JP2000065716A - 加振形接触センサ - Google Patents

加振形接触センサ

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JP2000065716A
JP2000065716A JP10240351A JP24035198A JP2000065716A JP 2000065716 A JP2000065716 A JP 2000065716A JP 10240351 A JP10240351 A JP 10240351A JP 24035198 A JP24035198 A JP 24035198A JP 2000065716 A JP2000065716 A JP 2000065716A
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俊郎 樋口
Minoru Kurosawa
実 黒澤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】被測定物の測定位置を誤差なく測定することが
できる加振形接触センサを提供すること。 【解決手段】スタイラスホルダ2に支持される振動子本
体3B及び接触部3Aを有する振動子3と、この振動子
3を一軸方向に共振状態で振動させる加振手段4と、接
触部3Aが被測定物と接触するに際して生じる振動の変
化を検出する検出手段5とを備える。接触部3Aは振動
子本体3Bの先端部において前記軸方向に延びて設けら
れた針状部材から構成される。スタイラスホルダ2と振
動子本体3Bとは板状体から一体構造に形成されるとと
もに、前記振動の軸を中心として板状体の面方向に略軸
対称構造とされ、前記振動の軸方向における中央に生じ
る振動の節において振動子3をスタイラスホルダ2で支
持した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、AFM
(Atomic Force Microscope:原子間力顕微鏡)等によ
って被測定物の表面形状を測定するのに好適な加振形接
触センサに関する。
【0002】
【背景技術】鋭利な先端を有する探針や触針を試料の表
面にナノメートルオーダに近づけると、探針と試料との
間に原子間力が働き、触針は試料面に引きつけられた
り、逆に、斥力が作用することになる。この力はファン
デルワールスの力として広く知られており、これらの引
力や斥力が一定となるようにして触針を試料の表面に走
査することにより、試料表面の凹凸を観察する顕微鏡が
AFM(原子間力顕微鏡)である。
【0003】AFMでは、実際に引力あるいは斥力を直
接検出することができないので、引力や斥力を変位に変
換し、この変位を検出しながら変位が一定となるように
走査される。従って、AFMは、効率よく力を変位に変
換するために、ばね定数の小さなカンチレバーを使用
し、このカンチレバーの先端に作用する力によりカンチ
レバーが撓むことを利用して測定を行うことが一般的で
ある。このように、カンチレバーの静的な変位を計測す
る方法を静的モードと称し、カンチレバーを積極的に振
動させ、その共振振動数あるいは振幅が探針と試料間に
依存して変化することを利用した動的モードと称する。
【0004】動的モードには、さらに、完全に試料と非
接触状態で動作させる完全非接触モードと、振幅を比較
的大きくとり、周期的にカンチレバーの先端を試料に接
触させてその振幅変化をみる周期的接触モード(Cyclic
Contact ModeあるいはTapping Mode)とがある。周期
的接触モードは、他の方法に比べて表面の吸着層等の影
響を最低限にでき、また、被測定物に対するダメージも
小さいという特徴を有する。この動的モードは、カンチ
レバーの形状でのみ実現されているのが現状である。こ
の動的モードを実行するための加振形接触センサの従来
例が図6に示されている。
【0005】図6において、加振形接触センサは、固定
台51と、この固定台51に基端が固定され先端部が先
細り状に形成された略板状のカンチレバー52と、この
カンチレバー52の先端部下面にカンチレバー52の平
面と直交して取り付けられた接触部としての微少針53
と、カンチレバー52を共振状態で振動させる図示しな
い加振手段と、微少針53が被測定物と接触するに際し
て生じる振動の変化を検出する図示しない検出手段とを
備え、微少針53が被測定物と接触することでカンチレ
バー52が撓み、この撓みを検出して測定が行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図6で示される加振形
接触センサでは、効率よく力を変位に変換するために、
カンチレバー52のばね定数を小さく、つまり、曲がり
やすく設計するのが一般的である。また、応答性を上げ
るためにカンチレバー52の固有振動数を100kHz以上に
設計するのが一般的であるが、これを実現するには、カ
ンチレバー52を全長1mm以下と非常に微細に作る必要
がある。
【0007】図7に示される通り、被測定物Wに微少針
53を接触させて矢印P方向に走査しながら測定する際
に、カンチレバー52の先端はQで示される円弧運動を
することになり、これに伴って微少針53の先端も円弧
運動をすることになる。そのため、微少針53の先端と
被測定物Wとの接触点は、被測定物Wの表面凹凸の大き
さにより、走査方向の位置が異なり、図7中、誤差D1を
生じることになる。このことは、AFMで観測される像
が歪んで見えることを意味する。さらに、カンチレバー
52は、その幅方向に均一に製作することは困難であ
り、このためカンチレバー52の振動が図8の符号Rで
示される通り、首振り状態となる。この首振りに伴って
誤差D2を生じることになり、この点からも、AFMで観
測される像が歪むことになる。
【0008】本発明の目的は、被測定物の測定位置を誤
差なく測定することができる加振形接触センサを提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、板状に形成さ
れた振動子を一軸方向に振動させるとともにこの振動子
の先端に針状に形成された接触部を設けて前記目的を達
成しようとするものである。具体的には、本発明の加振
形接触センサは、スタイラスホルダと、このスタイラス
ホルダに支持される振動子本体とこの振動子本体の先端
部に設けられ被測定物と接触する接触部とを有する振動
子と、この振動子を一軸方向に共振状態で振動させる加
振手段と、前記接触部が被測定物と接触するに際して生
じる振動の変化を検出する検出手段とを備えた加振形接
触センサであって、前記接触部は前記振動子本体の先端
部において前記軸方向に延びて設けられた針状部材であ
り、前記スタイラスホルダと前記振動子本体とは板状体
から一体構造に形成されるとともに、前記振動の軸を中
心として前記板状体の面方向に略軸対称構造とされ、前
記振動の軸方向における中央付近に生じる振動の節にお
いて前記振動子を前記スタイラスホルダで支持すること
を特徴とする。
【0010】この構成の本発明では、加振手段を作動さ
せると、振動子は対称軸方向の支持点を振動の節とし、
その両端を振動の腹として縦振動モードで共振状態とな
る。接触部である針状部材を被測定物の表面に当接させ
ると、針状部材は振動子の振動方向に沿って設けられて
いるため、針状部材及び振動子の振動が規制され、この
振動の変化が検出手段で検出される。そのため、針状部
材は常に振動子の振動方向に振動していることになり、
カンチレバータイプの従来例の欠点が解消され、被測定
物の測定位置を誤差なく測定することができる。
【0011】その上、スタイラスホルダと振動子とは、
振動の軸を中心として板状体の面方向に略軸対称構造と
され、かつ、振動の軸方向における中央付近に生じる振
動の節において振動子がスタイラスホルダで支持される
構造であるため、外乱振動に対する安定性が向上して共
振特性と検出感度とが向上する。しかも、スタイラスホ
ルダと振動子とを板状体から一体成形したから、支持点
におけるエネルギー損失を少なくすることができるの
で、この点からも、センサの共振特性と検出感度とを向
上させることができる。さらに、曲げの固有振動数より
軸方向の固有振動数の方が容易に高く設計することがで
きるので、高速応答が可能となる。しかも、振動子が一
軸方向に振動されるため、空気抵抗が受けにくくなり、
高いQ値(共振状態の鋭さ)を実現して感度の高いセン
サを提供できる。
【0012】ここで、本発明では、前記振動子本体は、
前記スタイラスホルダに支持された点から前記接触部が
設けられた先端に向かうに従って幅が細くなるホーン形
状を有する構造が好ましい。振動子本体がホーン形状を
有することで、振動子の先端部で大きな振幅を得ること
ができることになり、検出感度を向上させることができ
る。
【0013】さらに、前記板状体はチタンから構成され
ることが好ましい。板状体をチタンから構成すること
で、センサの耐食性を優れたものにできる。また、前記
加振手段及び前記検出手段の少なくとも一方は水熱合成
法で成形された圧電材料膜を有することが好ましい。水
熱合成法によって加振手段や検出手段を薄く成形してセ
ンサ自体の小型化を実現するとともに安価に製造するこ
とが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に好適な実施の形態
について、添付図面を参照して詳細に説明する。本実施
形態は、AFM(Atomic Force Microscope:原子間力
顕微鏡)で使用される加振形接触センサ1である。図1
は本実施形態にかかる加振形接触センサ1の斜視図であ
り、図2は加振形接触センサ1の回路構成図である。
【0015】これらの図において、加振形接触センサ1
は、図示しないAFMの本体に取り付けられたスタイラ
スホルダ2と、このスタイラスホルダ2に支持される振
動子本体3Bとこの振動子本体3Bの先端に設けられ被
測定物と接触する接触部3Aとを有する振動子3と、こ
の振動子3を一軸方向に共振状態で振動させる加振手段
4と、接触部3Aが被測定物と接触するに際して生じる
振動の変化を検出する検出手段5と、加振手段4を作動
する加振回路6と、検出手段5を作動する検出回路7と
を備えた構成である。
【0016】スタイラスホルダ2と振動子本体3Bとは
チタンからなる一枚の薄い板状体から一体構造に形成さ
れる。スタイラスホルダ2は平面コ字型に形成された平
板とされ、振動子本体3Bは、その長手方向が振動方向
とされ、かつ、スタイラスホルダ2の開口端部に支持点
2Aを介して振動の節となる中央部が支持された細長い
平板とされる。これらの平板は同一平面上に配置され
る。スタイラスホルダ2及び振動子3は、振動の軸を中
心として板状体の面方向に略軸対称構造とされている。
スタイラスホルダ2の開口端側には取付孔2Bが2箇所
形成されている。
【0017】振動子本体3Bは、スタイラスホルダ2の
開口部に配置された基端部が平面矩形状とされ、スタイ
ラスホルダ2の開口部から突出した先端部が支持点2A
から接触部3Aに向かうに従って幅が細くなるホーン形
状とされる。このホーン形状は、図1に示される通り、
湾曲形状であてもよく、あるいは、直線状であってもよ
い。接触部3Aは振動子本体3Bの先端面において振動
の軸方向に延びて設けられた針状部材であり、より具体
的には、先端に従って径が細くなる円錐状の微少針であ
る。この微少針はダイアモンドチップ等から構成され
る。
【0018】加振手段4は、振動子本体3Bの表面全面
とスタイラスホルダ2の一部の表面に設けられPZT薄
膜から構成された圧電材料膜4Aと、この圧電材料膜4
Aの上面のうち振動子本体3Bの基端側及びスタイラス
ホルダ2側に設けられた導電材料層4Bとを備えて構成
されている。加振手段4の導電材料層4Bは、金等から
なるものであって加振用電極として機能するものであ
り、振動子本体3Bとの間に電圧を印加し、圧電材料膜
4Aに電界を作用させて歪ませるものである。
【0019】検出手段5は、振動子本体3B及びスタイ
ラスホルダ2の裏面に設けられる点以外は加振手段4と
同じ構造である。つまり、検出手段5は、振動子本体3
Bの裏面全面とスタイラスホルダ2の一部の裏面に設け
られPZT薄膜から構成された圧電材料膜5Aと、この
圧電材料膜5Aの下面のうち振動子本体3Bの基端側及
びスタイラスホルダ2側に設けられた金等からなる導電
材料層5Bとを備えて構成されている。検出手段5の導
電材料層5Bは、検出用電極として機能するものであ
り、振動子本体3Bとの間にある圧電材料膜5Aに生じ
る電圧の変化を検出するものである。
【0020】加振回路6は、加振手段4の導電材料層4
Bと振動子本体3Bとに電気的に接続され、振動子3の
中央を振動の節としてその長手方向(軸方向)に振動さ
せるために導電材料層4Bに電流を供給する。検出回路
7は、検出手段5の導電材料層5Bと振動子本体3Bと
に電気的に接続され、検出用電極として機能する導電材
料層5Bで検出される振動子3の振動の変化を検出して
接触部3Aが被測定物に近接したことを検知して信号を
発する構成である。
【0021】次に、本実施形態の加振形接触センサ1を
製造する方法について、図3に基づいて説明する。図3
(A)に示される通り、チタンからなる板状材をエッチ
ングやワイヤカット等によってスタイラスホルダ2及び
振動子本体3Bを形成する。その後、図3(B)に示さ
れる通り、振動子本体3Bの表面全面及びスタイラスホ
ルダ2の表面の一部に水熱合成法でPZTから加振手段
4を構成する圧電材料膜4Aを成形する。同様に、振動
子本体3Bの裏面全面及びスタイラスホルダ2の裏面の
一部に水熱合成法でPZTから検出手段5を構成する圧
電材料膜5Aを成形する。
【0022】さらに、その後、図3(C)に示される通
り、加振手段4を構成する圧電材料膜4Aの上に蒸着等
の方法で加振電極として機能する導電材料層4Bを成形
する。同様に、検出手段5を構成する圧電材料膜5Aの
上に蒸着等の方法で検出電極として機能する導電材料層
5Bを成形する。さらに、振動子本体3Bの先端面にダ
イアモンドチップ等からなる微少針を接触部3Aとして
接着固定し、加振手段4に加振回路6を接続し、検出手
段5に検出回路7を接続する。
【0023】この構成の加振形接触センサ1を使用する
ためには、まず、加振回路6及び検出回路7を作動させ
る。すると、振動子3は、支持点2Aを振動の節とし、
その端部を振動の腹として縦振動モードで共振状態とな
る。この状態で接触部3Aを図4に示される通り、被測
定物Wの表面に対して当接させると、接触部3Aを構成
する針状部材及び振動子本体3Bの矢印P方向の振動が
規制され、この振動の変化が検出手段5で検出され、検
出回路7を通じて発信される。
【0024】従って、本実施形態では、スタイラスホル
ダ2と、このスタイラスホルダ2に支持される振動子本
体3Bとこの振動子本体3Bの先端に設けられた接触部
3Aとを有する振動子3と、この振動子3を一軸方向に
共振状態で振動させる加振手段4と、接触部3Aが被測
定物と接触するに際して生じる振動の変化を検出する検
出手段5とを備えた加振形接触センサであって、接触部
3Aは振動子本体3Bの先端部において前記軸方向に延
びて設けられた針状部材から構成されているため、針状
部材は常に振動子3の振動方向に振動していることにな
り、カンチレバータイプの従来例の欠点を解消して被測
定物の測定位置を誤差なく測定することができる。
【0025】しかも、スタイラスホルダ2と振動子本体
3Bとは板状体から一体構造に形成されるとともに、前
記振動の軸を中心として板状体の面方向に略軸対称構造
とされ、前記振動の軸方向における中央に生じる振動の
節において振動子3をスタイラスホルダ2で支持した構
成であるため、外乱振動に対する安定性が向上して共振
特性と検出感度とが向上する。その上、スタイラスホル
ダ2と振動子3とを板状体から一体構造としたから、支
持点2Aにおけるエネルギー損失を少なくすることがで
きるので、この点からも、センサ自体の共振特性と検出
感度とを向上させることができる。
【0026】さらに、振動子3の曲げの固有振動数より
軸方向の固有振動数の方が容易に高く設計することがで
きるので、センサ自体の高速応答が可能となる。しか
も、振動子3が一軸方向に振動されるため、空気抵抗が
受けにくくなり、高いQ値(共振状態の鋭さ)を実現し
て感度の高いセンサを提供できる。また、固有振動数を
同じにした場合には縦振動が従来の横振動に比べて振動
子3の寸法を大きくすることができるので、センサの製
作が容易に行える。
【0027】さらに、本実施形態では加振形接触センサ
1をAFMに使用したから、この加振形接触センサ1に
よって被測定物の測定位置が誤差なく測定できることに
より、AFMの像が歪むことがない。また、本実施形態
では、振動子本体3Bは、スタイラスホルダ2に支持さ
れた点から接触部3Aが設けられた先端に向かうに従っ
て幅が細くなるホーン形状を有する構造であるため、振
動子3の端部で大きな振幅を得ることができることにな
り、検出感度を向上させることができる。さらに、スタ
イラスホルダ2及び振動子本体3Bを構成する板状体は
チタンであるため、耐食性が良好となる。
【0028】また、加振手段4及び検出手段5の双方は
水熱合成法で成形された圧電材料膜4A,5Aを有する
構造であるため、水熱合成法によって加振手段4及び検
出手段5を薄く成形してセンサ自体の小型化を実現する
とともに安価に製造することが可能となる。さらに、加
振手段4と検出手段5とは振動子本体3Bの表裏面に対
向するように設けられているため、この点からも、セン
サの小型化を実現することができるとともに、安価に製
造することができる。
【0029】本実施形態の効果を確認するために加振形
接触センサ1の周波数特性を測定した。測定した加振形
接触センサ1の振動子3は、その厚さ寸法が0.1mmのも
のと、0.05mmのものとの2種類を用意した。これらの振
動子3は、ともに、その長さ寸法が9.8mmであり、その
幅寸法が1.0mmであり、その先端の幅は0.1mmであって、
この振動子3の両面に合計の厚さが12μmの圧電材料膜
4A,5Aを設けた。このように厚さ寸法の異なる2種
類の加振形接触センサ1について、5Vの電流を印加
し、レーザードップラー振動計を用いて振動振幅を測定
した。その測定結果を図5に示す。
【0030】図5において、S1は振動子3の厚みが0.1m
mの場合の周波数と振幅との関係を示すもので、この場
合、共振周波数特性は307.2kHz、共振時の振動振幅は2
7.7nm、共振のQ値は452であった。S2は振動子3の厚み
が0.05mmの場合の周波数と振幅との関係を示すもので、
この場合、共振周波数特性は286.6kHz、共振時の振動振
幅は157nm、共振のQ値は329であった。これらは従来の
ものに比べ、共振周波数で2.7倍及び2.5倍、振動子本体
3Bのホーン形状による振幅拡大前の振動振幅で5.2倍
及び29倍、Q値で0.74倍及び0.54倍である。
【0031】なお、本発明は前述の実施形態に限定され
るものではなく、本発明の目的を達成できる範囲であれ
ば次に示す変形例を含むものである。例えば、前記実施
形態では、圧電材料膜4A,5Aを水熱合成法で成形し
たPZT薄膜としたが、本発明では、酸化亜鉛(ZnO)
等の他の圧電材料を蒸着等の他の手段で成形するもので
あってもよい。仮に、水熱合成法を使用する場合であっ
ても、圧電材料膜4A,5Aのいずれか一方を水熱合成
法で成形するものでもよい。さらに、圧電材料膜4A,
5Aや電極を構成する導電材料層4B,5Bは、必ずし
も軸対称形状とすることを要しない。
【0032】さらに、振動子本体3B及びスタイラスホ
ルダ2を構成する材質は、チタンである必要がなく、他
の金属材料であってもよい。また、振動子本体3Bの先
端部はホーン形状でなくてもよく、例えば、平面矩形状
であってもよい。前記実施形態では、加振形接触センサ
1はAFMで使用された場合について説明したが、本発
明では、加振形接触センサ1を 三次元測定機、あるい
は、ハイトゲージ(一次元測定機)、二次元測定機、輪
郭測定機等の測定機全般に適用することも可能である。
【0033】
【発明の効果】従って、本発明では、スタイラスホルダ
と、このスタイラスホルダに支持された振動子本体及び
振動子本体の先端に設けられた接触部と振動子本体を有
する振動子と、この振動子を一軸方向に共振状態で振動
させる加振手段と、接触部が被測定物と接触するに際し
て生じる振動の変化を検出する検出手段とを備え、接触
部は振動子本体の先端部において前記軸方向に延びて設
けられた針状部材から構成され、かつ、スタイラスホル
ダと振動子本体とは板状体から一体構造に形成されると
ともに、前記振動の軸を中心として板状体の面方向に略
軸対称構造とし、前記振動の軸方向における中央に生じ
る振動の節において振動子をスタイラスホルダで支持し
た構成としたから、針状部材は常に振動子の振動方向に
振動していることになり、被測定物の測定位置を誤差な
く測定することができ、さらに、外乱振動に対する安定
性が向上して共振特性と検出感度とが向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる加振形接触センサ
の斜視図である。
【図2】前記加振形接触センサの回路構成図である。
【図3】(A)から(C)は前記加振形接触センサを製
造する方法を説明する斜視図である。
【図4】前記加振形接触センサが被測定物を測定する状
態を示す概略正面図である。
【図5】前記加振形接触センサの効果を確認するために
行った測定結果を示すグラフである。
【図6】従来例のカンチレバータイプの加振形接触セン
サを示す概略斜視図である。
【図7】従来例の問題点を説明するための側面図であ
る。
【図8】従来例の問題点を説明するための正面図であ
る。
【符号の説明】
1 加振形接触センサ 2 スタイラスホルダ 3 振動子 3A 接触部(針状部材) 3B 振動子本体 4 加振手段 4A 圧電材料膜 5 検出手段 5A 圧電材料膜
フロントページの続き (72)発明者 樋口 俊郎 神奈川県横浜市港北区茅ヶ崎南4−14−1 −109 (72)発明者 黒澤 実 神奈川県横浜市青葉区すすき野1−6−11 Fターム(参考) 2F069 AA57 AA60 DD19 GG02 GG06 GG39 GG52 GG56 GG62 HH01 JJ04 LL03 MM04 MM32 PP02 QQ05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スタイラスホルダと、このスタイラスホル
    ダに支持される振動子本体とこの振動子本体の先端部に
    設けられ被測定物と接触する接触部とを有する振動子
    と、この振動子を一軸方向に共振状態で振動させる加振
    手段と、前記接触部が被測定物と接触するに際して生じ
    る振動の変化を検出する検出手段とを備えた加振形接触
    センサであって、前記接触部は前記振動子本体の先端部
    において前記軸方向に延びて設けられた針状部材であ
    り、前記スタイラスホルダと前記振動子本体とは板状体
    から一体構造に形成されるとともに、前記振動の軸を中
    心として前記板状体の面方向に略軸対称構造とされ、前
    記振動の軸方向における中央付近に生じる振動の節にお
    いて前記振動子を前記スタイラスホルダで支持すること
    を特徴とする加振形接触センサ。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の加振形接触センサにおい
    て、前記振動子本体は、前記スタイラスホルダに支持さ
    れた点から前記接触部が設けられた先端に向かうに従っ
    て幅が細くなるホーン形状を有することを特徴とする加
    振形接触センサ。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載の加振形接触センサ
    において、前記板状体はチタンから構成されることを特
    徴とする加振形接触センサ。
  4. 【請求項4】請求項1から3のいずれかに記載の加振形
    接触センサにおいて、前記加振手段及び前記検出手段の
    少なくとも一方は水熱合成法で成形された圧電材料膜を
    有することを特徴とする加振形接触センサ。
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