JP2000079368A - 連続印刷ラインにおける印刷金属板の製造方法およびその製造装置 - Google Patents

連続印刷ラインにおける印刷金属板の製造方法およびその製造装置

Info

Publication number
JP2000079368A
JP2000079368A JP11132752A JP13275299A JP2000079368A JP 2000079368 A JP2000079368 A JP 2000079368A JP 11132752 A JP11132752 A JP 11132752A JP 13275299 A JP13275299 A JP 13275299A JP 2000079368 A JP2000079368 A JP 2000079368A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
clear
printing
coating
baking
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11132752A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuhiro Akagi
勝広 赤木
Masato Kunoi
昌人 久野井
Atsushi Nakatani
篤史 中谷
Koji Sato
幸治 佐藤
Shigeru Nishi
繁 西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP11132752A priority Critical patent/JP2000079368A/ja
Publication of JP2000079368A publication Critical patent/JP2000079368A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coating Apparatus (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷後にクリヤー塗料を厚塗りすることが
できる高鮮映度の印刷金属板を得る。 【解決手段】 金属ウエブWに下塗り塗膜14Aを形成
する。下塗り塗膜14Aの表面に印刷層16を形成す
る。未硬化状態にある印刷層16上にクリア塗料を粉体
塗装してクリア層18を形成する。最後に、印刷層16
とクリア層18とを同時に焼き付け乾燥する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗装鋼板に代表さ
れる印刷金属板、とくに金属ウエブの表面に装飾模様等
の印刷層とクリア塗料による保護層とが形成してある印
刷金属板の製造方法とその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、壁パネル等を形成するための前
段材料として、木目模様や抽象模様を印刷した塗装鋼板
が多用されている。この種の塗装鋼板は、前処理された
金属ウエブを一方向へ送りながら、ロールコータによっ
て塗装を施して下地層を形成し、焼き付け乾燥する。次
に、下地層の表面にグラビア印刷機等で模様等の印刷層
を形成して焼き付け乾燥し、最後に印刷層の表面にクリ
ア塗料を塗装してクリア層を形成したのち、クリア層を
焼き付け乾燥している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】印刷層上にクリア層を
ロールコータで塗布形成する場合、一般にナチュラル塗
装をしているが、これではアプリケータロールを金属ウ
エブの送り方向に沿うよう順回転させてクリア塗料を塗
装するので、塗膜厚みを十分に大きくすることが難し
く、そのため鮮映感を十分に発揮できない。また、クリ
ア層にローピング(引擦り)模様やメッシュ模様を生じ
やすく、平滑な塗面が得られにくい不利もある。
【0004】アプリケータロールを金属ウエブの送り方
向とは逆向きに回転させるリバースロールコータでクリ
ア層をリバース塗装すると、塗膜の厚みを大きくして鮮
映性を向上できるうえ、平滑な塗面が得られる。しか
し、未硬化状態の印刷層にクリア層をリバース塗装しよ
うとすると、アプリケータロールで印刷層が掻き取られ
て、印刷模様や印刷線がぼやけることがある。
【0005】そこで本発明の目的は、印刷層の表面に対
するクリア層の厚膜塗装を可能とし、以て印刷層にさら
に高い鮮映性と保護機能とを付与することができる印刷
金属板の製造方法とその製造装置とを提供することにあ
る。本発明の目的は、クリア層の膜厚を正確かつ所定の
厚みに形成して、印刷金属板の品質の向上と歩留りの向
上とを同時に実現することにある。とくに本発明の目的
は、未硬化状態の印刷層の表面にクリア層を厚膜塗装す
るのに有利な印刷金属板の製造方法とその製造装置とを
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る印刷金属板
の製造方法の基本原理は、図1に示すごとく金属ウエブ
Wの表面に塗装を施した後、焼き付け乾燥させて下地層
14Aを形成し、引き続き下地層14Aの表面にロール
印刷機15で印刷層16を形成した後、印刷層16の表
面にクリア塗料を塗装してクリア層18を形成するにあ
る。
【0007】その際に、請求項1に係る本発明方法で
は、上記の連続印刷ラインにおいて、図1に示すごとく
未硬化状態の印刷層16の表面に粉体塗工剤からなるク
リア塗料を粉体塗装機26で粉体塗装してクリア層18
を形成した後、印刷層16およびクリア層18を同時に
焼き付け乾燥するようにしたものである。これによれ
ば、未硬化状態の印刷層16の表面に、粉体塗工剤から
なるクリア塗料を粉体塗装したのち印刷層16と共に焼
き付け乾燥する際に、粉体塗工剤を加熱溶融して塗膜、
すなわちクリア層18が形成される。粉体塗工剤の樹脂
としては、エポキシ系、ポリエステル系、アクリル系を
主体とし、その他のポリウレタン系、ポリアミド(ナイ
ロン11)などを用いることができる。粉体塗工にした
のは、印刷層16を掻き取ることなく、クリア層18を
厚膜に形成するためである。
【0008】請求項2に係る本発明方法では、上記の連
続印刷ラインにおいて、図1に示すごとく未硬化状態の
印刷層16の表面にクリア塗料をカーテンフローコータ
27で塗装してクリア層18を形成した後、印刷層16
およびクリア層18を同時に焼き付け乾燥するようにし
たものである。カーテンフローコータ27でクリア層1
8を塗布形成するのは、印刷層16を掻き取ることな
く、クリア層18を厚膜に形成するためである。カーテ
ンフローコータ27としては、オーバーフロー型やスリ
ット型などを用いることができる。
【0009】請求項3に係る本発明方法では、上記の連
続印刷ラインにおいて、図4および図5に示すごとく未
硬化状態の印刷層16の表面にクリア塗料をローラカー
テンコータ30で塗装してクリア層18を形成した後、
印刷層16およびクリア層18を同時に焼き付け乾燥す
るようにしたものである。ローラカーテンコータ30で
クリア層18を塗布形成するのは、印刷層16を掻き取
ることなく、クリア層18を厚膜に形成するためであ
る。ローラカーテンコータ30は、図5に示すごとくド
クターロール32とアプリケータロール31とを備えて
いて、両ロール31・32間の隙間および周速度を変更
することにより、形成されるカーテン厚さを調整するこ
とができ、これによってクリア塗膜の膜厚を正確に制御
できる。従って、鮮映性と平滑度に優れた厚膜のクリア
層18を確実に形成できる。常に回転する両ロール31
・32によって、形成されるカーテン厚さを規定するの
でクリア塗料の流下口において塗料が固化するのを解消
でき、従って、長時間使用の場合にも、所定厚みのクリ
ア層18を安定して形成できる。
【0010】請求項4に係る本発明方法では、上記の連
続印刷ラインにおいて、図6および図7に示すごとく未
硬化状態の印刷層16の表面にロールコータ42で第1
クリア塗料をナチュラル塗装して第1クリア層18aを
形成し、この第1クリア層18a上にリバースロールコ
ータ49で第2クリア塗料をリバース塗装して第2クリ
ア層18bを積層した後、前記印刷層16と第1・第2
クリア層18a・18bの3層を同時に焼き付け乾燥す
るようにしたものである。これによれば、未硬化状態の
印刷層16の表面に、ロールコータ42で第1クリア層
18aを薄膜に形成し、リバースロールコータ49で第
2クリア層18bを厚膜に形成することができる。ロー
ルコータ42は、バックアップロール45を介して金属
ウエブWに接触するアプリケータロール46が金属ウエ
ブWの送り方向に沿って順回転するものであればよく、
そのロール本数などは問わない。リバースロールコータ
49は、バックアップロール50を介して金属ウエブW
に接触するアプリケータロール51が金属ウエブWの送
り方向に対して逆回転するものであればよく、そのロー
ル本数などは問わない。
【0011】請求項5に係る本発明方法は、連続印刷ラ
インにおける印刷金属板の製造方法であって、図8に示
すごとく金属ウエブWの表面に塗装を施した後、焼き付
け乾燥して下地層14Aを形成する工程と、下地層14
Aの表面にロール印刷機15で印刷層16を形成する工
程と、印刷層16を焼き付け乾燥する工程と、印刷層1
6の表面にクリア塗料をカーテンフローコータ64で塗
装してクリア層18を形成する工程と、クリア層18を
焼き付け乾燥する工程とからなる。これによれば、既に
焼き付け乾燥された印刷層16の表面にクリア塗料をカ
ーテンフローコータ64で塗装してクリア層18を形成
するので、カーテンフローコータ64の特性を有効に発
揮させることにより、印刷層16に掻き取りなどの一切
の影響を与えることなく厚膜のクリア層18を形成する
ことができる。
【0012】請求項6に係る本発明方法は、連続印刷ラ
インにおける印刷金属板の製造方法であって、図8に示
すごとく金属ウエブWの表面に塗装を施した後、焼き付
け乾燥して下地層14Aを形成する工程と、下地層14
Aの表面にロール印刷機15で印刷層16を形成する工
程と、印刷層16を焼き付け乾燥する工程と、印刷層1
6の表面にクリア塗料をリバースロールコータ63でリ
バース塗装してクリア層18を形成する工程と、クリア
層18を焼き付け乾燥する工程とからなる。これによれ
ば、既に焼き付け乾燥された印刷層16の表面にクリア
塗料をリバース塗装してクリア層18を形成するので、
クリア層18はリバースロールコータ63でクリア層1
8をこれの表面が平滑で厚膜に形成できる一方、リバー
ス塗装でありながらも印刷層16に掻き取りなどの一切
の影響を与えることがない。
【0013】請求項7に係る本発明は、連続印刷ライン
における印刷金属板の製造装置であって、図1に示すご
とく金属ウエブWの表面に下地層14Aを塗装する下塗
り塗装部4と、下地層14Aを焼き付け乾燥する焼付炉
13と、下地層14Aの表面に印刷層16を形成する少
なくとも1台以上のロール印刷機15からなる印刷部5
と、未硬化状態にある印刷層16の表面にクリア塗料を
塗装してクリア層18を形成するクリア塗装部6と、印
刷層16およびクリア層18を共に焼き付け乾燥する焼
付炉19とが順に配置されており、クリア塗装部6が、
選択的に使用される粉体塗装機26と、カーテンフロー
コータ27とからなる。これによれば、未硬化状態の印
刷層16の表面にクリア塗料を塗装するためのクリア塗
装部6として、粉体塗装機26とカーテンフローコータ
27とがそれぞれ用意されている。従って、例えば塗膜
を含む印刷金属板の曲げ加工性や硬度、塗膜の厚さな
ど、金属ウエブWの用途などに応じて、ひとつの印刷ラ
イン上において粉体コーティングにするか、カーテンフ
ローコーティングにするかを選択することができ、しか
もいずれのコーティングでも印刷層16を掻き取ること
なくクリア層18を厚膜に形成できる。
【0014】請求項8に係る本発明は、連続印刷ライン
における印刷金属板の製造装置であって、図4および図
5に示すごとく金属ウエブWの表面に下地層14Aを塗
装する下塗り塗装部4と、下地層14Aを焼き付け乾燥
する焼付炉13と、下地層14Aの表面に印刷層16を
形成する少なくとも1台以上のロール印刷機15と、未
硬化状態にある印刷層16の表面にクリア塗料を塗装し
てクリア層18を形成するローラカーテンコータ30
と、印刷層16およびクリア層18を共に焼き付け乾燥
する焼付炉19とが順に配置されている。これによれ
ば、先の請求項3記載の本発明方法を有効に実施できる
ものとなる。
【0015】請求項9に係る本発明は、連続印刷ライン
における印刷金属板の製造装置であって、図1および図
3に示すごとく金属ウエブWの表面にプライマー層14
aを塗装するロールコータ12aと、プライマー層を焼
き付け乾燥する焼付炉13aと、プライマー層14aの
表面に下地層14Aを塗装するロールコータ12bと、
下地層14Aを焼き付け乾燥する焼付炉13bと、下地
層14Aの表面に印刷層16を形成する少なくとも1台
以上のロール印刷機15と、図4に示すごとく未硬化状
態にある印刷層16の表面にクリア塗料を塗装してクリ
ア層18を形成するローラカーテンコータ30と、印刷
層16およびクリア層18を共に焼き付け乾燥する焼付
炉19とが順に配置されている。これによれば、金属ウ
エブWの表面にプライマー層14aを焼き付け乾燥して
形成したのち、下地層14Aを焼き付け乾燥して形成す
るので、プライマー層14aで防錆や塗膜密着性を図
り、下地層14Aが着色された下地色用になる。
【0016】請求項10に係る本発明は、連続印刷ライ
ンにおける印刷金属板の製造装置であって、図8に示す
ごとく金属ウエブWの表面に下地層14Aを塗装する下
塗り塗装部4と、下地層14Aを焼き付け乾燥する焼付
炉13と、下地層14Aの表面に印刷層16を形成する
少なくとも1台以上のロール印刷機15と、印刷層16
を焼き付け乾燥する焼付炉60と、印刷層16の表面に
クリア塗料を塗装してクリア層18を形成するクリア塗
装部6と、クリア層18を焼き付け乾燥する焼付炉19
とが順に配置されており、クリア塗装部6が、選択的に
使用されるリバースロールコータ63と、カーテンフロ
ーコータ64とからなる。これによれば、焼き付け乾燥
済みの印刷層16の表面にクリア塗料を塗装するための
コータとして、リバースロールコータ63とカーテンフ
ローコータ64とがそれぞれ1本の印刷ライン上に予め
用意されているので、各コータ63・64の特性を有効
に利用して使い分けることができる。
【0017】請求項11に係る本発明は、連続印刷ライ
ンにおける印刷金属板の製造装置であって、図8に示す
ごとく金属ウエブWの表面に下地層14Aを塗装する下
塗り塗装部4と、下地層14Aを焼き付け乾燥する焼付
炉13と、下地層14Aの表面に印刷層16を形成する
少なくとも1台以上のロール印刷機15と、印刷層16
を焼き付け乾燥する焼付炉60と、印刷層16の表面に
クリア塗料を塗装してクリア層18を形成するクリア塗
装部6と、クリア層18を焼き付け乾燥する焼付炉19
とが順に配置されており、下塗り塗装部4が、選択的に
使用されるロールコータ61と、ダイコータ62とから
なる。これによれば、金属ウエブWの表面に下地層14
Aを塗装するためのコータとして、ロールコータ61と
ダイコータ62とがそれぞれ1本の印刷ライン上に予め
用意されているので、例えば下地層14Aを薄膜に形成
するときはロールコータ61を用い、高粘度塗料を厚膜
に形成するときはダイコータ62を用いる、といった要
領で各コータ61・62の特性を有効に利用して使い分
けることができる。ダイコータ62は、バレル内で溶融
された樹脂塗料をダイから押し出す押出塗工形式の全て
を含む。
【0018】
【作用】金属ウエブWには、鋼板、アルミー亜鉛合金め
っき又はアルミめっき等を施した各種めっき鋼板、ステ
ンレス鋼板、アルミニウム板等の金属板を用いることが
できる。金属ウエブWは、必要に応じてリン酸塩処理や
クロメート処理による塗装前処理を行う。
【0019】金属ウエブWには、図3に示すごとく表面
に下地層14Aを、裏面側にも好ましくは塗膜層14B
をそれぞれ形成する。表面側の下地層14Aは着色用で
ある。下地層14Aを形成する塗料としては、ポリエス
テル系樹脂塗料、エポキシ系樹脂塗料、アクリル系樹脂
塗料等があり、プライマー層14aを形成したのち、そ
の表面に下地層14Aを形成することができる。そのプ
ライマー層14aを形成する塗料には、必要に応じて防
錆顔料を配合する。その場合、プライマー層14aは、
乾燥時の膜厚が3〜10μmとなるように調整し、プラ
イマー層14aを含む下地層14Aの乾燥時の膜厚合計
は、10〜30μmに調整する。なお、下地層14Aの
焼付炉13における焼き付け時の板温は210〜250
℃とする。金属ウエブWの裏面側にも、塗膜層14Bを
形成することが望まれ、その場合の塗膜層14Bは、乾
燥時の膜厚を6〜20μmとすることができる。
【0020】印刷層16を形成する印刷インキには、ポ
リエステル系樹脂、アルキッド系樹脂、ふっ素系樹脂を
溶剤で溶かしたインキを用いることができる。クリア層
18を形成するクリア塗料としては、ポリエステル系樹
脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、フッ素系樹脂等
の塗料を適用でき、その乾燥時の膜厚は10〜30μm
とし、焼き付け時の板温度は200〜250℃とする。
【0021】
【発明の効果】請求項1、2、3、4、7、8、9に係
る本発明によれば、未硬化状態にある印刷層16の表面
にクリア層18を塗装したのち、ひとつの焼付炉19で
印刷層16とクリア層18とを同時に焼き付け乾燥する
ので、印刷工程の後段に専用の焼付炉を必要とせず、設
備コストの低減化を図れる。
【0022】そのうえで請求項1に係る本発明方法によ
れば、未硬化状態にある印刷層16の表面にクリア層1
8を粉体塗装するものとなっている。かかる粉体塗装に
よれば、クリア層18として特に厚い塗膜が容易に得ら
れ、自動化や省力化に適している。また、無溶剤で粉体
塗工剤のみを塗工するので、公害対策上も有利であるう
えに、塗料の設計に際して溶剤溶解性を考慮しないで済
むから、曲げ加工性と硬度が両立する塗膜物性を得るこ
とができる。従って、印刷層16を掻き取ることなく、
クリア層18を厚膜に形成することができるので、これ
ら相まって鮮明な印刷模様入りの印刷金属板を得ること
ができる。
【0023】請求項2に係る本発明方法によれば、未硬
化状態にある印刷層16の表面にクリア層18をカーテ
ンフローコータ27で塗布形成するものとなっている。
カーテンフローコータ27は非接触塗工なので、ウエッ
トオンウエット塗装が可能であり、印刷層16を掻き取
ることがない。しかも、塗料カーテンは塗料自体の表面
張力で膜形成しているので、厚みが大きくなるほど安定
し、クリア層18を厚膜に形成することができ、これら
相まって鮮明な印刷模様入りの印刷金属板を得ることが
できる。
【0024】請求項3に係る本発明方法によれば、未硬
化状態にある印刷層16の表面にクリア層18をローラ
カーテンコータ30で塗布形成するものとなっている。
ローラカーテンコータ30は非接触塗工なので、ウエッ
トオンウエット塗装が可能であり、印刷層16の掻き取
りを阻止できる。しかも、塗料カーテンは塗料自体の表
面張力で膜形成しているので、厚みが大きくなるほど安
定し、クリア層18を厚膜に形成できるうえに、その塗
面が平滑に仕上がり、これら相まってより鮮明な印刷模
様入りの印刷金属板を得ることができる。さらに、クリ
ア塗料のカーテン厚さは、アプリケータロール31とド
クターロール32とによって厳密に規定して、ウエブ送
り方向における膜厚のばらつきや、長期使用時の膜厚の
ばらつきを一掃するので、全体としてクリア層18を備
えた印刷金属板の品質の向上と安定生産を同時に実現で
きる。
【0025】請求項4に係る本発明方法によれば、未硬
化状態の印刷層16の表面にロールコータ42で第1ク
リア塗料をナチュラル塗装して第1クリア層18aを形
成し、この第1クリア層18a上にリバースロールコー
タ49で第2クリア塗料をリバース塗装して第2クリア
層18bを塗布形成するものとなっている。ロールコー
タ42による塗工は、平面状の金属ウエブWを対象とし
たとき生産性がよく、印刷層16の掻き取りもないの
で、薄膜塗装には最適であるが、厚膜塗装ではローピン
グが発生しやすく良好な外観を得られない。この点、リ
バースロールコータ49による塗工は、塗料に関して広
い範囲にったって使用可能であり、塗膜を厚膜にしても
表面平滑性および膜厚の均一性を確保できるが、印刷層
16にクリア塗料を直接にリバース塗装すると印刷層1
6を掻き取ってしまう。しかるに本発明では、両コータ
42・49の特性を有効に利用して、印刷層16を掻き
取ることなくナチュラル塗装で第1クリア層18aを薄
膜に形成し、リバース塗装で第2クリア層18bを厚膜
に形成するので、これら相まって鮮明な印刷模様入りの
印刷金属板を得ることができる。
【0026】請求項5に係る本発明方法によれば、金属
ウエブWの下地層14A上に印刷層16を形成したの
ち、該印刷層16をいったん焼き付け乾燥する。そのう
えで、印刷層16の表面にカーテンフローコータ64で
クリア塗料を塗装してクリア層18を形成するようにし
た。従って、印刷層16の掻き取りは一切考慮する必要
がなく、先に説明したカーテンフローコータ64の特性
を有効に利用して、クリア層18を十二分に厚膜に形成
できる。その結果、鮮明な印刷模様入りの印刷金属板を
得ることができる。
【0027】請求項6に係る本発明方法によれば、金属
ウエブWの下地層14A上に印刷層16を形成したの
ち、該印刷層16をいったん焼き付け乾燥する。そのう
えで、印刷層16の表面にリバースロールコータ63で
クリア塗料を塗装してクリア層18を形成するようにし
た。従って、印刷層16は既に焼き付け乾燥されている
ので、これが掻き取られることは一切なく、先に説明し
たリバースロールコータ63の特性を有効に利用して、
クリア層18を十二分に厚膜に形成できる。その結果、
鮮明な印刷模様入りの印刷金属板を得ることができる。
【0028】請求項7に係る本発明装置によれば、未硬
化状態にある印刷層16の表面に、粉体塗装機26とカ
ーテンフローコータ27とのいずれかを用いてクリア塗
料を塗装してクリア層18を形成するようにした。従っ
て、印刷金属板の用途などに応じて品質や生産性を考慮
しながら、ひとつの印刷ライン上で先に説明した粉体塗
装機26とカーテンフローコータ27との特長点を使い
分けることができ、設備上も有利である。
【0029】請求項8に係る本発明装置によれば、未硬
化状態にある印刷層16の表面に、ローラカーテンコー
タ30でクリア塗料を塗装してクリア層18を形成する
ようにした。しかるに、ローラカーテンコータ30は、
既にみたとおり非接触塗工なので、ウエットオンウエッ
ト塗装が可能であり、印刷層16の掻き取りを阻止でき
る。しかも、塗料カーテンは塗料自体の表面張力で膜形
成しているので、厚みが大きくなるほど安定し、クリア
層18を厚膜に形成できるうえに、その塗面が平滑に仕
上がり、これら相まって鮮明な印刷模様入りの印刷金属
板を得ることができる。さらに、クリア塗料のカーテン
厚さは、アプリケータロール31とドクターロール28
とによって厳密に規定して、ウエブ送り方向における膜
厚のばらつきや、長期使用時の膜厚のばらつきを一掃す
るので、全体としてクリア層18を備えた印刷金属板の
品質の向上と安定生産を同時に実現できる。
【0030】請求項9に係る本発明装置によれば、金属
ウエブWの表面にロールコータ12aでプライマー層1
4aを塗装して焼き付け乾燥したのち、このプライマー
層14a上にロールコータ12bで下地層14Aを塗装
して焼き付け乾燥するようにした。従って、プライマー
層14aで防錆性が確保され、プライマー層14aを介
して下地層14Aの密着性が向上し、下地層14Aに本
来の下地色を良好に出すことができる。
【0031】請求項10および請求項11に係る本発明
装置によれば、金属ウエブWの下地層14A上に印刷層
16を形成したのち、該印刷層16をいったん焼き付け
乾燥する。そのうえで、印刷層16の表面にクリア層1
8を塗布形成するようにした。従って、印刷層16は既
に焼き付け乾燥されているので、これが掻き取られるこ
とは一切なく、クリア層18を十二分に厚膜に形成でき
る。
【0032】その上で、請求項10に係る本発明装置に
よれば、ロールコータ63と、カーテンフローコータ6
4とを使い分けてクリア層18を塗布形成するので、先
に説明した各コータ63・64の特性を有効に利用し
て、クリア層18を厚膜に形成できることになり、その
結果、鮮明な印刷模様入りの印刷金属板を得るに有利で
ある。
【0033】請求項11に係る本発明装置によれば、金
属ウエブWの表面に下地層14Aを塗装する下塗り塗装
部4が、選択的に使用されるロールコータ61とダイコ
ータ62とからなる。ダイコータ62は、多様な熱可塑
性樹脂塗料を用いて高速塗工でき、高生産性に優れてい
ること、溶剤を少なくできるので、公害防止上も有利で
あること、塗膜の均一性に優れること、高分子量のポリ
マーを用いるので、耐磨耗性、耐折および曲げ性などの
塗膜強度を大にできることなどの利点を持つ。従って、
ひとつの印刷ライン上でありながらも、印刷金属板の用
途などに応じて、印刷層16およびクリア層18との関
係下で求められる特性を備えた下地層14Aを形成でき
る利点を有する。
【0034】
【発明の実施の形態】(第1実施例) 図1ないし図3
は、本発明の第1実施例を示す。図1は塗装鋼板(印刷
金属板)の連続印刷ラインを概念的に示しており、アン
コイラー1から繰り出した金属ウエブ(鋼板)Wは、前
処理部2を経て、それぞれ金属ウエブWの表面に塗装を
施す下塗り塗装部4、印刷部5およびクリア塗装部6へ
と記載順に送給された後、テンションレベラーを介して
リコイラー7で再びロール状に巻き取られる。下塗り塗
装部4の前段と後段、およびクリア塗装部6の後段のそ
れぞれには、金属ウエブWを送給操作する3組のブライ
ドルロールが配置されており、後段のブライドルロール
の周速度を基準にして、前段および中段のブライドルロ
ールの周速度を大小に変化させることにより、下塗り塗
装部4、印刷部5およびクリア塗装部6を通過する金属
ウエブWのテンション状態を制御しながら送り速度を制
御している。
【0035】図2において下塗り塗装部4では、金属ウ
エブWの表面(上面)および裏面(下面)のそれぞれ
に、ロールコータ12で塗装を施した後、塗材を焼付炉
13で焼き付け乾燥して表面側に下地層14Aを、裏面
側に塗膜層14Bをそれぞれ形成する(1コート1ベー
ク)。表面側の下地層14Aは着色層からなる。表面側
は、プライマー層を形成したのちプライマー層上に下地
層14Aを積層形成することもある(2コート2ベー
ク)。この場合は、図3に示すように、プライマー層1
4aを形成するロールコータ12aおよび焼付炉13a
と、下地層14Aを形成するロールコータ12bおよび
焼付炉13bとを設けた設備で複層に形成する。また、
前段の焼付炉13aの後段にブライドルロールを別途設
ける。下地層14Aを形成する後段側の塗装部において
は、既に形成してある裏面側の塗膜層14Bの表面に、
ロールコータ12bによって外塗膜層を塗装形成して、
裏面側を内外二層に形成することもある。
【0036】印刷部5では、図1に示すごとく金属ウエ
ブWの表面側の下地層14Aの表面に、ロール印刷機1
5によって例えば木目状の模様等の印刷層16を形成
し、この後にクリア塗装部6において、未硬化状態にあ
る印刷層16の表面全体にクリア塗料を塗装してクリア
層18を形成する。次に、印刷層16およびクリア層1
8は、焼付炉19で同時に強制的に焼き付け乾燥させ
る。
【0037】ロール印刷機15は、グラビアオフセット
印刷機からなり、グラビアロールからなる版胴20と、
版胴20の表面の印刷模様を金属ウエブWへ転写するオ
フセットロール21と、バックアップロール22などで
構成してある。オフセットロール21の転写周面はゴム
層で形成してある。印刷層16を多色印刷によって形成
する場合には、2組以上のロール印刷機15を左右に隣
接して配置する。
【0038】ロール印刷機15を隣接配置して多色印刷
を行う場合には、ウエブ送り速度を制御するために、個
々のロール印刷機15ごとに速度計24と制御装置25
を設けることができるが、前段のロール印刷機15に対
応して設けた制御装置25で、後段のロール印刷機15
の版胴20を制御してもよい。各ロール印刷機15の後
段に補助乾燥器を配置して、ロール印刷機15で形成し
た印刷層16を予備乾燥することができる。ロール印刷
機15としては、グラビアオフセット印刷機以外に、グ
ラビア印刷機やフレキソ印刷機を適用できる。
【0039】ロール印刷機15で金属ウエブWに印刷層
16を形成する際に、柄伸縮や柄ずれ等の印刷不良が発
生するのを防ぐために、ロール印刷機15の印刷位置、
即ちオフセットロール21による模様転写位置の近傍
で、しかも印刷位置よりウエブ送り方向上手側に、金属
ウエブWの送り速度を検知するロータリエンコーダ式の
速度計24を配置する。すなわち、この速度計24で上
記印刷位置の上手側直前のガイドローラ23の回転を検
知し、ここで検知した送り速度信号を制御装置25で受
ける。制御装置25は、同時に版胴20のサーボモータ
からフィードバックされる位相信号を受け取っており、
両信号を対比演算することによって、版胴20の周速度
が金属ウエブWの送り速度と一致するよう、サーボモー
タの駆動回転数を増減制御して、版胴20の周速度を金
属ウエブWの送り速度に合致させる。速度計24として
は、直流タコジエネレータを用いてもよいし、非接触型
のものでもよい。
【0040】クリア塗装部6には、印刷ライン上に粉体
塗装機26とカーテンフローコータ27とを備えてお
り、これらが選択的に使用できる。粉体塗装機26とし
ては、公知の粉体静電スプレイ方式のそれであり、帯電
させた粉体粒子を金属ウエブWの印刷層16上に静電吸
着させて塗工し、次に加熱溶融させて塗膜を形成する。
【0041】すなわち、粉体塗装機26を用いるとき
は、これのスプレイブースに金属ウエブWを通し、ロー
ル印刷機15で印刷工程を経た未硬化状態の印刷層16
の表面に、粉体塗工剤からなるクリア塗料を粉体塗装し
てクリア層18を形成し、焼付炉19で印刷層16およ
びクリア層18を同時に焼き付け乾燥してそれぞれ塗膜
を形成する。このとき、カーテンフローコータ27は作
動していない。
【0042】カーテンフローコータ27を用いるとき
は、これに金属ウエブWを通し、先の未硬化状態にある
印刷層16の表面に、クリア塗料を塗装してクリア層1
8を形成し、焼付炉19で印刷層16およびクリア層1
8を同時に焼き付け乾燥してそれぞれ塗膜を形成する。
このとき、粉体塗装機26は作動していない。
【0043】かかる第1実施例の製造装置によれば、ひ
とつの連続印刷ライン上に粉体塗装機26とカーテンフ
ローコータ27とを備えていて、粉体塗工か液体塗工か
という全く異質の塗工形態が印刷金属板の用途などに応
じて任意に選択できる。しかも、いずれの塗工形態によ
る場合でも、印刷層16を掻き取ることなくクリア層1
8を厚膜化できる。
【0044】(第2実施例) 図4および図5は、本発
明の第2実施例を示しており、この場合はクリア塗装部
6が先の第1実施例と異なるだけである。すなわち、第
2実施例におけるクリア塗装部6は、ローラカーテンコ
ータ30からなる。
【0045】このローラカーテンコータ30は、図5に
示すごとくそれぞれ鋼ローラからなるアプリケータロー
ル31とドクターロール32とを備えており、両ロール
31・32の対向周面の上側に塗液溜り33を有し、ア
プリケーターロール31の下部周面に塗液を流下案内す
るブレード35が配置してある。36は塗液パン、37
は塗液供給パン、39は塗液供給パン37内のクリア塗
料を塗液パン36へ送給するポンプである。図示してい
ないが、ブレード35の幅方向両端には、流下塗膜を案
内して塗膜を安定させるチェーンが吊り下げてある。図
5に矢印で示すように、アプリケータロール31とドク
ターロール32とは、対向周面において互いに逆向きに
回転するよう回転駆動されており、両ロール31・32
の対向隙間を変更し、あるいは両ロール31・32の周
速度を変更することによって、形成されるカーテン厚さ
を調整変更できる。
【0046】上記のように、ローラカーテンコータ30
によって、未硬化状態の印刷層16の表面にクリア層1
8を形成すると、印刷層16を傷つけることなく、クリ
ア層18の厚みを必要に応じて厚膜に形成できるのはも
ちろんのこと、とくに塗面を平滑に仕上げることができ
る。更に、アプリケータロール31とドクターロール3
2とによって塗膜厚みを正確に規定でき、カーテンを確
実に維持形成できる。
【0047】(第3実施例) 図6および図7は本発明
の第3実施例を示しており、ここでの印刷金属板の製造
方法は、グランド塗膜として下地層14Aを塗装焼き付
けした金属ウエブWの表面に印刷を施して印刷層16を
積層する工程と、未硬化状態にある印刷層16の表面
に、第1クリア塗料をロールコータ42でナチュラル塗
装して第1クリア層18aを積層する工程と、第1クリ
ア層18aに第2クリア塗料をリバースロールコータ4
9でリバース塗装して第2クリア層18bを積層する工
程と、前記印刷層16と第1クリア層18aと第2クリ
ア層18bの3層を共に焼き付け乾燥させる工程とを含
むことを特徴とする。
【0048】着色用の下地層14Aは、防錆や塗膜密着
性向上のためのプライマー層14a上に積層形成するこ
とが望ましい。プライマー層形成用の塗料としては、エ
ポキシ系樹脂塗料、ポリエステル系樹脂塗料などを用い
ることができ、その焼き付け板温は210〜230℃、
乾燥膜厚は2〜8μmである。下地層形成用の塗料とし
ては、ポリエステル系樹脂塗料、アルキッド系樹脂塗料
などを用いることができ、その焼き付け板温は220〜
240℃、膜厚は10〜30μmである。
【0049】金属ウエブW上の下地層14Aの表面に印
刷を行い、印刷層16が未硬化の状態にある間に第1ク
リア塗料を塗布量0.1〜10g/m2 (乾燥膜厚は0.0
8〜8μm位)でナチュラル塗装し、次いで第2クリア
塗料を塗布量3〜40g/m2(乾燥膜厚は2.3〜30
μm位)でリバース塗装して焼付炉19で焼き付ける。
金属ウエブWを送るラインスピードは30〜80m/mi
n 、焼き付け板温200〜250℃である。印刷層1
6、第1クリア層18aおよび第2クリア層18bの3
層16・18a・18bを共に焼付炉19で焼き付ける
際に、3層の総厚が30μmを超えると焼き付け時にワ
キが生じやすくなるので、当該3層の総厚が30μmを
超えないように膜厚を設定するのが好ましい。また、ナ
チュラル塗装時のロール目の発生を未然に防止するた
め、第1クリア塗料の塗布量は、第2クリア塗料の塗布
量に比べて相対的に少なくする。
【0050】第1・第2クリア塗料としては、ポリエス
テル系樹脂塗料、アクリル系樹脂塗料、エポキシ系樹脂
塗料、フッ素系樹脂塗料などを用いることができる。第
1クリア塗料および第2クリア塗料は同じものを使用で
きる。ただし、ナチュラル塗装する第1クリア塗料に乾
燥のはやいものを使用すると、第2クリア塗料をリバー
ス塗装するときに印刷層への影響を少なくすることがで
きるので好ましい。この種のクリア塗料の乾燥性の調整
は、溶剤および樹脂成分の量を加減することで容易に行
うことができる。溶剤には、下記の表1に例示するよう
なキシレン、メチルイソブチルケトン(MIBK)、N
- ブタノールなどが挙げられ、その他にも、表1には示
していないが酢酸ブチルなどが挙げられる。このうち蒸
発速度の速いMIBKを多めに混合するのが望ましい。
【0051】
【表1】
【0052】クリア塗装部6には、ロールコータ42と
リバースロールコータ49とを備えている。これらコー
タ42・49としては、2本〜4本ロールコータを使用
することができる。アプリケータロールには、鋼心材の
まわりにNBRやEPDMまたはウレタンの弾性のある
ゴムを巻いたものを使用する。
【0053】ロール印刷機15のロール周速は、例えば
装置の前に金属ウエブWの速度を測る速度計24を設け
て、その出力信号に基づいて制御することができる。
【0054】かかる本発明方法によれば、印刷層16の
表面にまずロールコータ42で第1クリア塗料がナチュ
ラル塗装されて第1クリア層18aが積層されるので、
印刷層16が未硬化であるにもかかわらず掻き取られる
ことがない。その場合、第1クリア塗料を比較的薄めに
塗布することで、ナチュラル塗装を厚塗りした場合のよ
うなロール目の出現も回避することができる。
【0055】第1クリア塗料の塗布に引き続いて、リバ
ースロールコータ49で第2クリア塗料を用いてリバー
ス塗装する際には、第1クリア層18aが緩衝層として
の役目を果たす。したがって、第2クリア塗料をリバー
ス塗装により厚塗りしても、未硬化状態の印刷層が掻き
取られることがないから、膜厚の厚いクリア層18を形
成することができる。
【0056】下地層14Aを塗装焼き付けした金属ウエ
ブWの表面に上述のようにして未硬化の印刷層16と第
1クリア層18aと第2クリア層18bとを積層したの
ち、これらの3層を共に焼き付け乾燥するので、印刷後
に印刷層16を焼き付け乾燥するための焼付炉を別途設
けなくても済み、そのぶん設備コストの上昇を回避する
ことができる。
【0057】そして、以上のようにして製造された印刷
金属板は、印刷層16が掻き取られておらず、第1クリ
ア層18aと第2クリア層18bとからなるクリア層1
8の全体の膜厚も厚いから、鮮明な印刷模様を有する鮮
映度の高いものとなる。
【0058】具体的には、金属ウエブWとして亜鉛メッ
キ鋼板を用い、その金属ウエブWの表面に下地層14A
を形成する。下地層14Aは、金属ウエブWの前処理後
に塗装焼き付けされたエポキシ系樹脂塗料からなる乾燥
膜厚7μmのプライマー層14aに、印刷ベース色のポ
リエステル系樹脂塗料を塗装焼き付けして形成されてい
る。なおプライマー層14aの焼き付け乾燥時の板温は
220℃、下地層14Aの焼き付け乾燥時の板温は23
0℃、乾燥膜厚は22μmである。
【0059】下地層14Aの表面には、ポリエステル系
樹脂製のインクからなる印刷層16が形成されており、
その上に印刷層16を保護するポリエステル系樹脂塗料
(第1クリア塗料)からなる第1クリア層18aと、ポ
リエステル系樹脂塗料(第2クリア塗料)からなる第2
クリア層18bとが設けられる。第1クリア層18aお
よび第2クリア層18bは、後述するように、印刷層1
6が未硬化の状態にある間にポリエステル系樹脂塗料の
第1クリア塗料をロールコータ42のナチュラル塗装で
3g/m2 塗布し、その表面にポリエステル系樹脂塗料
の第2クリア塗料をリバースロールコータ49のリバー
ス塗装で16g/m2 塗布した後、板温224℃で印刷
層16とともに焼き付け乾燥して形成したものである。
【0060】次に、図6に基づいて、この第3実施例の
印刷金属板を製造する方法を説明する。まず、ロール状
に巻かれた長尺の金属ウエブWの一端を引き出して前処
理部2に導き、この前処理部2において金属ウエブWに
対し脱脂・洗浄・クロメート処理等の所定の表面処理を
行う。次に、前処理後の金属ウエブWを下塗り塗装部4
のロールコータ12で塗装を施した後、塗材を焼付炉1
3で焼き付け乾燥させて下地層14Aを形成する。より
具体的には、下塗り塗装部4のロールコータ12aで金
属ウエブWの表面側にエポキシ系樹脂塗料のプライマー
を塗布し、かつ金属ウエブWの裏面側に裏塗装を行った
のち、焼付炉13aにおいて板温220℃で焼き付け乾
燥することにより、図7に示すごとく乾燥膜厚7μmの
プライマー層14aと裏面側の塗膜層14Bとを形成す
る。さらに、金属ウエブWを下地層14Aを形成するロ
ールコータ12bに導いて、前記プライマー層14aの
上にポリエステル系樹脂塗料のベース塗料を塗布し、焼
付炉13bにおいて板温230℃で焼き付け乾燥するこ
とにより、乾燥膜厚22μmの下地層14Aを形成す
る。
【0061】次いで、金属ウエブWを下塗り塗装部4か
ら、ロール印刷機15を備えた印刷部5に導き、この印
刷部5で下地層14Aの表面に、ポリエステル系樹脂か
らなるインクを用いて印刷を施すことにより印刷層16
を積層する。この場合、印刷部5に備えたインクパン4
0からピックアップロール41によって鋼製の版胴20
にインクを写し、そのインクを版胴20から硬質ゴム製
のオフセットロール21に転写して金属ウエブWに印刷
する。印刷部5においては、ロール印刷機15の前に金
属ウエブWの進行速度を計測する非接触型の速度計24
が設けられており、この速度計24からの出力信号に基
づいて制御装置25が版胴20の周速度を制御するよう
になっている。なお、この実施例では、印刷後に70〜
90℃の温風を吹きかけて、インクをこれが硬化しない
程度に乾燥させることにより、未硬化状態の印刷層16
を安定させるが、乾燥後も印刷層16が未硬化状態であ
ることに変わりはない。
【0062】さらに、印刷済みの金属ウエブWを印刷層
16が未硬化の状態にある間にクリア塗装部6に送る。
クリア塗装部6には、ロールコータ42とリバースロー
ルコータ49とを備えている。クリア塗装部6におい
て、まずロールコータ42で未硬化状態の印刷層16上
にポリエステル系樹脂塗料からなる第1クリア塗料をナ
チュラル塗装して3g/m2 塗布することにより、図7
に示すごとく第1クリア層18aを積層形成する。ロー
ルコータ42は、金属ウエブWの送り方向に沿ってそれ
ぞれ順回転するバックアップロール45およびアプリケ
ータロール46と、アプリケータロール46に塗料を供
給するピックアップロール47とで構成されている。
【0063】続いて、第1クリア塗料を塗布した後の金
属ウエブWをクリア塗装部6のリバースロールコータ4
9に導いて、このリバースロールコータ49でポリエス
テル系樹脂塗料からなる第2クリア塗料をリバース塗装
して16g/m2 塗布することにより、図7に示すごと
く第1クリア層18a上に第2クリア層18bを積層形
成する。リバースロールコータ49は、金属ウエブWの
送り方向に沿って順回転するバックアップロール50
と、金属ウエブWの送り方向に対して逆回転するアプリ
ケータロール51と、アプリケータロール51に塗料を
移すメタリングロール52と、メタリングロール52を
介してアプリケータロール51に塗料を供給するピック
アップロール53とで構成されている。
【0064】最後に、第1クリア層18aおよび第2ク
リア層18bからなる未硬化状態のクリア層18を形成
済みの金属ウエブWは、焼付炉19に導き、この焼付炉
19で印刷層16と第1クリア層18aと第2クリア層
18bの3層を共に板温224℃で焼き付け乾燥し、そ
の後にロール状に巻き取る。こうして、図7に示す断面
構造の印刷金属板の製造が完了する。
【0065】このような方法によれば、下地層14A上
に積層された印刷層16が未硬化状態にある間に、その
上からまず第1クリア塗料をナチュラル塗装するので印
刷層16が掻き取られることがなく、しかも第1クリア
塗料は比較的薄めに塗布するので、ナチュラル塗装を厚
塗りした場合のロール目の出現も回避できる。
【0066】また、塗布された第1クリア塗料の上に第
2クリア塗料をリバース塗装するが、その際には、第1
クリア層18aが緩衝層として機能するので、印刷層1
6が未硬化状態であるにもかかわらず印刷層16のイン
クが掻き取られることはない。しかも、第2クリア層1
8bはリバース塗装によって積層されるので、図7に示
すごとく第1クリア層18aより厚くしても、何ら問題
は生じない。
【0067】さらに、上記のようにして積層された未硬
化の印刷層16と、第1クリア層18aおよび第2クリ
ア層18bからなるクリア層18とを共に焼付炉19で
焼き付け乾燥することにより、図1に示したような所定
の硬化状態に仕上げることができるので、印刷後に印刷
層16を焼き付け乾燥するための焼付炉を別途設けなく
ても済む。これにより設備コストの上昇を避けることが
できる。
【0068】実際に以上の方法により製造した図7の印
刷金属板においては、印刷層16は掻き取られておら
ず、第1クリア層18aと第2クリア層18bとを合わ
せたクリア層18これ全体の膜厚が厚いこともあって鮮
映度も高いことが確認された。
【0069】なお、比較例として、未硬化状態の印刷層
上にクリア塗料をナチュラル塗装で3g/m2 塗布して
焼き付け乾燥してなる印刷金属板と、未硬化状態の印刷
層上にクリア塗料をリバースロールコータのリバース塗
装で16g/m2 塗布して焼き付け乾燥してなる印刷金
属板とを製造し、それぞれを観察したところ、前者は鮮
映度が低く、後者は印刷層が掻き取られて印刷線がぼや
けたものとなっていることが認められた。
【0070】(第4実施例) 図8は本発明の第4実施
例を示しており、アンコイラー1から繰り出した金属ウ
エブ(鋼板)Wは、先の第1実施例と同様に前処理部2
を経て、下塗り塗装部4、印刷部5およびクリア塗装部
6へと記載順に送給された後、テンションレベラーを介
してリコイラー7で再びロール状に巻き取られる。
【0071】すなわち第4実施例は、下塗り塗装部4で
金属ウエブWの表面に塗装を施した後、焼付炉13で焼
き付け乾燥して下地層14Aを形成する工程と、下地層
14Aの表面にロール印刷機15で印刷層16を形成す
る工程と、焼付炉60で印刷層16を焼き付け乾燥する
工程と、クリア塗装部6で印刷層16の表面にクリア塗
料を塗装してクリア層18を形成する工程と、焼付炉1
9でクリア層18を焼き付け乾燥する工程とからなる。
次に、第4実施例については、第1実施例と異なる点を
主に説明する。
【0072】まず下塗り塗装部4には、印刷ライン上に
ロールコータ61とダイコータ62とを備えており、こ
れらが選択的に使用できる。すなわちロールコータ61
を用いるときは、これに金属ウエブWを通し、ダイコー
タ62は作動させない。一方、ダイコータ62を用いる
ときは、これに金属ウエブWを通し、ロールコータ61
は作動させない。
【0073】かかる第4実施例の下塗り塗装部4によれ
ば、ひとつの連続印刷ライン上にロールコータ61とダ
イコータ62とを備えているので、例えば印刷金属板の
用途などに応じて、下地層14Aを薄膜にするときはロ
ールコータ61を用い、高粘度の樹脂塗料を塗布して下
地層14Aを形成するときはダイコータ62を用いるこ
とができる。
【0074】印刷部5は第1実施例と実質的に同一の構
成になっており、ロール印刷機15で印刷する際に、柄
伸縮や柄ずれ等の印刷不良が発生するのを防ぐために、
第4実施例においてもロール印刷機15の印刷位置の近
傍で、該印刷位置よりもウエブ送り方向上手側に、金属
ウエブWの送り速度を検知する速度計24を備えてい
る。但し、第4実施例の速度計24は、金属ウエブWに
接触して、金属ウエブWの送り速度を直接に検知するも
のとなっており、この点だけが先の実施例とは異なる。
【0075】ロール印刷機15で印刷工程を経た印刷層
16は、金属ウエブWを焼付炉60に通すことにより、
この焼付炉60でいったん焼き付け乾燥されたのち、金
属ウエブWがクリア塗装部6に導かれる。そのクリア塗
装部6には、印刷ライン上にリバースロールコータ63
とカーテンフローコータ64とを備えており、これらが
選択的に使用できる。このリバースロールコータ63に
おいては、バックアップロール65がウエブ送り方向に
沿って順回転し、アプリケータロール66がウエブ送り
方向に対して逆回転するリバースコータを用いている。
【0076】すなわちリバースロールコータ63を用い
るときは、これに金属ウエブWを通し、カーテンフロー
コータ64は作動させない。一方、カーテンフローコー
タ64を用いるときは、これに金属ウエブWを通し、リ
バースロールコータ63は作動させない。かくして印刷
金属板の用途などにおいて、リバースロールコータ63
とカーテンフローコータ64とが持つそれぞれの特性を
使い分けることができるようにした。なお、この場合の
リバースロールコータ63も、ロール本数などは自由に
選定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る連続印刷ラインの概
念図である。
【図2】第1実施例の下塗り塗装部の概略正面図であ
る。
【図3】第1実施例の下塗り塗装部の別実施態様例を示
す概略正面図である。
【図4】本発明の第2実施例に係る連続印刷ラインの概
念図である。
【図5】第2実施例のクリア塗装部の概略正面図であ
る。
【図6】本発明の第3実施例に係る連続印刷ラインの概
念図である。
【図7】第3実施例によって得られる印刷金属板の断面
図である。
【図8】本発明の第4実施例に係る連続印刷ラインの概
念図である。
【符号の説明】
W 金属ウエブ 4 下塗り塗装部 5 印刷部 6 クリア塗装部 12 ロールコータ 14a プライマー層 14A 下地層 15 ロール印刷機 16 印刷層 18 クリア層 18a 第1クリア層 18b 第2クリア層 26 粉体塗装機 27 カーテンフローコータ 30 ローラカーテンコータ 42 ロールコータ 49 リバースロールコータ 60 焼付炉 61 ロールコータ 62 ダイコータ 63 リバースロールコータ 64 カーテンフローコータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B32B 15/08 B32B 15/08 G (72)発明者 西 繁 大阪府大阪市西淀川区姫島4丁目20番5号 902

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属ウエブWの表面に塗装を施した後、
    焼き付け乾燥させて下地層14Aを形成し、下地層14
    Aの表面にロール印刷機15で印刷層16を形成した
    後、印刷層16の表面にクリア塗料を塗装してクリア層
    18を形成する連続印刷ラインにおいて、未硬化状態の
    印刷層16の表面に粉体塗工剤からなるクリア塗料を粉
    体塗装機26で塗装してクリア層18を形成した後、印
    刷層16およびクリア層18を同時に焼き付け乾燥する
    ようにしたことを特徴とする、連続印刷ラインにおける
    印刷金属板の製造方法。
  2. 【請求項2】 金属ウエブWの表面に塗装を施した後、
    焼き付け乾燥させて下地層14Aを形成し、下地層14
    Aの表面にロール印刷機15で印刷層16を形成した
    後、印刷層16の表面にクリア塗料を塗装してクリア層
    18を形成する連続印刷ラインにおいて、未硬化状態の
    印刷層16の表面にクリア塗料をカーテンフローコータ
    27で塗装してクリア層18を形成した後、印刷層16
    およびクリア層18を同時に焼き付け乾燥するようにし
    たことを特徴とする、連続印刷ラインにおける印刷金属
    板の製造方法。
  3. 【請求項3】 金属ウエブWの表面に塗装を施した後、
    焼き付け乾燥させて下地層14Aを形成し、下地層14
    Aの表面にロール印刷機15で印刷層16を形成した
    後、印刷層16の表面にクリア塗料を塗装してクリア層
    18を形成する連続印刷ラインにおいて、未硬化状態の
    印刷層16の表面にクリア塗料をローラカーテンコータ
    30で塗装してクリア層18を形成した後、印刷層16
    およびクリア層18を同時に焼き付け乾燥するようにし
    たことを特徴とする、連続印刷ラインにおける印刷金属
    板の製造方法。
  4. 【請求項4】 金属ウエブWの表面に塗装を施した後、
    焼き付け乾燥させて下地層14Aを形成し、下地層14
    Aの表面にロール印刷機15で印刷層16を形成した
    後、印刷層16の表面にクリア塗料を塗装してクリア層
    18を形成する連続印刷ラインにおいて、未硬化状態の
    印刷層16の表面にロールコータ42で第1クリア塗料
    をナチュラル塗装して第1クリア層18aを形成し、こ
    の第1クリア層18a上にリバースロールコータ49で
    第2クリア塗料をリバース塗装して第2クリア層18b
    を積層した後、前記印刷層16と第1・第2クリア層1
    8a・18bの3層を同時に焼き付け乾燥するようにし
    たことを特徴とする、連続印刷ラインにおける印刷金属
    板の製造方法。
  5. 【請求項5】 金属ウエブWの表面に塗装を施した後、
    焼き付け乾燥して下地層14Aを形成する工程と、下地
    層14Aの表面にロール印刷機15で印刷層16を形成
    する工程と、印刷層16を焼き付け乾燥する工程と、印
    刷層16の表面にクリア塗料をカーテンフローコータ6
    4で塗装してクリア層18を形成する工程と、クリア層
    18を焼き付け乾燥する工程とからなることを特徴とす
    る、連続印刷ラインにおける印刷金属板の製造方法。
  6. 【請求項6】 金属ウエブWの表面に塗装を施した後、
    焼き付け乾燥して下地層14Aを形成する工程と、下地
    層14Aの表面にロール印刷機15で印刷層16を形成
    する工程と、印刷層16を焼き付け乾燥する工程と、印
    刷層16の表面にクリア塗料をリバースロールコータ6
    3でリバース塗装してクリア層18を形成する工程と、
    クリア層18を焼き付け乾燥する工程とからなることを
    特徴とする、連続印刷ラインにおける印刷金属板の製造
    方法。
  7. 【請求項7】 金属ウエブWの表面に下地層14Aを塗
    装する下塗り塗装部4と、下地層14Aを焼き付け乾燥
    する焼付炉13と、下地層14Aの表面に印刷層16を
    形成する少なくとも1台以上のロール印刷機15からな
    る印刷部5と、未硬化状態にある印刷層16の表面にク
    リア塗料を塗装してクリア層18を形成するクリア塗装
    部6と、印刷層16およびクリア層18を共に焼き付け
    乾燥する焼付炉19とが順に配置されており、クリア塗
    装部6が、選択的に使用される粉体塗装機26と、カー
    テンフローコータ27とからなることを特徴とする連続
    印刷ラインにおける印刷金属板の製造装置。
  8. 【請求項8】 金属ウエブWの表面に下地層14Aを塗
    装する下塗り塗装部4と、下地層14Aを焼き付け乾燥
    する焼付炉13と、下地層14Aの表面に印刷層16を
    形成する少なくとも1台以上のロール印刷機15と、未
    硬化状態にある印刷層16の表面にクリア塗料を塗装し
    てクリア層18を形成するローラカーテンコータ30
    と、印刷層16およびクリア層18を共に焼き付け乾燥
    する焼付炉19とが順に配置されていることを特徴とす
    る連続印刷ラインにおける印刷金属板の製造装置。
  9. 【請求項9】 金属ウエブWの表面にプライマー層14
    aを塗装するロールコータ12aと、プライマー層14
    aを焼き付け乾燥する焼付炉13aと、プライマー層1
    4aの表面に下地層14Aを塗装するロールコータ12
    bと、下地層14Aを焼き付け乾燥する焼付炉13b
    と、下地層14Aの表面に印刷層16を形成する少なく
    とも1台以上のロール印刷機15と、未硬化状態にある
    印刷層16の表面にクリア塗料を塗装してクリア層18
    を形成するローラカーテンコータ30と、印刷層16お
    よびクリア層18を共に焼き付け乾燥する焼付炉19と
    が順に配置されていることを特徴とする、連続印刷ライ
    ンにおける印刷金属板の製造装置。
  10. 【請求項10】 金属ウエブWの表面に下地層14Aを
    塗装する下塗り塗装部4と、下地層14Aを焼き付け乾
    燥する焼付炉13と、下地層14Aの表面に印刷層16
    を形成する少なくとも1台以上のロール印刷機15と、
    印刷層16を焼き付け乾燥する焼付炉60と、印刷層1
    6の表面にクリア塗料を塗装してクリア層18を形成す
    るクリア塗装部6と、クリア層18を焼き付け乾燥する
    焼付炉19とが順に配置されており、クリア塗装部6
    が、選択的に使用されるロールコータ63と、カーテン
    フローコータ64とからなることを特徴とする連続印刷
    ラインにおける印刷金属板の製造装置。
  11. 【請求項11】 金属ウエブWの表面に下地層14Aを
    塗装する下塗り塗装部4と、下地層14Aを焼き付け乾
    燥する焼付炉13と、下地層14Aの表面に印刷層16
    を形成する少なくとも1台以上のロール印刷機15と、
    印刷層16を焼き付け乾燥する焼付炉60と、印刷層1
    6の表面にクリア塗料を塗装してクリア層18を形成す
    るクリア塗装部6と、クリア層18を焼き付け乾燥する
    焼付炉19とが順に配置されており、下塗り塗装部4
    が、選択的に使用されるロールコータ61と、ダイコー
    タ62とからなることを特徴とする連続印刷ラインにお
    ける印刷金属板の製造装置。
JP11132752A 1998-05-27 1999-05-13 連続印刷ラインにおける印刷金属板の製造方法およびその製造装置 Pending JP2000079368A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11132752A JP2000079368A (ja) 1998-05-27 1999-05-13 連続印刷ラインにおける印刷金属板の製造方法およびその製造装置

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16411998 1998-05-27
JP18606298 1998-07-01
JP10-164119 1998-07-01
JP10-186062 1998-07-01
JP11132752A JP2000079368A (ja) 1998-05-27 1999-05-13 連続印刷ラインにおける印刷金属板の製造方法およびその製造装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000079368A true JP2000079368A (ja) 2000-03-21

Family

ID=27316576

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11132752A Pending JP2000079368A (ja) 1998-05-27 1999-05-13 連続印刷ラインにおける印刷金属板の製造方法およびその製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000079368A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002239437A (ja) * 2001-02-19 2002-08-27 Dainippon Printing Co Ltd 塗工装置
KR100830449B1 (ko) * 2001-12-05 2008-05-20 엘지전자 주식회사 가전제품의 표면에 부착되는 인쇄필름
CN107717482A (zh) * 2017-11-01 2018-02-23 苏州普莱特环保新材料有限公司 组合式生产线

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002239437A (ja) * 2001-02-19 2002-08-27 Dainippon Printing Co Ltd 塗工装置
KR100830449B1 (ko) * 2001-12-05 2008-05-20 엘지전자 주식회사 가전제품의 표면에 부착되는 인쇄필름
CN107717482A (zh) * 2017-11-01 2018-02-23 苏州普莱特环保新材料有限公司 组合式生产线

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2923856B1 (en) Method of producing variegated steel plate with multicoloured pattern
JP3413203B2 (ja) 連続塗装方法
KR101387638B1 (ko) 컬러강판의 제조방법
EP2974881B1 (en) Method for producing a roller-printing colour steel plate with multicoloured patterns
JP2004509746A (ja) 少なくとも一方の金属片の表面を単一層または多層の架橋可能なポリマー流体フィルムで連続的に被覆する方法および装置
CN1861273A (zh) 亚光凹凸花纹彩色钢板的连续化生产方法
JP2000079368A (ja) 連続印刷ラインにおける印刷金属板の製造方法およびその製造装置
JP4848810B2 (ja) 塗装方法及び塗装装置
US20020090456A1 (en) System and method for producing patterns on a roll of sheet metal using computer controlled printing heads
JP4736860B2 (ja) ロール塗装方法
JP3594836B2 (ja) プレコート化粧金属板の連続製造設備
CN103974783B (zh) 对基材进行涂布的方法
JP4740255B2 (ja) グラビアシリンダパッチコーティング装置および方法
JP2001500784A (ja) ストリップ上における縞状の塗装被覆の製造方法
US5288524A (en) Process for coating hollow bodies
JP4260890B2 (ja) 動いている基材上に系統的非モジュール複数色模様を製造する方法
JP3424153B2 (ja) 金属板への粒状物を含む塗料の塗装方法
JP2003515444A (ja) 移動している基質表面を被覆する方法と装置
JP2007260491A (ja) 塗装方法及び塗装装置
JP2686888B2 (ja) 塗装鋼板製造設備
CN219427738U (zh) 一种解决铝罐尾部剐蹭划痕黑印的装置
NZ527833A (en) Application of powder paint using dielectric brush to charge powder, and rotating screen
JP4648201B2 (ja) 塗装金属板の製造方法及び塗装金属板
JP2006150184A (ja) 金属帯の塗装装置及び塗装方法
JP2647605B2 (ja) 表面外観美麗な両面塗装鋼板の製造方法及び設備

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040407