JP2000058323A - コイル部品 - Google Patents

コイル部品

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JP2000058323A JP10230266A JP23026698A JP2000058323A JP 2000058323 A JP2000058323 A JP 2000058323A JP 10230266 A JP10230266 A JP 10230266A JP 23026698 A JP23026698 A JP 23026698A JP 2000058323 A JP2000058323 A JP 2000058323A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 直流抵抗Rを下げたままでインダクタンスを
上昇させ、素子サイズの小型化を同時に実現することが
できるコイル部品を提供する。 【解決手段】 基板と、この基板の上に形成された少な
くとも2個以上の近接するスパイラル形状部を備える導
電性薄膜パターンと、を有するコイル部品であって、前
記近接するスパイラル形状部は、当該スパイラル形状部
の中心を通過する磁束の方向が互いに逆方向になるよう
に構成されており、前記スパイラル形状部を構成するパ
ターンの幅をL、隣接するパターンの間隔をSとした場
合、スパイラル形状部が互いに近接するエリア側におけ
る(L1 +S1 )の値を、スパイラル形状部の遠方エリ
ア側における(L2 +S2 )の値よりも小さくしてなる
ように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも2個以
上の近接するスパイラル形状部を備えるコイル部品に関
するものであり、例えば、薄膜インダクタンス、薄膜ト
ランス等の薄膜デバイスに用いられるコイル部品に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話等の電子装置の小型化に
伴い、それに用いられている個々の電子部品にもより小
型化が求められている。このような要望に応じるべくこ
れらの電子装置に用いられるコイル部品であるインダク
タ、トランス等もバルクの導線を巻き線したバルクデバ
イスから薄膜堆積法やフォトリソグラフィー技術によっ
て製造される薄膜コイルを用いた薄膜デバイスへと移行
しつつある。
【0003】例えば、薄膜インダクタンスの大きさ(表
面積)は、1.6mm×0.8mm、もしくはさらに小
さいものが主流であり、さらにより小さくなる傾向にあ
る。そしてより高いインダクタンス、低い直流抵抗が要
求されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、インダ
クタンスを上昇させるために巻線回数Nを増やすと、素
子面積が大きくなり、チップサイズの小型化に対応でき
ないという問題が生じる。この一方で、素子面積を変え
ずに巻線回数Nを増やすためにパターンの幅(導電幅)
Lを狭くすると素子の直流抵抗Rが増加してしまうとい
う問題が生じる。このように直流抵抗Rを下げたままで
インダクタンスを上昇させ、しかも同時に素子サイズの
小型化を実現することは重要な課題であるものの、実際
にその課題を解決する手段は困難を極め、具体的な解決
手段の提案はなされていないのが実状であった。
【0005】このような実状のもとに本発明は創案され
たものであって、その目的は、直流抵抗Rを下げたまま
でインダクタンスを上昇させ、素子サイズの小型化を同
時に実現することができるコイル部品を提供することに
ある。
【0006】なお、本発明に関連する先行技術として、
特開平9−82525号公報には、2つのスパイラル形
状のコイルを有するプレーナインダクタおよびプレーナ
インダクタを実装した電子部品が開示されている。ま
た、特開平9−199327号公報には、2つのスパイ
ラルコイル部分を接続させたコイルパターンを備えるコ
イル部品が開示されている。しかしながら、これらの先
行技術に開示されているコイルパターンにおいては、パ
ターン幅およびパターン間隔の設定に関する技術的開示
はなんらなされておらず、本願発明と同様な作用および
効果が得られるものではない。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明のコイル部品は、基板と、この基板の上に
形成された少なくとも2個以上の近接するスパイラル形
状部を備える導電性薄膜パターンと、を有するコイル部
品であって、前記近接するスパイラル形状部は、当該ス
パイラル形状部の中心を通過する磁束の方向が互いに逆
方向になるように構成されており、前記スパイラル形状
部を構成するパターンの幅をL、隣接するパターンの間
隔をSとした場合、スパイラル形状部が互いに近接する
エリア側における(L1 +S1 )の値を、スパイラル形
状部の遠方エリア側における(L2 +S2 )の値よりも
小さくしてなるように構成される。
【0008】また、本発明の好ましい態様として、スパ
イラル形状部が互いに近接するエリア側におけるL1
値を、スパイラル形状部の遠方エリア側におけるL2
値よりも小さくしてなるように構成する。
【0009】また、本発明の好ましい態様として、スパ
イラル形状部が互いに近接するエリア側におけるS1
値を、スパイラル形状部の遠方エリア側におけるS2
値よりも小さくしてなるように構成する。
【0010】また、本発明の好ましい態様として、スパ
イラル形状部が互いに近接するエリア側におけるL1
よびS1 の値を、スパイラル形状部の遠方エリア側にお
けるL2 およびS2 の値よりも小さくしてなるように構
成する。
【0011】また、本発明の好ましい態様として、スパ
イラル形状部が互いに近接するエリア側における(L1
+S1 )の値が、スパイラル形状部の遠方エリア側にお
ける(L2 +S2 )の値に対して5%以上70%以下の
範囲内であるように構成する。
【0012】また、本発明の好ましい態様として、スパ
イラル形状部が互いに近接するエリア側における(L1
+S1 )の値が、スパイラル形状部の遠方エリア側にお
ける(L2 +S2 )の値に対して10%以上50%以下
の範囲内であるように構成する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明のコイル部品の実施
の形態について詳細に説明する。
【0014】図1および図2には、本発明のコイル部品
の第1の実施の形態が示されており、図1はコイル部品
1の平面図、図2は図1のA−A断面矢視図である。
【0015】図1に示されるように、基板5の上には2
個の近接するスパイラル形状部10および20を備える
導電性薄膜パターン30が形成されている。スパイラル
形状部10および20は、本実施の形態の場合、図面の
中央部の近接部で連結された一繋がりの導電性薄膜パタ
ーン30となっている。
【0016】スパイラル形状部10および20の中央部
には、配線取り出し用の電極10a,20aが形成され
ている。さらに、基板5の左右端部方向には、電極パッ
ド41,45がそれぞれ形成されている。配線の一例を
挙げると、電極パッド41から取り出し用の電極10a
に配線が行われ、取り出し用の電極10bから電極パッ
ド45に配線が行われる。その結果、図示のごとくスパ
イラル形状部10とスパイラル形状部20との電流方向
は逆になり、図2に示されるようにスパイラル形状部1
0およびスパイラル形状部20の中心部を通過する各々
の磁束(α)および磁束(β)の方向は互いに、逆方向
になる。これにより、図2に示されるような磁路Mが形
成される。
【0017】スパイラル形状部10および20は、その
スパイラルに巻かれた形状を構成するパターンの幅を
L、隣接するパターンの間隔をSとした場合、図示のご
とくスパイラル形状部10および20が互いに近接する
エリア側E1(図面の中央部分)でのパターンの幅L1
およびパターンの間隔S1 が、スパイラル形状部の遠方
エリア側E2(図面の中央部分から離れた部分)でのパ
ターンの幅L2 およびパターンの間隔S2 と比べて、と
もに狭くなっているのがわかる。
【0018】つまり、スパイラル形状部10および20
が互いに近接するエリア側E1における(L1 +S1
の値は、スパイラル形状部の遠方エリア側E2(図面の
中央部分から離れた部分)における(L2 +S2 )の値
よりも小さくなっている。そして、近接側エリアE1に
おける(L1 +S1 )の値は、遠方エリア側E2におけ
る(L2 +S2 )の値の70%以下、特に好ましくは、
50%以下に設定される。この値が70%を超えると、
本発明の効果が顕著に現われにくくなる。この値の下限
値は、特に制限はないが、生産性等の観点から考察すれ
ば5%以上、特に10%以上とするのが好ましい。な
お、この%の数値を規定するに際し、(L2 +S2 )の
値は、遠方エリア側E2の全域においてさほど変動はな
いがスパイラル形状部における最大値の数値を採択し、
(L1 +S1 )の値もまた近接側エリアE1の全域にお
いておいてさほど変動はないが、スパイラル形状部にお
ける最小値の数値を採択する。
【0019】L1,S1およびL2,S2は、それぞ
れ、各領域における最小値および最大値である。L,S
ともに2つの値のどちらかを選ぶのではなく、最大値と
最小値の間で連続的に変化させることも可能である。例
えば、近接部中央をL1とし、その反対側中央部をL2
とし、その間は近接部中央に向けてL1とL2の間の幅
で滑らかな曲線を形成するように連続的に変化している
形態も可能である。もちろん、L1からL2への変化は
ステップ的で、例えば、L1,(L1+L2)/2,L
2のように3種類の幅を有する形態も可能である。
【0020】図1に示されるスパイラル形状部10およ
び20の構造を具体的な数値を用いて例示すると、近接
エリア側E1におけるパターンの幅L1 =5μm、およ
びパターンの間隔S1 =3μm;遠方エリア側E2にお
けるパターンの幅L2 =20μm、およびパターンの間
隔S2 =10μmであり、(L1 +S1 )の値は、(L
2 +S2 )の値の27%となっている。なお、スパイラ
ル形状部10および20は磁気回路を形成しており、こ
れらから発生する磁束による磁路長は、従来の先行技術
のコイル部品と比べて短くなり、インダクタンスの向上
およびデバイスのコンパクト化等が図れる。
【0021】以下、本発明のコイル部品と、従来のコイ
ル部品との比較を簡潔に説明する。従来のコイル部品
は、パターンの幅L(コイルの導体幅)およびパターン
の間隔S(コイル間隔)が、それぞれ、スパイラル形状
部のスパイラル1周の中で変化せず一定値をとる。
【0022】まず最初に、一定面積の基板上に一定のパ
ターンの幅(導電幅)L2 と一定のパターンの間隔(導
電間隔)S2 で変化させることなく巻線した従来品と、
本発明品とを比較する。本発明品は、狭幅のL1 部分を
含むために従来品と比べるとやや大きい直流抵抗になる
が、一定面積の基板当たりの巻数は本発明品の方が多く
なる。また、磁路長は本発明品の方が小さくなるために
インダクタンスは本発明品の方が格段と大きくなる。
【0023】次いで、一定面積の基板上に一定のパター
ンの幅L1 と一定のパターンの間隔S1 で変化させるこ
となく巻線した従来品と本発明品とを比較する。本発明
品は、この従来品と比べて巻線数は減ってしまうが、磁
路長が短くなるのでインダクタンスそのものの差はほと
んどなくなり、直流抵抗は本発明品の方が小さくなる。
【0024】このように、一定面積上にスパイラル形状
部(コイル)をつくる場合、インダクタンスを上げるた
めにコイルの巻数を増やしていくと、パターンの幅(導
電幅)は小さくなり、直流抵抗が上昇し、性能の低下に
つながる。この一方で直流抵抗を下げるためにパターン
の幅(導電幅)を広くすると、巻数がかせげなくなりイ
ンダクタンスは低下してしまう。本発明は、効率的に巻
かれたスパイラル形状部を備えおり、従来品と同じター
ン数を巻線した場合、インダクタンスは従来品よりも優
れた性能を有する。また、従来品と同じインダクタンス
とした場合、本発明は直流抵抗値を下げることができ
る。
【0025】次いで、本発明のコイル部品の第2の実施
の形態を図3に基づいて説明する。図3は、第2の実施
の形態であるコイル部品2の平面図である。このコイル
部品2は、基板5の上に、2個の近接するスパイラル形
状部11および21を備える導電性薄膜パターン31が
形成されている。スパイラル形状部11および21は、
本実施の形態の場合、図面の中央部の近接部で連結され
た一繋がりの導電性薄膜パターン31となっている。第
2の実施の形態におけるスパイラル形状部11および2
1が、前記第1の実施の形態(図1)におけるスパイラ
ル形状部10および20と異なるのは、スパイラル形状
部11および21が互いに近接するエリア側E1(図面
の中央部分)でのパターンの幅L1 のみを、スパイラル
形状部の遠方エリア側E2(図面の中央部分から離れた
部分)でのパターンの幅L2 と比べて、狭くしている点
にある。スパイラル形状部の近接エリア側E1でのパタ
ーンの間隔S1 と、スパイラル形状部の遠方エリア側E
2でのパターンの間隔S2は図示のごとく同じである。
このようにして、L1 <L2 とすることによって、近接
エリア側E1における(L1 +S1 )の値を、遠方エリ
ア側E2における(L2 +S2 )の値よりも小さくする
ことができる。遠方エリア側E2における(L2 +S
2 )に対する(L1 +S1 )の比率(%)の好適な範囲
は、すでに上述したとおりである。
【0026】次いで、本発明のコイル部品の第3の実施
の形態を図4に基づいて説明する。図4は、第3の実施
の形態であるコイル部品3の平面図である。このコイル
部品3は、基板5の上に、2個の近接するスパイラル形
状部12および22を備える導電性薄膜パターン32が
形成されている。スパイラル形状部12および22は、
本実施の形態の場合、図面の中央部の近接部で連結され
た一繋がりの導電性薄膜パターン32となっている。第
3の実施の形態におけるスパイラル形状部12および2
2が、前記第1の実施の形態(図1)におけるスパイラ
ル形状部10および20と異なるのは、スパイラル形状
部12および22が互いに近接するエリア側E1(図面
の中央部分)でのパターンの間隔S1 を、スパイラル形
状部の遠方エリア側E2(図面の中央部分から離れた部
分)でのパターンの間隔S2 と比べて、狭くしている点
にある。スパイラル形状部の近接エリア側E1でのパタ
ーンの幅L1 と、スパイラル形状部の遠方エリア側E2
でのパターンの幅L2 は同じである。このようにして、
1 <S2 とすることによって、近接エリア側E1にお
ける(L1 +S1 )の値を、遠方エリア側E2における
(L2 +S2 )の値よりも小さくすることができる。遠
方エリア側E2における(L2 +S2 )に対する(L1
+S1 )の比率(%)の好適な範囲は、すでに上述した
とおりである。
【0027】次いで、本発明のコイル部品の第4の実施
の形態を図5に基づいて説明する。図5は、第4の実施
の形態であるコイル部品4の平面図である。このコイル
部品4は、基板5の上に、4個の近接する変形スパイラ
ル形状部13,14,15および16を備える導電性薄
膜パターン33が全体構成で略円形状となるように形成
されている。4つの変形スパイラル形状部13,14,
15および16は、図示のごとく互いに他のコイルと向
かい合っている近接側エリア部分(図面の中央の十字部
分)のパターンの間隔とパターンの幅(図面では一定幅
で描かれているが、実際は、図1に示されるのと同じ技
術が適用されている)が小さくしてある。符号13a〜
16a,および13b〜16bは、取り出し用の電極を
示している。このように1素子あたりのスパイラル形状
部の数や形状が変化しても、前述してきた他の実施形態
と同様な効果が得られることがわかる。なお、コイル部
品4において、4つの変形スパイラル形状部13,1
4,15および16は、それぞれ独立しており、近接部
で連結されていない。本発明においては、複数のスパイ
ラル形状部からそれぞれ発生される磁束の方向にのみ注
意すれば、各スパイラル形状部は、独立して分離させて
もよいし、あるいは近接部で連結させた一繋がりのパタ
ーンとしてもよい。
【0028】本発明における基板5としては、マセライ
ト、アルミナ、ガラス、パーマロイ板、アモルファス薄
板、あるいはフェライト、ポリイミドフィルム、ポリカ
ーボネート樹脂等、公知の種々の材料を用いることがで
きる。また、基体の導電性が高い場合には、適宜、非導
電性の絶縁層をその上に形成したものを基板として用い
ることもなんら差し支えない。
【0029】スパイラル形状部を有するコイル導電性薄
膜パターンは、銅、アルミニウム、金、銀等の導電性の
高い材料が好適に用いられる。パターンの形成には、パ
ターンめっき法や真空イオンミリング法、湿式エッチン
グ法等が好ましく用いられる。さらに、本発明のコイル
部品(薄膜デバイス)のコイルの磁路付近を磁性材料で
構成することにより、より効率の良いデバイスを得るこ
とが可能となる。このためには、薄膜コイルの上下およ
び磁路付近に磁性材料、例えばフェライトや軟磁性薄膜
を用いる。コイルとの間の絶縁が必要な場合には、適
宜、絶縁層を設けるようにすればよい。
【0030】なお、本発明の実施の形態は、1つの基板
の上に、コイル導電性薄膜パターンを一層設けた単層の
場合のみ例示してきたが、この部品を公知の種々の手法
を用いて何層にも積み重ねた積層のコイル部品としても
よい。
【0031】
【実施例】次に、具体的実施例を挙げて本発明をさらに
詳細に説明する。
【0032】厚さ0.5mm、直径5インチのセラミッ
ク基板の上に、スパッタ法により下地層として0.2μ
mのCu膜を全面に成膜した。その後、フォトリソグラ
フィ手法により図1で代表されるコイル形状のレジスト
パターンを形成した。このコイルパターンの詳細仕様は
下記表1に示される通り、種々作製した。
【0033】フレームめっき手法を用いて4μmの電気
銅めっきを行った後、レジスト剥離、イオンミリング法
を用いて、余分なCuスパッタ膜の除去を行った。そし
て膜厚10μmの薄膜コイル構造を形成した。さらにポ
リイミド膜を絶縁層として形成、硬化処理した後、取り
出し電極を形成し、ポリイミド膜を保護膜として最上部
に設けた。個々の素子は2.1mm×1.2mmのチッ
プ形状であり、薄膜工程後に、個々の素子に切断した。
さらに端部電極(電極パッド)を形成しチップインダク
タンスとした。
【0034】各々の素子をLCメータを用い、インダク
タンスおよび直流抵抗値を測定した。
【0035】結果を下記表1に示した。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】上記の結果より本発明の効果は明らかで
ある。すなわち、本発明は、基板と、この基板の上に形
成された少なくとも2個以上の近接するスパイラル形状
部を備える導電性薄膜パターンと、を有するコイル部品
であって、前記近接するスパイラル形状部は、当該スパ
イラル形状部の中心を通過する磁束の方向が互いに逆方
向になるように構成されており、前記スパイラル形状部
を構成するパターンの幅をL、隣接するパターンの間隔
をSとした場合、スパイラル形状部が互いに近接するエ
リア側における(L1 +S1 )の値を、スパイラル形状
部の遠方エリア側における(L2 +S2 )の値よりも小
さくしてなるように構成しているので、直流抵抗Rを下
げたままでインダクタンスを上昇させ、素子サイズの小
型化を同時に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コイル部品の第1の実施の形態を示す平面図で
ある。
【図2】図1のA−A断面矢視図である。
【図3】コイル部品の第2の実施の形態を示す平面図で
ある。
【図4】コイル部品の第3の実施の形態を示す平面図で
ある。
【図5】コイル部品の第4の実施の形態を示す平面図で
ある。
【符号の説明】
1,2,3,4…コイル部品 10,20;11,21;12,22…スパイラル形状
部 30,31,32,33…導電性薄膜パターン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 篠浦 治 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 Fターム(参考) 5E070 AA01 AB01 AB04 BA01 BA11 CB04 CB12

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、 この基板の上に形成された少なくとも2個以上の近接す
    るスパイラル形状部を備える導電性薄膜パターンと、を
    有するコイル部品であって、 前記近接するスパイラル形状部は、当該スパイラル形状
    部の中心を通過する磁束の方向が互いに逆方向になるよ
    うに構成されており、 前記スパイラル形状部を構成するパターンの幅をL、隣
    接するパターンの間隔をSとした場合、スパイラル形状
    部が互いに近接するエリア側における(L1 +S1 )の
    値を、スパイラル形状部の遠方エリア側における(L2
    +S2 )の値よりも小さくしてなること特徴とするコイ
    ル部品。
  2. 【請求項2】 スパイラル形状部が互いに近接するエリ
    ア側におけるL1 の値を、スパイラル形状部の遠方エリ
    ア側におけるL2 の値よりも小さくしてなる請求項1に
    記載のコイル部品。
  3. 【請求項3】 スパイラル形状部が互いに近接するエリ
    ア側におけるS1 の値を、スパイラル形状部の遠方エリ
    ア側におけるS2 の値よりも小さくしてなる請求項1に
    記載のコイル部品。
  4. 【請求項4】 スパイラル形状部が互いに近接するエリ
    ア側におけるL1 およびS1 の値を、スパイラル形状部
    の遠方エリア側におけるL2 およびS2 の値よりも小さ
    くしてなる請求項1に記載のコイル部品。
  5. 【請求項5】 スパイラル形状部が互いに近接するエリ
    ア側における(L1+S1 )の値が、スパイラル形状部
    の遠方エリア側における(L2 +S2 )の値に対して5
    %以上70%以下の範囲内である請求項1に記載のコイ
    ル部品。
  6. 【請求項6】 スパイラル形状部が互いに近接するエリ
    ア側における(L1+S1 )の値が、スパイラル形状部
    の遠方エリア側における(L2 +S2 )の値に対して1
    0%以上50%以下の範囲内である請求項1に記載のコ
    イル部品。
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