JP2000072707A - グルタルアルデヒド水溶液の製造方法 - Google Patents

グルタルアルデヒド水溶液の製造方法

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JP2000072707A
JP2000072707A JP10243079A JP24307998A JP2000072707A JP 2000072707 A JP2000072707 A JP 2000072707A JP 10243079 A JP10243079 A JP 10243079A JP 24307998 A JP24307998 A JP 24307998A JP 2000072707 A JP2000072707 A JP 2000072707A
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glutaraldehyde
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aqueous solution
ppm
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JP10243079A
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Hitoshi Watanabe
仁志 渡邊
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Daicel Corp
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Daicel Chemical Industries Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C45/00Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds
    • C07C45/56Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds from heterocyclic compounds
    • C07C45/57Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds from heterocyclic compounds with oxygen as the only heteroatom
    • C07C45/60Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds from heterocyclic compounds with oxygen as the only heteroatom in six-membered rings

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  • Organic Chemistry (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 着色のないグルタルアルデヒド水溶液を得る
こと。 【解決手段】 2−アルコキシジヒドロピランを水の存
在下に加水分解反応させ、グルタルアルデヒド水溶液を
製造する場合に、溶存酸素濃度を50ppm以下の水を
使用する製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、着色の少ない高品
位のグルタルアルデヒド水溶液を得る方法に関するもの
である。従来、グルタルアルデヒドは従来皮なめし剤、
写真用現像剤等に使用されてきたが、特に最近は高品位
のものが種々のウイルス等に対して強力な滅菌効果が得
られることが明らかになり、医農薬用の消毒殺菌剤とし
て着色のない高品位のグルタルアルデヒドの需要が高ま
っている。
【0002】
【従来の技術】2−アルコキシ−3,4−ジヒドロ−2
H−ピラン(以下、単に2−アルコキシジヒドロピラン
と記す場合がある)を単に水の存在下に加水分解してグ
ルタルアルデヒド水溶液を得る場合、該加水分解反応水
溶液は著しく着色する点が問題視され、その対策として
脱色用活性炭の使用、蒸溜精製等の手段が提案された
が、副資材の多用、エネルギー損失、製品ロス等の点で
非効率的であるとされ、更にこれに代わる方法として、
特開昭59−108734号公報において、2−アルコ
キシジヒドロピランの加水分解を酸化防止条件下に行う
ことにより、着色の少ない加水分解水溶液を得る方法が
提案されている。ここに開示されている酸化防止条件と
は、原料から2−アルコキシジヒドロピランを蒸溜精製
し、保存し、加水分解する全工程に関するものであり、
加水分解工程については具体的には、不活性ガス雰囲気
下なる酸化防止条件の下に行う方法が採られている。し
かし、ここで得られた2−アルコキシジヒドロピラン水
溶液のAPHAは、記載されている実施例によれば、濃
度50%で比較例の300、350、400に対して1
0以下、15、30なる程度の数値が示されているに過
ぎない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は着色の少な
い、望ましくは濃度50%においてもAPHAが5を超
えない高品位のグルタルアルデヒド水溶液を得るため
に、2−アルコキシジヒドロピランの加水分解によるグ
ルタルアルデヒド水溶液の製造条件を見出すことを発明
の課題とした。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題に
ついて鋭意研究を行なった結果、加水分解に使用する水
の溶存酸素の量を50ppm以下に維持することによ
り、前記先行文献記載の発明に比べて更に着色の少な
い、すなわち濃度50%においてAPHAが3以下の加
水分解水溶液を得ることに成功し、その水溶液を蒸留、
精製することにより、着色のない高品位なグルタルアル
デヒドを得ることができる知見を得、本発明を完成する
に至った。即ち、本発明の要旨は、2−アルコキシ−
3,4−ジヒドロ−2H−ピランを水の存在下に加水分
解するグルタルアルデヒド水溶液の製造方法において、
溶存酸素濃度50ppm以下の水を使用するグルタルア
ルデヒド水溶液の製造方法にある。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明において使用される2−ア
ルコキシジヒドロピランとしては、具体的には2−メト
キシジヒドロピラン(本発明においては、2−メトキシ
−3,4−ジヒドロ−2H−ピランをこのように略称す
ることがある。以下同様。)、2−エトキシジヒドロピ
ラン、2−n−プロポキシジヒドロピラン、2−イソプ
ロポキシジヒドロピラン等を挙げることができる。
【0006】これら本発明で用いられる2−アルコキシ
ジヒドロピランの製造方法は特に限定されるものではな
いが、通常はアクロレインとアルキルビニルエーテルを
反応させてディールス・アルダー反応を行なわせて得ら
れる。上記ディールス・アルダー反応においては、アク
ロレインの重合を防止するために通常は重合防止剤が添
加される。使用される重合防止剤としては、ハイドロキ
ノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル等が挙げられ
る。これらの重合防止剤の使用量は、その種類ごとの効
果の差を考慮して、通常1〜50000ppmの範囲か
ら選ばれ、添加される。ディールス・アルダー反応温度
は、好ましくは30〜250℃の範囲から反応プロセス
に応じて適宜選択され、反応時間は上記アルキルビニル
エーテルの使用量と反応温度とに応じ適宜選択される。
なお、反応促進にルイス酸等の触媒を用いてもよい。つ
いで、生成した2−アルコキシジヒドロピランを含む反
応粗液は不活性ガス雰囲気下に蒸留して、未反応原料や
副生成物から2−アルコキシジヒドロピランを分離・精
製する。
【0007】本発明において原料として使用される2−
アルコキシジヒドロピランの製造方法の一例は上述の通
りであるが、本発明に係る製造方法は上記原料の製造方
法に拘束されることなく、2−アルコキシジヒドロピラ
ンを水の存在下に加水分解してグルタルアルデヒド水溶
液を製造しようとするものである。本発明に係る加水分
解時に2−アルコキシジヒドロピランと共に使用される
水の使用量は特に限定されるものではないが、好ましく
は2−アルコキシジヒドロピランに対して2〜1000
モル倍、より好ましくは5〜20モル倍の水が使用され
る。又、加水分解反応温度は、所望の処理時間との関係
で20〜200℃が好ましいが、60〜90℃の領域が
より好ましい。
【0008】上記2−アルコキシジヒドロピランの加水
分解反応は、水の存在下に行われるが、通常は、水は最
初に張り込まれて使用に供される。使用される上記水に
含まれる溶存酸素濃度は50ppm以下に、好ましくは
25ppm以下、より好ましくは15ppm以下に調製
されたものである。溶存酸素濃度が50ppmを超える
と、加水分解溶液のAPHAは3を超えるようになり、
高品位のグルタルアルデヒド水溶液は得られない。更
に、この溶存酸素濃度範囲の水の調製には、前記加水分
解反応温度まで好ましくは0.5〜10時間、より好ま
しくは3〜5時間かけて昇温させたり、不活性ガスを水
中にバブリングさせる方法が適用される。ここに使用さ
れる不活性ガスとしては窒素、アルゴン、ヘリウム、二
酸化炭素等が用いられる。
【0009】本発明に係る加水分解反応には、必ずしも
触媒の使用を必要とするものではないが、触媒を添加使
用することにより通常はその反応温度の低下、反応時間
の短縮を図ることができる。ここに言う触媒としては酸
が使用されるが、具体的にはリン酸、塩酸、硫酸等から
選ばれ、反応系に好ましくは1〜50000ppm、よ
り好ましくは100〜10000ppmの濃度で添加さ
れ、使用される。
【0010】上記各種条件下に加水分解反応は行われ、
生成したグルタルアルデヒドを含む水溶液の反応粗液が
得られる。この反応粗液には水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム等から選ばれるアルカリ化合物が添加され、p
Hは好ましくは2〜6、より好ましくは3.5〜4.5
に調整される。上記アルカリ化合物の添加温度は好まし
くは0〜70℃に設定されるが、より好ましくは10〜
30℃の領域より選択される。
【0011】このようにして中和されて得られた反応粗
液は、主成分としてグルタルアルデヒド、水、アルコー
ルが含まれており、蒸留操作によりこの反応粗液からア
ルコール及び過剰の水を留去することによってグルタル
アルデヒド水溶液が得られる。
【0012】以上本発明について詳述したが、グルタル
アルデヒド水溶液の製造時に使用される水として、溶存
酸素濃度を50ppm以下、より好ましくは25ppm
以下、特に好ましくは15ppm以下の水を使用するこ
とにより、濃度50%においてAPHAが3を超えな
い、着色の少ない加水分解反応液である高品位のグルタ
ルアルデヒド水溶液を安定的に得ることができる。
【0013】
【実施例】以下、実施例及び比較例によって本発明を更
に詳細に説明するが、本発明はこれらによりなんら限定
されるものではない。なお、実施例及び比較例の中で濃
度について用いられた%は重量%を意味する。 (実施例1)アクロレイン46.7%、メチルビニルエ
ーテル52.3%、ハイドロキノン1.0%よりなる調
合液を180℃に保った撹拌機付オートクレーブに、滞
留時間が8時間になるように連続的に仕込み、定常状態
に達した時点で留出液の2−メトキシジヒドロピラン濃
度は86.2%(ガスクロマトグラフィーによる)であ
った。この粗2−メトキシジヒドロピランを30段オル
ダーショー塔によって窒素雰囲気下常圧で還流比1で蒸
留し、沸点127℃の留分を集合して、純度99.3%
の精2−メトキシジヒドロピランを得た。留出液を外気
に触れぬように窒素シールされたタンクに導き、保存し
た。次いで、窒素によって外気から遮断された反応器に
189gの蒸留水を導入し、窒素をバブリングさせなが
ら反応温度80℃まで4時間かけて昇温した。このとき
の水中の溶存酸素濃度は10ppmであった。4時間
後、上で得られた純度99.3%の2−メトキシジヒド
ロピラン141g及び0.35gの85%リン酸を加
え、80℃で攪拌下に加水分解反応をさせた。加水分解
反応を60分間継続後、2−メトキシジヒドロピランの
転化率をガスクロマトグラフィで分析し、転化率が99
%を越えた時点で20℃まで冷却し、次に4%水酸化ナ
トリウム水溶液を2.87g添加した。その結果、グル
タルアルデヒド、メタノール及び水を含む加水分解水溶
液(グルタルアルデヒドの濃度33%)のAPHAは3
以下であった。
【0014】(比較例1)溶存酸素濃度が65ppmで
ある水を原料に使用した以外は実施例1と同様にして加
水分解反応をさせた。その結果得られたグルタルアルデ
ヒド、メタノール及び水を含む加水分解水溶液のAPH
Aは10であった。
【0015】(実施例2)アクロレイン41.4%、エ
チルビニルエーテル57.6%、ハイドロキノン1.0
%よりなる調合液を180℃に保った撹拌機付オートク
レーブに、滞留時間が8時間になるように連続的に仕込
み、定常状態に達した時点で留出液の2−エトキシジヒ
ドロピラン濃度は84.2%(ガスクロマトグラフィー
による)であった。この粗2−エトキシジヒドロピラン
を30段オルダーショー塔によって窒素雰囲気下常圧で
還流比1で蒸留し、沸点142℃の留分を集合して、純
度98.5%の精2−エトキシジヒドロピランを得た。
留出液を外気に触れぬように窒素シールされたタンクに
導き、保存した。窒素によって外気から遮断された反応
器に180gの蒸留水を導入し、窒素をバブリングさせ
ながら反応温度80℃まで3時間かけて昇温した。この
ときの水中の溶存酸素濃度は15ppmであった。3時
間後、上で得られた純度98.5%の2−メトキシジヒ
ドロピラン150g及び85%リン酸を0.35g加
え、80℃で攪拌下に加水分解反応をさせた。加水分解
反応60分後、2−メトキシジヒドロピランの転化率を
ガスクロマトグラフィで分析し、99%を越えた時点で
20℃まで冷却し、次に4%水酸化ナトリウム水溶液
2.87gを添加した。その結果、グルタルアルデヒ
ド、エタノール及び水を含む加水分解水溶液(グルタル
アルデヒドの濃度33%)のAPHAは3以下であっ
た。
【0016】(比較例2)溶存酸素濃度が65ppmで
ある水を原料に使用した以外は実施例2と同様にして試
験した。グルタルアルデヒド、エタノール及び水を含む
加水分解水溶液のAPHAは10であった。
【0017】
【発明の効果】本発明についての上述の説明から明らか
なように、溶存酸素濃度が50ppm以下である水を使
用して2−アルコキシジヒドロピランを加水分解すれ
ば、ほとんど着色していない高品位のグルタルアルデヒ
ド水溶液を安定的に得ることができるようになった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2−アルコキシ−3,4−ジヒドロ−2
    H−ピランを水の存在下に加水分解するグルタルアルデ
    ヒド水溶液の製造方法において、溶存酸素濃度が50p
    pm以下の水を使用することを特徴とするグルタルアル
    デヒド水溶液の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011055051A2 (fr) 2009-11-04 2011-05-12 Arkema France Glutaraldehyde bioressource et ses procedes de fabrication
CN115872846A (zh) * 2023-01-06 2023-03-31 武汉有机实业有限公司 一种戊二醛水溶液脱色方法

Cited By (3)

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WO2011055051A2 (fr) 2009-11-04 2011-05-12 Arkema France Glutaraldehyde bioressource et ses procedes de fabrication
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