JP2000079679A - ノズル詰まり検知装置 - Google Patents

ノズル詰まり検知装置

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JP2000079679A
JP2000079679A JP30242198A JP30242198A JP2000079679A JP 2000079679 A JP2000079679 A JP 2000079679A JP 30242198 A JP30242198 A JP 30242198A JP 30242198 A JP30242198 A JP 30242198A JP 2000079679 A JP2000079679 A JP 2000079679A
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ink
microphone
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detection surface
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JP30242198A
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Koji Yoshida
孝治 吉田
Toru Imai
徹 今井
Takashi Miyakura
隆志 宮倉
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Omron Corp
Hosiden Corp
Original Assignee
Omron Corp
Hosiden Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吐出物の無駄な消費を抑制し、しかも、吐出
必要時のノズル詰まりを解消できるとともに、超小型の
多連のノズルであっても、比較的低いコストで各ノズル
毎の詰まりを検知できるようにすることを目的とする。 【解決手段】 通常の印画時と同様の圧力で、ノズル7
からマイクロホン9の振動板10にインクを順次吐出さ
せ、インクの衝突による音を検出し、各ノズル7の吐出
のタイミングに応じて、マイクロホン9で音が検出され
るか否かに基づいて、ノズル7の詰まりを検知するよう
にし、さらに、検出面となる振動板10が傾斜するよう
に配置して吐出されたインクが下方に円滑に流れて滞留
しないように構成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばインク、
油、水あるいは各種粒体等の吐出物を吐出するノズルの
詰まりを検知する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のノズルを備えるノズル噴射装
置、例えばインクジェットプリンタにおいては、ノズル
の詰まりが生じると、印画した際に、インクが吐出され
ず、その部分の画像に、白い線が入るなどして印画不良
が生じることになる。
【0003】従来、このようなノズルの詰まりによる印
画不良の対策として、例えば次のような方法がある。
【0004】すなわち、図22の概略構成図に示される
ように、加圧ポンプ31によって定期的に通常の印画時
よりも高い圧力に加圧し、インクタンク32からのイン
ク33を多数のノズル34から強制的に吐出させて詰ま
りを取り除いたり、あるいは、加圧することなく、定期
的に通常の印画時と同様にインクを吐出させるととも
に、ノズル34表面をワイパ等によってなぞって詰まり
を取り除く、いわゆるクリーニングを行う方法である。
【0005】また、図23に示されるように、ノズル3
5内の圧力を検出する圧力センサ36を内蔵し、この圧
力センサ36で検出したノズル35内の圧力の増大によ
ってノズルの詰まりを検知する方法である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、定期的
にクリーニングする従来例では、ノズル内を通常の印画
時よりも高圧に加圧する際に、多量のインクが強制的に
吐出されて無駄に消費されてランニングコストがかさ
み、また、加圧することなく、通常の印画時と同様にイ
ンクを吐出させてクリーニングを行う方法では、一回の
クリーニング時間(インク排出時間)およびクリーニン
グ周期(インク排出周期)などを、実験結果、経験則な
どから最悪条件に設定せざるを得ないために、インクの
消費が多くなってランニングコストがかさみ、さらに、
いずれの方法も定期的なクリーニングであるために、必
要な印画時にノズルが詰まっている可能性があり、万が
一ノズルが詰まっていたら、印画に重大な欠陥をもたら
すことなる。
【0007】一方、ノズル内の圧力を、圧力センサで検
知する従来例では、超小型のノズルの場合には、ノズル
の内部の圧力を検知する極めて小型の圧力センサが必要
となって技術的に難しく、また、多連に連結された超小
型のノズルでは、ノズルの一本づつに圧力センサを設置
するとコストがかさみ、一個の圧力センサで連結された
多数のノズルのすべてを検知すると、詰まりを生じたノ
ズルを特定できないという難点がある。
【0008】本発明は、上述の点に鑑みて為されたもの
であって、吐出物の無駄な消費を抑制し、しかも、吐出
必要時のノズル詰まりを解消できるとともに、超小型の
多連のノズルであっても、比較的低いコストで各ノズル
毎の詰まりを検知でき、さらには、検知性能の低下のな
いノズル詰まり検知装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明では、上述の目的
を達成するために、次のように構成している。
【0010】すなわち、請求項1に係る本発明は、吐出
物を吐出するノズルの詰まりを検知する装置であって、
前記ノズルから吐出される吐出物の衝突を検出する検出
手段を備え、該検出手段の検出出力に基づいて、前記ノ
ズルの詰まりを検知するとともに、前記検出手段は、水
平に対して傾斜した検出面を有し、前記ノズルからの吐
出物が、前記検出面に向けて吐出されるものである。
【0011】ここで、水平に対して傾斜した検出面と
は、球面またはそれに準ずる曲面であってもよいし、ま
た平らな面であって水平に対して傾きを持つように配置
された面であってもよい。また、傾斜する角度は問わな
い。
【0012】請求項2に係る本発明は、請求項1の構成
において、前記検出手段は、前記吐出物の衝突による音
を検出するマイクロホンを備え、該マイクロホンの振動
板が平坦な前記検出面を有し、前記マイクロホンが傾斜
して配置されるものである。
【0013】請求項3に係る本発明は、請求項1の構成
において、前記検出手段は、前記吐出物の衝突による音
を検出するマイクロホンを備え、該マイクロホンの振動
板が凸状の前記検出面を有するものである。
【0014】請求項4に係る本発明は、請求項1の構成
において、前記検出手段は、前記吐出物の衝突による振
動を検出する振動センサを備え、該振動センサが前記検
出面を有するものである。
【0015】請求項5に係る本発明は、請求項1ないし
4のいずれかの構成において、前記ノズルは、用紙に対
して吐出物としてのインクを上方から吐出するととも
に、用紙の幅方向に移動するものであり、前記検出手段
の前記検出面は、少なくとも前記用紙の幅方向の両側位
置および前記用紙よりも下方位置の少なくとも一箇所に
配置されるものである。
【0016】請求項6に係る本発明は、請求項5の構成
において、前記幅方向の両側位置では、前記検出面が、
前記用紙の幅方向の仮想延長線と交差するように配置さ
れるものである。
【0017】請求項7に係る本発明は、請求項1ないし
6のいずれかの構成において、前記検出手段の検出面に
振動を与える振動付与手段を備えている。
【0018】(作用)請求項1の本発明によれば、ノズ
ルから吐出される吐出物の衝突を検出する検出手段を備
え、この検出手段の検出出力に基づいて、ノズルの詰ま
りを検知するので、従来のように、ノズル内の圧力を通
常の吐出時よりも高圧にして強制的に吐出させて定期的
なクリーニングを行う必要がなく、また、クリーニング
時間およびクリーニング周期などを最悪の条件に設定す
る必要がなく、吐出物の無駄な消費を抑制できるととも
に、必要な吐出に先立ってノズルの詰まりを検知するこ
とによって、吐出不良を事前に回避できる。さらに、ノ
ズル外の吐出物の衝突に基づいてノズルの詰まりを検知
するので、ノズル内の圧力を圧力センサで検知する従来
例のように、ノズル毎に圧力センサを設けることなく、
ノズルの詰まりを検知することができる。
【0019】しかも、ノズルからの吐出物が吐出される
検出面は、水平に対して傾斜しているので、検出面に吐
出された吐出物が、円滑に下方に流れて検出面に滞留す
るのを有効に防止できる。
【0020】請求項2の本発明によれば、吐出物の衝突
による音をマイクロホンで検出してノズルの詰まりを検
知することができ、また、マイクロホンを傾斜して配置
するので、検出面であるマイクロホンの振動板に吐出さ
れた吐出物が円滑に下方に流れて検出面に滞留するのを
有効に防止できる。
【0021】請求項3の本発明によれば、吐出物の衝突
による音をマイクロホンで検出してノズルの詰まりを検
知することができ、また、マイクロホンの振動板の検出
面が凸状であるので、マイクロホンを傾斜して配置しな
くても、吐出された吐出物が円滑に下方に流れて検出面
に滞留するのを有効に防止できる。
【0022】請求項4の本発明によれば、ノズルからの
吐出物を、振動センサの検出面に向けて吐出させるの
で、吐出物の衝突による微小な振動を高感度で検出して
ノズルの詰まりを検知することができる。
【0023】請求項5の本発明によれば、プリンタにお
けるノズルのインク詰まりを検知できるとともに、検出
面に吐出されたインクが下方に円滑に流れてインクが滞
留するのを有効に防止できる。
【0024】請求項6の本発明によれば、用紙の幅方向
の両側位置では、検出面が用紙の幅方向の仮想延長線と
交差するように配置される、すなわち、用紙とほぼ同様
の水平位置に配置されるので、用紙の下方位置に検出面
を配置する構成に比べてプリンタの上下方向のサイズを
小さくできる。
【0025】請求項7の本発明によれば、検出手段の検
出面に振動を与える振動付与手段を備えているので、検
出面に向けて吐出された吐出物が検出面に滞留して付着
しても、振動付与手段によって検出面を振動させること
によって、付着した吐出物が飛散あるいは振動しながら
下方に流れて除去されることになる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面によって本発明の実施
の形態について詳細に説明する。
【0027】図1は、本発明のノズル詰まり検知装置が
内蔵されたプリンタ1の斜視図であり、このプリンタ1
は、背面側のペーパートレー2から供給されて水平方向
に搬送される用紙3に印刷を行って排出口4から排出す
るものであって、本体上面には、各種の操作キー5が配
設されている。このプリンタ1は、液体のインクをドッ
トに対応するノズルから吐出して用紙に付着させる、い
わゆる、インクジェット方式であって、インクの吐出方
法としては、例えば、圧電体に通電することによって圧
電体を変形させてインク室の壁を押圧してインク室内の
インクをノズルから吐出させるものや熱によりインク上
に泡を生じさせ、その泡の膨張圧力でインクを吐出させ
るものなどがある。
【0028】このプリンタ1は、インクを吐出する多数
のノズルを内蔵しており、かかるノズルの詰まりを検知
して印画不良をなくすために、以下に詳述する本発明の
ノズル詰まり検知装置を内蔵している。
【0029】(実施の形態1)図2は、本発明の一つの
実施の形態に係るノズル詰まり検知装置の要部の概略構
成を示す図である。
【0030】同図において、6はプリンタ1のノズルユ
ニット(インクヘッド)であり、このノズルユニット6
には、インクを吐出する複数のノズル7が設けられてお
り、このノズル7の詰まりを検知するために、この実施
の形態のノズル詰まり検知装置は、ノズル7から吐出さ
れるインク8の衝突による音を検出する検出手段として
小型のマイクロホン9を備えており、このマイクロホン
9の振動板10を検出面として、ノズルユニット6のノ
ズル7からインクを直接衝突させてその音を検出するよ
うに構成している。
【0031】この実施の形態のマイクロホン9は、例え
ば、音波で振動膜に係止された磁界中のコイルを振動さ
せて発電するダイナミック型のマイクロホンであり、イ
ンクが衝突する検出面を構成する振動板10は、図3
(a)の平面図およびその矢視A−A断面図の図3
(b)に示されるように、中央部の検出面10aが平坦
に構成されている。一般のダイナミック型のマイクロホ
ンの振動板のように、複雑なコルゲーション(ひだ)を
もってはいない。すなわち、複雑なコルゲーションがあ
ると、吐出されたインクが、検出面の凹部などに滞留し
て検出性能を低下させることになり、このため、この実
施の形態では、検出面10aを平坦に構成してインクが
円滑に流れるようにするものである。
【0032】ただし、コルゲーションを検出面の周辺に
形成してもよい。図4は、別の実施の形態を示したもの
で、例えば、図4(a)に示される平面図、図4(b)
に示されるその矢視A−A断面図、図4(c)に示され
る矢視B−B断面図、図4(d)に示される矢視C−C
断面図および図5の斜視図に示されるように、中央の検
出面10aを平坦に構成するとともに、傾斜部分10b
にコルゲーションを形成している。これにより膜の強化
を図り、また、マイクロホン9上に落ちたインクの排出
溝として機能させている。なお、図5において、37は
ケースである。
【0033】このマイクロホン9の出力は、図6に示さ
れるように、増幅器11で増幅された後、ゲート回路1
2でインクの吐出のタイミングに応じた検出信号が取り
出され、さらに、バンドパスフィルタ13によって有効
な帯域の検出信号が取り出されてコントローラとしての
マイクロコンピュータに与えられる。なお、増幅器11
は、ゲート回路12の後段側に配置してもよい。また、
ゲート回路はなくてもよい。
【0034】次に、検出手段の一例としてのマイクロホ
ン9をプリンタ1内に配置する構成について説明する。
【0035】図7は、プリンタ1内における用紙3、マ
イクロホン9およびノズルユニット6の配置構成の概略
を示す縦断正面図である。
【0036】用紙3は、上述のように、背面側のペーパ
ートレー2から供給されて水平方向に搬送されて該用紙
3の上方のノズルユニット6のノズル7から吐出される
インクによって印刷されて排出口4から排出されるもの
である。
【0037】ノズルユニット6は、用紙3の幅方向(図
7の左右方向)に沿って該用紙3の幅よりも広い範囲で
移動可能に構成されており、幅方向に移動しながら用紙
3に印画を行うものである。
【0038】ノズル7の詰まりを検知するためのマイク
ロホン9は、用紙3の幅方向の両側の隅部、あるいは、
用紙3の下方位置の少なくとも一箇所に配置され、さら
に、マイクロホン9の検出面を構成する振動板10に吐
出されたインクが、検出面に滞留することなく、下方に
円滑に流れるように、水平方向(図の左右方向)に対し
て傾斜させて配置される。
【0039】マイクロホン9の検出面を構成する振動板
10は、上述のように平坦面に形成されており、さら
に、この平坦面が傾斜するように配置しているので、ノ
ズル7から吐出されたインク滴が検出面に滞留するのを
可及的に低減して検出性能の低下を防止している。
【0040】このようにしてインク滴が検出面に滞留す
るのを可及的に低減しているので、検出面をなぞってク
リーニングするワイパ等を設ける必要がなく、コストの
低減を図ることができる。
【0041】この実施の形態では、先ず、印画に先立っ
てノズルユニット6を移動させて各ノズル7を、上述の
いずれかの箇所に配置されたマイクロホン9の検出面で
ある振動板10に順次臨ませ、インクを検出面に向けて
通常の印画時と同様の圧力で吐出し、マイクロホン9に
よってインクの衝突による音を検出し、各ノズル7の吐
出のタイミングに応じて、予め定めた閾値以上の音が検
出されたときには、インクが吐出されたものであって、
対応するノズル7の詰まりは生じておらず、前記閾値以
上の音が検出されないときには、インクが吐出されてお
らず、あるいは、吐出が不十分であって対応するノズル
7の詰まりが生じていると判定するものである。
【0042】なお、ノズル7の詰まりの有無の判定およ
び吐出並びに移動の制御は、上述のコントローラとして
のマイクロコンピュータによって行われるものであり、
ノズル7の詰まりが生じていると判定された場合には、
そのノズル7についてのみ通常の印画時よりも加圧して
強制的にインクを吐出させたり、ノズル表面をワイパで
なぞることなどにより、クリーニングを行うものであ
る。
【0043】また、本発明の他の実施の形態として、音
のレベルを細かく検出し、詰まり具合に応じて、その詰
まりを解消するためのクリーニングの際の吐出圧力、吐
出時間あるいは吐出回数などを適宜選択するようにして
もよく、クリーニングの際のインクの消費をさらに抑制
するようにしてもよい。
【0044】このようにして、印画の開始前に、すべて
のノズル7について詰まりが生じているか否かを検知
し、詰まりが生じているときには、そのノズル7のみか
ら強制的にインクを吐出させてクリーニングを行うの
で、印画不良が生じることがなく、しかも、ノズル7の
詰まりを検知するためのノズル7からの吐出は、通常の
印画時と同様の圧力であるので、高い圧力に加圧して強
制的にすべてのノズルについてクリーニングを行う従来
例あるいはクリーニング時間やクリーニング周期などを
最悪の条件に設定してクリーニングを行う従来例に比べ
て、消費されるインクの量は大幅に削減されることにな
り、ランニングコストを大幅に低減できる。
【0045】また、ノズルが詰まっているかどうか検知
できるので、必要最小限のクリーニング回数でよく、ラ
ンニングコストの低減およびプリンタの印字可能となる
までの時間を短縮できる。
【0046】さらに、ノズル7の外における音に基づい
てノズル7の詰まりを検知するので、ノズル内の圧力
を、圧力センサで検知する従来例のように、超小型のノ
ズルの場合には、極めて小型の圧力センサが必要となっ
て技術的に難しいといったこともなく、また、ノズルの
一本ずつに圧力センサを設置することなく比較的低いコ
ストで詰まりを生じたノズルを特定できることになる。
【0047】特に、この実施の形態では、マイクロホン
9の振動板10に向けて吐出されるインクの衝突による
音を検出するので、微小な音でも高感度で検出できる。
【0048】また、吐出されるインクの衝突による微小
な音をリニアに検出することにより、ノズルの詰まりの
検知に止まらず、例えば、温度やインクの粘度の変化等
によらず、吐出量を一定にするといった最適制御を行う
ことも可能となり、さらに、ドットに対応するノズルか
らの吐出量を制御してノズルでの階調表現も可能とな
る。さらには、各ノズルの吐出量のバラツキを検知し、
それを補正して各ノズルの吐出量を揃えることにより、
精細な印画が可能となる。
【0049】また、インクの吐出周期は、任意に変更で
きるので、機器(プリンタ)が動作することによる振動
や音、例えば、ノズルユニットの移動や紙送りといった
動作による振動や音の影響を除くために、図8(a)の
出力波形に示される吐出周期Tおよび対応する検出のタ
イミングを、機器が動作することによる振動や音と異な
る周期に予め設定したり、あるいは、インクの衝突によ
る検出信号であるかノイズであるか不明な場合には、ノ
イズの影響を受けないように、吐出の周期を変えるとと
もに、検出のタイミングもそれに応じて変更して再度吐
出させて検出を行ったり、さらには、複数回繰り返して
検出出力が確認されたときに、吐出有りと判定するよう
にして検出精度を高めるようにしてもよい。
【0050】また、インクの吐出圧力を変更することも
可能であることから、検知時には、図8(b)の出力波
形に示されるように、通常印字以上に高い圧力で衝突さ
せることにより、S/N比の向上を図ることも可能であ
る。
【0051】(実施の形態2)上述のように、ノズルユ
ニット6のノズル7からマイクロホン9の振動板10の
検出面に向けてインクを吐出するのであるが、吐出され
たインクが、マイクロホン9の検出面に付着して除去さ
れないと、インクの重量が、振動板10の荷重に付加さ
れて振動板10の慣性質量を増やす結果、振動しにくく
なるとともに、付着したインク滴の粘性によって振動板
10の振動が抑制されて検知性能が低下する。また、付
着したインクの成分による腐食や化学変化によって振動
板10が劣化するという難点もある。
【0052】そこで、この実施の形態2では、マイクロ
ホン9の検出面に吐出されたインクを、一層確実に除去
するために、次のように構成している。
【0053】すなわち、図9は、この実施の形態の図6
に対応するブロック図であり、図6の実施の形態1に対
応する部分には、同一の参照符号を付す。
【0054】この実施の形態では、マイクロホン9の振
動板10に、振動を付与する振動付与手段40を備えて
おり、この振動付与手段40によってマイクロホン9の
振動板10を強制的に振動させ、振動板10の検出面に
付着したインクを飛散あるいは下方へ流して除去するよ
うにしている。
【0055】この実施の形態の振動付与手段40は、マ
イクロホン9の接続を切り換える切換回路41と、振動
板10の共振周波数で発振する発振回路42とを備えて
おり、上述のマイクロコンピュータからの制御信号によ
って切換回路41および発振回路42が制御されるよう
になっている。
【0056】切換回路41は、通常、マイクロホン9を
増幅器11に接続してマイクロホン9の出力を増幅器1
1に与え、マイクロホン9の振動板10を振動させると
きには、発振回路42の発振信号をマイクロホン9に印
加するように切換制御される。
【0057】この振動付与手段40は、マイクロホン9
のコイルに、切換回路41を介して振動板10の共振周
波数に等しい周波数の発振信号を印加し、これによっ
て、振動板10を振動させて該振動板10の検出面に付
着したインクを除去するものである。
【0058】振動付与手段40による振動の付与は、例
えば、ノズル7からマイクロホン9の振動板10の検出
面にインクが吐出されてノズル詰まりの有無の検知動作
が終了した直後あるいはインクが検出面から自然に下方
に流れて除去されるに必要な所定時間経過後などの適宜
の時期に行うようにすればよい。
【0059】このように、マイクロホン9の振動板10
を振動させて付着したインクを除去するようにしている
ので、ワイパやスポンジ等の吸収材で振動板の表面をな
ぞって付着したインクを除去する構成に比べて、ワイパ
や吸収材などの可動部材を追加する必要がなく、構造が
簡単となってコストの低減を図ることができる。
【0060】なお、発振回路42の発振周波数は、振動
板10を強く振動させるためには、共振周波数であるの
が好ましいが、共振周波数でなくてもよいのは勿論であ
る。
【0061】また、発振回路42を用いてマイクロホン
9のコイルを振動させると、音を発生させることができ
る。この性質を利用し、この実施の形態におけるマイク
ロホンをブザー等の音発生装置として使用することも考
えられる。
【0062】この実施の形態では、マイクロホン9に発
振信号を印加して振動板10を振動させたけれども、本
発明の他の実施の形態として、超音波振動子や圧電振動
子などの振動源を、マイクロホン9に密着配置し、該振
動源を駆動してその振動によってマイクロホン9、した
がって、振動板10を振動させてインクを除去するよう
に構成してもよく、さらに、振動源を必要なときに、マ
イクロホン9に密着させて振動させるように構成しても
よい。
【0063】その他の構成および効果は、上述の実施の
形態1と同様である。
【0064】(実施の形態3)上述の実施の形態1のよ
うに、マイクロホン9を用紙3の下方位置で傾斜をつけ
て配置すると、図7に示されるように、プリンタ1の底
面から用紙3までの距離hが大きくなり、通常、用紙3
の下方位置には、複雑な機構部などが存在しないので、
そのままプリンタ1の高さ寸法が高くなる。
【0065】そこで、検出装置であるマイクロホン9を
小型化することも考えられるが、マイクロホン9の検出
面10aの幅寸法W1は、図10に示されるように、ノ
ズルユニット6のノズル端からノズル端までの寸法W2
以上必要であり、また、検出面10aは、円形が理想的
であり、検出性能の低下を最小限とするために振動板1
0を円形に近い状態にするには、図7にも示されるマイ
クロホン9の奥行き寸法W3も大きくせざるを得ず、性
能を低下させずに小型化することには限界がある。
【0066】そこで、この実施の形態では、図11に示
されるように、マイクロホン9を、用紙3の幅方向の両
側の隅部のいずれかに配置するとともに、振動板10の
検出面が、印刷位置にある用紙の幅方向の仮想延長線L
と交差する位置に配置されている。
【0067】すなわち、マイクロホン9を、上述の実施
の形態1のように、用紙3の下方位置に配置するのでは
なく、用紙3とほぼ同様の高さ位置に配置するようにし
ており、これによって、プリンタ1の底面から用紙3ま
での距離hを小さくすることができ、プリンタ1の高さ
寸法を小さくできるものである。
【0068】しかも、ノズルユニット6のノズル7とマ
イクロホン9の検出面との間の距離を短くできるので、
吐出されたインクの衝突が強まり、S/N比を向上させ
ることができる。
【0069】その他の構成および効果は、上述の実施の
形態1または2と同様である。
【0070】(実施の形態4)図12(a),(b)
は、本発明の他の実施の形態のマイクロホン9の振動板
10の平面図およびその断面図であり、上述の実施の形
態1に対応する部分には、同一の参照符号を付す。
【0071】上述の各実施の形態では、振動板10の中
央の検出面10aは、平坦に形成されたけれども、この
実施の形態では、振動板10の検出面10aを、上方に
凸のドーム状に形成しており、これによって、ノズル7
から検出面10aに向けて吐出されたインク滴が、周縁
部に円滑に流れて検出面に滞留しないように構成してい
る。
【0072】図13は、この実施の形態4のプリンタ内
における用紙3、マイクロホン9およびノズルユニット
6の配置構成の概略を示す縦断正面図である。
【0073】この実施の形態では、用紙3の幅方向の両
側の隅部、あるいは、用紙の下方位置のいずれかの箇所
に水平に配置される。すなわち、マイクロホン9の振動
板10の検出面が、ドーム状に形成されているので、マ
イクロホン9の検出面を水平に配置しても検出面が水平
方向に対して傾斜していることになり、これによって、
吐出されたインク滴は、ドーム状の検出面に沿って周縁
部に円滑に流れて滞留することがない。
【0074】このように、マイクロホン9を水平に配置
できることにより、プリンタ1の高さ寸法を一層小さく
できることになる。
【0075】その他の構成および効果は、上述の実施の
形態1または2と同様である。
【0076】(実施の形態5)図14は、本発明の他の
実施の形態のノズル詰まり検知装置の概略構成を示す図
であり、図6に対応する部分には、同一の参照符号を付
す。
【0077】この実施の形態では、インクの衝突による
音を検出するマイクロホン9とは別に、機器の振動によ
る音を検出するマイクロホン9’を設けており、両マイ
クロホン9,9’の出力を、ゲート回路12,12’を
介して差動増幅回路14で差動増幅し、バンドパスフィ
ルタ13で有効な帯域の出力を取り出して比較回路15
で閾値と比較し、判定回路16で吐出の有無を判定する
ようにしており、吐出が検出されず、ノズル7の詰まり
が生じていると判定された場合には、上述の実施の形態
と同様に、そのノズル7についてのみ通常の印画時より
も加圧して強制的にインクを吐出させたり、ノズル表面
をワイパでなぞることにより、クリーニングを行うもの
であり、さらに、ノズルの詰まりを報知するようにして
もよい。
【0078】各ゲート回路12,12’では、インク8
の吐出を制御する吐出制御回路17に与えられるクロッ
ク信号発生回路18からのクロック信号に基づいて、吐
出のタイミングに応じたタイミングでマイクロホン9,
9’の出力が取り出されるように構成されている。
【0079】このように、インクの衝突によるマイクロ
ホン9で検出された音と機器の動作によるマイクロホン
9’で検出された音との差を抽出することにより機器が
動作することによる振動や音の影響を除くことが可能と
なり、高精度の検出が可能となる。
【0080】マイクロホン9の配置やその他の構成およ
び効果は、上述の実施の形態1または2と同様である。
【0081】(実施の形態6)図15は、本発明のさら
に他の実施の形態のノズル詰まり検知装置の要部の概略
構成を示す図であり、図2に対応する部分には、同一の
参照符号を付す。
【0082】この実施の形態のノズル詰まり検知装置
は、ノズルユニット6のノズル7から吐出されるインク
8の衝突による音を検出する検出手段として、ノズル7
から吐出されるインク8の衝突によって振動する振動板
19と、この振動板19の振動によって生じる空気の振
動波である振動音を検出する音センサとしてのマイクロ
ホン21とを備えており、振動板19とマイクロホン2
1とは、保持具20によって一体的に保持されている。
【0083】検出面となる振動板19は、例えば、金属
薄膜、プラスチックフィルムあるいは高分子フィルムな
どによって構成され、インク8の衝突によって振動する
ように構成されており、マイクロホン21は、例えば、
ダイナミック形のマイクロホンであり、振動板19の振
動によって生じる音を検出するものである。
【0084】この振動板19の材質を変えることで、音
が大きくなるようにすることもできる。
【0085】この振動板19が、水平方向に傾斜するよ
うに、上述の実施の形態1と同様に配置され、振動板1
9に吐出されたインク滴が振動板19に滞留しないよう
に配置される。
【0086】この実施の形態によれば、吐出されたイン
ク8がマイクロホン21に直接付着しないので、マイク
ロホン21の耐久性が向上し、また、振動板19のクリ
ーニングも容易となる。
【0087】なお、保持具20で一体化された振動板1
9およびマイクロホン21を、上述の実施の形態2と同
様に、振動源によって振動させて振動板19に付着した
インクを除去させるようにしてもよい。
【0088】その他の構成および効果は、上述の実施の
形態1と同様である。
【0089】なお、インク8の衝突によって振動する振
動板19の材質、大きさ、厚さ等を変更することによ
り、該振動板19が振動することによって発生する空気
の振動波(音)の周波数を変更するといったことも考え
られる。
【0090】また、上述の実施の形態5と同様に、機器
が動作することによる振動や音の影響を除くように構成
してもよい。
【0091】(実施の形態7)図16は、本発明の他の
実施の形態に係るノズル詰まり検知装置の要部の概略構
成図であり、図2に対応する部分には、同一の参照符号
を付す。
【0092】上述の各実施の形態では、インクの衝突に
よる音を検出してノズルの詰まりを検知したけれども、
この実施の形態では、ノズル7から吐出されるインク8
の衝突による振動を検出する検出手段としての振動セン
サを備えており、この振動センサの検出面となる検出ヘ
ッド22に、ノズルユニット6が対向するように該ユニ
ット6の移動が制御される。
【0093】この実施の形態の振動センサの検出ヘッド
22は、図17に示されるように、シリコンなどの半導
体基板を加工して形成され、重り22aを有する梁22
bの矢印方向の振動による変形を、静電容量の変化とし
て、あるいは、歪み抵抗素子や圧電素子などにより電気
信号に変換して検出するものであり、この検出ヘッド2
2にノズル7からインク8が吐出されるものである。
【0094】この検出ヘッド22は、インク8の衝突に
よって振動できるように適宜の手段によって上述の実施
の形態1と同様に、検出面が水平方向に対して傾斜する
ように保持されており、これによって、検出ヘッド22
の検出面に吐出されたインク滴が円滑に下方に流れて滞
留しないように構成されている。
【0095】この検出ヘッド22の出力は、図18に示
されるように、増幅器23で増幅されてフィルタ回路2
4で有効な帯域の信号が取り出されてコントローラとし
てのマイクロコンピュータに与えられる。この実施の形
態の振動センサは、検出ヘッド22、増幅器23および
フィルタ回路24によって構成されている。
【0096】その他の構成および効果は、上述の実施の
形態1と同様である。
【0097】なお、検出ヘッド22を、振動板に取り付
け、この振動板にインクを吐出させてその振動を検出す
るようして検出ヘッド22に直接インクが付着しないよ
うに構成して耐久性の向上を図るようにしてもよい。
【0098】また、上述の実施の形態2と同様に、検出
ヘッド22を振動源によって振動させるようにして検出
ヘッド22に付着したインクを除去するように構成して
もよい。
【0099】(実施の形態8)図19は、本発明のさら
に他の実施の形態に係るノズル詰まり検知装置の要部の
概略構成を示す図であり、上述の実施の形態7に対応す
る部分には、同一の参照符号を付す。
【0100】この実施の形態では、振動板25と、この
振動板25のノズル7に臨む検出面とは反対側の面に、
圧電形の振動センサ26とが、一体に形成されている。
【0101】この振動センサ26は、二枚の電極27,
28間に、例えば、PZT(ジルコン・チタン酸鉛)な
どのセラミックスやPVDFなどの高分子膜からなる圧
電膜29が挟み込まれて構成されており、振動板25に
一体に形成されている。
【0102】このように振動センサ26を、振動板25
に一体に形成することにより、厚み方向(図の左右方
向)の大きさを小さくできるとともに、振動板26の面
積を有効に利用できることになる。
【0103】なお、この振動センサ26の出力は、上述
の図18と同様に、増幅器23およびフィルタ回路24
を介してコントローラとしてのマイクロコンピュータに
与えられる。
【0104】この振動センサ26も、上述の実施の形態
1と同様に、その検出面が、水平方向に対して傾斜する
ように配置されて吐出されたインク滴が検出面に滞留し
なように構成される。
【0105】その他の構成および効果は、上述の実施の
形態7と同様である。
【0106】なお、上述の実施の形態2と同様に、この
圧電形の振動センサ26に、発振信号を印加して振動セ
ンサ26およびそれと一体の振動板25を振動させて振
動板25に付着したインクを除去するようにしてもよ
い。
【0107】(実施の形態9)図20は、本発明のさら
に他の実施の形態に係るノズル詰まり検知装置の要部の
概略構成を示す図であり、図19に対応する部分には、
同一の参照符号を付す。
【0108】この実施の形態では、圧電形の振動センサ
261の一方の電極281は、アレイ状に形成されてお
り、アレイ状の各電極281単位で振動を検出できるよ
うにし、吐出されたインク8の衝突による振動の分布を
判定できるようにしている。
【0109】これによって、ノズル7の片側が詰まって
いるといった詰まりの状態を、振動の分布から判定する
ことも可能となる。
【0110】この振動センサ261も、上述の実施の形
態1と同様に、その検出面が、水平方向に対して傾斜す
るように配置されて吐出されたインク滴が検出面に滞留
しなように構成される。
【0111】その他の構成および効果は、上述の実施の
形態7と同様である。
【0112】なお、上述の実施の形態2と同様に、この
圧電形の振動センサ261に、発振信号を印加して振動
センサ261およびそれと一体の振動板25を振動させ
て振動板25に付着したインクを除去するようにしても
よい。
【0113】(その他の実施の形態)振動センサを用い
た上述の各実施の形態においても、上述の実施の形態5
と同様に、機器の動作による振動を検出する振動センサ
を別途設け、両振動センサの出力を差動増幅して機器の
動作による振動の影響を除くようにしてもよい。
【0114】上述の実施の形態では、マイクロホンとし
て、ダイナミック型のマイクロホンを用いたけれども、
本発明の他の実施の形態として、汎用されている比較的
安価なエレクトレットコンデンサマイクロホンのエレク
トレット振動板に、ノズル6から吐出されるインク8を
直接衝突させてその衝突による音を検出するようにして
もよく、その他のマイクロホンを用いてもよい。
【0115】検出面を、撥水性の高い材料、例えばテト
ラフルオロエチレンでコーティング処理し、あるいは、
撥水性の高い材料で構成し、検出面に吐出されたインク
滴が一層円滑に流れて滞留しないように構成してもよ
い。
【0116】上述の実施の形態では、平坦な検出面を有
するマイクロホンや振動センサなどの検出装置30で
は、図21(a)に示されるように装置自体を傾斜させ
ることによって検出面30aを傾斜させたけれども、本
発明の他の実施の形態として、図21(b)に示される
ように、検出装置31自体を傾斜させることなく、検出
面31aを該装置31に傾斜して設ける構成としてもよ
い。
【0117】検出面は、上述のように円形であるのが好
ましいけれども、楕円あるいはその他の形状であっても
よい。
【0118】上述の実施の形態では、ノズルの一本ずつ
からインクを吐出させて詰まりを検知したけれども、本
発明の他の実施の形態として、複数(例えば10本)の
ノズルから一斉に吐出させ、検出された振動あるいは音
が閾値に達しなかったときには、いずれかのノズルが詰
まっているとして、各ノズルから順次吐出させて詰まっ
ているノズルを特定し、また、検出された振動あるいは
音が閾値に達したときには、前記複数のノズルには詰ま
りが生じていないとして、次の複数のノズルの検知に移
行するようにしてもよく、このように複数のノズル毎に
検知することにより、効率的にノズルの詰まりを検知す
ることができる。
【0119】上述の実施の形態では、詰まりを検知する
ためのインクの吐出は、通常の印画時と同様の圧力であ
ったけれども、印画時の圧力よりも低くてもよく、ある
いは、高くてもよい。また、吐出圧力でなく、クリーニ
ングの際のインク吐出時間、吐出回数を適宜変更しても
よい。要は、検出手段がインクを検出でき、かつ、無駄
なインクの消費を低減できればよい。
【0120】上述の実施の形態では、ノズル側のみを移
動させたけれども、本発明の他の実施の形態として、検
出手段側を移動させてノズルに臨ませてもよい。
【0121】上述の実施の形態では、ノズルの詰まりの
検知を、印画の前に行うようにしたけれども、本発明の
他の実施の形態として、定期的あるいは適宜に行うよう
にしてもよい。
【0122】上述の実施の形態では、プリンタに適用し
て説明したけれども、本発明は、プリンタに限らず、ノ
ズルから吐出物を吐出する他のノズル噴射装置、例えば
ノズルが一本だけの噴射装置に適用してもよいのは勿論
である。
【0123】本発明の他の実施の形態として、吐出物の
衝突を、衝撃センサあるいは加速度センサによって検出
してもよい。
【0124】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、次のよう
な効果が奏される。
【0125】請求項1の本発明によれば、ノズルから吐
出される吐出物の衝突を検出する検出手段を備え、この
検出手段の検出出力に基づいて、ノズルの詰まりを検知
するので、従来のように、ノズル内の圧力を通常の吐出
時よりも高圧にして強制的に吐出させて定期的なクリー
ニングを行う必要がなく、また、クリーニング時間およ
びクリーニング周期などを最悪の条件に設定する必要が
なく、吐出物の無駄な消費を抑制できるとともに、必要
な吐出に先立ってノズルの詰まりを検知することによっ
て、吐出不良を事前に回避できる。
【0126】さらに、ノズル外の吐出物の衝突に基づい
てノズルの詰まりを検知するので、ノズル内の圧力を圧
力センサで検知する従来例のように、ノズル毎に圧力セ
ンサを設けることなく、ノズルの詰まりを検知すること
ができる。
【0127】しかも、ノズルからの吐出物が吐出される
検出面は、水平に対して傾斜しているので、検出面に吐
出された吐出物が、円滑に下方に流れて検出面に滞留す
るのを可及的に低減して検出性能の低下を防止できる。
【0128】請求項2の本発明によれば、吐出物の衝突
による音をマイクロホンで検出してノズルの詰まりを検
知することができ、また、マイクロホンを傾斜して配置
するので、マイクロホンの振動板の検出面に吐出された
吐出物が円滑に下方に流れて検出面に滞留するのを可及
的に低減できる。
【0129】請求項3の本発明によれば、吐出物の衝突
による音をマイクロホンで検出してノズルの詰まりを検
知することができ、また、マイクロホンの振動板の検出
面が凸状であるので、マイクロホンを傾斜して配置しな
くても、吐出された吐出物が円滑に下方に流れて検出面
に滞留するのを可及的に低減できる。
【0130】請求項4の本発明によれば、ノズルからの
吐出物を、振動センサの検出面に向けて吐出させるの
で、吐出物の衝突による微小な振動を高感度で検出して
ノズルの詰まりを検知することができる。
【0131】請求項5の本発明によれば、プリンタにお
けるノズルのインク詰まりを検知できるとともに、検出
面に吐出されたインクが下方に円滑に流れてインクが滞
留するのを可及的に低減できる。
【0132】請求項6の本発明によれば、用紙の幅方向
の両側位置では、検出面が用紙の幅方向の仮想延長線と
交差するように配置される、すなわち、用紙とほぼ同様
の水平位置に配置されるので、用紙の下方位置に検出面
を配置する構成に比べてプリンタの上下方向のサイズを
小さくできる。
【0133】請求項7の本発明によれば、検出手段の検
出面に振動を与える振動付与手段を備えているので、検
出面に向けて吐出された吐出物が検出面に滞留して付着
しても、振動付与手段によって検出面を振動させること
によって、付着した吐出物が飛散あるいは振動しながら
下方に流れて除去されることになり、これによって、吐
出物の検出面への付着による検知性能の低下を防ぐこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるプリンタの斜視図である。
【図2】本発明の一つの実施の形態に係るノズル詰まり
検知装置の要部の概略構成図である。
【図3】図2の振動板を示す図である。
【図4】本発明の他の実施の形態の振動板を示す図であ
る。
【図5】図4の振動板の斜視図である。
【図6】図2の実施の形態の信号処理を示すブロック図
である。
【図7】図2の実施の形態の配置構成の概略を示す縦断
正面図である。
【図8】検出出力の波形図である。
【図9】本発明の他の実施の形態の図6に対応するブロ
ック図である。
【図10】ノズルユニットとマイクロホンの検出面との
関係を示す図である。
【図11】本発明の他の実施の形態の配置構成を示す縦
断正面図である。
【図12】本発明のさらに他の実施の形態の振動板を示
す図である。
【図13】図12の実施の形態の配置構成を示す縦断正
面図である。
【図14】本発明のさらに他の実施の形態の概略構成図
である。
【図15】本発明の他の実施の形態の要部の概略構成図
である。
【図16】本発明のさらに他の実施の形態の要部の概略
構成図である。
【図17】図16の検出ヘッドの概略構成図である。
【図18】振動センサの構成図である。
【図19】本発明の他の実施の形態の要部の概略構成図
である。
【図20】本発明のさらに他の実施の形態の要部の概略
構成図である。
【図21】検出装置の検出面の配置を示す図である。
【図22】従来例の概略構成図である。
【図23】他の従来例の概略構成図である。
【符号の説明】
1 プリンタ 3 用紙 6 ノズルユニット 7 ノズル 9 マイクロホン 10 振動板 40 振動付与手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今井 徹 大阪府八尾市北久宝寺1丁目4番33号 ホ シデン株式会社内 (72)発明者 宮倉 隆志 大阪府八尾市北久宝寺1丁目4番33号 ホ シデン株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA14 EA24 EA25 EB27 EB29 EB40

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吐出物を吐出するノズルの詰まりを検知
    する装置であって、 前記ノズルから吐出される吐出物の衝突を検出する検出
    手段を備え、該検出手段の検出出力に基づいて、前記ノ
    ズルの詰まりを検知するとともに、前記検出手段は、水
    平に対して傾斜した検出面を有し、前記ノズルからの吐
    出物が、前記検出面に向けて吐出されることを特徴とす
    るノズル詰まり検知装置。
  2. 【請求項2】 前記検出手段は、前記吐出物の衝突によ
    る音を検出するマイクロホンを備え、該マイクロホンの
    振動板が平坦な前記検出面を有し、前記マイクロホンが
    傾斜して配置される請求項1記載のノズル詰まり検知装
    置。
  3. 【請求項3】 前記検出手段は、前記吐出物の衝突によ
    る音を検出するマイクロホンを備え、該マイクロホンの
    振動板が凸状の前記検出面を有する請求項1記載のノズ
    ル詰まり検知装置。
  4. 【請求項4】 前記検出手段は、前記吐出物の衝突によ
    る振動を検出する振動センサを備え、該振動センサが前
    記検出面を有する請求項1記載のノズル詰まり検知装
    置。
  5. 【請求項5】 前記ノズルは、用紙に対して吐出物とし
    てのインクを上方から吐出するとともに、用紙の幅方向
    に移動するものであり、前記検出手段の前記検出面は、
    少なくとも前記用紙の幅方向の両側位置および前記用紙
    よりも下方位置の少なくとも一箇所に配置される請求項
    1ないし4のいずれかに記載のノズル詰まり検知装置。
  6. 【請求項6】 前記幅方向の両側位置では、前記検出面
    が、前記用紙の幅方向の仮想延長線と交差するように配
    置される請求項5記載のノズル詰まり検知装置。
  7. 【請求項7】 前記検出手段の検出面に振動を与える振
    動付与手段を備える請求項1ないし6のいずれかに記載
    のノズル詰まり検知装置。
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