JP2000053985A - アルカリ土類金属のアルキル―フェニル―スルホネ―ト混合物、潤滑油用添加剤としてのその用途、および製造方法 - Google Patents
アルカリ土類金属のアルキル―フェニル―スルホネ―ト混合物、潤滑油用添加剤としてのその用途、および製造方法Info
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Abstract
3日間放置しても被膜が形成されない、アルカリ土類金
属のアルキルフェニルスルホネート混合物を提供する。 【解決手段】 下記化合物からなるアルカリ土類金属の
アルキルフェニルスルホネート混合物:(a)直鎖のモ
ノアルキルフェニルスルホネートであって、該直鎖のモ
ノアルキル置換基が14〜40個の炭素原子を含み、そ
して直鎖アルキル鎖の1または2位に固定されたフェニ
ルスルホネート基のモル%が10〜25%の間にある直
鎖モノアルキルフェニルスルホネートを20〜70%、
及び(b)分枝鎖のモノアルキルフェニルスルホネート
であって、該分枝鎖のモノアルキル置換基が14〜18
個の炭素原子を含む分枝鎖モノアルキルフェニルスルホ
ネートを30〜80%。
Description
のアルキルフェニルスルホネート混合物、該アルキルフ
ェニルスルホネート混合物からなる潤滑油清浄分散剤、
該アルキルフェニルスルホネート混合物を含む潤滑油、
および該混合物の製造方法に関するものである。
ル炭化水素のスルホン化により得られるスルホン酸と過
剰のアルカリ土類塩基とから、弱いあるいは強い超アル
カリ性スルホネートを製造する方法が知られている。
ル炭化水素は、種々のアリール炭化水素、特に芳香族と
下記の二種類の異なるオレフィンとのフリーデル−クラ
フツ反応によるアルキル化によって得られる: ・プロピレンをオリゴ重合してC15〜C42の炭化水素に
することにより得られた分枝鎖のオレフィン、特にプロ
ピレンテトラポリマーを二量化したC24のオレフィン、
および ・エチレンをオリゴ重合してC14〜C40の炭化水素にす
ることにより得られた直鎖のオレフィン。
オレフィンによるアルキル化によって得られた炭化水素
から誘導されるならば、塩として固定されていないアル
カリ土類塩基の媒体中における良好な分散を得ることは
容易である。アルキル化が直鎖オレフィンによって行わ
れたならば難しい。特に、アルキルアリール炭化水素が
高い割合で直鎖アルキル鎖の1および2位にアリール置
換基を有することになるアリール炭化水素のアルキル化
では、開放した大気中で被膜が形成されるために、困難
である。
率でスルホネートを含有する場合、すなわち低塩基価
(3〜60の間)で、よって低含量の遊離石灰および無
含量の二酸化炭素とカーボネートに相当する場合に顕著
である。事実、ベンゼンもしくは他の芳香族又はアリー
ル炭化水素によるアルキル化反応の際には、25モル%
のアルキルアリール炭化水素が直鎖アルキル鎖の1およ
び2位にアリール置換基を有することになる。
0号公報に記載されている方法によって合成すると、直
鎖アルキル鎖の1または2位にアリール基を有するこの
高い比率のアルキルアリール炭化水素は、表面に「被
膜」が形成されるような吸湿性を示すスルホネートを結
果として与える。この「被膜」のために、この生成物は
潤滑油用添加剤として認められなくなる。
ネートを試験的に10重量%の割合で標準潤滑油に加え
て貯蔵すると、通常この被膜の形成とともに、極めて遅
い濾過速度、高い粘度、少ないカルシウムの取り込み、
錆防止性の悪化、および望ましくない濁りの発生、ある
いは沈降すら生じる。
って直鎖アルキル鎖の炭素原子上のアリール基の位置に
よって異なる種々の異性体をそれぞれ同定し、そしてこ
れら種々の異性体から得られた対応するアルカリ土類金
属のアルキルアリールスルホネートの性質における各々
の影響を調べた。
または2位にアリール置換基を有するベンゼン以外のア
リール炭化水素のモル%が0〜13%の間、好ましくは
5〜11%の間、そしてより好ましくは7〜10%の間
にある限りは、前述の欠点を克服できることを見い出し
た。本出願人によるフランス特許出願第9502,70
9号(1995年3月8日出願)公報は、この発見を主
題としている。
ゼンであるときには、たとえ炭化水素を非常に長鎖の直
鎖モノオレフィンでアルキル化して、直鎖アルキル鎖の
1または2位にアリール置換基を有するアリール炭化水
素のモル%を0〜13%の間、好ましくは5〜11%の
間、そしてより好ましくは7〜10%の間にしたとして
も、これまでこの芳香族炭化水素の使用による被膜の形
成を防ぐことができなかったために、満足のいく結果を
得ることに成功していなかった。
は、下記化合物からなる超アルカリ性のアルカリ土類金
属のアルキルアリールスルホネート混合物を用いること
により、前記欠点を克服できることを見い出した: (a)直鎖のモノアルキルフェニルスルホネートであっ
て、該直鎖のアルキル鎖が14〜40個の炭素原子を含
み、そしてアルカリ土類金属のフェニルスルホネート基
が0〜13モル%の間で直鎖アルキル鎖の1または2位
に固定されている直鎖モノアルキルフェニルスルホネー
トを50〜85%、および(b)下記化合物から選ばれ
る重質アルキルアリールスルホネートを15〜50%: (i)両アルキル置換基が直鎖アルキル鎖であって、炭
素原子の総数が16〜40個であるジアルキルアリール
スルホネート、または(ii)アルキル置換基または置換
基類が分枝鎖であって、炭素原子の総数が15〜48で
あるモノ又はポリアルキルアリールスルホネート。
物は、直鎖アルキル鎖の1または2位に固定されたアル
カリ土類金属のフェニルスルホネート基を最大で10モ
ル%有する。この混合物を口の開いた瓶に入れて室温で
3日間貯蔵しても被膜は形成されなかった。この混合物
は、良好なカルシウムの取り込み、低粘度、十分な溶解
度、および優れた性能を示す。本出願人によるフランス
特許出願第9610,833号(1996年9月5日出
願)公報は、この発見を主題としている。
ェニルスルホネートは13%以下で1または2位に結合
を有する。1または2位におけるそのような低レベルの
結合は、段階的なHF触媒アルキル化反応(連続する二
つの反応器:第一の反応器には少量モル過剰のベンゼ
ン、そして第二の反応器には多量モル過剰のベンゼン)
を利用することにより可能となるが、一つの反応器しか
使用できなければ実現しない。
く、口の開いた瓶に入れて室温で3日間貯蔵しても被膜
が形成されない、アルカリ土類金属のアルキルフェニル
スルホネート混合物を提供することを課題とする。
〜70重量%の直鎖のモノアルキルフェニルスルホネー
トおよび30〜80重量%の分枝鎖のモノアルキルフェ
ニルスルホネートからなることを特徴とする。この本発
明の混合物は潤滑油用の清浄分散剤として有用である。
この混合物の塩基価は、好ましくは3〜60の間、より
好ましくは10〜40の間にある。
の直鎖モノアルキル置換基は、14〜40個の炭素原
子、好ましくは20〜24個の炭素原子を含む。直鎖ア
ルキル鎖の1または2位に固定されたフェニルスルホネ
ート基のモル%は、10〜25%の間、好ましくは13
〜20%の間にある。
トの分枝鎖モノアルキル置換基は、14〜18個の炭素
原子を含む。出発アルキレートの分子量は低く、300
以下である。好ましくは、分枝鎖のモノアルキルフェニ
ルスルホネートはプロピレンのポリマーから誘導され
る。
スルホネート混合物を製造する方法の一つは、対応する
直鎖のモノアルキルアリールと分枝鎖のモノアルキルフ
ェニルを混合すること、モノアルキルアリール混合物を
スルホン化すること、そして得られたスルホン酸を過剰
のアルカリ土類塩基と反応させることにある。
スルホネート混合物を製造する別の方法は、アルキルア
リールスルホン酸をそれぞれ別個に合成すること、それ
らを混合すること、そしてそれらを過剰の塩基と反応さ
せることにある。
スルホネート混合物を製造する第三の方法は、混合物の
構成成分となるアルキルアリールスルホネートをそれぞ
れ別個に合成すること、そしてそれらを必要な割合で混
合することにある。
ルカリ土類金属のアルキルフェニルスルホネート混合
物、潤滑油用清浄分散剤としてのその用途、および該混
合物の製造方法を包含するものである。本発明を更に詳
細に述べる前に、以下の用語について定義する。
の用語は、逆に特に言及しない限りは以下の意味であ
る。
は、1つの、そして1個のみのアルキル基が結合したフ
ェニルスルホネートを意味する。「アルカリ土類金属」
は、カルシウム、バリウム、マグネシウム、およびスト
ロンチウムを意味する。
れたフェニルスルホネート基のモル%」は、直鎖アルキ
ル鎖の第1位および第2位に固定された全フェニルスル
ホネート基のモル百分率を意味する。
ムにおけるKOHのミリグラムと等価な塩基の量を意味
する。よって、高いBN価は生成物のアルカリ性がそれ
だけ強いこと、従って保有するアルカリ度が大きいこと
を反映している。試料のBNは、ASTM試験第D28
96番、あるいは任意の他の同様の手段により決定する
ことができる。特に断らない限りは、百分率は全て重量
パーセントである。
本発明のアルキルフェニルスルホネート混合物は、20
〜70重量%の直鎖のモノアルキルフェニルスルホネー
トと、30〜80重量%の分枝鎖のモノアルキルフェニ
ルスルホネートとから構成されることに特徴がある。こ
の混合物は潤滑油用の清浄分散剤として有用である。こ
の混合物の塩基価は、好ましくは3〜60の間、より好
ましくは10〜40の間にある。
ト]直鎖のモノアルキルフェニルスルホネートの直鎖モ
ノアルキル置換基は、14〜40個の炭素原子、好まし
くは20〜24個の炭素原子を含む。直鎖アルキル鎖の
1または2位に固定されたフェニルスルホネート基のモ
ル%は、10〜25%の間、好ましくは13〜20%の
間にある。
願人:オロジル社、本出願人の以前の名称)の対応する
公報は1985年に発行され、また米国特許第4,76
4,295号に対応しているが、それには直鎖オレフィ
ンによるアルキル化から得られたアルカリ土類金属のア
ルキルアリールスルホネートが記載されている。
ート]分枝鎖のモノアルキルフェニルスルホネートの分
枝鎖モノアルキル置換基は、14〜18個の炭素原子を
含む。出発アルキレートの分子量は低く、300以下で
ある。好ましくは、分枝鎖のモノアルキルフェニルスル
ホネートはプロピレンのポリマーから誘導される。
物]ある態様では、このアルカリ土類金属のアルキルフ
ェニルスルホネート混合物は、対応する直鎖のモノアル
キルフェニルと分枝鎖のモノアルキルフェニルを混合
し、モノアルキルフェニル混合物をスルホン化し、そし
て得られたスルホン酸を過剰のアルカリ土類塩基と反応
させることにより製造する。
ルキルアリールスルホネート混合物は、アルキルアリー
ルスルホン酸をそれぞれ別個に合成し、それらを混合
し、そしてそれらを過剰の塩基と反応させることにより
製造する。
アルキルアリールスルホネート混合物は、混合物の構成
成分となるアルキルアリールスルホネートをそれぞれ別
個に合成し、そしてそれらを必要な割合で混合すること
により製造する。
は、本発明の組成物において、アルカリ土類金属のアル
キルアリールスルホネート混合物と組み合わせて好まし
く用いることができる成分の例である。
ミド、他の有機化合物で変性されたアルケニルスクシン
イミド、ホウ酸で変性されたアルケニルスクシンイミ
ド、およびアルケニルコハク酸エステル。
4’−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノ
ール)、4,4’−ビス(2,6−ジ−tert−ブチルフ
ェノール)、4,4’−ビス(2−メチル−6−tert−
ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メ
チル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチ
リデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノー
ル)、4,4’−イソプロピリデンビス(2,6−ジ−
tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス
(4−メチル−6−ノニルフェノール)、2,2’−イ
ソブチリデンビス(4,6−ジメチルフェノール)、
2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−シクロヘキ
シルフェノール)、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メ
チルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチ
ルフェノール、2,4−ジメチル−6−tert−ブチルフ
ェノール、2,6−ジ−tert−α−ジメチルアミノ−p
−クレゾール、2,6−ジ−tert−4−(N,N’−ジ
メチルアミノメチルフェノール)、4,4’−チオビス
(2−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,
2’−チオビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノ
ール)、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert
−ブチルベンジル)−スルフィド、およびビス(3,5
−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−スル
フィド。 2)ジフェニルアミン型酸化防止剤:アルキル化ジフェ
ニルアミン、フェニル−α−ナフチルアミン、およびア
ルキル化α−ナフチルアミン。 3)その他のタイプの酸化防止剤:金属ジチオカルバメ
ート(例えば、亜鉛ジチオカルバメート)、およびメチ
レンビス(ジブチルジチオカルバメート)。
キシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレン高
級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェ
ニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエ
ーテル、ポリオキシエチレンオクチルステアリルエーテ
ル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシ
エチレンソルビトールモノステアレート、ポリオキシエ
チレンソルビトールモノオレエート、およびポリエチレ
ングリコールモノオレエート。 2)その他の化合物:ステアリン酸およびその他の脂肪
酸、ジカルボン酸、金属石鹸、脂肪酸アミン塩、重質ス
ルホン酸の金属塩、多価アルコールの部分カルボン酸エ
ステル、およびリン酸エステル。
化エチレンの付加物、ポリオキシエチレンアルキルエー
テル、およびポリオキシエチレンソルビタンエステル。 (5)極圧剤(EP剤):亜鉛ジアルキルジチオホスフ
ェート(Zn−DTP、第一級アルキル型及び第二級ア
ルキル型)、硫化油、ジフェニルスルフィド、メチルト
リクロロステアレート、塩素化ナフタレン、ヨウ化ベン
ジル、フルオロアルキルポリシロキサン、および鉛ナフ
テネート。 (6)摩擦調整剤:脂肪アルコール、脂肪酸、アミン、
ホウ酸エステル、およびその他のエステル。
ンジチオカルバメート、硫化オキシモリブデン有機リン
ジチオエート、オキシモリブデンモノグリセリド、オキ
シモリブデンジエチレートアミド、アミン−モリブデン
複合化合物、および硫黄含有モリブデン複合化合物。 (8)粘度指数向上剤:ポリメタクリレート型ポリマ
ー、エチレン−プロピレンコポリマー、スチレン−イソ
プレンコポリマー、水和スチレン−イソプレンコポリマ
ー、ポリイソブチレン、および分散剤型粘度指数向上
剤。 (9)流動点降下剤:ポリメチルメタクリレート。 (10)消泡剤:アルキルメタクリレートポリマー、お
よびジメチルシリコーンポリマー。
れる潤滑粘度の油は鉱油であってもよく、あるいは、乗
用車、重オンロード及びオフロード車、鉄道、天然ガス
および船舶を含むガソリンエンジンやディーゼルエンジ
ンなど、またトランクピストンや低速クロスヘッドなど
の内燃機関のクランクケースでの使用に適した粘度の合
成油であってもよい。クランクケース潤滑油は通常、粘
度が0#Fで約1300cStから210#F(99℃)
で24cStである。潤滑油は、合成または天然の原料
から誘導されたものであってもよい。本発明において基
油として使用できる鉱油としては、パラフィン系石油、
ナフテン系石油、および潤滑油組成物に一般に使用され
るその他の石油を挙げることができる。合成油として
は、炭化水素合成油および合成エステルの両方を挙げる
ことができる。有用な合成炭化水素油としては、適正な
粘度を有するアルファオレフィンの液体ポリマーを挙げ
ることができる。特に有用なものは、1−デセントリマ
ーなどC6〜C12のアルファオレフィンの水素化液体オ
リゴマーである。同様に、適正な粘度のアルキルベンゼ
ン、例えば、ドデシルベンゼンも用いることができる。
有用な合成エステルとしては、モノカルボン酸やポリカ
ルボン酸と、モノヒドロキシアルカノールやポリオール
とのエステルを挙げることができる。代表的な例として
は、ジドデシルアジペート、ペンタエリトリトールテト
ラカプロエート、ジ−2−エチルヘキシルアジペート、
ジラウリルセバケートなどがある。モノおよびジカルボ
ン酸とモノ及びジヒドロキシアルカノールの混合物から
合成された複合エステルもまた用いることができる。
えば、10〜25%の水素化1−トリマーと75〜90
%の150SUS(100#F)鉱油のブレンドは、優
れた潤滑油ベースとなる。
された添加剤は、潤滑油に清浄性および分散性を付与す
るのに有用である。このように用いるとき、アルカリ土
類金属のアルキルフェニルスルホネート混合物の量は、
全潤滑剤組成物の約0.5〜40%の範囲にあるが、好
ましくは全潤滑剤組成物の約1〜25%の範囲にある。
そのような潤滑油組成物は、乗用車、重オンロード及び
オフロード車、鉄道、天然ガスおよび船舶を含むガソリ
ンエンジンやディーゼルエンジンなど、またトランクピ
ストンや低速クロスヘッドなどの内燃機関のクランクケ
ースでも有用である。それらはまた、油圧系用途にも有
用である。潤滑油組成物は、黒スラッジ堆積物の低減方
法、ピストン堆積物の低減方法、あるいはその両方に使
用することができる。
レードでもあるいはマルチグレードでもよい完成潤滑油
が用いられる。マルチグレード潤滑油は粘度指数(V
I)向上剤を加えることにより製造される。代表的なV
I向上剤はポリアルキルメタクリレート、エチレンプロ
ピレンコポリマー、スチレン−ジエンコポリマーなどで
ある。分散剤特性並びにVI改質性を示す、いわゆる分
散剤型VI向上剤もそのような配合物に使用することが
できる。
含有する: (a)主要量の潤滑粘度の基油、(b)0.5〜40%
の本発明のアルカリ土類金属のモノアルキルフェニルス
ルホネート混合物、(c)0〜20%の少なくとも一種
類の無灰分散剤、(d)0〜5%の少なくとも一種類の
亜鉛ジチオホスフェート、(e)0〜10%の少なくと
も一種類の酸化防止剤、(f)0〜1%の少なくとも一
種類の消泡剤、および(g)0〜20%の少なくとも一
種類の粘度指数向上剤。
は、下記成分の混合物をブレンドすることにより潤滑油
組成物を製造する: (a)主要量の潤滑粘度の基油、(b)0.5〜40%
の本発明のアルカリ土類金属のモノアルキルフェニルス
ルホネート混合物、(c)0〜20%の少なくとも一種
類の無灰分散剤、(d)0〜5%の少なくとも一種類の
亜鉛ジチオホスフェート、(e)0〜10%の少なくと
も一種類の酸化防止剤、(f)0〜1%の少なくとも一
種類の消泡剤、および(g)0〜20%の少なくとも一
種類の粘度指数向上剤。
は、成分が相互作用するために、初期混合物とは若干異
なった組成を有するかもしれない。成分はどのような順
序で混合してもよいし、また一部の成分を予め組合せた
のち全成分を混合することもできる。
発明の範囲に含まれる。本発明の濃縮物は、本発明のア
ルカリ土類金属のアルキルアリールスルホネート混合物
からなり、少なくとも一種類の前記添加剤を一緒に含
む。一般に、濃縮物は輸送や貯蔵の際の取り扱いを容易
にするために十分な有機希釈剤を含んでいる。
ある。濃縮物のうち0.5〜90%は、本発明のアルカ
リ土類金属のアルキルアリールスルホネート混合物であ
る。濃縮物の残りは他の添加剤から構成される。
してはたとえば、精製した100N溶媒、すなわちシト
−コン(Cit−Con)100N、および水素化処理
した100N、すなわちRLOP100Nなどを挙げる
ことができる。有機系希釈剤は、100℃における粘度
が約1〜20cStであることが好ましい。
種の用途において使用することができる添加剤パッケー
ジの代表的な実施例を挙げる。これらの代表的な実施例
では、本発明の新規な分散剤が用いられる。下記の百分
率にはプロセス油も希釈油も一切含まれず、活性成分の
量に基づいている。なお、これらの実施例は本発明を説
明するために提示されるのであって、本発明を限定する
ものではない。
ができる添加剤パッケージの代表的な例を挙げる。これ
らの代表的な例では、本発明のアルカリ土類金属のアル
キルアリールスルホネート混合物が用いられる。下記の
重量%にはプロセス油も希釈油も一切含まれず、活性成
分の量に基づいている。これらの例は本発明を説明する
ために提示されるのであって、本発明を限定するもので
はない。
り説明する。これらの実施例は特に有利な方法の態様を
示すものである。なお、実施例は本発明を説明するため
のものであって、それによって本発明が限定されるもの
ではない。
イロットプラントでアルキレートを合成する。パイロッ
トプラントは1.125リットルの反応器と15リット
ルの沈降タンクとからなり、そして装置全体を約3.5
×105Paの圧力に保って、弗化水素酸を含む相から
有機相を分離する。
気圧まで膨張させ、そして常圧蒸留、すなわち大気圧で
160℃に加熱することによりベンゼンを除去する。取
り出し後、鉱物相を苛性カリで中和する。アルキル化反
応の変数は次の通り:ベンゼン/オレフィンのモル比は
10〜2の間にある。目標はモノ−アルキレートを優先
的に得ることなので、常に大過剰のベンゼンを存在させ
る。弗化水素酸対オレフィンの容積比は1:1〜2.
5:1の間にある。
るならば、軽質分、すなわちアルキル基がC13より小さ
いアルキルベンゼンは生成しない。従って、対応するア
ルキレートを得るために未反応のベンゼンの常圧蒸留を
十分に実施することができる。
マー(分子量が196〜256)を用いた場合には、触
媒アルキル化反応の際に軽質分が生成し、この軽質分
は、過剰のベンゼンと同様に真空蒸留カラムで取り除か
なければならない。軽質分は、C13より小さいアルキル
鎖を持つアルキルベンゼン何れも意味する。そのような
軽質分を除去するには、最終蒸留条件は次の通りであ
る。 ・カラム頂部の温度:262℃ ・カラム底部の温度:302℃ ・圧力:187×102Pa(187ミリバール)
のアルキレートの混合物についてスルホン化を行う。酸
化バナジウムV2O5を含む触媒炉に酸素と二酸化硫黄S
O2の混合物を通すことにより生成させた三酸化硫黄S
O3を用いて、反応を実施する。
ル、直径1センチメートルのスルホン化反応器の頂部で
同時に生じたアルキレート流に注ぐ。得られたスルホン
酸を反応器の底部で回収する。スルホン化の条件は次の
通りである。 ・SO3/アルキレートのモル比:約1(0.8〜1.
2) ・スルホン化温度:50℃〜60℃の間 ・SO3を4容積%に希釈するための搬送ガスとして、
窒素を使用
表される鉱物活性度は0.6−1%の範囲にある。19
94年9月30日に出願され、1995年4月3日に第
WO95/09840号として発行された我々の国際特
許出願第PCT/FR94/01147号公報に記載さ
れた方法を使用すると、熱処理と10%の100Nによ
る希釈によって鉱物活性度は0.30%まで減少する。
本発明の態様に関する後記の表1の分析は、熱処理して
得られた生成物に対応している。
最終生成物中に37%の比率で得るために、相当するモ
ル比のCa(OH)2と前工程で得られたスルホン酸と
を反応させる。未中和石灰のこの37%という比率は、
標準ASTMD2896によれば、最終スルホネートに
おいてBN20を得ることを可能にする。
酸の量の化学量論的中和、すなわちこのスルホン酸のモ
ル当たりCa(OH)20.5モル、に相当しない量の
Ca(OH)2を加えるが、この化学量論量について過
剰のCa(OH)2、すなわちスルホン酸のモル当たり
Ca(OH)20.73モルの比率で添加すると、BN
約20が得られる。使用した反応条件は、1985年1
1月29日に発行された前記フランス特許出願第2,5
64,830号(出願人:オロジル社)(米国特許第
4,764,295号−1988年8月16日)公報に
記載されている。
35重量%の溶液を得るまで測定すべき生成物試料を1
00N油で希釈した後、100℃の温度における粘度を
測定する。粘度は、ASTMD445法に従って測定す
る。
ートラル希釈油中で濃度10%における添加剤の外観お
よび貯蔵安定性を評価することを目的としている。室温
で30日後に溶液の外観を調べる。溶液の外観が透明で
明るいならば、その結果を良好とみなす。溶液の外観が
曇っていたり、あるいは沈降による堆積物があれば、そ
の結果を不十分とみなす。
質30グラムを200mLの口の開いた瓶に入れて室温
で行う。少なくとも3日後にのみ被膜の形成が生じたな
ら、この物質を水に敏感ではなく、「良好」とみなす。
10時間または1日後に被膜の形成が生じたなら、この
物質を水に敏感すぎることを意味する「不十分」とみな
す。
の直鎖アルファオレフィンによるベンゼンの連続アルキ
ル化(ベンゼン/オレフィンの充填モル比は5:1)に
よって得られた直鎖アルキレート50重量%を、C15〜
C18の重質プロピレンオリゴマーによるベンゼンのアル
キル化、およびベンゼンと軽質芳香族分(C13より少な
いアルキル鎖を持つもの)の除去によって得られた分枝
鎖アルキレート50重量%と混合した。そして、このア
ルキレート混合物についてスルホン化を行った。直鎖ア
ルキル鎖の1または2位に固定されたフェニルスルホネ
ート基のモル%は7.5%であった。
の直鎖アルファオレフィンによるベンゼンの連続アルキ
ル化(ベンゼン/オレフィンの充填モル比は5:1)に
よって得られた直鎖アルキレート65重量%を、C15〜
C18の重質プロピレンオリゴマーによるベンゼンのアル
キル化、およびベンゼンと軽質芳香族分(C13より少な
いアルキル鎖を持つもの)の除去によって得られた分枝
鎖アルキレート35重量%と混合した。そして、このア
ルキレート混合物についてスルホン化を行った。直鎖ア
ルキル鎖の1または2位に固定されたフェニルスルホネ
ート基のモル%は9.75%であった。
点以外は、一致する。ベンゼン/C20−C24の直鎖アル
ファオレフィンのモル比として実施例1の5:1の代わ
りにより高い10:1を用い、直鎖対分枝鎖アルキレー
トの比は50/50の代わりにより低い重量で40/6
0とした。そして、このアルキレート混合物についてス
ルホン化を行った。直鎖アルキル鎖の1または2位に固
定されたフェニルスルホネート基のモル%は8%であっ
た。
点以外は一致する。直鎖アルキレートと分枝鎖アルキレ
ートを別々にスルホン化し、次いで対応するスルホン酸
を一緒に混合し、上記スルホン酸混合物について超アル
カリ化を行った。直鎖アルキル鎖の1または2位に固定
されたフェニルスルホネート基のモル%は7.5%であ
った。
点以外は一致する。直鎖アルキレートと分枝鎖アルキレ
ートの比は異なっている:実施例1の重量で50/50
の代わりに直鎖40/分枝鎖60(重量で)。直鎖アル
キル鎖の1または2位に固定されたフェニルスルホネー
ト基のモル%は6%であった。
点以外は一致する。直鎖アルキレートと分枝鎖アルキレ
ートの比は異なり、実施例1の重量で50/50の代わ
りに重量で直鎖90/分枝鎖10とした。対応するスル
ホネートについての結果は、石灰のより少ない注入であ
り;BN:17.6〜19の代わりに15.5;高い粘
度;および特に、潤滑剤用添加剤として不適格なものに
する、ゲルの生成と不十分な相溶性を伴う被膜のより早
い出現であった。直鎖アルキル鎖の1または2位に固定
されたフェニルスルホネート基のモル%は13.5%で
あった。
レフィンによるベンゼンの連続アルキル化(ベンゼン/
オレフィンの充填モル比は5:1)によって得られた直
鎖アルキレート100%をスルホン化し、次いでスルホ
ネートに変換した。直鎖アルキル鎖の1または2位に固
定されたフェニルスルホネート基のモル%は15%であ
った。対応するスルホネートについての結果は、石灰の
より少ない注入であり(BN:17.6〜19の代わり
に14.5)、高い粘度、および特に、潤滑剤用添加剤
として不適格なものにする、ゲルの生成と不十分な相溶
性を伴う被膜のより早い出現であった。
響を決定するために、実施例1で使用したC15〜C18の
重質アルキレートについてのみスルホン化を行った。比
較例Bのように、配合物中に他のスルホネートがなけれ
ば、対応するスルホネートが潤滑油用添加剤としての使
用を困難にする被膜の発生が観察される。これらの実施
例の結果を、下記の表1に示す。
して説明したが、本発明は、添付した請求項の真意およ
び範囲から逸脱することなしに当該分野の熟練者によっ
てなされうる様々な変更や置換を包含するものである。
ェニルスルホネート混合物は、着色が少なく、口の開い
た瓶に入れて室温で3日間貯蔵しても被膜が形成され
ず、従って潤滑油用の清浄分散剤として適している。ま
た、本発明の製造方法によれば、上記の優れた特性を有
するアルカリ土類金属のアルキルフェニルスルホネート
混合物を得ることができる。
Claims (13)
- 【請求項1】 下記化合物からなることを特徴とするア
ルカリ土類金属のアルキルフェニルスルホネート混合
物: (a)直鎖のモノアルキルフェニルスルホネートであっ
て、該直鎖のモノアルキル置換基が14〜40個の炭素
原子、好ましくは20〜24個の炭素原子を含み、そし
て直鎖アルキル鎖の1または2位に固定されたフェニル
スルホネート基のモル%が10〜25%の間、好ましく
は13〜20%の間にある直鎖モノアルキルフェニルス
ルホネートを20〜70%、および(b)分枝鎖のモノ
アルキルフェニルスルホネートであって、該分枝鎖のモ
ノアルキル置換基が14〜18個の炭素原子を含む分枝
鎖モノアルキルフェニルスルホネートを30〜80%。 - 【請求項2】 請求項1の(a)で定義した直鎖のモノ
アルキルフェニルスルホネートがC14−C40の直鎖アル
ファオレフィン、好ましくはC20−C24の直鎖アルファ
オレフィンから誘導されたものであることを特徴とする
請求項1に記載の混合物。 - 【請求項3】 請求項1の(b)で定義した分枝鎖のモ
ノアルキルフェニルスルホネートがプロピレンのポリマ
ーから誘導されたものであることを特徴とする請求項1
に記載の混合物。 - 【請求項4】 混合物の塩基価が3〜60の間、好まし
くは10〜40の間にあることを特徴とする請求項1乃
至3のうちのいずれかの項に記載の混合物。 - 【請求項5】 請求項1乃至4のうちのいずれかの項に
記載のアルカリ土類金属のアルキルフェニルスルホネー
ト混合物からなる潤滑油用清浄分散剤。 - 【請求項6】 請求項1乃至4のうちのいずれかの項に
記載のアルカリ土類金属のアルキルフェニルスルホネー
ト混合物を含有する潤滑油。 - 【請求項7】 下記成分からなる潤滑油配合物: (a)主要量の潤滑粘度の基油、 (b)0.5〜40%の請求項1乃至4のうちのいずれ
かの項に記載のアルカリ土類金属のアルキルフェニルス
ルホネート混合物、 (c)0〜20%の少なくとも一種類の無灰分散剤、 (d)0〜5%の少なくとも一種類の亜鉛ジチオホスフ
ェート、 (e)0〜10%の少なくとも一種類の酸化防止剤、 (f)0〜1%の少なくとも一種類の消泡剤、および (g)0〜20%の少なくとも一種類の粘度指数向上
剤。 - 【請求項8】 約10〜90重量%の相溶性の有機性液
体希釈剤、および約0.5〜90重量%の請求項1乃至
4のうちのいずれかの項に記載のアルカリ土類金属のア
ルキルフェニルスルホネート混合物からなる濃縮物。 - 【請求項9】 下記成分を一緒に混合することからなる
潤滑油組成物の製造方法: (a)主要量の潤滑粘度の基油、 (b)0.5〜40%の請求項1乃至4のうちのいずれ
かの項に記載のアルカリ土類金属のアルキルフェニルス
ルホネート混合物、 (c)0〜20%の少なくとも一種類の無灰分散剤、 (d)0〜5%の少なくとも一種類の亜鉛ジチオホスフ
ェート、 (e)0〜10%の少なくとも一種類の酸化防止剤、 (f)0〜1%の少なくとも一種類の消泡剤、および (g)0〜20%の少なくとも一種類の粘度指数向上
剤。 - 【請求項10】 請求項9に記載の方法により製造され
た潤滑油組成物。 - 【請求項11】 請求項1乃至4のうちのいずれかの項
に記載のアルカリ土類金属のアルキルフェニルスルホネ
ート混合物を製造する方法であって、下記工程からなる
ことを特徴とする製造方法: (a)対応する直鎖のモノアルキルフェニルと分枝鎖の
モノアルキルフェニルを混合すること、 (b)モノアルキルフェニル混合物をスルホン化してス
ルホン酸を生成させること、そして (c)得られたスルホン酸を過剰のアルカリ土類塩基と
反応させること。 - 【請求項12】 請求項1乃至4のうちのいずれかの項
に記載のアルカリ土類金属のアルキルフェニルスルホネ
ート混合物を製造する方法であって、下記工程からなる
ことを特徴とする製造方法: (a)アルキルフェニルスルホン酸をそれぞれ別個に合
成すること、 (b)アルキルフェニルスルホン酸を混合すること、そ
して (c)得られたスルホン酸を過剰のアルカリ土類塩基と
反応させること。 - 【請求項13】 請求項1乃至4のうちのいずれかの項
に記載のアルカリ土類金属のアルキルフェニルスルホネ
ート混合物を製造する方法であって、下記工程からなる
ことを特徴とする製造方法: (a)混合物の構成成分となるアルキルフェニルスルホ
ネートをそれぞれ別個に合成すること、そして(b)工
程(a)で生成したアルキルフェニルスルホネートを混
合すること。
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- 1999-07-30 JP JP11217628A patent/JP2000053985A/ja active Pending
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