JP2000065579A - 音叉型圧電ジャイロセンサ - Google Patents

音叉型圧電ジャイロセンサ

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JP2000065579A
JP2000065579A JP10238869A JP23886998A JP2000065579A JP 2000065579 A JP2000065579 A JP 2000065579A JP 10238869 A JP10238869 A JP 10238869A JP 23886998 A JP23886998 A JP 23886998A JP 2000065579 A JP2000065579 A JP 2000065579A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型で高感度の音叉型圧電ジャイロセンサを
提供する。 【解決手段】 音叉型圧電ジャイロセンサにおいて、圧
電セラミック音叉の主面に平行に1個もしくは複数層の
内部電極を有し、これらの電極は積層セラミックキャパ
シタの製造方法と同様に圧電セラミック音叉とともに一
体焼結されて製造することができる。このような内部電
極を圧電体内部に設けることにより、電極間の距離を2
分の1以下とし、電界の曲がりを極小にする。これによ
り、実効的電気機械結合係数を大きくすることが可能で
ある。その結果、小型でかつ高感度を図った音叉型圧電
ジャイロセンサを提供することができる。また、本発明
音叉型圧電ジャイロセンサは、電極構成が全て内部電極
で構成され、外表面部を研磨などにより、圧電セラミッ
ク音叉振動子の焼結歪みの調整や周波数の離調を行うこ
とができることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電セラミックを
用いた音叉型振動ジャイロに関する。
【0002】
【従来の技術】図19(a)は、従来例の音叉型ジャイ
ロセンサに面内振動を励振させる場合の斜視図、(b)
は、(a)の平面図、(c)は、(b)の電気的結線
図、図20(a)は、本例の音叉型ジャイロセンサに発
生した面垂直振動を検出する場合の斜視図、(b)は、
(a)の平面図、(c)は、(b)の電気的結線図であ
る。
【0003】ジャイロスコープは航空機や大型船舶、宇
宙衛星などの位置の確認用として使用されてきた。最近
では、民生用の分野としてカーナビゲーションやVTR
やスチルカメラの手振れの検出などに使用されている。
最近、光ファイバージャイロや圧電型ジャイロが開発さ
れ実用され始めている。圧電型ジャイロの原理は、19
50年頃の研究に遡る。音叉や音片を利用したものなど
が開発されてきた。圧電型ジャイロの測定精度は光ファ
イバージャイロに劣るものの小型、軽量で安価な点が他
のジャイロと大きく異なる。
【0004】圧電型振動ジャイロは、振動している物体
に角速度が加わると、この振動と直角方向にコリオリ力
が生じることを利用している。このような圧電型振動ジ
ャイロの原理は力学的モデルで解析される(例えば、
「弾性波デバイスハンドブック」、オーム社、pp.4
91−497を参照)。圧電型振動ジャイロとしては種
々のものが提案されている。例えば、上記文献には、ス
ペリー音叉ジャイロ、ワトソン音叉ジャイロ、音片ジャ
イロ、円筒型振動ジャイロ等が記載されている。また、
最近、LiTaO3の単結晶や圧電セラミックによる音
叉型ジャイロが提案されており、音片型ジャイロに比べ
て長さ方向の寸法を短くできるという長所を有する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】音叉型圧電セラミック
ジャイロでは、通常、面内振動を励振させ、面垂直振動
で検出を行う。従来例の音叉型ジャイロ10の図19に
示す面内屈曲振動を引き起こす場合について説明する。
(b)および(c)のベクトルPは分極方向を示す。面
内屈曲振動を音叉の右脚に引き起こすためには、図19
の(b)に示した如く一点鎖線(中心線)の右側が伸び
た(縮んだ)ときに左側が縮む(伸びる)ように電界を
加えてやれば良い。具体的な駆動側の結線図を(c)に
示す。(c)の右脚部の2つの矢印は電界方向を示す。
しかしながら、電極幅に比べて相対抗する電極間距離が
長いので、駆動電界に曲がりが生じ、分散しやすくな
り、このため容量比が増大するという欠点を有してい
た。
【0006】そして、この例について、音叉に発生した
面垂直振動を検出する状態を図20にて説明する。検出
側の電極構成が(c)に示されている。先ほどの図19
に面内振動を与えて置き、図20のz軸方向にΩなる角
速度を与えれば、コリオリ力Fcによって、音叉は面垂
直振動を行う。当然のことながら面内振動に面垂直振動
が重畳した形となる。このとき、図20(b)に示すよ
うに音叉の左脚部の一点鎖線で示した下側が伸びたと
き、上側が縮むように電極配置をすればよい。なお、
(b)および(c)においてベクトルPは分極方向を示
す。また、(c)の左脚部の4つの矢印は瞬時の電界ベ
クトルを示す。
【0007】この面垂直振動の検出に寄与できるのは曲
がった電界ベクトルの中で主面に垂直な方向の成分のみ
であり、左脚の圧電活性部の一部しか検出に貢献してい
ない欠点がある。したがって、このような電極を用いた
場合、当然、面垂直音叉振動子の容量比が低下し、検出
感度が低下する欠点があった。
【0008】そこで本発明の目的は、駆動電界に曲がり
が生じ、分散しやすくなり、容量比が増大するという欠
点もなく、また面垂直音叉振動子の容量比が低下し、検
出感度が低下するという欠点もない音叉型振動ジャイロ
を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、圧電セラミック音叉の主面に平行に1個
もしくは複数層の内部電極(Ag/Pd電極など)を有
し、これらの電極は積層セラミックキャパシタの製造方
法と同様に圧電セラミック音叉とともに一体焼結されて
製造することができる。このような内部電極を圧電体内
部に設けることにより、電極間の距離を2分の1以下と
し、電界の曲がりを極小にし、実効的電気機械結合係数
を大きくし、高感度を図った音叉型圧電ジャイロセンサ
を提供する。
【0010】請求項1に記載の発明では、音叉型圧電ジ
ャイロセンサにおける駆動側アーム部の主面に平行でか
つ厚みの中央部分において2個の内部電極が配置され、
この内部電極は該アーム部幅方向中央部分で分断されて
いる。また、この内部電極に相対向する外面付近に主面
に平行にそれぞれ4個の内部電極が設けられている。こ
の駆動側アームの外側面側と内側面側とは互いに分極が
逆方向となっており、外側面側が伸びたとき(縮んだと
き)、内側面側は縮む(伸びる)ように電気的に結線さ
れ、駆動側アーム全体が圧電的に活性であり、能率良く
面内振動を励振させることができる。
【0011】一方、検出側アームは、アームの厚み方向
の中央部分に一層の内部電極を主面と平行に設け、厚み
方向に一様に分極処理がなされ、この内部電極に相対向
して主面に平行でかつ主面近傍に2個の内部電極を設
け、該2個の内部電極を共通とし電気端子を取り出し、
主面の厚み方向中央部分に設けた内部電極から電気端子
を取り出し検出電気端子対とする。該音叉の高さ方向の
軸まわりに角速度が生じた場合、該音叉は面垂直振動を
するが 、検出側アーム全体が圧電的に活性であるため
高感度でコリオリカを検出することができる。
【0012】請求項2に記載の発明では、音叉型圧電ジ
ャイロセンサにおける駆動側アーム部に主面に平行に少
なくとも5層以上の奇数層で等間隔に配置された内部電
極を有し、これらの内部電極は該アーム部の幅方向中央
部分で分断されている。また厚み方向に隣接した内部電
極間は互いに逆向きに分極処理がなされこの駆動側アー
ムの外側面側と内側面側とは互いに分極方向が逆向きに
なっており、それぞれの内部電極から一層置きに電気端
子が並列に取り出され、外側面側が伸びたとき(縮んだ
とき)内側面側は縮む(伸びる)ように電気的に結線され
る。駆動側アームのほぼ全体が圧電的に活性であり、印
加電圧に対する振動速度を高めかつ、能率良く面内振動
を励振させることができる。
【0013】一方、検出側アームは、構造、機能ともに
請求項1と同様である。
【0014】請求項3に記載の発明では、音叉型圧電ジ
ャイロセンサにおける駆動側アーム部の主面に平行でか
つ厚み方向の中央部分に内部電極が該アーム部の外側面
からアームの幅方向中央部分にかけて一層配置されてい
る。また、該内部電極に相対向する外面付近に主面に平
行にそれぞれ2個の内部電極が設けられている。また、
分極方向に関して外面から中央部部分にかけて分極され
るか、あるいは厚み方向の中央部分から外面にかけて分
極処理が行われ、2個の主面近傍に設けられた内部電極
を共通として電気端子を取り出し、中央部分の内部電極
から別の電気端子を取り出し、面内振動駆動側電子端子
対とする。この場合、駆動側アームの半分は圧電的に活
性であり、簡単な構成で能率良く面内振動を励振させる
ことができる。
【0015】一方、検出側アームは、構造、機能ともに
請求項1と同様である。
【0016】請求項4に記載の発明では、音叉型圧電ジ
ャイロセンサにおける駆動側アーム部に主面に平行に少
なくとも5層以上の奇数層で等間隔に配置された内部電
極を有し、これらの内部電極は該アーム部の外側面から
アームの幅方向中央部分にかけて設けられ、厚み方向に
隣接した内部電極間は互いに逆向きに分極処理がなされ
る。それぞれの内部電極からは一層置きに並列に電気端
子が取り出され、駆動側アームの半分が圧電的に活性で
あり、印加電圧に対する振動速度を高めかつ能率良く面
内振動を励振させることができる。
【0017】一方、検出側アームは、構造、機能ともに
請求項1と同様である。
【0018】請求項5から8に記載の発明では、駆動ア
ーム部は、それぞれ、請求項1から4に示した音叉型ジ
ャイロセンサの駆動アーム部と同じものが用いられ、一
方、検出側アームは、検出側アームの主面に平行にかつ
厚み方向の中央部分に内部電極が設けられ、該検出側ア
ームの主面近傍に主面と平行に2個の内部電極が設けら
れ、該厚み方向の中央部分に設けられた内部電極から、
該主面近傍に設けられた2個の内部電極の方向に分極処
理がなされ、あるいは該主面近傍に設けられた2個の内
部電極から該厚み方向の中央部分に設けられた内部電極
にかけて分極処理がなされ、該主面近傍に設けられた2
個の内部電極だけで電気的結線を行っている。このよう
な構成にすると検出側アームの出力インピーダンスは請
求項1から4に示した音叉型圧電ジャイロセンサの4倍
となり、2倍の出力電圧を取り出すことができる。
【0019】請求項9に記載の発明では、駆動側アーム
と検出側アームの付け根部分に相当する音叉底部を重心
になるように設定し、該重心部分を支持固定している。
本発明の音叉型圧電ジャイロセンサでは、面内振動に関
しては音叉底部の下端部では該底部を長くすることによ
って振動変位が無視できるほど小さくすることが可能で
信頼性の高い支持固定が可能である。しかしながら検出
モードである面垂直振動に関しては音叉底部の下端部は
該底部を長くしても振動変位はそれほど小さくならな
い。
【0020】したがって、一般の音叉型振動子で用いら
れている音叉の下端部を支持固定する場合には、面内振
動駆動では高い機械的品質係数が得られるが、検出モー
ドである面垂直振動の場合は、一般に機械的品質係数が
小さくなり、支持によって機械的品質係数の値がばらつ
き、したがってセンサとしての感度もばらつくといった
欠点がある。
【0021】請求項9のアームつけ根部分は音叉の面内
振動及び面垂直振動の共通の振動節部であり、この部分
を重心とし支持固定することは、音叉の面内振動および
面垂直振動の機械的品質係数の値を高く設定でき、これ
はセンサの高感度化に直結するものである。また、重心
支持であるから安定性、信頼性の高い支持固定が可能で
ある。
【0022】しかしながら音叉の面垂直振動の機械的品
質係数が高ければセンサとしての立ち上がり特性が悪く
なるといった弊害があり、システムの仕様に合わせた適
切な機械的品質係数を有し、センサとしての感度と立ち
上がり特性を両立させることが不可欠である。この場
合、適切な機械的品質係数を得るためには、まず検出側
の電気端子に抵抗素子を接続し、抵抗素子の値を適切に
設定することおよび音叉の面内振動と面垂直振動の共振
周波数間隔(離調)を適切に設定することにより、これら
の問題を容易に解決することができる。
【0023】請求項10に記載の発明では、請求項1か
ら8に示した音叉型圧電ジャイロセンサの主面を鏡面研
磨することにより、内部電極に影響を与えずに適正な離
調を行うことが可能である。また、圧電セラミック音叉
の焼結歪みを完全に除去することが可能となり、ヌル電
圧(面内振動で駆動しているときに、角速度がゼロの時
でも検出側に現れる電圧)を極小にすることができると
いった長所がある。
【0024】なお、次項において、請求項1ないし5に
それぞれ対応する第1ないし第5の実施形態例を説明
し、請求項6ないし8については、構成要素の組み合わ
せであり冗長を避けるため、例示および説明を省略する
こととする。
【0025】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0026】図1は、本発明の音叉型圧電ジャイロセン
サの一実施形態例の斜視図、図2は、本実施形態例の電
気的結線図、図3は、本実施形態例の厚みに対する面内
振動、面垂直振動の共振周波数特性を示す図、図4は、
本実施形態例の正面図、図5は、本実施形態例の支持具
を示す正面図、図6は、本実施形態例の重心支持の側面
図、図7は、本実施形態例の角速度に対する電圧感度特
性を示す図、図8は、本実施形態例のx軸まわりに角速
度を与えたときの電圧感度特性を示す図、図9は、本実
施形態例のy軸まわりに角速度を与えたときの電圧感度
特性を示す図である。
【0027】図1に、音叉の底部20、音叉の駆動側ア
ーム21、音叉のコリオリ力検出アーム22が示され
る。また図2は、音叉底部の上面10で切った断面図で
ある。図2において、駆動用同電位となる内部電極1
1,12,13,14、駆動用の同電位となる内部電極
17’,17”、検出用の同電位となる内部電極15,
16、厚み方向中央部分に配置された検出用の別の内部
電極18が示されている。また矢印Pは分極方向を示
す。音叉型圧電ジャイロの材料は温度安定性にすぐれた
圧電セラミックNEPEC−31((株)トーキン製)を
用いている。また、この圧電ジャイロの内部電極を形成
するために本圧電音叉型ジャイロは、積層セラミックキ
ャパシタで用いられている周知のテープキャスティング
法で作製することができる。
【0028】電気端子23,24に音叉の面内振動の共
振周波数で駆動すると、図1および図2に示す音叉右側
アーム21の右半分が圧電横効果で伸びた(縮んだ)と
き、同じ右側アームの左半分が圧電横効果で縮む(伸び
る)構成となっている。すなわち圧電セラミック音叉に
はこのようにして面内振動が引き起こせる。このとき、
図1のZ軸まわりに角速度Ωで系全体が回転すると、コ
リオリ力Fcが図1のように音叉の面内振動とは直角な
方向、すなわち面垂直方向に作用し、左側アーム22の
電気端子25,26からコリオリ力により生じた電圧が
検出される。図2において音叉の厚み方向の中央部分に
設けられた内部電極18の上側が縮んだとき、または伸
びたとき、内部電極18の下側部分がそれぞれ伸び、ま
たは縮み、互いに圧電横効果により電荷が加え合わされ
ることでコリオリ力Fcに比例した電圧を検出すること
ができる。
【0029】図1,図2から明らかな如く、本発明では
圧電音叉の大部分が圧電活性部となっており、また電極
間隔も大幅に減少し、高感度な圧電音叉ジャイロを得る
ことができる。また、ジャイロの感度は音叉の面内振動
の共振周波数と面垂直振動の共振周波数か一致したとき
最も感度が高くなり、その反面応答速度が遅くなるため
ある程度離調して用いられる。
【0030】このような場合、図3に示すように、圧電
音叉の周波数調整は音叉の厚みtを変えることにより容
易に調節することができる。すなわち、音叉の厚みtを
鏡面研磨して小さくして行うと面内振動の共振周波数は
殆ど変化しないが、コリオリ力に比例した電圧を発生さ
せる面垂直振動の共振周波数は顕著に低下する。このよ
うに、本発明に基づく圧電音叉ジャイロは全ての電極が
音叉内部にあるため、精度の高い離調が容易にできる長
所がある。
【0031】図4に実際に試作した音叉型圧電ジャイロ
センサの正面図を示す。図4において、L1は音叉底部
20の高さ、L2は音叉アーム部21,22の長さを示
す。まずL1を10mm、 L2を5.5mmとして通常の音
叉型振動子と同様に音叉型圧電ジャイロセンサの最下部
20aを支振固定した、その結果面内振動の機械的品質
係数は1200高い値を示したが、面垂直振動の機械的
品質係数は750と面内振動モードのそれと比べて小さ
いことが分かった。
【0032】これは面内振動に比べて面垂直振動の底部
最下部20aの機械的変位が大きいからである。さらに
1の値を9mm、8mm、6mm、5mm、4mm と次第に小さ
くして面垂直振動の機械的品質係数を測定したが、 L1
の値が小さくなるほど機械的品質係数も少なくなり、特
にL1が4mmのときは機械的品質係数が100以下にな
り、機械的品質係数の値も支持の仕方により大変不安定
なものとなった。このように、従来の音叉振動子と同様
の支持を行うと機械的品質係数が大きく、かつ安定であ
る音叉型ジャイロセンサを実現しようとするにはL1
相当大きな値にしなければならないという欠点がある。
したがってこのような支持方法では小型でかつ高精度の
ジャイロセンサを実現することは不可能である。しかし
ながら、本発明の音叉型圧電ジャイロセンサには、面内
振動、面垂直振動の共通の振動節部が、図2における音
叉底部の上面10の中心部にある。この部分を図5に示
した支持体27で図6の如く接着することにより、支持
固定による機械的品質係数を高く保つことが可能であ
る。なお、支持体27におけるコの字型支持部分の間隙
dは音叉型ジャイロセンサの厚みtと等しく設定されて
いる。
【0033】特に底部20の高さ(長さ) L2を調節し
て、丁度音叉底部の上面10が音叉型圧電ジャイロセン
サの重心となるようにすれば、外部衝撃に対して安定で
かつ信頼性の良い支持固定が可能となる。鏡面研磨によ
り音叉型電圧ジャイロの焼結歪みを取り除き、かつ離調
を100Hzに調整した結果、ヌル電圧が1/12に減少
し、重心支持により機械的品質係数の値は、面内振動で
1200、面内垂直振動で1100という高い値を得
た。本音叉型圧電ジャイロセンサの出力側電気端子2
5,26に出力側制動容量の値をCd2としたとき、負
荷抵抗RLを接続し、駆動角周波数ωdとしたときωd
Cd2RL=1のとき周波数感度特性が100Hzまで
平坦な特性を得ることができた。
【0034】また、本圧電ジャイロセンサは、最大角速
度±100( °/s )を容易に達成し、0.005( °
/s )以下の分解能、0.5秒以内の起動時間特性を示
した。これらの特性は、カーナビ用センサとして用いら
れても十分実用に値するといえる。また図7に本音叉型
圧電ジャイロセンサの角速度Ωに対するDC出力電圧特
性を示す。0.1%FSの直線性が得られ、ヒステリシス
は無視できるほど小さいものであった。
【0035】さらに、図1に示したx軸を中心に回転さ
せたときの本圧電ジャイロセンサの出力電圧を図8に、
y軸を中心に回転させたときの本圧電ジャイロセンサの
出力電圧を図9に示す。
【0036】x軸、y軸を中心にして回転させたときは
殆ど検知できないことが分かる。すなわち、本電圧ジャ
イロセンサはz軸を中心に回転したときのみ感度を持つ
ことが分かる。
【0037】次に、第2の実施形態例について説明す
る。
【0038】図10は、第2の実施形態例の斜視図、図
11は、第2の実施形態例の電気的結線図である。
【0039】本実施形態例は、駆動側アーム部分に主面
に平行に少なくとも5層以上の内部電極を有する音叉型
電圧ジャイロセンサである。図10に、面内振動を駆動
するためのそれぞれ奇数個の内部電極群28,29が示
されている。駆動側アーム21には両電極群に挟まれた
ギャップを示し、内部電極数が多いほど、ギャップの幅
を小さくすることができる。また、内部電極群28,2
9の間隔が第1の実施形態例の駆動側内部電極と比べて
小さくなるなるので分極電圧も小さくて済むという長所
があり、第1の実施形態例に比べて高感度な音叉型圧電
ジャイロセンサを実現することができる。
【0040】本圧電ジャイロセンサの一実施例としてジ
ルコンチタン酸鉛系圧電セラミックスNEPEC−31
を用い図11の音叉底部の上面10で切った断面図を有
するジャイロセンサについて説明する。なお、ベクトル
Pは分極方向を示す。駆動用電気端子23,24に音叉
の面内振動の共振周波数を有する交流電圧を印加し、ジ
ャイロ特性を測定した。なお、検出側の音叉の面垂直振
動の共振周波数は、鏡面研磨により離調幅50Hzに設
定された。
【0041】また、該音叉のアーム部分の長さは第1の
実施形態例と同様に5、5mmとした。さらに図6に示す
ような重心支持が可能なように、音叉の底部の長さも調
整された。なお、検出側アームの構造は第1の実施形態
例と同一である。その結果、本実施例のジャイロセンサ
は第1の実施形態例に示した音叉型圧電ジャイロセンサ
の5倍のコリオリ力の電圧感度特性も示した。しかしな
がら離調幅が50Hzと小さいので、周波数特性は45
Hzまで平坦な特性となった。また最大検知可能な角速
度は±100 °/s であった。分解能、直線性などそ
の他の特性は第1の実施形態例と大差ない特性を得た。
【0042】次に、第3の実施形態例について説明す
る。
【0043】図12は、第3の実施形態例の斜視図、図
13は、第3の実施形態例の電気的結線図、図14は、
駆動側における分極方向が図13の場合と異なる例の電
気的結線図である。
【0044】図12,図13に第2の実施形態例のジル
コンチタン酸鉛系圧電セラミックスNEPEC−31を
用いた音叉型圧電ジャイロセンサを示す。図13は音叉
底部20の上面で切った断面図である。駆動側アーム2
1において内部電極11,13,17’はアーム外側面
から音叉アーム21の中央部分にかけて形成されてい
る。電子端子23,24に面内振動の共振周波数と同じ
周波数の交流電圧を与えると、電圧横効果によりアーム
21の右半分が伸縮し、強勢に面内振動を励振させるこ
とができる。
【0045】またコリオリ力検出側アーム22は、図1
2のZ軸まわりに角速度が与えられると、面垂直振動を
行いコリオリ力Fcを検出できるように構成されてい
る。本実施形態例では第1の実施形態例と同一寸法のア
ーム長L2が5、5mmで音叉底部の長さ(高さ)L1 を面
10の中心部分が重心となるように調整し、図6に示す
ような重心支持を行った。その結果角速度に対する電圧
感度は第1の実施形態例に示した音叉型圧電ジャイロセ
ンサの約6割程度となったが、製造の容易さは本実施形
態例の圧電ジャイロセンサの方が上である。その他の諸
性能は100Hzの離調を鏡面研磨で行った結果、第1
の実施形態例のセンサと同様の特性が得られた。なお、
図14に示した断面図は、図13と異なり駆動側アーム
の分極方向が両主面から厚み方向の中心部に向かってい
るが、図12に示した構成の圧電ジャイロセンサと同様
の特性が得られることは言うまでもない。
【0046】次に、第4の実施形態例について説明す
る。
【0047】図15は、第4の実施形態例の斜視図、図
16は、第4の実施形態例の電気的結線図である。
【0048】本実施形態例は、ジルコンチタン酸鉛系圧
電セラミックスNEPEC−31を用いた音叉型圧電ジ
ャイロセンサである。図16は音叉底部20の上面10
で切った断面図で電気的結線図を併せて示してある。駆
動側アーム21において内部電極28が音叉の右側面か
ら音叉アームの中央部分にかけて形成されている。ベク
トルPは分極方向を示している。
【0049】電気端子23,24に面内振動の共振周波
数と同一の周波数の交流電圧を加えると、圧電横効果に
よりアーム21の右半分が伸縮し、強勢に面内振動を励
振させることができる。
【0050】また、検出側アーム22は第1の実施形態
例と同じく、角速度Ωよって生じたコリオリ力Fcを検
出するアームであり、図15のZ軸まわりにΩなる角速
度が与えられたとき、コリオリカFcにより面垂直振動
を行い、電気端子25,26から角速度Ωに比例した電
圧を検出することができる。
【0051】本実施形態例では駆動側アーム21に内部
電極28が厚み方向に等間隔で5層形成されているが、
7層,9層と増した方が角速度Ωの検出感度をより高め
ることができる。
【0052】本実施形態例では第1の実施形態例と外形
寸法が同一寸法に設定されており、音叉底部の長さL1
を面10の中心部分が重心となるように設定された。ま
た音叉の主面を鏡面研磨し、面垂直振動と面内振動の共
振周波数差(離調)を100Hzに調整した。この鏡面研
磨によりヌル電圧を殆ど零とすることができた。また、
本音叉型圧電ジャイロセンサの支持は図6に示すような
重心支持とした。この結果、面内共振時の機械的品質係
数の値1130、面垂直共振時の機械的品質係数の値1
020という高い値を得た。さらに出力側電気端子2
5,26に500Ωの抵抗を接続し、0から200Hz
まで平坦な感度の周波数応答特性が達成された。その他
の特性は第1の実施形態例と同様の特性が得られた。
【0053】次に、第5の実施形態例について説明す
る。
【0054】図17は、第5の実施形態例の斜視図、図
18は、第5の実施形態例の電気的結線図である。
【0055】本実施形態例においては、図17,図18
における右側の駆動側アーム21の部分の構造は、第1
の実施形態例と同一である。図18に音叉底部10の面
で切った断面図と電気的結線図を示す。
【0056】第1の実施形態例と異なる部分は検出側ア
ーム22の部分であって、厚み方向の中央部分に内部電
極18が主面と平行に設けられているが、内部電極18
から主面近傍の内部電極15,16の方向に分極処理が
行われ、電極15,16から角速度検出用電気端子2
5,26が接続されている。電気端子23,24から音
叉の面内振動の共振周波数と同じ交流電圧を印加すると
強勢に面内振動が励振される。このとき図17に示した
Z軸まわりに角速度Ωで系が回転すると、コリオリカF
cが面垂直方向に発生する。検出用音叉アームは第1の
実施形態例と異なり、図18において、内部電極18か
ら15にかけて生ずる電圧と内部電極18から16にか
けて圧電横効果によって生ずる電圧とは互いに正負が逆
相である。したがって、第1の実施形態例より約2倍高
い電圧が電気端子25,26で検出することができる。
本実施形態例では音叉の外形寸法を第1の実施形態例の
音叉型圧電ジャイロセンサと同一にした。音叉の主面を
鏡面研磨することにより焼結歪を皆無とし、ヌル電圧を
極小化した。さらに離調第1の実施形態例に示した音叉
型圧電ジャイロセンサと同一とした。また本実施形態例
の音叉型圧電ジャイロセンサは図6に示すような重心支
持とした。本実施形態例で用いられた圧電セラミック材
料は、第1の実施形態例と同じNEPEC−31であ
る。実験結果、本電圧ジャイロセンサの角速度に対する
電圧感度は、予想通り第1の実施形態例のジャイロセン
サの約2倍であった。 さらに本実施形態例の検出側ア
ームの構成は第1の実施形態例の音叉型圧電ジャイロセ
ンサのみならず、第2,第3または第4の実施形態例に
示した音叉型圧電ジャイロセンサにも容易に適用可能な
ことは言うまでもない。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、積層セラ
ミック技術により、全電極を音叉の内部に形成し、これ
によって圧電的な活性部分の体積を大きくすることがで
きるので、小型で高性能のジャイロセンサを提供するこ
とができ、また、独自の内部電極構造であるので、音叉
主面の鏡面研磨が可能であり、これによってヌル電圧を
極小化することができ、重心支持することにより高安
定、高精度の音叉型圧電ジャイロセンサを提供すること
ができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の音叉型圧電ジャイロセンサの一実施形
態例の斜視図である。
【図2】本実施形態例の電気的結線図である。
【図3】本実施形態例の厚みに対する面内振動、面垂直
振動の共振周波数特性を示す図である。
【図4】本実施形態例の正面図である。
【図5】本実施形態例の支持具を示す正面図である。
【図6】本実施形態例の重心支持の側面図である。
【図7】本実施形態例の角速度に対する電圧感度特性を
示す図である。
【図8】本実施形態例のx軸まわりに角速度を与えたと
きの電圧感度特性を示す図である。
【図9】本実施形態例のy軸まわりに角速度を与えたと
きの電圧感度特性を示す図である。
【図10】第2の実施形態例の斜視図である。
【図11】第2の実施形態例の電気的結線図である。
【図12】第3の実施形態例の斜視図である。
【図13】第3の実施形態例の電気的結線図である。
【図14】第3の実施形態例であって、駆動側における
分極方向が図13の場合と異なる例の電気的結線図であ
る。
【図15】第4の実施形態例の斜視図である。
【図16】第4の実施形態例の電気的結線図である。
【図17】第5の実施形態例の斜視図である。
【図18】第5の実施形態例の電気的結線図である。
【図19】(a)は、従来例の音叉型ジャイロセンサに
面内振動を励振させる場合の斜視図、(b)は、(a)
の平面図、(c)は、(b)の電気的結線図である。
【図20】(a)は、本例に発生した面垂直振動を検出
する場合の斜視図、(b)は、(a)の平面図、(c)
は、(b)の電気的結線図である。
【符号の説明】
10 音叉底部の上面 11,12,13,14,17’,17”,28,29
駆動用内部電極 15,16,18 20 音叉型底部 20a 最下部 21,31 駆動側アーム 22,32 検出用アーム 23,24 駆動用電気端子 25,26 検出用電気端子 27 支持具 40,41,42,43 駆動用外部電極 44,45,46,47 検出用外部電極 x,y,z 座標軸 Ω 角速度 Fc コリオリ力 P 分極方向 L1 底部上面の高さ L2 アームの長さ t 音叉の厚み d コの字型支持部分の間隙 E 伸び C 縮み

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音叉型圧電ジャイロセンサにおいて、 a)駆動側アーム部の厚みの中央部分に主面に平行に2
    個の内部電極が配置され、 b)該内部電極は該アーム部の幅方向中央部分で分断さ
    れており、 c)該内部電極に相対向する外面近傍に主面に平行にそ
    れぞれ4個の内部電極が設けられ、 d)該駆動側アームの外側面側と内側面側とは互いに分
    極方向が逆方向となっており、 e)外側面側が伸びたとき、内側面側は縮むように電気
    的に結線され、音叉の面内振動を励振できる構造になっ
    ており、 f)一方、検出側アームには厚み方向の中央部分に主面
    と平行に一層の内部電極が配置され、 g)厚み方向に一様に分極処理がなされ、 h)該内部電極に相対向して主面に平行でかつ主面近傍
    に2個の内部電極が設けられ、 i)該2個の内部電極を共通とし電気端子を取り出し、 j)主面の厚み方向中央部分に設けられた内部電極から
    別の電気端子を取り出し、面垂直振動を検出することが
    できる電気端子対としたこと、を特徴とする音叉型圧電
    ジャイロセンサ。
  2. 【請求項2】 音叉型圧電ジャイロセンサにおいて、 a’)駆動側アーム部に主面に平行に少なくとも5層以
    上の奇数層で等間隔に配置された内部電極を有し、 b)これらの内部電極は該アームの幅方向中央部分で分
    断されており、 d’)厚み方向に隣接した内部電極間は互いに逆向きに
    分極処理がなされ、該駆動側アームの外側面側と内側面
    側とは互いに分極方向が逆向きになっており、 e’)該内部電極からは一層置きに電気端子が並列に取
    り出され、外側面側が伸びたとき、内側面側は縮むよう
    に音叉の面内振動を励振できるように電気的に結線さ
    れ、該駆動側アームのほぼ全体を圧電的に活性とし、 f)一方、検出側アームには厚み方向の中央部分に主面
    と平行に一層の内部電極が配置され、 g)厚み方向に一様に分極処理がなされ、 h)該内部電極に相対向して主面に平行でかつ主面近傍
    に2個の内部電極が設けられ、 i)該2個の内部電極を共通とし電気端子を取り出し、 j)主面の厚み方向中央部分に設けられた内部電極から
    別の電気端子を取り出し、面垂直振動を検出することが
    できる電気端子対としたこと、を特徴とする音叉型圧電
    ジャイロセンサ。
  3. 【請求項3】 音叉型圧電ジャイロセンサにおいて、 c”)駆動側アーム部の外側面から該アームの幅方向中
    央部分にかけて、厚み方向の中央部分に主面に平行に一
    層の内部電極が設けられ、 a”)該内部電極に相対向する主面近傍に主面に平行に
    それぞれ2個の内部電極が設けられ、 d”)主面から厚み方向中央部分にかけて分極される
    か、あるいは厚み方向の中央部分から外主面にかけて分
    極処理が行われ、 e”)2個の主面近傍に設けられた内部電極を共通とし
    て電気端子を取り出し、また別の電気端子を厚み方向中
    央部分に設けられた内部電極から取り出し、面内振動駆
    動用電気端子対とし、 f)一方、検出側アームには厚み方向の中央部分に主面
    と平行に一層の内部電極が配置され、 g)厚み方向に一様に分極処理がなされ、 h)該内部電極に相対向して主面に平行でかつ主面近傍
    に2個の内部電極が設けられ、 i)該2個の内部電極を共通とし電気端子を取り出し、 j)主面の厚み方向中央部分に設けられた内部電極から
    別の電気端子を取り出し、面垂直振動を検出することが
    できる電気端子対としたこと、を特徴とする音叉型圧電
    ジャイロセンサ。
  4. 【請求項4】 音叉型圧電ジャイロセンサにおいて、 a’)駆動側アーム部に主面に平行に少なくとも5層以
    上の奇数層で等間隔に配置された内部電極を有し、 b’)該内部電極は該アーム部の外側面から該アームの
    幅方向中央部分にかけて設けられ、 d”’)厚み方向に隣接した内部電極間は互いに逆向き
    に分極処理がなされ、 e”’)該内部電極からは一層置きに並列面内振動を励
    振させる電気端子対が取り出され、駆動側アームの半分
    を圧電的に活性とし印加電圧に対する音叉の面内振動速
    度を高め、 f)一方、検出側アームには厚み方向の中央部分に主面
    と平行に一層の内部電極が配置され、 g)厚み方向に一様に分極処理がなされ、 h)該内部電極に相対向して主面に平行でかつ主面近傍
    に2個の内部電極が設けられ、 i)該2個の内部電極を共通とし電気端子を取り出し、 j)主面の厚み方向中央部分に設けられた内部電極から
    別の電気端子を取り出し、面垂直振動を検出することが
    できる電気端子対としたこと、を特徴とする音叉型圧電
    ジャイロセンサ。
  5. 【請求項5】 音叉型圧電ジャイロセンサにおいて、 a)駆動側アーム部の厚みの中央部分に主面に平行に2
    個の内部電極が配置され、 b)該内部電極は該アーム部の幅方向中央部分で分断さ
    れており、 c)該内部電極に相対向する外面近傍に主面に平行にそ
    れぞれ4個の内部電極が設けられ、 d)該駆動側アームの外側面側と内側面側とは互いに分
    極方向が逆方向となっており、 e)外側面側が伸びたとき、内側面側は縮むように電気
    的に結線され、音叉の面内振動を励振できる構造になっ
    ており、 f)一方、検出側アームには厚み方向の中央部分に主面
    と平行に一層の内部電極が配置され、 h’)該検出側アームの主面近傍に主面に平行に2個の
    内部電極が設けられ、 g’)該厚み方向の中央部分に設けられた内部電極か
    ら、該主面近傍に設けられた2個の内部電極方向に分極
    処理がなされ、あるいは該主面近傍に設けられた2個の
    内部電極から該厚み方向の中央部分に設けられた内部電
    極方向に分極処理がなされ、 i’)該主面近傍に設けられた2個の内部電極からそれ
    ぞれ電気端子を取り出し、角速度を検出できるように構
    成した音叉型圧電ジャイロセンサ。
  6. 【請求項6】 音叉型圧電ジャイロセンサにおいて、 a’)駆動側アーム部に主面に平行に少なくとも5層以
    上の奇数層で等間隔に配置された内部電極を有し、 b)これらの内部電極は該アームの幅方向中央部分で分
    断されており、 d’)厚み方向に隣接した内部電極間は互いに逆向きに
    分極処理がなされ、該駆動側アームの外側面側と内側面
    側とは互いに分極方向が逆向きになっており、 e’)該内部電極からは一層置きに電気端子が並列に取
    り出され、外側面側が伸びたとき、内側面側は縮むよう
    に音叉の面内振動を励振できるように電気的に結線さ
    れ、該駆動側アームのほぼ全体を圧電的に活性とし、 f)一方、検出側アームには厚み方向の中央部分に主面
    と平行に一層の内部電極が配置され、 h’)該検出側アームの主面近傍に主面に平行に2個の
    内部電極が設けられ、 g’)該厚み方向の中央部分に設けられた内部電極か
    ら、該主面近傍に設けられた2個の内部電極方向に分極
    処理がなされ、あるいは該主面近傍に設けられた2個の
    内部電極から該厚み方向の中央部分に設けられた内部電
    極方向に分極処理がなされ、 i’)該主面近傍に設けられた2個の内部電極からそれ
    ぞれ電気端子を取り出し、角速度を検出できるように構
    成した音叉型圧電ジャイロセンサ。
  7. 【請求項7】 音叉型圧電ジャイロセンサにおいて、 c”)駆動側アーム部の外側面から該アームの幅方向中
    央部分にかけて、厚み方向の中央部分に主面に平行に一
    層の内部電極が設けられ、 a”)該内部電極に相対向する主面近傍に主面に平行に
    それぞれ2個の内部電極が設けられ、 d”)主面から厚み方向中央部分にかけて分極される
    か、あるいは厚み方向の中央部分から外主面にかけて分
    極処理が行われ、 e”)2個の主面近傍に設けられた内部電極を共通とし
    て電気端子を取り出し、また別の電気端子を厚み方向中
    央部分に設けられた内部電極から取り出し、面内振動駆
    動用電気端子対とし、 f)一方、検出側アームには厚み方向の中央部分に主面
    と平行に一層の内部電極が配置され、 h’)該検出側アームの主面近傍に主面に平行に2個の
    内部電極が設けられ、 g’)該厚み方向の中央部分に設けられた内部電極か
    ら、該主面近傍に設けられた2個の内部電極方向に分極
    処理がなされ、あるいは該主面近傍に設けられた2個の
    内部電極から該厚み方向の中央部分に設けられた内部電
    極方向に分極処理がなされ、 i’)該主面近傍に設けられた2個の内部電極からそれ
    ぞれ電気端子を取り出し、角速度を検出できるように構
    成した音叉型圧電ジャイロセンサ。
  8. 【請求項8】 音叉型圧電ジャイロセンサにおいて、 a’)駆動側アーム部に主面に平行に少なくとも5層以
    上の奇数層で等間隔に配置された内部電極を有し、 b’)該内部電極は該アーム部の外側面から該アームの
    幅方向中央部分にかけて設けられ、 d”’)厚み方向に隣接した内部電極間は互いに逆向き
    に分極処理がなされ、 e”’)該内部電極からは一層おきに並列面内振動を励
    振させる電気端子対が取り出され、駆動側アームの半分
    を圧電的に活性とし印加電圧に対する音叉の面内振動速
    度を高め、 f)一方、検出側アームには厚み方向の中央部分に主面
    と平行に一層の内部電極が配置され、 h’)該検出側アームの主面近傍に主面に平行に2個の
    内部電極が設けられ、g’)該厚み方向の中央部分に設
    けられた内部電極から、該主面近傍に設けられた2個の
    内部電極方向に分極処理がなされ、あるいは該主面近傍
    に設けられた2個の内部電極から該厚み方向の中央部分
    に設けられた内部電極方向に分極処理がなされ、 i’)該主面近傍に設けられた2個の内部電極からそれ
    ぞれ電気端子を取り出し、角速度を検出できるように構
    成した音叉型圧電ジャイロセンサ。
  9. 【請求項9】 駆動側アームと検出側アームのつけ根部
    分に該当する、音叉底部の上面の幅方向の中心部分が該
    音叉型ジャイロセンサの重心になるように設定し、該重
    心部分が支持固定された、請求項1ないし8のいずれか
    1項記載の音叉型圧電ジャイロセンサ。
  10. 【請求項10】 前記ジャイロセンサの主面を鏡面研磨
    することにより、内部電極に影響を与えずに、適正な離
    調が行われた、請求項1ないし8のいずれか1項記載の
    音叉型ジャイロセンサ。
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