JP2000060134A - インバータ装置 - Google Patents

インバータ装置

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JP2000060134A
JP2000060134A JP10221833A JP22183398A JP2000060134A JP 2000060134 A JP2000060134 A JP 2000060134A JP 10221833 A JP10221833 A JP 10221833A JP 22183398 A JP22183398 A JP 22183398A JP 2000060134 A JP2000060134 A JP 2000060134A
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雅之 広田
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睦男 渡嘉敷
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Naoki Takada
直樹 高田
Satoko Ishii
聡子 石井
Shuichi Sekiguchi
周一 関口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 平滑用コンデンサの交換が容易で、アルミニ
ウム電解コンデンサを用いても小型化が容易に図れるよ
うにしたインバータ装置を提供すること。 【解決手段】 平滑用コンデンサ取付用の孔10が形成
されているインバータ装置の筐体7において、孔10の
周辺部で、筐体7の一方の面(図では上面)と他方の面
(図では下面)にそれぞれ凹部13と凹部14を設けると
共に、孔10の壁面12から内部に、これらの凹部1
3、14を結ぶ溝部15を設け、これらの凹部13、1
4の一方にコンデンサ取付金具8の足部8aを合わせた
上で、コンデンサ4をひねり、足部8aが溝部15内に
入り込んだ状態にして、コンデンサ4がインバータ装置
の筐体7に固定されるようにし、コンデンサ4をひねる
だけで、コンデンサ4を筐体7に取付たり、筐体7から
取外したりでき、且つ、筐体7にコンデンサ4を取付た
ときと反対側からコンデンサ4を取り外すことができる
ようにしたもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主回路の直流側に
平滑用のコンデンサを有するインバータ装置に係り、特
にアルミニウム電解コンデンサを用いた汎用品に好適な
インバータ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、インバータ装置によれ
ば、可変周波数で可変電圧の交流電力が簡単に得られる
ので、例えば誘導電動機の駆動用として極めて有用であ
り、このため、近年、汎用品として市場に供給され、広
く一般的に用いられるようになってきている。
【0003】このような汎用のインバータ装置は、図8
に示すように、順変換部1と逆変換部2からなる主回路
を備え、順変換部1により商用電源から供給されるR
相、S相、T相の3相からなる交流電力を一旦直流電力
に変換した後、逆変換部2により任意の周波数で任意の
電圧の3相交流電力に変換して誘導電動機3などの負荷
に出力するようになっているのが一般的であり、このと
き、図示のように、主回路の直流の+−端子間に平滑用
のコンデンサ4を設けるのが、これも一般的である。
【0004】そして、このコンデンサ4としては、なる
べく静電容量の大きなものが望ましく、このため、通
常、アルミニウム電解コンデンサを用い、要求に応えら
れるようにしている。なお、この図8で、抵抗5は突入
電流抑制用で、電源投入時、コンデンサ4に流れる充電
電流を所定値に制限する働きをし、接点6は損失抑制用
で、定常時には抵抗5を短絡し、電力損失が生じないよ
うにする。
【0005】ところで、従来のインバータ装置では、こ
の平滑用コンデンサの取付け方法として、比較的電力容
量が小さいインバータ装置の場合、回路基板上にコンデ
ンサを配置し、その端子を回路基板の配線パターンに直
接半田付けして取付ける方法が用いられており、比較的
電力容量が大きい機種の場合は、図9に示すように、コ
ンデンサ4に取付金具8を取付け、インバータ装置の筐
体7に形成してあるコンデンサ挿入用の孔10にコンデ
ンサ4を挿入した上で、取付金具8に設けてある足部8
aをネジ9で筐体7に固定させることにより、図10に
示すように、コンデンサ4がインバータ装置に取付けら
れるようにしていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、イン
バータ装置の筐体に対するる平滑用コンデンサの取付け
と取外しの簡素化について配慮がされているとは言え
ず、以下に説明する問題があった。まず、取付金具を用
いた従来技術では、比較的大電力容量仕様で、平滑用に
大きな静電容量のコンデンサを必要とするインバータ装
置の場合、コンデンサの使用個数が多くなるので、装置
組立時、取付用のネジ止め工数が増加し、コストを抑え
るのが困難になってしまうという問題があった。
【0007】また、インバータ装置では、その平滑用の
コンデンサとして、事実上、ほとんどアルミニウム電解
コンデンサを用いざるを得ないが、このアルミニウム電
解コンデンサは、周知のように、インバータ装置を構成
する各種の部品の中では、寿命を考慮しなければならな
い交換部品となる。一方、近年、インバータ装置では、
組立工数削減と小型化のため、部品の配置構成が複雑に
なり、組立は容易であるが、特定の部品の取外しについ
ては極めてやりにくい構造になっていることが多い。
【0008】このため、従来技術では、平滑用コンデン
サの交換には、面倒で工数の多い作業を要する上、場合
によっては、例えば図10に示すように、主回路端子台
11の取外しや、この図10には示されていないが、更
には他の回路基板やコンデンサ4の端子に接続されてい
る電線以外の配線なども取外さないと、コンデンサの交
換ができないという問題があった。
【0009】しかして、コンデンサの交換を容易にする
ため、平滑用コンデンサ取付用ネジの周囲や上部に他の
部品や配線を配置しないようにしたのでは、他の部品や
配線を避けて空間を確保しなければならないため、イン
バータ装置の筐体が大きくなってしまうという問題が生
じてしまう。
【0010】ここで、別の方途として、平滑用のアルミ
ニウム電解コンデンサも含めて、製品寿命までメンテナ
ンスフリー化することも考えられる。しかして、この場
合には、耐用期間延長のため、損失が小さく発熱の虞れ
が少ないアルミニウム電解コンデンサが必要で、コンデ
ンサの大型化と使用個数の増加を伴い、このためのコス
ト高に加え、インバータ装置が大型化してしまう上、コ
スト高になってしまうという問題があった。
【0011】本発明の目的は、平滑用コンデンサの交換
が容易で、アルミニウム電解コンデンサを用いても、小
型化が容易に図れるようにしたインバータ装置を提供す
ることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】まず、本発明によれば、
上記目的は、主回路に平滑用のコンデンサを有するイン
バータ装置において、前記コンデンサのひねりにより、
インバータ装置の筐体に対する前記コンデンサの取付と
取外しが得られるようにして達成される。
【0013】また、本発明によれば、上記目的は、主回
路に平滑用のコンデンサを有するインバータ装置におい
て、少なくとも2辺が平行しているほぼ方形の取付板
と、この取付板の前記平行な2辺に合わせて契合可能に
形成した平行な側端部を有する切欠き部を備えた筐体を
用い、前記取付板に前記コンデンサを取付け、前記筐体
の前記切欠き部の開放端に対する前記取付板の平行移動
により、前記筐体に対する前記コンデンサの取付けと取
り外しが得られるようにしても達成される。
【0014】さらに、本発明によれば、上記目的は、主
回路に平滑用のコンデンサを有するインバータ装置にお
いて、少なくとも2個の耳部を備えた取付板と、この取
付板の耳部が嵌合する切欠き部を備えた筐体を用い、前
記取付板に前記コンデンサを取付け、前記筐体の前記切
欠き部に対する前記取付板の耳部の契合により前記筐体
に対する前記コンデンサの取付けが得られ、契合開放に
より取り外しが得られるようにして達成される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明によるインバータ装
置について、図示の実施形態により詳細に説明する。図
1は、本発明によるインバータ装置の第1の実施形態
で、図において、アルミニウム電解コンデンサからなる
平滑用コンデンサ4と、インバータ装置の筐体7、それ
に取付金具8は、従来技術と同じであり、更に、この筐
体7の一部に、コンデンサ挿入用の孔10が設けられて
いる点も、従来技術と同じである。
【0016】この図1において、12は孔10の内壁
部、13、14は凹部、15は溝部である。まず、孔1
0は、円柱形をしたコンデンサ4の胴部の径に対して所
定のクリアランスをもった径寸法に作られており、これ
により、コンデンサ4がほとんどがたつき無しに、しか
も容易に挿入できるようにしてある。
【0017】次に、凹部13は、筐体7の一方の面、つ
まり図では上側の面から、コンデンサ4の取付金具8の
足部8aに合わせて、この足部8aが入るように、ほぼ
同じ形状で同じ個数、表面から内壁部12の厚さ(高さ)
の半分程度以上窪ませた状態で、孔10の円周方向に等
間隔、離して形成したものであり、従って、その奥行き
0 は取付金具8の足部8aの長さDより僅かに大きく
作られ、同様に、その幅W0 は足部8aの幅Wより僅か
に大きく作られている。
【0018】また、凹部14は、同じくコンデンサ4の
取付金具8の足部8aに合わせて、同じ形状で同じ個
数、表面から内壁部12の厚さの半分程度以上窪ませた
状態で筐体7の面に形成されているものであるが、凹部
13とは異なり、筐体7の他方の面、つまり図では下側
の面から形成してあり、且つ、このとき、凹部13とは
等間隔ずれて配置されている。
【0019】溝部14は、一方の面の凹部13の底部と
他方の面の凹部14の底部を結ぶ溝として、孔10の内
壁部12の面から内部に向かって形成されているもの
で、その深さは凹部13及び凹部14の奥行きDと同じ
寸法にしてある。
【0020】ここで、図1の実施形態では、取付金具8
の足部8aが3個であるので、次に、この実施形態にお
けるコンデンサ4の取付作業について説明する。まず、
インバータ装置の組立時には、インバータ装置の筐体7
の一方の面側から、例えば図1のように、筐体7の上側
から、コンデンサ4を孔10の中に挿入し、コンデンサ
4の取付金具8にある足部8aを凹部13に嵌め込む。
【0021】次に、この状態で、凹部13の中にある足
部8aが溝部15内に入り込む方向に、つまり図1の場
合には、図の上側から見て反時計回りに、コンデンサ4
に或る程度以上のひねり力を加えてやるとコンデンサ4
が回動し、足部8aが溝部15内に入ってゆく。
【0022】そして、足部8aが溝部15の長さ方向の
ほぼ中央部分に達したところでコンデンサ4の回動を止
めてやれば、足部8aが溝部15に挟まれた状態でコン
デンサ4が筐体7に固定され、コンデンサ4の取付作業
を終えることができる。そこで、このあと、コンデンサ
4の端子に対する配線作業を行なうなどのインバータ装
置の組立作業を進めてやればよい。
【0023】また、コンデンサ4の取付に際して、図1
に示されている状態とは反対に、コンデンサ4を筐体7
の下側から挿入した方が具合がよい場合には、筐体7の
下側からコンデンサ4を孔10に挿入し、取付金具8の
足部8aを下側の凹部14に嵌め込んでからコンデンサ
4をひねってやればよく、この場合は、コンデンサ4
を、図1の上側から見て、時計回りに回動させてやれば
よい。
【0024】ここで、この実施形態では、図1から明ら
かなように、取付金具8の足部8aが3個であるので、
各足部8aはコンデンサ4の円周方向に120度離れで
配置されており、この結果、上側の凹部13と下側の凹
部14の間の角度は60度となり、従って、コンデンサ
4を約30度回動させることにより、足部8aが溝部1
5の長さ方向のほぼ中央部分に達することになる。
【0025】従って、この実施形態によれば、コンデン
サ4の取付作業を、筐体7の何れの面からでも任意に行
うことができ、しかもコンデンサ4の回動だけで取付け
が得られることになり、さらに、このときの回動角度も
僅か30度程度で済むことになるので、極めて簡単にコ
ンデンサ4を取付けることができる。
【0026】このとき、溝部15の任意の位置、例えば
長さ方向の中央位置に、足部8aに軽く契合する爪や突
起を設けるようにしてもよく、この場合には、コンデン
サ4の位置決めが自動的に与えられるので、取付作業が
一層簡単になると共に、コンデンサ4の固定をより一層
確実に得ることができる。
【0027】次に、この実施形態によるコンデンサ4の
取外作業について説明すると、上記した取付時での説明
から明らかなように、この実施形態では、コンデンサ4
にひねり力を加え、コンデンサ4を、例えば角度にして
僅かに30度ほど回動させるだけで、足部8aが上側の
凹部13又は下側の凹部14の何れかに戻り、筐体7か
ら取り外すことができ、且つ、このとき、取付時と同じ
方向に回動させてやれば、取付時とは反対側の面からコ
ンデンサ4を取り外すことができ、反対方向に回動させ
たとすれば、取付時と同じ側の面からコンデンサ4を取
り外すことができることになる。
【0028】従って、この実施形態によれば、コンデン
サ4をひねるだけで取外せるので、交換作業が極めて簡
単にでき、しかもこのとき、そのインバータ装置の筐体
7での各部品や配線の状態に応じてコンデンサ4の取外
し方向を選ぶことができるので、部品や配線の取外しが
少なくて済む取外し方向の選択が可能になり、その分少
ない工数で容易にコンデンサ4の交換を行うことができ
る。
【0029】次に、図2は本発明の第2の実施形態で、
同図(a)は上面図、同図(b)は側面図であり、これらの図
において、まず、16は雄ねじ部で、この雄ねじ部16
は、コンデンサ4の円柱形をした胴体部の外面に、例え
ばプラスチック材料で形成したものである。次に、17
は雌ねじ部で、この雌ねじ部17は、筐体7に設けてあ
るコンデンサ挿入用の孔10の内壁面に形成したもので
ある。
【0030】従って、この図2の実施形態では、コンデ
ンサ4の筐体7への取付は、コンデンサ4を筐体7の孔
10に挿入した後、コンデンサ4をひねり、その雄ねじ
部16が筐体7の雌ねじ部17にねじ込まれてゆくよう
にするだけで済み、取外しも同じく、コンデンサ4をひ
ねり、回動させるだけで済むことになる。
【0031】また、このとき、コンデンサ4は、筐体7
の何れの側からでも取付け取外しが可能なことは、ねじ
の性質から明らかで、例えば図2の上側からでも下側か
らでも可能であり、従って、この図2の実施形態によっ
ても、図1の実施形態と同じく、インバータ装置の筐体
7に対するコンデンサ4の取付作業と、コンデンサ4の
交換作業を容易に、少ない工数で簡単に行うことができ
る。
【0032】なお、この実施形態では、コンデンサ4の
固定が、筐体7にねじ込んだだけで与えられてるいるの
で、コンデンサ4の固定に疑問が残るかも知れないが、
コンデンサ4側の雄ねじ部16を構成する部材と、筐体
17側の雌ねじ部17を構成する部材の少なくとも一方
に、多少弾力性を持った材料を用い、これらの嵌合クリ
アランスを少な目にとることにより、実用上、特に問題
が生じないようにすることは容易である。
【0033】ところで、以上に説明した本発明の実施形
態は、平滑用コンデンサ4をそのままインバータ装置の
筐体7に取付けるようにしたものであるが、次に、コン
デンサの取付に専用の板を用いるようにした本発明の実
施形態について説明する。
【0034】まず、図3の実施形態は、少なくとも平行
した2辺を有する、ほほ方形(四角形)をした取付板20
を用い、これに取付金具8により2個のコンデンサ4を
取付けた上で、この取付板20をインバータ装置の筐体
7の溝21に嵌合させ、スライド(平行移動)させること
によりコンデンサ4の取付と取外しが得られるようにし
たものである。
【0035】この図3において、(a)図はインバータ装
置の筐体7にコンデンサ4を取付けた状態を示したもの
で、(b)図はコンデンサ4、(c)図は取付板20、(d)図
は筐体7の溝21が設けられている部分、それに(e)図
は取付板20に設けられている嵌合用の突起22を夫々
示したものである。
【0036】これら図3の(a)図〜(e)図において、ま
ず、(b)図と(c)図に示されているように、コンデンサ4
を取付板20の孔10に挿入し、取付金具8により、コ
ンデンサ4を取付板20に固定する。ここで、取付板2
0の両側端面には、(c)図から明らかなように、嵌合用
の突起22が設けてある。一方、インバータ装置の筐体
7には、(a)図から明らかなように、取付板20に合わ
せて形成した切欠き部分があり、その両側の内面には、
(d)図に示されているように、夫々溝21が設けてあ
る。
【0037】従って、この図3の実施形態によれば、取
付板20の突起22を筐体7の溝21に合わせ、平らに
押し込むことにより、コンデンサ4をインバータ装置の
筐体7に取付けることができ、取外しに際しては、コン
デンサ4に対する配線を外してから、取付板20を単に
引き抜くだけで済むことになり、コンデンサ4の交換を
容易に行うことができる。
【0038】そして、この図3の実施形態では、筐体7
の側端に対して外側からスライドさせるだけでコンデン
サ4の取付けと取外しが得られるので、インバータ装置
内の他の部品とほとんど干渉の虞れなくコンデンサ4の
交換が行えると共に、コンデンサ4の取付け取外しのた
めに余分な空間を予め設けておく必要がない。従って、
この図3の実施形態によれば、インバータ装置の小型化
を充分に図ることができる。
【0039】次に、図4は、コンデンサ4の取付けに同
じく取付板20を用いた場合の本発明の一実施形態であ
るが、この実施形態では、一旦、コンデンサ4を回路基
板23に取付けた上で、この回路基板23を取付板20
に取付けるようにしたものであり、コンデンサ4は、そ
の端子が回路基板23の配線パターンに半田付けされる
ことにより、回路基板23に固定されており、回路基板
23は、取付用のポスト部材24とねじ25を用いるこ
とにより、所定の間隔をもって取付板20と一体にされ
るようになっている。
【0040】そして、この図4の実施形態では、主回路
基板26に回路接続用のコネクタ27を設け、これに合
わせて、コンデンサ4を取付けるための回路基板23に
もコネクタ28が設けてあり、取付板20を筐体7の切
欠き部に挿入したとき、コネクタ27とコネクタ28と
が嵌合されるように構成してある。
【0041】従って、この実施形態によれば、筐体7の
切欠き部に対する取付板20の挿入と引出しだけで、コ
ンデンサ4の取付けと取外しが得られるだけではなく、
それと同時に配線の接続と取外しも得られることにな
り、インバータ装置の組立時でのコンデンサ4の組み付
け作業が簡略されるだけではなく、コンデンサ4の交換
時での作業も大きく簡略化されることになる。
【0042】次に、図5は、取付板20と回路基板23
を用いる点は、図4の実施形態と同じであるが、その筐
体7に対する着脱については、図1の実施形態に類似し
た方法を採用した場合の本発明の一実施形態であり、こ
のため、図示のように、取付板20には耳部材30が設
けてあり、これに応じて、筐体7側には、その一方の面
に形成した凹部31と他方の面に形成した凹部32、及
びこれらの凹部31、32をつなぐ溝部33とを形成し
たものである。
【0043】耳部材30は、筐体7の凹部31、31の
夫々に嵌合するような大きさと形状に作られ、図示のよ
うに、取付板20の両側端面に設けてある。凹部31
は、図示のように、筐体7の上側に向かう窪みとして形
成され、凹部32は、下側に向かう窪みとして形成され
ており、筐体7の切欠き部の両内端面から内部に形成さ
れた溝部33によって連結されている。
【0044】コンデンサ4を筐体7に取付けるときは、
図示のように、筐体7の上側、或いは下側から、その切
欠き部に取付板20が挿入されるようにして移動させ、
耳部30を、上側から移動させたときは凹部31に、下
側からのときは凹部32に、夫々嵌り込むようにした
後、溝部33の中にまで耳部33を押し込んでてやれば
よく、従って、この図5の実施形態によれば、筐体7の
上側からでも、下側からでも任意にコンデンサ4を取付
ることができ、取外しも同じく、上側からでも下側から
でも任意に取り外すことができる。
【0045】また、この実施形態では、凹部31、32
の一方に耳部30を嵌め込んだ後、溝部33を通って、
他方の凹部32、31まで耳部30を動かすことができ
るから、一方の面からコンデンサ4を取付けた後、他方
の面から取り外すことも容易であり、従って、この実施
形態によれば、コンデンサ4をインバータ装置に取り付
けた後、同じ方向にはコンデンサ4が取り外すのが困難
になってしまう構造のインバータ装置の場合でも、余分
な空間を残しておくことなく、コンデンサ4を交換する
ことができる。
【0046】次に、図6と図7は本発明の更に別の実施
形態で、回路基板23のコンデンサ4が取付けてある方
の面に設け、これをインバータ装置の主回路基板26と
重なるように配置した場合の本発明の一実施形態で、取
付板20のスライドにより、コンデンサ4の着脱が得ら
れるようにした点では、図3の実施形態に類似してい
る。なお、ここで、図6は主回路基板26が取付られて
いす状態を表わし、図7は主回路基板26が取り外され
た状態を示している。
【0047】取付板20には、コンデンサ4が貫通され
る孔が設けてあり、これにより、回路基板23は、図示
のように、コンデンサ4が設けられている方の面が取付
板20に向かい、孔にコンデンサ4が挿入された状態で
取付用ポスト24の上に保持されており、従って、図示
の状態では、回路基板23は、取付板20には固定され
てはおらず、単に取付用ポスト24の上に乗っているだ
けである。
【0048】そして、この回路基板23には、図示のよ
うに、基板端子23が設けてあり、コンデンサ4は、そ
の端子が回路基板23の配線パターンに半田付けされる
ことにより回路基板23に固定され、さらに、その端子
は、配線パターンを介して基板端子35に接続されてい
る。
【0049】一方、インバータ装置の筐体7側には、取
付座36と、案内突起37、38、それに押え部材39
が設けてある。まず、取付座36は、筐体7の切欠き部
の入口部の両端で、取付板20が挿入されたとき、図で
は下側になる部分に設けられており、取付板20の案内
機能の一部を果たすと共に、切欠き部に取付板20が挿
入された後、それを固定する働きをする。
【0050】案内部材37、38は、図示のように、筐
体7の切欠き部の両側端部の取付板20が挿入される部
分の上下に、挿入方向に沿って交互に配置してあり、そ
れらの間に案内用の溝40を形成させる働きをする。押
え部材39は、取付板20が筐体7の切欠き部に挿入さ
れたとき、回路基板23の上側に契合し、回路基板23
の動きを止める働きをする。
【0051】そこで、いま、図示の状態から、取付板2
0を筐体7の切欠き部に向かって平らに動かし、取付座
36の上側に当てた状態で更に切欠き部に向かって平ら
に動かしてゆくと、取付板20は、その先端の両側部が
案内部材37、38によって形成されている溝40内に
入って行き、最終的に取付板20の先端が切欠き部の奥
に当接したところで動きが止められ、そこに保持される
ことになる。そして、この状態では、押え部材39が回
路基板23の上側に契合するので、回路基板23も確実
に取付用ポスト24の上に保持されることになる。
【0052】そこで、取付板20の孔41と取付座36
の孔42、それに主回路基板26の孔43に図示してな
いねじを通して、取付板20を筐体7と主回路基板26
に固定させると共に、主回路基板26の孔44からねじ
45を挿通させ、回路基板23の基板端子35にねじ止
めして、この基板端子35を主回路基板26の配線パタ
ーンに接続してやれば、コンデンサ4の取付が完了する
ことになる。
【0053】従って、この図5と図6の実施形態によれ
ば、取付板20をインバータ装置の筐体7から引出し
て、この取付板20から回路基板23を引き離してやる
だけでコンデンサ4が取り外せることになり、この後、
新しいコンデンサ4が取付けられている回路基板23を
取付板20に乗せるだけで、コンデンサ4を交換するこ
とができ、短時間で容易にコンデンサ4の交換に対応す
ることができる。
【0054】そして、この図5と図6の実施形態によっ
ても、筐体7の側端に対して外側からスライドさせるだ
けでコンデンサ4の取付けと取外しが得られるので、イ
ンバータ装置内の他の部品とほとんど干渉の虞れなくコ
ンデンサ4の交換が行えると共に、コンデンサ4の取付
け取外しのために余分な空間を予め設けておく必要がな
い。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、平滑コンデンサの取付
け取外しが容易になるので、交換部品である平滑コンデ
ンサの交換に簡単に対応でき、平滑コンデンサの交換作
業が容易に行えるようになり、この結果、メンテナンス
に掛かる時間が短縮でき、システムの停止による稼働率
の低下を充分に少なくすることができる。
【0056】また、本発明によれば、平滑コンデンサの
交換に際して別途取外しを要する部品点数が少なくて済
むため、メンテナンス時での誤接続などによる異常発生
の虞れが少なくなり、信頼性の向上を得ることができ
る。
【0057】さらに、本発明によれば、平滑コンデンサ
の取付方向と取外方向を変えるようにもできるので、組
立の容易性を犠牲にすることなく、交換作業を容易にす
ることができ、装置の大型化とコストの増加を確実に抑
えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるインバータ装置の一実施形態を示
す説明図である。
【図2】本発明によるインバータ装置の第2の実施形態
を示す説明図である。
【図3】本発明によるインバータ装置の第3の実施形態
を示す説明図である。
【図4】本発明によるインバータ装置の第4の実施形態
を示す説明図である。
【図5】本発明によるインバータ装置の第5の実施形態
を示す説明図である。
【図6】本発明によるインバータ装置の第6の実施形態
を示す説明図である。
【図7】本発明によるインバータ装置の第6の実施形態
を示す他の説明図である。
【図8】インバータ装置の主回路構成の一例を示す回路
図である。
【図9】従来技術によるインバータ装置の一例を示す説
明図である。
【図10】従来技術によるインバータ装置の一例を示す
一部分解斜視図である。
【符号の説明】
1 順変換部 2 逆変換部 3 誘導電動機 4 アルミニウム電解コンデンサからなる平滑用コンデ
ンサ 5 突入電流抑制用の抵抗 6 損失抑制用の接点 7 インバータ装置の筐体 8 取付金具 8a 取付金具8の足部 10 コンデンサ取付用の孔 12 孔10の内壁部 13、14 凹部 15 溝部 16 雄ねじ部 17 雌ねじ部 20 取付板 21 溝 22 突起 23 回路基板 24 支持用のポスト 26 主回路基板 27、28 コネクタ 30 耳部 31、32 凹部 33 溝部 35 基板端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡嘉敷 睦男 千葉県習志野市東習志野7丁目1番1号 株式会社日立製作所産業機器事業部内 (72)発明者 井堀 敏 千葉県習志野市東習志野7丁目1番1号 株式会社日立製作所産業機器事業部内 (72)発明者 高田 直樹 千葉県習志野市東習志野7丁目1番1号 株式会社日立製作所産業機器事業部内 (72)発明者 石井 聡子 千葉県習志野市東習志野7丁目1番1号 株式会社日立製作所産業機器事業部内 (72)発明者 関口 周一 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 Fターム(参考) 5H007 BB06 CA01 CB05 CC12 GA03 HA02 HA03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主回路に平滑用のコンデンサを有するイ
    ンバータ装置において、 前記コンデンサのひねりにより、インバータ装置の筐体
    に対する前記コンデンサの取付と取外しが得られるよう
    に構成したことを特徴とするインバータ装置。
  2. 【請求項2】 主回路に平滑用のコンデンサを有するイ
    ンバータ装置において、 少なくとも2辺が平行しているほぼ方形の取付板と、 この取付板の前記平行な2辺に合わせて契合可能に形成
    した平行な側端部を有する切欠き部を備えた筐体を用
    い、 前記取付板に前記コンデンサを取付け、前記筐体の前記
    切欠き部の開放端に対する前記取付板の平行移動によ
    り、前記筐体に対する前記コンデンサの取付けと取り外
    しが得られるように構成したことを特徴とするインバー
    タ装置。
  3. 【請求項3】 主回路に平滑用のコンデンサを有するイ
    ンバータ装置において、 少なくとも2個の耳部を備えた取付板と、 この取付板の耳部が嵌合する切欠き部を備えた筐体を用
    い、 前記取付板に前記コンデンサを取付け、前記筐体の前記
    切欠き部に対する前記取付板の耳部の契合により前記筐
    体に対する前記コンデンサの取付けが得られ、契合開放
    により取り外しが得られるように構成したことを特徴と
    するインバータ装置。
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