JP2000067734A - 電線ヒューズの製造方法 - Google Patents

電線ヒューズの製造方法

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JP2000067734A
JP2000067734A JP10232784A JP23278498A JP2000067734A JP 2000067734 A JP2000067734 A JP 2000067734A JP 10232784 A JP10232784 A JP 10232784A JP 23278498 A JP23278498 A JP 23278498A JP 2000067734 A JP2000067734 A JP 2000067734A
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fuse
molding
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武久 井上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒューズエレメントを絶縁ケースで被覆する
電線ヒューズを、ブロー成形により容易かつ確実に成形
する。 【解決手段】 分離可能な成形型11,12間にヒュー
ズエレメント2をセットする。ヒューズエレメント2の
外周に絶縁空間Dが確保されるようにパリソン10Aを
配置する。該パリソン10Aを、成形型によってヒュー
ズエレメント2における両端の電線接続端子8,9の一
部において絞って電線接続端子8,9に密着固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は低圧配電線路の引
込線の途中に接続して使用する電線ヒューズの製造方法
に係るもので、より詳しくはヒューズエレメントを被覆
する絶縁ケースと電線接続端子間の気密が容易かつ確実
に行なえる電線ヒューズの製造方法を提案するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の電線ヒューズを製造する
場合、1つは予め成形した合成樹脂製の絶縁ケースに対
しヒューズエレメントを、同エレメントの両端の電線接
続端子の一部が同ケースから突出する状態で収納し、収
納したエレメントの電線接続端子を絶縁ケースにピン止
め固定し、かかる部分に端子に挿通した状態で外側から
キャップを被せ、最後に端子貫通部分に気密保持部材を
充填して組み立てるものがある。
【0003】また、もう1つは、ヒューズエレメントを
収納する絶縁ケースを内筒と外筒の2重構成とし、内筒
を仮組み付けした状態で更にその外側からインジェクシ
ョン成形により外筒を密着被覆して成形するものがあ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記前者の組み立て方
法においては、構造上、ヒューズエレメント以外の部材
が多く、組み立てに時間がかかりコストが高くなる等の
問題があった。また、組み立てに際してある程度熟練を
必要とする等の問題があった。
【0005】また後者の製造方法において、インジェク
ション成形の場合は内筒(内部絶縁ケース)を予め組立
てた状態で外筒(外部絶縁ケース)をその外側から密着
被覆して組み立てるため、部材が多くなるとともに組立
て時間がかかりコスト高になるというも問題があった。
また、内筒を組立てた状態で最終的に外筒をインジェク
ション成形するため、仮に成形時に不良が発生するとほ
とんど完成に近い状態で不良品となるため損害コストが
大きくなると言う問題があった。
【0006】また、上記のいずれの方法の場合も絶縁ケ
ースと端子部分の気密保持が完全且つ簡単にできないと
言う問題もあった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願発明は上記諸々の問
題点を解決せんがために提案するもので、第1の発明
は、分離可能な成形型間にヒューズエレメントをセット
し、該ヒューズエレメントの外周に絶縁空間が確保され
るようにパリソンを配置し、該パリソンを、成形型によ
ってヒューズエレメントにおける両端の電線接続端子の
一部において絞って電線接続端子に密着固定してブロー
成形により製造するようにしたことを特徴とする電線ヒ
ューズの製造方法を提案するものである。
【0008】第2の発明は、上記第1の発明において、
ヒューズエレメントの外周に配置されたパリソン内にエ
アーを送り込みつつパリソンを、ヒューズエレメントに
おける両端の電線接続端子部の一部において密着固定さ
せるように成形型を型締めして成形するようにしたこと
を特徴とするものである。
【0009】第3の発明は、上記第1の発明において、
成形型を仮締めしてパリソンを、ヒューズエレメントに
おける両端の電線接続端子部の一部において密着固定
し、この両端が密封されたパリソン内にエアーを送り込
み、次で、成形型を本締めしてその型穴による成形空間
を狭めてパリソンを押し縮め、パリソン内を昇圧して成
形するようにしたことを特徴とするものである。
【0010】第4の発明は、分離可能な成形型を分離さ
せた状態において、ヒューズエレメントを成形型間の所
定位置に垂直保持する保持工程と、加熱され溶融状態の
合成樹脂製のパリソンを上記垂直保持したヒューズエレ
メントの外周の所定位置に押し出すようにした押し出し
工程と、前記パリソン内にエアーを送り込むようにした
エアー送り込み工程と、エアーの送り込み中に成形型を
型締めしてパリソンを、ヒューズエレメントにおける電
線接続端子部に密着させる工程と、成形型を冷却し、所
定時間経過後に離型して成形品を取り出すようにした冷
却並びに取り出し工程とからなるブロー成形であること
を特徴とするものである。
【0011】第5の発明は、分離可能な成形型を分離さ
せた状態において、ヒューズエレメントを成形型間の所
定位置に垂直保持する保持工程と、加熱され溶融状態の
合成樹脂製のパリソンを上記垂直保持したヒューズエレ
メントの外周の所定位置に押し出すようにした押し出し
工程と、前記分離した成形型の型締め初期において前記
パリソンを、ヒューズエレメントの電線接続端子部に弾
力的に押圧して密着させる仮締め工程と、該仮締め状態
において前記パリソン内にエアーを送り込むようにした
エアー送り込み工程と、成形型を更に最終段階まで本締
めして成形型内の成形空間を更に狭くしパリソン内の圧
力を高めて成形する本締め工程と、成形型を冷却し、所
定時間経過後に離型して成形品を取り出すようにした冷
却並びに取り出し工程とからなるブロー成形であること
を特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】図に示す実施例に基いて本発明の
実施の形態について説明する。先ず、本発明の製造方法
により製造される電線ヒューズについて図1及び図2に
より説明する。
【0013】図1に示す電線ヒューズ1において、2は
遮断部3と溶断部4を直列接続した2要素からなるヒュ
ーズエレメントであり、大電流領域を保護する遮断部3
は、中央の一部を細くしてその両端をそれより太くした
銅線等からなる遮断部材5と、その周りに配置されたケ
イ砂、石英砂、水酸化アルミナ等の混合物を水ガラス等
で固めた後、百数十度で加熱して水分を飛ばしておこし
状に形成した消孤剤6とからなる。また、その消孤剤6
は、透明の合成樹脂製の容器7に収納され、前記遮断部
材5は、その一部5aが容器7外に露出するように容器
7を貫通して備えられている。
【0014】前記過電流領域を保護する溶断部4は低融
点合金からなり、また、前記ヒューズエレメント2の両
端にはパイプ状の電線接続端子8,9が接続されてい
る。前記両電線接続端子8,9の一部の外周面には、断
面多角形の回り止め部8a,9aが形成されている。更
に、両電線接続端子8,9の先部は中空に形成され、該
部に電線(図示せず)を挿入してローレット8b,9b
により電線をかしめ接続するようになっている。
【0015】10は前記電線接続端子8,9の先部を除
いてヒューズエレメント2を気密的に被覆した絶縁ケー
スで、内部のヒューズエレメント2の溶断、不溶断状態
がケース外より目視確認できるように透明の熱可塑性樹
脂、例えばポリカボネート樹脂で成形されている。ま
た、該絶縁ケース10の中空部10aの両端接合部10
bは、後述するブロー成形により絞られて電線接続端子
8,9の前記回り止め部8a,9aに密着して固定さ
れ、該絶縁ケース10とヒューズエレメント2とが一体
化し、該両者間の気密の確保と機械的強度の確保が同時
に行われている。
【0016】次に、本発明の第1実施例の製造方法に使
用される成形機及び成形型について説明する。図3は成
形機の概略を示す。
【0017】図3において、11,12は2分割された
成形型で、夫々図示しない駆動手段により矢印A−B方
向に進退移動するようになっているとともに対向側に型
穴13,14が形成されており、夫々A方向に移動する
ことにより型締めされ、B方向に移動することにより離
型するようになっている。また両成形型11,12の対
面側周囲には押板15,16が備えられているとともに
該押板15,16を対向する成形型11,12側へ付勢
するスプリングからなる付勢手段17,18が備えられ
ている。該両成形型11,12の詳細は後述する。
【0018】前記両成形型11,12の対面する部分の
中央部に位置して、下方には受台19が図示しない昇降
手段により昇降可能に配置され、その上端部に前記ヒュ
ーズエレメント2の下端を嵌合保持する保持穴20が形
成されている。更に該受台19にはエアーノズル21が
添設されており、該エアーノズル21の先端21aは、
受台19の上端よりも上方へ所定の位置、すなわち、後
述する成形時において、前記絶縁ケース10の下端切断
位置に対して下方でかつ近傍に位置して設定されてい
る。更に、該エアーノズル21には図示しないエアー源
より、3kg/cm2 〜5kg/cm2 の圧力のエアー
が供給されるようになっている。
【0019】また、前記両成形型11,12の上部には
前記絶縁ケース10の素材である合成樹脂を加熱溶融状
態で押し出す押し出し機22が配設されており、その口
金23に形成した円筒状のノズル24の軸心が両成形型
11,12の対面間の中央に位置している。該押し出し
機22の型穴24からは、180℃〜210℃の温度に
加熱された溶融状態の樹脂、例えばポリカボネート樹脂
がチューブ状に押し出され、鉛直状態に垂れ下がるよう
になっている。また、ノズル24の直径は、図1に示す
成形後の絶縁ケース10の直径より大径に形成されてい
る。
【0020】更に、押し出し機22の中央下端には、前
記ヒューズエレメント2の上端を嵌合保持する保持部材
25が突設されている。次に、前記成形型11,12に
ついて図4〜図11により詳述する。
【0021】なお、両成形型11,12は左右対称に形
成されているため、一方の成形型11について説明す
る。成形型11の成形側面には型穴13が形成されてお
り、該型穴13には、前記図1に示す電線ヒューズ1に
おける絶縁ケース10の中空部10aを成形するための
中空部成形型穴26と、絶縁ケース10の両端接合部1
0bを絞り成形する絞り型穴27が断面半円状に形成さ
れている。該中空部成形穴26と絞り型穴27の外周に
は切断刃部28が突出形成されている。
【0022】更に、成形側面には凹状の溝29が、図4
に示すように、前記中空部成形穴26と絞り型穴27の
外周部、すなわち、前記切断刃部28の外側を囲むよう
に、上下溝29a,29bと左右溝29c,29dとで
前面から見て方形状に形成さている。
【0023】前記方形状の溝29内には、図9に示すよ
うな前面(後面)から見て方形状の押板15が、その上
下片15a,15bを前記上下溝29a,29bに、ま
た、左右辺15c,15dを前記左右溝29c,29d
に夫々前後方向に摺動可能に嵌合して設けられている。
【0024】更に、前記溝29の底部には、ロッド挿通
穴30が、図4に示すように適宜間隔を有して複数個、
かつ図6に示すように前後方向に貫通して形成されてい
る。また、前記押板15の裏面には、前記ロッド挿通穴
30に位置してロッド31が固設され、該ロッド31が
図6に示すようにロッド挿通穴30に摺動可能に挿通さ
れ、その後端に抜け止め部材32が固設されている。
【0025】そして、前記溝29の底面と前記押板15
の裏面間に付勢手段であるスプリング17が介在されて
おり、このバネ力は、後述する成形時の仮締め時におい
て、パリソンを押圧する力に設定されている。
【0026】なお、図6においては、図の最上段の押板
15のみを示し、他の押板15等は省略してある。更
に、前記成形型11の上部と押板15の上片15aに
は、成形時において、前記電線ヒューズ1の電線接続端
子8の外周面に密着したパリソンの外周面を嵌合的に押
圧する半円状の凹部33,34が形成され、また、成形
型11の下部と押板15の下片15bには、成形時にお
いて、前記電線ヒューズ1の電線接続端子9の外周面に
密着したパリソンの外周面を嵌合的に押圧する半円状の
凹部35,36と、前記エアーノズル21部のパリソン
の外周面を嵌合的に押圧する半円状の凹部37,38が
形成されている。
【0027】なお、前記他方の成形型12も前記一方の
成形型11と同構造に形成され、一方の成形型11には
ピン39を突設し、他方の成形型12には前記ピン39
が嵌合する穴が形成され、両成形型11,12の型締め
時の位置決めがなされるようになっている。
【0028】前記両成形型11,12の上部には、図1
6に示すように、カッター40が配設されている。次
に、本発明の製造方法について図12乃至図16により
詳述する。
【0029】まず、図12に示すように、成形型11,
12が離型した状態において、ヒューズエレメント2の
一方(下方)の電線接続端子9を、成形型11,12よ
り下方に位置した下降状態の受台19の保持穴20に嵌
合して保持させる。
【0030】この保持後、受台19を上昇させてヒュー
ズエレメント2の他方(上方)側の電線接続端子8の上
端を保持部材25に嵌合保持させて、ヒューズエレメン
ト2を成形型11,12間の所定位置に垂直状態に保持
させる。なお、このヒューズエレメント2の保持状態で
は、そのヒューズエレメント2の予め組み立てられた状
態が不用意に曲がらないようすることが必要である。
【0031】次に、ヒータにより180℃〜210℃に
加熱さた溶融状態の樹脂、例えばポリカボネート樹脂
を、押し出し機22のノズル24からチューブ状に押し
出す。この押し出された樹脂製のチューブを以下パリソ
ン10Aとする。このパリソン10Aは、図13に示す
ように、前記垂直保持したヒューズエレメント2の外周
を囲むように位置して垂れ下がる。なお、この押し出さ
れたパリソン10Aの直径は、前記ヒューズエレメント
2における容器7の直径よりも大径で、かつ成形後の絶
縁ケース10の中空部10aの直径より大径である。
【0032】パリソン10Aが所定長垂れ下がると、こ
れが図示しないセンサーにより位置検出されて駆動手段
によって成形型11,12が型締め作動し、図13のよ
うに離型していた両成形型11,12がパリソン10A
側へ移動し、図14に示すように仮型締め(半締め)さ
れる。
【0033】この仮型締めにより、スプリング17から
なる付勢手段によって成形型11、12より突出した押
板15,16の先端面は、パリソン10Aを絞るように
押圧する。すなわち、スプリング17の付勢力により押
圧する。このとき、押板15,16に形成した凹部3
3,35が、パリソン10Aを、ヒューズエレメント2
の電線接続端子8,9の外周面に密着的に押圧し、凹部
37がエアーノズル21部のパリソン10Aを、エアー
ノズル21を包被するようにして電線接続端子9の外周
面に密着的に押圧する。また、前記凹部33,35,3
7以外の部分の押板15,16の先端面は、電線接続端
子以外に位置するパリソン相互を偏平状に押圧密着す
る。したがって、溶融状態のパリソン10Aが前記のよ
うに押板15,16により押圧されることにより、前記
パリソン10Aと電線接続端子8,9及び該部以外のパ
リソン10A相互が気密的に接続し、パリソン10Aの
上下部は、その中空部内の空気が外部へ漏出しないよう
に気密状に密封される。
【0034】このとき、エアーノズル21の先端21a
は、前記絞りにより密封された部分より上方に位置して
パリソン10Aの中空部10a内に突出している。ま
た、上記の仮締め状態では、図14に示すように、成形
型11,12相互間は幾分離間しており、その型穴1
3,14の中空部成形型穴26とパリソン10A間には
所定の空間41が存在している。
【0035】次に、図14の状態において、3kg/c
2 〜5kg/cm2 の空気圧のエアーをエアーノズル
21からパリソン10A内に送り込む。このエアーの圧
送後、エアーを止めて、両成形型11,12を本締めす
る。この本締めは、油圧によりゲージ圧力で20kg/
cm2 〜25kg/cm2 で行う。
【0036】この本締めにより、両成形型11,12は
図14の位置より、先ず空間41分だけパリソン10A
側へ移動し、切断刃部28によりパリソン10Aをヒュ
ーズエレメント2の両電線接続端子8,9に密着され、
該部を気密的に密封する。これにより、エアーノズル2
1の先端21aはパリソン10Aの中空部10aの内部
と遮断される。
【0037】更に、両成形型11,12がパリソン10
A側へ移動し、図15に示すように、本締め完了状態に
なると、その型穴26,26で形成される円筒状の型穴
の直径が前記図14の状態におけるパリソン10Aの中
空部10aの直径よりも小径になり、パリソン10Aの
中空部10aは縮径されてその縮径分だけ中空部10a
内の空気圧が更に昇圧される。したがって、該中空部1
0aは、その高い内圧によって型穴26,26面に押圧
され、所定形状の絶縁ケース10が正確に成形される。
また、前記のようにヒューズエレメント2が所定位置に
保持され、かつパリソン10Aの中空部10aが型穴2
6,26により正確な形状に成形されるため、その中空
部10aとヒューズエレメント2の容器7との間に絶縁
空間Dが確保される。また、この図15に示す状態で
は、絞り型穴27によってケース10における両端接合
部10bが電線接続端子8,9部に密着成形されるた
め、中空部10a内に封入された空気は漏れない。更
に、この本締め完了状態では、切断刃部28,28の先
端が電線接続端子8,9の外周面に達し、該部のパリソ
ン10Aが分断される。
【0038】また、この本締め時には押板15,16は
スプリング17,18を押し縮めて図15に示すように
後退する。上記の本締め完了後、カッター40でパリソ
ン10Aの上部を切断するとともに、成形型11,12
を所定時間約60℃に保持してパリソン10Aを冷却
し、その後、成形型11,12を図16に示すように分
離して、硬化した成形品(電線ヒューズ)を取り出す。
【0039】その後、前記切断刃部28,28で分断さ
れた部分より外側の余分な部分を取り除くとともにバリ
取り等を施すことにより、図1に示す電線ヒューズ1が
完成する。
【0040】前記両成形型11,12の離型により、押
板15,16はスプリング17,18の付勢力により図
16に示すように突出し、元状に復帰する。図17乃至
図20は本発明の第2実施例の製造方法を示す。
【0041】本第2実施例は、成形型51,52を、前
記第1実施例の成形型11,12における押板15,1
6とこれを嵌入する溝29及び押板15,16を付勢す
るスプリング17,18を設けない構造としたものであ
る。成形型51,52のその他の構造は前記第1実施例
と同様であり、また、受台19及び保持部材25も前記
第1実施例と同様である。そのため、前記第1実施例と
同一部分には同一符号を付してその構造の説明は省略す
る。更に、図示されていないが、前記図3に示す押し出
し機22が配設されている。
【0042】本第2実施例の製造方法は、前記第1実施
例の製造方法(図12乃至図16に示す工程)とほぼ同
様であるが、第1実施例との相違は、押板による仮締め
が行われないこと、及びエアーノズル21からエアーを
連続的に送り込みながら成形型51,52の本締めを行
う点である。
【0043】この第2実施例の製造工程は、先ず、図1
7に示すように成形型51,52を離型した状態におい
て、前記第1実施例と同様にヒューズエレメント2を受
台19と保持部材25間にセットする。
【0044】次で、図示しない押し出し機から樹脂を前
記第1実施例と同様に押出し、そのパリソン10Aを図
18に示すように、ヒューズエレメント2の外周に位置
させて垂れ下げる。
【0045】この状態でエアーノズル21からエアーを
前記第1実施例と同様に、3kg/cm2 〜5kg/c
2 の圧力でパリソン10A内に送り込む。このエアー
の送り込みにより、パリソン10Aは多少膨らみ気味に
なる。
【0046】このエアーを連続的に送り込んでいる状態
で、前記第1実施例と同様に両成形型51,52を図1
9に示すように本締めする。この本締めにより、両成形
型51,52における絞り型穴27がパリソン10Aを
ヒューズエレメント2における両電線接続端子8,9に
図19に示すように絞って密着させ、また、切断刃部2
8によりパリソン10Aを分断する。このようにエアー
をパリソン10A内に送り込みつつそのパリソン10A
の両端部を絞って接合部10bを成形すると同時に、こ
の両接合部10b,10bで密封することにより、所定
圧のエアーがパリソン10Aの中空部10a内に封入さ
れる。そして、この空気の封入とともに両成形型51,
52の型穴26,26により、中空部10bを成形す
る。このとき、中空部10b内はエアーの送り込みによ
り高圧になっているため、中空部10bが外部から成形
型51,52で圧縮されても中空部10bが内側へ凹ん
で変形することがなく、所定形状に成形される。更に、
型穴26,26の成形時の直径が押し出し状態のパリソ
ン10Aの直径よりも小径としたことによりパリソン1
0Aの中空部10aが内方へ更に押圧され、中空部10
a内の空気圧が更に昇圧して、中空部10aが更に高い
内圧により型穴26,26面に押圧されて、前記第1実
施例と同様に、所定形状の絶縁ケース10がより一層正
確に成形される。
【0047】この成形後、前記第1実施例と同様に冷却
し、その後、図20に示すように離型し、その後、前記
第1実施例と同様に成形された電線ヒューズを取り出し
て完成品とする。
【0048】なお、成形時、絶縁ケース10の一部と電
線接続端子8,9との密着信頼性を高めるため、予め電
線接続端子8,9の外周面にエマルジョン、プライマリ
ー等の前処理材を塗布しておき、そのエマルジョン、プ
ライマリーの上から密着固定することも必要により行わ
れる。なお、密着信頼性を高める手段はこの外、ゴム系
の熱収縮チューブをパッキン代わりに使用するもので、
チューブを予め端子外周面に被ぶせておき、その上から
絶縁ケースの成形時に其の一部を密着成形する方法も考
えられる。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、ブロー成形により絶縁
ケースを形成するため、ハイスピードで生産でき価格が
安く大量に製造できる。
【0050】また、絶縁ケースの成形時に、該絶縁ケー
スの成形と同時に該絶縁ケースの一部を接続端子部に密
着固定できるため成形とは別にわざわざ端子部分に気密
部材を充填したりする気密作業が省略されて組付け構造
の簡素化が図れる。
【0051】更に、請求項3及び5記載の発明において
は、仮締め時にパリソン内へエアーを供給し、本締め時
にパリソン内の内圧を更に高めるようにしたので、絶縁
ケースが一層良好に成形される。
【0052】更に、パリソン内へエアーを供給するエア
ーノズルの先端よりも内側でパリソンの密着固定を行う
ことができ、これにより、ブロー成形後にも絶縁ケース
にはエアー送り込み用の穴が残らないため穴詰め作業を
必要とせず作業性が極めて良く生産性が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により製造された電線ヒューズの断面
図。
【図2】図1におけるA−A線断面図。
【図3】本発明の製造方法に使用する成形機の概略断面
図。
【図4】図3における成形型の正面図。
【図5】図4におけるB−B線断面図。
【図6】図4におけるC−C線断面図。
【図7】図4におけるD−D線断面図。
【図8】図4の底面図。
【図9】図3における成形型に設けられた押板の背面
図。
【図10】図9において左側から見た図。
【図11】図9の底面図。
【図12】図3の成形型による製造方法を示すもので、
離型状態においてヒューズエレメントをセットした図。
【図13】図12の状態からパリソンを押し出した図。
【図14】図13の状態から成形型を仮締めした図。
【図15】図14の状態から成形型を本締めした図。
【図16】図15の状態から離型した図。
【図17】本発明の他の製造方法を示すもので、離型状
態でヒューズエレメントをセットした図。
【図18】図17の状態からパリソンを押し出した図。
【図19】図18の状態から型締めした図。
【図20】図19の状態から離型した図。
【符号の説明】
1 電線ヒューズ 2 ヒューズエレメント D 絶縁空間 8,9 電線接続端子 10 絶縁ケース 10a 中空部 10A パリソン 11,12,51,52 成形型 13,14 型穴 19,25 ヒューズエレメントを保持する受台と保
持部材 21 エアーノズル

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分離可能な成形型間にヒューズエレメン
    トをセットし、該ヒューズエレメントの外周に絶縁空間
    が確保されるようにパリソンを配置し、該パリソンを、
    成形型によってヒューズエレメントにおける両端の電線
    接続端子の一部において絞って電線接続端子に密着固定
    してブロー成形により製造するようにしたことを特徴と
    する電線ヒューズの製造方法。
  2. 【請求項2】 ヒューズエレメントの外周に配置された
    パリソン内にエアーを送り込みつつパリソンを、ヒュー
    ズエレメントにおける両端の電線接続端子部の一部にお
    いて密着固定させるように成形型を型締めして成形する
    ようにしたことを特徴とする請求項1に記載の電線ヒュ
    ーズの製造方法。
  3. 【請求項3】 成形型を仮締めしてパリソンを、ヒュー
    ズエレメントにおける両端の電線接続端子部の一部にお
    いて密着固定し、この両端が密封されたパリソン内にエ
    アーを送り込み、次で、成形型を本締めしてその型穴に
    よる成形空間を狭めてパリソンを押し縮め、パリソン内
    を昇圧して成形するようにしたことを特徴とする請求項
    1記載の電線ヒューズの製造方法。
  4. 【請求項4】 分離可能な成形型を分離させた状態にお
    いて、ヒューズエレメントを成形型間の所定位置に垂直
    保持する保持工程と、加熱され溶融状態の合成樹脂製の
    パリソンを上記垂直保持したヒューズエレメントの外周
    の所定位置に押し出すようにした押し出し工程と、前記
    パリソン内にエアーを送り込むようにしたエアー送り込
    み工程と、エアーの送り込み中に成形型を型締めしてパ
    リソンを、ヒューズエレメントにおける電線接続端子部
    に密着させる工程と、成形型を冷却し、所定時間経過後
    に離型して成形品を取り出すようにした冷却並びに取り
    出し工程とからなるブロー成形であることを特徴とする
    電線ヒューズの製造方法。
  5. 【請求項5】 分離可能な成形型を分離させた状態にお
    いて、ヒューズエレメントを成形型間の所定位置に垂直
    保持する保持工程と、加熱され溶融状態の合成樹脂製の
    パリソンを上記垂直保持したヒューズエレメントの外周
    の所定位置に押し出すようにした押し出し工程と、前記
    分離した成形型の型締め初期において前記パリソンを、
    ヒューズエレメントの電線接続端子部に弾力的に押圧し
    て密着させる仮締め工程と、該仮締め状態において前記
    パリソン内にエアーを送り込むようにしたエアー送り込
    み工程と、成形型を更に最終段階まで本締めして成形型
    内の成形空間を更に狭くしパリソン内の圧力を高めて成
    形する本締め工程と、成形型を冷却し、所定時間経過後
    に離型して成形品を取り出すようにした冷却並びに取り
    出し工程とからなるブロー成形であることを特徴とする
    電線ヒューズの製造方法。
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