JP2000071284A - 射出成形機用射出装置の制御方法および射出成形機用射出装置 - Google Patents

射出成形機用射出装置の制御方法および射出成形機用射出装置

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JP2000071284A
JP2000071284A JP10241704A JP24170498A JP2000071284A JP 2000071284 A JP2000071284 A JP 2000071284A JP 10241704 A JP10241704 A JP 10241704A JP 24170498 A JP24170498 A JP 24170498A JP 2000071284 A JP2000071284 A JP 2000071284A
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plunger
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stirring rod
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Hideo Kuroda
英夫 黒田
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形運転時および樹脂替え運転時における攪
拌棒の回転停止および回転再開による時間のロスを無く
して生産性を向上させる。 【解決手段】 可塑化容器2と、射出プランジャ13を
内蔵する射出シリンダ12と、攪拌棒回転制御手段40
と、射出プランジャ駆動制御手段50とをそなえて構成
され、攪拌棒回転制御手段40が、攪拌棒4を、可塑化
容器2内の溶融樹脂8を射出シリンダ12内へ送り込む
方向へ連続的に回転させるように制御するとともに、射
出プランジャ駆動制御手段50が、射出プランジャ13
を前進させてから第1設定時間だけ経過した後、射出プ
ランジャ13を後退させて連通路12aを開き、射出プ
ランジャ13を後退させてから第2設定時間以上経過す
ると、次の射出工程に移行するように制御するように構
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂材料を可塑化
して金型へ射出するための射出成形機用射出装置および
その制御方法に関し、特に、別々に構成された可塑化部
と射出部とを連結してなる射出装置およびその制御方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】図10は、射出成形機における従来の射
出装置の全体構成を模式的に示す断面図で、この図10
に示すように、射出装置は、ホッパ102,射出シリン
ダ103,可塑化スクリュ104,ヒータ105,ノズ
ル106,軸受箱107,モータ108および油圧シリ
ンダ109を有して構成されている。
【0003】ここで、ホッパ102は、射出シリンダ1
03内に供給すべき樹脂原料101を収納するものであ
り、射出シリンダ103は、その内部に可塑化スクリュ
104を回転可能に且つ前後方向(軸方向,図10の左
右方向)に摺動可能に保持するもので、その先端(前
端)には、溶融可塑化された樹脂材料(溶融樹脂)を図
示しない金型へ射出するノズル106が形成されてい
る。
【0004】可塑化スクリュ104は、その外周に樹脂
原料101を前方へ送り出す螺子部104aを有すると
ともに、基端部を軸受箱107によって軸支され且つモ
ータ108に連結され、このモータ108により回転駆
動されて、ホッパ102からの樹脂原料101を可塑化
しながら前方(図10の左方向)へ送り出すものであ
る。
【0005】また、可塑化スクリュ104の先端側(螺
子部104aよりも先端側)には、シート115および
スクリュチップ117が形成されるとともにチェックリ
ング116がそなえられている。一般に、射出装置で
は、可塑化工程中に溶融樹脂114が可塑化スクリュ1
04の前方へ通過していくのを許容する一方で、射出時
には、成形品体積に応じた量の溶融樹脂114を射出す
べく、溶融樹脂114の逆流を阻止する逆止弁としての
機能を可塑化スクリュ104の先端側にそなえる必要が
あり、図10に示す従来の射出装置では、チェックリン
グ116およびシート115によりその機能が実現され
ている。
【0006】つまり、スクリュチップ117の外周に
は、チェックリング116が、スクリュチップ117と
の間に隙間118をあけ且つスクリュチップ117に対
して摺動可能に配設され、このチェックリング116の
後端は、射出時に可塑化スクリュ104の外周に形成さ
れたシート115に当接して樹脂の逆流を阻止するよう
になっている。
【0007】そして、チェックリング116は、射出シ
リンダ103の内周面に接するとともに、この内周面に
沿って回転可能かつ摺動可能に嵌まり込んでいる。シー
ト115の外径は射出シリンダ103の内径よりも小さ
く設定され、シート115の外周と射出シリンダ103
の内周面との間に間隙119が形成されている。これら
のシート115およびチェックリング116は、可塑化
スクリュ104の回動時にはスクリュチップ117とと
もに回転するようになっている。また、上述した隙間1
18および119は、後述するごとく、可塑化工程中は
溶融可塑化された樹脂が通過する流路として機能する。
【0008】ヒータ105は、射出シリンダ103の外
周にそなえられ、射出シリンダ103内で可塑化スクリ
ュ104(螺子部104a)により回転される樹脂を加
熱するためのものであり、油圧シリンダ109は、射出
シリンダ103と一体的に形成され、この射出シリンダ
103に対して可塑化スクリュ104,軸受箱107や
モータ108をスクリュ軸方向(前後方向)に移動させ
て射出動作を行なわせるためのものである。
【0009】この油圧シリンダ109内には、ロッド1
10aを介して軸受箱107に対し固定された油圧ピス
トン110が前後方向に摺動可能に保持されており、油
圧ピストン110後方側の油室109aにポート111
を通じて図示しない圧油供給系から圧油を供給すること
により、可塑化スクリュ104が射出シリンダ103に
対して前進する一方、油圧ピストン110前方側の油室
109bにポート112を通じて図示しない圧油供給系
から圧油を供給することにより、可塑化スクリュ104
が射出シリンダ103に対して後退するようになってい
る。
【0010】上述のごとく構成された従来の射出装置で
は、樹脂原料101が、ホッパ102から射出シリンダ
103内の可塑化スクリュ104(螺子部104a)の
外周に供給され、ヒータ105による加熱と可塑化スク
リュ104の回転とにより溶融可塑化され、可塑化スク
リュ104の前方へ送られて、図10の流線gで示すよ
うに間隙119,118を通過し、スクリュチップ11
7よりも前方側に溶融樹脂114として貯えられる。こ
のような可塑化工程中、チェックリング116とシート
115との間は図10に示すように開いている。
【0011】そして、溶融樹脂114は、可塑化スクリ
ュ104の前進動作により、ノズル106を経て図示し
ない金型内に射出され、冷却・固化されて製品となる。
このような射出工程時には、油圧シリンダ109の油室
109aにポート111を通じて圧油を送ることによ
り、射出シリンダ103に対して油圧ピストン110が
前進し、つまりは可塑化スクリュ104が射出シリンダ
103に対して相対的に前進することになり、溶融樹脂
114がノズル106から射出されることになる。
【0012】このとき、チェックリング116は溶融樹
脂114の反力によって後方に押されてシート115に
密着・当接し、チェックリング116とシート115と
の間が閉じられるため、溶融樹脂114が可塑化スクリ
ュ104の螺子部104a側へ逆流するのを阻止でき、
射出時に各成形品体積に応じた量の溶融樹脂114を射
出することができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の射出装置では、図10に示すように、可塑化さ
れた樹脂が、可塑化スクリュ104の前方に送られる
際、流線gで示すように、逆止弁として機能するチェッ
クリング116内側の狭い流路(間隙118)を通って
スクリュチップ117の前方へ送られるため、その流路
を流れる樹脂の流動抵抗が大きくなり、木粉,石炭灰な
どの粉体フィラー入り樹脂や、長繊維入り樹脂を使用す
る場合に次のような課題が生じる。
【0014】粉体フィラー入り樹脂の場合、ペレット状
の通常樹脂に比べ、粉体であるために可塑化スクリュ1
04による樹脂送り能力が低下して可塑化能力が大幅に
減少したり、チェックリング116内の狭い流路で粉体
フィラーが詰まってしまい成形が不能になったりするこ
とがある。長繊維入り樹脂の場合、可塑化スクリュ10
4外周における螺子部104a相互間の溝内での剪断作
用およびチェックリング116内の狭い流路での流動抵
抗のために、繊維折損が生じて繊維長が短くなり、長繊
維による成形品強度の向上効果が減少してしまう。
【0015】さらに、木粉中の木酸のように、可塑化時
に揮発ガスとなる成分を含有する原料を使用すると、揮
発ガスにより成形品に気泡や焼け(ガス圧縮による)な
どの不良が発生したりする。このような可塑化工程での
ガス発生を防止するために成形原料を高温で予備加熱し
て乾燥させることも考えられるが、その予備乾燥のため
に余計な時間と費用が必要となり好ましくない。
【0016】一方、図10に示す従来装置では、可塑化
スクリュ104の回転により樹脂原料101が前方へ送
られながら可塑化されるため、樹脂の種類によっては樹
脂原料101が十分に溶融しないうちに溶融樹脂114
中へ送り出され、未溶融のまま射出されてしまう場合が
ある。そのため、広範囲の種類の樹脂に同一の可塑化ス
クリュ104で対応することは困難で、汎用樹脂(ポリ
プロピレン、ポリスチレン等),高粘度樹脂,塩化ビニ
ル樹脂などの樹脂種類によって別々の形状のスクリュを
使用しなければならない。
【0017】また、樹脂が可塑化スクリュ104(スク
リュチップ117)の前方へ送り出されるまでに樹脂原
料101の可塑化を完了させ、且つ、可塑化スクリュ1
04の前方に所定量の溶融樹脂114を蓄積するため、
スクリュ長はスクリュ径の20倍程度必要となり、射出
装置の機械長が長くなり、それだけ余計な設置スペース
を要するという課題もあった。
【0018】そこで、図11に示すように別々に構成さ
れた可塑化部と射出部とを連結してなる射出装置も提案
されている。図11はその射出装置を示す側断面図であ
る。なお、図12および図13はその射出装置の制御手
順を説明するためのもので、図12はその射出装置によ
る作業工程を説明するためのフロー図、図13はその射
出装置による作業工程を型開閉装置による作業工程と合
わせて説明するためのシーケンス図である。
【0019】図11に示す射出装置は、可塑化容器2,
攪拌棒4,射出シリンダ12,射出プランジャ13,連
結板17,ロッド18,油圧ピストン19,油圧シリン
ダ20等を有して構成されている。ここで、可塑化容器
2は、下端側を縮径させるように形成された円筒状のも
ので、攪拌棒4を鉛直方向に沿って内蔵するとともに、
その外周部にはヒータ7を装着されている。攪拌棒4の
外周面には、多数の螺旋フィン4aが間欠的に突設さ
れ、螺旋フィン4aの相互間には切欠き(間隙)が形成
されている。
【0020】また、攪拌棒4の上端にはモータ6が連結
され、このモータ6により攪拌棒4を矢印a,bで示す
いずれの方向にも回転駆動できるようになっている。さ
らに、可塑化容器2の上部には、矢印mで示すように樹
脂原料を可塑化容器2内へバッチ供給するための原料管
25と、矢印vで示すように揮発ガスを外部へ除去・排
出するためのベント管(ベント穴)26とが設けられて
いる。
【0021】射出シリンダ12は、射出プランジャ13
を前後方向(軸方向,図11の左右方向)に摺動可能に
内蔵するとともに、その外周部にはヒータ14を装着さ
れている。射出プランジャ13は、射出シリンダ12の
内周面に密に接しながら、油圧シリンダ20により、後
述するごとく前後方向に駆動される。射出シリンダ12
には、前述した可塑化容器2が軸方向を射出シリンダ1
2の軸方向(射出プランジャ13の摺動方向)に直交さ
せるようにして連結されている。その連結位置は射出プ
ランジャ13が移動する範囲内であり、射出シリンダ1
2の上側壁部に形成された連通路12aにより、可塑化
容器2内と射出シリンダ12内とが連通接続されてい
る。
【0022】従って、射出シリンダ12内へ開口した連
通路12aの樹脂流入口12bは射出プランジャ13の
位置によって開閉され、この射出プランジャ13が、可
塑化容器2から射出シリンダ12へ至る連通路12aを
開閉するように構成されている。射出シリンダ12内に
おいて、射出プランジャ13前方の空洞部11には、可
塑化容器2から送り込まれた溶融樹脂10が蓄積される
ようになっていて、射出シリンダ12の先端(前端)に
は、蓄積された溶融樹脂10を射出プランジャ13の動
作によって金型(図示省略)へ射出するノズル15が形
成されている。
【0023】油圧シリンダ20は、射出シリンダ12と
一体的に形成され、この射出シリンダ12を射出プラン
ジャ13に対して軸方向(前後方向)に移動させて射出
動作を行なわせるためのものである。射出プランジャ1
3は、その後端に同軸的に連結された後部軸13aを介
して連結板17に固定されている。また、油圧シリンダ
20内には、油圧ピストン19が前後方向に摺動可能に
保持されており、この油圧ピストン19が、後部軸13
aと平行に配置されたロッド18を介して連結板17に
固定されている。従って、射出プランジャ13と油圧ピ
ストン19とは後部軸13a,連結板17およびロッド
18を介し一体的に連結されている。
【0024】そして、圧油供給系(図示省略)からポー
ト(油口)21を通じて油圧ピストン19後方側の油室
20aに圧油を供給することにより、射出プランジャ1
3が射出シリンダ12に対して前進する一方、圧油供給
系からポート(油口)22を通じて油圧ピストン19前
方側の油室20bに圧油を供給することにより、射出プ
ランジャ13が射出シリンダ12に対して後退するよう
になっている。
【0025】上述のごとく構成された射出装置の動作に
ついて、図11を参照しながら簡単に説明すると、樹脂
原料は、原料管25から可塑化容器2内へ間欠的に供給
されて可塑化樹脂8として貯えられ、ヒータ7により加
熱され、且つ、モータ6によって回転駆動される攪拌棒
4の螺旋フィン4aで攪拌されながら混合され溶融す
る。このとき、樹脂流入口12bは射出プランジャ13
によって閉鎖されている。
【0026】可塑化容器2内で可塑化された可塑化樹脂
8は、射出プランジャ13が後退して樹脂流入口12b
が開いた時に、攪拌棒4を樹脂吐出方向bへ回転するこ
とにより、図11中の矢印fで示すように、射出シリン
ダ12の連通路12aおよび樹脂流入口12bを経て、
射出シリンダ12の空洞部11内へ移送され、射出プラ
ンジャー13の前方に溶融樹脂10として貯えられる。
射出シリンダ12内に蓄積された溶融樹脂10は、射出
シリンダ12外周のヒータ14により、一定温度を保つ
よう温度調節される。そして、溶融樹脂10は、射出プ
ランジャ13の前進動作により、ノズル15を経て図示
しない金型内へ射出され、冷却・固化されて製品とな
る。
【0027】このような射出装置による作業工程を、図
12に示すフロー図(ステップS1〜S4)に従って説
明する。図11に示す射出装置によれば、先ず、射出プ
ランジャ13により樹脂流入口12bを閉鎖した状態で
任意の時間にわたり攪拌棒4を回転して可塑化を行ない
(ステップS1)、可塑化を完了すると、攪拌棒4を停
止し、射出プランジャ13を後退させて樹脂流入口12
bを開放する(ステップS2)。射出プランジャ13の
後退が完了すると、今度は、攪拌棒4を矢印b方向に回
転(樹脂吐出回転)させて可塑化樹脂8を可塑化容器2
から射出シリンダ12へ移送する(ステップS3)。可
塑化樹脂8の移送が完了すると、つまり射出シリンダ1
2内が溶融樹脂10で満杯になると、攪拌棒4の回転を
停止させ、射出プランジャ13を前進させて射出を行な
い(ステップS4)、以下、このようなステップS1〜
S4の動作を繰り返し行なう。
【0028】さらに、図13を参照しながら、図11に
示す射出装置による作業工程を、型開閉装置(図示略)
による作業工程と合わせて説明する。この図13に示す
ように、射出成形機において、先ず、図示しない型開閉
装置により金型の型閉を行ない(h1参照)、その後、
型締昇圧(h2参照)を行なう。この型締昇圧完了後、
型開閉装置は型締保持を行なうのであるが(h3参
照)、この型締保持の開始と同時に、射出プランジャ1
3を前進させて金型内へ溶融樹脂10の射出充填(射出
高圧)を行なう(h9参照)。
【0029】また、型閉が行なわれている間、可塑化容
器2において攪拌棒4が樹脂吐出方向へ回転されること
により、連通路12aを通って射出シリンダ12の空洞
部11へ溶融樹脂10が供給される(h12参照)。こ
の攪拌棒4の吐出回転は、射出シリンダ12が溶融樹脂
10で満杯になるまでの所定時間t1bが経過するまで
行なわれ、この所定時間t1b経過後、攪拌棒4の吐出
回転は停止される。
【0030】射出高圧終了後、図11に示す射出装置
は、金型内の樹脂圧力を保持するために、射出プランジ
ャ13を適切な力で前進方向へ押した状態で所定時間保
持し(射出保圧)(h10参照)、又、同時に、可塑化
容器2において攪拌棒4が可塑化回転され、樹脂原料の
可塑化を行なう(h13参照)。射出保圧終了後、金型
内の樹脂を冷却し(h8参照)、この樹脂冷却後、型締
降圧を行なう(h4参照)。型締降圧後は、型開(h5
参照)を行なった後、エジェクタ前進(h6参照)およ
びエジェクタ後退(h7参照)を行なうことにより成形
品を金型から取り出し、射出成形の1サイクルが終了す
る。
【0031】一方、図11に示す射出装置においては、
可塑化回転を所定時間(t2)だけ行なった後、攪拌棒
4の回転を停止し、射出プランジャ13を後退させて樹
脂流入口12bを開く(h11参照)。この射出プラン
ジャ13の後退が終了し、樹脂流入口12bが開口した
後、再度、可塑化容器2において攪拌棒4を樹脂吐出方
向へ回転する(h14,h12参照)。
【0032】攪拌棒4の吐出回転は射出シリンダ12の
空洞部11が溶融樹脂10で満杯になるまでの時間t1
だけ行なわれるが、上述の射出成形を連続して行なう場
合には、図13に示す1サイクルを連続して行ない、吐
出回転時間t1は、射出プランジャ13の後退完了後、
射出成形の1サイクル終了まで(エジェクタ後退終了後
まで)の間の時間t1a(h14参照)と、型閉の開始
から、吐出回転終了後までの時間t1b(h12参照)
とを合計した時間となる。
【0033】上述したように、図11に示す射出装置に
よれば、多数の螺旋フィン4aを突設した攪拌棒4を内
蔵する可塑化容器2を、射出シリンダ12に連結すると
いう構成により、可塑化容器2内で、樹脂を射出シリン
ダ12側へ送ることなく可塑化・溶融でき、可塑化容器
2内の樹脂を任意の時間だけ攪拌棒4で混合して溶融さ
せた後、射出シリンダ12へ送り込むことができる。
【0034】従って、従来のような可塑化スクリュが不
要で、可塑化後の樹脂流路にチェックリング等の流動抵
抗の大きい部分を無くすことができ、粉体フィラー入り
樹脂の場合、その粉体がつまることはなく、粉体のため
に可塑化能力が低下することもないので、木粉や石炭灰
などの粉体が多く含有された樹脂原料を容易に可塑化し
成形することができ、従来困難であった高濃度の粉体フ
ィラー入り樹脂原料を使用でき、原料コスト低減や成形
品の物性を大幅に向上できる効果がある。
【0035】長繊維入り樹脂の場合、長繊維に従来の可
塑化スクリュでのような剪断は作用せず、チェックリン
グ等による流動抵抗もないため、長繊維の折損を防止で
き、成形品中の繊維長を増大させて成形品強度を大幅に
向上できる。このように、従来の射出装置では問題があ
った高濃度の粉体フィラー入り原料や長繊維入りの原料
を容易に成形できるので、従来に比べ低コストの原料を
使用して、製品コストを大幅に削減できるほか、粉体フ
ィラー入り樹脂の成形に適しているので、樹脂製品を粉
砕した原料も問題なく成形でき、樹脂原料のリサイクル
が容易である。
【0036】上述のごとく任意の時間だけ可塑化容器2
内で可塑化を行なうことができるので、樹脂種類が変わ
っても各樹脂に応じて必要な時間だけ可塑化を行なえ、
樹脂種類により装置部分を変更することは不要となるほ
か、従来のような長いスクリュが不要となり、射出シリ
ンダ12を短くして射出装置の機械長を大幅に短縮で
き、装置設置スペースを削減することもできる。
【0037】ところで、図10に示した射出装置では、
金型へ溶融樹脂114を射出する際には、チェックリン
グ116とシート115との間が閉じることから、可塑
化スクリュ104を回転させても溶融樹脂114を前方
へ送れないことや、高い射出樹脂圧力が可塑化スクリュ
104の先端に作用することから、可塑化スクリュ10
4にかかるスラスト荷重が大きくなり、可塑化スクリュ
104を回転させることができないこと等の理由によ
り、金型への溶融樹脂114の射出工程においては、可
塑化スクリュ104の可塑化回転を停止する。従って、
射出工程においては可塑化スクリュ104の回転、すな
わち可塑化動作を停止することとなり、この可塑化スク
リュ104の回転を停止させている間は樹脂材料を可塑
化できず、生産性向上の妨げになるというさらなる課題
がある。
【0038】これに対して、図11に示す射出装置で
は、可塑化部と射出部とが別々になっているので、図1
0に示すような可塑化スクリュ104が不要で、この可
塑化スクリュ104に起因する課題を解消できるように
なる。しかしながら、図11に示す射出装置を、図12
および図13に示すように制御する場合、可塑化容器2
において攪拌棒4の可塑化回転と吐出回転とが断続して
行なわれる。従って、型締昇圧工程(図13のh9参
照),射出高圧工程(図13のh10参照)およびプラ
ンジャ後退工程(図13のh11参照)の各工程が行な
われている間は攪拌棒4の回転が停止し、その停止中に
攪拌が行なわれず樹脂の可塑化を行なうことができない
ことが、生産性向上の妨げの要因になる。
【0039】また、攪拌棒4の回転および停止を繰り返
すことにより、攪拌棒4の回転起動や回転減速のための
時間が余分にかかり、これらのために時間のロスが生じ
ることも、生産性向上の妨げの要因になる。さらに、樹
脂原料の切り替え、すなわち、装置内に滞留している樹
脂を排出して新しい樹脂に交換する樹脂替え運転を行な
う際には、可塑化容器2内に新たな樹脂原料を供給して
可塑化し、射出シリンダ12内に可塑化容器2内の可塑
化樹脂8を吐出した後に、射出プランジャ13によりノ
ズル15から古い溶融樹脂10を空中に射出する工程
を、可塑化容器2および射出シリンダ12内の古い樹脂
が新しい樹脂に替わるまで繰り返し行なう。
【0040】このような樹脂替え運転の際においても、
可塑化容器2において攪拌棒4の可塑化回転と吐出回転
とが断続して行なわれると、型締昇圧工程(図13のh
9参照),射出高圧工程(図13のh10参照)および
プランジャ後退工程(図13のh11参照)の各工程が
行なわれている間は攪拌棒4の回転が停止し、その停止
中に攪拌が行なわれず樹脂の可塑化を行なうことができ
ないことが、生産性向上の妨げの要因になる。
【0041】さらに、図11に示す射出装置において、
射出成形運転を停止して射出成形機を待機させる際に
は、通常、可塑化容器2における攪拌棒4の回転も停止
される。しかし、このように攪拌棒4の回転を停止させ
て待機すると、例えば、樹脂原料として木粉等の揮発性
ガスを発生する原料を使用した場合には、発生した揮発
性ガスにより可塑化容器2内のガス圧力が上昇して可塑
化容器2内の可塑化樹脂8が上方へ膨張し、この膨張し
た可塑化樹脂8が可塑化容器2内の上部で冷却・固化
し、成形運転の再開を妨げるおそれもある。
【0042】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、可塑化容器内での攪拌棒の動作制御に工夫を
施すことにより、成形運転時および樹脂替え運転時にお
ける攪拌棒の回転停止および回転再開による時間のロス
を無くして生産性を向上させ、更に、射出成形運転停止
時においても可塑化容器内の可塑化樹脂が上方に膨張し
て固化せず、運転再開不能になることのない、高い生産
性を有する、射出成形機用射出装置の制御方法および射
出成形機用射出装置を提供することを目的とする。
【0043】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明の射出成形機用射出装置の制御方法は、多数の
フィンまたは連続した螺子を突設した攪拌棒を内蔵し、
この攪拌棒の回転により樹脂原料を可塑化する可塑化容
器と、この可塑化容器に連結されるとともに射出プラン
ジャを内蔵し、可塑化容器から送り込まれた溶融樹脂を
射出プランジャにより金型内へ射出する射出シリンダと
をそなえて構成された射出成形機用射出装置を用いて、
通常の射出成形運転を行なう際、この射出成形運転の期
間中、攪拌棒を、可塑化容器内の溶融樹脂を射出シリン
ダ内へ送り込む方向へ連続的に回転させ、射出工程で射
出プランジャを前進させて、可塑化容器から射出シリン
ダへ至る連通路を射出プランジャにより閉じ、射出プラ
ンジャを前進させてから第1設定時間だけ経過した後、
射出プランジャを後退させて、連通路を開き、射出プラ
ンジャを後退させてから第2設定時間以上経過した後、
次の射出工程に移行することを特徴としている。
【0044】なお、請求項1記載の射出成形機用射出装
置の制御方法において、射出成形機用射出装置において
樹脂替えを行なう際、樹脂替えの期間中、攪拌棒を、可
塑化容器内の溶融樹脂を射出シリンダ内へ送り込む方向
へ連続的に回転させ、射出プランジャを前進させて射出
を行ない、連通路を射出プランジャにより閉じた状態を
第3設定時間だけ保持する動作と、射出プランジャを後
退させて、連通路を開いた状態を第4設定時間だけ保持
する動作とを交互に繰り返すことを特徴としてもよく
(請求項2)、射出プランジャを前進/後退させる射出
成形運転を停止した状態で、攪拌棒を、可塑化容器内の
溶融樹脂を射出シリンダ内へ送り込む方向へ連続的に回
転させてもよい(請求項3)。
【0045】また、本発明の射出成形機用射出装置は、
多数のフィンまたは連続した螺子を突設した攪拌棒を内
蔵し、この攪拌棒の回転により樹脂原料を可塑化する可
塑化容器と、この可塑化容器に連結されるとともに射出
プランジャを内蔵し、可塑化容器から送り込まれた溶融
樹脂を射出プランジャにより金型内へ射出する射出シリ
ンダと、攪拌棒の回転動作を制御する攪拌棒回転制御手
段と、射出プランジャの前進/後退動作を制御する射出
プランジャ駆動制御手段とをそなえて構成され、攪拌棒
回転制御手段が、通常の射出成形運転の期間中、攪拌棒
を、可塑化容器内の溶融樹脂を射出シリンダ内へ送り込
む方向へ連続的に回転させるように制御するとともに、
射出プランジャ駆動制御手段が、射出成形運転の期間
中、射出工程で射出プランジャを前進させて可塑化容器
から射出シリンダへ至る連通路を射出プランジャにより
閉じ、射出プランジャを前進させてから第1設定時間だ
け経過した後、射出プランジャを後退させて連通路を開
き、射出プランジャを後退させてから第2設定時間以上
経過すると、次の射出工程に移行するように制御するこ
とを特徴としている(請求項4)。
【0046】なお、請求項4記載の射出成形機用射出装
置において、攪拌棒回転制御手段が、射出成形機用射出
装置における樹脂替えの期間中、攪拌棒を、可塑化容器
内の溶融樹脂を射出シリンダ内へ送り込む方向へ連続的
に回転させるように制御するとともに、射出プランジャ
駆動制御手段が、樹脂替えの期間中、射出プランジャを
前進させて射出を行ない連通路を射出プランジャにより
閉じた状態を第3設定時間だけ保持する動作と、射出プ
ランジャを後退させて連通路を開いた状態を第4設定時
間だけ保持する動作とを交互に繰り返すように制御して
もよく(請求項5)、射出プランジャ駆動制御手段が射
出プランジャを前進/後退させる射出成形運転を停止さ
せた状態で、攪拌棒回転制御手段が、攪拌棒を、可塑化
容器内の溶融樹脂を射出シリンダ内へ送り込む方向へ連
続的に回転させるように制御してもよい(請求項6)。
【0047】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施例を説明する。図1〜図9は本発明の一実施形態とし
ての射出成形機用射出装置およびその制御方法を説明す
るためのもので、図1は本実施形態の射出成形機用射出
装置の樹脂移送時(射出プランジャ後退時)の状態を示
す側断面図、図2は本実施形態の射出成形機用射出装置
の射出時(射出プランジャ前進時)の状態を示す側断面
図、図3および図4はそれぞれその制御方法における通
常成形時の工程フロー図およびシーケンス図、図5およ
び図6はそれぞれその制御方法における樹脂替え時の工
程フロー図およびシーケンス図、図7および図8はそれ
ぞれその制御方法における射出成形運転停止時の工程フ
ロー図およびシーケンス図、図9は本実施形態の攪拌棒
のフィンの変形例を示す図(図1に対応する位置の断面
図)である。
【0048】本実施形態の射出成形機用射出装置は、図
1および図2に示すように、可塑化容器2,攪拌棒4,
射出シリンダ12,射出プランジャ13,連結板17,
ロッド18,油圧ピストン19,油圧シリンダ20,圧
油供給系30,攪拌棒回転制御部(攪拌棒回転制御手
段)40および射出プランジャ駆動制御部(射出プラン
ジャ駆動制御手段)50を備えて構成されている。
【0049】ここで、可塑化容器2は、下端側を縮径さ
せるように形成された円筒状のもので、攪拌棒4を鉛直
方向に沿って内蔵するとともに、その外周部にはヒータ
7を装着されている。攪拌棒4の外周面には、多数の螺
旋フィン4aが間欠的に突設され、螺旋フィン4aの相
互間には切欠き(間隙)が形成されている。また、攪拌
棒4の上端にはモータ6が連結され、このモータ6によ
り攪拌棒4を矢印bで示す方向(樹脂吐出方向)に回転
駆動できるようになっている。さらに、可塑化容器2の
上部には、矢印mで示すように樹脂原料を可塑化容器2
内へバッチ供給するための原料管25と、矢印vで示す
ように揮発ガスを外部へ除去・排出するためのベント管
(ベント穴)26とが設けられている。
【0050】射出シリンダ12は、射出プランジャ13
を前後方向(軸方向,図3,図4の左右方向)に摺動可
能に内蔵するとともに、その外周部にはヒータ14を装
着されている。射出プランジャ13は、射出シリンダ1
2の内周面に密に接しながら、油圧シリンダ20によ
り、後述するごとく前後方向に駆動される。射出シリン
ダ12には、前述した可塑化容器2が軸方向を射出シリ
ンダ12の軸方向(射出プランジャ13の摺動方向)に
直交させるようにして連結されている。その連結位置は
射出プランジャ13が移動する範囲内であり、射出シリ
ンダ12の上側壁部に形成された連通路12aにより、
可塑化容器2内と射出シリンダ12内とが連通接続され
ている。
【0051】従って、射出シリンダ12内へ開口した連
通路12aの樹脂流入口12bは射出プランジャ13の
位置によって開閉され、この射出プランジャ13が、可
塑化容器2から射出シリンダ12へ至る連通路12aを
開閉するように構成されている。射出シリンダ12内に
おいて、射出プランジャ13前方の空洞部11には、可
塑化容器2から送り込まれた溶融樹脂10が蓄積される
ようになっていて、射出シリンダ12の先端(前端)に
は、蓄積された溶融樹脂10を射出プランジャ13の動
作によって金型(図示省略)へ射出するノズル15が形
成されている。
【0052】油圧シリンダ20は、射出シリンダ12と
一体的に形成され、この射出シリンダ12を射出プラン
ジャ13に対して軸方向(前後方向)に移動させて射出
動作を行なわせるためのものである。射出プランジャ1
3は、その後端に同軸的に連結された後部軸13aを介
して連結板17に固定されている。また、油圧シリンダ
20内には、油圧ピストン19が前後方向に摺動可能に
保持されており、この油圧ピストン19が、後部軸13
aと平行に配置されたロッド18を介して連結板17に
固定されている。従って、射出プランジャ13と油圧ピ
ストン19とは後部軸13a,連結板17およびロッド
18を介し一体的に連結されている。
【0053】そして、圧油供給系30からポート(油
口)21を通じて油圧ピストン19後方側の油室20a
に圧油を供給することにより、射出プランジャ13が射
出シリンダ12に対して前進する一方、圧油供給系30
からポート(油口)22を通じて油圧ピストン19前方
側の油室20bに圧油を供給することにより、射出プラ
ンジャ13が射出シリンダ12に対して後退するように
なっている。
【0054】攪拌棒回転制御部40はモータ6の動作を
制御する制御装置であり、この攪拌棒回転制御部40
は、モータ6を回転制御することにより攪拌棒4の回転
動作を制御するようになっている。また、攪拌棒回転制
御部40は、攪拌棒4を、常に、可塑化容器2内の溶融
樹脂10を射出シリンダ12内へ送り込む方向、すなわ
ち、矢印b方向へ連続的に回転させるように制御するよ
うになっており、攪拌棒回転制御部40は、本装置にお
ける、通常の射出成形運転の期間中,樹脂替えの期間中
および射出成形運転の停止の期間中においても、攪拌棒
4を矢印b方向へ連続的に回転させるように制御する。
【0055】射出プランジャ駆動制御部50は、圧油供
給系30の動作を制御することにより射出プランジャ1
3の前進/後退動作を制御する制御装置である。この射
出プランジャ駆動制御部50は、本装置における射出成
形運転の期間中は、図4に示すように、射出工程で射出
プランジャ13を前進させて可塑化容器2から射出シリ
ンダ12へ至る連通路12aの樹脂流入口12bを射出
プランジャ13により閉じ、この射出プランジャ13を
前進させてから第1設定時間t2(図4参照;以下、単
に設定時間t2という)だけ経過した後、射出プランジ
ャ13を後退させて連通路12aを開き、射出プランジ
ャ13を後退させてから第2設定時間t1(図4の時間
t1aとt1bとを合計した時間;以下、単に設定時間
t1という)以上経過すると、次の射出工程に移行する
ように制御するようになっている。
【0056】また、射出プランジャ駆動制御部50は、
本装置における樹脂替えの期間中は、射出プランジャ1
3を前進させて射出を行ない連通路12aを射出プラン
ジャ13により閉じた状態を第3設定時間t3(図6参
照;以下、単に設定時間t3という)だけ保持する動作
と、射出プランジャ13を後退させて連通路12aを開
いた状態を第4設定時間t4(図6参照;以下、単に設
定時間t4という)だけ保持する動作とを交互に繰り返
すように制御するようになっており、更に、射出プラン
ジャ13を前進/後退させる射出成形運転を停止させた
りするようになっている。
【0057】上述のごとく構成された射出装置の基本的
な動作について、図1および図2を参照しながら簡単に
説明すると、樹脂原料は、原料管25から可塑化容器2
内へ間欠的に供給されて可塑化樹脂8として貯えられ、
ヒータ7により加熱され、且つ、モータ6によって回転
駆動される攪拌棒4の螺旋フィン4aで攪拌されながら
混合され溶融する。このとき、図2に示すように、樹脂
流入口12bは射出プランジャ13によって閉鎖されて
いる。
【0058】可塑化容器2内で可塑化された可塑化樹脂
8は、射出プランジャ13が後退して樹脂流入口12b
が開いた時に、樹脂吐出方向へ回転している攪拌棒4に
より、図1中の矢印fで示すように、射出シリンダ12
の連通路12aおよび樹脂流入口12bを経て、射出シ
リンダ12の空洞部11内へ移送され、射出プランジャ
ー13の前方に溶融樹脂10として貯えられる。射出シ
リンダ12内に蓄積された溶融樹脂10は、射出シリン
ダ12外周のヒータ14により、一定温度を保つよう温
度調節される。そして、溶融樹脂10は、射出プランジ
ャ13の前進動作により、ノズル15を経て図示しない
金型内へ射出され、冷却・固化されて製品となる。
【0059】次に、射出成形運転期間中における、攪拌
棒回転制御部40による攪拌棒4の動作制御および射出
プランジャ駆動制御部50による射出プランジャ13の
動作制御を図1〜図4を用いて説明する。成形開始が指
令されると(図3のステップC1)、攪拌棒回転制御部
40は、攪拌棒4を樹脂吐出方向(図1中の矢印b方
向)に連続回転させ(図3のステップC2)、射出プラ
ンジャ駆動制御部50により、射出成形の1サイクルの
工程が開始される(図3のステップC3)。
【0060】この射出成形の1サイクルの工程において
は、先ず、図示しない型開閉装置により金型(図示せ
ず)の型閉工程動作を行ない(図3のステップC4,図
4のd1参照)、金型が閉じられた後、型締昇圧を行な
う(図4のd2参照)。型締昇圧終了後、本装置は射出
高圧、すなわち射出プランジャ13を前進させて金型内
に樹脂を射出し(図3のステップC5,図4のd9参
照)、射出保圧(図3のステップC6,図4のd10参
照)を行ない、この射出保圧終了後、射出成形機は、金
型内の樹脂を冷却する(図3のステップC7,図4のd
8参照)。又、この間、型開閉装置は型締保持を行なう
(図4のd3参照)。
【0061】樹脂の冷却後、型開閉装置は、型開工程動
作(図3のステップC8)を行なう。すなわち、型締降
圧(図4のd4参照),型開(図4のd5参照),エジ
ェクタ前進(図4のd6参照)およびエジェクタ後退
(図4のd7参照)の各動作を行ない、成形した製品を
金型から取り出して射出成形の1サイクルが完了する
(図3のステップC3)。
【0062】一方、本装置において、射出プランジャ駆
動制御部50は、射出高圧が終了してから設定時間t2
だけ経過するまで待機した後(図3のステップC9)、
射出プランジャ13を後退させて樹脂流入口12bを開
け(図3のステップC10,図4のd11参照)、今度
は、この状態で設定時間t1以上待機する(図3のステ
ップC11)。この射出プランジャ13の後退により、
再度、樹脂流入口12bが開口し、攪拌棒4の樹脂吐出
回転により射出シリンダ12の空洞部11に可塑化樹脂
8が吐出される。
【0063】図4では、図3に示す工程フローを1サイ
クルの時間シーケンスで表示しているが、この図4で符
号d12を付して示すように、本実施形態では、上述の
ごとく射出成形の1サイクルの工程が行なわれている間
(全サイクル時間中)は、攪拌棒回転制御部40によ
り、可塑化容器2内において攪拌棒4は樹脂吐出方向に
回転し続けるように制御されている。
【0064】ここで、設定時間t1は、射出シリンダ1
2の空洞部に溶融樹脂10が充満するまでに要する時間
であり、本発明の第2設定時間に相当するものである。
又、図4中においては、便宜上、プランジャ後退(図4
のd11参照)終了後、エジェクタ後退(図4のd7参
照)終了までの時間をt1aとして示すとともに、型締
開始(図4のd1参照)から射出シリンダ12の空洞部
11に溶融樹脂10が充満するまでの時間をt1bとし
て示しており、上述の射出成形の1サイクルの工程を繰
り返し行なう場合には、このt1aとt1bとを合わせ
た時間が、設定時間t1に相当する。
【0065】なお、t1aが設定時間t1よりも大きく
なる場合は、t1bが0となり、t1aの時間内で設定
時間t1が満了することとなる。また、樹脂流入口12
bから射出シリンダ12の空洞部11への可塑化樹脂8
の吐出に際して、空洞部11が溶融樹脂10で満杯にな
ると、攪拌棒4を回転しても、それ以上、可塑化容器2
から射出シリンダ12へ可塑化樹脂8を吐出することは
できず、射出プランジャ13の前進時における可塑化と
同様の作用を可塑化樹脂8は受けることになる。従っ
て、設定時間t1を超えて、上記の攪拌棒4の回転によ
る可塑化樹脂8の吐出動作が継続的に行なわれても何ら
差し支えない。
【0066】射出成形の1サイクル(図3のステップC
4〜C11)の終了後、成形停止が指令されているかど
うかを判断し(図3のステップC12)、成形停止が終
了されていない場合には、再度、射出成形の1サイクル
を行ない(図3のステップC12のNOルート)、成形
停止が指令された場合には(図3のステップC12のY
ESルート)、攪拌棒回転制御部40により攪拌棒4の
回転を停止し(図3のステップC13)、次の制御指令
を待つ(図3のステップC14)。
【0067】次に、樹脂替えの期間中における、攪拌棒
回転制御部40による攪拌棒4の動作制御および射出プ
ランジャ駆動制御部50による射出プランジャ13の動
作制御を図1,図2,図5および図6を用いて説明す
る。樹脂替えが指令されると(図5のステップE1)、
攪拌棒回転制御部40は、攪拌棒4を樹脂吐出方向(図
1中の矢印b方向)に連続回転させた後(図5のステッ
プE2)、その後、樹脂替えの1サイクルの工程が開始
される(図5のステップE3)。
【0068】この樹脂替えの1サイクルの工程において
は、新たな原料樹脂を原料管25から可塑化容器2内へ
供給するとともに、先ず、射出プランジャ駆動制御部5
0により、射出プランジャ13を前進させて、射出シリ
ンダ12の空洞部11内に残留している溶融樹脂10を
空気中に射出した後(図5のステップE4,図6のf1
参照)、設定時間t3経過するまで、射出プランジャ1
3を固定して待機させる(図5のステップE5)。
【0069】ここで、設定時間t3は、原料樹脂の可塑
化に要する時間であり、本発明の第3設定時間に相当す
るものである。設定時間t3経過後、射出プランジャ1
3を後退させ(図5のステップE6,図6のf2参
照)、今度は設定時間t4経過するまで、射出プランジ
ャ13を固定して待機させる(図5のステップE7)。
この設定時間t4は、攪拌棒4による可塑化樹脂8の吐
出によって射出シリンダ12の空洞部11に溶融樹脂1
0を充満させるために要する時間であり、予め設定され
るようになっている。すなわち、この設定時間t4経過
する間に、可塑化容器2内の可塑化樹脂8が樹脂流入口
を介して射出シリンダ12に吐出され、射出シリンダ1
2の空洞部11に充満する。なお、この設定時間t4が
本発明の第4設定時間に相当する。
【0070】以上、図5のステップE4〜E7までの工
程が樹脂替えの1サイクルの工程であり、この樹脂替え
の1サイクルの工程が何回行なわれたかを判断し(図5
のステップE8)、所定のサイクル数に達していなけれ
ば(図5のステップE8のNOルート)、再度、ステッ
プE4〜E7までの工程を繰り返し行なう。すなわち、
本装置内に残留している古い可塑化樹脂8(溶融樹脂1
0)が、射出によって排出されて本装置内からなくなる
まで、上述の樹脂替えの1サイクルの工程を繰り返すの
であり、本装置内において新たな樹脂が古い可塑化樹脂
8(溶融樹脂10)と入れ替わるまでに必要なサイクル
の数を、経験等に基づいて予想して、所定のサイクル数
として予め設定しておく。
【0071】樹脂替えの1サイクルの工程が所定のサイ
クル数行なわれた場合には(図5のステップE8のYE
Sルート)、攪拌棒4の回転を停止させ(図5のステッ
プE9)、次の指令を待つ(図5のステップE10)。
図6では、図5に示す工程フローを樹脂替えの所定サイ
クル数の時間シーケンスで表示しているが、この図6で
符号f3を付して示すように、本実施形態では、上述の
ごとく樹脂替えが行なわれている間(全サイクル時間
中)は、攪拌棒回転制御部40により、可塑化容器2内
において攪拌棒4は樹脂吐出方向に回転し続けるように
制御されている。そして、プランジャ後退(f2参照)
が行なわれた後は、次のサイクルで射出(f1参照)を
行なうまで射出シリンダ12への樹脂の吐出を行なう。
ただし、もしその間に射出シリンダ12が溶融樹脂10
で満杯になった場合、攪拌棒4を回転してもそれ以上、
可塑化容器2から射出シリンダ12へ可塑化樹脂8を吐
出することはできず、射出プランジャ13の前進時にお
ける可塑化と同様の作用を可塑化樹脂8は受けることに
なる。
【0072】さらに、射出成形運転を一時的に停止させ
た状態における、攪拌棒回転制御部40による攪拌棒4
の動作制御および射出プランジャ駆動制御部50による
射出プランジャ13の動作制御を図3,図4,図7,図
8を用いて説明する。例えば、昼休等で射出プランジャ
13を前進/後退させる射出成形運転を一時的に停止さ
せる際においては、いつでも成形再開できるように、射
出シリンダ12や可塑化容器2等のヒータ7,14等の
温度制御を行なった状態で待機するのであるが、射出成
形運転の停止が指令されると(図7のステップG1)、
攪拌棒回転制御部40は、攪拌棒4を樹脂吐出方向(図
1中の矢印b方向)に連続回転させる(図7のステップ
G2)。一時停止の解除がなされたかを判断し(図7の
ステップG3)、解除されない場合には(図7のステッ
プG3のNOルート)、ステップG2を繰り返し行な
い、攪拌棒4の矢印b方向への連続回転を継続し続け
る。
【0073】この際、攪拌棒4は、可塑化容器2中にお
ける可塑化樹脂8を攪拌するだけであって吐出方向の力
を与えるだけでよいことから、攪拌棒回転制御部40は
攪拌棒4の回転数が射出成形時における攪拌棒4の回転
数よりも低くなるように制御する。また、この間、射出
プランジャ駆動部50は、射出プランジャ13が射出シ
リンダ12内において停止しているように制御するが、
その際、射出プランジャ13の停止位置は射出シリンダ
12内のどこであっても構わない。
【0074】一時停止の解除が行なわれたら(図7のス
テップG3のYESルート)、攪拌棒回転制御部40は
攪拌棒4の回転を停止し(図7のステップG4)、次の
制御命令を待つ(図7のステップG5)。図8では、図
7に示す工程フローを一時停止中のシーケンスで表示し
ているが、この図8で符号h1を付して示すように、本
実施形態では、一時停止時間中は、攪拌棒回転制御部4
0により、可塑化容器2内において攪拌棒4は樹脂吐出
方向に回転し続けるように制御されている。
【0075】このように、本発明の一実施形態としての
射出成形機用射出装置およびその制御方法によれば、攪
拌棒回転制御部40によって、常に、攪拌棒4を連続回
転させるとともに、射出プランジャ制御部50により射
出プランジャ13を前進/後退動作させて、溶融樹脂1
0の射出成形を行なうことにより、攪拌棒4による可塑
化樹脂8の可塑化を連続して行なうことができ、射出成
形運転期間中において、可塑化樹脂8の可塑化に要する
時間を短縮できるとともに、攪拌棒4の回転起動や回転
減速のための時間のロスが生じることがなく、又、その
効率向上分だけ可塑化能力が増大し、射出成形機による
生産性を向上させることができる。
【0076】また、樹脂替え運転の際においても、同様
に、可塑化樹脂8の可塑化に要する時間が短縮できると
ともに、攪拌棒4の回転起動や回転減速のための時間の
ロスが生じることがなく、1サイクルに要する時間を短
縮することができ、樹脂替えを効率よく高速に行なうこ
とができる。さらに、射出成形運転を停止して射出成形
機を待機させる際においても、攪拌棒4が連続回転し、
可塑化容器2内の可塑化樹脂8に吐出方向の力を作用さ
せることから、射出成形運転が停止している間に可塑化
容器2中の可塑化樹脂8内にガスが発生しても、この攪
拌棒4の連続回転により作用する力が、発生したガス圧
力によって可塑化樹脂8が上方に膨れ上がることを押さ
え、膨張した可塑化樹脂8が可塑化容器2内の上部で冷
却・固化することがなく、成形運転の再開する際に妨げ
となるおそれもない。
【0077】また、攪拌棒回転制御部40によって、常
に、螺旋フィン4aが可塑化容器2内の可塑化樹脂8を
射出シリンダ12内へ送り込むように攪拌棒4を回転さ
せることにより、樹脂圧力を上昇させ、可塑化樹脂8中
に揮発ガスが発生したり外気が混入して気泡が生じるの
を確実に防止することができる。さらに、螺旋フィン4
aが可塑化樹脂8を射出シリンダ12側へ送るように攪
拌棒4を回転させることにより、螺旋フィン4aの作用
により、樹脂を容易に可塑化容器2から射出シリンダ1
2へ送り込むことができる。
【0078】なお、上述した実施形態では、図1および
図2に示したように、平板状の複数の螺旋フィン4aを
突設した場合について説明したが、本発明はこれに限定
されるものではなく、例えば図9に示すように、攪拌棒
34は、一枚の連続した螺旋状のフィン(連続螺旋フィ
ンという)34aを突設して形成してもよい。又、攪拌
棒4から突設される螺旋フィン4aの断面肉厚を翼形に
変化させたり、螺旋1ピッチ当り3枚の羽根を攪拌棒4
から突設したりしてもよく、更に、この羽根は自由な曲
面で構成することができる。このように、攪拌棒4から
突設されるフィンの枚数や形状は、可塑化容器2内での
可塑化樹脂8の攪拌や下方(射出シリンダ12側)への
樹脂移送に適したものを任意に設計することができ、い
ずれの場合も上述した実施形態と同様の作用効果を得る
ことができる。
【0079】そして、本発明は上述した実施形態に限定
されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で
種々変形して実施することができる。
【0080】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の射出成形
機用射出装置の制御方法によれば、攪拌棒を、可塑化容
器内の溶融樹脂を射出シリンダ内へ送り込む方向へ連続
的に回転させることにより、樹脂圧力を上昇させ、溶融
樹脂中に揮発ガスが発生したり外気が混入して気泡が生
じるのを確実に防止することができ、又、射出成形運転
の期間中、攪拌棒を、可塑化容器内の溶融樹脂を射出シ
リンダ内へ送り込む方向へ連続的に回転させ、射出工程
で射出プランジャを前進させて、可塑化容器から射出シ
リンダへ至る連通路を射出プランジャにより閉じ、射出
プランジャを前進させてから第1設定時間だけ経過した
後、射出プランジャを後退させて、連通路を開き、射出
プランジャを後退させてから第2設定時間以上経過した
後、次の射出工程に移行することから、攪拌棒による溶
融樹脂の可塑化を連続して行なうことができ、射出成形
運転の期間中において、溶融樹脂の可塑化に要する時間
を短縮できるとともに、攪拌棒の回転起動や回転減速の
ための時間のロスが生じることがなく、射出成形機によ
る生産性を向上させることができる(請求項1)。
【0081】また、射出成形機用射出装置において樹脂
替えを行なう際、樹脂替えの期間中、攪拌棒を、可塑化
容器内の溶融樹脂を射出シリンダ内へ送り込む方向へ連
続的に回転させることにより、攪拌棒による溶融樹脂の
可塑化を連続して行なうことができ、溶融樹脂の可塑化
に要する時間を短縮できるとともに、攪拌棒の回転起動
や回転減速のための時間のロスが生じることがなく、樹
脂替えに要する時間を短縮することができる(請求項
2)。
【0082】さらに、射出プランジャを前進/後退させ
る射出成形運転を停止した状態で、攪拌棒を、可塑化容
器内の溶融樹脂を射出シリンダ内へ送り込む方向へ連続
的に回転させることにより、攪拌棒が樹脂を下方へ送る
作用を継続するので、樹脂が上方へ膨張するのを防止で
き、溶融樹脂が可塑化容器内の上部で冷却・固化するこ
とがなく、成形運転の再開する際に妨げとなるおそれも
ない(請求項3)。
【0083】なお、本発明の射出成形機用射出装置によ
れば、通常の射出成形運転の期間中、該攪拌棒を、該可
塑化容器内の溶融樹脂を該射出シリンダ内へ送り込む方
向へ連続的に回転させるように制御する攪拌棒回転制御
手段をそなえるとともに、射出成形運転の期間中、射出
工程で射出プランジャを前進させて可塑化容器から射出
シリンダへ至る連通路を射出プランジャにより閉じ、射
出プランジャを前進させてから第1設定時間だけ経過し
た後、射出プランジャを後退させて連通路を開き、射出
プランジャを後退させてから第2設定時間以上経過する
と、次の射出工程に移行するように制御する射出プラン
ジャ駆動制御手段をそなえることにより、攪拌棒による
溶融樹脂の可塑化を連続して行なうことができ、射出成
形運転の期間中において、溶融樹脂の可塑化に要する時
間を短縮できるとともに、攪拌棒の回転起動や回転減速
のための時間のロスが生じることがなく、射出成形機に
よる生産性を向上させることができる(請求項4)。
【0084】また、射出成形機用射出装置における樹脂
替えの期間中、攪拌棒を、可塑化容器内の溶融樹脂を該
射出シリンダ内へ送り込む方向へ連続的に回転させるよ
うに攪拌棒回転制御手段によって制御するとともに、樹
脂替えの期間中、射出プランジャを前進させて射出を行
ない連通路を該射出プランジャにより閉じた状態を第3
設定時間だけ保持する動作と、射出プランジャを後退さ
せて該連通路を開いた状態を第4設定時間だけ保持する
動作とを交互に繰り返すように射出プランジャ駆動制御
手段によって制御することにより、攪拌棒による溶融樹
脂の可塑化を連続して行なうことができ、溶融樹脂の可
塑化に要する時間を短縮できるとともに、攪拌棒の回転
起動や回転減速のための時間のロスが生じることがな
く、樹脂替えに要する時間を短縮することができる(請
求項5)。
【0085】さらに、攪拌棒回転制御手段により射出プ
ランジャを前進/後退させる射出成形運転を停止させた
状態で、攪拌棒を、可塑化容器内の溶融樹脂を射出シリ
ンダ内へ送り込む方向へ連続的に回転させるように射出
プランジャ駆動制御手段によって制御することにより、
攪拌棒が樹脂を下方へ送る作用を継続するので、樹脂が
上方へ膨張するのを防止でき、溶融樹脂が可塑化容器内
の上部で冷却・固化することがなく、成形運転の再開す
る際に妨げとなるおそれもない(請求項6)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての射出成形機用射出
装置の樹脂移送時(射出プランジャ後退時)の状態を示
す側断面図である。
【図2】本発明の一実施形態としての射出装置における
射出時(射出プランジャ前進時)の状態を示す側断面図
である。
【図3】本実施形態の射出成形機用射出装置の制御方法
における通常成形時の工程フロー図である。
【図4】本実施形態の射出成形機用射出装置の制御方法
における通常成形時のシーケンス図である。
【図5】本実施形態の射出成形機用射出装置の制御方法
における樹脂替え時の工程フロー図である。
【図6】本実施形態の射出成形機用射出装置の制御方法
における樹脂替え時のシーケンス図である。
【図7】本実施形態の射出成形機用射出装置の制御方法
における射出成形運転停止時の工程フロー図である。
【図8】本実施形態の射出成形機用射出装置の制御方法
における射出成形運転停止時のシーケンス図である。
【図9】本実施形態の攪拌棒のフィンの変形例を示す図
(図3に対応する位置の断面図)である。
【図10】射出成形機における従来の射出装置の全体構
成を模式的に示す断面図である。
【図11】図10に示す従来の射出装置の課題を解決す
べく提案された射出成形機の射出装置を示す側断面図で
ある。
【図12】図11に示す射出装置による作業工程を説明
するためのフロー図である。
【図13】図11に示す射出装置による作業工程を型開
閉装置による作業工程と合わせて説明するためのシーケ
ンス図である。
【符号の説明】
2 可塑化容器 4 攪拌棒 4a 螺旋フィン 8 可塑化樹脂 10 溶融樹脂 12 射出シリンダ 12a 連通路 12b 樹脂流入口 13 射出プランジャ 34 攪拌棒 34a 連続螺旋フィン 40 攪拌棒回転制御部(攪拌棒回転制御手段) 50 射出プランジャ駆動制御部(射出プランジャ駆動
制御手段)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数のフィンまたは連続した螺子を突設
    した攪拌棒を内蔵し、該攪拌棒の回転により樹脂原料を
    可塑化する可塑化容器と、該可塑化容器に連結されると
    ともに射出プランジャを内蔵し、該可塑化容器から送り
    込まれた溶融樹脂を該射出プランジャにより金型内へ射
    出する射出シリンダとをそなえて構成された射出成形機
    用射出装置を用いて、通常の射出成形運転を行なう際、 前記射出成形運転の期間中、該攪拌棒を、該可塑化容器
    内の溶融樹脂を該射出シリンダ内へ送り込む方向へ連続
    的に回転させ、 射出工程で該射出プランジャを前進させて、該可塑化容
    器から該射出シリンダへ至る連通路を該射出プランジャ
    により閉じ、 該射出プランジャを前進させてから第1設定時間だけ経
    過した後、該射出プランジャを後退させて、該連通路を
    開き、 該射出プランジャを後退させてから第2設定時間以上経
    過した後、次の射出工程に移行することを特徴とする、
    射出成形機用射出装置の制御方法。
  2. 【請求項2】 前記射出成形機用射出装置において樹脂
    替えを行なう際、 前記樹脂替えの期間中、該攪拌棒を、該可塑化容器内の
    溶融樹脂を該射出シリンダ内へ送り込む方向へ連続的に
    回転させ、 該射出プランジャを前進させて射出を行ない、該連通路
    を該射出プランジャにより閉じた状態を第3設定時間だ
    け保持する動作と、 該射出プランジャを後退させて、該連通路を開いた状態
    を第4設定時間だけ保持する動作とを交互に繰り返すこ
    とを特徴とする、請求項1記載の射出成形機用射出装置
    の制御方法。
  3. 【請求項3】 該射出プランジャを前進/後退させる射
    出成形運転を停止した状態で、該攪拌棒を、該可塑化容
    器内の溶融樹脂を該射出シリンダ内へ送り込む方向へ連
    続的に回転させることを特徴とする、請求項1記載の射
    出成形機用射出装置の制御方法。
  4. 【請求項4】 多数のフィンまたは連続した螺子を突設
    した攪拌棒を内蔵し、該攪拌棒の回転により樹脂原料を
    可塑化する可塑化容器と、 該可塑化容器に連結されるとともに射出プランジャを内
    蔵し、該可塑化容器から送り込まれた溶融樹脂を該射出
    プランジャにより金型内へ射出する射出シリンダと、 該攪拌棒の回転動作を制御する攪拌棒回転制御手段と、 該射出プランジャの前進/後退動作を制御する射出プラ
    ンジャ駆動制御手段とをそなえて構成され、 該攪拌棒回転制御手段が、通常の射出成形運転の期間
    中、該攪拌棒を、該可塑化容器内の溶融樹脂を該射出シ
    リンダ内へ送り込む方向へ連続的に回転させるように制
    御するとともに、 該射出プランジャ駆動制御手段が、前記射出成形運転の
    期間中、射出工程で該射出プランジャを前進させて該可
    塑化容器から該射出シリンダへ至る連通路を該射出プラ
    ンジャにより閉じ、該射出プランジャを前進させてから
    第1設定時間だけ経過した後、該射出プランジャを後退
    させて該連通路を開き、該射出プランジャを後退させて
    から第2設定時間以上経過すると、次の射出工程に移行
    するように制御することを特徴とする、射出成形機用射
    出装置。
  5. 【請求項5】 該攪拌棒回転制御手段が、前記射出成形
    機用射出装置における樹脂替えの期間中、該攪拌棒を、
    該可塑化容器内の溶融樹脂を該射出シリンダ内へ送り込
    む方向へ連続的に回転させるように制御するとともに、 該射出プランジャ駆動制御手段が、前記樹脂替えの期間
    中、該射出プランジャを前進させて射出を行ない該連通
    路を該射出プランジャにより閉じた状態を第3設定時間
    だけ保持する動作と、該射出プランジャを後退させて該
    連通路を開いた状態を第4設定時間だけ保持する動作と
    を交互に繰り返すように制御することを特徴とする、請
    求項4記載の射出成形機用射出装置。
  6. 【請求項6】 該射出プランジャ駆動制御手段が該射出
    プランジャを前進/後退させる射出成形運転を停止させ
    た状態で、該攪拌棒回転制御手段が、該攪拌棒を、該可
    塑化容器内の溶融樹脂を該射出シリンダ内へ送り込む方
    向へ連続的に回転させるように制御することを特徴とす
    る、請求項4記載の射出成形機用射出装置。
JP10241704A 1998-08-27 1998-08-27 射出成形機用射出装置の制御方法および射出成形機用射出装置 Withdrawn JP2000071284A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009255452A (ja) * 2008-04-18 2009-11-05 Toyo Mach & Metal Co Ltd プリプラ式射出成形機
CN111844626A (zh) * 2020-07-31 2020-10-30 杭州旗芳实业有限公司 一种注塑机变速加料装置及其应用

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