JP2000075722A - 画像形成装置 - Google Patents
画像形成装置Info
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- JP2000075722A JP2000075722A JP10245213A JP24521398A JP2000075722A JP 2000075722 A JP2000075722 A JP 2000075722A JP 10245213 A JP10245213 A JP 10245213A JP 24521398 A JP24521398 A JP 24521398A JP 2000075722 A JP2000075722 A JP 2000075722A
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- JP
- Japan
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- temperature
- image forming
- roller
- image
- forming apparatus
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- Fixing For Electrophotography (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 フルカラープリントができる画像形成装置
で、単位時間当たりの出力枚数がフルカラープリント時
より多いモノカラープリント時のプリント初期の定着不
良を防止する。 【解決手段】 プリント信号が入力した際に、像形成部
は定着ローラの温度が設定温度より低い所定温度に達す
るまで像形成開始を待つ。
で、単位時間当たりの出力枚数がフルカラープリント時
より多いモノカラープリント時のプリント初期の定着不
良を防止する。 【解決手段】 プリント信号が入力した際に、像形成部
は定着ローラの温度が設定温度より低い所定温度に達す
るまで像形成開始を待つ。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複写機やプリンタな
どの、記録材に画像を形成し、この画像を加熱して出力
する画像形成装置に関する。特に、一枚の記録材に一色
の画像を形成するだけでなく複数色の画像も形成できる
画像形成装置に有効である。
どの、記録材に画像を形成し、この画像を加熱して出力
する画像形成装置に関する。特に、一枚の記録材に一色
の画像を形成するだけでなく複数色の画像も形成できる
画像形成装置に有効である。
【0002】
【従来の技術】電子写真プロセスを用いた画像形成装置
において、画像信号に基づきレーザ光等で感光ドラムに
形成された静電潜像は、電荷を付与されたトナーで現像
され、未定着トナー像が形成される。その未定着トナー
像は静電的に記録材へ転写され、定着装置で記録材に固
着される。熱ローラ方式の定着装置の場合、熱源を内包
した2本のローラを当接し回転させることで、記録材を
搬送しながら熱と圧力をかけて定着する。ここでは、便
宜上、未定着トナー像に接触するローラを定着ローラ、
接触しないローラを加圧ローラと呼ぶことにする。
において、画像信号に基づきレーザ光等で感光ドラムに
形成された静電潜像は、電荷を付与されたトナーで現像
され、未定着トナー像が形成される。その未定着トナー
像は静電的に記録材へ転写され、定着装置で記録材に固
着される。熱ローラ方式の定着装置の場合、熱源を内包
した2本のローラを当接し回転させることで、記録材を
搬送しながら熱と圧力をかけて定着する。ここでは、便
宜上、未定着トナー像に接触するローラを定着ローラ、
接触しないローラを加圧ローラと呼ぶことにする。
【0003】一般に、スループット数(単位時間当たり
の出力枚数)が多い高速なモノカラー画像形成装置の定
着装置においては、この定着ローラは、トナーとの離型
性が高いフッ素樹脂等の離型層で被服された金属の芯金
で構成されることが多い。これは熱伝導率の良いAl等
の金属を使用することでローラの熱応答性を高め、通紙
時におけるローラ温度の変化にすばやく対応するためで
ある。そして、加圧ローラは芯金と離型層の間に弾性層
としてゴム層を設けている。これは、定着ローラと加圧
ローラの当接により形成されるニップ幅を広げて、記録
材のニップ内通過時間をより長くして、多くの熱を未定
着トナー像に与えるためである。以上のような構成によ
り、スループット数が多くても、定着性を確保すること
が出来る。
の出力枚数)が多い高速なモノカラー画像形成装置の定
着装置においては、この定着ローラは、トナーとの離型
性が高いフッ素樹脂等の離型層で被服された金属の芯金
で構成されることが多い。これは熱伝導率の良いAl等
の金属を使用することでローラの熱応答性を高め、通紙
時におけるローラ温度の変化にすばやく対応するためで
ある。そして、加圧ローラは芯金と離型層の間に弾性層
としてゴム層を設けている。これは、定着ローラと加圧
ローラの当接により形成されるニップ幅を広げて、記録
材のニップ内通過時間をより長くして、多くの熱を未定
着トナー像に与えるためである。以上のような構成によ
り、スループット数が多くても、定着性を確保すること
が出来る。
【0004】一方、フルカラー画像形成装置の定着装置
の場合、一般に、定着ローラにも弾性層を設ける。イエ
ロー、マゼンダ、シアン、ブラックの4色のトナーの混
色により形成されるトナーの載り量が多いフルカラー画
像はトナー層の凹凸も大きいため、弾性が小さいとトナ
ー凹部の未定着やトナーのつぶれによる解像度低下をも
たらすからである。さらに、トナーの載り量が多いフル
カラー画像の定着性を確保するためには、より広いニッ
プ幅が必要なためである。この弾性層の層厚を厚くする
ほど、硬度を低くするほど、ニップ幅が稼げるので、定
着性を向上させることができる。さらに、後者の弾性層
の低硬度化は定着画像の光沢度を低くすることができ
る。これはトナー層の表面を平滑化することなく定着が
行われたために、トナー層表面が粗く、入射光が乱反射
されるためと推察している。この低光沢な画像は反射光
による眩しさが少ないため、多数枚見ても疲労を覚え
ず、ユーザに心理的な安らぎを与えることができるの
で、写真画像よりも図やグラフ等が多々用いられるビジ
ネス文書等に最適である。
の場合、一般に、定着ローラにも弾性層を設ける。イエ
ロー、マゼンダ、シアン、ブラックの4色のトナーの混
色により形成されるトナーの載り量が多いフルカラー画
像はトナー層の凹凸も大きいため、弾性が小さいとトナ
ー凹部の未定着やトナーのつぶれによる解像度低下をも
たらすからである。さらに、トナーの載り量が多いフル
カラー画像の定着性を確保するためには、より広いニッ
プ幅が必要なためである。この弾性層の層厚を厚くする
ほど、硬度を低くするほど、ニップ幅が稼げるので、定
着性を向上させることができる。さらに、後者の弾性層
の低硬度化は定着画像の光沢度を低くすることができ
る。これはトナー層の表面を平滑化することなく定着が
行われたために、トナー層表面が粗く、入射光が乱反射
されるためと推察している。この低光沢な画像は反射光
による眩しさが少ないため、多数枚見ても疲労を覚え
ず、ユーザに心理的な安らぎを与えることができるの
で、写真画像よりも図やグラフ等が多々用いられるビジ
ネス文書等に最適である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般にフルカラープリ
ントはモノカラープリントより時間がかかる為、一枚の
記録材に複数色の画像を形成するフルカラー画像形成装
置でモノカラープリントを行うと、フルカラープリント
の場合よりもスループットを多くできる。このようなフ
ルカラー画像形成装置においては、スループット数が多
いモノカラー画像とトナーの載り量の多いフルカラー画
像の両方の定着性を確保する必要がある。
ントはモノカラープリントより時間がかかる為、一枚の
記録材に複数色の画像を形成するフルカラー画像形成装
置でモノカラープリントを行うと、フルカラープリント
の場合よりもスループットを多くできる。このようなフ
ルカラー画像形成装置においては、スループット数が多
いモノカラー画像とトナーの載り量の多いフルカラー画
像の両方の定着性を確保する必要がある。
【0006】しかしながら、前述のように、定着・加圧
ローラにゴム層を設けた場合、ゴムの熱伝導率が金属よ
りも悪いため、ローラの熱応答性が低下する。すなわち
ヒータ点灯からローラ表面温度上昇までに時間がかかる
ため、スタンバイ温度からプリント温調温度に達するま
で時間がかかる。よってスループット数が多いモノカラ
ープリント時のプリント初期に、ヒータからローラ表面
に出てくる熱量よりも紙に奪われる熱量の方が多いた
め、一時的にローラ温度が本来の定着温度よりも下がっ
てしまい、定着性が低下するという問題があった。この
ような現象が発生するプリント初期というのは、LTR
サイズ紙で約50枚目ぐらいまでを示す。定着性が低下
する枚数はローラ構成や入力電圧やヒータワッテージ、
通紙する紙の秤量に影響される。
ローラにゴム層を設けた場合、ゴムの熱伝導率が金属よ
りも悪いため、ローラの熱応答性が低下する。すなわち
ヒータ点灯からローラ表面温度上昇までに時間がかかる
ため、スタンバイ温度からプリント温調温度に達するま
で時間がかかる。よってスループット数が多いモノカラ
ープリント時のプリント初期に、ヒータからローラ表面
に出てくる熱量よりも紙に奪われる熱量の方が多いた
め、一時的にローラ温度が本来の定着温度よりも下がっ
てしまい、定着性が低下するという問題があった。この
ような現象が発生するプリント初期というのは、LTR
サイズ紙で約50枚目ぐらいまでを示す。定着性が低下
する枚数はローラ構成や入力電圧やヒータワッテージ、
通紙する紙の秤量に影響される。
【0007】上述の問題は、スタンバイ温度を高温化す
ることで解決できる。すなわち、プリント初期に低下す
る温度分だけスタンバイ温度をさらに上昇させれば良
い。しかしながら、スタンバイ温度の高温化は消費電力
の増加だけでなく、装置内の雰囲気温度や各部材の温度
の高温化を招く。
ることで解決できる。すなわち、プリント初期に低下す
る温度分だけスタンバイ温度をさらに上昇させれば良
い。しかしながら、スタンバイ温度の高温化は消費電力
の増加だけでなく、装置内の雰囲気温度や各部材の温度
の高温化を招く。
【0008】例えば、このような装置内の雰囲気の高温
化は、周りの部材に比べて溶融温度が低い樹脂で作られ
ているトナーを溶融させやすくする。例えば、トナータ
ンク内のトナー同士や感光ドラム、現像スリーブ上のト
ナーが溶融し融着すると、潜像現像工程において形成さ
れる未定着トナー像にポチやスジ等が入る原因となり、
画像品質を低下させてしまう問題がある。
化は、周りの部材に比べて溶融温度が低い樹脂で作られ
ているトナーを溶融させやすくする。例えば、トナータ
ンク内のトナー同士や感光ドラム、現像スリーブ上のト
ナーが溶融し融着すると、潜像現像工程において形成さ
れる未定着トナー像にポチやスジ等が入る原因となり、
画像品質を低下させてしまう問題がある。
【0009】また、定着装置に近接している装置は、局
所的な部材の昇温を受けやすくなる。例えば、フルカラ
ー画像形成装置で良く用いられる中間転写体は、スタン
バイ中は静止状態にあるため、最も定着装置に近い部分
と遠い部分とで温度差が発生する。スタンバイ温度の上
昇は、この局所的な温度差を広げることになる。この温
度の不均一により、中間転写体の抵抗値の局所的なばら
つきが大きくなり、転写体全域において適切な電圧等の
転写条件が満たされ難くなる。このため転写不良が発生
し、画像品質を低下させてしまう問題がある。
所的な部材の昇温を受けやすくなる。例えば、フルカラ
ー画像形成装置で良く用いられる中間転写体は、スタン
バイ中は静止状態にあるため、最も定着装置に近い部分
と遠い部分とで温度差が発生する。スタンバイ温度の上
昇は、この局所的な温度差を広げることになる。この温
度の不均一により、中間転写体の抵抗値の局所的なばら
つきが大きくなり、転写体全域において適切な電圧等の
転写条件が満たされ難くなる。このため転写不良が発生
し、画像品質を低下させてしまう問題がある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決する本
発明は、記録材に画像を形成する像形成手段と、設定温
度を維持するように温度制御されており、記録材に形成
された画像を加熱する加熱体と、を有する画像形成装置
において、プリント信号が入力した際、上記像形成手段
は、上記加熱体がプリント時の設定温度より低い所定温
度に昇温した時に像形成を開始することを特徴とする。
発明は、記録材に画像を形成する像形成手段と、設定温
度を維持するように温度制御されており、記録材に形成
された画像を加熱する加熱体と、を有する画像形成装置
において、プリント信号が入力した際、上記像形成手段
は、上記加熱体がプリント時の設定温度より低い所定温
度に昇温した時に像形成を開始することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)図1は本発明の
実施の形態に用いたフルカラーレーザプリンタの定着装
置の構成を示す断面概略図である。記録材に画像を形成
する像形成手段は周知の電子写真技術を用いているので
ここでは説明を省略する。まず、この定着装置の構成に
ついて説明する。
実施の形態に用いたフルカラーレーザプリンタの定着装
置の構成を示す断面概略図である。記録材に画像を形成
する像形成手段は周知の電子写真技術を用いているので
ここでは説明を省略する。まず、この定着装置の構成に
ついて説明する。
【0012】本機の定着装置はオイルを必要としない熱
ローラ方式のオイルレス定着装置であり、熱源であるハ
ロゲンヒータ1a・2aを内包した回転体(加熱体)と
しての2本のローラ1・2から構成されている。便宜
上、記録材P上の未定着画像Tに直接接触する上側のロ
ーラ1を定着ローラ、記録材にしか接触しない下側のロ
ーラ2を加圧ローラと呼ぶことにする。未定着トナー像
Tが形成された記録材Pは入り口ガイド6に沿って定着
・加圧ローラ1・2のニップ部へ搬送され、定着され
る。そして搬送ローラ8を通過して本体外へ排紙され
る。
ローラ方式のオイルレス定着装置であり、熱源であるハ
ロゲンヒータ1a・2aを内包した回転体(加熱体)と
しての2本のローラ1・2から構成されている。便宜
上、記録材P上の未定着画像Tに直接接触する上側のロ
ーラ1を定着ローラ、記録材にしか接触しない下側のロ
ーラ2を加圧ローラと呼ぶことにする。未定着トナー像
Tが形成された記録材Pは入り口ガイド6に沿って定着
・加圧ローラ1・2のニップ部へ搬送され、定着され
る。そして搬送ローラ8を通過して本体外へ排紙され
る。
【0013】これら定着・加圧ローラ1・2は、中空筒
体のAl製芯金1b・2bと、シリコーン系ゴム材料か
らなる弾性層1c・2cと、さらに表層のフッ素樹脂か
らなる離型層1d・2dで構成されている。上下ローラ
1・2の構成は、カラー画像の単色〜4色の多重トナー
の厚み(数〜数十μm)に追従するために、弾性層1c
・2cを数十μm以上設けることが必要である。弾性が
小さいとトナー凹部の未定着やトナーのつぶれによる解
像度低下をもたらす。弾性層1c・2cの材質はメチル
系、メチルビニル系のシリコーンゴムのRTV,LTV
タイプのものが弾性を備えているので好適である。この
弾性層に用いるゴム硬度は、定着性及び光沢度に影響を
及ぼす。また、定着・加圧ローラを加圧したまま長時間
放置した場合に発生しやすい弾性層の永久ひずみの発生
具合にも影響を及ぼす。
体のAl製芯金1b・2bと、シリコーン系ゴム材料か
らなる弾性層1c・2cと、さらに表層のフッ素樹脂か
らなる離型層1d・2dで構成されている。上下ローラ
1・2の構成は、カラー画像の単色〜4色の多重トナー
の厚み(数〜数十μm)に追従するために、弾性層1c
・2cを数十μm以上設けることが必要である。弾性が
小さいとトナー凹部の未定着やトナーのつぶれによる解
像度低下をもたらす。弾性層1c・2cの材質はメチル
系、メチルビニル系のシリコーンゴムのRTV,LTV
タイプのものが弾性を備えているので好適である。この
弾性層に用いるゴム硬度は、定着性及び光沢度に影響を
及ぼす。また、定着・加圧ローラを加圧したまま長時間
放置した場合に発生しやすい弾性層の永久ひずみの発生
具合にも影響を及ぼす。
【0014】図2はローラの製品硬度と弾性層に用いる
シリコーンゴムの硬度を変化させて定着性・光沢度・永
久ひずみの発生具合を比較したものである。
シリコーンゴムの硬度を変化させて定着性・光沢度・永
久ひずみの発生具合を比較したものである。
【0015】定着性の評価は、2次色であるグリーン、
ブルー、レッドのベタ画像をXerox4024 pa
per 105g/m2紙(LDRサイズ紙)に出力し
て、この時の定着不良の有無によって行った。この時の
単位面積当たりのトナーの載り量は1.5mg/cm2
とした。これは、イエロー・マゼンダ・シアン・ブラッ
クの4種のトナーで形成されるフルカラー画像の最大載
り量に相当する。ここでいう定着不良とは火脹れと呼ば
れる現象である。火脹れとは、記録材と現像材の間に気
泡が入った状態で定着された定着不良を指す。この発生
メカニズムについては現在解析中であるが、記録材側の
現像材の溶融が不十分であるために記録材との粘着性が
弱まり発生するのではないかと推察している。図2で
は、火脹れが発生しないローラを「○」、パッチ画像の
ハキヨセ部に火脹れが発生したローラを「△」、画像全
面に火脹れが生じるもしくはオフセットを起こしたロー
ラを「×」で表した。
ブルー、レッドのベタ画像をXerox4024 pa
per 105g/m2紙(LDRサイズ紙)に出力し
て、この時の定着不良の有無によって行った。この時の
単位面積当たりのトナーの載り量は1.5mg/cm2
とした。これは、イエロー・マゼンダ・シアン・ブラッ
クの4種のトナーで形成されるフルカラー画像の最大載
り量に相当する。ここでいう定着不良とは火脹れと呼ば
れる現象である。火脹れとは、記録材と現像材の間に気
泡が入った状態で定着された定着不良を指す。この発生
メカニズムについては現在解析中であるが、記録材側の
現像材の溶融が不十分であるために記録材との粘着性が
弱まり発生するのではないかと推察している。図2で
は、火脹れが発生しないローラを「○」、パッチ画像の
ハキヨセ部に火脹れが発生したローラを「△」、画像全
面に火脹れが生じるもしくはオフセットを起こしたロー
ラを「×」で表した。
【0016】また、合わせて光沢度の測定も行った。ト
ナーの載り量は同様に1.5mg/cm2とし、2次色
のグリーン、ブルー、レッドのベタ画像を、Xerox
4024paper 75g/m2紙(LDRサイズ
紙)に出力して、その平均の光沢度を評価した。光沢度
測定器は、日本電色工業製のPG−3D(入射角θ=7
5°)を使用し、標準面は光沢度96.9%の黒色ガラ
スを使用した。なお、定着画像をビジネス文書対応とす
るための光沢度を調べるためにグロスモニターテストを
行ったところ、光沢度は7〜18%が好ましく、24%
を超える光沢度は良い印象を受けないことが分かった。
そこで図2における光沢度の評価は24%よりも低いも
のを「低」、24%以上を「高」として評価した。
ナーの載り量は同様に1.5mg/cm2とし、2次色
のグリーン、ブルー、レッドのベタ画像を、Xerox
4024paper 75g/m2紙(LDRサイズ
紙)に出力して、その平均の光沢度を評価した。光沢度
測定器は、日本電色工業製のPG−3D(入射角θ=7
5°)を使用し、標準面は光沢度96.9%の黒色ガラ
スを使用した。なお、定着画像をビジネス文書対応とす
るための光沢度を調べるためにグロスモニターテストを
行ったところ、光沢度は7〜18%が好ましく、24%
を超える光沢度は良い印象を受けないことが分かった。
そこで図2における光沢度の評価は24%よりも低いも
のを「低」、24%以上を「高」として評価した。
【0017】図2から明らかなように、定着性を良好に
保ちつつ光沢度を抑えるためには、ローラの製品硬度を
65°以下(AskerC)にし、弾性層のゴム硬度を
5°以下(JISA)が望ましいことが分かる。また同
一製品硬度内では、ゴム硬度が低い方が少ない層厚です
むため、ローラの熱伝導も向上する。
保ちつつ光沢度を抑えるためには、ローラの製品硬度を
65°以下(AskerC)にし、弾性層のゴム硬度を
5°以下(JISA)が望ましいことが分かる。また同
一製品硬度内では、ゴム硬度が低い方が少ない層厚です
むため、ローラの熱伝導も向上する。
【0018】また、定着・加圧ローラを加圧したまま長
時間放置しておくと、圧接されていた弾性層のゴムがニ
ップ形状にひずんだままとなり、圧力を開放しても元に
戻らない永久ひずみが発生しやすい。ローラに永久ひず
みが発生すると、ローラ回転時に異音を発生したり、永
久ひずみの部分による光沢度不均一や定着不良等の画像
不良を発生する。永久ひずみの評価は、熱源であるヒー
タを切った状態で、常温にて2週間放置して行った。永
久ひずみの生じなかったローラを「○」とし、異音を発
生するが、画像不良の生じないものを「△」、異音及び
画像不良が発生したものについては、「×」とした。
時間放置しておくと、圧接されていた弾性層のゴムがニ
ップ形状にひずんだままとなり、圧力を開放しても元に
戻らない永久ひずみが発生しやすい。ローラに永久ひず
みが発生すると、ローラ回転時に異音を発生したり、永
久ひずみの部分による光沢度不均一や定着不良等の画像
不良を発生する。永久ひずみの評価は、熱源であるヒー
タを切った状態で、常温にて2週間放置して行った。永
久ひずみの生じなかったローラを「○」とし、異音を発
生するが、画像不良の生じないものを「△」、異音及び
画像不良が発生したものについては、「×」とした。
【0019】図2から明らかなように、ローラの製品硬
度が65°以下(アスカーC)で弾性層のゴム硬度が5
°以下(JISA)の時は永久ひずみは発生しない。し
たがって、このようなローラを用いることにより、ロー
ラの弾性層の永久ひずみによって生じる異音や画像不良
を防止できる。これは、5°以下(JISA)のゴムを
用いることで、ローラの弾性限界が従来のゴム(JIS
A規格でゴム硬度が20〜25°のゴム)を用いる場合
よりも広がったと推察している。
度が65°以下(アスカーC)で弾性層のゴム硬度が5
°以下(JISA)の時は永久ひずみは発生しない。し
たがって、このようなローラを用いることにより、ロー
ラの弾性層の永久ひずみによって生じる異音や画像不良
を防止できる。これは、5°以下(JISA)のゴムを
用いることで、ローラの弾性限界が従来のゴム(JIS
A規格でゴム硬度が20〜25°のゴム)を用いる場合
よりも広がったと推察している。
【0020】以上の結果に基づき、本実施形態の弾性層
1c・2cの材質には、ゴム硬度がJISA規格で1°
以下であるジメチルシリコーンゴムを用いた。また、そ
の層厚は、定着ローラ1を2.1mm、加圧ローラ2を
2.3mmとした。厚さ50μmのPFAチューブの離
型層1d・2dを設けた上記構成のローラの製品硬度
は、定着ローラで62〜65°、加圧ローラで61〜6
4°である。
1c・2cの材質には、ゴム硬度がJISA規格で1°
以下であるジメチルシリコーンゴムを用いた。また、そ
の層厚は、定着ローラ1を2.1mm、加圧ローラ2を
2.3mmとした。厚さ50μmのPFAチューブの離
型層1d・2dを設けた上記構成のローラの製品硬度
は、定着ローラで62〜65°、加圧ローラで61〜6
4°である。
【0021】本機はA3・Ledgerサイズに対応し
たプリンタであるため、ローラ径はφ46.0mmであ
り、ローラ3周内にA3もしくはLedgerサイズ紙
(本機の通紙可能サイズ紙の最大の縦の長さはLedg
erサイズ紙の432mm)が通過できる程である。ま
た、弾性層の長手方向の長さは313mmである。
たプリンタであるため、ローラ径はφ46.0mmであ
り、ローラ3周内にA3もしくはLedgerサイズ紙
(本機の通紙可能サイズ紙の最大の縦の長さはLedg
erサイズ紙の432mm)が通過できる程である。ま
た、弾性層の長手方向の長さは313mmである。
【0022】これら定着・加圧ローラ1・2を総圧45
kgfの加圧力をかけて当接させ、ニップ幅を約9mm
としている。
kgfの加圧力をかけて当接させ、ニップ幅を約9mm
としている。
【0023】静電オフセット防止のために、上ローラに
は電源3より、1kV程度の電圧が芯金1bに印可さ
れ、下ローラ2の芯金2bにはダイオード4によって電
位制御されている。
は電源3より、1kV程度の電圧が芯金1bに印可さ
れ、下ローラ2の芯金2bにはダイオード4によって電
位制御されている。
【0024】定着・加圧ローラ1・2両方の芯金1b・
2b内には550Wのハロゲンヒータ1a・2aが内包
され、定着に必要な熱供給がなされる。また、定着・加
圧ローラ1・2それぞれに温度検知素子であるサーミス
タ5a・5bを接触配置している。定着ローラ側のサー
ミスタ5aは記録材が接触しない非通紙部の温度を検知
しており、加圧ローラ側のサーミスタ5bは記録材が接
触する通紙部の温度を検知している。この加圧ローラ側
のサーミスタ5bの検知温度が設定温度を維持するよう
に2本のハロゲンヒータ1a・1bへの通電を制御して
いる。この2本のハロゲンヒータへの通電は全く同じタ
イミングである。
2b内には550Wのハロゲンヒータ1a・2aが内包
され、定着に必要な熱供給がなされる。また、定着・加
圧ローラ1・2それぞれに温度検知素子であるサーミス
タ5a・5bを接触配置している。定着ローラ側のサー
ミスタ5aは記録材が接触しない非通紙部の温度を検知
しており、加圧ローラ側のサーミスタ5bは記録材が接
触する通紙部の温度を検知している。この加圧ローラ側
のサーミスタ5bの検知温度が設定温度を維持するよう
に2本のハロゲンヒータ1a・1bへの通電を制御して
いる。この2本のハロゲンヒータへの通電は全く同じタ
イミングである。
【0025】一方、定着ローラ側のサーミスタ5aは小
サイズ紙を続けざまに定着した時に生じ易い非通紙部昇
温を防止するために設けてあり、サーミスタ5aの検知
温度が所定温度に達するとプリントを中断するように設
定されている。本実施の形態では加圧ローラ側のサーミ
スタを通紙部に設けてヒータの温度制御用に用い、定着
ローラ側のサーミスタを非通紙部に設けて非通紙部昇温
対策用に用いているので、サーミスタの接触跡が定着ロ
ーラに付いてもその悪影響が画像に現れないという利点
がある。
サイズ紙を続けざまに定着した時に生じ易い非通紙部昇
温を防止するために設けてあり、サーミスタ5aの検知
温度が所定温度に達するとプリントを中断するように設
定されている。本実施の形態では加圧ローラ側のサーミ
スタを通紙部に設けてヒータの温度制御用に用い、定着
ローラ側のサーミスタを非通紙部に設けて非通紙部昇温
対策用に用いているので、サーミスタの接触跡が定着ロ
ーラに付いてもその悪影響が画像に現れないという利点
がある。
【0026】また、本実施の形態におけるスタンバイ温
度は165℃とした。プリント温度については後述す
る。
度は165℃とした。プリント温度については後述す
る。
【0027】本発明の第1の実施の形態はフルカラー画
像形成装置のモノカラープリント時の温調シーケンスに
適用した。第1の実施の形態の温調シーケンスを図3に
示す。このシーケンスについて説明すると、図中の太線
は本体が制御する温度である温調温度(設定温度)、細
線はサーミスタ5bの検知温度であるローラ温度を示
す。ローラ温度に見られる細かな一つ一つの谷は通紙に
よりローラ温度が低下したことを表している。
像形成装置のモノカラープリント時の温調シーケンスに
適用した。第1の実施の形態の温調シーケンスを図3に
示す。このシーケンスについて説明すると、図中の太線
は本体が制御する温度である温調温度(設定温度)、細
線はサーミスタ5bの検知温度であるローラ温度を示
す。ローラ温度に見られる細かな一つ一つの谷は通紙に
よりローラ温度が低下したことを表している。
【0028】本温調シーケンスにはタイミング温度と第
1の温調温度と第2の温調温度の3つの設定温度を設け
る。タイミング温度はプリントシーケンスを開始する温
度である。第1の温調温度は、本装置がプリント信号を
受けて直ちに熱源であるヒータをフル点灯させるために
設定する温度で、タイミング温度よりも高温に設定す
る。第2の温調温度は本来の定着性確保に必要な温度を
設定するためにある。高温に設定された第1の温調温度
だけでは、プリントが進むうちに非常に高温になってし
まうからである。本実施の形態では、タイミング温度を
185℃、第1の温調温度を190℃、第2の温調温度
を170℃に設定した。また第2の温調温度に切り替え
るタイミングは1枚目の画像形成開始から(検知温度が
タイミング温度に到達してから)30秒後(LTRサイ
ズ紙を12枚通紙した時点)に設定した。これはローラ
の温度が最も落ち込むまでの時間とした。また、第2の
設定温度に切換えるタイミングを計るのに、プリント信
号受信時ではなく検知温度がタイミング温度に到達した
時点を起点にしているのは、スタンバイ中も両ローラは
温度が上下動しており、したがって通電開始時の検知温
度が一定ではなく設定温度到達までの時間にばらつきが
あるからである。
1の温調温度と第2の温調温度の3つの設定温度を設け
る。タイミング温度はプリントシーケンスを開始する温
度である。第1の温調温度は、本装置がプリント信号を
受けて直ちに熱源であるヒータをフル点灯させるために
設定する温度で、タイミング温度よりも高温に設定す
る。第2の温調温度は本来の定着性確保に必要な温度を
設定するためにある。高温に設定された第1の温調温度
だけでは、プリントが進むうちに非常に高温になってし
まうからである。本実施の形態では、タイミング温度を
185℃、第1の温調温度を190℃、第2の温調温度
を170℃に設定した。また第2の温調温度に切り替え
るタイミングは1枚目の画像形成開始から(検知温度が
タイミング温度に到達してから)30秒後(LTRサイ
ズ紙を12枚通紙した時点)に設定した。これはローラ
の温度が最も落ち込むまでの時間とした。また、第2の
設定温度に切換えるタイミングを計るのに、プリント信
号受信時ではなく検知温度がタイミング温度に到達した
時点を起点にしているのは、スタンバイ中も両ローラは
温度が上下動しており、したがって通電開始時の検知温
度が一定ではなく設定温度到達までの時間にばらつきが
あるからである。
【0029】プリント信号を受信すると、本体は、定着
・加圧ローラを回転させながら両ローラ共に第1の温調
温度の190℃で温調し、スタンバイ温度からタイミン
グ温度の185℃に昇温するまでプリントシーケンスを
待つ。ローラ温度が185℃に達したら、プリントシー
ケンスを開始する。プリント開始直後、ヒータはフル点
灯しているが、通紙により熱が奪われ、ローラ温度は画
像形成開始から約30秒後に約170℃まで低下する。
ここで第2の温調温度に切り替わり、ヒータは適宜on
/offを繰り返し、ローラは170℃に制御される。
・加圧ローラを回転させながら両ローラ共に第1の温調
温度の190℃で温調し、スタンバイ温度からタイミン
グ温度の185℃に昇温するまでプリントシーケンスを
待つ。ローラ温度が185℃に達したら、プリントシー
ケンスを開始する。プリント開始直後、ヒータはフル点
灯しているが、通紙により熱が奪われ、ローラ温度は画
像形成開始から約30秒後に約170℃まで低下する。
ここで第2の温調温度に切り替わり、ヒータは適宜on
/offを繰り返し、ローラは170℃に制御される。
【0030】次に従来例の温調シーケンスを図4に示
す。このシーケンスについて説明する。図4も図3と同
様に、図中の太線は本体が制御する温度である温調温
度、細線はサーミスタ検知温度であるローラ温度を示
す。ローラ温度に見られる細かな一つ一つの谷は通紙に
よりローラ温度が低下したことを表している。
す。このシーケンスについて説明する。図4も図3と同
様に、図中の太線は本体が制御する温度である温調温
度、細線はサーミスタ検知温度であるローラ温度を示
す。ローラ温度に見られる細かな一つ一つの谷は通紙に
よりローラ温度が低下したことを表している。
【0031】従来例の温調シーケンスには、第1の温調
温度と、第2の温調温度の2つの設定温度を設けてい
る。前者はプリント開始直後にヒータをフル点灯させる
ためであり、後者は本来の定着性確保に必要な温度を設
定するためである。ここでは、第1の温調温度を180
℃、第2の温調温度を170℃とした。プリント信号受
信後、第1の温調温度で直ちにプリントシーケンスを開
始する。この時ヒータはフル点灯しているのだが、ロー
ラの熱応答性が悪く、通紙により熱が奪われて、ローラ
温度は約155℃ぐらいにまで低下してしまう。実施例
1と同様に、1枚目の画像形成開始から30秒後で、第
2の温調温度に切り替える。やがて、ローラ温度は徐々
に回復しはじめ、170℃に達するまでヒータはフル点
灯する。それ以降はon/offを繰り返しながらロー
ラは170℃に制御される。
温度と、第2の温調温度の2つの設定温度を設けてい
る。前者はプリント開始直後にヒータをフル点灯させる
ためであり、後者は本来の定着性確保に必要な温度を設
定するためである。ここでは、第1の温調温度を180
℃、第2の温調温度を170℃とした。プリント信号受
信後、第1の温調温度で直ちにプリントシーケンスを開
始する。この時ヒータはフル点灯しているのだが、ロー
ラの熱応答性が悪く、通紙により熱が奪われて、ローラ
温度は約155℃ぐらいにまで低下してしまう。実施例
1と同様に、1枚目の画像形成開始から30秒後で、第
2の温調温度に切り替える。やがて、ローラ温度は徐々
に回復しはじめ、170℃に達するまでヒータはフル点
灯する。それ以降はon/offを繰り返しながらロー
ラは170℃に制御される。
【0032】一方、フルカラープリント時は単位時間当
たりの出力枚数が少ないので、モノカラープリント時と
は異なりプリント信号を受信してすぐに画像形成を開始
する。その際の設定温度はモノカラープリント時と同じ
にした。
たりの出力枚数が少ないので、モノカラープリント時と
は異なりプリント信号を受信してすぐに画像形成を開始
する。その際の設定温度はモノカラープリント時と同じ
にした。
【0033】このように、フルカラープリントの際の定
着性を確保するために熱容量の大きな定着装置を用いる
と、単位時間当たりのプリント処理枚数の多いモノカラ
ープリント時にローラの温度が適温以下になるが、本実
施の形態では検知温度が所定温度に達してから画像形成
を開始するのでこの温度低下を適温の範囲内に抑えるこ
とができる。
着性を確保するために熱容量の大きな定着装置を用いる
と、単位時間当たりのプリント処理枚数の多いモノカラ
ープリント時にローラの温度が適温以下になるが、本実
施の形態では検知温度が所定温度に達してから画像形成
を開始するのでこの温度低下を適温の範囲内に抑えるこ
とができる。
【0034】本実施の形態1と従来例の温調シーケンス
におけるモノカラープリント時のBkトナーのハーフト
ーンの定着性を比較した。ハーフトーンの定着性を評価
した理由は、ハーフトーン部は隣接するトナーが少ない
ため、トナー同士の繋がりが弱く、記録材から剥がれや
すいため、ベタ部よりも定着性が劣るからである。
におけるモノカラープリント時のBkトナーのハーフト
ーンの定着性を比較した。ハーフトーンの定着性を評価
した理由は、ハーフトーン部は隣接するトナーが少ない
ため、トナー同士の繋がりが弱く、記録材から剥がれや
すいため、ベタ部よりも定着性が劣るからである。
【0035】ここで、定着性の評価方法について説明す
る。常温常湿環境、入力電圧120Vにて、定着性評価
画像をXerox4024paper 90g/m2紙
(LTRサイズ紙)に連続50枚出力した。定着性評価
画像とは2×2ドットのチェッカーフラッグパターンの
ハーフトーンで構成された10mm×10mmのパッチ
画像を紙面内に9ヶ所配置した画像である。この画像を
600dpiでプリントする。次に、この50枚の中か
ら所定枚数(2,4,6,8,10,12,14,1
6,18,20,30,40,50枚目)のサンプルを
抜き取る。そしてシルボン紙に重りを乗せて、重りの自
重だけがかかるように評価画像を5往復ゆっくり擦る。
この重りは、190gの重りで、底面積が46.6mm
2である。そして擦る前と後で、マクベス濃度計でハー
フトーン部の濃度を測定する。濃度低下率は、 (擦る前の濃度−擦った後の濃度)/ 擦る前の濃度
× 100(%) として算出した。定着性が最も良い、すなわち全く評価
画像が擦れない時の濃度低下率は0%である。その逆に
定着性が最も悪い、すなわち評価画像がすべて擦り取ら
れてしまう時は100%となる。最大濃度低下率の値が
大きいほど、定着性が悪いことを示す。紙面内9ヶ所の
濃度低下率のうち、最大濃度低下率をMax、9ヶ所の
平均濃度低下率をAve.として通紙枚数に対しプロッ
トしたものが図5である。
る。常温常湿環境、入力電圧120Vにて、定着性評価
画像をXerox4024paper 90g/m2紙
(LTRサイズ紙)に連続50枚出力した。定着性評価
画像とは2×2ドットのチェッカーフラッグパターンの
ハーフトーンで構成された10mm×10mmのパッチ
画像を紙面内に9ヶ所配置した画像である。この画像を
600dpiでプリントする。次に、この50枚の中か
ら所定枚数(2,4,6,8,10,12,14,1
6,18,20,30,40,50枚目)のサンプルを
抜き取る。そしてシルボン紙に重りを乗せて、重りの自
重だけがかかるように評価画像を5往復ゆっくり擦る。
この重りは、190gの重りで、底面積が46.6mm
2である。そして擦る前と後で、マクベス濃度計でハー
フトーン部の濃度を測定する。濃度低下率は、 (擦る前の濃度−擦った後の濃度)/ 擦る前の濃度
× 100(%) として算出した。定着性が最も良い、すなわち全く評価
画像が擦れない時の濃度低下率は0%である。その逆に
定着性が最も悪い、すなわち評価画像がすべて擦り取ら
れてしまう時は100%となる。最大濃度低下率の値が
大きいほど、定着性が悪いことを示す。紙面内9ヶ所の
濃度低下率のうち、最大濃度低下率をMax、9ヶ所の
平均濃度低下率をAve.として通紙枚数に対しプロッ
トしたものが図5である。
【0036】図5において、比較例の濃度低下率は、プ
リント開始直後、ローラ温度の落ち込みと同様に、12
枚目付近までMaxで約35%にまで増加し、プリント
が進むにつれて定着性が低下していることが分かる。1
2枚目以降ではローラの熱が徐々に回復してくるために
濃度低下率も減少し、定着性が向上してくる。そして、
50枚付近では本来の定着温度に回復し、濃度低下率は
Maxで約15%にまで減少している。
リント開始直後、ローラ温度の落ち込みと同様に、12
枚目付近までMaxで約35%にまで増加し、プリント
が進むにつれて定着性が低下していることが分かる。1
2枚目以降ではローラの熱が徐々に回復してくるために
濃度低下率も減少し、定着性が向上してくる。そして、
50枚付近では本来の定着温度に回復し、濃度低下率は
Maxで約15%にまで減少している。
【0037】一方、本実施の形態1の濃度低下率は、プ
リント開始する時点のローラ温度が高いため、プリント
開始直後から非常に少なく、定着性が十分確保できてい
ることが分かる。また、従来例と同様に通紙によりロー
ラ温度は低下するが、プリント開始時点の温度が高いた
め、ローラ温度を定着に必要な温度である170℃以上
に保て、定着性を十分確保出来る。50枚のうちで最も
悪かった濃度低下率でもMaxで13%であった。この
ように、本実施例では、従来例のようにプリント初期に
定着性が低下することなく、終始良定着性を保っている
ことが分かる。
リント開始する時点のローラ温度が高いため、プリント
開始直後から非常に少なく、定着性が十分確保できてい
ることが分かる。また、従来例と同様に通紙によりロー
ラ温度は低下するが、プリント開始時点の温度が高いた
め、ローラ温度を定着に必要な温度である170℃以上
に保て、定着性を十分確保出来る。50枚のうちで最も
悪かった濃度低下率でもMaxで13%であった。この
ように、本実施例では、従来例のようにプリント初期に
定着性が低下することなく、終始良定着性を保っている
ことが分かる。
【0038】以上に述べた手段を用いることにより、ス
タンバイ中の機内昇温を上昇させることなく、連続プリ
ント初期に発生するローラ温度の落ち込みを低減するこ
とができるので、定着性を十分に確保しつつ高品位な画
像を提供できる。
タンバイ中の機内昇温を上昇させることなく、連続プリ
ント初期に発生するローラ温度の落ち込みを低減するこ
とができるので、定着性を十分に確保しつつ高品位な画
像を提供できる。
【0039】(実施の形態2)本発明の第2の実施の形
態は、実施の形態1と同様にフルカラー画像形成装置の
モノカラープリント時の温調シーケンスに適用した。用
いた画像形成装置ならびに定着装置は実施例1と同一で
ある。
態は、実施の形態1と同様にフルカラー画像形成装置の
モノカラープリント時の温調シーケンスに適用した。用
いた画像形成装置ならびに定着装置は実施例1と同一で
ある。
【0040】本発明の実施の形態2の温調シーケンスを
図6に示す。これについて説明する。図3、4と同様
に、図中の太線は本体が制御する温度である温調温度、
細線はサーミスタ検知温度であるローラ温度を示す。ロ
ーラ温度に見られる細かな一つ一つの谷は通紙によりロ
ーラ温度が低下したことを表している。
図6に示す。これについて説明する。図3、4と同様
に、図中の太線は本体が制御する温度である温調温度、
細線はサーミスタ検知温度であるローラ温度を示す。ロ
ーラ温度に見られる細かな一つ一つの谷は通紙によりロ
ーラ温度が低下したことを表している。
【0041】実施の形態1と同様に温調シーケンスに、
タイミング温度と第1の温調温度と第2の温調温度の3
つの設定温度を設ける。タイミング温度はプリントシー
ケンスを開始する温度である。第1の温調温度は、連続
プリント初期に熱源であるヒータをフル点灯させるため
に高温に設定する。第2の温調温度は本来の定着性確保
に必要な温度に設定する。本実施例では、タイミング温
度を175℃、第1の温調温度を180℃、第2の温調
温度を170℃に設定した。
タイミング温度と第1の温調温度と第2の温調温度の3
つの設定温度を設ける。タイミング温度はプリントシー
ケンスを開始する温度である。第1の温調温度は、連続
プリント初期に熱源であるヒータをフル点灯させるため
に高温に設定する。第2の温調温度は本来の定着性確保
に必要な温度に設定する。本実施例では、タイミング温
度を175℃、第1の温調温度を180℃、第2の温調
温度を170℃に設定した。
【0042】プリント信号を受信後、第1の温調温度で
ローラを昇温させる。そして、ローラ温度がタイミング
温度に達した時点でプリントシーケンスを開始する。連
続プリント初期はスループットを通常の半分の12pp
mとする。本機はLTR,A4サイズ以下の画像は、2
ページ分の画像を一括して形成するため、この場合の1
2ppmとは、2枚プリント−2枚分休み−2枚プリン
トという工程を繰り返すこととなる。そして、プリント
開始から30秒経過した時点(LTRサイズ紙を6枚通
紙した時点)でスループットを通常の24ppmに、温
調温度を第2の温調温度に切り替える。
ローラを昇温させる。そして、ローラ温度がタイミング
温度に達した時点でプリントシーケンスを開始する。連
続プリント初期はスループットを通常の半分の12pp
mとする。本機はLTR,A4サイズ以下の画像は、2
ページ分の画像を一括して形成するため、この場合の1
2ppmとは、2枚プリント−2枚分休み−2枚プリン
トという工程を繰り返すこととなる。そして、プリント
開始から30秒経過した時点(LTRサイズ紙を6枚通
紙した時点)でスループットを通常の24ppmに、温
調温度を第2の温調温度に切り替える。
【0043】実施の形態2のシーケンスは、スループッ
トを落として通紙によるローラ温度の落ち込みを低減す
るので、タイミング温度を実施の形態1よりも低く設定
することが出来る。これにより、実施の形態1のシーケ
ンスよりもローラの昇温を待つ時間が短くなる利点があ
る。すなわちファーストプリント時間を実施の形態1よ
りも短くすることが出来る。
トを落として通紙によるローラ温度の落ち込みを低減す
るので、タイミング温度を実施の形態1よりも低く設定
することが出来る。これにより、実施の形態1のシーケ
ンスよりもローラの昇温を待つ時間が短くなる利点があ
る。すなわちファーストプリント時間を実施の形態1よ
りも短くすることが出来る。
【0044】比較例の温調シーケンスは実施の形態1の
説明で用いたものと同様のシーケンスである。実施の形
態2との相違点は、プリント信号受信後すぐにプリント
シーケンスが開始される点と、スループットが24pp
mと一定である点である。
説明で用いたものと同様のシーケンスである。実施の形
態2との相違点は、プリント信号受信後すぐにプリント
シーケンスが開始される点と、スループットが24pp
mと一定である点である。
【0045】これらの両シーケンスによるBkのハーフ
トーンの定着性を比較した。定着性の評価方法は実施の
形態1と同一である。
トーンの定着性を比較した。定着性の評価方法は実施の
形態1と同一である。
【0046】この結果を図7に示す。比較例1ではプリ
ント初期の濃度低下率が大きく、定着性が悪いことが分
かる。一方、本実施の形態2では、実施の形態1と同様
に連続プリント初期の定着性が格段に改善されており、
すべてのプリント枚数において良好な定着性を保ってい
ることが分かる。
ント初期の濃度低下率が大きく、定着性が悪いことが分
かる。一方、本実施の形態2では、実施の形態1と同様
に連続プリント初期の定着性が格段に改善されており、
すべてのプリント枚数において良好な定着性を保ってい
ることが分かる。
【0047】以上に述べた手段を用いることにより、ス
タンバイ中の機内昇温を上昇させることなく、連続プリ
ント初期に発生するローラ温度の落ち込みを低減するこ
とができるので、定着性を十分に確保しつつ高品位な画
像を提供できる。
タンバイ中の機内昇温を上昇させることなく、連続プリ
ント初期に発生するローラ温度の落ち込みを低減するこ
とができるので、定着性を十分に確保しつつ高品位な画
像を提供できる。
【0048】
【発明の効果】以上に述べた手段を用いることにより、
スタンバイ中の機内昇温を上昇させることなく、連続プ
リント初期に発生するローラ温度の落ち込みを低減する
ことができるので、定着性を十分に確保しつつ高品位な
画像を提供できる。
スタンバイ中の機内昇温を上昇させることなく、連続プ
リント初期に発生するローラ温度の落ち込みを低減する
ことができるので、定着性を十分に確保しつつ高品位な
画像を提供できる。
【図1】本発明の第1及び第2の実施の形態に用いた定
着装置の構成を示す概略断面図。
着装置の構成を示す概略断面図。
【図2】ローラの製品硬度と弾性層に用いるシリコーン
ゴムの硬度による定着性・光沢度・永久ひずみの発生具
合の比較図。
ゴムの硬度による定着性・光沢度・永久ひずみの発生具
合の比較図。
【図3】本発明の実施の形態1の温調シーケンスとロー
ラ温度の変化を表した概略図。
ラ温度の変化を表した概略図。
【図4】従来例の温調シーケンスとローラ温度の変化を
表した概略図。
表した概略図。
【図5】実施の形態1と従来例の温調シーケンスによる
定着性の比較図。
定着性の比較図。
【図6】本発明の実施の形態2の温調シーケンスとロー
ラ温度の変化を表した概略図。
ラ温度の変化を表した概略図。
【図7】実施の形態2と従来例の温調シーケンスによる
定着性の比較図。
定着性の比較図。
1 定着ローラ 2 加圧ローラ 1a,2a ハロゲンヒータ 1b,2b 芯金(Al) 1c,2c 弾性層(ジメチルシリコーンゴム) 1d,2d 離型層(PFAチューブ) 3 電源 4 ダイオード 5a,5b 温度検知素子(サーミスタ) 6 入り口ガイド 7 分離爪 8 排紙コロ T トナー P 記録材
Claims (8)
- 【請求項1】 記録材に画像を形成する像形成手段と、
設定温度を維持するように温度制御されており、記録材
に形成された画像を加熱する加熱体と、を有する画像形
成装置において、 プリント信号が入力した際、上記像形成手段は、上記加
熱体がプリント時の設定温度より低い所定温度に昇温し
た時に像形成を開始することを特徴とする画像形成装
置。 - 【請求項2】 上記画像形成装置は一枚の記録材に一色
の画像を形成するモノカラーモードと、一枚の記録材に
複数色の画像を形成するフルカラーモードを有し、上記
像形成手段は、モノカラーモードでプリント信号が入力
した際、上記加熱体がプリント時の設定温度より低い所
定温度に昇温した時に像形成を開始し、フルカラーモー
ドでプリント信号が入力した際はプリント信号の入力と
ほぼ同時に像形成を開始することを特徴とする請求項1
の画像形成装置。 - 【請求項3】 上記加熱体は上記像形成手段が像形成を
開始してから所定期間はその後よりも設定温度を高く保
つように制御されることを特徴とする請求項1の画像形
成装置。 - 【請求項4】 上記画像形成装置は設定温度に拘らず単
位時間当たりの出力枚数が一定であることを特徴とする
請求項3の画像形成装置。 - 【請求項5】 上記画像形成装置は上記像形成手段が像
形成を開始してから所定期間における単位時間当たりの
出力枚数がその後の出力枚数より少ないことを特徴とす
る請求項3の画像形成装置。 - 【請求項6】 上記画像形成装置は画像を担持する記録
材を挟持搬送する二つの加熱体を有し、この二つの加熱
体はいずれも弾性層を有することを特徴とする請求項1
の画像形成装置。 - 【請求項7】 上記加熱体はアスカーC硬度65°以下
であり、上記弾性層の厚みは2.5mm以下であること
を特徴とする請求項6の画像形成装置。 - 【請求項8】 上記弾性層に用いるゴム硬度がJISA
規格で5°以下であることを特徴とする請求項7の画像
形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10245213A JP2000075722A (ja) | 1998-08-31 | 1998-08-31 | 画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10245213A JP2000075722A (ja) | 1998-08-31 | 1998-08-31 | 画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000075722A true JP2000075722A (ja) | 2000-03-14 |
Family
ID=17130323
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10245213A Withdrawn JP2000075722A (ja) | 1998-08-31 | 1998-08-31 | 画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000075722A (ja) |
-
1998
- 1998-08-31 JP JP10245213A patent/JP2000075722A/ja not_active Withdrawn
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Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20051101 |