JP2000074930A - 走査型プローブ顕微鏡に用いる超短パルス高電圧発生装置 - Google Patents

走査型プローブ顕微鏡に用いる超短パルス高電圧発生装置

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JP2000074930A
JP2000074930A JP10242991A JP24299198A JP2000074930A JP 2000074930 A JP2000074930 A JP 2000074930A JP 10242991 A JP10242991 A JP 10242991A JP 24299198 A JP24299198 A JP 24299198A JP 2000074930 A JP2000074930 A JP 2000074930A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 電荷量を制御した1ns以下の高電圧極短パ
ルスを探針に印加することができる走査型プローブ顕微
鏡に用いる超短パルス高電圧発生装置を提供する。 【解決手段】 探針4の近傍に金属極板と絶縁体による
微小容量部16を設け、主同軸ケーブル14とインピー
ダンス整合が取れた正負切り換え可能な高電圧の充電・
放電回路を備えた高電圧超短パルス用電源ユニット2を
有し、主同軸ケーブル14の先端において高電圧を印加
する中心導体14Aを探針とは絶縁された容量部の金属
極板17に接続するとともに、容量部の金属極板17に
蓄積した正電荷を放電し、探針と電気的に接続されたも
う一方の電極に蓄積された負電荷を探針に印加してなる
こと、又は反対に蓄積した負電荷を放電し、正電荷を探
針に印加してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走査型プローブ顕
微鏡に用いる超短パルス高電圧発生装置に係わり、更に
詳しくは走査型プローブ顕微鏡において試料表面を原子
レベルで観察することができる本来の機能に加え、表面
原子一個毎の三次元的原子核座標の決定、元素分析及び
化学結合状態分析を行うことができるように、探針から
高運動エネルギーの電子を試料表面原子に照射して、オ
ージェ電子や特性X線を検出するための超短パルス高電
圧発生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の元素分析、化学結合状態分析技術
の中で最も微小面積・極表面層分析が可能なものは走査
型オージェ電子分光法であるが、最新の技術でも直径数
10nm、深さ数nmの測定領域となっており、表面原
子一個一個を測定することはできない。
【0003】一方、走査型トンネル顕微鏡(STM)や
原子間力顕微鏡(AFM)等の走査型プローブ顕微鏡
(SPM)では、原子オーダーの実空間分解能がある
が、その計測結果の解釈は必ずしも容易ではない。走査
型トンネル顕微鏡は、10Å程度の間隔に配した探針と
試料間にバイアス電圧を印加し、探針と試料間の間隔
(Z方向)をピエゾ素子で制御して両者間に流れるトン
ネル電流を一定に維持しながら、探針を試料表面の凹凸
に沿って走査(XY面)することにより、Z方向ピエゾ
素子の制御電圧から試料表面の原子像を描き出すことが
できるものである。また、走査型原子間力顕微鏡は、バ
ネ定数の小さい「てこ」の先端に設けた探針と試料との
間隔を、両者間に原子間力(斥力)が作用する程度(2
〜3Å)に接近させ、試料表面の凹凸に沿って探針を走
査することによって、試料表面の凹凸に応じて「てこ」
が変形し、この原子オーダーの変形をSTMやレーザー
光反射測定法、あるいは光干渉測定法によって測定して
試料表面の原子像を描き出すことができるものである。
【0004】半導体や金属等の化学的性質は、バルクよ
りもむしろ表面における特性(原子構造や電子状態等)
が重要な役割を果たしている。現在、原子レベルの空間
分解能で表面の特性を解明しようと、多くの研究者によ
って理論的、実験的に研究が進められている。その中で
もSTMを使った研究では、表面の幾何学的構造に関し
て原子レベルの空間分解能で計測が行われ、成果が挙げ
られている。しかし、STMでは表面原子の元素分析が
できないため、表面に異種原子がある場合はSTM像か
ら表面構造を厳密に理解することはできない。
【0005】そこで、本発明者は、特開平8−1789
34号公報(走査型プローブ顕微鏡による元素分析法)
にて、走査型プローブ顕微鏡、特に走査型トンネル顕微
鏡(STM)を用いて試料表面の測定中に、表面上の任
意の点において、探針から高運動エネルギー(50eV
以上)の電子を試料表面原子に照射し、その原子からオ
ージェ電子及び特性X線を発生させ、それによって試料
表面の個々の原子に対して元素分析を行う方法を提案し
てきた。その結果、試料表面の原子構造と局所的な電子
状態を同時に測定することができ、詳細な表面分析が可
能となった。以下、特にオージェ電子を検出する方法を
「STM−AES」、特性X線を検出する方法を「ST
M−XMA」として定義する。
【0006】STM−AES及びSTM−XMAを行う
上で、試料原子からオージェ電子及び特性X線を発生さ
せるためには、探針に高電圧を印加し、高運動エネルギ
ーの電子を試料表面原子に照射する必要があるが、その
ために本発明者らは特開平9−178759号公報(走
査型プローブ顕微鏡における超短パルス高電圧印加方
法)にて、パルス電源で発生させた短パルス高電圧を同
軸ケーブルを用いて真空チャンバーに導入し、探針−試
料間を開放端(インピーダンスが無限大)と仮定して、
探針あるいは試料に短パルス高電圧を印加する方法を提
案している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、実際に探針に
高電圧を印加する上で大きな問題が2つある。先ず第一
に、STM−AESやSTM−XMAを行う条件では、
探針に高電圧が印加されると、探針−試料間が約1nm
と非常に接近しているため、107 V/mm以上の強電
界がかかり、それによって試料表面及び探針表面での電
界蒸発が起きる。そこで、この影響を防ぐために、探針
にかける高電圧をパルス状にして、そのパルス幅を1n
s以下にする必要がある。また第二に、パルス電圧印加
時には探針直下にあたる試料表面の極微小な領域に集中
して電荷が流れるためにジュール熱による試料表面の溶
融、蒸発が起こる。これに対しては、パルスによって試
料表面に照射される電荷量(電子の数)を制限し、パル
ス電圧印加時の電流を極力小さくする必要がある。
【0008】そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決
しようとするところは、STM−AESとSTM−XM
Aを行う上で、オージェ電子や特性X線が発生するのに
十分な高運動エネルギー(50eV以上)を持った電子
を試料原子に照射でき、電界蒸発やジュール熱によって
試料表面の構造変化を起こさせないために、電荷量を制
御した1ns以下の高電圧極短パルスを探針に印加する
ことができる走査型プローブ顕微鏡に用いる超短パルス
高電圧発生装置を提供する点にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに、本発明は、走査型プローブ顕微鏡の探針と試料間
に超短パルス高電圧を印加するための超短パルス高電圧
発生装置であって、前記探針と電気的に接続された電極
を持つ微小容量を前記探針の近傍に設け、微小容量のも
う一方の電極に蓄積した正電荷を放電し、負電荷を探針
に印加してなること、又は反対に蓄積した負電荷を放電
し、正電荷を探針に印加してなることを特徴とし、容量
に蓄えられた微小電荷を利用した走査型プローブ顕微鏡
に用いる超短パルス高電圧発生装置を構成した。
【0010】更に具体的には、本発明は、前記探針の近
傍に金属極板と絶縁体による容量部を設け、主同軸ケー
ブルとインピーダンス整合が取れた正負切り換え可能な
高電圧の充電・放電回路を備えた高電圧超短パルス用電
源ユニットを有し、前記主同軸ケーブルの先端において
高電圧を印加する中心導体を探針とは絶縁された前記容
量部の金属極板に接続するとともに、インピーダンス整
合するためのキャパシタンス若しくはインダクタンスを
付加して調整し、前記容量部に蓄積した正電荷を放電
し、負電荷を探針に印加してなること、又は蓄積した負
電荷を放電し、正電荷を探針に印加してなる走査型プロ
ーブ顕微鏡に用いる超短パルス高電圧発生装置を構成し
た。
【0011】ここで、前記容量部として、前記探針と該
探針を駆動するための走査型プロープ顕微鏡用XYZピ
エゾスキャナーとの間に、該探針に高電圧を印加するた
めの高電圧充放電容量C0 と主同軸ケーブルとのインピ
ーダンス整合するためのインピーダンス整合容量Cm
を構成したもの、若しくは試料側に走査型プロープ顕微
鏡用XYZピエゾスキャナーを組み込み、該探針に高電
圧を印加するための高電圧充放電容量C0 と主同軸ケー
ブルとのインピーダンス整合するためのインピーダンス
整合容量Cm とを構成したものもので、高電圧充放電容
量C0 は探針と第1金属極板間に第1絶縁体を挟んで形
成し、インピーダンス整合容量Cm は第1金属極板と第
2金属極板間に第2絶縁体を挟んで形成し、前記主同軸
ケーブルの中心導体を第1金属極板に接続するととも
に、主同軸ケーブルの外部導体を第2金属極板に接続し
てなる構造を採用した。
【0012】また、前記主同軸ケーブルの特性インピー
ダンスとインピーダンス整合が取れた抵抗Rm を介して
容量C0 に蓄積された電荷を放電することにより、反射
波を抵抗で吸収、除去できるので、探針に印加するパル
ス波形が乱されないのである。
【0013】また、前記容量部を構成する金属極板及び
絶縁体の材質として、圧電効果がなく且つ高剛性のもの
を用いてなることが、走査型プロープ顕微鏡用XYZピ
エゾスキャナーによる探針の高精度の位置決めのために
は必要である。
【0014】ここで、本発明における「高電圧」とは、
通常の走査型トンネル顕微鏡における数Vのバイアス電
圧よりも充分に高いことを意味し、その電圧は数10V
〜数10kV程度であり、この電圧は試料又は探針を構
成する元素の種類又は励起する電子軌道のエネルギー準
位に応じて選択される。また、本発明における「超短パ
ルス」とは、原子を電界蒸発等させない程度の短い時間
の間だけ高電圧を印加できるように、また微小時間に多
量の電子が試料表面に入射して熱による試料溶融を防ぐ
よう一度に入射する電子の量を制限するための、時間幅
の非常に短いパルスを意味し、パルス幅は1ns以下で
ある。また、本発明において走査型プローブ顕微鏡と
は、いわゆる走査型トンネル顕微鏡、原子間力顕微鏡及
び走査型近接場光学顕微鏡等の走査型トンネル顕微鏡よ
り派生した原子オーダーの実空間分解能を有する顕微鏡
を意味する。
【0015】本発明では、探針と試料間に超短パルス高
電圧を印加して、探針より放射される高運動エネルギー
電子によって試料原子の内殻電子(場合によっては原子
核を中心に球対称分布した価電子でもよい)を励起する
のである。そして、内殻電子の励起によって発生した空
孔に、この内殻電子よりエネルギー準位の高い電子が落
ち込むとき、光子又はオージェ電子を放出するが、この
光子又はオージェ電子のエネルギー分析と計数分析を行
うことによって、即ち、原子核を中心に球対称分布した
内殻電子等の情報を原子一個ごとに分析することによっ
て、表面原子一個毎の三次元的原子核座標の決定、元素
分析、化学結合状態分析を行えるのである。
【0016】
【発明の実施の形態】次に本発明の詳細を添付図面に示
した実施形態に基づき更に説明する。図1は、本発明に
よるSTMの探針に高電圧超短パルスを印加する装置の
一実施形態を示した概略図であり、図2はその等価回路
図であり、図中符号1はSTM本体、2は高電圧超短パ
ルス用電源ユニットをそれぞれ示している。
【0017】前記STM本体1は、超高真空チャンバー
3の内部に探針4と試料5とを間隔を極めて狭くして配
設し、該探針4はSTM用XYZピエゾスキャナー6に
よって試料5の表面を走査されるようになっている。こ
こで、前記探針4を固定し、STM用XYZピエゾスキ
ャナー6を試料5側に設けて、試料5を移動させても良
い。また、前記探針4にはSTM測定用電源7からスイ
ッチ8を介してバイアス電圧を印加できるようになって
いる。そして、試料5に流れるトンネル電流は、抵抗R
F1、抵抗RF2、コンデンサCF からなるローパスフィル
ター9を介してSTM用電流アンプ10で増幅して測定
し、その値をSTM用XYZピエゾスキャナー6にフィ
ードバックすることでSTM測定をするのである。尚、
STM−XMAに関しては、フォトンを検出するため、
測定雰囲気は超高真空に限らず、大気中に対しても適用
可能であることから、前記超高真空チャンバー3は特に
必要としない。
【0018】前記高電圧超短パルス用電源ユニット2
は、高電圧供給ケーブル11の中心導体11Aに高電圧
電源12を接続するとともに、外部導体11Bを接地
し、前記高電圧供給ケーブル11には同軸リレースイッ
チ13を介して主同軸ケーブル14と分岐同軸ケーブル
15を接続し、該分岐同軸ケーブル15の中心導体15
Aには抵抗Rm が直列に接続されて接地されている。こ
こで、前記同軸リレースイッチ13と抵抗Rm を有する
分岐同軸ケーブル15は、主同軸ケーブル14とインピ
ーダンス整合している。尚、同軸リレースイッチ13の
端子aは高電圧供給ケーブル11と主同軸ケーブル14
を導通させて充電回路を構成するものであり、また端子
bは負荷側を高電圧電源12から切離し、主同軸ケーブ
ル14と分岐同軸ケーブル15とを導通させて、抵抗R
m を通して放電する放電回路を構成するものである。
【0019】そして、前記探針4の極近傍に微小な容量
部16を構成し、この容量部16の一方の電極に前述の
高電圧超短パルス用電源ユニット2から主同軸ケーブル
14を介して高電圧を印加することによって蓄積した正
負一方の電荷を、インピーダンス整合した前記同軸リレ
ースイッチ13と分岐同軸ケーブル15(抵抗Rm )を
使って、急速に放電し、前記容量部16の他方の電極に
取り残された正負他方の電荷を探針4に供給すること
で、探針4に高電圧超短パルスを発生させ、高運動エネ
ルギーの電子を試料5又は探針4へと照射するのであ
る。
【0020】具体的には、図1において、前記容量部1
6は探針4とSTM用XYZピエゾスキャナー6との間
に金属極板と絶縁体を積層して形成する。つまり、ST
Mの探針4と第1金属極板17との間に第1絶縁体18
を挟んだ形で高電圧充放電容量C0 を構成するととも
に、前記第1金属極板17とSTM用XYZピエゾスキ
ャナー6側に設けた第2金属極板19との間に第2絶縁
体20を挟んだ形でインピーダンス整合容量Cm を構成
する。そして、前記主同軸ケーブル14の先端の中心導
体14Aを前記第1金属極板17に接続し、外部導体1
4Bを前記第2金属極板19に接続する。ここで、前記
主同軸ケーブル14の先端に露出させた中心導体14A
は不可避的にインダクタンスLm を形成することが分か
っているが、超短パルス化においては、この部分をでき
るだけ短くし、インダクタンスLmを小さくすることが
望ましい。
【0021】先ず、図3に示すように、前記同軸リレー
スイッチ13を端子aに接続することで、前記第1金属
極板17に前記主同軸ケーブル14を介して数10V〜
数10kVの高電圧(V0 )を印加する。この状態で、
探針近傍にあるスイッチ8をONにすると、容量部16
の高電圧充放電容量C0 にはV0 に相当する高電圧が印
加されているが、探針4自体の電位はSTM測定用電源
7の電圧Vs に準じるため、STM用電流アンプ10で
トンネル電流を測定し、その値をSTM用XYZピエゾ
スキャナー6にフィードバックすることでSTM測定を
可能とする。通常、STM測定を行う場合は、このよう
にスイッチ8をON、同軸リレースイッチ13を端子a
に接続して測定を行うのである。図3は、その様子を図
式的に示したものであり、高電圧電源12による高電圧
0 に応じて、各高電圧充放電容量C0 、インピーダン
ス整合容量Cm には負電荷(電子)と正電荷とが移動す
ることなく定常に蓄えられている。ここで、前記高電圧
電源12は、正負切り換え可能であり、通常のSTM−
AESやSTM−XMAにおいて探針4から試料5へ電
子を照射する場合には、正の高電圧を高電圧充放電容量
0 に印加する。逆に、試料5から探針4へ電子を照射
する必要がある場合には、高電圧電源12によって負の
高電圧を高電圧充放電容量C0 に印加するのである。
【0022】次に、STM−AESやSTM−XMAを
行うために、探針4に超短パルス高電圧を印加する手順
について説明する。STM測定を行いながら、若しくは
STM測定を一時中断して、STM−AESやSTM−
XMAを行うべき試料5の表面上の任意の点の上に、ト
ンネル領域まで近づけた状態で探針4をSTM用XYZ
ピエゾスキャナー6を使って移動させる。そこで、図4
に示すように、探針近傍にあるスイッチ8をOFFに
し、主同軸ケーブル14とインピーダンス整合を取った
同軸リレースイッチ13を、端子bに接続すると、端子
bには主同軸ケーブル14とインピーダンス整合を取っ
た抵抗Rm が接続されているため、主同軸ケーブル14
の中心導体14Aに蓄えられていた電荷が抵抗Rm で消
費され、主同軸ケーブル14の中心導体14Aの電位は
急速にアース電位に到達する。この時の高電圧充放電容
量C0 の電極での電荷の動きを見ると、高電圧充放電容
量C 0 の第1金属極板17側に蓄えられていた正電荷は
主同軸ケーブル14を伝達して抵抗Rm で消費されてア
ース電位になるが、反対の探針4側に蓄えられていた負
電荷(電子)はスイッチ8がOFFになっているため、
探針4から試料5へと移動せざるを得ないので、この時
に高運動エネルギーを持った電子がパルス状に試料5表
面に照射されることになる。
【0023】この場合、探針4に蓄えられていた負電荷
(電子)を探針4から試料5表面へと照射するだけなの
で、高電圧(V0 )によって負電荷(電子)が得ていた
ポテンシャルエネルギー(C0 0 2/2)を最小の損失
で運動エネルギーに変換して試料5表面に照射すること
ができ、試料5表面にダメージを与えないように必要最
小限のエネルギーで効率良くパルスが印加可能となる。
勿論、パルス印加時には、探針4−試料5間のインピー
ダンスによって、印加したパルスのエネルギーの一部が
反射波として、主同軸ケーブル14中を伝達するが、同
軸リレースイッチ13が端子bに接続されているため、
その反射波はインピーダンス整合を取った抵抗Rm によ
って吸収、除去され、再び探針4の方へ伝達してパルス
波形を乱すことはない。また、試料5側へ照射されたパ
ルスは、抵抗RF1、抵抗RF2、コンデンサCF からなる
ローパスフィルター9によって除去されるため、STM
用電流アンプ10には過負荷がかからない。
【0024】前述のように探針4から試料5へパルスを
印加した後、スイッチ8をONにして、同軸リレースイ
ッチ13を端子aに接続し直すと、再びSTM測定が可
能となり、高電圧充放電容量C0 に高電圧V0 に相当す
る電荷が蓄積される。以上のサイクルを繰り返し行い、
それとSTM測定の結果をリンクさせて、同時にコンピ
ュータ処理を行うと、STM像とSTM−AESやST
M−XMAによる試料5表面の元素分析の結果を、同一
表面で得ることが可能となる。
【0025】続いて、探針4及びSTM用XYZピエゾ
スキャナー6周辺の構造設計例を図5に示す。前述のプ
ロセスで、探針4に印加されるパルス波形は、理想的に
は、探針4−試料5間のインピーダンスの値で決定され
るが、実際の構造物を作製したときに生じる浮遊容量や
主同軸ケーブル14の中心導体14A部分にあるインダ
クタンスLm が無視できなくなってくる。超短パルスを
印加するためには、それらの意図しない回路成分も考慮
に入れて、構造そのものが回路になるようにインピーダ
ンス整合を行い、設計する必要がある。
【0026】図5では、探針4はネジ21によって取り
外しが可能なように設計し、該ネジ21を設けた探針固
定用極板22と第1金属極板17との間、該第1金属極
板17と前記第2金属極板19との間に、第1絶縁体1
8及び第2絶縁体20を挟むことにより、それぞれ高電
圧充放電容量C0 、インピーダンス整合容量Cm を構成
する。絶縁体の材質に関しては、アルミナなどの圧電効
果がなく且つ高剛性のものを用いる。そして、STM用
XYZピエゾスキャナー6の駆動面に容量部16を一体
的に固定し、前記探針固定用極板22に探針4を取付け
て構成するのである。また、高電圧の主同軸ケーブル1
4を接続する際に、その中心導体14A及び外部導体1
4Bがむき出しになることによって形成されるインダク
タンスをLm としたことは前述の通りである。このイン
ダクタンスLm は、主同軸ケーブル14の種類やアース
に対するケーブルの位置等によって変化するため、予め
実験によって測定しておく必要がある。高電圧充放電容
量C0 の大きさは、印加するパルスのエネルギーの大き
さと、高電圧V0 に対する耐電圧によって、第1絶縁体
18の面積と厚さが決定し、インピーダンス整合容量C
m は高電圧主同軸ケーブル14の特性インピーダンスを
Zとすると、Z=√〔Lm /(C0 +Cm )〕を満たす
ように決定して、探針4周辺の設計を行う。これによっ
て、主同軸ケーブル14との接続時に生じる浮遊容量は
全てCm に比べれば小さいため、Cmと置き換えること
ができ、インダクタンスLm は高電圧充放電容量C0
インピーダンス整合容量Cm とを合わせて、特性インピ
ーダンスZとなるため、電気的にはインピーダンス整合
は取れている状態となる。
【0027】具体的には、オージェ電子や特性X線が発
生するのに十分な高運動エネルギー(50eV以上)を
持った電子を試料5原子に照射でき、電界蒸発やジュー
ル熱によって試料5表面の構造変化を起こさせないため
に、前記高電圧充放電容量C 0 を1pFとした。そし
て、インダクタンスLm は5nHとし、主同軸ケーブル
14の特性インピーダンス50Ωにインピーダンス整合
を取るためにインピーダンス整合容量Cm は1pFとし
た。
【0028】また、前記探針4の近傍に容量部16を設
けるための他の構造例として図6には、高電圧充放電容
量C0 とインピーダンス整合容量Cm とを同軸状に構成
したものを示した。つまり、先端に探針4を取付けるた
めのネジ23を形成した金属棒24の中心に配し、該金
属棒24の基端に固定した固定板25を前記STM用X
YZピエゾスキャナー6の駆動面に固定し、前記金属棒
24の周囲には円筒状の第1絶縁体26を設け、更に第
1絶縁体26の外周にリング状の第1金属板27を設け
て高電圧充放電容量C0 を構成している。更に、前記第
1金属板27の外周に空間ギャップを形成して又はリン
グ状の第2絶縁体28を介してリング状の第2金属板2
9を設けて前記インピーダンス整合容量Cm を構成して
いる。そして、前記同様に主同軸ケーブル14の中心導
体14Aを前記第1金属板27に接続するとともに、外
部導体14Bを前記第2金属板29に接続している。こ
の場合、高電圧充放電容量C0 とインピーダンス整合容
量Cm のキャパシタンスは、第1金属板27と第2金属
板29の軸方向の幅を変更することによって調整可能で
ある。
【0029】そこで、高電圧電源12の電圧V0 を5k
V、抵抗Rm を50Ω、高電圧充放電容量C0 、インピ
ーダンス整合容量Cm を共に1pFとし、インダクタン
スL m を5nHとし、パルス印加時に探針4−試料5間
が短絡すると仮定した場合について、探針4−試料5間
に流れる電流をシミュレーションを行った。その結果
を、図7及び図8に抵抗Rm にかかる電圧と抵抗Rm
流れる電流の過渡現象をそれぞれ示し、図9及び図10
に高電圧充放電容量C0 にかかる電圧と高電圧充放電容
量C0 に流れる電流の過渡現象をそれぞれ示している。
この高電圧充放電容量C0 に流れる電流(図10参照)
が探針4−試料5間に流れる電流とみなすことができ
る。この結果、探針4から試料5へ約200〜300p
sの時間幅のパルスが印加されることが分かった。
【0030】前記探針4に印加された超短パルス高電圧
波形を、直接測定する方法は見あたらないが、探針4か
ら放射された高運動エネルギー電子が、試料5表面で、
ある確率で弾性散乱されることを利用して、この弾性散
乱電子のエネルギー分析を電子エネルギー分析装置で行
って、その最大エネルギーから、探針4に印加されてい
る超短パルス高電圧の最高電圧を知ることができる。ま
た、探針4から放射された高運動エネルギー電子が試料
5表面に衝突した際に、ある確率で制動放射により光子
を放射する。この光子のエネルギー分析を光子エネルギ
ー分析装置で行って、その最大エネルギーから、探針4
に印加されている超短パルス高電圧の最高電圧を知るこ
とができる。
【0031】そして、前記探針4より放射される高エネ
ルギー電子によって試料5の内殻電子(場合によっては
原子核を中心に球対称分布した価電子でもよい)を励起
でき、それによってできた空孔に、この内殻電子よりエ
ネルギー準位の高い電子が落ち込むとき、光子又はオー
ジェ電子を放出するので、この光子又はオージェ電子の
エネルギー分析と計数分析を行って、すなわち、原子核
を中心に球対称分布した内殻電子等の情報を原子一個毎
に分析することによって、表面原子一個毎の原子核の三
次元的座標の決定、元素分析、化学結合状態分析を行え
るのである。つまり、従来の走査型プローブ顕微鏡では
測定され得なかった原子の内殻電子の情報をも知ること
ができるのである。
【0032】それにより、例えばシリコンウエファ、ガ
リウム砒素ウエファ及びULSIにおける表面原子核配
列、及び表面不純物原子核分布、表面化学結合状態の測
定が可能となり、半導体産業の発展に貢献できる。また
原子操作による微細構造の構築の実現に貢献できるし、
高温超伝導体のメカニズム解明と実用化に寄与するため
の表面原子構造解析に役立つ上に、更に生命科学におけ
るDNA等の元素分析、化学結合状態分析に役立ち、D
NAの切断、結合、新DNAの合成等のDNA組み換え
にも繋がり、生物工学産業の発展にも貢献できる。
【0033】
【発明の効果】以上の内容からなる本発明の走査型プロ
ーブ顕微鏡に用いる超短パルス高電圧発生装置によれ
ば、探針の極近傍に設けた微小容量に蓄積した電荷で、
高電圧超短パルスを探針に印加することによって、パル
ス印加時に流れる電荷量(電流)を制限し、容量に印加
する電圧で探針から放射される電子の運動エネルギーを
制御することができる。即ち、STM−AESとSTM
−XMAを行う上で、オージェ電子や特性X線が発生す
るのに十分な高運動エネルギー(50eV以上)を持っ
た電子を試料原子に照射でき、電界蒸発やジュール熱に
よって試料表面の構造変化を起こさせないために、電荷
量を制御したパルス幅1ns以下の高電圧極短パルスを
探針に印加することができるのである。
【0034】パルス印加時に探針−試料間のインピーダ
ンスが大きく変化することで生じる反射波を除去するた
めに、容量部に接続された主同軸ケーブルの他端に、該
ケーブルとインピーダンス整合を取った抵抗を接続して
いるので、不測な反射波はこの抵抗で完全に除去される
ため、パルス波形が乱されることが完全になくなるので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の説明用概略図である。
【図2】同じく等価回路図である。
【図3】STM測定の場合を示した説明用概念図であ
る。
【図4】パルス印加時の場合を示した説明用概念図であ
る。
【図5】探針周辺の構造を示した部分側面図である。
【図6】探針周辺の他の構造を示した部分斜視図であ
る。
【図7】抵抗Rm にかかる電圧のシミュレーション結果
を示すグラフである。
【図8】抵抗Rm に流れる電流のシミュレーション結果
を示すグラフである。
【図9】高電圧充放電容量C0 にかかる電圧のシミュレ
ーション結果を示すグラフである。
【図10】高電圧充放電容量C0 に流れる電流のシミュ
レーション結果を示すグラフである。
【符号の説明】
0 高電圧充放電容量 Cm インピーダンス整合
容量 Rm 抵抗 Lm インダクタンス V0 高電圧電源の電圧 Vs STM測定用電源の
電圧 1 STM本体 2 高電圧超短パルス用電
源ユニット 3 超高真空チャンバー 4 探針 5 試料 6 STM用XYZピエゾ
スキャナー 7 STM測定用電源 8 スイッチ 9 ローパスフィルター 10 STM用電流アンプ 11 高電圧供給ケーブル 11A 中心導体 11B 外部導体 12 高電圧電源 13 同軸リレースイッチ 14 主同軸ケーブル 14A 中心導体 14B 外部導体 15 分岐同軸ケーブル 15A 中心導体 15B 外部導体 16 容量部 17 第1金属極板 18 第1絶縁体 19 第2金属極板 20 第2絶縁体 21 ネジ 22 探針固定用極板 23 ネジ 24 金属棒 25 固定板 26 第1絶縁体 27 第1金属板 28 第2絶縁体 29 第2金属板
フロントページの続き (72)発明者 堤 建一 大阪府大阪市住之江区新北島7丁目2番27 号 ノアーズ・アーク・住之江202号室 (72)発明者 岩槻 正志 東京都西多摩郡瑞穂町南平2丁目11番9号 Fターム(参考) 2G001 AA03 BA05 BA09 CA01 CA03 FA20 GA01 GA06 GA09 HA09 JA02 KA01 KA20 LA01 5C034 AB01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走査型プローブ顕微鏡の探針と試料間に
    超短パルス高電圧を印加するための超短パルス高電圧発
    生装置であって、前記探針と電気的に接続された電極を
    持つ微小容量を前記探針の近傍に設け、微小容量のもう
    一方の電極に蓄積した正電荷を放電し、負電荷を探針に
    印加してなること、又は反対に蓄積した負電荷を放電
    し、正電荷を探針に印加してなることを特徴とする走査
    型プローブ顕微鏡に用いる超短パルス高電圧発生装置。
  2. 【請求項2】 前記探針の近傍に金属極板と絶縁体によ
    る容量部を設け、主同軸ケーブルとインピーダンス整合
    が取れた正負切り換え可能な高電圧の充電・放電回路を
    備えた高電圧超短パルス用電源ユニットを有し、前記主
    同軸ケーブルの先端において高電圧を印加する中心導体
    を探針とは絶縁された前記容量部の金属極板に接続する
    とともに、インピーダンス整合するためのキャパシタン
    ス若しくはインダクタンスを付加して調整し、前記容量
    部に蓄積した正電荷を放電し、負電荷を探針に印加して
    なること、又は蓄積した負電荷を放電し、正電荷を探針
    に印加してなる請求項1記載の走査型プローブ顕微鏡に
    用いる超短パルス高電圧発生装置。
  3. 【請求項3】 前記容量部として、前記探針と該探針を
    駆動するための走査型プロープ顕微鏡用XYZピエゾス
    キャナーとの間に、該探針に高電圧を印加するための高
    電圧充放電容量C0 と主同軸ケーブルとのインピーダン
    ス整合するためのインピーダンス整合容量Cm とを構成
    したもの、若しくは試料側に走査型プロープ顕微鏡用X
    YZピエゾスキャナーを組み込み、該探針に高電圧を印
    加するための高電圧充放電容量C0 と主同軸ケーブルと
    のインピーダンス整合するためのインピーダンス整合容
    量Cm とを構成したものもので、高電圧充放電容量C0
    は探針と第1金属極板間に第1絶縁体を挟んで形成し、
    インピーダンス整合容量Cm は第1金属極板と第2金属
    極板間に第2絶縁体を挟んで形成し、前記主同軸ケーブ
    ルの中心導体を第1金属極板に接続するとともに、主同
    軸ケーブルの外部導体を第2金属極板に接続してなる請
    求項2記載の走査型プローブ顕微鏡に用いる超短パルス
    高電圧発生装置。
  4. 【請求項4】 前記主同軸ケーブルの特性インピーダン
    スとインピーダンス整合が取れた抵抗Rm を介して容量
    0 に蓄積された電荷を放電してなる請求項2又は3記
    載の走査型プローブ顕微鏡に用いる超短パルス高電圧発
    生装置。
  5. 【請求項5】 前記容量部を構成する金属極板及び絶縁
    体の材質として、圧電効果がなく且つ高剛性のものを用
    いてなる請求項2又は3記載の走査型プローブ顕微鏡に
    用いる超短パルス高電圧発生装置。
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