JP2000082459A - 非水電解質二次電池及びその製造方法 - Google Patents

非水電解質二次電池及びその製造方法

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JP2000082459A
JP2000082459A JP11270949A JP27094999A JP2000082459A JP 2000082459 A JP2000082459 A JP 2000082459A JP 11270949 A JP11270949 A JP 11270949A JP 27094999 A JP27094999 A JP 27094999A JP 2000082459 A JP2000082459 A JP 2000082459A
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lithium
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secondary battery
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JP11270949A
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Kensuke Tawara
謙介 田原
Fumiharu Iwasaki
文晴 岩崎
Akihito Sakata
明史 坂田
Seiji Yahagi
誠治 矢作
Hideki Ishikawa
英樹 石川
Tsugio Sakai
次夫 酒井
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SII Micro Parts Ltd
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SII Micro Parts Ltd
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高電圧、高エネルギー密度で充放電特性が優
れ、且つサイクル寿命の長い新規な非水電解質二次電池
及びその製造方法。 【解決手段】 負極と正極とリチウムイオン導電性の非
水電解質とから少なくとも成る非水電解質二次電池にお
いて、負極活物質として組成式LixSi1-yyz(但
し、0≦x、0<y<1、0<z<2)で示され、アル
カリ金属を除く金属もしくはケイ素を除く類金属Mとケ
イ素Siの、リチウムを含有する複合酸化物を用いる。
負極活物質の電位が低く卑であり、金属リチウムに対し
て0〜1Vの卑な電位領域に於ける充放電容量が大き
く、高電圧高エネルギー密度で且つ大電流充放電特性に
優れると共に、過充電過放電による劣化が小さく、サイ
クル寿命の長い二次電池が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リチウムを吸蔵放
出可能な物質を負極活物質とし、リチウムイオン導電性
の非水電解質を用いる非水電解質二次電池に関するもの
であり、特に、高電圧、高エネルギー密度で且つ充放電
特性が優れ、サイクル寿命が長く、信頼性の高い新規な
二次電池を提供する新規な負極活物質に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】負極活物質としてリチウムを用いる非水
電解質電池は、高電圧、高エネルギー密度で、かつ自己
放電が小さく長期信頼性に優れる等々の利点により、一
次電池としてはメモリーバックアップ用、カメラ用等の
電源として既に広く用いられている。しかしながら、近
年携帯型の電子機器、通信機器等の著しい発展に伴い、
電源としての電池に対し大電流出力を要求する機器が多
種多様に出現し、経済性と機器の小型軽量化の観点か
ら、再充放電可能で、かつ高エネルギー密度の二次電池
が強く要望されている。このため、高エネルギー密度を
有する前記非水電解質電池の二次電池化を進める研究開
発が活発に行われ、一部実用化されているが、エネルギ
ー密度、充放電サイクル寿命、信頼性等々まだまだ不十
分である。
【0003】従来、この種の二次電池の正極を構成する
正極活物質としては、充放電反応の形態に依り下記の3
種のタイプのものが見い出されている。第1のタイプ
は、TiS2 ,MoS2 ,NbSe3等の金属カルコゲ
ン化物や、MnO2 ,MoO3,V25 ,LixCoO2
,LixNiO2 ,LixMn24等の金属酸化物等々
の様に、結晶の層間や格子位置又は格子間隙間にリチウ
ムイオン(カチオン)のみがインターカレーション、デ
インターカレーション反応等に依り出入りするタイプ。
第2のタイプは、ポリアニリン、ポリピロール、ポリパ
ラフェニレン等の導電性高分子の様な、主としてアニオ
ンのみが安定にドープ、脱ドープ反応に依り出入りする
タイプ。第3のタイプは、グラファイト層間化合物やポ
リアセン等の導電性高分子等々の様な、リチウムカチオ
ンとアニオンが共に出入り可能なタイプ(インターカレ
ーション、デインターカレーション又はドープ、脱ドー
プ等)である。
【0004】一方、この種電池の負極活物質としては、
金属リチウムを単独で用いた場合が電極電位が最も卑で
あるため、上記の様な正極活物質を用いた正極と組み合
わせた電池としての出力電圧が最も高く、エネルギー密
度も高く好ましいが、充放電に伴い負極上にデンドライ
トや不働体化合物が生成し、充放電による劣化が大き
く、サイクル寿命が短いという問題があった。この問題
を解決するため、負極活物質として(1)リチウムとA
l,Zn,Sn,Pb,Bi,Cd等の他金属との合
金、(2)WO2 ,MoO2 ,Fe23 ,TiS2等の
無機化合物やグラファイト、有機物を焼成して得られる
炭素質材料等々の結晶構造中にリチウムイオンを吸蔵さ
せた層間化合物あるいは挿入化合物、(3)リチウムイ
オンをドープしたポリアセンやポリアセチレン等の導電
性高分子等々のリチウムイオンを吸蔵放出可能な物質を
用いることが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし乍、一般に、負
極活物質として上記の様な金属リチウム以外のリチウム
イオンを吸蔵放出可能な物質を用いた負極と、前記の様
な正極活物質を用いた正極とを組合せて電池を構成した
場合には、これらの負極活物質の電極電位が金属リチウ
ムの電極電位より貴であるため、電池の作動電圧が負極
活物質として金属リチウムを単独で用いた場合よりかな
り低下するという欠点がある。例えば、リチウムとA
l,Zn,Pb,Sn,Bi,Cd等の合金を用いる場
合には0.2〜0.8V、炭素−リチウム層間化合物で
は0〜1V、MoO2やWO2等のリチウムイオン挿入化
合物では0.5〜1.5V作動電圧が低下する。
【0006】又、リチウム以外の元素も負極構成要素と
なるため、体積当り及び重量当りの容量及びエネルギー
密度が著しく低下する。更に、上記の(1)のリチウム
と他金属との合金を用いた場合には、充放電時のリチウ
ムの利用効率が低く、且つ充放電の繰り返しにより電極
にクラックが発生し割れを生じる等のためサイクル寿命
が短いという問題があり、(2)のリチウム層間化合物
又は挿入化合物の場合には、過充放電により結晶構造の
崩壊や不可逆物質の生成等の劣化があり、又電極電位が
高い(貴な)ものが多い為、これを用いた電池の出力電
圧が低いという欠点があり、(3)の導電性高分子の場
合には、充放電容量、特に体積当りの充放電容量が小さ
いという問題がある。
【0007】このため、高電圧、高エネルギー密度で、
且つ充放電特性が優れ、サイクル寿命の長い二次電池を
得るためには、リチウムに対する電極電位が低く(卑
な)、充放電時のリチウムイオンの吸蔵放出に依る結晶
構造の崩壊や不可逆物質の生成等の劣化が無く、かつ可
逆的にリチウムイオンを吸蔵放出できる量即ち有効充放
電容量のより大きい負極活物質が必要である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の様な課
題を解決するため、この種の電池の負極活物質として、
組成式がLixSi1-yyz(但し、0≦x、0<y<
1、0<z<2)で示され、アルカリ金属を除く金属も
しくはケイ素を除く類金属である元素Mとケイ素Siの
リチウムLiを含有する複合酸化物から成る新規なリチ
ウムイオン吸蔵放出可能物質を用いることを提起するも
のである。即ち、ケイ素の原子数と金属もしくは類金属
Mの原子数の和に対する酸素の原子数の比zが2未満で
あり且つ0より大きい組成を有する複合酸化物であり、
その結晶構造中または非晶質構造内にリチウムを含有
し、非水電解質中で電気化学反応によりリチウムイオン
を吸蔵及び放出可能なケイ素と金属もしくは類金属Mの
複合酸化物を用いる。この複合酸化物中でのリチウムの
状態は主としてイオンであることが好ましいが必ずしも
限定はされない。又、リチウムの含有量xとしては該複
合酸化物が安定に存在する範囲であれば良く、0≦x≦
4の範囲が特に好ましい。
【0009】先に、本発明者等は、組成式Lix SiO
z(但し、0≦x、0<z<2)で示され、リチウムを
含有するケイ素の酸化物が非水電解質中においてリチウ
ム基準極(金属リチウム)に対し少なくとも0〜3Vの
電極電位の範囲で電気化学的に安定に繰り返しリチウム
イオンを吸蔵放出することが出来、その様な充放電反応
により、特に0〜1Vの卑な電位領域に於て著しく高い
充放電容量を有し、優れた負極活物質となる事を見い出
し特許を出願した(特願平5−35851、同5−16
2958)。しかし乍、その後の研究により該リチウム
を含有するケイ素の酸化物LixSiOzのケイ素Siの
一部をアルカリ金属を除く金属又はケイ素を除く類金属
である元素Mに置換もしくはケイ素に元素Mを加え、ケ
イ素と共にMを共存させたLixSi1-yyz型のリチ
ウムを含有するケイ素と元素Mの複合酸化物とすること
に依り、リチウム基準極に対して0〜1Vの卑な電位領
域での充放電容量及び充放電効率がより大きく、且つ分
極(内部抵抗)がより小さく負極活物質としてより充放
電特性の優れたものが得られる事を見い出し、本発明に
至った。
【0010】該複合酸化物を構成する金属もしくは類金
属Mとしては、Ti、V、W、Mn、Fe、Co、N
i、Cu、Nb等の遷移金属、Zn、Cd、Mg、B
a、Pb、Sn、Al等のアルカリ金属を除く金属や、
B、C、Ge、Sb、P等のケイ素を除く類金属等を用
いる事ができる。特に、周期律表(国際純正・応用化学
連合IUPACの無機化学命名法、1989年改訂版)
4族〜10族の遷移金属又は13族又は14族の金属も
しくは類金属をMとして用いた場合に、充放電特性の優
れたものが得られるので、特に好ましい。該複合酸化物
の金属もしくは類金属Mの原子数とケイ素Siの原子数
の和に対するMの原子数の比yは、0<y<1の範囲で
あれば良い。特に、金属もしくは類金属Mの種類に依っ
ても異なるが、0<y<0.75、より好ましくは0<
y≦0.5において特に優れた充放電特性が得られるの
で、これらの範囲がより好ましい。また、金属もしくは
類金属Mとケイ素Siの原子数の和に対する酸素Oの原
子数の比zは0<z<2であれば良いが、0<z≦1.
5の場合に特に優れた充放電特性のものが得られるの
で、この範囲が特に好ましい。
【0011】本発明電池の負極活物質として用いられる
該複合酸化物LixSi1-yyzの好ましい製造方法と
しては、下記の2種類の方法が上げられるが、これらに
限定はされない。第一の方法は、ケイ素と上記の元素M
とリチウムの各々の単体又はそれらの化合物を所定のモ
ル比で混合し又は混合しながら、不活性雰囲気中や真空
中等の非酸化性雰囲気中又はケイ素と元素Mとリチウム
が所定の酸化数と成るように酸素量を制御した雰囲気中
で熱処理してケイ素と元素Mとリチウムの複合酸化物と
する方法である。出発原料となるケイ素、元素M及びリ
チウムのそれぞれの化合物としては、各々の酸化物、水
酸化物、あるいは炭酸塩、硝酸塩等の塩あるいは有機化
合物等々の様な、各々を非酸化性雰囲気中で熱処理する
ことにより各々の酸化物を生成する化合物が好ましい。
これらの出発原料の混合方法としては、各原料の粉末を
直接乾式混合する方法の他、これらの原料を水、アルコ
ールやその他の溶媒に溶解もしくは分散し、溶液中で均
一に混合又は反応させた後、乾燥する方法、これらの原
料を加熱や電磁波、光等によりアトマイズ又はイオン化
し、同時にもしくは交互に蒸着又は析出させる方法等々
の種々の方法が可能である。この様にして原料を混合し
た後、又は混合しながら行う熱処理の温度は、出発原料
や熱処理雰囲気によっても異なるが、400゜C以上で
合成が可能であり、好ましくは600゜C以上の温度が
よい。一方、不活性雰囲気中や真空中等では800゜C
以上の温度でケイ素と4価のケイ素酸化物に不均化反応
する場合があるため、そのような場合には600〜80
0゜Cの温度が好ましい。
【0012】これらの出発原料の組合せの中で、リチウ
ムの供給原料として酸化リチウムLi2O、水酸化リチ
ウムLiOH、Li2CO3又はLiNO3等の塩やそれ
らの水和物等々の様な熱処理により酸化リチウムを生成
するリチウム化合物を用い、ケイ素の供給源としてケイ
素単体もしくはケイ素の低級酸化物SiOz'(但し、0
<z’<2)を、また元素Mの供給原料としてMの単体
もしくはMの低原子価酸化物MOz"(但し、0<z”<
2)を用いる場合には、それらの混合物を不活性雰囲気
中または真空中等の様な酸素を断った雰囲気中で熱処理
することによって合成することが出来、熱処理雰囲気中
の酸素量もしくは酸素分圧等の制御がし易く製造が容易
であり特に好ましい。
【0013】この様にして得られたリチウムを含有する
ケイ素と元素Mの複合酸化物は、これをそのままもしく
は必要により粉砕整粒や造粒等の加工を施した後に負極
活物質として用いることが出来る。又、下記の第二の方
法と同様に、このリチウムを含有するケイ素と元素Mの
複合酸化物とリチウムもしくはリチウムを含有する物質
との電気化学的反応に依り、このリチウムを含有するケ
イ素と元素Mの複合酸化物に更にリチウムイオンを吸蔵
させるか、又は逆にこの複合酸化物からリチウムイオン
を放出させることにより、リチウム含有量を増加又は減
少させたものを負極活物質として用いても良い。
【0014】第二の方法は、予め、リチウムを含有しな
いケイ素と元素Mの複合酸化物Si 1-yyz(但し、
0<y<1、0<z<2)を合成し、得られたケイ素と
元素Mの該複合酸化物Si1-yyzとリチウムもしく
はリチウムを含有する物質との電気化学的反応に依り、
ケイ素と元素Mの該複合酸化物Si1-yyzにリチウ
ムイオンを吸蔵させて、リチウムを含有するケイ素と元
素Mの複合酸化物Li xSi1-yyzを得る方法であ
る。
【0015】この様なケイ素と元素Mの複合酸化物Si
1-yyzは、合成に際しリチウムやリチウム化合物を
加えない他は、上記の第一の方法と同様な熱処理により
合成することが出来る。即ち、ケイ素と元素Mの各々の
単体又はそれらの化合物を所定のモル比で混合し又は混
合しながら、不活性雰囲気中や真空中等の非酸化性雰囲
気中又はケイ素と元素Mが所定の酸化数と成るように酸
素量を制御した雰囲気中で熱処理することに依って得ら
れる。出発原料となるケイ素と元素Mのそれぞれの化合
物や熱処理温度等は、第一の方法に示した通りである。
これらの出発原料の組合せの中で、ケイ素の供給源とし
てケイ素単体もしくはケイ素の低級酸化物SiOz'(但
し、0<z’<2)を、また元素Mの供給原料としてM
の単体もしくはMの低原子価酸化物MOz"(但し、0<
z”<2)を用いる場合には、それらの混合物を不活性
雰囲気中または真空中等の様な酸素を断った雰囲気中で
熱処理することによって合成することが出来、熱処理雰
囲気中の酸素量もしくは酸素分圧等の制御がし易く製造
が容易であり、また充放電特性の優れたものが得られる
ので好ましい。特に、元素Mの供給原料としてMの原子
数に対する酸素原子数z”が0<z”≦1.5の低原子
価酸化物MOz"を用い、合成後のケイ素と元素Mの該複
合酸化物Si1-yyzの酸素原子数zが0<z≦1.
5の場合に、充放電の容量及び効率が大きく、分極が小
さく、大電流での充放電特性が優れたものが得られるの
で、特に好ましい。
【0016】一方、上記の電気化学的反応に用いる為の
リチウムを含有する物質としては、例えば、前述の従来
の技術の項で上げた正極活物質又は負極活物質等に用い
られる様なリチウムイオンを吸蔵放出可能な活物質を用
いることが出来る。この様なケイ素と元素Mの複合酸化
物Si1-yyzへの電気化学的反応に依るリチウムイ
オンの吸蔵は、電池組立後電池内で、又は電池製造工程
の途上において電池内もしくは電池外で行うことが出
来、具体的には次の様にして行うことが出来る。即ち、
(1)ケイ素と元素Mの該複合酸化物又はそれらと導電
剤及び結着剤等との混合合剤を所定形状に成形したもの
を一方の電極(作用極)とし、金属リチウム又はリチウ
ムを含有する物質をもう一方の電極(対極)としてリチ
ウムイオン導電性の非水電解質に接して両電極を対向さ
せて電気化学セルを構成し、作用極がカソード反応をす
る方向に適当な電流で通電し電気化学的にリチウムイオ
ンをケイ素と元素Mの該複合酸化物に吸蔵させる。得ら
れた該作用極をそのまま負極として又は負極を構成する
負極活物質として用いて非水電解質二次電池を構成す
る。(2)ケイ素と元素Mの該複合酸化物又はそれらと
導電剤及び結着剤等との混合合剤を所定形状に成形し、
これにリチウムもしくはリチウムの合金等を圧着しても
しくは接触させて積層電極としたものを負極として非水
電解質二次電池に組み込む。電池内でこの積層電極が電
解質に触れることにより一種の局部電池を形成し、自己
放電し電気化学的にリチウムがケイ素と元素Mの該複合
酸化物に吸蔵される方法。(3)ケイ素と元素Mの該複
合酸化物を負極活物質とし、リチウムを含有しリチウム
イオンを吸蔵放出可能な物質を正極活物質として用いた
非水電解質二次電池を構成する。電池として使用時に充
電を行うことにより正極から放出されたリチウムイオン
がケイ素と元素Mの該複合酸化物に吸蔵される方法。
【0017】この様にして得られるリチウムを含有する
ケイ素と元素Mの複合酸化物LixSi1-yyzを負極
活物質として用いる。一方、正極活物質としては、前述
の様にTiS2 ,MoS2,NbSe3等の金属カルコゲ
ン化物や、MnO2 ,MoO3 ,V25 ,LixCoO
2 ,LixNiO2 ,Lix Mn24等の金属酸化物、
ポリアニリン、ポリピロール、ポリパラフェニレン、ポ
リアセン等の導電性高分子、及びグラファイト層間化合
物等々のリチウムイオン及び/又はアニオンを吸蔵放出
可能な各種の物質を用いることが出来る。
【0018】特に、本発明のリチウムを含有するケイ素
と元素Mの複合酸化物LixSi1-yyzを活物質とす
る負極は、金属リチウムに対する電極電位が低く(卑)
且つ1V以下の卑な領域の充放電容量が著しく大きいと
いう利点を有している為、前述の金属酸化物や金属カル
コゲン化物等々の様な金属リチウムに対する電極電位が
2V以上、より好ましくはV25 、MnO2 、Lix
oO2 、LixNiO2やLixMn24等々の様な3V
ないし4V以上の高電位を有する(貴な)活物質を用い
た正極と組み合わせることにより高電圧高エネルギー密
度でかつ充放電特性の優れた二次電池が得られるので、
より好ましい。
【0019】特に、本発明に依るリチウムを含有するケ
イ素と元素Mの該複合酸化物LixSi1-yyzを活物
質とする負極と共に、組成式がLiabc2で示さ
れ、但し、Tは遷移金属元素、Lはホウ素B及びケイ素
Siの中から選ばれた1種以上の類金属元素であり、
a,b,cはそれぞれ0<a≦1.15、0.85≦b
+c≦1.3、0≦cであり、リチウムを含有し層状構
造を有する複合酸化物を正極活物質とする正極とを組み
合わせて用いることに依り、特に高エネルギー密度で充
放電特性が優れるとともに過充電過放電に依る劣化が小
さくサイクル寿命の長い二次電池が得られるので特に好
ましい。
【0020】本発明電池の正極活物質として用いられる
該複合酸化物Liabc2は次のようにして合成する
ことが出来る。即ち、リチウムLi、遷移金属T及び元
素Lの各単体または各々の酸化物、水酸化物あるいは炭
酸塩、硝酸塩などの塩を所定比で混合し、空気中または
酸素を有する雰囲気中600゜C以上の温度、好ましく
は700〜900゜Cの温度で加熱焼成することに依っ
て得られる。Li、T及びL等の供給源としてそれらの
酸化物、または、酸素を有する化合物を用いる場合に
は、不活性雰囲気中で加熱合成することも可能である。
加熱時間は、通常4〜50時間で十分であるが、合成反
応を促進し、均一性を高めるため、焼成、冷却、粉砕混
合のプロセスを数回繰り返すことが有効である。
【0021】組成式Liabc2に於て、Li量aは
上記の加熱合成に於いては定比組成a=1が標準である
が、±15%程度の不定比組成も可能であり、又、電気
化学的なインターカレーション、デインターカレーショ
ン等により0<a≦1.15が可能である。遷移金属T
としては、Co,Ni,Fe,Mn,Cr,V等が好ま
しく、特にCo,Niが充放電特性が優れており好まし
い。ホウ素及び/又はケイ素の量c及び遷移金属Tの量
bとしては、0<cかつ0.85≦b+c≦1.3にお
いて充放電時の分極(内部抵抗)の低減、サイクル特性
向上等への効果が顕著であり好ましい。一方、各サイク
ル毎の充放電容量は、ホウ素及び/又はケイ素の量cが
多過ぎると逆に低下し、0<c≦0.5において最大と
なるため、この範囲が特に好ましい。
【0022】又、電解質としては、γ−ブチロラクト
ン、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、
ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチ
ルカーボネート、メチルフォーメイト、1,2−ジメト
キシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、ジメ
チルフォルムアミド等の有機溶媒の単独又は混合溶媒に
支持電解質としてLiClO4 ,LiPF6 ,LiBF
4 ,LiCF3SO3 等のリチウムイオン解離性塩を溶
解した非水(有機)電解液、ポリエチレンオキシドやポ
リフォスファゼン架橋体等の高分子に前記リチウム塩を
固溶させた高分子固体電解質あるいはLi3N,LiI
等の無機固体電解質等々のリチウムイオン導電性の非水
電解質であれば良い。
【0023】特に、リチウムを含有するケイ素と元素M
の該複合酸化物LixSi1-yyzを活物質とする負極
は、有機溶媒としてエチレンカーボネート(EC)を含
有する非水電解液(有機電解液)を用いた場合に、充放
電特性が優れ、サイクル寿命の長い二次電池が得られる
ので特に好ましい。ECは凝固点が高いため、電解液の
全溶媒に対して体積比で80%以下にする事が望まし
い。また、ECは高粘度溶媒であるので、よりイオン導
電性を高め、さらに安定化するために式(1)で表され
るR・R’型アルキルカーボネート(R=R’も含む)
をも含有する事が望ましい。R及びR’はCn2n+1
示されるアルキル基で、n=1、2、3、4、5の場合
に特にイオン導電性が高く、低粘度であり好ましい。中
でも、式(1)中のR及びR’がメチル基(n=1)や
エチル基(n=2)である、ジメチルカーボネート(D
MC)、ジエチルカーボネート(DEC)やメチルエチ
ルカーボネート等がより好ましい。さらに、ECとR・
R’型アルキルカーボネートの混合比が体積比約1:1
においてイオン導電率が最大となるため、混合比は体積
比約3:1〜1:3とすることが特に好ましい。又、該
電解液中の支持電解質としては前述した通り、溶媒中で
Li+イオンを解離する塩で負極・正極と直接化学反応
しないものであれば良いが、LiPF6又はLiClO4
を用いた場合に特に充放電特性が優れており、好まし
い。
【0024】本発明のリチウムを含有するケイ素と元素
Mの複合酸化物を活物質とする負極は、非水電解質中に
於て金属リチウムに対し少なくとも0〜3Vの電極電位
の範囲で安定に繰り返しリチウムイオンを吸蔵放出する
ことが出来、この様な電極反応により繰り返し充放電可
能な二次電池の負極として用いることが出来る。特に、
ケイ素と元素Mが共存する複合酸化物とすることに依
り、リチウムを含有するケイ素のみの酸化物LixSi
zや元素Mのみの酸化物LixMOzに比べ、リチウム
基準極(金属リチウム)に対し0〜1Vの卑な電位領域
において、可逆的にリチウムイオンを吸蔵放出できる量
即ち有効充放電容量及び充放電効率が著しく大きく、か
つ充放電時の分極がより小さいため大電流で充放電して
も作動電圧の変化や容量の低下が小さい等々の利点を有
する。更に過充電過放電による不可逆物質の生成等の劣
化が殆ど見られず、極めて安定でサイクル寿命の長い二
次電池を得ることが出来る。
【0025】この様に優れた充放電特性が得られる理由
は必ずしも明らかではないが、次の様に推定される。即
ち、ケイ素の酸化物SiOzはリチウムイオンを吸蔵放
出できる量即ち充放電容量は大きいが、絶縁体もしくは
半導体であり電子導電性が低く、充放電時の分極が比較
的大きいのに対し、ケイ素と元素Mが共存する複合酸化
物である本発明による新規な負極活物質LixSi1-y
yzにおいては、リチウムイオンの移動度と共に電子導
電性が高く、且つ、リチウムイオンを吸蔵できるサイト
が非常に多いためリチウムイオンの吸蔵放出が容易であ
る為と推定される。
【0026】以下、実施例により本発明を更に詳細に説
明する。
【0027】
【発明の実施の形態】図1は、以下の実施例に於て、本
発明に依る非水電解質二次電池の負極活物質の性能評価
に用いたテストセルの一例を示すコイン型テストセルの
断面図である。図において、1は対極端子を兼ねる対極
ケースであり、外側片面をNiメッキしたステンレス鋼
製の板を絞り加工したものである。2はステンレス鋼製
のネットから成る対極集電体であり対極ケース1にスポ
ット溶接されている。対極3は、所定厚みのアルミニウ
ム板を直径15mmに打ち抜き、対極集電体2に固着
し、その上に所定厚みのリチウムフォイルを直径14m
mに打ち抜いたものを圧着したものである。7は外側片
面をNiメッキしたステンレス鋼製の作用極ケースであ
り、作用極端子を兼ねている。5は後述の本発明に依る
活物質又は従来法に依る比較活物質を用いて構成された
作用極であり、6は炭素を導電性フィラーとする導電性
接着剤からなる作用極集電体であり、作用極5と作用極
ケース7とを接着し電気的に接続している。4はポリプ
ロピレンの多孔質フィルムからなるセパレータであり、
電解液が含浸されている。8はポリプロピレンを主体と
するガスケットであり、対極ケース1と作用極ケース7
の間に介在し、対極と作用極との間の電気的絶縁性を保
つと同時に、作用極ケース開口縁が内側に折り曲げられ
カシメられることに依って、電池内容物を密封、封止し
ている。電解質はプロピレンカーボネートとエチレンカ
ーボネート及び1,2−ジメトキシエタンの体積比1:
1:2混合溶媒に過塩素酸リチウムLiClO4 を1モ
ル/l溶解したものを用いた。テストセルの大きさは、
外径20mm、厚さ1.6mmであった。
【0028】(実施例1)作用極5に用いる活物質とし
て、組成式Si1-yyz(0<y<1、0<z<2)
で表され、元素MがタングステンW、スズSn、鉛Pb
及びホウ素Bであるケイ素の複合酸化物を次の様にして
作製した。市販の二酸化タングステン(WO2 )、一酸
化スズ(SnO)、一酸化鉛(PbO)又は酸化ホウ素
(B23)と市販の一酸化ケイ素(SiO)とをそれぞ
れM元素とケイ素Siの原子数が1:9の比(y=0.
1に相当)となるように秤量し、乳鉢によりそれぞれ充
分に粉砕混合した。この4種類の混合物を窒素雰囲気中
700℃の温度で12時間熱処理し、組成式Si0.9
0.1z(M=W、Sn、Pb、B)で示される4種類の
複合酸化物を得た。冷却後、乳鉢によりそれぞれ粒径5
3μm以下に粉砕整粒したものを作用極の活物質として
用いた。これらをそれぞれ活物質a(Si0.90.1
1.1)、b(Si0.9Sn0.11.0)、c(Si0.9Pb
0.11.0 )、d(Si0.90.11.05)とする。この
4種類の活物質に導電剤としてグラファイトを、結着剤
として架橋型アクリル酸樹脂等をそれぞれ重量比65:
20:15の割合で混合して作用極合剤とした。次に、
この作用極合剤を2ton/cm2で直径15mm厚さ
0.3mmのペレットに加圧成形して作用極5を作製し
た。その後、この様にして得られた作用極5を炭素を導
電性フィラーとする導電性樹脂接着剤からなる作用極集
電体6を用いて作用極ケース7に接着し一体化した後、
200℃で10時間真空加熱乾燥したものを用いて上述
のコイン形テストセルを作製した。
【0029】この様にして作製した4種類のテストセル
を、室温で1週間放置エージングした。このエージング
によって、対極のリチウム−アルミニウム積層電極はテ
ストセル内で非水電解液に触れることにより充分に合金
化が進行し、リチウムフォイルは実質的に全てLi−A
l合金となるため、テストセル電圧は、対極として金属
リチウムを単独で用いた場合に比べて約0.4V低下し
た値となって安定した。この様にして得られたテストセ
ルを活物質a、b、c及びdに対応して、それぞれテス
トセルA、B、C及びDとする。
【0030】この様にして作製したテストセルA、B、
C、Dの充放電試験を、次のようにして行った。1mA
の定電流で、充電(電解液中から作用極にリチウムイオ
ンが吸蔵される電池反応をする電流方向)の終止電圧−
0.4V、放電(作用極から電解液中へリチウムイオン
が放出される電池反応をする電流方向)の終止電圧2.
5Vの条件で充放電サイクルを行った。このときの3サ
イクル目の充電特性を図2に、放電特性を図3に示し
た。また、テストセルBの1サイクル目の充電容量に対
する放電容量ロスの割合((充電容量−放電容量)/充
電容量)を表1に示した。なお、充放電サイクルは充電
からスタ−トした。
【0031】この様な充放電サイクルにおいて、充電に
依って対極のLi−Al合金から電解液中にリチウムイ
オンが放出され、このリチウムイオンが電解液中を移動
して作用極の活物質Si1-yyzと電極反応し、活物
質Si1-yyzに電気化学的にリチウムイオンが吸蔵
されリチウムを含有するケイ素と元素Mの複合酸化物L
xSi1-yyzが生成する。次に放電に際しては、こ
の複合酸化物LixSi1 -yyzからリチウムイオンが
電解液中に放出され、電解液中を移動して対極のLi−
Al合金中に吸蔵されることに依り安定に繰り返し充放
電できる。ここで、活物質Si1-yyzは1回目の充
電によりリチウムを含有するケイ素と元素Mの複合酸化
物LixSi1-yyzが生成した後は、その後の放電−
充電のサイクルに於て、完全放電時以外にはリチウムを
含有するケイ素と元素Mの複合酸化物Lix'Si1-yy
zを形成している。
【0032】(比較例)比較のため、上述の本発明に依
る活物質a〜dの代わりに、市販の一酸化ケイ素SiO
(活物質r1と略記)を作用極の活物質として用いた以
外は、前記(実施例1)と同様にして同様なテストセル
R1を作製した。このテストセルR1についても上記と
同様な充放電試験を行い、3サイクル目の充電特性を図
2に、放電特性を図3に、1サイクル目の充電容量に対
する放電容量ロスの割合を表1に示した。
【0033】
【表1】
【0034】図2及び図3から明らかな様に、組成式L
xSi1-yyz(0≦x)で表され、ケイ素と元素M
が共存する複合酸化物を活物質とする作用極を用いたテ
ストセルA〜Dは、y=0のケイ素のみの酸化物Lix
SiOzを活物質としたテストセルR1に比べ充電容量
及び放電容量が著しく大きい事が分かる。特に、対極の
Li−Al合金電極に対して−0.4〜+0.6V(金
属リチウムに対して約0〜1Vに対応する)の様な卑な
電位領域の充放電容量が著しく大きいことから、非水電
解質二次電池の負極活物質として特に優れていることが
分かる。また表1より、ケイ素と元素Mが共存する複合
酸化物を活物質とした場合には、ケイ素のみの酸化物S
iOzを活物質とした場合に比べて放電容量ロスが著し
く小さい事が分かる。さらに、ここには示していない
が、活物質として複合酸化物LixSi1-yyzを用い
たテストセルの方が、充放電の繰り返しによる充放電容
量の低下も少なく、LixSiOzを活物質としたテスト
セルよりも安定なサイクル特性を示した。
【0035】(実施例2)本実施例は、実施例1の作用
極の活物質a〜dの代わりに下記の様にして合成した活
物質を用いた場合であり、作用極の活物質以外は、全て
実施例1と同様にして同様なテストセルを作製した。作
用極の活物質は次の様にして作製した。市販の一酸化ケ
イ素(SiO)と一酸化マンガン(MnO)をSi:M
nが1:1のモル比となる様に秤量し、乳鉢を用いて充
分混合した後、この混合物を窒素雰囲気中700℃の温
度で12時間加熱焼成し、冷却後、粒径53μm以下に
粉砕整粒して組成Si0.5Mn0.5Oを有する本発明によ
る活物質eを得た。
【0036】又、比較のため、上記の本発明に依る活物
質eの代わりに、前述の実施例1において導電剤に用い
たものと同じグラファイト(比較活物質r4と略記)及
び、市販の一酸化ケイ素SiO(前述の活物質r1)及
び一酸化マンガン(比較活物質r2と略記)をそれぞれ
粒径53μm以下に粉砕整粒したものを活物質として用
いた他は、上記の本発明のテストセルの場合と同様にし
て、同様なテストセル(比較テストセル)を作成した。
【0037】この様にして作製したテストセルを、以
下、それぞれの使用した作用極の活物質e,r1,r2
及びr4に対応し、テストセルE,R1,R2及びR4
と略記する。これらのテストセルE,R1,R2及びR
4を実施例1と同様の条件で充放電サイクルを行ったと
きの3サイクル目の充電特性を図4に、放電特性を図5
に示した。図4〜5から明らかな様に、本発明によるテ
ストセルEは比較テストセルR1、R4に比べ、充放電
容量が著しく大きく、充放電の可逆領域が著しく拡大す
ることが分かる。更に、全充放電領域に渡って充電と放
電の作動電圧の差が著しく小さくなっており、テストセ
ルの分極(内部抵抗)が著しく小さく、大電流充放電が
容易なことが分かる。
【0038】又、テストセルR2はテストセルEとほぼ
同程度の充放電容量を有しているが、充放電の作動電位
が高く(貴)、1.1V以下(リチウム基準極に対して
約1.5Vに対応する)の卑な電位領域の充放電容量は
テストセルR2に比べ本発明に依るテストセルEの方が
著しく大きく、本発明による活物質Eが特に負極活物質
として優れていることが分かる。
【0039】(実施例3)本実施例は、実施例1の作用
極の活物質a〜dの代わりに下記の様にして合成した活
物質を用いた場合であり、作用極の活物質以外は、全て
実施例1と同様にして同様なテストセルを作製した。本
実施例の作用極の活物質を次の様にして作製した。市販
の一酸化ケイ素SiOと一酸化チタンTiOとをSi:
Tiが所定のモル比となるように秤量し、自動乳鉢に依
り十分粉砕混合した後、この混合物を窒素気流中700
゜Cの温度で12時間加熱処理し、冷却後、粒径53μ
m以下に粉砕整粒した。この様にして得られた生成物
(Si1-yTiyO)を本発明に依る活物質として用い
た。
【0040】本実施例では作用極の活物質として、上記
のSi:Tiのモル比が次の3種類のものを作製して比
較した。即ち、(f1)3:1(Si0.75Ti
0.25O)、(f2)1:1(Si0.5Ti0.5O)、(f
3)1:3(Si0.25Ti0.75O)の3種である。又、
比較のため上記の本発明に依る活物質f1〜f3の代わ
りに、上記の合成の原料に用いたと同じ一酸化ケイ素S
iOと一酸化チタンTiOをそれぞれ粒径53μm以下
に粉砕整粒したものをそれぞれ比較用の活物質r1及び
r3として用いた他は、上記の本発明に依るテストセル
の場合と同様にして、同様なテストセル(比較用テスト
セル)を作製した。
【0041】この様にして作製したテストセルを、以
下、それぞれの使用した作用極の活物質f1,f2,f
3,r1及びr3に対応し、それぞれテストセルF1,
F2,F3,R1及びR3と略記する。これらのテスト
セルF1〜F3及びR1〜R3を実施例1及び2と同じ
条件で充放電サイクルを行ったときの3サイクル目の充
電特性を図6に、放電特性を図7に示した。
【0042】図6及び図7から明らかな様に、組成式L
xSi1-yTiyzで表され、ケイ素とチタンが共存す
る複合酸化物を活物質とする作用極を用いたテストセル
F1(チタン量y=0.25)及びテストセルF2(y
=0.5)は、ケイ素の酸化物LixSiOzやチタンの
酸化物LixTiOzを用いたテストセルR1及びR3に
比べ充放電容量が大きく、充放電の可逆領域が拡大する
ことが分かる。又、全充放電領域に渡って充電と放電の
作動電圧の差が著しく小さくなっており、テストセルの
分極(内部抵抗)が著しく小さく、大電流充放電が容易
なことが分かる。特に、対極のLi−Al合金電極に対
して−0.4〜+0.6V(金属リチウムに対して約0
〜1Vに対応する)の様な卑な電位領域の充放電容量が
著しく大きいことから、非水電解質二次電池の負極活物
質として特に優れていることが分かる。一方、チタン量
y=0.75のテストセルA3では充放電容量はケイ素
の酸化物LixSiOzを用いたテストセルR1より小さ
いが、放電の作動電圧がより低い(卑な)ので、負極活
物質としてより優れている。又、充電の作動電圧と放電
の作動電圧の差が相対的に小さく分極が小さいので大電
流充放電特性がより優れている。
【0043】これらの結果から、この様なリチウムを含
有するケイ素とチタンの複合酸化物LixSi1-yTiy
zにおいて、チタン量yとしては0<y<1の範囲の
場合に充放電特性が優れているのでこの範囲が良く、好
ましくは0<y<0.75、より好ましくは0<y≦
0.5の場合に特に充放電容量が大きく且つ大電流充放
電特性が優れているので、この範囲が特に良い。
【0044】これは、上述の様にケイ素とチタンが共存
する複合酸化物である本発明による新規な負極活物質L
xSi1-yTiyzにおいては、リチウムイオンの移動
度と共に電子導電性が高く、且つ、リチウムイオンを吸
蔵できるサイトが非常に多いためリチウムイオンの吸蔵
放出が容易である為と推定される。(実施例4)図8
は、本発明に依る非水電解質二次電池の一例を示すコイ
ン型電池の断面図である。図において、11は負極端子
を兼ねる負極ケースであり、外側片面をNiメッキした
ステンレス鋼製の板を絞り加工したものである。13
は、後述の本発明に依る負極活物質を用いて構成された
負極であり、炭素を導電性フィラーとする導電性接着剤
からなる負極集電体12により負極ケース11に接着さ
れている。17は外側片面をNiメッキしたステンレス
鋼製の正極ケースであり、正極端子を兼ねている。15
は後述の本発明に依る正極活物質を用いて構成された正
極であり、炭素を導電性フィラーとする導電性接着剤か
らなる正極集電体16により正極ケース17に接着され
ている。14はポリプロピレンの多孔質フィルムからな
るセパレータであり、電解液が含浸されている。18は
ポリプロピレンを主体とするガスケットであり、負極ケ
ース11と正極ケース17の間に介在し、負極と正極と
の間の電気的絶縁性を保つと同時に、正極ケース開口縁
が内側に折り曲げられカシメられることに依って、電池
内容物を密封、封止している。電解液はエチレンカーボ
ネートとメチルエチルカーボネートの体積比1:1混合
溶媒に六フッ化リン酸リチウムLiPF6 を1モル/l
溶解したものを用いた。電池の大きさは、外径20m
m、厚さ1.6mmであった。
【0045】負極13は次の様にして作製した。実施例
1で作製した活物質a(Si0.90 .11.1)を本発明
に依る本実施例の負極活物質として用いた。又、比較の
為、実施例1の比較例として用いた一酸化ケイ素SiO
(比較活物質r1)を比較用の負極活物質として用い
た。これらの負極活物質a及びr1にそれぞれ導電剤と
してグラファイトを、結着剤として架橋型アクリル酸樹
脂等を重量比45:40:15の割合で混合して負極合
剤とし、次にこの負極合剤を2ton/cm2 で直径1
5mm、厚さ0.14mmのペレットに加圧成形した
後、200℃で10時間減圧加熱乾燥したものを負極と
した。
【0046】正極15は次の様にして作製した。水酸化
リチウムLiOH・H2Oと炭酸コバルトCoCO3と酸
化ホウ素B23をLi:Co:Bのモル比が1:0.
9:0.1となる様に秤量し、乳鉢を用いて十分混合し
た後、この混合物を大気中850℃の温度で12時間加
熱焼成し、冷却後、粒径53μm以下に粉砕整粒した。
この焼成、粉砕整粒を2回繰り返して本実施例の正極活
物質LiCo0.90.12を合成した。
【0047】この生成物を正極活物質とし、これに導電
剤としてグラファイトを、結着剤としてフっ素樹脂等を
重量比80:15:5の割合で混合して正極合剤とし、
次にこの正極合剤を2ton/cm2 で直径16.2m
m厚さ0.70mmのペレットに加圧成形した後、10
0℃で10時間減圧加熱乾燥したものを正極とした。こ
の様にして作製された電池(それぞれの使用した負極活
物質a及びr1に対応し、それぞれ電池G及びSとす
る)は、室温で1週間放置エージングされた後、以下の
充放電試験が行われた。
【0048】これらの電池G及びSを1mAの定電流
で、充電の終止電圧4.2V、放電の終止電圧2.5V
の条件で充放電サイクルを行ったときの2サイクル目の
放電特性を図9に示した。尚、充放電サイクルは充電か
らスタートした。この電池Gは、充電に依って正極活物
質LiCo0.90.12から電解液中にリチウムイオン
が放出され、このリチウムイオンが電解液中を移動して
負極活物質と電極反応し、負極活物質に電気化学的にリ
チウムイオンが吸蔵されリチウムを含有するケイ素と元
素M(タングステンW)の複合酸化物LixSi0.9
0.11.1が生成する。次に、放電に際しては負極のリチ
ウムを含有するケイ素と元素Mの該複合酸化物からリチ
ウムイオンが電解液中に放出され、電解液中を移動して
正極活物質に吸蔵されることに依り安定に繰り返し充放
電できる。ここで、負極活物質は1回目の充電によりリ
チウムを含有する複合酸化物LixSi0.9 0.11.1
生成した後は、その後の放電-充電のサイクルに於て
は、完全放電時以外にはリチウムを含有するケイ素と元
素Mの複合酸化物Lix'Si0.90.1 1.1を形成して
いる。
【0049】図9から明らかな様に、本発明による電池
Gは、比較電池Sに比べ放電容量が大きく、作動電圧も
高く優れた充放電特性を有することが分かる。又、この
充放電を20サイクルまで行ったところ、比較電池Sで
は放電容量が初期容量の約90%に低下したのに対し電
池Gではほとんど容量低下が無く、サイクル寿命が著し
く向上することが分かった。
【0050】尚、実施例においては、対極としてリチウ
ム−アルミニウム合金及びLiCo 0.90.12の場合
のみを示したが、本発明は実施例に限定されず、前述の
様に、TiS2 ,MoS2 ,NbSe3等の金属カルコ
ゲン化物、MnO2 ,MoO3,V25 ,LixCoO
2 ,LixNiO2 ,LixMn24等の金属酸化物、ポ
リアニリン、ポリピロール、ポリパラフェニレン、ポリ
アセン等の導電性高分子、グラファイト層間化合物等々
の様なリチウムカチオン及び/またはアニオンを吸蔵放
出可能な物質を活物質とする正極を対極として、本発明
に依る負極活物質を用いた負極と組合わせて用いること
が出来ることは言うまでもない。
【0051】
【発明の効果】以上詳述した様に、本発明は、非水電解
質二次電池の負極活物質として組成式LixSi1-yy
z(但し、0≦x、0<y<1、0<z<2)で示さ
れ、アルカリ金属を除く金属もしくはケイ素を除く類金
属Mとケイ素の、リチウムを含有する複合酸化物から成
る新規な活物質を用いたものであり、該負極活物質はリ
チウム基準極(金属リチウム)に対し0〜1Vの卑な電
位領域に於て、充放電により可逆的にリチウムイオンを
吸蔵放出出来る量即ち充放電容量が著しく大きく、かつ
充放電の分極が小さいため、高電圧・高エネルギー密度
で且つ大電流での充放電特性が優れた二次電池を得るこ
とが出来る。又、過充電過放電による不可逆物質の生成
等の劣化が殆ど見られず、極めて安定でサイクル寿命の
長い二次電池を得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】負極活物質の性能評価に用いたテストセルの構
造の一例を示した説明図である。
【図2】本発明による電池と従来電池の負極活物質の3
サイクル目の充電特性の比較を示した説明図である。
【図3】本発明による電池と従来電池の負極活物質の3
サイクル目の放電特性の比較を示した説明図である。
【図4】本発明による電池と従来電池の負極活物質の3
サイクル目の充電特性の比較を示した説明図である。
【図5】本発明による電池と従来電池の負極活物質の3
サイクル目の放電特性の比較を示した説明図である。
【図6】本発明による電池と従来電池の負極活物質の3
サイクル目の充電特性の比較を示した説明図である。
【図7】本発明による電池と従来電池の負極活物質の3
サイクル目の放電特性の比較を示した説明図である。
【図8】本発明において実施した電池の構造の一例を示
した説明図である。
【図9】本発明による電池と従来電池の2サイクル目の
放電特性の比較を示した説明図である。
【符号の説明】
1 対極ケース 2 対極集電体 3 対極 4 セパレータ 5 作用極 6 作用極集電体 7 作用極ケース 8 ガスケット 11 負極ケース 12 負極集電体 13 負極 14 セパレータ 15 正極 16 正極集電体 17 正極ケース 18 ガスケット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂田 明史 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 セ イコーインスツルメンツ株式会社内 (72)発明者 矢作 誠治 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 セ イコーインスツルメンツ株式会社内 (72)発明者 石川 英樹 宮城県仙台市太白区西多賀5丁目30番1号 株式会社エスアイアイ・マイクロパーツ 内 (72)発明者 酒井 次夫 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 セ イコーインスツルメンツ株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケイ素酸化物からなる負極と、リチウム
    イオンを収蔵放出可能な正極と、リチウムイオン導電性
    の非水電解質とから少なくとも成る非水電解質二次電池
    において、負極活物質が、周期律表3族、チタンTiを
    除く4族、バナジウムVを除く5族、タングステンWを
    除く6族、マンガンMnを除く7族、鉄Feを除く8
    族、9族、ニッケルNiを除く10族、及び11族の遷
    移金属元素、マグネシウムMg、カルシウムCaを除く
    2族、亜鉛Znを除く12族、ホウ素B、アルミニウム
    Alを除く13族、及び炭素C、ヒ素As、アンチモン
    Sb、ビスマスBi、硫黄S、セレンSe、テルルT
    e、ポロニウムPoの金属元素もしくは類金属元素から
    選ばれる1種または2種以上の元素Mを含むケイ素の酸
    化物であり、該元素Mを含むケイ素の酸化物中のケイ素
    と元素Mと酸素の原子数の比をa:y:zと表したと
    き、a+y=1、0<y<1、0<z<2であることを特
    徴とする非水電解質二次電池。
  2. 【請求項2】 該負極活物質として用いる該元素Mを含
    むケイ素の酸化物中のケイ素とリチウムと元素Mとの酸
    素の原子数の比をa:x:y:zと表したとき、0<
    x,a+y=1、0<y<1、0<z<2であることを
    特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
  3. 【請求項3】 該負極活物質として用いる該ケイ素の酸
    化物の酸素量zが0<z≦1.5であることを特徴とす
    る請求項1または2いづれか1項記載の非水電解質二次
    電池。
  4. 【請求項4】 該負極活物質として用いる該ケイ素の酸
    化物の元素Mの量yが0<y<0.75であることを特
    徴とする請求項1から3いづれか1項記載の非水電解質
    二次電池。
  5. 【請求項5】 正極活物質として、リチウムを含有する
    遷移金属の酸化物を用いたことを特徴とする請求項1か
    ら4いづれか1項記載の非水電解質二次電池。
  6. 【請求項6】 該正極活物質として用いる該遷移金属の
    酸化物が、一般式Liab2で示され、但し、Tは遷
    移金属元素、a、bはそれぞれ0<a≦1.15、0.
    85≦b≦1.3であることを特徴とする請求項5記載
    の非水電解質二次電池。
  7. 【請求項7】 該正極活物質として用いる該遷移金属の
    酸化物が、一般式Liabc2で示され、但し、Tは
    遷移金属元素、Lはホウ素B及びケイ素Siの中から選
    ばれた1種以上の類金属であり、a、b、cはそれぞれ
    0<a≦1.15、0.85≦b+c≦1.3、0<c
    であることを特徴とする請求項5記載の非水電解質二次
    電池。
  8. 【請求項8】 該正極活物質として用いる該遷移金属の
    酸化物が層状構造を有することを特徴とする請求項5か
    ら7いづれか1項記載の非水電解質二次電池。
  9. 【請求項9】 該非水電解質として、非水溶媒とリチウ
    ムイオンを含有する支持電解質とから少なくとも成り、
    エチレンカーボネートを含有する非水電解液を用いるこ
    とを特徴とする請求項1から8いづれか1項記載の非水
    電解質二次電池。
  10. 【請求項10】 該非水電解液が、式 【化1】 で表されるR・R‘型アルカリカーボネートをも含有す
    ることを特徴とする請求項9に記載の非水電解質二次電
    池。
  11. 【請求項11】 該R・R‘型アルキルカーボネートが
    ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート又はメチ
    ルエチルカーボネートであることを特徴とする請求項1
    0に記載の非水電解質二次電池。
  12. 【請求項12】 ケイ素の酸化物からなる負極と、正極
    と、リチウムイオン導電性の非水電解質からなる非水電
    解質二次電池の製造方法において、電池組立後電池内
    で、又は電池製造工程の途上において電池内もしくは電
    池外で、ケイ素と元素Mの一般式Si1-yyz、但し
    0<y<1、0<z<2、元素Mは周期律表3族、チタ
    ンTiを除く4族、バナジウムVを除く5族、タングス
    テンWを除く6族、マンガンMnを除く7族、鉄Feを
    除く8族、9族、ニッケルNiを除く10族、及び11
    族の遷移金属元素、マグネシウムMg、カルシウムCa
    を除く2族、亜鉛Znを除く12族、ホウ素B、アルミ
    ニウムAlを除く13族、及び炭素C、ヒ素As、アン
    チモンSb、ビスマスBi、硫黄S、セレンSe、テル
    ルTe、ポロニウムPoの金属元素もしくは類金属元素
    から選ばれる1種または2種以上の元素、で示される酸
    化物と、リチウムもしくはリチウムを含有する物質との
    電気化学反応に依り、ケイ素と該元素Mの酸化物Si
    1-yyzにリチウムイオンを収蔵させて、リチウムを
    含有するケイ素と該元素Mの酸化物Li xSi1-yyz
    を負極活物質として得ることを特徴とする非水電解質二
    次電池の製造方法。
  13. 【請求項13】 ケイ素の酸化物からなる負極と、正極
    と、リチウムイオン導電性の非水電解質からなる非水電
    解質二次電池の製造方法において、周期律表3族、チタ
    ンTiを除く4族、バナジウムVを除く5族、タングス
    テンWを除く6族、マンガンMnを除く7族、鉄Feを
    除く8族、9族、ニッケルNiを除く10族、及び11
    族の遷移金属元素、マグネシウムMg、カルシウムCa
    を除く2族、亜鉛Znを除く12族、ホウ素B、アルミ
    ニウムAlを除く13族、及び炭素C、ヒ素As、アン
    チモンSb、ビスマスBi、硫黄S、セレンSe、テル
    ルTe、ポロニウムPoの金属元素もしくは類金属元素
    から選ばれる1種または2種以上の元素M単体もしくは
    該元素Mを含む化合物と、ケイ素もしくはケイ素化合物
    と、リチウムもしくはリチウム化合物を混合する工程
    と、これら混合物を加熱してリチウムイオンを収蔵放出
    可能な元素Mを含むケイ素化合物を合成する工程と、か
    らなり該元素Mを含むケイ素酸化物を負極活物質とした
    負極を製造することを特徴とする非水電解質二次電池の
    製造方法。
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