JP2000073070A - 石炭の流動度測定方法ならびに原料炭の配合方法 - Google Patents

石炭の流動度測定方法ならびに原料炭の配合方法

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JP2000073070A
JP2000073070A JP10241730A JP24173098A JP2000073070A JP 2000073070 A JP2000073070 A JP 2000073070A JP 10241730 A JP10241730 A JP 10241730A JP 24173098 A JP24173098 A JP 24173098A JP 2000073070 A JP2000073070 A JP 2000073070A
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coals
measurement
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Tsukasa Chikada
司 近田
Kazuya Uebou
和弥 上坊
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高炉に装入されるコークスを製造するための
原料炭の配合成分としての石炭の流動度測定ならびに原
料炭の配合に関し、非粘結炭を含む広範囲の石炭の流動
性を評価することができる石炭の流動度測定方法ならび
に原料炭の配合方法を提供する。 【解決手段】金属浴中で石炭を昇温速度5℃/分以上で
昇温して流動度を測定し、その流動度に基づいて原料炭
の配合を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高炉に装入される
コークスを製造するための原料炭の配合成分としての石
炭の流動度測定方法ならびに原料炭の配合方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】高炉用コークスの製造に使用される室炉
式コークス炉は、石炭を乾留するための炭化室とその炭
化室に熱を供給するための燃焼室とが交互にサンドイッ
チ状に配列された構造を有し、炭化室の大きさは、例え
ば高さが6〜7m、長さが15〜17m、幅が0.45
m程度である。このようなコークス炉において、例えば
重量が20〜40トン程度の原料炭は一度に炭化室に装
入され、乾留時間が24時間程度で1000℃程度にま
で焼成されてコークス炉から排出される。コークス炉か
ら排出された赤熱コークスは、次いで散水による湿式冷
却あるいは不活性ガスによる乾式冷却により消火、冷却
される。
【0003】このようなコークスの製造において、コー
クス炉に装入される原料炭は、通常10種類以上の石炭
を配合した混合炭が使用される。このような多種類の石
炭を混合し使用するのは、国内における石炭の総使用量
が年間5千万トン以上と膨大であり、石炭の安定確保の
観点から多くの地域、炭鉱からの供給が必要なこと、高
品質のコークスをより安価に得るために安価な石炭の混
合が指向されること、あるいは総煉瓦作りのコークス炉
体に石炭溶融時の膨張に伴う過大な負荷がかからないよ
うに配慮すること等が主な理由である。
【0004】この様な背景の中で、特に最近は経済性の
面から非粘結炭と呼ばれる安価な石炭の使用量が急激に
増大している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、コー
クス炉へ装入する原料炭は、性状の異なる10種類以上
の石炭を配合した混合物が用いられる。この様な多種類
の石炭の配合管理は、高強度のコークスを製造するため
に重要であり、通常、配合される単味の石炭の性状値か
ら原料炭の性状を予測するという方法によって為されて
いる。石炭の性状値としては、石炭の平均反射率(R
o)や石炭の流動性の指標として最高流動度(MF)な
どが用いられるが、特に、コークス強度に大きく影響す
る流動性の把握は重要である。このMFは、ギーセラー
プラストメータ測定法と呼ばれる方法で測定される軟化
溶融状態下での流動度曲線から求められる。
【0006】このギーセラープラストメータ測定法は、
JIS−M8801で規格化されており、以下のように
しておこなわれる。被測定材である石炭は、攪拌棒を備
えたるつぼに装填され、金属浴(はんだ浴)中で昇温速
度3.0±0.1℃/分で昇温される。石炭の種類で昇
温−軟化溶融挙動は異なるものの、概念的には温度40
0℃前後で石炭の軟化が始まり、これに伴って攪拌棒が
回転し始める。そして450℃前後で最高回転数を示し
た後、次第に回転数は低下してほぼ500℃迄には石炭
が再固化して攪拌棒の回転が完全に停止する。
【0007】図1は、昇温過程における金属浴の温度
(石炭温度)と流動度との関係を模式的に示すグラフで
ある。流動度は、攪拌棒の1分間当たりの回転数(回転
速度)で表され、その単位としてddpmが用いられ
る。同図に示すように、MFは、流動度曲線から流動度
の最大値として求められ、通常、その対数値(logM
F)で表される。
【0008】コークス製造においては、上記のようにし
て測定される回転数が大きく、回転する温度範囲すなわ
ち流動範囲の広い特性を有する石炭が一般的には良質の
粘結炭と呼ばれている。一方、これに対して流動性の劣
るものは非粘結炭と呼称され、通常、logMFの値が
1以下の石炭を指す。
【0009】ところで、近年、コークス製造に係わる種
々の設備あるいは操業等の改善、技術革新が進み、従
来、コークス製造用には不適であった安価な非粘結炭が
多量に配合されるようになってきた。従って、この様な
非粘結炭を如何に大量にコークス製造用原料石炭として
使用できるかが、コークスのコストを低減する上で非常
に重要であり、その為に個々の石炭の性状を的確に把握
することが肝要である。しかしながら、非粘結炭は流動
性が極めて低く、従来のギーセラープラストメータ測定
法では、攪拌棒が全く回転しない場合もあり、流動度を
的確に把握できない。従って、非粘結炭を混合した原料
炭は、その流動性の指標として従来のギーセラープラス
トメータ測定法で得られるMFを用いるのは精度的に問
題があり、非粘結炭を含む広範囲の石炭に有効である新
たな流動性の指標が必要となる。そこで、例えば特公平
8−32882号公報には、粘結炭と非粘結炭とを混合
した配合炭(原料炭)の流動度および粘結炭のみの流動
度を測定し、これより両流動度曲線の差分として非粘結
炭の流動度を推定する手法が開示されている。しかし、
この方法で求められる非粘結炭の流動度はあくまでも推
定値であり、精度的に問題が残る。
【0010】本発明の課題は、上記従来の問題を踏ま
え、非粘結炭を含む広範囲の石炭の流動性を評価するこ
とができる石炭の流動度測定方法ならびに原料炭の配合
方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ギーセラ
ープラストメータによる石炭の流動性測定に関し、特に
流動性が極めて低く、従来の方法では評価が難しい非粘
結炭の流動度測定の研究開発に取り組み、以下の知見を
得た。
【0012】(a)ギーセラープラストメータによる流
動度測定において、石炭の昇温速度が大きいほど流動性
が増加する。
【0013】(b)昇温速度が5℃/分以上の高速昇温
で、従来の測定法(昇温速度3.0±0.1℃/分)で
は不可であった非粘結炭の流動度の評価が可能である。
【0014】(c)上記高速昇温により測定される流動
度とコークス強度との間には明瞭な相関がある。
【0015】本発明は、上記知見に基づくもので、その
要旨は以下の(1) および(2) の通りである。
【0016】(1) 金属浴中で石炭を昇温して該石炭の流
動度を測定する方法であって、その昇温速度が5℃/分
以上であることを特徴とする石炭の流動度測定方法。
【0017】(2) 複数種の石炭の配合からなる原料炭を
コークス炉に装入してコークスを製造するに際し、上記
(1) 項に記載の方法にて測定した各石炭の流動度に基づ
いて、前記原料炭の配合を調整することを特徴とする原
料炭の配合方法。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明における石炭の流動度測定
は、従来と同様にJIS−M8801に規定されている
ギーセラープラストメータ、もしくはこれに準拠するも
のを用い、金属浴中で石炭を昇温しておこなう。石炭
は、加熱炉の金属浴(通常、はんだ浴)に浸漬したるつ
ぼ内に収容されているから、石炭の昇温は加熱炉の加熱
によりおこなう。但し、その昇温速度が5℃/分以上で
あることを特徴とし、昇温速度を除けば、測定は常法と
同様におこなうことができる。すなわち、被測定材の石
炭は、攪拌棒を備えたるつぼに充填し、金属浴中で昇温
速度5℃以上で昇温する。石炭は、昇温により軟化溶融
して流動性を示し、更に昇温すると再固化する。攪拌棒
には、常時一定のモーメントが負荷されており、攪拌棒
の回転数を測定することにより流動性を評価することが
できる。
【0019】図1に示すように、昇温過程における金属
浴温度(石炭温度)と回転数との関係である流動度曲線
が求まり、この流動度曲線より、MFを求めることがで
きる。
【0020】図2は、昇温速度とMFとの関係を示すグ
ラフで、粘結炭と非粘結炭の一例である。同図に示すよ
うに、粘結炭も非粘結炭も昇温速度が大きいほど流動性
が増加し、昇温速度5℃/分以上で非粘結炭の流動度の
評価ができる。好ましくは、昇温速度は8℃/分以上で
ある。上限は特に限定しないが、昇温速度の増加に伴い
石炭の温度が不均一となるため測定値の精度が問題とな
り、また、昇温装置が大型化するので、通常100℃/
分以下であり、好ましくは50℃/分以下である。
【0021】上述したように昇温速度が5℃/分以上の
高速昇温の条件で流動度を測定すると、従来の測定法で
は全く流動性を示さなかった石炭でも攪拌棒が回転し流
動性を示すようになり、従来評価不能であった非粘結炭
領域の石炭についても、正確にそのランク付けが可能と
なる。尚、高速昇温により何故流動性が向上するのかは
不明であるが、従来の測定法では潜在していた流動性が
高速昇温で顕在化したものと考えられる。
【0022】
【実施例】ギーセラープラストメーターを用いて表1に
示す基本性状のA〜Dの4種類の石炭の流動度を昇温速
度8℃/分で測定し、昇温速度3℃/分の従来法と比較
した。表2に流動度の測定結果から得られた最高流動度
をその対数で示す。なお、実験操作は、JIS−M88
01に準拠しておこなった。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】次に、表3に示す基本性状のベース原料炭
40kgに表1に示すA〜Dの石炭10kgをそれぞれ
混合し、50kgの4種類の原料炭を調整し、この原料
炭を炉温1100℃の小型電気炉で24時間乾留してコ
ークスを製造した。
【0026】
【表3】
【0027】乾留後のコークスについて、常法に基づい
て熱間強度試験を行い、CO2 ガス反応後のコークス強
度(CSR)を測定した。なお、熱間強度試験は、11
00℃でCO2 ガスに反応させたコークスを回転ドラム
に挿入し、回転完了後における所定粒径以上のコークス
重量(W1)を測定する方法でおこない、コークス強度
は、コークス総重量W0に対するW1の比(W1/W
0)を%で表した。表2にその測定結果を併せて示す。
なお、表2において、コークス強度に関する石炭区分A
〜Dは、石炭A〜Dをそれぞれ配合した原料炭を指す。
【0028】表2に示すように、石炭AとBは従来法に
よる測定では、全く流動性を示さないが、本発明法によ
る測定では流動性が発現し、ある一定のMF値を示す。
従って本発明法によれば、従来不可能であった非粘結炭
領域の石炭についても、流動性指数によるランク付けが
可能になった。また、石炭CとDは、従来法による測定
ではMFが同一であるが、本発明法である昇温速度8℃
/分においては、異なるMF値を示した。一方、ベース
原料炭に石炭A、B、C、Dを混合した原料炭のコーク
ス強度は、表2に示すように、それぞれ45.4%、4
1.0%、50.8%、46.7%であり、本発明法で
測定したMF値と良い相関を示した。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、従来測定不可であった
非粘結炭を含む広範囲の石炭の流動性を評価することが
できる。したがって、非粘結炭を配合成分とする原料炭
の流動度の正確な推定が可能となり、この原料炭を使用
した高炉操業の安定化とコークスの低コスト化の効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】昇温過程における金属浴の温度(石炭温度)と
流動度との関係を模式的に示すグラフである。
【図2】昇温速度とMFとの関係を示すグラフである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属浴中で石炭を昇温して該石炭の流動
    度を測定する方法であって、その昇温速度が5℃/分以
    上であることを特徴とする石炭の流動度測定方法。
  2. 【請求項2】 複数種の石炭の配合からなる原料炭をコ
    ークス炉に装入してコークスを製造するに際し、請求項
    1に記載の方法にて測定した各石炭の流動度に基づい
    て、前記原料炭の配合を調整することを特徴とする原料
    炭の配合方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101967387A (zh) * 2010-07-10 2011-02-09 新兴铸管股份有限公司 中黏煤在捣固焦的运用
KR20170105085A (ko) 2015-02-25 2017-09-18 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 석탄의 평가 방법 및 코크스의 제조 방법

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