JP2000066235A - 液晶表示装置およびその製造方法 - Google Patents

液晶表示装置およびその製造方法

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JP2000066235A JP23417298A JP23417298A JP2000066235A JP 2000066235 A JP2000066235 A JP 2000066235A JP 23417298 A JP23417298 A JP 23417298A JP 23417298 A JP23417298 A JP 23417298A JP 2000066235 A JP2000066235 A JP 2000066235A
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俊典 岩佐
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な表示特性を有し、低コストな液晶表示
装置およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 複数の画素を形成すべき基板上にレジス
ト膜を形成する。第1のマスクを用いて、レジスト膜の
一部を構成する第1領域を露光することにより、レジス
ト膜の第1領域に第1のマスクパターンを転写する。第
2のマスクを用いて、レジスト膜の第1の領域に部分的
に重なって隣接する第2領域を露光することにより、レ
ジスト膜の第2領域に第2のマスクパターンを転写す
る。第1のマスクパターンを転写する工程は、第1およ
び第2領域が重なった重複露光領域に位置する画素16
a内の一部分49に第1のマスクパターン部分を転写す
る工程を含む。第2のマスクパターンを転写する工程
は、画素内の他の部分47に第2のマスクパターン部分
を転写する工程を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置およ
びその製造方法に関し、より特定的には、アクティブマ
トリクス型の液晶表示装置およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、フラットパネルディスプレイの1
つとして、アクティブマトリクス型の液晶表示装置が知
られている。アクティブマトリクス型の液晶表示装置
は、液晶パネルの各画素ごとに能動素子を付加したもの
である。この能動素子として、薄膜トランジスタ集積装
置(以下TFTと記す)が用いられる。
【0003】このようなアクティブマトリクス型の液晶
表示装置における各画素ごとのTFTの製造工程におい
て、各レイヤーのパターンを形成する際、写真製版加工
工程が用いられる。この写真製版加工工程においては、
一括露光方式もしくは分割露光方式が用いられる。ここ
で、一括露光方式とは、フォトレジストを露光する際、
大型ミラープロジェクター型露光機を用いて液晶表示装
置のパネル全体を一括して露光する方法である。一方、
分割露光方式とは、分割露光装置を用いて液晶表示装置
のパネルをいくつかの領域に分けて露光する方式であ
る。
【0004】この一括露光方式は、露光工程が1回で済
むために露光時間が短いという利点を有する。しかし、
フォトマスクのサイズが大きいため、各レイヤー間での
フォトマスクの重ね合わせ精度を高く保つことが困難で
あり、また、液晶表示装置のパネルサイズが大きくなる
につれ、所定のパターンを精度よく形成することが困難
になるという欠点を有している。
【0005】一方、分割露光方式は、フォトマスクにレ
チクルを用いるため、所定のパターンを比較的精度よく
得ることができる。しかし、分割露光方式においては、
分割露光領域の中心座標の位置決め精度は高いが、一方
で、分割露光領域の周辺部においては、フォトマスクの
回転や歪みなどの影響により、比較的パターンの精度が
分割露光領域の中心部のパターンの精度よりも劣ること
があった。また、分割露光領域の周辺部における隣接し
た分割露光領域との境界部でのパターンのつなぎ精度が
最大で約1μm程度と大きく、製造ばらつきなどにより
分割露光領域間の境界部でのパターンのずれやパターン
の重ね合わせ精度の悪化などの問題が発生していた。
【0006】ここで、たとえば、液晶に印加する電界の
方向が基板に対してほぼ平行となる横方向電界方式の液
晶表示装置では、液晶を駆動するため、高い電界強度が
必要である。具体的には、電極にたとえば5Vの電圧を
印加する場合には、電極間の間隔を4〜6μm程度と非
常に狭くしなければ必要な電界強度を確保し、液晶を十
分に駆動することはできない。このため、電極間隔のば
らつきは電界強度のばらつきを引き起こし、この電界強
度のばらつきは、液晶に電界を印加した際の液晶分子の
配向特性のばらつきを引き起こす。そして、このような
液晶分子の配向特性のばらつきは、そのまま液晶表示面
の明るさのばらつきを引き起こす。このため、横方向電
界方式の液晶表示装置の製造においては、上記のような
狭い間隔の電極を精度よく形成することが重要な課題と
なる。
【0007】また、液晶表示装置のパネルの大型化とと
もに、表示画像の高精細化が大きな課題となってきてい
る。このため、画素のサイズを小さくする必要がある
が、これに伴って、電極間隔も狭くする必要がある。こ
のように電極間隔が狭くなるほど、電極間隔の変動量に
対する電界強度の変化量が大きくなり、その結果、液晶
表示面の明るさのばらつきも大きくなる。
【0008】ここで、図28は、横方向電界方式の液晶
表示装置における電極間隔のばらつきと輝度の変化率と
の関係を示すグラフである。図28を参照して、電極間
隔のばらつきが大きくなるのに従って、輝度の変化率も
増大している。
【0009】このため、たとえば液晶表示装置の画素に
おける2つの電極をそれぞれ別のレイヤーで形成する場
合には、分割露光領域ごとにレイヤー間でのパターンの
重ね合わせのずれ量がばらつくため、分割露光領域ごと
に電極間隔が変動することがあった。このように、分割
露光領域ごとに電極間隔が変動する場合には、分割露光
領域ごとに液晶表示面の輝度が異なる。この結果、この
輝度の変化が分割露光領域の境界部において視認されて
しまうという問題が発生していた。
【0010】また、液晶表示装置の画素における2つの
電極を、同一のレイヤーにおいて同時に形成する場合に
は、上記のようなパターンの重ね合わせのずれ量のばら
つきに起因する電極間隔の変動という問題は発生しな
い。しかし、分割露光機の露光エネルギーの変動など製
造工程のばらつきにより、やはり電極間隔が分割露光領
域ごとに異なる場合がある。このような場合にも、分割
露光領域ごとに輝度が変動するため、分割露光領域間の
境界部において、その輝度の変化が視認されてしまうと
いう問題が発生していた。
【0011】このように、輝度の変化により、分割露光
領域の境界部が画面表示とは無関係な線として視認され
てしまう場合、この視認される程度によっては液晶表示
装置は不良品となり、液晶表示装置の歩留り低下の原因
となっていた。なお、このような問題は、液晶に印加す
る電界の方向が基板とほぼ平行な方向となる横方向電界
方式の液晶表示装置固有の問題である。
【0012】また、分割露光領域間の境界部において、
画素の寄生容量を決定するレイヤー間の重ね合わせにず
れが発生するような場合には、この境界部で画素の寄生
容量が他の領域の画素の寄生容量と比べて変化すること
になる。このような画素の寄生容量の変化は液晶に印加
される実効電圧の変化を引き起こし、この結果、境界部
における画素の光の透過率の変化(輝度の変化)を引き
起こす。この光の透過率の変化はわずかであっても、境
界部に沿ってこの透過率の変化が一様に発生するため、
上記境界部が視認されてしまう場合がある。この場合
も、程度によっては液晶表示装置が不良品と認定されて
液晶表示装置の歩留り低下の原因となっていた。なお、
この現象は、液晶に印加する電界の方向が基板に対して
ほぼ平行な場合およびほぼ垂直な場合の両方式の液晶表
示装置において発生する。
【0013】以上のような分割露光領域間の境界部が視
認されてしまうという問題を解決するため、さまざまな
手法が提案されている。たとえば、特開平2−1435
13号公報および特開平2−143514号公報におい
ては、分割露光を行なう際に、隣接する分割露光領域が
境界共有領域を有し、この境界共有領域内における個々
の画素に対応する微細パターンがより近い方の分割露光
領域に、より大きい確率により属し、かつ乱数配列的に
配置されることを特徴とするマスクパターンの作成方法
が提案されている。これにより、従来のように分割露光
領域間の境界領域に沿った規則的、連続的なパターンの
ずれの発生を防止し、この境界領域がムラとして認識さ
れることを防止できるとしている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】TFTを用いたアクテ
ィブマトリクス型の液晶表示装置が高精細化、高開口率
化するに従い、電極などのパターン幅は狭くなってきて
いる。そして、パターンのずれ幅の変動が、液晶画面の
輝度に対して与える影響はますます大きくなってきてい
る。そのため、分割露光領域ごとに輝度のばらつきも大
きくなってきている。このため、上記特開平2−143
513号公報および特開平2−143514号公報にお
いて提案されているマスクパターンの作成方法を用いる
場合には、分割露光領域間での輝度の変動が大きくなる
につれ、境界共有領域の幅をより大きくする必要があ
る。
【0015】このように境界共有領域の幅が大きくなる
と、分割露光に用いるマスクの枚数およびサイズを同一
とした場合には、最終的に露光によりパターンを転写で
きる面積が小さくなる。このため、液晶表示装置のサイ
ズなどによっては、分割露光領域の数およびマスクパタ
ーン数を増加させなければならない。このように分割露
光領域の数が増加する場合には、露光工程数が増大する
ことになり、工期の延長などに伴って製造コストが増大
するという問題が発生する。そして、液晶表示装置が大
画面化するに従って、上記のような問題はますます深刻
になってきている。
【0016】本発明は、上記のような課題を解決するた
めになされたものであり、本発明の1つの目的は、低コ
ストで、かつ、分割露光方式における分割露光領域間の
境界部が視認されることを防止することが可能な液晶表
示装置の製造方法を提供することである。
【0017】本発明のもう1つの目的は、低コストで生
産することができ、かつ、分割露光方式を用いた場合の
分割露光領域間の境界部が視認されることを防止するこ
とが可能な液晶表示装置を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】この発明の一の局面にお
ける液晶表示装置の製造方法では、複数の画素を形成す
べき基板上にレジスト膜を形成する。第1のマスクを用
いて、レジスト膜の一部を構成する第1領域を露光する
ことにより、レジスト膜の第1領域に第1のマスクパタ
ーンを転写する。第2のマスクを用いて、レジスト膜の
第1領域に部分的に重なって隣接する第2領域を露光す
ることにより、レジスト膜の第2領域に第2のマスクパ
ターンを転写する。第1のマスクパターンを転写する工
程は、第1および第2領域が重なった境界共有領域に位
置する画素内の一部分に第1のマスクパターン部分を転
写する工程を含む。第2のマスクパターンを転写する工
程は、画素内の他の部分に第2のマスクパターン部分を
転写する工程を含む(請求項1)。
【0019】このため、境界共有領域において、第1の
マスクパターン部分に基づいて形成される構造と第2の
マスクパターン部分に基づいて形成される構造とを有す
る画素(以下、二重パターン画素と記す)を形成するこ
とができる。このため、第1のマスクパターンのみを用
いて形成される画素の光の透過率と、第2のマスクパタ
ーンのみを用いて形成される画素の光の透過率とが異な
る場合にも、この境界共有領域における二重パターン画
素の光の透過率は、第1のマスクパターンと第2のマス
クパターンとから両方の影響を受けることになるので、
この境界共有領域における二重パターン画素の光の透過
率は、第1のマスクパターンのみを用いて形成された画
素の光の透過率と第2のマスクパターンのみを用いて形
成された画素の光の透過率との中間の値を示す。このた
め、境界共有領域における第1領域側から第2領域側へ
と配列された画素の光の透過率の変化が従来より滑らか
なものとなる。そのため、第1および第2のマスクパタ
ーンの境界部が視認されることを防止しながら、境界共
有領域の幅を従来よりも狭くすることができる。この結
果、分割露光において用いるマスクの枚数およびサイズ
を同一とした場合に、より面積の大きな表示部を有する
液晶表示装置を製造することが可能となる。また、品種
によっては、分割露光領域の数を削減することが可能と
なり、生産工程を簡略化することができる。この結果、
生産コストを低減することができる。
【0020】また、境界共有領域における二重パターン
画素の光の透過率を、第1のマスクパターンのみを用い
て形成された画素の光の透過率と、第2のマスクパター
ンのみを用いて形成された画素の光の透過率との中間の
値にすることができるので、境界共有領域における第1
領域側から第2領域側へと配列された画素において、そ
の光の透過率を滑らかに変化させることができる。この
ため、境界共有領域における画素の光の透過率の変化が
視認されることを有効に防止することができる。この結
果、境界共有領域における画素の光の透過光の変化が視
認されることに起因して、液晶表示装置が不良品となる
ことを防止でき、液晶表示装置の製造歩留りを向上させ
ることができる。
【0021】上記一の局面における液晶表示装置の製造
方法では、境界共有領域が、第1のマスクパターン部分
が転写される部分と第2のマスクパターン部分が転写さ
れる部分とに分割される複数の分割画素を含んでいても
よく、複数の分割画素は、境界共有領域においてランダ
ムに配置されていてもよい(請求項2)。
【0022】ここで、分割画素の光の透過率は、第1の
マスクパターンのみを用いて形成された画素の光の透過
率と第2のマスクパターンのみを用いて形成された画素
の光の透過率との中間の値を示す。そして、この分割画
素が、境界共有領域においてランダムに配置されること
により、第1領域と第2領域との間で、それぞれの領域
における画素の光の透過率が異なる場合にも、第1領域
と第2領域との境界部において光の透過率がステップ的
に変化することを防止できるので、この第1領域と第2
領域との境界部が視認されることを有効に防止すること
ができる。
【0023】上記一の局面における液晶表示装置の製造
方法では、境界共有領域が、第1のマスクパターン部分
が転写される部分と第2のマスクパターン部分が転写さ
れる部分とに分割される複数の分割画素を含んでいても
よく、境界共有領域のほぼ中央に位置し、境界共有領域
を第1のマスクパターン側と第2のマスクパターン側と
に分割する境界線を中心として、境界線から離れるほど
分割画素の密度が小さくなっていてもよい(請求項
3)。
【0024】このため、第1領域と第2領域の境界部と
なる境界線において、第1のマスクパターンを用いて形
成された画素の光の透過率と第2のマスクパターンを用
いて形成された画素の光の透過率との中間の値となる光
の透過率を有する分割画素を大きな密度で配置すること
ができるので、第1領域と第2領域とにおける画素の光
の透過率に差がある場合にも、第1領域と第2領域との
境界部において光の透過率がステップ的に変化すること
を防止できるので、第1領域と第2領域との境界部が視
認されることを有効に防止できる。
【0025】上記一の局面における液晶表示装置の製造
方法では、第1のマスクパターン部分が転写される部分
の平面外形と第2のマスクパターン部分が転写される部
分の平面外形とがほぼ同一であってもよい(請求項
4)。
【0026】上記一の局面における液晶表示装置の製造
方法では、境界共有領域が、第1のマスクパターン部分
が転写される部分と第2のマスクパターン部分が転写さ
れる部分とに分割される複数の分割画素を含んでいても
よく、第1のマスクパターン部分が転写される部分の平
面外形と第2のマスクパターン部分が転写される部分の
平面外形とが、複数の分割画素の間でそれぞれ異なって
いてもよい(請求項5)。
【0027】このため、複数の分割画素の間において、
その分割画素における光の透過率に対する、第1のマス
クパターン部分と第2のマスクパターン部分との寄与率
の割合を変化させることができる。この結果、第1領域
と第2領域とにおける画素の光の透過率に差がある場合
に、複数の分割画素の間で、その光の透過率を変化させ
ることができる。その結果、境界共有領域における画素
の光の透過率の変化をより滑らかにすることができる。
【0028】上記一の局面における液晶表示装置の製造
方法では、境界共有領域において、第1のマスクパター
ンの中心に近い領域ほど、分割画素における第1のマス
クパターン部分が転写される部分の面積が、第2のマス
クパターン部分が転写される部分の面積より大きくなっ
ていてもよい(請求項6)。
【0029】このため、境界共有領域において、第1の
マスクパターンの中心に近い領域に位置する分割画素ほ
ど、その分割画素の光の透過率に対する第1のマスクパ
ターン部分の寄与率を大きくすることができる。そのた
め、境界共有領域において、第1領域側から第2領域側
に配列された各画素の光の透過率の変化をより滑らかに
することができる。この結果、第1領域と第2領域との
境界部が視認されることをより有効に防止できる。
【0030】また、分割画素をランダムに配置する必要
がないため、分割画素をランダムに配置するフォトマス
クと比較して、フォトマスクの作成および修正改良を容
易に行なうことができる。
【0031】上記一の局面における液晶表示装置の製造
方法では、第2のマスクパターンを転写する工程が、境
界共有領域のほぼ中央に位置し境界共有領域を第1のマ
スクパターン側と第2のマスクパターン側とに分割する
境界線とほぼ平行な方向に沿って、第1のマスクパター
ン部分が転写される部分と第2のマスクパターン部分が
転写される部分とに分割される複数の分割画素を形成す
る工程を含んでいてもよく、複数の分割画素において、
第2のマスクパターン部分が転写される部分の平面外形
がそれぞれ異なっていてもよい(請求項7)。
【0032】このため、第1領域と第2領域とにおける
画素の光の透過率に差がある場合に、境界線とほぼ平行
な方向に沿って形成された複数の分割画素において、光
の透過率に対する第2のマスクパターン部分の寄与率を
変化させることができるので、それぞれの分割画素の光
の透過率が異なるようにすることができる。そのため、
境界線とほぼ平行方向に沿った画素の光の透過率が一様
となることにより、境界部が視認されることをより有効
に防止できる。この結果、良好な表示特性を有する液晶
表示装置を得ることができる。
【0033】また、境界線とほぼ平行な方向に沿って、
異なる光の透過率を有する分割画素を形成することがで
きるので、境界共有領域における分割画素の配置をより
ランダムな配置に近づけることができる。この結果、第
2のマスクパターン部分が転写される部分の平面外形の
種類が少ない場合にも、境界共有領域における画素の光
の透過率の変化が視認されることを十分防止することが
できる。
【0034】上記一の局面における液晶表示装置の製造
方法では、レジスト膜の形成に先立ち、基板上に下地膜
を形成してもよく、下地膜上のレジスト膜を現像処理す
ることにより、第1および第2のマスクパターンを形成
してもよい。第1および第2のマスクパターンをマスク
として、エッチングにより下地膜をパターニングするこ
とにより、液晶表示装置の第1の構造を形成してもよ
く、第1の構造上に第2の下地膜を形成してもよい。第
2の下地膜の上にレジスト膜を形成してもよく、第3の
マスクを用いて、レジスト膜の一部を構成する第3領域
を露光することにより、レジスト膜の第3領域に第3の
マスクパターンを転写してもよい。第4のマスクを用い
て、レジスト膜の第3領域に部分的に重なって隣接する
第4領域を露光することにより、レジスト膜の第4領域
に第4のマスクパターンを転写してもよい。第3および
第4領域が重なった領域の面積は、境界共有領域の面積
より小さくてもよい(請求項8)。
【0035】このため、第3および第4領域が重なった
領域の面積が、境界共有領域の面積より小さい従来の分
割露光方法と、境界共有領域を形成する分割露光方法を
併用することができる。これにより、画素の光の透過率
に影響を与える層、たとえば、液晶に印加する電界を形
成するための電極を含む層などを形成する際には、境界
共有領域を形成する分割露光方法を適用し、他の層を形
成する際には、従来の分割露光方法を適用することが可
能となる。この結果、従来の分割露光方法を用いる層を
形成する際には、従来と同様のマスクを用いることがで
き、境界共有領域を形成する分割露光方法に用いるため
に新しく作成するマスクの枚数を削減することができ
る。この結果、液晶表示装置の製造コストを抑制しなが
ら、第1領域と第2領域との間における画素の光の透過
率の変化が視認されることを有効に防止することがで
き、良好な表示特性を有する液晶表示装置を得ることが
できる。
【0036】上記一の局面における液晶表示装置の製造
方法では、レジスト膜の形成に先立ち、基板上に下地膜
を形成してもよく。下地膜上のレジスト膜を現像処理す
ることにより、第1および第2のマスクパターンを形成
してもよい。第1および第2のマスクパターンをマスク
として、エッチングにより下地膜をパターニングするこ
とにより、液晶表示装置の第1の構造を形成してもよ
く、第1の構造上に第2の下地膜を形成してもよい。第
2の下地膜上にレジスト膜を形成してもよく、第3のマ
スクを用いて、レジスト膜の一部を構成する第3領域を
露光することにより、レジスト膜の第3領域に第3のマ
スクパターンを転写してもよい。第4のマスクを用い
て、レジスト膜の第3領域に部分的に重なって隣接する
第4領域を露光することにより、レジスト膜の第4領域
に第4のマスクパターンを転写してもよく、第3のマス
クパターンを転写する工程は、第3および第4領域が重
なった上層境界共有領域に位置する上層画素内の一部分
に第3のマスクパターン部分を転写する工程を含んでい
てもよい。第4のマスクパターンを転写する工程は、上
層画素内の他の部分に第4のマスクパターン部分を転写
する工程を含んでいてもよく、第1のマスクパターン部
分が転写される部分と第2のマスクパターン部分が転写
される部分とに分割される分割画素の境界共有領域にお
ける配置と、上層画素の上層境界共有領域における配置
とが互いに異なっていてもよい(請求項9)。
【0037】このため、境界共有領域において、画素の
光の透過率に対する第1〜第4のマスクパターンの寄与
率の組合せの種類をより多くすることができ、光の透過
率の異なる画素を多数形成することができる。そのた
め、境界共有領域において、第1領域から第2領域に向
かう方向に沿って配置された複数の画素における光の透
過率の変化がより滑らかになり、第1領域と第2領域と
の境界部が視認されにくくなる。この結果、より良好な
表示特性を有する液晶表示装置を得ることができる。
【0038】上記一の局面における液晶表示装置の製造
方法では、レジスト膜の形成に先立ち、基板上に下地膜
を形成してもよく、下地膜上のレジスト膜を現像処理す
ることにより、第1および第2のマスクパターンを形成
してもよい。第1および第2のマスクパターンをマスク
として、エッチングにより下地膜をパターニングするこ
とにより、液晶表示装置の第1の構造を形成してもよ
く、第1の構造上に第2の下地膜を形成してもよい。第
2の下地膜上にレジスト膜を形成してもよく、第3のマ
スクを用いて、レジスト膜の一部を構成する第3領域を
露光することにより、レジスト膜の第3領域に第3のマ
スクパターンを転写してもよい。第4のマスクを用い
て、レジスト膜の第3領域に部分的に重なって隣接する
第4領域を露光することにより、レジスト膜の第4領域
に第4のマスクパターンを転写してもよく、第3のマス
クパターンを転写する工程は、第3および第4領域が重
なった上層境界共有領域に位置する上層画素内の一部分
に第3のマスクパターン部分を転写する工程を含んでい
てもよい。第4のマスクパターンを転写する工程は、上
層画素内の他の部分に第4のマスクパターン部分を転写
する工程を含んでいてもよく、境界共有領域と上層境界
共有領域とが、平面的にずれるように配置されていても
よい(請求項10)。
【0039】このため、上層画素における光の透過率
は、第3のマスクパターン部分と第4のマスクパターン
部分とから影響を受け、第3領域において形成される画
素の光の透過率と第4領域において形成される画素の光
の透過率との中間の値を示す。そして、境界共有領域と
上層境界共有領域とが平面的にずれるように配置される
ため、分割画素もしくは上層画素が分布する領域の幅を
結果的により広くすることができる。この結果、境界共
有領域と上層境界共有領域とが位置する領域における、
画素の光の透過率の変化をさらに滑らかにすることがで
き、第1領域と第2領域との境界部をより視認されにく
くすることができる。この結果、より良好な表示特性を
有する液晶表示装置を得ることができる。
【0040】上記一の局面における液晶表示装置の製造
方法では、画素が、基板の表面に対してほぼ平行な電界
を形成するための電極を備えていてもよい(請求項1
1)。
【0041】ここで、基板の表面に対してほぼ平行な電
界を形成するための電極は、特に分割露光方式でのマス
クパターンのずれなどに起因してその電極間の間隔が変
動しやすい。このため、その電極によって形成される電
界強度が変動し、この結果、分割露光領域内の境界部に
おける画素の光の透過率が変化する。このため、分割露
光方式における画素の光の透過率の変化を視認されにく
くする本発明が特に有効である。
【0042】上記一の局面における液晶表示装置の製造
方法では、第1のマスクパターン部分が転写された部分
と第2のマスクパターン部分が転写された部分との境界
部が、電極上に位置していてもよい(請求項12)。
【0043】このため、境界部が電極の間に位置するよ
うな場合よりも、第1のマスクパターン部分と第2のマ
スクパターン部分との転写の際の重ね合わせ誤差に起因
して、境界部の幅が変化し、そのために電極の間隔が変
化することを防止できる。この結果、第1のマスクパタ
ーン部分と第2のマスクパターン部分との重ね合わせ誤
差に起因して、画素において形成される電界の強度が変
動することを防止でき、画素の光の透過率が大きく変動
することを抑制することができる。
【0044】この発明の別の局面における液晶表示装置
は、基板上に形成され、構成材層を含む画素を備える。
構成材層は、第1および第2のマスクパターンを用いて
形成される(請求項13)。
【0045】このため、液晶表示装置の製造工程におい
て、第1領域と第2領域とを別々に露光する分割露光方
式を用いる際、構成材層の一方領域を第1のマスクに形
成された第1のマスクパターンを用いて形成し、他方領
域を第2のマスクに形成された第2のマスクパターンを
用いて形成する。そのため、第1領域における画素の光
の透過率と第2領域における画素の光の透過率とが異な
る場合にも、一方領域と他方領域とに分割された構成材
層を有する画素の光の透過率を、第1領域における画素
の光の透過率と第2領域における画素の光の透過率との
中間の値となるように調節できる。そして、このような
一方領域と他方領域とに分割された構成材層を有する画
素を、第1のマスクを用いて露光される第1領域と、第
2のマスクを用いて露光される第2領域との境界領域に
配置することにより、第1領域と第2領域との境界領域
において、画素の光の透過率を滑らかに変化させること
ができる。これにより、第1領域と第2領域との画素の
光の透過率の変化が視認されることを防止できる。この
結果、良好な表示特性を有する液晶表示装置を得ること
ができる。
【0046】また、第1領域と第2領域との画素の光の
透過率の変化が視認されることを防止できるので、第1
領域と第2領域との画素の光の透過率の違いによる不良
品の発生を減少させることができ、液晶表示装置の製造
歩留りを向上させることができる。
【0047】この発明のさらに別の局面における液晶表
示装置は、基板上に形成され、構成材層を含む画素を備
える。構成材層は、第1のマスクパターンを用いて形成
された一方領域と、第2のマスクパターンを用いて形成
された他方領域と、一方領域と他方領域との境界部に位
置する境界領域とを含む(請求項14)。
【0048】このため、液晶表示装置の製造工程におい
て、第1領域と第2領域とを別々に露光する分割露光方
式を用いる際、構成材層の一方領域を第1のマスクに形
成された第1のマスクパターンを用いて形成し、他方領
域を第2のマスクに形成された第2のマスクパターンを
用いて形成する。そのため、第1領域における画素の光
の透過率と第2領域における画素の光の透過率とが異な
る場合にも、一方領域と他方領域とに分割された構成材
層を有する画素の光の透過率を、第1領域における画素
の光の透過率と第2領域における画素の光の透過率との
中間の値となるように調節できる。そして、このような
一方領域と他方領域とに分割された構成材層を有する画
素を、第1のマスクを用いて露光される第1領域と、第
2のマスクを用いて露光される第2領域との境界領域に
配置することにより、第1領域と第2領域との境界領域
において、画素の光の透過率を滑らかに変化させること
ができる。これにより、第1領域と第2領域との画素の
光の透過率の変化が視認されることを防止できる。この
結果、良好な表示特性を有する液晶表示装置を得ること
ができる。
【0049】また、第1領域と第2領域との画素の光の
透過率の変化が視認されることを防止できるので、第1
領域と第2領域との画素の光の透過率の違いによる不良
品の発生を減少させることができ、液晶表示装置の製造
歩留りを向上させることができる。
【0050】上記さらに別の局面における液晶表示装置
では、境界領域における構成材層の外周の平面形状が凹
形状を含んでいてもよい(請求項15)。
【0051】上記さらに別の局面における液晶表示装置
では、境界領域における構成材層の外周の平面形状が凸
形状を含んでいてもよい(請求項16)。
【0052】上記さらに別の局面における液晶表示装置
では、一方領域と他方領域とは、境界領域に位置する滑
り線により分割されていてもよく、一方領域と他方領域
とは滑り線とほぼ平行な方向に互いにずれていてもよい
(請求項17)。
【0053】上記さらに別の局面における液晶表示装置
では、画素が第1および第2の画素を含んでいてもよ
く、第1の画素における境界領域の位置は、第2の画素
における境界領域の位置とほぼ同一であってもよい(請
求項18)。
【0054】上記さらに別の局面における液晶表示装置
では、画素が第1および第2の画素を含んでいてもよ
く、第1の画素における境界領域の位置は、第2の画素
における境界領域の位置と異なっていてもよい(請求項
19)。このため、一方領域と他方領域との面積のバラ
ンスが第1および第2の画素において異なるので、第1
および第2の画素における光の透過率を変えることがで
きる。この結果、第1領域における画素と第2領域にお
ける画素の光の透過率がそれぞれ異なる場合にも、第1
領域と第2領域との境界領域にこの画素を配置すること
により、境界領域において画素の光の透過率の変化をよ
り滑らかにすることができる。
【0055】上記さらに別の局面における液晶表示装置
では、画素が基板の表面とほぼ平行な向きの電界を形成
するための電極を含んでいてもよい(請求項20)。
【0056】ここで、基板の表面とほぼ平行な向きの電
界を形成するための電極を含む液晶表示装置において
は、分割露光を行なった場合に特に分割露光領域ごとに
製造ばらつきなどのために画素の光の透過率が変動する
場合がある。そして、本発明はこのような液晶表示装置
に特に有効である。
【0057】上記さらに別の局面における液晶表示装置
では、境界領域が電極上に位置していてもよい(請求項
21)。
【0058】このため、境界領域が電極間に位置する場
合のように、第1および第2のマスクパターンの重ね合
わせ誤差によって、電極の間隔が変化し、画素の光の透
過率が大きく変動するということを防止できる。
【0059】上記さらに別の局面における液晶表示装置
では、構成材層が導電体層であってもよい。
【0060】このため、液晶を駆動するための電界強度
に影響を与える導電体層を、第1および第2のマスクパ
ターンを用いて形成するできる。ここで、画素の電界強
度は、画素の光の透過率に大きな影響を与える。この結
果、一方領域と他方領域とに分割された導電体層を有す
る画素の光の透過率を、第1領域における画素の光の透
過率と第2領域における画素の光の透過率との中間の値
となるように、より容易に調節することができる。
【0061】この発明の他の局面における液晶表示装置
は、基板上に形成された画素を備える。画素は、画素を
横断する滑り線により、一方領域と他方領域とに分割さ
れ、一方領域と他方領域とが、滑り線とほぼ平行な方向
に互いにずれている。
【0062】このため、液晶表示装置の製造工程におい
て、第1領域および第2領域を別々に露光する分割露光
方式を用いる際、一方領域を第1のマスクにより形成さ
れた第1のマスクパターンを用いて形成し、他方領域を
第2のマスクにより形成された第2のマスクパターンを
用いて形成することができる。そのため、第1領域にお
ける画素の光の透過率と第2領域における画素の光の透
過率とが異なる場合にも、一方領域と他方領域とに分割
された画素の光の透過率が第1領域における画素の光の
透過率と第2領域における画素の光の透過率との中間の
値となるように調節される。そして、このような一方領
域と他方領域とに分割された画素を、第1のマスクを用
いて露光される第1領域と、第2のマスクを用いて露光
される第2領域との境界領域に配置することにより、第
1領域と第2領域との境界領域において、画素の光の透
過率を滑らかに変化させることができる。これにより、
第1領域と第2領域との画素の光の透過率の変化が視認
されることを防止できる。この結果、良好な表示特性を
有する液晶表示装置を得ることができる。
【0063】また、第1領域と第2領域との画素の光の
透過率の変化が視認されることを防止できるので、第1
領域と第2領域との画素の光の透過率の違いによる不良
品の発生を減少させることができ、液晶表示装置の製造
歩留りを向上させることができる。
【0064】上記他の局面における液晶表示装置は、画
素が第1および第2の画素を含んでいてもよく、第1の
画素における滑り線の位置は、第2の画素における滑り
線の位置とほぼ同一であってもよい。
【0065】上記他の局面における液晶表示装置では、
画素が第1および第2の画素を含んでいてもよく、第1
の画素における滑り線の位置は、第2の画素における滑
り線の位置と異なっていてもよい。
【0066】このため、一方領域と他方領域との面積の
バランスが第1および第2の画素において異なるので、
第1および第2の画素における光の透過率を変えること
ができる。この結果、第1領域における画素と第2領域
における画素の光の透過率がそれぞれ異なる場合にも、
第1領域と第2領域との境界領域に上記画素を配置する
ことにより、境界領域において画素の光の透過率の変化
をより滑らかにすることができる。
【0067】上記他の局面における液晶表示装置では、
画素が基板の表面とほぼ平行な向きの電界を形成するた
めの電極を含んでいてもよい。
【0068】このように、基板の表面とほぼ平行な向き
の電界を形成するための電極を含む液晶表示装置におい
ては、分割露光を行なった場合に特に分割露光領域ごと
に製造ばらつきなどのために画素の光の透過率が変動す
る場合がある。そして、本発明はこのような液晶表示装
置に特に有効である。
【0069】上記他の局面における液晶表示装置では、
滑り線が電極上に位置していてもよい。
【0070】このため、滑り線が電極間に位置する場合
のように、第1および第2のマスクの重ね合わせ誤差に
よって、電極の間隔が変化し、画素の光の透過率が大き
く変動するということを防止できる。
【0071】
【発明の実施の形態】以下、図に基づいて本発明の実施
の形態について説明する。
【0072】(実施の形態1)図1は、本発明による液
晶表示装置の実施の形態1の製造方法において用いる分
割露光用のマスクを示す平面模式図である。図1を参照
して、分割露光用マスクは4枚のマスクからなる。第1
のマスク1は、隣接したマスクと重複露光を行なうため
の境界領域4aを有する。また、第2のマスク2も同様
に境界領域4bを有する。そして、他の2枚のマスクも
同様に境界領域を備えている。この境界領域4a、4b
は、分割露光を行なう際、液晶表示装置のパネルの境界
共有領域4(図2参照)の露光に用いられる。
【0073】図2は、図1に示したマスクを用いた分割
露光により転写されるマスクパターンの平面模式図であ
る。第1のマスク1(図1参照)は、領域Aにマスクパ
ターンを転写するために用いられる。また、他の領域B
〜Dへのマスクパターンの転写についても、それぞれ図
1に示した各マスクが用いられる。そして、境界共有領
域4のほぼ中心に沿って延びるように分割露光境界線3
を設定する。
【0074】ここで、境界領域4a、4b(図1参照)
のマスクのパターンを図3および4を参照して説明す
る。図3および4は、図1において示した境界領域部分
4c、4dの拡大平面模式図である。
【0075】図3を参照して、境界領域部分4cは、複
数の画素パターンを有する。そして、これらの画素パタ
ーンには、画素パターン内部の境界線を境として、図中
の斜線部で示されている遮光膜が形成された一方領域4
7と通常の画素パターンが形成された他方領域49とに
二分された画素パターン16aと、通常の画素パターン
16bと、画素パターン全体を遮光膜が覆っている画素
パターン16cの3種類の画素パターンが存在する。そ
して、この境界領域部分4cにおいては、画素パターン
16aのようにその領域の半分が遮光膜により覆われて
いるパターンが、分割露光境界線3を中心として、この
分割露光境界線3から離れるほど分布密度が小さくなる
ように配置されている。また、第1のマスク1(図1参
照)の中心に近い領域(図3において左手方向に近い領
域)ほど画素パターン16bのように遮光膜の存在しな
い通常の画素パターンの分布密度は高くなっている。ま
た、第2のマスク2(図1参照)の中心に近い領域(図
3において右手方向に近い領域)ほど画素パターン16
cのように遮光膜が全体を覆っている画素パターンの分
布密度は高くなっている。また、画素パターン16aの
ようにその領域の半分が遮光膜により覆われた画素パタ
ーンは、分割露光境界線3付近が最も密度が高く、か
つ、ランダムに配置されている。
【0076】また、図4を参照して、境界領域部分4d
は、基本的には図3に示した境界領域部分4cと同様の
構造を備えるが、図3に示した境界領域部分4cとはち
ょうど遮光膜の位置を反転したような関係になってい
る。具体的には、画素パターン16a(図3参照)と同
じ領域を露光することになる画素パターン17aは、遮
光膜が形成された一方領域48の位置が画素パターン1
6aと左右逆になっている。また、画素パターン16b
(図3参照)に対応する画素パターン17bは、画素パ
ターン16bにおいては遮光膜が全く形成されていない
のに対して、その全面が遮光膜により覆われている。ま
た、画素パターン16c(図3参照)と、画素パターン
17cとの関係も同様である。このように境界領域の画
素パターンを形成することにより、第1のマスク1(図
1参照)に属する画素パターン16b(図3参照)を用
いて形成される画素の光の透過率と、第2のマスク2
(図1参照)に属する画素パターン17cを用いて形成
される画素の光の透過率とが製造ばらつきなどに起因し
て異なる場合も、画素パターン16a、17aを用いて
形成される画素のように、第1のマスク1と第2のマス
ク2との両方のマスクを用いて形成される画素を得るこ
とができる。この結果、この第1および第2のマスク
1、2により形成された画素が、ちょうど画素パターン
16bにより形成された画素の光の透過率と画素パター
ン17cにより形成された画素の光の透過率との中間の
値となる光の透過率を有するようにすることができる。
【0077】たとえば、画素パターン16a、17aが
それぞれ図5および6に示すように、液晶表示装置の基
板に対してほぼ平行な方向の電界を液晶に印加する横方
向電界方式の液晶表示装置を形成するための画素パター
ンである場合を考える。ここで、図5および6は、図3
および4に示した画素パターン16aおよび17aの拡
大平面模式図である。図5および6を参照して、それぞ
れの画素パターン16a、17aは画素内分割境界線3
8を境として2つの領域47、49、48、50に分割
され、それぞれ逆の領域47、48において遮光膜が形
成されている。このような画素パターン16a、17a
により形成される液晶表示装置の画素は図7に示すよう
な構造となる。図7は、図5および6に示したマスクの
画素パターンにより形成される液晶表示装置の画素の拡
大平面模式図である。
【0078】図7を参照して、画素は、ゲート電極5と
ソース電極8とドレイン電極9とノンドープトアモルフ
ァスシリコン膜6とn型のドープトアモルファスシリコ
ン膜7とを含み、スイッチング素子として作用する薄膜
トランジスタ(TFT)と、対向電極10と、画素電極
11とを備える。画素電極11はドレイン電極9と電気
的に接続されている。画素電極11と対向電極10とは
対向するように配置され、画素電極11に薄膜トランジ
スタから電荷が供給されることにより、対向電極10と
画素電極11との間に基板に対してほぼ平行方向となる
電界が形成される。この電界により液晶分子の配向方向
を変化させることができる。
【0079】そして、画素内分割境界線38により区分
された2つの領域は、それぞれ第1および第2のマスク
1、2(図1参照)により形成される。そのため、画素
内分割境界線38によって分けられたそれぞれの領域に
おける対向電極10と画素電極11との間の間隔は、基
本的に第1および第2のマスク1、2により形成された
他の画素と同様に、第1および第2のマスクを用いた露
光工程などの製造ばらつきの影響を受けることになる。
その結果、図7において示した画素における電界強度
は、第1のマスク1を用いた露光工程の製造ばらつきの
影響と、第2のマスク2を用いた露光工程の製造ばらつ
きの影響との両方の影響を受ける。その結果、この図7
に示した画素の光の透過率も、第1のマスク1を用いた
露光工程の製造ばらつきと第2のマスク2を用いた露光
工程の製造ばらつきとの両方の影響を受ける。このた
め、第1のマスク1(たとえば画素パターン16b(図
3参照))を用いて形成される画素(P1)の光の透過
率と、第2のマスク2(たとえば画素パターン17c
(図4参照))を用いて形成される画素(P2)の光の
透過率とが異なる場合には、図7に示したような画素の
光の透過率は、第1および第2のマスク1、2を用いた
製造工程の両方の影響を受けることになり、ちょうど上
記の2つの画素(P1、P2)の光の透過率の中間の値
を示すことになる。
【0080】なお、画素内分割境界線38においては、
通常の分割露光と同様に、分割部分のつなぎ目でパター
ン不良などが発生しないように、重ね合わせ部境界線4
5、46により囲まれた領域で示された二重露光部分を
設けている。この二重露光部分の幅は約2〜3μmであ
る。そして、第1および第2のマスク1、2を重ね合わ
せる際には、二重露光部分でレジストのパターン減りが
生じるので、画素内分割境界線38に沿って、パターン
線幅が減少することがある。また、第1および第2のマ
スク1、2を重ね合わせる際には、幾分かのマスクの位
置ずれが発生することがあり、図7に示すように、画素
内分割境界線38によって分けられた2つの領域が画素
内分割境界線38を境界としてある程度互いにずれたよ
うな配置となる。このため、対向電極10や画素電極1
1、ゲート電極5においては、段差部39〜44が形成
される。また、第1および第2のマスク1、2を重ね合
わせる場合に、マスクの位置ずれの方向によっては、画
素内分割境界線38に沿って、パターン線幅が増加する
場合もある。
【0081】なお、図7に示したような横方向電界方式
の液晶表示装置においては、上述したように対向電極1
0と画素電極11との間隔の変化が光の透過率の変化と
して顕著に現れるため、画素内分割境界線38を対向電
極10あるいは画素電極11などの上に配置するように
することが望ましい。このようにすることで、重ね合わ
せ部境界線45および46により囲まれた二重露光領域
の幅がマスクの重ね合わせ誤差などにより変動した場合
にも、画素の光の透過率が大きく変動することを防止す
ることができる。
【0082】また、図3を参照して、第1のマスクの中
心部に近い領域ほど、第1のマスクを用いた露光工程に
おいてマスクパターンが転写される領域の割合が高くな
るので、図8に示すように、光の透過率に対する第1の
マスクにより形成される画素の寄与率は、境界共有領域
において第1のマスクの中心から離れるほどなだらかに
減少する。また、同様に、第2のマスクの境界領域も、
図4に示すような構造となっているため、境界共有領域
内において、第2のマスクにより形成される画素の透過
率への寄与率は図8に示すようになだらかに変化する。
ここで、図8は、第1および第2のマスクにより形成さ
れた画素の透過率への寄与率を示すグラフである。
【0083】このため、図9に示すように、第1のマス
クにより形成される画素の光の透過率L1と、第2のマ
スクにより形成される画素の光の透過率L2とがΔLだ
けの差を有している場合にも、分割露光境界線3におい
てこの透過率の差が急激に現れるのではなく、境界共有
領域の内部において、透過率をなだらかに変化させるこ
とができる。ここで、図9は境界共有領域における透過
率を示すグラフである。この結果、分割露光境界線3が
この透過率の差により視認されてしまうことを防止する
ことができる。このため、良好な表示特性を有する液晶
表示装置を得ることができる。
【0084】また、図5および6に示すように、1つの
画素を画素内分割境界線38により分割した領域を、そ
れぞれ第1および第2のマスク1、2(図1参照)を用
いて露光することにより形成するので、境界領域4a、
4b(図1参照)に位置する画素の光の透過率を、第1
のマスク1によって形成される画素の光の透過率と第2
のマスク2によって形成される画素の光の透過率との中
間の値を示すようにすることができる。この結果、境界
共有領域における光の透過率の変化をより滑らかにする
ことができ、従来のように境界共有領域においても1つ
の画素は1つのマスクを用いて形成される場合と比べ
て、第1および第2のマスク1、2の境界領域4a、4
bの幅を狭くできる。この結果、同一サイズおよび同一
枚数のマスクを用いた分割露光工程によって、従来より
もより広い領域にパターンを形成することができる。
【0085】また、分割露光境界線3における光の透過
率の変化が視認されにくくなるため、このような光の透
過率の変化が視認されることに起因する不良品の発生を
減少させることができ、液晶表示装置の製造歩留りを向
上させることができる。
【0086】図10〜13は、図7に示した画素を有す
る液晶表示装置の製造工程を説明するための部分断面模
式図である。図10〜13に示した断面図は、基本的に
は図7の線分100−100における断面を示してい
る。以下、図10〜13を参照して、液晶表示装置の製
造工程を説明する。
【0087】まず、図10に示すように、ガラス基板1
3上に導電体膜(図示せず)を形成し、この導電体膜を
写真製版加工を用いてパターニングすることによりゲー
ト電極5と対向電極10とを形成する。ここで、導電体
膜としては、アルミニウム、クロム、モリブデン、タン
グステンといった金属、またはこれらの金属を主成分と
する合金、またはこれらの積層膜を用いる。
【0088】次に、図11を参照して、ガラス基板13
とゲート電極5と対向電極10との上にゲート絶縁膜と
して作用する絶縁膜14を形成する。次に、ゲート電極
5上に位置する領域において、ゲート絶縁膜14上にノ
ンドープトのアモルファスシリコン膜6を形成する。ノ
ンドープトのアモルファスシリコン膜6上にn型のドー
プトアモルファスシリコン膜7を形成する。
【0089】次に、図12に示すように、ゲート絶縁膜
14とn型のアモルファスシリコン膜7上とに導電体膜
(図示せず)を形成する。この導電体膜をパターニング
することにより、ソース電極8とドレイン電極9と画素
電極11とを形成する。ここで、導電体膜としては、ア
ルミニウム、クロム、モリブデン、タングステンといっ
た金属、またはこれらの金属を主成分とする合金、また
はこれらの積層膜を用いる。そして、ソース電極8とド
レイン電極9とをマスクとして、n型のアモルファスシ
リコン膜7をドライエッチングなどにより除去する。
【0090】次に、図13に示すように、ソース電極8
とドレイン電極9と画素電極11とゲート絶縁膜14と
の上に保護膜15を形成する。保護膜15としてはシリ
コン窒化膜あるいはシリコン酸化膜を用いる。この後、
端子(図示せず)上の保護膜15を除去しTFTが形成
された基板を得ることができる。
【0091】この後、図13に示したTFTが形成され
た基板の画素部に液晶を介して対向基板を貼り合わせ
る。そして、ゲート電極5および信号線などに画素信号
を伝送するための回路を設置し、バックライトなどの装
置を取付けることにより液晶表示装置を製造することが
できる。
【0092】なお、ここでは第1および第2のマスク
1、2が重なる境界共有領域における画素について説明
したが、たとえば、図1に示した4枚のマスクが互いに
重なる領域においても、上記した考え方を用いることが
できる。つまり、画素内分割境界線を有する画素を、そ
の4枚のマスクが互いに重なる領域の中心部を中心とし
て、その中心から離れるにつれてこの画素内分割境界線
を有する画素の密度が小さくなるように、かつランダム
に配置すればよい。
【0093】また、ここでは、図5および6に示したよ
うに、画素内分割境界線38が画素パターンをほぼ等し
い大きさを有する2つの領域に分けるようにしたが、た
とえば、ゲート電極5とソース電極8とドレイン電極9
とを有するTFTの周辺部とその他の領域とに分割する
ように画素内分割境界線を設定することにより、画素の
寄生容量に影響を与える領域と、電極間の間隔に影響を
与える領域とに分けてもよい。
【0094】また、図10〜13に示したように、対向
電極10と画素電極11とをそれぞれ別の層で形成して
いるが、この対向電極10と画素電極11とを同じ層に
形成する場合においても、同様の効果を得ることができ
る。
【0095】また、実施の形態1においては横方向電界
方式の液晶表示装置について述べたが、本発明を縦方向
電界方式の液晶表示装置に適用しても同様の効果を得る
ことができる。
【0096】(実施の形態2)図14は、本発明による
液晶表示装置の製造方法の実施の形態2において用いる
マスクの図3に対応する拡大平面模式図である。
【0097】図14を参照して、本発明の実施の形態2
において用いるマスクは、境界領域において、画素パタ
ーン16の一部が遮光膜により覆われた構造を有してい
る。この画素パターン16の拡大平面模式図を図16に
示す。図16は、図14における画素パターン16の拡
大平面模式図である。図16を参照して、画素パターン
は、画素内分割境界線38により2つの領域に分けら
れ、その一方領域上には斜線部で示された位置に遮光膜
が形成されている。そして、この遮光膜が形成された領
域は、画素パターンの全体の約4分の1の領域を占めて
いる。
【0098】そして、図14を参照して、境界領域にお
いては、実施の形態1とは異なり、画素パターンにおい
て遮光膜により覆われている面積の割合がそれぞれ異な
る画素パターンが複数形成されている。そして、第1の
マスクの中心に近い位置(図14において左手方向に近
い領域)ほど、画素パターン内部での遮光膜の占める面
積の割合が小さくなっている。具体的には、画素パター
ン18の方が画素パターン16よりも遮光膜の占める割
合が小さくなっている。
【0099】図15は、図4に対応する本発明の実施の
形態2において用いるマスクの拡大平面模式図である。
図15を参照して、マスクの境界領域部分は、ちょうど
図14に示したマスクパターンに対して遮光膜が形成さ
れた領域が反転したマスクパターンを有する。
【0100】ここで、図17は図15における画素パタ
ーン17の拡大平面模式図である。図17を参照して、
画素パターン17では、画素内分割境界線38により画
素パターン17が2つの領域に分割され、その2つの領
域のうちの一方側においては、遮光膜が形成されてい
る。そして、この図17に示した画素パターン17にお
ける遮光膜の配置は、図16に示した画素パターン16
における遮光膜の配置を反転した状態になっている。そ
して、図15を参照して、画素パターン19の方が画素
パターン17よりも遮光膜の占める面積の割合が大きく
なっている。
【0101】このようなマスクを用い、実施の形態1と
同様の製造工程を実施することにより、液晶表示装置を
得ることができる。また、この実施の形態2による液晶
表示装置の画素は、図7に示した実施の形態1による液
晶表示装置の画素と同様に、画素内分割境界線38(図
16、17参照)により分けられた2つの領域がある程
度互いにずれた構造となる。そして、境界共有領域内で
の画素における画素内分割境界線38の位置は、画素ご
とに異なる。
【0102】このようなマスクを用いることにより、本
発明の実施の形態1により得られる効果と同様の効果を
得ることができる。また、本発明の実施の形態1のよう
に遮光膜によって部分的に覆われた画素パターンの配置
をランダムに配置する必要がないので、マスクの作製、
改訂などを容易に行なうことができ、マスクの製造コス
トを削減することができる。この結果、半導体装置の製
造コストを削減することができる。
【0103】また、図16を参照して、画素内分割境界
線38を、本発明の実施の形態1と同様に画素電極11
などの上に配置することにより、本発明の実施の形態1
と同様の効果を得ることができる。
【0104】なお、上記した本発明の実施の形態1およ
び2においては、2つの画素パターンを、遮光膜が形成
された領域とされていない領域と2分割しているが、2
分割に限らず1つの画素パターンを3分割以上としても
よい。このようにすれば、境界共有領域に位置する画素
について、その透過率に対する第1のマスクによる影響
と第2のマスクによる影響とのバランスをより細かく変
えることができる。
【0105】また、図2を参照して、分割露光境界線3
が交差する部分のように、4枚のマスクがそれぞれ重複
して露光されるような領域においても、たとえば1つの
画素パターンを4分割すれば、マスクの中心に近い領域
ほど、画素パターンの内部において遮光膜が形成される
割合を小さくするように配置すれば、本発明の実施の形
態1と同様の効果を得ることができる。
【0106】なお、実施の形態2においては、本発明の
実施の形態1と同様に、画素の内部における対向電極1
0と画素電極11とをそれぞれ別の層において形成して
もよいが、これらの対向電極10と画素電極11とを同
じ層に形成しても同様の効果を得ることができる。
【0107】(実施の形態3)図18は、本発明の液晶
表示装置の製造方法の実施の形態3において用いるマス
クの、図3に対応する拡大平面模式図である。図18を
参照して、本発明の実施の形態3において用いるマスク
の境界領域部分は、基本的には図14に示したマスクの
境界領域部分と同様の構造を備える。但し、図18に示
したマスクにおいては、分割露光境界線3に沿って形成
される画素パターンごとに、画素パターン内における遮
光膜が占める面積の割合が異なる。具体的には、画素パ
ターン16と、この画素パターン16下に位置する画素
パターン20とでは、画素パターン20の方が遮光膜の
占める面積は大きい。
【0108】図19は、図18に示したマスクの境界領
域部分と同じ領域の露光を行なう第2のマスク2(図1
参照)の境界領域部分4d(図1参照)を示す拡大平面
模式図であり、図4に対応している。図19を参照し
て、本発明の実施の形態3において用いるマスクの境界
領域部分4dは、基本的に図18に示したマスクの境界
領域部分4cにおける遮光膜が形成された位置を反転し
た構造となっている。
【0109】このような境界領域を有するマスクを用い
ることで、本発明の実施の形態2において得られる効果
と同様の効果に加え、分割露光境界線3にほぼ平行な方
向においても、画素の光の透過率を変化させることがで
きる。その結果、分割露光境界線3に沿った画素の光の
透過率の変化をさらに視認されにくくすることができ
る。この結果、良好な表示特性を有する液晶表示装置を
得ることができる。
【0110】また、境界共有領域における、異なる光の
透過率を有する画素の配置をよりランダムな配置とする
ことができるので、画素パターン内における遮光膜の面
積の変化の種類を少なくしても、画素の光の透過率の変
化を視認されにくくすることができる。
【0111】なお、本発明の実施の形態3を、横方向電
界方式の液晶表示装置に適用した場合には、電界を形成
するための2つの電極を、それぞれ別の層で形成しても
よいし、同じ層において形成してもよい。どちらの場合
においても、上記したような効果を得ることができる。
【0112】(実施の形態4)図20〜23は、本発明
による液晶表示装置の製造方法の実施の形態4を示す画
素の断面図および転写パターンの平面模式図である。図
20〜23を参照して、液晶表示装置の製造方法を説明
する。
【0113】まず、図20(a)を参照して、ガラス基
板13上にゲート電極5と対向電極10とを、図10に
示した製造方法と同様の方法により形成する。この際、
図20(b)に示すように、本発明の実施の形態1〜3
に示すような境界共有領域4を有する分割露光により、
分割露光領域22〜25ごとにパターニングを行なう。
【0114】次に、図21(a)に示すように、ゲート
絶縁膜14とノンドープトアモルファスシリコン膜6と
n型のアモルファスシリコン膜7とを、図11に示した
製造方法と同様の方法により形成する。このとき、図2
1(b)に示すように、分割露光を行ない、分割露光領
域26〜29ごとにパターニングを行なう。しかし、こ
こでは図20(b)のような境界共有領域4は形成せ
ず、パターンずれを防止するための数ミクロンの二重露
光領域のみを形成する。
【0115】次に、図22(a)に示すように、画素電
極11とソース電極8とドレイン電極9とを形成する。
この画素電極11などの形成方法は、基本的に図12に
示した製造方法と同様である。そして、このとき、図2
2(b)に示すように、分割露光を行なうことにより、
分割露光領域31〜33ごとにパターニングを行なう。
また、この際、図20(b)に示した転写パターンと同
様に、境界共有領域4を形成する。
【0116】次に、図23(a)に示すように、保護膜
15を形成する。この保護膜15の形成方法は、基本的
に図13に示した製造方法と同様である。またこのと
き、図23(b)に示すように、分割露光を行ない、分
割露光領域34〜37ごとにパターニングを行なう。こ
の際、図21(b)と同様に、パターンずれなどを防止
するための数ミクロンの二重露光領域のみを形成し、図
20(b)などのように境界共有領域は形成しない。
【0117】ここで、画素の光の透過率に影響を与える
構造としては、電界を形成するための対向電極10およ
び画素電極11が挙げられる。このため、この対向電極
10と画素電極11とを形成する層においてのみ、本発
明の実施の形態1〜3に示したような境界領域を有する
マスクを用いれば、本発明の実施の形態1〜3と同様の
効果を得ることができる。
【0118】また、図21および23に示した工程にお
いては、従来と同様のマスクを用いることができる。こ
のため、新たに分割露光用のマスクを作らず、従来のマ
スクを流用することができるため、液晶表示装置の製造
コストが上昇することを抑制することができる。
【0119】なお、ここでは対向電極10と画素電極1
1とを別々の層に形成する場合について説明したが、対
向電極10と画素電極11とを同じ層に同時に形成する
場合にも、これらの対向電極10と画素電極11とを形
成する工程にのみ、本発明によるマスクを適用すれば同
様の効果を得ることができる。
【0120】また、ここでは横方向電界方式の液晶表示
装置について説明しているが、縦方向電界方式の液晶表
示装置についても、たとえば、TFTの寄生容量などに
影響を与える構造を形成する工程にのみ本発明によるマ
スクを適用すれば、同様の効果を得ることができる。
【0121】(実施の形態5)本発明による液晶表示装
置の製造方法の実施の形態5は、基本的には図20〜2
3に示した本発明の実施の形態4による液晶表示装置の
製造方法と同様である。但し、本発明の実施の形態5に
よる液晶表示装置の製造方法では、液晶表示装置の異な
る層を形成する際に用いるマスクの境界領域の構造を互
いに異なるものとしている。具体的には、たとえば、図
20に示して工程においては、マスクの境界領域におけ
る画素パターン(遮光膜の形成パターン)として、図3
および4に示した本発明の実施の形態1による画素パタ
ーンを使用し、一方、図22に示した工程においては、
マスクの境界領域における画素パターン(遮光膜の形成
パターン)として、図14および15に示した本発明の
実施の形態2による画素パターンを使用する。
【0122】このように、形成される層別にマスクの境
界領域の画素パターン(遮光膜の形成パターン)を変更
することにより、境界共有領域における各画素の光の透
過率の変化がさらに視認されにくくなる。この結果、良
好な表示特性を有する液晶表示装置を得ることができ
る。
【0123】(実施の形態6)図24〜27は、本発明
による液晶表示装置の製造方法の実施の形態6を示す画
素の断面図および転写パターンの平面模式図である。図
24〜27を参照して、本発明の実施の形態6による液
晶表示装置の製造方法は、基本的に図20〜23に示し
た本発明の実施の形態4による液晶表示装置の製造方法
と同様である。但し、図24〜27に示した液晶表示装
置の製造方法では、図24(b)における分割露光領域
22〜25と、図26(b)における分割露光領域30
〜33との平面形状がそれぞれ異なる。このため、図2
4(b)における分割露光境界線3と図26(b)にお
ける分割露光境界線3aとの位置が互いにずれている。
この結果、図24(b)と図26(a)とにおいて、境
界共有領域4の位置がずれることになる。この結果、境
界共有領域4における各画素の光の透過率の変化がさら
に視認されにくくなる。この結果、良好な表示特性を有
する液晶表示装置を得ることができる。
【0124】なお、この際、図24(b)と図26
(b)とにおいて用いるマスクの境界領域において、画
素パターン(遮光膜の配置パターン)を変えれば、本発
明の実施の形態5と同様の効果をも得ることができ、よ
り境界共有領域4における画素の光の透過率の変化を視
認されにくくすることができる。
【0125】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなくて特
許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の
意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意
図される。
【0126】
【発明の効果】以上のように、請求項1〜21に記載の
発明によれば、分割露光方式を用いて形成された液晶表
示装置において、分割露光領域間の境界部における画素
の光の透過率の変化を滑らかにすることができるので、
良好な表示特性を有しかつ低コストな液晶表示装置を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 液晶表示装置の分割露光用のマスクを示す平
面模式図である。
【図2】 図1に示したマスクを用いた分割露光により
転写されるマスクパターンの平面模式図である。
【図3】 図1における境界領域部分4cの拡大平面模
式図である。
【図4】 図1における境界領域部分4dの拡大平面模
式図である。
【図5】 図3における画素パターン16aの拡大平面
模式図である。
【図6】 図4における画素パターン17aの拡大平面
模式図である。
【図7】 図5および6に示したマスクの画素パターン
により形成される液晶表示装置の画素の拡大平面模式図
である。
【図8】 境界共有領域における第1および第2のマス
クにより形成された画素の透過率への寄与率を示すグラ
フである。
【図9】 境界共有領域における透過率を示すグラフで
ある。
【図10】 図7に示した画素を有する液晶表示装置の
製造工程の第1工程を示す部分断面模式図である。
【図11】 図7に示す画素を有する液晶表示装置の製
造工程の第2工程を示す部分断面模式図である。
【図12】 図7に示す画素を有する液晶表示装置の製
造工程の第3工程を説明するための部分断面模式図であ
る。
【図13】 図7に示す画素を有する液晶表示装置の製
造工程の第4工程を示す部分断面模式図である。
【図14】 本発明による液晶表示装置の製造方法の実
施の形態2において用いるマスクの図3に対応する拡大
平面模式図である。
【図15】 本発明による液晶表示装置の製造方法の実
施の形態2において用いるマスクの図4に対応する拡大
平面模式図である。
【図16】 図14における画素パターン16の拡大平
面模式図である。
【図17】 図15における画素パターン17の拡大平
面模式図である。
【図18】 本発明による液晶表示装置の製造方法の実
施の形態3において用いるマスクの図3に対応する拡大
平面模式図である。
【図19】 本発明による液晶表示装置の製造方法の実
施の形態3において用いるマスクの図4に対応する拡大
平面模式図である。
【図20】 本発明による液晶表示装置の製造方法の実
施の形態4の第1工程を示す画素の断面図および転写パ
ターンの平面模式図である。
【図21】 本発明による液晶表示装置の製造方法の実
施の形態4の第2工程を示す画素の断面図および転写パ
ターンの平面模式図である。
【図22】 本発明による液晶表示装置の製造方法の実
施の形態4の第3工程を示す画素の断面図および転写パ
ターンの平面模式図である。
【図23】 本発明による液晶表示装置の製造方法の実
施の形態4の第4工程を示す画素の断面図および転写パ
ターンの平面模式図である。
【図24】 本発明による液晶表示装置の製造方法の実
施の形態6の第1工程を示す画素の断面図および転写パ
ターンの平面模式図である。
【図25】 本発明による液晶表示装置の製造方法の実
施の形態6の第2工程を示す画素の断面図および転写パ
ターンの平面模式図である。
【図26】 本発明による液晶表示装置の製造方法の実
施の形態6の第3工程を示す画素の断面図および転写パ
ターンの平面模式図である。
【図27】 本発明による液晶表示装置の製造方法の実
施の形態6の第4工程を示す画素の断面図および転写パ
ターンの平面模式図である。
【図28】 従来の横方向電界方式の液晶表示装置にお
ける電極間隔のばらつきと輝度の変化率との関係を示す
グラフである。
【符号の説明】
1,2 マスク、3,3a 分割露光境界線、4 境界
共有領域、4a,4b境界領域、4c,4d 境界領域
部分、13 ガラス基板、5 ゲート電極、14 ゲー
ト絶縁膜、6 ノンドープトアモルファスシリコン膜、
7 n型のアモルファスシリコン膜、8 ソース電極、
9 ドレイン電極、10 対向電極、11 画素電極、
15 保護膜、16a〜16c,17a〜17c,16
〜21画素、22〜37 分割露光領域、38 画素内
分割境界線、39〜44 段差部、45,46 重ね合
わせ部境界線、47〜50 画素内分割境界線により分
割された画素パターン内の領域。

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の画素を形成すべき基板上にレジス
    ト膜を形成する工程と、 第1のマスクを用いて、前記レジスト膜の一部を構成す
    る第1領域を露光することにより、前記レジスト膜の第
    1領域に第1のマスクパターンを転写する工程と、 第2のマスクを用いて、前記レジスト膜の第1領域に部
    分的に重なって隣接する第2領域を露光することによ
    り、前記レジスト膜の第2領域に第2のマスクパターン
    を転写する工程とを備え、 前記第1のマスクパターンを転写する工程は、前記第1
    および第2領域が重なった境界共有領域に位置する画素
    内の一部分に第1のマスクパターン部分を転写する工程
    を含み、 前記第2のマスクパターンを転写する工程は、前記画素
    内の他の部分に第2のマスクパターン部分を転写する工
    程を含む、液晶表示装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記境界共有領域は、前記第1のマスク
    パターン部分が転写される部分と前記第2のマスクパタ
    ーン部分が転写される部分とに分割される複数の分割画
    素を含み、 前記複数の分割画素は、前記境界共有領域においてラン
    ダムに配置されている、請求項1に記載の液晶表示装置
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記境界共有領域は、前記第1のマスク
    パターン部分が転写される部分と前記第2のマスクパタ
    ーン部分が転写される部分とに分割される複数の分割画
    素を含み、 前記境界共有領域のほぼ中央に位置し、前記境界共有領
    域を前記第1のマスクパターン側と前記第2のマスクパ
    ターン側とに分割する境界線を中心として、前記境界線
    から離れるほど前記分割画素の密度が小さくなる、請求
    項1に記載の液晶表示装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第1のマスクパターン部分が転写さ
    れる部分の平面外形と前記第2のマスクパターン部分が
    転写される部分の平面外形とがほぼ同一である、請求項
    1〜3のいずれか1項に記載の液晶表示装置の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記境界共有領域は、前記第1のマスク
    パターン部分が転写される部分と前記第2のマスクパタ
    ーン部分が転写される部分とに分割される複数の分割画
    素を含み、 前記第1のマスクパターン部分が転写される部分の平面
    外形と前記第2のマスクパターン部分が転写される部分
    の平面外形とが、前記複数の分割画素の間でそれぞれ異
    なる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の液晶表示装
    置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記境界共有領域において、前記第1の
    マスクパターンの中心に近い領域ほど、各分割画素にお
    ける前記第1のマスクパターン部分が転写される部分の
    面積が、前記第2のマスクパターン部分が転写される部
    分の面積より大きくなる、請求項5に記載の液晶表示装
    置の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第2のマスクパターンを転写する工
    程は、前記境界共有領域のほぼ中央に位置し前記境界共
    有領域を前記第1のマスクパターン側と前記第2のマス
    クパターン側とに分割する境界線とほぼ平行な方向に沿
    って、前記第1のマスクパターン部分が転写される部分
    と前記第2のマスクパターン部分が転写される部分とに
    分割される複数の分割画素を形成する工程を含み、 前記複数の分割画素において、前記第2のマスクパター
    ン部分が転写される部分の平面外形がそれぞれ異なる、
    請求項5または6のいずれか1項に記載の液晶表示装置
    の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記レジスト膜の形成に先立ち、前記基
    板上に下地膜を形成する工程と、 前記下地膜上の前記レジスト膜を現像処理することによ
    り、前記第1および第2のマスクパターンを形成する工
    程と、 前記第1および第2のマスクパターンをマスクとして、
    エッチングにより前記下地膜をパターニングすることに
    より、前記液晶表示装置の第1の構造を形成する工程
    と、 前記第1の構造上に第2の下地膜を形成する工程と、 前記第2の下地膜の上にレジスト膜を形成する工程と、 第3のマスクを用いて、前記レジスト膜の一部を構成す
    る第3領域を露光することにより、前記レジスト膜の第
    3領域に第3のマスクパターンを転写する工程と、 第4のマスクを用いて、前記レジスト膜の第3領域に部
    分的に重なって隣接する第4領域を露光することによ
    り、前記レジスト膜の第4領域に第4のマスクパターン
    を転写する工程とを備え、 前記第3および第4領域が重なった領域の面積は、前記
    境界共有領域の面積より小さい、請求項1〜7のいずれ
    か1項に記載の液晶表示装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記レジスト膜の形成に先立ち、前記基
    板上に下地膜を形成する工程と、 前記下地膜上の前記レジスト膜を現像処理することによ
    り、前記第1および第2のマスクパターンを形成する工
    程と、 前記第1および第2のマスクパターンをマスクとして、
    エッチングにより前記下地膜をパターニングすることに
    より、前記液晶表示装置の第1の構造を形成する工程
    と、 前記第1の構造上に第2の下地膜を形成する工程と、 前記第2の下地膜上にレジスト膜を形成する工程と、 第3のマスクを用いて、前記レジスト膜の一部を構成す
    る第3領域を露光することにより、前記レジスト膜の第
    3領域に第3のマスクパターンを転写する工程と、 第4のマスクを用いて、前記レジスト膜の第3領域に部
    分的に重なって隣接する第4領域を露光することによ
    り、前記レジスト膜の第4領域に第4のマスクパターン
    を転写する工程とを備え、 前記第3のマスクパターンを転写する工程は、前記第3
    および第4領域が重なった上層境界共有領域に位置する
    上層画素内の一部分に第3のマスクパターン部分を転写
    する工程を含み、 前記第4のマスクパターンを転写する工程は、前記上層
    画素内の他の部分に第4のマスクパターン部分を転写す
    る工程を含み、 前記第1のマスクパターン部分が転写される部分と前記
    第2のマスクパターン部分が転写される部分とに分割さ
    れる分割画素の前記境界共有領域における配置と、前記
    上層画素の前記上層境界共有領域における配置とが互い
    に異なる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の液晶表
    示装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記レジスト膜の形成に先立ち、前記
    基板上に下地膜を形成する工程と、 前記下地膜上の前記レジスト膜を現像処理することによ
    り、前記第1および第2のマスクパターンを形成する工
    程と、 前記第1および第2のマスクパターンをマスクとして、
    エッチングにより前記下地膜をパターニングすることに
    より、前記液晶表示装置の第1の構造を形成する工程
    と、 前記第1の構造上に第2の下地膜を形成する工程と、 前記第2の下地膜上にレジスト膜を形成する工程と、 第3のマスクを用いて、前記レジスト膜の一部を構成す
    る第3領域を露光することにより、前記レジスト膜の第
    3領域に第3のマスクパターンを転写する工程と、 第4のマスクを用いて、前記レジスト膜の第3領域に部
    分的に重なって隣接する第4領域を露光することによ
    り、前記レジスト膜の第4領域に第4のマスクパターン
    を転写する工程とを備え、 前記第3のマスクパターンを転写する工程は、前記第3
    および第4領域が重なった上層境界共有領域に位置する
    上層画素内の一部分に第3のマスクパターン部分を転写
    する工程を含み、 前記第4のマスクパターンを転写する工程は、前記上層
    画素内の他の部分に第4のマスクパターン部分を転写す
    る工程を含み、 前記境界共有領域と前記上層境界共有領域とが、平面的
    にずれるように配置されている、請求項1〜7のいずれ
    か1項に記載の液晶表示装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記画素が、前記基板の表面に対して
    ほぼ平行な電界を形成するための電極を備える、請求項
    1〜10のいずれか1項に記載の液晶表示装置の製造方
    法。
  12. 【請求項12】 前記第1のマスクパターン部分が転写
    された部分と前記第2のマスクパターン部分が転写され
    た部分との境界部が、前記電極上に位置する、請求項1
    1に記載の液晶表示装置の製造方法。
  13. 【請求項13】 基板上に形成され、構成材層を含む画
    素を備え、 前記構成材層は、第1および第2のマスクパターンを用
    いて形成された、液晶表示装置。
  14. 【請求項14】 基板上に形成され、構成材層を含む画
    素を備え、 前記構成材層は、 第1のマスクパターンを用いて形成された一方領域と、 第2のマスクパターンを用いて形成された他方領域と、 前記一方領域と前記他方領域との境界部に位置する境界
    領域とを含む、液晶表示装置。
  15. 【請求項15】 前記境界領域における前記構成材層の
    外周の平面形状は凹形状を含む、請求項14に記載の液
    晶表示装置。
  16. 【請求項16】 前記境界領域における前記構成材層の
    外周の平面形状は凸形状を含む、請求項14に記載の液
    晶表示装置。
  17. 【請求項17】 前記一方領域と前記他方領域とは、前
    記境界領域に位置する滑り線により分割され、 前記一方領域と前記他方領域とは、前記滑り線とほぼ平
    行な方向に互いにずれている、請求項14に記載の液晶
    表示装置。
  18. 【請求項18】 前記画素は、第1および第2の画素を
    含み、前記第1の画素における境界領域の位置は、前記
    第2の画素における境界領域の位置とほぼ同一である、
    請求項14〜17のいずれか1項に記載の液晶表示装
    置。
  19. 【請求項19】 前記画素は、第1および第2の画素を
    含み、前記第1の画素における境界領域の位置は、前記
    第2の画素における境界領域の位置と異なる、請求項1
    4〜17のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  20. 【請求項20】 前記画素は、前記基板の表面とほぼ平
    行な向きの電界を形成するための電極を含む、請求項1
    4〜19のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  21. 【請求項21】 前記境界領域は、前記電極上に位置す
    る、請求項20に記載の液晶表示装置。
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