JP2000081475A - レ―ダシステムの動作方法 - Google Patents

レ―ダシステムの動作方法

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JP2000081475A
JP2000081475A JP11221548A JP22154899A JP2000081475A JP 2000081475 A JP2000081475 A JP 2000081475A JP 11221548 A JP11221548 A JP 11221548A JP 22154899 A JP22154899 A JP 22154899A JP 2000081475 A JP2000081475 A JP 2000081475A
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transmission
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ロルフ・アドマート
Franz Weibel
フランツ・ヴアイベル
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 反射対象物の角度位置の判定が、高い精度で
簡単にかつわずかなコストで可能になるレーダシステム
の動作方法を提供する。 【解決手段】 レーダシステムRSにおいて、測定過程
MVのそれぞれの測定位相MP1,MP2,MP3,M
P4,MP5内において送信運転と受信運転の間で短い
時間間隔内に複数回の切換えを行ない、その際、それぞ
れ送信運転において、所定のパルス幅の送信パルスを有
するパルス状送信信号が放射され、かつ受信運転におい
て、送信パルスのパルス休止期間内に受信信号として反
射信号が検出される。パルス状の送信信号を放射する送
信アンテナとして、かつ受信信号を検出する受信アンテ
ナとして、測定過程MVの少なくとも1つの測定位相M
P1,MP3,MP5内に、異なった角度範囲を検出す
るために設けられた互いに並んで配置された異なったア
ンテナA1,A2;A2,A3が利用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の測定位相を
有する測定過程において、測定過程のそれぞれの測定位
相内において送信運転と受信運転の間で複数回の切換え
を行なうことによって、観察範囲内にある反射対象物の
距離及び/又は半径方向速度が判定され、その際、それ
ぞれ送信運転において、所定のパルス幅の送信パルスを
有するパルス状送信信号が放射され、かつそれぞれ受信
運転において、送信パルスのパルス休止期間内に受信信
号として反射信号が検出される、異なった角度範囲を検
出する少なくとも2つのアンテナを有するレーダシステ
ムの動作方法に関する。
【0002】
【従来の技術】レーダシステムは、種々の観察範囲(距
離範囲)に対して、動く又は静止した対象物(目標対象
物)までの距離を判定するため、及び/又は動く又は静
止した対象物(目標対象物)の速度(半径方向又は相対
速度)を判定するために使用される。レーダシステムの
ための主適用分野は、通常例えば航法において航空交通
管制の際に又はナヴィゲーションのためにレーダと目標
対象物との間に大きな距離を有する観察範囲(“遠距離
範囲”、例えば150km又は300kmの距離までの
用途に応じて)であり;その他にごく最近、例えば自動
車の分野において自動車を囲む交通空間を検出するた
め、すなわち先行する、後続の又は対向する自動車又は
その他の反射対象物までの自動車の距離(間隔)及び/
又は先行する、後続の又は対向する自動車又はその他の
反射対象物に関する自動車の相対速度を判定するために
レーダと目標対象物の間のきわめてわずかな距離を有す
る観察範囲(“近距離範囲”、例えば20m又は250
mの距離までの用途に応じて)におけるレーダシステム
のための用途も存在する。発振器によって発生されかつ
(送信)アンテナから放射されるアナログ高周波送信信
号(GHz範囲、典型的には18GHzと94GHzの
間の送信周波数)は、伝送区間を通過しかつ観察範囲内
にある反射対象物において反射した後に、(受信)アン
テナによって検出され、かつこの受信信号(反射信号)
は、遅延時間及び/又は周波数シフト又は位相シフトに
関して信号処理(後続処置)の後に評価され;それによ
りこの時、必要な距離及び/又は速度情報を得ることが
できる。
【0003】2つの慣用のレーダシステム、すなわちパ
ルスレーダシステム及びFMCWレーダシステムは、測
定基本方式において、とくに送信信号の発生において、
かつ送信信号の(時間的な)経過において相違してお
り:・パルスレーダシステムにおいて、送信信号は、周
期的に中断し、すなわち所定のパルス幅を有する送信パ
ルスが放射され;2つの送信パルスの間のパルス休止期
間内に、受信信号として先行する送信パルスの反射信号
が検出される(交互の送信運転及び受信運転)。目標対
象物(反射対象物)への距離は、直接の信号遅延時間測
定によって検出され、パルスレーダシステムの所望の分
解能(すなわち距離分解能)は、送信パルスのパルス持
続時間(パルス幅)を介してあらかじめ与えることがで
きる。距離選択のために、受信信号の信号処理の際に、
通常種々の信号遅延時間に相当する、したがって完全に
決められた距離に対して選択的な“距離ゲート”が使用
される。パルスレーダシステムにおいて、送信−受信−
デカップリングは容易に可能であり、すなわち受信信号
への送信信号の漏話は、送信運転から受信運転への適当
な切換えによって(例えば送信−受信−スイッチによ
り)、完全に阻止することができる。さらに信号増幅の
感度を遅延時間に依存して制御することによって、信号
処理の際に距離に依存した増幅度をあらかじめ与えるこ
とにより(“感度時間制御”STC)、受信信号の処理
すべきダイナミックレンジ(受信信号の検出の際の入力
ダイナミック)は、はっきりと減少することができる。
・FMCWレーダシステムにおいて、送信信号は、連続
的に放射され(“連続波”CW)、その際、送信信号の
送信周波数が変更され、すなわち周波数変調(FM)に
よって所定の変調経過を有し;同時に受信信号が検出さ
れる。同時の送信運転及び受信運転のため、十分な送信
−受信−デカップリングのために多くの費用が必要であ
り、このことは、一方において多くのコストを、かつ他
方において妨害副作用を引起こす。
【0004】それ故に近距離範囲において(例えば反射
対象物、障害物及び別の車両に関する自動車の回りを囲
む交通空間を検出するために)、通常パルスレーダシス
テム(パルスドップラレーダシステム)が使用され、そ
れにより反射対象物の距離、相対速度及び位置を判定す
ることができる。パルスレーダシステムの品質を評価す
るための重要な特性値は、角度測定精度、すなわち方位
角の角度分解能であり、それにより異なった反射対象物
を分離することができる。分解能を高めるために、複数
のアンテナ(すなわち少なくとも2つのアンテナ)を有
するレーダシステムが使用され: −Skolnikの文献:“Radar Handbo
ok”、MacGraw−Hill出版、1990、第
2版によれば、いわゆるモノパルス法が公知であり、こ
こでは幅広い送信ビームを有する送信信号が送出され、
かつ送信ビームに対して対称的に配置された2つの受信
アンテナが、反射信号を検出する。両方の受信信号の差
と和を評価することによって、反射対象物の角度位置が
判定できる。 −ヨーロッパ特許出願公開第499706号明細書によ
れば、いわゆるパルスドップラ法が公知であり、ここで
は送信信号の放射のため及び受信信号の検出のために、
同じアンテナが利用される。複数のアンテナのシーケン
ス制御により、かつ個々の受信信号の振幅情報の比較に
よって、反射対象物の角度位置が検出できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、反射
対象物の角度位置の判定が、高い精度で簡単にかつわず
かなコストで可能になる、レーダシステムの動作方法を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、この課
題は、特許請求の範囲第1項の特徴部分における特徴に
よって、次のようにして解決される。すなわちパルス状
の送信信号を放射する送信アンテナとして、かつ受信信
号を検出する受信アンテナとして、測定過程の少なくと
も1つの測定位相内に、同じアンテナが利用され、測定
過程の少なくとも1つの測定位相内に、互いに並んで配
置された異なったアンテナが利用される。
【0007】方法の有利な変形は、別の特許請求の範囲
の構成部分である。
【0008】提案された方法において、測定過程のそれ
ぞれの測定位相の間に、送信運転(送信信号の放射)と
受信運転(受信信号の検出)との間に短い間隔を置いて
複数回の切換えが行なわれ;その際、送信運転の期間対
受信運転の期間の比は、必要に応じてあらかじめ任意に
与えることができる。測定過程の少なくとも1つの測定
位相の間に、送信運転において送信信号を放射するた
め、かつ受信運転において受信信号を検出するために、
異なった(異なった角度範囲を検出する並べた配置され
た)アンテナが利用され、すなわち送信アンテナは、測
定過程のこの測定位相において受信アンテナとは相違
し;測定過程のその他の測定位相において、送信運転に
おいて送信信号を放射するため、かつ受信運転において
受信信号を検出するために、それに反して同じアンテナ
が利用され、すなわち送信アンテナと受信アンテナは、
同一である。その後、測定過程の少なくとも1つの位相
の間に、送信運転から受信運転に切換えるために同時
に、レーダシステムの並べて配置された2つのアンテナ
の間においても切換えが行なわれ;それにより受信信号
として、送信アンテナの送信ビーム及びこれとは異なっ
た受信アンテナの重なり範囲にあるすべての反射信号が
検出される。異なった送信アンテナ及び受信アンテナに
よるこの測定位相の受信信号(反射信号の角度に依存す
る振幅又は強度)の評価によって、追加的な情報が得ら
れ:重なり範囲の算入は、信号評価の際に、n(n−
1)へのレーダシステムのアンテナのあらかじめ与えら
れた数nの増加と同じ意味を有する。それによりレーダ
システムの角度測定精度及び能力を上昇することがで
き、このことは、とくに交通空間の検出の用途において
大きな意味を有する。
【0009】送信運転から受信運転への交代の際の送信
アンテナとこれとは相違した受信アンテナとの間の切換
えは、アンテナスイッチ、例えばHF切換えスイッチを
介して行なわれ、このアンテナスイッチは、レーダシス
テムの制御ユニットにより制御される。その際、アンテ
ナスイッチの制御は、送信運転から受信運転への交代の
際に切換えられる両方のスイッチ、送信−受信−スイッ
チ及びLOスイッチの制御に同期して行なわれ;そのた
めアンテナスイッチは、迅速に切換え可能でなければな
らず、すなわち高い限界周波数を持たなければならな
い。送信アンテナとそれとは相違した受信アンテナとの
間の切換えは、短時間に、例えば5ns以内に行なわれ
る。
【0010】レーダシステムの提示された動作方法にお
いて、次のことは有利である: ・送信アンテナからそれとは異なった受信アンテナへの
アンテナ交代によって得られる追加的な情報に基づい
て、高い角度測定精度(角度分解能)、したがって目標
対象物の改善された分離が達成可能であり、 ・アンテナスイッチの相応する構成の際に、追加的なハ
ードウエア費用なしに、既存のパルスレーダシステムに
おける実行が可能であり、 ・少なくとも2つのアンテナを有するあらゆるパルスレ
ーダシステムにおける(すなわち任意の数のアンテナを
有するレーダシステムにおける)使用が可能であり;信
号処理及び多目標能力に関するパルスレーダシステム
(パルスドップラレーダシステム)の利点が維持され
る。
【0011】
【発明の実施の形態】実施例により、自動車間隔警報シ
ステムの間隔センサにより、レーダシステムの動作方法
を図面に関連して詳細に説明する。
【0012】自動車間隔警報システムにおける間隔セン
サにより、観察範囲内にある反射対象物の、すなわち先
行する、対向する又は後続の車両、人及びその他の反射
対象物の距離(及び場合によっては相対速度)を、一義
的にかつ高い分解能で判定しなければならず;例えば所
望の距離一義性範囲は150mであり(これは、別のレ
ーダシステムと比較して比較的小さい)、所望の距離分
解能は1mであり、かつ所望の速度分解能は1km/h
である。さらに良好な角度分解能が望まれ、すなわち異
なった反射対象物の分離(例えば異なった走行トラック
において先行する複数の車両の分離)は、十分な精度で
可能でなければならず;例えば0.1°の方位角の分解
能(角度分解能)が望まれる。
【0013】そのために測定過程の複数の測定位相にお
いて、複数のアンテナを有するパルスドップラレーダシ
ステムの1つの(送信)アンテナから、例えば76.5
GHzの送信周波数(搬送周波数)を有する送信信号
が、所定の角度範囲に放射され(送信運転);この角度
範囲内にある反射対象物(例えば先行する自動車又は障
害物)における反射によって得られる反射信号は、パル
スドップラレーダシステムの(受信)アンテナによって
アナログ受信信号として検出される(受信運転)。測定
過程の1つの測定位相の送信運転及び受信運転のため
に、同じアンテナを利用することができるが、その際、
測定過程の少なくとも1つの測定位相において、送信運
転のため及び受信運転のために異なった、隣接する角度
範囲の検出のために設けられた互いに並べて配置された
アンテナが利用される(アンテナ交代)。測定過程の1
つの測定位相内における送信運転から受信運転への複数
回の切換えは、制御ユニットによって制御されるHFス
イッチユニットによって短い時間間隔内に行なわれ;こ
の切換えと同時に、アンテナ交代の際に送信アンテナか
ら受信アンテナへの切換えも行なわれる。信号処理ユニ
ットによって受信運転における所定の時間間隔内に、受
信信号は引続き処理され、かつ周波数差又は周波数シフ
ト及び/又は位相差又は位相シフトに関して評価され、
かつそれにより距離情報及び場合によっては速度情報
が、スペクトル解析によって得られる。
【0014】そのために図1によれば、パルスドップラ
レーダシステムRSは、次の構成を有する: ・その主要部品が統一的なモジュールとしてコンパクト
にまとめられた送信信号を放射しかつ受信信号を検出す
る“送信側”1aと“受信側”1bを有する送信受信ユ
ニット1。送信信号を放射しかつ同時に受信信号を検出
する送信受信ユニット1のアンテナユニット11は、異
なった角度範囲を検出するために3つの異なったアンテ
ナA1、A2、A3を有し、かつそれぞれのアンテナA
1又はA2又はA3を選択するアンテナスイッチS1を
有し、その際、測定過程の1つの測定位相において、ア
ンテナA1、A2、A3のうち1つが、同時に送信アン
テナとしてかつ受信アンテナとして利用されるが、又は
所定のアンテナA1又はA2が送信アンテナとして利用
される際、アンテナ交代の場合、それぞれ隣接するアン
テナA2又はA3が受信アンテナとして利用される(こ
の場合、アンテナスイッチS1の切換えは、それぞれの
送信運転の最後に、受信運転への切換えに並行して行な
われる)。両方のHFスイッチ、送信−受信−スイッチ
S2及びLOスイッチS3を有するHFスイッチユニッ
ト12によって、送信受信ユニット1の送信側1aと受
信側1bとの間の、すなわち送信運転と受信運転との間
の切換えを行なうことができる。送信−受信−スイッチ
S2とLOスイッチS3の(同期した)切換え、及びア
ンテナ交代の場合におけるアンテナスイッチS1の切換
えは、送信パルスのパルス幅に依存して行なわれる(パ
ルス幅は例えば50ns)。送信運転において、両方の
スイッチ、送信−受信−スイッチS2及びLOスイッチ
S3は、左側位置に(送信側1aに)あり、アンテナス
イッチS1は、送信アンテナA1、A2、A3のうちの
1つに接続されているが;一方受信運転の間に、両方の
スイッチ、送信−受信−スイッチS2及びLOスイッチ
S3は、右側位置に(受信側1bに)あり、アンテナス
イッチS1は、受信アンテナのうちの1つに接続されて
いる(受信アンテナは、送信アンテナと同じアンテナA
1又はA2又はA3であるか、又は受信アンテナは、送
信アンテナA1又はA2に隣接するアンテナA2又はA
3である)。例えばVCOとして構成された発振器13
(出力は例えば10mW)によって、発振器周波数7
6.5GHzを有するHFビームが発生される(送信パ
ルスの搬送周波数)。測定過程の測定位相において、送
信運転から受信運転へ繰返し切換えが行なわれる。送信
受信ユニット1の受信側1bにより、受信パルスとし
て、次の送信パルスの放射の前に、検出される角度範囲
(観察範囲)内にある反射対象物の最後に放射された送
信パルスによって引起こされる反射信号が検出され(す
なわち受信運転から次の送信運転に切換える前に);そ
のためにアンテナスイッチS1は、所定の受信時間にわ
たって受信アンテナに接続され、その際、受信時間は、
したがってあらかじめ与えられる角度範囲の距離は、距
離選択のために変更することができる。送信受信ユニッ
ト1の受信側1bに設けられたミキサ14(混合周波数
は例えば送信周波数よりも中間周波数だけ低い受信周波
数に相当する)は、送信パルスの間に一定の発振器周波
数との掛算によって受信信号を混合信号として中間周波
数レベルに移す。 ・混合信号を信号処理する(混合信号を引続き処理す
る)信号処理ユニット2;信号処理ユニット2は、例え
ば前置増幅器、フィルタ、アナログディジタル変換器
(A/D変換器)及びディジタル処理ユニットを含んで
いる。その際、受信信号の評価は、受信運転中の所定の
時間間隔内に行なわれる。 ・制御ユニット3、この制御ユニットは、アンテナユニ
ット11のアンテナスイッチS1及びHFスイッチユニ
ット12の両方のスイッチ、送信−受信−スイッチS2
及びLOスイッチS3の制御、及び発振器13の制御を
受持つ。
【0015】自動車の間隔警報システムが活性化されて
いる期間中に、測定過程は、周期的に行なわれる。1つ
の測定過程のために所定の数の測定位相を、かつ1つの
測定位相内に利用される送信アンテナ及び受信アンテナ
の所定の順序をあらかじめ与えることができ;nのアン
テナを有するレーダシステムにおいて、測定過程あたり
最大n(n−1)の異なった測定位相をあらかじめ与え
ることができる。
【0016】図2により測定過程の時間経過を説明し、
すなわちレーダシステムによって検出される角度範囲に
依存する測定過程の異なった測定位相の時間的順序を説
明する。その際、図2に、方位角α(光軸α=0°に関
する角度)に依存して、自動車における3つのアンテナ
の空間的配置、及びそれぞれの送信アンテナA1又はA
2又はA3によって検出される送信信号(それぞれの送
信アンテナA1又はA2又はA3の“送信ビーム”によ
って検出される角度範囲)が図示されており(図2
a)、かつレーダシステムの“感度”に対する尺度とし
て、それぞれの受信アンテナA1又はA2又はA3によ
って検出される受信信号の振幅(強度)が図示されてい
る(図2b)。
【0017】測定過程MV(期間は例えば50ms)
は、例えば時間的に連続する5つの同じ長さの測定位相
MP1、MP2、MP3、MP4、MP5に細分化さ
れ、これらの測定位相は、それぞれ例えばそれぞれ10
msの同じ期間を有する。
【0018】測定位相MP1において、アンテナA1
は、送信運転において送信アンテナとして、かつ受信運
転において受信アンテナとして利用され、したがってア
ンテナA1の“送信ビーム”内にある方位角αの負の範
囲が検出され、その中において第1の反射対象物ROが
見付けられる。測定位相MP2において、アンテナA1
は、送信運転において送信アンテナとして、かつアンテ
ナA2が、受信運転において受信アンテナとして利用さ
れ、したがってアンテナA1の“送信ビーム”とアンテ
ナA2の“送信ビーム”との間の方位角αの重なり範囲
が検出される。測定位相MP3において、アンテナA2
は、送信運転において送信アンテナとして、かつ受信運
転において受信アンテナとして利用され、したがってア
ンテナA2の“送信ビーム”内にある光軸の回りの角度
範囲が検出され(方位角はα=0°)、その中において
第2の反射対象物ROも見付けられる。測定位相MP4
において、アンテナA2は、送信運転において送信アン
テナとして、かつアンテナA3が、受信運転において受
信アンテナとして利用され、したがってアンテナA2の
“送信ビーム”とアンテナA3の“送信ビーム”との間
の方位角αの重なり範囲が検出され、その中において第
2の反射対象物ROも見付けられる。測定位相MP5に
おいて、アンテナA3は、送信運転において送信アンテ
ナとして、かつ受信運転において受信アンテナとして利
用され、したがってアンテナA3の“送信ビーム”内に
ある方位角αの正の範囲が検出される。
【0019】別の測定過程において、測定層の前記の順
序に対して変更された順序を、又は最大限可能な測定位
相の所定の選択をあらかじめ与えることができ;さらに
1つの測定過程内における個々の測定位相の期間は、異
なった長さに選択することができる。
【0020】図3によれば、測定過程MVの1つの測定
位相MP1に対する時間的な測定経過の一部が例として
示されている。測定過程MVのすべての測定位相MP
1、MP2、MP3、MP4、MP5内において、送信
運転から受信運転へ複数回の切換えが行なわれる(例え
ば測定過程MVのそれぞれの測定位相MP1、MP2、
MP3、MP4、MP5内において、送信運転から受信
運転へ2000回の切換えが行なわれ、すなわち測定過
程MVのそれぞれの測定位相MP1、MP2、MP3、
MP4、MP5内において、2000の送信パルスが放
射される)。送信パルスのパルスサイクルの周期期間T
Pは、パルス幅tON又は送信間隔(送信運転)とパル
ス休止期間tOFFとから構成されている。受信運転
(パルス休止期間tOFF)において、反射信号は、方
位角αの所定の角度範囲からそれぞれあらかじめ与えら
れた受信アンテナにより検出され;受信運転中に、所定
の受信期間tDEK(所定の受信間隔)があらかじめ与
えられ、その中において検出された受信信号は、引続き
処理され、かつ評価される。
【0021】例えば送信パルスのパルス幅tONは50
nsであり、送信パルスの間のパルス休止期間tOFF
は4.95μsであり、したがってパルスサイクルの周
期期間TPは5μsであり;測定過程のそれぞれの測定
位相に、2000のパルスサイクルが割当てられるの
で、測定位相は、それぞれ10msの期間を有する。例
えば受信運転における受信期間tDEKは1μsであ
り、すなわち送信パルスの放射後1μs以内に生じるす
べての反射信号が検出される。
【0022】パルス繰返し周波数fPWは、fPW=T
P*−1(TP=tON+tOFF)となり、5μsの
パルスサイクルの周期期間TPを有する前記の例の場
合、パルス繰返し周波数fPWは200kHzである。
“デューティーサイクル”Dは、D=tON/TPとな
り、50nsの送信パルスのパルス幅tON及び5μs
のパルスサイクルの周期期間TPを有する前記の例の場
合、デューティーサイクルは、D=1%である。アンテ
ナ交代の際、送信運転から受信運転への交代の際の1つ
の送信アンテナから別の受信アンテナへの切換え時間
は、例えば5nsである。
【0023】方法を実施するためにレーダシステムの仕
様をあらかじめ与える際に、次のことに注意する: ・送信パルスのパルス幅tONは、平均送信出力を、し
たがってレーダシステムの到達距離を決定する。同じ距
離におけるかつ同じ相対速度を有する反射対象物に対す
るレーダシステムの所望の角度分解能Δαは、アンテナ
の数及び形によって決まる。 ・レーダシステムの所望の速度分解能ΔVは、1つの測
定過程の測定位相MP1、MP2、MP3、MP4、M
P5の期間によって決まる。例えば76.5GHzの送
信周波数(搬送周波数)、及びそれぞれ10msの個々
の測定位相MP1、MP2、MP3、MP4、MP5の
期間の際に、5km/hの速度分解能ΔVが得られる。 ・レーダシステムの距離一義性範囲REは、パルスサイ
クルの周期期間TP又はパルス繰返し周波数fPWによ
って決まる: RE=TP・c (c=光速)。
【図面の簡単な説明】
【図1】レーダシステムの概略的ブロック回路図であ
る。
【図2】送信信号(図2a)及び受信信号(図2b)に
よる測定過程の間の測定位相の時間的順序を示す図であ
る。
【図3】1つの測定過程の測定位相内における時間的な
測定経過を示す図である。
【符号の説明】
1 送信受信ユニット 2 信号処理ユニット 3 制御ユニット 11 アンテナユニット 12 HFスイッチユニット 13 発振器 14 ミキサ 1a 送信側 1b 受信側 A アンテナ MP 測定位相 MV 測定過程 RO 反射対象物 RS レーダシステム S スイッチ tON パルス幅 tOFF パルス休止期間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ロルフ・アドマート ドイツ連邦共和国フリードリヒスハーフエ ン・ペオリアシユトラーセ43 (72)発明者 フランツ・ヴアイベル ドイツ連邦共和国バート・ヴアルツアツハ −ハイドガウ・ヴアルトゼールシユトラー セ19

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の測定位相(MP1,MP2,MP
    3,MP4,MP5)を有する測定過程(MV)におい
    て、測定過程(MV)のそれぞれの測定位相(MP1,
    MP2,MP3,MP4,MP5)内において送信運転
    と受信運転の間で複数回の切換えを行なうことによっ
    て、観察範囲内にある反射対象物(RO)の距離及び/
    又は半径方向速度が判定され、その際、それぞれ送信運
    転において、所定のパルス幅(tON)の送信パルスを
    有するパルス状送信信号が放射され、かつそれぞれ受信
    運転において、送信パルスのパルス休止期間(tOF
    F)内に受信信号として反射信号が検出される、異なっ
    た角度範囲を検出する少なくとも2つのアンテナ(A
    1,A2,A3)を有するレーダシステム(RS)の動
    作方法において、 パルス状の送信信号を放射する送信アンテナとして、か
    つ受信信号を検出する受信アンテナとして、測定過程
    (MV)の少なくとも1つの測定位相(MP1,MP
    3,MP5)内に、同じアンテナ(A1,A1;A2,
    A2;A3,A3)が利用され、測定過程(MV)の少
    なくとも1つの測定位相(MP2,MP4)内に、互い
    に並んで配置された異なったアンテナ(A1,A2;A
    2,A3)が利用されることを特徴とする、レーダシス
    テム(RS)の動作方法。
  2. 【請求項2】 送信アンテナと受信アンテナが、アンテ
    ナスイッチ(S1)によって選択されることを特徴とす
    る、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 アンテナスイッチ(S1)が、レーダシ
    ステム(RS)の制御ユニット(2)によって制御され
    ることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 アンテナスイッチ(S1)の制御が、送
    信運転から受信運転への切換えの際に切換えられる両方
    のスイッチ、送信−受信−スイッチ(S2)及びLO−
    スイッチ(S3)の制御に同期して行なわれることを特
    徴とする、請求項3に記載の方法。
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