JP2000074468A - 冷暖房装置 - Google Patents

冷暖房装置

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JP2000074468A
JP2000074468A JP10248017A JP24801798A JP2000074468A JP 2000074468 A JP2000074468 A JP 2000074468A JP 10248017 A JP10248017 A JP 10248017A JP 24801798 A JP24801798 A JP 24801798A JP 2000074468 A JP2000074468 A JP 2000074468A
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refrigerant
side refrigerant
temperature
cycle
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JP10248017A
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Korenori Koizumi
維範 小泉
Sunao Fujishiro
直 藤城
Eiji Okada
英次 岡田
Aiichiro Kato
愛一郎 加藤
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷媒の循環不良をより確実に検知して表示す
る。 【解決手段】 熱源側サイクル1と、これにより搬送さ
れる熱を熱交換して採熱し、大気開放型の調整タンク1
5に貯溜する利用側サイクル16と、調整タンク15の
冷媒を室内に設置される室内ユニット6に搬送し、調整
タンク15に戻す第2の利用側サイクル17とを備えた
冷暖房装置について、その利用側サイクル16に、熱源
側サイクル1との熱交換直後の冷媒温度を検知する温度
検知手段31を設け、利用側サイクル17に、室内ユニ
ット6に搬送する冷媒温度を検知する温度検知手段32
を設け、制御手段33により、温度検知手段31が始動
後一定時間経過しても所定の冷媒温度を検知しない場合
には、利用側サイクル16の異常を表示し、温度検知手
段31と温度検知手段32の検知温度に所定値以上の差
が一定時間以上連続して生じた場合には利用側サイクル
17の異常を表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱源側冷媒サイク
ルと利用側冷媒サイクルとの間で熱交換させ、利用側冷
媒サイクル側によって冷暖房を行なう冷暖房装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】上記この種の冷暖房装置は、冷房又は暖
房のための熱源を生成し搬送する熱源側冷媒サイクル
と、この熱源側冷媒サイクルにより搬送される熱を、冷
媒を介して熱交換して採熱し、大気開放型の冷媒量調整
タンクに貯溜する第1の利用側冷媒サイクルと、冷媒量
調整タンクの冷媒を室内に設置される室内ユニットに搬
送し、同冷媒量調整タンクに戻す第2の利用側冷媒サイ
クルとを備えている。第1の利用側冷媒サイクルには、
熱源側冷媒サイクルとの熱交換直後の冷媒温度を検知す
る温度検知手段が設けられ、制御手段により温度検知手
段の検知温度に基づいて熱源側冷媒サイクルの能力が制
御される。利用側冷媒サイクルの冷媒としては、不凍液
が用いられ、この冷媒の循環不良の検知には、例えば特
開平6―117646号公報に示されているような技術
が採用されてきた。
【0003】即ち、利用側冷媒サイクルの戻り管側に温
度センサーを設け、循環ポンプをONにしながら一定時
間における温度センサーの検知温度の上昇率を演算し、
上昇率が所定の上昇率以上でなければ循環不良として処
理するものである。これにより、利用側冷媒サイクルの
配管詰まりやポンプの空運転等による循環不良を正確に
検知でき、循環不良を表示したり、ボンプや熱交換器等
を停止させる等の適当な処理を講じることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の冷
暖房装置においては、一箇所に設けた温度センサーによ
る検知温度の変化率で循環不良を判定するため、例えば
利用側冷媒サイクルの冷媒の温度の生成不良であって
も、所定値以下の検知温度の変化率となって循環不良と
いう判定がなされてしまうといった問題点がある。
【0005】本発明は上記した従来の問題点を解消する
ためになされたもので、その課題とするところは、冷媒
の循環不良をより確実に検知して表示する異常表示機能
を備えた冷暖房装置を得ることであり、冷媒の循環不良
をより確実に検知する機能を生かして、設置時に異常の
有無を自己診断できるようにすることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を達成するため
に請求項1の発明は、冷房又は暖房のための熱源を生成
し搬送する熱源側冷媒サイクルと、熱源側冷媒サイクル
により搬送される熱を、冷媒を介して熱交換して採熱
し、大気開放型の冷媒量調整タンクに貯溜する第1の利
用側冷媒サイクルと、冷媒量調整タンクの冷媒を室内に
設置される室内ユニットに搬送し、冷媒量調整タンクに
戻す第2の利用側冷媒サイクルとを備えた冷暖房装置に
ついて、その第1の利用側冷媒サイクルに、熱源側冷媒
サイクルとの熱交換直後の冷媒温度を検知する第1の温
度検知手段を設け、第2の利用側冷媒サイクルに、室内
ユニットに搬送する冷媒温度を検知する第2の温度検知
手段を設け、制御手段により第1の温度検知手段の検知
温度に基づいて熱源側冷媒サイクルの能力を制御させる
とともに、第1の温度検知手段が始動後一定時間経過し
ても所定の冷媒温度を検知しない場合には、第1の利用
側冷媒サイクルの異常を表示し、第1の温度検知手段と
第2の温度検知手段の検知温度に所定値以上の差が一定
時間以上連続して生じた場合には第2の利用側冷媒サイ
クルの異常を表示する異常表示機能を備える手段を採用
する。
【0007】前記課題を達成するために請求項2の発明
は、請求項1に係る前記手段における制御手段に第1の
温度検知手段と第2の温度検知手段との検知温度による
自己診断制御手段を組込み、自己診断制御手段により設
置時に異常の有無を自己診断できるようにする手段を採
用する。
【0008】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図面に
基づいて説明する。 実施の形態1.図1〜図3によって示すこの実施の形態
1は、図1に示すように熱源側冷媒サイクル1と、利用
側冷媒サイクル2との間で熱交換させ、利用側冷媒サイ
クル2側によって冷暖房を行なう冷暖房装置に関するも
のである。この冷暖房装置は、一機以上の室外ユニット
3,4と熱交換ユニット5と一機以上の室内ユニット6
7から構成されている。室外ユニット3,4には熱源側
冷媒サイクル1の主要部分が収納され、熱交換ユニット
5及び室内ユニット6,7には利用側冷媒サイクル2の
主要部分が収納されている。
【0009】熱源側冷媒サイクル1は、圧縮器8、四方
切換弁9、熱交換器10、流量制御弁11、レシーバ1
2、補助熱交換器13による閉ループの冷媒回路として
構成され、四方切換弁9の切換えにより冷媒の流れを変
えることにより、冷房又は暖房のための熱源を生成し搬
送する。熱源側冷媒サイクル1の熱交換器10には室外
送風機14が併設され、これにより室外の空気が送風さ
れる。利用側冷媒サイクル2は、熱源側冷媒サイクル1
により搬送される熱を冷媒を介して熱交換して採熱し、
大気開放型の冷媒量調整タンク15に貯溜する第1の利
用側冷媒サイクル16と、冷媒量調整タンク15の冷媒
を室内に設置される室内ユニット6,7に搬送し、冷媒
量調整タンク15に戻す第2の利用側冷媒サイクル17
とから構成されている。熱源側冷媒サイクル1と第1の
利用側冷媒サイクル16とは、冷媒については相互に独
立しているが、補助熱交換器13,18において熱的に
は相互に接続されている。第1と第2の利用側冷媒サイ
クル16,17の冷媒としては、水又はエチレングリコ
ール、プロピレングリコールやD―ソルビトール等を比
重比で数%〜数十%含んだ水溶液(不凍液)が用いられ
ている。
【0010】第1の利用側冷媒サイクル16は、冷媒量
調整タンク15の底部に開口した往き管19から循環ポ
ンプ20を経て熱源側冷媒サイクル1との熱的接点であ
る補助熱交換器18を通り、冷媒量調整タンク15の上
部に吐出口が開口した戻り管21から冷媒量調整タンク
15に戻る冷媒の循環経路として構成されている。ま
た、第2の利用側冷媒サイクル17は、冷媒量調整タン
ク15の底部に開口した往き管22から循環ポンプ23
を経て熱動弁24、利用側熱交換器25を通り、冷媒量
調整タンク15の上部に吐出口が開口した戻り管26か
ら冷媒量調整タンク15に戻る冷媒の循環経路として構
成されている。利用側熱交換器25には室内送風機27
が併設され、これにより室内の空気が送風される。
【0011】第1の利用側冷媒サイクル16の吐出口
と、第2の利用側冷媒サイクル17の吐出口とは冷媒量
調整タンク15の上部に対向して設けられ、その間には
冷媒量調整タンク15を底側を除いて仕切る障壁29が
設けられている。第2の利用側冷媒サイクル17の吐出
口から冷媒量調整タンク15への冷媒の戻しは、フィル
ター30を通じて行なわれる。第1の利用側冷媒サイク
ル16の往き管19の開口部は、第2の利用側冷媒サイ
クル17の吐出口側の冷媒量調整タンク15の底部に配
設され、第2の利用側冷媒サイクル17の往き管22の
開口部は、第1の利用側冷媒サイクル16の吐出口側の
冷媒量調整タンク15の底部に配設されている。
【0012】なお、図1に示すものは、熱源側冷媒サイ
クル1、第1の利用側冷媒サイクル16、第2の利用側
冷媒サイクル17がいずれも二サイクルずつ構成されて
いるが、一サイクルで構成することも、二サイクル以上
で構成することもある。二サイクル以上で第1の利用側
冷媒サイクル16や第2の利用側冷媒サイクル17を構
成する場合には、図1に示すように並列接続の配管構成
が採られる。
【0013】第1の利用側冷媒サイクル16の補助熱交
換器18の出口側には、当該部を流れる冷媒の冷媒温度
を検知する第1の温度検知手段31が設けられ、第2の
利用側冷媒サイクル17の循環ポンプ23の出口側に
は、当該部を流れる冷媒の冷媒温度を検知する第2の温
度検知手段32が設けられている。これら第1と第2の
温度検知手段31,32の出力は、熱交換ユニット5に
組込まれ、マイクロコンピュータを内蔵した制御回路3
3に取込まれる。熱交換ユニット5の制御回路33には
異常検知手段が組込まれており、冷房・暖房の切換え等
ができるリモコン34も接続されている。また、室外ユ
ニット3,4や室内ユニット6,7にも、それらの動作
を直接制御する制御回路35,36が装備されている。
熱交換ユニット5の制御回路33は、第1の利用側冷媒
サイクル16の循環ポンプ20及び第2の利用側冷媒サ
イクル17の循環ポンプ23の制御を行ない、室外ユニ
ット3,4の制御回路35は、圧縮器8、四方切換弁
9、流量制御弁11の制御を行ない、室内ユニット6,
7の制御回路36は、熱動弁24、室内送風機27の制
御を行なう。
【0014】この冷暖房装置では、冷房運転時には熱源
側冷媒サイクル1に図1に実線で示す矢印方向に冷媒が
循環する冷媒サイクルとなる。即ち、四方切換弁9が切
換えられ、圧縮器8から吐出された高温高圧の蒸気冷媒
は四方切換弁9を通り、熱交換器10において室外送風
機14の送風による外気への放熱とともに凝縮し液化し
て流量制御弁11を通って低温低圧の気液二相冷媒とな
り、レシーバ12を経て補助熱交換器13に至り、補助
熱交換器13において蒸発して低温低圧の蒸気冷媒とな
って、四方切換弁9を通って圧縮器8へ循環する。この
とき、第1の利用側冷媒サイクル16の補助熱交換器1
8と熱源側冷媒サイクル1の補助熱交換器13とにおい
て熱交換が行なわれ、第1の利用側冷媒サイクル16の
冷媒が冷却される。
【0015】第1の利用側冷媒サイクル16の補助熱交
換器18において冷却された冷媒は、戻り管21を通じ
て吐出口から冷媒量調整タンク15に流入する。第1の
利用側冷媒サイクル16では、冷媒量調整タンク15の
底側に接続された往き管19から循環ポンプ20を経て
補助熱交換器18を通り冷媒量調整タンク15に戻る冷
媒の循環が行なわれている。第2の利用側冷媒サイクル
17では、冷媒量調整タンク15の底側に接続された往
き管22から循環ポンプ23を経て熱動弁24から利用
側熱交換器25を通り、戻り管26から冷媒量調整タン
ク15に戻る冷媒の循環が行なわれている。利用側熱交
換器25には室内送風機27により室内の空気が送風さ
れていて、利用側熱交換器25を流通している冷媒と熱
交換して冷却され冷風となって室内を冷房雰囲気にす
る。このとき、室内送風機27の風量は、利用者が設定
する室内空気温度設定値と、室内ユニット6,7に設け
られている温度検知手段で検知される室内空気の温度と
の差に応じて、制御回路36により連続的又は数段階に
制御される。
【0016】一方、暖房運転時には熱源側冷媒サイクル
1に図1に破線で示す矢印方向に冷媒が循環する冷媒サ
イクルとなる。即ち、四方切換弁9が切換えられ、圧縮
器8から吐出された高温高圧の蒸気冷媒は四方切換弁9
を通って補助熱交換器13に送られ、補助熱交換器13
において放熱と同時に凝縮し液化して、レシーバ12を
通り流量制御弁11において減圧されて低温低圧の気液
二相冷媒となり、熱交換器10に至り室外送風機14に
よって送風されている外気から吸熱して蒸発し、低温低
圧の蒸気冷媒となって、四方切換弁9を通って圧縮器8
へ循環する。
【0017】このとき、第1の利用側冷媒サイクル16
の補助熱交換器18と熱源側冷媒サイクル1の補助熱交
換器13とにおいて熱交換が行なわれ、第1の利用側冷
媒サイクル16の冷媒が加熱される。利用側における第
1の利用側冷媒サイクル16も第2の利用側冷媒サイク
ル17も、冷房運転時と同じ冷媒の循環が行なわれてお
り、第2の利用側冷媒サイクル17の利用側熱交換器2
5には室内送風機27により室内の空気が送風されてい
て、利用側熱交換器25を流通している冷媒と熱交換し
て昇温され温風となって室内を暖房雰囲気にする。な
お、室外ユニット3,4や室内ユニット6,7が複数機
接続されている場合も、冷房運転についても暖房運転に
ついてもその冷媒の挙動は前述のとおりである。
【0018】第1の温度検知手段31は熱交換直後の第
1の利用側冷媒サイクル16の冷媒温度を検知し、制御
回路33に出力する。この第1の温度検知手段31の検
知した冷媒温度は、通常は熱源側冷媒サイクル1の能力
制御に使用されている。即ち、熱源側冷媒サイクル1の
能力は、第1の温度検知手段31の検出温度TH1が予
め設定されている目標温度TMに近づくようにフィード
バック制御される。例えば、冷房運転の場合、第1の温
度検知手段31の検出温度TH1と目標温度TMとの温
度差ΔTH1(TH1−TM)が熱交換ユニット5の制
御回路33で演算され、温度差ΔTH1が16進数など
の温度差コードに変換されて室外ユニット3,4の制御
回路35に送信される。室外ユニット3,4の制御回路
35は、受信した温度差コードに基づいて圧縮器8及び
流量制御弁11を制御して熱源側冷媒サイクル1の能力
制御を行なう。
【0019】暖房運転の場合も同様に、第1の温度検知
手段31の検出温度TH1と目標温度TMとの温度差Δ
TH1(TM−TH1)が熱交換ユニット5の制御回路
33で演算され、温度差ΔTH1が16進数などの温度
差コードに変換されて室外ユニット3,4の制御回路3
5に送信される。室外ユニット3,4の制御回路35
は、受信した温度差コードに基づいて圧縮器8及び流量
制御弁11を制御して熱源側冷媒サイクル1の能力制御
を行なう。なお、目標温度TMは、冷房運転の場合には
7℃程に、暖房運転の場合は50℃程度にそれぞれ設定
される。
【0020】ここで、熱交換ユニットの制御回路33
は、異常判定手段により熱源側冷媒サイクル1の起動
後、一定時間が経過したかどうかを監視している。一定
時間が経過したときには、第1の温度検知手段31の検
出温度TH1が目標温度TMに達したかどうかを判定す
る。達していなければ検出温度TH1と目標温度TMと
の間に例えば10℃以上の開きがあるかいなかを判定す
る。10℃以上の開きがあると、第1の利用側冷媒サイ
クル16に何らかの異常があると判断し、第1の利用側
冷媒サイクル16の異常として制御回路33の表示部も
しくはリモコン34の表示部に第1の利用側冷媒サイク
ル異常の表示を行ない、室外ユニット3,4の運転を停
止する。
【0021】起動後、一定時間が経過しても検出温度T
H1と目標温度TMとに所定以上の開きがあるというこ
とは、第1の利用側冷媒サイクル16の循環ポンプ20
の故障、室外ユニット3,4の故障、あるいは冷媒を冷
媒量調整タンク15に注入する際に混入した塵埃や、第
1の利用側冷媒サイクル16の配管や補助熱交換器18
等の腐蝕や磨耗などによる異物が原因で発生する伝熱性
の低下などが生じているということである。
【0022】管理者は第1の利用側冷媒サイクル16の
異常表示を確認したら、例えばリモコン34により熱交
換ユニット5の運転を停止する等の操作によって異常表
示をクリアする。そして、図2に示す作業フローに従っ
て故障診断を実施する。即ち、ステップ#11で第1の
利用側冷媒サイクル16の循環ポンプ20が正常に動作
するかどうかを確認する。この確認は強制スイッチのオ
ン/オフにより行なう。正常に動作しなければ、循環ポ
ンプ20の故障又は制御回路33の故障である(ステッ
プ#12)。正常に動作すれば、ステップ#13に進
む。ステップ#13では、冷媒量調整タンク15におい
て冷媒の往き戻り量が適当かどうかを判定する。ステッ
プ#13で冷媒の往き戻り量が適当でなければ、第1の
利用側冷媒サイクル16の配管に塵埃等による詰まりが
あると考えられる(ステップ#14)。冷媒の往き戻り
量が適当であれば、室外ユニット3,4の異常、又は補
助熱交換器13,18の性能低下、又は第1の温度検知
手段31の故障、又は制御回路33の故障と考えられる
(ステップ#15)。このように管理者は故障箇所を細
かく判断でき、適当な回復処置を施すことができるの
で、メンテナンスがし易くなる。
【0023】一方、熱交換ユニット5の制御回路33は
第1の温度検知手段31の検出温度TH1と第2の温度
検知手段32の検出温度TH2を取り込み監視してい
る。この冷暖房装置において装置が正常に運転していれ
ば、第1の温度検知手段31の検出温度TH1と第2の
温度検知手段32の検出温度TH2とはほぼ等しい値を
取ることになる。そこで、例えば冷房運転の場合、予め
設定されている温度差ΔTd1に対してTH2−TH1
の値を比較し、TH2−TH1>ΔTd1の状態が所定
の時間以上連続した場合、制御回路33は第2の利用側
冷媒サイクル17の異常として、制御回路33の表示部
もしくはリモコン34の表示部に第2の利用側冷媒サイ
クル異常の表示を行ない、室外ユニット3,4の運転を
停止する。
【0024】暖房運転の場合も同様に、予め設定されて
いる温度差ΔTd2に対してTH1−TH2の値を比較
し、TH1−TH2>ΔTd2の状態が所定の時間以上
連続した場合、制御回路33は第2の利用側冷媒サイク
ル17の異常として、制御回路33の表示部もしくはリ
モコン34の表示部に第2の利用側冷媒サイクル異常の
表示を行ない、室外ユニット3,4の運転を停止する。
【0025】TH2−TH1>ΔTd1の状態又はTH
1−TH2>ΔTd2の状態が所定の時間以上連続して
いるということは、第2の利用側冷媒サイクル17の循
環ポンプ23の故障、熱動弁24の故障、あるいは冷媒
を冷媒量調整タンク15に注入する際に混入した塵埃
や、第2の利用側冷媒サイクル17の配管や利用側熱交
換器25等の腐蝕や磨耗などによる異物が原因で発生す
る伝熱性の低下などが生じているということである。
【0026】管理者は第2の利用側冷媒サイクル17の
異常表示を確認したら、例えばリモコン34により熱交
換ユニット5の運転を停止する等の操作によって異常表
示をクリアする。そして、図3に示す作業フローに従っ
て故障診断を実施する。即ち、ステップ#21で第2の
利用側冷媒サイクル17の循環ポンプ23が正常に動作
するかどうかを確認する。この確認は強制スイッチのオ
ン/オフにより行なう。正常に動作しなければ、循環ポ
ンプ23の故障又は制御回路33の故障である(ステッ
プ#22)。正常に動作すれば、ステップ#23に進
む。ステップ#23では熱動弁24が正常に動作するか
どうかを確認する。正常に動作しなければ熱動弁24の
故障である(ステップ#24)。熱動弁24の動作の確
認は室内ユニット6,7を運転させて行なってもよい
が、熱動弁24を開閉するための試運転スイッチを備え
ておけば便利である。
【0027】図1のように室内ユニット6,7が二台以
上接続されて第2の利用側冷媒サイクル17が構成され
ている場合には、系統別に冷媒を循環させて故障診断す
る必要がある。従って、ステップ#23で熱動弁24が
正常に動作した場合には、配管の詰まり等も考えられる
ので、場所を特定するためにステップ#25で室内ユニ
ット6のみを運転させる処理を行ないステップ#26へ
進む。ステップ#26では冷媒量調整タンク15の底部
に開口している往き管22と、冷媒量調整タンク15の
上部に設けられたフィルター30内に開口している戻り
管26により出入りする冷媒の往き戻り量が適当かどう
かを判定する。冷媒の往き戻り量が適当であれば、ステ
ップ#27で当該室内ユニット6を停止し、他の室内ユ
ニット7のみを運転する処理を行ない、ステップ#28
へ進む。ステップ#28では冷媒の往き戻り量が適当か
どうかを判定する。冷媒の往き戻り量が無いか殆ど無い
場合には、室内ユニット7側の利用側熱交換器25に係
る配管の詰まりと考えられる(ステップ#29)。
【0028】ステップ#26で冷媒の往き戻り量が適当
でなければ、ステップ#210で当該室内ユニット6を
停止し、他の室内ユニット7のみを運転する処理を行な
いステップ#211に進む。ステップ#211では冷媒
の往き戻り量が適当かどうかを判定する。適当であれば
室内ユニット6側の利用側熱交換器25に係る配管の詰
まりと考えられる(ステップ#212)。冷媒の往き戻
り量が無いか殆ど無い場合には、室内ユニット6系統で
ない第2の利用側冷媒サイクル17の往き管22側や戻
り管26側の配管の詰まりと考えられる(ステップ#2
13)。このように管理者は故障箇所を細かく判断で
き、適当な回復処置を施すことができるのでメンテナン
スがし易くなる。上述のように、第1と第2の温度検知
手段31,32といった簡素な構成で、冷媒の循環不良
がより確実に検知できるようになり、異常箇所の特定も
できる冷暖房装置が得られる。
【0029】実施の形態2.図4はこの実施の形態2に
関するものであり、実施の形態1で示した熱交換ユニッ
ト5の制御回路33に自己診断制御を行なわせるために
組込んだ自己診断制御手段に関する制御フローを示した
ものである。冷暖房装置自体の構成は実施の形態1で示
したものと同じなので、図1をそのまま援用して説明す
ることにする。
【0030】このような冷暖房装置の施工時において
は、冷媒を注入する前にエアーチェッカーなどを用いて
配管の漏れをチェックする。しかしながら配管内の詰ま
りや往き戻りが正しく接続されているかどうかといった
ことはチェックを行なっていない。そこで、この実施の
形態2では、実施の形態1で示した異常検知手段を利用
して、設置時に配管内の詰まりや往き戻りが正しく接続
されているかどうかといったことを自己診断する機能を
具備させている。即ち、制御回路33には図4に示すよ
うな制御フローで動作する自己診断制御手段が組込まれ
ている。
【0031】自己診断制御手段は、図4のステップ#3
1で試運転スイッチがオンされると、ステップ#32
で、循環ポンプ20を動作させ第1の利用側冷媒サイク
ル16に冷媒を循環させ、ステップ#33の処理を行な
う。ステップ#33では室外ユニット3,4に熱源を生
成する指令を出力し、ステップ#34へ進む。ステップ
#34では、第1の利用側冷媒サイクル16の異常診断
の処理を行ない、ステップ#35で一定時間後に第1の
利用側冷媒サイクル16の異常の有無が判定される。異
常があれば#36で表示手段に第1の利用側冷媒サイク
ル16に異常有りの表示を行ない、異常がなければステ
ップ#37に進み、第2の利用側冷媒サイクル17の循
環ポンプ23を動作させる処理を行ない、ステップ#3
8において室内ユニット6の熱動弁24を開き(室内ユ
ニット7の熱動弁24は閉じたまま)、第2の利用側冷
媒サイクル17に冷媒を循環させる処理を行なって、ス
テップ#39へ進む。
【0032】ステップ#39では第2の利用側冷媒サイ
クル17の異常診断の処理を行ない、ステップ#310
において一定時間後に第2の利用側冷媒サイクル17の
異常の有無が判定される。ステップ#310で異常がな
ければステップ#311で、室内ユニット6の熱動弁2
4を閉じ、室内ユニット7の熱動弁24を開く処理を行
ない、ステップ#312で第2の利用側冷媒サイクル1
7の異常診断の処理を行ない、ステップ#313に進
む。ステップ#313では一定時間後に異常の有無が判
定される。異常があれば室内ユニット7側の配管の詰ま
りと診断しステップ#315において表示部にそれを表
示する処理をおこなう。異常がなければステップ#31
4で表示部に異常無しの表示をする処理を行なう。
【0033】ステップ#310で異常が有れば、ステッ
プ#316で室内ユニット6の熱動弁24を閉じ、室内
ユニット7の熱動弁24を開く処理を行ない、ステップ
#317で第2の利用側冷媒サイクル17の異常診断の
処理を行ない、ステップ#318に進む。ステップ#3
18では一定時間後に異常の有無が判定される。異常が
あれば室内ユニット6系統及び室内ユニット7系統の両
方の配管の詰まり、あるいは室内ユニット6,7の共通
部分の配管の詰まりと診断し、それをステップ#320
の処理により表示部に表示する。ステップ#318で異
常が無ければ、室内ユニット6側の系統の配管の詰まり
と診断し、ステップ#319において表示部にそれを表
示する処理をおこなう。これにより、設置時に第1の利
用側冷媒サイクル16や第2の利用側冷媒サイクル17
の異常や配管内の詰まりが自動的に自己診断されること
になり、表示部に表示される特定された異常箇所に適切
な処置を行なうことができるようになる。
【0034】
【発明の効果】以上実施の形態での説明からも明らかな
ように、請求項1の発明によれば冷媒の循環不良をより
確実に検知して表示する異常表示機能を備えた冷暖房装
置が得られる。
【0035】請求項2の発明によれば、請求項1に係る
前記効果とともに、設置時に冷媒の循環異常の有無を自
己診断できる冷暖房装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1及び実施の形態2の冷暖房装置
を示す構成図である。
【図2】 実施の形態1の作業手順を示すフローチャー
トである。
【図3】 実施の形態1の作業手順を示すフローチャー
トである。
【図4】 実施の形態2の制御回路の制御動作を示すフ
ローチャートである。
【符号の説明】
1 熱源側冷媒サイクル、 2 利用側冷媒サイクル、
3,4 室外ユニット、 5 熱交換ユニット、
6,7 室内ユニット、 15 冷媒量調整タンク、
16 第1の利用側冷媒サイクル、 17 第2の利用
側冷媒サイクル、19 往き管、 21 戻り管、 2
2 往き管、 26 戻り管、 31第1の温度検知手
段、 32 第2の温度検知手段、 33 制御回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡田 英次 東京都千代田区大手町二丁目6番2号 三 菱電機エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 加藤 愛一郎 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 3L061 BC05

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷房又は暖房のための熱源を生成し搬送
    する熱源側冷媒サイクルと、この熱源側冷媒サイクルに
    より搬送される熱を冷媒を介して熱交換して採熱し、大
    気開放型の冷媒量調整タンクに貯溜する第1の利用側冷
    媒サイクルと、前記冷媒量調整タンクの冷媒を室内に設
    置される室内ユニットに搬送し、同冷媒量調整タンクに
    戻す第2の利用側冷媒サイクルとを備えた冷暖房装置で
    あって、前記第1の利用側冷媒サイクルに、前記熱源側
    冷媒サイクルとの熱交換直後の冷媒温度を検知する第1
    の温度検知手段を設け、前記第2の利用側冷媒サイクル
    に、前記室内ユニットに搬送する冷媒温度を検知する第
    2の温度検知手段を設け、制御手段により前記第1の温
    度検知手段の検知温度に基づいて前記熱源側冷媒サイク
    ルの能力を制御させるとともに、第1の温度検知手段が
    始動後一定時間経過しても所定の冷媒温度を検知しない
    場合には、前記第1の利用側冷媒サイクルの異常を表示
    し、前記第1の温度検知手段と前記第2の温度検知手段
    の検知温度に所定値以上の差が一定時間以上連続して生
    じた場合には前記第2の利用側冷媒サイクルの異常を表
    示する異常表示機能を備えた冷暖房装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の冷暖房装置であって、
    制御手段に第1の温度検知手段と第2の温度検知手段と
    の検知温度による自己診断制御手段を組込み、設置時に
    異常の有無を自己診断できるようにした冷暖房装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012077986A (ja) * 2010-09-30 2012-04-19 Fujitsu General Ltd 空気調和機
CN107906671A (zh) * 2017-10-31 2018-04-13 广东美的暖通设备有限公司 冷媒量判断方法及系统

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012077986A (ja) * 2010-09-30 2012-04-19 Fujitsu General Ltd 空気調和機
CN107906671A (zh) * 2017-10-31 2018-04-13 广东美的暖通设备有限公司 冷媒量判断方法及系统

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