JP2000069985A - 細菌培養による化合物の製造方法及び植物生育促進剤 - Google Patents

細菌培養による化合物の製造方法及び植物生育促進剤

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JP2000069985A JP10261026A JP26102698A JP2000069985A JP 2000069985 A JP2000069985 A JP 2000069985A JP 10261026 A JP10261026 A JP 10261026A JP 26102698 A JP26102698 A JP 26102698A JP 2000069985 A JP2000069985 A JP 2000069985A
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Kunio Nakada
邦穂 仲田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】適切な培地及び簡単な培養条件を設定すること
により、有益な化合物を多量に量産することを可能にす
る新規な方法を提供すること。 【解決手段】シュードモナス属に属する微生物を培養
し、生産されるピオルテオリン、2,4−ジアセチルフロ
ログルシノール及びN−(3−オキソドデカノイル)−L
−ホモセリンラクトンからなる群から選ばれる少なくと
も1種の化合物を採取する上記化合物の製造方法であっ
て、前記培養の少なくとも一部をストレス負荷状態下で
行う方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、細菌培養による化
合物の製造方法に関し、特にストレス負荷状態下で行う
化合物の製造方法に関する。さらに、本発明は、植物生
育促進剤に関し、特にシュードモナス属に属する微生物
の培養を行うことにより得られる植物生育促進剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】シュー
ドモナス(Pseudomonas)属の細菌は様々な生理活性物質
を生産していることが知られている。シュードモナス・
フルオレッセンス(Pseudomonas fluorescens)は各種植
物根に共生し、各種病原菌からの防御に機能していると
いわれている。これは、シュードモナス(Pseudomonas)
属の細菌がピオルテオリン、2,4-ジアセチルフロロ
グルシノール、ピロルニトリンをはじめとする各種抗生
物質を生産し、これらが細菌、真菌、原虫などに対し幅
広い良好な抗菌性を有しているからである。このような
良好な抗菌性を有する抗生物質を量産できれば動植物等
の発育に大変有意義である。これまでこれら抗生物質の
生産が報告された例として、Proc. Natl. Acad. Sci. U
SA,92,12255−12259(1995)などがある。ところが、こ
の文献に記載の方法によれば、目的とする抗生物質の生
産量は50mg/Lを越えることはなく、生産量が不十分であ
った。このような低生産量では、有用な抗生物質の抗菌
剤以外の用途への応用もまた困難であり、多量生産が望
まれる。
【0003】また、近年、各種微生物において細胞間の
情報連絡をするシグナル物質が見出されている。例え
ば、シュードモナス(Pseudomonas)属を含むグラム陰性
細菌は種々のホモセリンラクトン型の物質を生産するこ
とが知られている。ホモセリンラクトン型の物質は、閾
値以上の濃度になるとビブリオ(Vivrio)における発光、
アグロバクテリウム(Agrobacterium)における植物腫瘍
をはじめとする様々な生理現象を引き起こすことが知ら
れている(Proc. Natl. Acad. Sci. USA,91,197-201(199
4)など)。このようなホモセリンラクトン型の物質も多
量に生産できれば、抗菌剤以外の他の用途に応用するこ
とも期待できるという観点から望ましい。
【0004】しかし、他の報告例を含め、有益なホモセ
リンラクトン型の物質を多量に生産する方法については
触れられていない。また、シュードモナス・フルオレッ
センス(Pseudomonas fluorescens)におけるシグナル物
質の存在及びシグナル物質の生産性を高めるための培養
条件等についても報告はない。
【0005】このような状況下、土壌より分離されたシ
ュードモナス・フルオレッセンス(Pseudomonas fluores
cens)S272株では、炭素源としてエタノールを用い
ることにより、ピオルテオリンと2,4−ジアセチルフ
ロログルシノールの比較的高い生産量が報告されている
(1997年度農芸化学会西日本支部大会)。それにもか
かわらず、さらに安定してこれらの化合物の生産を維持
するための最適条件については報告がない。
【0006】そこで、本発明の目的は、適切な培地及び
簡単な培養条件を設定することにより、有益な化合物を
多量に量産することを可能とする新規な方法を提供する
ことにある。
【0007】ところで、農作物の生産性向上を目的とし
た植物生理活性物質の利用は、作物の成長・分化過程で
生じる生理・生産機能を効率的に発現させることを期待
して古くから研究されている。中でも、植物ホルモンを
含めた生理活性物質の化合物群は、一般に成長調整剤と
呼ばれており、有機合成物質を含めて多数研究されてい
る。しかし、これら成長調整剤の実用的な場面は、みか
ん、リンゴ等の熟期促進や落果防止、ブドウの無核化
(種無し化)などへの利用が中心となっているため、生産
性向上を目的とするものは少ないのが現状である。
【0008】したがって、別の観点から研究を進めると
ともに、農産物の生産性を安定して向上させるための植
物生育促進剤を新たに提供できれば望ましい。そこで、
本発明のさらなる目的は、優れた植物生育促進剤を提供
することにある。
【0009】シュードモナス・フルオレッセンス(Pseud
omonas fluorescens)は、前述の通り各種植物根に共生
し各種病原菌からの防御に機能しているともいわれてい
る。したがって、微生物の持つ本来的な作用を利用し
て、農産業などに応用できれば有意義である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、シュードモナ
ス属に属する微生物を培養し、生産されるピオルテオリ
ン、2,4-ジアセチルフロログルシノール及びN-(3-オキ
ソドデカノイル)-L-ホモセリンラクトンからなる群から
選ばれる少なくとも1種の化合物を採取する上記化合物
の製造方法であって、前記培養の少なくとも一部をスト
レス負荷状態下で行うことを特徴とする方法に関する。
【0011】さらに本発明は、シュードモナス属に属す
る微生物を培養して得られた微生物菌体、培養液及びそ
れらの処理物からなる群から選ばれる1種又は2種以上の
成分を含むことを特徴とする植物生育促進剤に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明者らは、シュードモナス属
に属する菌株を特定の培養条件下で培養することによ
り、有益な化合物を多量に得ることに成功し、本発明を
完成するに至った。さらに、本発明者らは、シュードモ
ナス属に属する微生物を特定の培養条件下で培養するこ
とにより、生育促進作用だけでなく、雑菌に対する感染
防御作用も著しく優れた植物生育促進剤を得られること
を見いだし、本発明を完成するに至った。
【0013】本発明の製造方法により得られる有益な化
合物は、ピオルテオリン(Pyoluteorin)、2,4-ジアセチ
ルフロログルシノール(2,4−Diacetylphloroglucinol)
及びN-(3-オキソドデカノイル)-L-ホモセリンラクトン
(N-(3-oxododecanoyl)-L-homoserine lactone(OdDHL)
である。ピオルテオリンの化学式を下記に示す。
【0014】
【化1】
【0015】2,4-ジアセチルフロログルシノールの化学
式を下記に示す。
【0016】
【化2】
【0017】N-(3-オキソドデカノイル)-L-ホモセリン
ラクトンの化学式を下記に示す。
【0018】
【化3】
【0019】本発明の製造方法では、シュードモナス属
に属する微生物を用いる。シュードモナス属に属する微
生物としては、ピオルテオリン、2,4-ジアセチルフロロ
グルシノール及びN−(3-オキソドデカノイル)−L−ホモ
セリンラクトンの生産能を有するシュードモナス・フル
オレッセンス(Pseudomonas fluorescens)に属する微生
物が好ましく、特に好ましい例としてシュードモナス・
フルオレッセンスS272菌株を挙げることができる。
【0020】シュードモナス・フルオレッセンス(Pseud
omonas fluorescens)S272菌株は、平成10年8月
26日に通商産業省工業技術院生命工学技術研究所にF
ERM P−16962として寄託されている。
【0021】シュードモナス属に属する微生物の培養に
は、一般的な微生物の培養方法を用いることができる。
好ましくは、液体培養による振とう培養、通気攪拌培養
などの好気的条件下で培養を行う。シュードモナス属に
属する微生物を栄養培地に接種し、好気的に培養し菌体
を増殖させる。培養は、後述するようにストレス負荷状
態下で行う。
【0022】培養に用いることができる培地は、特に限
定されることはなく、シュードモナス属に属する微生物
が利用できる栄養源を含有する培地であればよい。この
ような培地として各種合成培地、半合成培地、天然培地
などを挙げることができる。培地組成に炭素源、窒素源
を用いることができる。炭素源としては、例えば、エタ
ノール、グルコース、シュークロース、水あめ、糖み
つ、デキストリン、澱粉、グリセロール、動物油、植物
油などを単独または組み合わせて使用することができ
る。また、窒素源としては、大豆粉、小麦胚芽、コーン
ステープリカー、綿実粕、肉エキス、ペプトン、酵母エ
キス、尿素、硫酸アンモニウムなどを単独または組み合
わせて使用することができる。また必要に応じて、塩化
ナトリウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、リン
酸塩、金属塩などの無機酸塩を加えることができる。
【0023】培養条件は、用いる菌株が良好に生育して
上記抗生物質、シグナル物質を生産し得る範囲で適宜選
択することができる。培養条件は、また、使用するシュ
ードモナス属に属する微生物の特性、外部条件などに応
じて適宜変更できる。具体的に、シュードモナス・フル
オレッセンスS272株の場合、培地のpHは、6〜8程度
である。通常、中性付近とすることが好ましい。培養温
度は、微生物が良好に生育する温度である。すなわち、
培養温度は、15℃〜30℃で、好ましくは25℃〜2
8℃である。培養時間は、他の培養条件によっても左右
されるが、一般には、2〜10日間程度でよく、好まし
くは、3〜5日間である。
【0024】本発明の化合物の製造方法は、菌株の培養
期間の少なくとも一部をストレス負荷状態下で行う。培
養の少なくとも一部で足り、全体をストレス負荷状態下
で行う必要は必ずしもない。ストレス負荷とは、生物に
とり生育を抑制するストレス因子を負荷することである
ということができる。このストレス因子は、例えば、高
濃度の水溶性有機溶媒、塩類、糖類、アミノ酸などの添
加の他、加熱、冷凍処理などを挙げることができる。水
溶液有機溶媒として、メタノール、エタノール、プロパ
ノール、イソプロパノールなどのアルコール類、アセト
ンなどのケトン類、酢酸エチルなどのエステル類などを
挙げることができる。塩類としては、塩化ナトリウム、
塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化アンモニウム、硫
酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸アンモニウムなどを
挙げることができる。またストレス因子が加熱、冷凍処
理などによる場合、培養の途中で、培養温度を急激に変
化させることが好ましい。
【0025】ストレス負荷の条件は、ストレスの種類に
より適宜決定することができる。一般に、ストレス負荷
が少なすぎると通常の培養と同様となり、所望の効果を
発揮できない。一方、ストレスは、元来生物にとり生育
を抑制するものであるから、ストレス負荷が、多すぎる
と却って生産を妨げるおそれが生じる。したがって、処
理濃度、培養温度などストレス負荷の条件について、適
切な範囲を設定することが望ましい。以下には、ストレ
スの種類に応じた、適切なストレス条件の一例を示す。
【0026】ストレス因子がエタノールの場合、培養を
終了させるまでに、全体で10%未満のエタノールを添
加して培養を行うことが望ましい。具体的には、培養の
途中で、例えば、数〜数十時間毎にストレスを負荷させ
るように、適宜エタノールを添加する。エタノールの添
加の回数は、特に限定されない。ストレスを負荷させる
場合、1回のエタノールの添加量は、好ましくは3%未
満である。より好ましくは、0.5〜2%である。
【0027】ストレス因子が塩化ナトリウムの場合、培
養を終了させるまでに、全体で10%未満の塩化ナトリ
ウムを添加して培養を行うことが好ましい。具体的に
は、培養の途中で、例えば、数〜数十時間毎にストレス
を負荷させるように、適宜塩化ナトリウムを添加する。
ストレスを負荷させる場合、1回の塩化ナトリウムの添
加量は、好ましくは3%未満である。より好ましくは、
1〜2%である。
【0028】ストレス因子が熱の場合、培養を終了させ
るまでに、50℃で10分又は、45℃で15分など短
時間の加熱処理を施すことが好ましい。また、その他の
加熱処理として、例えば、40℃〜60℃の高温パルス
処理等を挙げることができる。
【0029】上述の培養条件により、培養液中のピオル
テオリン、2,4−ジアセチルフロログルシノール等の
抗生物質及びシグナル物質であるN−(3−オキソドデ
カノイル)−L−ホモセリンラクトンの蓄積量が最大と
なった時に培養を停止し、培養液を得る。得た培養液か
ら以下の精製・分離方法により、培養液中の抗生物質、
シグナル物質等の目的とする化合物を採取する。
【0030】ピオルテオリン、2,4−ジアセチルフロ
ログルシノール、及びN−(3−オキソドデカノイル)−
L−ホモセリンラクトンの採取は、公知の分離手段、例
えば抽出法により菌体から分離し、公知の精製法により
単離精製することにより行われる。
【0031】抽出法には、アルコール溶媒を用いること
ができる。アルコール溶媒として、メタノール、エタノ
ール、プロパノール、n−ブタノール等の低級アルコー
ルを挙げることができる。その他、クロロホルム、酢酸
エチル等もアルコール溶媒とともに用いることができ
る。抽出処理は、培養液から濾過法又は遠心分離法によ
って得られた湿潤した菌体に、アルコール溶媒等を加
え、室温で攪拌することにより効率的に行うことができ
る。
【0032】このような抽出処理により得たアルコール
抽出液を必要に応じて抽出し、その後、以下のような精
製法により目的とする化合物を精製することができる。
具体的な精製法として、アンバーライトXAD(ローム
・アンド・ハース社製)、ダイヤイオンHP−20(三菱
化学(株)製)等のポリスチレン系吸着樹脂、シリカゲ
ル、アルミナ、活性炭などの担体を用いるカラムクロマ
トグラフィーによる方法を挙げることができる。これら
の担体から目的とする化合物を溶出させる方法は、担体
の種類、性質によって異なるが、一例として、ポリスチ
レン系吸着樹脂の場合には、溶出溶媒として、含水アル
コール、含水アセトン等を用いることができる。さらに
セファデックス(Sephadex)LH−20(ファルマシア社
製)バイオ・ゲルP−2(バイオラッド社製)等によるゲ
ル濾過、シリカゲル、アルミナ等による薄層クロマトグ
ラフィー、順相又は逆相カラムを用いた分取用高速液体
クロマトグラフィー(分取HPLC)等を用いることがで
きる。これらの方法を単独または適宜組み合わせたり、
必要に応じて反復使用することにより、目的とする化合
物を分離、精製することができる。
【0033】本発明の植物生育促進剤は、上記本発明の
製造方法と同様の方法でシュードモナス属に属する微生
物を培養して得られた前記化合物を含む微生物菌体、培
養液及びそれらの処理物から選ばれる1種又は2種以上の
成分を含むものである。培養に用いるシュードモナス属
に属する微生物、培養条件等は、上記本発明の製造方法
と同様である。ただし、植物生育促進剤として、培養液
等を利用する時には、ストレス因子としては、エタノー
ルを添加する方法が好ましい。ストレス因子として、塩
化ナトリウムを添加する場合、培養液を脱塩処理する必
要が生じる可能性があり、また、ストレス因子として加
熱処理する場合、培養の規模が大きくなると対応しにく
くなるからである。この点、エタノール添加は、これら
の問題が少なく好適である。
【0034】このようにして、培養液中の微生物菌体、
培養液及びそれらの処理物から選ばれる1種又は2種以上
の成分を得る。得られた成分をそのまま植物生育促進剤
として用いても良く、何倍かに希釈して用いても良い。
また、培養液を凍結乾燥し保存しておくこともできる。
微生物菌体は、マイクロ波などによる乾燥菌体として保
存しておくこともできる。凍結乾燥させた培養液や、乾
燥菌体を調製し、再度水に懸濁した場合でも植物生育促
進剤として用いることができる。要するに、微生物菌
体、培養液及び処理物から選ばれる1種又は2種以上の成
分が含まれていれば植物生育促進剤として用いることが
できる。また、場合によりこのような培養により得られ
た成分にその他の添加物を加えても、植物生育促進効果
は減少しない。
【0035】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に説明する。 実施例1 土壌より分離したS272菌株の形態的、および生理学的特
徴を検討した。その結果、シュードモナス・フルオレッ
センス(Pseudomonas fluorescens)と同定された。
【0036】本菌株は、普通寒天プレートにおいて28
℃、1日間培養で約0.5mmの円形のコロニーを形成し、半
透明の蛍光がかったクリーム色を呈する。直径約1μm
で長さ3-4μm程度の大きさの運動性を有するグラム陰
性桿菌であった。嫌気培養では生育せず、マッコンキー
培地で生育した。オキシダーゼ陽性であることから非発
酵菌群と推測され、Minitekシステムの非発酵菌同定法
に従い、以下の生理的性状試験を行った。
【0037】生理学的試験結果 オキシターゼテスト(+)、マッコンキープレート生育能
(+)、デキストロース資化性(好気培養)(+)、デキストロ
ース資化性(嫌気培養)(-)、マルトース資化性(-)、スク
ロース資化性(-)、キシロース資化性(+)、アルギニン利
用能(+)、オルニチン利用能(-)、ウレアーゼ能(-)、ONP
G能(-)、インドール生産(+)、硝酸塩還元(-)、N2ガス
(-)、可溶性澱粉資化性(-)、フェニルアラニンの脱アミ
ノ反応(-)、クエン酸資化性(+)。
【0038】この結果をコードブックと比較したとこ
ろ、confidencial value 83.77%でシュードモナス・フ
ルオレッセンス(Pseudomonas fluorescens)またはシュ
ードモナス・プチダ(Pseudomonas putida)とよく一致し
た。そこで、この2種のどちらなのか決定するために追
加試験としてゼラチン液化試験を行ったところ、液化し
たのでシュードモナス・フルオレッセンス(Pseudomonas
fluorescens)と同定した。
【0039】実施例2 P.fluoresecens S272株のMY培地(酵母エキス0.3%、
麦芽エキス0.3%、ポリペプトン0.5%、グルコー
ス1%)1日培養液を、培地(酵母エキス0.3%、大豆粉
0.3%、ポリペプトン 0.3%、エタノール2%、KH2PO
4 0.05%、MgSO4 7H2O 0.05%、NaCl 0.1%)30ml を含
む250mlのフラスコに1%植菌し、28℃で振とう培養し
た。
【0040】培養液に等量のクロロホルム:メタノール
=1:1を添加し、激しく攪拌後、有機層10μlをシリ
カゲル薄層クロマトプレート(Merck Art.5715)にスポッ
トし、クロロホルム:メタノール:水=80:15:1で展
開した。生産物はパラアニスアルデヒド発色液(0.5mlの
パラアニスアルデヒド、0.5mlの硫酸、9mlのエタノー
ル)をスプレーし、100℃で10分間乾熱して発色させた。
反射モードでの660nmの濃さを島津製作所TLCスキャナー
CS-9000で測定することによりピオルテオリン、2,4-ジ
アセチルフロログルシノール生産量を測定した。その結
果、4日の培養でピオルテオリンの生産量は、200mg/Lで
あり、2,4-ジアセチルフロログルシノールの生産量は、
1000mg/Lであった。
【0041】実施例3 実施例2と同様に、ストレス負荷状態下での培養試験を
行った。培養の最初に2%〜4%のエタノールを添加し
た培地を準備し、その後、エタノールを添加しない場合
とさらにエタノールを添加した場合に分けて試験を行っ
た。エタノールをさらに2,3日目に1%添加することに
より、生産量は向上した。高速液体クロマトグラフィー
でエタノール量を分析したところ、この条件で培養経過
を通じて2%以下のエタノール量が達成された。1回で
加えるエタノールの量が、2%を越えると促進効果は小
さい。結果を表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】次に、ストレス因子が塩化ナトリウムの場
合の試験を行った。培養1、2、3日目に塩化ナトリウ
ム1-2.5%添加することにより、生産量は向上した。1
回に添加する塩化ナトリウムの量が3%以上では効果は
少なかった。結果を表2に示す。
【0044】
【表2】
【0045】ストレス因子が熱の場合、培養液を0,
1,2日目に45または50℃、10分の加熱処理を施
すことにより、生産量は向上した。結果を表3,4に示
す。
【0046】
【表3】
【0047】
【表4】
【0048】実施例4 1Lの培養液を遠心濾過し、上清に3%の塩化ナトリウ
ムを添加し、等量のクロロホルム:メタノール=1:1
で2回抽出し、エバポレーターで乾燥した。シリカゲルC
−200(和光純薬)、カラムで分離した(容量;22mm×2
00mm、移動相;クロロホルム:メタノール=30:
1)。5ml毎分画し、薄層クロマト(TCL)で抗生物質を
定量した。活性分画を集め、エバポレートした後、シリ
カゲル薄層(Merck Art.5715)で移動相クロロホルム:メ
タノール:水=80:15:1で精製した。紫外線ラン
プで2物質の位置を確認し、かきとり、クロロホルム:
メタノール=5:1で溶出した。薄い黄色の粉末として
ピオルテオリンと、アセチルグルシノールを得た。1
および13C−NMR,FABmass spectrum測定の結
果、それぞれの構造を支持した。
【0049】参考例1 ホモセリンラクトン型因子のシグナル活性は2通りの測
定法をとった。
【0050】プレート法 ホモセリンラクトン型因子はP.aeruginosa IFO3924株
の色素ピオシアニンの生産を誘導するので、次のような
プレート法による活性測定法が可能である。A培地(酵
母エキス0.3%、大豆粉0.3%、エタノール2%、KH2PO
4 7H2O 0.05%、NaCl0.1%)に寒天2%を加えたプレー
ト上にP.aeruginosa IFO3924株の培養液を塗り、その横
に検定サンプルを含ませたぺーパディスクを載せ、培養
1及び2日後のディスクに近接した部分の深緑色化を調
べた。検定サンプルをエタノールで10倍希釈を繰り返
した場合の活性の認められる最大希釈度で表現した。
【0051】液体培養法 ホモセリンラクトン型因子は、実施例5,6に示すよう
に、P.aeruginosa IFO3924株のラムノリピッドの生産を
誘導するので、次のような液体培養法による活性測定が
可能である。液体培養法では、P.aeruginosa IFO3924
株のMY培地(酵母エキス0.3%、麦芽エキス0.3%、ポリ
ペプトン0.5%、グルコース1%)1日培養液を、30mlの
A培地を含む250mlフラスコに1%植菌し、28℃で1日
振とう培養した。小試験管に1mlずつ分注し、検定サン
プルのエタノール溶液に等量のクロロホルム:メタノー
ル=1:1を添加し、さらに2日振とう培養した。培養
液に等量のクロロホルム:メタノール=1:1を添加
し、激しく攪拌後、有機層10μlをシリカゲル薄層クロ
マトプレート(Merck Art.5715)にスポットし、クロロホ
ルム:メタノール:水=80:15:1で展開した。生産物
はパラアニスアルデヒド発色液(0.5mlのパラアニスアル
デヒド、0.5mlの硫酸、9mlのエタノール)をスプレー
し、100℃で10分乾熱して発色させた。反射モードでの6
60nmの濃さを島津製作所TLCスキャナーCS−9000で測定
することによりラムノリピッド生産量を測定した。検定
サンプルをエタノールで10倍希釈を繰り返した場合の促
進活性の認められる最大希釈度で表現した。
【0052】実施例5 P.fluorescens S272のMY培地(酵母エキス0.3%、麦芽エ
キス0.3%、ポリペプトン0.5%、グルコース1%)1日培
養液を、各種炭素源としてはエタノール、グルコース、
グリセリン、菜種油を用意した。各培養条件におけるシ
グナル活性を参考例1に示すプレート法又は液体培養法
で測定した。結果は、表5に示すようにエタノール培地
でのみシグナル活性が見られた。
【0053】
【表5】
【0054】ストレス負荷下での培養試験を行なった。
培養途中エタノールをさらにフィードすることにより、
シグナル活性は向上した。高速液体クロマトグラフィー
でエタノール量を分析したところ、この条件で培養経過
を通じて1回のエタノール添加量が2%以下の場合、高
いシグナル活性にとり有効であった。1回のエタノール
添加量が2%を越えると促進効果は小さい。結果を表6
に示す。
【0055】
【表6】
【0056】次に、ストレス因子が塩化ナトリウムの場
合の試験を行った。培養途中に塩化ナトリウムを1−2.
5%添加することにより、シグナル活性は向上した。1回
の塩化ナトリウムの添加量が3%以上では効果は少なか
った。結果を表7に示す。
【0057】
【表7】
【0058】ストレス因子が熱の場合、培養中に45ま
たは50℃、10分の加熱処理を施すことにより、シグ
ナル活性は向上した。結果を表8,9に示す。
【0059】
【表8】
【0060】
【表9】
【0061】実施例6 P.fluorescens S272株のMY培地(酵母エキス0.3%、麦芽
エキス0.3%、ポリペプトン0.5%、グルコース1%)1
日培養液を、各種の炭素源培地(酵母エキス、0.3%、
大豆粉 0.3%、ポリペプトン0.3%、エタノール2%、K
H2PO4 0.05%、MgSO4 7H2O 0.05%、NaCl 0.1%)70m
lを含む500mlフラスコに1%植菌して培養した。
【0062】2,4日目にエタノールを1%添加した場
合、2日目に塩化ナトリウム2%添加した場合、2
日目に45℃の湯浴に15分間つけた場合を検討した。
3.5Lの培養液を得て、等量の酢酸エチルで抽出後、
エバポレーターで乾燥した。シリカゲル薄層(Merck Ar
t.5715 20cm×20cm) にスポットし、100%メタノー
ル展開した。分画して実施例5に示すようにシグナル活
性を検定し、活性区分を酢酸エチルで抽出濃縮し、逆相
シリカゲル薄層(Whatman LKC18F 20cm×20cm)にスポッ
トした。90%メタノールで展開後分画して活性検定
し、活性区分を酢酸エチルで抽出濃縮し、シリカゲル薄
層(Merck Art.5715、20cm×20cm)にスポットし、クロロ
ホルム:メタノール:水=80:15:1で展開分離した。
活性区分のかきとり物の13C-NMR,FAB mass spectrum(M
+1 peaks 298、214、197、186、144、102)測定の結
果、それぞれOdDHLの構造を支持した。 実施例7 Pseudomonas fluorescens S272株のMY培地(酵母エキス
0.3%、麦芽エキス0.3%、ポリペプトン0.5%、グルコ
ース1%)1日培養液を、各種の炭素源培地(酵母エキス
0.3%、大豆粉 0.3%、炭素源2%、KH2PO4 0.05%、M
gSO4 7H2O 0.05%、NaCl 0.1%)30mlを含む250mlフ
ラスコに1%植菌し、28℃で5日振とう培養した。炭
素源としては、エタノール、グルコース、グリセリン、
菜種油を用意した。
【0063】さらに炭素源として初発2%のエタノール
を用い、2日目および4日目にさらに1%のエタノール
を添加した培養液、2日目に塩化ナトリウムを2%添加
した培養液、2日目に45℃、15分、加熱処理した培
養液をそれぞれストレス負荷状態下で培養したものとし
て用意した。
【0064】カイワレ大根は発芽率がよく、均一に成長
し、バイアルビンを用いた狭い面積で多くの試験区を栽
培でき、水栽培が可能である。また、カイワレ大根は栽
培した液の分析が容易に行われるので、カイワレ大根を
植物生育促進効果を調べる試験に用いた。具体的には、
バイアルビンに脱脂綿を敷き、水道水で十分に湿らせた
後、カイワレ大根の種をビンあたり7粒播種し、蛍光燈
照明下、25℃で栽培した。水は毎日足した。3日目で
約2cmに伸長した時に、すべて発芽し、均一な成長を
とげているものを選別し、試験に供した。上記培養液を
1、10、100、1000μl添加し、さらに3日栽
培し、各区の茎の高さが最長と最短の物を排除したと
きの、残りの5株の高さの平均値、最長のものの高さ
の半分以下の高さの株数、を観察した。その結果を下表
10に示す。
【0065】
【表10】
【0066】エタノール培地で生育した培養液では他の
炭素源の場合よりも効果がある。エタノールフィード、
塩化ナトリウム添加、加熱処理などのストレス培養した
場合にはさらに効果がある。塩化ナトリウム添加では0
日目を除く1,2,3日目に、1回の添加量が1から
2.5%のときに有効であった。加熱処理では、45、
または50℃で10〜20分処理が有効であった。
【0067】実施例8 実施例7と同様に調整したシュードモナス・フルオレッ
センス(Pseudomonas fluorescens)S272株の1日培養液
を、エタノール含有培地(酵母エキス0.3%、大豆粉
0.3%、エタノール2%、KH2PO40・05%、MgSO4
7H2O0.05%、NaCl0.1%)30mlを含む250ml
フラスコに1%植菌し、培養途中でストレスを負荷させ
ながら、28℃で5日間振とう培養した。得られた培養
液100μlを実施例7と同様にカイワレ大根に与え、
その生長促進効果を調べた。結果を表11に示す。
【表11】
【0068】培養液途中の2日目および4日目にエタノ
ールをそれぞれ0.5%、1%、1.5%または2%添
加したエタノールフィードによるストレス負荷の場合、
1%または1.5%の添加で有効であった。2%の添加
ではおそらく培養液中のエタノール濃度が高くなりすぎ
るためか、カイワレ大根の生長促進効果は少なかった。
【0069】また培養の当初から3日間の間に塩化ナト
リウムを培養液に0.5%〜3%添加した塩化ナトリウ
ムによるストレス負荷の場合、培養を開始して1日目か
ら3日目に1〜2%添加したときに特に有効であった。
【0070】培養開始から2日目に45℃〜50℃の湯
浴に5〜20分間浸漬する加熱処理によるストレス負荷
の場合、45℃〜50℃で10〜20分間の熱処理が有
効であった。
【0071】バチルススブチルス(Bacillus subtili
s)、エセリシアコリ(Escherichia coli)及びシュードモ
ナスアルギノーサ(Pseudomonas aeruginosa)の培養物の
生長促進効果について同時に検討したが、いずれも促進
効果がなかった。
【0072】実施例9 Pseudomonas fluorescens S272株のMY培地(酵母エキス
0.3%、麦芽エキス0.3%、ポリペプトン0.5%、グルコ
ース1%)1日培養液を、各種の炭素源培地(酵母エキス
0.3%、大豆粉 0.3%、炭素源2%,KH2PO4 0.05%、M
gSO4 7H2O 0.05%、NaCl 0.1%)30mlを含む250mlフ
ラスコに1%植菌し、28℃で5日振とう培養した。炭
素源としてはエタノール、グルコース、グリセリン、菜
種油を用意した。
【0073】さらに炭素源として初発2%エタノールを
用い、2日目および4日目にさらにエタノールを添加し
た培養液、2日目に塩化ナトリウムを2%添加した培養
液、2日目に45℃、15分、加熱処理した培養液をそ
れぞれストレス負荷状態下で培養したものとして用意し
た。
【0074】マーガレットは葉が軟らかく水中では傷み
易いことから、本発明の植物体腐敗試験にマーガレット
を用いた。培養液を水道水で10倍、100倍、100
0倍希釈したものを50ml用意し、マーガレットの葉を
浸漬した。室温で3日後に取り出し、葉の性状を観察し
た。その結果を表12に示す。
【0075】
【表12】
【0076】エタノール培地で生育した培養液では他の
炭素源の場合よりも効果があった。エタノールフィー
ド、塩化ナトリウム添加、加熱処理などのストレス負荷
培養した場合にはさらに効果がある。 実施例10 実施例9と同様に調製したシュードモナス・フルオレッ
センス(Pseudomonas fluorescens)S272株の1日培養液
を、エタノール含有培地(酵母エキス0.3%、大豆粉
0.3%、エタノール2%、KH2PO40.05%、MgSO4
7H2O0.05%、NaCl0.1%)30mlを含む250ml
フラスコに1%植菌し、培養途中でストレスを負荷させ
ながら、28℃で5日間振とう培養した。得られた培養
液を実施例9と同様に水道水で希釈し、マーガレットの
葉を浸漬させ、葉の変化を調べた。結果を表13に示
す。
【0077】
【表13】
【0078】培養途中の2日目および4日目にエタノー
ルをそれぞれ0.5%、1%、1.5%または2%添加
したエタノールフィードによるストレス負荷の場合、
0.5%〜1.5%の添加で有効であった。2%の添加
ではおそらく培養液中のエタノール濃度が高くなりすぎ
るためか、マーガレット葉の腐敗防止効果は少なかっ
た。
【0079】また培養の当初から3日目の間に塩化ナト
リウムを培養液に0.5%〜3%添加した塩化ナトリウ
ムによるストレス負荷の場合、0.5%〜1.5%の添
加区ではいずれの添加時期でも有効であり、2%の添加
区では、培養を開始して1日目から3日目に添加したと
きに有効であった。
【0080】培養開始から2日目に45℃〜60℃の湯
浴に5〜20分間浸漬する加熱処理によるストレス負荷
の場合、45℃〜55℃で10分〜20分間の加熱処理
が有効であった。
【0081】バチルス・スブチルス(Bacillus subtili
s)、エセリシア・コリ(Escherichacoli)およびシュー
ドモナス・アルギノーサ(Pseudomonas aeruginosa)の培
養液についても同様に調べたが、マーガレット葉の腐敗
防止効果はなかった。
【0082】
【発明の効果】本発明によれば、大幅な培養方法の変更
をすることなく、特定の培養条件を設定することにより
有益な抗生物質を多量に生産することができる。
【0083】また、本発明によれば、シグナル物質であ
るOdDHLも多量に生産することができ、これら有益な化
合物による他の用途への応用にも利用することができ
る。
【0084】さらに、本発明によれば、簡単な培養条件
を設定することにより、微生物を培養し、得られる成分
を利用するだけで、植物の優れた生育促進を実現するこ
とができる。
【0085】また、本発明によれば、微生物を培養し得
られる成分を凍結乾燥等により長期間保存することもで
き、その後当該成分を水に懸濁した場合でも同様に植物
に対して優れた生育促進を実現することができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年9月3日(1999.9.3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A01N 63/02 A01N 63/02 F C07D 307/33 C12P 17/04 C12P 17/04 17/10 17/10 C07D 207/34 // C07D 207/34 307/32 P (C12P 7/26 C12R 1:39) (C12P 17/04 C12R 1:39) (C12P 17/10 C12R 1:39)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シュードモナス属に属する微生物を培養
    し、生産されるピオルテオリン、2,4-ジアセチルフロロ
    グルシノール及びN-(3-オキソドデカノイル)-L-ホモセ
    リンラクトンからなる群から選ばれる少なくとも1種の
    化合物を採取する上記化合物の製造方法であって、前記
    培養の少なくとも一部をストレス負荷状態下で行うこと
    を特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 シュードモナス属に属する微生物がシュ
    ードモナス・フルオレッセンスS272株である請求項
    1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 ストレス負荷状態が、エタノールの共存
    状態、塩化ナトリウム共存状態または加熱処理である請
    求項1又は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 シュードモナス属に属する微生物を培養
    して得られる、ピオルテオリン、2,4−ジアセチルフ
    ロログルシノール及びN−(3−オキソドデカノイル)-
    L-ホモセリンラクトンからなる群から選ばれた少なく
    とも1種の化合物を含む微生物菌体、培養液及びそれら
    の処理物からなる群から選ばれる1種又は2種以上の成分
    を含むことを特徴とする植物生育促進剤。
  5. 【請求項5】 シュードモナス属に属する微生物がシュ
    ードモナス・フルオレッセンスに属する微生物である請
    求項4に記載の植物生育促進剤。
  6. 【請求項6】 前記培養が、少なくとも一部をストレス
    負荷状態下で行うことを特徴とする請求項4又は5に記
    載の植物生育促進剤。
  7. 【請求項7】 ストレス負荷状態が、エタノールの共存
    状態、塩化ナトリウム共存状態または加熱処理である請
    求項4〜6のいずれか1項に記載の植物生育促進剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008079623A (ja) * 2001-01-08 2008-04-10 Gormar Marketing Ltd 自己誘導因子化合物およびその使用
JP2014530173A (ja) * 2011-09-09 2014-11-17 バイエル・インテレクチユアル・プロパテイー・ゲー・エム・ベー・ハー 植物の収量を改善するためのアシル−ホモセリンラクトン誘導体
JP2017002025A (ja) * 2015-06-12 2017-01-05 株式会社前川製作所 Pseudomonas属細菌の新規農業用途

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