると非常に高い防刃効果が得ら
れるようになる。１０％未満の場合は樹脂が占めている
領域が小さすぎるため樹脂による防刃性が確保できなく
なる。また、４０％を超す場合は防刃性は高くなるもの
の布帛の剛性が高くなりすぎるため着心地が悪くなる傾
向がある。
％乃至４０％を占めていると非常に高い防刃効果が得ら
れるようになる。１０％未満の場合は樹脂が占めている
領域が小さすぎるため樹脂による防刃性が確保できなく
なる。また、４０％を超す場合は防刃性は高くなるもの
の布帛の剛性が高くなりすぎるため着心地が悪くなる傾
向がある。
【００２１】本発明では上記で説明した樹脂の布帛表面
を占める割合（％）とこの布帛を積層する枚数を掛け合
わせた数値が２００％以上であることが重要である。２
００％を下回る場合、刃の進む角度により樹脂層に当た
る回数が少なくなりすぎるため特に尖った刃物の場合、
抵抗力を発揮できなくなる傾向がある。また、樹脂は同
じ模様、同じ占有率のものあるいは異なる模様、異なる
占有率のものをそれぞれ組合せても本発明の目的とする
耐刃性を高める効果を得ることができる。
を占める割合（％）とこの布帛を積層する枚数を掛け合
わせた数値が２００％以上であることが重要である。２
００％を下回る場合、刃の進む角度により樹脂層に当た
る回数が少なくなりすぎるため特に尖った刃物の場合、
抵抗力を発揮できなくなる傾向がある。また、樹脂は同
じ模様、同じ占有率のものあるいは異なる模様、異なる
占有率のものをそれぞれ組合せても本発明の目的とする
耐刃性を高める効果を得ることができる。
【００２２】本発明により従来の防刃材料に比べ長時間
の着用でも疲労感がなくかつ優れた防刃性能を持つ防刃
材料を提供することが可能となり、人命保護に貢献する
ことができる。
の着用でも疲労感がなくかつ優れた防刃性能を持つ防刃
材料を提供することが可能となり、人命保護に貢献する
ことができる。
【００２３】
【実施例】以下に実施例をあげて、本発明を具体的に説
明するが本発明はこれに限定されるものではない。 実施例１ 強度４２ｇ／ｄ、繊度１０００ｄｅｎの東洋紡績（株）
製ＰＢＯ繊維「ザイロンＡＳ」を用いて目付２５０ｇ／
ｍ2 の平織物を作成した。この織物を２０枚積層して目
付５０００ｇ／ｍ2 の防刃材料を作成した。
明するが本発明はこれに限定されるものではない。 実施例１ 強度４２ｇ／ｄ、繊度１０００ｄｅｎの東洋紡績（株）
製ＰＢＯ繊維「ザイロンＡＳ」を用いて目付２５０ｇ／
ｍ2 の平織物を作成した。この織物を２０枚積層して目
付５０００ｇ／ｍ2 の防刃材料を作成した。
【００２４】実施例２ 強度４２ｇ／ｄ、繊度１０００ｄｅｎの東洋紡績（株）
製ＰＢＯ繊維「ザイロンＡＳ」を用いて目付２５０ｇ／
ｍ2 の平織物を作成した。この織物の表面にナイロン樹
脂からなる長さ２５ｍｍ、幅５ｍｍ厚み１ｍｍの十字形
の模様を表面占有率が１５％になるように図１のように
配置し溶融含浸させた。この織物を１８層積層して目付
４８６０ｇ／ｍ2 の防刃材料を作成した。
製ＰＢＯ繊維「ザイロンＡＳ」を用いて目付２５０ｇ／
ｍ2 の平織物を作成した。この織物の表面にナイロン樹
脂からなる長さ２５ｍｍ、幅５ｍｍ厚み１ｍｍの十字形
の模様を表面占有率が１５％になるように図１のように
配置し溶融含浸させた。この織物を１８層積層して目付
４８６０ｇ／ｍ2 の防刃材料を作成した。
【００２５】実施例３ 強度４２ｇ／ｄ、繊度１０００ｄｅｎの東洋紡績（株）
製ＰＢＯ繊維「ザイロンR ＡＳ」を４１ｍｍに切断しニ
ードルパンチ法により目付８００ｇ／ｍ2 のフェルトを
作成した。このフェルトを６枚積層して目付４８００ｇ
／ｍ2 の防刃材料を作成した。
製ＰＢＯ繊維「ザイロンR ＡＳ」を４１ｍｍに切断しニ
ードルパンチ法により目付８００ｇ／ｍ2 のフェルトを
作成した。このフェルトを６枚積層して目付４８００ｇ
／ｍ2 の防刃材料を作成した。
【００２６】実施例４ 実施例３で用いたフェルトの表面に実施例２と同様に樹
脂を配置し溶融含浸させた。このフェルトを６層積層し
て試験サンプルとした。
脂を配置し溶融含浸させた。このフェルトを６層積層し
て試験サンプルとした。
【００２７】実施例５ 実施例３で用いたフェルトの表面にナイロン樹脂からな
る長さ３０ｍｍ、幅５ｍｍ厚み１ｍｍのＩ字形の模様を
表面占有率が３０％になるように図２のように配置し溶
融含浸させた。この織物を１１層積層して試験サンプル
とした。
る長さ３０ｍｍ、幅５ｍｍ厚み１ｍｍのＩ字形の模様を
表面占有率が３０％になるように図２のように配置し溶
融含浸させた。この織物を１１層積層して試験サンプル
とした。
【００２８】比較例１ 強度２２ｇ／ｄ、繊度３０００ｄの日本アラミド社製ア
ラミド繊維「トワロン」を用いて目付４５０ｇ／ｍ2 の
平織物を作成した。この織物を１１枚積層して目付４９
５０ｇ／ｍ2 の防刃材料を作成した。
ラミド繊維「トワロン」を用いて目付４５０ｇ／ｍ2 の
平織物を作成した。この織物を１１枚積層して目付４９
５０ｇ／ｍ2 の防刃材料を作成した。
【００２９】比較例２ 実施例１で使用した織物を１０枚積層して目付２５００
ｇ／ｍ2 の防刃材料を作成した。
ｇ／ｍ2 の防刃材料を作成した。
【００３０】比較例３ 実施例３で使用したフェルトを１０枚積層して目付８０
００ｇ／ｍ2 の防刃材料を作成した。
００ｇ／ｍ2 の防刃材料を作成した。
【００３１】実施例６ 実施例３で用いたフェルトの表面にナイロン樹脂からな
る長さ１５ｍｍ、幅１０ｍｍ厚み１ｍｍのＩ字形の模様
を表面占有率が５０％になるように図３のように配置し
溶融含浸させた。この織物を１１層積層して試験サンプ
ルとした。
る長さ１５ｍｍ、幅１０ｍｍ厚み１ｍｍのＩ字形の模様
を表面占有率が５０％になるように図３のように配置し
溶融含浸させた。この織物を１１層積層して試験サンプ
ルとした。
【００３２】防刃性の評価は以下の方法で行った。先端
に両刃のブーツナイフを取りつけた総重量を３．０ｋｇ
の重錘準備し、ガイドを介して垂直に落下する装置を作
成した。試料は厚み２００ｍｍのＮＩＪ−０１０１．０
３に記載されている粘土「ローマプラスチーナＮｏ．
１」の上に置き、ナイフが中央に当たるように設置し
た。高さ５０ｃｍより重錘を落下させ、粘土に貫入した
長さを実測した。この値が小さいほど耐刃性が良いこと
になる。
に両刃のブーツナイフを取りつけた総重量を３．０ｋｇ
の重錘準備し、ガイドを介して垂直に落下する装置を作
成した。試料は厚み２００ｍｍのＮＩＪ−０１０１．０
３に記載されている粘土「ローマプラスチーナＮｏ．
１」の上に置き、ナイフが中央に当たるように設置し
た。高さ５０ｃｍより重錘を落下させ、粘土に貫入した
長さを実測した。この値が小さいほど耐刃性が良いこと
になる。
【００３３】着心地の評価は実際に着用できるベスト状
仕上げたものを試作し、被験者３名による官能試験によ
り評価した。 ◎：非常に良好、○：良好、△：やや不良、×：非常に
不良 以上の評価結果を表１に示す。
仕上げたものを試作し、被験者３名による官能試験によ
り評価した。 ◎：非常に良好、○：良好、△：やや不良、×：非常に
不良 以上の評価結果を表１に示す。
【００３４】
【表１】
【００３５】
【発明の効果】本発明により耐刃性および着用性に優れ
た防刃材料を提供することができる。
た防刃材料を提供することができる。
【図１】布帛面に付与された樹脂の幾何学模様の一例
（表面占有率１５％）である。
（表面占有率１５％）である。
【図２】布帛面に付与された樹脂の幾何学模様の一例
（表面占有率３０％）である。
（表面占有率３０％）である。
【図３】布帛面に付与された樹脂の幾何学模様の一例
（表面占有率５０％）である。
（表面占有率５０％）である。
【図４】本発明の積層品の断面の一例である。
１ 布帛 ２ 樹脂の模様
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） // Ａ４１Ｄ 13/00 Ａ４１Ｄ 31/00 ５０３Ｅ ４Ｌ０４８ 31/00 ５０３ 31/02 Ａ 31/02 Ｄ０１Ｆ 6/74 Ｚ Ｄ０１Ｆ 6/74 Ｄ０６Ｍ 17/00 Ｈ Ｆターム(参考） 3B011 AA01 AB04 AC04 4F100 AA00A AA00H AK01A AK48 AK80A AK80B BA02 BA11 CA23A DE01A DE01H DG11A DG11B EH01 EJ82A GB90 HB00A JB16A JL00 4L032 AA06 AB02 AB04 AC06 DA01 EA06 4L035 DD14 DD19 EE09 FF01 FF04 FF05 FF10 MD06 MD07 4L047 AA26 AB03 CA04 CA05 CB10 CC01 DA00 4L048 AA19 AA48 AB01 AB10 AC09 BA01 CA01 CA15 DA01 DA41
Claims (7)
- 【請求項１】 引張強度が３０ｇ／ｄのポリベンズアゾ
ール繊維を使用した目付が１００ｇ／ｍ2 乃至１０００
ｇ／ｍ2 の布帛を総目付が３０００ｇ／ｍ2乃至６００
０ｇ／ｍ2 となるように複数層積層したことを特徴とす
る防刃材料。 - 【請求項２】 前記ポリベンズアゾール繊維がポリベン
ズオキサゾール繊維であることを特徴とする請求項１に
記載の防刃材料。 - 【請求項３】 前記布帛の少なくとも片面に幾何学模様
をなす樹脂が含浸されていることを特徴とする請求項１
に記載の防刃材料。 - 【請求項４】 前記樹脂が熱可塑性樹脂からなることを
特徴とする請求項１に記載の防刃材料。 - 【請求項５】 前記樹脂に無機粒子が充填されているこ
とを特徴とする請求項１に記載の防刃材料。 - 【請求項６】 前記樹脂が布帛表面の１０％乃至４０％
を占めていることを特徴とする請求項１に記載の防刃材
料。 - 【請求項７】 布帛表面を占める割合（％）と積層枚数
を掛け合わせた数値が２００％以上となることを特徴と
する請求項１に記載の防刃材料。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10261620A JP2000088497A (ja) | 1998-09-16 | 1998-09-16 | 防刃材料 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10261620A JP2000088497A (ja) | 1998-09-16 | 1998-09-16 | 防刃材料 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000088497A true JP2000088497A (ja) | 2000-03-31 |
Family
ID=17364436
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10261620A Pending JP2000088497A (ja) | 1998-09-16 | 1998-09-16 | 防刃材料 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000088497A (ja) |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100372083B1 (ko) * | 2000-07-14 | 2003-02-11 | 주식회사 에어리산업 | 방도천 및 그 제조방법 |
| JP2008273008A (ja) * | 2007-04-27 | 2008-11-13 | Kinboshi:Kk | 圧延成形防刃セラミック樹脂複合シート |
| JP2010515008A (ja) * | 2006-12-27 | 2010-05-06 | イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー | 軟質防弾布及びそれから製造された物品 |
| JP2010230239A (ja) * | 2009-03-27 | 2010-10-14 | Fukushima Prefecture | 防刃用衣料素材 |
| JP2010533606A (ja) * | 2007-03-21 | 2010-10-28 | ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド | 耐被弾衝撃性の複合布地構造体 |
| JP2013252710A (ja) * | 2000-07-06 | 2013-12-19 | Higher Dimension Medical Inc | 柔軟な浸入抵抗性織物及びその製法 |
| US10455875B2 (en) | 2007-06-06 | 2019-10-29 | Higher Dimension Materials, Inc. | Cut, abrasion and/or puncture resistant knitted gloves |
| CN113430839A (zh) * | 2021-07-13 | 2021-09-24 | 哈尔滨工业大学 | 一种利用高性能苯并唑类聚合物制备致密芳纶取芯软袋的方法 |
-
1998
- 1998-09-16 JP JP10261620A patent/JP2000088497A/ja active Pending
Cited By (11)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013252710A (ja) * | 2000-07-06 | 2013-12-19 | Higher Dimension Medical Inc | 柔軟な浸入抵抗性織物及びその製法 |
| JP2017081166A (ja) * | 2000-07-06 | 2017-05-18 | ハイアー ディメンション マテリアルズ、インコーポレイテッド | 柔軟な貫通抵抗性織物及び製造方法 |
| KR100372083B1 (ko) * | 2000-07-14 | 2003-02-11 | 주식회사 에어리산업 | 방도천 및 그 제조방법 |
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| JP2010230239A (ja) * | 2009-03-27 | 2010-10-14 | Fukushima Prefecture | 防刃用衣料素材 |
| JP4566265B2 (ja) * | 2009-03-27 | 2010-10-20 | 福島県 | 防刃用衣料素材 |
| CN113430839A (zh) * | 2021-07-13 | 2021-09-24 | 哈尔滨工业大学 | 一种利用高性能苯并唑类聚合物制备致密芳纶取芯软袋的方法 |
| CN113430839B (zh) * | 2021-07-13 | 2022-05-31 | 哈尔滨工业大学 | 一种利用高性能苯并唑类聚合物制备致密芳纶取芯软袋的方法 |
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