JP2000076955A

JP2000076955A - 防水型スイッチ

Info

Publication number: JP2000076955A
Application number: JP10247358A
Authority: JP
Inventors: Osamu Yokozeki; 修横関
Original assignee: Kansei Corp
Current assignee: Marelli Corp
Priority date: 1998-09-01
Filing date: 1998-09-01
Publication date: 2000-03-14

Abstract

(57)【要約】【課題】ゴム接点板、ゴムシール板等を使用しないで
防水性を高めることが可能である防水型スイッチの提供
を目的とする。【解決手段】スイッチケース１９の上面には、操作ノ
ブ挿通孔１６の孔縁に沿って形成される環状の立上りリ
ブ３０をスイッチケース１９と一体に形成し、また上記
操作ノブ１８の操作面１７の周縁には、下方向へ延びる
側壁部２２と、上記操作面１７の内面より上記側壁部２
２と平行方向に延びる一対のガイド脚片２３を設けて、
側壁部２２とガイド脚片２３との間に上記立上りリブ３
０が係入される隙間２４を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、スイッチノブが上
向きとなるように取付けられる水平面を有するスイッチ
構造であって、特にその水平面からスイッチ内部への水
分が侵入されることがないように構成した防水型スイッ
チ構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】自動車等の車体に設備使用されるスイッ
チであって、例えば車室外部で洗車時等の洗浄水を受け
やすい位置に設備されるスイッチあるいは車室内であっ
ても、飲料水等を入れた容器が転倒されたとき、こぼれ
た飲料水を受ける危険性がある個所に設備される車載機
器スイッチの防水構造の従来例として、例えば図６で示
す如き構造のものがある。

【０００３】この従来例の防水スイッチは、スイッチケ
ース１に形成されているスイッチノブ挿通孔２を貫通し
て、そのスイッチケース１により押下可能に支持されて
いる操作ノブ３と、スイッチケース１の内部に設備され
る回路基板４上に形成される固定接点５と該固定接点５
に対応する可動接点６を有し、かつ上記固定接点５及び
回路基板４を覆うようにして回路基板４上で被着される
ゴム接点板７を有し、上記操作ノブ３をゴム接点板７の
弾性に抗して押下させることにより可動接点６と固定接
点５とが接触する構造となっている。また上記固定接点
５及び可動接点６は、ゴム接点板７により防水的に保護
されているために、例えばスイッチケース１に形成され
ているスイッチノブ挿通孔２を経てそのスイッチケース
内部に水分が侵入されたとしても、固定接点５、可動接
点６及び回路基板４に水分が付着されることがないよう
に構成されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
構成の防水型スイッチにあっては、回路基板４上で被着
されるゴム接点板７が必要となり、このために上記ゴム
接点板７を成形するための成形型を、スイッチケース
１、操作ノブ３成形用金型とは別に用意しなければなら
ないことから、その成形型の型製作費に費用がかかるこ
とになる。特に車両に標準装置されないオプション製品
の防水型スイッチにあっては、多量使用が望めないこと
から同一成形型によるゴム接点板７の生産数も自ずと少
なく、従って型償却費を含めたゴム接点板７又はゴムシ
ール板等の単価が大幅に高くなり、経済性が悪いもので
あった。

【０００５】本発明は、上記従来の欠点に鑑みてなされ
たもので、ゴム接点板、ゴムシール板等を使用しないで
防水性を高めることが可能な防水型スイッチの提供を目
的とする。

【０００６】つまりスイッチケースに設けたスイッチノ
ブ挿通孔と該スイッチノブ挿通孔に貫通位置されるスイ
ッチノブとが協同して、スイッチケースの外部からその
内部への水等の液体の侵入を阻止せしめるための機構を
設けて、スイッチ内部への液体の侵入を有効に防止する
ことを第１の目的とする。

【０００７】また本発明では、スイッチケースの外面に
付着した液体は、スイッチケースの外壁面に沿ってスイ
ッチに危害を及ぼさせない所望位置へ流出せしめること
を第２の目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記第１の目的を達成す
るために請求項１では、上面に上下方向に穿設される操
作ノブ挿通孔を有し、該操作ノブ挿通孔の直下に押圧ス
イッチ本体を内装してなるスイッチケースと、上記操作
ノブ挿通孔内で挿通保持されて、上記押圧スイッチ本体
を押動操作するための操作ノブを有し、該操作ノブの操
作面及び上記スイッチケースの上面が上を向くようにし
て設備使用されるスイッチにおいて、上記スイッチケー
スの上面には、操作ノブ挿通孔の孔縁に沿って形成され
る環状の立上りリブをスイッチケースと一体に形成し、
また上記操作ノブの操作面の周縁には、下方向へ延びる
側壁部と、上記操作面の内面より上記側壁部と平行方向
に延びる一対のガイド脚片を設けて、側壁部とガイド脚
片との間に上記立上りリブが係入される隙間を設けてい
る防水型スイッチであることを特徴としている。

【０００９】また請求項２では、請求項１に加えて、ス
イッチケースの上面を、操作ノブ挿通孔のレベル位置よ
り下方向へ傾斜する傾斜面となし、該傾斜面の下側縁
に、該傾斜面に通じる排水用の凹溝を形成した防水型ス
イッチであることを特徴としている。

【００１０】また請求項３では、請求項２に加えて、排
水用の凹溝は、前記スイッチケース側面に向けて傾斜し
て設けられている防水型スイッチであることを特徴とし
ている。

【００１１】また請求項４では、請求項１に加えて、ス
イッチケースの上面を、操作ノブ挿通孔のレベル位置よ
り下方向へ傾斜する傾斜面でなく、該傾斜面の下側縁に
沿って仕切壁を設けた防水型スイッチであることを特徴
としている。

【００１２】また請求項５では、請求項４に加えて、傾
斜面は、前記スイッチケース側面に向けて傾斜している
防水型スイッチであることを特徴としている。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下に本発明を図面に示す実施の
形態に基いて詳細に説明する。

【００１４】本実施の形態の防水型スイッチ１１は、例
えば図１で示すように自動車車室内のセンターコンソー
ルボックス（図示せず）内に組付けられる車両情報表示
器１２に用いられるスイッチであって、この防水型スイ
ッチ１１は、車両情報表示器１２の起立表示面１３に対
して略直交している表示器水平面１４を有し、この水平
面１４には、その防水型スイッチ１１の各操作ノブ１８
の操作面１７が上向きとなるように位置されている。

【００１５】このように車両情報表示器１２の水平面１
４に取付け使用されるスイッチにあっては、例えば乗員
がドリンク容器を持っているときに急ブレーキ、急ハン
ドル等の操作が行なわれ、それによって、その水平面１
４上に飲料水等がこぼされ、被される危険性がある。そ
して水平面１４で受けた飲料水等は、その表示器水平面
１４に設けられているスイッチ挿通孔１５を経て車両情
報表示器１２のハウジング内に侵入し、ひいてはそのハ
ウジング内に侵入した液体がスイッチのケース内に流入
（侵入）してスイッチの機能や電気的接続に危害が及ぼ
されることが考えらる。このために、上記の如く、スイ
ッチノブが上向きのスイッチにあっては、防水性を持た
せることが要求される。そこで、その要求に答えるべく
本実施の形態のスイッチ１１にあっては、スイッチケー
ス１９内への液体の侵入を防ぐ防水構造となしているも
ので、以下にその防水型スイッチ１１の防水構造につい
て具体的に説明する。

【００１６】図２乃至図４において、防水型スイッチ１
１は、車両情報表示器２に取付けた状態で操作ノブの操
作面１７が水平となるように位置される複数個（本実施
の形態では４個）の操作ノブ１８を有し、これらの操作
ノブ１８は、スイッチケース１９の上面に形成されてい
るそれぞれの操作ノブ挿通孔１６内で挿通支持されてい
る。

【００１７】上記スイッチケース１９の内部には、上記
の各操作ノブ１８に対設される複数の押圧スイッチ本体
２０が配設されており、これらの押圧スイッチ本体２０
は、回路基板２１上で固定され、かつ回路基板２１に設
けられている所定の回路に接続されている。上記押圧ス
イッチ本体２０を押動操作するための操作ノブ１８の構
成は、図５で示すように、操作面１７と、その操作面１
７の周縁から下方向へ延びる側壁部２２と、上記操作面
１７の内面より、上記側壁部２２と平行方向に延びる一
対のガイド脚片２３とからなっており、それらガイド脚
片２３と側壁部２２の内側面との間には後述する立上り
リブ３０が係入し得る隙間２４に形成されている。

【００１８】また上記一対のガイド片２３の外側面に
は、上下方向に延びるガイド溝２５が形成され、さらに
それらガイド片２３の下端部には、スイッチ作動体２６
との係止孔２７が形成されている。スイッチ作動体２６
は断面略Ｕ字状に形成されていて、その立上り壁の内側
に、上記操作ノブ１８に設けられている係止孔２７と係
止し得る係止爪２８が形成されており、またそのスイッ
チ作動体２６の下側面は押圧スイッチ本体２０に当設さ
れている。２９は操作ノブ１８の内部空間に位置される
ライトガイドであって、このライトガイド２９は上記回
路基板２１に設けられている不図示の照明ランプからの
光を受けて、その操作ノブ１８の操作面１７を透過照明
するために、各操作ノブ１８内に位置されている。

【００１９】上記スイッチケース１９には、上記の各操
作ノブ１８をそれぞれ挿通支持する操作ノブ挿通孔１６
が穿設されて形成されており、これら操作ノブ挿通孔１
６のそれぞれの孔縁には、スイッチケース１９の上面に
突設される環状の立上りリブ３０が形成されており、ま
た操作ノブ挿通孔１６の内周面には、操作ノブ１８に設
けられているガイド溝２５内に係入されるガイド突起３
１が形成されている。

【００２０】またこのスイッチケース１９の上面３２
は、操作ノブ挿通孔１６形成部分を頂点として、そのス
イッチケース１９の背面に向って下勾配に傾斜する傾斜
面に形成されていて、スイッチケース１９の上面３２に
付着した水滴等の液体は、その傾斜面に沿ってスイッチ
ケース１９の背面方向へ流れるようになっている。そし
てその傾斜面に沿ってケース背面方向へ流下した水滴等
は、傾斜面の下端縁に形成する樋状の凹溝３３に沿って
案内され適宜個所で集合排水させる構成となっている。
例えば、この傾斜面はスイッチケース１９の一側端から
他側端側に向けて傾斜して設けられている。また凹溝３
３を設けずに傾斜面の下端縁に沿って壁面を設け、さら
にこの傾斜面を上記の如く、一側端から他側端に向けて
傾斜させてもよい。

【００２１】以上のように上記防水型スイッチの構成
は、内部にスイッチ本体２０を配設せしめたスイッチケ
ース１９と該スイッチケースの上面に上下方向に穿設さ
れた操作ノブ挿通孔１６内で上下方向に押動可能に挿通
支持される操作ノブ１８を有し、該操作ノブ１８は、ス
イッチ作動体２６を介してスイッチ本体２０に当接され
ている。そして上記操作ノブ１８を押下させたとき、そ
の押下力がスイッチ作動体２６を介してスイッチ本体２
０に作用し、スイッチ本体２０のスイッチングがなされ
るように構成されている。

【００２２】そこで本実施の形態である防水型スイッチ
１１の作用について述べると、上記操作ノブ１８には、
その周壁部２２の内側に隙間２４を隔ててスイッチケー
ス１９に設けられている操作ノブ挿通孔１６に案内され
るガイド片２３を形成しており、またスイッチケース１
９に設けた操作ノブ挿通孔１６の孔縁上面側には、その
全周に亙って上記操作ノブ１８に設けられている隙間２
４内に係入される立上りリブ３０が形成されていること
から、仮にその防水型スイッチ１１の上面方向から水液
等の液体が被されたとき、その液体は主として操作ノブ
１８の水平面１４より操作ノブ１８の外側周面を辿って
スイッチケース１９の上面に流下する。

【００２３】スイッチケース１９上面に流下した液体
は、操作ノブ挿通孔１６の周縁に形成されている立上り
リブ３０による堤防作用により該液体が操作ノブ挿通孔
１６を経てスイッチケース１９内へ侵入されることはな
い。そしてこのスイッチケース１９の上面に流下した液
体は、そのスイッチケース１９の上面が背面方向に沿っ
て下向き勾配で傾斜しているために、その傾斜面に沿っ
てスイッチケース１９の背面方向へ流れ、さらには傾斜
面の下側辺縁に沿って形成した凹溝３３を伝わってスイ
ッチケース１９外の所定個所へ排水されるものである。

【００２４】このように本実施の形態の防水型スイッチ
１１によれば、そのスイッチ１１の上から液体を被った
としてもスイッチケース１９の上面に設けられている立
上りリブ３０により、スイッチケース１９内への液体の
侵入を有効に阻止することができる。またスイッチケー
ス１９上で被された液体は、そのスイッチケース１９に
設けられている傾斜面及び凹溝３３に沿って支障のない
部位に排水させることができる。

【００２５】またスイッチの操作ノブ１８の内側には、
上記スイッチケース１９に設けた立上りリブ３０が係入
される隙間２４を設けて、スイッチケース１９の外部と
内部との間を、立上り通路に形成していることからスイ
ッチケース１９の上面で跳ね上った水滴が操作ノブ挿通
孔１６内へ直接に侵入されることがなく、スイッチケー
ス１９上面での飛散水滴による防水性にも優れるものが
ある。

【００２６】

【発明の効果】以上のように本発明による防水型スイッ
チによれば、スイッチ内部に防水ラバーを装着すること
なく有効な防水機能を有することから、高価である防水
ラバーの使用を省くことができ、これによって経済性に
優れた防水型スイッチの提供が可能となる。

【００２７】また本発明による防水型スイッチは、その
スイッチケース１９の特に上面に付着（流下）した液体
をスイッチ外部の所望位置へ排水させることができるの
で、スイッチケース１９に付着している液体から発生す
る気化水（蒸発水）等によるスイッチ及びその周辺機器
への悪影響が防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明よりなる防水型スイッチを設けた車両情
報表示器の斜視図。

【図２】本発明よりなる防水型スイッチの実施形態を示
した平面図。

【図３】図２におけるＡ−Ａ線断面図。

【図４】図２におけるＢ−Ｂ線断面図。

【図５】本発明よりなる防水型スイッチの構成部材であ
る操作ノブを示し、（イ）はその平面図、（ロ）は側面
図、（ハ）はＣ−Ｃ線断面図。

【図６】従来例の防水型スイッチの断面説明図。

【符号の説明】

１１…防水型スイッチ１２…車両情報表示器１３…表示面１４…水平面１５…スイッチ挿通孔１６…操作ノブ挿通孔１７…操作面１８…操作ノブ１９…スイッチケース２０…押圧スイッチ本体２１…回路基板２２…側壁部２３…ガイド脚片２４…隙間２５…ガイド溝２６…スイッチ作動体２７…係止孔２８…係止爪２９…ライトガイド３０…立上りリブ３１…ガイド突起３２…ケース上面３３…凹溝

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】上面に上下方向に穿設される操作ノブ挿
通孔（１６）を有し、該操作ノブ挿通孔（１６）の直下
に押圧スイッチ本体（２０）を内装してなるスイッチケ
ース（１９）と、上記操作ノブ挿通孔（１６）内で挿通
保持されて、上記押圧スイッチ本体（２０）を押動操作
するための操作ノブ（１８）を有し、該操作ノブ（１
８）の操作面（１７）及び上記スイッチケース（１９）
の上面が上を向くようにして設備使用されるスイッチに
おいて、上記スイッチケース（１９）の上面には、操作
ノブ挿通孔（１６）の孔縁に沿って形成される環状の立
上りリブ（３０）をスイッチケース（１９）と一体に形
成し、また上記操作ノブ（１８）の操作面（１７）の周
縁には、下方向へ延びる側壁部（２２）と、上記操作面
（１７）の内面より上記側壁部（２２）と平行方向に延
びる一対のガイド脚片（２３）を設けて、側壁部（２
２）とガイド脚片（２３）との間に上記立上りリブ（３
０）が係入される隙間（２４）を設けたことを特徴とす
る防水型スイッチ。
【請求項２】スイッチケース（１９）の上面を、操作
ノブ挿通孔（１６）のレベル位置より下方向へ傾斜する
傾斜面となし、該傾斜面の下側縁に、該傾斜面に通じる
排水用の凹溝（３３）を形成したことを特徴とする請求
項１に記載の防水型スイッチ。
【請求項３】排水用の凹溝（３３）は、前記スイッチ
ケース（１９）側面に向けて傾斜して設けられているこ
とを特徴とする請求項２記載の防水型スイッチ。
【請求項４】スイッチケース（１９）の上面を、操作
ノブ挿通孔（１６）のレベル位置より下方向へ傾斜する
傾斜面でなく、該傾斜面の下側縁に沿って仕切壁を設け
たことを特徴とする請求項１記載の防水型スイッチ。
【請求項５】傾斜面は、前記スイッチケース（１９）
側面に向けて傾斜していることを特徴とする請求項４記
載の防水型スイッチ。