JP2000056341A - 電気泳動表示装置 - Google Patents

電気泳動表示装置

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JP2000056341A
JP2000056341A JP10225520A JP22552098A JP2000056341A JP 2000056341 A JP2000056341 A JP 2000056341A JP 10225520 A JP10225520 A JP 10225520A JP 22552098 A JP22552098 A JP 22552098A JP 2000056341 A JP2000056341 A JP 2000056341A
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Masataka Matsude
雅隆 松手
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 泳動粒子の比重を下げて分散媒との比重差に
伴う課題を解決するとともに、反射率とコントラスト比
を向上した電気泳動表示装置の提供が望まれている。 【解決手段】 透明基板11とこれに対向して配置され
た対向基板12との間の間隙に、色素によって着色され
た分散媒13とこれに分散する電気泳動粒子14とが封
入されており、透明基板11と対向基板12との間の電
圧印加の有無による電気泳動粒子14の電気泳動作用に
より、表示動作をなす電気泳動表示装置10である。電
気泳動粒子14は、樹脂誘電体粒子14aの表面に金属
14bが被覆されてなるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分散媒中に分散し
た電気泳動粒子の電気泳動現象を利用した、電気泳動表
示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電気泳動現象は、ある特定の粒子が媒質
(分散媒)に懸濁されると電気的に帯電し、この状態で
電界がかけられると、この帯電した粒子が分散媒中を通
って反対電荷を有する電極側に移動(泳動)する現象で
ある。
【0003】このような現象を利用した電気泳動表示装
置(Electrophoretic image display ,EPID)とし
て、従来、例えば図4に示す構造のものが知られてい
る。図4に示した電気泳動表示装置1は、透明基板2と
これに対向する対向基板3との間の間隙に、液体分散媒
4中に電気泳動粒子(以下、泳動粒子と略称する)5、
すなわちコロイド粒子を懸濁させた状態のものを封入し
て構成されたもので、透明基板2の内面に透明電極6が
設けられ、対向基板3の内面に対向電極7が設けられた
ものである。
【0004】このような表示装置1では、特に白の表示
を行うため、通常泳動粒子5として白色顔料を用いてい
る。白色顔料としては、ルチル構造のTiO2 が隠蔽性
および白呈色性に優れていることなどから、最も一般的
に用いられる。しかし、このTiO2 は比重が3.8〜
4.2と、分散媒4となる有機媒体に比べ4倍程度の比
重があって分散媒4との比重差が大きいことから、表示
装置1を立てた状態、すなわち透明基板2、対向基板3
を立てた状態にすると、その一部が重力により基板2、
3の面方向に沿って沈降してしまう。そして、このよう
にTiO2 が沈降すると、このTiO2 が本来の画素と
異なる画素に移ってしまい、表示の安定性が損なわれて
しまう。
【0005】そのため、仕切りを設けるべく画素をセル
構造(特開昭49−32038号公報)にしたり、泳動
粒子と分散媒とをマイクロカプセルに内包する(JP2
551783)ことによって大きな場所の移動を抑制し
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、マイク
ロカプセルに内包することによって大きな場所の移動を
抑制しても、マイクロカプセル内では依然沈降が起こる
ことから、根本的には分散粒子である泳動粒子5と分散
媒4との比重を一致させることが必要であり、そのため
には分散媒4の比重を上げるか、あるいは泳動粒子5の
比重を下げなければならない。
【0007】分散媒4の比重を上げる一つの方法として
は、従来、塩化物溶媒を使用することがなされていた。
ところが、現在では環境問題によって塩化物の使用が避
けられるようになってきており、今後の使用も望めない
のが実状である。また、ハロゲン化による重溶媒化も考
えられるが、その場合にもこれによって得られる分散媒
4の比重はせいぜい2程度である。したがって、泳動粒
子5と分散媒4との比重を一致させるためには、分散媒
4の比重を上げるよりも、泳動粒子5の比重を下げる方
がより現実的と考えられる。
【0008】泳動粒子5の比重を下げる方法、すなわち
その軽量化についての文献としては、特開平1−114
829やB.Comiskey,J.D.Albert,J.Jacobson;p75,SID'9
7Int.Symp.Digestが知られているが、前者では詳しい記
述がなく、また、後者では十分に比重が下がっておら
ず、しかも溶媒(分散媒)に塩化物である四塩化エチレ
ン(比重1.6)を用いている。このように、泳動粒子
5と分散媒4との比重を一致させることはいまだに課題
となっている。
【0009】また、泳動粒子5として樹脂製の散乱粒子
を用い、これによりその比重を分散媒とほぼ同等にする
ことも考えられる。ところが、樹脂製散乱粒子は、例え
ば乳白色のものでも通常は多少の透光性を有しているこ
とから、この樹脂製散乱粒子単独では光の散乱を十分に
行うことができず、得られる表示はくすんだ白色となっ
てしまう。また、泳動粒子5として黒色粒子を用いる技
術(特表平8−510486、WO9424236)も
知られているが、このような技術にあっても、一般的な
懸濁溶媒の比重に釣り合うような比重のものを作製する
のが困難である。本発明は前記事情に鑑みてなされたも
ので、その目的とするところは、泳動粒子の比重を下げ
て分散媒との比重差に伴う課題を解決するとともに、反
射率とコントラスト比を向上した電気泳動表示装置を提
供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の電気泳動表示装
置では、透明基板とこれに対向して配置された対向基板
との間の間隙に、色素によって着色された分散媒とこれ
に分散する電気泳動粒子とが封入されてなり、前記透明
基板と対向基板との間の電圧印加の有無による前記電気
泳動粒子の電気泳動作用により、表示動作をなす電気泳
動表示装置において、前記電気泳動粒子が、樹脂誘電体
粒子の表面に金属が被覆されてなるものであることを前
記課題の解決手段とした。
【0011】この電気泳動表示装置によれば、比重が比
較的小さい樹脂誘電体粒子の表面に金属が被覆されて電
気泳動粒子が形成されているので、該電気泳動粒子が従
来のTiO2 などに比べその比重が軽くなって分散媒と
の間の比重差が小さくなる。また、電気泳動粒子が、金
属で被覆された粒子によって形成されていることから、
入射した光は被覆金属の表面で反射して入射側に出射す
る。このとき、電気泳動粒子は通常その粒径が小さいた
め、その表面で反射した際散乱が起こり、出射光は白色
光となる。また、このように被覆金属による反射である
ため、反射率が高くなって得られる表示のコントラスト
比が向上する。
【0012】前記電気泳動粒子および分散媒について
は、多数のマイクロカプセルのそれぞれに内包しておく
のが好ましく、このようにマイクロカプセルに内包して
おくことにより、電気泳動粒子の大きな移動が抑えられ
る。また、このように電気泳動粒子および分散媒をマイ
クロカプセルに内包する場合、マイクロカプセルの粒径
としては1μm以上100μm以下とするのが好まし
い。100μmを越えると、マイクロカプセル自体の大
きさが視認可能になって見たときに違和感が生じるな
ど、表示品質が低下するからであり、1μm未満では、
内包し得る電気泳動粒子の数が少なくなって入射光の反
射効率が低下するからである。
【0013】また、電気泳動粒子の粒径としては10μ
m以下とするのが好ましく、10μmを越えると、マイ
クロカプセルに入る数が少なくなり、特に前述した電気
泳動粒子間の界面での反射効果が十分得られなくなる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の電気泳動表示装置
を実施形態例によって詳しく説明する。図1は本発明の
電気泳動表示装置の一実施形態例を示す図であり、図1
中符号10は電気泳動表示装置である。この電気泳動表
示装置10は、ガラス板からなる透明(透光性)の透明
基板11と、同じくガラス板からなる透明の対向基板1
2とが所定の間隙を介して対向させられ、この間隙に、
分散媒13と電気泳動粒子14とを内包した多数のマイ
クロカプセル15…を配し、これらを封入して構成され
たものである。
【0015】透明基板11の内面には、ITOからなる
ストライプ状の透明電極16…が並列した状態に形成さ
れており、一方、対向基板12の内面にも、ITOから
なるストライプ状の対向電極17…が並列した状態に形
成されている。これら透明電極16…と対向電極17…
とは、互いに直交した状態に配置されており、これによ
ってマトリックス駆動が可能になっている。透明基板1
1の外面には拡散フィルム18が貼設されている。
【0016】この拡散フィルム18は、反射型液晶ディ
スプレイなどにも用いられているIDS(〔商品名〕;
大日本印刷社製)等からなるもので、異方性を有したも
のであり、光がこれを透過した際に散乱を起こさせ、こ
れによって白表示をより鮮明にするためものである。ま
た、この拡散フィルム18は、後述する電気泳動粒子1
4表面の金属膜14bによる金属的なギラツキ感をやわ
らげる役割も果たしている。
【0017】マイクロカプセル15…に内包された分散
媒13としては、マイクロカプセル15中で安定であっ
て揮発性が小さい液体が用いられ、具体的には、アルキ
ルナフタリンやジアリルエタン、アルキルビフェニル、
トリアリルジメタンなどの比重が0.9〜1.2程度の
不揮発性油や、低粘性のシリコーンオイル、植物性、動
物性オイルなどが使用可能であり、着色剤によって適宜
な色に着色されて用いられる。なお、このような分散媒
13としては、フッ素化して比重を大きくしたもの(W
O9533085)を用いてもよい。また、着色につい
ては、異なる色の着色剤を3〜4種類混ぜ、黒色に着色
するのが好ましい。本実施形態例においては、アゾ系色
素(日本感光色素研究所社製)で青色に着色した、比重
が約1のシリコーンオイル(東レダウコーニングシリコ
ーン社製)が用いられている。
【0018】電気泳動粒子14は、図2に示すように樹
脂誘電体粒子14aに金属膜14bが被覆されてなるも
ので、正か負に帯電したものであり、被覆後の比重が
2.0以下、本例では1.1〜1.2に形成されたもの
である。樹脂誘電体粒子14aとしては、比重が小さ
く、粒径も均一であるものが望ましく、例えば電子写真
プロセスでの現像液(トナ−)として用いられる、重合
法によって形成された球形トナーが好適に用いられる。
この重合法によって作製されたトナーは、粒径が数μm
で且つ、この粒径が揃っており、本発明の樹脂誘電体粒
子14aとして用いるのに最適である。また、このよう
なトナーの他にも、液晶ディスプレイにおいてスペーサ
として用いられる樹脂球もその粒径が非常に均一であ
り、したがって本発明の樹脂誘電体粒子14aとして用
いるのに好適である。
【0019】金属膜14bは、アルミニウム(Al)や
銀(Ag)など、可視光に対する反射率の大きい金属か
らなっている。その膜厚については、20nm未満では
粒子表面を十分に被覆することができず、100nmを
越えると電気泳動粒子全体の比重が大きくなることか
ら、20nm以上100nm以下とするのが好ましく、
特に、その比重が分散媒13の比重に等しくなるよう
に、膜厚を調整するのが望ましい。
【0020】このような金属膜14bの前記樹脂誘電体
粒子14aへの被覆については、無電解メッキ法やスパ
ッタ法、CVD法等の公知の方法が採用可能である。ま
た、マイクロオーダーの微小粒子表面に金属膜を付けた
コモン剤と称されるものが液晶ディスプレイで使用され
ており、このようなものを本発明の電気泳動粒子14と
して使用することもできる。なお、本例においては、電
気泳動粒子14として、粒径3μmのシリコーン樹脂
(トスパール〔商品名〕;東芝シリコーン社製)に無電
解メッキによって銀を被覆した、比重が1.1〜1.1
のものが用いられている。
【0021】これら分散媒13と電気泳動粒子14と
は、電気泳動粒子14…が分散媒13中に分散した状態
で前述したように多数のマイクロカプセル15…のそれ
ぞれに内包されている。マイクロカプセル15…は、透
明基板11の透明電極16…と対向基板12の対向電極
17…との間の間隙に最密充填で1層に敷き詰められて
おり、間隙内を移動しないように透明接着層19によっ
て両基板11、12間に固定されている。
【0022】ここで、このようなマイクロカプセル15
は、従来公知の技術で作製された粒径約50μmのもの
で、特に化学的製法によって形成されたことによりバリ
ア性等の種々の機能を備えたものである。本例における
マイクロカプセル15の作製法を具体的に説明すると、
まず、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、フッ素化メ
タクリル酸メチル、n−プロピルメタクリル酸、n−ブ
チルメタクリル酸を原料とし、前記の分散媒13、電気
泳動粒子14…とともに水中に分散乳化させる。する
と、水中に滴化したメタクリル酸、メタクリル酸メチル
等の原料中に、分散媒13、電気泳動粒子14…が取り
込まれた状態となる。そして、このような状態のもと
で、公知のin situ重合法によってメタクリル
酸、メタクリル酸メチル等の原料を重合することによ
り、分散媒13、電気泳動粒子14…を内包した状態で
マイクロカプセル15…が作製されるのである。
【0023】また、このようにして得られたマイクロカ
プセル15…を対向基板12上に1層で敷き詰めるに
は、図3に示すように対向基板12の内面の対向電極
(図3中では図示略)上に予め硬化前(あるいは半硬化
状態)の接着剤20を塗布しておき、その状態でこの上
にドクターブレード21とこれの前面側に配置した調整
板22とを配置する。ドクターブレード21について
は、その底面21aと前記接着剤20の表面との間の隙
間がマイクロカプセル15のほぼ粒径分となるように配
置し、調整板22については、ドクターブレード21の
前面との間にマイクロカプセル15が入るような一定間
隔をおいて配置するとともに、その底面と前記接着剤2
0の表面との間の隙間がマイクロカプセル15の粒径よ
り狭くなるように配置する。
【0024】このようにして配置したドクターブレード
21と調整板22との間にマイクロカプセル15…を充
填供給し、さらにその状態でドクターブレード21およ
び調整板22を図3中矢印方向に移動させることによ
り、マイクロカプセル15…を対向基板12上に1層で
敷き詰めていく。このとき、予め接着剤20を塗布して
おいたことにより、この上に敷き詰められたマイクロカ
プセル15…はその移動が規制され、したがって敷き詰
められた状態が保持されるようになっている。
【0025】そして、このようにしてマイクロカプセル
15…を対向基板12上に1層で敷き詰めたら、これら
マイクロカプセル15…を挟んで透明基板11を載せる
とともに、該透明基板11と対向基板12との間に透明
接着剤を充填し硬化させ、透明接着層19を形成する。
ここで、この透明接着層19を形成する接着剤として
は、透明であれば特に限定されることなく、メタクリル
酸系のものなど種々のものが使用可能であり、特に、製
造上マイクロカプセル15…への悪影響が少ないことか
ら紫外線照射硬化型のものが好ましい。また、マイクロ
カプセル15…を敷き詰めた状態に保持する接着剤20
については、バインダーなどとしても機能するものでも
よく、例えば塩化ビニルや酢酸ビニル、ポリウレタンな
どが用いられる。
【0026】このような構成の電気泳動表示装置1にあ
っては、白表示をなすべく電気泳動粒子14…を図1中
左側に示すように透明基板11側に片寄らせると、外部
より入射し、拡散フィルム18、透明基板11、透明電
極16を透過してマイクロカプセル15に至った入射光
が、図1中矢印で示すように電気泳動粒子14の金属膜
14bによって反射し、再び拡散フィルム18、透明基
板11、透明電極16を透過した反射光が外部に出射す
る。このとき、電気泳動粒子14はその粒径が約3μm
と小さいため、その表面で反射した際散乱が起こって出
射光(反射光)は白色光となる。したがって、電気泳動
表示装置1は白色表示をなすのである。
【0027】一方、暗色(分散媒13中の着色剤による
色)表示をなすべく、図1中右側に示すように電気泳動
粒子14…を対向基板12側に片寄らせ、透明基板11
側には着色された分散媒13のみが存在するようにする
と、外部より入射し、拡散フィルム18、透明基板1
1、透明電極16を透過してマイクロカプセル15に至
った入射光は分散媒13中の着色色素に吸収され、これ
により該色素によって着色された暗色表示がなされる。
【0028】このように本例の電気泳動表示装置10に
よれば、電気泳動粒子14が樹脂誘電体粒子からなって
いるので、従来のTiO2 などに比べその比重が軽くな
って分散媒13との間の比重差が小さくなり、電気泳動
粒子14の沈降を抑えることができ長時間の安定した表
示及び応答速度の改善が可能となる。また、電気泳動粒
子14は分散媒13の比重とほぼ一致しているため比重
差による重力の影響を受けずにファンデルワールス力に
よってその位置を維持することができる。したがって、
電圧が印加されなくてもメモリー性があり、書き込まれ
た情報をそのまま保持し得るものとなる。
【0029】電気泳動粒子14…による反射が、実質的
にはその金属膜14bによってなされるため、従来のよ
うな単に樹脂誘電体粒子14aで反射するのに比較して
反射率が大幅に高くなり、したがって得られる表示の明
るさとコントラストの比が高くなり表示性能が向上す
る。
【0030】分散媒13と電気泳動粒子14…とからな
る分散溶液層をマイクロカプセル化したことにより、表
示の安定性を増すことができ、しかもマイクロカプセル
15…のサイズを揃えていることによって高い表示画質
を得ることができる。また、光の入射側となる透明基板
11側に拡散フィルム18を設けたので、電気泳動粒子
14表面の金属膜14bによる金属的なギラツキ感をや
わらげて高品位の表示を行うことができる。
【0031】なお、前記例では透明基板11、対向基板
12の内面にそれぞれ透明電極16、対向電極17を設
けたが、本発明はこれに限定されることなく、透明基板
11、対向基板12の外側などから該基板11、12間
に電界をかけられるようにすれば、前記透明電極16、
対向電極17を必ずしも設ける必要はない。また、前記
例では透明基板11、対向基板12としてガラス板を用
いたが、本発明はこれに限定されることなく、柔軟なプ
ラスチックフィルムを用いることもでき、その場合に透
明接着層19を構成する接着剤としては、柔軟性を損な
わないように硬化後のガラス転移温度が低いものを使用
する。また、透明基板として柔軟なプラスチックフィル
ムを用いる場合、このフィルムとして、その内面に透明
電極を形成した拡散フィルム18をそのまま用いてもよ
い。
【0032】また、透明基板11については、入射光の
表面反射によって写り込みなどが起こることから、これ
を防止するため、ARコートやAGコートを施しておい
てもよく、このようなコーティングを行うことにより、
写り込みを抑えてより高い画質を得ることができる。ま
た、対向基板12、対向電極17については、透明基板
11側からの入射光がこれらを透過することはないた
め、非透明の材料によって形成してもよい。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように本発明の電気泳動表
示装置は、比重が比較的小さい樹脂誘電体粒子の表面に
金属が被覆されて電気泳動粒子が形成されているので、
該電気泳動粒子は従来のTiO2 などに比べその比重が
軽くなって分散媒との間の比重差が小さくなる。したが
って従来のごとく表示装置を立てたときに電気泳動粒子
が沈降してしまうなどの比重差に起因する不都合が解消
される。
【0034】また、電気泳動粒子が、金属で被覆された
粒子によって形成されていることから、入射した光は被
覆金属の表面で反射して入射側に出射する。このとき、
電気泳動粒子は通常その粒径が小さいため、その表面で
反射した際散乱が起こり、出射光は白色光となる。ま
た、このように被覆金属による反射であるため、反射率
が高くなって得られる表示のコントラスト比が向上し、
これによりその表示性能が向上する。
【0035】また、本発明の電気泳動表示装置はきわめ
て簡単な構造であり、軽量、薄型、低消費電力であるこ
とから、携帯端末等のディスプレイとしても使用でき、
さらには電子本や電子ノートにも適用可能である。ま
た、通信機能などを装備させれば携帯可能な情報端末と
しての使用も可能である。また、透明基板や対向基板と
して柔軟性のあるプラスチック基板を用いれば、この電
気泳動表示装置を現状の紙に近いフレキシブルな表示シ
ートに作製することができ、その場合にこれを書換えの
可能な紙のようなプリントメディアとして使用すること
ができる。さらに、薄いシート状に作製することができ
るため、一枚毎の使用形態とすることなく、複数枚を重
ね本のようにしてまとめて使用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における電気泳動表示装置の一実施形態
例の、概略構成を示す側断面図である。
【図2】電気泳動粒子の構成を示す拡大断面図である。
【図3】マイクロカプセルの敷き詰め方法を説明するた
めの図である。
【図4】従来の電気泳動表示装置の一例の、概略構成を
示す側断面図である。
【符号の説明】
10…電気泳動表示装置、11…透明基板、12…対向
基板、13…分散媒、14…電気泳動粒子、14a…樹
脂誘電体粒子、14b…金属膜、15…マイクロカプセ
ル、18…拡散フィルム

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板とこれに対向して配置された対
    向基板との間の間隙に、色素によって着色された分散媒
    とこれに分散する電気泳動粒子とが封入されてなり、前
    記透明基板と対向基板との間の電圧印加の有無による前
    記電気泳動粒子の電気泳動作用により、表示動作をなす
    電気泳動表示装置において、 前記電気泳動粒子は、樹脂誘電体粒子の表面に金属が被
    覆されてなるものであることを特徴とする電気泳動表示
    装置。
  2. 【請求項2】 前記電気泳動粒子と分散媒とは多数のマ
    イクロカプセルのそれぞれに内包されてなり、該マイク
    ロカプセルの粒径が1〜100μmであることを特徴と
    する請求項1記載の電気泳動表示装置。
  3. 【請求項3】 前記電気泳動粒子の粒径が10μm以下
    であることを特徴とする請求項1記載の電気泳動表示装
    置。
  4. 【請求項4】 前記電気誘電体粒子の表面に被覆された
    金属の膜厚が20〜100nmであることを特徴とする
    請求項1記載の電気泳動表示装置。
  5. 【請求項5】 前記透明基板の光入射側に拡散フィルム
    が備えられ、あるいは前記透明基板が拡散フィルムから
    なることを特徴とする請求項1記載の電気泳動表示装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1416315A3 (en) * 2002-10-29 2007-04-25 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Display device and method of preparing particles used therein
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