JP2000064776A - 樹脂製埋設管の推進方法とその推進装置 - Google Patents

樹脂製埋設管の推進方法とその推進装置

Info

Publication number
JP2000064776A
JP2000064776A JP10235583A JP23558398A JP2000064776A JP 2000064776 A JP2000064776 A JP 2000064776A JP 10235583 A JP10235583 A JP 10235583A JP 23558398 A JP23558398 A JP 23558398A JP 2000064776 A JP2000064776 A JP 2000064776A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
propulsion
resin
propulsion device
pipe
guide portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10235583A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2984255B1 (ja
Inventor
Hideaki Yamashita
英明 山下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP23558398A priority Critical patent/JP2984255B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2984255B1 publication Critical patent/JP2984255B1/ja
Publication of JP2000064776A publication Critical patent/JP2000064776A/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は樹脂製埋設管に直接推力を加えるこ
となく、該樹脂製埋設管の推進距離を飛躍的に延ばすこ
とが可能な推進方法とその推進装置を提供することを目
的とする。 【解決手段】 推進機1の先端から水を注入して地山の
掘削面Aに水圧を加えると共に、前記水によって該推進
機1の駆動カッターで掘削された土を泥水状にし、バキ
ューム式の排出手段4によって掘削土を該推進機1内部
に吸引する工程と、前記推進機1の基端側から延設され
た筒状のガイド部3に樹脂製埋設管24を挿入し、押圧
手段5により前記ガイド部3を押圧する工程と、を連動
して行うことで、推進機1と共に樹脂製埋設管24を人
坑26から到達坑27に向けて推進させることを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人坑内から樹脂製
埋設管を順次地山に推進させるための樹脂製埋設管の推
進方法とその推進装置に関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂製埋設管の推進装置には、例えば、
推進方向の先端部に掘削用の駆動カッターを備えた推進
機と、前記樹脂製埋設管とを発進架台の上に載せ、埋設
管の内部に掘削した地山の土の排出手段となるスクリュ
ーオーガを連結し、駆動カッターの掘削力と発進架台に
設けた押圧手段によって樹脂製埋設管に直接押圧力を加
え、人坑から到達坑に向けて推進させるものがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の推
進装置は、押圧手段から樹脂製埋設管に直接押圧力を加
えるものであったから、コンクリート製埋設管とは違っ
て、樹脂のように物理的な耐久性の弱い材質で埋設管が
成形してある場合、大きな負荷が加わると樹脂製埋設管
に亀裂や変形が生じることがあった。このことから推進
距離を延ばそうとすれば、当然スクリューオーガと樹脂
製埋設管の数も多くなり、それに従って装置全体の重量
が増大するから、樹脂製埋設管を推進させるためには押
圧手段から、さらに強い押圧力を加えなければならず、
該樹脂製埋設管が耐え得る範囲の押圧力しか加えられな
いため、上記の推進装置では約50m程度の推進が限界
であった。
【0004】本発明は樹脂製埋設管に直接推力を加える
ことなく、該樹脂製埋設管の地山における推進距離を飛
躍的に延ばすことが可能な推進方法とその推進装置を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のうち請求項1記載の発明は、推進機の先端
から水を注入して地山の掘削面に水圧を加えると共に、
前記水によって該推進機の駆動カッターで掘削された土
を泥水状にして、バキューム式の排出手段によって該推
進機内部に吸引する工程と、前記推進機の基端側から延
設された筒状のガイド部に樹脂製埋設管を挿入し、押圧
手段により前記ガイド部を押圧する工程と、を連動して
行うことで、推進機と共に樹脂製埋設管を人坑から到達
坑に向けて推進させることを特徴とする。
【0006】ここで押圧手段とは、推進機と樹脂製埋設
管を地山に推進させるものを意味し、具体的には油圧シ
リンダー式のジャッキ等が挙げられる。また、バキュー
ム式の排出手段とは、掘削された土を吸引して人坑外に
排出するものであればよく、具体的にはエアーバルブの
開閉制御で吸引をおこなうバキュームパイプが挙げられ
る。そして、推進機の掘削土の排出手段にスクリューオ
ーガではなく、バキューム式の排出手段を使用したの
は、スクリューオーガに比べてバキュ−ム式のものは格
段に軽量であり、推進装置の重量の軽減によって推進に
かかる押圧力の軽減を図ることができるからである。さ
らにガイド部とは、押圧手段からの押圧力に対して耐用
性を備えていると共に、樹脂製埋設管が挿入可能な形状
であればよく、径の大きさは埋設管よりも大きくても小
さくてもよいが、一般的には樹脂製埋設管の内径よりも
外径の小さな鋼管等が望ましい。
【0007】また、請求項2記載の発明では、人坑の底
部に設置固定した押圧手段付きの発進架台と、該発進架
台上を推進方向に摺動し且つ地山に水を注入して掘削面
に水圧を加えながら、先端に備えた駆動カッターによっ
て土を掘削すると共に、注入した水によって泥水状にな
った掘削土を吸引するバキューム式の排出手段を備える
推進機と、該推進機の起端側から前記押圧手段に向けて
延設される筒状のガイド部と、から構成し、前記ガイド
部に樹脂製埋設管を挿入し、押圧手段によりガイド部を
押圧可能に形成したことを特徴とする。
【0008】このように形成すると、推進機から注入さ
れた水が掘削面に水圧を加えて、地下水の侵入を防ぐと
共に、掘削された土が水の注入によって粘性や濃度が推
進に適した状態の泥水になるため、推進機の推進がスム
ーズにおこなわれることとなる。さらに推進機から延設
したガイド部に押圧手段からの押圧力が加わるので、樹
脂製埋設管に負荷がかからずに、推進機と樹脂製埋設管
とが到達坑に向けて地山を推進することになる。また、
推進機には掘削された土の排出手段としてバキューム式
のものを使用しているので、樹脂製埋設管の推進距離を
延ばしても推進装置の重量が、スクリューオーガを使用
する推進装置のように大幅に増大することがない。しか
も、推進装置の重量が大幅に増大しないから、従来と同
じ推進距離でも少ない押圧力での樹脂製埋設管の推進が
可能となり、前述したガイド部に押圧力を加えることも
相俟って、樹脂製埋設管の推進距離を飛躍的に延ばすこ
とが可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1
に基づいて説明する。本推進装置は、図1に示すよう
に、推進方向に向けて押圧するジャッキ5を備えた発進
架台22と、該発進架台22上を推進方向に摺動し且つ
掘削土の排出手段にバキュームパイプ4を備えた推進機
1と、該推進機1の基端側端部から前記ジャッキ5が押
圧可能に延設され且つ樹脂製埋設管24を挿入する筒状
のガイド部3と、から成っている。
【0010】前記推進機1は、図1及び図2に示すよう
に、地山における推進機1の推進方向を前とする前側先
端部に、掘削用の駆動カッター2を備えた円筒型の推進
機1と、該推進機1の後側から前記ジャッキ5に向けて
延設される筒型のガイド部3と、から構成されている。
推進機1の前側先端部には、駆動モーター13によって
回転する十字型に形成された駆動カッター2が備えてあ
り、該駆動カッター2と推進機1の前側先端面とによっ
て囲まれた空間には、攪拌室32が設けてある。該攪拌
室32には、人坑26外部に設置した送泥部28から、
泥水供給ライン9を介して推進機1の前側先端面に設け
た泥水注入孔38から泥水が注入され、掘削面Aに水圧
が加わることで地山からの地下水の侵入を封じている。
また、駆動カッター2が掘削した掘削土は攪拌室32に
注入された泥水と攪拌されて、推進に適した粘性や濃
度、比重を有する泥水となる。
【0011】さらに推進機1の内部には、該攪拌室32
と連通するバキュームパイプ4が設けてあり、該バキュ
ームパイプ4には攪拌室32で攪拌された泥水を吸引
し、人坑26外部に設置した排泥部30に該泥水を送り
出すためのエアーバルブ7と、送泥手段としてのプラグ
発生装置8が備えてある。そして、該エアーバルブ7の
開放によって推進機1の内部に吸引された泥水はバキュ
ームパイプ4内を通り、該バキュームパイプ4の延長上
に備えられたプラグ発生装置8によって、バキュームパ
イプ4内に断続的に真空圧が加えられ、人坑26外部に
設置した排泥部30に向けて掘削土が空気と共にスラリ
ー輸送されることとなる。
【0012】また、推進機1の側壁部には推進方向を修
正するため、人坑26外部に設置された操作部31から
操作が可能な、油圧シリンダ−の摺動による方向修正装
置6が備えてある。該方向修正装置6は推進機1内に備
えられた水平計39で推進方向に傾きが確認された際、
該推進機1の前側先端面の内面側に備えられたターゲッ
ト14に向け、ジャッキ5に設置された測量用レーザー
16から、推進機1内部に備えられた偏光プリズム40
を介してレーザー光17を照射する。そして、推進機1
内部の前部に設置してあるテレビカメラ15で、ターゲ
ット14におけるレーザー光17の照射位置を撮影す
る。前記操作部31に備えてある液晶モニター(図示省
略)で、前記テレビカメラ15から撮影されたターゲッ
ト14を確認しながら、操作部31から前記方向修正装
置6を操作し、レーザー光17の照射がターゲット14
の中心に正確に定まるまで推進機1の推進方向を修正す
ることで、到達坑27に向けて正確に樹脂製埋設管24
を推進させることが可能となっている。
【0013】推進機1の側壁部には可撓剤注入孔33が
備えてあり、該可撓剤注入孔33には、送泥部28に備
えてある可撓剤収容タンク29から推進機1内まで延設
される可撓剤注入ライン10を介して可撓剤が注入さ
れ、推進の際に該可撓剤注入孔33から可撓剤を注入す
ることで、泥水による樹脂製埋設管24の浮き上がりを
防止している。尚、前記した泥水供給ライン9と、可撓
剤注入ライン10、また、エアーバルブ7とプラグ発生
装置8に空気を供給する空気供給ライン11は、それぞ
れが前記操作部31から操作が可能な電磁開閉弁12に
よって供給と給止の制御がされている。
【0014】ガイド部3は、推進機1の後側端面の外面
側から、ジャッキ5のストラット19押圧面に向けて延
設された筒状の鋼管である。該ガイド部3における推進
機1との接合箇所側の端部外周に沿っては、前記樹脂製
埋設管24の周壁端部側を全周に亘って保持可能な凹溝
状の保持溝35が形成されている。一方、図3に示すよ
うに、ガイド部3の後側端部には、後述する延長用ガイ
ド部36を連結するために、ガイド部3の周壁内面側に
沿って螺旋状に雌ネジ部42が形成されている。
【0015】延長用ガイド部36は図4に示すように、
前記ガイド部3と径が一致する筒型の鋼管で、該延長用
ガイド部36の筒方向の一端側には、前記ガイド部3の
雌ネジ部42と螺合可能な雄ネジ部43が形成されてい
る。一方、延長用ガイド部36の他端側においても、図
示はしていないが、周壁に沿って螺旋状に前記雌ネジ部
43と螺合可能に形成してあり、推進距離の延長に伴っ
て延長用ガイド部36を順次螺合して延長用ガイド部3
6同士を順次連結できるように形成されている。また、
推進機1とガイド部3との接合は、強度や耐用性の面で
推進機1の後側端面からガイド部3を一体的に成形する
ことが最も望ましいが、人坑26の径が狭い場合は該人
坑26内に前記状態の推進機1の納入が困難なため、例
えば、推進機1を人坑26に納入した後、該推進機1の
後側端面にガイド部3を当接し、ボルト44等によって
推進機1の後側端面とガイド部3とを締め付け固定した
ものでもよい。
【0016】また、ガイド部3ならびに延長用ガイド部
36の形状及び連結構造は、前記のものに限らず、ガイ
ド部3と延長用ガイド部36、さらには延長用ガイド部
36同士の連続的な連結が可能であると共に、推進方向
反対側への推進機1の引っ張りに際してもガイド部3の
連結が外れることなく、しかもジャッキ5からの押圧力
に耐え得る形状に形成されているものであればよい。
【0017】樹脂製埋設管24は、土壌浸蝕にも強く軽
量で安価な塩化ビニールで筒型に成形された管である。
該樹脂製埋設管24は推進距離の延長に伴って、樹脂製
埋設管24を順次連結していく必要があるから、樹脂製
埋設管24同士を連結可能にするため、該樹脂製埋設管
24の筒方向両端部の周壁に沿って、それぞれが螺合可
能に連結されるように螺旋状の凹溝あるいは螺旋状の凸
部が形成されている(図示省略)。
【0018】本推進方法は、上記の推進装置を用いて地
山に樹脂製埋設管24を推進させるものであり、推進機
1の攪拌室32に連通する泥水注入孔38から掘削面A
に向けて泥水を注入し、掘削面Aに水圧を加えて地山か
らの地下水の侵入を封じると共に、泥水の注入によって
掘削された掘削土を攪拌し、掘削土を推進に適した濃度
と粘性、比重を有する泥水にしてバキュームパイプ4で
吸引する土の排出工程と、前記推進機1の基端側から延
設されたガイド部3にジャッキ5からの押圧力を加える
押圧工程と、を連動しておこない、該ガイド部3に沿っ
て挿入された樹脂製埋設管24が推進機1と共に地山を
推進し、推進機の推進距離に合わせて人坑26の側壁か
ら到達坑27に向けて、前記ガイド部2に延長用ガイド
部36を連結しながら、直列に複数の樹脂製埋設管24
を順次推進させていく手段である。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、推進機に筒状のガイド
部を設け、該ガイド部の基端側の端部にジャッキからの
押圧力を加えるものであるから、樹脂製埋設管に直接押
圧力が加わらず、推進の際に、樹脂製埋設管に亀裂や変
形が生じることがない。しかも、地山の土の排出にスク
リューオーガを使用していないので、推進距離を延ばし
ても推進装置の重量が大幅に増大することがなく、樹脂
製埋設管の推進距離を飛躍的に延ばすことが可能とな
る。
【0020】また、本発明の推進装置ならびに推進方法
は、樹脂製埋設管の推進距離を飛躍的に延ばせることか
ら、人坑を設ける箇所も当然少なくなり、工事による路
上の交通規制箇所を従来に比べて減少することができる
と共に、工事にかかるコストも削減できる。
【0021】外気温と土中温度との差が大きくなる夏や
冬においても、土の排出手段にバキュームパイプが使用
されているので、推進機の掘削面あるいは該推進機内及
び樹脂製埋設管内に常時空気が流れているために、靄が
発生せず、測量用レーザーのレーザー光が靄で屈折する
ことがないから、樹脂製埋設管を正確な推進方向に推進
させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の推進装置全体を示す説明図である。
【図2】本発明の推進装置の要部を示した説明図であ
る。
【図3】本発明のガイド部と押圧手段を示す説明図であ
る。
【図4】本発明のガイド部と延長用ガイド部との連結構
造を示す説明図である。
【符号の説明】
1 推進機 3 ガイド部 4 排出手段(バキュームパイプ) 5 押圧手段(ジャッキ) 22 発進架台 24 樹脂製埋設管 26 人坑 27 到達坑 A 掘削面
【手続補正書】
【提出日】平成11年8月4日(1999.8.4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 樹脂製埋設管の推進方法とその推進装
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人坑内から樹脂製
埋設管を順次地山に推進させるための樹脂製埋設管の推
進方法とその推進装置に関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂製埋設管の推進装置には、例えば、
推進方向の先端部に掘削用の駆動カッターを備えた推進
機と、前記樹脂製埋設管とを発進架台の上に載せ、埋設
管の内部に掘削した地山の土の排出手段となるスクリュ
ーオーガを連結し、駆動カッターの掘削力と発進架台に
設けた押圧手段によって樹脂製埋設管に直接押圧力を加
え、人坑から到達坑に向けて推進させるものがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の推
進装置は、押圧手段から樹脂製埋設管に直接押圧力を加
えるものであったから、コンクリート製埋設管とは違っ
て、樹脂のように物理的な耐久性の弱い材質で埋設管が
成形してある場合、大きな負荷が加わると樹脂製埋設管
に亀裂や変形が生じることがあった。このことから推進
距離を延ばそうとすれば、当然スクリューオーガと樹脂
製埋設管の数も多くなり、それに従って装置全体の重量
が増大するから、樹脂製埋設管を推進させるためには押
圧手段から、さらに強い押圧力を加えなければならず、
該樹脂製埋設管が耐え得る範囲の押圧力しか加えられな
いため、上記の推進装置では約50m程度の推進が限界
であった。
【0004】本発明は樹脂製埋設管に直接推力を加える
ことなく、該樹脂製埋設管の地山における推進距離を飛
躍的に延ばすことが可能な推進方法とその推進装置を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のうち請求項1記載の発明は、推進機の先端
から水を注入して地山の掘削面に水圧を加えると共に、
前記水によって該推進機の駆動カッターで掘削された土
を泥水状にし、バキューム式の排出手段によって掘削土
を該推進機内部に吸引する工程と、前記推進機の基端側
から延設された筒状のガイド部に樹脂製埋設管を挿入
し、押圧手段により前記ガイド部を押圧する工程と、を
連動して行うことで、前記排出手段から推進機の掘削面
あるいは該推進機内及び樹脂製埋設管内に常時空気を流
して測量を行い、推進機と共に樹脂製埋設管を人坑から
到達坑に向けて推進させることを特徴とする。
【0006】ここで押圧手段とは、推進機と樹脂製埋設
管を地山に推進させるものを意味し、具体的には油圧シ
リンダー式のジャッキ等が挙げられる。また、バキュー
ム式の排出手段とは、掘削された土を吸引して人坑外に
排出するものであればよく、具体的にはエアーバルブの
開閉制御で吸引をおこなうバキュームパイプが挙げられ
る。そして、推進機の掘削土の排出手段にスクリューオ
ーガではなく、バキューム式の排出手段を使用したの
は、スクリューオーガに比べてバキュ−ム式のものは格
段に軽量であり、推進装置の重量の軽減によって推進に
かかる押圧力の軽減を図ることができるからである。ま
た、バキューム式であれば、測量手段から掘削面までの
測量領域において、該測量領域全体に空気の流れができ
るので、例えば、レーザーやトランシットなどの測量手
段を使用しても靄や霧で視界が遮られることなく、常に
鮮明な状態で測量を行うことができる。さらにガイド部
とは、押圧手段からの押圧力に対して耐用性を備えてい
ると共に、樹脂製埋設管が挿入可能な形状であればよ
く、径の大きさは埋設管よりも大きくても小さくてもよ
いが、一般的には樹脂製埋設管の内径よりも外径の小さ
な鋼管等が望ましい。
【0007】また、請求項2記載の発明では、人坑の底
部に設置固定した押圧手段付きの発進架台と、該発進架
台上を推進方向に摺動し且つ地山に水を注入して掘削面
に水圧を加えながら、先端に備えた駆動カッターによっ
て土を掘削すると共に、注入した水によって泥水状にな
った掘削土を吸引するバキューム式の排出手段を備える
推進機と、該推進機の基端側から前記押圧手段に向けて
延設される筒状のガイド部と、から構成し、前記ガイド
部に樹脂製埋設管を挿入し、押圧手段によりガイド部を
押圧可能にすると共に、前記排出手段により推進機の掘
削面あるいは該推進機及び樹脂製埋設管内に常時空気を
流したことを特徴とする。
【0008】このように形成すると、推進機から注入さ
れた水が掘削面に水圧を加えて、地下水の侵入を防ぐと
共に、掘削された土が水の注入によって粘性や濃度が推
進に適した状態の泥水になるため、推進機の推進がスム
ーズにおこなわれることとなる。さらに推進機から延設
したガイド部に押圧手段からの押圧力が加わるので、樹
脂製埋設管に負荷がかからずに、推進機と樹脂製埋設管
とが到達坑に向けて地山を推進することになる。また、
推進機には掘削された土の排出手段としてバキューム式
のものを使用しているので、樹脂製埋設管の推進距離を
延ばしても推進装置の重量が、スクリューオーガを使用
する推進装置のように大幅に増大することがない。しか
も、推進装置の重量が大幅に増大しないから、従来と同
じ推進距離でも少ない押圧力での樹脂製埋設管の推進が
可能となり、前述したガイド部に押圧力を加えることも
相俟って、樹脂製埋設管の推進距離を飛躍的に延ばすこ
とが可能となる。さらに、推進距離が飛躍的に延びても
前記排出手段がバキューム式であることから、前記測量
領域全体に常に空気が流れることとなり、測量手段によ
って推進方向を正確に把握することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1
に基づいて説明する。本推進装置は、図1に示すよう
に、推進方向に向けて押圧するジャッキ5を備えた発進
架台22と、該発進架台22上を推進方向に摺動し且つ
掘削土の排出手段にバキュームパイプ4を備えた推進機
1と、該推進機1の基端側端部から前記ジャッキ5が押
圧可能に延設され且つ樹脂製埋設管24を挿入する筒状
のガイド部3と、から成っている。
【0010】前記推進機1は、図1及び図2に示すよう
に、地山における推進機1の推進方向を前とする前側先
端部に、掘削用の駆動カッター2を備えた円筒型の推進
機1と、該推進機1の後側から前記ジャッキ5に向けて
延設される筒型のガイド部3と、から構成されている。
推進機1の前側先端部には、駆動モーター13によって
回転する十字型に形成された駆動カッター2が備えてあ
り、該駆動カッター2と推進機1の前側先端面とによっ
て囲まれた空間には、攪拌室32が設けてある。該攪拌
室32には、人坑26外部に設置した送泥部28から、
泥水供給ライン9を介して推進機1の前側先端面に設け
た泥水注入孔38から泥水が注入され、掘削面Aに水圧
が加わることで地山からの地下水の侵入を封じている。
また、駆動カッター2が掘削した掘削土は攪拌室32に
注入された泥水と攪拌されて、推進に適した粘性や濃
度、比重を有する泥水となる。
【0011】さらに推進機1の内部には、該攪拌室32
と連通するバキュームパイプ4が設けてあり、該バキュ
ームパイプ4には攪拌室32で攪拌された泥水を吸引
し、人坑26外部に設置した排泥部30に該泥水を送り
出すためのエアーバルブ7と、送泥手段としてのプラグ
発生装置8が備えてある。そして、該エアーバルブ7の
開放によって推進機1の内部に吸引された泥水はバキュ
ームパイプ4内を通り、該バキュームパイプ4の延長上
に備えられたプラグ発生装置8によって、バキュームパ
イプ4内に断続的に真空圧が加えられ、人坑26外部に
設置した排泥部30に向けて掘削土が空気と共にスラリ
ー輸送されることとなる。
【0012】また、推進機1の側壁部には推進方向を修
正するため、人坑26外部に設置された操作部31から
操作が可能な、油圧シリンダ−の摺動による方向修正装
置6が備えてある。該方向修正装置6は推進機1内に備
えられた水平計39で推進方向に傾きが確認された際、
該推進機1の前側先端面の内面側に備えられたターゲッ
ト14に向け、ジャッキ5に設置された測量用レーザー
16から、推進機1内部に備えられた偏光プリズム40
を介してレーザー光17を照射する。そして、推進機1
内部の前部に設置してあるテレビカメラ15で、ターゲ
ット14におけるレーザー光17の照射位置を撮影す
る。前記操作部31に備えてある液晶モニター(図示省
略)で、前記テレビカメラ15から撮影されたターゲッ
ト14を確認しながら、操作部31から前記方向修正装
置6を操作し、レーザー光17の照射がターゲット14
の中心に正確に定まるまで推進機1の推進方向を修正す
ることで、到達坑27に向けて正確に樹脂製埋設管24
を推進させることが可能となっている。
【0013】推進機1の側壁部には可撓剤注入孔33が
備えてあり、該可撓剤注入孔33には、送泥部28に備
えてある可撓剤収容タンク29から推進機1内まで延設
される可撓剤注入ライン10を介して可撓剤が注入さ
れ、推進の際に該可撓剤注入孔33から可撓剤を注入す
ることで、泥水による樹脂製埋設管24の浮き上がりを
防止している。尚、前記した泥水供給ライン9と、可撓
剤注入ライン10、また、エアーバルブ7とプラグ発生
装置8に空気を供給する空気供給ライン11は、それぞ
れが前記操作部31から操作が可能な電磁開閉弁12に
よって供給と給止の制御がされている。
【0014】ガイド部3は、推進機1の後側端面の外面
側から、ジャッキ5のストラット19押圧面に向けて延
設された筒状の鋼管である。該ガイド部3における推進
機1との接合箇所側の端部外周に沿っては、前記樹脂製
埋設管24の周壁端部側を全周に亘って保持可能な凹溝
状の保持溝35が形成されている。一方、図3に示すよ
うに、ガイド部3の後側端部には、後述する延長用ガイ
ド部36を連結するために、ガイド部3の周壁内面側に
沿って螺旋状に雌ネジ部42が形成されている。
【0015】延長用ガイド部36は図4に示すように、
前記ガイド部3と径が一致する筒型の鋼管で、該延長用
ガイド部36の筒方向の一端側には、前記ガイド部3の
雌ネジ部42と螺合可能な雄ネジ部43が形成されてい
る。一方、延長用ガイド部36の他端側においても、図
示はしていないが、周壁に沿って螺旋状に前記雌ネジ部
43と螺合可能に形成してあり、推進距離の延長に伴っ
て延長用ガイド部36を順次螺合して延長用ガイド部3
6同士を順次連結できるように形成されている。また、
推進機1とガイド部3との接合は、強度や耐用性の面で
推進機1の後側端面からガイド部3を一体的に成形する
ことが最も望ましいが、人坑26の径が狭い場合は該人
坑26内に前記状態の推進機1の納入が困難なため、例
えば、推進機1を人坑26に納入した後、該推進機1の
後側端面にガイド部3を当接し、ボルト44等によって
推進機1の後側端面とガイド部3とを締め付け固定した
ものでもよい。
【0016】また、ガイド部3ならびに延長用ガイド部
36の形状及び連結構造は、前記のものに限らず、ガイ
ド部3と延長用ガイド部36、さらには延長用ガイド部
36同士の連続的な連結が可能であると共に、推進方向
反対側への推進機1の引っ張りに際してもガイド部3の
連結が外れることなく、しかもジャッキ5からの押圧力
に耐え得る形状に形成されているものであればよい。
【0017】樹脂製埋設管24は、土壌浸蝕にも強く軽
量で安価な塩化ビニールで筒型に成形された管である。
該樹脂製埋設管24は推進距離の延長に伴って、樹脂製
埋設管24を順次連結していく必要があるから、樹脂製
埋設管24同士を連結可能にするため、該樹脂製埋設管
24の筒方向両端部の周壁に沿って、それぞれが螺合可
能に連結されるように螺旋状の凹溝あるいは螺旋状の凸
部が形成されている(図示省略)。
【0018】本推進方法は、上記の推進装置を用いて地
山に樹脂製埋設管24を推進させるものであり、推進機
1の攪拌室32に連通する泥水注入孔38から掘削面A
に向けて泥水を注入し、掘削面Aに水圧を加えて地山か
らの地下水の侵入を封じると共に、泥水の注入によって
掘削された掘削土を攪拌し、掘削土を推進に適した濃度
と粘性、比重を有する泥水にしてバキュームパイプ4で
吸引する土の排出工程と、前記推進機1の基端側から延
設されたガイド部3にジャッキ5からの押圧力を加える
押圧工程と、を連動しておこない、該ガイド部3に沿っ
て挿入された樹脂製埋設管24が推進機1と共に地山を
推進し、推進機の推進距離に合わせて人坑26の側壁か
ら到達坑27に向けて、前記ガイド部2に延長用ガイド
部36を連結しながら、直列に複数の樹脂製埋設管24
を順次推進させていく手段である。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、推進機に筒状のガイド
部を設け、該ガイド部の基端側の端部にジャッキからの
押圧力を加えるものであるから、樹脂製埋設管に直接押
圧力が加わらず、推進の際に、樹脂製埋設管に亀裂や変
形が生じることがない。しかも、地山の土の排出にスク
リューオーガを使用していないので、推進距離を延ばし
ても推進装置の重量が大幅に増大することがなく、樹脂
製埋設管の推進距離を飛躍的に延ばすことが可能とな
る。
【0020】また、本発明の推進装置ならびに推進方法
は、樹脂製埋設管の推進距離を飛躍的に延ばせることか
ら、人坑を設ける箇所も当然少なくなり、工事による路
上の交通規制箇所を従来に比べて減少することができる
と共に、工事にかかるコストも削減できる。
【0021】外気温と土中温度との差が大きくなる夏や
冬においても、土の排出手段にバキュームパイプが使用
されているので、推進機の掘削面あるいは該推進機内及
び樹脂製埋設管内に常時空気が流れているために、靄が
発生せず、測量用レーザーのレーザー光が靄で屈折する
ことがないから、樹脂製埋設管を正確な推進方向に推進
させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の推進装置全体を示す説明図である。
【図2】本発明の推進装置の要部を示した説明図であ
る。
【図3】本発明のガイド部と押圧手段を示す説明図であ
る。
【図4】本発明のガイド部と延長用ガイド部との連結構
造を示す説明図である。
【符号の説明】 1 推進機 3 ガイド部 4 排出手段(バキュームパイプ) 5 押圧手段(ジャッキ) 22 発進架台 24 樹脂製埋設管 26 人坑 27 到達坑 A 掘削面

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 推進機(1)の先端から水を注入して地
    山の掘削面(A)に水圧を加えると共に、前記水によっ
    て該推進機(1)の駆動カッター(2)で掘削された土
    を泥水状にし、バキューム式の排出手段(4)によって
    掘削土を該推進機(1)内部に吸引する工程と、前記推
    進機(1)の基端側から延設された筒状のガイド部
    (3)に樹脂製埋設管(24)を挿入し、押圧手段
    (5)により前記ガイド部(3)を押圧する工程と、を
    連動して行うことで、推進機(1)と共に樹脂製埋設管
    (24)を人坑(26)から到達坑(27)に向けて推
    進させることを特徴とする樹脂製埋設管の推進方法。
  2. 【請求項2】 人坑(26)の底部に設置固定した押圧
    手段(5)付きの発進架台(22)と、該発進架台(2
    2)上を推進方向に摺動し且つ地山に水を注入して掘削
    面(A)に水圧を加えながら、先端に備えた駆動カッタ
    ー(2)によって土を掘削すると共に、注入した水によ
    って泥水状になった掘削土を吸引するバキューム式の排
    出手段(4)を備える推進機(1)と、該推進機(1)
    の基端側から前記押圧手段(5)に向けて延設される筒
    状のガイド部(3)と、から構成し、前記ガイド部
    (3)に樹脂製埋設管(24)を挿入し、押圧手段
    (5)によりガイド部(3)を押圧可能にしたことを特
    徴とする樹脂製埋設管の推進装置。
JP23558398A 1998-08-21 1998-08-21 樹脂製埋設管の推進方法とその推進装置 Expired - Fee Related JP2984255B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23558398A JP2984255B1 (ja) 1998-08-21 1998-08-21 樹脂製埋設管の推進方法とその推進装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23558398A JP2984255B1 (ja) 1998-08-21 1998-08-21 樹脂製埋設管の推進方法とその推進装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2984255B1 JP2984255B1 (ja) 1999-11-29
JP2000064776A true JP2000064776A (ja) 2000-02-29

Family

ID=16988155

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23558398A Expired - Fee Related JP2984255B1 (ja) 1998-08-21 1998-08-21 樹脂製埋設管の推進方法とその推進装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2984255B1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008008034A (ja) * 2006-06-29 2008-01-17 Rasa Ind Ltd 小口径管埋設用先導体

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008008034A (ja) * 2006-06-29 2008-01-17 Rasa Ind Ltd 小口径管埋設用先導体

Also Published As

Publication number Publication date
JP2984255B1 (ja) 1999-11-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
NO821426L (no) Innretning for nedlegging og oppgraving av undervanns roerledninger.
JP2000064776A (ja) 樹脂製埋設管の推進方法とその推進装置
JP2008008034A (ja) 小口径管埋設用先導体
JP3971241B2 (ja) 水底地盤内への管敷設方法および該管敷設方法に使用される掘削先端装置
JP2000160994A (ja) 泥濃式小口径管推進装置及び泥濃式小口径管推進工法
JP2685426B2 (ja) 埋設物に対する管体の取付工法
JP2000008770A (ja) 管推進機
GB1572253A (en) Excavating head
JPS594029B2 (ja) 地盤の圧密強化を同時に行う貫通配管工法および装置
JPH09279984A (ja) 到達立坑へのシールド掘進機の受入方法および到達立坑におけるシールド掘進機の受入部の構造
JP3366241B2 (ja) 地中埋設管敷設方法およびその装置
JP3145345B2 (ja) 真空式下水管の敷設方法および真空式下水管用の複合管
JP3457565B2 (ja) 推進工法
JPH1163299A (ja) 多条管の施工方法および多条管
JPH05133192A (ja) 小口径管埋設装置の掘削土砂排土装置
JP3739560B2 (ja) 長距離推進工法
JP2686107B2 (ja) 小口径管埋設方法及び小口径管埋設装置
JP3834273B2 (ja) 横穴掘進機における掘削先導体と合成鋼管との接続構造
JPH0645515Y2 (ja) 波型管渠の発進立坑内装置
JP3300939B2 (ja) 管先端部の釣合い力を調整して管を弧状に地中敷設する方法
JPH10299380A (ja) 小口径トンネルの構築工法
JPH0519437Y2 (ja)
JP3930157B2 (ja) 掘進機内泥水バイパス装置
JPS62233398A (ja) 埋設管の敷設工法
KR20170133125A (ko) 추진굴착에 의한 하수관로 설치공법

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees