JP2000079701A - インクタンクカ―トリッジ - Google Patents

インクタンクカ―トリッジ

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JP2000079701A JP11275244A JP27524499A JP2000079701A JP 2000079701 A JP2000079701 A JP 2000079701A JP 11275244 A JP11275244 A JP 11275244A JP 27524499 A JP27524499 A JP 27524499A JP 2000079701 A JP2000079701 A JP 2000079701A
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昌彦 日隈
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俊雄 樫野
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裕基 但馬
Hiroyuki Ishinaga
博之 石永
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 インクジェット装置に自在に装着可能とする
ことに適したインクタンクカートリッジを提供する。 【構成】 大気連通部を備えた負圧発生部材収容部53
と、上記大気連通部から離れた位置に設けられたインク
通路57のみを介して負圧発生部材収容部53に対して
連通するが実質的に密閉状態で、負圧発生部材収容部5
3へ供給するためのインクを直接収納するためのインク
収容部56と、を隣接して備えたインクジェットカート
リッジ3Dであって、これら収容部53,56のそれぞ
れの側面に、インク収容部56にのみ連通するインク収
容部9を備える。上記インク通路57が、上記収容部5
3と56とを区分するリブ54と上記インクジェットカ
ートリッジ内面との間に形成されており、インク収容部
9の底面は上記収容部563,56のそれぞれの底面よ
りも上方に位置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェットに接続
されて供給されるインクを貯留した交換型のインクタン
クを構成するインクタンクカートリッジに関するもので
ある。
【0002】さらに本発明は、特定の内部構造を有する
インクタンクカートリッジにとって有効な構成を採用し
たインクタンクカートリッジに関し、インクジェット技
術を使用する、複写機、ファクシミリ等の記録機器、通
信機器、事務機器、複合機器、プリンタ等に適用可能な
発明に関する。
【0003】
【従来の技術】近年インクジェット記録装置は小型化さ
れ、パーソナルな使用形態を想定したものが数多く提案
されている。特にパーソナルな記録装置では、記録ヘッ
ド部とインクタンク部とが一体化され交換可能とされる
ものが、より小型で低価格を達成できるため好適な形態
となってきている。このような装置では、これまで黒イ
ンクのみを使用したモノクロ記録(文字中心の記録)が
大勢を占めていた。ところがこのようなパーソナルな記
録装置もその使用形態が多様化し、カラー記録(濃淡記
録を含む)あるいはフルカラー記録の要求が高まってい
る。
【0004】このようなカラー記録を実行する最も容易
な構成は、ヘッド・タンク一体型カートリッジを搭載す
るキャリッジを必要な数だけ用意し、用意されたキャリ
ッジに必要なカラーインクが充填されたヘッドタンク一
体型カートリッジを装着するものである。この構成で
は、搭載されるヘッドタンク一体型カートリッジ毎にキ
ャリッジを備えるため装置の大型化招いてしまう。
【0005】一方、特開平2−198861号公報に
は、インクタンク中に含まれるインクの寿命よりも極め
て長い寿命をもつ記録ヘッドを有効利用するために記録
ヘッド部とインクタンク部とを分離可能としたものが提
案されている。また、この公報にはカラー記録を行なう
ためのインクタンクカートリッジ部が4色(イエロー、
マゼンタ、シアン、ブラック)一体化された構成が提案
されている。
【0006】しかしながら、このように4色一体のイン
クタンクカートリッジではカラー記録の画像によりイン
クの使用頻度が異なり、一般にはブラックが画像形成上
他の色に比べ消費率が高いため、他の色が十分残ってい
るにもかかわらず4色一体のインクタンクカートリッジ
の交換を余儀なくされる。
【0007】このような交換型インクタンクの場合、交
換回数が増える程、交換時にインクジェット記録ヘッド
とインクタンクのジョイント部に外部から侵入する泡の
量が増え、この泡が原因となって、インクジェット記録
ヘッドの吐出不安定性を高める場合があった。
【0008】また、交換回数が増える程、交換時にイン
クジェット記録ヘッドとインクタンクのジョイント部に
設けられたフィルターに与える損傷率もアップしてい
た。
【0009】さらに濃淡記録の場合も、濃度の違うイン
クを用いて画像記録を行い、濃淡多値を実現させるため
に、ハイライト部の画像形成に必要な濃度の薄いインク
の使用率が高く、カラー記録と同じ様な弊害があった。
【0010】また、よりパーソナルユース化を考えた場
合、特色インクの使用も考えられる。この場合、あらか
じめパッケージ化されたインクタンクカートリッジでは
要求に対応することができない。
【0011】他方、上記全体構造に対してインクタンク
カートリッジの内部構造について検討したところ、交換
性を重視した場合やあるいは装置の小型化を考慮した場
合に有効な公知資料は存在していない。公知資料として
は、上記全体構造に対しインクカートリッジ単体を実質
的にインクのみを保持する構成を採用したカートリッジ
を開示する特開平2−522号公報がある。これには、
上方に位置してインクのみを大量に保持する1次インク
貯蔵部と下方に位置したインクジェット記録ヘッドとの
間にわずかな多孔質部材を配置したインクジェット記録
ヘッド一体型のインクカートリッジが開示されている。
この発明は、多孔質部材をインク貯蔵部には内蔵せずに
インク流路中にのみ配置したことによりインクの使用効
率を向上出来るとしいる。また、多孔質部材の側方にイ
ンクを保持可能な空間としての2次インク貯蔵部を設け
ることにより、温度上昇(圧力低下)で1次インク貯蔵
部内の空気が膨張して1次インク貯蔵部からの流出イン
クを溜め、記録時の記録ヘッドへの負圧を実質上一定に
維持出来るとしている。
【0012】しかしながら、この公報の発明は、非記録
時においては、上方に位置してインクのみを大量に保持
する1次インク貯蔵部からのインクにより多孔質部材は
インクが充分過ぎるほど含浸せしめられているので、多
孔質部材自体の負圧の発生がほとんど無くなっている。
そのため、わずかな衝撃によりインクジェット記録ヘッ
ドのオリフィスからインクが漏れるという問題があり、
実用に適さない。またインク容器をインク記録ヘッドに
装着する交換型インクカートリッジ形式をこの構成に採
用することは、多孔質部材の状態からインク漏れの状態
となり実用化できないという課題があった。
【0013】これに対して、インクを袋内に封入してそ
の袋の負圧力を一定にするためのバネ構成を付加したイ
ンクカートリッジも知られているが、高価なものとなる
だけでなく、そのバネ構成の性能を維持して大量生産を
達成することは困難なものであった。
【0014】いづれにしても、インクジェット用(非接
触記プリント型)インクカートリッジとして、インクジ
ェットプリントの分野では、安価で、合理的な技術水準
にあるものは提供されていない。
【0015】
【本発明の背景技術】本願出願人は、上記インクタンク
交換の従来技術の問題に加えて、以下の検討も行った。
インクジェットプリントの技術分野に適したインク容器
としては、プリント時に記録ヘッドから吐出されるイン
ク量に見合ったインクを良好に供給することができ、非
プリント時においては吐出口からのインク漏れなどの不
都合がないことの両面性をそれぞれ検討した結果、基本
構成として、負圧発生部材を収容すると共に大気との連
通を得るための大気連通部を備えた第1収納室と該第1
収納室に対して連通するが実質的に密閉状態で第1収納
室へ供給するためのインクを直接収納するための第2収
納室を持つ構成がインクジェットの特性にとって重要な
前提であることに至った。
【0016】その一方で、本願出願人は、本発明の技術
分野とは異なる接触記録技術を検討することによって、
インクジェットプリント分野の技術的な特異性について
再検討することにした。なお、一般に、記録媒体に接触
して記録を行う記録計器用ペンは、インク吸収性もあり
保持性もある記録芯に対してインク供給を行なうもので
あるから、記録芯自体が大気にさらされていることを前
提とし、記録芯に直接接触する領域にはインクで過飽和
状態となっているインク含侵体を必須とする。つまり接
触記録技術は、インクジェット分野の技術内容とは根本
的に異なる。
【0017】調査したところ、特開昭57ー16385
号公報を見出した。この公報は、記録媒体に接触して記
録を行う記録芯(多孔質型インク吸収性芯)を用いるこ
とを前提とする記録計器用ペンを開示するが、課題とし
ているものは、記録芯自体からのインクあふれのみであ
った。
【0018】この公報は、下方の記録芯に接触する第1
吸液材と上方の大気連通口側にインクをわずかに吸収し
ているが第1吸液材に比べてインクを含みにくい第2吸
液材とを備え、記録芯を下方に突出させた中央室と、こ
の室の両側にインクを供給する密閉型インク収容室と
を、必須の構成とする発明である。この構成によれば、
周囲温度の上昇によって密閉型インク収容室内の空気が
膨張して密閉型インク収容室内のインクが第1吸液材に
至り、第1吸液材が保持しきれなくなったインクを第2
吸液材が吸収することにより、記録芯からインクがあふ
れて落下することを防止できるとしている。さらに、こ
の公報は、2つの密閉型インク収容室の一方が空気だけ
になった時に、その空気の膨張を大気連通口側に逃がす
ための一定幅の溝を、中央室と密閉型インク収容室との
仕切り壁とは異なる側面の最下端から最上端までにわた
って設けることも開示している。
【0019】本発明者達は、技術的には類似点の少ない
非接触記録のインクジェットヘッドに、このタンク構成
のみを適用することに着眼したところ、環境条件の変化
に伴って、大気連通口からのインクあふれという新たな
現象が確認された。しかも記録芯に直接接触する領域に
はインクで過飽和状態となっているインク含侵体である
第1吸液材は、負圧を発生することを必要としないため
にインクジェット技術にとっての共通性が見られないこ
とも確認できた。この新規な現象は、記録計器用ペンの
分野では認識されてはいず、負圧を安定したものにする
ための技術的示唆もこの分野からは得るものがなかっ
た。
【0020】また、上記公報の一定幅の溝は、空気と共
にインクを排出促進する機能もあるため、大気連通口か
らのインクあふれを一層促進してしまうことも確認でき
た。さらに、両側のインク収容室からのインク消費は、
同等ではなく、先に一方のインク収容室のインクが無く
なると、他方に大量のインクが残存しているにもかかわ
らず、インクジェット記録ができなくなってしまった。
これは、インク収容室のインクが無駄になり、根本的に
インクジェット技術の目的に反する結果であった。この
原因は、第1吸液材内に空気が大量に入り込み、結果的
にインクの供給が出来なくなったためであった。
【0021】このような背景問題を解決した画期的なイ
ンクジェット用カートリッジを本発明出願人は先に発明
し出願している。これは、負圧発生部材を収容すると共
に大気との連通を得るための大気連通部を備えた第1収
納室と該第1収納室に対して連通するが実質的に密閉状
態で第1収納室へ供給するためのインクを直接収納する
ための第2収納室を持つ前提構成のカートリッジに、イ
ンクジェット用として有効に機能できる構成を与える発
明である。この構成によれば、インクカートリッジの使
用初期から使用終了までの間の大半を負圧が実質上ほぼ
一定にできるタンク構造体であるために、高速記録にも
対応可能な交換型インクカートリッジおよびインクジェ
ットヘッドとプリンタをも提供できるものである。
【0022】本願発明者たちは、これらの発明の構造を
有するキャリッジ搭載型インクタンクカートリッジのイ
ンク収納量をさらに向上でき、しかも装置の小型化を達
成し、安定したインク供給性を得ることのできるインク
タンクカートリッジを提供することを本発明のさらなる
目的の1つに加えた。この目的は、上記第1、2収納室
をもつインクタンクにさらなるインク収納部を付加した
ような構造を想定し検討したところ、インク供給部より
も後方に付加インク室を持たせることは装置の大型化を
招き、下方に設けることでは付加インク室内のインク残
量が多くなってしまう問題があった。特に上方に付加イ
ンク室を設けると、上記第1収納室と、密閉状態の第2
収納室とのインク、外気の気液交換時に、上方付加イン
ク室内のインクがその水頭差に相当するインク供給速度
が早まり、環境変化がある場合にはインクの漏れや吸収
体のインク吸収領域を変動させてインク供給性を不安定
にする事態も見られた。
【0023】この付加インク室を設ける場合に、新たに
発生した問題として、タンクの固有振動数の変化により
インク供給性が変化する場合も見られた。この問題を解
決できることで、所望の形状のインクタンクを提供する
ことが別の本発明の目的となった。
【0024】また、付加インク室を設ける場合に、新た
に発生した問題として、タンクの強度低下を防止できる
仕切り部の合理的な全体構成を提供することや、インク
供給性を向上し、インク残量をさらに軽減できる付加イ
ンク室の底面位置や、付加インク室内の仕切り部のイン
ク供給性を向上し且つ気体と液体の交換を向上できる間
隙位置の設定をも提供することそれぞれが本発明のさら
に別の目的となった。
【0025】無論、本発明は、これらのタンク構成の内
部構成を持っていても持たずとも、交換頻度の低減やイ
ンクタンクの装着性向上を達成して、安定したインク供
給を行えるインクジェット記録装置を提供することも本
発明の目的の1つになることは言うまでもない。
【0026】いづれにしても、本発明は、上記従来技
術、背景技術の少なくとも1つの問題を解決するもの
で、インクジェット装置および装置に用いられるインク
タンクカートリッジを提供することを目的とする。
【0027】また、本発明の前提構成の負圧発生部材を
収容すると共に大気との連通を得るための大気連通部を
備えた第1収納室と該第1収納室に対して連通するが実
質的に密閉状態で第1収納室へ供給するためのインクを
直接収納するための第2収納室とを持つインクカートリ
ッジ(以下、前提構成要件と呼ぶ)においては、高い表
面張力のインクを充填すると、逆に、原因は不明であっ
たがインク漏れが発生する場合が見られた。
【0028】この現象は、従来の技術的観点からは予想
できなかった現象であり、これを解析することは、上記
インクカートリッジの機能を一層信頼性の高いものにす
ることができる条件を提供できるものとして、本発明者
達によって初めて認識されたのである。
【0029】本発明の主たる目的は、上記背景技術に鑑
み上記インクジェット用インクカートリッジとして新規
な上記第1、2収納室をもつカートリッジ構成の特性を
一層安定したものにできる初期充填あるいは再充填され
るための充填用インクを提供することにある。
【0030】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の目的を達
成するために提案されたもので、複数の記録ヘッド部そ
れぞれに対してインク供給可能とされるとともに、それ
ぞれ独立して着脱自在とするスペースを構成するキャリ
ッジに搭載されて移動するインクタンクカートリッジに
おいて、前記キャリッジに装着されるインクタンクカー
トリッジの形態として、前記複数のインクタンクカート
リッジが一体化されるとともに、少なくとも装着状態で
底面となる個所には前記一体化されたインクタンクカー
トリッジ毎を区画する溝を有していることを特徴とする
インクタンクカートリッジによって達成される。
【0031】すなわち、本発明では、装置の大型化招く
ことなくカラー記録を実行可能で1色からなるインクタ
ンクカートリッジや少なくとも2色あるいは少なくとも
倍容量のインクタンクカートリッジ等が互換性をもって
装着される形態のインクタンクカートリッジを提供する
ものである。
【0032】これらの本発明のインクタンクカートリッ
ジを用いることで、インクタンクの交換の頻度が減り、
交換時に起こるジョイント部への泡混入、或いは記録ヘ
ッドのフィルター部の損傷等の弊害が減少した。またイ
ンクタンクの交換時の手間も省力化された。また、吐出
不安定化要因が取り除かれ、安定した画像形成が可能と
なった。また、記録装置本体上での制御により、印字モ
ードの容易な変換が可能となった。また本発明によれ
ば、装置の大型化招くことなくカラー記録を実行可能で
1色からなるインクタンクカートリッジや少なくとも2
色あるいは少なくとも倍容量のインクタンクカートリッ
ジ等が互換性をもって装着される形態のインクタンクカ
ートリッジを提供することができる。
【0033】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0034】(実施態様例1)図1は、本発明の第1実
施例の交換型インクタンクおよびヘッドカートリッジ全
体を示す斜視図である。
【0035】図1に示すように、本実施例のヘッドカー
トリッジ本体1は、複数のインクジェット記録ヘッドが
一体化された、記録ヘッド2と交換型インクタンク3が
両者を連結するための開口部4でフリージョイントされ
た構成になっている。5は、ヘッドカートリッジ本体1
が搭載されるキャリッジであり、6は、本発明でいうキ
ャリッジの凹凸係合のための係合部であり、具体的には
交換型インクタンクが単独でセットされる場合のスペー
ス区分や位置決めなどに利用されるキャリッジ5に設け
られたリブである。また、交換型インクタンク3におい
て、複合一体化されたインクタンク3Aには、キャリッ
ジ5に納まるためのリブ逃げ溝7が掘られている。
【0036】本実施例では、複合一体化されたインクタ
ンクカートリッジ3A内には、フルカラー記録を行う場
合のインクとしてイエロー、シアン、マゼンタの各色が
保有され、単独で存在するインクタンクカートリッジ3
B内には黒インクが保有されている。
【0037】このように画像を形成する場合のインクの
使用特性を考慮することで、他の使用状態と異なるもの
を単独で、それ以外のほぼ同様な使用状態のものを一体
化することで、インクタンクカートリッジの取り扱い性
が向上する。
【0038】また、一体化されたインクタンクカートリ
ッジは、キャリッジ5に設けられたリブ6とかみ合うよ
うにリブ逃げ溝7が形成されているため、このリブ6を
ガイドとして利用し、本例においては3つのヘッドとの
間で確実な装着が行える。すなわち、リブ6とリブ逃げ
溝7とがかみ合いリブ6に沿ってカートリッジ後方から
ヘッド側に向って押し込むことで3つの開口部4がほぼ
同時に位置ずれを生ずることなく良好に接続される。
【0039】このように、複合一体化したインクタンク
カートリッジ3Aを用いても、キャリッジに設けられた
全インクタンクが一体化されていない単独のインクタン
クカートリッジを仕切り固定に利用されるリブ6を避け
る溝7が設けられているため、単独インクタンクカート
リッジとの間で互換性を保つことができる。
【0040】さらに、リブ6とリブ逃げ溝7は、インク
カートリッジ3A,3Bをキャリッジ5に対し、ある程
度揺動を許容するように簡易的に固定するものである。
これは、交換型インクカートリッジ3(3A,3B)と
記録ヘッド2との連結が、カートリッジの開口4に記録
ヘッドの接続管を単に挿入する、いわゆるフリージョイ
ントによるためである。このフリージョイントは接続の
信頼性をある程度確保しながら、インクカートリッジ交
換の際の容易性や、カートリッジ、キャリッジ等の部品
精度をそれ程高めなくて良いことからの歩留り向上およ
びコストダウンを実現するものである。
【0041】ところで、このような効果を損わないため
に、インクタンクはキャリッジに対し完全に固定されぬ
ように装着されることが望ましい。しかしながら、キャ
リッジ5は記録の際、各カートリッジの配列方向に移動
するため、インクカートリッジにはその方向の加速度が
作用する。この場合において、上記フリージョイント部
では、記録ヘッド2の接続管4の先端に設けられたフィ
ルタとインクカートリッジ3内の負圧発生部材とが相互
に圧接されているが、カートリッジ装着後に上記加速度
により圧接のずれが生じ、このずれが重なると、負圧発
生部材の摩耗や、それにより発生するゴミによってフィ
ルタの目詰まりを生じるおそれがある。また、ジョイン
ト部からの気泡の混入で吐出不良の発生も起り得る。
【0042】このためインクカートリッジ3を簡易固定
するために、上記加速度方向に対し垂直な面を少なくと
も3点で押え、これにより上記圧接のずれを規制するこ
とが望ましい。本発明の実施例に係るリブ6およびリブ
逃げ溝7はこれを実現するものであり、カートリッジ下
部を2ケ所以上、タンク上部を図5にて後述される蓋リ
ブによって1ケ所以上で規制している。
【0043】本実施例では、インクカートリッジの下部
はカートリッジ全長、カートリッジ上部はカートリッジ
長のほぼ半分で規制しておりこれにより、キャリッジの
動きに対しカートリッジ3の動きが良好に規制される。
【0044】なお、インクカートリッジのずれを規制す
るためにリブが当接する部位は、カートリッジに作用す
る加速度方向に対し垂直な面で規制することが好ましい
が、必ずしもこれに限られず、垂直でなくても、インク
カートリッジの動きを規制できる点であればいずれでも
良い。
【0045】図5は、インクカートリッジ3および記録
ヘッドユニット2を搭載するキャリッジ全体を示す斜視
図である。
【0046】キャリッジ5には、その記録ヘッドユニッ
ト2を搭載する部分の両端部で回動自在に軸支される蓋
50が設けられている。この蓋50は、インクカートリ
ッジ3を覆うものであり、この際に、その裏側に形成さ
れた、リブ6と同様に本発明係合部としてのリブ51が
図1で上述したインクカートリッジ3の逃げ溝7と係合
し、これによりインクカートリッジ3の上部と当接して
上述のようにキャリッジ移動の加速度等によるインクカ
ートリッジのずれを規制することができる。すなわち、
インクカートリッジは、本発明係合部の複数凹凸係合に
よってより正確に保持できる。
【0047】キャリッジ5には、同図中(a),(b)
および(c)で示される形態のインクカートリッジ3
D,3C,3Aを装着することができ、この際、上述し
たように、キャリッジ5上に設けられたリブ6はインク
カートリッジの下部に設けられた逃げ溝7と係合する。
【0048】なお、キャリッジ5のリブ6やリブ51の
寸法とインクカートリッジ3Dの逃げ溝7等の寸法との
関係は、図5に示すものである。
【0049】まず、キャリッジ5の上蓋50に設けられ
るリブ51は、その根本の部分の厚さが1.5mmであ
り、これらリブ51の2つによって上記根本の部分で1
1.2mmのスペースを形成している。これにより、こ
のリブ51がインクジェット3Dの逃げ溝7と係合する
とき、カートリッジの側面から12mmの幅の部分が上
記スペースに入り込み、この際、リブ51の係合する深
さは3mm、長さは逃げ溝7の長さ22.2mmに対し
て21mmとなる。これにより、上述したように、イン
クカートリッジのずれを規制することができる。
【0050】上記逃げ溝7は、インクカートリッジ3D
の側面から12mmの位置に形成され、溝幅1.7m
m、深さ6mmであり、その長さは上述のように22.
2mmである、。
【0051】一方、キャリッジ5のリブ6は高さ13m
mであり、これにより、このリブ6の上端とカートリッ
ジ3Dの13.5mm底上げされた部分の底面と係合す
る。また、リブ6のその根本の部分の間隔は11.63
mmであり、このスペースにカートリッジ3Dの幅11
mmの部分が入り込むことになり、上述したのと同様
に、カートリッジのずれを規制することができる。
【0052】なお、図5に示すインクカートリッジ3
D,3Cは、図2,図3,図4,図7および図8で後述
される他の実施例で説明するインクカートリッジであ
る。また、図5に示すキャリッジはリブ6を4本有する
ものであり、図2,図3の実施例で示されるものである
が、図5に関する上記説明はリブ6の数が異なる他の実
施例にも妥当なものであることは明らかである。
【0053】本実施例では、一体化されたインクタンク
カートリッジ3Aにイエロー、シアン、マゼンタの各色
インクが収容され、単独のインクタンクカートリッジ3
Bにはブラックのインクが収容されている。このような
構成とすることでフルカラーの記録を可能にする。
【0054】また、一体化されたインクタンクカートリ
ッジ3Aおよび単独のインクタンクカートリッジ3Bそ
れぞれに同色で濃淡差のあるインクを収容するようにし
てもよい。特に一体化されたインクタンクカートリッジ
3A内もさらに濃淡差のあるインクを収容させることで
より階調性に優れた記録を達成することができる。
【0055】もちろん、ユーザーの使用形態に応じて様
々なインクの組合せが可能であることは言うまでもな
い。
【0056】例えば複合一体化されたインクタンク3A
内には、染料濃度、あるいは顔料濃度の低い同一インク
で充たし、残りの単独インクタンク3Bには、通常使用
されるインクの染料(または顔料)濃度あるいは少し高
めの濃度を持ったインクで充填した構成とすることがで
きる。
【0057】このインクタンクカートリッジの組合せを
用いて、印字したところ、画像のハイライト部を長時間
タンク交換なしで描くことができた。
【0058】また、複合一体化されたインクタンク3A
内のインクを染料濃度あるいは顔料濃度が低いもの、極
低のものおよび通常使用されるインクの染料(または顔
料)濃度より少し低めのインクで構成することもでき、
一方、残りの単独インクタンク3Bには染料(または顔
料)濃度が通常インクの2倍のインクで充たすこともで
きる。このインクタンクカートリッジの組合せを用いて
印字したところ、階調性に優れた濃淡多値画像が実現で
き、使用頻度の多かった、通常の2倍の濃度のインクタ
ンクの交換回数が少くて済んだ。
【0059】(実施態様例2)ところで、記録の形態に
よっては、他のインクよりも使用量が多くなるものがあ
る。このような場合には、使用量の多いインク側も一体
化インクタンクカートリッジの形態とし、収容インク量
を増大させることが好ましい。
【0060】例えば、図2に示されるように、3種類の
インクを収納する3つに分割された一体化インクタンク
カートリッジ3Aと、単独インクタンクカートリッジほ
ぼ2つ分の容積をもち、内部が連通した構成の大容量タ
イプの一体化インクカートリッジ3Cとの異なる形態の
一体化インクタンクカートリッジの組合せとすることに
より使用量の多いインクタンクカートリッジの交換回数
を減少させることができる。このように交換回数を減少
できることで、交換時に侵入しやすい気泡の侵入可能性
が低減されることになる。あるいはヘッドのジョイント
部に設けられているフィルターへの悪影響も抑制され
る。
【0061】(実施態様例3)図3は、使用量の多いイ
ンクタンクカートリッジ3Cを一体化インクタンクカー
トリッジ形態とし、他のインクタンクカートリッジ3B
を単独インクタンクカートリッジとした構成を示す。
【0062】このような構成とすることで、各インクの
使用量がそれぞれバラツクような場合にも対応できる。
【0063】なお、ほぼ2倍量のインクを収納したイン
クタンクカートリッジ3Cは、図3中単独インクタンク
カートリッジに隣接している側が記録ヘッドと連結され
る構成とされており、一体化されたもう一方はヘッドと
の連結部を有さない構成となっている。
【0064】もちろん2つの単独インクタンクカートリ
ッジが一体化された形態のインクタンクカートリッジ両
方に記録ヘッドとの連結部を設けておき、連結に用いら
れない側の連結部はシールなどによって閉鎖する構成と
されていてもよい。
【0065】(実施態様例4)図4は、2つの単独イン
クタンクカートリッジが一体化された前述した一体化イ
ンクタンクカートリッジ3Cを2つ用いて記録ヘッドと
連結した構成を示す。
【0066】本態様例は前述のように2つの複合一体化
された交換型インクタンクの2組で構成されており、そ
れぞれの組のインクタンクは、同じインクの組合せで構
成されている。ここでは、ひとつの組に濃インクと淡イ
ンクを入れており、濃淡の3値の画像形成ができる記録
ヘッドが2つ合体した形で用いられ、高速記録が可能と
なるだけでなく、各組毎にインクタンクの交換をすれば
良く、インクタンク交換の手間を省くことができる。こ
れによって、記録ヘッドのフィルター部に与える損傷の
発生回数が減り、記録ヘッドの信頼性アップにつながっ
た。
【0067】また、それぞれの組のインクタンクには異
なったインクの組合せを収容する構成、例えばひとつの
組にブラックインクとシアンインクの2種カラーインク
が入っており、2色カラーの画像形成ができる記録ヘッ
ドが2つ合体した形で用いられてもよい。
【0068】なお、4つの単独インクタンクカートリッ
ジを一体化してインクタンクカートリッジとしてもよい
ことは言うまでもない。この場合にも、各インクの収納
部間は、キャリッジのリブ6を逃げることができるよう
に溝7が設けられるのはもちろんである。
【0069】このようなインクタンクカートリッジは交
換の手間が最大限に減らせるとともに、4色の使用比率
がほぼ等しいような画像を形成するような記録を行なう
ユーザーにとっては極めて有効である。また製造上のコ
ストの削減にもつながる構成がとれ、実使用上最も有効
な形態であった。
【0070】なお、本発明において用いられるインクタ
ンクカートリッジの形態は、インクタンク内にすべて多
孔質吸収体が収納されこの多孔質体がインクを吸収して
貯留するタイプのものであってもよいがより好ましい形
態としては次に説明する形態のタンクである。
【0071】すなわち、図6に示すように本実施例のイ
ンクタンクカートリッジ本体3A(3B,3C)はイン
クジェット記録ヘッド2と連結するための開口部4をも
ち、負圧発生部材52を収容した本発明第1収納室とし
ての負圧発生部材収容部53と該負圧発生部材収容部に
リブ54を介して隣接し、インクカートリッジ底部55
の連通部57で連通したインクを収容する、本発明第2
収納室としてのインク収容部56とから構成されてい
る。
【0072】なお、図6中、58は記録ヘッドのインク
供給量58は負圧発生部材収容部53内を大気と連通さ
せる大気連通口、59はインク収容部56の強度を向上
させるためのリブ、60は、インクタンクカートリッジ
3内にインクを充填するための開口、61はその開口を
封止するための封止材である。リブ54にはインク収容
部56のインクと、大気連通口58を介して負圧発生部
材収容部53に導入される大気との気液交換を行うため
の溝54Aが形成されている。これにより、まず、負圧
発生部材収容部53のインクが消費され、この収容部5
3の液位が溝54Aに達すると、上記気液交換によって
インク収容部56のインクは連通部57を介して収容部
53側へ供給され、消費され始まる。
【0073】本発明充填用インクが適用されるカートリ
ッジ構成について、その特徴の一部を以下に説明してお
く。
【0074】保存状態や使用状態に関わらず、上記前提
構成に対して、負圧発生部材の該大気連通部近傍領域を
インクを保持していない領域とすることで、環境条件の
変動に対して、インクカートリッジ内のインクが大気連
通部から漏れることを防止できる利点がある。特に、シ
ール部材が大気連通部を密閉している場合に対しては、
シール部材のはがれ防止効果もある。また、使用状態に
あっては、この領域は、大気がカートリッジ内に必要に
応じた量が効率よく供給でき、インクジェットカートリ
ッジ内の負圧変化を抑制する効果もある。この大気連通
部近傍領域は、全くインクによる濡れがないものである
と、インク自体の浸透速度をより減速させることができ
るので好ましいが、インクにより予め濡らした後にその
インクを除去した領域としても良い。
【0075】また、本発明は、上記前提構成に対して、
上記微小連通部を形成する仕切り壁に対向する側に、イ
ンク供給用開口あるいは、供給管による負圧発生体の圧
縮(または圧縮可能)領域を存在させる構成とすること
で、第2収納室のインクが負圧発生体内に安定した実質
的なインク供給路を確保でき、これをより安定させる構
成として、インクカートリッジの下面に関して上記イン
ク供給用開口が上記微小連通部よりも上方に位置させる
ことを挙げることができる。なお、本発明で云う「供給
管」は、インクジェット特有の挿入管はもとより、カー
トリッジに付設され負圧発生体を圧縮変形せしめている
弁構造や連結部材をも含むものである。この配置関係の
作用は、実質的なインク移動方向を一定化でき、第2収
納室のインクがすべて消費でき、この消費後も、第2収
納室内の空気が減圧下にあることを解消する方向に大気
が仕切り壁側から、対向する開口側に移動するように介
在することで、結果的に、負圧発生体内のインクを消費
可能にして、残存インクを減少できることにある。
【0076】特に、上記前提構成に対して、上記微小連
通部を形成する仕切り壁からこの壁に対向する側に向か
って、負圧発生体の供給管によって圧縮されない領域、
負圧発生体の供給管によって圧縮される領域を、この順
に有することで、圧縮されない領域には前述した1方向
のインク供給路が形成でき同様の効果が得られ、さらに
圧縮領域のインク確保能力によって一層インク残量を減
少できる。
【0077】従って、本発明のより好ましい前提構成発
明は、上記列挙の3構成を満足するものとすることがで
きるが、無論上記構成の単独もしくは任意の2構成の複
合は当然優れた効果が得られることが理解できよう。
【0078】一方、本発明前提構成のインクジェットカ
ートリッジは、操作者の手指に触れることになるが、通
常は不都合は発生しにくいが、強力に圧力を加えたりす
るとインクのみを収納する収納室は大きさにもよるが変
形しやすい。従って、この外圧による課題を解決する構
成として、微小連通部を構成する仕切り壁よりも間隙を
大きく開ける仕切り板をインクのみの収容室に設けるこ
とは好ましいものである。
【0079】本発明前提構成のインクジェットプリンタ
として、上記本発明のカートリッジを装着したことに応
じて、自動的あるいは指導的にカートリッジ内からのイ
ンク排出をヘッドを介して吸引手段による吸引あるいは
吐出によって実行することは、負圧発生体内のインク状
態をプリント前に修正できるので、カートリッジの放置
状態に左右されずに、カートリッジ本来の上記機能を利
用することができる。なお、上記前提構成における微小
連通部の仕切り壁までの高さは、負圧発生部材の平均孔
径(好ましくは微小連通部近傍の平均孔径)より大きく
(実用上は0.1mm以上)、5mm以下が適してい
る。より安定化を期待するのであれば、3mm以下が好
ましい。また、負圧発生部材の収納室の容積とインクの
みの収容室の容積の比は、1:1以上1:3以下、好ま
しくは1:1.5の範囲内が実用上の最適範囲として挙
げることができる。
【0080】次に、上記前提構成要件において見られた
インク漏れの現象は、上記カートリッジに初期充填する
際や再充填を行う際において見られ、その原因は、イン
ク収納室内においては問題のないインクが、負圧発生部
材を収納する収納室内に至ると、負圧発生部材内部に一
時的に保持されるものよりも、負圧発生部材とカートリ
ッジ内壁との間を進行して大気連通口やインク供給口等
の開口部あるいは、シールされている領域を破って漏れ
る傾向が大となることであった。そのため本発明は前提
構成用のインク条件を検討したところ、インク表面張力
が55dyn/cm(25度C)を越えると、その傾向
は顕著であるが、55dyn/cm以下であると、臨界
的にこの問題が見られなくなり、特に50dyn/cm
以下であると、環境にも左右されずに、極めて安定した
特性を示したのである。
【0081】一方、その55dyn/cm以下である
と、確実に負圧発生部材中に安定した進行性を示し、負
圧発生部材中に気体である空気と液体であるインクとの
気液界面が形成される構成の場合に特にその界面を長期
にわたって安定したものにできる効果が認められた。こ
れは、上記微小連通部から上記第1収納室内の上記負圧
発生部材対向位置まで延在する気液交換促進構造を有す
るカートリッジにおいては、その構成と相乗的に機能し
て、直線的な界面を安定した状態で形成できるので、好
ましいのもであった。
【0082】逆に、前提構成用のインク表面張力が20
dyn/cm(25度C)を下回ると、通常使用では、
インク漏れが生じないものの、衝撃が加わるような場合
においては、インク漏れ現象が見られ、20dyn/c
m以上であると、このような衝撃があっても、前提構成
の利点とインク特性との相乗効果によってインク漏れが
防止されることが判明した。また、特に、25dyn/
cm以上50dyn/cm以下では、上述した効果、す
なわち、環境にも左右されずに、極めて安定した特性を
示した。
【0083】(実施態様例5)図7および図8は、本発
明の第5実施例に係るインクタンクカートリッジを示
し、図2等で示した大容量タイプインクタンクカートリ
ッジ3Cの変形例に係るものであり、図7はそのカート
リッジの一部破断面を含む3面および横断面の図であ
り、図8は一部破断で示す斜視図である。
【0084】図7および図8に示すように、本例のイン
クタンクカートリッジ3Dは、上記実施例で示した単独
インクカートリッジ3Bとほぼ同様の構造を有するメイ
ン部10と、このメイン部10全体の体積よりは小さな
体積のサブ部11とからなる。
【0085】メイン部10には、負圧発生部材52を充
填した負圧発生部材収容部53および負圧発生部材収容
部53にリブ54を介して隣接するインク収容部56が
設けられる。インク収容部56に収容されるインクは、
図6にて前述したように気液交換によって連通部57を
介して負圧発生部材収容部53側へ供給される。
【0086】一方、サブ部11は、上記インク収容部5
6と同様、空洞部であり、本発明のインク収納密閉部で
あるインク収容部9からなり、このインク収容部9は、
この収容部9と上記メイン部10のインク収容部56と
の境界面をなす連通面8を介して連通している。すなわ
ち、収容部9と収容部56とは、室として連続した構造
となっており、これにより、これら両収容部に貯蔵され
るインクが連通部57を介して負圧発生部材収容部53
側へ供給されることになる。
【0087】上記で説明したインクカートリッジ3Dの
構造は、図2,図3および図4で示したインクカートリ
ッジ3Cと基本的な構造を同一とするものである。すな
わち、前述の各実施例に示すインクカートリッジ3Cの
片側半体の構造は、図7に示すメイン部10と同様の構
造であって一部に負圧発生部材収容部を有する。また、
他方の半体はサブ部11と同様に空洞のインク収容部か
らなる構造を有しており、メイン部に相当する半体の一
部のインク収容部において他方の半体とのインク連通を
行うものである。
【0088】本実施例のインクカートリッジ3Dと上記
各実施例のインクカートリッジ3Cとの相違点は、図7
に示すように本実施例のインクカートリッジ3Dのサブ
部11(インク収容部9)の底面9Aが、メイン部10
の底面より高い位置に設けられているのに対し、前記各
実施例のインクカートリッジ3Cでは底面の高さが等し
いことである。
【0089】本例のインクカートリッジ3Dと前述各実
施例3Cとは以上説明した構造上の相違点を有している
ものの、従来より知られる、一部にのみ負圧発生部材を
用いたインクタンク構造のものに対し、以下のような利
点を同様に有している。
【0090】すなわちインクカートリッジの一従来例と
して知られるものに、前述したように、上記サブ部11
(インク収容部9)に相当する部分を、上記メイン部1
0に相当する部分の上方に配置したインクカートリッジ
がある。このような構造のインクカートリッジでは、キ
ャリッジスペースを増大させないという利点を有するも
のの、インクジェットヘッドとの接続部であるインク供
給口(図7の開口4と同様のもの)に対する、インク収
容部におけるインクの水頭分布(すなわち、収容部にお
ける液位分布)の範囲が比較的大きくなり、このため、
インク消費に伴う気液交換等に対する圧力環境の変化が
大きくなる。このような変化のインク供給に与える影響
は、負圧発生部材によって緩和されるものの、十分でな
い場合がある。一方、このような影響の緩和を十分に行
おうとすれば、負圧発生部材の容量を増加する等のコス
トを払う必要が生じてくることになる。
【0091】これに対し、本発明の一実施例に係るイン
クカートリッジ3Cおよび3Dのように、サブ部に相当
する部分をメイン部に相当する部分の側方に配置するこ
とにより、上述したような水頭分布の範囲を、でき得る
限り小さなものとし、インク消費に伴う圧力環境の変動
を低減することができる。
【0092】また、上記インクカートリッジ3Cおよび
3Dでは、サブ部に相当する部分に収容されるインク
は、カートリッジの後方部分(図7,図8の例では連通
面8)のみを介してメイン部側へ供給され、気液交換は
メイン部側のインク通路においてのみ行われるので、気
液交換によってインク収容部から供給されるインクを受
容する負圧発生部材の負担を軽くすることが可能とな
る。つまり、負圧発生部材の量や気液交換の量は、イン
クジェットヘッドの吐出量等との関係で定められるもの
であるとしても、上記のように気液交換の部位を限るこ
とにより、気液交換によるインク受容量を相対的に少な
くでき、これに応じて負圧発生部材量の増大を抑制する
ことができる。
【0093】本発明の実施例を示すインクカートリッジ
3Cおよび3Dいずれの構造においても、サブ部を有す
る関係上メイン部のリブ54(図7,図8参照)を比較
的後退した位置(開口4から遠い位置)に設け、負圧部
材収容部の容積を相対的に大きくしている。この場合、
メイン部のインク収容部54の空間は相対的に狭くなる
ため、この収容部を区画する隔壁54やカートリッジ容
器壁と他の容器内部材との間隔が問題となる。すなわ
ち、上記間隔が小さくなりすぎる場合には、毛管力が大
きくなりインク移動を阻害することがある。
【0094】図7に示す本実施例のインクカートリッジ
の構造においては、例えば突起板62やインク注入部6
0と、リブ54やカートリッジ容器壁との間隔は、イン
クの組成や容器の材質にもよるが、本実施例の場合2m
m以上あることが好ましく、より好ましくは3mm以上
である。
【0095】また、本発明に係るインクカートリッジ3
Cおよび3Dにおいては、代表的に図7に示すように、
大気連通口58の内側開口58Aを負圧発生部材収容部
53の上面中央部近傍に設けている。より詳しくは、内
側開口58Aの中心の位置は、カートリッジにおいて開
口4が形成される面から12mm、リブ15が形成され
る側面から5.5mmである。この配設位置は、インク
カートリッジにインクが充填されているとき、特に未使
用状態のときに、環境温度の変動や何らかの物理的衝撃
を受けた場合、負圧発生部材収容部内をインクが移動す
ることがあり、このようなときにインクが最も到達し難
い位置である。なお、内側開口58Aの位置は上例に限
られず、負圧発生部材収容部の中心より開口4が設けら
れる面側に8mmの範囲が望ましく、その範囲を外れた
としても上記範囲の左右それぞれ8mm、5mmの範囲
が好ましい。
【0096】大気連通口の配設位置についてこのような
考慮をすることにより、本発明に係るインクカートリッ
ジのように、負圧発生部材収容部と、空洞部分にインク
を収容するインク収容部とが存在して、インク収容部か
ら負圧発生部材収容部へと主なインクの移動が生じるよ
うな構造において、特に大気連通口を介したインク漏れ
防止等の観点から顕著な効果を得ることができる。
【0097】以上説明した本発明に係るインクカートリ
ッジ3Cおよび3Dが共通に有する利点に加え、図7お
よび図8に示すカートリッジ3Dは以下のような利点を
さらに有している。
【0098】すなわち、本発明の上記各実施例に示した
構造のインクカートリッジにおいては一般に次のような
ことがいえる。図7,図8の例で説明すると、インク収
容部56のインクは若干の使い残しを生じる可能性があ
る。これはリブ54の下端部の位置と開口部4の高さと
の位置関係と負圧発生部材52によって定まる。
【0099】まず、リブ54の下端部と、インク収容部
56および負圧発生部材収容部53の底面との隙間の寸
法に関して、気液交換の観点からインク収容部56から
負圧発生部材収容部53へのインクの供給と逆方向の空
気の供給がスムーズに行われるように、好ましくは0.
1から20mm程度、より好ましくは0.5から5mm
程度という条件がある。この際、開口部4の下端部の高
さがリブ54の下端部の高さ以上であれば、開口部4か
らのインクは漏れにくくなる。このため、開口部4の下
端部の高さはリブ54の下端部の高さと等しいかあるい
はより高い位置であることが好ましい。
【0100】ここで、インクの使い残しの量は開口部4
の下端部から上端部付近に定まる。すなわち、開口部4
から図6に示すジョイント部(接続管)51によってヘ
ッドにインクを供給する際、負圧発生部材52における
液位が開口部4の上端部以下になると、その上端部を介
してインクジェットヘッドに空気が侵入し、吐出不良を
発生することがある。このため、インクタンクの使用は
その時点で終了することになる。
【0101】また、上記ジョイント部51が負圧発生部
材52に十分挿入されている場合には、空気の侵入を防
ぐことができるが、負圧発生部材52の液位が開口部4
の下端部以下となると、それ以上インクを使用できなく
なるため、その液位のインク量がカートリッジ内で使い
残されることになる。
【0102】以上のような考察からすれば、開口4の上
端または下端以下にあるカートリッジ内容積を減少させ
ることが使い残しインクを少なくできるという結論を得
ることができる。
【0103】図7,図8に示すインクカートリッジ3D
は、この観点を考慮したものである。すなわち、インク
収容部9の底面9Aの位置を開口4の下端面より高く、
好ましくは上端面より高くすることにより、開口4の上
端または不端以下にあるインクカートリッジの内容積を
底面積の減少によって減少させ、これにより、インク残
量を少なくし使用効率を高めることが可能となる。
【0104】図7,図8に示すインクカートリッジ3D
は、上記構造に加え、そのインク収容部9に内部リブ9
Bおよび9Cの2つのリブを備え、また、カートリッジ
外面の一部に5本のリブ15を備える。
【0105】仕切り板としての内部リブ9Bおよび9C
は、図7,図8から理解されるように、カートリッジの
長手方向においてメイン部10のリブ54とは相互に異
なる位置に設けられ、これによりカートリッジの強度を
有効に補強することができる。内部リブ9Bおよび9C
は、このような機能とともに、これらリブが設けられる
ことによってインク収容部9におけるインクの流れおよ
びエアの流れを阻害しないように、側方スリット91
B,91Cおよび上方スリット92B,92Cを有す
る。すなわち、インク収容部9からメイン部10のイン
ク収容部56へのインクの流れは、図8(B),(C)
に示すように、主に側方スリット91B,91Cを介
し、また、メイン部10のリブ54における気液交換に
よりインク収容部9に浸入する気泡は、インク消費の初
めにおいて上方スリット92B,92Cを通過すること
になる。また、リブ9B,9Cの存在によってインク収
容部9、さらにはインク収容部56におけるインクの揺
動を抑制することもできる。
【0106】外部リブ15は、図7に示すように、メイ
ン部10の側面全体にわたって形成される。すなわち、
リブ15は、固有振動数を異ならせるインク収容部56
と負圧発生部材収容部53との双方の領域にわたって形
成され、これによりそれぞれの固有振動数を平均化し、
インクジェットヘッドの吐出に起因して生じるインクカ
ートリッジ3D内の圧力振動を緩和することができる。
その結果、上記圧力振動の共振を抑制するとともに、振
動の緩和による良好なインク供給を行うことが可能とな
る。
【0107】さらに、図7,図8に示すカートリッジ
は、図6に示すカートリッジと比較してリブ54が中央
部より後退しインク収容部56の底面部を小さくしてい
る。これにより、インク収容部9を付加してインク収容
部を増大させているにもかかわらず、収容部56の底面
部のインク残量を少なくすることができる。
【0108】以上説明したように、本例のインクタンク
カートリッジにおいて、メイン部10に、負圧発生部材
52等の負圧制御手段を設け、サブ部11をインクを収
容する収容部のみとすることにより、上記実施例で示し
た単体型カートリッジ3Bと同様なリブ構造と負圧発生
部材の設計ルールによってインク保持性、インク供給性
等に関して同様の機能を有することが可能となる。
【0109】図10は、上記図7,図8に示したインク
カートリッジ3Dの外観斜視図を示すものである。図に
示すように、メイン部10の一端面に大気連通口58お
よび開口4が設けられている。
【0110】図9は、以上の実施例で述べたインクタン
クカートリッジの交換あるいは印字モード変換、すなわ
ち濃淡多値記録、カラーモード、モノクロモード等の変
換の際に、インクジェット記録装置61内で該変換をコ
ントロールするブロック図を示す。
【0111】本実施例は、前記インクジェット記録装置
において、ユーザーのパネル操作部62の操作により指
示信号64が制御部63に入力され記録部65に装着さ
れているインクタンク、ヘッドカートリッジに応じた装
置制御部を可能にした実施例であり、ユーザーの容易な
マニュアルコントロールによりモード切換ができるよう
になった。ヘッドカートリッジ、インクタンクが交換さ
れても装置本体で対応でき、本発明によるインクタン
ク、ヘッドカートリッジを使用した時の操作性、汎用性
が向上した。
【0112】図11は本発明に係る上記インクカートリ
ッジを用いたインクジェット記録装置としてのプリンタ
を示す斜視図である。
【0113】図11において、101はプリンタであ
り、102はプリンタ101のハウジングの上面前部に
設けられた操作パネル部であり、103は上記ハウジン
グの前面の開口から装着される給紙カセットであり、1
04は給紙カセット3から供給された紙(被記録媒体)
であり、105は上記プリンタ101内の紙搬送経路を
通って排出された紙を保持する排紙トレーである。10
6はその断面がL字状の本体カバーである。この本体カ
バー106は、上記ハウジングの右前部に形成された開
口部107を覆うものであって、蝶番108によって開
口部107の内側端部に回動自在に取り付けられてい
る。また、上記ハウジングの内部には、ガイド等(不図
示)に支持されたキャリッジ110が配設されている。
キャリッジ110は、上記紙搬送経路を通過する紙の幅
方向、すなわち上記ガイド9等の長手方向に沿って往復
移動可能に設けられている。
【0114】本実施例におけるキャリッジ110は、ガ
イド等によって水平に保持されるステージ110aと、
このステージ110a上であってガイドの近傍に形成さ
れインクジェットヘッドを装着するための開口部(図示
略)と、この開口部の前方のステージ110a上に装着
されたインクカートリッジ3Y,3M,3Cおよび3B
kを収容するためのカートリッジガレージ110bと、
このガレージ110bに収容されたカートリッジの離脱
を防止するためのカートリッジホルダ110cとから概
略構成されている。
【0115】上記ステージ110aは、その後端部にお
いて上記ガイドにより摺動自在に支持されると共に、そ
の前端部の下側は図示しないガイド板上に搭載されてい
る。なお、このガイド板は上述の紙搬送経路を搬送され
る紙の浮き上がりを防止するための紙押え部材として機
能するものでもよく、また紙の厚さに応じてステージを
ガイドに対して片持ち状に持ち上げる機能を有するもの
でもよい。
【0116】上記ステージ110aの開口部にはインク
ジェットヘッド(不図示)がそのインク吐出口を下側に
向けた状態で装着されるようになっている。
【0117】上記カートリッジガレージ110bは、4
個のインクカートリッジ3Y,3M,3C,3Bkを同
時に収容するための貫通口が前後方向に形成され、外側
の両側部にはカートリッジホルダ110cの係合爪が係
合する係合凹部が形成されている。
【0118】上記ステージ110aの前端部には、蝶番
116によって上記カートリッジホルダ10cが回動自
在に取り付けられている。上記ガレージ110bの前端
面から上記蝶番116までの寸法は、上記カートリッジ
3Y,3M,3C,3Bkがガレージ110b内に収容
された際にガレージ110bの前端部から突出する寸法
等を考慮して定められる。上記カートリッジホルダ11
0cは概略矩形の板状である。カートリッジホルダ11
0cには、上記蝶番116によって固定された下部から
離れた上部の両側部に板面に直交する方向に突出し、か
つ、ホルダ110cが閉じられた際に上記ガレージ11
0bの係合凹部110dに係合する一対の係合爪110
eが設けられている。また、ホルダ10cには、その板
部に上記各カートリッジ3Y,3M,3C,3Bkの取
手部を嵌合するための嵌合孔120が形成されている。
これら嵌合孔120は上記取手部に対応する位置、形状
および大きさを有している。
【0119】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のインクジ
ェット用インクタンクカートリッジを用いることで、イ
ンクタンクの交換の頻度が減り、交換時に起こるジョイ
ント部への泡混入、あるいは記録ヘッドのフィルター部
の損傷等の弊害が減少した。またインクタンクカートリ
ッジの交換時の手間も省力化された。
【0120】以上のような効果により、吐出不安定化要
因が取り除かれ、安定した画像形成が可能となった。
【0121】また、記録装置本体上での制御により、印
字モードの容易な変換が可能となった。
【0122】また本発明によれば、装置の大型化を招く
ことなくカラー記録を実行可能で1色からなるインクタ
ンクカートリッジや少なくとも2色あるいは少なくとも
倍容量のインクタンクカートリッジ等を互換性をもって
キャリッジに装着することが可能となった。
【0123】したがってユーザーの使用形態に応じたイ
ンクタンクカートリッジを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様例を示す概略斜視図であ
る。
【図2】本発明の他の実施態様例を示す概略斜視図であ
る。
【図3】本発明の別の実施態様例を示す概略斜視図であ
る。
【図4】本発明のさらに別の実施態様例を示す概略斜視
図である。
【図5】本発明の実施例に係るキャリッジとインクカー
トリッジの装着との関係を示す説明図である。
【図6】本発明のインクカートリッジの内部構造の概略
を示す断面図である。
【図7】本発明のさらに別の実施態様例を示す図であ
る。
【図8】図7に示すインクカートリッジを一部破断で示
す斜視図および模式図である。
【図9】インクジェット装置本体の制御の概略を示すブ
ロック図である。
【図10】図7および図8に示したインクカートリッジ
の外観斜視図である。
【図11】本発明の一実施例に係るインクジェット記録
装置の斜視図である。
【符号の説明】
1 インクカートリッジ本体 2 記録ヘッドユニット 3 インクタンクカートリッジ 4 開口部 5 キャリッジ 6 リブ 7 溝 8 連通部 9,56 インク収容部 10 メイン部 11 サブ部 53 負圧発生部材収容部 54 リブ 58 大気連通口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 力 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 日隈 昌彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 樫野 俊雄 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 但馬 裕基 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 石永 博之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 種谷 陽一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の記録ヘッド部それぞれに対してイ
    ンク供給可能とされるとともに、それぞれ独立して着脱
    自在とするスペースを構成するキャリッジに搭載されて
    移動するインクタンクカートリッジにおいて、 前記キャリッジに装着されるインクタンクカートリッジ
    の形態として、前記複数のインクタンクカートリッジが
    一体化されるとともに、少なくとも装着状態で底面とな
    る個所には前記一体化されたインクタンクカートリッジ
    毎を区画する溝を有していることを特徴とするインクタ
    ンクカートリッジ。
  2. 【請求項2】 前記一体化されたインクタンクカートリ
    ッジそれぞれには、同一のインクが収容されていること
    を特徴とする請求項1に記載のインクタンクカートリッ
    ジ。
  3. 【請求項3】 前記一体化されたインクカートリッジそ
    れぞれには異なるインクが収容されていることを特徴と
    する請求項1に記載のインクタンクカートリッジ。
  4. 【請求項4】 前記キャリッジは、前記一体化されたイ
    ンクタンクカートリッジと一体化されていないインクタ
    ンクカートリッジとが互換可能であることを特徴とする
    請求項1に記載のインクタンクカートリッジ。
  5. 【請求項5】 前記一体化されたインクタンクカートリ
    ッジには黒インクが収容され、一体化されていないイン
    クタンクカートリッジそれぞれには、イエロー、シア
    ン、マゼンタインクが収容されて、フルカラー記録を行
    うことを可能とすることを特徴とする請求項4に記載の
    インクタンクカートリッジ。
  6. 【請求項6】 前記一体化されたインクタンクカートリ
    ッジには、イエロー、シアン、マゼンタインクのいずれ
    かあるいはすべてが収容され、一体化されていないイン
    クタンクカートリッジには黒インクが収容されているこ
    とを特徴とする請求項4に記載のインクタンクカートリ
    ッジ。
  7. 【請求項7】 前記インクタンクカートリッジは、イン
    クジェット記録ヘッドと連結する開口部と、負圧発生部
    材を収容する負圧発生部材収容部と、前記負圧発生部材
    収容部に隣接し、底部の連通部で連通したインクを収容
    するインク収容部と、を具備することを特徴とする請求
    項1に記載のインクタンクカートリッジ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007500621A (ja) * 2003-07-31 2007-01-18 ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー. 印刷流体容器
JP2014014949A (ja) * 2012-07-06 2014-01-30 Seiko Epson Corp カートリッジおよび印刷装置
US9211719B2 (en) 2012-12-28 2015-12-15 Canon Kabushiki Kaisha Ink tank
JP2019025821A (ja) * 2017-07-31 2019-02-21 ブラザー工業株式会社 液体消費装置

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