JP2000072513A - 炭素繊維強化コンクリート - Google Patents

炭素繊維強化コンクリート

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JP2000072513A
JP2000072513A JP10247992A JP24799298A JP2000072513A JP 2000072513 A JP2000072513 A JP 2000072513A JP 10247992 A JP10247992 A JP 10247992A JP 24799298 A JP24799298 A JP 24799298A JP 2000072513 A JP2000072513 A JP 2000072513A
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fiber
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strand
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Mitsuharu Tezuka
光晴 手塚
Akira Shiraki
明 白木
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B14/00Use of inorganic materials as fillers, e.g. pigments, for mortars, concrete or artificial stone; Treatment of inorganic materials specially adapted to enhance their filling properties in mortars, concrete or artificial stone
    • C04B14/38Fibrous materials; Whiskers
    • C04B14/386Carbon

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
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  • Civil Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
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  • Manufacturing Of Tubular Articles Or Embedded Moulded Articles (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 炭素繊維の配合量が少なくても、フレッシュ
性状として繊維ストランドの分散性および作業性に優
れ、硬化体性能として強度の高い炭素繊維強化コンクリ
ートを提供する。 【解決手段】 セメントと水と炭素繊維とを含有する炭
素繊維強化コンクリートであって、炭素繊維は炭素繊維
と樹脂とからなる繊維ストランドからなり、炭素繊維ス
トランドのトータルモルタル吸収量が4〜50kg/m
3 、炭素繊維ストランドの配合量が8kg/m3 以下、 【数1】 としたとき、水の配合量がW/8〜W/7kg/m3
あることを特徴とする炭素繊維強化コンクリート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として建築分野
などにおいて使用される強度・耐久性・流動性に優れた
短繊維強化コンクリートに関する。
【0002】
【従来の技術】コンクリートの強度を上げるために、炭
素繊維をコンクリートに配合することはよく知られてお
り、短繊維をコンクリートの補強剤として用いる場合、
短繊維をそのままの状態でコンクリートに配合すると、
繊維がファイバーボールになり、マトリックス全体に繊
維を均一に分散することができないので、得られる繊維
強化コンクリートの強度にばらつきが生じるという問題
がある。そこで、複数の繊維を樹脂で集束させた繊維ス
トランドを切断して得られる、繊維ストランドをコンク
リートに配合することが提案されている。繊維ストラン
ドを用いる場合、繊維ストランドが繊維を単糸分散しや
すい状態、すなわち、集束が弱い状態のものをコンクリ
ートに配合すると、コンクリートマトリックス中の水
分、セメントペースト分またはモルタル分が、繊維スト
ランドの繊維間に吸収され、コンクリートマトリックス
の流動成分が不足し、結果として施工時のコンクリート
の流動性が低下するという問題がある。また、繊維スト
ランドがコンクリートと混練中に単糸分散し、ファイバ
ーボールを形成するという問題もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、施工時のコン
クリートの流動性の低下、得られる繊維強化コンクリー
トの強度のばらつきを防ぐために、繊維ストランドにお
いて、繊維同士を強い結合力で集束させる方法が提案さ
れている。例えば、特開昭63−203876号公報で
は、炭素繊維をエポキシ樹脂で硬化させ、繊維強化プラ
スチック状にした後、切断して、短繊維化し、これをコ
ンクリートに配合することにより、得られる繊維強化コ
ンクリートの強度の上昇を図ることが提案されている。
しかしながら、この方法では、樹脂を大量に用いるた
め、コンクリートマトリックスと炭素繊維ストランドと
の付着性が悪くなるので、曲げ等の荷重がかかると、繊
維が容易に引き抜かれ、補強効果が現れにくく、炭素繊
維の添加量を多くしないと補強効果が出現しにくいとい
う問題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこのような
問題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、通常ポル
トランドセメントを用いる、繊維の集束度に応じて繊
維の添加量を調整する、すなわち繊維ストランドのトー
タルモルタル吸収量を特定範囲に調整する、水量をセ
メントの比表面積と配合量により調整する、ことにより
繊維の配合量が少なくても高強度、高流動性のコンクリ
ートが得られることを見出し本発明に到達した。
【0005】すなわち、本発明の要旨は、セメントと水
と炭素繊維とを含有する炭素繊維強化コンクリートであ
って、炭素繊維は炭素繊維と樹脂とからなる繊維ストラ
ンドからなり、炭素繊維ストランドのトータルモルタル
吸収量が4〜50kg/m3 、炭素繊維ストランドの配合量
が8kg/m3 以下、
【0006】
【数3】
【0007】としたとき、水の配合量がW/8〜W/7
kg/m3 であることを特徴とする炭素繊維強化コンクリー
トに存する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
多数の繊維単糸を集束剤とよばれる樹脂で集束したもの
を繊維ストランドといい、繊維ストランドを形成する繊
維単糸の本数は1,000本以上、好ましくは1,00
0〜50,000本、特に好ましくは6,000〜1
2,000本である。繊維ストランドを形成する繊維単
糸の本数が1,000本以下だと繊維ストランドをコン
クリートへ添加したとき、切断しやすく補強効果が得ら
れにくい。一方、50,000本を超えると、繊維単糸
の添加量が等しくてもストランド数が少なくなり、十分
な補強効果が得られにくく、また、十分な補強効果を得
るためには多量の繊維単糸を必要とし、経済的ではな
い。
【0009】繊維単糸である炭素繊維としては、コール
タールピッチ、石油ピッチ、石炭液化物、ポリアクリロ
ニトリル、セルロース等を原料とした炭素繊維を用いる
ことができる。繊維単糸は、引張強度が通常200kgf/
mm2 以上、好ましくは400kgf/mm2 、伸度が通常1.5
%以上、好ましくは2.0 %以上であればよい。ここで、
伸度とは繊維の引張強度をその引張弾性率で除した値で
ある。繊維単糸の繊維径は、通常3〜20μm 、好まし
くは5〜18μm である。
【0010】繊維ストランドを構成する樹脂は、集束剤
と呼ばれ、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ブチラール
樹脂、ナイロン樹脂などが挙げられる。これらの樹脂は
溶剤に溶かしても、水分散型エマルジョン状態で使用し
てもよいが、水分散型エマルジョン状態が好ましい。樹
脂を溶剤に溶かす場合の溶剤としては、アルコール、ケ
トン、塩化メチレン、テトラヒドロキシフラン(TH
F)等が挙げられる。特にエポキシ樹脂の場合、溶解の
速さおよび沸点の観点から、特にメチルエチルケトンが
好ましい。また、必要に応じて硬化剤を使用してもよ
く、エポキシ樹脂の場合、特にアミン系硬化剤が好まし
く用いられる。
【0011】繊維ストランドにおける集束剤の添着量
は、通常1〜5重量%、好ましくは2〜4重量%であ
る。繊維が炭素繊維の場合、繊維ストランドにおける繊
維単糸の割合は、繊維と集束剤とからなる繊維ストラン
ド中の集束剤の占める割合で、窒素雰囲気中で、450
℃、30分間加熱処理による重量減を集束剤の重量とし
て算出する。
【0012】本発明の特徴の一つは、繊維ストランドの
集束度を表す指標の一つであるトータルモルタル吸収量
が4〜50kg/m3 、好ましくは5〜40kg/m3 である繊
維ストランドを用いることにある。トータルモルタル吸
収量が4kg/m3 以下だと補強性が劣り、20kg/m3 以上
だと補強面では優れるものの、集束剤の添着量が少ない
繊維ストランドの場合は流動性が悪くなり、一方、集束
剤の添着量が多い繊維ストランドの場合は繊維の添加量
が多くなってしまう。
【0013】このように、所定のトータルモルタル吸収
量となるように、繊維ストランドの種類と量とを調整す
ることにより、炭素繊維ストランドの添加量が少なくて
も強度を出すことが可能となる。トータルモルタル吸収
量の測定は次のように行う。粘度600〜800cpの
セメントペーストが300cc以上入った500ccビ
ーカーに、予め重量を測定した長さ20〜50mmの繊
維ストランドを投入し、半径2〜4cmのタービン翼に
よって、400〜600rpmの撹拌を1分間加えた
後、繊維ストランドをモルタル中から取り出して、升目
420μmのメッシュ上に1分間静置し、繊維ストラン
ド表面にセメントペーストの張力で偶然に付着した比較
的粒径の大きい砂は除去して重量を測定し、下記の式に
より算出する。
【0014】なお、粘度600〜800cpのセメント
ペーストは、水/セメントが35〜40/100で混合
して調製する。粘度は水の添加量により調整し、B型粘
度計によって測定する。また、使用するセメントとして
は、特に限定されず、普通ポルトランド、早強ポルトラ
ンド、超早強ポルトランド等どれでも良い。
【0015】トータルモルタル吸収量=Y×G=((Y
a −Yb )/Yb )×G Y:モルタル吸収量 G:繊維ストランド添加量(kg/m3 ) Yb :繊維ストランドをコンクリートへ添加する前の重
量(g) Ya :繊維ストランドをコンクリートへ添加した後の重
量(g)
【0016】集束剤、集束剤の添着量が異なる2種以上
の繊維ストランドIと繊維ストランドIIとを併用する場
合は、トータルモルタル吸収量=(YI×GI)+(Y
II×GII)で算出し、3種以上の繊維ストランドを併用
する場合も同様に、各々の繊維ストランドのトータルモ
ルタル吸収量の和で算出される。
【0017】 YI:繊維ストランドIのモルタル吸収量 YII:繊維ストランドIIのモルタル吸収量 GI:繊維ストランドIの繊維ストランド添加量 GII:繊維ストランドIIの繊維ストランド添加量
【0018】モルタル吸収量は、集束剤の種類と、集束
剤の添着量を変化させることにより調節することができ
る。たとえば、集束剤の添着量を少なくするとモルタル
吸収量は大きくなり、また、添着量を多くするとモルタ
ル吸収量は小さくなる。また、集束剤として例えば、エ
ポキシ樹脂を用いた場合、硬化剤無添加のエポキシ樹脂
を用いると風合いが柔らかくなるのでモルタル吸収量は
大きくなり、硬化剤を添加したエポキシ樹脂を用いると
風合いが堅くなるのでモルタル吸収量は小さくなる傾向
がある。繊維ストランドの配合量は、8kg/m3 以下、好
ましくは5〜8kg/m3 、さらに好ましくは7〜8kg/m3
である。本発明にように、水量と、繊維ストランドのト
ータルモルタル吸収量を制御すれば、繊維ストランドの
配合量を8kg/m3 以下と少なくしても十分な強度が得ら
れる。
【0019】繊維ストランドの長さは、コンクリートに
配合されている粗骨材の最大寸法に対して通常1.5倍
以上、好ましくは2倍以上がよく、具体的には通常20
mm以上、好ましくは30mm以上である。繊維長が2
0mm未満であると、複合材料としての臨界繊維長に達
していないため、補強効果が小さい。なお、20mm以
上の繊維との混合であれば、20mm未満の繊維を添加
しても良い。また、繊維が2次元的あるいは1次元的に
配向されるような条件であれば、繊維長の長化効果は著
しくなる。
【0020】繊維ストランドを、セメントと水とともに
混練することにより、繊維強化コンクリートを得ること
ができる。コンクリートは通常、セメント、水の他に粗
骨材、細骨材、混和剤などを含んでいる。セメントとし
ては、JIS R 5201で定められているブレーン法によって
求めた比表面積が、通常3000cm2 /g以下、好ましく
は2000〜3000cm2 /g、さらに好ましくは230
0〜2800cm2 /gである。比表面積が3000cm2 /g
を超えるセメントでは、水量が4W〜5Wの範囲では、
水不足によりコンクリートの製造が困難である。
【0021】セメントの添加量は、土木用および建築用
として用いられる通常の調合であれば特に問題なく、好
ましくは200〜1000kg/m3 がよい。粗骨材(砂
利)としては、例えば、砕石、人工軽量粗骨材、酸化鉄
鋼石などが用いられる。好ましくは、平均粒径が50m
m以下の砕石がよい。添加量は、通常の調合であれば特
に問題なく、好ましくは1500kg/m3 以下がよい。
【0022】細骨材(砂)としては、例えば、砂、ケイ
石、シリカヒューム、人工軽量細骨材等が用いられる。
添加量は土木用および建築用として用いられる通常の調
合であれば特に問題なく、好ましくは1500kg/m3
下がよい。細骨材率(砂率)は、土木用および建築用と
して用いられる通常の調合であれば特に問題なく、好ま
しくは30〜60%がよい。
【0023】細骨材としては、トラップ水が通常15%
〜21%のものが好ましく用いられる。トラップ水と
は、流動性を測定する一つの目安であり、トラップ水が
15%より小さいと、細骨材の粒径が荒いため、一体性
に欠けるコンクリートになる。また、21%以上だとコ
ンクリートの流動性が悪くなり、流動性の改善のために
水を入れるとコンクリートの強度が低下するという問題
がある。トラップ水の測定方法は、105℃で充分乾燥
した細骨材を所定重量L(g)だけ容器にとり、そこに
細骨材が完全に浸漬するよう水を充填させた後、余剰水
あるいはブリージング水を完全に取り除いた後の重量M
(g)を測定し、次式により求める。
【0024】
【数4】 トラップ水(%)=100×(M−L)/L
【0025】このような細骨材としては、粒径が、30
0μm から5mmの範囲で、ほぼ均一の分布を有するも
のが好ましい。特に、粒径が1200μm 以上の粒子を
含まない細骨材は、コンクリートの流動性を低下させる
ので好ましくなく、粒径1200μm 以上の粒子が全体
の通常30重量%以上含有したものが好ましく用いられ
る。
【0026】混和剤としては、減水剤、分散剤、消泡
剤、発泡剤等があげられる。減水剤としてはトリアジン
環系高縮合物塩を主成分とする特殊界面活性剤、特殊ス
ルホン基カルボキシル基含有多元ポリマー、アニオン型
特殊高分子活性剤、ナフタレンスルホン酸縮合物リグニ
ンスルホン酸誘導体、オキシカルボン酸、リグニンスル
ホン酸等が挙げられる。減水剤の添加量はセメント10
0部に対して通常1〜5部である。
【0027】繊維強化コンクリートは、セメント、粗骨
材、細骨材、炭素繊維ストランド、水、その他助剤を混
練し、必要により振動機で振動を与えながら型枠に流し
込み、常温養生または蒸気養生、必要に応じてオートク
レーブ養生して硬化させることにより得られる。混練す
る混合機としては、通常用いられる全ての混合機が使用
でき、パドル型、プロペラ型、櫂型、タービン型、パン
型、リボン型、スクリュー型、ワーナ型、ニーダー型、
2軸型、オムニ型等の撹拌翼を有する混合機の場合は、
普通コンクリートを製造した後に、炭素繊維を加えて再
び混練する。繊維を乾式状態から添加してもよい。
【0028】本願のもう一つの特徴は、コンクリートに
配合する水量を使用するセメントの比表面積とその配合
量により調節することにある。水量は、
【0029】
【数5】
【0030】とした場合、W/8〜W/7(kg/m3 )の
範囲である。Wの単位と水量の単位とは無関係で、水量
とWとが特定の量関係にある場合、強度とセメントの練
り易さとがバランスすることを見出したのである。水量
が、W/8(kg/m3 )に満たないと、水不足によりコン
クリートの製造が難しく、また、W/7kg/m3 を超える
と水過多になり硬化体の強度が低下する。W/8〜W/
7(kg/m3 )の範囲であると曲げ強度が飛躍的に増大す
るのは、フレッシュ時の流動性が許す限り、水量を減ら
すことにより、マトリックスの圧縮強度が高まるのみな
らず、繊維ストランドとコンクリートとの付着量が増大
するためであると推察される。
【0031】なお、セメント比表面積はJIS R 5201で定
められているブレーン法によって求めたものである。こ
のようにして得られた繊維強化コンクリートは、フレッ
シュ性状としては、JIS A 1101に準じて測定したスラン
プ値が、通常5〜25cm、好ましくは5〜20cmで
ある。また、JIS A 1106に準じて測定した硬化体の曲げ
強度は、通常70kgf/cm2 以上、好ましくは80kgf/cm
2 であり、十分な強度を有する。曲げ強度が小さいと繊
維強化コンクリートを施工して得られる構造物に十分な
強度が得られない恐れがある。
【0032】本発明の繊維強化コンクリートは、ビルデ
ィングや住宅などの建築物用の被覆パネル、床、壁、
柱、屋根、梁、基礎などの住宅用途、トンネル法面保
護、護岸、人工岩などに用いられる。
【0033】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。まず、実施例および比較例に用いた炭素繊維ス
トランドを次に示す。 <炭素繊維ストランドA>東レ(株)製「T−700
S」12,000本を束にした、直径0.8〜1.2m
mの連続炭素繊維を、エポキシ樹脂エマルジョン(松本
油脂(株)製「KP−800」)が3.0重量%および
アミン系硬化剤(油化シェルエポキシ(株)製「エピキ
ュア8535」)が1.5重量%となるように水に希釈
した集束剤液に浸漬させ、滑車を通して良くしごいた
後、巻き取り機に巻き取った後、120℃で乾燥させ、
所定の長さに切断した。得られた繊維ストランドのモル
タル吸収量は0.7であった。
【0034】<炭素繊維ストランドB>東レ(株)製
「T−700S」12,000本を束にした、直径0.
8〜1.2mmの連続炭素繊維を、エポキシ樹脂エマル
ジョン(松本油脂(株)製「KP−800」)が3.0
重量%となるように希釈した集束剤液に浸漬させ、滑車
を通して良くしごいた後、巻き取り機に巻き取った後、
120℃で乾燥させた、所定の長さに切断した。得られ
た繊維ストランドのモルタル吸収量は20であった。
【0035】<実施例1>コンクリート調合Pに示す量
の粗骨材、細骨材およびセメントを傾胴型ミキサー(5
4リットル)で乾式混合し、次いで、水量154kg/m3
(W/7.2 に相当)と混和剤8.0kg/m3 の混合液を投
入し、180秒湿式混合し、コンクリートを得た。この
コンクリートに、トタールモルタル吸収量を5になるよ
うに、繊維長40mmの炭素繊維ストランドAを7.2
kg/m3 (0.4体積%)の割合で投入し、1分間湿式混
練して、炭素繊維を含有する混練物とした。
【0036】ここで、得られた混練物の一部を分取し、
JIS A 1101に準じてスランプ値を測定を行った。一方、
得られた混練物を10cm×10cm×40cmの型枠
に流し込み、16時間後脱型して硬化体を得た。これ
を、17〜23℃、90RT%以上で1週間養生後、曲
げ試験をJIS A 1106に準じて行った。なお、載荷速度は
2mm/min、試験体数はn=6で行った。結果をまとめて表
−1に示す。
【0037】<実施例2>トータルモルタル吸収量が4
0となるように、炭素繊維ストランドとして、繊維長4
0mmの炭素繊維ストランドAを5.4kg/m3 、繊維長
40mmの炭素繊維ストランドBを1.8kg/m3 の割合
で用いた他は、実施例1と同様に行った。結果を表−1
に示す。
【0038】<比較例1>トータルモルタル吸収量が3
となるように、炭素繊維ストランドとして、繊維長40
mmの炭素繊維ストランドAを4.4kg/m3 を用いた他
は実施例1と同様に行った。結果を表−1に示す。
【0039】<比較例2>トータルモルタル吸収量が7
5となるように、繊維長40mmの炭素繊維ストランド
Aを3.6kg/m3 、繊維長40mmの炭素繊維ストラン
ドBを3.6kg/m 3 の割合で用いた他は実施例1と同様
に行った。結果を表−1に示す。
【0040】<比較例3>水量を112kg/m3 (W/9.
8 に相当)にした他は実施例1と同様に行った。結果を
表−1に示す。
【0041】<比較例4>水量を192kg/m3 (W/5.
7 に相当)にした他は実施例1と同様に行った。結果を
表−1に示す。
【0042】
【表1】 S/A=60体積%(但しS:細骨材、A:細骨材+粗
骨材)
【0043】原料として次のものを用いた。 セメント:秩父小野田セメント(株)製、普通ポルトラ
ンドセメント 比表面積2600cm2/g 細骨材:砂(浜岡産)、最大寸法5.0mm、トラップ
水=19% 粗骨材:砕石5号、最大寸法20mm 混和剤:花王(株)製、商品名:マイティ150 この配合におけるW=32である。
【0044】
【数6】
【0045】
【表2】
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、炭素繊維の配合量が少
なくても、フレッシュ性状として繊維ストランドの分散
性および作業性に優れ、硬化体性能として強度の高い炭
素繊維強化コンクリートを得ることができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメントと水と炭素繊維とを含有する炭
    素繊維強化コンクリートであって、炭素繊維は炭素繊維
    と樹脂とからなる繊維ストランドからなり、炭素繊維ス
    トランドのトータルモルタル吸収量が4〜50kg/m3
    炭素繊維ストランドの配合量が8kg/m3 以下、 【数1】 としたとき、水の配合量がW/8〜W/7kg/m3 である
    ことを特徴とする炭素繊維強化コンクリート。
  2. 【請求項2】 セメントの比表面積が3000cm2 /g以
    下である請求項1に記載の炭素繊維強化コンクリート。
  3. 【請求項3】 炭素繊維強化コンクリートが、粗骨材と
    細骨材とを含有する請求項1または2に記載の炭素繊維
    強化コンクリート。
  4. 【請求項4】 炭素繊維ストランドが、チョップドスト
    ランドである請求項1ないし3いずれか1項に記載の炭
    素繊維強化コンクリート。
  5. 【請求項5】 細骨材が、105℃で充分乾燥した細骨
    材を所定重量L(g)だけ容器にとり、そこに細骨材が
    完全に浸漬するよう水を充填させた後、余剰水あるいは
    ブリージング水を完全に取り除いた後の重量M(g)を
    測定し、次式により求めたトラップ水が、15〜21%
    である請求項3に記載の炭素繊維強化コンクリート。 【数2】 トラップ水(%)=100×(M−L)/L
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111960757A (zh) * 2020-07-15 2020-11-20 毕节远大新型环保建材(集团)有限责任公司 高强度混凝土的生产工艺

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CN111960757A (zh) * 2020-07-15 2020-11-20 毕节远大新型环保建材(集团)有限责任公司 高强度混凝土的生产工艺

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