【書類名】 明細書
【発明の名称】 扉用錠前
【特許請求の範囲】
【請求項１】 錠ケースに上部回転ラッチと下部回転ラッチから成るラッチ部材を設け、また錠ケース内にラッチロック・ロック解除手段とラッチ没入保持手段とを有するラッチ部材出没機構Ｘを設け、前記ラッチロック・ロック解除手段は、内外の操作部材に設けられ、かつ、それぞれの回動操作に対応して回転する複数個の回転手段と、錠ケースに軸支され、かつ、後端部がこれらの回転手段の先端カム部に当接すると共に、先端部が下部・上部回転ラッチの各係合後端部にそれぞれ係合する下方・上方ラッチロックアームとから成り、前記操作部材をそれぞれ操作すると、各操作部材に連動する前記下方・上方ラッチロックアームを介して上部・下部回転ラッチの水平回転を個別的に許容し、室内外を問わず、操作部材を操作した側或いは操作した側の向こう側にしか開扉することができないようにしたことを特徴とする扉用錠前。
【請求項２】 錠ケースに上部回転ラッチと下部回転ラッチから成るラッチ部材を設け、また錠ケース内にラッチロック・ロック解除手段とラッチ没入保持手段とを有するラッチ部材出没機構を設け、前記ラッチ没入保持手段は、扉を開扉した際にラッチバネのバネ力に抗して錠ケース内に没入したラッチ部材の状態を保持することができるように、閉扉時バネ部材のバネ力により摺接頭部が受け金具に圧接するようにラッチ部材に対して配設されたトリガーと、このトリガーに可動的に設けられ、かつ、開扉の際に該トリガーに連動して錠ケース内に引っ込んだラッチ部材を係止するラッチ突出ストッパーとから成ることを特徴とする扉用錠前。
【請求項３】 上部回転ラッチ３ａと下部回転ラッチ３ｂから成るラッチ部材３と、内外の操作部材６、１０を操作すると、ラッチ部材３の上部・下部回転ラッチ３ａ、３ｂの水平回転を個別的に許容し、かつ、錠ケース５に配設されたラッチ部材出没機構Ｘとを備えた扉用錠前であり、前記上部・下部回転ラッチ３ａ、３ｂは、係合先端部１５の垂直係合面１５ｂが互いに反対向きになるように垂直軸１３を介して一体的に設けられており、一方、ラッチ部材出没機構Ｘは、室内外を問わず、操作部材６、１０を操作した側にしか開扉することができないように、内外の操作部材６、１０に設けられ、かつ、それぞれの回動操作に対応して回転する複数個の回転手段２０、２１と、錠ケース５に軸支され、かつ、後端部がこれらの回転手段２０、２１の先端カム部に当接すると共に、先端部２２ｂ、２３ｂが下部・上部回転ラッチ３ｂ、３ａの各係合後端部１６にそれぞれ係合する下方・上方ラッチロックアーム２２、２３とから成るラッチロック・ロック解除手段７を有し、またラッチ部材出没機構Ｘは、扉４を開扉した際にラッチバネ８のバネ力に抗して錠ケース５内に没入したラッチ部材３の状態を保持することができるように、閉扉時バネ部材３１のバネ力により摺接頭部３５が受け金具２に圧接するようにラッチ部材３に対して配設されたトリガー３２と、このトリガー３２に可動的に設けられ、かつ、開扉の際に該トリガー３２に連動して錠ケース内に引っ込んだラッチ部材３を係止するラッチ突出ストッパー３３とから成るラッチ没入保持手段９を有していることを特徴とする扉用錠前。
【請求項４】 請求項３に於いて、ラッチ没入保持手段９のトリガー３２の摺接頭部３５はイカ耳状に形成され、このイカ耳状の摺接頭部３５にラッチ突出ストッパー３３の一端部３３ａを支持する鉤状カム部３７が連設していることを特徴とする扉用錠前。
【請求項５】 請求項３に於いて、ラッチ没入保持手段９は、錠ケース５内に設けられた上下のトリガー３２と、これらのトリガーの進退動に連動して回転するように、一端部３３ａが各トリガー３２のカム部３７にそれぞれ支持され、かつ、中央部が枢軸３４を介して錠ケース５に軸支されていると共に、その他端部３３ｂが回転ラッチ３ｂ（３ａ）の係合突片１６ａにそれぞれ係合する上下のラッチ突出ストッパー３３とから成ることを特徴とする扉用錠前。
【請求項６】 上部回転ラッチ３ａと下部回転ラッチ３ｂから成るラッチ部材３と、内外の操作部材６Ａ、１０Ａを操作すると、ラッチ部材３の上部・下部回転ラッチ３ａ、３ｂの水平回転を個別的に許容し、かつ、錠ケース５に配設されたラッチ部材出没機構Ｘとを備えた扉用錠前であり、前記上部・下部回転ラッチ３ａ、３ｂは、係合先端部１５の垂直係合面１５ｂが互いに反対向きになるように垂直軸１３を介して一体的に設けられており、一方、ラッチ部材出没機構Ｘは、室内外を問わず、操作部材６Ａ、１０Ａを操作した向う側にしか開扉することができないように、内外の操作部材６Ａ、１０Ａに設けられ、かつ、それぞれの回動操作に対応して回転する複数個の回転手段２１Ａ、２０Ａと、錠ケース５に軸支され、かつ、後端部２２ａ、２３ａがこれらの回転手段２１Ａ、２０Ａの先端カム部に当接すると共に、先端部が下部・上部回転ラッチ３ｂ、３ａの各係合後端部１６にそれぞれ係合する下方・上方ラッチロックアーム２２Ａ、２３Ａとから成るラッチロック・ロック解除手段７Ａを有し、またラッチ部材出没機構Ｘは、扉４を開扉した際にラッチバネ８のバネ力に抗して錠ケース５内に没入したラッチ部材３の状態を保持することができるように、閉扉時バネ部材３１のバネ力により摺接頭部３５が受け金具２に圧接するようにラッチ部材３に対して配設されたトリガー３２と、このトリガー３２に可動的
に設けられ、かつ、開扉の際に該トリガー３２に連動して錠ケース内に引っ込んだラッチ部材３を係止するラッチ突出ストッパー３３とから成るラッチ没入保持手段９を有していることを特徴とする扉用錠前。
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は扉用錠前に関する。本発明は、特に建物の扉枠に対し、扉を室内側又は室外側のいずれにでも開くことができるように取付けた、いわゆるスイング方式の扉の場合に適合する。
【０００２】
【従来の技術】
一般に建物の扉枠に取付けられた扉は、室内側か又は室外側かいずれ一方へ開くことができるように取付けられている。具体的には建物内には幾つかの区画された部屋があり、各部屋の出入り口には、普通一般にラッチ部材（ラッチボルト）出没機構を有する扉が設けられている。この場合各部屋の扉は、居住者等の利便性を考慮し、操作者がレバーハンドルを現に操作する室内側にのみ開くようにするか、又は室外側にのみ開くように戸枠に取付けられている。つまり、普通一般に使用されているラッチ部材出没機構付き扉は、スイング方式ではない。ところで、後者のように扉を室外側に開いた時に、当該扉の側に居た人にぶつかる場合がある。このような場合、扉が打ち当たった人が家族や知人ならば特に問題はないが、他人であれば感情的なトラブルが発生する場合もあり得る。また「車椅子に乗った人」が扉を手前側に開いた時、当該扉が邪魔に成り、車椅子に乗ったまま出入りするのが困難な場合がしばしばある。
【０００３】
そこで、現在、不特定多数の人が出入りする場所、例えば健康ランド、各種トレーニング場等の室内の戸枠に取付けられる扉は、操作者側にのみ開くようにすることによって、上記トラブルの発生を未然に防ぐ工夫が要望されている。また「車椅子に乗った人」に優しい扉用錠前の出現が要望されている。と同時に、この種の扉用錠前にあっては、開扉した際にラッチ部材が錠ケースのフロント板から突出し、その結果、閉扉することができないというような不都合を解消することが要望されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は以上のような従来の要望点に鑑み、まず第１の目的は、扉を開けようとする場合に、操作部材を操作する操作者側にしか扉が開かないことである。また「車椅子に乗った人」の利便性を考え、扉を開けようとする場合に、操作部材を操作する側の向う側にしか扉が開かないことである。次に第２の目的は、開扉した際にラッチ部材が錠ケースのフロント板から突出し、その結果、閉扉することができないというような不都合を解消することができることである。さらに第３の目的は、各構成部材を合理的に組合わせることができることである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明の扉用錠前は、錠ケースに上部回転ラッチと下部回転ラッチから成るラッチ部材を設け、また錠ケース内にラッチロック・ロック解除手段とラッチ没入保持手段とを有するラッチ部材出没機構Ｘを設け、前記ラッチロック・ロック解除手段は、内外の操作部材に設けられ、かつ、それぞれの回動操作に対応して回転する複数個の回転手段と、錠ケースに軸支され、かつ、後端部がこれらの回転手段の先端カム部に当接すると共に、先端部が下部・上部回転ラッチの各係合後端部にそれぞれ係合する下方・上方ラッチロックアームとから成り、前記操作部材をそれぞれ操作すると、各操作部材に連動する前記下方・上方ラッチロックアームを介して上部・下部回転ラッチの水平回転を個別的に許容し、室内外を問わず、操作部材を操作した側或いは操作した側の向こう側にしか開扉することができないようにしたことを特徴とする。
【０００６】
また本発明の扉用錠前は、錠ケースに上部回転ラッチと下部回転ラッチから成るラッチ部材を設け、また錠ケース内にラッチロック・ロック解除手段とラッチ没入保持手段とを有するラッチ部材出没機構を設け、前記ラッチ没入保持手段は、扉を開扉した際にラッチバネのバネ力に抗して錠ケース内に没入したラッチ部材の状態を保持することができるように、閉扉時バネ部材のバネ力により摺接頭部が受け金具に圧接するようにラッチ部材に対して配設されたトリガーと、このトリガーに可動的に設けられ、かつ、開扉の際に該トリガーに連動して錠ケース内に引っ込んだラッチ部材を係止するラッチ突出ストッパーとから成ることを特徴とする。
【０００７】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す第１実施例により本発明の実施の形態を説明する。この第１実施例は、扉を手前側に引く場合に適している。まず、図１は扉枠１側の受け金具２にラッチ部材３が入込んでいる初期（閉扉）状態の概略説明図である。受け金具２は、周知のようにトロヨケ２ａと、このトロヨケ２ａに固着手段を介して一体に設けられるストライク２ｂとから成る。一方、扉４側には錠ケース５が取付けられ、該錠ケース５内には操作部材（ノブ、レバーハンドル）６、１０によって連動するラッチ部材出没機構Ｘが組込まれている。
【０００８】
本発明では、基本的にはこのラッチ部材出没機構Ｘを構成するラッチロック・ロック解除手段（回転ラッチの水平回転をストッパーしたり、そのストッパーを解除する構成部材の意味。）７と、扉４を開扉した際にラッチバネ８のバネ力に抗して錠ケース５内に没入したラッチ部材３の状態を保持するラッチ没入保持手段９（回転ラッチの没入状態を保持したり、その保持状態を解消する構成部材の意味。）とから成る。そこで、これらの手段７、９に直接関係がない各部材（例えば操作部材６を初期状態に復帰させるバネ、ラッチ部材３の進退動を案内するガイド等）については、具体的な説明を割愛する。
【０００９】
次に、ラッチ部材３、ラッチ受け１４等について説明する。錠ケース５には、普通一般の錠前と同様にフロント板１２から突出するラッチ部材が設けられているが、本発明のラッチ部材３は、向きの違う上下の回転ラッチ３ａ、３ｂが互いに重なり合うように接合し、かつ、垂直軸１３を介して一体的に設けられている。上部回転ラッチ３ａと下部回転ラッチ３ｂは１組でラッチ部材３を構成する。ラッチ部材３は、普通一般のラッチ部材と同様にラッチバネ８のバネ力に抗して後退する。そして、上部・下部回転ラッチ３ａ、３ｂは、垂直軸１３を中心にそれぞれ反対方向に水平回転可能である。
【００１０】
ここで本発明の第１実施例を理解するために、ラッチ部材出没機構Ｘによって規制されるラッチ部材について説明する。第１実施例では、扉４を開けようとして操作部材６、１０を操作した時、上部・下部回転ラッチ３ａ、３ｂのいずれか一方のラッチしかその規制（ロック）が解除されず、このため扉４は操作部材６、１０を操作する人がいる側にしか開扉しない。例えば図１を基準にした場合、操作部材６を押し下げた時に於いて、ラッチロック・ロック解除手段７は下部回転ラッチ３ｂのロックを解除するが、上部回転ラッチ３ａのロックはそのままである。したがって、扉４を手前側に引いた場合に下部回転ラッチ３ｂが回転するので、扉４は操作部材６を操作する者の方へ開扉するが、逆に扉４を向う側に押すと、上部回転ラッチ３ａは回転しないので、扉４は反対（向こう）側には回転しない。つまり、第１実施例では室内外を問わず、操作部材６、１０を操作した側にしか開扉することができないのである。
【００１１】
そこで、これを念頭にラッチ部材３及びラッチ部材３に対するラッチ部材出没機構Ｘについてさらに作用と共に詳しく説明する。なお、本発明に於いては、例えば上部回転ラッチ３ａを反転すると下部回転ラッチ３ｂになる。このように反転すると同一の形態になる各部材については、一方の部材のみ説明し、他方の部材については、便宜上同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【００１２】
図２は上部回転ラッチ３ａ及び下部回転ラッチ３ｂから成るラッチ部材３、ラッチ受け１４、それにラッチバネ８を示す。図３はラッチ部材３を平面から見た状態、図４はラッチ部材３を横から見た状態である。図５は要部の分解斜視図である。
【００１３】
前述したように上部回転ラッチ３ａと、これを反転した状態で一体的に組合わせられた下部回転ラッチ３ｂとは同一形態である。そこで、上部回転ラッチ３ａについて説明すると、１５は受け金具２と係脱する係合先端部で、この係合先端部１５は、普通一般のラッチと同様に受け金具２のストライク２ｂと摺接する斜め方向の摺接面１５ａと、受け金具２内に進入した時に該受け金具２に係止される垂直係合面１５ｂとを有する。１６は係合先端部１５の上端部から平面三角形状に延びた係合後端部で、この係合後端部１６の一辺の縁部には、上方に指向する山形の係合突片１６ａが形成されている。１５ｃは係合先端部１５の後端面で、この後端面１５ｃは前記垂直係合面１５ｂに対して直角に交差している。
【００１４】
１４は端面コ字型のラッチ受け１４である。このラッチ受け１４は図２を基準にすると、横向きの逆コ字型であり、上部回転ラッチ３ａと下部回転ラッチ３ｂとの組合わせによって生じた嵌合空間１７に丁度入り込み、かつ、ラッチバネ８の先端部を受け入れる。したがって、ラッチ受け１４の前方側に相当する垂直壁１４ａは上部回転ラッチ３ａ（及び下部回転ラッチ３ｂ）の後端面１５ｃに圧接する。ラッチ受け１４は、ラッチバネ８のバネ力により各回転ラッチ３ａ、３ｂを常態へと復帰させる機能及びラッチバネ８を支持する機能を有する。ラッチバネ８の後端部は、図１で示すように錠ケース５内の中央部に固定されたラッチバネバネ支持片１８に支持されている。
【００１５】
前述したラッチロック・ロック解除手段７は、内外の操作部材６、１０、内外の操作部材６、１０のそれぞれ回動に対応して回転する複数個の回転手段２０、２１、これらの回転手段２０、２１によってそれぞれ個別的に回転する上下のラッチロックアーム２３、２２とから構成されている。
【００１６】
そこで、図１を基準にこれらの各部材について説明すると、符号２０は内側のレバーハンドル６によって回転する駆動板としての第１回転手段である。この第１回転手段２０の取付け端部２０ａは、図６で示すように内側操作軸（例えば内側ハンドル軸）２４に固定的に取付けられ、一方、中途部が角度方向に２度折り曲げながら、その先端カム部２０ｂは下方ラッチロックアーム２２の後端部２２ａの背面に当接している。
【００１７】
一方、符号２１は外側レバーハンドル１０によって回転する駆動板としての第２回転手段である。この第２回転手段２１は、図６で示すように外側操作軸（例えば外側ハンドル軸）２５に固定的に取付けらたナスビ形状の駆動板２６と、この駆動板２６に後端部が可動ピン２７を介して連結され、かつ、先端部寄りの部位は固定軸２８に軸支された連動板２９とから成り、前記連動板２９の先端カム部２９ａは、上方ラッチロックアーム２３の後端部２３ａの背面に当接している
。
【００１８】
ところで、前記下方ラッチロックアーム２２と上方ラッチロックアーム２３とは、ラッチバネ８を基準にすると、錠ケース５内に対称的に配設され、下方ラッチロックアーム２２は下方枢支ピン３０に枢支されていると共に、その先端部２２ｂは下部回転ラッチ３ｂの係合突片１６ａに係合（下部回転ラッチ３ｂを係止）する。一方、上方ラッチロックアーム２３は、上方枢支ピン３０ａに枢支されていると共に、その先端部２３ｂは上部回転ラッチ３ａの係合突片１６ａに係合（上部回転ラッチ３ａを係止）する。
【００１９】
したがって、図６を基準にすると、上部回転ラッチ３ａは上方ラッチロックアーム２３に規制されている限り、扉４を向う側（ＯＵＴ）に押しても、反時計方向（矢印Ａ）に回転せず、一方、下部回転ラッチ３ｂは下方ラッチロックアーム２２に規制されている限り、扉４を手前側（ＩＮ）に引いても、時計方向（矢印Ｂ）に回転しない。つまり、操作部材を操作し、この操作部材に連動して回転するラッチロックアームから、そのロックが解消された側の回転ラッチのみが回転する。それ故に、閉扉状態では上部・下部回転ラッチ３ａ、３ｂは、いずれも回転せず、扉４をいわゆる空締まりにする。
【００２０】
また前述したラッチ没入保持手段９は、開扉した際に、ラッチ部材３が突出状態になるのを防止するために設けられている。すなわち、操作部材６を操作し、操作した手前側に扉４を開けようとすると、一方の回転ラッチ（例えば下部回転ラッチ３ｂ）だけが、開扉を許容するように水平回転する訳であるが、一旦開扉すると、水平回転しなかった他方の回転ラッチ（例えば上部部回転ラッチ３ａ）は、ラッチバネ８のバネ力により突出状態となり、これでは閉扉の際にその垂直係合面１５ｂが受け金具２に当たってしまう（図１４参照）。したがって、ラッチ部材３は、開扉した際には引っ込んだままの状態であることが必要である。そこで、開扉した際にラッチ部材３を引っ込んだままの状態にするのが
ラッチ没入保持手段７である。
【００２１】
このラッチ没入保持手段９は、図１で示すように錠ケース５内の前側に配設され、該錠ケース５のフロント板１２に案内されていると共に、上下のラッチロックアーム２３、２２の各先端部２３ｂ、２２ｂにそれぞれ可動的に設けられた上下の各部材で構成されている。そして、上下の各部材はそれぞれ同一形態であり、しかも上下のラッチロックアーム２３、２２と同様にラッチ部材３に対して対称的なので、便宜上、上方のラッチ没入保持手段７のみに符号を付して説明する。
【００２２】
しかして、上方のラッチ没入保持手段９は、錠ケース５内のバネ部材３１のバネ力により、常時フロント板１２から突出する方向に付勢され、かつ、錠ケース５内に設けられた作動子としてのトリガー３２と、このトリガー３２の進退動に連動して回転するように、一端部３３ａがトリガー３２のカム部に支持され、かつ、中央部が枢軸３４を介して錠ケース５に軸支されていると共に、その他端部３３ｂが上部回転ラッチ３ａの係合突片１６ａの斜面と係合するラッチ突出ストッパー３３とから構成されている。
【００２３】
そこで、図５を参照に前記トリガー３２の形状を説明すると、３５はフロント板１２に形成された水平孔３６に案内され、かつ、閉扉の際に受け金具２のストライク２ｂと摺接（かつ押される）する摺接頭部で、この摺接頭部３５は平面から見ると、イカの耳（三角）形状に形成されている。３７はこの摺接頭部３５の後端面に一体的に固定された鉤状のカム部で、このカム部３７のテーパ面に前述したラッチ突出ストッパー３３の一端部３３ａが摺動自在に支持されている。
【００２４】
上記構成に於いて、図１は扉枠１側の受け金具２にラッチ部材３が入込んでいる初期（閉扉）状態である。この時ラッチ没入保持手段９の上下のラッチ突出ストッパー３３、３３は、上部・下部回転ラッチ３ａ、３ｂの各係合突片１６ａ、１６ａから外れている。したがって、上部・下部回転ラッチ３ａ、３ｂは、ラッチバネ８のバネ力により受け金具２内に進入し、かつ、受け金具２に係止されている。また上部・下部回転ラッチ３ａ、３ｂは、上方・下方ラッチロックアーム２３、２２の先端部２３ａ、２２ａに係止され、前述したように扉４は空締まりになっている。但し、ラッチ部材３は回転は不可能であっても、後退（引っ込み）可能である。
【００２５】
図７は内側ハンドル６を操作した場合の状態である。この場合下方ラッチロックアーム２２は、内側ハンドル６と共に時計方向に回転する第１回転手段２０により、反時計方向へと回転し、その結果、その先端部２２ｂは下部回転ラッチ３ｂはから外れる。したがって、下部回転ラッチ３ｂのロックが解除されたので、内側ハンドル６を多少引くと、下部回転ラッチ３ｂは回転し始める。と同時にラッチ部材３は、図８で示すようにラッチバネ８のバネ力に抗して錠ケース５内に後退する。この時ラッチ没入保持手段９の上下のラッチ突出ストッパー３３、３３は、図９に示すような状態となる。すなわち、ラッチ部材３が後退すると、各ラッチ突出ストッパー３３の他端部３３ｂは、上部・下部回転ラッチ３ａ、３ｂの各係合突片１６ａの前側の斜面とそれぞれ係合可能な状態となる。
【００２６】
そこで、図１０で示すように扉４をさらに手前側（ＩＮ）に引くと、上下のトリガー３２は受け金具２から食み出してフロント板１２から突出し始めるので、上下のラッチ突出ストッパー３３は、それぞれトリガー３２のカム部３７で掬い上げられ、その結果、図１１で示すように上下のラッチ突出ストッパー３３は、対応する上部・下部回転ラッチ３ａ、３ｂの各係合突片１６ａ、１６ａに係合する。したがって、ラッチ部材３はラッチ没入保持手段９により引込んだ状態に保持される。この時下部回転ラッチ３ｂの向きは元の状態に戻る。またトリガー３２の摺接先端部３５は突出状態となっている。
【００２７】
一方、扉４を閉める場合には、トリガー３２の摺接先端部３５は受け金具２のストライク２ｂに摺接し、錠ケース５内へと押し込まれるので、前述とは逆の作動態様となり、上下のラッチ突出ストッパー３３は、対応する上部・下部回転ラッチ３ａ、３ｂの各係合突片１６ａ、１６ａから外れる。この時ラッチ部材３は図１で示すように受け金具２のトロヨケ２ａ内に入込む。
【００２８】
なお、上記作動態様は、外側の操作部材１０を操作した場合も同様である。すなわち、外側ハンドル１０を操作した場合，第２の回転手段２１を介して上方・下方ラッチロックアーム２３の先端部２３が上部回転ラッチ３ａの係合突片１６ａから外れ、以下同様である。
【００２９】
【実施例】
まず第１実施例に於いて、ラッチ部材出没機構Ｘのラッチロック・ロック解除手段７は、室内外を問わず、操作部材６、１０を操作した側にしか開扉することができないように、その複数個の回転手段２０、２１と、これらの回転手段２０、２１に連動する下方・上方ラッチロックアーム２２、２３が適宜に組合わせているが、これらの回転手段２０、２１と下方・上方ラッチロックアーム２２、２３との組合わせ如何によって、ラッチロック・ロック解除手段は、室内外を問わず、操作部材を操作した向う側にしか開扉することができないように構成することもできる。この場合扉用錠前は、第１実施例の主要部の構成をそのまま含み、ラッチロック・ロック解除手段は、いわば「扉を押すだけの機構」と言うことになる。
【００３０】
図１２及び図１３は、「扉を押すだけの機構」を有する扉用錠前（第２実施例）を示す。この第２実施例が第１実施例と主に異なる点は、回転手段２０Ａ、２１Ａが室内外の操作部材６Ａ、１０Ａの操作軸２４Ａ、２５Ａに対して逆に配設されていることである。
【００３１】
したがって、図１２を基準に説明すると、ラッチロック・ロック解除手段７Ａは、室内側の操作部材６Ａを回転操作（押し下げる意味。）すると、第２回転手段２１Ａの連動板２９Ａは固定軸２８Ａを支点に反時計方向に回転し、その結果、上方ラッチロックアーム２３Ａは時計方向へと回転し、上部回転ラッチ３ａは回転可能な状態となる。
【００３２】
一方、向う側に相当する室外側の操作部材１０Ａを回転操作すると、第１回転手段２０Ａが時計方向に回転し、その結果、下方ラッチロックアーム２２Ａは反時計方向へと回転し、下部回転ラッチ３ａは回転可能な状態となる。
【００３３】
したがって、今仮に「車椅子に乗っている人」が扉４Ａを開けようとする場合に於いて、扉４Ａを手前側に引いても開扉しない反面、扉４Ａを向う側に押すと開扉すると言う利点がある。
【００３４】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙するような効果がある。
（１）扉を開けようとする場合に、操作部材を操作する操作者側にしか扉が開かない。
（２）また扉を開けようとする場合に、操作部材を操作する側の向う側にしか扉が開かないので、「車椅子に乗った人」の利便性を図ることができる。
（３）開扉した際にラッチ部材が錠ケースのフロント板から突出し、その結果、
閉扉することができないというような不都合を解消することができる。
（４）各構成部材を合理的に組合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
図１乃至図１１は本発明の第１実施例である。図１２及び図１３は本発明の第２実施例である。
【図１】概略説明図。
【図２】ラッチ部材、ラッチ受け、ラッチバネの説明図。
【図３】ラッチ部材を上から見た平面図。
【図４】ラッチ部材を横から見た正面図。
【図５】主要部の分解斜視図。
【図６】ラッチ部材出没機構のロック・ロック解除手段を上から見た説明図。
【図７】図１を基準に、内側の操作部材を操作した場合の概略説明図。
【図８】扉を手前側に引き始めた時の上から見た説明図。
【図９】図８に於いて、ラッチ没入保持手段の状態を示す説明図。
【図１０】さらに扉を手前側に引いて開扉した時の上から見た説明図。
【図１１】図１０に於いて、ラッチ没入保持手段の状態を示す説明図。
【図１２】第２実施例の概略説明図。
【図１３】第２実施例のラッチ部材出没機構のロック・ロック解除手段を上から
見た説明図（図６と同様の説明図）。
【図１４】本発明の目的を説明するための概略説明図。
【符号の説明】
１…扉枠、２…受け金具、３…ラッチ部材、３ａ…上部回転ラッチ、３ｂ…下部回転ラッチ、Ｘ…ラッチ部材出没機構、４…扉、５…錠ケース、６、１０…操作部材、７…ロック・ロック解除手段、８…ラッチバネ、９…ラッチ没入保持手段、１１…ラッチバネ受け、１２…フロント板、１３…垂直軸、１４…ラッチ受け、１５…係合先端部、１５ｂ…垂直係合面、１６…係合後端部、１７…嵌合空間、２０…第１回転手段、２０ａ…取付け端部、２０ｂ…先端カム部、２１…第２回転手段、２２…下方ラッチロックアーム、２３…上方ラッチロックアーム、２２ａ、２３ａ…後端部、２２ｂ、２３ｂ…先端部、２４…内側操作軸、２５…外側操作軸、２６…駆動板、２７…可動ピン、２８…固定軸、２９…連動板、２９ａ…先端カム部、３０…下方枢支ピン、３０ａ…上方枢支ピン、３１…バネ部材、３２…トリガー、３３…ラッチ突出ストッパー、３４…枢軸、３５…摺接頭部、３７…カム部。
[Document name] Specification [Title of invention] Lock for door [Claims]
1. The lock case is provided with a latch member including an upper rotary latch and a lower rotary latch, and a latch member retracting mechanism X having a latch lock / unlocking means and a latch immersion holding means is provided in the lock case. The latch lock / unlock means are provided on the inner and outer operating members, and are provided with a plurality of rotating means that rotate in response to each rotation operation, and are pivotally supported by the lock case and the rear end portion thereof. The tip of the rotating means is in contact with the tip cam portion of the above, and the tip is composed of lower and upper latch lock arms that are engaged with the respective engaging rear ends of the lower and upper rotating latches. The upper and lower rotation latches are individually allowed to rotate horizontally via the lower and upper latch lock arms interlocked with each operating member, and the operating member is operated or the other side of the operating member regardless of whether it is indoors or outdoors. A door lock that is characterized by being able to open only to the door.
2. The lock case is provided with a latch member including an upper rotation latch and a lower rotation latch, and a latch member retracting mechanism having a latch lock / unlocking means and a latch immersion holding means is provided in the lock case. The immersion holding means has a sliding prefix by the spring force of the spring member when the door is closed so that the state of the latch member immersed in the lock case can be maintained against the spring force of the latch spring when the door is opened. A trigger arranged on the latch member so that the door is pressed against the receiving metal fitting, and a latch member movably provided on the trigger and retracted into the lock case in conjunction with the trigger when the door is opened. A door lock characterized by consisting of a latch protruding stopper that locks the door.
3. When the latch member 3 including the upper rotary latch 3a and the lower rotary latch 3b and the internal and external operating members 6 and 10 are operated, the horizontal rotation of the upper and lower rotary latches 3a and 3b of the latch member 3 is individually performed. The upper and lower rotary latches 3a and 3b are vertical engaging surfaces of the engaging tip portion 15, which is a door lock provided with a latch member retracting mechanism X arranged in the lock case 5. The latch member infestation mechanism X is integrally provided via the vertical shaft 13 so that the 15bs are oriented in opposite directions, while the latch member infestation mechanism X is opened only on the side where the operating members 6 and 10 are operated, regardless of whether indoors or outdoors. A plurality of rotating means 20, 21 which are provided on the inner and outer operating members 6 and 10 and rotate in response to the respective rotating operations, and are pivotally supported by the lock case 5 so that the door cannot be opened. Further, the rear end portion abuts on the tip cam portion of these rotating means 20 and 21, and the tip portions 22b and 23b are engaged with the lower and upper rotary latches 3b and 3a at the lower end portions 16 respectively. The lock case 5 has a latch lock / unlocking means 7 including upper latch lock arms 22 and 23, and the latch member retracting mechanism X resists the spring force of the latch spring 8 when the door 4 is opened. The lock prefix 35 is arranged with respect to the latch member 3 so as to be in pressure contact with the receiving metal fitting 2 by the spring force of the spring member 31 when the door is closed so that the state of the latch member 3 immersed therein can be maintained. Latch immersion including a trigger 32 and a latch protrusion stopper 33 that is movably provided on the trigger 32 and locks a latch member 3 that is interlocked with the trigger 32 and retracted into the lock case when the door is opened. A door lock characterized by having a holding means 9.
4. In claim 3, the sliding prefix 35 of the trigger 32 of the latch immersion holding means 9 is formed in the shape of a squid ear, and one end of the latch protruding stopper 33 is formed on the squid ear-shaped sliding prefix 35. A door lock characterized by a series of hook-shaped cam portions 37 supporting 33a.
5. In claim 3, the latch immersion holding means 9 has one end portion so as to rotate in conjunction with the upper and lower triggers 32 provided in the lock case 5 and the advance / retreat of these triggers. 33a is supported by the cam portion 37 of each trigger 32, the central portion is pivotally supported by the lock case 5 via the pivot shaft 34, and the other end portion 33b is the engaging protrusion of the rotary latch 3b (3a). A door lock comprising upper and lower latch protrusion stoppers 33 that engage with each piece 16a.
6. When the latch member 3 including the upper rotary latch 3a and the lower rotary latch 3b and the internal and external operating members 6A and 10A are operated, the horizontal rotation of the upper and lower rotary latches 3a and 3b of the latch member 3 is individually performed. The upper and lower rotary latches 3a and 3b are vertical engaging surfaces of the engaging tip portion 15, which is a door lock provided with a latch member retracting mechanism X arranged in the lock case 5. The latch member infestation mechanism X is integrally provided via the vertical shaft 13 so that the 15bs are oriented in opposite directions, while the latch member infestation mechanism X is opened only on the opposite side of the operation members 6A and 10A regardless of whether indoors or outdoors. A plurality of rotating means 21A and 20A, which are provided on the internal and external operating members 6A and 10A so as not to be doord and rotate in response to the respective rotating operations, and are pivotally supported by the lock case 5. Further, the rear end portions 22a and 23a abut on the tip cam portions of these rotating means 21A and 20A, and the tip portion engages with the lower and upper rotary latches 3b and 3a at the lower end portions 16 respectively. The lock case 5 has a latch lock / unlocking means 7A including upper latch lock arms 22A and 23A, and the latch member retracting mechanism X resists the spring force of the latch spring 8 when the door 4 is opened. The lock prefix 35 is arranged with respect to the latch member 3 so as to be in pressure contact with the receiving metal fitting 2 by the spring force of the spring member 31 when the door is closed so that the state of the latch member 3 immersed therein can be maintained. Latch immersion including a trigger 32 and a latch protrusion stopper 33 that is movably provided on the trigger 32 and locks a latch member 3 that is interlocked with the trigger 32 and retracted into the lock case when the door is opened. A door lock characterized by having a holding means 9.
Description: TECHNICAL FIELD [Detailed description of the invention]
[0001]
[Technical field to which the invention belongs]
The present invention relates to a door lock. The present invention is particularly suitable for a so-called swing type door, which is attached to a door frame of a building so that the door can be opened either indoors or outdoors.
0002.
[Conventional technology]
Generally, a door attached to a door frame of a building is attached so that it can be opened to either the indoor side or the outdoor side. Specifically, there are several compartmentalized rooms in the building, and the doorway of each room is usually provided with a door having a latch member (latch bolt) retracting mechanism. In this case, the door of each room is attached to the door frame so that it opens only to the indoor side where the operator actually operates the lever handle, or opens only to the outdoor side, in consideration of convenience for residents and the like. ing. That is, the door with a latch member infestation mechanism, which is generally used, is not a swing type. By the way, when the door is opened to the outside as in the latter case, it may hit a person who is on the side of the door. In such a case, if the person who hit the door is a family member or an acquaintance, there is no particular problem, but if it is another person, emotional trouble may occur. Also, when a "wheelchair-riding person" opens the door toward you, the door often gets in the way and it is often difficult to get in and out while in a wheelchair.
0003
Therefore, at present, the doors attached to the door frames of indoors such as health lands and various training areas where an unspecified number of people enter and exit are opened only to the operator side, thereby causing the above troubles. There is a demand for measures to prevent it. There is also a demand for the emergence of door locks that are friendly to "wheelchair users." At the same time, in this type of door lock, it is required to eliminate the inconvenience that the latch member protrudes from the front plate of the lock case when the door is opened, and as a result, the door cannot be closed. There is.
0004
[Problems to be Solved by the Invention]
In view of the above conventional requirements, the first object of the present invention is to open the door only to the operator who operates the operating member when the door is to be opened. Also, considering the convenience of "a person in a wheelchair", when trying to open the door, the door is opened only on the side opposite to the side that operates the operating member. Next, the second object is to be able to eliminate the inconvenience that the latch member protrudes from the front plate of the lock case when the door is opened, and as a result, the door cannot be closed. A third object is to be able to rationally combine the components.
0005
[Means for solving problems]
In the door lock of the present invention, the lock case is provided with a latch member including an upper rotation latch and a lower rotation latch, and a latch member retracting mechanism X having a latch lock / unlocking means and a latch immersion holding means is provided in the lock case. The latch lock / unlock means is provided on the inner and outer operating members, and is pivotally supported by a plurality of rotating means that rotate in response to each rotation operation and a lock case, and at the rear end. The portion is in contact with the tip cam portion of these rotating means, and the tip portion is composed of a lower and upper latch lock arm that engages with each engaging rear end portion of the lower and upper rotating latches, respectively. When operated, the upper and lower rotation latches are individually allowed to rotate horizontally via the lower and upper latch lock arms interlocked with each operating member, and the operating member is operated or operated regardless of whether it is indoors or outdoors. The feature is that the door can only be opened on the other side of the door.
0006
Further, the door lock of the present invention is provided with a latch member including an upper rotation latch and a lower rotation latch in the lock case, and a latch member withdrawal mechanism having a latch lock / unlock means and a latch immersion holding means in the lock case. The latch immersion holding means is provided so that the state of the latch member immersed in the lock case can be maintained against the spring force of the latch spring when the door is opened, so that the spring force of the spring member when the door is closed can be maintained. A trigger is arranged on the latch member so that the sliding prefix is pressed against the receiving metal fitting, and the trigger is movably provided in the lock case in conjunction with the trigger when the door is opened. It is characterized by comprising a latch protrusion stopper that locks a retracted latch member.
0007
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the first embodiment shown in the drawings. This first embodiment is suitable for pulling the door toward you. First, FIG. 1 is a schematic explanatory view of an initial (door closed) state in which the latch member 3 is inserted into the receiving metal fitting 2 on the door frame 1 side. As is well known, the receiving metal fitting 2 includes a troyoke 2a and a strike 2b integrally provided on the troyoke 2a via a fixing means. On the other hand, a lock case 5 is attached to the door 4 side, and a latch member infestation mechanism X interlocked by operating members (knobs, lever handles) 6 and 10 is incorporated in the lock case 5.
0008
In the present invention, basically, the latch lock / unlocking means (meaning a component member that stops the horizontal rotation of the rotary latch and releases the stopper) 7 and the door 4 that constitute the latch member infestation mechanism X. Latch immersion holding means 9 for holding the state of the latch member 3 immersed in the lock case 5 against the spring force of the latch spring 8 when the door is opened Meaning of constituent members to be eliminated.). Therefore, specific explanations will be omitted for each member (for example, a spring for returning the operating member 6 to the initial state, a guide for guiding the advance / retreat of the latch member 3, etc.) which are not directly related to these means 7 and 9. ..
0009
Next, the latch member 3, the latch receiver 14, and the like will be described. The lock case 5 is provided with a latch member protruding from the front plate 12 in the same manner as a general lock, but in the latch member 3 of the present invention, the upper and lower rotary latches 3a and 3b having different orientations overlap each other. And is integrally provided via the vertical axis 13. The upper rotary latch 3a and the lower rotary latch 3b form a latch member 3 as a set. The latch member 3 retracts against the spring force of the latch spring 8 in the same manner as a general latch member. The upper and lower rotation latches 3a and 3b can rotate horizontally about the vertical axis 13 in opposite directions.
0010
Here, in order to understand the first embodiment of the present invention, the latch member regulated by the latch member infestation mechanism X will be described. In the first embodiment, when the operating members 6 and 10 are operated to open the door 4, only one of the upper and lower rotary latches 3a and 3b is unlocked, and therefore the door is locked. 4 opens the door only on the side where the operating members 6 and 10 are located. For example, when FIG. 1 is used as a reference, when the operating member 6 is pushed down, the latch lock / unlock means 7 unlocks the lower rotary latch 3b, but the lock of the upper rotary latch 3a remains the same. Therefore, when the door 4 is pulled toward the front side, the lower rotation latch 3b rotates, so that the door 4 opens toward the person who operates the operating member 6, but conversely, when the door 4 is pushed toward the opposite side, the upper part is opened. Since the rotary latch 3a does not rotate, the door 4 does not rotate to the opposite (opposite) side. That is, in the first embodiment, the door can be opened only on the side where the operating members 6 and 10 are operated, regardless of whether the door is indoors or outdoors.
0011
Therefore, with this in mind, the latch member 3 and the latch member infestation mechanism X with respect to the latch member 3 will be described in more detail together with the operation. In the present invention, for example, when the upper rotary latch 3a is inverted, the lower rotary latch 3b is obtained. For each member having the same form when inverted in this way, only one member will be described, and the other member will be designated by the same reference numerals for convenience, and duplicate description will be omitted.
0012
FIG. 2 shows a latch member 3 including an upper rotary latch 3a and a lower rotary latch 3b, a latch receiver 14, and a latch spring 8. FIG. 3 shows a state in which the latch member 3 is viewed from a plane, and FIG. 4 shows a state in which the latch member 3 is viewed from the side. FIG. 5 is an exploded perspective view of the main part.
0013
As described above, the upper rotary latch 3a and the lower rotary latch 3b integrally assembled in an inverted state thereof have the same form. Therefore, the upper rotary latch 3a will be described. Reference numeral 15 denotes an engaging tip portion that engages and disengages with the receiving metal fitting 2. It has a sliding contact surface 15a in the direction and a vertical engaging surface 15b that is locked to the receiving metal fitting 2 when it enters the receiving metal fitting 2. Reference numeral 16 denotes an engaging rear end portion extending in a plane triangular shape from the upper end portion of the engaging tip portion 15, and a chevron-shaped engaging projecting piece 16a pointing upward is provided at the edge of one side of the engaging rear end portion 16. Is formed. Reference numeral 15c is a rear end surface of the engaging tip portion 15, and the rear end surface 15c intersects the vertical engaging surface 15b at a right angle.
0014.
Reference numeral 14 denotes an end face U-shaped latch receiver 14. The latch receiver 14 has an inverted U shape in the horizontal direction with reference to FIG. 2, and has just entered the fitting space 17 created by the combination of the upper rotary latch 3a and the lower rotary latch 3b, and the latch spring 8 Accept the tip. Therefore, the vertical wall 14a corresponding to the front side of the latch receiver 14 is pressed against the rear end surface 15c of the upper rotary latch 3a (and the lower rotary latch 3b). The latch receiver 14 has a function of returning each of the rotary latches 3a and 3b to the normal state by the spring force of the latch spring 8 and a function of supporting the latch spring 8. The rear end portion of the latch spring 8 is supported by the latch spring spring support piece 18 fixed to the central portion in the lock case 5 as shown in FIG.
0015.
The latch lock / unlocking means 7 described above includes a plurality of rotating means 20, 21 that rotate in response to rotation of the inner / outer operating members 6, 10 and the inner / outer operating members 6, 10 respectively, and these rotating means 20. , 21 are individually rotated by the upper and lower latch lock arms 23 and 22, respectively.
0016.
Therefore, when each of these members will be described with reference to FIG. 1, reference numeral 20 is a first rotating means as a drive plate rotated by the inner lever handle 6. The mounting end 20a of the first rotating means 20 is fixedly mounted to the inner operating shaft (for example, the inner handle shaft) 24 as shown in FIG. 6, while the middle portion is bent twice in the angular direction. The tip cam portion 20b is in contact with the back surface of the rear end portion 22a of the lower latch lock arm 22.
[0017]
On the other hand, reference numeral 21 is a second rotating means as a drive plate rotated by the outer lever handle 10. As shown in FIG. 6, the second rotating means 21 has a camel-shaped drive plate 26 fixedly attached to an outer operation shaft (for example, an outer handle shaft) 25, and a movable pin at the rear end of the drive plate 26. The portion connected via 27 and near the tip portion is composed of an interlocking plate 29 pivotally supported by the fixed shaft 28, and the tip cam portion 29a of the interlocking plate 29 is the rear end portion of the upper latch lock arm 23. It is in contact with the back surface of 23a.
0018
By the way, the lower latch lock arm 22 and the upper latch lock arm 23 are symmetrically arranged in the lock case 5 with reference to the latch spring 8, and the lower latch lock arm 22 is pivotally supported by the lower pivot pin 30. At the same time, the tip portion 22b engages with the engaging projection piece 16a of the lower rotary latch 3b (locks the lower rotary latch 3b). On the other hand, the upper latch lock arm 23 is pivotally supported by the upper pivot pin 30a, and its tip portion 23b engages with the engaging projection piece 16a of the upper rotation latch 3a (locks the upper rotation latch 3a). ..
0019
Therefore, based on FIG. 6, as long as the upper rotary latch 3a is restricted by the upper latch lock arm 23, even if the door 4 is pushed to the opposite side (OUT), it does not rotate counterclockwise (arrow A), while the upper rotary latch 3a does not rotate in the counterclockwise direction (arrow A). As long as the lower latch lock arm 22 regulates the lower rotary latch 3b, the lower rotary latch 3b does not rotate clockwise (arrow B) even if the door 4 is pulled toward the front side (IN). That is, only the rotary latch on the side where the lock is released rotates from the latch lock arm that operates the operating member and rotates in conjunction with the operating member. Therefore, in the closed state, the upper and lower rotary latches 3a and 3b do not rotate, and the door 4 is so-called empty-tightened.
0020
Further, the above-mentioned latch immersion holding means 9 is provided to prevent the latch member 3 from being in a protruding state when the door is opened. That is, when the operating member 6 is operated and the door 4 is to be opened on the front side of the operation, only one of the rotary latches (for example, the lower rotary latch 3b) rotates horizontally so as to allow the door to be opened. Once the door is opened, the other rotary latch (for example, the upper rotary latch 3a) that has not rotated horizontally becomes a protruding state due to the spring force of the latch spring 8, and the vertical engaging surface 15b thereof is a receiving metal fitting when the door is closed. It hits 2 (see FIG. 14). Therefore, the latch member 3 needs to be in a retracted state when the door is opened. Therefore, the latch immersion holding means 7 keeps the latch member 3 in the retracted state when the door is opened.
0021.
As shown in FIG. 1, the latch immersion holding means 9 is arranged on the front side in the lock case 5, is guided by the front plate 12 of the lock case 5, and is each of the upper and lower latch lock arms 23 and 22. It is composed of upper and lower members movably provided on the tip portions 23b and 22b, respectively. Since the upper and lower members have the same shape and are symmetrical with respect to the latch member 3 like the upper and lower latch lock arms 23 and 22, only the upper latch immersion holding means 7 is designated for convenience. I will explain.
0022.
Thus, the upper latch immersion holding means 9 is always urged in the direction of protruding from the front plate 12 by the spring force of the spring member 31 in the lock case 5, and the actuator is provided in the lock case 5. One end 33a is supported by the cam portion of the trigger 32, and the central portion is pivotally supported by the lock case 5 via the pivot 34 so as to rotate in conjunction with the advance / retreat of the trigger 32. The other end 33b is composed of a latch protruding stopper 33 that engages with the slope of the engaging projecting piece 16a of the upper rotary latch 3a.
[0023]
Therefore, when the shape of the trigger 32 is described with reference to FIG. 5, the 35 is guided by the horizontal hole 36 formed in the front plate 12, and is slidably contacted (and pressed) with the strike 2b of the receiving metal fitting 2 when the door is closed. The sliding prefix 35 is formed in the shape of a squid ear (triangular) when viewed from a plane. Reference numeral 37 denotes a hook-shaped cam portion integrally fixed to the rear end surface of the sliding prefix 35, and one end portion 33a of the latch protrusion stopper 33 described above is slidably supported on the tapered surface of the cam portion 37. There is.
0024
In the above configuration, FIG. 1 shows an initial (door closed) state in which the latch member 3 is inserted into the receiving metal fitting 2 on the door frame 1 side. At this time, the upper and lower latch protrusion stoppers 33 and 33 of the latch immersion holding means 9 are disengaged from the engaging projecting pieces 16a and 16a of the upper and lower rotary latches 3a and 3b. Therefore, the upper / lower rotary latches 3a and 3b enter the receiving metal fitting 2 by the spring force of the latch spring 8 and are locked to the receiving metal fitting 2. Further, the upper / lower rotary latches 3a and 3b are locked to the tip portions 23a and 22a of the upper / lower latch lock arms 23 and 22, and the door 4 is empty-tightened as described above. However, the latch member 3 can be retracted (retracted) even if it cannot rotate.
0025
FIG. 7 shows a state when the inner handle 6 is operated. In this case, the lower latch lock arm 22 is rotated counterclockwise by the first rotating means 20 that rotates clockwise together with the inner handle 6, and as a result, the tip portion 22b thereof is disengaged from the lower rotating latch 3b. Therefore, since the lower rotary latch 3b is unlocked, the lower rotary latch 3b starts to rotate when the inner handle 6 is pulled slightly. At the same time, the latch member 3 retracts into the lock case 5 against the spring force of the latch spring 8 as shown in FIG. At this time, the upper and lower latch protrusion stoppers 33, 33 of the latch immersion holding means 9 are in the state as shown in FIG. That is, when the latch member 3 retracts, the other end 33b of each latch protrusion stopper 33 is in a state of being able to engage with the front slopes of the engaging projecting pieces 16a of the upper and lower rotating latches 3a and 3b, respectively.
0026
Therefore, when the door 4 is further pulled toward the front side (IN) as shown in FIG. 10, the upper and lower triggers 32 protrude from the receiving metal fitting 2 and start to protrude from the front plate 12, so that the upper and lower latch protruding stoppers 33 are Each is scooped up by the cam portion 37 of the trigger 32, and as a result, as shown in FIG. 11, the upper and lower latch protrusion stoppers 33 are engaged with the engaging protrusions 16a and 16a of the corresponding upper and lower rotary latches 3a and 3b. It fits. Therefore, the latch member 3 is held in a retracted state by the latch immersion holding means 9. At this time, the orientation of the lower rotary latch 3b returns to the original state. Further, the sliding contact tip portion 35 of the trigger 32 is in a protruding state.
[0027]
On the other hand, when the door 4 is closed, the sliding contact tip 35 of the trigger 32 slides into the strike 2b of the receiving metal fitting 2 and is pushed into the lock case 5. The latch protrusion stopper 33 is disengaged from the engaging projecting pieces 16a and 16a of the corresponding upper and lower rotary latches 3a and 3b. At this time, the latch member 3 enters the troyoke 2a of the receiving metal fitting 2 as shown in FIG.
[0028]
The operation mode is the same when the outer operating member 10 is operated. That is, when the outer handle 10 is operated, the tip portion 23 of the upper / lower latch lock arm 23 is disengaged from the engaging protrusion 16a of the upper rotary latch 3a via the second rotating means 21, and so on.
[0029]
【Example】
First, in the first embodiment, the latch lock / unlock means 7 of the latch member infestation mechanism X can be opened only to the side on which the operation members 6 and 10 are operated, regardless of whether it is indoors or outdoors. The plurality of rotating means 20 and 21 and the lower and upper latch lock arms 22 and 23 interlocking with the rotating means 20 and 21 are appropriately combined, but these rotating means 20 and 21 and the lower and upper levers 20 and 21 are appropriately combined. Depending on the combination with the latch lock arms 22 and 23, the latch lock / unlock means can be configured so that the door can be opened only on the opposite side where the operating member is operated, regardless of whether it is indoors or outdoors. In this case, the lock for the door includes the configuration of the main part of the first embodiment as it is, and the latch lock / unlock means is, so to speak, a "mechanism that only pushes the door".
[0030]
12 and 13 show a door lock (second embodiment) having a "mechanism for pushing the door". The main difference between the second embodiment and the first embodiment is that the rotating means 20A and 21A are arranged in reverse with respect to the operating shafts 24A and 25A of the indoor and outdoor operating members 6A and 10A. ..
0031
Therefore, to explain with reference to FIG. 12, when the latch lock / unlock means 7A rotates (means pushes down) the operation member 6A on the indoor side, the interlocking plate 29A of the second rotation means 21A uses the fixed shaft 28A as a fulcrum. As a result, the upper latch lock arm 23A rotates clockwise, and the upper rotary latch 3a becomes rotatable.
[0032]
On the other hand, when the outdoor side operating member 10A corresponding to the opposite side is rotated, the first rotating means 20A rotates clockwise, and as a result, the lower latch lock arm 22A rotates counterclockwise, and the lower rotating latch 3a Is in a rotatable state.
0033
Therefore, if a "wheelchair-riding person" tries to open the door 4A, it will not open even if the door 4A is pulled toward you, but it will open if the door 4A is pushed toward the other side. There are advantages.
0034
【Effect of the invention】
As is clear from the above description, the present invention has the following effects.
(1) When trying to open the door, the door opens only to the operator who operates the operating member.
(2) Further, when the door is to be opened, the door is opened only on the opposite side of the operating member, so that the convenience of "a person in a wheelchair" can be improved.
(3) When the door is opened, the latch member protrudes from the front plate of the lock case, and as a result,
It is possible to eliminate the inconvenience of not being able to close the door.
(4) Each component can be rationally combined.
[Simple explanation of drawings]
1 to 11 are first embodiments of the present invention. 12 and 13 are the second embodiment of the present invention.
FIG. 1 is a schematic explanatory view.
FIG. 2 is an explanatory view of a latch member, a latch receiver, and a latch spring.
FIG. 3 is a plan view of the latch member as viewed from above.
FIG. 4 is a front view of the latch member as viewed from the side.
FIG. 5 is an exploded perspective view of a main part.
FIG. 6 is an explanatory view of a locking / unlocking means of a latch member infestation mechanism as viewed from above.
FIG. 7 is a schematic explanatory view when the inner operating member is operated with reference to FIG.
FIG. 8 is an explanatory view seen from above when the door is started to be pulled toward the front side.
9 is an explanatory view showing a state of the latch immersion holding means in FIG. 8. FIG.
FIG. 10 is an explanatory view seen from above when the door is further pulled toward the front side to open the door.
11 is an explanatory view showing a state of the latch immersion holding means in FIG. 10. FIG.
FIG. 12 is a schematic explanatory view of a second embodiment.
FIG. 13 is an explanatory view (similar to FIG. 6) of the locking / unlocking means of the latch member infestation mechanism of the second embodiment as viewed from above.
FIG. 14 is a schematic explanatory view for explaining an object of the present invention.
[Explanation of symbols]
1 ... Door frame, 2 ... Receiving metal fittings, 3 ... Latch member, 3a ... Upper rotation latch, 3b ... Lower rotation latch, X ... Latch member haunting mechanism, 4 ... Door, 5 ... Lock case, 6, 10 ... Operation member, 7 ... Lock / unlock means, 8 ... Latch spring, 9 ... Latch immersion holding means, 11 ... Latch spring receiver, 12 ... Front plate, 13 ... Vertical axis, 14 ... Latch receiver, 15 ... Engagement tip, 15b ... Vertical engagement Face-to-face, 16 ... Engagement rear end, 17 ... Fitting space, 20 ... First rotating means, 20a ... Mounting end, 20b ... Tip cam, 21 ... Second rotating means, 22 ... Lower latch lock arm, 23 ... Upper latch lock arm, 22a, 23a ... Rear end, 22b, 23b ... Tip, 24 ... Inner operation shaft, 25 ... Outer operation shaft, 26 ... Drive plate, 27 ... Movable pin, 28 ... Fixed shaft, 29 ... Interlocking plate, 29a ... Tip cam, 30 ... Lower pivot pin, 30a ... Upper pivot pin, 31 ... Spring member, 32 ... Trigger, 33 ... Latch protrusion stopper, 34 ... Axis, 35 ... Sliding prefix, 37 … Cam part.