JP2000075079A - 水素濃度制御装置 - Google Patents
水素濃度制御装置Info
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- JP2000075079A JP2000075079A JP10244702A JP24470298A JP2000075079A JP 2000075079 A JP2000075079 A JP 2000075079A JP 10244702 A JP10244702 A JP 10244702A JP 24470298 A JP24470298 A JP 24470298A JP 2000075079 A JP2000075079 A JP 2000075079A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E30/00—Energy generation of nuclear origin
- Y02E30/30—Nuclear fission reactors
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- Structure Of Emergency Protection For Nuclear Reactors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】苛酷事故時の多量の水素発生による格納容器内
圧力上昇を抑制するため、原子炉格納容器内雰囲気ガス
から水素のみを選択的に原子炉格納容器外部に放出し、
事故後の格納容器内雰囲気ガスに含まれる水素及び酸素
を再結合させて可燃領域にいたらしめないことにある。 【解決手段】水素のみを透過する水素透過金属を用い、
原子炉格納容器の内部に発生する多量の水素およびその
他ガスの混合ガス雰囲気から水素のみを抽出し、原子炉
格納容器の外部に排出することにより、原子炉格納容器
の内部の水素濃度を減少させることができる。
圧力上昇を抑制するため、原子炉格納容器内雰囲気ガス
から水素のみを選択的に原子炉格納容器外部に放出し、
事故後の格納容器内雰囲気ガスに含まれる水素及び酸素
を再結合させて可燃領域にいたらしめないことにある。 【解決手段】水素のみを透過する水素透過金属を用い、
原子炉格納容器の内部に発生する多量の水素およびその
他ガスの混合ガス雰囲気から水素のみを抽出し、原子炉
格納容器の外部に排出することにより、原子炉格納容器
の内部の水素濃度を減少させることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軽水炉型原子力発
電所において、万一の苛酷事故を想定した時に、原子炉
格納容器内に発生が考えられる多量の水素の処理に係わ
り、特に水素透過金属製細管を有する水素濃度制御装置
に関する。
電所において、万一の苛酷事故を想定した時に、原子炉
格納容器内に発生が考えられる多量の水素の処理に係わ
り、特に水素透過金属製細管を有する水素濃度制御装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】原子力発電プラントにおいて、万一、原
子炉一次系配管等が破損した場合、原子炉を冷却するた
めの冷却材は配管破断箇所から原子炉格納容器内に蒸気
として放出され、原子炉圧力容器内の冷却材が減少す
る。このような冷却材喪失事故(以下、LOCA)にお
いては、非常用炉心冷却系(以下、ECCS)の自動起
動により、原子炉は冷却され、燃料破損には至らない。
しかし、仮想的なECCSの多重故障や全機能喪失などの苛
酷事故を考えると、水蒸気と燃料被覆管のジルコニウム
間の水−金属反応により、水素が多量に発生する。これ
らの水素と酸素は配管破断箇所から原子炉格納容器内に
放出される。
子炉一次系配管等が破損した場合、原子炉を冷却するた
めの冷却材は配管破断箇所から原子炉格納容器内に蒸気
として放出され、原子炉圧力容器内の冷却材が減少す
る。このような冷却材喪失事故(以下、LOCA)にお
いては、非常用炉心冷却系(以下、ECCS)の自動起
動により、原子炉は冷却され、燃料破損には至らない。
しかし、仮想的なECCSの多重故障や全機能喪失などの苛
酷事故を考えると、水蒸気と燃料被覆管のジルコニウム
間の水−金属反応により、水素が多量に発生する。これ
らの水素と酸素は配管破断箇所から原子炉格納容器内に
放出される。
【0003】設計基準事故を越える仮想的な苛酷事故時
に想定される水−金属反応による多量の水素の発生に対
しては、原子炉格納容器内の雰囲気を窒素置換している
ことにより可燃領域に至ることはない。しかし、原子炉
格納容器内の多量の水素は、事故収束の観点からは、原
子炉格納容器内の水素を処理せざるを得ない。
に想定される水−金属反応による多量の水素の発生に対
しては、原子炉格納容器内の雰囲気を窒素置換している
ことにより可燃領域に至ることはない。しかし、原子炉
格納容器内の多量の水素は、事故収束の観点からは、原
子炉格納容器内の水素を処理せざるを得ない。
【0004】設計基準事故を越えた苛酷事故時に想定さ
れる水−金属反応による多量の水素の発生に対しては、
特開昭58−135991号公報には格納容器内に水素の酸化触
媒を配置する例が開示され、特開平6−130170 号公報に
は格納容器内に触媒型水素反応材からなる水素濃度低減
材を配置する例が開示されている。また、特開平 4−10
4090号公報には、格納容器内の上部に薄板状の水素吸着
物質を吊り下げて水素を吸着し、水素を低減させるもの
が開示されているし、特開平4−34395号公報には、格納
容器ドライウェルやサプレッションチェンバ等に粉末状
の水素吸着金属を収容した水素吸着装置を設置する例が
示されている。
れる水−金属反応による多量の水素の発生に対しては、
特開昭58−135991号公報には格納容器内に水素の酸化触
媒を配置する例が開示され、特開平6−130170 号公報に
は格納容器内に触媒型水素反応材からなる水素濃度低減
材を配置する例が開示されている。また、特開平 4−10
4090号公報には、格納容器内の上部に薄板状の水素吸着
物質を吊り下げて水素を吸着し、水素を低減させるもの
が開示されているし、特開平4−34395号公報には、格納
容器ドライウェルやサプレッションチェンバ等に粉末状
の水素吸着金属を収容した水素吸着装置を設置する例が
示されている。
【0005】高速炉において、水素透過金属を用いて液
体金属ナトリウム中の水素を除去する例が、特開平4−2
994号公報、及び、特開平7−113898号公報に開示されて
いる。
体金属ナトリウム中の水素を除去する例が、特開平4−2
994号公報、及び、特開平7−113898号公報に開示されて
いる。
【0006】化学工業の分野では、水素透過金属が検討
されているが、使用温度は350℃以上である(Indust
rial & Engineering Chemistry Research,35,p530,19
96)。また、脱水素反応で生成する水素を水素透過材で
除去する例が、特開昭63−154629号公報に開示されてい
る。
されているが、使用温度は350℃以上である(Indust
rial & Engineering Chemistry Research,35,p530,19
96)。また、脱水素反応で生成する水素を水素透過材で
除去する例が、特開昭63−154629号公報に開示されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】圧力抑制型原子炉格納
容器を持つBWRにおいて、上記従来の技術に示した触
媒式の水素対策設備では、仮想的な苛酷事故時に多量に
水素のみが発生して格納容器内の圧力を上昇させる事象
が発生した場合、酸素がないため再結合ができずに水素
の除去が困難となる。また、水素を吸着させる方法で
は、水素吸着金属が多量に必要となり現実的でない。
容器を持つBWRにおいて、上記従来の技術に示した触
媒式の水素対策設備では、仮想的な苛酷事故時に多量に
水素のみが発生して格納容器内の圧力を上昇させる事象
が発生した場合、酸素がないため再結合ができずに水素
の除去が困難となる。また、水素を吸着させる方法で
は、水素吸着金属が多量に必要となり現実的でない。
【0008】また、高速炉や化学工業で使用される水素
透過材は高温・強制循環条件下であり、苛酷事故時条件
である格納容器内雰囲気温度180℃以下・自然循環条
件下では水素透過性能が低下し、水素除去が困難とな
る。
透過材は高温・強制循環条件下であり、苛酷事故時条件
である格納容器内雰囲気温度180℃以下・自然循環条
件下では水素透過性能が低下し、水素除去が困難とな
る。
【0009】苛酷事故時の多量の水素発生による格納容
器内圧力上昇を抑制し、原子炉格納容器内雰囲気ガスか
ら水素のみを選択的に原子炉格納容器外部に放出でき、
加えて、事故後の格納容器内雰囲気ガスに含まれる水素
及び酸素を再結合させることにより可燃領域にいたらし
めないことが可能な水素濃度制御装置を提供することに
ある。
器内圧力上昇を抑制し、原子炉格納容器内雰囲気ガスか
ら水素のみを選択的に原子炉格納容器外部に放出でき、
加えて、事故後の格納容器内雰囲気ガスに含まれる水素
及び酸素を再結合させることにより可燃領域にいたらし
めないことが可能な水素濃度制御装置を提供することに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題は以下の装置
を提供することにより達成できる。
を提供することにより達成できる。
【0011】仮想的な苛酷事故時に冷却水とジルコニウ
ムの反応により、原子炉格納容器内で多量に水素が発生
し、原子炉格納容器内の圧力の上昇を引き起こす。この
ため、第1手段として水素のみを透過する水素透過金属
を用い、原子炉格納容器の内部に発生する多量の水素お
よびその他ガスの混合ガス雰囲気から水素のみを抽出
し、原子炉格納容器の外部に排出することにより、原子
炉格納容器の内部の水素濃度を減少させることができ
る。
ムの反応により、原子炉格納容器内で多量に水素が発生
し、原子炉格納容器内の圧力の上昇を引き起こす。この
ため、第1手段として水素のみを透過する水素透過金属
を用い、原子炉格納容器の内部に発生する多量の水素お
よびその他ガスの混合ガス雰囲気から水素のみを抽出
し、原子炉格納容器の外部に排出することにより、原子
炉格納容器の内部の水素濃度を減少させることができ
る。
【0012】水素の透過量は水素透過金属の表面積に比
例するので、第2手段は限られた空間に設置する水素透
過金属として細管を用いることである。また、細管表面
にパラジウムをコーティングすることにより、設計基準
事故時や仮想的な苛酷事故時の初期段階で、水素・酸素
が共存する場合は、パラジウムの触媒作用により水素・
酸素は再結合して水となり、水素濃度を低減できる。
例するので、第2手段は限られた空間に設置する水素透
過金属として細管を用いることである。また、細管表面
にパラジウムをコーティングすることにより、設計基準
事故時や仮想的な苛酷事故時の初期段階で、水素・酸素
が共存する場合は、パラジウムの触媒作用により水素・
酸素は再結合して水となり、水素濃度を低減できる。
【0013】パラジウムより水素透過性能が高い水素透
過金属としては、タンタル(Ta),バナジウム
(V),ジルコニウム(Zr),ニオブ(Nb)などが
ある。また、バナジウム−ニッケル(V−Ni)などの
合金も水素透過性能がある。水素は水素透過金属表面で
水素原子に解離し、水素原子が金属内を拡散していき、
反対側の表面で水素原子が結合して水素として放出され
る。水素の表面吸着は速い過程なので、金属内での水素
原子の拡散が律速となり、水素透過性能に温度依存性が
現れる。
過金属としては、タンタル(Ta),バナジウム
(V),ジルコニウム(Zr),ニオブ(Nb)などが
ある。また、バナジウム−ニッケル(V−Ni)などの
合金も水素透過性能がある。水素は水素透過金属表面で
水素原子に解離し、水素原子が金属内を拡散していき、
反対側の表面で水素原子が結合して水素として放出され
る。水素の表面吸着は速い過程なので、金属内での水素
原子の拡散が律速となり、水素透過性能に温度依存性が
現れる。
【0014】水素透過金属の中で配管に加工しやすい金
属は、TaとNbである。水素が多量に放出される状態
での格納容器内の雰囲気温度は、100〜180℃程度
と評価されている。Nbは約100℃、水素分圧約 0.
1Paで相変化を起こして脆化するので、苛酷事故条件
に最適なTaの水素透過率を求めた。ここで、水素透過
率(Per)は、次式で示した水素透過流束(flu
x)の係数として定義される。
属は、TaとNbである。水素が多量に放出される状態
での格納容器内の雰囲気温度は、100〜180℃程度
と評価されている。Nbは約100℃、水素分圧約 0.
1Paで相変化を起こして脆化するので、苛酷事故条件
に最適なTaの水素透過率を求めた。ここで、水素透過
率(Per)は、次式で示した水素透過流束(flu
x)の係数として定義される。
【0015】
【数1】 flux=(Pout 1/2−Pin 1/2)(Per)/δ …(数1) ここで、P:水素分圧,δ:透過厚さ(=金属管肉
厚),(Per)/δ:水素透過全抵抗Rの逆数。図2
に示すように、水素透過流束は水素分圧の平方根に比例
する。図3に、水素透過率の温度依存性を示す。100
〜160℃の温度範囲では、水素透過率は温度とともに
増加し、160℃以上でほぼ一定値となる。この温度依
存性は、パラジウムとタンタル内の水素拡散に起因して
いる。
厚),(Per)/δ:水素透過全抵抗Rの逆数。図2
に示すように、水素透過流束は水素分圧の平方根に比例
する。図3に、水素透過率の温度依存性を示す。100
〜160℃の温度範囲では、水素透過率は温度とともに
増加し、160℃以上でほぼ一定値となる。この温度依
存性は、パラジウムとタンタル内の水素拡散に起因して
いる。
【0016】水素透過全抵抗Rは、パラジウム内の水素
透過抵抗R(Pd)とタンタル内の水素透過抵抗R(T
a)を用いて次式で表わせる。
透過抵抗R(Pd)とタンタル内の水素透過抵抗R(T
a)を用いて次式で表わせる。
【0017】
【数2】 1/R=1/R(Pd)+1/R(Ta) =Per(Pd)/δ(Pd)+Per(Ta)/δ(Ta) …(数2) ここで、δ(Pd):パラジウム被覆厚さ,δ(T
a):タンタル材肉厚。
a):タンタル材肉厚。
【0018】いま、パラジウム被覆により水素透過率を
減少させないためには、パラジウム内の水素透過流速は
タンタル内の水素透過流速以上でなければならない。す
なわち、次式が成立する。
減少させないためには、パラジウム内の水素透過流速は
タンタル内の水素透過流速以上でなければならない。す
なわち、次式が成立する。
【0019】
【数3】 flux(Ta)≦flux(Pd) flux(Ta)/(Pout 1/2−Pin 1/2)≦flux(Pd)/(Pout 1/2 −Pin 1/2) 1/R(Ta)≦1/R(Pd) Per(Ta)/δ(Ta)≦Per(Pd)/δ(Pd) δ(Pd)≦δ(Ta)*Per(Pd)/Per(Ta) …(数
3) 図3に示す温度依存性のデータを用いると、Per(P
d)/Per(Ta)=0.0065が選られる。
3) 図3に示す温度依存性のデータを用いると、Per(P
d)/Per(Ta)=0.0065が選られる。
【0020】そこで、第3手段としてパラジウムの被覆
厚を上式以下とすることにより、水素透過率を減少させ
ずに金属表面の酸化を防止できるとともに、パラジウム
表面での水素・酸素の再結合反応により金属温度を上昇
させて水素を効率よく透過させることができる。実際、
図4に示すように、パラジウムコーティング厚さを厚く
すると、水素透過率は減少する。
厚を上式以下とすることにより、水素透過率を減少させ
ずに金属表面の酸化を防止できるとともに、パラジウム
表面での水素・酸素の再結合反応により金属温度を上昇
させて水素を効率よく透過させることができる。実際、
図4に示すように、パラジウムコーティング厚さを厚く
すると、水素透過率は減少する。
【0021】仮想的な苛酷事故時の格納容器内は、水素
・水蒸気・窒素・酸素の他にエアロゾルなどが存在す
る。このため、第4手段として、水素透過金属製細管を
格納容器上部にほぼ水平に設置することにより、細管に
エアロゾルなどが付着するのを防止でき、また、格納容
器上部ほど温度が高く、水素も溜まりやすいので水素を
効率よく除去できる。
・水蒸気・窒素・酸素の他にエアロゾルなどが存在す
る。このため、第4手段として、水素透過金属製細管を
格納容器上部にほぼ水平に設置することにより、細管に
エアロゾルなどが付着するのを防止でき、また、格納容
器上部ほど温度が高く、水素も溜まりやすいので水素を
効率よく除去できる。
【0022】第5手段は、水素透過金属製細管の出口部
に隔離弁を少なくとも2個以上設け、隔離弁の上流側に
水素脆化されやすい金属を用いたラプチャディスクを設
ける構成とする。これにより、弁の誤動作を防止できる
とともに、水素が透過してラプチャディスクを破損した
場合にのみ水素を放出できるようにして信頼性を向上さ
せることができる。細管出口部の温度はほぼ大気温度な
ので、約20℃で水素分圧が少なくても脆化する金属を
ラプチャディスクに用いる。このような金属/合金とし
て、Nb,V,Mg,Mg2Ni,Mg2Cu,TiCo,Ti
Fe0.5Co0.5,LaCo5,Pdなどがある。
に隔離弁を少なくとも2個以上設け、隔離弁の上流側に
水素脆化されやすい金属を用いたラプチャディスクを設
ける構成とする。これにより、弁の誤動作を防止できる
とともに、水素が透過してラプチャディスクを破損した
場合にのみ水素を放出できるようにして信頼性を向上さ
せることができる。細管出口部の温度はほぼ大気温度な
ので、約20℃で水素分圧が少なくても脆化する金属を
ラプチャディスクに用いる。このような金属/合金とし
て、Nb,V,Mg,Mg2Ni,Mg2Cu,TiCo,Ti
Fe0.5Co0.5,LaCo5,Pdなどがある。
【0023】第6手段として、水素透過金属製細管の一
端にドレインラインを設置することにより、細管内部の
パラジウム表面で水素・酸素が再結合して生成する水を
除去でき、水素透過金属の性能劣化を防止できる。
端にドレインラインを設置することにより、細管内部の
パラジウム表面で水素・酸素が再結合して生成する水を
除去でき、水素透過金属の性能劣化を防止できる。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の具体的実施例を図1,図
6及び図7を用いて以下に説明する。
6及び図7を用いて以下に説明する。
【0025】図1は沸騰水型原子力発電所の原子炉格納
容器内部に水素透過装置を設置した水素濃度制御装置を
備えた原子炉格納容器の一例である。原子炉格納容器1
は原子炉圧力容器4が設置されていて通常乾燥状態にあ
るドライウェル(以下、D/W)2と圧力抑制プールを
持つサプレッションチャンバー(以下、S/C)3に分
けられる。D/W2内には水素透過装置7が設置されて
いる。水素透過装置7内に円筒管の水素透過金属6を束
ね、その一端部を水素排出配管8に接続してある。
容器内部に水素透過装置を設置した水素濃度制御装置を
備えた原子炉格納容器の一例である。原子炉格納容器1
は原子炉圧力容器4が設置されていて通常乾燥状態にあ
るドライウェル(以下、D/W)2と圧力抑制プールを
持つサプレッションチャンバー(以下、S/C)3に分
けられる。D/W2内には水素透過装置7が設置されて
いる。水素透過装置7内に円筒管の水素透過金属6を束
ね、その一端部を水素排出配管8に接続してある。
【0026】水素排出配管8には2個の隔離弁10と、
隔離弁10の上流側にラプチャディスク9が設置されて
いる。水素透過金属を束ねたもう一端にはドレインライ
ン12が設置されており、ラプチャディスク9を経てS
/C3の圧力抑制プールに入っている。原子炉格納容器
1内に充満する水素は円筒管の水素透過金属6の外側か
ら内側に透過し、水素排出配管8を通って原子炉格納容
器1外部へと導かれる。
隔離弁10の上流側にラプチャディスク9が設置されて
いる。水素透過金属を束ねたもう一端にはドレインライ
ン12が設置されており、ラプチャディスク9を経てS
/C3の圧力抑制プールに入っている。原子炉格納容器
1内に充満する水素は円筒管の水素透過金属6の外側か
ら内側に透過し、水素排出配管8を通って原子炉格納容
器1外部へと導かれる。
【0027】数1を用いると、水素透過による原子炉格
納容器1内の圧力Pは次式で表せる。
納容器1内の圧力Pは次式で表せる。
【0028】
【数4】 P=〔P0 0.5−(Per)t/(2δ)〕2 …(数4) ここで、tは経過時間を示す。いま、水素透過金属6と
して外径10mm、肉厚0.1mm のTa管を用いる。管の
内外表面のPd被覆厚さは、次式より内外2面あるので
約0.3μmとなる。
して外径10mm、肉厚0.1mm のTa管を用いる。管の
内外表面のPd被覆厚さは、次式より内外2面あるので
約0.3μmとなる。
【0029】
【数5】 δ(Pd)≦δ(Ta)*Per(Pd)/Per(Ta) δ(Pd)≦0.0065*100 =0.65(μm) …(数5) この配管の全長を約3000mとすると、図5に示すよ
うに、原子炉格納容器1内の水素の分圧を24時間で約
半分にできる。水素透過装置7は直径 1.1m、長さ3
mで、中に長さ3mのTa管が約1000本を束ねてあ
る。各配管の一端は水素排出配管8に、もう一端はドレ
インライン12に接続してある。水素透過装置7の断面
積と全Ta管の断面積比は約0.09 で、水素が流れる
十分なスペースがある。水素透過装置7は原子炉格納容
器1の上部空間に横置きに設置され、水素排出配管8側
がドレインライン12より高くなっている。また、水素
排出配管8は、上り勾配となっている。
うに、原子炉格納容器1内の水素の分圧を24時間で約
半分にできる。水素透過装置7は直径 1.1m、長さ3
mで、中に長さ3mのTa管が約1000本を束ねてあ
る。各配管の一端は水素排出配管8に、もう一端はドレ
インライン12に接続してある。水素透過装置7の断面
積と全Ta管の断面積比は約0.09 で、水素が流れる
十分なスペースがある。水素透過装置7は原子炉格納容
器1の上部空間に横置きに設置され、水素排出配管8側
がドレインライン12より高くなっている。また、水素
排出配管8は、上り勾配となっている。
【0030】原子炉格納容器1内は、仮想的な苛酷事故
時には、酸素・水素・水蒸気・窒素とエアロゾルが主に
充満する。原子炉格納容器1内の温度は約120℃だ
が、上部ほど温度が高く自然循環が生じている。この自
然循環流により、水素は水素透過金属6に接触する。初
期には酸素が共存するため、水素透過金属6表面にコー
ティングしたPdにより、水素は酸素と再結合する。
時には、酸素・水素・水蒸気・窒素とエアロゾルが主に
充満する。原子炉格納容器1内の温度は約120℃だ
が、上部ほど温度が高く自然循環が生じている。この自
然循環流により、水素は水素透過金属6に接触する。初
期には酸素が共存するため、水素透過金属6表面にコー
ティングしたPdにより、水素は酸素と再結合する。
【0031】この反応は発熱反応のため、水素透過金属
6の温度は上昇し、再結合反応と自然循環が促進され
る。原子炉格納容器1内の酸素が消費されると、水素透
過金属6を通して水素が水素透過金属6配管表面から配
管内部へ移動する。水素の透過も発熱過程なので、水素
透過金属6の温度は下がらない。水素透過金属6配管内
は空気なので、配管内の酸素が消費されるまで、配管内
面の表面にコーティングしてあるPdにより、水素・酸
素の再結合がおこる。
6の温度は上昇し、再結合反応と自然循環が促進され
る。原子炉格納容器1内の酸素が消費されると、水素透
過金属6を通して水素が水素透過金属6配管表面から配
管内部へ移動する。水素の透過も発熱過程なので、水素
透過金属6の温度は下がらない。水素透過金属6配管内
は空気なので、配管内の酸素が消費されるまで、配管内
面の表面にコーティングしてあるPdにより、水素・酸
素の再結合がおこる。
【0032】この反応も発熱反応なので、水素透過金属
6の温度は上昇する。この際生成する水は、水素透過金
属6配管温度が100℃以上なので、水蒸気となる。水
素透過金属6配管内の酸素が消費されても水素は透過す
るので、配管内の水素濃度は増加する。ラプチャディス
ク9は、水素脆化しやすいNbでできている。水素透過
金属6配管内の水素分圧が0.1Pa 程度を超えると、
Nbは水素脆化しもろくなる。
6の温度は上昇する。この際生成する水は、水素透過金
属6配管温度が100℃以上なので、水蒸気となる。水
素透過金属6配管内の酸素が消費されても水素は透過す
るので、配管内の水素濃度は増加する。ラプチャディス
ク9は、水素脆化しやすいNbでできている。水素透過
金属6配管内の水素分圧が0.1Pa 程度を超えると、
Nbは水素脆化しもろくなる。
【0033】このため、水素透過金属6配管内の水素分
圧が更に増加すると、ラプチャディスク9は破損する。
2個の隔離弁10を開くと、透過した水素のみが放出さ
れる。水素の透過効率は、水素・酸素の再結合反応の発
熱作用により配管温度が上昇して、水素透過率が増加
し、水素透過効率が向上する。また、配管内面で水素・
酸素の再結合で生成した水は圧力抑制プールに放出され
る。
圧が更に増加すると、ラプチャディスク9は破損する。
2個の隔離弁10を開くと、透過した水素のみが放出さ
れる。水素の透過効率は、水素・酸素の再結合反応の発
熱作用により配管温度が上昇して、水素透過率が増加
し、水素透過効率が向上する。また、配管内面で水素・
酸素の再結合で生成した水は圧力抑制プールに放出され
る。
【0034】このようにラプチャディスク9があること
により、水素発生時のみラプチャディスク9が破損する
ので、隔離弁10を誤動作で開けてもラプチャディスク
9は破損せず、格納容器を隔離できる。ラプチャディス
ク9の代わりに、水素濃度計を設置しても隔離弁10の
誤動作を防止できる。
により、水素発生時のみラプチャディスク9が破損する
ので、隔離弁10を誤動作で開けてもラプチャディスク
9は破損せず、格納容器を隔離できる。ラプチャディス
ク9の代わりに、水素濃度計を設置しても隔離弁10の
誤動作を防止できる。
【0035】本実施例では水素透過装置7を1台設置し
たが、原子炉格納容器1内の空間に数台設置しても構わ
ない。この場合、一つの水素透過装置7は小型となる
が、設置場所が分散するため、水素の除去効率は同等で
ある。設置する場所は配管破断水やスプレー水が直接か
からない場所、または、水素透過金属6をケーシングな
どで覆う構造とする。
たが、原子炉格納容器1内の空間に数台設置しても構わ
ない。この場合、一つの水素透過装置7は小型となる
が、設置場所が分散するため、水素の除去効率は同等で
ある。設置する場所は配管破断水やスプレー水が直接か
からない場所、または、水素透過金属6をケーシングな
どで覆う構造とする。
【0036】また、本実施例では水素透過装置7を原子
炉格納容器1上部に水平に設置しているため、水素透過
金属6配管の上部はエアロゾルが付着しにくく、水素透
過効率を減少させない。水素透過装置7を垂直に設置し
ても、水素透過金属6配管の温度の方が周囲温度よりも
高いためエアロゾルは付着しにくいが、水素の除去効率
を向上させるには分散させて設置した方がよい。
炉格納容器1上部に水平に設置しているため、水素透過
金属6配管の上部はエアロゾルが付着しにくく、水素透
過効率を減少させない。水素透過装置7を垂直に設置し
ても、水素透過金属6配管の温度の方が周囲温度よりも
高いためエアロゾルは付着しにくいが、水素の除去効率
を向上させるには分散させて設置した方がよい。
【0037】水の放射線分解により原子炉格納容器1内
に酸素が増加しても、水素透過金属6の表面にコーティ
ングしたPdにより水素・酸素は再結合するので、原子
炉格納容器1内の水素濃度を低減させ、水素の急速な燃
焼を発生させることなく事故を収束させることができ
る。
に酸素が増加しても、水素透過金属6の表面にコーティ
ングしたPdにより水素・酸素は再結合するので、原子
炉格納容器1内の水素濃度を低減させ、水素の急速な燃
焼を発生させることなく事故を収束させることができ
る。
【0038】図6は、水素透過装置7として水素透過金
属6配管を原子炉格納容器上部空間に環状に設置した一
例である。水素透過金属6として直径10mm、肉厚 0.
1mmのTa管を用い、管の内外表面をPdで厚さ 0.3
μmコーティングしてある。原子炉格納容器1内で約4
8周分で全長約3000mである。各周の水素透過金属
6はお互いに接続し、一番上部の水素透過金属6配管は
水素排出配管8に、一番下部の水素透過金属6配管はド
レインライン12に接続してある。水素排出配管8には
2個の隔離弁10と、隔離弁10の上流側にラプチャデ
ィスク9が設置されている。ドレインライン12は、ラ
プチャディスク9を経てS/C3の圧力抑制プールに入
っている。原子炉格納容器1内に充満する水素は円筒管
の水素透過金属6の外側から内側に透過し、水素排出配
管8を通って原子炉格納容器1外部へと導かれる。
属6配管を原子炉格納容器上部空間に環状に設置した一
例である。水素透過金属6として直径10mm、肉厚 0.
1mmのTa管を用い、管の内外表面をPdで厚さ 0.3
μmコーティングしてある。原子炉格納容器1内で約4
8周分で全長約3000mである。各周の水素透過金属
6はお互いに接続し、一番上部の水素透過金属6配管は
水素排出配管8に、一番下部の水素透過金属6配管はド
レインライン12に接続してある。水素排出配管8には
2個の隔離弁10と、隔離弁10の上流側にラプチャデ
ィスク9が設置されている。ドレインライン12は、ラ
プチャディスク9を経てS/C3の圧力抑制プールに入
っている。原子炉格納容器1内に充満する水素は円筒管
の水素透過金属6の外側から内側に透過し、水素排出配
管8を通って原子炉格納容器1外部へと導かれる。
【0039】本実施例では、水素透過金属6配管が原子
炉格納容器1上部に均一に分布することになり、水素を
均等に原子炉格納容器1から除去できる。酸素が水素と
共存すれば、水素透過金属6配管表面にコーディングし
たPdの触媒作用により水素・酸素を再結合させて水に
する。酸素がなくなれば、水素のみが水素透過金属6配
管を介して原子炉格納容器1外へ排出、もしくは、配管
内面のPdの触媒作用で水素は空気中の酸素と再結合す
る。
炉格納容器1上部に均一に分布することになり、水素を
均等に原子炉格納容器1から除去できる。酸素が水素と
共存すれば、水素透過金属6配管表面にコーディングし
たPdの触媒作用により水素・酸素を再結合させて水に
する。酸素がなくなれば、水素のみが水素透過金属6配
管を介して原子炉格納容器1外へ排出、もしくは、配管
内面のPdの触媒作用で水素は空気中の酸素と再結合す
る。
【0040】図7は沸騰水型原子力発電所の原子炉格納
容器1の外部に水素回収容器17を設置し、水素透過金
属6により抽出した水素を原子炉施設の外部に放出する
構成とした水素濃度制御装置の一例である。原子炉格納
容器1内で事故時に水素が発生した場合、あるいは、水
の放射線分解により水素と酸素が発生した場合、水素な
どを含む原子炉格納容器1内の雰囲気ガスは送風機15
を用いて吸気配管14を介して水素透過金属6配管へ導
かれる。
容器1の外部に水素回収容器17を設置し、水素透過金
属6により抽出した水素を原子炉施設の外部に放出する
構成とした水素濃度制御装置の一例である。原子炉格納
容器1内で事故時に水素が発生した場合、あるいは、水
の放射線分解により水素と酸素が発生した場合、水素な
どを含む原子炉格納容器1内の雰囲気ガスは送風機15
を用いて吸気配管14を介して水素透過金属6配管へ導
かれる。
【0041】本実施例では、水素は水素透過金属6配管
の内側から外側に透過する。水素以外の残留ガスは排気
配管16を通ってS/C3へ排出される。透過した水素
は、水素回収容器17で回収され、水素排出配管8を経
て排出される。また、水素回収容器17には、水素・酸
素再結合反応で生成する水を除去するドレインライン1
2が接続してある。
の内側から外側に透過する。水素以外の残留ガスは排気
配管16を通ってS/C3へ排出される。透過した水素
は、水素回収容器17で回収され、水素排出配管8を経
て排出される。また、水素回収容器17には、水素・酸
素再結合反応で生成する水を除去するドレインライン1
2が接続してある。
【0042】吸気配管14及び排気配管16には各々2
台の隔離弁10を設置し、それぞれの隔離弁間にフラン
ジ11を設け、原子炉格納容器1部と水素処理装置13
を切り放せる構造とし、複数の原子炉格納容器に対して
共用できる構造とする。
台の隔離弁10を設置し、それぞれの隔離弁間にフラン
ジ11を設け、原子炉格納容器1部と水素処理装置13
を切り放せる構造とし、複数の原子炉格納容器に対して
共用できる構造とする。
【0043】水素排出配管8とドレインライン12にも
隔離弁10を設置してあるが、排出されるのは水素と水
だけなので省略可能である。
隔離弁10を設置してあるが、排出されるのは水素と水
だけなので省略可能である。
【0044】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、苛酷事
故時に冷却水と燃料被覆管との水−金属反応により発生
する多量の水素を、事故時に発生する放射性核分裂生成
物を原子炉格納容器の外部に放出することなしに、短期
間に効果的に除去することが可能となる。水素を除去す
るのに可動部のない水素透過金属を利用するため信頼性
が高い。また、水素透過器の形態に制約が少ないため、
本設備を設置する際の他の機器配置に対する影響が少な
い。
故時に冷却水と燃料被覆管との水−金属反応により発生
する多量の水素を、事故時に発生する放射性核分裂生成
物を原子炉格納容器の外部に放出することなしに、短期
間に効果的に除去することが可能となる。水素を除去す
るのに可動部のない水素透過金属を利用するため信頼性
が高い。また、水素透過器の形態に制約が少ないため、
本設備を設置する際の他の機器配置に対する影響が少な
い。
【0045】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
の発明に加えて、金属表面をPdコーティングすること
で、経年劣化がなく保守、点検が容易な構造とすること
ができる。また、水素透過金属を細管とすることによ
り、限られた体積内で水素を透過する面積を大きくで
き、耐圧を高めることが可能となる。
の発明に加えて、金属表面をPdコーティングすること
で、経年劣化がなく保守、点検が容易な構造とすること
ができる。また、水素透過金属を細管とすることによ
り、限られた体積内で水素を透過する面積を大きくで
き、耐圧を高めることが可能となる。
【0046】請求項3に記載の発明によれば、請求項1
の発明に加えて、水素拡散の律速となるPdコーティン
グ厚を薄くすることにより、水素透過効率を高めること
が可能となる。また、Pd表面での水素・酸素再結合反
応の発熱により、水素透過金属の温度を増加でき、水素
透過効率を向上できる。
の発明に加えて、水素拡散の律速となるPdコーティン
グ厚を薄くすることにより、水素透過効率を高めること
が可能となる。また、Pd表面での水素・酸素再結合反
応の発熱により、水素透過金属の温度を増加でき、水素
透過効率を向上できる。
【0047】請求項4に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の効果に加えて、水素透過金属配管を格納
容器上部に水平に設置することで、水素とともに発生す
るエアロゾルの付着を最小限に押さえることが可能とな
る。
に記載の発明の効果に加えて、水素透過金属配管を格納
容器上部に水平に設置することで、水素とともに発生す
るエアロゾルの付着を最小限に押さえることが可能とな
る。
【0048】請求項5に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の効果に加えて、水素脆化性のラプチャデ
ィスクにより、隔離弁の誤動作を防止できる。
に記載の発明の効果に加えて、水素脆化性のラプチャデ
ィスクにより、隔離弁の誤動作を防止できる。
【0049】請求項6に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の効果に加えて、水素透過金属配管内で水
素・酸素を再結合させることにより、水素処理の安全性
を向上できる。
に記載の発明の効果に加えて、水素透過金属配管内で水
素・酸素を再結合させることにより、水素処理の安全性
を向上できる。
【図1】本発明の一実施例を示す水素濃度制御装置の系
統図である。
統図である。
【図2】本発明の基となった試験の結果を示す特性図で
ある。
ある。
【図3】本発明の基となった試験の別の結果を示す特性
図である。
図である。
【図4】本発明の基となった試験の別の結果を示す特性
図である。
図である。
【図5】本発明の効果の一例を示す図である。
【図6】本発明の別の実施例を示す水素濃度制御装置の
系統図である。
系統図である。
【図7】本発明の別の実施例を示す水素濃度制御装置の
系統図である。
系統図である。
1…原子炉格納容器、2…ドライウェル、3…サプレッ
ションチャンバー、4…原子炉圧力容器、5…破断孔、
6…水素透過金属、7…水素透過器、8…水素排出配
管、9…ラプチャディスク、10…隔離弁、11…フラ
ンジ、12…ドレインライン、13…水素処理装置、1
4…吸気配管、15…送風機、16…排気配管、17…
水素回収容器。
ションチャンバー、4…原子炉圧力容器、5…破断孔、
6…水素透過金属、7…水素透過器、8…水素排出配
管、9…ラプチャディスク、10…隔離弁、11…フラ
ンジ、12…ドレインライン、13…水素処理装置、1
4…吸気配管、15…送風機、16…排気配管、17…
水素回収容器。
Claims (6)
- 【請求項1】原子炉圧力容器を内包する原子炉格納容器
において、水素ガスのみを透過する金属(以下、水素透
過金属)を用いて、前記原子炉格納容器の内部で発生し
た水素を前記原子炉格納容器の外部へ抽出し、前記原子
炉格納容器の内部の水素濃度を低減することを特徴とす
る水素濃度制御装置。 - 【請求項2】請求項1に記載の水素濃度制御装置におい
て、前記水素透過金属としてタンタル材を用い、タンタ
ル材の表面にパラジウムを被覆し、前記水素透過金属の
表面積を多くする細管構成としたことを特徴とする水素
濃度制御装置。 - 【請求項3】請求項1又は請求項2に記載の水素濃度制
御装置において、前記パラジウムを前記細管の内外面に
被覆し、その厚さを前記パラジウムと前記タンタルの水
素透過率比(Per(Pd)/Per(Ta))に前記タン
タル材肉厚を掛けた厚さ以下とすることを特徴とする水
素濃度制御装置。 - 【請求項4】請求項1又は請求項2に記載の水素濃度制
御装置において、前記細管を格納容器の上部に角度を持
たせて設置することを特徴とする水素濃度制御装置。 - 【請求項5】請求項1又は請求項2に記載の水素濃度制
御装置において、前記細管の出口に隔離弁を少なくとも
2個以上設け、その上流側に水素脆化されやすい金属を
用いたラプチャディスクを設置することを特徴とする水
素濃度制御装置。 - 【請求項6】請求項1,請求項2,請求項5のいずれか
1項に記載の水素濃度制御装置において、前記細管の一
端に前記格納容器内のプールに接続するドレインライン
を設置することを特徴とする水素濃度制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10244702A JP2000075079A (ja) | 1998-08-31 | 1998-08-31 | 水素濃度制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10244702A JP2000075079A (ja) | 1998-08-31 | 1998-08-31 | 水素濃度制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000075079A true JP2000075079A (ja) | 2000-03-14 |
Family
ID=17122666
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10244702A Pending JP2000075079A (ja) | 1998-08-31 | 1998-08-31 | 水素濃度制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000075079A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100488244B1 (ko) * | 2002-04-09 | 2005-05-06 | 재단법인서울대학교산학협력재단 | 가압 경수형 원자력 발전소의 원자로 냉각 계통구조재료의 내부식성 향상을 위해 냉각수 내의 수소기체를 고 농도로 주입하는 격막구조설비와 저 농도로주입하는 장치 및 그러한 격막구조설비 및 장치를 이용한냉각수 내의 수소 기체 주입 방법 |
CN106847349A (zh) * | 2016-11-25 | 2017-06-13 | 深圳中广核工程设计有限公司 | 核电站一回路冷却剂高压加氢系统 |
JP2021076460A (ja) * | 2019-11-08 | 2021-05-20 | 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 | 原子力発電プラント |
RU2794150C1 (ru) * | 2019-07-03 | 2023-04-12 | Фраматом Гмбх | Система гидрирования для реактора с водой под давлением и соответствующий способ |
-
1998
- 1998-08-31 JP JP10244702A patent/JP2000075079A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100488244B1 (ko) * | 2002-04-09 | 2005-05-06 | 재단법인서울대학교산학협력재단 | 가압 경수형 원자력 발전소의 원자로 냉각 계통구조재료의 내부식성 향상을 위해 냉각수 내의 수소기체를 고 농도로 주입하는 격막구조설비와 저 농도로주입하는 장치 및 그러한 격막구조설비 및 장치를 이용한냉각수 내의 수소 기체 주입 방법 |
CN106847349A (zh) * | 2016-11-25 | 2017-06-13 | 深圳中广核工程设计有限公司 | 核电站一回路冷却剂高压加氢系统 |
RU2794150C1 (ru) * | 2019-07-03 | 2023-04-12 | Фраматом Гмбх | Система гидрирования для реактора с водой под давлением и соответствующий способ |
JP2021076460A (ja) * | 2019-11-08 | 2021-05-20 | 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 | 原子力発電プラント |
JP7348814B2 (ja) | 2019-11-08 | 2023-09-21 | 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 | 原子力発電プラント |
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