JP2000088134A - 保安機能を有する弁装置 - Google Patents

保安機能を有する弁装置

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JP2000088134A
JP2000088134A JP10262938A JP26293898A JP2000088134A JP 2000088134 A JP2000088134 A JP 2000088134A JP 10262938 A JP10262938 A JP 10262938A JP 26293898 A JP26293898 A JP 26293898A JP 2000088134 A JP2000088134 A JP 2000088134A
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Japan
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valve
valve body
lock cylinder
opening
guide member
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JP10262938A
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English (en)
Inventor
Osamu Uchisawa
内澤  修
Yasuhiro Chiba
康広 千葉
Toshikatsu Meguro
俊勝 目黒
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Motoyama Eng Works Ltd
Original Assignee
Motoyama Eng Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、弁体の不所望な開閉操作を確実に禁
止することができ、しかも、操作性に優れた弁装置の提
供を目的とする。 【解決手段】弁装置は、弁箱23に連結された弁ガイド29
と;弁ガイドの内部に収容された弁体52と;弁体を閉弁
位置又は開弁位置にロックするロック機構61と;を備え
ている。ロック機構は、弁体の軸回り方向に回動可能な
ロックシリンダ62と、ロックシリンダの挿入孔65に取り
出し可能に挿入され、弁体を軸回り方向に回動させる操
作子63と、弁ガイドに対するロックシリンダの自由な回
動を制限するとともに、ロックシリンダの挿入孔に操作
子を挿入した時に、操作子の側縁の形状に基づいてロッ
クシリンダ内に引っ込む複数のタンブラー72と、弁体が
軸回り方向に回動された時に弁体の回動運動を軸方向へ
の往復運動に変換し、弁体を閉弁位置又は開弁位置に選
択的に移動させるカム溝57と、を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、弁体を閉弁位置お
よび開弁位置に夫々ロックする保安機能を備えた弁装置
に係り、特にその弁体をロックするための構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】流体が流れる配管経路の途中には、流体
の流量を制御する手動式の弁装置が設置されている。こ
の種の弁装置は、弁座を有する弁箱と、この弁箱に支持
され、上記弁座に押し付けられる閉弁位置と、弁座から
離脱される開弁位置とに亘って移動可能な弁体と、この
弁体を閉弁位置又は開弁位置に選択的に移動させるハン
ドルとを備えている。
【0003】従来の弁装置では、ハンドルが弁箱の外方
に露出されているため、何人でも簡単にハンドルを開閉
操作し得るような状況にある。つまり、制御すべき流体
の取り扱いあるいは流体の流れ経路についての認識を持
たない第三者がハンドルを操作すると、誤操作に基づく
不適切な流量制御により、流体が漏洩したり、配管破損
の原因となるといった問題が生じてくる。
【0004】特に図13に示すように、将来の拡張を見
越して主配管1から分岐された枝管2に常閉形の弁装置
3が設置された配管系では、弁装置3の下流側に位置す
る枝管2の端末が盲栓4によって塞がれている。そのた
め、弁装置3が第三者によって不所望に開操作されてし
まうと、弁装置3と盲栓4との間に主配管1を流れる流
体が入り込んでしまう。この流体が高圧あるいは危険性
を有している場合、たとえ弁装置3を閉弁位置に戻した
としても、危険な流体が枝管2の内部に残ってしまうの
で、配管の拡張に伴って盲栓4を外した時に、流体が枝
管2の端末から噴出し、事故の発生原因となることがあ
り得る。
【0005】このようなことから、従来、弁装置3の誤
操作を防止するため、図14に示すように、弁装置3の
弁箱5に取り付けて使用する保安部品6や、「特表平7
−507860号公報」に見られるようなロック機構付
きの弁装置が知られている。
【0006】上記保安部品6は、弁装置3のハンドル7
を取り外し可能に覆うカバー8と、このカバー8をハン
ドル7を覆った状態にロックする南京錠9とを備えてい
る。カバー8は、開閉可能に連結された一対のカバー部
材10a,10bを有し、これらカバー部材10a,1
0bの互いに突き合わせられる端部に、フック部11
a,11bが形成されている。
【0007】そのため、弁装置3のハンドル7を覆うよ
うにカバー部材10a,10bを突き合わせた後、これ
らカバー部材10a,10bのフック部11a,11b
に南京錠9の掛け金12を通してカバー部材10a,1
0bをロックすれば、ハンドル7に手を触れることがで
きなくなり、このハンドル7の自由な開閉操作を禁止す
ることができる。
【0008】一方、上記公表特許公報に開示されたロッ
ク機構付きの弁装置は、弁体を閉弁位置と開弁位置とに
亘って回動させる弁軸を有している。弁軸は、弁箱の外
方に突出されており、この弁軸の突出端にハンドルが固
定されている。
【0009】このハンドルには、第1および第2の操作
部材が支持されている。第1の操作部材は、ハンドル内
に押し込まれるロック解除位置と、ハンドルの外方に突
出されるロック位置とに亘ってスライド可能となってい
る。この第1の操作部材は、常にロック位置に向けて弾
性的に付勢されている。そして、第1の操作部材のスラ
イド方向は、弁軸と直交されており、この第1の操作部
材には、スライド方向に延びるカム溝が形成されてい
る。
【0010】第2の操作部材は、弁軸の軸方向にスライ
ド可能となっている。この第2のスライド部材は、上記
カム溝に嵌合された従動ピンと、上記弁軸と平行をなし
て上記弁箱に向けて延びるロックピンとを備えている。
【0011】そのため、第1の操作部材がロック位置に
移動されている状態では、第2の操作部材がカム溝の形
状に応じて弁箱の方向に押圧され、そのロックピンが弁
箱に引っ掛かっている。よって、第1の操作部材をロッ
ク解除位置に向けてハンドルの内部に押し込まない限
り、ハンドルの自由な回動が禁止されており、これによ
り弁体が閉弁位置又は開弁位置にロックされるようにな
っている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記保安部品6は、弁
装置3とは独立した別部品であるため、この保安部品6
を用いてハンドル7の開閉操作を禁止するには、弁装置
3へのカバー8の取り付け作業や南京錠9を用いたカバ
ー8のロック作業を必要とする。また、ハンドル7を開
閉操作するには、南京錠9によるカバー8のロックを解
除した後に、カバー部材10a,10bを分離させて、
カバー8を弁装置3から取り外すといった面倒な作業を
必要とする。
【0013】そのため、保安部品6の脱着に手間を要
し、作業性が悪くなるといった不具合がある。一方、上
記公表特許公報に記載されたロック機構付きの弁装置に
よると、ハンドルを握って第1の操作部材を押し込むこ
とで、このハンドルひいては弁体のロックを解除するこ
とができる。そのため、上記保安部品6のような格別な
カバー8の脱着作業や南京錠9の施錠および施錠解除操
作が不要となり、ハンドルのロックおよびロック解除時
の操作性が良好となる。
【0014】しかしながら、この弁装置では、第1の操
作部材を単にハンドル内に押し込むだけの単純な操作で
ハンドルのロックが解除されてしまうので、このことを
認識していれば、第三者でも容易にハンドルの開閉操作
を行なうことができる。
【0015】したがって、操作性の面では優れるもの
の、弁装置の誤操作を確実に禁止することができなくな
り、安全性や信頼性の点においていま一歩改善の余地が
残されている。
【0016】本発明は、このような事情にもとづいてな
されたもので、弁体の不所望な開閉操作を確実に禁止す
ることができ、しかも、操作性に優れる弁装置の提供を
目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係る本発明の弁装置は、弁座を有する弁
箱と;この弁箱に連結された筒状の弁ガイドと;この弁
ガイドの内部に収容され、その軸回り方向に回動しつ
つ、上記弁座に押し付けられる閉弁位置と、上記弁座か
ら離脱される開弁位置とに亘って軸方向に移動可能な弁
体と;この弁体を閉弁位置および開弁位置にロックする
ためのロック機構と;を備えている。そして、上記ロッ
ク機構は、上記弁体と同軸状をなしてその軸回り方向に
沿う所定の角度範囲に亘って回動可能に上記弁ガイドに
支持されるとともに、この弁ガイドの軸方向に延びる挿
入孔を有するロックシリンダと、このロックシリンダの
挿入孔に取り出し可能に挿入され、この挿入孔への挿入
時に上記弁体に取り外し可能に係合されて、この弁体を
軸回り方向に回動させる操作子と、上記ロックシリンダ
に支持され、このロックシリンダの径方向外側に向けて
突没可能に突出されて上記弁ガイドに引っ掛かり、この
弁ガイドに対するロックシリンダの自由な回動を制限す
るとともに、上記ロックシリンダの挿入孔に上記操作子
を挿入した時に、この操作子の形状に基づいて上記ロッ
クシリンダ内に引っ込み、上記弁ガイドに対するロック
シリンダの回動を可能とする複数のタンブラーと、上記
弁体が上記操作子によって軸回り方向に回動された時
に、この弁体の回動運動を軸方向への往復運動に変換
し、上記弁体を閉弁位置又は開弁位置に選択的に移動さ
せる変換手段と、を備えていることを特徴としている。
【0018】このような構成において、弁体を閉弁位置
から開弁又は開弁位置から閉弁位置に移動させるには、
操作子をロックシリンダの挿入孔に挿入する。この挿入
により、複数のタンブラーがロックシリンダ内に引っ込
み、タンブラーと弁ガイドとの係合が解除される。その
ため、ロックシリンダが操作子と共に回動可能な状態に
移行するので、この操作子を介して弁体を所定の角度範
囲に亘って回動させることが可能となり、この弁体が変
換手段を介して開弁位置又は閉弁位置のいずれかに移動
される。
【0019】ロックシリンダのタンブラーは、操作子の
形状に基づいてロックシリンダ内に引っ込むので、形状
が相違する他の操作子を挿入孔に挿入した場合には、タ
ンブラーは、ロックシリンダの内部に引っ込むことな
く、その外側に突出されたままの状態に保たれる。その
ため、タンブラーと弁ガイドとの係合が解除されず、ロ
ックシリンダひいては弁体の回動が妨げられる。
【0020】この結果、ロックシリンダのタンブラーに
対応する適切な形状を有する固有の操作子が存在するこ
とになり、この操作子を有していない第三者による弁体
の開閉操作を確実に禁止することができる。
【0021】また、操作子をロックシリンダから取り外
せば、弁体と操作子との係合が解除されるので、この弁
体を回動させることができなくなり、弁体が閉弁位置又
は開弁位置のいずれかに保持される。そのため、従来の
ような格別な保安部品の脱着作業や施錠作業が不要とな
る。
【0022】請求項2に係る本発明の弁装置によると、
上記請求項1に記載された変換手段は、弁体の外周面に
形成されたカム溝と、弁ガイドの内面に支持され、カム
溝に回転自在に嵌合されたローラとを備えている。そし
て、上記カム溝は、上記弁体の外周面において螺旋状に
傾斜され、このカム溝の形状にもとづいて上記弁体が軸
回り方向に回動しつつ、軸方向に往復運動されることを
特徴としている。
【0023】このような構成によれば、弁体を回動させ
た際にカム溝とローラとの嵌合部分に生じる摺動抵抗を
小さく抑えることができ、弁体の回動運動を軸方向に沿
う往復運動に円滑に変換することができる。そのため、
弁体の閉弁位置および開弁位置への操作を少ない力で容
易に行なうことができ、操作性が向上する。
【0024】請求項3に係る本発明の弁装置によると、
上記請求項2に記載されたカム溝は、弁体が閉弁位置に
移動された時にローラが位置される第1の端部と、弁体
が開弁位置に移動された時にローラが位置される第2の
端部とを有し、このカム溝の第1の端部付近の傾斜角度
は、第2の端部付近の傾斜角度よりも小さく定められて
いることを特徴としている。
【0025】このような構成によれば、弁体のカム溝
は、閉弁位置および開弁位置に対応する第1および第2
の端部を有するので、弁箱に対し所定の方向性を持たせ
てガイド部材を連結すれば、自ずとロックシリンダの周
方向への位置決めがなされる。このため、従来一般的な
ねじを用いて回動運動を往復直線運動に変換する機構に
比べて、弁箱にロックシリンダを取り付ける際の位置決
め作業を容易に行なうことができる。
【0026】また、上記構成によると、カム溝の傾斜角
度は、開弁位置から閉弁位置に近づくに従い緩やかとな
っているので、弁体を弁座にしっかりと押し付けたい閉
弁位置において、弁体を軸方向に押圧する力の増幅率を
最大とすることができる。
【0027】請求項4に係る本発明の弁装置によると、
上記請求項1に記載されたロックシリンダは、挿入孔が
開口された端部にフランジ状の開度表示部を有し、この
開度表示部に弁体が閉弁位置又は開弁位置のいずれの位
置に移動されているか否かを示す複数の指標が付されて
いるとともに、このロックシリンダの開度表示部は、弁
ガイドに支持されたカバーによって覆われており、この
カバーは、上記ロックシリンダが操作子によって回動さ
れた時に、上記弁体の位置に対応した指標を露出させる
窓部を備えていることを特徴としている。
【0028】このような構成によれば、操作子を介して
ロックシリンダを回動させると、これに追従して開度表
示部が一体に回動し、弁体が閉弁位置又は開弁位置に達
した時点で、カバーの窓部に弁体の位置を示す指標が現
れる。そのため、操作子を挿入孔から取り出した状態で
も、カバーの窓部を見ることで弁体が閉弁位置又は開弁
位置に移動されているか否かを知ることができる。
【0029】しかも、ロックシリンダの端部を弁体の開
度表示用として利用することができ、弁体の開度を表示
する専用のインディケータを省略することができる。請
求項5に係る本発明の弁装置によると、上記請求項1に
記載された操作子は、挿入孔の軸方向に延びる側縁を有
し、この側縁におけるタンブラーに対応する位置に形状
が異なる複数の刻みが形成されているとともに、上記タ
ンブラーは、夫々上記操作子が貫通可能な同一の開口形
状の貫通孔を有し、この貫通孔の開口位置は、上記刻み
に対応してタンブラー毎に互いに異なっていることを特
徴としている。
【0030】このような構成によれば、タンブラー毎に
操作子が貫通する貫通孔の開口位置が異なっているの
で、これら貫通孔の開口位置に対応するような刻みを有
する操作子を挿入孔に挿入しない限り、タンブラーがロ
ックシリンダの内部に引っ込まなくなり、これらタンブ
ラーと弁ガイドとの係合を解除することができない。し
たがって、ロックシリンダの回動が不可能となり、弁体
の不所望な開閉操作を確実に禁止することができる。
【0031】上記目的を達成するため、請求項6に係る
本発明の弁装置は、弁座を有する弁箱と;この弁箱に連
結された筒状の第1のガイド部材と;この第1のガイド
部材の上記弁箱とは反対側の端部に支持された筒状の第
2のガイド部材と;上記第1のガイド部材の内部に収容
され、その軸回り方向に90°の角度範囲に亘って回動
しつつ、上記弁座に押し付けられる閉弁位置と、上記弁
座から離脱される開弁位置とに亘って軸方向に移動可能
な弁体と;この弁体を閉弁位置および開弁位置にロック
するためのロック機構と;を備えている。そして、上記
ロック機構は、上記弁体と同軸状をなしてその軸回り方
向に回動可能に上記第2のガイド部材に支持されるとと
もに、この第2のガイド部材の軸方向に延びる挿入孔を
有するロックシリンダと、このロックシリンダの挿入孔
に取り出し可能に挿入され、この挿入孔への挿入時に上
記弁体に取り外し可能に係合されて、この弁体を軸回り
方向に回動させる操作子と、上記ロックシリンダに支持
され、このロックシリンダの径方向外側に向けて突没可
能に突出されて上記第2のガイド部材に引っ掛かり、こ
の第2のガイド部材に対するロックシリンダの自由な回
動を制限するとともに、上記ロックシリンダの挿入孔に
上記操作子を挿入した時に、この操作子の形状に基づい
て上記ロックシリンダ内に引っ込み、上記第2のガイド
部材に対するロックシリンダの回動を可能とする複数の
タンブラーと、上記ロックシリンダの弁体側の端部に支
持され、このロックシリンダの径方向外側に向けて突出
された先端を有するストッパと、上記弁体が上記操作子
によって軸回り方向に回動された時に、この弁体の回動
運動を軸方向への往復運動に変換し、上記弁体を閉弁位
置又は開弁位置に選択的に移動させる変換手段と、を含
んでいる。上記第2のガイド部材は、上記弁体側に位置
された第1の端面と、この第1の端面とは第2のガイド
部材の軸方向に沿う反対側に位置された第2の端面と、
これら第1および第2の端面に夫々開口されるととも
に、上記ロックシリンダが挿通されたシリンダ挿通孔
と、このシリンダ挿通孔の内面に周方向に180°の角
度間隔を存して形成され、上記タンブラーが取り外し可
能に引っ掛かる一対の係合部と、上記第1および第2の
端面に形成され、上記ストッパが摺動可能に係合するこ
とにより上記ロックシリンダの回動角度を90°に制限
する第1および第2の回動制限溝と、を備えており、上
記第1および第2の回動制限溝は、上記シリンダ挿通孔
の周方向に90°位相をずらした位置に形成され、上記
第2のガイド部材は、第1の端面を上記弁体に向けた姿
勢又は第2の端面を上記弁体に向けた姿勢のいずれかに
選択的に取り外し可能に上記第1のガイド部材に支持さ
れていることを特徴としている。
【0032】このような構成において、弁体を閉弁位置
から開弁位置又は開弁位置から閉弁位置に移動させるに
は、操作子をロックシリンダの挿入孔に挿入する。この
挿入により、複数のタンブラーがロックシリンダ内に引
っ込み、これらタンブラーと第2のガイド部材との係合
が解除される。そのため、ロックシリンダが操作子と共
に回動可能な状態に移行するので、この操作子を介して
弁体を90°の角度範囲に亘って回動させることがで
き、この回動により弁体が変換手段を介して閉弁位置又
は開弁位置のいずれかに移動される。
【0033】ロックシリンダのタンブラーは、操作子の
形状に基づいてロックシリンダ内に引っ込むので、形状
が異なる他の操作子を挿入孔に挿入したとしても、タン
ブラーは、ロックシリンダの内部に引っ込むことなく、
その外側に突出されたままの状態に保たれる。このた
め、タンブラーと第2のガイド部材との係合が解除され
ず、ロックシリンダひいては弁体の回動が妨げられる。
【0034】この結果、ロックシリンダのタンブラーに
対応する適切な形状を有する固有の操作子が存在するこ
とになり、この操作子を持たない第三者による弁体の開
閉操作を確実に禁止することができる。
【0035】また、操作子をロックシリンダから取り外
せば、弁体を回動させることができなくなり、この弁体
が閉弁位置又は開弁位置のいずれかに保持される。その
ため、従来のような格別な保安部品ーの脱着作業や施錠
作業が不要となる。
【0036】しかも、上記構成によると、タンブラーが
引っ掛かる第2のガイド部材の係合部は、ロックシリン
ダの軸回り方向に180°の間隔を存して配置されてい
るので、開弁位置に対応する位置にロックシリンダが回
動された時にタンブラーが一方の係合部に引っ掛かると
すれば、ここから閉弁位置に対応する位置に向けてロッ
クシリンダが90°回動された時点では、タンブラーは
第2のガイド部材のシリンダ挿通孔の内面と向かい合っ
た状態となる。
【0037】そのため、弁体が閉弁位置にある限り、タ
ンブラーはロックシリンダの径方向外側に突出すること
ができず、それ故、操作子を挿入孔から取り出そうとし
ても、その側縁にタンブラーが引っ掛かってしまい、操
作子の取り出しが不可能となる。よって、操作子は、弁
体が開弁位置にある時のみ挿入孔への挿入および取り出
しが可能となる。
【0038】これに対し、閉弁位置に対応する位置にロ
ックシリンダが回動された時にタンブラーが一方の係合
部に引っ掛かるとすれば、ここから開弁位置に対応する
位置に向けてロックシリンダが90°回動された時点で
は、タンブラーは第2のガイド部材のシリンダ挿通孔の
内面と向かい合った状態となる。そのため、弁体が開弁
位置にある限り、タンブラーはロックシリンダの径方向
外側に突出することができず、それ故、操作子を挿入孔
から取り出そうとしても、その側縁にタンブラーが引っ
掛かってしまい、操作子の取り出しが不可能となる。よ
って、操作子は、弁体が閉弁位置にある時のみ挿入孔へ
の挿入および取り出しが可能となる。
【0039】この際、上記係合部を有する第2のガイド
部材は、その軸方向両端の第1および第2の端面に、ロ
ックシリンダのストッパと係合することで、このロック
シリンダの回動角度を90°に制限する第1および第2
の回動制限溝を有し、これら回動制限溝は90°位相が
ずれている。
【0040】そのため、第1の端面を弁体側に向けた姿
勢で第2のガイド部材を設置した場合に、ストッパが第
1の回動制限溝に係合しているとすれば、第2の端面を
弁体側に向けるとともに、ロックシリンダの軸回り方向
に90°位相をずらした姿勢で第2のガイド部材を設置
すると、今度は第2の回動制限溝にストッパが係合し、
ロックシリンダの回動角度を90°に制限する。
【0041】そして、上記のように、第2のガイド部材
の第1の端面が弁体と向かい合っている場合に、弁体が
開弁位置に移動された時に操作子の着脱が可能であると
すれば、第2の端面を弁体側に向けた姿勢で第2のガイ
ド部材を設置すると、操作子は、弁体が閉弁位置に移動
された時のみ着脱が可能な状態に移行する。
【0042】この結果、第1のガイド部材に対する第2
のガイド部材の取り付け姿勢を軸方向に反転させること
で、操作子が着脱可能となる状態を弁位置あるいは開弁
位置のいずれかに設定することができる。
【0043】上記目的を達成するため、請求項7に係る
本発明の弁装置は、弁座を有する弁箱と;この弁箱に連
結された筒状の弁ガイドと;この弁ガイドの内部に収容
され、その軸回り方向に所定の角度範囲に亘って回動し
つつ、上記弁座に押し付けられる閉弁位置と、上記弁座
から離脱される開弁位置とに亘って軸方向に移動可能な
弁体と;この弁体に形成され、弁体の弁箱とは反対側の
端面に開口された凹部と、この凹部の内面に連なるとと
もに、上記端面に開口されたキー溝状の嵌合溝とを有す
る軸挿入部と;この軸挿入部の凹部に取り外し可能に挿
入される軸本体と、この軸本体の外周面から突出されて
上記嵌合溝に取り外し可能に挿入されるブレード部とを
有し、上記弁体を軸回り方向に所定の角度範囲に亘って
回動させるための操作子と;上記弁体が上記操作子によ
って軸回り方向に回動された時に、この弁体の回動運動
を直線運動に変換し、上記弁体を閉弁位置又は開弁位置
に選択的に移動させる変換手段と;上記弁ガイドに支持
され、上記弁体の端面を覆うとともに、上記凹部に連な
る開口部を有するカバーと;このカバーの開口部の周縁
部に上記弁体の回動角度に対応した角度間隔を存して配
置され、上記操作子のブレード部が取り出し可能に挿通
されるとともに、上記弁体が閉弁位置および開弁位置に
移動された時に、この弁体の嵌合溝に連なる第1および
第2の挿入溝と;を備えていることを特徴としている。
【0044】このような構成において、弁体を閉弁位置
から開弁位置又は開弁位置から閉弁位置に移動させるに
は、まず、操作子の軸本体をカバーの開口部を介して弁
体の凹部に挿入する。この時、軸本体の外周面にはブレ
ード部が存在するが、弁体が閉弁位置および開弁位置に
ある限り、この弁体の嵌合溝がカバーの第1および第2
の挿入溝のいずれかに連なっているので、このブレード
部をカバーの挿入溝を通じてロックシリンダの嵌合溝に
挿入することができる。
【0045】そのため、操作子から弁体への回動力の伝
達が可能となり、この操作子を介して弁体を所定の角度
範囲に亘って回動させることができるとともに、この回
動により弁体が変換手段を介して開弁位置又は閉弁位置
のいずれかに移動される。
【0046】弁体の軸挿入部はキー溝状の嵌合溝を有す
るので、この嵌合溝に挿入可能なブレード部を有する操
作子を用いない限り、弁体を回動させることができな
い。このため、弁体の軸挿入部に対応する固有の操作子
が存在することになり、この操作子を持たない第三者に
よる弁体の開閉操作を確実に禁止することができる。
【0047】しかも、複数の弁装置の軸挿入部の形状お
よび寸法を共通化しておけば、一つの操作子で複数の弁
装置を開閉操作することができ、特に配管上に複数の弁
装置が設置されている場合に、その開閉時の操作性をよ
り一層高めることができる。
【0048】また、操作子を弁体の軸挿入部から取り外
せば、弁体と操作子との係合が解除されて弁体を回動さ
せることができなくなり、弁体が閉弁位置又は開弁位置
のいずれかに保持される。そのため、従来の如き格別な
保安部品の脱着作業や施錠操作が不要となる。
【0049】請求項8に係る本発明の弁装置によると、
上記請求項7に記載された弁体は、カバーによって覆わ
れたフランジ状の開度表示部を有し、この開度表示部に
上記弁体が閉弁位置又は開弁位置のいずれの位置に移動
されているか否かを示す複数の指標が付されているとと
もに、上記カバーは、上記弁体が上記操作子によって回
動された時に、この弁体の位置に対応した上記指標を露
出させる窓部を備えていることを特徴としている。
【0050】このような構成によれば、操作子を介して
弁体を回動させると、これに追従して開度表示部が一体
に回動し、弁体が閉弁位置又は開弁位置に達した時点
で、カバーの窓部に弁体の位置を示す指標が現れる。そ
のため、操作子を挿入孔から取り出した状態でも、カバ
ーの窓部を見ることで弁体が閉弁位置又は開弁位置のい
ずれに移動されているか否かを知ることができる。
【0051】しかも、弁体の端部を開度表示用として利
用することができ、弁体の開度を表示する専用のインデ
ィケータを省略することができる。上記目的を達成する
ため、請求項9に係る本発明の弁装置は、弁座を有する
弁箱と;この弁箱に連結された筒状の弁ガイドと;この
弁ガイドの内部に収容され、その軸回り方向に所定の角
度範囲に亘って回動しつつ、上記弁座に押し付けられる
閉弁位置と、上記弁座から離脱される開弁位置とに亘っ
て軸方向に移動可能な弁体と;この弁体に形成され、弁
体の弁座とは反対側の端面に開口された凹部と、この凹
部の内面に連なるとともに、上記端面に開口されたキー
溝状の嵌合溝とを有する軸挿入部と;この軸挿入部の凹
部に取り外し可能に挿入される軸本体と、この軸本体の
外周面から突出されて上記嵌合溝に取り外し可能に挿入
されるブレード部とを有し、上記弁体を軸回り方向に回
動させるための操作子と;上記弁体が上記操作子によっ
て軸回り方向に所定の角度回動された時に、この弁体の
回動運動を直線運動に変換し、上記弁体を閉弁位置又は
開弁位置に選択的に移動させる変換手段と;上記弁ガイ
ドに支持され、上記弁体の端面を覆うとともに、上記凹
部に連なる開口部を有するカバーと;このカバーの開口
部の周縁部に形成され、上記弁体が閉弁位置又は開弁位
置に回動された時に、この弁体の嵌合溝に連なる単一の
挿入溝と;を備えていることを特徴としている。
【0052】このような構成において、弁体を閉弁位置
から開弁位置又は開弁位置から閉弁位置に移動させるに
は、まず、操作子の軸本体をカバーの開口部を介して弁
体の凹部に挿入する。この時、軸本体の外周面には、ブ
レード部が存在するが、弁体が閉弁位置又は開弁位置に
ある限り、この弁体の嵌合溝がカバーの挿入溝に連なっ
ているので、このブレード部をカバーの挿入溝を通じて
嵌合溝に挿入することができる。
【0053】そのため、操作子から弁体への回動力の伝
達が可能となり、この操作子を介して弁体を所定の角度
範囲に亘って回動させることができるとともに、この回
動により弁体が変換手段を介して開弁位置又は閉弁位置
のいずれかに移動される。
【0054】弁体の軸挿入部は嵌合溝を有するので、こ
の嵌合溝に挿入可能なブレード部を有する操作子を用い
ない限り、弁体を回動させることができない。このた
め、弁体の軸挿入部に対応する固有の操作子が存在する
ことになり、この操作子を持たない第三者による弁体の
開閉操作を確実に禁止することができる。
【0055】しかも、複数の弁装置の軸挿入部の形状お
よび寸法を共通化しておけば、一つの操作子で複数の弁
装置を開閉操作することができ、特に配管上に複数の弁
装置が設置されている場合に、その開閉時の操作性をよ
り一層高めることができる。
【0056】また、操作子を弁体の軸挿入部から取り外
せば、この弁体を回動させることができなくなり、弁体
が閉弁位置又は開弁位置のいずれかに保持される。その
ため、従来の如き格別な保安部品の脱着作業や施錠操作
が不要となる。
【0057】さらに、弁体が開弁位置に回動された時
に、カバーの挿入溝が弁体の嵌合溝に連なるとすれば、
弁体が開弁位置以外の位置(中間開度を含む)に回動さ
れた時点では、この弁体の嵌合溝が挿入溝から外れた状
態となる。そのため、操作子を軸挿入部から取り出そう
としても、そのブレード部がカバーに引っ掛かってしま
い、操作子の取り出しが不可能となる。よって、操作子
は、弁体が開弁位置にある時のみ軸挿入部への挿入およ
び取り出しが可能となる。
【0058】これに対し、弁体が閉弁位置に回動された
時に、カバーの挿入溝が弁体の嵌合溝に連なるとすれ
ば、弁体が閉弁位置以外の位置(中間開度を含む)に回
動された時点では、この弁体の嵌合溝が挿入溝から外れ
た状態となる。そのため、操作子を軸挿入部から取り出
そうとしても、そのブレード部がカバーに引っ掛かって
しまい、操作子の取り出しが不可能となる。よって、操
作子は、弁体が閉弁位置にある時のみ軸挿入部への挿入
および取り出しが可能となる。
【0059】したがって、カバーの取り付け姿勢を配管
内を流れる流体の種類等に応じて適宜設定することによ
り、操作子が着脱可能となる状態を閉弁位置あるいは開
弁位置のいずれかに自由に設定することができる。
【0060】
【発明の実施の形態】以下本発明の第1の実施の形態
を、図1ないし図8にもとづいて説明する。図1は、メ
タルダイアフラム弁21を開示している。このメタルダ
イアフラム弁21は、配管22の途中に設置されてい
る。
【0061】メタルダイアフラム弁21は、弁箱23を
有している。この弁箱23の上面の中央部には、凹部2
4が形成されている。弁箱23の内部には、流入通路2
5および流出通路26が形成されている。これら両通路
25,26は、同一直線上に位置されているとともに、
夫々配管22に連なっている。流入通路25および流出
通路26は、上記凹部24の底面に開口されており、こ
の流入通路25の開口端には、リング状の弁座27が形
成されている。弁座27は、凹部24の底面の中央部に
位置されている。
【0062】弁箱23の上面には、弁ガイド29が取り
付けられている。弁ガイド29は、中空円筒状をなす第
1のガイド部材30と、この第1のガイド部材30に支
持された第2のガイド部材31とを備えている。
【0063】第1のガイド部材30は、弁箱23の上面
にボルト締めされている。第1のガイド部材30の下端
部には、凹部24に嵌まり込む座部32が形成されてい
る。この座部32と凹部24との間には、メタル製のダ
イアフラム33が介在されている。ダイアフラム33
は、その外周縁部が凹部24の底面と座部32の下面と
の間で挟み込まれており、このダイアフラム33の中央
部は、上記弁座27と向かい合っている。ダイアフラム
33は、凹部24の底面と協働して弁室34を構成して
おり、この弁室34を介して上記流入通路25と流出通
路26とが互いに連通されている。
【0064】図1に示すように、第1のガイド部材30
は、第1の収容部36と第2の収容部37とを備えてい
る。第1および第2の収容部36,37は、第1のガイ
ド部材30の軸方向に同軸状に並べて配置されており、
この第1の収容部36の口径は、第2の収容部37の口
径よりも小さく定められている。そのため、第1および
第2の収容部36,37の境界部分には、第1のガイド
部材30の径方向に延びる支持面38が形成されてい
る。
【0065】また、第1の収容部36の底には、座部3
2の下面に開口された貫通孔39が形成されている。貫
通孔39は、ダイアフラム33を挟んで弁座27と向か
い合っている。
【0066】第2のガイド部材31は、第1のガイド部
材30の第2の収容部37に収容されている。図2に示
すように、第2のガイド部材31は、円筒状をなしてい
る。第2のガイド部材31は、その軸方向に沿う両端に
位置する第1および第2の端面42,43と、これら端
面42,43に連なる外周面44とを有している。第1
の端面42の外周部は、上記支持面38に重ねられてい
るとともに、第2の端面43は、第1のガイド部材30
の弁箱23とは反対側の開口端に位置されている。外周
面44は、第2の収容部37の内面に接している。
【0067】そして、この第2のガイド部材31は、図
5に示すねじ45を介して第1のガイド部材30に固定
されており、その軸回り方向への回動および軸方向への
移動が制限されている。
【0068】第2のガイド部材31の軸線上には、断面
円形のシリンダ挿通孔47が形成されている。シリンダ
挿通孔47は、第1および第2の端面42,43に開口
されている。このシリンダ挿通孔47が開口された第1
の端面42には、回動制限溝48が形成されている。回
動制限溝48は、シリンダ挿通孔47の開口縁部におい
て、このシリンダ挿通孔47の周方向に沿う90°の角
度範囲に亘って形成されている。
【0069】シリンダ挿通孔47の内周面には、第1な
いし第4の係合部50a〜50dが形成されている。こ
れら係合部50a〜50dは、シリンダ挿通孔47の周
方向に90°の角度間隔を存して配置されている。第1
ないし第4の係合部50a〜50dは、第2のガイド部
材31の軸方向に延びるとともに、この第2のガイド部
材31を径方向に貫通するような空洞状をなしており、
夫々第2のガイド部材31の外周面44に開口されてい
る。
【0070】図1に示すように、第1のガイド部材30
には、円柱状の弁体52が支持されている。弁体52
は、軸回り方向に回動可能に、かつ軸方向に往復動可能
に第1の収容部36に収容されている。この弁体52の
下面には、押圧凸部53が同軸状に形成されている。押
圧凸部53は、貫通孔39に摺動可能に嵌合されてお
り、その先端がダイアフラム33の中央部に接してい
る。
【0071】弁体52は、押圧凸部53とは反対側に平
坦な端面52aを有している。端面52aは、上記第2
のガイド部材31の第1の端面42と向かい合ってお
り、この端面52aの中央部には、嵌合溝54が形成さ
れている。この嵌合溝54は、図4に示すようなスリッ
ト状の開口形状を有している。
【0072】なお、弁体52の外周面の上部には、第1
の収容部36の内面に摺動可能に接するOリング55が
取り付けられている。図1および図4に示すように、弁
体52の外周面には、一対のカム溝57が形成されてい
る。カム溝57は、弁体52の径方向に対向し合う二箇
所において、夫々弁体52の周方向に沿って延びてい
る。そのため、カム溝57は、弁体52の周方向に離間
された第1の端部57aと第2の端部57bとを有して
いる。
【0073】図4に最も良く示されるように、カム溝5
7は、螺旋状に傾斜されている。この傾斜により、カム
溝57の第1の端部57aと第2の端部57bとは、弁
体52の軸方向にずれて位置されている。そして、カム
溝57の第1の端部57a付近の傾斜角度α1 は、第2
の端部57b付近の傾斜角度α2 よりも小さく定められ
ている。
【0074】弁体52が収まる第1の収容部36には、
一対のローラ58が配置されている。ローラ58は、第
1の収容部36の径方向に対向し合う位置において、夫
々ローラ軸59を介して第1のガイド部材30に回転自
在に支持されている。これらローラ58は、弁体52の
カム溝57に回転自在に嵌合されている。
【0075】そのため、弁体52が軸回り方向に回動さ
れると、この弁体52は、カム溝57の形状に基づいて
軸方向に往復運動することになり、本実施形態の場合
は、これらカム溝57およびローラ58が弁体52の回
動運動を軸方向への往復運動に変換する変換手段を構成
している。
【0076】したがって、弁体52は、軸回り方向に回
動しつつ、上記押圧凸部53を弁座27に向けて進出さ
せてダイアフラム33を弁座27に押し付ける閉弁位置
と、押圧凸部53を弁座27から遠ざけて弁座27に対
するダイアフラム33の押圧を解除する開弁位置とに亘
って往復運動されるようになっており、この閉弁位置か
ら開弁位置に至るまでの弁体52の回動角度は90°に
定められている。そして、弁体52が閉弁位置に達した
時には、カム溝57の第1の端部57aにローラ58が
位置され、弁体52が開弁位置に達した時には、カム溝
57の第2の端部57bにローラ58が位置されるよう
になっている。
【0077】図1に示すように、上記第2のガイド部材
31には、弁体52を閉弁位置および開弁位置にロック
するためのロック機構61が支持されている。ロック機
構61は、円柱状のロックシリンダ62と、このロック
シリンダ62に取り外し可能に挿入される操作子63と
を備えている。
【0078】ロックシリンダ62は、第2のガイド部材
31のシリンダ挿通孔47に軸回り方向に回動可能に挿
通されている。ロックシリンダ62は、軸方向に離間さ
れた第1および第2のシリンダ端面62a,62bを有
している。第1のシリンダ端面62aは、第2のガイド
部材31の第2の端面43から第2のガイド部材31の
外方に露出されている。第2のシリンダ端面62bは、
弁体52の端面52aと向かい合っている。
【0079】ロックシリンダ62の軸線上には、挿入孔
65が形成されている。挿入孔65は、第1および第2
のシリンダ端面62a,62bに開口されており、この
挿入孔65は、図3に示すようなスリット状の開口形状
を有している。
【0080】ロックシリンダ62の内部には、複数のガ
イド孔66が軸方向に間隔を存して形成されている。ガ
イド孔66は、ロックシリンダ62の径方向に延びてお
り、夫々ロックシリンダ62の外周面に開口されている
とともに、ロックシリンダ62の内部において挿入孔6
5と交差されている。
【0081】これらガイド孔66のうち、最も弁体52
側に位置されたガイド孔66には、平板状をなすストッ
パ68が挿入されている。ストッパ68は、挿入孔65
と交差する方向、すなわち、ロックシリンダ62の径方
向にスライド可能にロックシリンダ62に支持されてお
り、このストッパ68の両端縁部は、円弧状に湾曲され
ている。また、ストッパ68の中央部には、スリット状
の逃げ孔69が形成されている。逃げ孔69は、ロック
シリンダ62の内部において挿入孔65と交差され、こ
の挿入孔65に連なっている。
【0082】ストッパ68は、スプリング70を介して
ロックシリンダ62の径方向に沿う一方側に向けて付勢
されており、その一端がロックシリンダ62の外周面か
ら常に突出されている。図1に示すように、ストッパ6
8の一端は、上記第2のガイド部材31の回動制限溝4
8に摺動可能に嵌合されており、この嵌合により、第2
のガイド部材31に対するロックシリンダ62の軸回り
方向への回動角度が90°に制限されている。
【0083】したがって、ロックシリンダ62は、上記
弁体52の開弁位置に対応する開操作位置(図5のAに
示す)と、上記弁体52の閉弁位置に対応する閉操作位
置(図5のBに示す)との二つの回動ポジションを有し
ている。
【0084】上記ロックシリンダ62の残りのガイド孔
66には、夫々平板状をなすタンブラー72が挿入され
ている。タンブラー72は、挿入孔65と直交する方
向、すなわち、ロックシリンダ62の径方向に沿ってス
ライド可能にロックシリンダ62に支持されており、各
タンブラー72の両端縁部は、ロックシリンダ62の外
周面に沿うような円弧状をなしている。
【0085】各タンブラー72の中央部には、スリット
状の貫通孔73が形成されている。これら貫通孔73
は、互いに同一の開口形状を有し、夫々の貫通孔73の
開口位置は、タンブラー68毎に異なっている。そし
て、各タンブラー72の貫通孔73は、ロックシリンダ
62の内部において挿入孔65と交差されているととも
に、この挿入孔65に連なっている。
【0086】タンブラー72は、夫々スプリング74を
介してロックシリンダ62の径方向に沿う一方側に向け
て付勢されており、その一端がロックシリンダ62の外
周面から突没可能に突出されている。そして、タンブラ
ー72は、図5の(A)および(B)に示すように、ロ
ックシリンダ62が開操作位置および閉操作位置に回動
された時に、上記第2のガイド部材31の第1および第
2の係合部50a,50bに嵌合するようになってお
り、この嵌合により、ロックシリンダ62が開操作位置
又は閉操作位置にロックされる。
【0087】図1に示すように、上記操作子63は、ハ
ンドル76と、このハンドル76に連なるブレード77
とを有している。ブレード77は、ロックシリンダ62
の挿入孔65に取り外し可能に挿入されるもので、上記
タンブラー72の貫通孔73を連続して貫通するように
なっている。このブレード77の長手方向に沿う一側縁
部には、複数の刻み78が形成されている。刻み78
は、タンブラー72の位置に対応しており、これら刻み
78の形状(深さ)は、各タンブラー72の開口位置に
応じて定められている。
【0088】そのため、操作子63のブレード77をロ
ックシリンダ62の挿入孔65に差し込むと、ブレード
77の刻み78がタンブラー72の貫通孔73の開口縁
部に当接し、これらタンブラー72がスプリング74に
よる付勢方向とは逆向きに押圧される。この押圧によ
り、タンブラー72がガイド孔66に沿ってスライド
し、その一端がロックシリンダ62の内部に引っ込むよ
うになっている。
【0089】この結果、タンブラー72と第1の係合部
50a又は第2の係合部50bとの係合が解除され、上
記操作子63を介してロックシリンダ62を開操作位置
と閉操作位置とに亘って自由に回動操作することができ
る。
【0090】図5の(A)(B)に示すように、ロック
シリンダ62が開操作位置又は閉操作位置に回動されて
いる状態では、タンブラー72の一端が第1の係合部5
0a又は第2の係合部50bの一端と向かい合ってい
る。そのため、タンブラー72は、ロックシリンダ62
の径方向にスライドし得る状態にあり、挿入孔65への
操作子63の挿入および引き抜きが可能となる。
【0091】これに対し、図5の(C)に示すように、
ロックシリンダ62が操作子63を介して開操作位置と
閉操作位置との間の中間位置に回動された状態では、タ
ンブラー72の一端がシリンダ挿通孔47の内面と向か
い合っている。そのため、ロックシリンダ62の径方向
外側に向けてのタンブラー72のスライドが制限され、
操作子63を挿入孔65から引き抜こうとしても、その
ブレード77の刻み78がタンブラー72の貫通孔73
の開口縁部に引っ掛かったままとなる。この結果、操作
子63を挿入孔65から引く抜くことができなくなり、
それ故、操作子63は、ロックシリンダ62が開操作位
置および閉操作位置にある時のみ、挿入孔65への挿入
および引き出しが可能となる。
【0092】図1に示すように、操作子63のブレード
77を挿入孔65に挿入した状態では、ブレード77の
先端は、上記ストッパ68の逃げ孔69を遊びをもって
貫通するとともに、ロックシリンダ62の第2の端面6
2bから突出されている。そして、このブレード77の
先端は、上記弁体52の嵌合溝54に取り外し可能に嵌
合されており、この嵌合により、弁体52と操作子63
とが一体的に回動可能に連結されている。
【0093】図7に示すように、ロックシリンダ62
は、その第1の端面62aに連なる端部にフランジ状の
開度表示部80を有している。開度表示部80は、第2
のガイド部材31の第2の端面43を覆っており、この
開度表示部80の上面および周面には、ロックシリンダ
62が開操作位置に回動されていることを「OPEN」と表
示する一対の第1の指標81と、ロックシリンダ62が
閉操作位置に回動されていることを「CLOSED」と表示す
る一対の第2の指標82とが付されている。これら第1
および第2の指標81,82は、挿入孔65の周囲にお
いて、開度表示部80の周方向に90°の間隔を存して
交互に配置されている。
【0094】図1および図7に示すように、開度表示部
80は、カバー85によって覆われている。カバー85
は、円盤状の端壁86と、この端壁86の周縁に連なる
周壁87とを有している。端壁86は、開度表示部80
の上面を覆っており、この端壁86の中央部には、ロッ
クシリンダ62の挿入孔65に連なる開口部88が形成
されている。周壁87は、開度表示部80の周面および
第1のガイド部材30の弁箱23とは反対側の端部を連
続して取り囲んでおり、この周壁87が第1のガイド部
材30にねじ止めされている。
【0095】カバー部材85は、上記第1の指標81又
は第2の指標82を露出させる一対の窓部89a,89
bを有している。窓部89a,89bは、端壁86の周
方向に180°の間隔を存して配置され、この端壁86
の径方向に互いに向かい合っている。そして、窓部89
a,89bは、端壁86の外周部から周壁87に亘る範
囲に形成されている。
【0096】このような構成のメタルダイアフラム弁2
1において、弁体52を開弁位置から閉弁位置に操作す
る手順について説明する。弁体52が開弁位置にある状
態では、この弁体52のカム溝57の第2の端部57b
にローラ58が位置され、図1に示すように、弁体52
の押圧凸部53が弁座27から遠ざかる方向に移動され
ている。そのため、ダイアフラム33がから弁座27か
ら離脱され、この弁座27が開放されている。
【0097】この時、ロックシリンダ62は、図6の
(A)に示すように開操作位置に回動されており、その
タンブラー72の一端が第2のガイド部材31の第1の
係合部50aに嵌合されている。そのため、ロックシリ
ンダ62は、開操作位置に移動不能にロックされてい
る。
【0098】また、図8の(A)に示すように、ロック
シリンダ62の開度表示部80の第1の指標81がカバ
ー85の窓部89a,89bに位置されており、これら
窓部89a,89bを通じて「OPEN」の表示がカバー8
5の外方に露出されている。
【0099】弁体52を閉弁位置に移動させるには、ま
ず、操作子63のブレード77をカバー85の開口部8
8からロックシリンダ62の挿入孔65に挿入する。す
ると、図5の(A)に示すように、タンブラー72がス
プリング74の付勢力に抗してロックシリンダ62の内
部に引き込まれ、タンブラー72が第1の係合部50a
から離脱される。このため、ロックシリンダ62のロッ
クが解除され、このロックシリンダ62が操作子63と
共に開操作位置から閉操作位置に向けて回動可能な状態
に移行する。
【0100】ブレード77の先端は、ロックシリンダ6
2を貫通して弁体52の嵌合溝54に嵌合されている。
そのため、ブレード77から弁体52への回動力の伝達
が可能となり、操作子63を介して弁体52を開弁位置
から閉弁位置に向けて回動させることができる。
【0101】この弁体52の回動は、カム溝57の形状
に応じて弁体52の軸方向に沿う往復運動に変換され、
これにより弁体52が開弁位置から閉弁位置に移動され
る。この結果、弁体52の押圧凸部53によりダイアフ
ラム33が弁座27に押し付けられ、この弁座27が閉
じられる。
【0102】弁体52が開弁位置から閉弁位置に至る過
程においては、ローラ58がカム溝57の第2の端部5
7bから第1の端部57aに向けて移動する。このロー
ラ58は、ローラ軸59に回転自在に支持されているの
で、カム溝57に沿って移動する際の摩擦抵抗が小さく
抑えられ、弁体52の回動運動を軸方向に沿う往復運動
に円滑に変換することができる。そのため、操作子63
の回動操作を少ない力で容易に行なうことができ、その
分、操作性が良好となる。
【0103】しかも、カム溝57の第1の端部57a付
近は、第2の端部57b付近に比べて傾斜角度が緩やか
となっているので、弁体52の回動に伴いカム溝57の
第1の端部57a付近にローラ58が移動されるに従
い、弁体52を弁座27の方向に押圧しようとする力が
増大する。
【0104】そのため、弁体52を弁座27にしっかり
と押し付けたい閉弁位置において、この弁体52を軸方
向に押圧する力の増幅率が最大となり、弁座27からの
流体の漏洩を確実に防止することができる。
【0105】弁体52が閉弁位置に至ると、ロックシリ
ンダ62が閉操作位置に移動し、図5の(B)に示すよ
うに、タンブラー72の一端が第2のガイド部材31の
第2の係合部50bと向かい合う。この状態で操作子6
3をロックシリンダ62の挿入孔65から引き抜くと、
図6の(B)に示すように、タンブラー72の一端がロ
ックシリンダ62の外周面から突出し、第2の係合部5
0bに引っ掛かる。これにより、ロックシリンダ62が
閉操作位置に回動不能にロックされ、弁体52の回動操
作が禁止される。
【0106】ロックシリンダ62が開操作位置から閉操
作位置に向けて回動されると、開度表示部80が一体に
回動する。そのため、図8の(B)に示すように、「OP
EN」の表示を有する第1の指標81が窓部89a,89
bから外れるとともに、「CLOSED」の表示を有する第2
の指標82が窓部89a,89bに現れる。そのため、
操作子63がロックシリンダ62から引き抜かれた状態
でも、窓部89a,89bを見れば弁体52が閉弁位置
又は開弁位置のいずれにあるか否かを知ることができ
る。
【0107】よって、メタルダイアフラム弁21の開閉
状態を容易に認識することができ、弁体52の開閉操作
時や配管22の安全確認時に絶大な効果を発揮すること
になる。
【0108】さらに、開度表示部80は、ロックシリン
ダ62に一体に形成されているので、このロックシリン
ダ62を弁体52の開度を表示するインディケータとし
て活用することができ、この開度表示のためだけに用い
られるインディケータ専用の部品を省略することができ
る。
【0109】なお、弁体52を閉弁位置から開弁位置に
回動させる際には、上記ロックシリンダ62の挿入孔6
5に差し込んだ操作子63を逆方向に90°回動させれ
ば良く、ロック機構61の作用および弁体52の動作原
理は、上記弁体52を閉弁位置に回動させる時と同様で
あるので、その説明を省略する。
【0110】このようなメタルダイアフラム弁21によ
れば、複数のタンブラー72毎にブレード77が貫通す
る貫通孔73の開口位置が異なっているので、これら貫
通孔73の開口位置に応じた深さの刻み78を有するブ
レード77を挿入孔65に挿入しない限り、タンブラー
72がロックシリンダ62の内部に引っ込まなくなる。
そのため、タンブラー72と第1又は第2の係合部50
a,50bとの係合を解除することができず、ロックシ
リンダ62ひいては弁体52の回動が阻止される。
【0111】この結果、個々のメタルダイアフラム弁2
1に対しロックシリンダ62や弁体52を回動させるこ
とができる固有の操作子63が存在することになり、こ
の操作子63を持たない第三者による不所望な弁体52
の開閉操作を確実に防止することができる。
【0112】しかも、操作子63のブレード77を挿入
孔65から引き抜けば、このブレード77と弁体52と
の係合が解除されて、弁体52を回動させることができ
なくなるので、弁体52が閉弁位置又は開弁位置のいず
れかに保持される。このため、従来の保安部品6のよう
な格別なカバー8の脱着作業や南京錠9による施錠作業
が不要となり、弁体52の開閉操作を簡単かつ容易に行
なうことができる。
【0113】また、上記構成によると、弁体52のカム
溝57は、閉弁位置に対応する第1の端部57aと、開
弁位置に対応する第2の端部57bとを有するので、こ
のカム溝57に嵌合するローラ58を有する第1のガイ
ド部材30を所定の方向性を持たせて弁箱23に連結す
れば、自ずと第1のガイド部材30の内部に収められる
ロックシリンダ62の周方向への位置決めがなされる。
【0114】そのため、ねじを用いて回動を往復直線運
動に変換する機構に比べて、弁箱23に対するロックシ
リンダ62の周方向への取り付け位置を容易に定めるこ
とができ、このロックシリンダ62に開度表示部80を
設置するに当って、第1および第2の指標81,82を
所望の位置に精度良く配置できる。この結果、第1およ
び第2の指標81,82の位置を調整するための部品を
省略することができ、その分、部品点数や組み立て工数
を削減してコストを軽減することができる。
【0115】なお、本発明は上記第1の実施の形態に特
定されるものではなく、図9に本発明の第2の実施の形
態を示す。この第2の実施の形態は、主にロックシリン
ダ62を支持する第2のガイド部材31の部分的な構成
が上記第1の実施の形態と相違しており、それ以外のメ
タルダイアフラム弁21の基本的な構成は、上記第1の
実施の形態と同様である。そのため、第2のガイド部材
31のうち、上記第1の実施の形態と同一の構成部分に
は同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
【0116】図9の(D)に示すように、第2のガイド
部材31の第1の端面42には、ロックシリンダ62の
ストッパ68が係合可能な第1の回動制限溝100が形
成されている。第1の回動制限溝100は、第1の端面
42に開口されたシリンダ挿通孔47の開口縁部に位置
されているとともに、このシリンダ挿通孔47の周方向
に沿う90°の角度範囲に亘って形成されている。
【0117】第2のガイド部材31の第2の端面43に
は、同じくロックシリンダ62のストッパ68が係合可
能な第2の回動制限溝101が形成されている。第2の
回動制限溝101は、第2の端面43に開口されたシリ
ンダ挿通孔47の開口縁部に位置されているとともに、
このシリンダ挿通孔47の周方向に沿う90°の角度範
囲に亘って形成されている。そして、第1の回動制限溝
100と第2の回動制限溝101とは、シリンダ挿通孔
47の周方向に沿って90°位相がずれている。
【0118】シリンダ挿通孔47の内周面には、タンブ
ラー72の一端が取り外し可能に引っ掛かる一対の係合
部102a,102bが形成されている。これら係合部
102a,102bは、シリンダ挿通孔47の周方向
(ロックシリンダ62の軸回り方向)に180°の角度
間隔を存して配置され、シリンダ挿通孔47の径方向に
互いに向かい合っている。そして、係合部102a,1
02bは、第2のガイド部材31の軸方向に延びるとと
もに、この第2のガイド部材31を径方向に貫通するよ
うな空洞状をなしており、夫々第2のガイド部材31の
外周面44に開口されている。
【0119】このような第2のガイド部材31は、第1
の端面42を弁体52に向けた姿勢又は第2の端面43
を弁体52に向けた姿勢のいずれかに選択的に取り外し
可能に第1のガイド部材30の第2の収容部37に収容
されている。
【0120】この第2の実施の形態において、ロックシ
リンダ62のタンブラー72が引っ掛かる係合部102
a,102bは、ロックシリンダ62の軸回り方向に1
80°の角度間隔を存して配置されているので、このロ
ックシリンダ62が操作子63によって開操作位置に回
動された時にタンブラー72が一方の係合部102aと
向かい合うとすれば、ロックシリンダ62が閉操作位置
に向けて90°回動された時点では、タンブラー72は
シリンダ挿通孔47の内面と向かい合うことになる。
【0121】このため、ロックシリンダ62が閉操作位
置に回動された時点では、タンブラー72は、シリンダ
挿通孔47の内面に邪魔されてロックシリンダ62の外
周面から突出することができなくなる。よって、操作子
63をロックシリンダ62の挿入孔65から引き抜こう
としても、ブレード77の刻み78がタンブラー72の
貫通孔73の開口縁部に引っ掛かってしまい、操作子6
3の引き抜きが不可能となる。
【0122】この結果、操作子63は、ロックシリンダ
62が開操作位置にある時、つまり弁体52が開弁位置
にある時のみ挿入孔65への挿入および引き抜きが可能
となる。
【0123】これに対し、ロックシリンダ62が操作子
63によって閉操作位置に回動された時にタンブラー7
2が一方の係合部102aと向かい合うとすれば、ロッ
クシリンダ62が開操作位置に向けて90°回動された
時点では、タンブラー72はシリンダ挿通孔47の内面
と向かい合うことになる。
【0124】このため、ロックシリンダ62が開操作位
置に回動された時点では、タンブラー72は、シリンダ
挿通孔47の内面に邪魔されてロックシリンダ62の外
周面から突出することができなくなる。よって、操作子
63を挿入孔65から引き抜こうとしても、ブレード7
7の刻み78がタンブラー72の貫通孔73の開口縁部
に引っ掛かってしまい、操作子63の引き抜きが不可能
となる。
【0125】この結果、操作子63は、ロックシリンダ
62が閉操作位置にある時、つまり弁体52が閉弁位置
にある時のみ挿入孔65への挿入および引き抜きが可能
となる。
【0126】この際、上記第2のガイド部材31は、そ
の第1および第2の端面42,43に夫々ロックシリン
ダ62の回動角度を90°に制限するための第1および
第2の回動制限溝100,101を有し、これら回動制
限溝100,101は、ロックシリンダ62の周方向へ
の位相が90°ずれている。
【0127】このため、第1の端面42を弁体52側に
向けた姿勢で第2のガイド部材31を設置した場合に、
ロックシリンダ62のストッパ68が第1の回動制限溝
100に係合しているとすれば、第2のガイド部材31
の取り付け姿勢を軸方向に反転してその第2の端面43
を弁体52側に向けた場合には、今度は第2の回動制限
溝101にストッパ68が係合し、ロックシリンダ62
の回動角度が90°に制限される。
【0128】そして、上記のように第2のガイド部材3
1の第1の端面42が弁体52と向かい合っている場合
に、ロックシリンダ62が開操作位置に回動された時に
操作子63の挿入および引き抜きが可能であるとすれ
ば、第2の端面43を弁体52側に向けるとともに、ロ
ックシリンダ62の軸回り方向に90°位相をずらした
姿勢で第2のガイド部材31を設置すると、操作子63
はロックシリンダ62が閉操作位置に回動された時のみ
ロックシリンダ62への挿入および引き抜きが可能とな
る。
【0129】このような第2の実施の形態によると、第
2のガイド部材31の取り付け姿勢を軸方向に反転させ
ることで、操作子63の挿入および引き抜きが可能とな
る弁体52の位置を、開弁位置又は閉弁位置のいずれか
に自由に選択することができる。
【0130】したがって、例えば配管22を流れる流体
が危険性を有するような場合に、弁体52が閉弁位置に
ある時に操作子63を引き抜き可能となるように第2の
ガイド部材31の取り付け姿勢を設定すれば、弁体52
の不所望な開操作を禁止することができ、安全性を充分
に確保できる。
【0131】図10および図11は、本発明の第3の実
施の形態を開示している。この第3の実施の形態は、弁
体52を開弁位置および閉弁位置にロックするための構
成が上記第1の実施の形態と相違しており、それ以外の
メタルダイアフラム弁21の基本的な構成は、上記第1
の実施の形態と同様である。そのため、第3の実施の形
態において、第1の実施の形態と同一の構成部分には同
一の参照符号を付して、その説明を省略する。
【0132】図10に示すように、弁箱23の上面には
円筒状の弁ガイド110がボルト締めされている。この
弁ガイド110の内部には、軸方向に延びる収容部11
1が形成されており、この収容部111は、弁ガイド1
10の弁箱23とは反対側の端部に開口されている。弁
ガイド110の開口端には、回動制限溝112が形成さ
れている。回動制限溝112は、収容部111に臨むと
ともに、弁ガイド110の周方向に沿う90°の角度範
囲に亘って形成されている。
【0133】弁体52は、弁ガイド110の収容部11
1に収容されている。この弁体52は、軸回り方向に回
動可能に、かつ軸方向にスライド可能に弁ガイド110
に支持されている。弁体52は、弁ガイド110の開口
端に位置された先端部113有し、この先端部113に
は、径方向外側に向けて突出するストッパピン114が
固定されている。ストッパピン114は、弁ガイド11
0の回動制限溝112に挿入されており、この挿入によ
り、弁体52の軸回り方向への回動角度が90°に制限
されている。また、弁体52の先端部113は、平坦な
先端面113aを有し、この先端面113aは、弁ガイ
ド110の外方に露出されている。
【0134】弁体52は、その先端部113側に偏った
位置に軸挿入部116を有している。軸挿入部116
は、弁体52の軸線上に形成された断面円形の挿入孔1
17と、この挿入孔117の内面から径方向に延びるキ
ー溝状の嵌合溝118とを備えている。挿入孔117お
よび嵌合溝118は、弁体52の先端面113aに開口
されている。
【0135】弁体52は、その軸挿入部116に操作子
120を取り外し可能に挿入することで、開弁位置と閉
弁位置とに亘って回動される。この操作子120は、上
記挿入孔117に取り外し可能に挿入される軸本体12
1と、上記嵌合溝118に取り外し可能に挿入されるブ
レード部122とを備えている。軸本体121は、断面
円形の棒状をなしており、この軸本体121の一端には
ハンドル123が形成されている。ブレード部122
は、軸本体121の外周面から径方向外側に突出されて
いるとともに、上記嵌合溝118に収まるような全長を
有している。
【0136】そのため、操作子120の軸本体121を
弁体52の挿入孔117に挿入すると、ブレード部12
2が嵌合溝118に入り込み、これにより弁体52と操
作子120とが一体的に回動可能に連結される。この結
果、操作子120を介して弁体52を軸回り方向に90
°の角度範囲に亘って回動させることができる。
【0137】図11に示すように、弁体52は、その先
端部113に円盤状の開度表示部125を有している。
開度表示部125は、先端部113の外周からフランジ
状に張り出しており、この開度表示部125の上面およ
び周面には、弁体52が開弁位置位置に回動されている
ことを「OPEN」と表示する一対の第1の指標126と、
弁体52が閉弁位置に回動されていることを「CLOSED」
と表示する一対の第2の指標127とが付されている。
これら第1および第2の指標126,127は、開度表
示部125の周方向に90°の間隔を存して交互に配置
されている。
【0138】開度表示部125は、カバー128によっ
て覆われている。カバー128は、円盤状の端壁129
と、この端壁129の周縁に連なる周壁130とを有し
ている。端壁129は、開度表示部125の上面を覆っ
ている。周壁130は、開度表示部125の周面、弁体
52の先端部113および弁ガイド110の開口端を連
続して取り囲んでおり、この周壁130がねじ134を
介して弁ガイド110の開口端に固定されている。
【0139】カバー128の端壁129の中央部には、
弁体52の挿入孔117に連なる円形の開口部131が
形成されている。また、この端壁129には、開口部1
31の内面に連なる第1および第2の挿入溝132a,
132bが形成されている。第1および第2の挿入溝1
32a,132bは、開口部131の内面から径方向外
側に向けて放射状に延びており、これら挿入溝132
a,132bは、開口部131の周方向に90°の角度
間隔を存して配置されている。
【0140】そして、第1の挿入溝132aは、弁体5
2が開弁位置に回動された時に、この弁体52の先端面
113aの嵌合溝118と向かい合い、第2の挿入溝1
32bは、弁体52が閉弁位置に回動された時に、弁体
52の嵌合溝118と向かい合うようになっている。し
たがって、操作子120は、弁体52が開弁位置および
閉弁位置のいずれに回動されていても、軸挿入部116
への挿入および引き抜きが可能となる。
【0141】カバー128は、上記第1の指標126又
は第2の指標127を露出させる一対の窓部135a,
135bを有している。窓部135a,135bは、端
壁129の周方向に180°の間隔を存して配置され、
この端壁129の径方向に互いに向かい合っている。そ
して、窓部135a,135bは、端壁129の外周部
から周壁130に亘る範囲に形成されている。
【0142】このような構成において、弁体52を開弁
位置から閉弁位置に操作する際の手順について説明す
る。弁体52が開弁位置にある状態では、弁体52のカ
ム溝57の第2の端部57bにローラ58が位置され、
弁体52の押圧凸部53が弁座27から遠ざかる方向に
移動されている。そのため、ダイアフラム33が弁座2
7から離脱し、弁座27が開放されている。この時、弁
体52の開度表示部125の第1の指標126は、カバ
ー128の窓部135a,135bに位置されており、
これら窓部135a,135bを通じて「OPEN」の表示
がカバー128の外方に露出されている。また、弁体5
2の嵌合溝118は、カバー128の第1の挿入溝13
2aと向かい合っている。
【0143】弁体52を閉弁位置に移動させるには、操
作子120の軸本体121をカバー128の開口部13
1から弁体52の挿入孔117に挿入し、ブレード部1
22を第1の挿入溝132aから嵌合溝118に導く。
これにより、操作子120から弁体52への回動力の伝
達が可能となり、操作子120を介して弁体52を90
°回動させることができる。この弁体52の回動は、カ
ム溝57の形状に応じて弁体52の軸方向に沿う往復運
動に変換され、これにより弁体52が開弁位置から閉弁
位置に移動される。
【0144】弁体52が閉弁位置に至ると、弁体52の
嵌合溝118がカバー128の第2の挿入溝132bと
向かい合い、操作子120のブレード部122を第2の
挿入溝132bを通じて嵌合溝118から引き抜くこと
ができる。そのため、操作子120を弁体52から取り
外すことができ、この操作子120による弁体52の回
動操作が禁止される。
【0145】弁体52が開弁位置から閉弁位置に向けて
回動されると、カバー128で覆われた開度表示部12
5が一体に回動する。そのため、「OPEN」の表示を有す
る第1の指標126が窓部135a,135bから外れ
るとともに、「CLOSED」の表示を有する第2の指標12
7が窓部135a,135bに現れる。そのため、操作
子120が弁体52から取り外されていても、窓部13
5a,135bを見れば、弁体52が開弁位置又は閉弁
位置のいずれにあるか否かを知ることができ、メタルダ
イアフラム弁21の開閉状態を容易に認識することがで
きる。
【0146】なお、弁体52を閉弁位置から開弁位置に
移動させる際には、弁体52の軸挿入部116に挿入し
た操作子120を逆方向に90°回動させれば良く、そ
れ以外の弁体52の動作原理は、上記弁体52を閉弁位
置に移動させる時と同様であるので、その説明を省略す
る。
【0147】このようなメタルダイアフラム弁21によ
れば、弁体52の軸挿入部116は、キー溝状の嵌合溝
118を有するので、この嵌合溝118に挿入可能なブ
レード部122を有する操作子120を用いない限り、
弁体52を回動操作することができない。このため、弁
体52の軸挿入部116に対応する固有の操作子120
が存在することになり、この操作子120を持たない第
三者による弁体52の開閉操作を確実に禁止することが
できる。
【0148】しかも、配管22上に複数のメタルダイア
フラム弁21を設置するに際して、夫々の弁体52の軸
挿入部116の形状および寸法を共通化すれば、単一の
操作子120で複数のメタルダイアフラム弁21の弁体
52を開閉操作することができ、操作性が良好となる。
【0149】また、操作子120の軸本体121やブレ
ード部122を軸挿入部116に挿入して回動させるだ
けの単純な操作で、弁体52を閉弁位置又は開弁位置に
選択的に移動させることができる。このため、従来の保
安部品6のような格別なカバー8の脱着作業や南京錠9
による施錠作業が不要となり、弁体52の開閉操作を簡
単かつ容易に行なうことができる。
【0150】図12は、本発明の第4の実施の形態を開
示している。この第4の実施の形態は、カバー128の
部分的な構成が上記第3の実施の形態と相違しており、
それ以外のメタルダイアフラム弁21の基本的な構成
は、第3の実施の形態と同様である。そのため、第4の
実施の形態において、上記第3の実施の形態と同一の構
成部分には同一の参照符号を付して、その説明を省略す
る。
【0151】図12に示すように、カバー128の端壁
129には、開口部131の内面に連なる単一の挿入溝
141が形成されている。挿入溝141は、開口部13
1の内面から径方向外側に向けて延びており、この挿入
溝141に操作子120のブレード部122が挿入され
るようになっている。
【0152】カバー128は、その挿入溝141が流入
通路25および排出通路26の軸線X1 と平行をなす姿
勢又はこの軸線X1 と直交する姿勢のいずれかに選択的
に取り外し可能に固定されるようになっている。そし
て、図12の(A)に示すように、挿入溝141が上記
軸線X1 と平行をなす姿勢にカバー128を設置した場
合は、弁体52が開弁位置に回動された時に、この弁体
52の嵌合溝118が挿入溝141と向かい合うように
なっている。また、図12の(B)に示すように、挿入
溝141が上記軸線X1 と直交する姿勢にカバー128
を設置した場合は、弁体52が閉弁位置に回動された時
に、この弁体52の嵌合溝118が挿入溝141と向か
い合うようになっている。
【0153】なお、図12の(B)に示す姿勢にカバー
128を設置するに当っては、図12の(C)に示すよ
うに、開度表示部125上の第1の指標126および第
2の指標127の位相を、上記図11の状態から弁体5
2の軸回り方向に90°ずらすことが必要となる。
【0154】このような構成において、図12の(A)
に示すように、弁体52が開弁位置に回動された時に、
この弁体52の嵌合溝118がカバー128の挿入溝1
41に連なる場合、弁体52が閉弁位置に回動される
と、弁体52の嵌合溝118が挿入溝141から外れて
カバー128の端壁129と向かい合う。そのため、弁
体52が閉弁位置にある状態では、操作子120を弁体
52から取り外そうとしても、そのブレード部122が
端壁129に引っ掛かってしまい、この操作子120の
取り出しが不可能となる。よって、操作子120は、弁
体52が開弁位置にある時のみ、軸挿入部116への挿
入および取り出しが可能となる。
【0155】図12の(B)に示すように、弁体52が
閉弁位置に回動された時に、この弁体52の嵌合溝11
8がカバー128の挿入溝141に連なる場合、弁体5
2が開弁位置に回動されると、弁体52の嵌合溝118
を挿入溝141から外れてカバー128の端壁129と
向かい合う。そのため、操作子120の取り出しが不可
能となり、この操作子120は、弁体52が閉弁位置に
ある時のみ、軸挿入部116への挿入および取り出しが
可能となる。
【0156】このような第4の実施の形態によると、カ
バー128を弁ガイド110に固定する際に、挿入溝1
41の向きを適宜設定することで、操作子120の挿入
および取り出しが可能となる弁体52の位置を、開弁位
置又は閉弁位置のいずれかに自由に選択することができ
る。
【0157】したがって、例えば配管22を流れる流体
が危険性を有するような場合、図12の(B)に示すよ
うに、弁体52が閉弁位置にある時に操作子63を引き
抜き可能とすれば、弁体52の不所望な開操作を防止す
ることができ、安全性を充分に確保することができる。
【0158】
【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、ロックシ
リンダあるいは弁体の回動を可能とする固有の操作子が
存在するので、この操作子を持たない第三者による弁体
の開閉操作を確実に禁止することができ、流体の漏洩や
配管回りの破損を未然に防止することができる。
【0159】しかも、弁体を開弁位置又は閉弁位置にロ
ックしたり、このロックを解除するに当って、従来のよ
うな格別な保安部品の脱着作業や施錠および施錠解除作
業を省略することができ、その分、弁装置の開閉操作を
簡単かつ容易に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るメタルダイア
フラム弁の断面図。
【図2】ロックシリンダと第2のガイド部材との位置関
係を示す斜視図。
【図3】ロックシリンダの斜視図。
【図4】(A)は、弁体の斜視図。(B)は、カム溝の
形状を示す側面図。
【図5】(A)は、ロックシリンダが操作子を介して開
操作位置に回動された状態を示す断面図。(B)は、ロ
ックシリンダが操作子を介して閉操作位置に回動された
状態を示す断面図。(C)は、ロックシリンダが操作子
を介して開操作位置と閉操作位置との間の中間位置に回
動された状態を示す断面図。
【図6】(A)は、ロックシリンダが開操作位置に回動
され、タンブラーが第2のガイド部材に係合された状態
を示す断面図。(B)は、ロックシリンダが閉操作位置
に回動され、タンブラーが第2のガイド部材に係合され
た状態を示す断面図。
【図7】ロックシリンダの開度表示部とカバーとの位置
関係を示す斜視図。
【図8】(A)は、ロックシリンダが開操作位置に回動
され、カバーの窓部にOPENの表示が現れた状態を示す斜
視図。(B)は、ロックシリンダが閉操作位置に回動さ
れ、カバーの窓部にCLOSEDの表示が現れた状態を示す斜
視図。
【図9】(A)は、本発明の第2の実施の形態に用いら
れる第2のカバー部材の斜視図。(B)は、第2のカバ
ー部材の第2の端面の平面図。(C)は、第2のカバー
部材の正面図。(D)は、第2のカバー部材の第1の端
面の平面図。
【図10】本発明の第3の実施の形態に係るメタルダイ
アフラム弁の断面図。
【図11】メタルダイアフラム弁を分解して示す斜視
図。
【図12】(A)は、本発明の第4の実施の形態におい
て、弁体が開弁位置に回動され、カバーの窓部にOPENの
表示が現れた状態を示すメタルダイアフラム弁の斜視
図。(B)は、弁体が閉弁位置に回動され、カバーの窓
部にCLOSEDの表示が現れた状態を示すメタルダイアフラ
ム弁の斜視図。(C)は、開度表示部に形成される第1
および第2の指標の位相を90°ずらした状態を示す弁
体の斜視図。
【図13】従来の配管経路を示す概略図。
【図14】従来の保安部品と弁装置との関係を示す斜視
図。
【符号の説明】
23…弁箱 27…弁座 29…弁ガイド 30…第1のガイド部材 31…第2のガイド部材 42…第1の端面 43…第2の端面 47…シリンダ挿通孔 52…弁体 57,58…変換手段(カム溝、ローラ) 61…ロック機構 62…ロックシリンダ 63,120…操作子 65…挿入孔 68…ストッパ 72…タンブラー 85,128…カバー 100…第1の回動制限溝 101…第2の回動制限溝 102a,102b…係合部 116…軸挿入部 117…挿入孔 118…嵌合溝 121…軸本体 122…ブレード部 132a,132b…第1および第2の挿入溝 141…挿入溝
【手続補正書】
【提出日】平成10年10月21日(1998.10.
21)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図12
【補正方法】変更
【補正内容】
【図12】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 目黒 俊勝 宮城県黒川郡大衡村大衡字亀岡5−2 株 式会社本山製作所大衡工場内 Fターム(参考) 3H063 AA01 BB15 BB32 DA02 DB13 DB15 DC04 EE08 GG05 3H064 AA01 BA01 BA15 CA09 CA16 DA02 DB05

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁座を有する弁箱と;この弁箱に連結さ
    れた筒状の弁ガイドと;この弁ガイドの内部に収容さ
    れ、その軸回り方向に回動しつつ、上記弁座に押し付け
    られる閉弁位置と、上記弁座から離脱される開弁位置と
    に亘って軸方向に移動可能な弁体と;この弁体を閉弁位
    置および開弁位置にロックするためのロック機構と;を
    備えており、 上記ロック機構は、上記弁体と同軸状をなしてその軸回
    り方向に沿う所定の角度範囲に亘って回動可能に上記弁
    ガイドに支持されるとともに、この弁ガイドの軸方向に
    延びる挿入孔を有するロックシリンダと、 このロックシリンダの挿入孔に取り出し可能に挿入さ
    れ、この挿入孔への挿入時に上記弁体に取り外し可能に
    係合されて、この弁体を軸回り方向に回動させる操作子
    と、 上記ロックシリンダに支持され、このロックシリンダの
    径方向外側に向けて突没可能に突出されて上記弁ガイド
    に引っ掛かり、この弁ガイドに対するロックシリンダの
    自由な回動を制限するとともに、上記ロックシリンダの
    挿入孔に上記操作子を挿入した時に、この操作子の形状
    に基づいてロックシリンダ内に引っ込み、上記弁ガイド
    に対するロックシリンダの回動を可能とする複数のタン
    ブラーと、 上記弁体が上記操作子によって軸回り方向に回動された
    時に、この弁体の回動運動を軸方向への往復運動に変換
    し、上記弁体を閉弁位置又は開弁位置に選択的に移動さ
    せる変換手段と、を備えていることを特徴とする弁装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1の記載において、上記変換手段
    は、上記弁体の外周面に形成されたカム溝と、上記弁ガ
    イドの内面に支持され、上記カム溝に回転自在に嵌合さ
    れたローラとを備え、上記カム溝は、上記弁体の外周面
    において螺旋状に傾斜され、このカム溝の形状にもとづ
    いて上記弁体が軸回り方向に回動しつつ、軸方向に往復
    運動されることを特徴とする弁装置。
  3. 【請求項3】 請求項2の記載において、上記カム溝
    は、上記弁体が閉弁位置に移動された時に上記ローラが
    位置される第1の端部と、上記弁体が開弁位置に移動さ
    れた時に上記ローラが位置される第2の端部とを有し、
    このカム溝の第1の端部付近の傾斜角度は、第2の端部
    付近の傾斜角度よりも小さく定められていることを特徴
    とする弁装置。
  4. 【請求項4】 請求項1の記載において、上記ロックシ
    リンダは、上記挿入孔が開口された端部にフランジ状の
    開度表示部を有し、この開度表示部に上記弁体が閉弁位
    置又は開弁位置のいずれの位置に移動されているか否か
    を示す複数の指標が付されているとともに、このロック
    シリンダの開度表示部は、上記弁ガイドに支持されたカ
    バーによって覆われており、このカバーは、上記ロック
    シリンダが上記操作子によって回動された時に、上記弁
    体の位置に対応した上記指標を露出させる窓部を備えて
    いることを特徴とする弁装置。
  5. 【請求項5】 請求項1の記載において、上記操作子
    は、上記挿入孔の軸方向に延びる側縁を有し、この側縁
    における上記タンブラーに対応する位置に形状が異なる
    複数の刻みが形成されているとともに、上記タンブラー
    は、夫々上記操作子が貫通可能な同一の開口形状の貫通
    孔を有し、この貫通孔の開口位置は、上記刻みに対応し
    てタンブラー毎に互いに異なっていることを特徴とする
    弁装置。
  6. 【請求項6】 弁座を有する弁箱と;この弁箱に連結さ
    れた筒状の第1のガイド部材と;この第1のガイド部材
    の上記弁箱とは反対側の端部に支持された筒状の第2の
    ガイド部材と;上記第1のガイド部材の内部に収容さ
    れ、その軸回り方向に90°の角度範囲に亘って回動し
    つつ、上記弁座に押し付けられる閉弁位置と、上記弁座
    から離脱される開弁位置とに亘って軸方向に移動可能な
    弁体と;この弁体を閉弁位置および開弁位置にロックす
    るためのロック機構と;を備えており、 上記ロック機構は、上記弁体と同軸状をなしてその軸回
    り方向に回動可能に上記第2のガイド部材に支持される
    とともに、このガイド部材の軸方向に延びる挿入孔を有
    するロックシリンダと、 このロックシリンダの挿入孔に取り出し可能に挿入さ
    れ、この挿入孔への挿入時に上記弁体に取り外し可能に
    係合されて、この弁体を軸回り方向に回動させる操作子
    と、 上記ロックシリンダに支持され、このロックシリンダの
    径方向外側に向けて突没可能に突出されて上記第2のガ
    イド部材に引っ掛かり、この第2のガイド部材に対する
    ロックシリンダの自由な回動を制限するとともに、上記
    ロックシリンダの挿入孔に上記操作子を挿入した時に、
    この操作子の形状に基づいて上記ロックシリンダ内に引
    っ込み、上記第2のガイド部材に対するロックシリンダ
    の回動を可能とする複数のタンブラーと、 上記ロックシリンダの弁体側の端部に支持され、このロ
    ックシリンダの径方向外側に向けて突出された先端を有
    するストッパと、 上記弁体が上記操作子によって軸回り方向に回動された
    時に、この弁体の回動運動を軸方向への往復運動に変換
    し、上記弁体を閉弁位置又は開弁位置に選択的に移動さ
    せる変換手段と、を含み、 上記第2のガイド部材は、上記弁体側に位置された第1
    の端面と、この第1の端面とは第2のガイド部材の軸方
    向に沿う反対側に位置された第2の端面と、これら第1
    および第2の端面に夫々開口されるとともに、上記ロッ
    クシリンダが挿通されたシリンダ挿通孔と、このシリン
    ダ挿通孔の内面に周方向に180°の角度間隔を存して
    形成され、上記タンブラーが取り外し可能に引っ掛かる
    一対の係合部と、上記第1および第2の端面に形成さ
    れ、上記ストッパが摺動可能に係合することにより上記
    ロックシリンダの回動角度を90°に制限する第1およ
    び第2の回動制限溝と、を備え、 上記第1および第2の回動制限溝は、上記シリンダ挿通
    孔の周方向に90°位相をずらした位置に形成され、上
    記第2のガイド部材は、第1の端面を上記弁体に向けた
    姿勢又は第2の端面を上記弁体に向けた姿勢のいずれか
    に選択的に取り外し可能に上記第1のガイド部材に支持
    されていることを特徴とする弁装置。
  7. 【請求項7】 弁座を有する弁箱と;この弁箱に連結さ
    れた筒状の弁ガイドと;この弁ガイドの内部に収容さ
    れ、その軸回り方向に所定の角度範囲に亘って回動しつ
    つ、上記弁座に押し付けられる閉弁位置と、上記弁座か
    ら離脱される開弁位置とに亘って軸方向に移動可能な弁
    体と;この弁体に形成され、弁体の弁箱とは反対側の端
    面に開口された凹部と、この凹部の内面に連なるととも
    に、上記端面に開口されたキー溝状の嵌合溝とを有する
    軸挿入部と;この軸挿入部の凹部に取り外し可能に挿入
    される軸本体と、この軸本体の外周面から突出されて上
    記嵌合溝に取り外し可能に挿入されるブレード部とを有
    し、上記弁体を軸回り方向に所定の角度範囲に亘って回
    動させるための操作子と;上記弁体が上記操作子によっ
    て軸回り方向に回動された時に、この弁体の回動運動を
    直線運動に変換し、上記弁体を閉弁位置又は開弁位置に
    選択的に移動させる変換手段と;上記弁ガイドに支持さ
    れ、上記弁体の端面を覆うとともに、上記凹部に連なる
    開口部を有するカバーと;このカバーの開口部の周縁部
    に上記弁体の回動角度に対応した角度間隔を存して配置
    され、上記操作子のブレード部が取り出し可能に挿通さ
    れるとともに、上記弁体が閉弁位置および開弁位置に移
    動された時に、この弁体の嵌合溝に連なる第1および第
    2の挿入溝と;を備えていることを特徴とする弁装置。
  8. 【請求項8】 請求項7の記載において、上記弁体は、
    上記カバーによって覆われたフランジ状の開度表示部を
    有し、この開度表示部に上記弁体が閉弁位置又は開弁位
    置のいずれの位置に移動されているか否かを示す複数の
    指標が付されているとともに、上記カバーは、上記弁体
    が上記操作子によって回動された時に、この弁体の位置
    に対応した上記指標を露出させる窓部を備えていること
    を特徴とする弁装置。
  9. 【請求項9】 弁座を有する弁箱と;この弁箱に連結さ
    れた筒状の弁ガイドと;この弁ガイドの内部に収容さ
    れ、その軸回り方向に所定の角度範囲に亘って回動しつ
    つ、上記弁座に押し付けられる閉弁位置と、上記弁座か
    ら離脱される開弁位置とに亘って軸方向に移動可能な弁
    体と;この弁体に形成され、弁体の弁座とは反対側の端
    面に開口された凹部と、この凹部の内面に連なるととも
    に、上記端面に開口されたキー溝状の嵌合溝とを有する
    軸挿入部と;この軸挿入部の凹部に取り外し可能に挿入
    される軸本体と、この軸本体の外周面から突出されて上
    記嵌合溝に取り外し可能に挿入されるブレード部とを有
    し、上記弁体を軸回り方向に回動させるための操作子
    と;上記弁体が上記操作子によって軸回り方向に所定の
    角度回動された時に、この弁体の回動運動を直線運動に
    変換し、上記弁体を閉弁位置又は開弁位置に選択的に移
    動させる変換手段と;上記弁ガイドに支持され、上記弁
    体の端面を覆うとともに、上記凹部に連なる開口部を有
    するカバーと;このカバーの開口部の周縁部に形成さ
    れ、上記弁体が閉弁位置又は開弁位置に回動された時
    に、この弁体の嵌合溝に連なる単一の挿入溝と;を備え
    ていることを特徴とする弁装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20210156990A (ko) * 2020-06-19 2021-12-28 아래스 주식회사 분리형 시트부를 구비한 다이어프램 밸브
JP7034520B1 (ja) * 2021-09-24 2022-03-14 浅間情報通信技術合同会社 シリンダ錠型流体弁装置

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